(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-15
(54)【発明の名称】清掃アセンブリ
(51)【国際特許分類】
A24F 40/85 20200101AFI20220708BHJP
【FI】
A24F40/85
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021559843
(86)(22)【出願日】2020-05-14
(85)【翻訳文提出日】2021-12-06
(86)【国際出願番号】 EP2020063435
(87)【国際公開番号】W WO2020234101
(87)【国際公開日】2020-11-26
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】フォースター, マーク
(72)【発明者】
【氏名】ウッドマン, トーマス アレクサンダー ジョン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB17
4B162AF01
(57)【要約】
エアロゾル供給デバイス用の清掃アセンブリが開示される。一例では、清掃アセンブリは、長手方向軸線を定める軸と、軸の端部に配置された清掃要素とを備える。清掃要素は、近位部、及び近位部と隣り合う遠位部を備える。近位部は、遠位部よりも、軸の長手方向軸線に垂直な方向の断面が大きい。別の例では、エアロゾル供給デバイス清掃アセンブリは、軸と、軸の第1の端部に配置された第1の清掃要素と、軸の第2の端部に配置された第2の清掃要素とを備える。第1の清掃要素は第2の清掃要素よりも大きい。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向軸線を定める軸と、
前記軸の端部に配置された清掃要素と
を備える、エアロゾル供給デバイス用の清掃アセンブリであって、
前記清掃要素が、近位部、及び前記近位部と隣り合う遠位部を備え、
前記近位部が、前記遠位部よりも、前記軸の前記長手方向軸線に垂直な方向の断面が大きい、清掃アセンブリ。
【請求項2】
前記近位部と前記遠位部が同軸に配置されている、請求項1に記載の清掃アセンブリ。
【請求項3】
前記近位部と前記遠位部と前記軸が同軸に配置されている、請求項2に記載の清掃アセンブリ。
【請求項4】
前記近位部と前記遠位部が境界面で接合されており、前記境界面が前記長手方向軸線に垂直な平面上にある、請求項1~3のいずれか一項に記載の清掃アセンブリ。
【請求項5】
前記清掃要素の長さが5mm~30mmである、請求項1~4のいずれか一項に記載の清掃アセンブリ。
【請求項6】
前記軸の前記清掃要素とは反対側の端部に配置された第2の清掃要素を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の清掃アセンブリ。
【請求項7】
前記近位部、前記遠位部、及び第2の清掃要素のうちの少なくとも1つが実質的に円柱形である、請求項1~6のいずれか一項に記載の清掃アセンブリ。
【請求項8】
前記遠位部と前記第2の清掃要素が両方とも実質的に円柱形で、実質的に等しい直径を有する、請求項7に記載の清掃アセンブリ。
【請求項9】
前記第2の清掃要素の長さが5mm~25mmである、請求項6~8のいずれか一項に記載の清掃アセンブリ。
【請求項10】
前記近位部の長さが前記遠位部の長さより2~10倍長い、請求項1~9のいずれか一項に記載の清掃アセンブリ。
【請求項11】
前記近位部の前記長さが4mm~20mmである、請求項10に記載の清掃アセンブリ。
【請求項12】
前記遠位部の前記長さが1mm~10mmである、請求項10に記載の清掃アセンブリ。
【請求項13】
第1の端部及び第2の端部を有する軸と、
前記軸の前記第1の端部に配置された第1の清掃要素と、
前記軸の前記第2の端部に配置された第2の清掃要素と
を備え、エアロゾル供給デバイスの清掃アセンブリであって、
前記第1の清掃要素が前記第2の清掃要素よりも大きい、清掃アセンブリ。
【請求項14】
前記第1の部分及び前記第2の部分のうちの少なくとも1つの長さが5mm~30mmである、請求項13に記載の清掃アセンブリ。
【請求項15】
50mm~150mmの全長を有する、請求項1~14のいずれか一項に記載の清掃アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は清掃アセンブリ(cleaning assembly)に関し、特に、エアロゾル供給デバイスを清掃するための清掃アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
紙巻タバコ、葉巻タバコなどの喫煙品は、使用中にタバコを燃焼させてタバコ煙を発生させる。燃焼させずに化合物を放出する製品を創出することによって、タバコを燃焼させるこれらの喫煙品に代わるものを提供する試みがなされている。そのような製品の例としては、材料を燃焼するのではなく加熱することで化合物を放出する加熱デバイスがある。その材料は、例えば、タバコでもよいし、他の非タバコ製品でもよい。非タバコ製品は、ニコチンを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様によれば、エアロゾル供給デバイス用の清掃アセンブリが提供される。本清掃アセンブリは、長手方向軸線を定める軸と、軸の端部に配置された清掃要素とを備える。清掃要素は、近位部、及び近位部と隣り合う遠位部を備える。近位部は、遠位部よりも、軸の長手方向軸線に垂直な方向の断面が大きい。
【0004】
本発明の第2の態様によれば、エアロゾル供給デバイス用の清掃アセンブリが提供される。本清掃アセンブリは、第1の端部及び第2の端部を有する軸と、軸の第1の端部に配置された第1の清掃要素と、軸の第2の端部に配置された第2の清掃要素とを備える。第1の清掃要素は第2の清掃要素よりも大きい。
【0005】
本発明の第3の態様によれば、本発明の第1又は第2の態様による清掃アセンブリと、清掃アセンブリを取り囲む剛性の高い外側ケーシングとを備えるシステムが提供される。
【0006】
本発明のさらなる特徴及び利点は、添付の図面を参照して単なる例として挙げる本発明の好ましい実施形態の以下の説明から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】エアロゾル供給デバイスの例の斜視図である。
【
図2】
図1の例示的なエアロゾル供給デバイスの断面図である。
【
図5】
図4の例示的な清掃アセンブリが加熱チャンバに挿入されている、
図1の例示的なエアロゾル供給デバイスの断面図である。
【
図6】
図4の例示的な清掃アセンブリが管に挿入されている、
図1の例示的なエアロゾル供給デバイスの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の例は、エアロゾル供給デバイス用の清掃アセンブリを規定する。使用時に、エアロゾルを供給すると、残留物がエアロゾル供給デバイスの内面に残る結果となることがある。前記残留物の少なくともいくらかを定期的に取り除くことが望ましいことがある。エアロゾル供給デバイスを清掃することが、デバイスの性能を維持する助けになることがある。
【0009】
図1は、例示的なエアロゾル供給デバイス100の斜視図である。概略的に述べると、デバイス100は、エアロゾル化可能材料(消耗可能物、又は物品、又は消耗品、又は喫煙材とも呼ばれる)を加熱して、デバイス100の使用者によって吸引されるエアロゾル又は他の吸引可能な媒体を生成するために使用することができる。
図1は、エアロゾル化可能材料が中に挿入されていないデバイス100を示す。
【0010】
この例のデバイス100は、一端に開口104を有するハウジング102を備える。開口104によって、エアロゾルがデバイス100から出ることができる。いくつかの例では、エアロゾル化可能材料が加熱チャンバに挿入されるとき、開口104はエアロゾル化可能材料を受け入れることができる。しかしながら、他の例では、エアロゾル化可能材料は、別の入口によって加熱チャンバに挿入することができる。例えば、デバイス100の後側のパネル/ドアを開けて、エアロゾル化可能材料を加熱チャンバ内に配置することができる。エアロゾル化可能材料は、タバコでもよいし、他の非タバコ製品でもよく、非タバコ製品は、ニコチン及び/又は香味料を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
【0011】
本明細書で使用するとき、用語「香料」及び「香味料」は、成人消費者用の製品において所望の味又は香りを生成するために、現地の規制によって許可される場合に使用することができる材料を指す。いくつかの実施形態では、エアロゾル形成材料は、蒸気又はエアロゾル生成剤又は保湿剤、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、トリアセチン、又はジエチレングリコールなどを含んでもよい。
【0012】
この例のデバイス100は、エアロゾル化可能材料が定位置にないときに、開口104を選択的に覆うためにキャップ106を備える。
図1では、キャップ106は開いた形態で示されているが、デバイス100が使用されていないときには、キャップ106は閉じた形態にスライドさせることができる。
【0013】
デバイス100は制御要素108をさらに備えてもよい。この例の制御要素108はボタン又はスイッチであり、使用者が制御要素108を作動させると、デバイス100のスイッチが入る。
【0014】
図2は、
図1の例示的なデバイス100の断面図である。デバイス100は、エアロゾル化可能材料を受け入れるための加熱チャンバ110を備える。デバイス100は、加熱チャンバ110内に受け入れられたエアロゾル化可能材料を加熱するように配置された1つ又は複数のヒータ120を備える。したがって、エアロゾル化可能材料は、加熱時にヒータ120と相互作用してエアロゾルを生成する。エアロゾル化可能材料は、例えば、エアロゾル化可能材料を受け入れる大きさの加熱チャンバ110内に配置されるように構成された所定又は特定の大きさのものであってもよい。一例では、エアロゾル化可能材料は本質的に管状であり、「タバコスティック(tobacco stick)」として知られていることがある。エアロゾル化可能材料は喫煙材として知られていることもある。
【0015】
デバイス100は、この例では、電子機器132及び電源134を含む電子装置/電力チャンバ130をさらに有する。電子機器132は、エアロゾル化可能材料の加熱を制御するように構成及び配置されたマイクロプロセッサ構成体などのコントローラであってもよい。電子機器132は、制御要素108から信号を受け取り、それに応答してヒータ120を作動させることができる。デバイス100内の電子要素は、破線として示された1つ又は複数のワイヤ136によって電気的に接続されている。
【0016】
デバイス100は、デバイス100の内面にアクセスするための管112を備える。管112は、キャップ(図示せず)によって少なくとも部分的に閉鎖可能であってもよい。管112によって、使用時に、空気は、開口104とは反対側の加熱チャンバ110の端部から加熱チャンバ110に入ることができる。管112は、加熱チャンバ110よりも小さな直径を有し、その結果、加熱チャンバ110と管112との間の境界114は、開口104を通って加熱チャンバ110に挿入されるエアロゾル化可能材料のストッパとして機能する。境界114は、加熱チャンバ110の長手方向軸線に垂直であってもよい。
【0017】
言及したように、使用時に、加熱チャンバ110内のエアロゾル化可能材料は加熱されてエアロゾルを供給する。エアロゾルの生成によって、加熱チャンバ110、管112、及び境界114の内面に残留物が残ることがある。残留物の蓄積の結果、例えば、ヒータ120からエアロゾル化可能材料への熱伝達の低下、使用者にとって不快な味、加熱チャンバ110内でのエアロゾル化可能材料の不正確な配置、及び管112を通って加熱チャンバ110へ供給される空気が不十分であることがもたらされることがある。
【0018】
本開示の態様は、
図1及び
図2のエアロゾル供給デバイス100などのエアロゾル供給デバイス用の清掃アセンブリを規定する。いくつかの例では、清掃アセンブリは清掃スワブを備えてもよい。
【0019】
図3は、本開示の第1の例による清掃アセンブリ200の側面図である。清掃アセンブリ200は、長手方向軸線202を定める軸210、及び軸210の端部に配置された清掃要素220を備える。清掃要素220は、近位部222、及び近位部222と隣り合う遠位部224を備える。近位部222は、遠位部224よりも、軸210に垂直な方向の断面が大きい。
【0020】
この例では、近位部222及び遠位部224は実質的に円柱形で、近位部222は遠位部224よりも大きな直径を有する。他の実施形態では、近位部222及び遠位部224は、円柱形以外、例えば、楕円形及び/又は隆線形であってもよい。清掃要素220は、管の内面、例えば、
図2に示した装置100の加熱チャンバ110及び/又は管112の内面を清掃するために管に挿入するためのものである。いくつかの例では、近位部222及び/又は遠位部224は、清掃要素220によって清掃される管の断面形状に対応する断面形状を有してもよい。
【0021】
図3に示した例では、近位部222と遠位部224は境界面226で接合されている。境界面226は、長手方向軸線202に垂直な平面上にあってもよい。他の例では、境界面226は、清掃アセンブリ200で清掃される異なる直径の2つの管の間の境界に対応する形状を有してもよい。境界面226が2つの管の間の境界と接触するように清掃アセンブリ200が管の1つに挿入されると、清掃要素220は、境界面226によって2つの管の間の境界を清掃することができる。いくつかの例では、境界面226は、遠位部の長手方向軸線に垂直な平面上にあってもよい。
【0022】
近位部222と遠位部は、長手方向軸線202に沿って互いに隣り合って配置されてもよい。近位部222と遠位部224は隣接していてもよい。近位部222と遠位部224は単一の材料から形成されてもよい。いくつかの例では、近位部22と遠位部224は異なる材料から形成されてもよい。例えば、近位部222と遠位部224は、異なる吸収パラメータ及び/又は異なる硬度を示してもよく、その結果、各部222、224は異なる清掃性能を提供することができる。例えば、近位部222は遠位部224よりも硬く、清掃アセンブリ200で清掃される2つの管の間の境界に対して清掃アセンブリ200の長手方向に加えられた力に抗することができる。
【0023】
いくつかの例では、近位部222の長手方向軸線と遠位部224の長手方向軸線は互いに平行である。例えば、近位部222と遠位部224が平行であるとき、境界面226の平面はまた、近位部222の長手方向軸線に垂直であり得る。いくつかの例では、近位部222及び/又は遠位部224の長手軸方向軸線は長手方向軸線202に平行である。
【0024】
近位部222と遠位部224は同軸に配置されてもよく、例えば、
図3に示すように、近位部222と遠位部224はそれぞれ、同じ長手方向軸線を有する。このような構成によって、軸210の周りに清掃アセンブリ200を回転させることによって管をより効果的に清掃することができることがある。この構成によってまた、近位部222と遠位部224が同軸でない清掃アセンブリ200に比べて清掃アセンブリ200をより簡単に製造することができる。
【0025】
近位部222と遠位部224と軸210は同軸に配置されてもよく、例えば、近位部222と遠位部224と軸210はそれぞれ
図3に示した長手方向軸線202を有する。このような構成によって、使用時に清掃アセンブリ200をより容易に回転することができる。
【0026】
この例では、清掃要素220は15mmの全長を有する。他の例では、清掃要素220は5mm~30mmの全長を有してもよい。より詳細には、清掃要素は15mm~20mmの全長を有してもよい。清掃要素220の長さは、清掃要素220の材料特性、例えば、吸収力によることがある。
【0027】
この例では、近位部222は10mmの長さを有する。他の例では、近位部222は4mm~20mmの長さを有してもよい。より詳細には、近位部222は12mm~18mmの長さを有してもよい。近位部222のこの長さは、清掃される管の内面から残留物を取り除くのに十分な表面積を提供することができる。この例では、近位部222は8mmの直径を有する。他の例では、近位部222は2mm~15mmの直径を有してもよい。より詳細には、近位部222は3mm~6mmの直径を有してもよい。近位部222は、清掃アセンブリ200によって清掃されるエアロゾル供給デバイスの大きい方の管の直径、例えば、
図2に示した加熱チャンバ110の直径に実質的に等しい直径を有してもよい。
【0028】
この例では、遠位部224は5mmの長さを有する。他の実施形態では、遠位部224は1mm~10mmの長さを有してもよい。より詳細には、遠位部224は3mm~5mmの長さを有してもよい。遠位部224のこの長さは、清掃される管の内面から残留物を取り除くのに十分な表面積を提供することができる。この例では、遠位部224は4mmの直径を有する。他の実施形態では、遠位部224は1mm~10mmの直径を有してもよい。より詳細には、遠位部224は2mm~5mmの直径を有してもよい。遠位部224は、清掃アセンブリ200によって清掃されるエアロゾル供給デバイスの小さい方の管の直径に実質的に等しい直径を有してもよく、その結果、使用時に近位部222が大きい方の管に十分挿入されたときに、遠位部224は小さい方の管に入ることができる。例えば、遠位部224は、
図2に示した管112の直径に実質的に等しい直径を有してもよい。
【0029】
この例では、近位部222の長さは遠位部224の長さの2倍である。他の例では、近位部222の長さは、遠位部224の長さより2~10倍長くてもよい。より詳細には、近位部222の長さは、遠位部224の長さより3~6倍長くてもよい。
【0030】
図4は、本開示の第2の例による清掃アセンブリ300の側面図である。清掃アセンブリ300は、
図3に示した清掃アセンブリ200と実質的に同じであり、清掃アセンブリ200の開示した特徴のいずれをも有してもよい。対応する特徴は、
図4では、対応する参照符号を有するが、それらの参照符号は100を加えられたものである。清掃アセンブリ300は、軸310の清掃要素320とは反対側の端部に配置された第2の清掃要素330をさらに備える。第2の清掃要素330は、清掃要素320によってアクセスできない管を清掃することができることによって、清掃アセンブリ300の機能性を高めることができる。
【0031】
第2の清掃要素330は実質的に円柱形であってもよい。他の例では、第2の清掃要素330は、円柱形以外の形状、例えば、楕円形又は隆線形であってもよい。第2の清掃要素330の最大直径は、遠位部324の直径に実質的に等しくてもよい。このような構成によって、近位部322の直径よりも小さな直径と、遠位部324が届くことができるところよりも長い長さとを有する管の清掃を可能にすることができる。第2の清掃要素330は、遠位部324と同じ材料から形成されてもよい。
【0032】
この例では、第2の清掃要素は7mmの長さを有する。他の例では、第2の清掃要素330は5mm~25mmの長さを有してもよい。より詳細には、第2の清掃要素330は15mm~20mmの長さを有してもよい。第2の清掃要素330のこの長さは、清掃される管の内面から残留物を取り除くのに十分な表面積を提供することができる。この例では、第2の清掃要素330は4mmの直径を有する。他の例では、第2の清掃要素330は1mm~10mmの直径を有してもよい。より詳細には、第2の清掃要素330は2mm~5mmの直径を有してもよい。第2の清掃要素330は、清掃アセンブリ300によって清掃されるエアロゾル供給デバイスの小さい方の管の直径、例えば、
図2に示した管112の直径に実質的に等しい直径を有してもよい。
【0033】
軸310の直径は第2の清掃要素330の直径よりも小さく、第2の清掃要素330を第2の清掃要素330と実質的に同様の直径の管に挿入することができる。
【0034】
清掃要素220、320、330の少なくとも一部に洗浄流体をしみ込ませることができる。例えば、清掃要素220、320、330の少なくとも一部は吸収性があってもよい。洗浄流体は、清掃アセンブリ200、300を使用して清掃される管の内面から残留物を取り除くのに適した任意の流体であってもよい。一例では、清掃要素220、320、330にエタノールをしみ込ませてもよい。洗浄流体をしみ込ませた清掃要素220、320、330で清掃される管に洗浄流体残留物が残されると、清掃後にエアロゾルの香味又は他の特性に影響を及ぼすことがあるが、エタノールは、そのようなことなく、効果的な清掃に有益になることがある。
【0035】
清掃アセンブリ200、300の近位部222、322及び遠位部224、324によって、異なる直径の管を備えるエアロゾル供給デバイスのより効果的及び/又は完全な清掃が可能になる。例えば、近位部222、322及び遠位部224、324の両方によって異なる直径の管を同時に清掃することができる。
【0036】
図5は、清掃アセンブリ300が加熱チャンバ110に挿入されている状態の、
図1及び
図2に示したデバイス100の断面図である。これに代えて、清掃アセンブリ200を加熱チャンバ110に挿入することができることは理解されよう。使用時に、近位部322は加熱チャンバ110の内面に接触し、遠位部324は管112の内面に接触し、したがって、加熱チャンバ110と管112を同時に清掃する。清掃アセンブリ200を、
図5に示した清掃アセンブリ200の位置に比べてさらに加熱チャンバ110に挿入すると、境界面326は、加熱チャンバ110と管112との間の境界114に接触することは明らかであろう。これによって、例えば、境界面326と境界114とが接触しているときに清掃アセンブリ200を回転させることによって境界114を清掃することができる。
【0037】
図6は、清掃アセンブリ300が管112に挿入された状態の、
図1及び
図2に示したデバイス100の断面図である。使用時に、第2の清掃要素320は管112の内面に接触する。遠位部324が管112の長さ全部に届かない場合、使用者は、第2の清掃要素320によって管112の全長に沿って清掃することができることがある。その代わりに、清掃アセンブリ200の遠位部224を遠位部224の長さだけ管112に挿入することができることは理解されよう。いくつかの例では、遠位部224、324は、管112の全長を清掃するのに十分な長さを有してもよい。
【0038】
図7は、別の例による清掃アセンブリ400の側面図である。清掃アセンブリ400は、第1の端部412及び第2の端部414を有する軸410を備える。軸410は実質的に円柱形であってもよい。第1の清掃要素420は、軸410の第1の端部412に配置され、第1の実質的な円柱部422を備えてもよい。第2の清掃要素430は、軸410の第2の端部414に配置され、第2の実質的な円柱部432を備えてもよい。この例では、第1の円柱部422は、第2の円柱部432よりも大きな直径を有する。
【0039】
清掃アセンブリ400は、2つの異なる大きさの空洞を清掃するための単一のアセンブリを提供する。例えば、
図1及び
図2に示したエアロゾル供給デバイス100を参照すると、第1の円柱部422は、加熱チャンバ110の直径に実質的に等しい直径を有してもよく、第2の円柱部432は、管112の直径に実質的に等しい直径を有してもよい。
【0040】
この例では、第1の円柱部422は15mmの長さを有する。他の例では、第1の円柱部422は5mm~30mmの長さを有してもよい。より詳細には、第1の円柱部422は15mm~20mmの長さを有してもよい。第1の円柱部422のこの長さは、清掃される管の内面から残留物を取り除くのに十分な表面積を提供することができる。この例では、第1の円柱部は8mmの直径を有する。他の例では、第1の円柱部422は2mm~15mmの直径を有してもよい。より詳細には、第1の円柱部422は3mm~6mmの直径を有してもよい。第1の円柱部422は、清掃アセンブリ400によって清掃されるエアロゾル供給デバイスの大きい方の管の直径、例えば、
図2に示した加熱チャンバ110の直径に実質的に等しい直径を有してもよい。
【0041】
この例では、第2の円柱部432は10mmの長さを有する。他の例では、第2の円柱部432は5mm~30mmの長さを有してもよい。より詳細には、第2の円柱部432は15mm~20mmの長さを有してもよい。第2の円柱部432のこの長さは、清掃される管の内面から残留物を取り除くのに十分な表面積を提供することができる。この例では、第2の円柱部432は4mmの直径を有する。他の例では、第2の円柱部432は1mm~10mmの直径を有してもよい。より詳細には、第2の円柱部432は2mm~5mmの直径を有してもよい。第2の円柱部432は、清掃アセンブリ400によって清掃されるエアロゾル供給デバイスの小さい方の管の直径、例えば、
図2に示した管112の直径に実質的に等しい直径を有してもよい。
【0042】
軸410の直径は第2の円柱部432の直径より小さく、第2の円柱部432を第2の円柱部432と実質的に同様の直径の管に挿入することができる。
【0043】
第1及び/又は第2の清掃要素420、430に洗浄流体をしみ込ませることができる。例えば、第1及び/又は第2の清掃要素420、430は吸収性があってもよい。洗浄流体は、清掃アセンブリ400を使用して清掃される管の内面から残留物を取り除くのに適した任意の流体であってもよい。一例では、清掃要素420、430にエタノールをしみ込ませてもよい。洗浄流体をしみ込ませた清掃要素420、430で清掃される管に洗浄流体残留物が残されると、清掃後にエアロゾルの香味又は他の特性に影響を及ぼすことがあるが、エタノールは、そのようなことなく、効果的な清掃に有益になることがある。
【0044】
図7に示した例では、第1及び第2の清掃要素420、430は円柱形である。他の例では、第1及び第2の清掃要素420、430は、例えば、楕円形及び/又は隆線形であってもよい。いくつかの例では、第1及び第2の清掃要素420、430は、それぞれ、第1及び第2の円柱部422、432に加えて他の部分を備えてもよい。これらの他の例では、第1の清掃要素は第2の清掃要素よりも大きい。
【0045】
図3、
図4、及び
図7に示した例では、清掃アセンブリ200、300、400は90mmの全長を有する。他の例では、清掃アセンブリ200、300、400は50mm~150mmの全長を有してもよい。より詳細には、清掃アセンブリ200、300、400は80mm~110mmの全長を有してもよい。清掃アセンブリ200、300、400の長さは、使用者が、清掃する動きを行うために清掃アセンブリ200、300、400の挿入されていない部分を掴んだまま、清掃される1つ又は複数の管の全長の清掃を可能にするのに十分であることができる。
【0046】
本開示の一例は、
図8に示すようなシステム500を提供する。システム500は、本開示の例による清掃アセンブリ、及び清掃アセンブリを取り囲む剛性の高い外側ケーシング510を備える。
図8に示した例では、剛性の高い外側ケーシング510は、
図3を参照して説明したような清掃アセンブリ200を取り囲む。他の実施形態では、剛性の高い外側ケーシングは、本開示によるいずれかの清掃アセンブリ200、300、400を取り囲んでもよい。
【0047】
外側ケーシング510は、使用前の清掃アセンブリ200を保護する。外側ケーシング510は、清掃要素220が使用前に押しつぶされることを防ぐ助けになることができ、その結果、清掃要素220の形状は、管の内面を清掃するように保たれる。外側ケーシング510は、清掃要素220が使用前に異物によって汚されることを防ぐことができ、したがって、清掃アセンブリ200の使用時に望ましくない物質が管の内面に移ることを防ぐことができる。外側ケーシング510は、清掃要素220にしみ込ませた任意の揮発性洗浄流体を保つ助けになることがある。
【0048】
いくつかの例では、剛性の高い外側ケーシング510は、清掃アセンブリ200を部分的に取り囲んでいるだけでもよい。例えば、外側ケーシング510は清掃要素220を取り囲んでもよいが、軸210全部を取り囲まなくてもよく、清掃要素220を取り囲むように軸210の周りにシールを形成してもよい。
【0049】
剛性の高い外側ケーシング510は実質的に管状であってもよい。これは、断面が実質的に円形の清掃アセンブリ200を取り囲むために必要な材料の量を減らす助けになることがある。管状ケーシング510は、比較的製造しやすいコンパクトな設計を可能にする。
【0050】
いくつかの例では、剛性の高い外側ケーシング510は一体的に形成され、清掃アセンブリ200にアクセスするためにケーシング510を破断することを容易にするように脆弱部512を備える。
図8に示した例では、脆弱部512は、ケーシング510の厚さが薄い部分である。例えば、脆弱部512は、裂け目、溝、ミシン目、又は使用者が、外側ケーシング510に取り囲まれた清掃アセンブリ200にアクセスするのを助ける他の特徴を備えてもよい。
【0051】
いくつかの例では、脆弱部512は、清掃アセンブリ200の清掃要素220から離して配置される。このような構成は、ケーシング510を開けたときに清掃要素220に損傷を与えることを避ける助けになり得る。清掃アセンブリが2つ以上の清掃要素を有する場合、脆弱部512は、清掃要素のすべて、又は清掃要素のうちの少なくとも1つから離して配置されてもよい。例えば、
図8の例では、脆弱部512は、軸210に沿ってほぼ中間に配置されている。
【0052】
いくつかの例では、剛性の高い外側ケーシング510は、清掃アセンブリ200の清掃要素220の半径方向の最大寸法と係合するような大きさの内径Dを有する。
図7の例では、ケーシング510の内径Dは、清掃要素220の近位部222と係合するような大きさにされる。このような構成は、ケーシング510全体の大きさを小さくし、清掃アセンブリ200を確実に保持する助けになることがあり、外側ケーシングの内部空洞514内での、清掃要素200にしみ込ませた任意の揮発性洗浄流体の蒸発を減らす助けになることがある。
【0053】
この例では、剛性の高い外側ケーシング510は110mmの全長を有する。他の例では、剛性の高い外側ケーシング510は55mm~155mmの全長を有してもよい。より詳細には、剛性の高い外側ケーシング510は85mm~115mmの全長を有してもよい。剛性の高い外側ケーシング510の長さは、取り囲む清掃アセンブリ200、300、400の長さ、及び/又は、ケーシング510の厚さによることがある。
【0054】
上の実施形態は、本発明の説明のための例として理解されたい。本発明のさらなる実施形態が考えられる。任意の1つの実施形態に関して説明された任意の特徴は、単独で使用されてもよく、又は、説明された他の特徴と組み合わせて使用されてもよく、また、実施形態のうちの任意の他の実施形態の1つ又は複数の特徴と組み合わせて使用されてもよく、又は実施形態のうちの任意の他の実施形態の任意の組合せにおいて使用されてもよいことを理解されたい。さらに、上で説明していない等価物及び修正物もまた、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の範囲から逸脱することなく使用することができる。
【国際調査報告】