(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-15
(54)【発明の名称】エアロゾル発生システム、およびエアロゾル発生システム用の触覚出力要素
(51)【国際特許分類】
A24F 40/60 20200101AFI20220708BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20220708BHJP
【FI】
A24F40/60
A24F40/51
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021562099
(86)(22)【出願日】2020-05-12
(85)【翻訳文提出日】2021-10-19
(86)【国際出願番号】 EP2020063236
(87)【国際公開番号】W WO2020234059
(87)【国際公開日】2020-11-26
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100122563
【氏名又は名称】越柴 絵里
(72)【発明者】
【氏名】デスナーク シモン
(72)【発明者】
【氏名】ティングストレーム トシュテン リカルド マティアス
(72)【発明者】
【氏名】ロハス エセキエル バルデス
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
4B162AB17
4B162AB22
4B162AB23
4B162AC01
4B162AC22
4B162AC34
4B162AC41
4B162AC50
4B162AD02
4B162AD03
4B162AD06
4B162AD20
4B162AD23
4B162AD40
(57)【要約】
本発明の実施形態によると、エアロゾル発生装置(10/20)が提供される。エアロゾル発生装置(10/20)は、ハウジング(11/21)を備える。ハウジング(11/21)は随意に、空気吸込み口(15)、空気出口(22)、およびそれらの間に延びる気流経路(23)を備える。エアロゾル発生装置(10/20)は、ハウジング(11/21)内に配置され、かつエアロゾルを発生するように構成されたエアロゾル発生要素を含む。エアロゾル発生装置(10/20)は、複数の触覚出力要素(30/51/61)を含む。エアロゾル発生装置(10/20)は、複数の触覚出力要素(30/51/61)に動作可能に連結され、かつ複数の触覚出力要素(30/51/61)の各触覚出力要素(30/51/61)を独立して作動するように構成された回路(13)を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
空気吸込み口、空気出口、およびそれらの間に延びる気流経路を備えるハウジングと、
前記ハウジング内に配置され、かつ前記気流経路内でエアロゾルを発生するように構成された、エアロゾル発生要素と、
複数の触覚出力要素と、
前記複数の触覚出力要素に動作可能に連結され、かつ前記複数の触覚出力要素の各触覚出力要素を独立して作動させるように構成された回路と、
前記ハウジングに連結され、かつ前記エアロゾル発生装置を保持しているユーザーに対して応答する第一の状況信号を発生するように構成される、第一のセンサーと、を備え、
前記回路が、前記第一の状況信号に応答する前記複数の触覚出力要素のうちの第一の触覚出力要素を作動させるように構成される、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記複数の触覚出力要素の少なくとも一部の触覚出力要素が、前記ハウジングに連結される、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記第一のセンサーが、前記エアロゾル発生装置を取り上げている前記ユーザーに応答する第二の状況信号を発生するようにさらに構成され、
かつ前記回路が、前記第二の状況信号に応答して、前記複数の触覚出力要素のうちの第二の触覚出力要素を作動させるようにさらに構成されている、請求項1または2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
第三の状況信号を発生するように構成された入力要素をさらに備え、
前記回路が、前記第三の状況信号に応答する前記複数の触覚出力要素のうちの第三の触覚出力要素を作動させるようさらに構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記入力要素が、ボタン、タッチセンサー、スイッチ、ジョイスティック、トラックボール、タッチスクリーン、マイクロフォン、ダイヤル、ノブ、圧力センサー、静電容量式センサー、気流センサー、赤外線センサー、スキャナ、光学センサー、カメラ、指紋スキャナもしくは他の生体認証センサー、化学センサー、温度センサー、傾斜センサー、またはモーションセンサーから成る群から選択される、請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記第一のセンサーが、タッチセンサー、圧力センサー、光学センサー、およびモーションセンサーから成る群から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記複数の触覚出力要素のうちの前記触覚出力要素が、独立して、機械式アクチュエータ、圧電アクチュエータ、および熱出力要素から成る群から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記エアロゾル発生要素がヒーターを備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置と、エアロゾル発生基体と、を備え、前記エアロゾル発生基体がニコチンを含む、エアロゾル発生システム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の装置および周辺装置を備え、前記装置が前記回路と動作可能に通信する通信インターフェースをさらに備える、エアロゾル発生システムであって、
前記回路が、前記通信インターフェースを介して前記周辺装置と通信するように構成され、
前記周辺装置が、前記複数の触覚出力要素のうちの第四の触覚出力要素を備える、エアロゾル発生システム。
【請求項11】
前記回路が、前記通信インターフェースを介して、前記第一の状況信号の不在に応答する前記第四の触覚出力要素を作動させるように、前記周辺装置に指示するようにさらに構成される、請求項10に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項12】
前記周辺装置が、前記周辺装置を保持しているユーザーに応答して第五の状況信号を発生するように構成された第二のセンサーを備え、
前記回路が、前記通信インターフェースを介して、前記第五の状況信号に応答して、前記第四の出力要素を作動させるように前記周辺装置に指示するようにさらに構成される、請求項10または請求項11に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項13】
前記周辺装置が、電話、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、スマートブレスレット、フィットネストラッカー、別のエアロゾル発生装置、コンピュータ、拡張現実または仮想現実ヘッドセット、およびワイヤレスヘッドフォンから成る群から選択される、請求項10~12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項14】
エアロゾル発生システムにおいて出力を発生させるための方法であって、前記エアロゾル発生システムが、空気吸込み口、空気出口、およびそれらの間に延びる気流経路を備えるハウジングと、前記ハウジング内に配置され、かつ前記気流経路内でエアロゾルを発生するように構成されるエアロゾル発生要素と、を備える、方法であって、
複数の触覚出力要素を提供することと、
前記複数の触覚出力要素に動作可能に連結された回路を提供することと、
前記ハウジングに連結され、かつ前記エアロゾル発生装置を保持しているユーザーに応答する第一の状況信号を発生するように構成された第一のセンサーを提供することと、
前記回路によって、前記第一の状況信号に応答して、前記複数の出力要素の第一の触覚出力要素を独立して作動させることと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生システム、システムとともに使用する装置、およびエアロゾルを発生する方法に関する。特に、本発明は、加熱によってエアロゾル形成基体を気化して、ユーザーによって吸煙または吸入されるエアロゾルを発生する手持ち式エアロゾル発生システムおよび装置に関し、これはインターフェース要素を含む。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル発生システムの一つのタイプは、ユーザーが吸煙または吸入するためのエアロゾルを発生する電気加熱式の喫煙システムである。電気加熱式の喫煙システムは、様々な形態で提供される。一部のタイプの電気加熱式の喫煙システムは、液体基体もしくはゲル基体を気化してエアロゾルを形成するか、または固体基体の燃焼温度を下回るある特定の温度に加熱することによって固体基体からエアロゾルを放出するeシガレットである。
【0003】
電池および制御電子機器を備える装置部分と、エアロゾル形成基体を収容または受容するための部分と、エアロゾルを発生させるためにエアロゾル形成基体を加熱するための電気的に動作するヒーターとから成る手持ち式の電気的に動作するエアロゾル発生装置およびシステムが公知である。マウスピース部分もまた含まれ、ユーザーはこのマウスピース部分を吸煙して、自分の口の中へとエアロゾルを引き出しうる。
【0004】
一部の装置およびシステムは、貯蔵部分内に貯蔵された、液体またはゲルエアロゾル形成基体を使用する。こうした装置は、液体またはゲルエアロゾル形成基体を貯蔵部分から、液体またはゲルエアロゾル形成基体がエアロゾル化されるヒーターに移すために、芯を使用することができる。こうした装置は、液体またはゲルエアロゾル形成基体を貯蔵部分からヒーターに移すために、ポンプおよびピストンなどの移送機構を使用することができる。他のタイプのエアロゾル発生装置およびシステムは、たばこ材料を含む固体エアロゾル形成基体を使用する。こうした装置は、たばこ材料を含む折り畳まれたシートなどの、固体エアロゾル形成基体を含む紙巻たばこ形状のロッドを受容するための陥凹部を備えてもよい。陥凹部内に配設されたブレード状ヒーターは、ロッドが陥凹部内に受容される際にロッドの中心へと挿入される。ヒーターは、エアロゾル形成基体を加熱して、エアロゾル形成基体を実質的に燃焼することなく、エアロゾルを発生するように構成される。
【0005】
電気加熱式の喫煙システムは、燃焼に基づく従来の紙巻たばことは著しく異なるユーザー体験を提供することができる。例えば、ユーザーは、紙巻たばこに点火するのではなく、装置と相互作用をする。一部の事例では、相互作用は、必ずしも単一の装置に限定されなくてもよく、一つ以上の周辺装置との相互作用を含むことができる。
【0006】
こうした多数の異なるシステム、装置、および周辺装置は、ユーザーとの多数の異なる相互作用を意味しうる。例えば、特定の電気加熱式の喫煙システムに応じて、所与の電気加熱式の喫煙システムの例示的な起動は、ボタンを1回押すか、ボタンを複数回押すか、またはボタンを長押しすることによって実施することができる。加えて、特定の電気加熱式の喫煙システムに応じて、ある特定のフィードバック(振動信号、聴覚信号、または光信号など)が起動に応答してユーザーに提供される場合もあり、または作動に応答して、いかなるフィードバックも提供されない場合もある。加えて、特定の電気加熱式の喫煙システムに応じて、ユーザーは、エアロゾルを消費することができるようになる前に、例えば、ヒーターがエアロゾルを発生するのに十分な温度になる前に、ある特定の時間の間待たなければならない場合がある。システムは、待ち時間が発生しているかどうかを示す場合も、示さない場合もあり、また経過した待ち時間もしくは残りの待ち時間を表示する場合も、表示しない場合もある。こうした表示は(示される場合)、照射している光の数、一つ以上の光の輝度、光の脈動的または断続的な照射、一つ以上の光の色の変化、またはテキストインターフェースもしくはグラフィカルインターフェースの出力のうちの一つ以上を含む場合がある。加えて、特定の電気加熱式の喫煙システムに応じて、装置は、消耗品(例えば、液体、ゲル、または固体エアロゾル形成基体)が消費するための準備が整っている時に、上述のような待ち時間の表示の状態であってもよい、フィードバック(振動信号、聴覚信号、または光信号など)を与える場合もあり、または与えない場合もある。加えて、一部の電気加熱式の喫煙システムは、同じ出力要素(光、振動、または聴覚信号など)を使用して同じシステムの異なる機能または状況を示す可能性があり、これはユーザーを混乱させる場合がある。
【0007】
加えて、システムが騒音環境内で保持されているか、もしくは聞き取れないかもしれない場合、ユーザーがヘッドフォンを使用している場合、またはユーザーが聴覚障害を有する場合には、聴覚信号が弱められる場合がある。それにもかかわらず、範囲内にいる他者にこうした聴覚信号が聴こえる場合があり、聴覚信号によって迷惑をかける場合がある。光または表示装置などの視覚信号は、装置を操作するときにユーザーの手または指によって覆い隠される場合があり、または特に暗い環境で、近くの他者の注意を錯乱させる場合がある。振動信号は、ユーザーが装置を保持している場合、聴覚信号または視覚信号よりも目立たない場合がある。しかしながら、例えば、使用のために装置が暖まるのを待っている間に、ユーザーが装置を下に置くと、振動信号は気づかれないようになる場合がある。こうした状況では、ユーザーは、装置の使用準備が整っていることを示す信号を受信できない場合があり、結果としてユーザー体験が低下する。加えて、表面上に定置された装置からの振動信号は、ユーザーおよび範囲内の他者に対して、不快で注意を錯乱させる音を発する場合がある。さらに、振動信号は、ボタンが押されたという確認、装置を使用する準備が整っているという確認、または単純な警告信号を与えるなど、限定された情報のみを伝えるように構成される場合がある。加えて、視覚信号は、使用する前の装置のウォームアップまたは装置を掃除するためなどの待ち時間中に連続的に表示されてもよいが、連続的な振動信号を介して類似の情報を提供することは、ユーザーに対して不快であり、かつ迷惑である場合がある。
【0008】
そのため、ある特定の電気加熱式の喫煙システムは、限定的な情報を伝える場合があり、混乱を招く場合があり、ユーザーもしくは他者に迷惑をかける場合があり、またはユーザーが情報に対して即座にかつ適切に行動する位置にいない場合がある。これは結果としてユーザーにとって体験の低下をもたらす可能性がある。
【発明の概要】
【0009】
本発明の目的は、他者の迷惑になることを最小限にする、または低減することが好ましい一方で、意味のある情報を伝える、簡単に理解できるフィードバックをユーザーに提供することである。例えば、本発明の一部の構成は、エアロゾル発生装置および複数の触覚出力要素を含むシステムなどの、エアロゾル発生システムにインターフェースを提供することによって、ユーザーへのフィードバックを強化することができる。触覚出力要素は、ユーザーの触覚を介してユーザーに情報を伝えるように構成される。触覚出力要素は、エアロゾル発生システムの任意の適切な一つまたは複数の構成要素に連結することができ、例えば、エアロゾル発生装置に連結することができ、一つまたは複数の周辺装置に連結することができ、あるいはエアロゾル発生装置および一つまたは複数の周辺装置に連結することができ、これを用いて、ユーザーは、システムの使用中に相互作用してもよい。ユーザーに提供される情報は、所与の時点でのシステムとのユーザーの特定の相互作用に関連するように標的化することができる。例えば、システムは、ユーザーがエアロゾル発生装置を保持している時に、触覚出力要素のうちの一つ以上を介してユーザーに対してある特定の情報を伝えるように構成することができ、またユーザーがエアロゾル発生装置を保持していない時に、触覚出力要素のうちの一つ以上の他の要素を介して、ユーザーに対してある特定の他の情報を伝えるように構成することができる。例えば、ユーザーは適切に応答しうる関連情報をユーザーに通知することができるため、ユーザーまたは他者への迷惑を低減する、または最小限に抑えることができる。
【0010】
複数の触覚出力要素は随意に、エアロゾル発生装置のハウジングまたは任意の周辺装置に取り付けられていて、かつ適切な回路によって制御される、別個の要素の形態で提供することができる。触覚出力要素のうちの一つ以上を含むエアロゾル発生装置と関連付けられた任意の周辺装置は、こうした触覚出力要素を介して同じタイプの出力をユーザーに提供するように構成されることが好ましく、これによりユーザーは、一貫した方法でエアロゾル発生システムの複数の構成要素と相互作用することができる。加えて、エアロゾル発生装置上および任意の周辺装置上の触覚出力要素は、互いに類似した外観を有することができ、こうした触覚出力要素を介して伝えられる情報に対するユーザーの熟知度および解釈を補助する。このように、ユーザー体験および装置管理を改善することができる。
【0011】
本発明の第一の実施形態によると、エアロゾル発生装置が提供されている。エアロゾル発生装置はハウジングを備える。ハウジングは、空気吸込み口、空気出口、およびそれらの間に延びる気流経路を随意に備える。エアロゾル発生装置は、ハウジング内に配置され、かつエアロゾルを発生するように構成されたエアロゾル発生要素を含む。エアロゾル発生装置は、複数の触覚出力要素を含む。エアロゾル発生装置は、複数の触覚出力要素に動作可能に連結され、かつ複数の触覚出力要素の各触覚出力要素を独立して作動させるように構成された回路を含む。
【0012】
一部の構成では、複数の触覚出力要素のうちの少なくとも一部の触覚出力要素は、随意にハウジングに連結される。追加的に、または代替的に、一部の構成は、随意に、ハウジングに連結され、かつエアロゾル発生装置を保持しているユーザーに対して応答する第一の状況信号を発生するように構成される、第一のセンサーをさらに備える。回路は、随意に、第一の状況信号に応答して、複数の触覚出力要素のうちの第一の触覚出力要素を作動させるように構成される。随意に、第一のセンサーは、エアロゾル発生装置を取り上げているユーザーに応答して第二の状況信号を発生するようにさらに構成される。回路は、随意に、第二の状況信号に応答して、複数の触覚出力要素のうちの第二の触覚出力要素を作動させるようにさらに構成される。
【0013】
追加的に、または代替的に、一部の構成では、エアロゾル発生装置は、第三の状況信号を発生するように構成された入力要素をさらに備える。回路は、随意に、第三の状況信号に応答して、複数の触覚出力要素のうちの第三の触覚出力要素を作動させるようにさらに構成される。入力要素は、随意に、機械式ボタン、膜ボタン、機械式スイッチ、ロータリーエンコーダー、ダイヤル、ノブ、静電容量式タッチボタン、抵抗式タッチボタン、ジョイスティック、スライダー、トリガーボタン、タッチスクリーン、および磁気スイッチから成る群から選択される。
【0014】
追加的に、または代替的に、一部の構成では、随意に、エアロゾル発生装置は、回路と動作可能に通信する通信インターフェースをさらに備える。回路は、随意に、通信インターフェースを介して周辺装置と通信するように構成される。周辺装置は、随意に、複数の触覚出力要素のうちの第四の触覚出力要素を備える。随意に、回路は、第一の状況信号の不在に応答して第四の触覚出力要素を作動させるように、通信インターフェースを介して周辺装置に指示するようにさらに構成される。追加的に、または代替的に、周辺装置は、随意に、周辺装置を保持しているユーザーに応答して第五の状況信号を発生するように構成された第二のセンサーを備える。回路は、随意に、第五の状況信号に応答して第四の出力要素を作動させるように、通信インターフェースを介して周辺装置に指示するようにさらに構成される。追加的に、または代替的に、周辺装置は、随意に、電話、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、スマートブレスレット、フィットネストラッカー、別のエアロゾル発生装置、コンピュータ、拡張現実または仮想現実ヘッドセット、およびワイヤレスヘッドフォンから成る群から選択される。
【0015】
追加的に、または代替的に、一部の構成では、随意に、第一のセンサーは、タッチセンサー、圧力センサー、光学センサー、およびモーションセンサーから成る群から選択される。
【0016】
追加的に、または代替的に、一部の構成では、随意に、複数の触覚出力要素のうちの触覚出力要素は、機械式アクチュエータ、圧電アクチュエータ、および熱出力要素から成る群から独立して選択される。
【0017】
追加的にまたは代替的に、一部の構成では、エアロゾル発生要素は、随意に、ヒーターを備える。
【0018】
本明細書に提供されるようなエアロゾル発生装置と、エアロゾル発生基体とを備えるエアロゾル発生システムも提供されており、ここでエアロゾル発生基体はニコチンを含む。
【0019】
本明細書で使用される「エアロゾル発生システム」という用語は、一つ以上の他の要素と相互作用するシステムに関する。「エアロゾル発生システム」が相互作用することができる一つのこうした要素は、エアロゾルを発生するエアロゾル形成基体である。「エアロゾル発生システム」が相互作用することができる別のこうした要素は、周辺装置である。「エアロゾル発生」システムは、随意に、エアロゾル形成基体(例えば、エアロゾル発生物品内に提供されるエアロゾル形成基体)および任意の適切な数の周辺装置のどちらとも相互作用することができる。
【0020】
本明細書で使用される「周辺装置」という用語は、エアロゾル発生システムの一部であり、かつエアロゾル発生装置と直接的または間接的に相互作用するが、それ自体はエアロゾル発生装置ではない装置に関する。周辺装置の例としては、電話、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、スマートブレスレット、フィットネストラッカー、別のエアロゾル発生装置、コンピュータ、拡張現実または仮想現実ヘッドセット、およびワイヤレスヘッドフォンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0021】
本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾル形成基体を含む物品に関する。随意に、エアロゾル発生物品はまた、貯蔵部、担体材料、ラッパー等などの一つ以上のさらなる構成要素も含む。エアロゾル発生物品は、ユーザーの口を通してユーザーの肺の中へと直接的に吸入可能なエアロゾルを発生してもよい。エアロゾル発生物品は使い捨てであってもよい。たばこを含むエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品は、たばこスティックと呼ばれる場合がある。
【0022】
本明細書で使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる一つ以上の揮発性化合物を放出する能力を有する基体に関する。こうした揮発性化合物は、エアロゾル形成基体を加熱してベイパーを形成することによって放出される。ベイパーは凝縮して、エアロゾル、例えば空気などの気体中の微細な固体粒子または液滴の懸濁物を形成することができる。エアロゾル形成基体は好都合なことに、エアロゾル発生装置またはシステムの一部であってもよい。一部の構成では、エアロゾル形成基体はゲルまたは液体を含み、一方で他の構成では、エアロゾル形成基体は固体を含む。エアロゾル形成基体は、液体構成成分と固体構成成分との両方を含んでもよい。
【0023】
本明細書で使用される「連結」という用語は、直接的または間接的に互いに接触することができる要素の配設に関する。互いに「直接的に」連結されている要素は、互いに接触する。互いに「間接的に」連結されている要素は、互いに直接的に接触しないが、一つ以上の中間要素を介して互いに取り付けられている。特定の配設に応じて、互いと同じ装置またはシステムの一部である要素は、互いに「直接的に」接触してもよく、または互いに「間接的に」接触してもよい。
【0024】
本明細書で使用される「インターフェース」という用語は、これを通して情報を送信できる要素、これを通して情報を受信できる要素、またはこれを通して情報を送信および受信の両方ができる要素に関する。本明細書に提供される例示的なインターフェースは、情報を送信するための触覚出力要素を含み、かつ情報を受信するためのユーザーが作動可能な入力要素を随意に含む。
【0025】
本明細書で使用される「触覚出力要素」という用語は、ユーザーの触覚を介してユーザーに情報を伝えるように構成された要素に関する。例えば、触覚出力要素は、こうした要素が作動された時に、ユーザーがユーザーの触覚を介して、こうした作動を感じ、かつ識別できるように構成される。典型的に、ユーザーは、例えば自身の指、掌、または唇を使用して、ユーザーが触れている装置またはシステムの画定された部分において自身の触覚を介して、触覚出力要素の作動を感じることができる。作動が感じられる装置またはシステムのこうした画定された部分は、例えば、システムの装置のハウジングの画定された外側(周辺)部分、もしくは触覚出力要素、または触覚出力要素と連結しているインターフェース、装置、もしくはシステムの任意の他の適切な要素とすることができ、またはそれらを含むことができる。触覚出力要素は、こうした作動を介してユーザーに情報を伝えるような方法で作動されてもよい。触覚出力要素は、例えば、振動、タップ、力、温度変化(熱パルスまたは冷パルスなど)、または電気的な信号によって情報をユーザーに伝えるように構成されてもよい。触覚出力要素としては、機械式アクチュエータ、圧電アクチュエータ、および熱出力要素を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0026】
本明細書で使用される「熱出力要素」という用語は、ユーザー知覚可能な温度変化を発生することによってユーザーに情報を提供する要素に関する。
【0027】
本明細書で使用される「ユーザーが知覚可能な温度変化」という用語は、ユーザーが感じることができ、かつ認識することができる温度の変化に関する。典型的に、ユーザーは、例えば自身の指、掌、または唇を使用して、ユーザーが触れている装置またはシステムの画定された部分において自身の触覚を介して、ユーザーが知覚可能な温度変化を感じることができる。ユーザーが知覚可能な温度変化が生成される装置またはシステムの部分は、当初は、周囲温度(室温)、あるいは、例えば、エアロゾル発生要素によってこうした要素に熱が伝達されたため、またはユーザーの皮膚、例えば、指もしくは唇から熱が伝達されたため、周囲温度より暖かい温度などの第一の温度、とすることができる。熱出力要素の作動は、装置またはシステムの画定された部分での温度を、第一の温度とは知覚可能に異なる第二の温度に上昇または低下させる。
【0028】
本触覚出力要素は、適切に、任意のエアロゾル発生システム、またはこうしたシステムに対する任意の周辺装置の一部として含まれる装置とともに使用することができ、かつこれらの一部として含むことができる。すなわち、本触覚出力要素は、必ずしもエアロゾル発生要素に直接的に連結される、またはその一部として提供される必要はないが、エアロゾル発生システムもしくは装置の要素である任意の適切な装置に直接的に連結されてもよく、またはその一部として提供されてもよい。
【0029】
エアロゾル発生システムまたは装置は、ゲル、液体、または固体エアロゾル形成基体を含むことができ、またエアロゾルをそこから発生するように構成された、適切に構成されたエアロゾル発生要素を含むことができる。
【0030】
エアロゾル形成基体がゲルまたは液体を含む構成において、エアロゾル発生システムまたは装置は、エアロゾル形成基体を保持する貯蔵部を含むことができ、この貯蔵部はエアロゾル形成基体を保持するための担体材料を随意に包含してもよい。担体材料は随意に、発泡体、海綿体、もしくは繊維の収集物であってもよく、またはこれらを含んでもよい。担体材料は随意に、ポリマーまたはコポリマーで形成されてもよい。一実施形態では、担体材料は紡糸ポリマーであるか、またはこれを含む。
【0031】
一部の構成では、エアロゾル発生システムは随意に、カートリッジと、カートリッジに連結可能なマウスピースとを備える。カートリッジは随意に、貯蔵部およびエアロゾル発生要素のうちの少なくとも一つを備える。追加的に、または代替的に、エアロゾル発生システムのハウジングは随意に、空気吸込み口、空気出口、およびそれらの間に延びる気流経路をさらに備え、ベイパーは随意に、気流経路内でエアロゾルへと少なくとも部分的に凝縮される。
【0032】
例えば、本明細書に提供された様々な構成では、カートリッジは、接続端と接続端から離れた口側端とを有するハウジングを備えてもよく、接続端はエアロゾル発生システムの制御本体に接続するように構成されている。エアロゾル発生要素は、完全にカートリッジ内に位置してもよく、または完全に制御本体内に位置してもよく、またはカートリッジ内に部分的に位置し、かつ制御本体内に部分的に位置してもよい。電力は、ハウジングの接続端を通して、接続された制御本体からエアロゾル発生要素に送達されてもよい。一部の構成では、エアロゾル発生要素は随意に、口側端の開口部よりも接続端に近い。これは、制御本体内の電源とエアロゾル発生要素との間の単純かつ短い電気的接続経路を可能にする。
【0033】
随意に発熱体であるか、または発熱体を含むエアロゾル発生要素は、実質的に平面であってもよい。発熱体は、抵抗性材料、例えばこれを通る電流の流れに応答して熱を発生する材料を含んでもよい。一つの構成では、発熱体は一つまたは複数の導電性フィラメントを備える。「フィラメント」という用語は、二つの電気接点間に配設された電気的な経路を指す。発熱体は、例えば互いに平行に配設された、フィラメントまたはワイヤのアレイであってもよく、これを含んでもよい。一部の構成では、フィラメントまたはワイヤはメッシュを形成してもよい。しかし当然のことながら、発熱体の任意の適切な構成および材料を使用することができる。
【0034】
例えば、発熱体は、適切な電気特性を有する任意の材料を含んでもよく、またはこれから形成されてもよい。適切な材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」のセラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、合金、ならびにセラミック材料および金属材料で作製された複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。適切な合金の例としては、ステンレス鋼、コンスタンタン、ニッケル含有、コバルト含有、クロム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有合金、ならびにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、鉄-アルミニウム系合金、鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。Timetal(登録商標)は、Titanium Metals Corporationの登録商標である。例示的な材料はステンレス鋼および黒鉛であり、AISI 304、316、304L、316Lなどの300シリーズのステンレス鋼であることがより好ましい。追加的に、発熱体は上記の材料の組み合わせを含んでもよい。一つの非限定的な構成では、発熱体はワイヤを含むか、またはワイヤで作製されている。ワイヤは金属で作製されていることがより好ましく、ステンレス鋼で作製されていることが最も好ましい。
【0035】
ヒーター組立品は、発熱体に電気的に接続された電気接点部分をさらに備えてもよい。電気接点部分は、二つの導電性接点パッドであってもよく、またはこれを含んでもよい。ハウジングを含む構成において、接点部分は、制御本体内の電気接点ピンとの接触を可能にするためにハウジングの接続端を通して露出されてもよい。
【0036】
貯蔵部は貯蔵部ハウジングを備えてもよい。エアロゾル発生要素、エアロゾル発生要素を含む加熱組立品、またはその任意の適切な構成要素は、貯蔵部ハウジングに固定されてもよい。貯蔵部ハウジングは、成形された構成要素またはマウントを備えてもよく、成形された構成要素またはマウントは、エアロゾル発生要素または加熱組立品の外側に成形されている。成形された構成要素またはマウントは、エアロゾル発生要素または加熱組立品のすべてまたは一部分を覆ってもよく、また気流経路とエアロゾル形成基体とのうちの一方または両方から電気接点部分を部分的にまたは完全に分離してもよい。成形された構成要素またはマウントは、貯蔵部ハウジングの少なくとも一つの壁形成部を含んでもよい。成形された構成要素またはマウントは、貯蔵部からエアロゾル発生要素への流路を画定してもよい。
【0037】
ハウジングは、ポリプロピレン(PP)またはポリエチレンテレフタラート(PET)などの成形可能プラスチック材料から形成されてもよい。ハウジングは、貯蔵部の壁の一部またはすべてを形成してもよい。ハウジングおよび貯蔵部は、一体的に形成されてもよい。代替的に、貯蔵部はハウジングとは別個に形成されてもよく、またハウジングに組み立てられてもよい。
【0038】
エアロゾル発生システムまたは装置がカートリッジを含む構成において、カートリッジは、エアロゾルが通ってユーザーによって引き出される場合がある取り外し可能なマウスピースを備えてもよい。取り外し可能なマウスピースは、口側端の開口部を覆ってもよい。代替的に、カートリッジは、ユーザーが口側端の開口部を直接吸うことを可能にするように構成されてもよい。
【0039】
カートリッジは、液体またはゲルエアロゾル形成基体で再充填可能であってもよい。代替的に、カートリッジは、貯蔵部の液体またはゲルエアロゾル形成基体が空になった時に廃棄されるように設計されてもよい。
【0040】
エアロゾル発生システムまたは装置が制御本体をさらに含む構成では、制御本体は、制御本体がカートリッジに接続されている時に、エアロゾル発生要素への電気的接続を提供するように構成された少なくとも一つの電気接点要素を備えてもよい。電気接点要素は随意に、細長くてもよい。電気接点要素は随意に、ばね式であってもよい。電気接点要素は随意に、カートリッジ内の電気接点パッドに接触してもよい。随意に、制御本体は、カートリッジの接続端と係合するための接続部分を備えてもよい。随意に、制御本体は、電源を備えてもよい。随意に、制御本体は、電源からエアロゾル発生要素への電源を制御するように構成された制御回路を備えてもよい。
【0041】
制御回路は随意に、マイクロコントローラを備えてもよい。マイクロコントローラはプログラム可能なマイクロコントローラであることが好ましい。制御回路は、さらなる電子構成要素を備えてもよい。制御回路は、本触覚出力要素を作動させるように構成されてもよい。制御回路は、エアロゾル発生要素への電力の供給を調節するようにさらに構成されてもよい。電力はシステムの起動後、エアロゾル発生要素に連続的に供給されてもよく、または毎回の吸煙ごとなどのように断続的に供給されてもよい。電力は、電流パルスの形態でエアロゾル発生要素に供給されてもよい。
【0042】
制御本体は、制御システムと、触覚出力要素のうちの一つ以上と、エアロゾル発生要素とのうちの少なくとも一つに電力を供給するように配設された電源を備えてもよい。エアロゾル発生要素は独立した電源を備えてもよい。エアロゾル発生システムまたは装置は、制御回路に電力を供給するように配設された第一の電源と、エアロゾル発生要素に電力を供給するように構成された第二の電源と、触覚出力要素のうちの一つ以上に電力を供給するように構成された第三の電源とを備えてもよく、または制御回路と、エアロゾル発生要素と、触覚出力要素のうちの一つ以上との任意の適切な組み合わせに電力を供給するようそれぞれ構成されている、より少ない数の電源を備えてもよい。
【0043】
こうした各電源はDC電源であってもよく、またはDC電源を含んでもよい。電源は電池であってもよく、または電池を含んでもよい。電池は、リチウム系の電池、例えばリチウムコバルト電池、リン酸鉄リチウム電池、チタン酸リチウム電池、もしくはリチウムポリマー電池であってもよく、またはこれらを含んでもよい。電池はニッケル水素電池またはニッケルカドミウム電池であってもよく、またはこれらを含んでもよい。電源はコンデンサーなど別の形態の電荷蓄積装置であってもよく、またはこれを含んでもよい。随意に、電源は再充電を必要とする場合があり、また数多くの充放電サイクルのために構成されてもよい。電源は、一回以上のユーザー体験のための十分なエネルギーの貯蔵を可能にする容量を有してもよく、例えば電源は従来の紙巻たばこ1本を喫煙するのにかかる典型的な時間に対応する約6分間、または6分間の倍数の時間にわたるエアロゾルの連続的な発生を可能にするのに十分な容量を有してもよい。別の一実施例では、電源は、所定の回数の吸煙、または加熱組立品の不連続的な起動を可能にするのに十分な容量を有してもよい。好ましくは、電源は、触覚出力要素の任意の適切な数の作動を可能にするのに十分な容量をさらに有してもよい。
【0044】
エアロゾル発生システムまたは装置は、手持ち式エアロゾル発生システムであってもよく、または手持ち式エアロゾル発生システムを含んでもよい。手持ち式エアロゾル発生システムは、ユーザーがマウスピースを吸煙して口側端の開口部を通してエアロゾルを引き出すことを可能にするように構成されてもよい。エアロゾル発生システムは従来の葉巻たばこまたは紙巻たばこに匹敵するサイズを有してもよい。エアロゾル発生システムは随意に、約30mm~約150mmの全長を有してもよい。エアロゾル発生システムは約5mm~約30mmの外径を有してもよい。
【0045】
随意に、ハウジングは細長くてもよい。ハウジングは、任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはこれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または食品もしくは医薬品用途に適切な熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリエチレンが挙げられる。材料は軽量であり、脆くないものであってもよい。触覚出力要素のうちの一つ以上は、ハウジングの任意の適切な部分に連結することができる。
【0046】
カートリッジ、制御本体、またはエアロゾル発生システムもしくは装置は、制御回路と通信する吸煙検出器を備えてもよい。吸煙検出器は、ユーザーが気流経路を通して吸う時に検出するように構成されてもよい。追加的に、または代替的に、カートリッジ、制御本体、またはエアロゾル発生システムは、制御回路と通信する温度センサーを備えてもよい。カートリッジ、制御本体、またはエアロゾル発生システムもしくは装置は、スイッチまたはボタンなどのユーザー入力を備えてもよい。ユーザー入力は、ユーザーがシステムをオンおよびオフにすることを可能にする場合がある。随意に、ユーザー入力は、触覚出力要素のうちの一つ以上に連結されてもよい。追加的に、または代替的に、カートリッジ、制御本体、またはエアロゾル発生システムもしくは装置は随意に、貯蔵部内に保持されているエアロゾル形成基体の判定された量をユーザーに表示するための表示手段を備えてもよい。制御回路は、貯蔵部内に保持されているエアロゾル形成基体の量の判定がなされた後、表示手段を起動するように構成されてもよい。表示手段は随意に、発光ダイオード(LED)などの光、LCDディスプレイなどのディスプレイ、ラウドスピーカーまたはブザーなどの可聴式表示手段、および振動手段のうちの一つ以上を備えてもよい。制御回路は、複数の光のうちの一つ以上の光を点灯させ、ディスプレイ上にある量を表示し、ラウドスピーカーまたはブザーを介して音を発し、また振動手段を振動させるように構成されてもよい。
【0047】
制御回路は、適切な情報をユーザーに伝えるために、触覚出力要素の各々を独立して作動させるように構成されることが好ましい。例えば、制御回路は、以下のこと、すなわち、ユーザーがシステムまたは装置をオンにすること、ユーザーがシステムまたは装置をオフにすること、貯蔵部がユーザー体験のための十分な液体またはゲルを収容していること、貯蔵部がユーザー体験のために不十分な液体またはゲルしか収容していないこと、エアロゾル発生要素を加熱すること、エアロゾル発生要素がエアロゾルを発生するために十分に加熱されていること、電池レベルが低いこと、電池レベルがユーザー体験のために十分であること、または任意の他の適切なシステム状況を示す、もしくは任意の他の適切なユーザー入力に応答することのうちの一つ以上に応答して触覚の各々を独立して作動するように随意に構成されてもよい。
【0048】
エアロゾル形成基体は、任意の適切な組成物を有することができる。例えば、エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。ニコチン含有エアロゾル形成基体はニコチン塩マトリクスであってもよく、またはこれを含んでもよい。エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、たばこを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は非たばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。
【0049】
エアロゾル形成基体は一つ以上のエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体は、使用時に高密度の安定したエアロゾルの形成を容易にし、かつシステムの動作温度において熱分解に対して実質的に抵抗性である任意の適切な公知の化合物または化合物の混合物である。適切なエアロゾル形成体の実施例としては、グリセリンおよびプロピレングリコールが挙げられる。適切なエアロゾル形成体は当業界で周知であり、これには多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。エアロゾル形成基体は水、溶媒、エタノール、植物抽出物、および天然風味または人工風味を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、ニコチンおよび少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体は、グリセリンまたはプロピレングリコールであってもよい。エアロゾル形成体は、グリセリンとプロピレングリコールの両方を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、約0.5%~約10%(例えば、約2%)のニコチン濃度を有してもよい。
【0050】
当然のことながら、本触覚出力要素は、液体またはゲルエアロゾル形成基体とともに使用するために構成されたエアロゾル発生システムまたは装置での使用に限定されない。例えば、他の構成では、本触覚出力要素を、固体エアロゾル形成基体とともに使用するために構成されているエアロゾル発生システムもしくは装置で使用することができ、またはエアロゾル発生システムもしくは装置に含めることができる。固体エアロゾル形成基体とともに使用することができるエアロゾル発生要素の一つのタイプは、たばこのプラグなどの固体エアロゾル形成基体の中へと挿入されるように構成されたヒーターを含む。
【0051】
一部の構成では、ヒーターは、エアロゾル形成基体の中への挿入のために実質的にブレード形状であり、また随意に10mm~60mmの長さ、2mm~10mmの幅、および0.2mm~1mmの厚さを有する。好ましい長さは、15mm~50mm、例えば18mm~30mmであってもよい。好ましい長さは、約19mmまたは約20mmであってもよい。好ましい幅は3mm~7mm、例えば4mm~6mmであってもよい。好ましい幅は、約5mmであってもよい。好ましい厚さは、0.25mm~0.5mmであってもよい。好ましい厚さは、約0.4mmであってもよい。ヒーターは、電気絶縁性ヒーター基板と、ヒーター基板によって支持された電気抵抗性発熱体と、を含むことができる。貫通穴は随意に、ヒーターの厚さを通して画定されてもよい。ヒーターマウントは、ヒーターに構造的な支持を提供してもよく、またヒーターがエアロゾル発生装置内に位置付けられるようにしてもよい。ヒーターマウントは随意に、ヒーターの一部分の周囲に成形されている成形可能材料から形成されてもよく、また貫通穴を通して延びてヒーターをヒーターマウントに連結してもよい。ヒーターは随意に、テーパー状の、または尖った端を有して、エアロゾル形成基体の中への挿入を容易にする場合がある。
【0052】
ヒーターマウントは、動作中に温度が著しく上昇しないヒーターの一部分に成形されることが好ましい。こうした部分は保持部分と呼ばれてもよく、また発熱体は、動作電流の通過により著しい程度まで加熱されないよう、この部分においてより低い抵抗率を有してもよい。貫通穴は保持部分内に位置してもよい。貫通穴は(提供される場合)、電気抵抗性のある発熱体がヒーター基板上に形成される前または後に、ヒーター内に形成されてもよい。装置は、加熱組立品をハウジングに、またはハウジング内に、固定もしくは連結することによって形成されてもよい。貫通穴は、機械加工によって(例えばレーザー加工またはドリル加工によって)形成されてもよい。
【0053】
ヒーターマウントは、ヒーターに構造的な支持を提供してもよく、またヒーターがエアロゾル発生装置内にしっかりと固定されることを可能にする。成形可能なポリマーなどの成形可能材料の使用は、ヒーターマウントをヒーターの周りに成形し、それによってヒーターをしっかりと保持することを可能にする。また、ヒーターマウントを望ましい外部形状および寸法で安価な様態で製造することを可能にする。
【0054】
有利なことに、発熱体は異なる材料から形成されてもよい。発熱体の第一部または加熱部(すなわち、ヒーターの挿入部または加熱部によって支持された部分)は、第一の材料で形成されてもよく、また発熱体の保持部(すなわち、ヒーターの保持部によって支持された部分)は、第二の材料で形成されてもよく、第一の材料は第二の材料よりも電気抵抗係数が大きい。例えば、第一の材料は、Ni-Cr(ニッケル-クロム)、白金、タングステン、または合金のワイヤであってもよく、また第二の材料は、金、銀、または銅であってもよい。発熱体の第一部および第二部の寸法はまた、第二の部分において、より低い単位長さ当たりの電気抵抗を提供するために異なっていてもよい。
【0055】
ヒーター基体は電気絶縁材料から形成されていて、またジルコニアまたはアルミナなどのセラミック材料であってもよい。ヒーター基体は、広い範囲の温度にわたって発熱体に対して機械的に安定した支持を提供してもよく、またエアロゾル形成基体の中への挿入のために適切な剛直な構造を提供してもよい。ヒーター基体は、発熱体がその上に位置付けられている平面状の表面を備え、またエアロゾル形成基体の中への挿入を可能にするように構成されたテーパー付端を備えてもよい。ヒーター基体は有利なことに、2ワット毎メートル毎ケルビン以下の熱伝導率を有する。
【0056】
エアロゾル発生装置は、ヒーターの挿入部分を包囲する空洞を画定するハウジングを備えることが好ましい。空洞は、エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル形成物品を受容するように構成されている。ヒーターマウントは、空洞の一方の端を閉じる表面を形成してもよい。
【0057】
一部の構成では、装置は片手の指の間に保持するのが快適な携帯型または手持ち式の装置であることが好ましい。
【0058】
装置の電源は、任意の適切な電源、例えば電池などの直流電圧源であってもよい。一実施形態では、電源はリチウムイオン電池である。代替的に、電源はニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、またはリチウム系電池(例えば、リチウムコバルト電池、リン酸鉄リチウム電池、チタン酸リチウム、もしくはリチウムポリマー電池)であってもよい。
【0059】
装置は制御要素を備えることが好ましい。制御要素は単純なスイッチであってもよい。代替的に、制御要素は電気回路であってもよく、またヒーターだけでなく触覚出力要素の各々も独立して制御するように構成されてもよい、一つ以上のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを備えてもよい。
【0060】
本開示は、上述のようなエアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置の空洞内に受容されるように構成された一つ以上のエアロゾル形成物品とを備えるエアロゾル発生システムを提供する。
【0061】
使用セッション中に、エアロゾル形成基体を包含するエアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置内に部分的に収容されてもよい。エアロゾル発生物品は実質的に円筒状の形状であってもよい。エアロゾル発生物品は実質的に細長くてもよい。エアロゾル発生物品は、長さと、その長さに対して実質的に直角を成す円周とを有してもよい。エアロゾル形成基体は実質的に円筒状の形状であってもよい。エアロゾル形成基体は実質的に細長くてもよい。エアロゾル形成基体はまた、長さと、その長さに対して実質的に直角を成す円周とを有してもよい。エアロゾル発生物品は、およそ30mm~およそ100mmの全長を有してもよい。エアロゾル発生物品は、およそ5mm~およそ12mmの外径を有してもよい。
【0062】
固体エアロゾル形成基体は、加熱に伴い基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。代替的に、固体エアロゾル形成基体は非たばこ材料を含んでもよい。固体エアロゾル形成基体は、高密度の安定したエアロゾルの形成を容易にするエアロゾル形成体をさらに含んでもよい。適切なエアロゾル形成体の実施例は、グリセリンおよびプロピレングリコールである。
【0063】
固体エアロゾル形成基体は、例えばハーブの葉、たばこ葉、たばこの茎の破片、再構成たばこ、均質化したたばこ、押出成形たばこ、キャストリーフたばこ、および膨化たばこのうちの一つ以上を含有する、粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片、またはシートのうちの一つ以上を含んでもよい。固体エアロゾル形成基体は、ばらの形態であってもよく、または適切な容器またはカートリッジで提供されてもよい。随意に、固体エアロゾル形成基体は、基体の加熱に伴い放出される追加的なたばこまたは非たばこ揮発性風味化合物を含有してもよい。固体エアロゾル形成基体はまた、例えば追加的なたばこまたは非たばこ揮発性風味化合物を含むカプセルも含有してもよく、こうしたカプセルは固体エアロゾル形成基体の加熱中に溶けてもよい。
【0064】
本明細書で使用される「均質化したたばこ」は、粒子状たばこを凝集することによって形成された材料を指す。均質化したたばこは、シートの形態であってもよい。均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で5%超のエアロゾル形成体含有量を有してもよい。代替的に、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で5~30重量%のエアロゾル形成体含有量を有してもよい。均質化したたばこ材料のシートは、たばこ葉の葉身およびたばこ葉の茎のうちの一方または両方を粉砕することによって、または別の方法で組み合わせることによって得られた粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。代替的に、または追加的に、均質化したたばこ材料のシートは、例えばたばこの処理、取り扱い、および発送中に形成されたたばこダスト、たばこの微粉、およびその他の粒子状たばこ副産物のうちの一つ以上を含んでもよい。均質化したたばこ材料シートは、粒子状たばこの凝集を助けるために、一つ以上の本来備わっている結合剤(すなわち、たばこ内在性結合剤)、一つ以上の外来的な結合剤(すなわち、たばこ外因性結合剤)、またはこれらの組み合わせを含んでもよいが、代替的に、または追加的に、均質化したたばこ材料シートは、たばこおよび非たばこ繊維、エアロゾル形成体、湿潤剤、可塑剤、風味剤、充填剤、水性および非水性の溶剤、ならびにこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されないその他の添加物を含んでもよい。
【0065】
随意に、固体エアロゾル形成基体は、熱的に安定な担体上に提供されてもよく、またはその中に包埋されてもよい。担体は、粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片、またはシートの形態を取ってもよい。代替的に、担体は、その内表面上、またはその外表面上、またはその内表面と外表面の両方の上に堆積された固体基体の薄い層を有する、管状の担体であってもよい。こうした管状の担体は、例えば紙、または紙様の材料、不織布炭素繊維マット、低質量の目の粗いメッシュ金属スクリーン、もしくは穿孔された金属箔、または任意の他の熱的に安定した高分子マトリクスで形成されてもよい。
【0066】
一部の構成では、エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含む。本明細書で使用される「捲縮したシート」という用語は、複数の実質的に平行な隆起または波形を有するシートを意味する。エアロゾル発生物品が組み立てられた時、実質的に平行な隆起または波形は、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に沿って、またはこれと平行に延びることが好ましい。これは有利なことに、均質化したたばこ材料の捲縮したシートを集合してエアロゾル形成基体を形成するのを容易にする。しかし、当然のことながら、エアロゾル発生物品内の包含のための均質化したたばこ材料の捲縮したシートは、代替的に、または追加的に、エアロゾル発生物品が組み立てられた時に、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に対して鋭角または鈍角で配置された複数の実質的に平行な隆起または波形を有してもよい。ある特定の実施形態では、エアロゾル形成基体は、実質的にその表面全体にわたって実質的に均等にきめのある均質化したたばこ材料のシートの集合体を含んでもよい。例えば、エアロゾル形成基体は、シートの幅にわたって実質的に均等に離隔している複数の実質的に平行な隆起または波形を含む均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含んでもよい。
【0067】
固体エアロゾル形成基体は、例えばシート、発泡体、ゲル、またはスラリーの形態で担体の表面上に堆積されてもよい。固体エアロゾル形成基体は担体の表面全体上に堆積されてもよく、または代替的に、使用中に不均一な風味送達を提供するためのパターンで堆積されてもよい。
【0068】
当然のことながら、本明細書に記載されているある特定の構成は、抵抗加熱を介してエアロゾルを発生するエアロゾル発生要素を含むが、任意の適切なエアロゾル発生要素、例えば誘導加熱配設を使用することができる。
【0069】
本発明の第二の実施形態では、エアロゾル発生システムにおいて出力を生成するための方法が提供されている。エアロゾル発生システムはハウジングを含む。ハウジングは、空気吸込み口、空気出口、およびそれらの間に延びる気流経路を随意に備える。エアロゾル発生システムは、ハウジング内に配置され、かつエアロゾルを発生するように構成されたエアロゾル発生要素を含む。方法は、複数の触覚出力要素を提供することを含む。方法は、複数の触覚出力要素に動作可能に連結された回路を提供することを含む。方法は、回路によって、複数の出力要素のうちの各触覚出力要素を独立して作動することを含む。
【0070】
本発明の第一の実施形態のエアロゾル発生システムの特徴は、本発明の第二の実施形態に適用されてもよい。
【0071】
ここで本発明の構成を、添付図面を参照しながら、例証としてのみではあるが詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【
図1】
図1は、本発明による触覚出力要素を含むエアロゾル発生システムの断面の概略図である。
【
図2】
図2は、本発明による触覚出力要素を含む別のエアロゾル発生システムの断面の概略図である。
【
図3】
図3は、本発明による例示的な方法における動作の流れを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0073】
本明細書に提供される構成は、エアロゾル発生システムのための改善されたインターフェースに関する。インターフェースは、ユーザーの触覚を介してユーザーに情報を伝えるようにそれぞれ構成された複数の触覚出力要素を含むことが好ましい。複雑な情報は、触覚出力要素のうちの選択されたものを個別に起動することによって、ユーザーに伝えることができる。随意に、ユーザーがエアロゾル発生システムを使用している背景に対して適切な情報を、触覚出力要素のうちの選択されたものを個別に起動することによってユーザーに伝えることができるように、インターフェースは、ユーザーのシステムとの相互作用の状況を検出するようにさらに構成することができる。
【0074】
有利なことに、本触覚出力要素は、ユーザーとエアロゾル発生システム内の一つ以上の装置との間の、目立たない、容易に理解できる相互作用を提供しうる。例えば、本触覚出力要素は、実質的にエアロゾル発生システムのユーザーに対してのみ容易に理解できる情報を提供し、近くにいる他の人の注意をそらすのを低減または最小限に抑えるように構成されてもよい。追加的に、または代替的に、本触覚出力要素は、例えば、単一の視覚的な信号、単一の聴覚信号、または単一の振動信号より、複雑な情報をユーザーに伝えることができる。こうした情報としては、エアロゾル発生要素の温度、電池の状態、経過した待ち時間、または残りの待ち時間が挙げられうるが、これらに限定されない。触覚出力要素は、エアロゾル発生システム内の一つ以上の装置の外側に分散することができ、また触覚出力要素の各々は、個別に起動することができる。そのため、情報は、システムの所与の装置上の互いに異なる場所にあり、またシステム内の互いに異なる装置上にあってさえもよい、触覚出力要素によってそれぞれ伝えることができる。こうした情報は、例えば、システムまたはその中の装置における異なる状態、レベル、または状態の進捗を表すことができる。
【0075】
さらに、本触覚出力要素は、例えば、単一の視覚信号、単一の聴覚信号、または単一の振動信号よりも効果的なやり方で、ユーザーに情報を伝えうる。例えば、情報は、特定のユーザーの要求または標的化された通知に応答して伝えられてもよい。例えば、システムは随意に、ユーザーがシステムの特定の装置(エアロゾル発生装置など)を保持しているかどうかを判定するように構成される。標的化された通知については、その中のシステムは、ユーザーが特定の装置を保持しているとの判定に応答して、その特定の装置の触覚出力要素のうちの一つ以上を選択的に起動し、そしてユーザーが特定の装置を保持していないとの判定に応答して、システムの別の装置の触覚出力要素のうちの一つ以上の他の要素を選択的に起動するように構成されてもよい。こうした標的化された通知は、ユーザーが所与の時間にシステムを使用している状況に関連する情報をユーザーに伝えるために使用することができる。例示的には、エアロゾル発生装置がウォームアップされ、かつ使用するための準備が整っているが、ユーザーが保持していないと判定された場合、ユーザーに、システム(エアロゾル発生装置自体ではない)の一つ以上の他の装置上の一つ以上の触覚出力要素を介して、エアロゾル発生装置がウォームアップされ、かつ使用するための準備が整っていることを知らせることができる。このように、ユーザーの体験および装置管理が改善される場合がある。
【0076】
本触覚出力要素は、エアロゾル発生装置と一つ以上の周辺装置との任意の適切な組み合わせでなど、エアロゾル発生システム内の任意の適切な装置で使用されてもよい。例えば、
図1は、本発明による複数の触覚出力要素30、51、61を含むエアロゾル発生システム100の概略図である。システム100は、液体またはゲルエアロゾル形成基体、制御本体10、および任意の適切な数の周辺装置(例えば、触覚出力要素51および通信インターフェース52を含む第一の周辺装置50、および触覚出力要素61および通信インターフェース62を含む第二の周辺装置60)を収容するカートリッジ20を備える。随意に、第一の周辺装置50および第二の周辺装置60の各々は、独立して、電話、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、スマートブレスレット、フィットネストラッカー、別のエアロゾル発生装置、コンピュータ、拡張現実または仮想現実ヘッドセット、およびワイヤレスヘッドフォンから成る群から選択される。 カートリッジ20の接続端は、制御本体10の対応する接続端に取り外し可能に接続されている。
【0077】
制御本体10は、ハウジング11を含み、その中に電池12(一実施例では、再充電可能リチウム-イオン電池である)と、制御回路13と、制御回路13に連結された通信インターフェース17と、それぞれの電気相互接続31を介して制御回路13に連結された一つまたは複数の触覚出力要素30と、それぞれの電気相互接続33を介して制御回路13に連結された一つまたは複数の随意のセンサー32と、が配置される。制御本体10は、触覚出力要素30、51、および61の各々を独立して作動するように構成することができる。例えば、制御回路13は、適切な信号をそれぞれの電気相互接続31に印加することによって、触覚出力要素30を個別に作動させるように構成することができる。制御回路13は、随意に、電気相互接続33を介して、センサー32のうちの一つ以上からユーザー入力を受信するように構成することができる。
【0078】
追加的に、または代替的に、制御回路13は、通信インターフェース17を介して第一の周辺装置50の通信インターフェース52に適切な信号を送信することによって、触覚出力要素51を個別に作動させるように構成することができる。追加的に、または代替的に、制御回路13は、通信インターフェース17を介して第二の周辺装置60の通信インターフェース62に適切な信号を送信することによって、触覚出力要素61を作動させるように構成することができる。通信インターフェース17は、電池12によって電力を供給することができる。第一の周辺装置50の通信インターフェース52は、第一の周辺装置50の電池または他の電源(具体的には図示せず)によって電力を供給することができる。第二の周辺装置60の通信インターフェース62は、第二の周辺装置60の電池または他の電源(具体的には図示せず)によって電力を供給することができる。第一の周辺装置50は、制御回路13から受信した信号に応答して、触覚出力要素51を作動させるように構成された適切な回路(具体的には図示せず)を含むことができる。第二の周辺装置60は、制御回路13から受信した信号に応答して、触覚出力要素61を作動させるように構成された適切な回路(具体的には図示せず)を含むことができる。
【0079】
通信インターフェース17、52、および62は、それぞれ、任意の適切な通信の方法を使用して、制御回路13と第一の周辺装置50および第二の周辺装置60との間で信号を送信するように構成することができる。こうした通信としては、例えば、USBケーブル、Lightningコネクタ、HDMI(登録商標)ケーブル、またはAUXケーブルなどのコネクタまたは有線接続を用いた物理的または磁気的な接触を挙げることができる。追加的にまたは代替的に、こうした通信としては、例えば、近接周波数通信(NFC)、Bluetooth、Bluetooth低エネルギー、ワイヤレスUSB、Wi-Fi、White-Fi、WiFi HalLow、Wi-FAR、WRAN、WLAN、LPWAN(Sigfox、LoRa、INGenu、Waviot、NB-lot、LTE-M、Telensa、CYANconnode、またはWeightlessなど)、WAN、電話ネットワーク、またはデータ接続(GPRS、LTD、3G、4G、または5Gなど)、GPS、サテライト、超広帯域、RFID、Zigbee、RuBee、TransferJet、無線周波数、またはz-waveなどの無線接続を挙げることができる。追加的に、または代替的に、こうした通信としては、例えば、赤外線、Li-Fiまたはこれに類するものなどの光通信、音波または超音波通信などの音波ベースの通信、または近接場磁気誘導通信(NFMI)などの磁気誘導ベースの通信を挙げることができる。
【0080】
少なくとも、システム100のカートリッジ20および制御本体10は、携帯型である。例えば、互いに連結されている時、システム100のカートリッジ20および制御本体10は、従来の葉巻たばこまたは紙巻たばこに匹敵するサイズを有することができる。例えば、互いに連結されている時、システム100のカートリッジ20および制御本体10は、手持ち式となるようにサイズ設定され、かつ形作られることが好ましく、また片手(例えば、ユーザーの指の間など)で保持できるようにサイズ設定され、かつ形作られることが好ましい。
【0081】
カートリッジ20は、加熱組立品25および貯蔵部24を収容するハウジング21を備える。液体またはゲルエアロゾル形成基体は、貯蔵部24内に保持される。貯蔵部24の上方部分は、
図1に図示された貯蔵部24の下方部分に接続されている。加熱組立品25は、貯蔵部24から基体を受容し、基体を加熱してベイパーを発生し、例えば電池12から電力を受信するように、電気相互接続26、14を介してコントローラ13に連結された抵抗発熱体を含む。加熱組立品25の一方の側面は、例えば毛細管作用によって、貯蔵部24からエアロゾル形成基体を受容するように、(例えば、流体チャネル27を介して)貯蔵部24と流体連通する。加熱組立品25は、エアロゾル形成基体を加熱してベイパーを発生するように構成されている。
【0082】
図示した構成では、気流経路23は、空気吸込み口15(随意にこれは、制御本体10とカートリッジ20との間にあってもよい)からカートリッジ20を通って、加熱組立品25を通り過ぎ、貯蔵部24を通る経路23を通ってカートリッジハウジング21内の口側端の開口部22へと延びる。システム100は、ユーザーがカートリッジ20の口側端の開口部22を吸煙して、エアロゾルを自分の口の中へと引き出すことができるように構成される。動作時に、ユーザーが口側端の開口部22を吸煙する時、空気は空気吸込み口15から気流経路23の中へと、かつこれを通して、また
図1の破線矢印で図示するように加熱組立品25を通り過ぎ、口側端の開口部22へと引き出される。制御回路13は、システムが起動された時に、(カートリッジ20内の)電気相互接続26に連結された(制御本体10内の)電気相互接続14を介する電池12からカートリッジ20への電力の供給を制御する。これは結果として、加熱組立品25によって生成されるベイパーの量および特性を制御する。制御回路13は気流センサー(具体的には図示せず)を含んでもよく、また制御回路13は、気流センサーによって検出されるように、ユーザーがカートリッジ20を吸煙した時に、加熱組立品25に電力を供給してもよい。このタイプの制御配設は、吸入器およびeシガレットなどのエアロゾル発生システムで良好に確立される。ユーザーがカートリッジ20の口側端の開口部22を吸煙する時、加熱組立品25は起動され、気流経路23を通過する気流中に混入されるベイパーを発生する。随意に、ベイパーは気流経路23内で少なくとも部分的に冷めて、エアロゾルを気流経路内に形成し、次いでこれは口側端の開口部22を通してユーザーの口の中へと引き出される。一部の構成では、ベイパーは、ユーザーの口の中で少なくとも部分的に冷めて、ユーザーの口の中でエアロゾルを形成する。
【0083】
触覚出力要素30、51、61の各々は、ユーザーの触覚を介してユーザーに情報を提供するように構成される。触覚出力要素30、51、61は、互いに同じである必要はない。例えば、触覚出力要素30、51、61の各々は独立して、機械式アクチュエータ、圧電アクチュエータ、または熱出力要素から成る群から選択することができる。例示的な機械式アクチュエータは、振動アクチュエータである。触覚出力要素30、51、61のうちの一つ以上の中に適切に含めることができる振動アクチュエータの例としては、偏心回転質量アクチュエータおよびリニア共振アクチュエータを挙げることができるが、これらに限定されない。触覚出力要素のうちの一つ以上の中に適切に含むことができる圧電アクチュエータの例としては、圧電ディスク、圧電ベンダー、圧電共振素子、および電気振動素子が挙げられるが、これらに限定されない。触覚出力要素30、51、61のうちの一つ以上の中に適切に含むことができる熱出力要素の例としては、抵抗ヒーターおよび熱電素子(ペルチェ素子など)が挙げられるが、これらに限定されない。当然のことながら、触覚出力要素30、51、61は、エアロゾル発生システム100の任意の適切な部分に位置してもよい。例えば、触覚出力要素30は、ユーザーによって(例えば、使用中にユーザーの唇、指、または掌によって)触れられる場合がある、カートリッジ20もしくは制御本体10の任意の適切な外側部分、またはシステム100の任意の他の適切な部分において、ユーザーによって感知されるように、制御本体10またはカートリッジ20の任意の適切な場所に位置することができる(例えば、ハウジング11またはハウジング21の任意の適切な部分に連結されることができる)。
【0084】
随意に、制御回路13は、一つ以上のセンサー32を介して受信された入力に応答して、触覚出力要素30、51、および61のうちの一つ以上を個別に作動させるように構成されてもよい。一つの特定の構成では、センサー32のうちの一つ以上は、随意に、制御本体10またはカートリッジ20をユーザーが保持しているかどうかを示す信号を発生し、制御回路13に送信するように構成される。こうした信号は、例えば、ユーザーの掌、指、または唇が制御本体10またはカートリッジ20と接触しているかどうか、それ故に情報が、触覚出力要素30を介して、このような掌、指、または唇に容易に伝えられうるか、またはこうした情報が触覚出力要素51または61の一方もしくは両方を介して、代わりにユーザーに伝達されるべきかどうかなど、ユーザーがシステム100を使用している背景について制御回路情報へと通信することができる。制御回路13は、制御本体10またはカートリッジ20をユーザーが保持していることを示す信号に少なくとも部分的に応答し、それによって情報をユーザーに通信するように、触覚出力要素30を作動させるように構成することができる。制御回路13は、制御本体10またはカートリッジ20をユーザーが保持していないことを示す信号に少なくとも部分的に応答し、それによって情報をユーザーに通信するように、触覚出力要素51または61のうちの一つ以上を作動させるように構成することができる。追加的に、または代替的に、随意に、センサー32の各々は、タッチセンサー、圧力センサー、光学センサー、およびモーションセンサーから成る群から選択される。例示的なセンサー32としては、個別に、ボタン、タッチセンサー、スイッチ、ジョイスティック、トラックボール、タッチスクリーン、マイクロフォン、ダイヤル、ノブ、圧力センサー、静電容量式センサー、気流センサー、赤外線センサー、スキャナ、光学センサー、カメラ、指紋スキャナまたは他の生体認証センサー、化学センサー、温度センサー、傾斜センサー、またはモーションセンサーを含んでもよいが、これらに限定されない。ユーザーが装置を保持しているかどうかを検出するために特に有用である場合があるセンサーとしては、タッチセンサー(静電容量式タッチセンサー、導電性タッチセンサー、抵抗式タッチセンサー、圧力センサーなど)、光学センサー(赤外線センサー、光検出器、もしくはカメラなど)、またはモーションセンサー(傾斜センサー、加速度計、もしくはジャイロセンサーなど)が挙げられるが、これらに限定されない。こうしたセンサー32の任意の適切な数およびタイプが、追加的にまたは代替的に、周辺装置50または周辺装置60のうちの一方または両方に提供されてもよいことに留意されたい。
【0085】
一つの非限定的な構成では、センサー32のうちの一つ以上は、ユーザーが作動可能な入力要素を備える。随意に、触覚出力要素30のうちの少なくとも一つは、ユーザーが作動可能な入力要素32の作動中または作動後に、ユーザーが、触覚出力要素の作動を知覚することができる、ユーザーが作動可能な入力要素32に十分に近接して位置する。
【0086】
図2は、それぞれ
図1に関して説明した第一の周辺装置50および第二の周辺装置60と同様に構成することができる随意の第一の周辺装置50’および第二の周辺装置60’と、それぞれ
図1に関して説明した触覚出力要素30’、51’、61’と同様に構成することができる触覚出力要素30’、51’、61’と、
図1に関して説明したセンサー32と同様に構成することができる随意のセンサー32’と、を含む代替的なエアロゾル発生システム200の概略図である。
【0087】
システム200は、ハウジング39とエアロゾル形成物品40(例えば、たばこスティック)とを有するエアロゾル発生装置を備える。エアロゾル形成物品40は、ハウジング39の内側で押されてヒーター36の一部分と熱的に近接した状態になるエアロゾル形成基体41を含む。ヒーター36による加熱に応答して、エアロゾル形成基体41は異なる温度で様々な揮発性化合物を放出する。
【0088】
ハウジング39内には、電気エネルギー供給源32、例えば再充電可能なリチウムイオン電池がある。コントローラ33は、電気相互接続34を介してヒーター36に、電気エネルギー供給源32に、電気相互接続31’を介して一つ以上の触覚出力要素30’に、電気相互接続33’を介して一つ以上のセンサー32’に、そして通信インターフェース17と同様に構成される通信インターフェース37に接続される。コントローラ33は、その温度を調節するためにヒーター36に供給される電力を制御する。典型的にエアロゾル形成基体は、摂氏250~450度の温度に加熱される。加えて、コントローラ33’は、
図1に関して本明細書に記載したような様態で、随意にセンサー32’から受信した信号に応答して、触覚出力要素30’の作動を制御することができる。加えて、コントローラ33’は、随意に、
図1に関して説明したものと類似した様態で、触覚出力要素51’、61’のそれぞれの独立した作動を引き起こす信号を送信するように、通信インターフェース37、52’、62’を介して周辺装置50’、60’と通信することができる。
【0089】
エアロゾル発生装置のハウジング39は、消費のためにエアロゾル発生物品40を受容するために、近位端(または口側端)において開放する空洞を画定する。随意に、システム200は、ハウジング39とともに空気吸込み口チャネル38を形成する空洞内に配置された要素37を含む。空洞の遠位端は、ヒーター36とヒーターマウント35とを備える加熱組立品全体にわたる。ヒーター36は、ヒーター36の有効な加熱領域(加熱部分)が空洞内に位置するように、ヒーターマウント35によって保持されている。一実施例では、ヒーター36は、ヒーター36を定位置にさらに固定するように、ヒーターマウント35の材料が通って延びる貫通穴(具体的には図示せず)を含む。ヒーター36の有効な加熱領域は、エアロゾル発生物品40が空洞内に完全に受容される時に、エアロゾル発生物品40の遠位端内に位置付けられる。ヒーターマウント35は随意に、ポリエーテルエーテルケトンから形成されてもよく、またヒーターの保持部分の周囲に成形されてもよい。ヒーター36は随意に、一点で終結するブレードの形態に形作られている。すなわち、ヒーター36は随意に、その厚さ寸法より大きい、その幅寸法より大きい長さ寸法を有する。ヒーター36の第一の面および第二の面は、ヒーターの幅および長さによって画定されてもよい。
【0090】
図2に図示した例示的なエアロゾル形成物品40は、以下のように説明することができる。エアロゾル発生物品40は、三つ以上の要素、つまりエアロゾル形成基体41、中間要素42、およびマウスピースフィルター43を備える。これらの要素は逐次的に、かつ同軸に整列して配設されてもよく、かつシガレットペーパー(具体的には図示せず)によって組み立てられて、ロッドを形成する。一つの非限定的な構成では、組み立てられた時、エアロゾル形成物品40は、45ミリメートルの長さであってもよく、また7ミリメートルの直径を有してもよいが、当然のことながら、寸法の任意の他の適切な組み合わせを使用することができる。
【0091】
エアロゾル形成基体41は随意に、フィルターペーパー(図示せず)内に巻かれてプラグを形成する捲縮したキャストリーフたばこの束を備える。キャストリーフたばこは、グリセリンなどの一つ以上のエアロゾル形成体を含む。中間要素42は、エアロゾル形成基体41にすぐ隣接して位置してもよい。中間要素42は、ヒーター36と接触することができるように、物品40の遠位端に向かってエアロゾル形成基体41を位置するように構成されてもよい。追加的に、または代替的に、中間要素42は、ヒーター36がエアロゾル形成基体41の中へと挿入される時に、エアロゾル形成基体41が、物品40に沿ってマウスピースに向かって強制されるのを阻止または防止するように構成されてもよい。追加的に、または代替的に、中間要素42は、エアロゾル形成基体41から放出された揮発性物質が、物品に沿ってマウスピースフィルター43に向かって通ることを可能にするように構成されてもよい。揮発性物質は移送セクション内で冷えて、エアロゾルを形成してもよい。一つの非限定的な構成では、中間要素42は、エアロゾル形成基体に直接的に連結されたセルロースアセテートの管を含んでもよく、またはそれから形成されてもよい。一つの非限定的な構成では、管は、3ミリメートルの直径を有する開口を画定する。追加的にまたは代替的に、中間要素42は、マウスピースフィルター43に直接的に連結された、長さが18ミリメートルの薄壁の管を含んでもよく、またはそれから形成されてもよい。一つの例示的な構成では、中間要素42は、両方のこうした管を含む。マウスピースフィルター43は、例えばセルロースアセテートから形成された、かつおよそ7.5ミリメートルの長さを有する従来のマウスピースフィルターであってもよい。要素41、42、および43は随意に、シガレットペーパー(具体的には図示せず)、例えば標準的な特性または分類を有する標準的な(従来の)シガレットペーパー内にしっかりと巻かれることによって組み立てられる。この特定の実施形態における紙は、従来のシガレットペーパーである。紙と要素41、42、43の各々との間の接合部分は、要素を位置特定し、かつエアロゾル形成物品40を画定する。
【0092】
エアロゾル発生物品40が空洞の中へと押し込まれると、ヒーター36のテーパー状の先端はエアロゾル形成基体41と係合する。エアロゾル形成物品40に力を加えることによって、ヒーター36はエアロゾル形成基体41の中へと貫通する。エアロゾル形成物品40が適切に係合する時、ヒーター36はエアロゾル形成基体42の中へと挿入される。ヒーター36が作動すると、エアロゾル形成基体41は温められて、揮発性物質が発生または放出される。ユーザーがマウスピースフィルター43を吸うと、空気が空気吸込み口チャネル38を介してエアロゾル形成物品40の中へと引き出され、そして揮発性物質が凝縮して吸入可能なエアロゾルを形成する。このエアロゾルは、エアロゾル形成物品40のマウスピースフィルター43を通過し、そしてユーザーの口の中へと入る。
【0093】
当然のことながら、
図1に関して記載されるエアロゾル発生システム100、および
図2に関して記載されるエアロゾル発生システム200がその非限定的な実施例を提供する、本明細書に提供されるエアロゾル発生システムでは、複数の触覚出力要素のうちの触覚出力要素は、独立してシステム内の任意の適切な装置上、およびこうした装置の任意の適切な要素上に提供することができる。例えば、一部の構成では、複数の触覚出力要素のうちの少なくとも一部の触覚出力要素は、随意にエアロゾル発生装置のハウジングに連結される。例示的には、一つ以上の触覚出力要素30は、システム100の制御本体10のハウジング11に連結され、または一つ以上の触覚出力要素30’は、システム200のハウジング39に連結される。当然のことながら、任意の適切な数のこうした触覚出力要素を、エアロゾル発生システム内のエアロゾル発生装置のハウジングに連結することができる。例えば、一つの触覚出力要素を、エアロゾル発生装置のハウジングに連結することができる。別の実施例として、二つ以上の触覚出力要素を、エアロゾル発生装置のハウジングに連結することができる。様々な例示的な構成では、二つ以上、三つ以上、四つ以上、五つ以上、または10個以上の触覚出力要素でさえも、エアロゾル発生装置のハウジングに連結することができる。例えば、1~10個の触覚出力要素を、エアロゾル発生装置のハウジングに連結することができ、または2~5個の出力要素を、エアロゾル発生装置のハウジングに連結することができる。しかしながら、すべての触覚出力要素が必ずしもエアロゾル発生装置のハウジングに連結されるわけではない(全く連結されないこともある)。一つの選択肢として、触覚出力要素のうちの一つ以上は、一つ以上の周辺装置に連結されてもよく、また触覚出力要素のうちの一つ以上は、エアロゾル発生装置のハウジングに連結されてもよい。別の選択肢として、触覚出力要素のすべては、一つ以上の周辺装置に連結され、かつ触覚出力要素のいずれも、エアロゾル発生装置には連結されない。すなわち、触覚出力要素のうちの一部もしくはすべてをエアロゾル発生システム内のエアロゾル発生装置に連結されてもよく、または触覚出力要素のいずれも、エアロゾル発生システム内のエアロゾル発生装置に連結されなくてもよい。
【0094】
エアロゾル発生システム内の所与の装置に連結された触覚出力要素は、その装置内で任意の適切な配設を有してもよい。例えば、触覚出力要素は、随意に、装置の長さにわたって分布させてもよい。所与の装置に連結された異なる触覚出力要素間の間隔は、等しくなくてもよい。代替的に、所与の装置に連結された異なる触覚出力要素間の間隔は、等しくてもよい。例えば、任意の適切な数の触覚出力要素は、それらが連結される装置の外側に均等に分布させてもよい。所与の装置に連結された触覚出力要素のうちの一つ以上は、例えば、触覚出力要素が露出されるように、その装置のハウジングの外表面に位置してもよい。追加的にまたは代替的に、所与の装置に連結された触覚出力要素のうちの一つ以上は、例えば、触覚出力要素が露出されないように、その装置のハウジングの外表面の下方に位置してもよい。こうした触覚出力要素は、その装置またはその装置の一部分を保持しているユーザーがその作動を感じることができるように、ハウジングの外表面に十分に近接して位置することが好ましい。所与の装置に連結された触覚出力要素のうちの一つ以上は、その装置の中心(長軸方向)軸上に位置してもよい。
【0095】
本エアロゾル発生装置およびシステムは、随意に、エアロゾル発生装置またはシステムとのユーザーの相互作用の状況を判定するため、およびその状況に関連する情報をユーザーに提供するために使用されてもよいセンサーを含むことができる。例えば、システム100は、ハウジング11に連結された一つ以上のセンサー32を含み、またシステム200は、ハウジング39に連結された一つ以上のセンサー32’を含む。こうしたセンサー32、32’のうちの最初の一つは、随意に、エアロゾル発生システムを保持しているユーザーに応答する第一の状況信号を発生するように構成される。回路、例えば制御回路13または制御回路33は、第一の状況信号に応答して、複数の触覚出力要素のうちの第一の触覚出力要素を作動させるように構成される。一実施例では、そのように作動される第一の触覚出力要素は、それぞれのエアロゾル発生装置の触覚出力要素30または30’である。例示的には、ユーザーはすでに装置に触れており、それ故にこうした触覚出力要素の作動を介して容易に情報を受信する場合があるため、それぞれのエアロゾル発生装置を保持しているユーザーに対応する第一の状況信号に基づいて、触覚出力要素30または30’を作動させることが有利である可能性がある。追加的に、または代替的に、装置またはシステムは、ある特定の時間が経過した時、または状態が達成され、かつユーザーが装置を保持していることが検出された時、触覚出力要素のうちの一つ以上を介してユーザーにフィードバックを与えることができる。一部の構成では、そのように作動される第一の触覚出力要素は、それぞれの第一の周辺装置50、50’の触覚出力要素51または51’、またはそれぞれの第二の周辺装置60、60’の触覚出力要素61または61’である。例示的には、ユーザーは装置に触れておらず、それ故にエアロゾル発生装置自体より容易にそれぞれの周辺装置から情報を受信する場合があるため、ユーザーがそれぞれのエアロゾル発生装置を保持していないことに対応する第一の状況信号に基づいて、触覚出力要素51、51’、61、または61’を作動させることが有利である可能性がある。
【0096】
エアロゾル発生装置のハウジングに、または一つ以上の周辺装置(例えば、こうした周辺装置のハウジング)にそれぞれ連結されたセンサーによって生成される任意の適切な状況信号は、ユーザーがエアロゾル発生システムを使用している背景を決定するため、およびその背景に適切な様態でユーザーに情報を提供するために制御回路によって使用することができる。例えば、第一のセンサーは、随意に、例えば、ユーザーがすでに装置を保持していること、または装置を保持していないことと区別されるように、ユーザーがエアロゾル発生装置を取り上げることに応答して、第二の状況信号を発生するように構成されてもよい。回路(例えば、制御回路13または33)は、第二の状況信号に応答する複数の触覚出力要素のうちの第二の触覚出力要素を作動させるようにさらに構成される。第二の触覚出力要素は、第一の触覚出力要素とは異なるものでもよい。このように、ユーザーがエアロゾル発生装置を取り上げることに基づいて、装置は、第二の触覚出力要素を介して、ユーザーがすでに装置を保持していること、または装置を保持していないこととは異なる情報をユーザーに、または同じ情報を異なるやり方で、ユーザーに伝えてもよい。ユーザーによって取り上げられる前、エアロゾル発生装置は、随意にアイドル状態または充電状態であってもよく、またユーザーが装置を取り上げていることを検出した際に、装置は、アクティブ状態に変更されてもよく、そして第二の触覚出力要素の作動を介して、こうした状況の変化をユーザーに通知してもよい。
【0097】
追加的に、または代替的に、エアロゾル発生装置は、随意に、第三の状況信号を発生するように構成された入力要素(例えば、センサー32もしくはセンサー32’またはユーザーが作動可能な入力要素)を含んでもよい。回路(例えば、制御回路13または33)は、随意に、第三の状況信号に応答する複数の触覚出力要素のうちの第三の触覚出力要素を作動させるようにさらに構成される。追加的に、または代替的に、第三の触覚出力要素は、第一の触覚出力要素および第二の触覚出力要素のうちの一方または両方とは異なるものでもよい。入力要素の作動に基づいて、装置は、第三の触覚出力要素を介して、ユーザーが装置を取り上げている場合、またはすでに装置を保持しているか、もしくは装置を保持していない場合とは異なる情報をユーザーに、または同じ情報を異なるやり方で、ユーザーに伝えてもよい。入力要素およびセンサーの非限定的な実施例が、本明細書の他の場所に提供されている。
【0098】
追加的に、または代替的に、エアロゾル発生装置は、随意に、回路(例えば、制御回路13または33)と動作可能に通信する通信インターフェース(例えば、17または37)を含んでもよい。回路は、随意に、通信インターフェース(例えば、17、52、および62または37、52’、および62’の任意の適切な組み合わせ)を介して、周辺装置(例えば、周辺装置50、50’、60、または60’)と通信するように構成されてもよい。周辺装置(例えば、周辺装置50、50’、60、または60’)は、複数の触覚出力要素(例えば、触覚出力要素51、51’、61、または61’)の第四の触覚出力要素を随意に含む。随意に、回路は、第一の状況信号の不在に応答して第四の触覚出力要素を作動させるように、通信インターフェースを介して周辺装置に指示するようにさらに構成される。例えば、上述のように、第一の状況信号は、エアロゾル発生装置を保持しているユーザーに対応してもよく、これに応答して、エアロゾル発生装置に連結された触覚出力要素(例えば、要素30または30’)を介して情報をユーザーに伝えることが好ましい場合がある。第一の状況信号の不在は、エアロゾル発生装置を保持していないユーザーに対応してもよく、これに応答して、エアロゾル発生装置と通信する周辺装置(例えば、周辺装置50、50’、60、または60’)に連結された触覚出力要素(例えば、要素51、51’、61、または61’)を介して情報をユーザーに伝えることが好ましい場合がある。このように、エアロゾル発生システムは、ユーザーがシステムを使用している背景に適切な触覚出力要素を使用して、ユーザーに情報を伝えるように構成されてもよい。
【0099】
追加的に、または代替的に、随意に、周辺装置は、センサー32または32’と同様に構成されてもよい第二のセンサー(具体的には図示せず)を備える。第二のセンサーは、随意に、周辺装置(例えば、周辺装置50、50’、60、または60’)を保持しているユーザーに応答して、第五の状況信号を発生するように構成されてもよい。回路(例えば、制御回路13または33)は、随意に、通信インターフェース(例えば、17、37、52、52’、62、または62’の任意の適切な組み合わせ)を介して周辺装置に指示して、第五の状況信号に応答して第四の出力要素を作動させるようにさらに構成される。例示的には、第二のセンサーによって生成された第五の状況信号は、第二のセンサーを含む周辺装置を保持しているユーザーに対応してもよく、それに基づいて、その周辺装置に連結された触覚出力要素は、例えば、ユーザーがシステムを使用している背景に適切な様態で、情報をユーザーに伝えるように作動させてもよい。周辺装置の非限定的な実施例が、本明細書の他のどこかに提供される。
【0100】
一部の構成では、エアロゾル発生システムは、エアロゾル形成基体をさらに備え、随意にエアロゾル形成基体はニコチンを含む。
【0101】
本触覚出力要素は、ユーザーの触覚を介して、任意の適切な情報をユーザーに伝えるために使用されてもよい。例えば、エアロゾル発生装置またはシステムの制御回路は、入力信号に応答して触覚出力要素を作動させるように構成されてもよい。入力信号は、エアロゾル発生装置またはシステム内に、任意の適切な源を有することができる。例えば、エアロゾル発生装置の状態は、触覚出力要素がそれに基づいて作動する入力信号を回路に発生させることができる。すなわち、入力信号は、随意に、エアロゾル発生装置の状態、またはユーザーがエアロゾル発生システムを使用している背景に対応してもよい。様々な適切な状態、状況、および背景が容易に想定されうる。
【0102】
例示的には、本エアロゾル発生システムは、システムの異なる状況、レベル、または状態の進捗を表すような様態で、触覚出力要素を個別に作動させるように構成することができる。
【0103】
例えば、通信するべき異なる状況、レベル進捗は、装置電池の状態、電力消費量、エアロゾル発生物品の特定、エアロゾル発生物品の枯渇、ニコチンまたはその他の用量、一つ以上の吸煙の持続時間、吸煙回数、エアロゾル発生物品の番号、ベイパー密度、ベイパーの口当たりのよさ、ベイパーの温度、ベイパーの特徴、合計セッション時間、曝露時間、経過時間、ユーザーの健康、ユーザーのワークアウト情報、ユーザーの心拍数、ユーザーの肺活量、装置温度、発熱体温度、ヒーターの出力、エアロゾル発生要素の温度、エアロゾル発生要素の出力、ヒーターの電圧、エアロゾル発生要素の電圧、一つ以上の環境パラメータ、ユーザーの識別、接続状態、待ち時間、経過待ち時間、別の装置のアクティビティ、別の装置の状況のうちの一つ以上とすることができるが、これらに限定されない。
【0104】
一つの例示的な構成では、一つの触覚出力要素は、装置の特定の状況、レベル、または状態の進捗を示すために、それが連結される装置の特定の場所で起動される。
【0105】
追加的に、または代替的に、随意に、一つ以上の触覚出力要素は、装置の特定の状況、レベル、または状態の進捗を示すために、一つの場所から別の隣接する場所へと連続的に起動される。
【0106】
追加的に、または代替的に、随意に、一つ以上の触覚出力要素は、装置の特定の状況、レベル、または状態の進捗を示すために、それらが連結される装置の特定のセクションに対応して、互いに同時に起動される。
【0107】
追加的に、または代替的に、随意に、一つ以上の触覚出力要素は、装置の特定の状況、レベル、または状態の進捗を示すために、それらが連結される装置の特定のセクションを強調して、互いに異なる強度、異なる持続時間、異なる周波数、異なるプログラム、または異なるパターンのうちの一つ以上で、互いに同時に起動される。
【0108】
追加的に、または代替的に、触覚出力要素が作動される持続時間のレベル、頻度、プログラム、またはパターンは、要素が連結される装置の特定の状況、レベル、または状態の進捗を強調するために使用される。
【0109】
例示的な構成では、ユーザーが、エアロゾル発生装置を保持していないが、随意に、ある特定の時間が経過した、またはある特定の状態に達したと検出された時、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置自体に連結された一つ以上の触覚出力要素を介してではなく、一つ以上の周辺装置に連結された一つ以上の触覚出力要素を介して、ユーザーに情報を伝えるように構成されてもよい。ユーザーは、例えば、周辺装置を着用する、携行する、保持する、もしくは使用してもよく、またはユーザーがそれに連結された触覚出力要素の作動を感じることができるような別の方法でこうした周辺装置と接触してもよい。随意に、こうした周辺装置は、本明細書に記載したように構成されたセンサーを含むことができ、その出力は、本明細書に記載したように構成された適切な回路によって、ユーザーがこうした周辺装置と接触しているかどうかを判定するために使用できる。ユーザーがシステムを使用している背景のこうした判定に基づいて、システムは、触覚出力要素を使用して情報をユーザーに伝えるための適切な装置を選択することができる。随意に、システムは、予め定義された優先順位に基づいて、こうした情報を伝えるための装置を選択するように構成することができる。例えば、エアロゾル発生装置の制御回路は、複数の周辺装置と通信してもよく、またこうした周辺装置を通してユーザーに情報を送信するための定義された優先順位を有するように構成されてもよい。随意に、こうした優先順位はユーザー定義であり、そしてシステムの適切なメモリーまたは回路内に保存される。
【0110】
随意に、システムは、一つ以上の周辺装置を通してユーザーに情報を伝えるように構成することができる。こうした周辺装置は、本触覚出力要素のうちの一つ以上を含むことができるが、必ずしも含む必要はない。その代わりに、こうした周辺装置は、任意の適切な出力要素を介してユーザーに情報を伝えるように構成することができる。例えば、周辺装置の出力要素は、例えば、振動、タップ、力、温度変化(熱パルスまたは冷パルスなど)、または電気信号によって情報をユーザーに伝えるよう構成される触覚出力要素を含んでもよい。追加的に、または代替的に、出力要素は、光信号、記号、テキストメッセージもしくはこれに類するものなどの視覚的な信号、または音、一連の音、音声メッセージもしくはこれに類するものなどの聴覚信号を発生するように構成されてもよい。
【0111】
一つの例示的な構成では、周辺装置は、情報を伝えるための触覚出力要素を備えるパーソナルウェアラブル装置またはモバイル装置である。別の例示的な構成では、周辺装置は、ユーザーがその時点で使用している装置であり、また視覚的な信号または聴覚信号を介してユーザーに情報を伝える装置である。別の例示的な構成では、周辺装置は、ユーザーが周辺装置を能動的に使用していない時に、ユーザーの触覚を介して情報を伝えるための触覚出力要素と、ユーザーが周辺装置を能動的に使用している時に、視覚的な信号または聴覚信号を介して情報を伝えるための別の出力要素と、を備える、パーソナルウェアラブル装置またはモバイル装置である。
【0112】
図3は、例示的な方法300における動作の流れを図示する。方法300の動作は、システム100および200の要素に関して記載されているが、当然のことながら、動作は、任意の他の適切に構成されたシステムによって実施することができる。
【0113】
方法300は、複数の触覚出力要素を提供すること(310)を含む。複数の触覚出力要素は、エアロゾル発生システム内の一つ以上の装置内に提供され、かつそれらに連結されることが好ましい。こうした装置は独立して、エアロゾル発生装置および周辺装置を含んでもよいが、これらに限定されない。エアロゾル発生装置は、液体、ゲル、または固体などの任意の適切なエアロゾル形成基体を使用してエアロゾルを発生するように構成されたエアロゾル発生要素を含んでもよい。触覚出力要素は、互いに対して、かつエアロゾル発生装置または周辺装置のハウジングに対して、任意の適切な構成で、一つ以上のセンサー、一つ以上の入力要素(ユーザーが作動可能な入力要素など)、または一つ以上の論理回路などの一つ以上の他の要素の任意の適切な組み合わせを随意に含む、インターフェースの一部として提供されてもよい。触覚出力要素を含みうるエアロゾル発生装置および周辺装置の非限定的な実施例は、
図1および
図2に関して上述されている。
【0114】
図3に図示した方法300は、複数の触覚出力要素に連結された回路を提供すること(320)を含む。例えば、
図1および
図2に関して記載されるような一部の構成では、触覚出力要素(30、51、もしくは61、または30’、51’、もしくは61’)は、適切な通信経路を介してエアロゾル発生装置(13または33)の制御回路に連結されてもよく、また制御回路は、触覚出力要素を作動させるように構成されている。触覚出力要素に連結された任意の他の適切な回路を提供することができる。
【0115】
図3に図示する方法300はまた、回路によって、複数の触覚出力要素(330)の各触覚出力要素を独立して作動させることも含む。例えば、
図1および
図2に関して記載されるような一部の構成では、回路は随意に、エアロゾル発生システムにおける一つ以上の装置の任意の適切な状態、状況、または使用に応答して、触覚出力要素の各々を作動させてもよい。
【0116】
本発明の一部の構成を、制御本体および別個であるが接続可能なカートリッジを備えるシステムに対して説明してきたが、要素を一体型のエアロゾル発生システム内に適切に提供することができることは明らかである。
【0117】
代替的な構成が本発明の範囲内で可能であることも明らかである。例えば、本触覚出力要素は、任意のタイプの装置またはシステムの中へと適切に統合されてもよく、またエアロゾル発生装置およびシステムでの使用に限定されない。例示的に、本触覚出力要素は、医療機器、スマートフォン、またはこれに類するものに含まれてもよい。
【国際調査報告】