(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-15
(54)【発明の名称】閾値、リソース決定方法、装置、ネットワーク機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 72/04 20090101AFI20220708BHJP
H04W 8/22 20090101ALI20220708BHJP
【FI】
H04W72/04 131
H04W8/22
H04W72/04 136
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021564682
(86)(22)【出願日】2020-04-29
(85)【翻訳文提出日】2021-11-08
(86)【国際出願番号】 CN2020087736
(87)【国際公開番号】W WO2020221287
(87)【国際公開日】2020-11-05
(31)【優先権主張番号】201910364299.1
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石靖
(72)【発明者】
【氏名】▲ハウ▼鵬
(72)【発明者】
【氏名】韓▲ショウ▼輝
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA23
5K067CC04
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE72
(57)【要約】
本願は、閾値、リソース決定方法、装置、ネットワーク機器及び記憶媒体を提供する。前記閾値決定方法は、予め設定されたルールに基づいて、スパンパターンにおける各スパンの閾値である第1の閾値を決定することを含む。前記リソース決定方法は、スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄すべきリソースを決定することを含み、前記リソースは、候補セット、又は探索空間内での全ての候補セット、又は探索空間の現在のスパン内での全ての候補セット、又はスパン内での全ての探索空間の候補セットを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定されたルールに基づいて、スパンパターンにおける各スパンの閾値である第1の閾値を決定することを含む、
閾値決定方法。
【請求項2】
予め設定されたルールに基づいて、第1の閾値を決定することは、
ユーザ機器が報告したコンビネーションセットにおける各要素に対応する閾値である第2の閾値を決定することと、
前記第2の閾値に基づいて、前記第1の閾値を決定することとを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第2の閾値を決定することは、
ユーザ機器の能力レベルに基づいて、前記ユーザ機器の能力レベルに対応する第2の閾値を決定することを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
第2の閾値を決定することは、
前記コンビネーションセットの要素に基づいて、前記要素の決定可能なスパンの数の最大値を決定することと、
前記スパンの数の最大値及びスロット閾値に基づいて、各スパンの平均閾値を算出することと、
前記各スパンの平均閾値に基づいて、前記要素に対応する第2の閾値を決定することとを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
スロット内での最初のLシンボルに位置する探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンに対応する第1の閾値は、これ以外のスパンに対応する第1の閾値よりも大きく、
Lは正の整数である、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
予め設定されたルールに基づいて、第1の閾値を決定することは、
スロット内の総閾値及びスロット内のスパン数に基づいて、前記第1の閾値を決定することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの第1の閾値は、
前記スロット内の総閾値及び前記スロット内のスパン数に基づいて、前記スロット内の総閾値が各スパンに均等に割り当てられた場合に各スパンが取得する最大閾値である第3の閾値を決定し、
スロット内での、前記総閾値から前記第3の閾値と前記スロット内のスパン数との積を引いた後の残りの数を、前記スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの閾値に割り当てて、前記第1の閾値を取得することによって決定され、
Lは正の整数である、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの第1の閾値は、
前記スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンに対応する第1の閾値が、スロット閾値と第2の閾値との和に等しいことによって決定され、
Lは正の整数である、
請求項6に記載の方法。
【請求項9】
スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの第1の閾値は、
前記スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンに対応する第1の閾値が、スロット閾値と第3の閾値との和に等しいことによって決定され、
Lは正の整数である、
請求項6に記載の方法。
【請求項10】
第1の閾値を決定することは、
スパンの長さに基づいて、第2の閾値に第1のオフセット値を加え、前記第1の閾値を取得することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
第1の閾値を決定する方法は、
スロット内のスパンの実際数がスパンの最大数よりも少ない場合、第2の閾値に第2のオフセット値を加え、前記第1の閾値を取得することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記予め設定されたルールは、
コンビネーションセットが要素(7,3)を含み、かつ、実際スパンパターンが要素(7,3)によって得られるものである場合、要素(7,3)に対応する第2の閾値を用いて前記第1の閾値を決定することと、
コンビネーションセットが要素(4,3)を含み、かつ、実際スパンパターンが要素(4,3)によって得られるものある場合、要素(4,3)に対応する第2の閾値を用いて前記第1の閾値を決定することと、
実際スパンパターンにスパンが1つだけある場合、スロット閾値を用いて前記第1の閾値を決定することと、
実際スパンパターンが上記以外の場合である場合、要素(2,2)に対応する第2の閾値を用いて前記第1の閾値を決定することと、の少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の閾値に基づいて、前記第1の閾値を決定することは、
スロットにおける一部のスパンの実際スパンパターンが要素(7,3)によって得られるものである場合、要素(7,3)に対応する第2の閾値を用いて前記第1の閾値を決定することと、
スロットにおける一部のスパンの実際スパンパターンが要素(2,2)によって得られるものである場合、要素(2,2)に対応する第2の閾値を用いて前記第1の閾値を決定することとを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項14】
予め設定されたルールに基づいて、第1の閾値を決定することは、
高位レイヤシグナリングにより前記第1の閾値を設定することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項15】
高位レイヤシグナリングにより前記第1の閾値を設定することは、
各スパンの第1の閾値を個別に設定し、又は全てのスパンに対して同じ第1の閾値を設定することを含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のオフセット値又は前記第2のオフセット値は、-N乃至Nの少なくとも1つの整数であり、
Nは正の整数である、
請求項10又は11に記載の方法。
【請求項17】
前記閾値は、ブラインド検出回数閾値、又は非重畳制御リソースコンビネーション数閾値である、
請求項1から14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄されるリソースを決定することを含み、
前記リソースは、候補セット、又は探索空間内での全ての候補セット、又は探索空間のスパン内での全ての候補セット、又はスパン内での全ての探索空間の候補セットを含む、
リソース決定方法。
【請求項19】
スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄されるリソースを決定することは、
同一のスロット内での全てのスパンの閾値総和がスロット閾値よりも大きい場合、スロット内での全てのスパンの順位に基づいて、臨界値インデックスのスパンおよび前記臨界値インデックスのスパンの後の全てのスパンの候補セットが前記廃棄される候補セットであると決定し、又は前記臨界値インデックスのスパンの前の全てのスパンの候補セットが前記保留される候補セットであると決定することと、
本スロット内での第1順位のスパンから前記臨界値インデックスのスパンまでの閾値を累計した和が、初めてスロット閾値を超えることとを含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄されるリソースを決定することは、
一つのスパン内のリソース数が本スパンの閾値よりも大きい場合、前記本スパンの閾値を超えた一部のリソースが前記廃棄されるリソースであると決定し、又は前記本スパンの閾値を超えていない一部の候補セットが前記保留されるリソースであると決定することを含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記リソースが候補セットである場合、廃棄又は保留は、
前記本スパンの閾値を超えた一部の候補セットのアグリゲーションレベルの順位が、前記本スパンの閾値を超えていない一部の候補セットのアグリゲーションレベルよりも大きいこと、または、
前記本スパンの閾値を超えた一部の候補セットのアグリゲーションレベルの順位が、前記本スパン的閾値を超えていない一部の候補セットのアグリゲーションレベルよりも小さいことを含み、
各アグリゲーションレベルは、前記本スパンの閾値を超えないまで、一定数の候補セットを順次廃棄又は保留し、
前記一定数は、予め設定又は配置された同じ数、又は各アグリゲーションレベルに対応する数値パターンである、
請求項20に記載の方法。
【請求項22】
スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄されるリソースを決定する前に、
同一のスロット内での全てのスパンの閾値総和がスロット閾値よりも大きい場合、前記スロット閾値に基づいて、スロット内での全てのスパンの平均閾値を算出することと、
前記スロット内での全てのスパンの平均閾値に基づいて、スロット内での各スパンの閾値を改めて決定することと、をさらに含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項23】
スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄されるリソースを決定する前に、
一つのスロット内での全てのスパンの閾値総和がスロット閾値よりも大きい場合、高位レイヤシグナリングの設定により、改めて決定された各スパンの閾値総和が前記スロット閾値以下であるように、スロット内での各スパンの閾値を改めて決定することをさらに含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項24】
スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄されるリソースを決定する前に、
少なくとも1つのスパンの閾値を、スロット閾値とスパンの閾値との和に改めて決定することをさらに含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つのスパンは、本スロットにおける1つのスパン、又は本スロットにおける最初のLシンボルの1つが含まれるスパンであり、
Lは正の整数である、
請求項24に記載の方法。
【請求項26】
スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄されるリソースを決定する前に、
スパンの閾値と、高位レイヤシグナリングによって各スパンに設定された閾値とが異なっている場合、スパンの閾値を、元スパンの閾値と、前記高位レイヤシグナリングによって各スパンに設定された閾値とのうち、数値が小さい方に改めて決定することをさらに含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項27】
スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄されるリソースを決定することは、
スロット閾値に基づいて保留又は廃棄されるリソースを決定して、スパンの閾値に基づいて保留又は廃棄されるリソースを決定することを含み、
又は、スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄されるリソースを決定することは、
スパンの閾値に基づいて保留又は廃棄されるリソースを決定して、スロット閾値に基づいて保留又は廃棄されるリソースを決定することを含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項28】
スパンの閾値に基づいて保留又は廃棄されるリソースを決定して、スロット閾値に基づいて保留又は廃棄されるリソースを決定することは、
前記スパンの閾値に基づいて保留又は廃棄されるリソースを決定することと、
保留されたリソースがスロット閾値を超えた場合、スロット内での全てのスパンの順位に基づいて、臨界値インデックスのスパンの後の全てのスパンの候補セットが廃棄される候補セットであると決定して、前記臨界値インデックスのスパンにおける一部の候補セットが廃棄される候補セットであると決定し、又は、前記臨界値インデックスのスパンの前の全てのスパンの候補セットが保留される候補セットであると決定して、前記臨界値インデックスのスパンにおける一部の候補セットが保留される候補セットであると決定することと、
本スロット内での第1順位のスパンから前記臨界値インデックスのスパンまでの閾値を累計した和が、初めてスロット閾値を超えることとを含む、
請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記リソースが探索空間のスパン内での前記全ての候補セットを含む場合、スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄されるリソースを決定することは、
スロット閾値が存在しない場合、スパン内での探索空間の順位に基づいて、臨界値インデックスの探索空間および前記臨界値インデックスの後の全ての探索空間の候補セットが廃棄される候補セットであると決定し、又は前記臨界値インデックスの探索空間の前の全ての探索空間の候補セットが保留される候補セットであると決定することと、
スパン内での第1順位の探索空間から前記臨界値インデックスの探索空間までの閾値を累計した和が、初めて本スパンの閾値を超えることとを含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項30】
前記候補セットは、下り制御チャネルPDCCHチャネルのブラインド検出BDの際に用いられる候補セット、又はチャネル推定に用いられる非重畳制御チャネル素子CCEである、
請求項18から30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記スパンの閾値は、請求項1から7のいずれか1項に記載の閾値決定方法に基づいて決定された閾値である、
請求項18から30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
予め設定されたルールに基づいて、スパンパターンにおける各スパンの閾値である第1の閾値を決定するように構成される第1の閾値決定モジュールを備える、
閾値決定装置。
【請求項33】
スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄されるリソースを決定するように構成されるリソース決定モジュールを備え、
前記リソースは、候補セット、又は探索空間のスパン内での全ての候補セット、又はスパン内での全ての探索空間の候補セットを含む、
リソース決定装置。
【請求項34】
プロセッサ及びメモリを備え、
前記メモリは、命令を記憶するように構成され、
前記プロセッサは、請求項1から31のいずれか1項に記載の方法を実行するように、前記命令を読み取るように構成される、
ネットワーク機器。
【請求項35】
プロセッサによって実行されると、請求項1から31のいずれか1項に記載の方法を実現するコンピュータプログラムが記憶された、
記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年04月30日に中国専利局に提出された出願番号が201910364299.1である中国特許出願に対して優先権を主張するものであり、当該出願の全ての内容は引用により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、通信分野に関し、例えば閾値、リソース決定方法、装置、ネットワーク機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
第4世代移動通信技術(The 4th Generation mobile communication technology、4G)ロングタームエボリューション(Long-Term Evolution、LTE)、ロングタームエボリューションアドバンス(Long-Term Evolution Advance、LTE-Advance/LTE-A)、及び第5世代移動通信技術(The 5th Generation mobile communication technology、5G)の直面するニーズがますます多くなっている。発展の傾向から見ると、4G及び5Gシステムにおいて、拡張モバイルブロードバンド、超高信頼性、超低遅延伝送、大量接続をサポートするという特徴が研究されている。
【0004】
超高信頼性及び超低遅延伝送の特徴をサポートするために、比較的に短い伝送時間間隔で、かつ比較的に低いコードレートで伝送する必要があり、比較的に短い伝送時間間隔は、単一または若干のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、直交周波数分割多重)シンボルであってよい。下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)について、関連技術では、スロット(slot)内での複数のオケージョン(occasion)位置でトランスミッションオケージョンを提供することによりデータが到達した後の待ち時間が低減されて低遅延伝送が保証され、高アグリゲーションレベルにより高信頼伝送が保証される。NR R15(New Radio Release 15、新無線リリース15)システムのブラインド検出回数閾値(Maximum number of Blind Decode、BD閾値)及び/又はチャネル推定に用いられる非重畳制御リソースコンビネーション数閾値(Maximum number of non-overlapping CCEs for channel estimation、単にCCE閾値と称する)が、R16 URLLCトラフィックをサポートする際に数不足の問題が存在するため、特に複数のoccasion位置の際のCCE(Control Channel Element、制御チャネル素子)数が高アグリゲーションレベルをサポートしにくいため、対応する閾値を上昇させる必要がある。対応する閾値を上昇させるとき、どれぐらいの時間単位で上昇する閾値を定義するかを決定する必要がある。2種類以上の時間単位の閾値が出ると、実際のブラインド検出回数及び/又は制御リソースコンビネーション数を決定する必要がある。
【0005】
NR R15システムのブラインド検出回数閾値及び/又はチャネル推定に用いられる非重畳制御リソースコンビネーション数閾値は、実際の候補セット数と合わない可能性があり、実際の候補セット数は前記閾値を超える可能性があり、廃棄される候補セットを決定する必要がある。
【発明の概要】
【0006】
本願の実施例は、
予め設定されたルールに基づいて、スパンパターンにおける各スパンの閾値である第1の閾値を決定することを含む、閾値決定方法を提供する。
【0007】
本願の実施例は、
スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄すべきリソースを決定することを含み、
前記リソースが、候補セット、又は探索空間内での全ての候補セット、又は探索空間の現在のスパン内での全ての候補セット、又はスパン内での全ての探索空間の候補セットを含む、リソース決定方法を提供する。
【0008】
本願の実施例は、
予め設定されたルールに基づいて、スパンパターンにおける各スパンの閾値である第1の閾値を決定するための第1の閾値決定モジュールを備える、閾値決定装置を提供する。
【0009】
本願の実施例は、
スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄すべきリソースを決定するためのリソース決定モジュールを備え、
前記リソースが、候補セット、又は探索空間の現在のスパン内での全ての候補セット、又はスパン内での全ての探索空間の候補セットを含む、リソース決定装置を提供する。
【0010】
本願の実施例は、
前記基地局に、
命令を記憶するためプロセッサと、
本願の実施例の方法を実行するために、前記命令を読み取るように構成されるプロセッサとが備えられている、ネットワーク機器を提供する。
【0011】
本願の実施例は、プロセッサによって実行されると、本願の実施例に係るいずれかの方法を実現するコンピュータプログラムが記憶された、記憶媒体を提供する。
【0012】
本願の実施例における閾値決定方法は、新しいシステムにおけるユーザ機器(User Equipment、UE)の閾値を向上させることができるように、スパンパターンにおける各スパンの閾値を決定し、異なるユーザ機器能力に対して異なる数の閾値をサポートし、異なる能力のUEによる異なる数のリソースの処理を保証し、システムの複雑さを増加させない場合にスケジューリングの柔軟性を増加させることもできる。本願の実施例におけるリソース決定方法は、各スロットにおける端末の閾値を超えず、端末処理の複雑さを増加させないことを保証することができ、スロット内又はスパン内での過剰予約が許されるシーンに適用され、UE能力を超えないことを前提に設定及びスケジューリングの柔軟性を増加させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】一実施例に係る閾値決定方法のフローチャートである。
【
図2】別の実施例に係る閾値決定方法のフローチャートである。
【
図3】別の実施例に係る閾値決定方法のフローチャートである。
【
図4】別の実施例に係る閾値決定方法のフローチャートである。
【
図5】別の実施例に係る閾値決定方法のフローチャートである。
【
図6】別の実施例に係る閾値決定方法のフローチャートである。
【
図7】別の実施例に係る閾値決定方法のフローチャートである。
【
図8】別の実施例に係る閾値決定形態の模式図である。
【
図9A】本願の実施例における、同一のトランスポートブロックが連続に取得可能なスロットにおいて繰り返して伝送される模式図である。
【
図9B】本願の実施例における、同一のトランスポートブロックが連続に取得可能なスロットにおいて繰り返して伝送される模式図である。
【
図9C】本願の実施例における、同一のトランスポートブロックが連続に取得可能なスロットにおいて繰り返して伝送される模式図である。
【
図10】本願の実施例における端末の構成模式図である。
【
図11】本願の実施例における通信システムの構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照しながら、本願の実施例について詳しく説明する。なお、衝突しない場合には、本願における実施例及び実施例における特徴を互いに任意に組み合わせることができる。
【0015】
図1に示されるように、本願は、
ステップS11:予め設定されたルールに基づいて、スパンパターンにおける各スパンの閾値である第1の閾値を決定することを含む、閾値決定方法を提供する。
【0016】
本願の実施例では、スパンパターンは、一定の時間範囲において全てのspanからなるパターンである。ここで、一定の時間単位はスロット(slot)であってもよい。
【0017】
本願の実施例では、異なるスパンの第1の閾値は同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0018】
本願の実施例では、スパンパターン(span pattern)は、ユーザ機器が報告したコンビネーションセット及びシステムの高位レイヤシグナリングに基づいて決定されるものである。理解できるであろうが、本願において、コンビネーションセットは、少なくとも1つのコンビネーションを含んだ複数のコンビネーションとも名付けられるものである。したがって、スパンパターンは、ユーザ機器が報告した複数のコンビネーション及びシステムの高位レイヤシグナリングに基づいて決定される。
【0019】
一つの実施形態において、
図2に示されるように、第1の閾値を決定することは、
ステップS21:ユーザ機器が報告したコンビネーションセットにおける各要素に対応する閾値である第2の閾値を決定し、
ステップS22:前記第2の閾値に基づいて、前記第1の閾値を決定すること、を含む。
【0020】
本願の実施例では、コンビネーションセットにおける各要素は(X,Y)で示され、X,Yはそれぞれ2つの自然数である。Xはスパン起点間隔を示し、Yはスパン持続時間を示している。
【0021】
本願の実施例では、UEが報告したコンビネーションセットは、複数の(X,Y)が組み合わせられた集合を含むことができ、ここで、(X,Y)の可能な値は、(1,1)、(2,1)、(2,2)、(4,1)、(4,2)、(4,3)、(7,1)、(7,2)、(7,3)の少なくとも1つである。UEが報告した(X,Y)の集合では、可能な(X,Y)の組み合わせは、{(7,3)}、{(4,3)and(7,3)}、{(2,2)and(4,3)and(7,3)}などである。
【0022】
一つの実施形態において、予め設定されたルールに基づいて第2の閾値を決定することは、
ユーザ機器の能力レベルに基づいて、ユーザ機器の能力レベルに対応する第2の閾値を決定すること、を含む。
【0023】
本願の実施例では、ユーザ機器は一定の能力レベルを有する。通常の場合において、ユーザ機器は2つの能力レベルを有し、それらの各々は、能力レベル1(Capability 1)及び能力レベル2(Capability 2)である。
【0024】
一つの実施形態において、予め設定されたルールに基づいて第2の閾値を決定することは、
コンビネーションセットの要素に基づいて、当該要素の決定可能なスパンの数の最大値を決定し、
スパンの数の最大値及びスロット閾値に基づいて、各スパンの平均閾値を算出し、
各スパンの平均閾値に基づいて、当該要素に対応する閾値を決定すること、を含む。
【0025】
本願の実施例では、コンビネーションセットにおける最小のXに基づいて、最小のX値でスロットの長さを割った商に応じて、当該商未満の最大の整数値を取り、コンビネーションセットの要素に基いて決定された決定可能なスパンの数の最大値である。例えば、コンビネーションセットは{(4,3)、(7,3)}であり、そのコンビネーションセットに基づいて、算出されたスパンの最大値は、14/4未満の最大整数であり、すなわち3である。
【0026】
一つの実施形態において、スロット内での最初のLシンボルに位置する探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンに対応する第1の閾値は、これ以外のスパンに対応する第1の閾値よりも大きい。Lは正の整数である。
【0027】
本願の実施例では、Lの値は3である。スロット内での最初の3シンボルはcase1-1である。
【0028】
一つの実施形態において、予め設定されたルールに基づいて第1の閾値を決定することは、
スロット内の総閾値及びスロット内のスパン数に基づいて、前記第1の閾値を決定すること、を含む。
【0029】
一つの実施形態において、スロット内の総閾値及びスロット内のスパンの数に基づいて、前記第1の閾値を決定し、ここで、スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの第1の閾値は、
スロット内の総閾値及びスロット内のスパン数に基づいて、スロット内の総閾値が各スパンに均等に割り当てられた場合に各スパンの取得可能な最大閾値である第3の閾値を決定し、
スロット内での、前記総閾値から前記第3の閾値とスロット内のスパン数との積を引いた後の残りの数を、前記スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの閾値に割り当てて、第1の閾値を取得することによって決定され、
Lは正の整数である。
【0030】
本願の実施例では、第3の閾値は、スロット内の総閾値をスパン数で割った商未満の最大整数である。例えば、スロットの総閾値は50であり、スパン数は6であり、第3の閾値は50/6未満の最大整数であり、すなわち8である。
【0031】
一つの実施形態において、スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの第1の閾値は、
スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンに対応する第1の閾値が、スロット閾値と第2の閾値との和に等しいことによって決定され、
Lは正の整数である。
【0032】
本願の実施例では、Lの値は3である。スロット内での最初の3シンボルはcase1-1である。
【0033】
一つの実施形態において、スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの第1の閾値は、
スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンに対応する第1の閾値が、スロット閾値と第3の閾値との和に等しいことによって決定され、
Lは正の整数である。
【0034】
本願の実施例では、Lの値は3である。スロット内での最初の3シンボルはcase1-1である。
【0035】
一つの実施形態において、前記第1の閾値を決定することは、
スパンの長さに基づいて、前記第2の閾値に対応するオフセット値を加え、前記第1の閾値を取得すること、を含む。
【0036】
本願の実施例では、オフセット値は設定又は算出により取得されるものである。
【0037】
一つの実施形態において、前記第1の閾値を決定することは、
スロット内のスパンの実際数がスパンの最大数よりも少ないとき、前記第2の閾値にオフセット値を加え、前記第1の閾値を取得すること、を含む。
【0038】
本願の実施例では、オフセット値は設定又は算出により取得されるものである。
【0039】
一つの実施形態において、前記予め設定されたルールは、
前記コンビネーションセットが要素(7,3)を含み、かつ、実際のスパンパターンが要素(7,3)によって得られるものである場合、要素(7,3)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することと、
前記コンビネーションセットが要素(4,3)を含み、かつ、実際のスパンパターンが要素(4,3)によって得られるものである場合、要素(4,3)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することと、
実際スパンパターンにスパンが1つだけあれば、スロット閾値を用いて第1の閾値を決定することと、
実際スパンパターンが上記以外の場合であれば、要素(2,2)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することと、の少なくとも1つを含む。
【0040】
一つの実施形態において、前記第2の閾値に基づいて前記第1の閾値を決定することは、
スロットにおける一部のスパンの実際スパンパターンが要素(7,3)によって得られるものである場合、要素(7,3)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することと、
スロットにおける一部のスパンの実際スパンパターンが要素(2,2)によって得られるものである場合、要素(2,2)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することと、を含む。
【0041】
一つの実施形態において、予め設定されたルールに基づいて第1の閾値を決定することは、
高位レイヤシグナリングにより前記第1の閾値を設定すること、を含む。さらに、各spanの第1の閾値を個別に設定し、又は全てのspanに対して同じ第1の閾値を設定すること、を含む。
【0042】
一つの実施形態において、前記オフセット値は-N乃至Nの少なくとも1つの整数であり、Nは正の整数である。
【0043】
一つの実施形態において、Nは{2,4,6,8,10,16,24,32,36,42,48,56,64}におけるサブセットである。
【0044】
一つの実施形態において、前記閾値は、ブラインド検出回数閾値、或いは非重畳制御リソースコンビネーション数閾値である。
【0045】
本願では、
図3に示されるように、
ステップS31:スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄すべきリソースを決定すること、を含み、
前記リソースが、候補セット、又は探索空間内での全ての候補セット、又は探索空間の現在のスパン内での全ての候補セット、又はスパン内での全ての探索空間の候補セットを含むリソース決定方法を提供する。
【0046】
本願の実施例では、保留すべきリソースは、モニタ対象となるリソースである。廃棄すべきリソースは、閾値を超えてモニタを放棄する必要があるリソースである。
【0047】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定することは、
同一のスロット内での全てのスパンの閾値総和がスロット閾値よりも大きければ、スロット内での全てのスパンの順位に基づいて、臨界値インデックスのスパンおよびその後の全てのスパンの候補セットが廃棄すべきリソースであると決定し、又は臨界値インデックスのスパンの前の全てのスパンの候補セットが保留すべき候補セットであると決定すること、を含み、
本スロット内での第1順位のスパンから前記臨界値インデックスのスパンまでの閾値を累計した和が、初めてスロット閾値を超える。
【0048】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定することは、
一つのスパン内のリソース数が本スパンの閾値よりも大きければ、本スパンの閾値を超えた一部のリソースが廃棄すべきリソースであると決定し、又は本スパンの閾値を超えていない一部の候補セットが保留されるリソースであると決定すること、を含む。
【0049】
一つの実施形態において、前記リソースが候補セットであるとき、廃棄又は保留の方法は、
本スパンの閾値を超えた一部の候補セットのアグリゲーションレベルの順位が、本スパンの閾値を超えていない一部の候補セットのアグリゲーションレベルよりも大きいことと、
本スパンの閾値を超えた一部の候補セットのアグリゲーションレベルの順位が、本スパンの閾値を超えていない一部の候補セットのアグリゲーションレベルよりも小さいことと、の少なくとも1つを含み、
各アグリゲーションレベルは、本スパンの閾値を超えないまで一定数の候補セットを順次廃棄又は保留し、前記一定数は、予め設定又は配置された同じ数、又は各アグリゲーションレベルに対応する数値パターンである。
【0050】
本願の実施例では、前記各アグリゲーションレベルに対応する数値パターンは、各アグリゲーションレベルが毎回保留又は廃棄する候補セット数のパターンであり、例えば、0,1,1,2,2 for アグリゲーションレベル(Aggregation Level、AL)=16,8,4,2,1とは、アグリゲーションレベル16,8,4,2,1に対して毎回0,1,1,2,2の候補セットを保留又は廃棄することを意味する。
【0051】
一つの実施形態において、
図4に示されるように、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定する前に、
ステップS41:同一のスロット内での全てのスパンの閾値総和がスロット閾値よりも大きければ、スロット閾値に基づいてスロット内での全てのスパンの平均閾値を算出し、
ステップS42:前記スロット内での全てのスパンの平均閾値に基づいて、スロット内での各スパンの閾値を改めて決定すること、をさらに含む。
【0052】
一つの実施形態において、
図5に示されるように、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定する前に、
ステップS51:一つのスロット内での全てのスパンの閾値総和がスロット閾値よりも大きければ、高位レイヤシグナリングの設定により、改めて決定された各スパンの閾値総和がスロット閾値以下であるように、スロット内での各スパンの閾値を改めて決定すること、をさらに含む。
【0053】
一つの実施形態において、
図6に示されるように、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定する前に、
ステップS61:少なくとも1つのスパンの閾値を、スロット閾値とスパンの閾値との和に改めて決定すること、をさらに含む。
【0054】
本願の実施例では、少なくとも1つのスパンの閾値を、スロット閾値とスパンの閾値との和に改めて決定するとは、少なくとも1つのスパンの閾値を、スロット閾値と元スパンの閾値との和に改めて決定することを意味する。
【0055】
一つの実施形態において、
図7に示されるように、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定する前に、
ステップS71:スパンの閾値と、高位レイヤシグナリングによって各スパンに設定された閾値とが異なっていれば、スパン閾値を、元スパン閾値と、高位レイヤシグナリングによって各スパンに設定された閾値とのうち、数値が小さい方に改めて決定すること、をさらに含む。
【0056】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定することは、
まず、スロット閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定し、次に、スパン閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定すること、を含む。
【0057】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定することは、
まず、スパン閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定し、次に、スロット閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定すること、を含む。
【0058】
一つの実施形態において、まず、スパン閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定し、次に、スロット閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定することは、
スパン閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定し、
保留されたリソースが依然としてスロット閾値を超えれば、スロット内での全てのスパンの順位に基づいて、臨界値インデックスのスパンの後の全てのスパンの候補セットが廃棄すべき候補セットであると決定して、臨界値インデックスのスパンにおける一部の候補セットが廃棄すべき候補セットであると決定し、又は臨界値インデックスのスパンの前の全てのスパンの候補セットが保留すべき候補セットであると決定して、臨界値インデックスのスパンにおける一部の候補セットが保留すべき候補セットであると決定すること、を含み、
本スロット内での第1順位のスパンから前記臨界値インデックスのスパンまでの閾値を累計した和が、初めてスロット閾値を超える。
【0059】
一つの実施形態において、前記リソースが、探索空間の現在のスパン内での全ての候補セットを含むとき、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄されるリソースを決定することは、
スロット閾値が存在しなければ、スパン内での探索空間の順位に基づいて、臨界値インデックスの探索空間およびその後の全ての探索空間の候補セットが廃棄すべき候補セットであると決定し、又は臨界値インデックスの探索空間の前の全ての探索空間の候補セットが保留すべき候補セットであると決定すること、を含み、
スパン内での第1順位の探索空間から前記臨界値インデックスの探索空間までの閾値を累計した和が、初めて本スパンの閾値を超える。
【0060】
一つの実施形態において、前記候補セットは、BD(Blind detection、ブラインド検出)閾値に対応する際のPDCCHチャネルのブラインド検出の候補セット、又はチャネル推定に用いられる非重畳CCEである。
【0061】
一つの実施形態において、スパンの閾値は、本願の実施例に係る閾値決定方法によって決定された閾値である。
【0062】
本願の実施例では、コンビネーションセットは{(X,Y)}で示され、Xはスパン起点間隔であり、Yはスパンの長さである。R16 URLLC端末は、R15に比べてブラインド検出回数閾値(Maximum number of Blind Decode、単にBD閾値を称する)及び/又はチャネル推定に用いられる非重畳制御リソースコンビネーション数閾値(maximum number of non-overlapping CCEs for channel estimation、単にCCE閾値を称する)を上昇させて閾値の上昇を行う。そして、例えばBD閾値及び/又はCCE閾値をspanの粒度で定義し、すなわち、各spanのBD閾値及び/又はCCE閾値の上昇を考慮する。以下、CCE閾値だけを例として説明を行い、類似的に、BD閾値も、以下のとおりの方法を用いることが可能である。
【0063】
実施形態1
一例では、スパンパターン(span pattern)は、UEが候補の(X,Y)集合並びにPDCCH CORESET及び探索空間(search space)を報告することにより、スロット(slot)におけるspan patternを決定することで決定することができる。ここで、span patternにおけるspanの間の重なりが許されず、2つのspan起点の間の間隔はX以上のシンボルである。Span時間(span duration)=Maximum(設定された最大のCORESET duration,UEが報告した最小のY)であり、すなわち、Y値とspan時間とは相関している。span patternにおいては、最後のspanだけが、より短い時間(shorter duration)のものであることが可能である。Spanの数はfloor(14/X)、すなわち14/Xが切り捨てられた値を超えず、ここで、Xは、UEが報告した値における最小のXである。例えば、(X,Y)は、(1,1)、(2,1)、(2,2)、(4,1)、(4,2)、(4,3)、(7,1)、(7,2)及び(7,3)の少なくとも1つを含む。例えば、UEが報告した候補の(X,Y)集合は、{(7,3),(4,3)}、{(7,3),(2,2)}、(4,3)及び(7,3)の少なくとも1つを含む。
【0064】
コンビネーションセットにおける各(X,Y)に対応するCCE閾値Mは、事前定義の方法で決定され、Mはコンビネーションセットにおける各要素に対応するCCEの個数閾値を示している。例えば、表1又は表2又は表3に示されるようなものであり、下記の表は、本願の具体的な実施例だけであり、本願を限定するものではない。また、span patternにおける各spanに対応するCCE閾値Mは、事前定義、又はDCI(Downlink Control Information、下り制御情報)動的通知、又はRRC(Radio Resource Control、無線リソース制御)設定により決定されてもよい。spanの閾値はMKで示され、Kはspan patternにおけるspanの番号であり、すなわち第1の閾値である。
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
異なるUE能力を考慮すると、UE Capability2(能力2)だけに対して、spanに基づいてMを定義することができ、Mは、UEが報告した候補集合の要素(X,Y)に対応するCCE閾値を示し、すなわち、チャネル推定に用いられる非重畳CCEの最大数である。表1又は表2又は表3を用いて決定され、UEのCapability1(能力1)は、per span(各スパン)のCCE閾値をサポートせずに、R15のper slot(各スロット)のCCE閾値だけをサポートしてよい。
【0069】
一つの実施形態において、同じ要素(X,Y)に対しても、UEの2つの能力に対応するM値は異なっていてもよい。さらに、UEのCapability1及びUEのCapability2に対して、2つの表をそれぞれ定義して、Mの値をそれぞれ定義することができ、又は、その一方の能力に対しては、1つの表を定義し、もう一方の能力に対しては、offset(オフセット量)を定義することができ、例えば、UEのCapability1に対しては、表1又は表2又は表3を用いてMの値を定義することができる。UEのCapability2に対しては、CCE閾値は、M+offsetであり、offsetの値は、異なる要素(X,Y)に対して同じであってもよく、異なっていてもよい。offsetの値は、事前定義、又はDCI通知、又はRRC設定により決定されてもよい。本実施例では、異なるUE能力に対して異なる最大CCE数をサポートし、異なるUE能力による異なる数のCCE閾値の処理を保証することができる。
【0070】
実施形態1.1
MKはspanのM及び/又はスロット閾値に基づいて得られたと想定すると、下記の等式によりMKの値を決定することができる。
【0071】
MK_per_span=floor(M_per_slot/Max_Num_of_span)=floor(M_per_slot/floor(14/X))
【0072】
すなわち、スロット内でのspanの最大数に応じて本スロットの閾値を均等に割り当てる。ここで、Xは、UEが報告したコンビネーションセットにおける最小のXである。例えば、M_per_slot=112である。MK_per_spanは、span又は(X,Y)に基づいて定義されたMの値を示し、M_per_slotは、slotに基づいて定義されたMの値を示し、Max_Num_of_spanは、slotにおけるspanの最大数を示し、例えば、floor(14/X)により決定される。又は、Spanの最大数は、floor(14/maximum(X,設定された最大のCORESET duration))であり、ここで、Xは、UEが報告したコンビネーションセットにおける最小のXであり、スロット内でのspanの最大数に応じて均等に割り当てられたMK_per_span=floor(M_per_slot/Max_Num_of_span)=floor(M_per_slot/floor(14/maximum(X,設定された最大のCORESET duration)))であり、ここで、Xは、UEが報告したコンビネーションセットにおける最小のXである。CORESET durationは、コアセット時間である。
【0073】
実施形態1.2
MKはspanのM及び/又はスロット閾値に基づいて得られたと想定し、slotの異なる位置にあるspanのMk値は全て同じなわけではない。例えば、slot内での最初の3シンボル/case1-1に位置する探索空間又はmonitoring occasions(モニタリングオケージョン)を含むspanのMk値は、残りのspanのMk値よりも大きく、case1-1は、設定された探索空間がslotに集まる最初の3シンボルを示している。
【0074】
一つの実施形態において、表1や表2や表3に類似した表によりMを定義することができ、M値は2つ定義され、case1-1を含むspan及び残りのspanにそれぞれ対応し、表におけるMに基づいてMKが取得される。
【0075】
一つの実施形態において、表1や表2や表3に類似した表によりMを定義することができ、M値は1つ定義され、M_per_slotにおける残りの能力が、case1-1を含むspanのMに割り当てられて、MKが取得される。例えば、case1-1を含むspanに対応するMK=M_per_span+(M_per_slot-Max_Num_of_span*floor(M_per_slot/Max_Num_of_span))である。また、例えば、MK=M_per_span+(M_per_slot-Num_of_span*floor(M_per_slot/Max_Num_of_span))であり、ここで、Num_of_spanは、slotにおけるspanの実際の数を示している。Max_Num_of_span=floor(14/maximum(X、設定された最大のCORESET duration))である。
【0076】
実施形態1.3
実施形態1.1、1.2に、Y値に基づいてMKを決定する。(4,1)、(4,2)、(4,3)を例として、実施形態1.1の方法で決定されたM_per_spanは同じである。したがって、さらに、MK=floor(M_per_slot/Max_Num_of_span)+offsetであり、ここで、offsetは、Y=1、2、3によって値が異なる。例えば、(4,1)を基準として、(4,2)、(4,3)は正のoffsetを加える。また、例えば、(4,3)を基準として、(4,1)、(4,2)は負のoffsetを加える。本願の実施例は、等分又は非等分の方法により各spanのCCE閾値(MK)を決定し、純粋なURLLC(Ultra-Reliable Low Latency Communication、超高信頼低遅延通信)のシーン、又はeMBB(enhanced Mobile Broadband、拡張モバイルブロードバンド)及びURLLCが共存するシーンなどの異なるシーンに適用される。
【0077】
本願の一つの実施形態において、Mが(X,Y)に基づいて決定された後、実際のspan数が最大のspan数よりも少ないとき、slot内での各spanに和を求めて決定されたCCEの総数がM_per_slotよりも少なければ、Mkに追加のoffsetを加える。そこで、UE能力を超えないことを前提にスケジューリングの柔軟性を増加させる。
【0078】
本願の一つの実施形態において、Mkに対応するX及び/又はYが、現在の(X,Y)を除く残りの(X,Y)に対応するMの値よりも大きいように、Mを増やす。例えば、基地局の設定、実際のspan数及びspan間隔の少なくとも1つにより実際のMK値を決定する。例えば、M_for_(2,2)=16であり、実際のspan数が最大のspan数(例えば、floor(14/2)=7)よりも小さいとき、実際のspan数が2個であると、MKは(7,3)又は(7,2)又は(7,1)のMの値を使用し、例えばM_for_(7,3)=56である。また、例えば、実際のspan数が1個であると、MKはM_per_slotのMの値を使用し、例えばM_per_slot=112である。また、例えば、実際のspan数が3個であると、MKは(4,3)又は(4,2)又は(4,1)のMの値を使用し、例えばM_for_(4,3)=36である。また、例えば、実際のspan数が5個であると、MKは依然として(2,2)又は(2,1)のMの値を使用し、増加しない。また、例えば、実際のspan数が2個であるが、span間隔が2シンボルであると、MKは依然として(2,2)又は(2,1)のMの値を使用し、増加しない。上記実施例において使用されたM_for_(X,Y)は、UEが報告したコンビネーションセットの要素に対応するM値を示している。
【0079】
本願の一実施例では、UEが報告したコンビネーションセット{(2,2)and(4,3)and(7,3)}に対して、spanのM
Kは、下記通りの方法により決定されてよい。UEが報告した能力が{(2,2)and(4,3)and(7,3)}であることに対して、spanのM
Kは、実際span patternがコンビネーションセット(7,3)によって得られるものである場合、すなわち、実際span patternがコンビネーションセット(4,3)または(2,2)によっても得られるものである場合、
図8のように、M_for_(7,3)を用いてspanのM
Kを決定し、又は、実際span patternがコンビネーションセット(4,3)によって得られるものである場合、すなわち、実際span patternがコンビネーションセット(2,2)によっても得られるものである場合、M_for_(4,3)を用いてspanのM
Kを決定し、実際span patternにspanが1つだけあれば、M_per_slotを用いてspanのM
Kを決定することによって決定される。他の場合(すなわち、spanの数が3より大きく、又はspan間隔が4よりも小さいなど)は、M for (2,2)を用いてspanのM
Kを決定する。
図8におけるMOは、Monitoring Occasion(モニタリングオケージョン)を示している。さらに、異なるKによって、spanのM
Kの値が同じであってもよく、完全に同じでなくてもよい。また、例えば、UEが{(4,3)and(7,3)}を報告したことに対して、spanのM
Kは、下記通りの方法により決定されてよい。UEが報告した能力が{(4,3)and(7,3)}であることに対して、spanのM
Kは、実際span patternが(7,3)によって得られるものである場合、すなわち、実際span patternがコンビネーションセット(4,3)によっても得られるものである場合、M_for_(7,3)を用いてspanのM
Kを決定し、実際span patternにspanが1つだけあれば、M_per_slotを用いてspanのM
Kを決定し、他の場合(すなわち、spanの数が2よりも大きく、又はspan間隔が7よりも小さいなど)は、M_for_(4,3)を用いてspanのM
Kを決定することによって決定される。また、例えば、UEが{(7,3)}を報告すれば、spanのM
Kは、下記通りの方法により決定されてよい。UEが報告した能力が{(7,3)}であれば、spanのM
Kは、実際span patternにspanが1つだけあれば、M_per_slotを用いてspanのM
Kを決定し、他の場合(すなわち、spanの数が1よりも大きい)は、M_for_(7,3)を用いてspanのM
Kを決定することによって決定される。
【0080】
本願の一つの実施形態において、異なるKに対するMKの値が異なることが許されると、一つの例示的な方法として、UEが報告したコンビネーションセットが{(2,2)and(4,3)and(7,3)}であることに対して、spanのMKは、slotにおける一部のspanの実際span pattern(例えば、前半のslot)と(7,3)によって得られるものである場合、すなわち、実際span patternがコンビネーションセット(2,2)または(4,3)によっても得られるものである場合、M_for_(7,3)を用いて一部のspanのMKを決定し、一部のspanの実際span pattern(例えば、後半のslot)が(2,2)によって得られるものである場合、M_for_(2,2)を用いて一部のspanのMKを決定することによって決定されてよい。
【0081】
本願の一つの実施形態において、Mが(X,Y)に基づいて決定された後、実際span durationがYよりも大きいとき(すなわち、CORESET durationがYよりも大きいとき)、Mにoffsetを加えて、MKを得る。M_per_spanが、M_for_(X,Y)に基づいて定義されたものなので、実際span durationがYよりも大きいと、実際のspanにおけるCCEが不足してしまう可能性があり、offsetを加えることでスケジューリングの柔軟性を向上させることができる。
【0082】
本願の一つの実施形態において、offsetの値は、-N乃至Nの少なくとも1つの整数であり、例えば、Nは集合{2,4,6,8,10,16,24,32,36,42,48,56,64}のサブセットである。offsetは、事前定義、動的通知、又は半静的設定などの方法で決定されてよい。
【0083】
本願の実施例において提供された閾値決定方法は、等分又は非等分の方法により各spanのCCE閾値を決定し、純粋なURLLCのシーン、又はeMBB及びURLLCが共存するシーンなどのシーンに適用される。そして、実際のspan数が比較的に少ない、又は実際span durationが比較的に長いとき、一定のCCE閾値調整量の増加を許し、UE能力を超えないことを前提にスケジューリングの柔軟性を増加させる。
【0084】
本願の上述した実施形態は、ブラインド検出のBD閾値の決定に用いられてもよく、計算方法が同じである。
【0085】
実施形態2
本実施形態において、spanを粒度として、廃棄又は保留する必要があるリソースを決定することができる。本実施形態は、実施形態1におけるspanの定義を採用し、per spanのCCE閾値を例とするが、それに限定されない。
per slotのCCE閾値(M_per_slot)及びper spanのCCE閾値(M_per_span、すなわち、spanのMK)が同時に定義されたとき、1つのslotにおける各spanのCCE数の和(ΣM_per_span)とM_per_slotとが等しくないと、例えば、ΣM_per_span>M_per_slotであると、処理の方法は以下の1つを含む。
【0086】
実施形態2.1
M_per_spanを改めて算出し、かつ総和がM_per_slot以下であることを満たす。M_per_slotに応じて改めて割り当てて、新たな比較的に小さいM_per_spanを得ることができる。例えば、M_per_span=16であり、M_per_slot=80であり、1つのslotにspanが6つあれば、ΣM_per_span=96>80であるので、改めて算出された新たなM_per_span=floor(80/6)=13である。さらに、オプションとして、集合{1,2,4,8,12,16,20,24,32,36,40,48,56,64}のうちの値の1つに最も近い原則で揃えれば、新たなM_per_spanは12であり、改めて算出されたM_per_spanに基づいて候補セット(candidate)を廃棄する。
【0087】
実施形態2.2
一部のspanを廃棄する。例えば、spanのインデックス順位に従って累計されたCCEの総数がM_per_slotを超えていないとき、UEは現在のspanをモニタリングし、現在のspanまで累計され、かつCCEの総数がM_per_slotを超えたとき、UEは、総和がM_per_slot以下であることが満たされるように、現在のspan及び後続のspanにおけるoccasionをモニタリングしなくなり、すなわち、M_per_span値が変わらず、spanに対応する候補セット数を減少させる。
【0088】
実施形態2.3
基地局は、span数に応じて、M_per_slotをM_1、M_2、...、M_nに分け、ここで、nはspan数であり、M_per_spanとM_1、M_2、...、M_nとを比較して、M_per_span<=M_iであるとき、M_per_spanに基づいて廃棄又は保留する必要がある候補セットを決定し、M_per_span>M_iであるとき、M_iに基づいて廃棄又は保留する必要がある候補セットを決定する。
【0089】
実施形態2.4
基地局は、各spanの上限のMKを設定し、設定された各spanのMKの和がM_per_slotを超えないように保証する。例えば、設定されたMKは、常にUEが報告した(X,Y)に基づいて決定されたMの以下である。MKに基づいて、廃棄又は保留する必要がある候補セットを決定する。
【0090】
本実施形態において、本実施例に記載されたリソース決定方法により、span粒度の方法に基づいて候補セットの廃棄(candidate dropping)又は候補セットの保留が決定され、各slotにおける端末のCCE閾値を超えず、端末処理の複雑さを増加させないことを保証することができ、slot内又はspan内での過剰予約(overbooking)が許されるシーンに適用される。UE能力を超えないことを前提に設定及びスケジューリングの柔軟性を増加させる。
【0091】
実施形態3
本実施形態において、候補セット、探索空間、spanを粒度として保留又は廃棄されるリソースを決定する。本実施形態は、実施形態1におけるspanの定義を採用し、per spanのCCE閾値を例とするが、それに限定されない。
【0092】
M_per_spanの制限だけがあって、M_per_slotの制限がないとき、端末は、span粒度に基づいてcandidate droppingを実行し、すなわち、探索空間(Search Space、SS)のインデックスの小さい順にcandidateを累計して、candidateがM_per_spanを超えたか否かを判断し、超えていなければ、実際有効なcandidateとし、M_per_spanを超えたとき、探索空間の現在の全ての候補セット、又は一部の候補セットを廃棄する。例えば、一部の候補セットを廃棄するとき、アグリゲーションレベルの小さい(又は大きい)順に、M_per_spanを超えなくなるまで対応するcandidateを廃棄し、又はアグリゲーションレベルごとに、M_per_spanを超えなくなるまで同じ数(又は設定され、又は予め設定された廃棄数値パターン(例えば0,1,1,2,2 for AL=16,8,4,2,1))の候補セットを順次廃棄する。
【0093】
本実施形態において、M_per_spanに基づいてMKを決定してから、MKに基づいて廃棄又は保留される候補セットを決定することができる。
【0094】
実施形態4
本実施形態において、候補セット、探索空間、spanを粒度として保留又は廃棄を決定する。本実施形態は、実施形態1におけるspanの定義を採用し、per spanのCCE閾値を例とするが、それに限定されない。
M_per_spanの制限及びM_per_slotの制限が同時に存在するとき、すなわち、per slotのCCE閾値(M_per_slot)及びper spanのCCE閾値(M_per_span)が同時に定義されたとき、下記の方法を用いて廃棄される候補セットを決定することができる。
【0095】
実施形態4.1
スロット内での最初のspanに対しては、slotにおける最初の3シンボルの少なくとも1つのspanを含んでもよく、M_per_slot+M_per_spanに基づいて総閾値を決定してcandidate droppingを実行し、残りのspanに対しては、M_per_spanに基づいてcandidate droppingを実行する。
【0096】
実施形態4.2
candidateがスロット閾値も超えなければスパン閾値も超えないように、まず、M_per_slotに基づいて廃棄又は保留する必要がある候補セットを決定してslotレベルのcandidate droppingを実行し、さらに、M_per_spanに基づいて廃棄又は保留する必要がある候補セットを決定してspanレベルのcandidate droppingを実行する。例えば、CSS0はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、CSS1はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS1はcandidateを6つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS2はcandidateを36個有しており、かつ3つのspanに位置しており、各spanにはcandidateが12個ある。仮にM_per_span=16であり、M_per_slot=40であれば、まず、M_per_slotに基づいてslotレベルのcandidate droppingを実行して、探索空間の粒度廃棄を例として、USS2は廃棄される。続いて、M_per_spanに基づいてspanレベルのcandidate droppingをさらに実行して、CSS1、CSS2、USS1はいずれもdroppingされない。
【0097】
また、例えば、CSS0はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、CSS1はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS1はcandidateを6つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS2はcandidateを24個有しており、かつ2つのspanに位置しており、各spanにはcandidateが12個ある。仮にM_per_span=16であり、M_per_slot=40であれば、まず、M_per_slotに基づいてslotレベルのcandidate droppingを実行して、探索空間の粒度廃棄を例として、全ての探索空間はdroppingされない。続いて、M_per_spanに基づいてspanレベルのcandidate droppingをさらに実行して、一番目のspanにおいては、CSS1、CSS2、USS1は廃棄されずに、USS2の12個のcandidateは廃棄され、2番目のspanにおいては、USS2のcandidateは廃棄されない。上記USSは、(UE-specific Search Space、専用探索空間)専用探索空間の番号を示し、CSSは、(Common Search Space、公共探索空間)公共探索空間の探索空間番号を示している。
【0098】
一実施例では、スロットの候補セットの保留又は廃棄の決定粒度と、スパンの候補セットの保留又は廃棄の粒度とは、同じであってもよく、又は異なっていてもよく、オプションとして、粒度は、探索空間全体、スパン内の探索空間全体、探索空間の候補セットである。例えば、スパン内での一つのUSSの候補セットが完全に廃棄されないことを保証するために、スロット内でのものはSS粒度に基づいて廃棄され、スパン内でのものは候補セット粒度に基づいて廃棄される。又は、スロット及びスパン内においては、候補セットが粒度であるものとして廃棄されるか又は保留されるかを決定する。
【0099】
実施形態4.3
candidateがslotレベル及びspanレベルにおいて各々の閾値を超えることができないように、まず、M_per_spanに基づいてスパンレベルのcandidate droppingを実行し、さらに、M_per_slotに基づいてスロットレベルのcandidate droppingを実行する。例えば、CSS0はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、CSS1はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS1はcandidateを6つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS2はcandidateを36個有しており、かつ3つのspanに位置しており、各spanにはcandidateが12個ある。仮にM_per_span=16であり、M_per_slot=40であれば、まず、M_per_spanに基づいてspanレベルのcandidate droppingを実行して、探索空間の粒度廃棄を例として、1番目のspan内のUSS2はdroppingされ、2番目のspan及び3番目のspanにおいては、それぞれ判断した後、いずれもM_per_span閾値を超えておらずに、droppingする必要がない。続いて、M_per_slotに基づいてslotレベルのcandidate droppingをさらに実行して、全ての探索空間のcandidateの和がM_per_slotを超えていないので、さらに廃棄する必要がない。また、例えば、CSS0はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、CSS1はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS1はcandidateを6つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS2はcandidateを24個有しており、かつ2つのspanに位置しており、各spanにはcandidateが12個ある。仮にM_per_span=16であり、M_per_slot=40であれば、まず、M_per_spanに基づいてspanレベルのcandidate droppingを実行して、探索空間の粒度droppingを例として、1番目のspan内のUSS2は廃棄され、2番目のspanにおいては、判断した後、いずれもM_per_span閾値を超えておらずに、廃棄する必要がない。続いて、M_per_slotに基づいてslotレベルのcandidate droppingをさらに実行して、全ての探索空間のcandidateの和がM_per_slotを超えていないので、さらに廃棄する必要がない。また、例えば、CSS0はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、CSS1はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS1はcandidateを6つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS2はcandidateを48個有しており、かつ4つのspanに位置しており、各spanにはcandidateが12個ある。仮にM_per_span=16であり、M_per_slot=40であれば、まず、M_per_spanに基づいてspanレベルのcandidate droppingを実行して、探索空間の粒度droppingを例として、1番目のspan内のUSS2はdroppingされ、2番目span、3番目span及び4番目のspanにおいて、それぞれ判断した後、いずれもM_per_span閾値を超えておらずに、droppingする必要がない。続いて、M_per_slotに基づいてslotレベルのcandidate droppingをさらに実行して、全ての探索空間のcandidateの和がM_per_slotを超えたので、さらにcandidate droppingをする必要があり、ルールは、実施例2における方法のようなもの、又は実施例3に記載された前記candidateレベルのdroppingを結び合わせたものであってよい。一実施例では、その時、1番目のspanはCSS1、CSS2、USS1を有しており、かつcandidateの総和が14であり、2番目のspanはUSS2を有しており、かつcandidateが12個であり、3番目のspanはUSS2を有しており、かつcandidateが12個であり、2番目のspanはUSS2を有しており、かつcandidateが12個であり、すなわち、slot内には、その時、candidateが50個あり、M_per_slotを超え、例えば、実施例2における方法2を用いて最後のspanを廃棄し、或いは実施3を結び合わせて、M_per_slot閾値を満たすように、3番目のspanに対して一部のcandidateを廃棄し、すなわち、その時、3番目のspanには、candidateが2つ残されている。
【0100】
一実施例では、span内において候補セットが廃棄又は保留されるかを決定する粒度は、オプションとして、探索空間全体、span内の探索空間全体、探索空間の候補セットである。per slotが閾値を超えたとき、span粒度又はcandidate粒度又はSS粒度に基づいて廃棄されてよく、slot閾値が超えられた後、per slot閾値を超えず、UE処理の複雑さを増加させないことを保証するために、再び各spanに対してcandidate droppingを実行する。
【0101】
実施形態4.4
RRCは、各spanの上限を設定し、設定された各spanの上限の和がper slot
の閾値以下であるように保証し、spanを粒度として廃棄を実行すればよい。M_per_spanに基づいてspanレベルのcandidate droppingを実行する例示的な方法は、実施形態4.3のようなものである。
【0102】
本実施例に記載されたspan粒度に基づくcandidate dropping決定方法により、各slotにおける端末のCCE閾値を超えず、端末処理の複雑さを増加させないことを保証することができ、slot内又はspan内でのoverbookingが許されるシーンに適用される。UE能力を超えないことを前提に設定及びスケジューリングの柔軟性を増加させる。
【0103】
実施形態5
端末は、設定情報を受信し、設定情報に基づいて、同一のスロット内において同一のPUSCH(Physical Uplink Shared Channel、物理上り共有チャネル)/TB(Transport Block、トランスポートブロック)を一回又は複数回繰り返して送信し、又は連続に取得可能な複数のスロット上において同一のPUSCH/TBを一回又は複数回繰り返して送信する。ある繰り返し伝送がslot境界又は上り下り伝送方向スイッチポイントに遭遇すると、その繰り返し伝送は複数の実際の繰り返し伝送に分割される。ここで、言及されたPUSCH又はトランスポートブロックTBとは、いずれも物理上り共有チャネルに載った情報である。前記設定情報は、RRCシグナリング又はDCIシグナリングのいずれかにより取得されるものである。
【0104】
ここで、取得可能な複数のスロットとは、サブフレームフォーマットの伝送方向がU(Up、上り)又はF(Flexible、フレキシブル)である連続したスロット上において上り伝送が伝送されることである。上り下り伝送方向スイッチポイントとは、所在のスロットのシンボル転送方向がD(Down、下り)又はF(Flexible、フレキシブル)であることに上り伝送が遭遇したことであり、すなわち、上り伝送方向と衝突し、上り伝送がこれらのシンボルで伝送されない。
【0105】
本願の実施例は、上り伝送だけを例として説明するが、当該技術的方案は、下りに用いることもできるし、制御チャネル、ランダムアクセスチャネル、データチャネルなどの4G又は5Gの他の物理層チャネルに用いることもできることを理解することができる。
図9Aに示されるように、同一のトランスポートブロックが連続に取得可能なスロット上において繰り返して伝送されるとき、つまりスロットn及びスロットn+1上において繰り返して伝送されるとき、2回目のノミナル繰り返し伝送(nominal repetition #2)のPUSCHは、スロット境界(slot boundary)及び上り下り伝送方向スイッチポイントを越える際に2回目の実際繰り返し伝送及び3回目の実際繰り返し伝送に分けられる。DMRS設定表4を参照し、1回目の繰り返し伝送を例として、DMRS(Demodulation Reference Signal、復調参照信号)の時間領域位置は、1回目の繰り返し伝送が所在する時間領域長の1番目のシンボル及び4番目のシンボルにある。2番目のノミナル繰り返し伝送がslot境界を越えた後、DMRSは全て2回目の実際繰り返し伝送に対応する時間領域位置に位置し、3回目の実際繰り返し伝送にはDMRSがなく、そのため3回目に繰り返して送信されたPUSCHは復調不能になってしまう。
【0106】
この問題を解決するために、本願では、2つの方法が提出される。
【0107】
方法5.1:slotを越えて又は上り下り伝送方向スイッチポイントのために、あるノミナル繰り返し伝送が複数の実際繰り返し伝送に分割されたとき、設定されたDMRS情報は、実際繰り返し伝送のPUSCHに基づいて決定される。
図9Bに示されるように、2回目の実際繰り返し伝送の時間領域長が4シンボルであるので、下記表4を調べて、DMRSは2回目の実際繰り返し伝送が所在する時間領域長の1番目のシンボルに位置することが出る。同様に、3回目の実際繰り返し伝送の時間領域長が2シンボルであるので、表4を調べて、DMRSは3回目の実際繰り返し伝送が所在する時間領域長の1番目のシンボルに位置する。
【0108】
方法5.2:slotを越えて又はサブフレームフォーマットの切り替えのために、あるノミナル繰り返し伝送が複数の実際繰り返し伝送に分割されたとき、設定されたDMRS情報は、ノミナル繰り返し伝送のPUSCH及び実際繰り返し伝送のPUSCH基づいて決定される。
図9Cに示されるように、ノミナル繰り返し伝送のPUSCHに基づいて決定されたDMRSは全て実際の2回目の繰り返し伝送が所在する時間領域シンボルに位置し、実際の3回目の繰り返し伝送にはDMRSがなく、実際の3回目の繰り返し伝送に対してDMRSを改めて設定すればよい。実際の3回目の繰り返し伝送の時間領域長に基づいて、表4を調べて、DMRSは、3回目の実際繰り返し伝送が所在する時間領域長の1番目のシンボルに位置することが出る。最後に、実際の2番目の繰り返し伝送のDMRSは2回目の実際繰り返し伝送が所在する時間領域長の1番目及び4番目のシンボルに位置し、実際の3番目の繰り返し伝送のDMRSは3番目の実際繰り返し伝送が所在する時間領域長の1番目のシンボルに位置する。
【0109】
すなわち、ノミナル繰り返し伝送のPUSCHに基づいて決定されたDMRS時間領域位置の全部又は一部は、ある実際繰り返し伝送の時間領域位置に存在すれば、その実際繰り返し伝送に対してはDMRSを改めて設定する必要がない。ノミナル繰り返し伝送のPUSCHに基づいて決定されたDMRS時間領域位置が、いずれもある実際繰り返し伝送の時間領域位置に存在しなければ、その実際繰り返し伝送に対してはDMRSを改めて設定する必要がある。
一実施例では、ノミナル繰り返し伝送のPUSCHに基づいて決定されたDMRSが、分割されて複数の実際繰り返し伝送に位置して、ある実際繰り返し伝送にDMRSがない場合が存在しなければ、DMRS設定を改めて取得する必要がなく、ノミナル繰り返し伝送のPUSCHに基づいてDMRS設定情報を取得すればよい。すなわち、2回目のノミナル繰り返し伝送のPUSCHに基づいて決定されたDMRSが2回目の実際繰り返し伝送及び3回目の実際繰り返し伝送の時間領域位置に位置すれば、DMRS設定を改めて取得する必要がなく、2回目のノミナル繰り返し伝送のPUSCHに基づいてDMRS設定情報を取得すればよい。
【0110】
(表4)スロット内での単層DMRSとディセーブルintra-slotがポッピング
するPUSCHとに対するDMRS位置l
【0111】
本願の一実施例では、intra-slotはスロット内であり、PUSCH mapping type AはPUSCHマッピングタイプAであり、PUSCH mapping type B はPUSCHマッピングタイプBであり、DM-RS positionsはDMRS位置であり、dmrs-AdditionalPositionはDMRS付加位置である。
【0112】
一実施例では、あるノミナル繰り返し伝送が複数の実際繰り返し伝送に分けられた後、これらの複数回の繰り返し伝送のPUSCHのRVパターンが、どう決定されるかについては、以下の2つの方法がある。
【0113】
方法5.3:複数回の繰り返し伝送のPUSCHのRV(Redundancy Version、リダンダンシーバージョン)パターンは、実際繰り返し伝送の個数に基づいて順次決定される。
図9Bに示されるように、基地局によって設定されたRV patternは、{0,2,3,1}である。2回目のノミナル繰り返し伝送のRV id=2であり、2回目のノミナル繰り返し伝送は2回目の実際繰り返し伝送及び3回目の実際繰り返し伝送に分けられ、RV pattern(RVパターン)の順序に基づいて決定されると、2番目の実際繰り返し伝送のRV id=2であり、3番目の実際繰り返し伝送のRV id=3であり、4回目の繰り返し伝送のRV id=1である。それにより、それらの4回の伝送のRV idは、順次{0,2,3,1}である。
【0114】
方法5.4:3回目の実際繰り返し伝送のPUSCHのターゲットコードレートが、予め定義されたターゲットコードレートAよりも大きいとき、又は、3回目の実際繰り返し伝送のPUSCHの時間領域持続長さが、閾値Bよりも小さいとき、3回目の実際繰り返し伝送のPUSCHに対応するRV id=0である。それにより、RVパターンは、2回目の実際繰り返し伝送のRV id=2であり、3回目の実際繰り返し伝送のRV id=0である。さらに、4回目の繰り返し伝送は、前の1つの繰り返し伝送に基づいて決定され、2つの方法を含むことができる。
【0115】
方法A:前の1つの実際繰り返し伝送に基づいて決定され、すなわち、3回目の実際繰り返し伝送のRV id=0の順序に基づいて決定され、それにより、4回目の繰り返し伝送のRV id=2である。このため、その4回の伝送のRV idは、順次{0,2,0,2}である。
【0116】
方法B:前の1つのノミナル繰り返し伝送に基づいて決定され、すなわち、2回目のノミナル繰り返し伝送のRV id=2の順序により決定され、それにより、4回目の繰り返し伝送のRV id=3である。このため、その4回の伝送のRV idは、順次{0,2,0,3}である。
【0117】
ここで、予め定義されたターゲットコードレートは、RRC(Radio Resource Control、無線リソース制御)又はDCI(Downlink Control Information、下り制御情報)通知であり、又は変調及び符号化スキーム(Modulation and Coding Scheme、MCS)のインデックスにおけるターゲットコードレートに基づいて取得されるものであり、閾値Bは1以上の整数であり、RRC又はDCIによって通知されるものでもある。
【0118】
実施形態6
端末は、設定情報を受信し、設定情報に基づいて、同一のスロット内において同一のPUSCH (Physical Uplink Shared Channel、物理上り共有チャネル)/TB(Transport Block、トランスポートブロック)を一回又は複数回繰り返して送信し、又は連続に取得可能な複数のスロット上において同一のPUSCH/TBを一回又は複数回繰り返して送信する。複数回の繰り返し伝送に対応する時間領域リソース情報が、どう取得されるかについては、さらに考慮する必要がある。
【0119】
方法6.1:i回目の繰り返し伝送の開始及び長さ指示値SLIVi及び/又はi回目の繰り返し伝送が所在するスロットインデックス、又は、i回目の繰り返し伝送の開始及び長さ指示値SLIVi及び/又は2回目の繰り返し伝送からのスロットインデックスにより取得される。
【0120】
ここで、開始及び長さ指示値(Start Length Indicator Value、SLIV)により、i回目の繰り返しの時間領域開始シンボル(Si)及び時間領域持続長さ(Li)を取得することができ、iは整数であり、0<i≦Qであり、Qは1以上の整数である。
【0121】
前記時間領域リソース情報は、高位レイヤにより設定される。
【0122】
一実施例では、前記時間領域リソース情報は、高位レイヤ設定及び高位レイヤ制御シグナリングにより共同で指示される。前記時間領域リソース情報は、高位レイヤ設定及び動的制御シグナリングにより共同で指示されてもよい。
【0123】
一実施例では、1回目の繰り返し伝送のスロットインデックスは、タイミングオフセット(slot offset K2)により決定され、ここで、タイミングとは、下りがDCIを送信するから上りがPUSCHを送信するまでの時間である。
【0124】
一実施例では、i回目の繰り返し伝送のスロットインデックスは、暗黙的に取得することができる。前記の時間領域リソースによって割り当てられる高位レイヤ設定は、表5のように示されている。表5において、Entryは加入番号を示し、PUSCH mapping typeはPUSCHマッピングタイプを示し、1stSLIVは1回目の繰り返し伝送の開始及び長さ指示値を示し、2ndSLIVは2回目の繰り返し伝送の開始及び長さ指示値を示し、Slot indexはスロットインデックスを示し、Typeはタイプを示し、Valueは値を示している。i回目の繰り返し伝送に対してスロットインデックスを設定していなければ、前回又は数回前の繰り返し伝送と同じslot内にあることを意味する。i回目の繰り返し伝送に対してスロットインデックスを設定していなければ、1回目の繰り返し伝送と同じslot内にあることを意味してもよい。例えば、表2におけるentry=0であるとき、2回目の繰り返しに対しては、slot index2には数値が設定されておらず、それにより、2回目の繰り返しと1回目の繰り返しとは同じslot内にあり、つまり、いずれもslot index#2にあることを意味する。
【0125】
例えば、entry=1であるとき、2回目の繰り返しに対しては、slot index2には数値が設定され、2回目の繰り返しと1回目の繰り返しとは同じslot内に位置しないことを意味し、設定された数値に基づいてスロットインデックスが取得される。すなわち、1回目の繰り返しはslot index#1にあり、2回目の繰り返しはslot index #3にある。
【0126】
【0127】
高位レイヤ設定の時間領域リソース割り当てパラメータには他の制御領域も含まれていることを注意する必要があるが、ここでは説明が省略される。
【0128】
本願では、
予め設定されたルールに基づいて、スパンパターンにおける各スパンの閾値である第1の閾値を決定するための第1の閾値決定モジュール、を含む閾値決定装置を提供する。
【0129】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、
ユーザ機器が報告したコンビネーションセットにおける各要素に対応する閾値である第2の閾値を決定し、
前記第2の閾値に基づいて、前記第1の閾値を決定することに用いられる。
【0130】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、
ユーザ機器の能力レベルに基づいて、ユーザ機器の能力レベルに対応する第2の閾値を決定すること、に用いられる。
【0131】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、
コンビネーションセットの要素に基づいて、当該要素の決定可能なスパンの数の最大値を決定し、
スパンの数の最大値及びスロット閾値に基づいて、各スパンの平均閾値を算出し、
各スパンの平均閾値に基づいて、当該要素に対応する閾値を決定することに用いられる。
【0132】
一つの実施形態において、スロット内での最初のLシンボルに位置する探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンに対応する第1の閾値は、これ以外のスパンに対応する第1の閾値よりも大きい。Lは正の整数である。
【0133】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、
スロット内の総閾値及びスロット内のスパン数に基づいて、前記第1の閾値を決定することに用いられる。
【0134】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、スロット内の総閾値及びスロット内のスパン数に基づいて、前記第1の閾値を決定することに用いられ、ここで、スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの第1の閾値は、
スロット内の総閾値及びスロット内のスパン数に基づいて、スロット内の総閾値が各スパンに均等に割り当てられた場合に各スパンの取得可能な最大閾値である第3の閾値を決定し、
スロット内での、前記総閾値から前記第3の閾値とスロット内のスパン数との積を引いた後の残りの数を、スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの閾値に割り当てて、前記第1の閾値を取得することによって決定され、
Lは正の整数である。
【0135】
一つの実施形態において、スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの第1の閾値は、
スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンに対応する第1の閾値が、スロット閾値と第2の閾値との和に等しいことによって決定され、
Lは正の整数である。
【0136】
一つの実施形態において、スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの第1の閾値は、
スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンに対応する第1の閾値が、スロット閾値と第3の閾値との和に等しいことによって決定され、
Lは正の整数である。
【0137】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、スパンの長さに基づいて、前記第2の閾値に対応するオフセットを加え、前記第1の閾値を取得することに用いられる。
【0138】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、スロット内のスパンの実際数がスパンの最大数よりも少ないとき、前記第2の閾値にオフセット値を加え、前記第1の閾値を取得することに用いられる。
【0139】
一つの実施形態において、前記予め設定されたルールは、
前記コンビネーションセットが要素(7,3)を含み、かつ、実際のスパンパターンが要素(7,3)によって得られるものである場合、要素(7,3)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することと、
前記コンビネーションセットが要素(4,3)を含み、かつ、実際のスパンパターンが要素(4,3)によって得られるものである場合、要素(4,3)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することと、
実際スパンパターンにスパンが1つだけあれば、スロット閾値を用いて第1の閾値を決定することと、
実際スパンパターンが上記以外の場合であれば、要素(2,2)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することと、の少なくとも1つを含む。
【0140】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、
スロットにおける一部のスパンの実際スパンパターンが要素(7,3)によって得られるものである場合、要素(7,3)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することし、
スロットにおける一部のスパンの実際スパンパターンが要素(2,2)によって得られるものである場合、要素(2,2)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することに用いられる。
【0141】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、高位レイヤシグナリングにより前記第1の閾値を設定することに用いられる。
【0142】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、各スパンの第1の閾値を個別に設定し、又は全てのスパンに対して同じ第1の閾値を設定することに用いられる。
【0143】
一つの実施形態において、前記オフセット値は-N乃至Nの少なくとも1つの整数であり、Nは正の整数である。
【0144】
一つの実施形態において、前記閾値は、ブラインド検出回数閾値、或いは非重畳制御リソースコンビネーション数閾値である。
【0145】
本願では、
スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定するためのリソース決定モジュールを含み、
前記リソースが、候補セット、又は探索空間の現在のスパン内での全ての候補セット、又はスパン内での全ての探索空間の候補セットを含むリソース決定装置を提供する。
【0146】
本願の実施例において、各装置における各モジュールの機能は、上記方法の実施例における対応する説明を参照することができ、ここでは説明が省略される。
【0147】
一つの実施形態において、リソース決定モジュールは、さらに、
同一のスロット内での全てのスパンの閾値総和がスロット閾値よりも大きければ、スロット内での全てのスパンの順位に基づいて、臨界値インデックスのスパンおよびその後の全てのスパンの候補セットが廃棄すべき候補セットであると決定し、又は臨界値インデックスのスパンの前の全てのスパンの候補セットが保留すべき候補セットであると決定することに用いられ、
本スロット内での第1順位のスパンから前記臨界値インデックスのスパンまでの閾値を累計した和が、初めてスロット閾値を超える。
【0148】
一つの実施形態において、一つのスパン内のリソース数が本スパンの閾値よりも大きければ、本スパンの閾値を超えた一部のリソースが廃棄すべきリソースであると決定し、又は本スパンの閾値を超えていない一部の候補セットが保留されるリソースであると決定する。
【0149】
一つの実施形態において、前記リソースが候補セットであるとき、廃棄又は保留の方法は、
本スパンの閾値を超えた一部の候補セットのアグリゲーションレベルの順位が、本スパンの閾値を超えていない一部の候補セットのアグリゲーションレベルよりも大きいことと、
本スパンの閾値を超えた一部の候補セットのアグリゲーションレベルの順位が、本スパンの閾値を超えていない一部の候補セットのアグリゲーションレベルよりも小さいことと、の少なくとも1つを含み、
各アグリゲーションレベルは、本スパンの閾値を超えないまで一定数の候補セットを順次廃棄又は保留し、前記一定数は、予め設定又は設定された同じ数、又は各アグリゲーションレベルに対応する数値パターンである。
【0150】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定する前に、
同一のスロット内での全てのスパンの閾値総和がスロット閾値よりも大きければ、スロット閾値に基づいてスロット内での全てのスパンの平均閾値を算出し、
前記スロット内での全てのスパンの平均閾値に基づいて、スロット内での各スパンの閾値を改めて決定すること、をさらに含む。
【0151】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定する前に、
一つのスロット内での全てのスパンの閾値総和がスロット閾値よりも大きければ、高位レイヤシグナリングの設定により、改めて決定された各スパンの閾値総和がスロット閾値以下であるように、スロット内での各スパンの閾値を改めて決定すること、をさらに含む。
【0152】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定する前に、
少なくとも1つのスパンの閾値を、スロット閾値とスパン閾値との和に改めて決定すること、をさらに含む。
【0153】
一つの実施形態において、前記少なくとも一つのスパンは、本スロットにおける一つのスパン、又は本スロットにおける最初のLシンボルの一つが含まれるスパンであり、Lは正の整数である。
【0154】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定する前に、
スパンの閾値と、高位レイヤシグナリングによって各スパンに設定された閾値とが異なっていれば、スパン閾値を、元スパン閾値と、高位レイヤシグナリングによって各スパンに設定された閾値とのうち、数値が小さい方に改めて決定すること、をさらに含む。
【0155】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定することは、
まず、スロット閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定し、次に、スパン閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定すること、を含む。
【0156】
又は、スパン閾値に基づいて、保留又は廃棄すべきリソースを決定することは、
まず、スパン閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定し、次に、スロット閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定すること、を含む。
【0157】
一つの実施形態において、まず、スパン閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定し、次に、スロット閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定することは、
スパン閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定し、
保留されたリソースが依然としてスロット閾値を超えれば、スロット内での全てのスパンの順位に基づいて、臨界値インデックスのスパンの後の全てのスパンの候補セットが廃棄すべき候補セットであると決定して、臨界値インデックスのスパンにおける一部の候補セットが廃棄すべき候補セットであると決定し、又は臨界値インデックスのスパンの前の全てのスパンの候補セットが保留すべき候補セットであると決定して、臨界値インデックスのスパンにおける一部の候補セットが保留すべき候補セットであると決定すること、を含み、
本スロット内での第1順位のスパンから前記臨界値インデックスのスパンまでの閾値を累計した和が、初めてスロット閾値を超える。
【0158】
一つの実施形態において、前記リソースが、探索空間の現在のスパン内での全ての候補セットを含むとき、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄されるリソースを決定することは、
スロット閾値が存在しなければ、スパン内での探索空間の順位に基づいて、臨界値インデックスの探索空間およびその後の全ての探索空間の候補セットが廃棄すべき候補セットであると決定し、又は臨界値インデックスの探索空間の前の全ての探索空間の候補セットが保留すべき候補セットであると決定すること、を含み、
スパン内での第1順位の探索空間から前記臨界値インデックスの探索空間までの閾値を累計した和が、初めて本スパンの閾値を超える。
【0159】
一つの実施形態において、前記候補セットは、BD閾値に対応する際のPDCCHチャネルのブラインド検出の候補セット、又はチャネル推定に用いられる非重畳CCEである。
【0160】
一つの実施形態において、スパンの閾値は、本願の実施例において提供された閾値決定方法に基づいて決定された閾値である。
【0161】
図10は本願の実施例における端末の構成模式図であり、
図10に示されるように、本願の実施例において提供された端末130は、メモリ1303及びプロセッサ1304を含む。前記端末130は、インターフェース1301及びバス1302をさらに含む。前記インターフェース1301、メモリ1303と、プロセッサ1304とは、バス1302に介して接続される。前記メモリ1303は、命令を記憶するために用いられる。前記プロセッサ1304は、端末に適用される上記の方法実施例の技術的方案を実行するために、前記命令を読み取るように構成され、その実現原理及び技術的効果が類似しており、ここでは説明が省略される。
【0162】
図11は本願の実施例における通信システムの構成模式図であり、
図11に示されるように、当該システムは、上記実施例のような端末130及び上述実施例の基地局140を含む。本願の実施例における通信システムは、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)システム、LTE周波数分割復信(Frequency Division Duplex、FDD)システム、LTE時分割復信(Time Division Duplex、TDD)、汎用移動通信システム(Universal Mobile Telecommunication System、UMTS)、又は5Gシステムなどを含むが、それらに限定されない。
【0163】
以上は、本願の例示的な実施例にすぎず、本願の請求範囲を限定するものではない。
【0164】
一般的には、本願の複数の実施例は、ハードウェア若しくは専用回路、ソフトウェア、論理、又はその任意の組み合わせにおいて実現することができる。例えば、本願はこれらに限定されるものではないが、いくつかの態様はハードウェアにおいて実現することができ、他の態様はコントローラ、マイクロプロセッサ又は他のコンピューティング機器により実行可能なファームウェア又はソフトウェアにおいて実現することができる。
【0165】
本願の実施例は、移動機器のデータプロセッサがコンピュータプログラム命令を実行することで実現することができ、例えば、プロセッサエンティティにおいて、又はハードウェアにより、又はソフトウェア及びハードウェアの組み合わせにより実現される。コンピュータプログラム命令は、アセンブリ命令、命令セットアーキテクチャ(Industry Subversive Alliance、ISA)命令、マシン命令、マシン関連命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設置データ、又は1つ若しくは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード若しくはターゲットコードであってよい。
【0166】
本願の添付図面における任意の論理フローのブロック図は、プログラムステップを示すことができ、又は互いに接続された論理回路、モジュール及び機能を示すことができ、又はプログラムステップと論理回路、モジュール及び機能との組み合わせを示すことができる。コンピュータプログラムは、メモリに記憶することができる。メモリは、ローカル技術環境に適する任意のタイプを有することができ、かつ適切な任意のデータ記憶技術を用いて実現することができる。本願の実施例におけるメモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってよく、又は揮発性及び不揮発性メモリの両方を含んでよい。ここで、不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically EPROM、EEPROM)或フラッシュメモリなどであってよい。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)であってよく、外部キャッシュとして用いられる。RAMは、スタティックランダムアクセスメモリ(Static RAM、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic RAM、DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchronous DRAM、SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Double Data Rate SDRAM、DDR SDRAM)、拡張同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Enhanced SDRAM、ESDRAM)、同期接続ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchlink DRAM、SLDRAM)及びディレクトラムバスランダムアクセスメモリ(Direct Rambus RAM、DR RAM)などの形を含むことができる。本願において説明されたシステム及び方法のメモリは、それら及び他の任意の適切なタイプのメモリを含むが、それらに限定されない。
【0167】
本願の実施例におけるプロセッサは、ローカル技術環境に適する任意のタイプであってよい、例えば、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、専用集積回路(Application Specific Integrated Circuit、 ASIC)、フィールドプログラマブル論理デバイス(Field-Programmable Gate Array、FGPA)若しくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェア部品、又はマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサが挙げられるが、それらに限定されない。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよく、又は任意の通常のプロセッサなどであってもよい。上記したプロセッサは、本願の実施例において開示された各方法のステップを実現又は実行することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ又は電気的消去可能プログラマブルメモリ、レジスタなどの本分野での成熟した記憶媒体に位置することができる。当該記憶媒体は、メモリに位置しており、プロセッサは、メモリにおける情報を読み取り、そのハードウェアを結び合わせて上記方法のステップを完成させる。
【手続補正書】
【提出日】2021-11-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定されたルールに基づいて、スパンパターンにおける各スパンの閾値である第1の閾値を決定することを含む、
閾値決定方法。
【請求項2】
予め設定されたルールに基づいて、第1の閾値を決定することは、
ユーザ機器が報告したコンビネーションセットにおける各要素に対応する閾値である第2の閾値を決定することと、
前記第2の閾値に基づいて、前記第1の閾値を決定することとを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第2の閾値を決定することは、
ユーザ機器の能力レベルに基づいて、前記ユーザ機器の能力レベルに対応する第2の閾値を決定することを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
第2の閾値を決定することは、
前記コンビネーションセットの要素に基づいて、前記要素の決定可能なスパンの数の最大値を決定することと、
前記スパンの数の最大値及びスロット閾値に基づいて、各スパンの平均閾値を算出することと、
前記各スパンの平均閾値に基づいて、前記要素に対応する第2の閾値を決定することとを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
予め設定されたルールに基づいて、第1の閾値を決定することは、
スロット内の総閾値及びスロット内のスパン数に基づいて、前記第1の閾値を決定することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの第1の閾値は、
前記スロット内の総閾値及び前記スロット内のスパン数に基づいて、前記スロット内の総閾値が各スパンに均等に割り当てられた場合に各スパンが取得する最大閾値である第3の閾値を決定し、
スロット内での、前記総閾値から前記第3の閾値と前記スロット内のスパン数との積を引いた後の残りの数を、前記スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの閾値に割り当てて、前記第1の閾値を取得することによって決定され、
Lは正の整数である、
請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
前記予め設定されたルールは、
実際スパンパターンがコンビネーションセットにおける複数の要素のいずれかによって得られるものである場合、前記複数の要素に対応する第2の閾値のうちの最も大きなものを用いて前記第1の閾値を決定することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記予め設定されたルールは、
コンビネーションセットが要素(7,3)、(4,3)および(2,2)を含み、かつ、実際スパンパターンが要素(7,3)、(4,3)または(2,2)によって得られるものである場合、要素(7,3)に対応する第2の閾値を用いて前記第1の閾値を決定することと、
コンビネーションセットが要素(7,3)、(4,3)および(2,2)を含み、かつ、実際スパンパターンが要素(4,3)または(2,2)によって得られるものある場合、要素(4,3)に対応する第2の閾値を用いて前記第1の閾値を決定することと、の少なくとも1つをさらに含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の閾値に基づいて、前記第1の閾値を決定することは、
スロットにおける一部のスパンの実際スパンパターンが要素(7,3)によって得られるものである場合、要素(7,3)に対応する第2の閾値を用いて前記第1の閾値を決定することと、
スロットにおける一部のスパンの実際スパンパターンが要素(2,2)によって得られるものである場合、要素(2,2)に対応する第2の閾値を用いて前記第1の閾値を決定することとを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項10】
予め設定されたルールに基づいて、第1の閾値を決定することは、
高位レイヤシグナリングにより前記第1の閾値を設定することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
高位レイヤシグナリングにより前記第1の閾値を設定することは、
各スパンの第1の閾値を個別に設定し、又は全てのスパンに対して同じ第1の閾値を設定することを含む、
請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記閾値は、ブラインド検出回数閾値、又は非重畳制御リソースコンビネーション数閾値である、
請求項1から
10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
予め設定されたルールに基づいて、スパンパターンにおける各スパンの閾値である第1の閾値を決定するように構成される第1の閾値決定モジュールを備える、
閾値決定装置。
【請求項14】
プロセッサ及びメモリを備え、
前記メモリは、命令を記憶するように構成され、
前記プロセッサは、請求項1から
12のいずれか1項に記載の方法を実行するように、前記命令を読み取るように構成される、
ネットワーク機器。
【請求項15】
プロセッサによって実行されると、請求項1から
12のいずれか1項に記載の方法を実現するコンピュータプログラムが記憶された、
記憶媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年04月30日に中国専利局に提出された出願番号が201910364299.1である中国特許出願に対して優先権を主張するものであり、当該出願の全ての内容は引用により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、通信分野に関し、例えば閾値、リソース決定方法、装置、ネットワーク機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
第4世代移動通信技術(The 4th Generation mobile communication technology、4G)ロングタームエボリューション(Long-Term Evolution、LTE)、ロングタームエボリューションアドバンス(Long-Term Evolution Advance、LTE-Advance/LTE-A)、及び第5世代移動通信技術(The 5th Generation mobile communication technology、5G)の直面するニーズがますます多くなっている。発展の傾向から見ると、4G及び5Gシステムにおいて、拡張モバイルブロードバンド、超高信頼性、超低遅延伝送、大量接続をサポートするという特徴が研究されている。
【0004】
超高信頼性及び超低遅延伝送の特徴をサポートするために、比較的に短い伝送時間間隔で、かつ比較的に低いコードレートで伝送する必要があり、比較的に短い伝送時間間隔は、単一または若干のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、直交周波数分割多重)シンボルであってよい。下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)について、関連技術では、スロット(slot)内での複数のオケージョン(occasion)位置でトランスミッションオケージョンを提供することによりデータが到達した後の待ち時間が低減されて低遅延伝送が保証され、高アグリゲーションレベルにより高信頼伝送が保証される。NR R15(New Radio Release 15、新無線リリース15)システムのブラインド検出回数閾値(Maximum number of Blind Decode、BD閾値)及び/又はチャネル推定に用いられる非重畳制御リソースコンビネーション数閾値(Maximum number of non-overlapping CCEs for channel estimation、単にCCE閾値と称する)が、R16 URLLCトラフィックをサポートする際に数不足の問題が存在するため、特に複数のoccasion位置の際のCCE(Control Channel Element、制御チャネル素子)数が高アグリゲーションレベルをサポートしにくいため、対応する閾値を上昇させる必要がある。対応する閾値を上昇させるとき、どれぐらいの時間単位で上昇する閾値を定義するかを決定する必要がある。2種類以上の時間単位の閾値が出ると、実際のブラインド検出回数及び/又は制御リソースコンビネーション数を決定する必要がある。
【0005】
NR R15システムのブラインド検出回数閾値及び/又はチャネル推定に用いられる非重畳制御リソースコンビネーション数閾値は、実際の候補セット数と合わない可能性があり、実際の候補セット数は前記閾値を超える可能性があり、廃棄される候補セットを決定する必要がある。
【発明の概要】
【0006】
本願の実施例は、
予め設定されたルールに基づいて、スパンパターンにおける各スパンの閾値である第1の閾値を決定することを含む、閾値決定方法を提供する。
【0007】
本願の実施例は、
スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄すべきリソースを決定することを含み、
前記リソースが、候補セット、又は探索空間内での全ての候補セット、又は探索空間の現在のスパン内での全ての候補セット、又はスパン内での全ての探索空間の候補セットを含む、リソース決定方法を提供する。
【0008】
本願の実施例は、
予め設定されたルールに基づいて、スパンパターンにおける各スパンの閾値である第1の閾値を決定するための第1の閾値決定モジュールを備える、閾値決定装置を提供する。
【0009】
本願の実施例は、
スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄すべきリソースを決定するためのリソース決定モジュールを備え、
前記リソースが、候補セット、又は探索空間の現在のスパン内での全ての候補セット、又はスパン内での全ての探索空間の候補セットを含む、リソース決定装置を提供する。
【0010】
本願の実施例は、
前記基地局に、
命令を記憶するためプロセッサと、
本願の実施例の方法を実行するために、前記命令を読み取るように構成されるプロセッサとが備えられている、ネットワーク機器を提供する。
【0011】
本願の実施例は、プロセッサによって実行されると、本願の実施例に係るいずれかの方法を実現するコンピュータプログラムが記憶された、記憶媒体を提供する。
【0012】
本願の実施例における閾値決定方法は、新しいシステムにおけるユーザ機器(User Equipment、UE)の閾値を向上させることができるように、スパンパターンにおける各スパンの閾値を決定し、異なるユーザ機器能力に対して異なる数の閾値をサポートし、異なる能力のUEによる異なる数のリソースの処理を保証し、システムの複雑さを増加させない場合にスケジューリングの柔軟性を増加させることもできる。本願の実施例におけるリソース決定方法は、各スロットにおける端末の閾値を超えず、端末処理の複雑さを増加させないことを保証することができ、スロット内又はスパン内での過剰予約が許されるシーンに適用され、UE能力を超えないことを前提に設定及びスケジューリングの柔軟性を増加させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】一実施例に係る閾値決定方法のフローチャートである。
【
図2】別の実施例に係る閾値決定方法のフローチャートである。
【
図3】別の実施例に係る閾値決定方法のフローチャートである。
【
図4】別の実施例に係る閾値決定方法のフローチャートである。
【
図5】別の実施例に係る閾値決定方法のフローチャートである。
【
図6】別の実施例に係る閾値決定方法のフローチャートである。
【
図7】別の実施例に係る閾値決定方法のフローチャートである。
【
図8】別の実施例に係る閾値決定形態の模式図である。
【
図9A】本願の実施例における、同一のトランスポートブロックが連続に取得可能なスロットにおいて繰り返して伝送される模式図である。
【
図9B】本願の実施例における、同一のトランスポートブロックが連続に取得可能なスロットにおいて繰り返して伝送される模式図である。
【
図9C】本願の実施例における、同一のトランスポートブロックが連続に取得可能なスロットにおいて繰り返して伝送される模式図である。
【
図10】本願の実施例における端末の構成模式図である。
【
図11】本願の実施例における通信システムの構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照しながら、本願の実施例について詳しく説明する。なお、衝突しない場合には、本願における実施例及び実施例における特徴を互いに任意に組み合わせることができる。
【0015】
図1に示されるように、本願は、
ステップS11:予め設定されたルールに基づいて、スパンパターンにおける各スパンの閾値である第1の閾値を決定することを含む、閾値決定方法を提供する。
【0016】
本願の実施例では、スパンパターンは、一定の時間範囲において全てのspanからなるパターンである。ここで、一定の時間単位はスロット(slot)であってもよい。
【0017】
本願の実施例では、異なるスパンの第1の閾値は同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0018】
本願の実施例では、スパンパターン(span pattern)は、ユーザ機器が報告したコンビネーションセット及びシステムの高位レイヤシグナリングに基づいて決定されるものである。理解できるであろうが、本願において、コンビネーションセットは、少なくとも1つのコンビネーションを含んだ複数のコンビネーションとも名付けられるものである。したがって、スパンパターンは、ユーザ機器が報告した複数のコンビネーション及びシステムの高位レイヤシグナリングに基づいて決定される。
【0019】
一つの実施形態において、
図2に示されるように、第1の閾値を決定することは、
ステップS21:ユーザ機器が報告したコンビネーションセットにおける各要素に対応する閾値である第2の閾値を決定し、
ステップS22:前記第2の閾値に基づいて、前記第1の閾値を決定すること、を含む。
【0020】
本願の実施例では、コンビネーションセットにおける各要素は(X,Y)で示され、X,Yはそれぞれ2つの自然数である。Xはスパン起点間隔を示し、Yはスパン持続時間を示している。
【0021】
本願の実施例では、UEが報告したコンビネーションセットは、複数の(X,Y)が組み合わせられた集合を含むことができ、ここで、(X,Y)の可能な値は、(1,1)、(2,1)、(2,2)、(4,1)、(4,2)、(4,3)、(7,1)、(7,2)、(7,3)の少なくとも1つである。UEが報告した(X,Y)の集合では、可能な(X,Y)の組み合わせは、{(7,3)}、{(4,3)and(7,3)}、{(2,2)and(4,3)and(7,3)}などである。
【0022】
一つの実施形態において、予め設定されたルールに基づいて第2の閾値を決定することは、
ユーザ機器の能力レベルに基づいて、ユーザ機器の能力レベルに対応する第2の閾値を決定すること、を含む。
【0023】
本願の実施例では、ユーザ機器は一定の能力レベルを有する。通常の場合において、ユーザ機器は2つの能力レベルを有し、それらの各々は、能力レベル1(Capability 1)及び能力レベル2(Capability 2)である。
【0024】
一つの実施形態において、予め設定されたルールに基づいて第2の閾値を決定することは、
コンビネーションセットの要素に基づいて、当該要素の決定可能なスパンの数の最大値を決定し、
スパンの数の最大値及びスロット閾値に基づいて、各スパンの平均閾値を算出し、
各スパンの平均閾値に基づいて、当該要素に対応する閾値を決定すること、を含む。
【0025】
本願の実施例では、コンビネーションセットにおける最小のXに基づいて、最小のX値でスロットの長さを割った商に応じて、当該商未満の最大の整数値を取り、コンビネーションセットの要素に基いて決定された決定可能なスパンの数の最大値である。例えば、コンビネーションセットは{(4,3)、(7,3)}であり、そのコンビネーションセットに基づいて、算出されたスパンの最大値は、14/4未満の最大整数であり、すなわち3である。
【0026】
一つの実施形態において、スロット内での最初のLシンボルに位置する探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンに対応する第1の閾値は、これ以外のスパンに対応する第1の閾値よりも大きい。Lは正の整数である。
【0027】
本願の実施例では、Lの値は3である。スロット内での最初の3シンボルはcase1-1である。
【0028】
一つの実施形態において、予め設定されたルールに基づいて第1の閾値を決定することは、
スロット内の総閾値及びスロット内のスパン数に基づいて、前記第1の閾値を決定すること、を含む。
【0029】
一つの実施形態において、スロット内の総閾値及びスロット内のスパンの数に基づいて、前記第1の閾値を決定し、ここで、スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの第1の閾値は、
スロット内の総閾値及びスロット内のスパン数に基づいて、スロット内の総閾値が各スパンに均等に割り当てられた場合に各スパンの取得可能な最大閾値である第3の閾値を決定し、
スロット内での、前記総閾値から前記第3の閾値とスロット内のスパン数との積を引いた後の残りの数を、前記スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの閾値に割り当てて、第1の閾値を取得することによって決定され、
Lは正の整数である。
【0030】
本願の実施例では、第3の閾値は、スロット内の総閾値をスパン数で割った商未満の最大整数である。例えば、スロットの総閾値は50であり、スパン数は6であり、第3の閾値は50/6未満の最大整数であり、すなわち8である。
【0031】
一つの実施形態において、スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの第1の閾値は、
スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンに対応する第1の閾値が、スロット閾値と第2の閾値との和に等しいことによって決定され、
Lは正の整数である。
【0032】
本願の実施例では、Lの値は3である。スロット内での最初の3シンボルはcase1-1である。
【0033】
一つの実施形態において、スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの第1の閾値は、
スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンに対応する第1の閾値が、スロット閾値と第3の閾値との和に等しいことによって決定され、
Lは正の整数である。
【0034】
本願の実施例では、Lの値は3である。スロット内での最初の3シンボルはcase1-1である。
【0035】
一つの実施形態において、前記第1の閾値を決定することは、
スパンの長さに基づいて、前記第2の閾値に対応するオフセット値を加え、前記第1の閾値を取得すること、を含む。
【0036】
本願の実施例では、オフセット値は設定又は算出により取得されるものである。
【0037】
一つの実施形態において、前記第1の閾値を決定することは、
スロット内のスパンの実際数がスパンの最大数よりも少ないとき、前記第2の閾値にオフセット値を加え、前記第1の閾値を取得すること、を含む。
【0038】
本願の実施例では、オフセット値は設定又は算出により取得されるものである。
【0039】
一つの実施形態において、前記予め設定されたルールは、
前記コンビネーションセットが要素(7,3)を含み、かつ、実際のスパンパターンが要素(7,3)によって得られるものである場合、要素(7,3)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することと、
前記コンビネーションセットが要素(4,3)を含み、かつ、実際のスパンパターンが要素(4,3)によって得られるものである場合、要素(4,3)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することと、
実際スパンパターンにスパンが1つだけあれば、スロット閾値を用いて第1の閾値を決定することと、
実際スパンパターンが上記以外の場合であれば、要素(2,2)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することと、の少なくとも1つを含む。
【0040】
一つの実施形態において、前記第2の閾値に基づいて前記第1の閾値を決定することは、
スロットにおける一部のスパンの実際スパンパターンが要素(7,3)によって得られるものである場合、要素(7,3)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することと、
スロットにおける一部のスパンの実際スパンパターンが要素(2,2)によって得られるものである場合、要素(2,2)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することと、を含む。
【0041】
一つの実施形態において、予め設定されたルールに基づいて第1の閾値を決定することは、
高位レイヤシグナリングにより前記第1の閾値を設定すること、を含む。さらに、各spanの第1の閾値を個別に設定し、又は全てのspanに対して同じ第1の閾値を設定すること、を含む。
【0042】
一つの実施形態において、前記オフセット値は-N乃至Nの少なくとも1つの整数であり、Nは正の整数である。
【0043】
一つの実施形態において、Nは{2,4,6,8,10,16,24,32,36,42,48,56,64}におけるサブセットである。
【0044】
一つの実施形態において、前記閾値は、ブラインド検出回数閾値、或いは非重畳制御リソースコンビネーション数閾値である。
【0045】
本願では、
図3に示されるように、
ステップS31:スパンの閾値を用いて、保留又は廃棄すべきリソースを決定すること、を含み、
前記リソースが、候補セット、又は探索空間内での全ての候補セット、又は探索空間の現在のスパン内での全ての候補セット、又はスパン内での全ての探索空間の候補セットを含むリソース決定方法を提供する。
【0046】
本願の実施例では、保留すべきリソースは、モニタ対象となるリソースである。廃棄すべきリソースは、閾値を超えてモニタを放棄する必要があるリソースである。
【0047】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定することは、
同一のスロット内での全てのスパンの閾値総和がスロット閾値よりも大きければ、スロット内での全てのスパンの順位に基づいて、臨界値インデックスのスパンおよびその後の全てのスパンの候補セットが廃棄すべきリソースであると決定し、又は臨界値インデックスのスパンの前の全てのスパンの候補セットが保留すべき候補セットであると決定すること、を含み、
本スロット内での第1順位のスパンから前記臨界値インデックスのスパンまでの閾値を累計した和が、初めてスロット閾値を超える。
【0048】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定することは、
一つのスパン内のリソース数が本スパンの閾値よりも大きければ、本スパンの閾値を超えた一部のリソースが廃棄すべきリソースであると決定し、又は本スパンの閾値を超えていない一部の候補セットが保留されるリソースであると決定すること、を含む。
【0049】
一つの実施形態において、前記リソースが候補セットであるとき、廃棄又は保留の方法は、
本スパンの閾値を超えた一部の候補セットのアグリゲーションレベルの順位が、本スパンの閾値を超えていない一部の候補セットのアグリゲーションレベルよりも大きいことと、
本スパンの閾値を超えた一部の候補セットのアグリゲーションレベルの順位が、本スパンの閾値を超えていない一部の候補セットのアグリゲーションレベルよりも小さいことと、の少なくとも1つを含み、
各アグリゲーションレベルは、本スパンの閾値を超えないまで一定数の候補セットを順次廃棄又は保留し、前記一定数は、予め設定又は配置された同じ数、又は各アグリゲーションレベルに対応する数値パターンである。
【0050】
本願の実施例では、前記各アグリゲーションレベルに対応する数値パターンは、各アグリゲーションレベルが毎回保留又は廃棄する候補セット数のパターンであり、例えば、0,1,1,2,2 for アグリゲーションレベル(Aggregation Level、AL)=16,8,4,2,1とは、アグリゲーションレベル16,8,4,2,1に対して毎回0,1,1,2,2の候補セットを保留又は廃棄することを意味する。
【0051】
一つの実施形態において、
図4に示されるように、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定する前に、
ステップS41:同一のスロット内での全てのスパンの閾値総和がスロット閾値よりも大きければ、スロット閾値に基づいてスロット内での全てのスパンの平均閾値を算出し、
ステップS42:前記スロット内での全てのスパンの平均閾値に基づいて、スロット内での各スパンの閾値を改めて決定すること、をさらに含む。
【0052】
一つの実施形態において、
図5に示されるように、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定する前に、
ステップS51:一つのスロット内での全てのスパンの閾値総和がスロット閾値よりも大きければ、高位レイヤシグナリングの設定により、改めて決定された各スパンの閾値総和がスロット閾値以下であるように、スロット内での各スパンの閾値を改めて決定すること、をさらに含む。
【0053】
一つの実施形態において、
図6に示されるように、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定する前に、
ステップS61:少なくとも1つのスパンの閾値を、スロット閾値とスパンの閾値との和に改めて決定すること、をさらに含む。
【0054】
本願の実施例では、少なくとも1つのスパンの閾値を、スロット閾値とスパンの閾値との和に改めて決定するとは、少なくとも1つのスパンの閾値を、スロット閾値と元スパンの閾値との和に改めて決定することを意味する。
【0055】
一つの実施形態において、
図7に示されるように、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定する前に、
ステップS71:スパンの閾値と、高位レイヤシグナリングによって各スパンに設定された閾値とが異なっていれば、スパン閾値を、元スパン閾値と、高位レイヤシグナリングによって各スパンに設定された閾値とのうち、数値が小さい方に改めて決定すること、をさらに含む。
【0056】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定することは、
まず、スロット閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定し、次に、スパン閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定すること、を含む。
【0057】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定することは、
まず、スパン閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定し、次に、スロット閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定すること、を含む。
【0058】
一つの実施形態において、まず、スパン閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定し、次に、スロット閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定することは、
スパン閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定し、
保留されたリソースが依然としてスロット閾値を超えれば、スロット内での全てのスパンの順位に基づいて、臨界値インデックスのスパンの後の全てのスパンの候補セットが廃棄すべき候補セットであると決定して、臨界値インデックスのスパンにおける一部の候補セットが廃棄すべき候補セットであると決定し、又は臨界値インデックスのスパンの前の全てのスパンの候補セットが保留すべき候補セットであると決定して、臨界値インデックスのスパンにおける一部の候補セットが保留すべき候補セットであると決定すること、を含み、
本スロット内での第1順位のスパンから前記臨界値インデックスのスパンまでの閾値を累計した和が、初めてスロット閾値を超える。
【0059】
一つの実施形態において、前記リソースが、探索空間の現在のスパン内での全ての候補セットを含むとき、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄されるリソースを決定することは、
スロット閾値が存在しなければ、スパン内での探索空間の順位に基づいて、臨界値インデックスの探索空間およびその後の全ての探索空間の候補セットが廃棄すべき候補セットであると決定し、又は臨界値インデックスの探索空間の前の全ての探索空間の候補セットが保留すべき候補セットであると決定すること、を含み、
スパン内での第1順位の探索空間から前記臨界値インデックスの探索空間までの閾値を累計した和が、初めて本スパンの閾値を超える。
【0060】
一つの実施形態において、前記候補セットは、BD(Blind detection、ブラインド検出)閾値に対応する際のPDCCHチャネルのブラインド検出の候補セット、又はチャネル推定に用いられる非重畳CCEである。
【0061】
一つの実施形態において、スパンの閾値は、本願の実施例に係る閾値決定方法によって決定された閾値である。
【0062】
本願の実施例では、コンビネーションセットは{(X,Y)}で示され、Xはスパン起点間隔であり、Yはスパンの長さである。R16 URLLC端末は、R15に比べてブラインド検出回数閾値(Maximum number of Blind Decode、単にBD閾値を称する)及び/又はチャネル推定に用いられる非重畳制御リソースコンビネーション数閾値(maximum number of non-overlapping CCEs for channel estimation、単にCCE閾値を称する)を上昇させて閾値の上昇を行う。そして、例えばBD閾値及び/又はCCE閾値をspanの粒度で定義し、すなわち、各spanのBD閾値及び/又はCCE閾値の上昇を考慮する。以下、CCE閾値だけを例として説明を行い、類似的に、BD閾値も、以下のとおりの方法を用いることが可能である。
【0063】
実施形態1
一例では、スパンパターン(span pattern)は、UEが候補の(X,Y)集合並びにPDCCH CORESET及び探索空間(search space)を報告することにより、スロット(slot)におけるspan patternを決定することで決定することができる。ここで、span patternにおけるspanの間の重なりが許されず、2つのspan起点の間の間隔はX以上のシンボルである。Span時間(span duration)=Maximum(設定された最大のCORESET duration,UEが報告した最小のY)であり、すなわち、Y値とspan時間とは相関している。span patternにおいては、最後のspanだけが、より短い時間(shorter duration)のものであることが可能である。Spanの数はfloor(14/X)、すなわち14/Xが切り捨てられた値を超えず、ここで、Xは、UEが報告した値における最小のXである。例えば、(X,Y)は、(1,1)、(2,1)、(2,2)、(4,1)、(4,2)、(4,3)、(7,1)、(7,2)及び(7,3)の少なくとも1つを含む。例えば、UEが報告した候補の(X,Y)集合は、{(7,3),(4,3)}、{(7,3),(2,2)}、(4,3)及び(7,3)の少なくとも1つを含む。
【0064】
コンビネーションセットにおける各(X,Y)に対応するCCE閾値Mは、事前定義の方法で決定され、Mはコンビネーションセットにおける各要素に対応するCCEの個数閾値を示している。例えば、表1又は表2又は表3に示されるようなものであり、下記の表は、本願の具体的な実施例だけであり、本願を限定するものではない。また、span patternにおける各spanに対応するCCE閾値Mは、事前定義、又はDCI(Downlink Control Information、下り制御情報)動的通知、又はRRC(Radio Resource Control、無線リソース制御)設定により決定されてもよい。spanの閾値はMKで示され、Kはspan patternにおけるspanの番号であり、すなわち第1の閾値である。
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
異なるUE能力を考慮すると、UE Capability2(能力2)だけに対して、spanに基づいてMを定義することができ、Mは、UEが報告した候補集合の要素(X,Y)に対応するCCE閾値を示し、すなわち、チャネル推定に用いられる非重畳CCEの最大数である。表1又は表2又は表3を用いて決定され、UEのCapability1(能力1)は、per span(各スパン)のCCE閾値をサポートせずに、R15のper slot(各スロット)のCCE閾値だけをサポートしてよい。
【0069】
一つの実施形態において、同じ要素(X,Y)に対しても、UEの2つの能力に対応するM値は異なっていてもよい。さらに、UEのCapability1及びUEのCapability2に対して、2つの表をそれぞれ定義して、Mの値をそれぞれ定義することができ、又は、その一方の能力に対しては、1つの表を定義し、もう一方の能力に対しては、offset(オフセット量)を定義することができ、例えば、UEのCapability1に対しては、表1又は表2又は表3を用いてMの値を定義することができる。UEのCapability2に対しては、CCE閾値は、M+offsetであり、offsetの値は、異なる要素(X,Y)に対して同じであってもよく、異なっていてもよい。offsetの値は、事前定義、又はDCI通知、又はRRC設定により決定されてもよい。本実施例では、異なるUE能力に対して異なる最大CCE数をサポートし、異なるUE能力による異なる数のCCE閾値の処理を保証することができる。
【0070】
実施形態1.1
MKはspanのM及び/又はスロット閾値に基づいて得られたと想定すると、下記の等式によりMKの値を決定することができる。
【0071】
MK_per_span=floor(M_per_slot/Max_Num_of_span)=floor(M_per_slot/floor(14/X))
【0072】
すなわち、スロット内でのspanの最大数に応じて本スロットの閾値を均等に割り当てる。ここで、Xは、UEが報告したコンビネーションセットにおける最小のXである。例えば、M_per_slot=112である。MK_per_spanは、span又は(X,Y)に基づいて定義されたMの値を示し、M_per_slotは、slotに基づいて定義されたMの値を示し、Max_Num_of_spanは、slotにおけるspanの最大数を示し、例えば、floor(14/X)により決定される。又は、Spanの最大数は、floor(14/maximum(X,設定された最大のCORESET duration))であり、ここで、Xは、UEが報告したコンビネーションセットにおける最小のXであり、スロット内でのspanの最大数に応じて均等に割り当てられたMK_per_span=floor(M_per_slot/Max_Num_of_span)=floor(M_per_slot/floor(14/maximum(X,設定された最大のCORESET duration)))であり、ここで、Xは、UEが報告したコンビネーションセットにおける最小のXである。CORESET durationは、コアセット時間である。
【0073】
実施形態1.2
MKはspanのM及び/又はスロット閾値に基づいて得られたと想定し、slotの異なる位置にあるspanのMk値は全て同じなわけではない。例えば、slot内での最初の3シンボル/case1-1に位置する探索空間又はmonitoring occasions(モニタリングオケージョン)を含むspanのMk値は、残りのspanのMk値よりも大きく、case1-1は、設定された探索空間がslotに集まる最初の3シンボルを示している。
【0074】
一つの実施形態において、表1や表2や表3に類似した表によりMを定義することができ、M値は2つ定義され、case1-1を含むspan及び残りのspanにそれぞれ対応し、表におけるMに基づいてMKが取得される。
【0075】
一つの実施形態において、表1や表2や表3に類似した表によりMを定義することができ、M値は1つ定義され、M_per_slotにおける残りの能力が、case1-1を含むspanのMに割り当てられて、MKが取得される。例えば、case1-1を含むspanに対応するMK=M_per_span+(M_per_slot-Max_Num_of_span*floor(M_per_slot/Max_Num_of_span))である。また、例えば、MK=M_per_span+(M_per_slot-Num_of_span*floor(M_per_slot/Max_Num_of_span))であり、ここで、Num_of_spanは、slotにおけるspanの実際の数を示している。Max_Num_of_span=floor(14/maximum(X、設定された最大のCORESET duration))である。
【0076】
実施形態1.3
実施形態1.1、1.2に、Y値に基づいてMKを決定する。(4,1)、(4,2)、(4,3)を例として、実施形態1.1の方法で決定されたM_per_spanは同じである。したがって、さらに、MK=floor(M_per_slot/Max_Num_of_span)+offsetであり、ここで、offsetは、Y=1、2、3によって値が異なる。例えば、(4,1)を基準として、(4,2)、(4,3)は正のoffsetを加える。また、例えば、(4,3)を基準として、(4,1)、(4,2)は負のoffsetを加える。本願の実施例は、等分又は非等分の方法により各spanのCCE閾値(MK)を決定し、純粋なURLLC(Ultra-Reliable Low Latency Communication、超高信頼低遅延通信)のシーン、又はeMBB(enhanced Mobile Broadband、拡張モバイルブロードバンド)及びURLLCが共存するシーンなどの異なるシーンに適用される。
【0077】
本願の一つの実施形態において、Mが(X,Y)に基づいて決定された後、実際のspan数が最大のspan数よりも少ないとき、slot内での各spanに和を求めて決定されたCCEの総数がM_per_slotよりも少なければ、Mkに追加のoffsetを加える。そこで、UE能力を超えないことを前提にスケジューリングの柔軟性を増加させる。
【0078】
本願の一つの実施形態において、Mkに対応するX及び/又はYが、現在の(X,Y)を除く残りの(X,Y)に対応するMの値よりも大きいように、Mを増やす。例えば、基地局の設定、実際のspan数及びspan間隔の少なくとも1つにより実際のMK値を決定する。例えば、M_for_(2,2)=16であり、実際のspan数が最大のspan数(例えば、floor(14/2)=7)よりも小さいとき、実際のspan数が2個であると、MKは(7,3)又は(7,2)又は(7,1)のMの値を使用し、例えばM_for_(7,3)=56である。また、例えば、実際のspan数が1個であると、MKはM_per_slotのMの値を使用し、例えばM_per_slot=112である。また、例えば、実際のspan数が3個であると、MKは(4,3)又は(4,2)又は(4,1)のMの値を使用し、例えばM_for_(4,3)=36である。また、例えば、実際のspan数が5個であると、MKは依然として(2,2)又は(2,1)のMの値を使用し、増加しない。また、例えば、実際のspan数が2個であるが、span間隔が2シンボルであると、MKは依然として(2,2)又は(2,1)のMの値を使用し、増加しない。上記実施例において使用されたM_for_(X,Y)は、UEが報告したコンビネーションセットの要素に対応するM値を示している。
【0079】
本願の一実施例では、UEが報告したコンビネーションセット{(2,2)and(4,3)and(7,3)}に対して、spanのM
Kは、下記通りの方法により決定されてよい。UEが報告した能力が{(2,2)and(4,3)and(7,3)}であることに対して、spanのM
Kは、実際span patternが
要素(7,3)によって得られるものである場合、すなわち、実際span patternが
要素(4,3)または(2,2)によっても得られるものである場合、
図8のように、M_for_(7,3)を用いてspanのM
Kを決定し、又は、実際span patternが
要素(4,3)によって得られるものである場合、すなわち、実際span patternが
要素(2,2)によっても得られるものである場合、M_for_(4,3)を用いてspanのM
Kを決定し、実際span patternにspanが1つだけあれば、M_per_slotを用いてspanのM
Kを決定することによって決定される。他の場合(すなわち、spanの数が3より大きく、又はspan間隔が4よりも小さいなど)は、M for (2,2)を用いてspanのM
Kを決定する。
図8におけるMOは、Monitoring Occasion(モニタリングオケージョン)を示している。さらに、異なるKによって、spanのM
Kの値が同じであってもよく、完全に同じでなくてもよい。また、例えば、UEが{(4,3)and(7,3)}を報告したことに対して、spanのM
Kは、下記通りの方法により決定されてよい。UEが報告した能力が{(4,3)and(7,3)}であることに対して、spanのM
Kは、実際span patternが(7,3)によって得られるものである場合、すなわち、実際span patternが
要素(4,3)によっても得られるものである場合、M_for_(7,3)を用いてspanのM
Kを決定し、実際span patternにspanが1つだけあれば、M_per_slotを用いてspanのM
Kを決定し、他の場合(すなわち、spanの数が2よりも大きく、又はspan間隔が7よりも小さいなど)は、M_for_(4,3)を用いてspanのM
Kを決定することによって決定される。また、例えば、UEが{(7,3)}を報告すれば、spanのM
Kは、下記通りの方法により決定されてよい。UEが報告した能力が{(7,3)}であれば、spanのM
Kは、実際span patternにspanが1つだけあれば、M_per_slotを用いてspanのM
Kを決定し、他の場合(すなわち、spanの数が1よりも大きい)は、M_for_(7,3)を用いてspanのM
Kを決定することによって決定される。
【0080】
本願の一つの実施形態において、異なるKに対するMKの値が異なることが許されると、一つの例示的な方法として、UEが報告したコンビネーションセットが{(2,2)and(4,3)and(7,3)}であることに対して、spanのMKは、slotにおける一部のspanの実際span pattern(例えば、前半のslot)と(7,3)によって得られるものである場合、すなわち、実際span patternが要素(2,2)または(4,3)によっても得られるものである場合、M_for_(7,3)を用いて一部のspanのMKを決定し、一部のspanの実際span pattern(例えば、後半のslot)が(2,2)によって得られるものである場合、M_for_(2,2)を用いて一部のspanのMKを決定することによって決定されてよい。
【0081】
本願の一つの実施形態において、Mが(X,Y)に基づいて決定された後、実際span durationがYよりも大きいとき(すなわち、CORESET durationがYよりも大きいとき)、Mにoffsetを加えて、MKを得る。M_per_spanが、M_for_(X,Y)に基づいて定義されたものなので、実際span durationがYよりも大きいと、実際のspanにおけるCCEが不足してしまう可能性があり、offsetを加えることでスケジューリングの柔軟性を向上させることができる。
【0082】
本願の一つの実施形態において、offsetの値は、-N乃至Nの少なくとも1つの整数であり、例えば、Nは集合{2,4,6,8,10,16,24,32,36,42,48,56,64}のサブセットである。offsetは、事前定義、動的通知、又は半静的設定などの方法で決定されてよい。
【0083】
本願の実施例において提供された閾値決定方法は、等分又は非等分の方法により各spanのCCE閾値を決定し、純粋なURLLCのシーン、又はeMBB及びURLLCが共存するシーンなどのシーンに適用される。そして、実際のspan数が比較的に少ない、又は実際span durationが比較的に長いとき、一定のCCE閾値調整量の増加を許し、UE能力を超えないことを前提にスケジューリングの柔軟性を増加させる。
【0084】
本願の上述した実施形態は、ブラインド検出のBD閾値の決定に用いられてもよく、計算方法が同じである。
【0085】
実施形態2
本実施形態において、spanを粒度として、廃棄又は保留する必要があるリソースを決定することができる。本実施形態は、実施形態1におけるspanの定義を採用し、per spanのCCE閾値を例とするが、それに限定されない。
per slotのCCE閾値(M_per_slot)及びper spanのCCE閾値(M_per_span、すなわち、spanのMK)が同時に定義されたとき、1つのslotにおける各spanのCCE数の和(ΣM_per_span)とM_per_slotとが等しくないと、例えば、ΣM_per_span>M_per_slotであると、処理の方法は以下の1つを含む。
【0086】
実施形態2.1
M_per_spanを改めて算出し、かつ総和がM_per_slot以下であることを満たす。M_per_slotに応じて改めて割り当てて、新たな比較的に小さいM_per_spanを得ることができる。例えば、M_per_span=16であり、M_per_slot=80であり、1つのslotにspanが6つあれば、ΣM_per_span=96>80であるので、改めて算出された新たなM_per_span=floor(80/6)=13である。さらに、オプションとして、集合{1,2,4,8,12,16,20,24,32,36,40,48,56,64}のうちの値の1つに最も近い原則で揃えれば、新たなM_per_spanは12であり、改めて算出されたM_per_spanに基づいて候補セット(candidate)を廃棄する。
【0087】
実施形態2.2
一部のspanを廃棄する。例えば、spanのインデックス順位に従って累計されたCCEの総数がM_per_slotを超えていないとき、UEは現在のspanをモニタリングし、現在のspanまで累計され、かつCCEの総数がM_per_slotを超えたとき、UEは、総和がM_per_slot以下であることが満たされるように、現在のspan及び後続のspanにおけるoccasionをモニタリングしなくなり、すなわち、M_per_span値が変わらず、spanに対応する候補セット数を減少させる。
【0088】
実施形態2.3
基地局は、span数に応じて、M_per_slotをM_1、M_2、...、M_nに分け、ここで、nはspan数であり、M_per_spanとM_1、M_2、...、M_nとを比較して、M_per_span<=M_iであるとき、M_per_spanに基づいて廃棄又は保留する必要がある候補セットを決定し、M_per_span>M_iであるとき、M_iに基づいて廃棄又は保留する必要がある候補セットを決定する。
【0089】
実施形態2.4
基地局は、各spanの上限のMKを設定し、設定された各spanのMKの和がM_per_slotを超えないように保証する。例えば、設定されたMKは、常にUEが報告した(X,Y)に基づいて決定されたMの以下である。MKに基づいて、廃棄又は保留する必要がある候補セットを決定する。
【0090】
本実施形態において、本実施例に記載されたリソース決定方法により、span粒度の方法に基づいて候補セットの廃棄(candidate dropping)又は候補セットの保留が決定され、各slotにおける端末のCCE閾値を超えず、端末処理の複雑さを増加させないことを保証することができ、slot内又はspan内での過剰予約(overbooking)が許されるシーンに適用される。UE能力を超えないことを前提に設定及びスケジューリングの柔軟性を増加させる。
【0091】
実施形態3
本実施形態において、候補セット、探索空間、spanを粒度として保留又は廃棄されるリソースを決定する。本実施形態は、実施形態1におけるspanの定義を採用し、per spanのCCE閾値を例とするが、それに限定されない。
【0092】
M_per_spanの制限だけがあって、M_per_slotの制限がないとき、端末は、span粒度に基づいてcandidate droppingを実行し、すなわち、探索空間(Search Space、SS)のインデックスの小さい順にcandidateを累計して、candidateがM_per_spanを超えたか否かを判断し、超えていなければ、実際有効なcandidateとし、M_per_spanを超えたとき、探索空間の現在の全ての候補セット、又は一部の候補セットを廃棄する。例えば、一部の候補セットを廃棄するとき、アグリゲーションレベルの小さい(又は大きい)順に、M_per_spanを超えなくなるまで対応するcandidateを廃棄し、又はアグリゲーションレベルごとに、M_per_spanを超えなくなるまで同じ数(又は設定され、又は予め設定された廃棄数値パターン(例えば0,1,1,2,2 for AL=16,8,4,2,1))の候補セットを順次廃棄する。
【0093】
本実施形態において、M_per_spanに基づいてMKを決定してから、MKに基づいて廃棄又は保留される候補セットを決定することができる。
【0094】
実施形態4
本実施形態において、候補セット、探索空間、spanを粒度として保留又は廃棄を決定する。本実施形態は、実施形態1におけるspanの定義を採用し、per spanのCCE閾値を例とするが、それに限定されない。
M_per_spanの制限及びM_per_slotの制限が同時に存在するとき、すなわち、per slotのCCE閾値(M_per_slot)及びper spanのCCE閾値(M_per_span)が同時に定義されたとき、下記の方法を用いて廃棄される候補セットを決定することができる。
【0095】
実施形態4.1
スロット内での最初のspanに対しては、slotにおける最初の3シンボルの少なくとも1つのspanを含んでもよく、M_per_slot+M_per_spanに基づいて総閾値を決定してcandidate droppingを実行し、残りのspanに対しては、M_per_spanに基づいてcandidate droppingを実行する。
【0096】
実施形態4.2
candidateがスロット閾値も超えなければスパン閾値も超えないように、まず、M_per_slotに基づいて廃棄又は保留する必要がある候補セットを決定してslotレベルのcandidate droppingを実行し、さらに、M_per_spanに基づいて廃棄又は保留する必要がある候補セットを決定してspanレベルのcandidate droppingを実行する。例えば、CSS0はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、CSS1はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS1はcandidateを6つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS2はcandidateを36個有しており、かつ3つのspanに位置しており、各spanにはcandidateが12個ある。仮にM_per_span=16であり、M_per_slot=40であれば、まず、M_per_slotに基づいてslotレベルのcandidate droppingを実行して、探索空間の粒度廃棄を例として、USS2は廃棄される。続いて、M_per_spanに基づいてspanレベルのcandidate droppingをさらに実行して、CSS1、CSS2、USS1はいずれもdroppingされない。
【0097】
また、例えば、CSS0はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、CSS1はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS1はcandidateを6つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS2はcandidateを24個有しており、かつ2つのspanに位置しており、各spanにはcandidateが12個ある。仮にM_per_span=16であり、M_per_slot=40であれば、まず、M_per_slotに基づいてslotレベルのcandidate droppingを実行して、探索空間の粒度廃棄を例として、全ての探索空間はdroppingされない。続いて、M_per_spanに基づいてspanレベルのcandidate droppingをさらに実行して、一番目のspanにおいては、CSS1、CSS2、USS1は廃棄されずに、USS2の12個のcandidateは廃棄され、2番目のspanにおいては、USS2のcandidateは廃棄されない。上記USSは、(UE-specific Search Space、専用探索空間)専用探索空間の番号を示し、CSSは、(Common Search Space、公共探索空間)公共探索空間の探索空間番号を示している。
【0098】
一実施例では、スロットの候補セットの保留又は廃棄の決定粒度と、スパンの候補セットの保留又は廃棄の粒度とは、同じであってもよく、又は異なっていてもよく、オプションとして、粒度は、探索空間全体、スパン内の探索空間全体、探索空間の候補セットである。例えば、スパン内での一つのUSSの候補セットが完全に廃棄されないことを保証するために、スロット内でのものはSS粒度に基づいて廃棄され、スパン内でのものは候補セット粒度に基づいて廃棄される。又は、スロット及びスパン内においては、候補セットが粒度であるものとして廃棄されるか又は保留されるかを決定する。
【0099】
実施形態4.3
candidateがslotレベル及びspanレベルにおいて各々の閾値を超えることができないように、まず、M_per_spanに基づいてスパンレベルのcandidate droppingを実行し、さらに、M_per_slotに基づいてスロットレベルのcandidate droppingを実行する。例えば、CSS0はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、CSS1はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS1はcandidateを6つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS2はcandidateを36個有しており、かつ3つのspanに位置しており、各spanにはcandidateが12個ある。仮にM_per_span=16であり、M_per_slot=40であれば、まず、M_per_spanに基づいてspanレベルのcandidate droppingを実行して、探索空間の粒度廃棄を例として、1番目のspan内のUSS2はdroppingされ、2番目のspan及び3番目のspanにおいては、それぞれ判断した後、いずれもM_per_span閾値を超えておらずに、droppingする必要がない。続いて、M_per_slotに基づいてslotレベルのcandidate droppingをさらに実行して、全ての探索空間のcandidateの和がM_per_slotを超えていないので、さらに廃棄する必要がない。また、例えば、CSS0はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、CSS1はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS1はcandidateを6つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS2はcandidateを24個有しており、かつ2つのspanに位置しており、各spanにはcandidateが12個ある。仮にM_per_span=16であり、M_per_slot=40であれば、まず、M_per_spanに基づいてspanレベルのcandidate droppingを実行して、探索空間の粒度droppingを例として、1番目のspan内のUSS2は廃棄され、2番目のspanにおいては、判断した後、いずれもM_per_span閾値を超えておらずに、廃棄する必要がない。続いて、M_per_slotに基づいてslotレベルのcandidate droppingをさらに実行して、全ての探索空間のcandidateの和がM_per_slotを超えていないので、さらに廃棄する必要がない。また、例えば、CSS0はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、CSS1はcandidateを4つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS1はcandidateを6つ有しており、かつ1番目のspanに位置しており、USS2はcandidateを48個有しており、かつ4つのspanに位置しており、各spanにはcandidateが12個ある。仮にM_per_span=16であり、M_per_slot=40であれば、まず、M_per_spanに基づいてspanレベルのcandidate droppingを実行して、探索空間の粒度droppingを例として、1番目のspan内のUSS2はdroppingされ、2番目span、3番目span及び4番目のspanにおいて、それぞれ判断した後、いずれもM_per_span閾値を超えておらずに、droppingする必要がない。続いて、M_per_slotに基づいてslotレベルのcandidate droppingをさらに実行して、全ての探索空間のcandidateの和がM_per_slotを超えたので、さらにcandidate droppingをする必要があり、ルールは、実施例2における方法のようなもの、又は実施例3に記載された前記candidateレベルのdroppingを結び合わせたものであってよい。一実施例では、その時、1番目のspanはCSS1、CSS2、USS1を有しており、かつcandidateの総和が14であり、2番目のspanはUSS2を有しており、かつcandidateが12個であり、3番目のspanはUSS2を有しており、かつcandidateが12個であり、2番目のspanはUSS2を有しており、かつcandidateが12個であり、すなわち、slot内には、その時、candidateが50個あり、M_per_slotを超え、例えば、実施例2における方法2を用いて最後のspanを廃棄し、或いは実施3を結び合わせて、M_per_slot閾値を満たすように、3番目のspanに対して一部のcandidateを廃棄し、すなわち、その時、3番目のspanには、candidateが2つ残されている。
【0100】
一実施例では、span内において候補セットが廃棄又は保留されるかを決定する粒度は、オプションとして、探索空間全体、span内の探索空間全体、探索空間の候補セットである。per slotが閾値を超えたとき、span粒度又はcandidate粒度又はSS粒度に基づいて廃棄されてよく、slot閾値が超えられた後、per slot閾値を超えず、UE処理の複雑さを増加させないことを保証するために、再び各spanに対してcandidate droppingを実行する。
【0101】
実施形態4.4
RRCは、各spanの上限を設定し、設定された各spanの上限の和がper slot
の閾値以下であるように保証し、spanを粒度として廃棄を実行すればよい。M_per_spanに基づいてspanレベルのcandidate droppingを実行する例示的な方法は、実施形態4.3のようなものである。
【0102】
本実施例に記載されたspan粒度に基づくcandidate dropping決定方法により、各slotにおける端末のCCE閾値を超えず、端末処理の複雑さを増加させないことを保証することができ、slot内又はspan内でのoverbookingが許されるシーンに適用される。UE能力を超えないことを前提に設定及びスケジューリングの柔軟性を増加させる。
【0103】
実施形態5
端末は、設定情報を受信し、設定情報に基づいて、同一のスロット内において同一のPUSCH(Physical Uplink Shared Channel、物理上り共有チャネル)/TB(Transport Block、トランスポートブロック)を一回又は複数回繰り返して送信し、又は連続に取得可能な複数のスロット上において同一のPUSCH/TBを一回又は複数回繰り返して送信する。ある繰り返し伝送がslot境界又は上り下り伝送方向スイッチポイントに遭遇すると、その繰り返し伝送は複数の実際の繰り返し伝送に分割される。ここで、言及されたPUSCH又はトランスポートブロックTBとは、いずれも物理上り共有チャネルに載った情報である。前記設定情報は、RRCシグナリング又はDCIシグナリングのいずれかにより取得されるものである。
【0104】
ここで、取得可能な複数のスロットとは、サブフレームフォーマットの伝送方向がU(Up、上り)又はF(Flexible、フレキシブル)である連続したスロット上において上り伝送が伝送されることである。上り下り伝送方向スイッチポイントとは、所在のスロットのシンボル転送方向がD(Down、下り)又はF(Flexible、フレキシブル)であることに上り伝送が遭遇したことであり、すなわち、上り伝送方向と衝突し、上り伝送がこれらのシンボルで伝送されない。
【0105】
本願の実施例は、上り伝送だけを例として説明するが、当該技術的方案は、下りに用いることもできるし、制御チャネル、ランダムアクセスチャネル、データチャネルなどの4G又は5Gの他の物理層チャネルに用いることもできることを理解することができる。
図9Aに示されるように、同一のトランスポートブロックが連続に取得可能なスロット上において繰り返して伝送されるとき、つまりスロットn及びスロットn+1上において繰り返して伝送されるとき、2回目のノミナル繰り返し伝送(nominal repetition #2)のPUSCHは、スロット境界(slot boundary)及び上り下り伝送方向スイッチポイントを越える際に2回目の実際繰り返し伝送及び3回目の実際繰り返し伝送に分けられる。DMRS設定表4を参照し、1回目の繰り返し伝送を例として、DMRS(Demodulation Reference Signal、復調参照信号)の時間領域位置は、1回目の繰り返し伝送が所在する時間領域長の1番目のシンボル及び4番目のシンボルにある。2番目のノミナル繰り返し伝送がslot境界を越えた後、DMRSは全て2回目の実際繰り返し伝送に対応する時間領域位置に位置し、3回目の実際繰り返し伝送にはDMRSがなく、そのため3回目に繰り返して送信されたPUSCHは復調不能になってしまう。
【0106】
この問題を解決するために、本願では、2つの方法が提出される。
【0107】
方法5.1:slotを越えて又は上り下り伝送方向スイッチポイントのために、あるノミナル繰り返し伝送が複数の実際繰り返し伝送に分割されたとき、設定されたDMRS情報は、実際繰り返し伝送のPUSCHに基づいて決定される。
図9Bに示されるように、2回目の実際繰り返し伝送の時間領域長が4シンボルであるので、下記表4を調べて、DMRSは2回目の実際繰り返し伝送が所在する時間領域長の1番目のシンボルに位置することが出る。同様に、3回目の実際繰り返し伝送の時間領域長が2シンボルであるので、表4を調べて、DMRSは3回目の実際繰り返し伝送が所在する時間領域長の1番目のシンボルに位置する。
【0108】
方法5.2:slotを越えて又はサブフレームフォーマットの切り替えのために、あるノミナル繰り返し伝送が複数の実際繰り返し伝送に分割されたとき、設定されたDMRS情報は、ノミナル繰り返し伝送のPUSCH及び実際繰り返し伝送のPUSCH基づいて決定される。
図9Cに示されるように、ノミナル繰り返し伝送のPUSCHに基づいて決定されたDMRSは全て実際の2回目の繰り返し伝送が所在する時間領域シンボルに位置し、実際の3回目の繰り返し伝送にはDMRSがなく、実際の3回目の繰り返し伝送に対してDMRSを改めて設定すればよい。実際の3回目の繰り返し伝送の時間領域長に基づいて、表4を調べて、DMRSは、3回目の実際繰り返し伝送が所在する時間領域長の1番目のシンボルに位置することが出る。最後に、実際の2番目の繰り返し伝送のDMRSは2回目の実際繰り返し伝送が所在する時間領域長の1番目及び4番目のシンボルに位置し、実際の3番目の繰り返し伝送のDMRSは3番目の実際繰り返し伝送が所在する時間領域長の1番目のシンボルに位置する。
【0109】
すなわち、ノミナル繰り返し伝送のPUSCHに基づいて決定されたDMRS時間領域位置の全部又は一部は、ある実際繰り返し伝送の時間領域位置に存在すれば、その実際繰り返し伝送に対してはDMRSを改めて設定する必要がない。ノミナル繰り返し伝送のPUSCHに基づいて決定されたDMRS時間領域位置が、いずれもある実際繰り返し伝送の時間領域位置に存在しなければ、その実際繰り返し伝送に対してはDMRSを改めて設定する必要がある。
一実施例では、ノミナル繰り返し伝送のPUSCHに基づいて決定されたDMRSが、分割されて複数の実際繰り返し伝送に位置して、ある実際繰り返し伝送にDMRSがない場合が存在しなければ、DMRS設定を改めて取得する必要がなく、ノミナル繰り返し伝送のPUSCHに基づいてDMRS設定情報を取得すればよい。すなわち、2回目のノミナル繰り返し伝送のPUSCHに基づいて決定されたDMRSが2回目の実際繰り返し伝送及び3回目の実際繰り返し伝送の時間領域位置に位置すれば、DMRS設定を改めて取得する必要がなく、2回目のノミナル繰り返し伝送のPUSCHに基づいてDMRS設定情報を取得すればよい。
【0110】
(表4)スロット内での単層DMRSとディセーブルintra-slotがポッピン
グするPUSCHとに対するDMRS位置l
【0111】
本願の一実施例では、intra-slotはスロット内であり、PUSCH mapping type AはPUSCHマッピングタイプAであり、PUSCH mapping type B はPUSCHマッピングタイプBであり、DM-RS positionsはDMRS位置であり、dmrs-AdditionalPositionはDMRS付加位置である。
【0112】
一実施例では、あるノミナル繰り返し伝送が複数の実際繰り返し伝送に分けられた後、これらの複数回の繰り返し伝送のPUSCHのRVパターンが、どう決定されるかについては、以下の2つの方法がある。
【0113】
方法5.3:複数回の繰り返し伝送のPUSCHのRV(Redundancy Version、リダンダンシーバージョン)パターンは、実際繰り返し伝送の個数に基づいて順次決定される。
図9Bに示されるように、基地局によって設定されたRV patternは、{0,2,3,1}である。2回目のノミナル繰り返し伝送のRV id=2であり、2回目のノミナル繰り返し伝送は2回目の実際繰り返し伝送及び3回目の実際繰り返し伝送に分けられ、RV pattern(RVパターン)の順序に基づいて決定されると、2番目の実際繰り返し伝送のRV id=2であり、3番目の実際繰り返し伝送のRV id=3であり、4回目の繰り返し伝送のRV id=1である。それにより、それらの4回の伝送のRV idは、順次{0,2,3,1}である。
【0114】
方法5.4:3回目の実際繰り返し伝送のPUSCHのターゲットコードレートが、予め定義されたターゲットコードレートAよりも大きいとき、又は、3回目の実際繰り返し伝送のPUSCHの時間領域持続長さが、閾値Bよりも小さいとき、3回目の実際繰り返し伝送のPUSCHに対応するRV id=0である。それにより、RVパターンは、2回目の実際繰り返し伝送のRV id=2であり、3回目の実際繰り返し伝送のRV id=0である。さらに、4回目の繰り返し伝送は、前の1つの繰り返し伝送に基づいて決定され、2つの方法を含むことができる。
【0115】
方法A:前の1つの実際繰り返し伝送に基づいて決定され、すなわち、3回目の実際繰り返し伝送のRV id=0の順序に基づいて決定され、それにより、4回目の繰り返し伝送のRV id=2である。このため、その4回の伝送のRV idは、順次{0,2,0,2}である。
【0116】
方法B:前の1つのノミナル繰り返し伝送に基づいて決定され、すなわち、2回目のノミナル繰り返し伝送のRV id=2の順序により決定され、それにより、4回目の繰り返し伝送のRV id=3である。このため、その4回の伝送のRV idは、順次{0,2,0,3}である。
【0117】
ここで、予め定義されたターゲットコードレートは、RRC(Radio Resource Control、無線リソース制御)又はDCI(Downlink Control Information、下り制御情報)通知であり、又は変調及び符号化スキーム(Modulation and Coding Scheme、MCS)のインデックスにおけるターゲットコードレートに基づいて取得されるものであり、閾値Bは1以上の整数であり、RRC又はDCIによって通知されるものでもある。
【0118】
実施形態6
端末は、設定情報を受信し、設定情報に基づいて、同一のスロット内において同一のPUSCH (Physical Uplink Shared Channel、物理上り共有チャネル)/TB(Transport Block、トランスポートブロック)を一回又は複数回繰り返して送信し、又は連続に取得可能な複数のスロット上において同一のPUSCH/TBを一回又は複数回繰り返して送信する。複数回の繰り返し伝送に対応する時間領域リソース情報が、どう取得されるかについては、さらに考慮する必要がある。
【0119】
方法6.1:i回目の繰り返し伝送の開始及び長さ指示値SLIVi及び/又はi回目の繰り返し伝送が所在するスロットインデックス、又は、i回目の繰り返し伝送の開始及び長さ指示値SLIVi及び/又は2回目の繰り返し伝送からのスロットインデックスにより取得される。
【0120】
ここで、開始及び長さ指示値(Start Length Indicator Value、SLIV)により、i回目の繰り返しの時間領域開始シンボル(Si)及び時間領域持続長さ(Li)を取得することができ、iは整数であり、0<i≦Qであり、Qは1以上の整数である。
【0121】
前記時間領域リソース情報は、高位レイヤにより設定される。
【0122】
一実施例では、前記時間領域リソース情報は、高位レイヤ設定及び高位レイヤ制御シグナリングにより共同で指示される。前記時間領域リソース情報は、高位レイヤ設定及び動的制御シグナリングにより共同で指示されてもよい。
【0123】
一実施例では、1回目の繰り返し伝送のスロットインデックスは、タイミングオフセット(slot offset K2)により決定され、ここで、タイミングとは、下りがDCIを送信するから上りがPUSCHを送信するまでの時間である。
【0124】
一実施例では、i回目の繰り返し伝送のスロットインデックスは、暗黙的に取得することができる。前記の時間領域リソースによって割り当てられる高位レイヤ設定は、表5のように示されている。表5において、Entryは加入番号を示し、PUSCH mapping typeはPUSCHマッピングタイプを示し、1stSLIVは1回目の繰り返し伝送の開始及び長さ指示値を示し、2ndSLIVは2回目の繰り返し伝送の開始及び長さ指示値を示し、Slot indexはスロットインデックスを示し、Typeはタイプを示し、Valueは値を示している。i回目の繰り返し伝送に対してスロットインデックスを設定していなければ、前回又は数回前の繰り返し伝送と同じslot内にあることを意味する。i回目の繰り返し伝送に対してスロットインデックスを設定していなければ、1回目の繰り返し伝送と同じslot内にあることを意味してもよい。例えば、表2におけるentry=0であるとき、2回目の繰り返しに対しては、slot index2には数値が設定されておらず、それにより、2回目の繰り返しと1回目の繰り返しとは同じslot内にあり、つまり、いずれもslot index#2にあることを意味する。
【0125】
例えば、entry=1であるとき、2回目の繰り返しに対しては、slot index2には数値が設定され、2回目の繰り返しと1回目の繰り返しとは同じslot内に位置しないことを意味し、設定された数値に基づいてスロットインデックスが取得される。すなわち、1回目の繰り返しはslot index#1にあり、2回目の繰り返しはslot index #3にある。
【0126】
【0127】
高位レイヤ設定の時間領域リソース割り当てパラメータには他の制御領域も含まれていることを注意する必要があるが、ここでは説明が省略される。
【0128】
本願では、
予め設定されたルールに基づいて、スパンパターンにおける各スパンの閾値である第1の閾値を決定するための第1の閾値決定モジュール、を含む閾値決定装置を提供する。
【0129】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、
ユーザ機器が報告したコンビネーションセットにおける各要素に対応する閾値である第2の閾値を決定し、
前記第2の閾値に基づいて、前記第1の閾値を決定することに用いられる。
【0130】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、
ユーザ機器の能力レベルに基づいて、ユーザ機器の能力レベルに対応する第2の閾値を決定すること、に用いられる。
【0131】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、
コンビネーションセットの要素に基づいて、当該要素の決定可能なスパンの数の最大値を決定し、
スパンの数の最大値及びスロット閾値に基づいて、各スパンの平均閾値を算出し、
各スパンの平均閾値に基づいて、当該要素に対応する閾値を決定することに用いられる。
【0132】
一つの実施形態において、スロット内での最初のLシンボルに位置する探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンに対応する第1の閾値は、これ以外のスパンに対応する第1の閾値よりも大きい。Lは正の整数である。
【0133】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、
スロット内の総閾値及びスロット内のスパン数に基づいて、前記第1の閾値を決定することに用いられる。
【0134】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、スロット内の総閾値及びスロット内のスパン数に基づいて、前記第1の閾値を決定することに用いられ、ここで、スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの第1の閾値は、
スロット内の総閾値及びスロット内のスパン数に基づいて、スロット内の総閾値が各スパンに均等に割り当てられた場合に各スパンの取得可能な最大閾値である第3の閾値を決定し、
スロット内での、前記総閾値から前記第3の閾値とスロット内のスパン数との積を引いた後の残りの数を、スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの閾値に割り当てて、前記第1の閾値を取得することによって決定され、
Lは正の整数である。
【0135】
一つの実施形態において、スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの第1の閾値は、
スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンに対応する第1の閾値が、スロット閾値と第2の閾値との和に等しいことによって決定され、
Lは正の整数である。
【0136】
一つの実施形態において、スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンの第1の閾値は、
スロット内での最初のLシンボルの探索空間又はモニタリングオケージョンが所在するスパンに対応する第1の閾値が、スロット閾値と第3の閾値との和に等しいことによって決定され、
Lは正の整数である。
【0137】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、スパンの長さに基づいて、前記第2の閾値に対応するオフセットを加え、前記第1の閾値を取得することに用いられる。
【0138】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、スロット内のスパンの実際数がスパンの最大数よりも少ないとき、前記第2の閾値にオフセット値を加え、前記第1の閾値を取得することに用いられる。
【0139】
一つの実施形態において、前記予め設定されたルールは、
前記コンビネーションセットが要素(7,3)を含み、かつ、実際のスパンパターンが要素(7,3)によって得られるものである場合、要素(7,3)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することと、
前記コンビネーションセットが要素(4,3)を含み、かつ、実際のスパンパターンが要素(4,3)によって得られるものである場合、要素(4,3)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することと、
実際スパンパターンにスパンが1つだけあれば、スロット閾値を用いて第1の閾値を決定することと、
実際スパンパターンが上記以外の場合であれば、要素(2,2)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することと、の少なくとも1つを含む。
【0140】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、
スロットにおける一部のスパンの実際スパンパターンが要素(7,3)によって得られるものである場合、要素(7,3)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することし、
スロットにおける一部のスパンの実際スパンパターンが要素(2,2)によって得られるものである場合、要素(2,2)に対応する第2の閾値を用いて第1の閾値を決定することに用いられる。
【0141】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、高位レイヤシグナリングにより前記第1の閾値を設定することに用いられる。
【0142】
一つの実施形態において、第1の閾値決定モジュールは、さらに、各スパンの第1の閾値を個別に設定し、又は全てのスパンに対して同じ第1の閾値を設定することに用いられる。
【0143】
一つの実施形態において、前記オフセット値は-N乃至Nの少なくとも1つの整数であり、Nは正の整数である。
【0144】
一つの実施形態において、前記閾値は、ブラインド検出回数閾値、或いは非重畳制御リソースコンビネーション数閾値である。
【0145】
本願では、
スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定するためのリソース決定モジュールを含み、
前記リソースが、候補セット、又は探索空間の現在のスパン内での全ての候補セット、又はスパン内での全ての探索空間の候補セットを含むリソース決定装置を提供する。
【0146】
本願の実施例において、各装置における各モジュールの機能は、上記方法の実施例における対応する説明を参照することができ、ここでは説明が省略される。
【0147】
一つの実施形態において、リソース決定モジュールは、さらに、
同一のスロット内での全てのスパンの閾値総和がスロット閾値よりも大きければ、スロット内での全てのスパンの順位に基づいて、臨界値インデックスのスパンおよびその後の全てのスパンの候補セットが廃棄すべき候補セットであると決定し、又は臨界値インデックスのスパンの前の全てのスパンの候補セットが保留すべき候補セットであると決定することに用いられ、
本スロット内での第1順位のスパンから前記臨界値インデックスのスパンまでの閾値を累計した和が、初めてスロット閾値を超える。
【0148】
一つの実施形態において、一つのスパン内のリソース数が本スパンの閾値よりも大きければ、本スパンの閾値を超えた一部のリソースが廃棄すべきリソースであると決定し、又は本スパンの閾値を超えていない一部の候補セットが保留されるリソースであると決定する。
【0149】
一つの実施形態において、前記リソースが候補セットであるとき、廃棄又は保留の方法は、
本スパンの閾値を超えた一部の候補セットのアグリゲーションレベルの順位が、本スパンの閾値を超えていない一部の候補セットのアグリゲーションレベルよりも大きいことと、
本スパンの閾値を超えた一部の候補セットのアグリゲーションレベルの順位が、本スパンの閾値を超えていない一部の候補セットのアグリゲーションレベルよりも小さいことと、の少なくとも1つを含み、
各アグリゲーションレベルは、本スパンの閾値を超えないまで一定数の候補セットを順次廃棄又は保留し、前記一定数は、予め設定又は設定された同じ数、又は各アグリゲーションレベルに対応する数値パターンである。
【0150】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定する前に、
同一のスロット内での全てのスパンの閾値総和がスロット閾値よりも大きければ、スロット閾値に基づいてスロット内での全てのスパンの平均閾値を算出し、
前記スロット内での全てのスパンの平均閾値に基づいて、スロット内での各スパンの閾値を改めて決定すること、をさらに含む。
【0151】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定する前に、
一つのスロット内での全てのスパンの閾値総和がスロット閾値よりも大きければ、高位レイヤシグナリングの設定により、改めて決定された各スパンの閾値総和がスロット閾値以下であるように、スロット内での各スパンの閾値を改めて決定すること、をさらに含む。
【0152】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定する前に、
少なくとも1つのスパンの閾値を、スロット閾値とスパン閾値との和に改めて決定すること、をさらに含む。
【0153】
一つの実施形態において、前記少なくとも一つのスパンは、本スロットにおける一つのスパン、又は本スロットにおける最初のLシンボルの一つが含まれるスパンであり、Lは正の整数である。
【0154】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定する前に、
スパンの閾値と、高位レイヤシグナリングによって各スパンに設定された閾値とが異なっていれば、スパン閾値を、元スパン閾値と、高位レイヤシグナリングによって各スパンに設定された閾値とのうち、数値が小さい方に改めて決定すること、をさらに含む。
【0155】
一つの実施形態において、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄すべきリソースを決定することは、
まず、スロット閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定し、次に、スパン閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定すること、を含む。
【0156】
又は、スパン閾値に基づいて、保留又は廃棄すべきリソースを決定することは、
まず、スパン閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定し、次に、スロット閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定すること、を含む。
【0157】
一つの実施形態において、まず、スパン閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定し、次に、スロット閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定することは、
スパン閾値に基づいて保留又は廃棄すべきリソースを決定し、
保留されたリソースが依然としてスロット閾値を超えれば、スロット内での全てのスパンの順位に基づいて、臨界値インデックスのスパンの後の全てのスパンの候補セットが廃棄すべき候補セットであると決定して、臨界値インデックスのスパンにおける一部の候補セットが廃棄すべき候補セットであると決定し、又は臨界値インデックスのスパンの前の全てのスパンの候補セットが保留すべき候補セットであると決定して、臨界値インデックスのスパンにおける一部の候補セットが保留すべき候補セットであると決定すること、を含み、
本スロット内での第1順位のスパンから前記臨界値インデックスのスパンまでの閾値を累計した和が、初めてスロット閾値を超える。
【0158】
一つの実施形態において、前記リソースが、探索空間の現在のスパン内での全ての候補セットを含むとき、スパンの閾値を用いて保留又は廃棄されるリソースを決定することは、
スロット閾値が存在しなければ、スパン内での探索空間の順位に基づいて、臨界値インデックスの探索空間およびその後の全ての探索空間の候補セットが廃棄すべき候補セットであると決定し、又は臨界値インデックスの探索空間の前の全ての探索空間の候補セットが保留すべき候補セットであると決定すること、を含み、
スパン内での第1順位の探索空間から前記臨界値インデックスの探索空間までの閾値を累計した和が、初めて本スパンの閾値を超える。
【0159】
一つの実施形態において、前記候補セットは、BD閾値に対応する際のPDCCHチャネルのブラインド検出の候補セット、又はチャネル推定に用いられる非重畳CCEである。
【0160】
一つの実施形態において、スパンの閾値は、本願の実施例において提供された閾値決定方法に基づいて決定された閾値である。
【0161】
図10は本願の実施例における端末の構成模式図であり、
図10に示されるように、本願の実施例において提供された端末130は、メモリ1303及びプロセッサ1304を含む。前記端末130は、インターフェース1301及びバス1302をさらに含む。前記インターフェース1301、メモリ1303と、プロセッサ1304とは、バス1302に介して接続される。前記メモリ1303は、命令を記憶するために用いられる。前記プロセッサ1304は、端末に適用される上記の方法実施例の技術的方案を実行するために、前記命令を読み取るように構成され、その実現原理及び技術的効果が類似しており、ここでは説明が省略される。
【0162】
図11は本願の実施例における通信システムの構成模式図であり、
図11に示されるように、当該システムは、上記実施例のような端末130及び上述実施例の基地局140を含む。本願の実施例における通信システムは、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)システム、LTE周波数分割復信(Frequency Division Duplex、FDD)システム、LTE時分割復信(Time Division Duplex、TDD)、汎用移動通信システム(Universal Mobile Telecommunication System、UMTS)、又は5Gシステムなどを含むが、それらに限定されない。
【0163】
以上は、本願の例示的な実施例にすぎず、本願の請求範囲を限定するものではない。
【0164】
一般的には、本願の複数の実施例は、ハードウェア若しくは専用回路、ソフトウェア、論理、又はその任意の組み合わせにおいて実現することができる。例えば、本願はこれらに限定されるものではないが、いくつかの態様はハードウェアにおいて実現することができ、他の態様はコントローラ、マイクロプロセッサ又は他のコンピューティング機器により実行可能なファームウェア又はソフトウェアにおいて実現することができる。
【0165】
本願の実施例は、移動機器のデータプロセッサがコンピュータプログラム命令を実行することで実現することができ、例えば、プロセッサエンティティにおいて、又はハードウェアにより、又はソフトウェア及びハードウェアの組み合わせにより実現される。コンピュータプログラム命令は、アセンブリ命令、命令セットアーキテクチャ(Industry Subversive Alliance、ISA)命令、マシン命令、マシン関連命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設置データ、又は1つ若しくは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード若しくはターゲットコードであってよい。
【0166】
本願の添付図面における任意の論理フローのブロック図は、プログラムステップを示すことができ、又は互いに接続された論理回路、モジュール及び機能を示すことができ、又はプログラムステップと論理回路、モジュール及び機能との組み合わせを示すことができる。コンピュータプログラムは、メモリに記憶することができる。メモリは、ローカル技術環境に適する任意のタイプを有することができ、かつ適切な任意のデータ記憶技術を用いて実現することができる。本願の実施例におけるメモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってよく、又は揮発性及び不揮発性メモリの両方を含んでよい。ここで、不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically EPROM、EEPROM)或フラッシュメモリなどであってよい。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)であってよく、外部キャッシュとして用いられる。RAMは、スタティックランダムアクセスメモリ(Static RAM、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic RAM、DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchronous DRAM、SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Double Data Rate SDRAM、DDR SDRAM)、拡張同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Enhanced SDRAM、ESDRAM)、同期接続ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchlink DRAM、SLDRAM)及びディレクトラムバスランダムアクセスメモリ(Direct Rambus RAM、DR RAM)などの形を含むことができる。本願において説明されたシステム及び方法のメモリは、それら及び他の任意の適切なタイプのメモリを含むが、それらに限定されない。
【0167】
本願の実施例におけるプロセッサは、ローカル技術環境に適する任意のタイプであってよい、例えば、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、専用集積回路(Application Specific Integrated Circuit、 ASIC)、フィールドプログラマブル論理デバイス(Field-Programmable Gate Array、FGPA)若しくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェア部品、又はマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサが挙げられるが、それらに限定されない。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよく、又は任意の通常のプロセッサなどであってもよい。上記したプロセッサは、本願の実施例において開示された各方法のステップを実現又は実行することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ又は電気的消去可能プログラマブルメモリ、レジスタなどの本分野での成熟した記憶媒体に位置することができる。当該記憶媒体は、メモリに位置しており、プロセッサは、メモリにおける情報を読み取り、そのハードウェアを結び合わせて上記方法のステップを完成させる。
【国際調査報告】