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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-15
(54)【発明の名称】接続確認器
(51)【国際特許分類】
   F16L 37/088 20060101AFI20220708BHJP
【FI】
F16L37/088
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568032
(86)(22)【出願日】2019-05-14
(85)【翻訳文提出日】2022-01-07
(86)【国際出願番号】 US2019032190
(87)【国際公開番号】W WO2020231409
(87)【国際公開日】2020-11-19
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519147290
【氏名又は名称】オエティカ エヌワイ インク
【氏名又は名称原語表記】Oetiker NY, Inc.
【住所又は居所原語表記】4437 Walden Avenue, Lancaster, New York, U.S.A
(74)【代理人】
【識別番号】110002675
【氏名又は名称】弁理士法人ドライト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サウゼン,カーリ アン
(72)【発明者】
【氏名】ハーゲン,クリスチャン ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】キャロル,ジェームズ イー.
【テーマコード(参考)】
3J106
【Fターム(参考)】
3J106BA01
3J106BC04
3J106BE25
3J106EA03
3J106EB03
3J106EC01
3J106ED14
(57)【要約】
回路基板90を含むハウジング40と、回路基板に接続された第1プレート70Aと、回路基板に接続された第2プレート70Bと、を備え、回路基板は、第1プレート及び第2プレートの一方を通じて電圧を送るように構成されている、接続確認器。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板を含むハウジングと、
前記回路基板に接続された第1プレートと、
前記回路基板に接続された第2プレートと、を備え、
前記回路基板は、前記第1プレート及び前記第2プレートの一方を通じて電圧を送るように構成されている、
接続確認器。
【請求項2】
前記ハウジングは、
前記第1プレートが係合するように構成された第1アームと、
前記第2プレートが係合するように構成された第2アームと、を備え、
前記第1アーム及び前記第2アームは、前記ハウジングをコネクタアセンブリに接続可能に構成されている、
請求項1記載の接続確認器。
【請求項3】
前記第1アームは、第1半径方向内側延在タブを備え、
前記第2アームは、第2半径方向内側延在タブを備える、
請求項2記載の接続確認器。
【請求項4】
前記ハウジングは、前記コネクタアセンブリのスロットと係合可能に構成された突起を更に備える、
請求項2記載の接続確認器。
【請求項5】
前記第1プレートは、前記ハウジングの第1開口部を通じて延び前記回路基板に接続しており、
前記第2プレートは、前記ハウジングの第2開口部を通じて延び前記回路基板に接続している、
請求項1記載の接続確認器。
【請求項6】
前記回路基板は、前記ハウジングの窪みに配置されている、
請求項1記載の接続確認器。
【請求項7】
前記窪みに前記回路基板を封入するように構成されたカバープレートを更に備える、
請求項6記載の接続確認器。
【請求項8】
前記回路基板は、
電源と、
前記電源を前記第1プレート及び前記第2プレートに電気的に接続するコンダクタと、
前記第1プレート及び前記第2プレート間の閉回路が発生したことを検出可能に構成されたトランスポンダと、を備える、
請求項1記載の接続確認器。
【請求項9】
前記回路基板は、前記第1プレート及び前記第2プレート間の前記閉回路が発生したことを指示可能に構成された無線周波数識別(RFID)タグを更に備える、
請求項8記載の接続確認器。
【請求項10】
コネクタアセンブリと、
前記コネクタアセンブリに接続された接続確認器と、を備え、
前記コネクタアセンブリは、
第1貫通ボアと、
第1環状溝と、
第2環状溝と、
前記第1環状溝に配置され、前記第1貫通ボア内に延びる1つ又は複数の突起を有するリテーナクリップと、
を含み、
前記接続確認器は、
回路基板を含むハウジングと、
前記回路基板に接続され前記リテーナクリップの半径方向外側に配置された第1プレートと、
前記回路基板に接続され前記リテーナクリップの半径方向外側に配置された第2プレートと、
を含み、
前記回路基板が前記第1プレート及び前記第2プレートの一方を通じて電圧を送るように構成されている、
接続確認コネクタアセンブリ。
【請求項11】
前記ハウジングは、
前記第1プレートが係合するように構成された第1アームと、
前記第2プレートが係合するように構成された第2アームと、を備え、
前記第1アーム及び前記第2アームは、前記ハウジングを前記コネクタアセンブリに接続可能に構成されている、
請求項10記載の接続確認コネクタアセンブリ。
【請求項12】
前記第1アームは、第1半径方向内側延在タブを備え、
前記第2アームは、第2半径方向内側延在タブを備え、
前記第1半径方向内側延在タブ及び前記第2半径方向内側延在タブは、前記第2環状溝に係合可能に構成されている、
請求項11記載の接続確認コネクタアセンブリ。
【請求項13】
前記ハウジングは、前記コネクタアセンブリのスロットと係合して前記コネクタアセンブリに対して前記接続確認器を円周方向に位置合わせ可能に構成された突起を更に備える、
請求項10記載の接続確認コネクタアセンブリ。
【請求項14】
前記第1プレートは、前記ハウジングの第1開口部を通じて延び前記回路基板に接続しており、
前記第2プレートは、前記ハウジングの第2開口部を通じて延び前記回路基板に接続している、
請求項10記載の接続確認コネクタアセンブリ。
【請求項15】
前記回路基板は、前記ハウジングの窪みに配置されている、
請求項10記載の接続確認コネクタアセンブリ。
【請求項16】
前記窪みに前記回路基板を封入するように構成されたカバープレートを更に備える、
請求項15記載の接続確認コネクタアセンブリ。
【請求項17】
前記回路基板は、
電源と、
前記電源を前記第1プレート及び前記第2プレートに電気的に接続するコンダクタと、
前記第1プレート及び前記第2プレート間の閉回路が発生したことを検出可能に構成されたトランスポンダと、を備える、
請求項10記載の接続確認コネクタアセンブリ。
【請求項18】
前記回路基板は、前記第1プレート及び前記第2プレート間の前記閉回路が発生したことを指示可能に構成された無線周波数識別(RFID)タグを更に備える、
請求項17記載の接続確認コネクタアセンブリ。
【請求項19】
前記トランスポンダは、前記第1プレート及び前記第2プレート間の前記閉回路が発生したことを検出した後に、前記第1プレート及び前記第2プレート間の前記閉回路が発生したことを示す信号を送信可能に構成されている、
請求項17記載の接続確認コネクタアセンブリ。
【請求項20】
チューブ端形成部が前記コネクタアセンブリ内に完全に挿入されると、前記リテーナクリップは半径方向外側に拡張して前記第1プレート及び前記第2プレートに接触し、前記第1プレート及び前記第2プレート間の前記閉回路を始動する、
請求項10記載の接続確認コネクタアセンブリ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、流体接続部のための接続確認器に、より詳しくは、無線送信を介して現場及び/又は遠隔地の両方に接続状態を示す接続確認器に関する。
【背景技術】
【0002】
流体コネクタは、多くの用途、特に自動車の用途のための一体的コンポーネントである。自動車システムは、ラジエータ、トランスミッション、エンジンのような様々なコンポーネントから成るので、流体は各コンポーネント内ばかりでなくコンポーネント間でも移動が可能でなければならない。コンポーネント間を移動する流体の例は、トランスミッション流体の温度を低下させるためトランスミッションからトランスミッションオイル冷却器まで移動するトランスミッション流体である。流体は主として、流体コネクタにより各コンポーネントに接続される可撓性又は剛性のホースを介して、コンポーネント間で動く。このような流体コネクタは一般的に、チューブ端形成部が流体コネクタへ充分に挿入された時にチューブ端形成部の隆起肩部の後方にスナップ固定されるのに適した、流体コネクタに支承される保持クリップ又はスナップリングを含む。チューブ端形成部が流体コネクタへ充分に挿入されていない場合には、流体接続が成立せず、流体を漏出させるとともにより深刻な他の結果をもたらす可能性がある。
【0003】
ゆえに、流体接続部が確実に接続されていることを保証する接続確認器に対する必要性が長く実感されている。
【発明の概要】
【0004】
ここに説明されている態様によれば、回路基板を含むハウジングと、前記回路基板に接続された第1プレートと、前記回路基板に接続された第2プレートと、を備え、前記回路基板は、前記第1プレート及び前記第2プレートの一方を通じて電圧を送るように構成されている接続確認器が提供される。
【0005】
ここに説明されている態様によれば、コネクタアセンブリと、前記コネクタアセンブリに接続された接続確認器と、を備え、前記コネクタアセンブリは、第1貫通ボアと、第1環状溝と、第2環状溝と、前記第1環状溝に配置され、前記第1貫通ボア内に延びる1つ又は複数の突起を有するリテーナクリップと、を含み、前記接続確認器は、回路基板を含むハウジングと、前記回路基板に接続され前記リテーナクリップの半径方向外側に配置された第1プレートと、前記回路基板に接続され前記リテーナクリップの半径方向外側に配置された第2プレートと、を含み、前記回路基板が前記第1プレート及び前記第2プレートの一方を通じて電圧を送るように構成されている接続確認コネクタアセンブリが提供される。
【0006】
図面及び添付の請求の範囲を考慮して以下の開示の詳細な説明を検討すると、本開示の以上及び他の目的、特徴、利点が容易に明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
対応の参照符号が対応の部品を指す添付の概略図を参照して、様々な実施形態が例としてのみ開示される。
図1A】接続確認器の正面斜視図である。
図1B図1Aに示される接続確認器の背面斜視図である。
図2A図1Aに示される接続確認器の正面分解斜視図である。
図2B図1Aに示される接続確認器の背面分解斜視図である。
図3】クイックコネクタアセンブリの正面斜視図である。
図4】接続確認器が配置された図3に示されるクイックコネクタアセンブリの正面斜視図である。
図5図4に示されるように接続確認器が配置されたクイックコネクタアセンブリの、コネクタが隠された状態での背面斜視図である。
図6図4に示されるように接続確認器が配置されたクイックコネクタアセンブリの、コネクタ、ハウジング及びカバープレートが隠された状態での正面立面図である。
図7A図4の線7-7に概ね沿う、チューブ端形成部の挿入前の断面図である。
図7B図4の線7-7に概ね沿う、チューブ端形成部がクイックコネクタアセンブリに部分的に挿入された状態での断面図である。
図7C図4の線7-7に概ね沿う、チューブ端形成部がクイックコネクタアセンブリに部分的に挿入された状態での断面図である。
図7D図4の線7-7に概ね沿う、チューブ端形成部がクイックコネクタアセンブリに完全に挿入された状態での断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
始めに、異なる図面での同様の図面番号は同一又は機能的に類似の構造要素を特定することを認識されたい。請求の範囲は開示の態様に限定されないことを理解されたい。
【0009】
更に、本開示は記載される特定の方法、材料、変形に限定されず、そのため当然ながら変化しうることは理解されたい。ここで使用される用語は特定の態様を記述することのみを目的とし、請求の範囲を限定する意図がないことも理解されたい。
【0010】
他に定義されなければ、ここに使用される技術的及び科学的な語すべては、この開示が関連する技術分野の当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を有する。ここに記載されるものと類似又は同等の方法、装置、又は材料が実施形態例の実施又は試験に使用されうることを理解されたい。本開示のアセンブリは、水力学、電子工学、及び/又は空気力学により駆動されうる。
【0011】
「実質的に」の語は、「近く」、「非常に近く」、「約」、「およそ」、「だいたい」、「近似する」、「近い」、「本質的に」、「近隣に」、「近傍に」等のような語と同義語であって、このような語は明細書及び請求の範囲に出現する際に互換的に使用されうることが認識されるであろう。「近接の」の語は、「近くに」、「近い」、「隣接の」、「近隣の」、「直近の」、「隣の」等のような語と同義語であって、このような語は明細書及び請求項に出現する際に互換的に使用されうることが認識されるであろう。「およそ」の語は、指定値の10パーセント以内の値を意味することが意図されている。
【0012】
さて図に目を移すと、図1Aは、接続確認器10の正面斜視図である。図1Bは、接続確認器10の背面斜視図である。図2Aは、接続確認器10の正面分解斜視図である。図2Bは、接続確認器10の背面分解斜視図である。接続確認器10は概ね、カバープレート20と、ハウジング40と、プレート70A,70Bと、回路基板90と、を備える。以下の説明は、図1A~2Bと照らし合わせて解釈されたい。
【0013】
カバープレート20は、貫通ボア22を備える略円盤状である。カバープレート20は、ハウジング40と係合して回路基板90をその中に固定可能に構成されている。ある実施形態では、カバープレート20は、ハウジング40の表面48に当接して接続されるプレートである。カバープレート20は、任意の適切な手段、例えば、溶接、はんだ付け、接着剤、ボルト、ねじ、リベット等を介してハウジング40に接続されていてもよい。ある実施形態では、カバープレート20は、その半径方向の最も外側の縁に近接して配置されたフランジ24を備える。フランジ24は、カバープレート20が圧入によってハウジング40に固定され得るように、表面48と係合するように構成されている。ある実施形態では、カバープレート20は、ハウジング40にしっかりと固定される。ある実施形態では、カバープレート20は、ハウジング40に取り外し可能に固定される。貫通ボア22は、チューブ端形成部が貫通ボア22を通って嵌合できるように十分に大きい直径を備える。ある実施形態では、貫通ボア22は、コネクタアセンブリ160(コネクタアセンブリ160は、図3に示されている)の貫通ボア166以上の大きさである。ある実施形態では、貫通ボア22は、ハウジング40の貫通ボア44と等しい。ある実施形態では、カバープレート20は、ポリマー、セラミック、又は他の非導電性材料である。ある実施形態では、カバープレート20は導電性材料である。
【0014】
ハウジング40は、本体42と、複数のアーム、例えば、アーム56A~Cと、を備える。ハウジング40は、突起62を更に備えていてもよい。本体42は、略円筒形であり、貫通ボア44と、1つ又は複数の開口部、例えば、開口部50A~C,52と、窪み46を含む。窪み46は、表面48から表面54まで軸方向に延び、回路基板90を収容可能に構成されている。
【0015】
アーム56Aは、本体42から軸方向に延びる。アーム56Aは、半径方向内側延在タブ58Aと、半径方向内向面60Aと、を備える。アーム56Aの半径方向内向面60Aは、複数の階段状の表面を含んでいてもよい。半径方向内向面60Aは、以下でより詳細に説明されるように、プレート、例えば、プレート70Aと係合可能に構成されている。アーム56Aは、以下でより詳細に説明されるように、接続確認器10をクイックコネクタアセンブリ140に固定するためにコネクタ160の溝178と係合可能に構成されている。
【0016】
アーム56Bは、本体42から軸方向に延びる。アーム56Bは、半径方向内側延在タブ58Bと、半径方向内向面60Bと、を備える。アーム56Bの半径方向内向面60Bは、複数の階段状の表面を含んでいてもよい。半径方向内向面60Bは、以下でより詳細に説明されるように、プレート、例えば、プレート70Bと係合可能に構成されている。アーム56Bは、以下で詳細に説明されているように、コネクタ160の溝178と係合して接続確認器10をクイックコネクタアセンブリ140に固定可能に構成されている。
【0017】
アーム56Cは、本体42から軸方向に延びる。アーム56Cは、半径方向内側延在タブ58Cと、半径方向内向面60Cと、を備える。アーム56Cの半径方向内向面60Cは、複数の階段状の表面を含んでいてもよい。ある実施形態では、半径方向内向面60Cは、プレート、例えば、プレート70A,70B、又は第3のプレートと係合可能に構成されている。アーム56Cは、以下でより詳細に説明されているように、コネクタ160の溝178と係合して接続確認器10をクイックコネクタアセンブリ140に固定可能に構成されている。
【0018】
ある実施形態では、アーム56A~Cは、貫通ボア44の中心点の周りに60度離れて円周方向に配置される。ある実施形態では、アーム56A~Cは、ハウジング40をコネクタ160に適切に接続することを可能にするように、任意の配置で円周方向に間隔をおいて配置されている。ある実施形態では、ハウジング40は、2つのアームを備える。
【0019】
突起62は、本体42から軸方向に延びる。突起62は、コネクタ160に配置されたスロットと係合し、完全に組み立てられたときにクイックコネクタアセンブリ140の状態で接続確認器10を適切に位置合わせ可能に構成されている。具体的には、突起62は、コネクタ160のスロット182と係合して、クイックコネクタアセンブリ140の状態でハウジング40を適切に円周方向に位置合わせし、プレート70A及び70Bは、以下でより詳細に説明されているように、リテーナクリップ150のセクション154A及び154Bとそれぞれ円周方向に位置合わせされる。ある実施形態では、突起62は、直角プリズムであるが、突起62は、接続確認器10がクイックコネクタアセンブリ140の状態で適切に位置合わせされるようにコネクタ160と係合するのに適した任意の適切な形状、例えば、四角形、三角形、卵形、台形、円形等を含み得ることを理解されたい。ある実施形態では、ハウジング40は、ポリマー、セラミック、又は他の非導電性材料である。ある実施形態では、ハウジング40は導電性材料である。
【0020】
プレート70Aは概して、ピン72A、半径方向外向面74A、及び半径方向内向面76Aを備える曲線プレートである。プレート70Aは、導電性である材料、例えば、銅である。接続確認器10が完全に組み立てられると、半径方向外向面74Aは、アーム56Aの半径方向内向面60Aに当接するか、又は実質的に近接して配置される。ピン72Aは、開口部50Aを通って延び、例えば、端子98Aで回路基板90に接続されている。半径方向内向面76Aは、以下でより詳細に説明されるように、リテーナクリップ150がチューブ端形成部120の挿入のために十分に拡張されるときにリテーナクリップ150、具体的にはセクション154A及び/又は端部152Aと係合可能に構成されている。半径方向外向面74Aは、半径方向内向面60A上に配置された位置決め窪みに係合可能に構成された位置決め突起をさらに含んでいてもよい。
【0021】
プレート70Bは概して、ピン72B、半径方向外向面74B、及び半径方向内向面76Bを備える曲線プレートである。プレート70Bは、導電性である材料、例えば、銅である。接続確認器10が完全に組み立てられると、半径方向外向面74Bは、アーム56Bの半径方向内向面60Bに当接するか、又は実質的に近接して配置される。ピン72Bは、開口部50Bを通って延び、例えば、端子98Bで回路基板90に接続されている。半径方向内向面76Bは、以下でより詳細に論じられるように、リテーナクリップ150がチューブ端形成部120の挿入のために十分に拡張されるときにリテーナクリップ150、具体的にはセクション154B及び/又は端部152Bと係合可能に構成されている。半径方向外向面74Bは、半径方向内向面60B上に配置された位置決め窪みに係合可能に構成された位置決め突起をさらに含んでいてもよい。ある実施形態では、プレート70A~Bは、例えば、アーム56A~Bと少なくとも部分的に位置合わせするように、貫通ボア44の中心点の周りに60度離れて円周方向に配置される。ある実施形態では、プレート70A~Bは、リテーナクリップ150との適切な係合を可能にするように、任意の配置で円周方向に離間している。ある実施形態では、接続確認器10は、3つのアーム56A~Cに対応する3つのプレートを備える。
【0022】
回路基板90は、略円盤状であり、ハウジング40の窪み46に配置可能である。回路基板90は概して、表面92、表面94、及び貫通ボア96を備える。具体的には、表面92は、表面54に当接するか又は近接するように配置される。回路基板90は、端子98A,98Bを備えていてもよく、これらは、それぞれ、ピン72A,72Bに電気的に接続するように構成されている。したがって、端子98A,98Bは、それぞれ、開口部50A,50Bと少なくとも部分的に軸方向に位置合わせされている。回路基板90は、コンダクタ100、電源102、及びトランスポンダ104をさらに備えていてもよい。コンダクタ100は、端子98A,98Bを電源102及び/又はトランスポンダ104に電気的に接続する。トランスポンダ104は、無線周波数識別(RFID)タグ106をさらに含んでいてもよい。電源102は、受動電圧又は能動電圧を端子98A,98Bのうちの1つに送り、したがって、それぞれ、プレート70A,70Bに送る。金属製リテーナクリップ150が適切な直径、すなわち、チューブ端形成部120の肩部132がリテーナクリップ150を通過してクイックコネクタアセンブリ140内でチューブ端形成部120を十分に接続することを示す直径まで拡張すると、プレート70A,70Bの両方に接触し、それらの間の回路を完成させる。トランスポンダ104は、回路が閉じられたか、又は完成したことを検出し、それに応答して表された信号を送信又は放出する。トランスポンダ104は、完成した回路の情報をRFIDタグ106を介して格納することができ、その結果、リモートRFIDリーダーは、チューブ端形成部がクイックコネクタアセンブリ140に完全に接続されていることを識別できる。RFIDタグ106は、パッシブ、アクティブ、又はバッテリーアシストアクティブのいずれでもよい。開回路及び閉回路を検出しそのようなデータを送信又は転送するのに適した任意のセンサ及び/又は送信機の組み合わせを使用することができ、本開示は、トランスポンダ及び/又はRFIDタグのみの使用に限定されるべきではないことを理解されたい。
【0023】
ある実施形態では、回路基板90は、メモリ及びプログラム可能な入出力周辺機器とともに1つ又は複数の中央処理装置(CPU)を含むマイクロコントローラをさらに含んでいてもよい。マイクロコントローラは、次の目的で使用されてもよい。確実な接続の確認時に表示灯(又は他の指示装置)を起動する、送信装置を使用して、遠隔地における受信器に確実な接続(又は確実でない接続)を示す信号の送信を開始する、及び機器故障指示器を起動する。
【0024】
接続確認器10は、回路基板90に電気的に接続された送信装置(すなわち、トランスポンダ104又はトランスポンダ104に加えての装置)と、任意にメモリ装置又はマイクロコントローラと、を更に備える。送信装置は、流体接続が確実であること、又は確実でないことを示す信号を遠隔地に送信するように構成されている。ある実施形態では、送信装置は、ワイヤ又は光ファイバーケーブルなどの電気ケーブル(すなわち、物理的な接続形態)を介して信号を送信するように構成されている。送信装置は、相互統合回路(IC)、コントローラエリアネットワーク(CAN)、ローカル相互接続ネットワーク(LIN)、又は当技術分野で知られている任意の適切な通信プロトコルを使用してもよい。ある実施形態では、送信装置は、送信されたデータ(すなわち、流体接続部が確実に接続されているかどうか)を記録する遠隔地にある受信器に無線通信を送信するように構成されている。送信装置は、当技術分野で知られている任意の適切な方法、例えば、Bluetooth(登録商標)通信、無線周波数、赤外線、及びWi-Fi(登録商標)通信を使用してデータを送信してもよい。ある実施形態では、送信装置は、流体接続部識別番号、接続確認器識別番号、接続確認器の残り寿命、車両識別番号(VIN)、部品番号(例えば、エンジン、ラジエータ等)及びその部品のシリアル番号、流体接続が確実であることの確認、及び/又は流体接続が確実でないことの確認を送信してもよい。ある実施形態では、接続確認器は、コンピュータなどの別の装置と連動して動作し、各検査の電子記録を保持し、合格/不合格ラベルを印刷することができる。
【0025】
図3は、クイックコネクタアセンブリ140の正面斜視図である。図4は、接続確認器10が配置されたクイックコネクタアセンブリ140の正面斜視図である。図5は、接続確認器10が配置されたクイックコネクタアセンブリ140の、コネクタ160が隠された状態での背面斜視図である。図6は、接続確認器10が配置されたクイックコネクタアセンブリ140の、コネクタ160、ハウジング40及びカバープレート20が隠された状態での正面立面図である。以下の説明は、図3~6と照らし合わせて解釈されたい。
【0026】
クイックコネクタアセンブリ140は概して、コネクタ160とリテーナクリップ150とを備える。クイックコネクタアセンブリ140は、迅速かつ十分な流体接続を提供するために、チューブ端形成部120又は同様のチューブと係合及び固定可能に構成されている。
【0027】
コネクタ160は、端部162、端部164、貫通ボア166、環状溝168、半径方向内向面172、半径方向内向面174、半径方向外向面176、溝178、及びヘッド180を備える。環状溝168は、1つ又は複数の開口部、例えば、開口部170A~Cを備える。半径方向内向面172は、端部162から軸方向に延びており、円筒形又は円錐台形であってもよい。半径方向内向面174は、面172から軸方向に延びており、円筒形又は円錐台形であってもよい。半径方向外向面176は、略円錐台形であり、端部162から端部164に向かって軸方向に半径方向外側に延びる。溝178は、半径方向外向面176に隣接又は近接して配置される。具体的には、接続確認器10がクイックコネクタアセンブリ140に組み付けられると、タブ58A~Cは、円錐台形面176に係合し、タブ58A~Cが溝178と軸方向に位置合わせされるまでアーム56A~Cを半径方向外側に変位させ、その時点でアーム56A~Cは、タブ58A~Cが溝178と係合するようにスナップバックする(すなわち、元の位置に戻るように半径方向内側に変位する)。ヘッド180は、スロット182を更に備える。スロット182は、突起62と係合しクイックコネクタアセンブリ140に対して接続確認器10を適切に位置合わせするように構成されている。具体的には、突起62とスロット182の係合は、プレート70Aを端部152A及びセクション154Aと円周方向に位置合わせし、プレート70Bを端部152B及びセクション154Bと円周方向に位置合わせする。この位置合わせにより、リテーナクリップ150が半径方向外側に適切な直径まで拡張するときに、プレート70A,70Bの両方に同時に係合し、それによって回路基板90との電気的接続を完了する(すなわち、回路を閉じる)ことが保証される。
【0028】
リテーナクリップ150は、端部152A~B、セクション154A~B、及び突起156A~Cを備える。突起156A~Cは、端部152A~B及びセクション154A~Bから半径方向内側に延びる。端部152A~B及び/又はセクション154A~Bは、それぞれプレート70A~Bと係合可能に構成されている。突起156A~Cは、チューブ端形成部120がクイックコネクタアセンブリ140に挿入されると端部152A~B及びセクション154A~Bが半径方向外側に拡張してそれぞれのプレート70A~Bに係合するように、チューブ端形成部120の肩部132と係合可能に構成されている。リテーナクリップ150は、溝168内に配置され、突起156A~Cのそれぞれは、開口部170A~Cを通って半径方向内側に突き出て、チューブ端形成部120の肩部132と係合する。ある実施形態では、突起156A~Cは、それぞれ、開口部170A~Cを通って半径方向内側に突出している。
【0029】
図5及び図6に示されるように、拡張されていない状態では、リテーナクリップ150とプレート70A~Bとの間に空間が存在する。具体的には、半径方向内向面76Aは、セクション154Aから距離D1だけ離れており、半径方向内向面76Bは、セクション154Bから距離D2だけ離れている。チューブ端形成部120の挿入及び突起156A~Cと肩部132との係合によりリテーナクリップ150が半径方向外側に拡張するにつれて、距離D1,D2は減少する(すなわち、セクション154A~Bは、接触が生じるまで、それぞれプレート70A~Bに向かって変位する)。ある実施形態では、プレート70A~Bは、セクション154A~Bと円周方向に位置合わせされていないが、それぞれ、端部152A~Bと円周方向に位置合わせされている。このような場合、端部152A~Bは、半径方向外側に拡張して、半径方向内向面76A~Bに接触する。
【0030】
図7Aは、図4の線7-7に概ね沿う、チューブ端形成部120の挿入前の断面図である。リテーナクリップ150は、拡張されていない状態にあることに留意されたい。具体的には、セクション154Aは、プレート70Aから距離D1だけ離れており、セクション154Bは、プレート70Bから距離D2だけ離れている。
【0031】
チューブ端形成部120は、貫通ボア122、端部124、端部126、セクション128、肩部132及びセクション138を備える。貫通ボア122は、チューブ端形成部120を通って端部124から端部126まで延びる。セクション128は、端部124と肩部132との間に配置されており、半径方向外向面130を備える。半径方向外向面130は、実質的に一定の直径を含む。肩部132は、セクション128とセクション138との間に配置されており、半径方向外向面134を含む。半径方向外向面134は、直線状の円錐形であり、軸方向AD2に直径が増加する。肩部132は、半径方向外向面135を更に備えていてもよい。半径方向外向面135は、実質的に一定の直径を含む。セクション138は、肩部132と端部126との間に配置されており、半径方向外向面139を含む。示される実施形態では、半径方向外向面139は、端部126から肩面136まで延びる一定の直径を備える。ある実施形態では、半径方向外向面139は、可変直径を含む。肩部132は、肩面136を介して半径方向外向面139に接続されている。チューブ端形成部120は、特に端部124を最初にして、軸方向AD1にクイックコネクタアセンブリ140に挿入されるように構成されている。チューブ端形成部120は、線形ランプ又は非線形(すなわち、曲線)ランプを利用することができ、リテーナクリップ150が肩部132を超えてスナップ固定するまでクイックコネクタアセンブリ140に挿入される。チューブ端形成部120は、チューブ端形成部の外面上で半径方向外側及び軸方向に延び流体コネクタ内のリテーナクリップ、スナップリング又はワイヤクリップを変位させて流体コネクタ内にチューブ端形成部を固定する、ランプを含む任意の従来のチューブ端形成部であってもよいことを理解されたい。チューブ端形成部120とクイックコネクタアセンブリ140が確実に接続されていることを決定するために、接続確認器10は、以下でより詳細に説明されるように、リテーナクリップ150が肩部132を超えて「スナップ固定」するのに十分な距離だけ半径方向外側に拡張したことを本質的に確認する。
【0032】
図7Bは、図4の線7-7に概ね沿う、チューブ端形成部120がクイックコネクタアセンブリ140に部分的に挿入された状態での断面図である。図示されるように、肩部132は、リテーナクリップが拡張状態にあるように、リテーナクリップ150と部分的に係合している。具体的には、セクション154Aは、プレート70Aから距離D3だけ離れており、セクション154Bは、プレート70Bから距離D4だけ離れている。距離D3は距離D1未満であり、距離D4は距離D2未満である。チューブ端形成部120が軸方向AD1に変位すると、突起156A~Cは、半径方向外向面134に乗り上げる。
【0033】
図7Cは、図4の線7-7に概ね沿う、チューブ端形成部120がクイックコネクタアセンブリ140に部分的に挿入された状態での断面図である。図示されるように、肩部132は、リテーナクリップが拡張状態にあるように、リテーナクリップ150と完全に係合している。具体的には、セクション154Aはプレート70Aと接触しており、セクション154Bはプレート70Bと接触している。これは、突起156A~Cが半径方向外向面134の半径方向に最も外側の部分に配置されるときに生じる。ある実施形態では、チューブ端形成部120は、半径方向外向面135を備え、セクション154A~Bとプレート70A~Bとの間の接触は、突起156A~Cが半径方向外向面135に配置されるときに生じる。セクション154A~Bとプレート70A~Bとの間の接触が生じると、リテーナクリップ150がプレート70A~B間の回路を閉じ、トランスポンダ104は、閉回路を検出してクイックコネクタアセンブリ140及びチューブ端形成部120が適切に接続されていることを(例えば、送信、放出又はRFIDタグ106によって)示す。
【0034】
図7Dは、図4の線7-7に概ね沿う、チューブ端形成部120がクイックコネクタアセンブリ140に完全に挿入された状態での断面図である。具体的には、リテーナクリップ150は、肩部132の後ろで半径方向内側に「スナップバック」又は変位し、それにより、チューブ端形成部120をクイックコネクタアセンブリ140にロックする。
【0035】
上記の開示の様々な態様と他の特徴及び機能、そしてその代替例が望ましい形で組み
合わされて他の多様なシステム又は用途が得られることが認識されるだろう。現在は予
見又は予測できない様々な代替例、変形、変更、改良が当該技術の熟練者により今後行
われることがあり、これらも以下の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0036】
10 接続確認器
20 カバープレート
22 貫通孔ボア
24 フランジ
40 ハウジング
42 本体
44 貫通ボア
46 窪み
48 表面
50A 開口部
50B 開口部
50C 開口部
52 開口部
54 表面
56A アーム
56B アーム
56C アーム
58A タブ
58B タブ
58C タブ
60A 半径方向内向面
60B 半径方向内向面
60C 半径方向内向面
62 突起
70A プレート
70B プレート
72A ピン
72B ピン
74A 半径方向外向面
74B 半径方向外向面
76A 半径方向内向面
76B 半径方向内向面
90 回路基板
92 表面
94 表面
96 貫通ボア
98A 端子
98B 端子
100 コンダクタ
102 電源
104 トランスポンダ
106 無線周波数識別(RFID)タグ
120 チューブ端形成部
122 貫通ボア
124 端部
126 端部
128 セクション
130 半径方向外向面
132 肩部
134 半径方向外向面
135 半径方向外向面
136 肩面
138 セクション
139 半径方向外向面
140 クイックコネクタアセンブリ
150 リテーナクリップ
152A 端部
152B 端部
154A セクション
154B セクション
156A 突起
156B 突起
156C 突起
160 コネクタ
162 端部
164 端部
166 貫通ボア
168 溝
170A 開口部
170B 開口部
170C 開口部
172 表面
174 表面
176 表面
178 溝
180 ヘッド
182 スロット
D1 距離
D2 距離
D3 距離
D4 距離
AD1 軸方向
AD2 軸方向
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
【国際調査報告】