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特表2022-532653プラグ接点素子、プラグ接点素子を製造するための半製品及び前記プラグ接点素子を製造する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-15
(54)【発明の名称】プラグ接点素子、プラグ接点素子を製造するための半製品及び前記プラグ接点素子を製造する方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/18 20060101AFI20220708BHJP
   H01R 43/16 20060101ALI20220708BHJP
【FI】
H01R4/18 A
H01R43/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568306
(86)(22)【出願日】2020-05-14
(85)【翻訳文提出日】2022-01-05
(86)【国際出願番号】 EP2020063444
(87)【国際公開番号】W WO2020234104
(87)【国際公開日】2020-11-26
(31)【優先権主張番号】102019113152.9
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】599092192
【氏名又は名称】アンフェノル-テュッヘル・エレクトロニクス・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100106091
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 直都
(74)【代理人】
【識別番号】100079038
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 彰
(74)【代理人】
【識別番号】100199369
【弁理士】
【氏名又は名称】玉井 尚之
(72)【発明者】
【氏名】エクスタイン マルセル
(72)【発明者】
【氏名】デュラン クラウス
(72)【発明者】
【氏名】カップリンガー ウーヴェ
(72)【発明者】
【氏名】ボーラー ペーター
【テーマコード(参考)】
5E063
5E085
【Fターム(参考)】
5E063GA03
5E063XA05
5E085BB01
5E085BB12
5E085CC03
5E085DD14
5E085FF01
5E085JJ36
5E085JJ38
(57)【要約】
本発明は、導電接続を確立するためのプラグ接点素子(100)に関し、プラグ接点素子(100)は、ケーブルへの導電接続を確立するための圧着部と、端子ボックス(70)への解除可能な導電接続を確立するための少なくとも1つのプラグ接点マンドレル(90)とを有し、プラグ接点素子(100)は単一部品として形成され、及びプラグ接点マンドレル(90)は、少なくとも一部が内側にあり、かつ接点ブレード外側領域(92)によって少なくとも部分的に囲まれる舌部(91)を有し、これにより、プラグ接点マンドレル(90)の少なくとも一部は、材料の少なくとも2つの層を含むサンドイッチ状折りたたみ構造を有している。本発明は、さらに本発明によるプラグ接点素子(100)を製造するための円弧状半製品(100’)、およびプラグ接点素子を製造する方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラインへの導電接続を確立するための圧着セクション(50)と、端子ボックス(70)への解除可能な導電接続を確立するための少なくとも1つのプラグイン式接点マンドレル(90)とを有する、導電接続を確立するためのプラグ接点素子(100)において、前記プラグ接点素子(100)は単一部品構造のものであり、前記プラグイン式接点マンドレル(90)は、少なくとも一部において内側に位置し、かつ接点ブレード外側領域(92)によって少なくとも部分的に包まれる舌部(91)を有し、その結果、材料の少なくとも2層の積み重ねを有する前記プラグイン式接点マンドレル(90)のサンドイッチ状折りたたみが、少なくとも一部において形成されることを特徴とするプラグ接点素子(100)。
【請求項2】
前記材料の少なくとも2層の積み重ねは、3つの層を有することを特徴とする、請求項1に記載の導電接続を確立するためのプラグ接点素子(100)。
【請求項3】
前記プラグイン式接点マンドレル(90)及び/または前記舌部(91)は、実質的に正方形状の断面を有することを特徴とする、請求項1に記載の導電接続を確立するためのプラグ接点素子(100)。
【請求項4】
前記接点ブレード外側領域(92)は、中心にまたは偏心して構成され、かつ接合部間隙を有するか、または有さない接合部(93)を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の導電接続を確立するためのプラグ接点素子(100)。
【請求項5】
前記舌部(91)のための少なくとも1つの接続タブ(81)と、前記接点ブレード外側領域(92)のための少なくとも1つの接続タブ(82)とを有する接続セクション(80)を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の導電接続を確立するためのプラグ接点素子(100)。
【請求項6】
少なくとも1つの接続タブ(81、82)は、テーパ状であることを特徴とする、請求項5に記載の導電接続を確立するためのプラグ接点素子(100)。
【請求項7】
前記接点ブレード外側領域のための前記少なくとも1つの接続タブ(82)は、空間的に湾曲していることを特徴とする、請求項5に記載の導電接続を確立するためのプラグ接点素子(100)。
【請求項8】
前記接点ブレード外側領域(92)は、少なくとも1つの長手方向エッジにおいて丸みまたは面取り(94)を有し、および/または折り曲げ操作によって変形されることを特徴とする、請求項1に記載の導電接続を確立するためのプラグ接点素子(100)。
【請求項9】
前記接点ブレード(90)は、差し込み側の端部に、チップ(95)として形成され、および/または丸み部分Rを有することを特徴とする、請求項1に記載の導電接続を確立するためのプラグ接点素子(100)。
【請求項10】
前記チップ(95)は、端部が、包まれた前記舌部(91)と面一であるか、前記舌部(91)から後退しているか、または前記舌部(91)を越えて突出するように構成されることを特徴とする、請求項9に記載の導電接続を確立するためのプラグ接点素子(100)。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載のプラグ接点素子(100)を製造するためのシート状の半製品(100’)であって、半製品の材料は、導電性であるとともに変形可能であり、その結果、プラグイン式接点マンドレル(90)を有する単一部品構造のプラグ接点素子(100)は、折り曲げ、及び/または折りたたみ、及び/または空間的な成形によって製造され得ることを特徴とするシート状の半製品(100’)。
【請求項12】
前記半製品(100’)のエッジ及び輪郭は、前記成形後、そのプラグイン式接点マンドレル(90)を有する前記プラグ接点素子(100)の幾何学的設計を決定することを特徴とする、請求項11に記載のプラグ接点素子(100)を製造するためのシート状の半製品(100’)。
【請求項13】
前記半製品(100’)の前記エッジ及び輪郭は、接続セクション(80)によって端子ボックス(70)に結合される少なくとも1つの舌部(91)及び少なくとも1つの接点ブレード外側領域(92)を有することを特徴とする、請求項12に記載のプラグ接点素子(100)を製造するためのシート状の半製品(100’)。
【請求項14】
請求項11~13のいずれか一項に記載の半製品(100’)から、空間的な成形、及び/または折りたたみ、及び/または折り曲げにより、請求項1~10のいずれか一項に記載のプラグ接点素子(100)を製造する方法であって、ゾーン及び領域(10~70)の変形後、前記接点ブレード(90)を、前記接点ブレード外側領域(92)によって前記舌部(91)の周りを包囲することによって形成することを特徴とする方法。
【請求項15】
包囲が生じさせられる前に、前記舌部(91)の中央のセンタリングは、前記舌部(91)が、舌部要素接続タブ(81)の変形により、少なくとも長手方向軸Lに平行な中心軸Mに近づけて移動されることによって行われることを特徴とする、請求項14に記載のプラグ接点素子(100)を製造する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電接続を確立するためのプラグ接点素子であって、ラインへの導電接続を確立するための圧着セクションと、端子ボックスへの解除可能な導電接続を確立するための少なくとも1つのプラグイン式接点マンドレルとを有するプラグ接点素子に関する。さらに、本発明は、本発明によるプラグ接点素子を製造するためのシート状または板状の半製品、及びプラグ接点素子を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気接点素子、接点構成、挿抜可能なケーブル接続素子及びそれらに適した製造方法は、既知の従来技術で利用可能である。ソケットまたはプラグ接点素子は、圧着接点として構成され得る。電気接点タスクのための接続技術において、圧着接点は、タブを有する素子として設計され、そのタブの端部は、電気導体の周りで曲げられ、同時に電気導体に押し付けられる。この利用可能な接続技術は、圧着と呼ばれる。このために必要な成形及びプレス作業は、多くの場合、この目的のために準備された半製品に反映され、この半製品は、非圧着であるかまたは予備圧着された出発材料として存在し、後の接点素子を形成する。圧着接続を実現するために、半製品は、圧着工具のアンビルに置かれることが多い。次いで、導電体または導電体の剥離部分が接点素子上に配置される。その後、接点素子と導電体との間に機械的に安定した導電接続を確立するために、少なくとも1つの圧着タブが剥離部分の周りで曲げられ、この部分に押し付けられる。
【0003】
使用する用途に応じて、圧着接続には、異なる要件と部分的に累積的な要件とが課せられる。例えば、機械的強度、耐久性、電気エネルギーの低抵抗伝達、耐腐食性、気密性及び液密性が挙げられる。
【0004】
通常、導電性であるフィードライン、ケーブルまたは同等のラインを接点素子に固定するという機能的なタスクを有する圧着接点に加えて、接点構成要素には、複数のさらなる要件がある。このような理由から、圧着接続領域に加えて、接点構成要素内には、一体的にまたは別個に設けられる、別のボディタイプの構成要素が存在する。この例としては、クランプ及びガイド要素、ソケット、コネクタピース、プラグイン式接点等が挙げられる。
【0005】
接点構成要素を製造するための既知の方法は、特に打抜き及び成形プロセスである。まず、打ち抜きステップまたはさもなければより一般的に分離ステップにより、金属シートまたはシート材料から平坦材が分離される。ここで、平坦材に、接点素子及びその規定された機能を形成するための成形を支援する輪郭が、適切な方法で提供される。このようにして提供された平坦な半製品は、その後、1つまたは複数の成形ステップでさらに成形される。可能な成形操作は、折りたたみ、折り曲げ、プレス、深絞りなどの方法で実現することができる。
【0006】
接点素子の他の製造可能性は、焼結、付加製造法またはチッピング、すなわちチップを除去する機械加工などによって実現され得る。
【0007】
平坦な出発材料の打ち抜き及び成形の方法の組み合わせは、接点素子を大量に提供する経済的で信頼性の高い方法であるが、その幾何学的形状が制限されるため、単一部品の接点構成要素、特にソケット接点素子に様々な機能を統合することが制限される。
【0008】
この欠点を軽減する目的で、構成要素の複雑さを低減させるために、および/または複数の部品で接点構成要素を構成するために、一体的に実装された機能が制限または削減されている。例えば、3Dプリントまたはステレオリソグラフィーなどの付加的な製造法も考慮の対象になるが、これらは、限られた範囲でのみ大量生産に適しており、経済的にも不利であり、加工できる材料に関しても制限がある。
【0009】
独国特許出願公開第10 2017 126 185 A1号明細書の主題は、その基本概念が、弾力性があるクランプ素子を有する接点素子と、撚り線導体に接触するためのクランピングスプリングアームとを含み、前記クランプ素子が、接点素子の周囲に係合する締結アームを持つという発明である。このようにして、プラグイン式接触セクションを有する接点素子が提供され、この接点素子は、撚り線導体の接触及び解除可能なプラグイン式接触という複合的な機能要件に対応するために2部品構造となっている。
【0010】
既知のプラグ接点素子は、特に経済的な生産、プラグイン及び/または接触の安全性、機械的強度、構造的完全性、耐久性、耐衝撃性及び/または耐振動性、耐腐食性、導電特性を含み得る欠点を有し、それらを満たさないかまたは完全には満たさない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、上述の欠点を少なくとも部分的に軽減すること及び単一部品のプラグ接点素子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
これを達成するために、本発明は、導電接続を確立するための単一部品構造のプラグ接点素子であって、ラインへの導電接続を確立するための圧着セクションと、端子ボックスへの解除可能な導電接続を確立するためのプラグイン式接点、接点ブレード及びプラグイン式接点マンドレルとを備えるプラグ接点素子を提案する。さらに、本発明は、プラグ接点素子を製造するためのシート状の半製品と、成形による製造方法とを提案する。
【0013】
本発明は、単一部品のプラグ接点素子のための半製品としての平坦材の幾何学的な複雑さ及び/または成形のシーケンスが、従来技術に存在する欠点を少なくとも部分的に軽減し、さらに、さらなる利点を提供するのに適していることを認識する。
【0014】
本発明は、プラグ接点素子に適合するエッジ形状を有するシート状の平坦材から出発して、好ましくは成形の方法で接点構造を形成することを提案し、この接点構造は、プラグインゾーン、すなわちプラグイン式接点、接点ブレード及びプラグイン式接点マンドレルの領域でサンドイッチ状折りたたみを満たし、その結果、プラグイン式接点の断面は、折りたたみ後に3倍の材料厚さを有する。
【0015】
本発明によれば、接点ブレードの形状によって内側に形成された空洞は、舌部で満たされるかまたは占有され、その結果、プラグイン式接点マンドレルの外側材料は、内側で支持される。3倍の材料厚さ及び/またはこの支持効果により、強度が大幅に向上する。
【0016】
内側の舌部要素及び外側の接点ブレード領域並びに圧着セクションまたはラインを固定するためのセクションは、いずれもプラグ接点素子の単一部品構成部分である。その結果、端子ボックスへのプラグイン式接点マンドレルの2重アタッチメントを実現する構造状況が達成される。第1のアタッチメントは、接点ブレード外側領域によって実行され、第2のアタッチメントは、舌部要素によって実行される。この2重アタッチメントにより、構造及び同様に接点ブレードの高い安定性が得られる。
【0017】
本発明は、好ましくは、接点ブレード領域に対称的な折り目及び対称的な断面が形成されることを提供する。これは、舌部が軸対称または点対称の方法で接点ブレード外側領域に包まれることを意味する。ここで、外側材料の接合部は、好ましくは、対称面にある。対称的な形状の状態と異なる設計も同様に本発明によって支援される。
【0018】
従来技術に存在する欠点が少なくとも部分的に軽減されることに加えて、本発明による教示は、複数の利点を与える。
【0019】
本構造は、プラグ接点素子の単一部品設計を支援し、その結果、それは、本発明による外側エッジ形状を有する板状のシート状平坦材によって製造することができる。その結果、大量生産に適した効率的な製造の利点がさらに得られる。
【0020】
このプラグ接点素子は、サンドイッチ状折りたたみで実現され、その結果、材料の3重、または2層及び/若しくは3層の積み重ねにより、プラグ接点素子の強度及び構成要素全体の強度の両方が高められる。接点ブレードのプラグ接点素子への2重アタッチメント状態により、強度及び構造的完全性が大幅に向上する。
【0021】
プラグイン式接点マンドレルの外側材料は、内側舌部要素の周りで折られ、その結果、丸みを帯びた領域において非常に小さいコーナ半径が構成されうる。このようにして、本発明は、好ましくは、長方形の断面を有するプラグイン式接点マンドレルの平面構成で増加した面積を補助し、その面積は、接触面積として利用可能である。その結果、接触面積が増加することにより、導電接続のための接触品質が向上する。
【0022】
本発明による幾何学的設計のさらなる利点は、寸法、形状及び位置に関する狭い公差範囲内での拡張性及び/または高精度の再現性にある。その結果、非常に高い品質要求が保証され、厳しい安全基準を満たすことができる。
本発明は、1つの好ましい例示的な実施形態に基づいて、図面を参照して以下のテキストでより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1a-1b】プラグ接点素子及び拡大して示されているプラグイン式接点領域の代表的な一実施形態を示す斜視図である。
図2a-2b】プラグ接点素子の代表的な実施形態を示す平面図及び底面図と、その端面図である。
図3a-3b】プラグ接点素子及び拡大して示されているプラグイン式接点領域の代表的な実施形態を示すさらなる斜視図である。
図4】例えば打ち抜きプロセスなどの輪郭形成の製造ステップ後でかつ折り曲げ及び折りたたみによる成形前の、プラグ接点素子のための半製品としてのシート状の単一片の平坦材の可能な一実施形態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1aは、様々なセクション10~60と、接続セクション80を介して端子ボックス70に固定された接点ブレード90とを有するプラグ接点素子100の例示的な一実施形態の斜視図を含む。プラグイン式接点マンドレル90の主要な要素は、内側舌部91及び接点ブレード外側領域92である。
【0025】
図1bは、接続セクション80を介して互いに結合された端子ボックス70とともに拡大スケールで示されているプラグイン接触領域90を示す。主要構成要素である舌部91及び外側領域92を有する接点ブレード90、及びそれぞれの接続タブ81、82によって形成される接続セクション80の両者は、半製品の平板100’に基づいた方法で一体部品として構成されている。
【0026】
内側に配置され、かつこの例示的な実施形態では中央または中心に配置された舌部91は、接点ブレード外側領域92によって周囲を包囲されるか、または縁取られている。舌部91は、正方形または長方形の断面を有する。他の断面も考えられ、例えば楕円形、円形、卵形または三角形である。正方形の断面以外の断面は、半製品の平坦材100’に基づいた方法で大規模形成(熱間若しくは冷間)、混錬または機械加工によって製造することができる。舌部91の長手方向Lにおいて、舌部91は、接点ブレード外側領域92によって包まれ、少なくとも1つの継ぎ目または接合部93は、好ましくは、実現された折りたたみプロセスによって形成される。この接合部93は、空隙を伴ってまたは伴わずに構成され得る。
【0027】
接点ブレード外側領域92は、少なくとも1つの長手方向のエッジに丸みまたは面取り94を有することができ、および/または折り曲げプロセスによって変形され得る。面取りまたはチップ95は、任意選択的に、端面に存在する場合もあり、プラグイン式接点90の相手方部品にねじ込みを支援する。チップ95は、端部が包まれた舌部91と面一であるか、または端部が舌部91から後退されるか、もしくは舌部91を越えて突出するように構成され得る。
【0028】
図2aは、プラグイン式接点マンドレル90への接続セクション80を有するプラグ接点素子100の例示的な実施形態の平面図及び底面図を示す。
【0029】
プラグ接点素子100の端面図が図2bに示されている。この例示的な実施形態の舌部接続タブ81は、テーパ状の構成であり、すなわち、タブの幅は、接点ブレード90の方向の長手方向の範囲Lにおいて徐々に減少する。場合によっては、タブは長手方向Lに対して一定の幅を有していることも可能である。端子ボックス70及び/または舌部要素91における舌部接続タブ81のアタッチメント領域は、例えば丸みを付けることによって形成された緩やかな曲線で形成することができ、その結果ノッチ効果が局所的に低減される。
【0030】
同様に、接点ブレード外側領域の接続タブ82は、図示されるように、テーパ状であり、かつ空間的に湾曲状であり得、これは、それが端子ボックス70のアタッチメントに関して平面外に平行に形成され、かつこの平面外に形成されることによる。本発明は、好ましくは、接点ブレード外側領域の接続タブ82が、端子ボックス70において、その外側輪郭において部分的に周囲に延び、及び/または接点ブレード外側領域92への接続領域において部分的に周囲に延びるように設計されることを提供する。このようにして、本発明による構造は、この接続領域において特別な設計強さ及び曲げ強度を達成し、これは、舌部接続タブ81の相互作用によってさらに高められる。
【0031】
図3aは、プラグ接点素子100の例示的な実施形態を、互いに異なる空間的向きを有する2つの斜視図で示す。この例では、プラグイン式接点マンドレル90の長手方向の範囲の程度は、端子ボックス70の長手方向の範囲の程度にほぼ等しい。プラグイン式接点の相手方またはプラグイン式接点ソケットへの接点ブレード90の必要なプラグイン深さに応じて、他の長さ構成も可能であり、本発明によって支援される。
【0032】
図3aと比較して3次元的に拡大して示されたプラグイン式接点領域90及び接続セクション80が、図3bの主題である。端子ボックス70及び接点ブレード外側領域92上の部分的に円周上にある接続タブ接点ブレード外側領域82は、3次元的な広がりで示されている。接点マンドレル先端部95は、少なくとも部分的に丸みを帯びた部分Rとして構成され得る。
【0033】
図4は、輪郭形成製造ステップ、例えば打ち抜きプロセス後でかつ折り曲げまたは折りたたみによる成形前の、プラグ接点素子100の半製品としてのシート状の単一平坦材100’の1つの可能な実施形態の平面図を示す。
【0034】
後続の接点ブレード90は、舌部91及び接点ブレード外側領域92の要素として、接続領域80またはタブ81、82を介して端子ボックス材料70に一体に結合されている。
【0035】
本例の幾何学的構成は、接点ブレード外側領域92が長手方向軸Lに対してオフセットされた状態で構成されることを提供する。このオフセットと、舌部91から長手方向軸Lに対して横方向に実現された間隔とは、端子ボックス70から形成されるエッジ長さとともに、舌部91を包み込む接点ブレード外側領域92の囲みの種類を決定する。図示の変形形態は、図1図3による接合部93を有する対称的な折りたたみを支持する。
【0036】
偏心接合部93、U字形の囲みまたは他の幾何学的な折りたたみ状態の場合、接続領域80、タブ81、82の停止位置、接点ブレード要素91、92の幅の比及び端子ボックスのエッジの長さの関係に関する形状及び位置の変更が必要となる。
【0037】
プラグ接点素子100を構成するための変形プロセスは、半製品の平坦材100’の4つの領域に大別することができる:
- 中間の中央領域MB、
- 2つの隣接する外側領域、
- 舌部91の中心、及び
- 接点ブレード外側領域による舌部の包み込み。
【0038】
中央領域MBは、ハンドリング領域10及び端子ボックス70の領域において、変形しないかまたはごくわずかな程度に変形するのみであり、その結果、本質的に平坦な構造が維持される。他の領域では、球状のまたは空間的な変形は、異なる設計、例えば円筒形のセクションの様式で生じる。
【0039】
それぞれの外側領域は、折り曲げ加工、折りたたみプロセスまたは自由変形の対象であり得る。特に、端子ボックス70の領域では、折り曲げ及び折りたたみシーケンスを提供することができる。
【0040】
半製品100’のゾーン及び領域10~70の変形プロセスが少なくとも実質的に実施された後、プラグイン式接点領域80、90が成形される:
a.舌部91が、舌部要素接続タブ81の変形により、少なくとも長手方向軸Lに平行な中心軸Mに近づけて移動されることによる舌部91の中間センタリング;
b.接点ブレード外側領域92による舌部91の周囲への包囲の形成。
【0041】
ステップbは、接点ブレード外側領域92の、それに近づけて移動される舌部91のセンタリングに応じて要求される、その接続タブ82の変形による、センタリング動作によって補完することができる。
【符号の説明】
【0042】
10 ハンドリングセクション
20 第1の接続セクション
30 絶縁セクション
40 第2の接続セクション
50 圧着セクション
60 第3の接続セクション
70 端子ボックス、端子ボックス材料
80 接続セクション、プラグイン式接点素子
81 接続タブ舌部、舌部要素
82 接続タブ、接点ブレード外側領域
90 プラグイン式接点、接点ブレード、プラグイン式接点マンドレル、プラグイン式接点領域
91 舌部、舌部要素
92 接点ブレード外側領域
93 継ぎ目、接合部、プラグイン式接点マンドレル接合部
94 丸み、面取り、折り曲げエッジ領域
95 面取り、先端部、接点マンドレル先端部
100 プラグ接点素子
100’ 半製品平板材料
L 長手方向軸
M 中心軸
R 丸みを帯びた部分、丸め部分
MB 中央領域
図1a
図1b
図2a
図2b
図3a
図3b
図4
【国際調査報告】