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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-15
(54)【発明の名称】分娩後出血治療デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/42 20060101AFI20220708BHJP
【FI】
A61B17/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568409
(86)(22)【出願日】2020-05-14
(85)【翻訳文提出日】2021-12-24
(86)【国際出願番号】 US2020032945
(87)【国際公開番号】W WO2020232278
(87)【国際公開日】2020-11-19
(31)【優先権主張番号】62/847,462
(32)【優先日】2019-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521497730
【氏名又は名称】オブステトルックス, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】OBSTETRX, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】バロフスキー, アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ブラード, メアリー
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160HH20
4C160MM32
(57)【要約】
分娩後出血(PPH)を治療するための子宮内デバイスが、適用具システムとともに説明される。諸実施形態では、PPHデバイスは、複数のスポンジで満たされたメッシュポーチからなる。各スポンジは、血液などの液体を吸収すると拡張するように設計される。メッシュポーチ内のスポンジの集合的な拡張により、PPHデバイスは患者の子宮内で拡張し、血流を止めるために圧力をかける。PPHデバイスは適用具内に装填され、適用具は次いで患者に挿入され、対応するプランジャが使用されてPPHデバイスを展開する。治療の完了後、PPHデバイスは、患者の外側に露出しているポーチに取り付けられた取出し紐を使用して取り出され得る。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分娩後出血(PPH)を治療するための方法であって、管状ポーチ内に配設された複数のスポンジを患者の子宮内に置くステップを含み、
前記複数のスポンジのそれぞれは、流体を吸収すると体積が拡張するように構成され、
前記管状ポーチは、メッシュ材料からなり、
前記管状ポーチは、長さおよび断面を有し、その長さはその断面よりも長く、
前記複数のスポンジは、血液を吸収することによって前記患者の子宮内で拡張するように構成される、分娩後出血(PPH)を治療するための方法。
【請求項2】
管状ポーチ内に配設された複数のスポンジを患者の子宮内に置くステップが、
管状適用具を患者の膣管に挿入し、前記管状適用具の開口端部を含む部分が前記患者の子宮内に配設されるようにする、工程と、
プランジャを使用して、前記管状ポーチを前記管状適用具から前記患者の子宮内に導入する工程と、
前記管状ポーチを前記患者の子宮に残して、前記管状適用具を取り出す工程とをさらに含む、請求項1に記載の分娩後出血(PPH)を治療するための方法。
【請求項3】
前記スポンジが、管状ポーチの長さ2.5cmあたり最大1.6gのスポンジの密度で前記管状ポーチ内に分布する、請求項1に記載の分娩後出血(PPH)を治療するための方法。
【請求項4】
前記患者の子宮から前記管状ポーチを取り出すステップをさらに含む、請求項1に記載の分娩後出血(PPH)を治療するための方法。
【請求項5】
前記管状ポーチが、前記管状ポーチの端部に配設された取出し紐をさらに備え、
前記管状適用具を取り出すステップが、前記取出し紐の少なくとも一部を前記患者の子宮の外側に残す工程を含む、請求項2に記載の分娩後出血(PPH)を治療するための方法。
【請求項6】
前記取出し紐を引っ張ることによって前記患者の子宮から前記管状ポーチを取り出すステップをさらに含む、請求項5に記載の分娩後出血(PPH)を治療するための方法。
【請求項7】
分娩後出血(PPH)を治療するためのデバイスであって、前記デバイスが、
第1の端部および前記第1の端部から離れた第2の端部を有する管状ポーチであって、メッシュ材料からなり、長さおよび断面を有し、その長さは、その断面よりも長い、管状ポーチと、
前記管状ポーチ内に配設される複数のスポンジであって、前記複数のスポンジのそれぞれは、流体を吸収すると体積が拡張するように構成される、複数のスポンジとを備え、
前記管状ポーチは、前記複数のスポンジの少なくとも一部が前記流体を吸収して拡張すると拡張するように構成される、分娩後出血(PPH)を治療するためのデバイス。
【請求項8】
前記管状ポーチが、250~350個のスポンジで満たされる、請求項7に記載の分娩後出血(PPH)を治療するためのデバイス。
【請求項9】
前記管状ポーチが、前記管状ポーチ内に配設される前記複数のスポンジにより、前記管状ポーチの長さ2.5cmごとに1.6g以下のスポンジのスポンジ密度がもたらされるようにサイズ設定される、請求項7に記載の分娩後出血(PPH)を治療するためのデバイス。
【請求項10】
スポンジ先端が、前記管状ポーチの前記第1の端部に配設される、請求項7に記載の分娩後出血(PPH)を治療するためのデバイス。
【請求項11】
前記スポンジ先端が、圧縮されていないスポンジからなる、請求項10に記載の分娩後出血(PPH)を治療するためのデバイス。
【請求項12】
前記スポンジ先端が、前記複数のスポンジと同じスポンジ材料を含む、請求項10に記載の分娩後出血(PPH)を治療するためのデバイス。
【請求項13】
取出し紐が、前記第2の端部に配設される、請求項7に記載の分娩後出血(PPH)を治療するためのデバイス。
【請求項14】
前記管状ポーチが、その長さが増加するとその断面が減少するように構成される、請求項7に記載の分娩後出血(PPH)を治療するためのデバイス。
【請求項15】
前記複数のスポンジのそれぞれが、液体を吸収する前に、0.7~7000mmの範囲内の体積を占める、請求項7に記載の分娩後出血(PPH)を治療するためのデバイス。
【請求項16】
分娩後出血(PPH)を治療するためのシステムであって、前記システムが、
PPHデバイスであって、
長さおよび断面を有し、その長さがその断面よりも長い、多孔性管状ポーチと、
前記管状ポーチ内に配設される複数のスポンジであって、各スポンジは、流体を吸収すると体積が拡張する材料からなる、複数のスポンジと
を備えるPPHデバイスと、
中空チューブからなり、前記PPHデバイスを受け入れ収容するようにサイズ設定された適用具と、
前記中空チューブに挿入するように構成されたプランジャとを備える、分娩後出血(PPH)を治療するためのシステム。
【請求項17】
前記プランジャが、ハンドルと、前記適用具の直径よりも大きいサイズの柄と、前記中空チューブに挿入するように構成されたプランジャシャフトとからなり、前記柄が、前記ハンドルを前記プランジャシャフトから分離する、請求項16に記載の分娩後出血(PPH)を治療するためのシステム。
【請求項18】
前記多孔性管状ポーチが、メッシュ材料からなる、請求項16に記載の分娩後出血(PPH)を治療するためのシステム。
【請求項19】
前記メッシュ材料が、拡張性である、請求項18に記載の分娩後出血(PPH)を治療するためのシステム。
【請求項20】
前記複数のスポンジが、250~350個のスポンジを含む、請求項16に記載の分娩後出血(PPH)を治療するためのシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本出願は、その全体が参照によって具体的に組み込まれる、2019年5月14日に出願された米国仮特許出願第62/847,462号明細書の出願日遡及の優先的特典を主張するものである。
【0002】
[0002]本開示は、医療現場で使用可能な止血包帯、特に、分娩後および同様の産科出血または大量出血を管理するために使用可能なデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]妊娠および出産に関連するリスクは、世界中の女性および子供たちの生活と幸福に深刻な脅威をもたらす。具体的には、分娩後出血(PPH)は、低所得国における妊産婦死亡の主な原因であり、世界の妊産婦死亡全体の4分の1を占めている。PPHは通常、出生後24時間以内の500ml以上の失血として定義される。子宮弛緩、または分娩後の子宮の効果のない収縮が、PPH症例の大部分の原因である。PPHに関連するすべての死亡の大部分は、出産後24時間以内に発生する。これらの死亡のほぼすべては、適時の適切な管理によって防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】様々な実施形態による、PPHの治療のための例示的なデバイスの上面図である。
図2】様々な実施形態による、図1に示すPPHデバイス内に含まれ得る例示的なスポンジの側面図である。
図3】様々な実施形態による、例示的な適用具内に含まれた図1のPPHデバイス、および隣にある、PPHデバイスを展開するための例示的なプランジャの上面図である。
図4】様々な実施形態による、図3の適用具およびプランジャを使用して、図1のPPHデバイスを展開するための可能な操作のフローチャートである。
図5】様々な実施形態による、図1のPPHデバイスおよび展開のための適用具の配置の図である。
図6】様々な実施形態による、展開された構成における図1のPPHデバイスの図である。
図7】様々な実施形態による、展開から取り出された図1のPPHデバイスの図である。
図8】様々な実施形態による、先端および取出し紐を欠く第2の例示的なPPHデバイスの図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
[0012]以下の詳細な説明では、その一部を形成し、実施され得る例示的な実施形態として示されている添付の図面を参照する。本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、構造的または論理的変更を加えることができることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物によって定義される。
【0006】
[0013]様々な動作は、実施形態を理解するのに役立ち得る方法で、順番に複数の個別の動作として説明され得る。ただし、説明の順序は、これらの動作が順序に依存することを意味すると解釈されてはならない。
【0007】
[0014]説明には、上/下、後/前、および上部/底部などの遠近法に基づく説明が使用され得る。そのような説明は、議論を容易にするために使用されるにすぎず、開示された実施形態の適用を制限することを意図するものではない。
【0008】
[0015]「結合される」および「接続される」という用語が、それらの派生語とともに使用され得る。これらの用語は、相互の同義語として意図されたものではないことを理解されたい。むしろ、特定の実施形態では、「接続される」は、2つ以上の要素が互いに直接物理的に接触していることを示すために使用され得る。「結合される」は、2つ以上の要素が直接物理的に接触していることを意味することができる。ただし、「結合される」はまた、2つ以上の要素が互いに直接接触していないが、それでも互いに協働または相互作用していることを意味することもできる。
【0009】
[0016]説明の目的のために、「A/B」の形式または「Aおよび/またはB」の形式の語句は、(A)、(B)、または(AおよびB)を意味する。説明の目的上、「A、B、およびCの少なくとも1つ」という形式の語句は、(A)、(B)、(C)、(AおよびB)、(AおよびC)、(BおよびC)、または(A、BおよびC)を意味する。説明の目的上、「(A)B」の形式の語句は、(B)または(AB)を意味し、すなわち、Aは任意選択の要素である。
【0010】
[0017]本説明は、「実施形態」または「諸実施形態」という用語を使用することができ、これらはそれぞれ、同じまたは異なる実施形態のうちの1つまたは複数を指すことができる。さらに、実施形態に関して使用される「備える」、「含む」、「有する」などの用語は、同義語である。
【0011】
[0018]PPHは、いくつかの異なる技術を使用して治療することができる。例えば、子宮タンポナーデは、効果的な安定化治療であると同時に、出産に伴う失血を減らすために実施できる中間手段でもある。子宮タンポナーデには、様々な戦略が利用されてきた。これらには、滅菌ガーゼを使用した子宮パッキング、膨張したフォーリーカテーテル、コンドームカテーテル、およびシリコン産科用バルーンが含まれる。症例シリーズデータは、根治手術の準備中に失血を減らすためのこれらの方法の有効性を実証している。利用可能なデバイスの範囲にもかかわらず、理想的なものはない。適切な量の滅菌ガーゼによる効果的なパッキングは、経験の浅い医療提供者が麻酔薬なしに患者に達成するのは容易ではない。バルーンカテーテルの展開は、より効果的であるが、高度な臨床スキルおよび判断を必要とするより複雑な手順である。トレーニングの進歩および既製のドレッシングおよびデバイスの使用により結果は改善されてきているが、人員による比較的少ないトレーニングで確実に展開できる、PPHを効果的に治療するデバイスの必要が依然としてある。
【0012】
[0019]開示する実施形態は、PPHに対処する際に使用されるデバイスおよび関連する適用具を含む。開示するPPHデバイスの実施形態は、拡張して創傷に圧力を加えて流れを止めながらも、創傷から血液および他の体液を吸収するのに有効なスポンジ技術を使用することができる。開示するPPHデバイスの実施形態は、流体が複数のスポンジに流れて吸収されることを可能にしながら、挿入および取り出し中に複数のスポンジを保持するように設計された多孔性ポーチ内に複数の小さなスポンジ(すなわち、「ミニスポンジ」)を収容する。複数のスポンジを収容するポーチを使用すると、各スポンジを個別に挿入および取り出すという長いプロセスを必要とせずに、すべてのスポンジを1回の動作で挿入できることによって、迅速な展開および取り出しが支援される。単一またはいくつかの大きなスポンジではなく、多孔性ポーチ内で複数のスポンジを使用すると、スポンジは、展開中に子宮腔の形状を取り、子宮腔を満たすことを可能にしながら、取り出しを容易にするために子宮頸部および膣管の直径に合わせて変形する。
【0013】
[0020]本明細書に説明するスポンジおよび関連材料の特定の実施形態にもかかわらず、スポンジは、開示するPPHデバイスの実施形態と互換性のある任意の適切な液体拡張性物品または材料を使用して実装することができる。「液体拡張性」とは、液体と接触すると占有体積が拡張する任意の材料または物質を指す。一旦拡張すると、スポンジなどの液体拡張性物品は、柔らかくてしなやかになり得る。特定の理論に限定されることなく、この品質により、液体拡張性物品が、不規則な創傷の隙間、ギャップ、および亀裂に適合することが可能になり得る。さらに、様々な実施形態に関して本明細書でより詳細に説明するように、複数の比較的小さなスポンジ、例えば、ミニスポンジを使用することにより、開示するPPHデバイスの実施形態において複数のスポンジが互いに対して移動するにつれて、全体の形状が変化し、適合することができる。
【0014】
[0021]図1には、例示的なPPHデバイス100の構成要素が、示されている。例示的なPPHデバイス100は、ほぼ管状のポーチ102と、ポーチ102の第1の端部に配設された先端104と、第1の端部から離れたポーチ102の第2の端部に配設された取出し紐106とを含む。図示する実施形態では、ポーチ102は、複数のスポンジ108で満たされている。ポーチ102のほぼ管状の、または細長い性質は、スポンジ108の拡張に続いて、収縮する可能性のある子宮頸部を介してポーチ102を取り出すのを容易にするのに役立つ。1つの可能な実施形態では、スポンジポーチ102は、約300個の圧縮されたセルローススポンジを含む多孔性の拡張性ポーチ(平幅4.5cm×長さ80cm)からなる。ポーチ102は、いくつかの実施形態では、医療グレードの超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)繊維で構築された管状ニット織布である。
【0015】
[0022]ポーチ102は、通常、諸実施形態では、ポーチ102内に収容されたスポンジ108の量およびタイプに関してサイズ設定される。図示する実施形態では、ポーチ102は、その断面よりも長い長さを有する細長いチューブである。ポーチ102は、断面がほぼ円形または卵形であり得る。諸実施形態では、断面は、収縮していない子宮の子宮頸部を通して容易に受け入れられ、以下で論じる適用具の本体内に収まるようにサイズ設定される。諸実施形態では、ポーチ102の細長い長さは、最適なスポンジ密度を提供するように選択され、このスポンジ密度により、PPHデバイス100が患者の子宮から快適に引き出されることを可能にしながらも、血流を止めるための吸収および圧力が最大化される。様々な実施形態では、ポーチは、1cmから15cmまでの平幅、および25cmから150cmまでの長さの範囲であり得る。これらの寸法は範囲の例としてとらえるべきであり、必ずしも限定ではない。長さが平幅を超えている限り、特定の実装では、これらの範囲外の他の寸法が可能になり得る。所与のポーチ102の特有の幅および長さの選択は、所与の患者、ポーチ102を満たすためのスポンジ108の選択および特性、およびスポンジ108が拡張するにつれてポーチ102の寸法が変化する方法によって決まる(以下で詳細に論じる)。例えば、上記で説明した実施形態では、ポーチ102は、(空であり、スポンジで満たされる前である)約4.5cmの平幅×80cmの長さである。
【0016】
[0023]ポーチ102の例示的な実施形態では、ポーチ102は、約300個の圧縮されたスポンジ108、すなわち公称直径9.8mmおよび4~5mmの圧縮高さのスポンジ108を保持する。そのようなスポンジが圧縮セルロースから製造される場合、その結果、ポーチの長さ2.5cmあたり約10+/-3個のスポンジ、または重量で表すと、ポーチの長さ2.5cmごとに1.6gのスポンジ、または 0.64g/cmの密度のスポンジ密度が得られる。様々な実施形態では、0.45~0.83g/cmの間の密度の範囲を使用することができる。他の実施形態では、0.2g/cmという低い密度を使用することができ、上限範囲は1g/cmである。これらの密度は、セルロースから製造されたスポンジ108について経験的に決定されている。異なるタイプのスポンジ材料および/または異なるスポンジのサイズまたは形状を使用すると、前述の最適なスポンジ密度を達成するためにポーチ102に異なる寸法が必要となり得る。さらに、密度は、スポンジ108の材料および/または構成の選択に応じて、様々な実施形態において、所与のポーチについてこれらの範囲から逸脱することがある。例えば、スポンジ108がセルロースよりも密度の高い材料から製造される場合、1g/cmを超える密度が許容できる結果をもたらすことができ、一方で、セルロースよりも密度の低い材料から製造されるスポンジ108は、0.2g/cm未満の密度で許容できる結果をもたらすことができる。ポーチ102に挿入されるスポンジの実際の数は、スポンジの材料および寸法の変動により変動する可能性があるため、上記で述べたスポンジの数は概算の数であることが、当業者には理解されるであろう。さらに、PPHデバイス100は、異なるサイズの患者に対応するために諸実施形態においてサイズが変動することができ、その結果、スポンジの数もさらに変動する。いくつかの実施形態では、スポンジの数は、250から350個の範囲であり得る。他の実施形態は、295から305個のスポンジ、290から310個のスポンジ、275から325個のスポンジ、200から400個のスポンジ、100から500個のスポンジ、1から500個のスポンジ、前述のいずれかの間の範囲、前述の範囲外の数の別の範囲、または特にポーチ102の長さおよび/または断面が変化し得る実施形態では少なくとも1つのスポンジを有することができる。
【0017】
[0024]さらに他の実施形態では、ポーチ102は、2つ以上の区画またはセクションに分離され得る。1つ、複数、またはすべての区画は、スポンジ108で満たされ得る。いくつかの実施形態では、第1の区画が、第1のタイプのスポンジ108で満たされてもよく、第2の区画が、第2のタイプのスポンジ108で満たされてもよい。ポーチ102が3つ以上の区画を有する実施形態では、区画のいくつかが、第1のタイプのスポンジ108で満たされてもよく、他の区画が、第2のまたは追加のタイプのスポンジ108で満たされてもよい。さらなる実施形態では、すべての区画が、同じスポンジ108で満たされてもよい。いくつかの実施形態では、区画は、同じまたは異なるサイズのものであることができ、および/または異なるスポンジ密度、または同じスポンジ密度までスポンジ108で満たされ得る。いくつかの実施形態は、前述のいずれかの組合せを含むことができる。
【0018】
[0025]図示するように、ポーチ102の繊維は、本質的に、流体(PPHからの血液など)が各スポンジ108まで容易に進むことを可能にするメッシュ材料である。さらに、繊維は、諸実施形態では、流体を吸収するときの様々なスポンジ108の拡張に対応しながら、拡張するときのスポンジ108に対して最小または全く抵抗を示さないように、本質的に膨張可能であり得る。したがって、膨張可能な材料により、スポンジ108は、ポーチ102によって実質的に最大の拡張を達成することを妨げられない。様々な実施形態では、ポーチ102は、正のポアゾン比を有することができ、ポーチ102が長さ方向に引き伸ばされるとき、特にその中央範囲(例えば、ポーチ102の各端部間の領域)の周りで径方向に狭くなり(すなわち断面積が減少し)、例えばスポンジ108が流体を吸収し、ポーチ102を満たすように拡張するとき、ポーチ102が径方向に拡張されるにつれて長さ方向に同様に短くなる。この正のポアソン比の振る舞いにより、PPHデバイス100は液体を吸収し拡張して、子宮内に置かれると前述の止血効果を提供することができ、その一方で除去プロセス中に伸ばされると狭くなり、PPHデバイス100が狭い子宮頸部または収縮した子宮頸部を通過できるようになる。諸実施形態では、特に膨張性材料を使用する実施形態では、ポーチ102の拡張性は、ポーチ繊維の構造を選択することによって達成することができる。例えば、いくつかの実施形態は、管状のよこ糸ニットを利用することができる。他の実施形態は、追加的または代替的に、多孔性繊維材料に折り目を導入することができる。膨張性材料を使用するポーチ102の実施形態では、繊維自体は、低弾性材料、または比較的高い強度および高い潤滑性(例えば低摩擦性)特性も提供する超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)などの非弾性材料から製造することができる。
【0019】
[0026]他の実施形態では、ポーチ102は、弾性材料を利用することができる。そのような実施形態では、繊維の弾性の程度は、スポンジ108の膨張度および/またはPPHデバイス100の全体的な拡張を所定のおよび/または所望の量に制御するように選択され得る。いくつかのそのような実施形態では、繊維は、所望の膨張性または弾性特性に応じて、性質上本質的に弾性であってもなくてもよい。他の実施形態は、医療用途に適切であり、および/または特定の実施形態に適切であるように、透過性および弾性/拡張などの様々な特性を有する異なるタイプの繊維および/または異なる繊維材料を使用することができる。例えば、繊維材料は、適用具300からのポーチ102の展開を容易にするための1つまたは複数の低摩擦材料と、引き裂くことなくスポンジ108の拡張に続いて、収縮した子宮頸部を介してポーチ102を取り出すことを容易にするための高引張強度とを含むことができる。
【0020】
[0027]任意選択の取出し紐106は、取出し紐を含む実施形態では、治療後の取り出しを容易にするためにポーチに取り付けられた1cm×20cmの綿織物紐である。代わりに、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレンなどのような適切な医学的に安全な合成材料など、取り出しによって課せられる応力に耐えることができる他の材料を取出し紐106に使用することができる。取出し紐106の長さもまた、いくつかの実施形態では変動し得るか、または所与の患者/実装に必要なように変更され得る。取出し紐106は、ポーチ102から分離することなく、または取出し紐106またはポーチ102のいずれかを引き裂くことなく、PPHデバイス100の取り出し中に取出し紐106上に課される引張力に耐えるあらゆる種類の固定方法で、ポーチ102(特に、ポーチ102の第2の端部)に取り付けられ得る。取出し紐106は、縫製、接着剤、音波溶接、または別の適切な取付方法を使用して固定され得る。取出し紐106のサイズおよび/または材料、ならびに取出し紐106がポーチ102に接合される機構は、所与のPPHデバイス100のサイズに関して選択され得る。
【0021】
[0028]ポーチの第1の端部は、諸実施形態では、適用具先端として働き、スポンジ108への流体の侵入を防ぐのを助ける先端104を任意選択で含むことができる。様々な実施形態では、先端104は、ポーチ102の内側に収容されている。そのような実施形態では、ポーチ102は2つ以上の区画(上記で説明されたものなど)に分離することができ、ここで、先端104は、1つの区画内に収容され、スポンジは他の区画またはその複数の区画内に別個に収容される。他の実施形態では、先端104は、取出し紐106を取り付けることができる第2の端部とは反対側にある管状ポーチ102の第1の端部など、ポーチ102の外側に固定または取り付けられる。様々な実施形態では、先端104は、ゴムまたはコルク様材料を含む。いくつかの実施形態では、先端104は、圧縮されていないスポンジを備え、これは、濡れたときに非常に適合可能であり、および/または柔軟であることができ、それによって収縮した子宮頸部を通しての取り出しを容易にすることができる。他の実施形態では、先端104は、圧縮されたスポンジを含む。他の実施形態では、先端104は、代替的または追加的に、挿入中にスポンジ先端が拡張するのを部分的に防止するために、積層または別の表面コーティングを使用することができる。先端104のコアは、展開中、早期の拡張を引き起こし適切な展開を妨げ得る過剰な流体がスポンジ108に到達するのを防ぎながら、患者内での容易な展開を容易にするのを助けることができる任意の適切な吸収性の医学的に安全な材料またはその複数の材料から作製され得る。図1の実施形態に示されるように、先端104は、ほぼドーム形状を有する。他の実施形態は、適用機構および/または技術、患者の考慮事項、および所与の実施に関する他の関連する懸念に応じて、異なる形状を採用することができる。圧縮されていない、積層されていないスポンジを使用する実施形態は、特に濡れたときに、収縮した子宮頸部を介した比較的容易な取り出しを容易にするのに十分な適合性または柔軟性を提供することができる。さらに別の実施形態では、先端104のドーム部分は圧縮されたスポンジを備え、非ドーム部分は圧縮されていないスポンジを備える。
【0022】
[0029]図2には、いくつかの実施形態による、スポンジ108の1つが示されている。諸実施形態では、各スポンジ108は、液体拡張性の材料または複数の材料から作成される。本明細書で使用される場合、「液体拡張性」とは、液体と接触すると拡張する材料を意味する。材料は、液体と接触する前のまだ乾燥し、場合によっては圧縮された形態であるとき、「拡張前状態」と考えられる。いくつかの実施形態では、各スポンジ108は、セルロース材料から作製される。他の実施形態では、デンプン、キチン、またはキトサン材料などの他の適切な材料が使用され得る。他の実施形態では、各スポンジ108は、スポンジ108が天然または合成材料などの所望の寸法的拡張を達成することを可能にする別の医学的に安全な液体拡張性材料または材料の組合せから構築され得る。さらに他の実施形態では、スポンジ108は、スポンジまたは同様の構造ではなく、ビーズ、プリル、パワー、または乾式および湿式の形の両方でポーチ102内に保持できる別の媒体などの吸収性材料の別の形態因子を使用して実装することができる。形態因子の選択は、ポーチ102の構造および構成によって影響を受け得る。
【0023】
[0030]1つまたは複数のスポンジ108は、圧縮された形態202でポーチ102に配置され、挿入されるまで圧縮された形態202のままである。PPHデバイス100のいくつかの実施形態では、ポーチ102内の各スポンジ108は、同じ材料から製造することができる。他の実施形態では、スポンジ108は、PPHデバイス100の所望の有効性を達成するために、様々な異なる材料から作製され得る。挿入に続いて、各スポンジ108は、流体、例えば血液および血清を吸収し始めることができ、この流体により、各スポンジ108は拡張された形態204に拡張する。いくつかの実施形態では、拡張された形態204は、圧縮された形態202の長さの約10倍であるが、幅はそれほど拡張されていない。図2に示す特定の実施形態では、各スポンジ108は、9.8mmの円形表面直径を有し、4~5mmの初期高さに圧縮される。他の実施形態は、9から10mmの間、7から12mmの間、5から14mmの間、または別の適切な範囲などで直径を変えることができる。各スポンジ108は、六角形に切断することができる。血液と接触すると、各スポンジ108は血液を吸収し、邪魔されていない場合、約20秒以内に40~50mmの圧縮前高さ(例えば、拡張された形態204)まで拡張する。スポンジ108の他の実施形態は、スポンジ108を製造するために使用される形状および/または材料に応じて、異なるサイズに、および/または異なる速度で、例えば5、10、15、25、30秒またはそれ以上で拡張することができる。図示する実施形態のスポンジ108は、幅ではなく長さのみで拡張する。他の実施形態は、異なる圧縮された形態202および拡張された形態204の寸法のスポンジを使用することができ、これは、複数の次元でさらに拡張することができ、例えば長さだけでなく幅も増大する。
【0024】
[0031]スポンジ108がその拡張前の湿っていない形態因子から、拡張後の完全に吸収された形態因子に拡張する時間は、所望の治療結果、例えば、PPHデバイス100が子宮内でどれだけ速く拡張し、すべての血流を止めるかに関して選択され得る。拡張の速度は、PPHデバイス100によって最終的に加えられる止血力の量に影響を及ぼし得る。いくつかの実施形態では、比較的速い速度、例えば、流体への暴露後1分未満で、流れを急速に止めることを達成することが望ましい。他の実施形態では、より遅いまたはより緩やかな拡張が、望ましい場合がある。さらに他の実施形態では、可変の拡張速度を有するスポンジ108の混合物を使用することができ、より速く拡張するスポンジ108は迅速な初期止血を提供し、より遅く拡張するスポンジ108は、初期止血が不十分な場合にしみこみ続け得る流体を継続的によりゆっくりと吸収し、それによって止血圧力を増大させる。
【0025】
[0032]様々な実施形態では、ポーチ102内に配設された複数のスポンジ108は、すべてサイズが均一であり得るか、またはサイズの混合物を含むことができる。一実施形態では、各スポンジ108は、同じ直径を有し得るが、異なる長さを有し得る。あるいは、直径はスポンジ108間で変動し得る。上記の組合せも提供される。
【0026】
[0033]様々な実施形態によれば、拡張されたスポンジ108は、圧縮されたスポンジ108よりも大きな体積を占める。様々な実施形態では、それぞれの圧縮されたスポンジ108と拡張されたスポンジ108の平均体積比は、少なくとも4倍である。他の実施形態では、それぞれの圧縮されたスポンジ108と拡張されたスポンジ108の平均体積比は、少なくとも8倍である。他の実施形態では、圧縮されたスポンジ108と拡張されたスポンジ108の平均体積比は、少なくとも10倍である。他の実施形態では、圧縮されたスポンジ108と拡張されたスポンジ108の平均体積比は、少なくとも12倍である。
【0027】
[0034]スポンジ108は、サイズ、形状、および材料に応じて吸収能力が異なり得る。スポンジ108は、所与の実施形態の必要性に応じて、0.7mmから7000mmの拡張前体積の範囲であることができるか、またはこれより少ないまたはより多い量の拡張前体積を有することができる。拡張前体積は、各スポンジ108が完全に拡張する速度、および/またはPPHデバイス100が流れを止めるために子宮に与えることができる極限圧力に影響を与え得る。様々な実施形態では、各スポンジ108は、液体に浸漬した後、60秒以内にその最大拡張容量の80%以上に拡張することができ得る。他の実施形態では、各スポンジ108は、液体に浸漬した後、30秒以内にその最大拡張容量の80%以上に拡張することができ得る。他の実施形態では、各スポンジ108は、液体に浸漬した後、10秒以内にその最大拡張容量の80%以上に拡張することができ得る。他の実施形態では、各スポンジ108は、液体に浸漬した後、5秒以内にその最大拡張容量の80%以上に拡張することができ得る。
【0028】
[0035]複数のスポンジ108は、長さ、幅、直径、または断面形状の調整に基づいて、1つまたは複数の所定の形状を含むことができる。理論によって制限されることなく、各スポンジ108の形状、サイズ、および/またはパターンは、PPHデバイス100が子宮腔に嵌合し、拡張し、充填し、部分的に充填し、そして適合する能力に影響を及ぼし得る。さらに、その形状は、PPHデバイス100が子宮内の所望の位置を保持するのを助けることができる。
【0029】
[0036]図2では、各スポンジ108は、六角形の断面を有する円筒形として描かれている。これにもかかわらず、各スポンジ108の所定の形状は、円形、三角形、長方形、六角形、円錐形、または八角形の断面を含むことができる。様々な実施形態では、スポンジ108の複数の突起(例えば、星)が、使用され得る。他の実施形態では、PPHポーチ100は、偶発的、ランダム、不規則、またはギザギザの形状を有する複数のスポンジ108を含むことができる。様々な実施形態では、PPHポーチ100は、2つ以上の所定の形状を有する複数のスポンジ108を含むことができる。他の実施形態では、PPHポーチ100は、所定の形状および/または不規則な形状の混合物を含むスポンジ108を有することができる。
【0030】
[0037]様々な実施形態では、スポンジ108は、それだけに限定されないが、スポンジまたは繊維状材料を含む吸収性材料を含むことができる。様々な実施形態では、吸収性材料は、それだけに限定されないが、セルロース、デンプン、キチン、またはキトサンなどの多糖を含むことができる。様々な実施形態では、スポンジ108は、生分解性および/または生体吸収性であり得る。いくつかの実施形態では、スポンジ108は、非酸化セルロースを含むことができる。様々な実施形態では、吸収性材料は、それだけに限定されないが、所望の物理的および機械的特性を有する様々なポリビニルアルコール(PVA)ポリマーおよびその誘導体などの合成スポンジを含むことができる。
【0031】
[0038]スポンジ108および同様のデバイスに関する関連する開示は、米国特許第8,828,050号明細書に提供されており、その全体は、本明細書に完全に記載されているかのように参照により本明細書に組み込まれる。
【0032】
[0039]図3には、PPHデバイス100の展開のための適用具300と組み合わせて使用するために、プランジャ310とともに適用具300を含む適用具システムが、示されている。図示する実施形態では、適用具300は、適用具本体302と、プランジャ310と界接するためのエンドキャップ304と、適用具本体302とキャップ304との間で接合するグリップ306とを含む。他の実施形態は、これより多くのまたはより少ない構成要素を含むことができる。
【0033】
[0040]他の実施形態では、適用具300は、エンドキャップ304から離れた適用具本体302の端部で適用具本体302に結合された弁を含むことができる。弁は、先端104の代替として、またはそれに加えて使用されて、ポーチ100が適用具本体302から早期に退出するのを防ぐととともに、患者への適用の間などに、ポーチ100の排出前に適用具本体302に液体が流れるのを妨げるために使用することができる。
【0034】
[0041]エンドキャップ304から離れた適用具本体302の端部の近くには、PPHデバイス100の展開のために適用具300を患者に挿入するのを助けるのに役立つ適切な角度の曲線308がある。図示する実施形態では、適用具本体302は、子宮下部へのアクセスを容易にするために遠位端に湾曲を有する、外径29mm×長さ38cmのチュービングである。グリップ306は、8cmの長さであり、適用具本体302の一部を部分的または完全に覆うことができる。そして、低密度ポリエチレン(LDPE)キャップ304は、プランジャ310に係合する(例えば、「カチッ」と嵌まる)ように構成される。諸実施形態では、適用具本体302は、実質的に丸い断面を有する。他の実施形態では、適用具本体302は、所与の実装の必要性に応じて、長方形または卵形の断面、多角形の断面、または複雑なまたは可変の断面を有することができる。適用具本体302は、PPHデバイス100をその乾燥状態、例えば、外径が患者の子宮頸部に挿入するのに十分な小ささである拡張されていない状態で、収容するようにサイズ設定された断面積を有する。外径は、諸実施形態では、異なるサイズの患者を収容するために変動し得る。図3に見られるように、適用前、PPHデバイス100は適用具300に挿入され、このときスポンジポーチ102部分は、適用具本体302内に収容され、先端104は、適用具本体302の一端で露出されている。
【0035】
[0042]図3の実施形態に示されるように、曲線308は、患者に挿入される適用具本体302の端部のより近くに配置され得、比較的広い半径を有することができる。他の実施形態は、異なる患者の解剖学的構造および/またはサイズに対応する、または特定の患者の快適さを調整するなどのために、曲線308が適用具本体302上で始まる場所を変えることができ、および/または半径を変化させることができる。さらに他の実施形態は、曲線308の場所および/または半径を適用具300のユーザによってその場で調整することを可能にする、または場合によってはより複雑な曲線(例えば、三次元の複数の曲がり)を支持することを可能にする半可撓性材料から適用具本体302を構築することができる。適用具本体302は、諸実施形態では、キャップ304から離れた端部で開いて、適用のために先端104を露出させ、さらに、展開中にPPHデバイス100が患者の子宮内に入る開口を提供する。
【0036】
[0043]キャップ304は、適用具300内に取出し紐106を保持するために提供され得る。いくつかの実施形態では、キャップ304は、PPHデバイス100を患者に適用する前に取り外されて、取出し紐106を露出させることができる。他の実施形態では、キャップ304は、所定の場所に保持され、PPHデバイス100の展開のためにプランジャ310が挿入され得る内部開口を提供することができる。そのような開口は、プランジャがPPHデバイス100を中央に押すことを確実にし、PPHデバイス100が不適切に展開される可能性を最小限にするために、PPHデバイス100に対するプランジャ310の適切な場所を容易にすることができる。他の実施形態は、キャップ304が、先端320などのプランジャ310と係合してロックすることができ、この場合、キャップ304の一部または全部が、PPHデバイス310を展開するためのプランジャとして作用することができる。上記のように、キャップ304は、諸実施形態では、低密度ポリエチレン(LDPE)から構築され得る。他の実施形態は、ナイロンまたは別の(医学的に安全な)適切な材料などの他の適切な材料からキャップ304を構築することができる。
【0037】
[0044]いくつかの実施形態では、プランジャとして機能するかどうかに関係なく、キャップ304は、PPHデバイス100が患者に挿入されるときに取出し紐を適用具本体302内に保持するために、取出し紐106に一時的に固定され得る。そのような実施形態における適用具本体302からのキャップ304の取り外しは、取出し紐106の端部を、展開されたPPHデバイス100のその後の取り出しのために患者の外側または膣管内のいずれかに露出させて、取出し紐106を取り出すことを可能にする。これについては、図4に関して以下で詳細に論じる。
【0038】
[0045]諸実施形態では、スリーブまたはグリップ306が、適用具300のユーザが適用具300を把持し、これをPPHデバイス100の患者内への展開中に操作するための有用な場所を提供するために設けられる。いくつかの実施形態では、グリップ306は、取り扱いを容易にするために、テクスチャ加工された表面で構成され得る。いくつかの実施形態では、グリップ306は、適用具本体302に結合されたスリーブを備える。そのような実施形態では、グリップ306は、ビニールから製造することができる。他の実施形態では、グリップ306は、ビニール以外の材料から製造することができる。PPHデバイス100の展開中にユーザが適用具300を確実に把持することを可能にする任意の適切な材料が、使用され得る。他の実施形態では、グリップ306は、適用具本体302の表面をテクスチャ加工することによって作成することができる。グリップ306のサイズは、適用具300の所与の実装の特定の必要性に応じて変動し得る。
【0039】
[0046]適用具本体302は、患者内へのPPHデバイス100の挿入中に適用具300に課される力に耐えることができる任意の適切な医学的に安全な材料から製造することができる。いくつかの実施形態では、適用具300は、PPHデバイス100とともに使い捨てデバイスであり、そのため、適切なプラスチックまたは他の(比較的)安価なおよび/または使い捨てまたはリサイクル可能な材料から構築され得る。同様に、キャップ304は、PPHデバイス100の適用中にキャップに課され得る任意の力に耐えることができるプラスチックまたは別の適切な材料から構築され得る。
【0040】
[0047]図示する実施形態では、プランジャ310は、ハンドグリップ312と、柄314と、プランジャチュービング316と、フィンガーグリップ318と、および先端320とを含む。他の実施形態は、追加の構成要素を含むことができるか、またはフィンガーグリップ318などの前述の構成要素のうちの1つまたは複数を省くことができる。ハンドグリップ312は、PPHデバイス100を患者内に展開するために適用具300に圧力を提供するために、適用具300のユーザによって把持されるものである。ハンドグリップ312は、プランジャチュービング316からいくらか大きい直径のものであることができ、および/またはプランジャ310のユーザにより確実な把持を提供するような輪郭にされ得る。いくつかの実施形態では、ハンドグリップ312は、テクスチャ加工された表面をさらに含むことができる。ハンドグリップ312は、滅菌または消毒することができる任意の適切な材料から製造することができる。
【0041】
[0048]諸実施形態では、柄314は、適用具300のユーザがプランジャ310および/またはPPHデバイス100を過剰に挿入することを防止するためのストッパとして作用することができ、そうでなければ、患者に内部損傷を引き起こす可能性がある。したがって、柄314は、過剰挿入を防ぐために、適用具本体302および/またはキャップ304またはグリップ306の直径と少なくとも同じか、またはそれよりも大きくサイズ設定され得る。適用具300が患者の膣管に比較的完全に挿入されている場合などの他の実施形態では、柄314は、膣開口部を越えて挿入されるのを防ぐのに十分なサイズのものであり得る。柄314は、滅菌または消毒することができる任意の適切な材料から製造することができる。
【0042】
[0049]プランジャチュービング316は、プランジャ310の本体を備え、PPHデバイス100が適用具300から展開されるときに、ユーザからPPHデバイス100に力を伝達するように設計される。図示する実施形態では、プランジャチュービング316は実質的に円形であり、PPHデバイス100を適用具300から展開するのに必要な力を伝達するのに十分な剛性をプランジャ310に与えるような材料から、およびそのような寸法で製造される。そのような材料には、それだけに限定されないが、プラスチックもしくは金属、または滅菌または消毒することができる任意の他の適切な材料を含むことができる。図3の描写において、柄314から先端320まで測定したプランジャ310の長さは、適用具300の全長よりもわずかだけ短いことも観察されるであろう。この長さは、PPHデバイス100が確実に展開されることを確実にするが、プランジャ310が(柄314との相互作用を介して)適用具300の端を越えて延びるのを防ぐために、適用具300の長さに対して選択することができ、この場合、そうでなければ患者に内部損傷を引き起こす可能性がある。さらに、プランジャチュービング316は実質的に真っ直ぐで剛性であり得るので、プランジャチュービング316の直径は、適用具本体302の配置を拘束することなく、または他の方法で妨害することなく、適用具本体302の曲線308に対応するようにサイズ設定され得る。さらに、曲線308は、プランジャチュービング316のサイズを考慮して構成され得る。
【0043】
[0050]フィンガーグリップを備えた実施形態では、フィンガーグリップ318は、プランジャ310のユーザが、プランジャ310を適用具300内に配置するときにより良好に制御するためにプランジャ310を把持することができる追加の地点を提供する。フィンガーグリップ318は、いくつかの実施形態では、柄314と先端320との間のプランジャチュービング316のほぼ中点に配置され得るか、または所与の実施の必要性に応じて、柄312または先端320のいずれかにさらに近接して配置され得る。さらに他の実施形態では、フィンガーグリップ318は、プランジャチュービング316に沿って、プランジャ310のユーザが望む任意の位置に長手方向に移動可能であり得る。フィンガーグリップ318は、滅菌または消毒することができる任意の適切な材料から製造することができる。
【0044】
[0051]最後に、いくつかの実施形態では、先端320は、キャップ304と係合して、PPHデバイス100を適用具300から患者に押し込むためのプランジャとして作用する。そのような実施形態では、先端320は、キャップ304上の対応するデバイスと係合することを可能にするための突起、ノッチ、スロット、または他のいくつかの機械的デバイスを備えて構成することができる。他の実施形態では、先端320はそれ自体がプランジャとして作用し、キャップ304を通過するか、または使用前にキャップ304が取り外される実施形態では、適用具本体302の端部を通過することができる。先端320は、滅菌または消毒することができる任意の医学的に適合性のある適切な材料から製造することができる。
【0045】
[0052]図4には、PPHデバイス100を展開するための例示的な方法400の操作が示されている。方法400は、PPHデバイス100、適用具本体300、およびプランジャ310を用いて全体的または部分的に実行することができる。分娩後出血中の子宮出血の治療のために、PPHデバイス100は以下のように適用される:最初に、操作402において、適用具300およびプランジャ310が、ガンマ線照射または別の適切な滅菌方法などによって事前に消毒された密封パッケージから取り出される。他の実施形態では、適用具300およびプランジャ310は、別個の滅菌または消毒されたパッケージ内に配置され得る。いくつかの実施形態では、PPHデバイス100は、最初に、ポーチ102に、所望のスポンジ密度を達成するのに適切な量までスポンジ202を充填することによって組み立てることができる。充填後、滅菌環境で充填を行うことができなかった場合、PPHデバイス100を滅菌する必要があり得る。
【0046】
[0053]操作404において、適用具300の適用具本体302は、患者の膣を通って患者の子宮に挿入され、先端104を備えた適用具先端が子宮頸管および内口を越えて挿入されることを確実にする。適用具300のユーザは、グリップ306を使用して、適用具300の配置を支援することができる。曲線308は、患者の子宮頸部および子宮の自然な形状に従うように配置され得る。
【0047】
[0054]操作406において、プランジャ310は、適用具本体302に挿入される。上記で論じたように、いくつかの実施形態では、プランジャ310の先端320は、プランジャとして作用するキャップ304と係合される。他の実施形態では、プランジャ310の先端302自体がプランジャとして作用し、この場合は、キャップ304は取り外されるか(キャップ304が適用具本体302の端を閉じる場合など)、またはキャップは、キャップ304を通過するプランジャ310を中心にするように作用する。
【0048】
[0055]操作408において、プランジャは、PPHデバイス100のスポンジポーチ102を子宮に導入するために押し下げられる。いくつかの実施形態では、プランジャは、柄314によって物理的に停止するまで押し下げられ、この柄は、適用具300が患者内に正しく配置されると、柄314までの完全な挿入の結果、PPHデバイス100が適切に展開されることを確実にするように配置され得る。
【0049】
[0056]最後に、操作410において、適用具300は、子宮から徐々に取り出され、取出し紐106は、膣管に残される。いくつかの実施形態では、取出し紐106は、図示のように、膣管を越えて患者の外側まで延びる。他の実施形態では、取出し紐106は、膣管内で患者内に留まる。取出し紐106は、切断などによって所望の長さ(膣管の内側または外側)まで短縮されてもよく、または所望の長さに事前構成されてもよい。上記で論じたように、取出し紐106の自由端は、キャップ304に取り外し可能に取り付けられ得る。したがって、適用具300からのキャップ304の取り外しにより、取出し紐106の端部を膣管内または患者の外側のいずれかに解放し、この場所で、取出し紐は、その後のPPHデバイス100の取り出しを容易にするために残る。子宮内に入ると、スポンジ108は血液を吸収してポーチを拡張し、それによって子宮をパッキングし、血流を止める。
【0050】
[0057]PPHデバイス100が適切な時間の間に所定の場所に置かれると、例えば、血流が止められたとき、および場合によっては子宮が収縮したとき、PPHデバイス100は、図7を参照して以下で論じるように、取出し紐106を徐々に引っ張ることによって取り出すことができる。最適なスポンジ密度を達成するためのスポンジおよびポーチ102の寸法の選択により、子宮を満たすためにコイル状にされてもおよび/または折り畳まれてもよいPPHデバイス100は、容易にほどかれ/展開され、そして患者の不快感を最小にまたはゼロにして収縮した子宮頸部を通して容易に取り出されることが可能になる。
【0051】
[0058]図5は、PPHの治療を受ける患者内での、収容されたPPHデバイス100を含む適用具本体300の配置を示している。見られるように、先端104は患者の子宮の内側にあり、適用具本体302の曲線308はほぼ子宮頸部の周りに配置されている。図5に示す位置は、PPHデバイス100の挿入前であり、方法400の操作404の完了に対応する。
【0052】
[0059]図6は、操作410を介して方法400全体が完了した後の、患者内に展開されたPPHデバイス100を示している。見ることができるように、管状のPPHデバイス100は、子宮内に収まるように折り畳まれるか、またはコイル状になり、拡張後に子宮全体を満たすことができる。さらに、図6はまた、少なくともスポンジ108の大部分を拡張させ、したがってPPHデバイス100を拡張させ患者の子宮を満たすのに十分な流体、例えば血液を吸収したPPHデバイス100の結果を示す。したがって、この拡張は、患者の子宮の内部に圧力を課し、PPHからの血流を止めるように作用する。さらに、取出し紐106(材料のループとして示されているが、単一の端部紐として実施することもできる)の位置は、患者の外側にあり、PPHデバイス100のその後の取り出しを容易にすることができる。
【0053】
[0060]図7は、例えば、PPHが首尾よく治療された後、またはPPHデバイス100を他の方法で変更または取り出される必要がある場合に、展開されたPPHデバイス100をどのように患者から取り出すことができるかを示す。見られるように、例示的な実施形態では、取出し紐106は、好ましくは患者の外側で掴まれ、徐々に引き離される。取出し紐108が膣管内に留まり、患者の外側に延在しない実施形態では、取出し紐108は、可能な場合は鉗子などのツールを使用することによって、膣管内で取り出しのために掴むことができる。取出し紐106は、こうして、使用済みのPPHデバイス100を子宮から、そして膣管を介して患者の外に運ぶ。PPHデバイス100は、諸実施形態では、使い捨てデバイスであり、その後、適切な方法で廃棄される。図7に見ることができるように、PPHデバイス100は、正のポアソン比により、子宮を出て膣管を通過する間中央領域700の周りで狭くなり、その結果、PPHデバイス100は、その長さに沿って引っ張られることに応答して断面が狭くなる。この振る舞いは、図1に関して上記で説明されている。
【0054】
[0061]図8は、PPHデバイス800の別の可能な実施形態を示している。PPHデバイス100と同様に、PPHデバイス800は、ポーチ102およびスポンジ108と同様に、1つまたは複数のスポンジで満たされたメッシュポーチ802を含む。しかし、PPHデバイス100とは異なり、PPHデバイス800は、先端または取出し紐を欠いている。PPHデバイス800は、上記で説明した適用具とともに実質的に同じ方法で使用することができ、子宮の外側に取出し紐を残すことを除いて、例示的な方法400に従って設置することができる。PPHデバイス800は、関連技術の当業者によって理解され得るように、ツールを使用して施術者によって掴まれるなどの代替の方法によって取り出され得る。
【0055】
[0062]本明細書に開示する構成は本質的に例示的なものであり、これらの特定の実施形態は、多数の変形が可能であるため、限定的な意味で考慮されるべきではないことが理解されよう。本開示の主題は、本明細書に開示する様々なシステムおよび構成、ならびに他の特徴、機能、および/または特性のすべての新規で非自明な組合せおよび副組合せを含む。
【0056】
[0063]以下の特許請求の範囲は、特に、新規で非自明であるとみなされる特定の組合せおよび副組合せを指摘している。これらの特許請求の範囲は、「一」要素または「第1の」要素またはそれらの均等物を指すことができる。そのような特許請求の範囲は、2つ以上のそのような要素を要求も除外もせずに、1つまたは複数のそのような要素の組込みを含むと理解されるべきである。開示する特徴、機能、要素、および/または特性の他の組合せおよび副組合せは、本特許請求の範囲の補正を通じて、または本出願または関連出願における新しい請求項の提示を通じて請求することができる。そのような請求項は、元の請求項の範囲よりも広い、狭い、等しい、または異なる場合でも、本開示の主題に含まれるとみなされる。
【0057】
[0064]本開示の様々な例示的な実施形態は、以下のとおりである。
【0058】
[0065]例1は、分娩後出血(PPH)を治療するための方法であって、管状ポーチ内に配設された複数のスポンジを患者の子宮内に置くステップを含み、複数のスポンジのそれぞれは、流体を吸収すると体積が拡張するように構成され、管状ポーチは、メッシュ材料からなり、管状ポーチは、長さおよび断面を有し、その長さはその断面よりも長く、複数のスポンジは、血液を吸収することによって患者の子宮内で拡張するように構成される、分娩後出血(PPH)を治療するための方法である。
【0059】
[0066]例2は、例1の主題、または本明細書の別の例を含み、管状ポーチ内に配設された複数のスポンジを患者の子宮に置くステップは、管状適用具を患者の膣管に挿入し、管状適用具の開口端部を含む部分が患者の子宮内に配設されるようにする、工程、プランジャを使用して、管状ポーチを管状適用具から患者の子宮内に導入する工程と、管状ポーチを患者の子宮に残して、管状適用具を取り出す工程とをさらに含む。
【0060】
[0067]例3は、例1または例2、または本明細書の別の例の主題を含み、スポンジは、管状ポーチの長さ2.5cmあたり最大1.6gのスポンジの密度で管状ポーチ内に分布する。
【0061】
[0068]例4は、例1~3のいずれかの主題、または本明細書の別の例を含み、患者の子宮から管状ポーチを取り出すステップをさらに含む。
【0062】
[0069]例5は、例1~4のいずれかの主題、または本明細書の別の例を含み、管状ポーチは、管状ポーチの端部に配置された取出し紐をさらに含み、管状適用具を取り出すステップは、取出し紐の少なくとも一部を患者の子宮の外側に残す工程を含む。
【0063】
[0070]例6は、例5の主題、または本明細書の別の例を含み、取出し紐を引っ張ることによって患者の子宮から管状ポーチを取り出すステップをさらに含む。
【0064】
[0071]例7は、分娩後出血(PPH)を治療するためのデバイスであって、第1の端部と、第1の端部から離れた第2の端部とを有する管状ポーチであって、管状ポーチは、メッシュ材料からなり、管状ポーチは、長さおよび断面を有し、その長さは、その断面よりも長い、管状ポーチと、管状ポーチ内に配設された複数のスポンジであって、複数のスポンジのそれぞれは、流体を吸収すると体積が拡張するように構成される、複数のスポンジとを備え、管状ポーチは、複数のスポンジの少なくともサブセットが流体を吸収して拡張すると拡張するように構成される、分娩後出血(PPH)を治療するためのデバイスである。
【0065】
[0072]例8は、例7の主題、または本明細書の別の例を含み、管状ポーチは、250~350個のスポンジで満たされる。
【0066】
[0073]例9は、例7または8の主題、または本明細書の別の例を含み、管状ポーチは、管状ポーチ内に配設された複数のスポンジにより、管状ポーチの長さ2.5cmごとに1.6g以下のスポンジのスポンジ密度がもたらされるようにサイズ決定される。
【0067】
[0074]例10は、例7~9のいずれかの主題、または本明細書の別の例を含み、管状ポーチの第1の端部に配置されたスポンジ先端をさらに備える。
【0068】
[0075]例11は、例10の主題、または本明細書の別の例を含み、スポンジ先端は、圧縮されていないスポンジからなる。
【0069】
[0076]例12は、例10または11の主題、または本明細書の別の例を含み、スポンジ先端は、複数のスポンジと同じスポンジ材料を含む。
【0070】
[0077]例13は、例7~12のいずれかの主題、または本明細書の別の例を含み、第2の端部に配設された取出し紐をさらに備える。
【0071】
[0078]例14は、請求項7~13のいずれかの主題、または本明細書の別の例を含み、管状ポーチは、その長さが増加するとその断面が減少するように構成される。
【0072】
[0079]例15は、例7~14のいずれかの主題、または本明細書の別の例を含み、複数のスポンジのそれぞれは、液体を吸収する前に、0.7~7000mmの範囲内の体積を占める。
【0073】
[0080]例16は、分娩後出血(PPH)を治療するためのシステムであって、PPHデバイスであって、長さおよび断面を有し、その長さがその断面よりも長い、多孔性管状ポーチと、管状ポーチ内に配設された複数のスポンジであって、各スポンジは、流体を吸収すると体積が拡張する材料からなる、複数のスポンジとを備えるPPHデバイスと、中空チューブからなり、PPHデバイスを受け入れ、収容するようにサイズ設定された適用具と、中空チューブに挿入するように構成されたプランジャとを備える、分娩後出血(PPH)を治療するためのシステムである。
【0074】
[0081]例17は、例16の主題、または本明細書の別の例を含み、プランジャは、ハンドルと、適用具の直径よりも大きいサイズの柄と、中空チューブに挿入するように構成されたプランジャシャフトとからなり、柄は、ハンドルをプランジャシャフトから分離する。
【0075】
[0082]例18は、例16または17の主題、または本明細書の別の例を含み、多孔性管状ポーチは、メッシュ材料からなる。
【0076】
[0083]例19は、例18の主題、または本明細書の別の例を含み、メッシュ材料は、拡張性である。
【0077】
[0084]例20は、例16~19のいずれかの主題、または本明細書の別の例を含み、複数のスポンジは、250~350個のスポンジを含む。

図1
【図
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】