(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-19
(54)【発明の名称】ガラスリボンを製造するための装置
(51)【国際特許分類】
C03B 33/02 20060101AFI20220711BHJP
B28D 5/00 20060101ALI20220711BHJP
【FI】
C03B33/02
B28D5/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568313
(86)(22)【出願日】2020-05-11
(85)【翻訳文提出日】2022-01-14
(86)【国際出願番号】 US2020032287
(87)【国際公開番号】W WO2020231892
(87)【国際公開日】2020-11-19
(31)【優先権主張番号】10-2019-0057530
(32)【優先日】2019-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100123652
【氏名又は名称】坂野 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】コ,ジョン ホ
(72)【発明者】
【氏名】ソク,ドゥヒ
【テーマコード(参考)】
3C069
4G015
【Fターム(参考)】
3C069AA03
3C069BA01
3C069BB01
3C069BB04
3C069BC02
3C069BC05
3C069CA11
3C069EA01
3C069EA03
4G015FA03
4G015FA04
4G015FB01
4G015FC04
4G015FC07
(57)【要約】
ガラスリボンを形成するように作られた成形体、およびその成形体の下に位置付けられたガラス罫書き装置を備えた、ガラスを製造するための装置。このガラス罫書き装置は、フレーム、クロスメンバーアセンブリ、およびそれに結合された可動式罫書きユニットを備えている。そのフレームに少なくとも4つの駆動アセンブリが搭載されており、各駆動アセンブリは、ネジ軸、そのネジ軸に結合され、ネジ軸を回転させるように作られた駆動モータ、およびネジ軸のネジ山と係合し、駆動モータによるネジ軸の回転でクロスメンバーアセンブリが垂直に昇降するようにクロスメンバーアセンブリに結合されたボールナットアセンブリを備えている。多数の罫書きデバイスが設けられて、ガラスリボンの両方向罫書きが可能になる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス製造装置において、
ガラスリボンを形成するように作られた成形体と、
前記成形体の下に位置付けられたガラス罫書き装置と、
を備え、
前記ガラス罫書き装置は、
フレームと、
クロスメンバーアセンブリと、
前記フレームに搭載された少なくとも4つの駆動アセンブリであって、各駆動アセンブリ104が、
ネジ軸、
前記ネジ軸に結合され、該ネジ軸を回転させるように作られた専用駆動モータ、および
前記ネジ軸と係合し、前記クロスメンバーアセンブリに結合されたボールナットアセンブリ、
を含む、少なくとも4つの駆動アセンブリと、
を備えた、ガラス製造装置。
【請求項2】
前記専用駆動モータの各々が、減速ギアアセンブリによってそれぞれの前記ネジ軸に結合されている、請求項1記載のガラス製造装置。
【請求項3】
前記クロスメンバーアセンブリが、第1の端部および該第1の端部と反対にある第2の端部を有し、2つのボールナットアセンブリが、該第1の端部で前記クロスメンバーアセンブリに取り付けられ、2つのボールナットアセンブリが、該第2の端部で該クロスメンバーアセンブリに取り付けられている、請求項1または2記載のガラス製造装置。
【請求項4】
前記クロスメンバーアセンブリが、それに可動式に結合された罫書きユニットをさらに備える、請求項1から3いずれか1項記載のガラス製造装置。
【請求項5】
前記罫書きユニットが、第1の一方向罫書きデバイスを備え、該第1の一方向罫書きデバイスは、該第1の罫書きデバイスを、該第1の罫書きデバイスが前記ガラスリボンと接触する係合位置から、該第1の罫書きデバイスが該ガラスリボンから引き離される撤退位置に動かすように配置された第1の関節リンク機構により第1のアクチュエータに結合され、前記第1の一方向罫書きデバイスは、前記係合位置にある間に、第1の罫書き方向に横断しているときに、第1の罫書き線を生成するように作られている、請求項4記載のガラス製造装置。
【請求項6】
前記罫書きユニットは、第2の一方向罫書きデバイスを備え、該第2の一方向罫書きデバイスは、該第2の罫書きデバイスを、該第2の罫書きデバイスが前記ガラスリボンと接触する係合位置から、該第2の罫書きデバイスが該ガラスリボンから引き離される撤退位置に動かすように配置された第2の関節リンク機構により第2のアクチュエータに結合され、前記第2の罫書きデバイスは、前記係合位置にある間に、前記第1の罫書き方向と反対の第2の罫書き方向に横断しているときに、第2の罫書き線を生成するように作られている、請求項5記載のガラス製造装置。
【請求項7】
ガラスシートを製造する方法において、
延伸速度Vで延伸方向にクロスメンバーアセンブリに隣接して延在するガラスリボンを成形体から延伸する工程であって、該クロスメンバーアセンブリは、それに結合された可動式罫書きユニットを備え、該罫書きユニットは、第1の罫書きデバイスおよび第2の罫書きデバイスを備えている、工程、
前記延伸速度Vで前記延伸方向に第1の垂直位置から前記クロスメンバーアセンブリを移動させる工程、
前記ガラスリボンに第1の罫書き線を形成する工程であって、前記第1の罫書きデバイスを該ガラスリボンに係合させ、前記罫書きユニットを第1の罫書き方向に移動させる工程を含む工程、
前記第1の罫書き線の下の前記ガラスリボンから第1のガラスシートを取り除く工程、
前記第1の罫書き線の上の前記ガラスリボンに第2の罫書き線を形成する工程であって、前記第2の罫書きデバイスを該ガラスリボンに係合させ、前記罫書きユニットを前記第1の罫書き方向と反対の第2の罫書き方向に移動させる工程を含む工程、および
前記第2の罫書き線の下の前記ガラスリボンから第2のガラスシートを取り除く工程、
を有してなる方法。
【請求項8】
前記第1のガラスシートを取り除く工程の後であって、前記第2の罫書き線を形成する工程の前に、前記クロスメンバーアセンブリを前記第1の垂直位置に戻すように移動させる工程を含む、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記第1の罫書き線を形成する工程が、前記罫書きユニットを第1の初期位置から、該第1の初期位置から間隔が離れた第1の開始位置まで前記第1の罫書き方向に移動させる工程、前記ガラスリボンを前記第1の罫書きデバイスと前記第1の開始位置から係合させる工程、および前記罫書きユニットを前記第1の開始位置から間隔が離れた第1の停止位置まで前記第1の罫書き方向に移動させる工程を含む、請求項7または8記載の方法。
【請求項10】
前記罫書きユニットを前記第1の停止位置で停止させる工程、該第1の停止位置で前記第1の罫書きデバイスを前記ガラスリボンから撤退させる工程、および前記罫書きユニットを、該第1の停止位置から、該第1の停止位置から間隔が離れた第2の初期位置まで前記第1の罫書き方向に移動させる工程をさらに含む、請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記第2の罫書き線を形成する工程が、前記罫書きユニットを前記第2の初期位置から、該第2の初期位置から間隔が離れた第2の開始位置まで前記第2の罫書き方向に移動させる工程、前記ガラスリボンを前記第2の罫書きデバイスと前記第2の開始位置から係合させる工程、および前記罫書きユニットを前記第2の開始位置から間隔が離れた第2の停止位置まで前記第2の罫書き方向に移動させる工程を含む、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記罫書きユニットを前記第2の停止位置で停止させる工程、該第2の停止位置で前記第2の罫書きデバイスを前記ガラスリボンから撤退させる工程、および前記罫書きユニットを、前記第2の停止位置から前記第1の初期位置まで前記第2の罫書き方向に移動させる工程をさらに含む、請求項11記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の説明】
【0001】
本出願は、その内容が依拠され、下記に全てが述べられているかのようにここに全て含まれる、2019年5月16日に出願された韓国特許出願第10-2019-0057530号の優先権の恩恵を主張するものである。
【技術分野】
【0002】
本開示は、ガラスリボンを製造するための装置に関し、より詳しくは、成形体から延伸されたガラスリボンの両方向罫書きのための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
例えば、フュージョンダウンドロー法などのダウンドロー法でガラスリボンを延伸することが公知である。ガラスリボンをガラスシートに切断することは、ガラスリボンが成形体から延伸されるときに、ガラスリボンの下方移動にガラス切断装置を合わせることによって行うことができる。ガラスリボンを伴うガラス切断装置の移動と、その戻り、並びに切断デバイスの操作、例えば、ガラスリボンを横切る切断デバイスの移動が、延伸過程における重大なボトルネックとなり得る。例えば、従来の切断デバイスは、典型的に、一方向性であり、したがって、一方向に罫書き、次いで、次の罫書きを行う前に、元の位置に戻る。その結果、罫書きデバイスは、一回の罫書き操作を完了するために、ガラスリボンを二回横断する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
必要とされているのは、サイクル時間を減少させ、罫書き装置の構成部材に対する不要な摩耗を減少させる、罫書き操作の改良である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示によれば、ガラスリボンを形成するように作られた成形体、およびその成形体の下に位置付けられたガラス罫書き装置を備えたガラス製造装置が開示されている。このガラス罫書き装置は、フレーム、クロスメンバーアセンブリ、およびそのフレームに搭載された少なくとも4つの駆動アセンブリを備え得る。この4つの駆動アセンブリの各駆動アセンブリは、ネジ軸、そのネジ軸に結合され、ネジ軸を回転させるように作られた専用駆動モータ、およびネジ軸と係合し、クロスメンバーアセンブリに結合されたボールナットアセンブリを備え得る。
【0006】
各駆動モータは、減速ギアアセンブリによってそれぞれのネジ軸に結合され得る。いくつかの実施の形態において、その減速ギアアセンブリの減速比は、4:1から2:1の範囲内にあり得る。
【0007】
様々な実施の形態において、クロスメンバーアセンブリは、第1の端部およびその第1の端部と反対にある第2の端部を有し得、2つのボールナットアセンブリが、その第1の端部でクロスメンバーアセンブリに取り付けられ、2つのボールナットアセンブリが、その第2の端部でクロスメンバーアセンブリに取り付けられている。
【0008】
このクロスメンバーアセンブリは、それに可動式に結合された罫書きユニットをさらに備えることがある。例えば、この罫書きユニットは、第1の一方向罫書きデバイスを備えることができ、この第1の一方向罫書きデバイスは、この第1の罫書きデバイスを、第1の罫書きデバイスがガラスリボンと接触する係合位置から、第1の罫書きデバイスがガラスリボンから引き離される撤退位置に動かすように配置された第1の関節リンク機構により第1のアクチュエータに結合されている。この第1の一方向罫書きデバイスは、係合位置にある間に、第1の罫書き方向に横断しているときに、第1の罫書き線を生成するように作ることができる。
【0009】
様々な実施の形態において、この罫書きユニットは、第2の一方向罫書きデバイスをさらに備えることがあり、この第2の一方向罫書きデバイスは、この第2の罫書きデバイスを、第2の罫書きデバイスがガラスリボンと接触する係合位置から、第2の罫書きデバイスがガラスリボンから引き雛される撤退位置に動かすように配置された第2の関節リンク機構により第2のアクチュエータに結合されている。この第2の罫書きデバイスは、係合位置にある間に、第1の罫書き方向と反対の第2の罫書き方向に横断しているときに、第2の罫書き線を生成するように作ることができる。
【0010】
他の実施の形態において、ガラスリボンを形成するように作られた成形体、およびその成形体の下に位置付けられたガラス罫書き装置を備えたガラス製造装置が記載されている。このガラス罫書き装置は、フレーム、および可動式罫書きユニットを含むクロスメンバーアセンブリを備え得る。この可動式罫書きユニットは、第1の罫書き方向にガラスリボンを罫書くように作られた第1の罫書きデバイス、およびその第1の罫書き方向と反対の第2の罫書き方向にガラスリボンを罫書くように作られた第2の罫書きデバイスを備え得る。
【0011】
このガラス製造装置は、フレーム上に搭載された少なくとも4つの駆動アセンブリをさらに備えることがあり、その4つの駆動アセンブリの各駆動アセンブリは、ネジ軸、そのネジ軸に結合され、ネジ軸を回転させるように作られた専用駆動モータ、およびネジ軸と係合し、クロスメンバーアセンブリに結合されたボールナットアセンブリを備えている。
【0012】
その4つの駆動アセンブリの各専用駆動モータは、減速ギアアセンブリによってそれぞれのネジ軸に結合することができる。いくつかの実施の形態において、その4つの駆動アセンブリの各減速ギアアセンブリの減速比は、4:1から2:1の範囲内にあり得る。
【0013】
第1の罫書きデバイスは、第1の関節リンク機構に結合することができ、第2の罫書きデバイスは、第2の関節リンク機構に結合することができる。
【0014】
さらに他の実施の形態において、延伸速度Vで延伸方向にクロスメンバーアセンブリに隣接して延在するガラスリボンを成形体から延伸する工程を有してなる、ガラスシートを製造する方法が開示されている。このクロスメンバーアセンブリは、それに結合された可動式罫書きユニットを備えることができ、その罫書きユニットは、第1の罫書きデバイスおよび第2の罫書きデバイスを備える。この方法は、延伸速度Vで延伸方向に第1の垂直位置からそのクロスメンバーアセンブリを移動させ、ガラスリボンに第1の罫書き線を形成する工程を含むことがあり、この第1の罫書き線を形成する工程は、第1の罫書きデバイスをガラスリボンに係合させ、罫書きユニットを第1の罫書き方向に移動させる工程を含む。この方法は、第1の罫書き線の下のガラスリボンから第1のガラスシートを取り除き、第1の罫書き線の上のガラスリボンに第2の罫書き線を形成する工程をさらに含むことがあり、その第2の罫書き線を形成する工程は、第2の罫書きデバイスをガラスリボンに係合させ、罫書きユニットを第1の罫書き方向と反対の第2の罫書き方向に移動させる工程を含む。この方法は、第2の罫書き線の下のガラスリボンから第2のガラスシートを取り除く工程をまたさらに含むことがある。
【0015】
いくつかの実施の形態において、この方法は、第1のガラスシートを取り除く工程の後であって、第2の罫書き線を形成する工程の前に、クロスメンバーアセンブリを第1の垂直位置に戻すように移動させる工程を含むことがある。
【0016】
いくつかの実施の形態において、第1の罫書き線を形成する工程は、罫書きユニットを第1の初期位置から、その第1の初期位置から間隔が離れた第1の開始位置まで第1の罫書き方向に移動させる工程、ガラスリボンを第1の罫書きデバイスと第1の開始位置から係合させる工程、および罫書きユニットを第1の開始位置から間隔が離れた第1の停止位置まで第1の罫書き方向に移動させる工程を含み得る。
【0017】
この方法は、罫書きユニットを第1の停止位置で停止させる工程、この第1の停止位置で第1の罫書きデバイスをガラスリボンから撤退させる工程、および罫書きユニットを、第1の停止位置から、この第1の停止位置から間隔が離れた第2の初期位置まで第1の罫書き方向に移動させる工程をまたさらに含むことがある。
【0018】
様々な実施の形態において、第2の罫書き線を形成する工程は、罫書きユニットを第2の初期位置から、その第2の初期位置から間隔が離れた第2の開始位置まで第2の罫書き方向に移動させる工程、ガラスリボンを第2の罫書きデバイスと第2の開始位置から係合させる工程、および罫書きユニットを第2の開始位置から間隔が離れた第2の停止位置まで第2の罫書き方向に移動させる工程を含み得る。
【0019】
この方法は、罫書きユニットを第2の停止位置で停止させる工程、この第2の停止位置で第2の罫書きデバイスをガラスリボンから撤退させる工程、および罫書きユニットを、第2の停止位置から第1の初期位置まで第2の罫書き方向に移動させる工程をまたさらに含むことがある。
【0020】
様々な実施の形態において、クロスメンバーアセンブリを第1の垂直位置に戻すように移動させる工程は、クロスメンバーアセンブリをVより速い速度で移動させる工程を含み得る。
【0021】
ここに開示された実施の形態の追加の特徴および利点は、以下の詳細な説明に述べられており、一部は、その説明から当業者に容易に明白となるか、または以下の詳細な説明、特許請求の範囲、並びに添付図面を含む、ここに記載された実施の形態を実施することによって、認識されるであろう。
【0022】
先の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方とも、ここに開示された実施の形態の性質および特徴を理解するための概要または骨子を提供することが意図された実施の形態を提示するものである。添付図面は、さらなる理解を与えるために含まれ、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。図面は、本開示の様々な実施の形態を示しており、説明とともに、その原理および作動を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】ここに記載された様々な実施の形態による例示のガラス製造装置の概略図
【
図2】ここに記載された実施の形態による例示のガラス切断装置の正面図
【
図4】ここに記載された実施の形態による例示のクロスメンバーアセンブリの上面図
【発明を実施するための形態】
【0024】
ここで、その例が添付図面に示されている、本開示の実施の形態を詳しく参照する。できるときはいつでも、同じまたは同様の部分を指すために、図面に亘り同じ参照番号が使用される。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具体化することができ、ここに述べられた実施の形態に限定されるものと解釈すべきではない。
【0025】
ここに用いられているように、「約」という用語は、量、サイズ、配合、パラメータ、および他の数量と特徴が、正確ではなく、正確である必要はないが、必要に応じて、許容差、変換係数、丸め、測定誤差など、並びに当業者に公知の他の要因を反映して、近似であるおよび/またはそれより大きいか小さいことがあることを意味する。
【0026】
範囲は、「約」ある特定の値から、および/または「約」別の特定の値まで、とここに表現することができる。そのような範囲が表現された場合、別の実施の形態は、そのある特定の値から他方の特定の値までを含む。同様に、値が、先行詞「約」の使用により近似として表現されている場合、その特定の値は、別の実施の形態を形成することが理解されよう。範囲の各々の端点は、他の端点に関してと、他の端点と関係なくの両方で有意であることがさらに理解されよう。
【0027】
ここに用いられているような方向を示す用語-例えば、上、下、右、左、前、後、上部、底部-は、描かれた図面に関してのみ使用され、絶対的な向きを暗示する意図はない。
【0028】
特に明記のない限り、ここに述べられたどの方法も、その工程が特定の順序で行われることを必要とする、またはどの装置についても、特定の向きが要求されると解釈されることは決して意図されていない。したがって、方法の請求項が、その工程が従うべき順序を実際に列挙していない場合、または装置の請求項が、個々の構成要素に関する順序または向きを実際に列挙していない場合、もしくは請求項または記載に、工程が特定の順序に限定されること、または装置の構成要素に対する特定の順序または向きが列挙されていない場合、どの点に関しても、順序または向きが暗示されることは決して意図されていない。このことは、工程の配列、操作の流れ、構成要素の順序、または構成要素の向き;文法構成または句読法に由来する明白な意味;および明細書に記載された実施の形態の数またはタイプに関する論理事項を含む、解釈に関するどの可能性のある非表現基準にも適用される。
【0029】
ここに用いられているように、名詞は、内容が明白に他に示していない限り、複数の対象を含む。それゆえ、例えば、成分に対する言及は、内容が明白に他に示していない限り、そのような成分を2つ以上有する態様を含む。
【0030】
「例示の」、「例の」という単語、またはその様々な形態は、例、実例、または実証としては働くことを意味するためにここに使用される。「例示」として、または「例」としてここに記載されたどの態様または設計も、他の態様または設計を上回って好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。さらに、例は、明瞭さおよび理解の目的のためだけに与えられており、開示された主題または本開示の関連部分をいかようにも限定または制限することを意図するものではない。様々な範囲の無数の追加のまたは代わりの例が提示され得るが、簡潔さの目的のために省略されていることが認識できる。
【0031】
ここに用いられているように、「含む」、および「含有する」という用語、並びにその変形は、特に明記のない限り、同義であり、制約がないと解釈されるものとする。移行句「含む」または「含有する」に先行する要素のリストは、非排他的なリストであり、よって、そのリストに具体的に挙げられたもの以外の要素も存在してよい。
【0032】
ここに用いられている「実質的」、「実質的に」という用語、およびその変種は、記載された特徴が、ある値または記載と等しいまたはほぼ等しいことを述べる意図がある。例えば、「実質的に平らな」表面は、平らであるか、またはほぼ平らな表面を示す意図がある。さらに、「実質的に」は、2つの値が等しいか、またはほぼ等しいことを示す意図がある。いくつかの実施の形態において、「実質的に」は、互いに約10%以内、例えば、互いの約5%以内、または互いの約2%以内の値を意味することがある。
【0033】
例示のガラス製造装置10が
図1に示されている。いくつかの実施の形態において、ガラス製造装置10は、溶融槽14を含むガラス溶融炉12を備えることができる。ガラス溶融炉12は、溶融槽14に加え、必要に応じて、原材料を加熱し、その原材料を溶融ガラスに転化させるように作られた加熱素子(例えば、燃焼バーナおよび/または電極)などの追加の構成部材を1つ以上含むことができる。例えば、溶融槽14は、電気的にブーストされた溶融槽であることがあり、ここで、エネルギーは、燃焼バーナおよび直接加熱の両方により原材料に加えられ、電流が原材料に通され、それによって、電流は、原材料のジュール加熱によってエネルギーを加える。
【0034】
さらなる実施の形態において、ガラス溶融炉12は、溶融槽からの熱損失を減少させる他の熱管理デバイス(例えば、断熱部材)を含み得る。さらに他の実施の形態において、ガラス溶融炉12は、原材料のガラス溶融物への溶融を促進させる電子および/または電気機械デバイスを含むことができる。ガラス溶融炉12は、支持構造(例えば、支持シャーシ、支持部材など)または他の構成部材を含むことができる。
【0035】
溶融槽14は、耐火セラミック材料、例えば、アルミナまたはジルコニアを含む耐火セラミック材料などの耐火材料から形成することができるが、耐火セラミック材料は、代わりに、または任意の組合せのいずれかで使用される、イットリウム(例えば、イットリア、イットリア安定化ジルコニア、リン酸イットリウム)、ジルコン(ZrSiO4)またはアルミナ-ジルコニア-シリカ、またさらには酸化クロムなど、他の耐火材料から作られても差し支えない。いくつかの例では、溶融槽14は、耐火セラミックレンガから構成されることがある。
【0036】
いくつかの実施の形態において、ガラス溶融炉12は、ガラス物品、例えば、ガラスリボンを製造するように作られたガラス製造装置の構成部材として組み込むことができるが、他の実施の形態において、ガラス製造装置は、制限なく、ガラス棒、ガラス管、ガラス外囲器(例えば、照明装置用のガラス外囲器、例えば、電球)およびガラスレンズなどの他のガラス物品を形成するように作ることができるが、多くの他のガラス物品も考えられる。いくつかの例では、その溶融炉は、スロットドロー装置、フロート浴装置、ダウンドロー装置(例えば、フュージョンダウンドロー装置)、アップドロー装置、加圧装置、圧延装置、管延伸装置または本開示から恩恵を受けるであろう任意の他のガラス製造装置を含むガラス製造装置に備えられることがある。一例として、
図1は、個々のガラスシートに後で加工するためのガラスリボンをフュージョンドローするための、またはガラスリボンをスプールに巻き付けるための、フュージョンダウンドロー式のガラス製造装置10の構成部材として、ガラス溶融炉12を概略示している。
【0037】
ガラス製造装置10は、必要に応じて、溶融槽14の上流に位置付けられた上流ガラス製造装置16を備えることができる。いくつかの例では、上流ガラス製造装置16の一部または全てが、ガラス溶融炉12の一部として組み込まれ得る。
【0038】
図1に図示された実施の形態に示されるように、上流ガラス製造装置16は、原材料貯蔵容器18、原材料供給装置20、および原材料供給装置20に接続されたモータ22を備えることができる。原材料貯蔵容器18は、矢印26で示されるように、1つ以上の供給ポートを通じてガラス溶融炉12の溶融槽14中に供給できるある量の原材料24を貯蔵するように作ることができる。原材料24は、典型的に、1種類以上のガラス形成金属酸化物および1種類以上の改質剤を含む。いくつかの例では、原材料供給装置20は、原材料貯蔵容器18から所定の量の原材料24を溶融槽14に供給するためにモータ22により駆動することができる。さらなる例では、モータ22は、原材料供給装置20を駆動して、溶融ガラスの流動方向に関して溶融槽14から下流で感知される溶融ガラスのレベルに基づいて制御された速度で原材料24を導入することができる。溶融槽14内の原材料24は、その後、加熱して、溶融ガラス28を形成することができる。典型的に、初期溶融工程において、原材料は、微粒子として、例えば、様々な「砂」として溶融槽に加えられる。原材料24は、以前の溶融および/または成形操作からのくずガラス(すなわち、カレット)も含み得る。溶融過程を始めるために、典型的に、燃焼バーナが使用される。電気的にブーストされた溶融過程において、原材料の電気抵抗が、一旦、十分に低下したら、原材料と接触するように位置付けられた複数の電極の間に電位を発生させ、それによって、原材料に電流を流すことによって、電気ブーストを開始することができ、その原材料は、典型的に、溶融状態に入る、または溶融状態になる。
【0039】
ガラス製造装置10は、必要に応じて、溶融ガラス28の流動方向に関してガラス溶融炉12の下流に位置付けられた下流ガラス製造装置30も備えることができる。いくつかの例では、下流ガラス製造装置30の一部は、ガラス溶融炉12の一部として組み込まれることがある。しかしながら、いくつかの例では、下記に述べられる第1の接続導管32、または下流ガラス製造装置30の他の部分は、ガラス溶融炉12の一部として組み込むことができるができる。
【0040】
下流ガラス製造装置30は、溶融槽14から下流に位置し、上述した第1の接続導管32により溶融槽14に接続された、清澄槽34などの第1の状態調節(すなわち、処理)チャンバを含むことができる。いくつかの例では、溶融ガラス28は、溶融槽14から第1の接続導管32により清澄槽34に重力送りされることがある。例えば、重力は、溶融ガラス28を、溶融槽14から第1の接続導管32の内部経路を通じて清澄槽34に送り込むことがある。したがって、第1の接続導管32は、溶融槽14から清澄槽34への溶融ガラス28の流路を提供する。しかしながら、他の状態調節チャンバが、溶融槽14の下流、例えば、溶融槽14と清澄槽34との間に、位置付けられてもよい。いくつかの実施の形態において、状態調節チャンバは、溶融槽と清澄槽との間に用いることができる。例えば、主要溶融槽からの溶融ガラスは、補助溶融(状態調節)槽内でさらに加熱する、またはその補助溶融槽内で、清澄槽に入る前に主要溶融槽内の溶融ガラスの温度より低い温度に冷却することができる。
【0041】
先に記載したように、様々な技術によって、溶融ガラス28から気泡を除去することができる。例えば、原材料24は、加熱されたときに、化学還元反応を経て、酸素を放出する酸化スズなどの多価化合物(すなわち、清澄剤)を含むことがある。他の適切な清澄剤としては、制限なく、ヒ素、アンチモン、鉄およびセリウムが挙げられるが、いくつかの用途において、環境上の理由のために、ヒ素およびアンチモンの使用は推奨されないであろう。清澄槽34は、例えば、溶融槽の温度より高い温度に加熱され、それによって、清澄剤を加熱する。溶融ガラス中に含まれる1種類以上の清澄剤の温度により誘発された化学的還元により生成された酸素が、溶融過程中に生成された気泡中に拡散する。浮力が増加した、拡大された気泡は、次いで、清澄槽内の溶融ガラスの自由表面まで上昇し、その後、清澄槽から放出され得る。
【0042】
下流ガラス製造装置30は、清澄槽34から下流に流れる溶融ガラスを混合するための、混合装置36、例えば、撹拌槽など、別の状態調節チャンバをさらに備えることができる。混合装置36は、均質なガラス溶融組成物を提供し、それによって、清澄槽から出た溶融ガラス内にそうしなければ存在するかもしれない化学的または熱的不均質性を減少させるために使用することができる。図から分かるように、清澄槽34は、第2の接続導管38により混合装置36に接続されることがある。いくつかの実施の形態において、溶融ガラス28は、第2の接続導管38により清澄槽34から混合装置36に重力送りすることができる。例えば、重力は、溶融ガラス28を、清澄槽34から第2の接続導管38の内部経路を通じて混合装置36に送り込むことがある。典型的に、混合装置36内の溶融ガラスは自由表面を含み、この自由表面と混合装置の上部との間に自由体積が広がる。混合装置36は、溶融ガラスの流動方向に関して清澄槽34の下流に示されているが、混合装置36は、他の実施の形態において、清澄槽34の上流に位置付けられることがある。いくつかの実施の形態において、下流ガラス製造装置30は、多数の混合装置、例えば、清澄槽34の上流にある混合装置および清澄槽34の下流にある混合装置を含むことがある。これらの多数の混合装置は、同じ設計のものであってもよい、またはそれらは、互いに異なる設計のものであってもよい。いくつかの実施の形態において、前記槽および/または導管の1つ以上は、溶融材料の混合とその後の均質化を促進するために、その中に位置付けられた静止混合翼を含むことができる。
【0043】
下流ガラス製造装置30は、混合装置36より下流に位置する供給槽40などの別の状態調節チャンバをさらに備えることができる。供給槽40は、下流成形装置に供給されるべき溶融ガラス28の状態を調節することができる。例えば、供給槽40は、出口導管44を経由して成形体42への溶融ガラス28の一貫した流れを調節し、提供するためのアキュムレータおよび/または流量調整器として働くことができる。供給槽40内の溶融ガラスは、いくつかの実施の形態において、自由表面を有することができ、ここで、自由体積が、この自由表面から上方に供給槽の上部まで延在する。図から分かるように、混合装置36は、第3の接続導管46を経由して供給槽40に結合することができる。いくつかの例では、溶融ガラス28は、混合装置36から第3の接続導管46を経由して供給槽40に重力送りすることができる。例えば、重力は、溶融ガラス28を、混合装置36から第3の接続導管46の内部経路を通じて供給槽40に送り込むことができる。
【0044】
下流ガラス製造装置30は、入口導管50を含む、上述した成形体42を含む成形装置48をさらに備えることができる。出口導管44は、溶融ガラス28を供給槽40から成形装置48の入口導管50に供給するように位置付けることができる。フュージョンダウンドロー式ガラス製造装置における成形体42は、この成形体の上面に位置付けられた樋52、およびこの成形体の底縁(基部)56に沿って延伸方向に集束する集束成形面54を含むことができる。供給槽40、出口導管44および入口導管50を通じて成形体の樋52に供給される溶融ガラスは、樋52の壁から溢れ、溶融ガラスの別々の流れとして集束成形面54に沿って降下する。溶融ガラスの別々の流れは、基部56の下でそれに沿って接合して、溶融ガラスの単一リボン58を生成し、このリボン58は、溶融ガラスが冷め、材料の粘度が増加するときのガラスリボンの寸法を制御するために、重力および/または牽引ロールアセンブリ(図示せず)などによって、ガラスリボンに下方張力を印加することによって、基部56から延伸方向60に延伸面に沿って延伸される。したがって、ガラスリボン58は、弾性状態への粘弾性移行を経て、ガラスリボン58に安定な寸法特徴を与える機械的性質を獲得する。ガラスリボン58は、第1の外縁62aおよび第1の外縁62aと反対にある第2の外縁62bを有し、その第1と第2の外縁は、ガラスリボン58に沿って縦方向に延在する。ガラスリボン58は、第1の肥厚エッジ部64aおよび第2の肥厚エッジ部64b(以後、それぞれ、第1のビード64aおよび第2のビード64b)をさらに有することがあり、ビード64a、64bは、それぞれ第1と第2の外縁62a、62bから内方に延在する。ガラスリボン58は、第1と第2の外縁62aおよび62bの間に規定された幅Wを有する。第1と第2のビード64a、64bは、ガラスリボンの縦方向中心線に沿ってガラスリボンの厚さより大きい厚さを有し得る。第1のビード64aおよび第2のビード64bの間に延在するガラスリボンは、ガラスリボンの「高品質」領域66と称することができる。高品質領域66は、実質的に均一な厚さおよび無垢な表面を示し、ビーズが典型的に除去され、カレットとして使用されるか、または廃棄されるので、リボンの最も商業的に価値のある部分である。ガラスリボン58は、いくつかの実施の形態において、ガラス分割装置100により個々のガラスシート68に分割されることがあるが、さらなる実施の形態において、ガラスリボン58は、スプールに巻き付けられ、さらに加工するために、貯蔵されることがある。
【0045】
図2および3に示されるように、ガラスリボンを横方向(延伸方向60に対して直角)に切断して、ガラスシート68を形成するために、ガラス分割装置100が設けられている。ガラス分割装置100は、複数の駆動アセンブリ104により支持されたクロスメンバーアセンブリ102を備えることができる。この複数の駆動アセンブリの各駆動アセンブリ104はネジ軸106を備えることができ、このネジ軸は、ネジ軸の一端で駆動ユニット108に、ネジ軸の反対の端部で支持ベアリング110に結合されている。それに加え、ボールナットアセンブリ112を各ネジ軸106に結合することができ、各ボールナットアセンブリ112をクロスメンバーアセンブリ102に結合することができる。例えば、様々な実施の形態において、ガラス分割装置100は、互いに反対の2つの端部、および各端部に2つある、4つの角を有する略長方形の細長クロスメンバーアセンブリ102を備えることがある。したがって、様々な実施の形態において、ガラス分割装置100は、少なくとも4つの駆動アセンブリ104を備えることができ、クロスメンバーアセンブリ102の各角にまたはその近くに1つの駆動アセンブリがあるが、角での配置は要求されず、さらなる実施の形態において、駆動アセンブリは、クロスメンバーアセンブリ102上の他の位置に配置されることがある。
【0046】
各駆動ユニット108は、駆動モータ114およびその駆動モータ114をネジ軸106に結合する減速ギアアセンブリ116を備えることができる。駆動ユニット108を含む各駆動モータ114は、専用駆動モータである。ここに用いられているように、専用駆動モータは、1つのネジ軸106に充てられた(1つのネジ軸106を駆動する)駆動モータを称し、他のネジ軸を駆動しない。したがって、例えば、4つの駆動ユニット108がある場合、4つの減速ギアアセンブリ116によって4つのネジ軸106に結合された4つの駆動モータ114がある。減速ギアアセンブリ116の減速比は、5:1未満、例えば、約3.5:1など、約4:1から約2:1の範囲内にあり得る。減速ギアアセンブリ116および/または専用駆動モータ114によりもたらされる5:1未満の減速比は、駆動アセンブリの作動中、各駆動アセンブリ104が負う負荷を減少させることができる。それゆえ、そのような実施の形態において、より小さいモータを使用してよく、構成部材の寿命が改善されるであろうし、特に上昇移動中に、クロスメンバーアセンブリ102の垂直移動速度が増加し、それによって、サイクル時間が改善されるであろう。
【0047】
駆動ユニット108は、下部フレーム118により支持することができる。下部フレーム118は、ガラス分割装置100の質量を支持することができるどの適切な剛性支持体であってもよい。例えば、下部フレーム118は、建物の桁、コンクリート床、または建物の他の適切な構造部材に取り付けられることがある。他の実施の形態において、下部フレーム118は、自立構造であり得る。ガラス分割装置100は、駆動アセンブリ104の上端で、例えば、上部フレーム部材119に搭載された支持ベアリング110で、駆動アセンブリ104に結合された上部フレーム部材119をさらに備えることがある。上部フレーム部材119は、駆動アセンブリ104に剛性を与えることができ、複数の駆動アセンブリ(例えば、ネジ軸106)の間に均一で一貫した空間を確保することができる。
【0048】
各ボールナットアセンブリ112は、本体内に収容された複数のボールベアリングを含むことができ、その複数のボールベアリングは、ボールベアリングの軌道の機能を果たすネジ軸106のネジ山と係合している。すなわち、各駆動アセンブリ104は、その中で各ネジ軸106がそれぞれの駆動ユニット108により回転可能なボールネジ装置を含むことがある。ネジ軸が、それぞれの駆動ユニット108により回転されるときに、ボールナットアセンブリ112が、ネジ軸106の回転方向にしたがって、ネジ軸の長手方向に沿って移動する。ボールネジ装置(例えば、ネジ軸とボールナットアセンブリ)は、当該技術分野で公知であり、それらの構造はさらに記載しない。クロスメンバーアセンブリ102はボールナットアセンブリ112によりネジ軸106上に支持されているので、それぞれの駆動ユニット108によるネジ軸106の回転で、そのネジ軸の回転方向に応じて、クロスメンバーアセンブリ102が上昇または降下のいずれかを行う。
【0049】
クロスメンバーアセンブリ102は、キャリッジ121、第1の罫書きデバイス12a、および第2の罫書きデバイス122bを含む罫書きユニット120をさらに備えることがある。様々な実施の形態において、クロスメンバーアセンブリ102は、線形駆動部材126および駆動モータ128、例えば、サーボモータを含む罫書きユニット駆動アセンブリ124をまたさらに備えることがある。いくつかの実施の形態において、線形駆動部材126は、駆動モータ128に結合され、レール部材とローラにより支持された無限ループとして作られたベルトを含むことがあり、ここで、罫書きユニット120もそのベルトに結合されている。駆動モータ128は、罫書きユニット120を線形駆動部材126の長手方向に沿って駆動するように作られている。例えば、線形駆動部材126は、延伸方向60に対して直角に向けられる、例えば、水平配向にあることがあるが、さらなる実施の形態において、線形駆動部材126は、水平面に対して角度が付けられていても差し支えない。したがって、いくつかの実施の形態において、罫書きユニット120は、罫書きユニット駆動アセンブリ124によって、ガラスリボン58に亘り延伸方向60に対して直角な互いに反対の移動方向130、132に沿って移動させることができる。
【0050】
いくつかの実施の形態において、罫書きデバイス122a、122bは、一方向性であるように作ることができる。すなわち、罫書きデバイス122a、122bは、単一方向の横断中に効果的に罫書くように作ることができる。例えば、
図5は、第1の罫書き工具134a、例えば、罫書きホイール、罫書きブレード、スクライバーまたは他の適切な罫書き工具が、本体138a内で回転可能なシャフト136aに結合されている、第1の罫書きデバイス122aの例示の実施の形態を示している。シャフト136aは、回転する限られた能力を有するように作ることができる。例えば、様々な実施の形態において、シャフト136aは、約15度以下、例えば、約10度以下、例えば、約1度から約15度の範囲の角度だけ回転するように作ることができる。ガラスリボン58と第1の罫書き工具134aとの間の接点140aは、第1の罫書き工具134aがガラスリボン58と接触し、そのガラスリボンを横断するときに、接点140aが、罫書きデバイス122aの移動方向に対して回転軸142aより遅れるように、シャフト136aの回転軸142aから距離dだけずれている。すなわち、第1の罫書き工具134a、およびシャフト136aは、この第1の罫書き工具134aがガラスリボン58の表面を横断するときに、第1の罫書き工具134aの運動を安定化させるキャスターアセンブリとして働く。第2の罫書きデバイス122bは、第2の罫書きデバイス122bが、第1の罫書きデバイス122aの罫書き方向と反対の方向に罫書くように作ることができることを除いて、第1の罫書きデバイス122aと同一であってよい。
【0051】
図6を参照すると、いくつかの実施の形態において、第1と第2の罫書きデバイス122a、122bは、それぞれ、第1と第2の関節リンク機構150a、150bに結合させることができ、この第1と第2の関節リンク機構150a、150bは、それぞれの第1と第2のアクチュエータ152a、152b、例えば、空気圧式アクチュエータを含む。ここに用いられているように、関節リンク機構は、柔軟(例えば、回転式)関節により接続され、第1と第2の罫書きデバイス122a、122bを第1と第2のアクチュエータ152a、152bに連結する2つ以上の部材を称する。第1と第2のアクチュエータ152a、152bは、アクチュエータの一端でキャリッジ121の底板154に搭載することができ、一方で、第1と第2のアクチュエータ152a、152bの反対の端部は、それぞれの第1と第2の関節リンク機構150a、150bに結合することができる。第1と第2のアクチュエータ152a、152b、およびそれぞれの第1と第2の関節リンク機構150a、150bは、作動されたときに、それぞれの第1と第2の罫書きデバイス122a、122bを、制御装置(図示せず)、例えば、プログラマブル論理制御装置(PLC)から受信した命令にしたがって、ガラスリボン58から離れて、またはそれに向かって延ばしたり引っ込めたりすることができる。第1の罫書きデバイス122aまたは第2の罫書きデバイス122bが延長(係合)位置にあるときに、それぞれの第1の罫書き工具134aまたは第2の罫書き工具134bは、ガラスリボン58の主面と接触している。第1の罫書きデバイス122aまたは第2の罫書きデバイス122bが格納(撤退)位置にあるときに、それぞれの第1の罫書き工具134aまたは第2の罫書き工具134bは、そのガラスリボンの主面から引き離される(間隔が離される)。
図6に示された図面において、第1のアクチュエータ152aは、第1の罫書きデバイス122aを、第1の罫書き工具134aがガラスリボン58と接触している係合位置に移動させているのが示されている一方で、第2のアクチュエータ152bは、第2の罫書きデバイス122bを、第2の罫書き工具134bがガラスリボン58から引き離されている撤退位置に移動させているのが示されている。クロスメンバーアセンブリ102に、罫書き工具が接触したガラスリボン58の主面と反対のガラスリボンの主面を支持するノージング部材156が設けられることがある。
【0052】
ここに開示された実施の形態によれば、罫書きユニット120は、ガラスリボンの一方のエッジに位置付けることができる。限定ではなく、一例として、
図2を参照すると、ガラスリボン58は、実質的に一定の延伸速度Vで延伸方向60に下方へと引き出される。駆動モータ114は、クロスメンバーアセンブリ102とガラスリボン58との間に相対運動が実質的にない状態で、クロスメンバーアセンブリ102が延伸速度Vで第1の垂直のクロスメンバーアセンブリ開始位置から降下するように、減速ギアアセンブリ116によりそれぞれのネジ軸106を回転させる。例示の実施の形態において、罫書きユニット120は、線形駆動部材126の左側で第1の初期位置160に位置付けることができる。次に、罫書きユニット120を第1の初期位置160から第1の開始位置162に動かすことができる。例えば、いくつかの実施の形態において、第1の開始位置162は、第1の外縁62aに対して第1のビード64aから間隔を離して(第1のビード64aおよび第2のビード64bの間)位置付けることができる。第1のアクチュエータ152aは、第1の開始位置162で作動させることができ、これにより、第1の罫書きデバイス122aが、格納位置から、第1の罫書き工具134aがガラスリボン58の主面と接触する延長位置に動かされる。罫書きユニット120は、第1の開始位置162から、罫書きユニット駆動アセンブリ124によって、線形駆動部材126の反対の端部に向かって第1の罫書き方向130に沿って左から右に動かし、それによって、ガラスリボン58の幅Wの少なくとも一部に亘り、例えば、高品質領域66に亘り罫書き線を形成することができる。ここに用いられているように、罫書き線は、罫書き工具により生じ、罫書かれた表面から所定の深さだけ基板中に延在する、基板の表面上の損傷(例えば、亀裂、欠けなど)の線を称する。罫書きユニット120は、第1の停止位置164で停止され、第1のアクチュエータ152aが作動されて、第1の罫書きデバイス122aを引っ込め、それによって、第1の罫書き工具134aがガラスリボン58から引き離される。罫書きユニット120は、第1の停止位置164から、線形駆動部材126の右側の第2の初期位置166へと第1の罫書き方向130にさらに動かすことができる。罫書き線の下のガラスリボン58の底部分に結合されたロボット(図示せず)を使用して、その罫書き線に亘り曲げモーメントを引き起こし、ガラスリボン58の幅Wに亘る、そのガラスリボンの厚さを貫通する亀裂を生じさせ、それによって、ガラスリボン58から第1のガラスシート68を分割することができる。
【0053】
罫書きユニット120を第2の開始位置166に位置付けることにより、駆動アセンブリ104は、クロスメンバーアセンブリ102を垂直に上方に動かす方向にネジ軸106を回転させ、クロスメンバーアセンブリ102を第1の垂直のクロスメンバーアセンブリ位置に戻し、十分な長さのガラスリボン58が通過した後、駆動アセンブリ104は、クロスメンバーアセンブリ102を、再び、延伸速度Vで垂直に下方に動かす方向にネジ軸を回転させる。いくつかの実施の形態において、クロスメンバーアセンブリ102は、Vより速い速度で、第1の垂直のクロスメンバーアセンブリ位置に垂直に上方に動かされることがある。罫書きユニット120を第2の開始位置168に動かし、第2のアクチュエータ152bを作動させ、それによって、第2の罫書きデバイス122bを、第2の罫書き工具134bがガラスリボン58と接触している係合位置に伸ばすことができる。いくつかの実施の形態において、第2の開始位置は、第1の停止位置と一致することがある、または第2の開始位置168は、第1の停止位置164とは異なる、例えば、そこからずれていることがある。罫書きユニット120は、第2の罫書き方向132に、第2の停止位置170へと動かし、ガラスリボン58に亘り第2の罫書き線を形成することができる。罫書きユニット120は第2の停止位置170で停止させることができ、第2のアクチュエータ152bを作動させて、第2の罫書きデバイス122bを引っ込め、第2の罫書き工具134bをガラスリボン58の表面から撤退させることができる。第2の停止位置170は、第1の開始位置162と一致しても差し支えない、または第2の停止位置170は、第1の開始位置162と異なってもよい、例えば、そこからずれていてもよい。次に、罫書きユニット120を、第2の罫書き方向に第1の初期位置160へとさらに動かすことができる。前記ロボットは、第2の罫書き線に亘る曲げモーメントを印加し、ガラスリボンに亘る、そのガラスリボンの厚さを貫通する亀裂を生じさせ、それによって、ガラスリボン58から第2のガラスシート68を分割することができる。先の手順を、多数のガラスシート68を製造するのに必要なだけ多く繰り返すことができる。
【0054】
先の事象の順序にしたがって、罫書きユニット120の各左から右への横断および各右から左への横断により、ガラスリボンの幅の少なくとも一部に亘り罫書き線を生じさせ、ガラスリボンからガラスシートを製造することができる。二方向に罫書く能力は、第1の方向、例えば、第1の罫書き方向130に沿って罫書き、次いで、第2の方向に罫書かずに、次の罫書き線を生成する準備で第2の罫書き方向132に戻らなくてはならない従来の罫書きユニットと比べて、罫書きユニット駆動アセンブリ124および罫書きデバイス122a、122bの構成部材の摩耗を減少させることができる。すなわち、従来の装置において、生成される各罫書き線には、2回の横断が必要であろうが、本開示の実施の形態によれば、罫書きユニット120の各横断により、1つの罫書き線を生成することができる。さらに、両方向罫書きは、その上、サイクル時間を減少させ、および/または減少した罫書き速度(罫書きユニット120の移動速度)を可能にし、それによって、分割される表面の品質が向上するであろう。
【0055】
本開示の精神および範囲から逸脱せずに、本開示の実施の形態に、様々な改変および変更を行えることが、当業者に明白であろう。それゆえ、本開示は、そのような改変および変更を、それらが、付随の特許請求の範囲およびその等価物の範囲に入るという条件で、網羅することが意図されている。
【0056】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0057】
実施形態1
ガラス製造装置において、
ガラスリボンを形成するように作られた成形体と、
前記成形体の下に位置付けられたガラス罫書き装置と、
を備え、
前記ガラス罫書き装置は、
フレームと、
クロスメンバーアセンブリと、
前記フレームに搭載された少なくとも4つの駆動アセンブリであって、各駆動アセンブリ104が、
ネジ軸、
前記ネジ軸に結合され、該ネジ軸を回転させるように作られた専用駆動モータ、および
前記ネジ軸と係合し、前記クロスメンバーアセンブリに結合されたボールナットアセンブリ、
を含む、少なくとも4つの駆動アセンブリと、
を備えた、ガラス製造装置。
【0058】
実施形態2
前記専用駆動モータの各々が、減速ギアアセンブリによってそれぞれの前記ネジ軸に結合されている、実施形態1に記載のガラス製造装置。
【0059】
実施形態3
前記減速ギアアセンブリの減速比が、4:1から2:1の範囲内にある、実施形態2に記載のガラス製造装置。
【0060】
実施形態4
前記クロスメンバーアセンブリが、第1の端部および該第1の端部と反対にある第2の端部を有し、2つのボールナットアセンブリが、該第1の端部で前記クロスメンバーアセンブリに取り付けられ、2つのボールナットアセンブリが、該第2の端部で該クロスメンバーアセンブリに取り付けられている、実施形態1に記載のガラス製造装置。
【0061】
実施形態5
前記クロスメンバーアセンブリが、それに可動式に結合された罫書きユニットをさらに備える、実施形態1に記載のガラス製造装置。
【0062】
実施形態6
前記罫書きユニットが、第1の一方向罫書きデバイスを備え、該第1の一方向罫書きデバイスは、該第1の罫書きデバイスを、該第1の罫書きデバイスが前記ガラスリボンと接触する係合位置から、該第1の罫書きデバイスが該ガラスリボンから引き離される撤退位置に動かすように配置された第1の関節リンク機構により第1のアクチュエータに結合され、前記第1の一方向罫書きデバイスは、前記係合位置にある間に、第1の罫書き方向に横断しているときに、第1の罫書き線を生成するように作られている、実施形態5に記載のガラス製造装置。
【0063】
実施形態7
前記罫書きユニットは、第2の一方向罫書きデバイスを備え、該第2の一方向罫書きデバイスは、該第2の罫書きデバイスを、該第2の罫書きデバイスが前記ガラスリボンと接触する係合位置から、該第2の罫書きデバイスが該ガラスリボンから引き離される撤退位置に動かすように配置された第2の関節リンク機構により第2のアクチュエータに結合され、前記第2の罫書きデバイスは、前記係合位置にある間に、前記第1の罫書き方向と反対の第2の罫書き方向に横断しているときに、第2の罫書き線を生成するように作られている、実施形態6に記載のガラス製造装置。
【0064】
実施形態8
ガラス製造装置において、
ガラスリボンを形成するように作られた成形体と、
前記成形体の下に位置付けられたガラス罫書き装置と、
を備え、
前記ガラス罫書き装置は、
フレームと、
可動式罫書きユニットを含むクロスメンバーアセンブリであって、該可動式罫書きユニットは、第1の罫書き方向に前記ガラスリボンを罫書くように作られた第1の罫書きデバイス、および該第1の罫書き方向と反対の第2の罫書き方向に該ガラスリボンを罫書くように作られた第2の罫書きデバイスを備えている、クロスメンバーアセンブリと、
を備えた、ガラス製造装置。
【0065】
実施形態9
前記フレーム上に搭載された少なくとも4つの駆動アセンブリをさらに備え、該4つの駆動アセンブリの各駆動アセンブリは、
ネジ軸、
前記ネジ軸に結合され、該ネジ軸を回転させるように作られた駆動モータ、および
前記ネジ軸のネジ山と係合し、前記クロスメンバーアセンブリに結合されたボールナットアセンブリ、
を備えた、実施形態8に記載のガラス製造装置。
【0066】
実施形態10
前記4つの駆動アセンブリの各駆動モータが、減速ギアアセンブリによってそれぞれの前記ネジ軸に結合されている、実施形態9に記載のガラス製造装置。
【0067】
実施形態11
前記4つの駆動アセンブリの各減速ギアアセンブリの減速比が、4:1から2:1の範囲内にある、実施形態10に記載のガラス製造装置。
【0068】
実施形態12
前記第1の罫書きデバイスが第1の関節リンク機構に結合され、前記第2の罫書きデバイスが第2の関節リンク機構に結合されている、実施形態8に記載のガラス製造装置。
【0069】
実施形態13
ガラスシートを製造する方法において、
延伸速度Vで延伸方向にクロスメンバーアセンブリに隣接して延在するガラスリボンを成形体から延伸する工程であって、該クロスメンバーアセンブリは、それに結合された可動式罫書きユニットを備え、該罫書きユニットは、第1の罫書きデバイスおよび第2の罫書きデバイスを備えている、工程、
前記延伸速度Vで前記延伸方向に第1の垂直位置から前記クロスメンバーアセンブリを移動させる工程、
前記ガラスリボンに第1の罫書き線を形成する工程であって、前記第1の罫書きデバイスを該ガラスリボンに係合させ、前記罫書きユニットを第1の罫書き方向に移動させる工程を含む工程、
前記第1の罫書き線の下の前記ガラスリボンから第1のガラスシートを取り除く工程、
前記第1の罫書き線の上の前記ガラスリボンに第2の罫書き線を形成する工程であって、前記第2の罫書きデバイスを該ガラスリボンに係合させ、前記罫書きユニットを前記第1の罫書き方向と反対の第2の罫書き方向に移動させる工程を含む工程、および
前記第2の罫書き線の下の前記ガラスリボンから第2のガラスシートを取り除く工程、
を有してなる方法。
【0070】
実施形態14
前記第1のガラスシートを取り除く工程の後であって、前記第2の罫書き線を形成する工程の前に、前記クロスメンバーアセンブリを前記第1の垂直位置に戻すように移動させる工程を含む、実施形態13に記載の方法。
【0071】
実施形態15
前記第1の罫書き線を形成する工程が、前記罫書きユニットを第1の初期位置から、該第1の初期位置から間隔が離れた第1の開始位置まで前記第1の罫書き方向に移動させる工程、前記ガラスリボンを前記第1の罫書きデバイスと前記第1の開始位置から係合させる工程、および前記罫書きユニットを前記第1の開始位置から間隔が離れた第1の停止位置まで前記第1の罫書き方向に移動させる工程を含む、実施形態13に記載の方法。
【0072】
実施形態16
前記罫書きユニットを前記第1の停止位置で停止させる工程、該第1の停止位置で前記第1の罫書きデバイスを前記ガラスリボンから撤退させる工程、および前記罫書きユニットを、該第1の停止位置から、該第1の停止位置から間隔が離れた第2の初期位置まで前記第1の罫書き方向に移動させる工程をさらに含む、実施形態15に記載の方法。
【0073】
実施形態17
前記第2の罫書き線を形成する工程が、前記罫書きユニットを前記第2の初期位置から、該第2の初期位置から間隔が離れた第2の開始位置まで前記第2の罫書き方向に移動させる工程、前記ガラスリボンを前記第2の罫書きデバイスと前記第2の開始位置から係合させる工程、および前記罫書きユニットを前記第2の開始位置から間隔が離れた第2の停止位置まで前記第2の罫書き方向に移動させる工程を含む、実施形態16に記載の方法。
【0074】
実施形態18
前記罫書きユニットを前記第2の停止位置で停止させる工程、該第2の停止位置で前記第2の罫書きデバイスを前記ガラスリボンから撤退させる工程、および前記罫書きユニットを、前記第2の停止位置から前記第1の初期位置まで前記第2の罫書き方向に移動させる工程をさらに含む、実施形態17に記載の方法。
【0075】
実施形態19
前記クロスメンバーアセンブリを第1の垂直位置に戻すように移動させる工程が、前記クロスメンバーアセンブリをVより速い速度で移動させる工程を含む、実施形態14に記載の方法。
【符号の説明】
【0076】
10 ガラス製造装置
12 ガラス溶融炉
14 溶融槽
16 上流ガラス製造装置
18 原材料貯蔵容器
20 原材料供給装置
22 モータ
24 原材料
28 溶融ガラス
34 清澄槽
36 混合装置
40 供給槽
42 成形体
44 出口導管
50 入口導管
58 ガラスリボン
64a、64b 肥厚エッジ部、ビード
68 ガラスシート
100 ガラス分割装置
102 クロスメンバーアセンブリ
104 駆動アセンブリ
106 ネジ軸
108 駆動ユニット
110 支持ベアリング
112 ボールナットアセンブリ
114、128 駆動モータ
116 減速ギアアセンブリ
118 下部フレーム
119 上部フレーム部材
120 罫書きユニット
121 キャリッジ
122a、122b 罫書きデバイス
124 罫書きユニット駆動アセンブリ
126 線形駆動部材
134a、134b 罫書き工具
136a シャフト
142a 回転軸
150a、150b 関節リンク機構
152a、152b アクチュエータ
156 ノージング部材
【国際調査報告】