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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-20
(54)【発明の名称】デジタル測定装置及び測定方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 21/02 20060101AFI20220712BHJP
   A61C 19/04 20060101ALI20220712BHJP
【FI】
G01B21/02 S
A61C19/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2020565985
(86)(22)【出願日】2020-09-28
(85)【翻訳文提出日】2021-03-22
(86)【国際出願番号】 KR2020013171
(87)【国際公開番号】W WO2021145535
(87)【国際公開日】2021-07-22
(31)【優先権主張番号】10-2020-0005781
(32)【優先日】2020-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516098513
【氏名又は名称】ビーアンドエル バイオテック インコーポレイティッド
【氏名又は名称原語表記】B&L BIOTECH,INC.
【住所又は居所原語表記】No.502, 95, Gwangdeokdong-ro Danwon-gu, Ansan-si Gyeonggi-do Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】320003149
【氏名又は名称】李 仁煥
【氏名又は名称原語表記】LEE, In Whan
【住所又は居所原語表記】No. 502, 95, Gwangdeokdong-ro, Danwon-gu, Ansan-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 仁煥
【テーマコード(参考)】
2F069
4C052
【Fターム(参考)】
2F069AA31
2F069DD19
2F069GG06
2F069GG07
2F069GG09
2F069GG31
2F069JJ13
2F069MM02
2F069MM26
2F069QQ01
4C052AA06
4C052NN02
4C052NN16
(57)【要約】
開示された本発明に係るデジタル測定装置は、測定対象が載置される載置部と、測定対象の長さを測定し、測定された測定対象の測定値を、新たな測定対象の長さを調節するための基準値として提供する測定部とを含み、測定部は、載置部に進入する前記測定対象に干渉されて移動する距離を換算する移動方式、測定対象に向かって測定信号を照射して感知された測定信号の情報で測定対象の長さを換算する照射方式、及び測定対象をスキャンするスキャン方式のうちの少なくともいずれか1つで前記測定対象の長さを測定する。このような構成により、簡単な構造で測定対象の長さの測定の正確度を向上させることができるようになる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象が載置される載置部と、
前記測定対象の長さを測定し、測定された前記測定対象の測定値を、新たな測定対象の長さを調節するための基準値として提供する測定部とを含み、
前記測定部は、前記載置部に進入する前記測定対象に干渉されて移動する距離を換算する移動方式、前記測定対象に向かって測定信号を照射して感知された前記測定信号の情報で前記測定対象の長さを換算する照射方式、及び前記測定対象をスキャンするスキャン方式のうちの少なくともいずれか1つで前記測定対象の長さを測定する、デジタル測定装置。
【請求項2】
前記載置部は、前記測定対象の一側が合わせられる基準点が設けられた平坦な載置台を含み、
前記測定対象は、ストッパーを備えるエンドファイルを含み、前記ストッパーが前記基準点に合わせられるように前記載置部に載置される、請求項1に記載のデジタル測定装置。
【請求項3】
前記載置部は、分離及び消毒が可能なように設けられる、請求項1に記載のデジタル測定装置。
【請求項4】
前記測定部は、
前記測定対象に連動して移動可能な移動部材と、
前記移動部材の移動による移動距離を前記測定対象の長さに換算する換算部とを含む、請求項1に記載のデジタル測定装置。
【請求項5】
前記移動部材は、駆動手段を内蔵し、前記測定対象に向かって加圧されようとする駆動力を有してレールに沿って直線往復運動が可能であり、
前記換算部は、前記レールに沿って移動する前記移動部材の駆動回転数、または前記移動部材の移動による静電容量の変化で前記測定対象の長さを換算する、請求項4に記載のデジタル測定装置。
【請求項6】
前記移動部材は、外部から入力された信号に応じて選択的に電磁力を発生させ、前記測定対象に向かって加圧可能な電磁石を含み、レールに沿って直線往復可能であり、
前記換算部は、前記レールに沿って移動する前記移動部材の駆動回転数、または前記移動部材の移動による静電容量の変化で前記測定対象の長さを換算する、請求項4に記載のデジタル測定装置。
【請求項7】
前記測定部は、前記照射方式において、前記測定信号を前記測定対象の端部に向かって水平または垂直方向に照射する、請求項1に記載のデジタル測定装置。
【請求項8】
前記測定信号は、レーザーまたは超音波信号を含む、請求項7に記載のデジタル測定装置。
【請求項9】
前記測定部は、前記測定対象に前記測定信号が照射された後に戻ってくる時間を長さに換算した後、2で割って前記測定対象の長さを換算する、請求項7に記載のデジタル測定装置。
【請求項10】
前記載置部は、密閉された空間で前記測定対象が載置されるスキャナーを含み、
前記測定部は、前記測定対象に光を照射して影をスキャンする、請求項1に記載のデジタル測定装置。
【請求項11】
前記測定部で測定された基準値を表示して、前記新たな測定対象の長さと対比させる対比部を含む、請求項1に記載のデジタル測定装置。
【請求項12】
前記対比部に表示された前記基準値と隣り合うように前記新たな測定対象を進入させ、前記測定対象の長さを前記基準値と一致するように調節する、請求項11に記載のデジタル測定装置。
【請求項13】
前記対比部は、前記基準値に対応する第1イメージと、前記新たな測定対象の長さを前記測定部が測定した測定値に対応する第2イメージとが隣り合って表示され、
前記第2イメージが前記第1イメージと一致するように、前記新たな測定対象の長さを調節する、請求項11に記載のデジタル測定装置。
【請求項14】
測定しようとする測定対象の長さを測定する測定ステップと、
前記測定ステップで測定された測定値を基準値として設定し、新たな測定対象の長さを前記基準値と対比して調節する対比ステップとを含み、
前記測定ステップは、
前記測定対象に干渉されて移動する距離を換算する移動方式、前記測定対象に向かって測定信号を照射して感知された前記測定信号の情報で前記測定対象の長さを換算する照射方式、及び前記測定対象をスキャンするスキャン方式のうちの少なくともいずれか1つで前記測定対象の長さを測定する、デジタル測定方法。
【請求項15】
前記測定ステップは、
前記測定対象に向かって加圧されるようにレールに沿って移動部材が移動する移動ステップと、
前記移動部材が移動することによる静電容量の変化または駆動回転数の変化を感知して前記測定対象の長さを換算する換算ステップとを含み、
前記移動ステップは、モータの駆動力または電磁石の電磁力により前記測定対象に加圧される方向に移動する、請求項14に記載のデジタル測定方法。
【請求項16】
前記測定ステップは、
前記測定対象に前記測定信号を照射する照射ステップと、
前記測定対象から反射されて戻ってくる前記測定信号の信号を長さに換算した後、2で割って前記測定対象の長さを換算する換算ステップとを含み、
前記測定信号は、レーザーまたは超音波信号を含む、請求項14に記載のデジタル測定方法。
【請求項17】
前記測定信号は、前記測定対象の端部に向かって水平または垂直方向に照射する、請求項16に記載のデジタル測定方法。
【請求項18】
前記測定ステップは、スキャナーに載置された前記測定対象に光を照射して影をスキャンする、請求項14に記載のデジタル測定方法。
【請求項19】
前記対比ステップは、
前記基準値を、ディスプレイ手段を通じてイメージとして表示する表示ステップと、
前記イメージと隣り合うように前記新たな測定対象を進入させ、前記新たな測定対象の長さを前記イメージと一致させるように調節する調節ステップとを含む、請求項14に記載のデジタル測定方法。
【請求項20】
前記対比ステップは、
前記基準値を第1イメージとしてディスプレイ手段に表示する表示ステップと、
前記新たな測定対象を測定した測定値を第2イメージとして前記ディスプレイ手段に前記第1イメージと隣り合うように表示し、前記第1及び第2イメージが相互に一致するように前記新たな測定対象の長さを調節する調節ステップとを含む、請求項14に記載のデジタル測定方法。
【請求項21】
前記対比ステップの後に、前記新たな測定対象の測定値が前記基準値に一致することを知らせる報知ステップをさらに含む、請求項14に記載のデジタル測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル測定装置及び測定方法に関し、より具体的には、歯科用エンドファイルのような測定対象の精密測定が可能なデジタル測定装置及び測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般の歯科用エンドファイル(Endodontic file)は、根管長の測定、歯髄(神経)の除去及び根管の形成のような歯科治療に使用される。ここで、根管の形成は、歯牙の神経管の内部に残っている神経及び感染した神経管の壁をきれいに除去し、広げる過程である。
【0003】
一方、根管を治療するためには、根管の長さの測定が先に行われなければならない。このような根管治療は、患者ごとに歯牙の神経の長さが異なるため、患者のそれぞれの神経の長さに合う長さでエンドファイルを使用しなければならない。
【0004】
エンドファイルには一般にストッパーを備え、根管長の測定においてストッパーを測定地点に移動させて根管長を表示する。ここで、ストッパーの移動によりエンドファイルに根管長が表示されると、エンドファイルの長さを測定して根管の作業長を算出する。このとき、順次に根管を丸く拡張させ、歯根端の内部の神経組織などの残骸も除去しなければならないため、相対的に厚さが薄いエンドファイルから始め、次第に太いエンドファイルを使用するようになる。
【0005】
一方、治療者の手作業に依存してエンドファイルのストッパーの位置を調整する場合、微細な目盛りを読むのに困難があるため、長さの測定の正確度に限界がある。それだけでなく、治療者のミスによりストッパーの位置が変更されることがあるので、反復的な長さの測定により施術の時間が長くなると共に、治療の信頼度が低下することがある。
【0006】
これによって、近年では、エンドファイルの長さを正確に測定して治療の正確度及び信頼度を向上させるための研究が持続的に求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、歯科治療のためのエンドファイルのような測定対象の長さを簡単な測定方式を通じて正確に測定することができるデジタル測定装置及び測定方法を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、測定対象の長さを測定し、新たな測定対象の長さを調節するための基準値として提供して対比させることによって、調節の利便性を向上させることができるデジタル測定装置及び測定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明に係るデジタル測定装置は、測定対象が載置される載置部と、前記測定対象の長さを測定し、測定された前記測定対象の測定値を、新たな測定対象の長さを調節するための基準値として提供する測定部とを含み、前記測定部は、前記載置部に進入する前記測定対象に干渉されて移動する距離を換算する移動方式、前記測定対象に向かって測定信号を照射して感知された前記測定信号の情報で前記測定対象の長さを換算する照射方式、及び前記測定対象をスキャンするスキャン方式のうちの少なくともいずれか1つで前記測定対象の長さを測定する。
【0010】
また、前記載置部は、前記測定対象の一側が合わせられる基準点が設けられた平坦な載置台を含み、前記測定対象は、ストッパーを備えるエンドファイルを含み、前記ストッパーが前記基準点に合わせられるように前記載置部に載置されてもよい。
【0011】
また、前記載置部は、分離及び消毒が可能なように設けられてもよい。
【0012】
また、前記測定部は、前記測定対象に連動して移動可能な移動部材と、前記移動部材の移動による移動距離を前記測定対象の長さに換算する換算部とを含むことができる。
【0013】
また、前記移動部材は、駆動手段を内蔵し、前記測定対象に向かって加圧されようとする駆動力を有してレールに沿って直線往復運動が可能であり、前記換算部は、前記レールに沿って移動する前記移動部材の駆動回転数、または前記移動部材の移動による静電容量の変化で前記測定対象の長さを換算することができる。
【0014】
また、前記移動部材は、外部から入力された信号に応じて選択的に電磁力を発生させ、前記測定対象に向かって加圧可能な電磁石を含み、レールに沿って直線往復可能であり、前記換算部は、前記レールに沿って移動する前記移動部材の駆動回転数、または前記移動部材の移動による静電容量の変化で前記測定対象の長さを換算することができる。
【0015】
また、前記測定部は、前記照射方式において、前記測定信号を前記測定対象の端部に向かって水平または垂直方向に照射することができる。
【0016】
また、前記測定信号は、レーザーまたは超音波信号を含むことができる。
【0017】
また、前記測定部は、前記測定対象に前記測定信号が照射された後に戻ってくる時間を長さに換算した後、2で割って前記測定対象の長さを換算することができる。
【0018】
また、前記載置部は、密閉された空間で前記測定対象が載置されるスキャナーを含み、前記測定部は、前記測定対象に光を照射して影をスキャンすることができる。
【0019】
また、前記測定部で測定された基準値を表示して、前記新たな測定対象の長さと対比させる対比部を含むことができる。
【0020】
また、前記対比部に表示された前記基準値と隣り合うように前記新たな測定対象を進入させ、前記測定対象の長さを前記基準値と一致するように調節することができる。
【0021】
また、前記対比部は、前記基準値に対応する第1イメージと、前記新たな測定対象の長さを前記測定部が測定した測定値に対応する第2イメージとが隣り合って表示され、前記第2イメージが前記第1イメージと一致するように、前記新たな測定対象の長さを調節することができる。
【0022】
本発明の好ましい一実施例に係るデジタル測定方法は、測定しようとする測定対象の長さを測定する測定ステップと、前記測定ステップで測定された測定値を基準値として設定し、新たな測定対象の長さを前記基準値と対比して調節する対比ステップとを含み、前記測定ステップは、前記測定対象に干渉されて移動する距離を換算する移動方式、前記測定対象に向かって測定信号を照射して感知された前記測定信号の情報で前記測定対象の長さを換算する照射方式、及び前記測定対象をスキャンするスキャン方式のうちの少なくともいずれか1つで前記測定対象の長さを測定する。
【0023】
また、前記測定ステップは、前記測定対象に向かって加圧されるようにレールに沿って移動部材が移動する移動ステップと、前記移動部材が移動することによる静電容量の変化または駆動回転数の変化を感知して前記測定対象の長さを換算する換算ステップとを含み、前記移動ステップは、モータの駆動力または電磁石の電磁力により前記測定対象に加圧される方向に移動することができる。
【0024】
また、前記測定ステップは、前記測定対象に前記測定信号を照射する照射ステップと、前記測定対象から反射されて戻ってくる前記測定信号の信号を長さに換算した後、2で割って前記測定対象の長さを換算する換算ステップとを含み、前記測定信号は、レーザーまたは超音波信号を含むことができる。
【0025】
また、前記測定信号は、前記測定対象の端部に向かって水平または垂直方向に照射することができる。
【0026】
また、前記測定ステップは、スキャナーに載置された前記測定対象に光を照射して影をスキャンすることができる。
【0027】
また、前記対比ステップは、前記基準値を、ディスプレイ手段を通じてイメージとして表示する表示ステップと、前記イメージと隣り合うように前記新たな測定対象を進入させ、前記新たな測定対象の長さを前記イメージと一致させるように調節する調節ステップとを含むことができる。
【0028】
また、前記対比ステップは、前記基準値を第1イメージとしてディスプレイ手段に表示する表示ステップと、前記新たな測定対象を測定した測定値を第2イメージとして前記ディスプレイ手段に前記第1イメージと隣り合うように表示し、前記第1及び第2イメージが相互に一致するように前記新たな測定対象の長さを調節する調節ステップとを含むことができる。
【0029】
また、前記対比ステップの後に、前記新たな測定対象の測定値が前記基準値に一致することを知らせる報知ステップをさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0030】
上記のような構成を有する本発明によれば、測定対象に向かって移動することによる移動距離や測定対象に向かって所定の信号を照射して反射された値で測定対象の長さを測定することによって、簡単な構造及び方式で測定対象の長さの測定の正確度を向上させることができる。
【0031】
また、簡単な構造で歯科用治療器具の一つであるエンドファイルのような測定対象の長さの測定の正確度を向上させることができるので、使用者の接近性の向上と共に、治療の信頼度の向上にも寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の好ましい一実施例に係るデジタル測定装置を概略的に示す構成図である。
図2】本発明の好ましい一実施例に係るデジタル測定装置を概略的に示す断面図である。
図3図2に示されたデジタル測定装置の測定動作を概略的に示す断面図である。
図4図2及び図3に示された測定部の変形例を概略的に示す断面図である。
図5図2乃至図4によって測定された測定対象の測定値が対比部に基準値として表示されて新たな測定対象の長さを調節する第一の方法を概略的に示す図である。
図6図2乃至図4によって測定された測定対象の測定値が対比部に基準値として表示されて新たな測定対象の長さを調節する第二の方法を概略的に示す図である。
図7図1乃至図6に示された一実施例に係るデジタル測定方法を概略的に示すフローチャートである。
図8】本発明の好ましい他の実施例に係るデジタル測定装置を概略的に示す図である。
図9図8に示された測定部の変形例を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の好ましい一実施例を添付の図面を参照して説明する。ただし、本発明の思想は、そのような実施例に制限されない。本発明の思想は、実施例をなす構成要素の付加、変更及び削除などによって異なって提案され得るが、これも本発明の思想に含まれるものである。
【0034】
図1及び図2を参照すると、本発明の好ましい一実施例に係るデジタル測定装置1は、載置部10及び測定部20を含む。
【0035】
参考として、本発明で説明するデジタル測定装置1は、歯科治療のための歯科用測定対象2の長さを測定するためのものとして例示する。より具体的には、本発明で説明する測定対象2は、歯牙の神経の治療において根管長の測定、歯髄(神経)の除去、根管の形成などに使用されるエンドファイル(Endodontic file)であるものとして例示するが、これに限定されないことは当然である。
【0036】
載置部10は測定対象2が載置される。このような載置部10は、図2に示すように、測定対象2が載置され、一側に、測定対象2の一側が合わせられる基準点11が設けられる。
【0037】
参考として、載置部10は、測定対象2が載置され得るように、上面が平坦な載置台の形状を有する。また、基準点11は、図2に示された標識の形状に限定せず、変形例として、溝または突起のような様々な形状に載置部10に設けられてもよい。
【0038】
一方、詳細に図示していないが、載置部10は、分離されて交換または消毒されることによって、エンドファイルのような治療道具を含む測定対象2を細菌から保護するのがよい。
【0039】
測定部20は、載置部10に載置された測定対象2の長さを測定する。ここで、測定部20は、載置部10に載置された測定対象2の長さを測定することによって、測定対象2の測定値を、新たな測定対象2の長さを調節するための基準値S(図5参照)として提供する。
【0040】
一方、本発明に係る測定部20は、載置部10に進入する測定対象2により干渉されて移動した距離を換算する移動方式、測定対象2に向かって測定信号を照射して感知された測定信号の情報で測定対象2の長さを換算する照射方式、または測定対象2をスキャンするスキャン方式のうちの少なくともいずれか1つで測定対象2の長さを測定する。
【0041】
本発明の好ましい一実施例に係るデジタル測定装置1の測定部20を、図2及び図3のように、移動方式により測定対象2の長さを測定するものとして例示する。
【0042】
図2を参照すると、測定部20は、移動部材21及び換算部22を含む。
【0043】
移動部材21は、載置部10に沿って長手方向に移動可能である。このような移動部材21は、図2及び図3に示すように、載置部10に設けられたレール23に沿って長手方向に移動可能である。ここで、レール23は、載置部10に設けられた基準点11を基準として長手方向に移動可能なように移動部材21を支持する。
【0044】
一方、移動部材21は、モータ(図示せず)の回転駆動力により、レール23に沿って直線方向の移動が可能である。このとき、移動部材21は、モータ(図示せず)の駆動力により、基準点11に向かって移動しようとする力を有する。すなわち、移動部材21は、駆動力発生手段としてモータ(図示せず)が内蔵されるものである。このような移動部材21は、モータ(図示せず)から発生した駆動力により、レール23に沿って動くと共に、基準点11に向かって加圧される。
【0045】
このような移動部材21は、図3に示すように、載置部10に載置される測定対象2の端部に干渉されて矢印方向に移動することができる。より具体的には、測定対象2が載置部10の基準点11に合わせられた状態で進入しながら、測定対象2の端部が移動部材21を加圧して移動させるものである。ここで、移動部材21が測定対象2の端部との接触により矢印方向に移動しても、モータ(図示せず)の駆動力により、移動部材21は基準点11に向かって加圧されることによって、移動部材21は、測定対象2の端部に密着した状態が維持される。
【0046】
参考として、本発明で説明する測定対象2はエンドファイルを含み、エンドファイルにはストッパー3が設けられる。このとき、エンドファイルの根管長の測定において、ストッパー3を測定地点に移動させて根管長を表示することによって、測定対象2の測定しようとする長さは、ストッパー3と端部との間の長さに対応する。これによって、測定対象2のストッパー3を載置部10の基準点11に一致させるように載置することで、基準点11から延びた測定対象2の長さを測定部20が測定するようになる。
【0047】
換算部22は、移動部材21の動きによる移動距離を測定対象2の長さに換算する。このために、換算部22は、レール23に沿って移動する移動部材21の回転数、または移動部材21の移動による静電容量の変化で測定対象2の長さを換算する。図2及び図3では、換算部22が、静電容量の変化で測定対象2の長さを換算するものとして説明する。
【0048】
図2に示すように、載置部10のレール23に沿って、静電容量の感知のための銅板24が設けられる。換算部22は、図2及び図3に示すように、移動部材21の動きによる銅板24での静電容量の変化を認識し、測定対象2の長さを換算するようになる。このような銅板24は、レール23に沿って対向するように載置部10に設けられるものとして例示及び図示するが、必ずしもこれに限定されるものではなく、レール23と一体に設けられる変形例も可能である。
【0049】
一方、図2及び図3の図示では、測定部20の移動部材21が基準点11の近くに位置した状態で測定対象2の進入によって基準点11から遠ざかる方向に移動するものとして図示及び例示したが、必ずしもこれに限定するものではない。すなわち、図4に示すように、移動部材21’が、基準点11から離隔した位置から、測定対象2に当接するように基準点11に向かって移動する変形例も可能である。図4のような移動部材21’の動きも、モータ(図示せず)の駆動力によりレール23に沿って移動し、レール23に沿って動くことによる銅板24での静電容量の変化を換算部22が感知して、測定対象2の長さを最終換算するようになる。
【0050】
参考として、換算部22は、銅板24での静電容量の変化を感知する測定方式ではなく、レール23に沿って移動する移動部材21の移動時の駆動回転数を感知して測定対象2の長さを換算する変形例も可能である。
【0051】
また、図2乃至図4を参照して説明した移動部材21が、モータ(図示せず)の駆動力により移動可能なものとして説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、電磁石のような、外部から電気的信号が入力されると電磁力を発生させるように移動部材21が設けられることによって、電磁力の発生時に基準点11に向かって加圧される変形例も可能である。このとき、電磁石を含む移動部材21も、レール23に沿って長手方向の動きがガイドされ得る。
【0052】
電磁石を含む移動部材21の場合、電気的信号の入力時に自動で基準点11に戻ろうとする力を有しており、この力は、測定対象2の動きが変化しない程度の大きさであるのがよい。それにより、載置部10から測定対象2が除去されると、電磁石方式で移動部材21が基準点11に向かって復帰して位置する。
【0053】
このような電磁石方式の移動部材21は、載置部10の基準点11に合わせて測定対象2を載置させると、移動部材21が、電磁力により基準点11に向かって加圧されることによって測定対象2の端部に当接するようになる。このように、測定対象2の端部に移動部材21が当たると、換算部22は、移動部材21の反対の移動距離を逆に計算して測定対象2の長さを換算するようになる。このとき、換算部22は、移動部材21の動きによる銅板の静電容量の変化を換算することで、測定対象2の長さを測定することができる。または、換算部22は、移動部材21がレール23に沿って移動する駆動回転数を換算して測定対象2の長さを換算することもできることは当然である。
【0054】
一方、本発明に係るデジタル測定装置1は、図5に示すように、載置部10及び測定部20と共に、対比部30を含むことができる。
【0055】
対比部30は、測定部20から測定された測定対象2の長さを基準値Sとして提供して、新たに進入する測定対象2の長さと対比する。このような対比部30は、測定部20で測定対象2の長さが測定されて基準値Sが設定されると、これを、図5のように、矩形のような所定の図形イメージとして表示することができる。すなわち、対比部30は、一種のディスプレイ手段を含むことによって、予め測定された測定対象2の長さをイメージとして表示する。
【0056】
一方、対比部30を通じた測定対象2の基準値Sの対比は、図5及び図6のように2つの方法により行われ得る。
【0057】
まず、図5を参照すると、ディスプレイ手段を含む対比部30に、予め測定された測定対象2の測定値に対応する基準値Sが矩形状のイメージとして表示される。このように表示された基準値Sと対比されるように、使用者が新たな測定対象2を対比部30に進入させ、基準値Sと測定対象2とを相互に対比することができる。それにより、使用者は、基準値Sと一致するように、エンドファイルを含む測定対象2のストッパー3の位置を調整することによって、基準値Sに対して測定対象2の長さを一致させる。
【0058】
また、図6のように、対比部30は、予め測定された基準値Sを第1イメージS1として表示し、測定部20を通じて測定しようとする測定対象2の長さを測定して第2イメージS2として表示することができる。すなわち、対比部30に、基準値Sと、これと対比しようとする新たな測定対象2の測定値とがいずれも矩形状の第1及び第2イメージS1,S2として同時に表示され、相互に対比されるものである。このとき、第1及び第2イメージS1,S2は、相互に並んで表示されるのがよい。
【0059】
以上のような構成を有する本発明に係るデジタル測定装置1の測定対象2の測定方法を、図7を参照してまとめると、次の通りである。
【0060】
図7に示すように、本発明に係るデジタル測定方法は、測定ステップ4及び対比ステップ5を含む。
【0061】
測定ステップ4は、測定対象2の長さに対応する測定値を測定する。このために、測定ステップ4は、載置部10に測定対象2を進入させて移動方式により測定対象2の長さを測定する。より具体的には、載置部10の基準点11の近くに移動部材21が位置する初期状態で、基準点11にストッパー3が一致するように測定対象2が進入する。すると、図3のように、測定対象2の進入に連動して、測定対象2の端部に当接している移動部材21が測定対象2の進入方向である矢印方向に移動するようになる。
【0062】
このとき、測定対象2の進入に連動して移動部材21がレール23に沿って移動する。ここで、移動部材21は、内蔵されたモータ(図示せず)によって基準点11に向かおうとする力を有することによって、移動部材21は測定対象2の端部に密着する。
【0063】
このような移動部材21の移動により、レール23の下段に位置する銅板24の静電容量が可変される。このような銅板24の静電容量の変化を換算部22が感知することによって、最終的に、移動部材21の移動距離に対応する測定対象2の長さを換算するようになる。
【0064】
図4のように、移動部材21’の初期位置が基準点11から離隔した状態でも、移動部材21’の移動距離による静電容量の変化を感知して換算部22が測定対象2の長さを測定するようになる。すなわち、移動部材21’が基準点11にストッパー3が位置するように進入した測定対象2の端部と当接するように移動した距離による静電容量の変化を、換算部22が感知して、測定対象2の長さに換算するものである。
【0065】
また、移動部材21が、モータではなく電磁石として設けられる場合には、図3及び図4のように、電磁力によって移動部材21が基準点11に向かって移動しようとする力を有する。それにより、載置部10に対する測定対象2の進入に連動する移動部材21の移動した距離による静電容量の変化を、換算部22が感知して測定対象2の長さに換算するようになる。
【0066】
対比ステップ5は、測定ステップ4で測定された測定対象2の長さを基準値Sとして設定して、新たに進入する測定対象2の長さと対比する。このような対比ステップ5は、図5に示すように、ディスプレイ手段を含む対比部30を通じて基準値Sが表示されることで、測定しようとする測定対象2の長さを対比して調節することができる。または、図6に示すように、対比部30に基準値Sが第1イメージS1として表示され、測定しようとする測定対象2の測定値が第2イメージS2として表示されて相互に対比されてもよい。
【0067】
より具体的には、対比ステップ5は、新たな測定対象2を継続して進入させて繰り返し測定を通じた長さの調節が可能であり、次のような2つの調節方法により測定対象2の長さを調節することができる。
【0068】
第一の調節方法は、図5に示すように、測定ステップ4で測定された測定値が、ディスプレイ手段を含む対比部30を通じて、矩形状のイメージである基準値Sとして表示される。すなわち、対比部30は、新たな測定対象2の長さの調節のための基準として、測定ステップ4で測定された測定値を基準値Sとして表示するものである。
【0069】
その後、使用者が、新たな測定対象2を、対比部30に表示された基準値Sと一致するように対比部30に進入させる。このとき、使用者は、測定対象2であるエンドファイルのストッパー3から端部までの長さが基準値Sの長さと一致するようにストッパー3の位置を調整することによって、基準値Sと新たな測定対象2の長さが相互に一致するように調節するのがよい。このような調節方法は、継続して他の測定対象2を進入させて長さを調節することができる。
【0070】
第二の調節方法を、図6を参照して説明する。
【0071】
図6のように、測定ステップ4で測定された測定値は、第1イメージS1として対比部30を通じて表示される。また、新たな測定対象2も、載置部10に進入して長さが測定され、測定された新たな測定対象2の測定値を第2イメージS2として対比部30を通じて表示する。すなわち、測定部20は、第1イメージS1を、新たな測定対象2の長さを調節するための基準として提供し、第1イメージS1と並んで第2イメージS2を表示することによって、相互に長さを対比させる。
【0072】
それにより、使用者は、載置部10に載置された新たな測定対象2の長さを調整して、第1測定値S1に対応する長さに新たな測定対象2の長さを調節して一致させる。
【0073】
このような第二の測定方法は、対比部30に表示された第1イメージS1と比較するように、他の測定対象2を載置部10に継続して進入させることによって、新たな測定対象2に対する反復的な長さの測定が可能である。
【0074】
一方、対比ステップ5は、測定対象2の測定値が基準値Sに近づくことを、使用者に報知音のような報知手段を通じて知らせることができる。例えば、測定対象2の測定値が基準値Sと一致するほど、報知音の速度を増加させることで、使用者に測定値と基準値とが次第に近づいていることを知らせることができる。
【0075】
図8を参照すると、本発明の他の実施例に係るデジタル測定装置100が概略的に示されている。
【0076】
図8に示すように、他の実施例に係るデジタル測定装置100は、載置部110及び測定部120を含む。
【0077】
載置部110は、測定しようとする測定対象2が載置される。このような載置部110の構成は、図1乃至図4を参照して説明した一実施例に係る載置部10とほぼ同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0078】
測定部120は、載置部110に載置された測定対象2の長さを、予め設定された測定値である基準値と対比して測定する。他の実施例に係る測定部120は、測定対象2に向かって所定の測定信号Rを照射して感知された測定信号Rの情報値で測定対象2の長さを換算する照射方式により、測定対象2の長さを測定する。
【0079】
参考として、このような照射方式を用いた測定部120の構成を除いた構成は、一実施例とほぼ同一であるので、詳細な説明及び図示は省略する。
【0080】
他の実施例に係る測定部120は、図8のように、測定対象2に向かってレーザーRのような光を照射し、反射されて戻ってくるレーザーRの感知を通じて測定対象2の長さを換算する。このとき、測定部120は、測定対象2に向かってレーザーRを照射した時間から、測定対象2からレーザーRが反射されて戻ってくる時間を計算して長さを換算した後に、1/2に分け、最終的に測定対象2の長さを測定する。
【0081】
一方、測定部120にレーザーRが微弱な情報の信号として反射されて戻ってくる場合、反射されたレーザーRは、フィルタリングによって増幅され得る。このとき、測定部120に入射したレーザーRが増幅される場合、測定部120は、増幅された値の大きさをもって測定対象2の長さを判断する。
【0082】
このような測定部120は、図8に示すように、レーザーRを測定対象2の端部と対向するように、端部に対して垂直方向にレーザーRを照射し、反射されたレーザーRを感知することができる。しかし、必ずしもこれに限定するものではなく、図9に示すように、測定部120’がレーザーRを測定対象2の長手方向に対して水平な方向に測定対象2の端部に向かって照射する変形例も可能である。
【0083】
また、測定部120,120’が、レーザーRではなく超音波を用いて測定対象2の長さを測定する他の変形例も可能である。測定部120,120’が超音波を照射する場合にも、測定部120,120’が測定対象2の端部に対して垂直または水平な方向に超音波を照射した後、測定対象2から反射されて戻ってくる超音波信号を感知することによって、測定対象2の長さを測定するようになる。
【0084】
このような測定部120,120’から測定された測定値は、基準値Sとして対比部30に表示されて、測定対象2の基準を提供することができる。このような測定対象2の長さの測定のための対比部30の構成は、上述した図5乃至図7を参照した一実施例とほぼ同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0085】
参考として、詳細に図示していないが、一及び他の実施例に係る測定部20,120の測定方式が全て適用された実施例も可能である。すなわち、測定対象2と当接するように移動部材21が移動した距離を換算すると共に、レーザーRを測定対象2に照射して戻ってくる時間を換算することによって、測定対象2の長さを測定して基準値と対比する測定方法も可能である。
【0086】
また、光センサを用いて測定対象2の影を認識するスキャン方式で測定部20,120が適用される実施例も可能である。ここで、スキャン方式の場合、測定対象2が載置される載置部10は、一種のスキャナーを含む。このようなスキャン方式の場合、スキャナーを含む載置部10に載置された測定対象2に向かって垂直に光を照射して測定対象2の影を認識することによって、測定部20,120が測定対象2の長さを換算する。
【0087】
このとき、測定対象2の影の歪みがないように、密閉された空間で測定が行われるのがよく、光が一定かつ均一に測定対象2を照らさなければならないため、プリズムは適用されないのがよい。
【0088】
上述したように、本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、当該技術分野における熟練した当業者であれば、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を様々に修正及び変更できるということが理解できるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】