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特表2022-532820厚さ検出装置方法システム記憶媒体及びプロセッサ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-20
(54)【発明の名称】厚さ検出装置方法システム記憶媒体及びプロセッサ
(51)【国際特許分類】
   G01B 7/06 20060101AFI20220712BHJP
【FI】
G01B7/06 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021549681
(86)(22)【出願日】2020-05-11
(85)【翻訳文提出日】2021-09-02
(86)【国際出願番号】 CN2020089676
(87)【国際公開番号】W WO2021036343
(87)【国際公開日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】201910809964.3
(32)【優先日】2019-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515354900
【氏名又は名称】ウェイハイ ファーリング オプト-エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】林 永輝
(72)【発明者】
【氏名】張 凱
(72)【発明者】
【氏名】孫 暁鋒
(72)【発明者】
【氏名】宋 栄▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】曲 涛
【テーマコード(参考)】
2F063
【Fターム(参考)】
2F063AA16
2F063BC09
2F063BD17
2F063CA28
2F063DA02
2F063DA05
2F063DA13
2F063DA14
2F063DB04
2F063DC08
2F063DD02
2F063HA01
2F063HA03
2F063HA14
2F063HA17
(57)【要約】
【要約】
厚さ検出装置、方法、システム、記憶媒体及びプロセッサを提供する。厚さ検出装置は、少なくとも第2方向に順に配列される複数の厚さ検出チップ(13)を含む検出ユニット(10)と、第1方向に検出ユニット(10)と間隔をおいて対向して設けられ、第1面の少なくとも2つの位置と検出ユニット(10)との距離が異なり、第2方向がそれぞれ第1方向及び検出対象物の移動方向に垂直であり、第1面が検出ユニットに近い面である共通ユニット(20)と、を含む。厚さ検出装置では、共通ユニット(20)の第1面の少なくとも2つの位置と検出ユニット(10)との距離が異なるため、共通ユニット(20)の少なくとも2つの位置と検出ユニット(10)との間隔が異なり、それにより、厚さ検出装置の紙詰まりの可能性を低減させ、厚さ検出装置の実用性を向上させる。厚さ検出装置の共通ユニット(20)は、作製が簡単でコストが低く、連続的に測定する場合に適する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第2方向に沿って順に配列される複数の厚さ検出チップを含む検出ユニットと、
第1方向において前記検出ユニットと間隔をおいて対向して設けられ、第1面の少なくとも2つの位置と前記検出ユニットとの距離が異なり、前記第2方向はそれぞれ前記第1方向及び検出対象物の移動方向に垂直であり、前記第1面は前記検出ユニットに近い面である共通ユニットと、を含むことを特徴とする厚さ検出装置。
【請求項2】
前記第1面は、第1領域及び第2領域を含み、前記第1領域の各位置と前記検出ユニットとの距離は、いずれも第1距離であり、前記第2領域の各位置と前記検出ユニットとの距離は、第2距離であり、前記第1距離は、前記第2距離に等しくないことを特徴とする請求項1に記載の厚さ検出装置。
【請求項3】
前記第1領域は、複数であり、前記第2領域は、複数であり、前記第1領域と前記第2領域とは、第2方向において交互に設けられ、前記第1距離は、前記第2距離よりも長く、任意の2つの隣接する前記第1領域及び前記第2領域では、前記第1領域の前記第2方向の長さは、前記第2領域の前記第2方向の長さよりも短いことを特徴とする請求項2に記載の厚さ検出装置。
【請求項4】
前記共通ユニットは、第1導電体を含み、前記第1導電体の前記検出ユニットに近い側の面には、前記第2方向に沿って間隔をおいて設けられる複数の凹溝を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の厚さ検出装置。
【請求項5】
前記凹溝は、環状凹溝であることを特徴とする請求項4に記載の厚さ検出装置。
【請求項6】
前記共通ユニットは、前記凹溝内に設けられる第2導電体をさらに含み、前記第1導電体の前記検出ユニットに近い露出面は、前記第1領域であり、前記第2導電体の前記検出ユニットに近い面は、前記第2領域であることを特徴とする請求項4に記載の厚さ検出装置。
【請求項7】
前記第2導電体と前記第1導電体との間には、前記第1導電体と前記第2導電体とを絶縁させる第1絶縁層を有することを特徴とする請求項6に記載の厚さ検出装置。
【請求項8】
前記第1導電体の第2面には、前記第1方向において前記凹溝と1対1で対応して設けられる複数の突起を有し、前記第2面は、前記第1導電体の前記検出ユニットから離れた面であることを特徴とする請求項4に記載の厚さ検出装置。
【請求項9】
前記共通ユニットは、1つの第3導電体と、前記第2方向に沿って前記第3導電体に間隔をおいて套設される複数の環状スリーブと、を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の厚さ検出装置。
【請求項10】
前記環状スリーブは、導電性スリーブであることを特徴とする請求項9に記載の厚さ検出装置。
【請求項11】
前記導電性スリーブと前記第3導電体との間には、前記第3導電体と前記導電性スリーブとを絶縁させる第2絶縁層を有することを特徴とする請求項10に記載の厚さ検出装置。
【請求項12】
前記環状スリーブは、非導電性スリーブであることを特徴とする請求項9に記載の厚さ検出装置。
【請求項13】
前記第1導電体は、第1円筒体であり、前記第1円筒体の軸線は、前記第2方向に平行であることを特徴とする請求項4に記載の厚さ検出装置。
【請求項14】
前記第3導電体は、第2円筒体であり、前記第2円筒体の軸線は、前記第2方向に平行であることを特徴とする請求項9に記載の厚さ検出装置。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載の検出装置を用いて検出を行う厚さ検出方法であって、
共通ユニットに検出電圧を印加するステップと、
検出対象物を前記共通ユニットと検出ユニットとの間の間隔に入れ、前記検出対象物を制御して第2方向に垂直な移動方向に移動させ、複数の第1電圧信号を獲得するステップと、
前記第1電圧信号に1対1で対応する複数の補正パラメータを取得するステップと、
前記補正パラメータに基づいて、対応する前記第1電圧信号を補正し、複数の補正電圧信号を獲得するステップと、
前記補正電圧信号に基づいて、前記検出対象物の厚さを計算するステップと、を含むことを特徴とする厚さ検出方法。
【請求項16】
前記補正パラメータは、第1補正パラメータを含み、前記第1補正パラメータを取得するステップは、
前記共通ユニットに前記検出電圧を印加するステップと、
前記検出装置を制御して空走査させて、複数の前記第1補正パラメータを獲得するステップと、を含むことを特徴とする請求項15に記載の厚さ検出方法。
【請求項17】
前記共通ユニットは、絶縁して設けられる第1導電体と第2導電体と、を含み、又は、前記共通ユニットは、絶縁して設けられる環状スリーブと第3導電体と、を含み、前記環状スリーブは、導電性スリーブであり、前記第2導電体及び前記導電性スリーブを第1所定導電体と定義し、前記第1導電体及び前記第3導電体を第2所定導電体と定義し、前記検出電圧は、第1検出電圧及び第2検出電圧を含み、共通ユニットに検出電圧を印加する前、
前記第1所定導電体に前記第1検出電圧を印加するステップと、
前記検出装置を制御して空走査させ、前記第1所定導電体に対応する前記検出ユニットの複数の厚さ検出チップが複数の第3電圧信号を出力するステップと、
所定サンプルを前記共通ユニットと前記検出ユニットとの間の間隔に入れ、前記所定サンプルを制御して前記第2方向に垂直な移動方向に移動させ、前記所定サンプルを検出し、前記第1所定導電体に対応する複数の前記厚さ検出チップが複数の第4電圧信号を出力するステップと、
複数の前記第3電圧信号の平均値である第1平均値と、複数の前記第4電圧信号の平均値である第2平均値とを取得するステップと、
前記第1検出電圧よりも高い第2予備電圧を前記第2所定導電体に印加するステップと、
前記検出装置を制御して空走査させ、前記第2所定導電体に対応する複数の前記厚さ検出チップが複数の第5電圧信号を出力するステップと、
前記所定サンプルを前記共通ユニットと前記検出ユニットとの間の間隔に入れ、前記所定サンプルを制御して前記第2方向に垂直な移動方向に移動させ、前記第2所定導電体に対応する複数の前記厚さ検出チップが複数の第6電圧信号を出力するステップと、
複数の前記第5電圧信号の平均値である第3平均値と、複数の前記第6電圧信号の平均値である第4平均値とを取得するステップと、
第2差分値が第1差分値に等しくなるまで前記第2予備電圧を調整するステップであって、前記第2差分値が前記第1差分値に等しい場合、前記第2予備電圧は、前記第2検出電圧であり、前記第1差分値は、前記第1平均値と前記第2平均値との差分値であり、前記第2差分値は、前記第3平均値と前記第4平均値との差分値であるステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の厚さ検出方法。
【請求項18】
共通ユニットに検出電圧を印加するステップは、
前記第1所定導体に前記第1検出電圧を印加するステップと、
前記第2所定導体に前記第2検出電圧を印加するステップと、を含むことを特徴とする請求項17に記載の厚さ検出方法。
【請求項19】
請求項1~14のいずれか一項に記載の厚さ検出装置を含む厚さ検出システムであることを特徴とする厚さ検出システム。
【請求項20】
請求項15~18のいずれか一項に記載の厚さ検出方法を実行する処理装置をさらに含むことを特徴とする請求項19に記載の厚さ検出システム。
【請求項21】
記憶されるプログラムを含む記憶媒体であって、
前記プログラムが実行されると、前記記憶媒体を備えた機器を制御して請求項15~18のいずれか一項に記載の厚さ検出方法を実行させることを特徴とする記憶媒体。
【請求項22】
プログラムを実行するためのプロセッサであって、
前記プログラムが実行されると、請求項15~18のいずれか一項に記載の厚さ検出方法を実行させることを特徴とするプロセッサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2019年8月29日に出願された出願番号が201910809964.3であり、発明の名称が「厚さ検出装置方法システム記憶媒体及びプロセッサ」である特許の優先権を主張し、その内容の全てが本開示に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本開示は検出分野に関し、具体的には厚さ検出装置方法システム記憶媒体及びプロセッサに関する。
【背景技術】
【0003】
紙幣用紙手形検出対象のプラスチックフィルム織物等のような薄板状物のオンライン連続厚さ測定は、その製品の生産検出処理回収等の過程でますます重要となっている。近年、平行板コンデンサ間の静電誘導によって検出対象のフィルムの厚さの検出を行う装置の研究開発は絶えず進んでいる。図1に示すように、このような検出装置は、通常検出ユニット10及び共通ユニット20の2つの部分に分けられ、共通ユニットと検出ユニットは第1方向に対向して設けられ所定の距離をおいて隙間が均一な検出対象物の通路が形成される。検出ユニットは、フレーム11、検出基板12及びカバープレート15から構成され、検出基板上には、第2方向に厚さ検出チップ13が設けられ、検出基板の下方には、検出制御部14が設けられる。共通ユニット部分は、導電円筒体から構成される。導電円筒体が電界を厚さ検出チップに印加し、共通ユニットと厚さ検出チップとの間の媒体の厚さが変化すると、厚さ検出チップにより検知された電圧が変化し、それにより対象物の厚さを検出する。感度を向上させるために、共通ユニットと検出ユニットとの距離を小さくする必要があり、距離が小さくなると、このような検出装置の連続走査中に紙詰まりが生じやすいため、このような厚さ検出装置の応用が制限されてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、従来技術の厚さ検出装置に紙詰まりが発生しやすい問題を解決するために、厚さ検出装置方法システム記憶媒体及びプロセッサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するために、本開示の一態様によれば、厚さ検出装置が提供され、前記厚さ検出装置は、少なくとも第2方向に沿って順に配列される複数の厚さ検出チップを含む検出ユニットと、第1方向において前記検出ユニットと間隔をおいて対向して設けられ、第1面の少なくとも2つの位置と前記検出ユニットとの距離が異なり、前記第2方向は、それぞれ前記第1方向及び検出対象物の移動方向に垂直であり、前記第1面は、前記検出ユニットに近い面である共通ユニットと、を含む。
【0006】
好ましくは、前記第1面は、第1領域及び第2領域を含み、前記第1領域の各位置と前記検出ユニットとの距離は、いずれも第1距離であり、前記第2領域の各位置と前記検出ユニットとの距離は、第2距離であり、前記第1距離は、前記第2距離に等しくない。
【0007】
好ましくは、前記第1領域は、複数であり、前記第2領域は、複数であり、前記第1領域と前記第2領域とは、第2方向において交互に設けられ、前記第1距離は、前記第2距離よりも長く、任意の2つの隣接する前記第1領域及び前記第2領域では、前記第1領域の前記第2方向の長さが、前記第2領域の前記第2方向の長さよりも短い。
【0008】
好ましくは、前記共通ユニットは、第1導電体を含み、前記第1導電体の前記検出ユニットに近い側の面には、前記第2方向に沿って間隔をおいて設けられる複数の凹溝を有する。
【0009】
好ましくは、前記凹溝は、環状凹溝である。
【0010】
好ましくは、前記共通ユニットは、前記凹溝に設けられる第2導電体をさらに含み、前記第1導電体の前記検出ユニットに近い露出面は、前記第1領域であり、前記第2導電体の前記検出ユニットに近い面は、前記第2領域である。
【0011】
好ましくは、前記第2導電体と前記第1導電体との間には、前記第1導電体と前記第2導電体とを絶縁させる第1絶縁層を有する。
【0012】
好ましくは、前記第1導電体の第2面には、前記第1方向において前記凹溝と1対1で対応して設けられる複数の突起を有し、前記第2面は、前記第1導電体の前記検出ユニットから離れた面である。
【0013】
好ましくは、前記共通ユニットは、1つの第3導電体と、前記第2方向に沿って前記第3導電体間隔をおいて套設された複数の環状スリーブと、を含む。
【0014】
好ましくは、前記環状スリーブは、導電性スリーブである。
【0015】
好ましくは、前記導電性スリーブと前記第3導電体との間には、前記第3導電体と前記導電性スリーブとを絶縁させる第2絶縁層を有する。
【0016】
好ましくは、前記環状スリーブは、非導電性スリーブである。
【0017】
好ましくは、前記第1導電体は、第1円筒体であり、前記第1円筒体の軸線は、前記第2方向に平行である。
【0018】
好ましくは、前記第3導電体は、第2円筒体であり、前記第2円筒体の軸線は、前記第2方向に平行である。
【0019】
本開示の別の態様によれば、厚さ検出方法が提供され、前記検出方法は、いずれかの前記検出装置を用いて検出を行い、前記検出方法は、共通ユニットに検出電圧を印加するステップと、検出対象物を前記共通ユニットと検出ユニットとの間の間隔に入れ、前記検出対象物を制御して第2方向に垂直な移動方向に移動させ、複数の第1電圧信号を獲得するステップと、前記第1電圧信号に1対1で対応する複数の補正パラメータを取得するステップと、前記補正パラメータに基づいて、対応する前記第1電圧信号を補正し、複数の補正電圧信号を獲得するステップと、前記補正電圧信号に基づいて、前記検出対象物の厚さを計算するステップと、を含む。
【0020】
好ましくは、前記補正パラメータは、第1補正パラメータを含み、前記第1補正パラメータを取得するプロセスは、前記共通ユニットに前記検出電圧を印加するステップと、前記検出装置を制御して空走査させて複数の前記第1補正パラメータを獲得するステップと、を含む。
【0021】
好ましくは、前記共通ユニットは、絶縁して設けられる第1導電体と第2導電体と、を含み、又は、前記共通ユニットは、絶縁して設けられる環状スリーブと第3導電体と、を含み、前記環状スリーブは、導電性スリーブであり、前記第2導電体及び前記導電性スリーブを第1所定導電体と定義し、前記第1導電体及び前記第3導電体を第2所定導電体と定義し、前記検出電圧は、第1検出電圧及び第2検出電圧を含み、共通ユニットに検出電圧を印加する前記検出方法は、前記第1所定導電体に前記第1検出電圧を印加するステップと、前記検出装置を制御して空走査させ、前記第1所定導電体に対応する前記検出ユニットの複数の厚さ検出チップが複数の第3電圧信号を出力するステップと、所定サンプルを前記共通ユニットと前記検出ユニットとの間の間隔に入れ、前記所定サンプルを制御して前記第2方向に垂直な移動方向に移動させ、前記所定サンプルを検出し前記第1所定導電体に対応する複数の前記厚さ検出チップが複数の第4電圧信号を出力するステップと、複数の前記第3電圧信号の平均値である第1平均値と、複数の前記第4電圧信号の平均値である第2平均値とを取得するステップと、前記第1検出電圧よりも高い第2予備電圧を前記第2所定導電体に印加するステップと、前記検出装置を制御して空走査させ、前記第2所定導電体に対応する複数の前記厚さ検出チップが複数の第5電圧信号を出力するステップと、前記所定サンプルを前記共通ユニットと前記検出ユニットとの間の間隔に入れ、前記所定サンプルを制御して前記第2方向に垂直な移動方向に移動させ、前記第2所定導電体に対応する複数の前記厚さ検出チップが複数の第6電圧信号を出力するステップと、複数の前記第5電圧信号の平均値である第3平均値と、複数の前記第6電圧信号の平均値である第4平均値とを取得するステップと、第2差分値が第1差分値に等しくなるまで前記第2予備電圧を調整するステップであって、前記第2差分値が前記第1差分値に等しい場合、前記第2予備電圧は、前記第2検出電圧であり、前記第1差分値は、前記第1平均値と前記第2平均値との差分値であり、前記第2差分値は、前記第3平均値と前記第4平均値との差分値であるステップと、をさらに含む。
【0022】
好ましくは、共通ユニットに検出電圧を印加するステップは、前記第1所定導体に前記第1検出電圧を印加するステップと、前記第2所定導体に前記第2検出電圧を印加するステップと、を含む。
【0023】
本開示の別の態様によれば、厚さ検出装置を含む厚さ検出システムが提供され、前記厚さ検出装置は、いずれかの前記厚さ検出装置である。
【0024】
好ましくは、前記厚さ検出システムは、いずれかの前記厚さ検出方法を実行する処理装置をさらに含む。
【0025】
本開示のまた別の態様によれば、記憶媒体が提供され、前記記憶媒体は、記憶されるプログラムを含み、前記プログラムが実行されると、前記記憶媒体を備えた機器を制御していずれかの前記厚さ検出方法を実行させる。
【0026】
本開示のまた別の態様によれば、プロセッサが提供され、前記プロセッサは、プログラムを実行するためのものであり、前記プログラムが実行されると、いずれかの前記厚さ検出方法を実行する。
【発明の効果】
【0027】
本開示の技術案によると、上記厚さ検出装置では、共通ユニットの第1面の少なくとも2つの位置と検出ユニットとの距離が異なるため、共通ユニットの少なくとも2つの位置と検出ユニットとの間の間隔が異なり、それにより厚さ検出装置の紙詰まりの可能性を低減させ、厚さ検出装置の実用性を向上させる。この厚さ検出装置の共通ユニットは、作製が簡単で、コストが低く、連続的に測定する場合に適する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本開示の一部を構成する明細書の添付図面は、本開示をさらに理解できるようにするためのものであり、本開示の例示的な実施形態および説明は本開示を解釈するためのものであり、本開示に対して不適切な限定をしない。
【0029】
図1図1は、従来技術の厚さ検出装置の構造模式図を示す。
図2図2は、本開示の実施例1に係る厚さ検出装置の構造模式図を示す。
図3図3は、本開示の実施例2に係る厚さ検出装置の構造模式図を示す。
図4図4は、本開示の実施例3に係る厚さ検出装置の構造模式図を示す。
図5図5は、本開示の実施例4に係る厚さ検出装置の構造模式図を示す。
図6図6は、本開示の実施例5に係る厚さ検出装置の構造模式図を示す。
図7図7は、本開示の実施例6に係る厚さ検出装置の構造模式図を示す。
図8図8は、本開示の実施例7に係る厚さ検出装置の構造模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
なお、以下の詳細な説明は、例示的なものであり、本開示をさらに説明するためのものである。別途説明がなされていない限り、本明細書において使用される技術・科学用語は、当業者によって通常に理解されているのと同じ意味を有する。
【0031】
なお、ここで使用される用語は、特定の実施形態を記述するためのものに過ぎず、本開示による例示的な実施形態を限定することを意図しない。例えば、ここで用いられるように、文脈上特に明確に示されない限り、単数の形態は複数の形態も含むことを意図する。また、本明細書で「含む」および/または「含んでいる」という用語が使われる場合、特徴、ステップ、操作、要素、コンポーネント及び/又はそれらの組み合わせが存在することを示すことが理解されうる。
【0032】
層膜領域又は基板のような要素が別の要素の「上」に位置すると記載される場合、この要素は、「直接」に別の要素の「上」に位置してもよく、又は、中間要素を介してもよいことが理解されるであろう。また、明細書及び特許請求の範囲において、要素が別の要素に「接続されている」として記載される場合は、この要素は、他の要素に直接接続されてもよいし、又は、第3要素を介してこの別の要素に接続されてもよい。
【0033】
背景技術に記載された通り、従来技術の厚さ検出装置は、紙詰まりが発生しやすい。以上の問題を解決するために、本開示は、厚さ検出装置を提供する。
【0034】
本開示の典型的な実施の形態では、厚さ検出装置が提供され、図2図8に示すように、この厚さ検出装置は、
少なくとも第2方向に沿って順に配列される複数の厚さ検出チップ13を含む検出ユニット10と、
第1方向において上記検出ユニット10と間隔をおいて対向して設けられ、第1面の少なくとも2つの位置と上記検出ユニット10との距離が異なり、上記第2方向は、それぞれ上記第1方向及び検出対象物の移動方向に垂直であり、上記第1面は、上記共通ユニット20の上記検出ユニット10に近い面である共通ユニット20と、を含む。
【0035】
上記厚さ検出装置では、共通ユニットの第1面の少なくとも2つの位置と検出ユニットとの距離が異なるため、共通ユニットの少なくとも2つの位置と検出ユニットとの間の間隔が異なり、それにより厚さ検出装置の紙詰まりの可能性を低減させ、厚さ検出装置の実用性を向上させる。また、この厚さ検出装置の共通ユニットは、作製が簡単で、コストが低く、連続的に測定する場合に適する。
【0036】
実際の厚さ検出プロセスにおいて、検出対象物の面に大きい突出を有する可能性があり、厚さ検出装置の紙詰まりの可能性をさらに低減させるために、本開示の一実施例では、上記第1面は、第1領域及び第2領域を含み、上記第1領域の各位置と上記検出ユニットとの距離は、いずれも第1距離であり、上記第2領域の各位置と上記検出ユニットとの距離は、第2距離であり、上記第1距離は、上記第2距離に等しくない。
【0037】
厚さ検出装置の紙詰まりの可能性をさらに低減させるために、本開示の一実施例では、上記第1領域は、複数であり、上記第2領域は、複数であり、上記第1領域と上記第2領域とは、第2方向において交互に設けられ、上記第1距離は、上記第2距離よりも長く、任意の2つの隣接する上記第1領域及び上記第2領域では、上記第1領域の上記第2方向の長さが、上記第2領域の上記第2方向の長さよりも短い。具体的には、上記構造では、第2方向において第1領域と第2領域とが交互に設けられることによって、共通ユニットの任意の2つの隣接する領域と検出ユニットとの間の間隔が異なり、厚さ検出装置の紙詰まりの可能性がさらに低減される。
【0038】
なお、第1領域に対応する厚さ検出チップから出力された検出信号が、第1検出信号であり、第2領域に対応する厚さ検出チップから出力された検出信号が、第2検出信号であり、上記第2距離が、上記第1距離よりも短いため、第2検出信号が第1検出信号よりも強く、つまり、本開示の厚さ検出装置は異なる位置で感度が異なる。従って、厚さ検出の精度を確保するために、本開示の厚さ検出装置に対して感度補正を行う。当然ながら、各上記第1領域に対応する位置での感度が同じであり、各上記第2領域に対応する位置での感度も同じであり、従って、第1検出信号又は第2検出信号を棄却してもよく、感度補正を行わずに、厚さ検出の精度を確保することができる。しかし、データを棄却すると、厚さ検出が不完全になってしまい、この方法は全幅厚さ検出に適さない。
【0039】
厚さ検出の精度をさらに向上させるために、本開示の一実施例では、上記第1領域の上記第2方向の長さが、上記第2領域の上記第2方向の長さよりも短い。上記構造の厚さ検出装置を用いて厚さ検出を行うとき、上記第2領域に対応する位置での感度が高く、第1検出信号を棄却し、第2検出信号を用いて計算して検出対象物の厚さを獲得することによって、厚さ検出の精度をさらに向上させる。
【0040】
本開示の1つの特定の実施例では、図2及び図8に示すように、上記検出ユニット10は、フレーム11と、検出基板12と、カバープレート15と、を含み、上記検出基板12は、上記フレーム11に設けられ、上記検出基板12には、少なくとも上記第2方向に沿って配列される複数の上記厚さ検出チップ13が設けられ、上記カバープレート15と上記検出基板12とは、平行に設けられ、且つ、上記フレーム11に搭載され、上記カバープレート15は、上記厚さ検出チップ13を保護するためのものであり、上記共通ユニットは、カバープレートの面に設けられ、上記カバープレート15と上記共通ユニット20との間の間隔が、上記検出対象物の搬送チャンネルである。
【0041】
検出信号の出力をうまく制御するために、図2及び図8に示すように、上記検出ユニット10は、上記検出基板12の上記共通ユニット20から離れた面に設けられる検出制御部14を含み、上記検出制御部14は、少なくとも厚さ検出チップ13の検出信号の出力を制御する。
【0042】
本開示の上記共通ユニットの構造は、複数の種類であってもよく、上記共通ユニットの第1面の少なくとも2つの位置と上記検出ユニット10との距離が異なることを確保した上で、当業者は、実際の状況に応じて、適切な構造の共通ユニットを選択することができる。
【0043】
本開示の1つの特定の実施例では、図2図5に示すように、上記共通ユニット20は、第1導電体21を含み、上記第1導電体21の上記検出ユニット10に近い側の面には、上記第2方向に沿って間隔をおいて設けられる複数の凹溝を有する。
【0044】
本開示の1つの特定の実施例では、図3に示すように、上記凹溝は環状凹溝である。上記構造では、上記環状凹溝の上記検出ユニットに近い露出面の各位置と上記検出ユニットとの距離は、いずれも第1距離であり、残りの上記第1導電体の上記検出ユニットに近い側の面の各位置と上記検出ユニットとの距離は、いずれも第2距離であり、上記第1距離は、上記第2距離よりも長い。また、上記構造では、環状凹溝を有する第1導電体は、金属棒に環状溝を切って製造して得られる。
【0045】
本開示の1つの特定の実施例では、図4に示すように、上記共通ユニット20は、上記凹溝に設けられる第2導電体22をさらに含み、上記第1導電体21の上記検出ユニット10に近い露出面は、上記第1領域であり、上記第2導電体22の上記検出ユニット10に近い面は、上記第2領域である。上記構造では、上記第1導電体の上記検出ユニットに近い側の面の各位置と上記検出ユニットとの距離は、いずれも第1距離であり、上記第2導電体の上記検出ユニットに近い露出面の各位置と上記検出ユニットとの距離は、いずれも第2距離であり、上記第1距離は、上記第2距離よりも長い。
【0046】
本開示の1つの特定の実施例では、図4に示すように、上記第2導電体22と上記第1導電体21との間には、上記第1導電体21と上記第2導電体22とを絶縁させる第1絶縁層23を有する。上記構造では、上記第1導電体の上記検出ユニットに近い側の面の各位置と上記検出ユニットとの距離は、いずれも第1距離であり、上記第2導電体の上記検出ユニットに近い露出面の各位置と上記検出ユニットとの距離は、いずれも第2距離であり、上記第1距離は、上記第2距離よりも長い。この実施例では、上記第1導電体と上記第2導電体とが絶縁され検出プロセスにおいて、上記第1導電体及び上記第2導電体に異なる電圧を印加し、それによって、より正確な検出結果を獲得する。
【0047】
本開示の1つの特定の実施例では、図5に示すように、上記第1導電体21の第2面には、上記第1方向において上記凹溝と1対1で対応して設けられる複数の突出を有し、上記第2面は、上記第1導電体21の上記検出ユニット10から離れた面である。また、上記構造では、突出を有する第1導電体は、金属棒を屈曲して製造して得られる。
【0048】
なお、当業者は、突出を有する第1導電体を回転させ、上記第2面を上記第1導電体の上記検出ユニットに近い面とすることができ、この構造では、上記突出の上記検出ユニットに近い露出面の各位置と上記検出ユニットとの距離は、いずれも第2距離であり、残りの上記第1導電体の上記検出ユニットに近い側の面の各位置と上記検出ユニットとの距離は、いずれも第1距離であり、上記第1距離は、上記第2距離よりも長い。
【0049】
本開示の1つの特定の実施例では、図6図8に示すように、上記共通ユニット20は、1つの第3導電体24と、上記第2方向に沿って上記第3導電体24に間隔をおいて套設される複数の環状スリーブ25と、を含む。上記構造では、上記第3導電体の上記検出ユニットに近い側の露出面の各位置と上記検出ユニットとの距離は、いずれも第1距離であり、上記環状スリーブの上記検出ユニットに近い面の各位置と上記検出ユニットとの距離は、いずれも第2距離であり、上記第1距離は、上記第2距離よりも長い。
【0050】
本開示の1つの特定の実施例では、図6に示すように、上記環状スリーブ25は、導電性スリーブである。上記構造では、検出対象物が詰まると、共通ユニットが回転可能であり、導電性スリーブと検出対象物とを分離させ、検出対象物が容易に検出チャンネルを通過し、紙詰まりの可能性をさらに低減させる。具体的には、導電性スリーブは、導電性ゴムローラであってもよく、導電性ゴムローラの摩擦係数が高く、検出対象物がより容易に検出チャンネルを通過するようにし、当然ながら、当業者は、実際の状況に応じて適宜な導電性スリーブを選択できる。
【0051】
上記厚さ検出装置の異なる位置での感度が異なるため、検出電圧を調整することで厚さ検出装置に対して感度補正を行うために、本開示の1つの特定の実施例では、図7に示すように、上記導電性スリーブと上記第3導電体24との間には、上記第3導電体24と上記導電性スリーブとを絶縁させる第2絶縁層26を有する。この実施例では、上記導電性スリーブと上記第3導電体とが絶縁され検出プロセスにおいて、上記導電性スリーブ及び上記第3導電体に異なる電圧を印加し、それによって、より正確な検出結果を獲得する。
【0052】
本開示の1つの特定の実施例では、図8に示すように、上記環状スリーブ25は、非導電性スリーブである。上記構造では、検出対象物が詰まると、共通ユニットが回転可能であり、導電性スリーブと検出対象物とを分離させ、検出対象物がより容易に検出チャンネルを通過するようにし、詰まりの可能性をさらに低減させ、具体的には、導電性スリーブは非導電性ゴムローラであってもよく、当然ながら、当業者は実際の状況に応じて適宜な導電性スリーブを選択できる。
【0053】
本開示の1つの特定の実施例では、図2図5に示すように、上記第1導電体21は第1円筒体であり、上記第1円筒体の軸線は、上記第2方向に平行である。
【0054】
本開示の1つの特定の実施例では、図6図8に示すように、上記第3導電体24は第2円筒体であり、上記第2円筒体の軸線は、上記第2方向に平行である。
【0055】
当然ながら、上記第1導電体及び上記第3導電体は、円筒体に限られず、当業者は、実際の状況に応じて、角柱などの適宜な形状の第1導電体及び第3導電体を選択できる。
【0056】
本開示の別の典型的な実施の形態では、厚さ検出方法が提供され、上記検出方法は、任意上記の検出装置を用いて検出を行う。
【0057】
具体的には、上記検出方法は、共通ユニットに検出電圧を印加するステップと、検出対象物を上記共通ユニットと検出ユニットとの間の間隔に入れ、上記検出対象物を制御して第2方向に垂直な移動方向に移動させ、複数の第1電圧信号Cnを獲得するステップと、上記第1電圧信号Cnに1対1で対応する複数の補正パラメータを取得するステップと、上記補正パラメータに基づいて、対応する上記第1電圧信号Cnを補正し複数の補正電圧信号Jnを獲得するステップと、上記補正電圧信号Jnに基づいて、上記検出対象物の厚さを計算するステップと、を含む。
【0058】
上記厚さ検出方法では、先ず、検出対象物を検出し、複数の第1電圧信号を獲得し、次に、複数の補正パラメータを取得し、補正パラメータに基づいて、対応する第1電圧信号を補正し、複数の補正電圧信号を獲得して、最終的に補正電圧信号に基づいて、上記検出対象物の厚さを計算する。紙詰まりの可能性が低いことを確保した上で、この厚さ検出方法は、上記厚さ検出装置に対して感度補正を行い、厚さ検出の精度を向上させる。
【0059】
実際の検出プロセスにおいて、上記厚さ検出装置の異なる位置での感度が異なるため、検出した厚さが不正確になり、上記厚さ検出方法は、検出電圧を調整することで、厚さ検出装置に対して感度補正を行ってもよい。この場合、空走査電圧信号のみに基づいて、第1電圧信号を補正してもよく、さらに厚さ検出の精度を向上させる。本開示の一実施例では、上記補正パラメータは、第1補正パラメータAnを含み、上記第1補正パラメータAnを取得するプロセスは、上記共通ユニットに上記検出電圧を印加するステップと、上記検出装置アイドルを制御して空走査させて、複数の上記第1補正パラメータAnを獲得するステップと、を含む。具体的には、検出対象物を検出するときに印加する検出電圧と同じ上記検出電圧を上記共通ユニットに印加し、次に、上記検出装置を制御して空走査させて、上記第1電圧信号に1対1で対応する複数の上記第1補正パラメータを獲得する。
【0060】
当然ながら、検出電圧を調整することで、厚さ検出装置に対して感度補正を行わなくてもよく、この場合、異なる感度に起因する影響を低減させ、さらに厚さ検出の精度を向上させるために、本開示の一実施例では、上記補正パラメータは、第2補正パラメータKnをさらに含み、上記第2補正パラメータKnを取得するプロセスは、上記共通ユニットに上記検出電圧を印加するステップと、所定サンプルを上記共通ユニットと上記検出ユニットとの間の間隔に入れ、上記所定サンプルを制御して上記第2方向に垂直な移動方向に移動させ、複数の第2電圧信号Bnを獲得するステップと、補正目標値M、上記第1補正パラメータAn及び対応する上記第2電圧信号Bnに基づいて、上記第2補正パラメータKnを計算するステップと、を含む。上記補正パラメータに基づいて、対応する上記第1電圧信号を補正し、複数の補正電圧信号を獲得するステップは、上記第1補正パラメータAn及び上記第2補正パラメータKnに基づいて、対応する上記第1電圧信号Cnを補正し、複数の上記補正電圧信号Jnを獲得するステップを含む。
【0061】
具体的には、補正目標値Mの値範囲は、201~255であり、1回の検出プロセスにおいて、補正目標値は定値であり、当業者は、実際の状況に応じて、適宜な補正目標値を選択することができ、第2補正パラメータKnの式は、Kn=M/(Bn-An)であり、式中、nは正整数であり、第1補正パラメータAn及び第2補正パラメータKnに基づいて対応する第1電圧信号Cnを補正するとき補正電圧信号Jnの式は、Jn=(Cn-An)×Knである。
【0062】
本開示の厚さ検出方法は、上記第1補正パラメータのみに基づいて、対応する上記第1電圧信号を補正してもよく、この場合、検出電圧を調整することで、厚さ検出装置に対して感度補正を行ってもよい。本開示の1つの特定の実施例では、上記共通ユニットは、絶縁して設けられる第1導電体と、第2導電体と、を含み、又は、上記共通ユニットは、絶縁して設けられる環状スリーブと、第3導電体と、を含み、上記環状スリーブは、導電性スリーブであり、上記第2導電体及び上記導電性スリーブを第1所定導電体と定義し、上記第1導電体及び上記第3導電体を第2所定導電体と定義し、上記検出電圧は、第1検出電圧及び第2検出電圧を含み、共通ユニットに検出電圧を印加する上記検出方法は、上記第1所定導電体に上記第1検出電圧を印加するステップと、上記検出装置を制御して空走査させ、上記第1所定導電体に対応する上記検出ユニットの複数の厚さ検出チップが複数の第3電圧信号を出力するステップと、所定サンプルを上記共通ユニットと上記検出ユニットとの間の間隔に入れ、上記所定サンプルを制御して上記第2方向に垂直な移動方向に移動させ、上記所定サンプルを検出し、上記第1所定導電体に対応する複数の上記厚さ検出チップが複数の第4電圧信号を出力するステップと、複数の上記第3電圧信号の平均値である第1平均値ALと複数の上記第4電圧信号の平均値である第2平均値BLとを取得するステップと、上記第1検出電圧よりも高い第2予備電圧を上記第2所定導電体に印加するステップと、上記検出装置を制御して空走査させ、上記第2所定導電体に対応する複数の上記厚さ検出チップが複数の第5電圧信号を出力するステップと、上記所定サンプルを上記共通ユニットと上記検出ユニットとの間の間隔に入れ、上記所定サンプルを制御して上記第2方向に垂直な移動方向に移動させ、上記第2所定導電体に対応する複数の上記厚さ検出チップが複数の第6電圧信号を出力するステップと、複数の第5電圧信号の平均値である第3平均値AXと、複数の上記第6電圧信号の平均値である第4平均値BXとを取得するステップと、第2差分値が第1差分値に等しくなり、すなわち、BL-AL=BX-AXになるまで上記第2予備電圧を調整するステップであって、上記第2差分値が上記第1差分値に等しい場合、上記第2予備電圧は、第2検出電圧であり、上記第1差分値は、上記第1平均値と上記第2平均値との差分値であり、上記第2差分値は、上記第3平均値と上記第4平均値との差分値であるステップと、を含む。検出電圧を調整することで、厚さ検出装置に対して感度補正を行う上記方法は、検出ユニットの異なる位置での感度の差を解消し、検出された電圧信号が、被検出物の実際の厚さを実際に示すことができる。
【0063】
具体的には、上記第2予備電圧を調整するプロセスにおいて、上記第1検出電圧は、常に上記第2検出電圧よりも低く、当業者は、実際の状況に応じて、適宜な第1検出電圧を選択できる。
【0064】
厚さ検出装置の異なる位置での異なる感度に起因する影響を低減させるために、本開示の1つの特定の実施例では、共通ユニットに検出電圧を印加するステップは、上記第1所定導体に上記第1検出電圧を印加するステップと、上記第2所定導体に上記第2検出電圧を印加するステップと、を含む。具体的には、第1補正パラメータAnに基づいて対応する第1電圧信号Cnを補正し、このとき、補正電圧信号Jnの式は、Jn=(Cn-An)である。
【0065】
本開示の別の典型的な実施例では、厚さ検出装置を含む厚さ検出システムが提供され、上記厚さ検出装置は、いずれかの上記の厚さ検出装置である。
【0066】
上記厚さ検出システムでは、共通ユニットの第1面の少なくとも2つの位置と、検出ユニットとの距離が異なるため共通ユニットの少なくとも2つの位置と検出ユニットとの間の間隔が異なり、それにより厚さ検出装置の紙詰まりの可能性を低減させ、厚さ検出装置の実用性を向上させ、特に、連続的に測定する場合に適しており、この厚さ検出システムは、上記厚さ検出装置に対して感度補正を行うことができ、厚さ検出の精度を向上させる。
【0067】
上記厚さ検出システムは、上記いずれかの検出方法を実行する処理装置をさらに含む。
【0068】
本開示の別の実施例では、検出対象物を検出する場合、上記厚さ検出装置の検出ユニットから出力される信号は、第1電圧信号であり、上記処理装置は、制御ユニットと、取得ユニットと、補正ユニットと、計算ユニットと、を含み、上記制御ユニットは、上記厚さ検出装置の共通ユニットに検出電圧を印加するように制御し、さらに、上記検出対象物を制御して移動させ、上記取得ユニットは、上記第1電圧信号に1対1で対応する複数の補正パラメータを取得し、上記補正ユニットは、上記補正パラメータに基づいて対応する上記第1電圧信号を補正し、複数の補正電圧信号を獲得して、上記計算ユニットは、上記補正電圧信号に基づいて、上記検出対象物の厚さを計算する。
【0069】
当業者が本開示の技術案をより明瞭に把握するために、以下、特定の実施例を用いて本開示の技術案について説明する。
【0070】
実施例1
図2に示すように、この厚さ検出装置は、検出ユニット10と、第1方向において検出ユニット10と間隔をおいて対向して設けられる共通ユニット20と、を含む。
【0071】
上記検出ユニット10は、フレーム11と、検出基板12と、厚さ検出チップ13と、検出制御部14と、カバープレート15と、を含み、上記検出基板12は、上記フレーム11に設けられ、上記カバープレート15は、上記検出基板12に平行に設けられ、且つ、上記フレーム11に接続され、上記厚さ検出チップ13は、検出基板12の上記共通ユニット20に近い面に少なくとも第2方向に沿って順に配列され、検出制御部14は、検出基板12の別の面に設けられる。上記厚さ検出チップ13は、6つあり、解像度が50DPLであり、合計216個の検出点があり、有効走査長さが108ミリメートルであり、上記カバープレート15は、0.4ミリメートルのITOガラスである。
【0072】
上記共通ユニット20は、第1導電体21を含み、上記第1導電体21の上記検出ユニット10に近い側の面には、上記第2方向に沿って間隔をおいて設けられる複数の凹溝を有し、上記第2方向は、それぞれ上記第1方向及び検出対象物の移動方向に垂直である。上記凹溝の上記検出ユニット10に近い露出面の各位置と上記検出ユニット10との距離は、いずれも第1距離であり、上記第1導電体21の上記検出ユニット10に近い側の残りの面の各位置と上記検出ユニット10との距離は、いずれも第2距離であり、第1距離は、3.5mmであり、第2距離は、0.5mmであり、第1導電体21は、直径が10mmの金属丸棒であり、凹溝は、深さが4mmであり、第2方向の長さは、15mmであり、任意の2つの隣接する凹溝の距離は、20mmである。
【0073】
具体的な検出方法は、
共通ユニットに検出電圧を印加するステップと、検出対象物を上記共通ユニットと検出ユニットとの間の間隔に入れ、上記検出対象物を制御して第2方向に垂直な移動方向に移動させ、複数の第1電圧信号Cnを獲得するステップと、上記共通ユニットに上記検出電圧を印加するステップと、上記検出装置を制御して空走査させ、上記第1電圧信号Cnに1対1で対応する複数の上記第1補正パラメータAnを獲得し、上記共通ユニットに上記検出電圧を印加するステップと、所定サンプルを上記共通ユニットと上記検出ユニットとの間の間隔に入れ、上記所定サンプルを制御して上記第2方向に垂直な移動方向に移動させ、複数の第2電圧信号Bnを獲得するステップと、補正目標値M、上記第1補正パラメータAn及び対応する上記第2電圧信号Bnに基づいて、上記第1電圧信号Cnに1対1で対応する上記第2補正パラメータKnを計算するステップと、上記第1補正パラメータAn及び上記第2補正パラメータKnに基づいて、対応する上記第1電圧信号Cnを補正し、複数の上記補正電圧信号Jnを獲得するステップと、上記補正電圧信号Jnに基づいて、上記検出対象物の厚さを計算するステップと、を含む。
【0074】
実施例2
実施例1との相違点は、以下のことである。図3に示すように、凹溝は、環状凹溝であり第1導電体21は、直径16mmの金属丸棒であり、環状凹溝は、深さが3mmであり、第2方向の長さは、3mmであり、任意の2つの隣接する凹溝の距離は、10mmである。
【0075】
実施例3
実施例1との相違点は、以下のことである。
【0076】
図4に示すように、上記共通ユニット20は、第2導電体22と、第1絶縁層23とをさらに含み、上記第2導電体22は、上記凹溝に設けられ、上記第1絶縁層23は、上記第2導電体22と上記第1導電体21との間に設けられ、上記第1導電体21の上記検出ユニット10に近い露出面が、上記第1領域であり、上記第2導電体22の上記検出ユニット10に近い面が、上記第2領域であり、上記第1導電体21の上記検出ユニット10に近い側の面の各位置と上記検出ユニット10との距離は、いずれも第1距離であり、上記第2導電体22の上記検出ユニット10に近い露出面の各位置と上記検出ユニット10との距離は、いずれも第2距離であり、第1距離は、2.3mmであり、第2距離は、0.3mmであり、上記第2導電体22は、長さが15mm且つ直径が10mmの金属丸棒を軸線の方向に4mm切って得られ、切断面が軸心から1mm離れる。
【0077】
具体的な検出方法は、
上記第2導電体に上記第1検出電圧を印加するステップと、上記検出装置を制御して空走査させ、上記第2導電体に対応する上記検出ユニットの複数の厚さ検出チップが複数の第3電圧信号を出力するステップと、所定サンプルを上記共通ユニットと上記検出ユニットとの間の間隔に入れ、上記所定サンプルを制御して上記第2方向に垂直な移動方向に移動させ、上記所定サンプルを検出し、上記第1所定導電体に対応する複数の上記厚さ検出チップが複数の第4電圧信号を出力するステップと、複数の上記第3電圧信号の平均値である第1平均値ALと、複数の上記第4電圧信号の平均値である第2平均値BLと、を取得するステップと、上記第1検出電圧よりも高い第2予備電圧を上記第1導電体に印加するステップと、上記検出装置を制御して空走査させ、上記第1導電体に対応する複数の上記厚さ検出チップが複数の第5電圧信号を出力するステップと、上記所定サンプルを上記共通ユニットと上記検出ユニットとの間の間隔に入れ、上記所定サンプルを制御して上記第2方向に垂直な移動方向に移動させ、上記第2所定導電体に対応する複数の上記厚さ検出チップが複数の第6電圧信号を出力するステップと、複数の第5電圧信号の平均値である第3平均値AXと複数の上記第6電圧信号の平均値である第4平均値BXとを取得するステップと、第2差分値が第1差分値に等しくなり、すなわち、BL-AL=BX-AXとなるまで、上記第2予備電圧を調整するステップであって、上記第2差分値が上記第1差分値に等しい場合、上記第2予備電圧は、第2検出電圧であり、上記第1差分値は、上記第1平均値と上記第2平均値との差分値であり、上記第2差分値は、上記第3平均値と上記第4平均値との差分値であるステップと、を含む。
【0078】
実施例4
実施例1との相違点は、以下のことである。図5に示すように、上記第1導電体21の第2面には、上記第1方向において上記凹溝と1対1で対応して設けられる複数の突出を有し、上記第2面は、上記第1導電体21の上記検出ユニット10から離れた面であり、第1導電体21は、直径が10mmの金属丸棒であり、凹溝は、深さが4mmであり、第2方向の長さは、15mmであり、任意の2つの隣接する凹溝の距離は、20mmである。
【0079】
実施例5
実施例1との相違点は、以下のことである。図6に示すように、上記共通ユニット20は、1つの第3導電体24と、上記第2方向に沿って上記第3導電体24に間隔をおいて套設される複数の環状スリーブ25と、を含み、上記環状スリーブ25は、導電性スリーブである。上記第3導電体24の上記検出ユニット10に近い側の露出面の各位置と上記検出ユニット10との距離は、いずれも第1距離であり、上記環状スリーブ25の上記検出ユニット10に近い面の各位置と上記検出ユニット10との距離は、いずれも第2距離であり、第1距離は、2.5mmであり、第2距離は、0.5mmであり、上記第3導電体24は、直径が10mmの金属丸棒であり、上記環状スリーブ25は、内径が10mm、外径が12mm、長さが10mmの環状導電性ゴムローラである。
【0080】
実施例6
実施例5との相違点は、以下のことである。図7に示すように、上記環状スリーブ25と上記第3導電体24との間には、上記第3導電体24と上記環状スリーブ25とを絶縁させる第2絶縁層26を有する。
【0081】
具体的な検出方法は、
上記導電性スリーブに上記第1検出電圧を印加するステップと、上記検出装置を制御して空走査させ、上記導電性スリーブに対応する上記検出ユニットの複数の厚さ検出チップが複数の第3電圧信号を出力するステップと、所定サンプルを上記共通ユニットと上記検出ユニットとの間の間隔に入れ、上記所定サンプルを制御して上記第2方向に垂直な移動方向に移動させ、上記所定サンプルを検出し、上記第1所定導電体に対応する複数の上記厚さ検出チップが複数の第4電圧信号を出力するステップと、複数の上記第3電圧信号の平均値である第1平均値ALと、複数の上記第4電圧信号の平均値である第2平均値BLと、を取得するステップと、上記第1検出電圧よりも高い第2予備電圧を上記第3導電体に印加するステップと、上記検出装置を制御して空走査させ、上記第3導電体に対応する複数の上記厚さ検出チップが複数の第5電圧信号を出力するステップと、上記所定サンプルを上記共通ユニットと上記検出ユニットとの間の間隔に入れ、上記所定サンプルを制御して上記第2方向に垂直な移動方向に移動させ、上記第2所定導電体に対応する複数の上記厚さ検出チップが複数の第6電圧信号を出力するステップと、複数の第5電圧信号の平均値である第3平均値AXと、複数の上記第6電圧信号の平均値である第4平均値BXとを取得するステップと、第2差分値が第1差分値に等しくなり、すなわち、BL-AL=BX-AXとなるまで、上記第2予備電圧を調整するステップであって、上記第2差分値が上記第1差分値に等しい場合、上記第2予備電圧は、第2検出電圧であり、上記第1差分値は、上記第1平均値と上記第2平均値との差分値であり、上記第2差分値は、上記第3平均値と上記第4平均値との差分値であるステップと、をさらに含む。
【0082】
実施例7
実施例5との相違点は、以下のことである。図8に示すように、上記環状スリーブ25は、非導電性スリーブであり、上記第3導電体24の上記検出ユニット10に近い側の露出面の各位置と上記検出ユニット10との距離は、いずれも第1距離であり、上記環状スリーブ25の上記検出ユニット10に近い面の各位置と上記検出ユニット10との距離は、いずれも第2距離であり、第1距離は、0.4mmであり、第2距離は、0.1mmであり、上記第3導電体24は、直径16mmの金属丸棒であり、上記環状スリーブ25は、内径が16mm、外径が16.3mm、長さが2mmの環状非導電性ゴムローラである。
【0083】
本開示の実施例の別の態様によれば、記憶媒体がさらに提供され、上記記憶媒体は、記憶されるプログラムを含む。好ましくは、本実施例では、記憶媒体は、
共通ユニットに検出電圧を印加するステップS101と、
検出対象物を上記共通ユニットと検出ユニットとの間の間隔に入れ、上記検出対象物を制御して第2方向に垂直な移動方向に移動させ、複数の第1電圧信号を獲得するステップS102と、
上記第1電圧信号に1対1で対応する複数の補正パラメータを取得するステップS103と、
上記補正パラメータに基づいて、対応する上記第1電圧信号を補正し、複数の補正電圧信号を獲得するステップS104と、
上記補正電圧信号に基づいて、上記検出対象物の厚さを計算するステップS105と、を実行するプログラムコードを記憶するように構成されている。
【0084】
本開示の実施例の別の態様によれば、プロセッサがさらに提供され、上記プロセッサは、プログラムを実行するためのものであり、プログラムが実行されると、アプリケーションプログラムのスケジューリング方法のうちの以下のステップS101~ステップS105のプログラムコードを実行することができる。
【0085】
ステップS101において、共通ユニットに検出電圧を印加する。
【0086】
ステップS102において、検出対象物を上記共通ユニットと検出ユニットとの間の間隔に入れ、上記検出対象物を制御して第2方向に垂直な移動方向に移動させ、複数の第1電圧信号を獲得する。
【0087】
ステップS103において、上記第1電圧信号に1対1で対応する複数の補正パラメータを取得する。
【0088】
ステップS104において、上記補正パラメータに基づいて、対応する上記第1電圧信号を補正し複数の補正電圧信号を獲得する。
【0089】
ステップS105において、上記補正電圧信号に基づいて、上記検出対象物の厚さを計算する。
【0090】
上記本開示の実施例の番号は、単に記載用のものであり、実施例の優劣を代表しない。
【0091】
本開示の上記実施例では、それぞれの実施例の説明に重点がおかれ、ある実施例に詳細に記載されていない部分は、他の実施例の関連する説明を参照することができる。
【0092】
本開示に係る一部の実施例では、開示される技術内容は、他の形態で実装されてもよいことを理解されたい。以上に説明されている装置の実施例は、例示的なものに過ぎず、例えば、ユニットの分割は、論理機能の分割であってもよく、実際の実装においては、他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントを別のシステムに組み合わせてまたは統合してもよく、あるいは、一部の特徴を実行しなくてもよい。加えて提示または議論されている相互間の結合または直接的結合または通信接続は、いくつかのインタフェースを用いて実装されてよい。ユニット又はモジュール間の間接的結合または通信接続は、電子的または他の形態で実装されてよい。
【0093】
分離部材として説明されたユニットは、物理的に分離するものであってもよく、または、物理的に分離するものでなくてもよく、ユニットとして表示された部材は、物理的ユニットであってもよく、または、物理的ユニットでなくてもよく、すなわち、一つの箇所に位置してもよく、又は、複数のユニットに分布してもよい。実際のニーズに応じて一部または全てのユニットを選択して、本実施例の解決策の目的を達成することができる。
【0094】
また、本開示の各実施例における各機能ユニットは、一つの処理ユニットに統合されてもよく、個々のユニットは、単独で物理的に存在してもよく、二つまたは二つ以上のユニットは、一つのユニットに統合されてもよい。上記統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されてよく、または、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。
【0095】
統合されたユニットが、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売され、または、用いられるときコンピュータ可読記憶媒体に記憶され獲得する。そのような理解に基づいて、本質的に本開示の技術的解決手段または従来技術に寄与する部分または技術的解決手段の全部もしくは一部が、ソフトウェア製品の形態で実装されてよい。このコンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、一台のコンピュータ機器(パーソナルコンピュータサーバネットワーク機器などであり獲得する)に本開示の各実施例の方法のステップの全てまたは一部を実行させるための複数の命令を含む。前述した記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リードオンリメモリ(ROMRead-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAMRandom Access Memory)、モバイルディスク磁気ディスク、または、光ディスクなどのプログラムコードを記憶できる任意の媒体を含む。
【0096】
以上に記載されたのは、本開示の好適な実施の形態である。なお、当業者は、本開示の原理を逸脱せずに、様々な改良や修飾をすることもできる。これらの改良や修飾もまた、本開示の保護範囲として見なされるべきである。
【0097】
以上の説明から分かるように、本開示の上記の実施例は、以下の技術的効果を実現する。
【0098】
1)本開示の厚さ検出装置では、共通ユニットの第1面の少なくとも2つの位置と検出ユニットとの距離が異なるため、共通ユニットの少なくとも2つの位置と検出ユニットとの間の間隔が異なり、それにより厚さ検出装置の紙詰まりの可能性を低減させ、厚さ検出装置の実用性を向上させる。この厚さ検出装置の共通ユニットは、作製が簡単で、コストが低く、連続的に測定する場合に適する。
【0099】
2)本開示の厚さ検出方法では、先ず検出対象物を検出し、複数の第1電圧信号を獲得して、次に複数の補正パラメータを取得し、補正パラメータに基づいて、対応する第1電圧信号を補正し、複数の補正電圧信号を獲得して、最終的に補正電圧信号に基づいて、上記検出対象物の厚さを計算する。紙詰まりの可能性が低いことを確保した上で、この厚さ検出方法は、上記厚さ検出装置に対して感度補正を行い、厚さ検出の精度を向上させる。
【0100】
3)本開示の厚さ検出システムでは、共通ユニットの第1面の少なくとも2つの位置と検出ユニットとの距離が異なるため、共通ユニットの少なくとも2つの位置と検出ユニットとの間の間隔が異なり、それにより厚さ検出装置の紙詰まりの可能性を低減させ、厚さ検出装置の実用性を向上させ、特に、連続的に測定する場合に適しており、この厚さ検出システムは、上記厚さ検出装置に対して感度補正を行い、厚さ検出の精度を向上させることができる。
【0101】
上記の説明は、本開示の好適な実施例に過ぎず、本開示を限定するものではない。当業者は、本開示に対して様々な変更や変化を行うことができる。本開示の精神及び原理内に行われるあらゆる修正等同置換及び改良は、本開示の保護範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0102】
10 検出ユニット、11 フレーム、12 検出基板、13 厚さ検出チップ、14 検出制御部、15 カバープレート、20 共通ユニット、21 第1導電体、22 第2導電体、23 第1絶縁層、24 第3導電体、25 環状スリーブ、26 第2絶縁層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】