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特表2022-532824カートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-20
(54)【発明の名称】カートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/05 20200101AFI20220712BHJP
   A24F 40/42 20200101ALI20220712BHJP
   A24F 40/44 20200101ALI20220712BHJP
【FI】
A24F40/05
A24F40/42
A24F40/44
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021552965
(86)(22)【出願日】2021-03-03
(85)【翻訳文提出日】2021-09-06
(86)【国際出願番号】 KR2021002611
(87)【国際公開番号】W WO2021210777
(87)【国際公開日】2021-10-21
(31)【優先権主張番号】10-2020-0045242
(32)【優先日】2020-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0065389
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、トン ソン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ウォン キョン
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ヒョン チュン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、チェ ソン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA12
4B162AB01
4B162AB14
4B162AB17
4B162AB23
4B162AB28
4B162AC01
4B162AC17
4B162AC18
4B162AC27
4B162AC41
4B162AD02
4B162AD03
4B162AD06
4B162AD15
4B162AD16
4B162AD20
4B162AD22
4B162AD32
(57)【要約】
一実施例に係わるカートリッジは、エアロゾル生成装置の本体と着脱自在に結合され、排出孔を備えるマウスピース、エアロゾル生成物質を収容する液体保存部及び本体と結合されれば、本体の振動子で発生する振動をエアロゾル生成物質に伝達することで、振動を通じて前記エアロゾル生成物質からエアロゾルを発生させる振動受容部を含みうる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置の本体と着脱自在に結合されるカートリッジであって、
排出孔を備えるマウスピースと、
エアロゾル生成物質を収容する液体保存部と、
前記本体と結合されれば、前記本体の振動子で発生する振動を前記エアロゾル生成物質に伝達することで、振動を通じて前記エアロゾル生成物質からエアロゾルを発生させる振動受容部(vibration receiver)と、を含む、カートリッジ。
【請求項2】
前記振動受容部上に積層され、前記液体保存部に収容された前記エアロゾル生成物質を 前記振動受容部に伝達する液体伝達部材をさらに含み、
前記振動受容部は、前記液体伝達部材によって伝達された前記エアロゾル生成物質からエアロゾルを発生させる、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
複数のホール(hole)を含み、前記振動受容部上に積層され、前記エアロゾル生成物質から生成されたエアロゾルが前記複数のホールを通過するように前記振動受容部と共に振動するメッシュ構造体をさらに含む、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項4】
複数のホールを含み、前記液体伝達部材上に積層され、前記液体伝達部材によって伝達されたエアロゾル生成物質から生成されたエアロゾルが前記複数のホールを通過するように前記振動受容部と共に振動するメッシュ構造体をさらに含む、請求項2に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記メッシュ構造体は、扁平な金属プレート状である、請求項3または4に記載のカートリッジ。
【請求項6】
前記振動受容部は、
凹部と、
前記凹部の周りに沿って放射状に延びる周囲部と、を含む、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項7】
前記カートリッジが前記本体と結合されれば、前記凹部は、前記本体の前記振動子と接触する、請求項6に記載のカートリッジ。
【請求項8】
前記凹部は、前記本体の前記振動子と接触する扁平面を含む、請求項7に記載のカートリッジ。
【請求項9】
前記周囲部の外周に沿って配置されたシーリング部材をさらに含む、請求項6に記載のカートリッジ。
【請求項10】
前記振動受容部は、ステンレス鋼、アルミニウムのうち、少なくとも1つ以上を含む、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項11】
前記振動受容部は、0.03~0.2mmの厚さである、請求項10に記載のカートリッジ。
【請求項12】
一端が前記振動受容部に向かって配置され、他端が前記マウスピースの排出孔と連結されるエアロゾル排出通路をさらに含み、前記振動受容部で発生したエアロゾルは、前記排出通路を通じて前記排出孔に移動する、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項13】
前記エアロゾル排出通路は、前記一端から前記他端に向かって断面積が減少する、請求項12に記載のカートリッジ。
【請求項14】
前記エアロゾル排出通路の外部を取り囲むように形成され、前記エアロゾル排出通路と流体連通し、外部空気を流入させるための気流通路をさらに含む、請求項12に記載のカートリッジ。
【請求項15】
振動を発生させる振動子を含む本体と、
前記本体に着脱自在に結合されるカートリッジと、を含み、
前記カートリッジは、
排出孔を備えるマウスピースと、
エアロゾル生成物質を収容する液体保存部と、
前記カートリッジが前記本体と結合されれば、前記振動子で発生する振動を前記エアロゾル生成物質に伝達することで、振動を通じて前記エアロゾル生成物質からエアロゾルを発生させる振動受容部と、を含む、エアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置に係り、さらに詳細には、超音波を用いて、エアロゾルを発生させうるカートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、伝統的な可燃性シガレットの代替製に係わる需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させる代わりに、エアロゾル生成物質を加熱して、エアロゾルを生成するエアロゾル生成装置に対する需要が増加している。これにより、加熱式シガレットまたは加熱式エアロゾル生成装置に係わる研究が活発に進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、エアロゾル生成物質が超音波を発生させる振動子に直接的に接触していない状態で、エアロゾルを発生させうるカートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置を提供する。
【0004】
実施例を通じて解決しようとする課題が上述した課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は、本明細書及び添付図面から、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した技術的課題を達成するための技術的手段として、一実施例に係わるカートリッジは、エアロゾル生成装置の本体と着脱自在に結合され、排出孔を備えるマウスピース、エアロゾル生成物質を収容する液体保存部及び本体と結合されれば、本体の振動子で発生する振動をエアロゾル生成物質に伝達することで、振動を通じて、エアロゾル生成物質からエアロゾルを発生させる振動受容部を含んでもよい。
【0006】
他の実施例に係わるエアロゾル生成装置は、振動を発生させる振動子を含む本体及び本体に着脱自在に結合されるカートリッジを含み、カートリッジは、排出孔を備えるマウスピース、エアロゾル生成物質を収容する液体保存部、及びカートリッジが本体と結合されれば、振動子で発生する振動をエアロゾル生成物質に伝達することで、振動を通じて、エアロゾル生成物質からエアロゾルを発生させる振動受容部を含んでもよい。
【発明の効果】
【0007】
実施例に係わるエアロゾル生成装置は、高い周波数の振動(例えば、超音波)を発生させる振動子を含む本体と、エアロゾル生成物質が保存されるカートリッジと、を別途に構成して、カートリッジを交換可能である。エアロゾル生成物質は、振動子と直接接触せず、これにより、振動子の寿命が延びうる。
【0008】
また、振動子を用いて非加熱式でエアロゾルを発生させうるので、エアロゾルを発生させる過程で有害性が節減されうる。
【0009】
実施例による効果が上述した効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書及び添付図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施例に係わるエアロゾル生成装置のブロック図である。
図2】一実施例に係わるエアロゾル生成装置を概略的に示す図面である。
図3】一実施例に係わるエアロゾル生成装置の本体及びカートリッジが分離された状態を示す断面図である。
図4図3に図示された実施例でエアロゾル生成装置の本体及びカートリッジが結合された状態を示す断面図である。
図5図4に図示された実施例で本体の一部分及びカートリッジを拡大した断面図である。
図6図5に図示された振動受容部を示す斜視図である。
図7】他の実施例に係わるエアロゾル生成装置において、エアロゾルが発生する部分を拡大した断面図である。
図8図7に図示されたメッシュ構造体を示す斜視図である。
図9】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置において、エアロゾルが発生する部分を拡大した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
一実施例に係わるカートリッジは、エアロゾル生成装置の本体と着脱自在に結合され、排出孔を備えるマウスピース、エアロゾル生成物質を収容する液体保存部及び本体と結合されれば、本体の振動子で発生する振動をエアロゾル生成物質に伝達することで、振動を通じて、エアロゾル生成物質からエアロゾルを発生させる振動受容部を含んでもよい。
【0012】
また、一実施例に係わるカートリッジは、振動受容部上に積層され、液体保存部に収容されたエアロゾル生成物質を振動受容部に伝達する液体伝達部材をさらに含んでもよい。振動受容部は、液体伝達部材によって伝達されたエアロゾル生成物質からエアロゾルを発生させうる。
【0013】
また、一実施例に係わるカートリッジは、複数のホール(hole)を含み、前記振動受容部上に積層され、前記エアロゾル生成物質から生成されたエアロゾルが前記複数のホールを通過するように前記振動受容部と共に振動するメッシュ構造体を含んでもよい。また、一実施例に係わるカートリッジは、複数のホールを含み、前記液体伝達部材上に積層され、前記液体伝達部材によって伝達されたエアロゾル生成物質から生成されたエアロゾルが前記複数のホールを通過するように前記振動受容部と共に振動するメッシュ構造体をさらに含んでもよい。また、メッシュ構造体は、扁平な金属プレート状でもある。
【0014】
また、振動受容部は、凹部及び凹部の周りに沿って放射状に延びる周囲部を含んでもよい。
【0015】
また、カートリッジが本体と結合されれば、凹部は、本体の振動子と接触することができる。
【0016】
また、凹部は、本体の振動子と接触する扁平面を含んでもよい。
【0017】
また、一実施例に係わるカートリッジは、周囲部の外周に沿って配置されたシーリング部材をさらに含んでもよい。
【0018】
また、振動受容部は、ステンレス鋼、アルミニウムのうち、少なくとも1つ以上を含んでもよい。
【0019】
また、振動受容部は、0.03~0.2mmの厚さでもある。
【0020】
また、一実施例に係わるカートリッジは、一端が振動受容部に向かって配置され、他端がマウスピースの排出孔と連結されるエアロゾル排出通路をさらに含み、振動受容部で発生したエアロゾルは、排出通路を通じて前記排出孔に移動することができる。
【0021】
また、エアロゾル排出通路は、一端から他端に向かって断面積が減少することができる。
【0022】
また、一実施例に係わるカートリッジは、エアロゾル排出通路の外部を取り囲むように形成され、エアロゾル排出通路と流体連通し、外部空気を流入させるための気流通路をさらに含んでもよい。
【0023】
他の実施例に係わるエアロゾル生成装置は、振動を発生させる振動子を含む本体及び本体に着脱自在に結合されるカートリッジを含み、カートリッジは、排出孔を備えるマウスピース、エアロゾル生成物質を収容する液体保存部及びカートリッジが本体と結合されれば、振動子で発生する振動をエアロゾル生成物質に伝達することで、振動を通じて、エアロゾル生成物質からエアロゾルを発生させる振動受容部を含んでもよい。
【0024】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とに基づいて定義されねばならない。
【0025】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、ハードウェアとソフトウェアとの結合によって具現されうる。
【0026】
ここで使用された「少なくとも1つ」のような表現は、全体構成リスト(list)を修飾し、リストの個別構成を修飾しない。例えば、「a、b及びcのうち、少なくとも1つ」という表現は、「a」、「b」、「c」、「aとb」、「aとc」、「bとc」または「a、b及びc」をいずれも含むと理解されねばならない。
【0027】
また、「シガレット」(すなわち、「一般的な」、「伝統的な」または「可燃性である」のような修飾語なしに単独使用されるとき)という表現は、伝統的な可燃性シガレットのような形状を有するエアロゾル生成物品を意味する。そのようなシガレット(すなわち、シガレット形態のエアロゾル生成物品)は、エアロゾル生成物質を含み、エアロゾル生成装置の作動(例えば、加熱)によって、エアロゾル生成することができる。
【0028】
あるエレメントまたはあるレイヤが他のエレメントまたは他のレイヤの「上方に」、「上に」、「連結された」または「結合された」と指称されるとき、それは、他のエレメントまたは他のレイヤに直接連結されたり、直接結合されたり、または別途の結合されたエレメントまたはレイヤが存在したりしてもよい。対照的に、あるエレメントが他のエレメントまたはレイヤの「直ぐ上に」、「直上に」、「直接連結された」または「直接に結合された」と言及されるとき、中間に別途のエレメントが存在しないと理解されねばならない。同じ参照番号は、全体として同じ要素を指称する。
【0029】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な互いに異なる形態に具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0030】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明する。
【0031】
図1は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【0032】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置10000は、バッテリ11000、霧化器12000、センサ13000、ユーザインターフェース14000、メモリ15000及びプロセッサ16000を含んでもよい。しかし、エアロゾル生成装置10000の内部構造は、図1に図示されたところに限定されない。エアロゾル生成装置10000の設計によって、図1に図示されたハードウェア構成のうち、一部が省略されるか、新たな構成がさらに追加されうるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0033】
一実施例において、エアロゾル生成装置10000は、本体を含み、エアロゾル生成装置10000に含まれたハードウェア構成は、本体に位置する。他の実施例において、エアロゾル生成装置10000は、本体及びカートリッジを含んでもよく、その場合、エアロゾル生成装置10000に含まれたハードウェア構成は、本体及びカートリッジに分けられて位置することができる。または、エアロゾル生成装置10000のハードウェア構成のうち、少なくとも一部は、本体及びカートリッジの両方に位置してもよい。
【0034】
以下では、エアロゾル生成装置10000において、各構成が配置位置を限定せず、各構成の動作について説明する。
【0035】
バッテリ11000は、エアロゾル生成装置10000の動作に用いられる電力を供給する。すなわち、バッテリ11000は、霧化器12000がエアロゾル生成物質を霧化させうるように電力を供給する。また、バッテリ11000は、センサ13000、ユーザインターフェース14000、メモリ15000、及びプロセッサ16000のようなエアロゾル生成装置10000内に備えられた他のハードウェア構成の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ11000は、充電可能なバッテリであるか、使い捨てバッテリである。
【0036】
例えば、バッテリ11000は、ニッケル系バッテリ(例えば、ニッケル金属ハイドライドバッテリ、ニッケルカドミウムバッテリ)、またはリチウム系バッテリ(例えば、リチウムコバルトバッテリ、リン酸鉄リチウムバッテリ、チタン酸リチウムバッテリまたはリチウムポリマーバッテリ)を含んでもよい。但し、エアロゾル生成装置10000に使用されうるバッテリ11000の種類は、上述したところによって制限されない。必要に応じて、バッテリ11000は、アルカリバッテリまたはマンガンバッテリを含んでもよい。
【0037】
霧化器12000は、プロセッサ16000の制御によってバッテリ11000から電力を供給される。霧化器12000は、バッテリ11000から電力を供給されて、エアロゾル生成装置10000に保存されたエアロゾル生成物質を霧化させうる。
【0038】
霧化器12000は、エアロゾル生成装置10000の本体に位置することができる。または、エアロゾル生成装置10000が本体及びカートリッジを含む場合、霧化器12000は、カートリッジに位置するか、本体及びカートリッジの境を越えて位置することができる。霧化器12000がカートリッジに位置する場合、霧化器12000は、本体及びカートリッジのうち、少なくともいずれか一箇所に位置したバッテリ11000から電力を供給されうる。また、霧化器12000が本体及びカートリッジの境を越えて位置する場合、霧化器12000において電力供給が必要な部品は、本体及びカートリッジのうち、少なくともいずれか一箇所に位置したバッテリ11000から電力を供給されうる。
【0039】
霧化器12000は、カートリッジ内部のエアロゾル生成物質からエアロゾル(aerosol)を発生させる。エアロゾルは、気体中に液体及び/または固体微細粒子が分散されている浮遊物を意味する。したがって、霧化器12000から発生するエアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子と空気とが混合された状態を意味する。例えば、霧化器12000は、エアロゾル生成物質の相(phase)を気化及び/または昇華を通じて気相に変換させうる。また、霧化器12000は、液相及び/または固相のエアロゾル生成物質を微細粒子化して放出することで、エアロゾルを生成することができる。
【0040】
例えば、霧化器12000は、超音波振動方式を利用することで、エアロゾル生成物質からエアロゾルを発生させうる。超音波振動方式は、振動子によって発生する超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させることで、エアロゾルを発生させる方式を意味することができる。
【0041】
図1には、図示されていないが、霧化器12000は、熱を発生させることで、エアロゾル生成物質を加熱することができるヒータを含んでもよい。エアロゾル生成物質は、ヒータによって加熱され、その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0042】
ヒータは、任意の適した電気抵抗性物質によって形成されうる。例えば、適した電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、錫、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属または金属合金でもあるが、それらに制限されない。また、ヒータは、金属熱線(wire)、導電性トラック(track)が配置された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などによって具現されるが、それらに制限されない。
【0043】
例えば、一実施例において、ヒータは、カートリッジ2000に含まれた構成でもある。また、カートリッジ2000は、後述する液体伝達手段及び液体保存部を含んでもよい。液体保存部に収容されたエアロゾル生成物質は、液体伝達手段に移動し、ヒータは、液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質を加熱して、エアロゾルを発生させうる。例えば、ヒータは、液体伝達手段に巻かれるか、液体伝達手段に隣接して配置されうる。
【0044】
他の実施例において、エアロゾル生成装置10000は、シガレットを収容することができる収容空間を含んでもよく、ヒータは、エアロゾル生成装置10000の収容空間に挿入されたシガレットを加熱することができる。エアロゾル生成装置10000の収容空間にシガレットが収容されることにより、ヒータは、シガレットの内部及び/または外部に位置することができる。これにより、ヒータは、シガレット内のエアロゾル生成物質を加熱して、エアロゾルを発生させうる。
【0045】
一方、ヒータは、誘導加熱式ヒータでもある。ヒータは、シガレットまたはカートリッジを誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含んでもよく、シガレットまたはカートリッジには、誘導加熱式ヒータによって加熱されうるサセプタが含まれる。
【0046】
エアロゾル生成装置10000は、少なくとも1つのセンサ13000を含んでもよい。少なくとも1つのセンサ13000でセンシングされた結果は、プロセッサ16000に伝達され、センシング結果によって、プロセッサ16000は、霧化器12000の動作制御、喫煙の制限、カートリッジ(または、シガレット)挿入有/無の判断、お知らせ表示のような多様な機能が遂行されるように、エアロゾル生成装置10000を制御することができる。
【0047】
例えば、少なくとも1つのセンサ13000は、パフ感知センサを含んでもよい。パフ感知センサは、外部から流入される気流の流量(flow)変化、圧力変化、及び音の検出のうち、少なくとも1つに基づいてユーザのパフを感知することができる。パフ感知センサは、ユーザのパフ開始タイミング及び終了タイミングを検出し、プロセッサ16000は、検出されたパフ開始タイミング及び終了タイミングによってパフ期間(puff period)及び非パフ(non-puff)期間を判断することができる。
【0048】
また、少なくとも1つのセンサ13000は、ユーザ入力センサを含んでもよい。ユーザ入力センサは、ユーザの入力を受信し、スイッチ、物理的ボタン、タッチセンサによって遂行されうる。例えば、タッチセンサは、ユーザが金属材質によって形成された所定の領域をタッチする場合、キャパシタンス(capacitance)の変化が発生し、キャパシタンスの変化を検出することで、ユーザの入力を感知することができる静電容量型センサでもある。プロセッサ16000は、静電容量型センサから受信したキャパシタンスの変化前後値を比較することで、ユーザの入力が発生したか否かを決定することができる。キャパシタンスの変化前後値が既設定のしきい値を超過した場合、プロセッサ16000は、ユーザの入力が発生したと決定することができる。
【0049】
また、少なくとも1つのセンサ13000は、モーションセンサを含んでもよい。モーションセンサを通じて、エアロゾル生成装置10000の勾配、移動速度及び加速度のようなエアロゾル生成装置10000の動きに係わる情報を獲得することができる。例えば、モーションセンサは、エアロゾル生成装置10000が動く状態、エアロゾル生成装置10000の停止状態、パフのためにエアロゾル生成装置10000が所定範囲内の角度に傾いた状態及び各パフ動作の間でパフ動作時とは異なる角度にエアロゾル生成装置10000が傾いた状態に係わる情報を測定することができる。モーションセンサは、当該技術分野で知られた多様な方法を用いて、エアロゾル生成装置10000の運動情報を測定することができる。例えば、モーションセンサは、x軸、y軸、及びz軸3方向の加速度を測定可能な加速度センサ及び3方向の角速度を測定可能なジャイロセンサを含んでもよい。
【0050】
また、少なくとも1つのセンサ13000は、近接センサを含んでもよい。近接センサは、接近する物体、あるいは近傍に存在する物体の有無または距離を電磁界の力または赤外線などを用いて機械的接触なしに検出するセンサを意味し、これを通じて、エアロゾル生成装置10000へのユーザの接近有無を検出することができる。
【0051】
また、少なくとも1つのセンサ13000は、イメージセンサを含んでもよい。イメージセンサは、例えば、物体のイメージを獲得するためのカメラを含んでもよい。イメージセンサは、カメラによって獲得されたイメージに基づいて物体を認識することができる。プロセッサ16000は、イメージセンサを通じて獲得されたイメージを分析してユーザがエアロゾル生成装置10000を使用するための状況であるか否かを決定することができる。例えば、ユーザがエアロゾル生成装置10000を使用するために、エアロゾル生成装置10000を唇近傍に接近させるとき、イメージセンサは、唇のイメージを獲得することができる。プロセッサ16000は、獲得されたイメージを分析し、唇と判断される場合、ユーザがエアロゾル生成装置10000を使用するための状況であるか否かを決定することができる。それを通じて、エアロゾル生成装置10000は、霧化器12000を予め動作させるか、ヒータを予熱させうる。
【0052】
また、少なくとも1つのセンサ13000は、エアロゾル生成装置10000に使用される消耗品(例えば、カートリッジ、シガレットなど)の装着または脱去を感知することができる消耗品脱着センサを含んでもよい。例えば、消耗品脱着センサは、消耗品がエアロゾル生成装置10000に接触したか否かを感知するか、イメージセンサによって消耗品が脱着されるか否かを判断することができる。また、消耗品脱着センサは、消耗品のマーカーと相互作用することができるコイルのインダクタンス値の変化を感知するインダクタンスセンサであるか、消耗品のマーカーと相互作用するキャパシタのキャパシタンス値の変化を感知するキャパシタンスセンサである。
【0053】
また、少なくとも1つのセンサ13000は、温度センサを含んでもよい。温度センサは、霧化器12000のヒータ(または、エアロゾル生成物質)が加熱される温度を感知することができる。エアロゾル生成装置10000は、ヒータの温度を感知する別途の温度センサを含むか、別途の温度センサを含む代わりに、ヒータ自体が温度センサの役割を遂行することができる。または、ヒータが温度センサの役割を遂行すると共に、エアロゾル生成装置10000に別途の温度センサがさらに含まれる。また、温度センサは、ヒータだけではなく、エアロゾル生成装置10000の印刷回路基板(PCB)、バッテリのような内部部品の温度を感知することもできる。
【0054】
また、少なくとも1つのセンサ13000は、エアロゾル生成装置10000の周辺環境の情報を測定する多様なセンサを含んでもよい。例えば、少なくとも1つのセンサ13000は、周辺環境の温度を測定することができる温度センサ、周辺環境の湿度を測定する湿度センサ、周辺環境の圧力を測定する大気圧センサなどを含んでもよい。
【0055】
エアロゾル生成装置10000に備えられるセンサ13000は、上述した種類に限定されず、多様なセンサをさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置10000は、ユーザ認証及び保安のためにユーザの指から指紋情報を獲得することができる指紋センサ、瞳の虹彩パターンを分析する虹彩認識センサ、手の平を撮影したイメージから静脈内還元ヘモグロビンの赤外線の吸収量を感知する静脈認識センサ、目、鼻、口及び顔面輪郭などの特徴点を2Dまたは3D方式で認識する顔面認識センサ及びRFID(Radio-Frequency Identification)センサなどを含んでもよい。
【0056】
エアロゾル生成装置10000は、上述した多様なセンサ13000のうち、少なくとも1つを含んでもよい。すなわち、エアロゾル生成装置10000は、前述したセンサのうち、少なくとも1つ以上のセンサでセンシングされる情報を組み合わせて活用することができる。
【0057】
ユーザインターフェース14000は、ユーザにエアロゾル生成装置10000の状態に係わる情報を提供することができる。ユーザインターフェース14000は、視覚情報を出力するディスプレイまたはランプ、触覚情報を出力するモータ、音情報を出力するスピーカ、ユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力する入/出力(I/O)インターフェーシング手段(例えば、ボタンまたはタッチスクリーン)とデータ通信を行うか、充電電力を供給されるための端子、外部デバイスと無線通信(例えば、WI-FI, WI-FI Direct, Bluetooth, NFC(Near-Field Communication)など)を遂行するための通信インターフェーシングモジュールなどの多様なインターフェーシング手段を含んでもよい。
【0058】
但し、エアロゾル生成装置10000には、上の例示された多様なユーザインターフェース14000の例示のうち、一部のみが取捨選択されて具現されてもよい。
【0059】
メモリ15000は、エアロゾル生成装置10000内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、メモリ15000は、制御部16000で処理されたデータ、及び処理されるデータを保存することができる。メモリ15000は、DRAM(dynamic random access memory), SRAM(static random access memory)のようなRAM(random access memory), ROM(read-only memory), EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)などの多様な種類によって具現される。
【0060】
メモリ15000には、エアロゾル生成装置10000の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに係わるデータなどが保存されうる。
【0061】
プロセッサ16000は、エアロゾル生成装置10000の全般的な動作を制御する。プロセッサ16000は、多数の論理ゲートのアレイによって具現され、汎用的なマイクロプロセッサと該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによって具現されうる。また、他の形態のハードウェアによって具現可能であるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0062】
プロセッサ16000は、少なくとも1つのセンサ13000によってセンシングされた結果を分析し、後続して遂行される処理を制御する。
【0063】
プロセッサ16000は、少なくとも1つのセンサ13000によってセンシングされた結果に基づいて、霧化器12000の動作が開始または終了するように、霧化器12000に供給される電力を制御することができる。また、プロセッサ16000は、少なくとも1つのセンサ13000によってセンシングされた結果に基づいて、霧化器12000が適量のエアロゾルを発生させるように霧化器12000に供給される電力の量及び電力が供給される時間を制御することができる。例えば、プロセッサ16000は、霧化器12000の振動子が所定の周波数で振動するように振動子に供給される電流を制御することができる。
【0064】
一実施例において、プロセッサ16000は、エアロゾル生成装置10000に対するユーザ入力を受信した後、霧化器12000の動作を開始することができる。また、プロセッサ16000は、パフ感知センサを用いて、ユーザのパフを感知した後、霧化器12000の動作を開始することができる。また、プロセッサ16000は、パフ感知センサを用いてパフ回数をカウントした後、パフ回数が既設定の回数に到逹すれば、霧化器12000に電力供給を中断させうる。
【0065】
プロセッサ16000は、少なくとも1つのセンサ13000によってセンシングされた結果に基づいて、ユーザインターフェース14000を制御することができる。例えば、パフ感知センサを用いてパフ回数をカウントした後、パフ回数が既設定の回数に到逹すれば、プロセッサ16000は、ランプ、モータ及びスピーカのうち、少なくともいずれか1つを用いて、ユーザにエアロゾル生成装置10000がすぐ終了することを予告することができる。
【0066】
一方、図1には、図示されていないが、エアロゾル生成装置10000は、別途のクレードルと共に、エアロゾル生成システムを構成することもできる。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置10000のバッテリ11000を充電するのに用いられうる。例えば、エアロゾル生成装置10000は、クレードル内部の収容空間に収容された状態で、クレードルのバッテリから電力を供給されて、エアロゾル生成装置10000のバッテリ11000を充電することができる。
【0067】
一実施例は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現されうる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセスされうる任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含む。コンピュータ記録媒体は、コンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他のデータのような情報の保存のための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他送信メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0068】
図2は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置を概略的に示す図面である。
【0069】
図2に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置10000は、エアロゾル生成物質を保有するカートリッジ2000と、カートリッジ2000を支持する本体1000と、を含む。
【0070】
カートリッジ2000は、内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で本体1000に結合することができる。例えば、カートリッジ2000の一部分が本体1000に挿入されるか、本体1000の一部分がカートリッジ2000に挿入されることで、カートリッジ2000が本体1000に装着されうる。例えば、本体1000とカートリッジ2000は、スナップフィット(snap-fit)方式、螺合方式、磁力結合方式、嵌合方式などによって結合された状態を保持することができるが、本体1000とカートリッジ2000との結合方式は、上述したところによって制限されない。
【0071】
カートリッジ2000は、マウスピース2100を含んでもよい。マウスピース2100は、ユーザの口腔に挿入され、本体1000と結合される一部分と反対方向に形成されうる。マウスピース2100は、カートリッジ2000のエアロゾル生成物質から発生したエアロゾルを外部に排出する排出孔2110を含んでもよい。
【0072】
カートリッジ2000は、例えば、液体状態や、固体状態や、気体状態や、ゲル(gel)状態などのいずれか1つの状態を有するエアロゾル生成物質を保有することができる。エアロゾル生成物質は、液状組成物を含んでもよい。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含有する液体でもあり、非タバコ物質を含有する液体でもある。
【0073】
液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物のうち、少なくとも1つを含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0074】
例えば、液状組成物は、ニコチン塩が添加されたグリセリン及びプロピレングリコール溶液を含んでもよい。液状組成物には、2種以上のニコチン塩が含まれる。ニコチン塩は、ニコチンに有機酸または無機酸を含む適切な酸を添加することで形成されうる。ニコチンは、自然に発生するニコチンまたは合成ニコチンであって、液状組成物の総溶液重量に対する任意の適切な重量の濃度を有することができる。
【0075】
ニコチン塩の形成のための酸は、血中ニコチン吸収速度、エアロゾル生成装置10000の作動温度、香味または風味、溶解度などを考慮して適切に選択されうる。例えば、ニコチン塩の形成のための酸は、安息香酸、乳酸、サリチル酸、ラウリン酸、ソルビン酸、レブリン酸、ピルビン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、バレリン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、クエン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、サッカリン酸、マロン酸または、リンゴ酸で構成された群から選択される単独の酸または前記群から選択される2以上の酸の混合にもなるが、それらに限定されない。
【0076】
カートリッジ2000は、内部にエアロゾル生成物質を収容する液体保存部2200を含んでもよい。例えば、液体保存部2200は、容器(container)の用途のように、エアロゾル生成物質を単に入れる機能を遂行するか、またはスポンジ(sponge)や綿や布地や多孔性セラミック構造体のようなエアロゾル生成物質を含浸(含有)する要素を含んでもよい。
【0077】
エアロゾル生成装置10000は、カートリッジ2000に含まれたエアロゾル生成物質の相(phase)を変換して、エアロゾル(aerosol)を発生させる霧化器を含んでもよい。
【0078】
例えば、エアロゾル生成装置10000の霧化器は、超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させる超音波振動方式を利用することで、エアロゾル生成物質の相を変換することができる。霧化器は、超音波振動を発生させる振動子1300と、エアロゾル生成物質を吸収して、エアロゾルに変換するための最適の状態に保持する液体伝達手段2400と、液体伝達手段のエアロゾル生成物質に超音波振動を伝達して、エアロゾルを発生させる振動受容部2300を含んでもよい。
【0079】
振動子1300は、高い周波数の振動を発生させうる。振動子1300から生成された振動は、超音波振動でもあり、超音波振動の周波数は、例えば、100kHz~3.5MHzでもある。エアロゾル生成物質は、振動子1300から生成された短い周期の振動によって気化及び/または粒子化されて、エアロゾルに霧化されうる。
【0080】
振動子1300は、例えば、物理的な力(圧力)によって電気(電圧)が発生し、逆に、電気が印加されるとき、振動(機械的な力)に互いに変換可能な機能性材料である圧電セラミックを含んでもよい。したがって、電気が供給されるとき、圧電セラミックは、電気を振動(例えば、物理的な力)に変換することができる。すなわち、振動(例えば、物理的な力)は、振動子1300に印加される電気によって発生し、そのような振動は、エアロゾル生成物質を小粒子に裂いて、エアロゾルに霧化させうる。
【0081】
振動子1300は、ポゴピン(Pogo Pin)またはC-クリップによって回路と電気的接触がなされる。したがって、振動子1300は、ポゴピン(Pogo Pin)またはC-クリップから電流を供給されて振動が発生しうる。但し、振動子1300に電流を供給するために連結される素子の種類は、上述したところによって制限されない。
【0082】
振動受容部2300は、振動子1300から発生する振動を伝達され、液体保存部2200から伝達されたエアロゾル生成物質をエアロゾルに変換する機能を遂行することができる。
【0083】
液体伝達手段2400は、液体保存部2200の液状組成物を振動受容部2300に伝達することができる。例えば、液体伝達手段2400、綿繊維、セラミック繊維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのうち、少なくとも1つを含む芯(wick)にもなるが、それらに限定されない。
【0084】
一実施例において、霧化器はまた、別途の液体伝達手段を使用せず、エアロゾル生成物質を吸収して、エアロゾルに変換するための最適の状態に保持する機能とエアロゾル生成物質に振動を伝達して、エアロゾルを発生させる機能をいずれも遂行するメッシュ状(mesh shape)や板状(plate shape)の振動受容部によっても具現される。
【0085】
図2において、霧化器の振動子1300は、本体1000に配置され、振動受容部2300及び液体伝達手段2400は、カートリッジ2000に配置されているが、実施例がそれに限定されるものではない。例えば、カートリッジ2000は、振動子1300、振動受容部2300、及び液体伝達手段2400を含んでもよく、本体1000にカートリッジ2000の一部分が挿入されれば、本体1000は、端子(図示せず)を通じてカートリッジ2000に電力を提供するか、カートリッジ2000の作動に係わる信号をカートリッジ2000に供給し、それを通じて振動子1300の作動が制御されうる。
【0086】
カートリッジ2000の内部に収容されたエアロゾル生成物質を、外部で視認可能なようにカートリッジ2000の液体保存部2200は、少なくとも一部が透明な素材を含んでもよい。マウスピース2100及び液体保存部2200の全体または一部が透明なプラスチックやガラスなどの透明な素材によっても作製される。
【0087】
エアロゾル生成装置10000のカートリッジ2000は、エアロゾル排出通路2500及び気流通路2600を含んでもよい。
【0088】
エアロゾル排出通路2500は、液体保存部2200の内部に形成されてマウスピース2100の排出孔2110との流体連通が可能である。したがって、霧化器で発生したエアロゾルは、エアロゾル排出通路2500に沿って移動し、マウスピース2100の排出孔2110を通じてユーザに伝達されうる。
【0089】
気流通路2600は、外部空気をエアロゾル生成装置10000の内部への流入が可能な通路である。気流通路2600を通じて流入された外部空気は、エアロゾル排出通路2500に流入されうるか、エアロゾルが発生する空間に流入されうる。これにより、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子と外部空気が混合されて、エアロゾルが生成されうる。
【0090】
例えば、図2に図示されたように、気流通路2600は、エアロゾル排出通路2500の外部を取り囲むようにも形成される。したがって、エアロゾル排出通路2500及び気流通路2600の形態は、エアロゾル排出通路2500が内側に配置されて気流通路2600がエアロゾル排出通路2500の外側に配置される二重管状でもある。これを通じて、外部空気は、エアロゾル排出通路2500において、エアロゾルの移動方向と反対方向に流入されうる。
【0091】
一方、気流通路2600の構成は、上述したところによって限定されない。例えば、気流通路は、本体1000とカートリッジ2000との間に形成され、霧化器と流体連通される空間でもある。
【0092】
上述した実施例に係わるエアロゾル生成装置10000において、本体1000とカートリッジ2000の長手方向を横切る方向に切断したときの断面形状は、ほぼ円形、楕円形、正方形、長方形または多様な形態の多角形の断面形状でもある。但し、エアロゾル生成装置10000の断面形状は、上述したところによって制限されない。例えば、エアロゾル生成装置10000は、長手方向に延びるとき、必ずしも直線的に延びる構造に制限されるものではなく、ユーザが把持しやすく、例えば、流線形に湾曲されるか、特定領域で既定の角度に折り曲げられ、長く延びる。したがって、断面形状は、長手方向に沿って変化しうる。
【0093】
図3は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置の本体及びカートリッジが分離された状態を示す断面図であり、図4は、図3に図示された実施例において、エアロゾル生成装置の本体及びカートリッジが結合された状態を示す断面図である。
【0094】
以下、省略された内容であっても、図1及び図2において、エアロゾル生成装置10000について記述された内容は、以下で説明するエアロゾル生成装置にも適用されうる。
【0095】
図3及び図4を参照すれば、エアロゾル生成装置1000は、本体100及び本体100に着脱自在に結合されうるカートリッジ200を含む。
【0096】
本体100は、バッテリ110、プロセッサ120及びプロセッサ120の制御によって振動を発生させうる振動子130を含んでもよい。また、カートリッジ200は、マウスピース210、液体保存部220、振動受容部230、液体伝達部材240、エアロゾル排出通路250及び気流通路260を含んでもよい。
【0097】
カートリッジ200の振動受容部230は、カートリッジ200が本体100と結合されれば、振動子130で発生する振動を伝達されうる。振動受容部230は、振動子130で伝達された振動によって、エアロゾル生成物質からエアロゾルを発生させうる。また、後述するところのように、振動受容部230上に他の部品が積層される場合には、振動受容部230は、他の部品に振動を伝達することができる。
【0098】
図3及び図4に図示された実施例のように、カートリッジ200は、振動受容部230によって閉鎖されうる。また、振動受容部230は、カートリッジ200の外部に露出される形状でもある。これにより、カートリッジ200が本体100と結合されれば、カートリッジ200の振動受容部230は、本体100の振動子130と接触することができる。振動子130と振動受容部230との接触によって振動子130で発生した振動が振動受容部230に伝達され、カートリッジ200の内部でエアロゾルが発生しうる。
【0099】
カートリッジ200は、振動受容部230によって閉鎖されるので、本体100の振動子130は、エアロゾル生成物質と直接的に接触しない。したがって、本体100の振動子130は、続けて使用可能であり、ユーザは、液体保存部220内のエアロゾル生成物質の使用が終了した後、カートリッジ200のみを交換することができる。
【0100】
液体伝達部材240は、振動受容部230上に積層されるように配置されうる。これにより、液体伝達部材240は、液体保存部220に収容されたエアロゾル生成物質を振動受容部230に伝達することができる。
【0101】
エアロゾル排出通路250は、一端が振動受容部230に向かって配置され、他端がマウスピース210の排出孔211と連結されうる。振動受容部230で発生したエアロゾルは、エアロゾル排出通路250を通じて移動し、排出孔211を通じて外部に排出されうる。
【0102】
エアロゾル排出通路250は、振動受容部230と隣接した一端から排出孔211と連結された他端に向かって断面積が減少することができる。エアロゾルが振動受容部230から排出孔211に向かって移動するほど、エアロゾルエアロゾルの速度は増加する。したがって、ユーザは、エアロゾル生成装置1000の使用初期にも、エアロゾルを比較的迅速に吸い込むことができる。
【0103】
気流通路260は、前述したようにエアロゾル排出通路250の外部を取り囲むように形成されうる。例えば、気流通路260は、エアロゾル排出通路250の一端と隣接した位置でエアロゾル排出通路250と流体連通することで、外部空気がエアロゾル排出通路250の内部に流入されうる。
【0104】
図5は、図4に図示された実施例において本体の一部分及びカートリッジを拡大した断面図である。
【0105】
図5を参照して、エアロゾルが発生する過程を説明する。液体伝達部材240は、振動受容部230上に積層されているので、液体保存部220のエアロゾル生成物質は、液体伝達部材240によって振動受容部230に伝達されうる。振動受容部230は、本体100の振動子130と接触して振動子130の振動を伝達されうる。したがって、振動受容部230は、振動子130から伝達された振動によって、エアロゾル生成物質からエアロゾルが発生しうる。振動受容部230で発生するエアロゾルは、気流通路260から流入された外部空気と混合されて、エアロゾル排出通路250に沿って移動することができる。最後に、前述したように、マウスピース210の排出孔211を通じて、エアロゾルがユーザに伝達されうる。
【0106】
図6は、図5に図示された振動受容部を示す斜視図である。
【0107】
図6を参照すれば、振動受容部230は、凹部231及び周囲部232を含んでもよい。
【0108】
凹部231は、カートリッジ200が本体100と結合されれば、振動受容部230において本体100の振動子130と接触する部位である。凹部231は、凹部231と振動子130との接触面積を増加させるために、本体100の振動子130と接触する扁平面を含んでもよい。
【0109】
周囲部232は、振動受容部230がカートリッジ200の一側を閉鎖するように凹部231の周りに沿って放射状に延びる。
【0110】
再び図5を参照すれば、カートリッジ200は、振動受容部230の周囲部232の外周に沿って配置されたシーリング部材221をさらに含んでもよい。したがって、シーリング部材221によってカートリッジ200で液漏れが発生することが防止されうる。
【0111】
また、振動受容部230は、ステンレス鋼、アルミニウムのうち、少なくとも1つ以上を含んでもよい。振動受容部230は、0.03~0.2mmの厚さでもあり、望ましくは、0.05~0.15mmの厚さでもある。振動受容部230が弾性を有する金属によって作製されると共に、非常に薄い厚さを有するので、本体100の振動子130で発生する振動が振動受容部230に伝達されうる。
【0112】
図7は、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置において、エアロゾルが発生する部分を拡大した断面図である。
【0113】
図7を参照すれば、カートリッジ200は、振動受容部230上に積層され、複数のホール(hole)を含むメッシュ構造体241を含んでもよい。
【0114】
図5に図示された実施例と比較すれば、図7に図示された実施例は、カートリッジ200が液体伝達部材240の代わりに、メッシュ構造体241を含む。メッシュ構造体241は、振動受容部230の振動を伝達され、振動受容部230と共に振動して、エアロゾル生成物質からエアロゾルが発生しうる。
【0115】
図8は、図7に図示されたメッシュ構造体を示す斜視図である。
【0116】
図8を参照すれば、メッシュ構造体241は、扁平なプレート241p、及びプレート241p上に形成された複数のホール241hを含んでもよい。複数のホール241hは、非常に小さい。例えば、複数のホール241hは、マイクロホールでもある。
【0117】
再び図7を参照すれば、エアロゾルがエアロゾル排出通路250に流入されるためには、メッシュ構造体241の複数のホール241hを通過せねばならない。したがって、エアロゾルは、微細な粒子として排出されうる。
【0118】
図9は、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置において、エアロゾルが発生する部分を拡大した断面図である。
【0119】
図9を参照すれば、カートリッジ200は、液体伝達部材240及びメッシュ構造体241を含む。同様に、メッシュ構造体241は、振動受容部230の振動を伝達されて振動受容部230と共に振動する。この際、液体伝達部材240によって、エアロゾル生成物質が振動受容部230に伝達され、振動受容部230及びメッシュ構造体241が共に振動し、エアロゾル生成物質からエアロゾルが発生しうる。
【0120】
ブロックで表現される構成要素、要素、モジュールまたはユニット(この段落で総称して「構成要素」)のうち、少なくとも1つは、前述した例示的な実施例によってそれぞれの機能を行う多様な数のハードウェア、ソフトウェア及び/またはファームウェア構造として具現されうる。例えば、それらの構成要素のうち、少なくとも1つは、メモリ、プロセッサ、論理回路、ルックアップテーブルのような1つ以上のマイクロプロセッサの制御を通じてそれぞれの機能を行うことができる直接回路構造または他の制御装置を使用することができる。また、それらの構成要素のうち、少なくとも1つは、モジュール、プログラムまたはコードの一部によって具体的に具現され、これは、特定の論理機能を遂行するための1つ以上の実行可能な命令を含み、1以上のマイクロプロセッサまたは他の制御装置によって実行される。また、それらの構成要素のうち、少なくとも1つは、それぞれの機能を遂行する中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサなどのプロセッサを含むか、それによって具現されうる。それらの構成要素のうち、2以上は、1以上の単一構成要素によって結合され、単一構成要素は、結合された2以上の構成要素の全ての動作または機能を遂行することができる。また、それらの構成要素のうち、少なくとも1つの機能のうち、一部は、他の構成要素によっても遂行される。また、バス(bus)は、前記ブロック図に図示されていないが、構成要素を介した通信は、バスを通じても遂行される。前記例示的な実施例の機能的な側面は、1つ以上のプロセッサで実行されるアルゴリズムで具現されうる。また、ブロックまたは処理段階で表現された構成要素は、電子構成、信号処理及び/または制御、データ処理のための任意の数の関連技術を採用することができる。
【0121】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現可能であるということを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれるものと解釈されねばならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】