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  • 特表-交互接線流ポンピング方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-20
(54)【発明の名称】交互接線流ポンピング方法
(51)【国際特許分類】
   F04B 35/00 20060101AFI20220712BHJP
   F04B 43/02 20060101ALI20220712BHJP
   B01D 61/20 20060101ALI20220712BHJP
【FI】
F04B35/00 Z
F04B43/02 A
B01D61/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021556903
(86)(22)【出願日】2020-05-21
(85)【翻訳文提出日】2021-11-12
(86)【国際出願番号】 US2020034033
(87)【国際公開番号】W WO2020237071
(87)【国際公開日】2020-11-26
(31)【優先権主張番号】62/850,718
(32)【優先日】2019-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503393010
【氏名又は名称】レプリゲン・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Repligen Corporation
【住所又は居所原語表記】41Seyon Street,Building#1,Suite100,Waltham,Massachusetts02139,United StatesOfAmerica
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】パヴリク、ルドルフ
【テーマコード(参考)】
3H076
3H077
4D006
【Fターム(参考)】
3H076AA03
3H076BB11
3H076CC18
3H076CC85
3H076CC93
3H077AA01
3H077CC02
3H077CC09
3H077DD12
3H077FF14
3H077FF39
4D006GA06
4D006JA53A
4D006KA12
4D006KA63
4D006KA67
4D006PA01
4D006PB12
4D006PB24
(57)【要約】
本開示は、概して交互接線流(ATF)灌流ポンピング法に関し、当該方法は、使用時に正圧および負圧を生成する新規の方法を含み、より具体的には、交互接線流(ATF)灌流ポンピング法を使用するための装置、システム、および方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交互接線流圧力装置であって、
近位端と、遠位端とを有し、かつ、前記近位端と前記遠位端との間にチャンバを規定する空気圧シリンダであって、前記近位端がフィルタシステムに直列に接続され、前記近位端が前記チャンバに対して開口部を含む、空気圧シリンダと、
前記遠位端を通じて前記空気圧シリンダに入るピストン接続リンク機構と
を備える
装置。
【請求項2】
ピストンが線形サーボ機構をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記線形サーボ機構がエンコーダをさらに含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記線形サーボ機構の位置が、前記フィルタシステム内で生じる動作に関する情報を提供する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
交互接線流ポンピング方法であって、
中央開口部を含む近位端と、ピストンを含む遠位端と、チャンバとを有する空気圧シリンダを、中央開口部を含むフィルタ球体基板に接続して、前記近位端の前記中央開口部を前記フィルタ球体基板の前記中央開口部に合わせる段階と、
線形サーボ機構で前記ピストンを作動させる段階と、
前記ピストンを前記空気圧シリンダの内外に移動させ、正圧および負圧を生成する段階と
を備える方法。
【請求項6】
前記線形サーボ機構に接続されたエンコーダによって前記ピストンの前記移動を追跡する段階をさらに備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
交互接線流ポンピングシステムであって、
近位端と、遠位端とを有し、かつ、前記近位端と前記遠位端との間にチャンバを規定する空気圧シリンダであって、前記近位端が、前記チャンバに通じる前記近位端の中央開口部を含む、空気圧シリンダと、
前記遠位端を通じて前記空気圧シリンダに入るピストン接続リンク機構と、
フィルタシステムと
を備え、
前記フィルタシステムは球体を有し、前記球体が第1の半球体と第2の半球体とを含み、膜が前記第1の半球体と前記第2の半球体との間にあり、前記第1の半球体がシリンダの前記遠位端に接続され、前記シリンダの前記近位端が液体源に接続され、前記シリンダがフィルタを含み、前記空気圧シリンダの前記近位端が前記フィルタシステムに直列に接続される、
交互接線流ポンピングシステム。
【請求項8】
前記フィルタシステムが1つより多くの球体およびシリンダを有する、請求項7に記載の交互接線流ポンピングシステム。
【請求項9】
1つのフィルタの作動がもう1つのフィルタとの位相をずらすように前記フィルタシステムが2つのフィルタを接続し、ピストンが移動する、請求項8に記載の交互接線流ポンピングシステム。
【請求項10】
ピストンが線形サーボ機構をさらに含む、請求項7から9のいずれか一項に記載の交互接線流ポンピングシステム。
【請求項11】
前記線形サーボ機構がエンコーダをさらに含む、請求項10に記載の交互接線流ポンピングシステム。
【請求項12】
前記エンコーダが前記フィルタシステムの状態に関する情報を提供する、請求項11に記載の交互接線流ポンピングシステム。
【請求項13】
交互接線流ポンピングシステムであって、
近位端と、遠位端とを有し、かつ、前記近位端と前記遠位端との間にチャンバを規定する第1の空気圧シリンダであって、前記近位端が第1のフィルタシステムに直列に接続され、前記近位端が、前記チャンバに通じる前記近位端の中央開口部を含む、第1の空気圧シリンダと、
近位端と、遠位端とを有し、かつ、チャンバを有する第2の空気圧シリンダであって、前記近位端が第2のフィルタシステムに直列に接続され、前記近位端が、前記チャンバに通じる前記近位端の中央開口部を含む、第2の空気圧シリンダと、
前記第1の空気圧シリンダおよび前記第2の空気圧シリンダのそれぞれの前記遠位端を通じて前記第1の空気圧シリンダおよび前記第2の空気圧シリンダのそれぞれに入るピストン接続リンク機構と、
前記第1のフィルタシステムおよび前記第2のフィルタシステムと
を備え、
前記第1のフィルタシステムおよび前記第2のフィルタシステムはそれぞれ半球体を有し、前記半球体は膜を含み、前記半球体がシリンダの前記遠位端に接続され、前記シリンダの前記近位端が液体源に接続し、前記シリンダがフィルタを含み、
ピストンは前記第1のフィルタシステムに圧力を提供するために移動し、同等の真空を前記第2のフィルタシステム上に生成する
交互接線流ポンピングシステム。
【請求項14】
交互接線流濾過法を制御する方法であって、
膜ポンプの容積または大きさを選択する段階と、
一定期間にわたって前記膜ポンプによって変位される流体量を選択する段階と、
ポンプ運転の期間にわたって変位する所望の前記流体量に加えて、特定の用途に適した性能プロフィールを生成する前記ポンプ運転の期間を選択する段階と、
線形サーボ機構を使用して正気流および負気流の供給を前記膜ポンプに交互に行うことによって前記ポンプ運転を作動させる段階と
を備える方法。
【請求項15】
正気流および負気流が交互に起こる少なくとも1つのサイクルの間に前記線形サーボ機構のエンコーダから位置信号を受信する段階と、前記位置信号を、測定されたプロセス変量と比較する段階と、前記比較に基づいて前記サイクルの振幅、期間、またはその他の特性を変更する段階とをさらに備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
膜ポンプを作動させる方法であって、
膜ポンプの容積または大きさを選択する段階と、
一定期間にわたって前記膜ポンプによって変位される流体の量を選択する段階と、
ポンプ運転の期間にわたって変位する所望の前記流体の量に加えて、特定の用途に適した性能プロフィールを生成する前記ポンプ運転の期間を選択する段階と、
チャンバ内の線形サーボ機構に取り付けられ、前記膜ポンプに接続されたピストンを使用して正気流および負気流の供給を交互に行うことによって前記ポンプ運転を作動させる段階と、
単位時間あたりの前記チャンバ内の前記正気流または前記負気流を維持または変更すべく前記線形サーボ機構の動作をモニタする段階と、
一端または両端で膜ポンプの膜が変位する位置を必要に応じてモニタする段階と、
前記チャンバ内の前記正気流または前記負気流を必要に応じて変更して、一端または両端で前記膜が変位する前記位置、または、変位の部分サイクルもしくは完全サイクルもしくは両サイクルの期間、のいずれかに影響を与える段階と
を備える方法。
【請求項17】
2つのフィルタを通るバイオリアクタから吸引される前記流体を同時に濾過する段階をさらに備え、前記膜ポンプが同相モードおよび異相モードで両方を作動させる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ピストンの位置を利用してシステムの現状をモデル化する段階をさらに備える、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
前記ピストンの位置を利用してシステム内の膜間差圧を計算する段階をさらに備える、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権]
本出願は、2019年5月21日に出願された米国仮特許出願第62/850,718号の優先権の利益を米国特許法第119条の下で主張し、その開示全体が参照によりあらゆる目的で本明細書に組み込まれている。
【0002】
本願は、概して交互接線流(ATF)灌流ポンピング法に関し、より具体的には、交互接線流(ATF)灌流ポンピング法を使用するための装置、システム、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
濾過は、一般的に流体溶液、混合物または懸濁液を分離、精製、変性、および/または濃縮するために実施される。バイオテクノロジーおよび製薬業界において、濾過は新薬、診断用薬、およびその他の生物学的物質を首尾よく生産、加工、およびテストするために不可欠である。例えば、動物細胞培養を用いて生物学的薬剤を製造する過程において、濾過は培養培地からある種の構成成分を精製し、選択的に除去し、および濃縮するために、またはその培養培地をさらなる加工の前に変性させるために実施される。濾過は、高細胞濃度で灌流培養を維持することにより生産性を向上させるためにも用いられ得る。
【0004】
化学的および物理的特性に従って物質を分離しやくするために、フィルタの化学的性質、構造、および使用方法が開発されてきた。フィルタ技術の広範な進歩にもかかわらず、フィルタは概して目詰まりしやすいという制限がある。例えば、フィルタは、培養哺乳類細胞の懸濁液を濾過するために使用される場合、培養物の複合「廃液」内で見つかる死細胞、細胞残屑、凝集体、繊維性生体分子、またはその他の構成成分で目詰まりしやすい。この点に関して、本濾過法は、濾過効率および濾過膜の寿命に大きな影響を及ぼし得る。濾過法の1つであり、一般的に「デッドエンド」濾過として知られている濾過法では、全流体が膜表面に対して垂直に膜を通り抜ける。細胞残屑が膜表面に迅速に蓄積し、膜で速やかに遮断されることになる。一般的に、デッドエンド濾過を利用する用途には小試料を伴う。この方法はシンプルでかつ比較的安上がりである。別の濾過法であり、一般的に接線流濾過として知られる(TFFとしても知られる)濾過法は、デッドエンド濾過よりも改善を示す。TFFでは、濾過される流体が、一般的にポンプを用いてタンクからフィルタを介して再循環し、タンクに戻る。フィルタを介した流体は、フィルタの表面に平行である。残屑のあらゆる蓄積が、循環する流体の「洗い流し」効果によって効果的に除去される。しかしながら、制約の1つとして、フィルタ表面にゼリー状の堆積物が形成されやすいということがあり、このことは、フィルタの効果を制限し、やがてはフィルタを目詰まりさせる可能性がある。別の方法であり、交互接線流濾過(ATF)として知られる濾過法は、さらに別の濾過方法を提供する。ATFは、濾過膜の表面に平行に流体パターンを生成するという点でTFFに類似しているが、流体の方向がフィルタ表面全体に繰り返し入れ替わる、または反対になるという点でTFFとは異なる。Shevitzの米国特許第6,544,424に記載され、その内容全体が本明細書に組み込まれた交互接線流濾過システムは、フィルタ要素、一般的に中空繊維カートリッジから成る。このフィルタ要素の一端は、濾過されるべき内容物を含むタンクに接続され、他端は、フィルタ要素を介してタンクとポンプとの間を可逆的に流れる濾過されない液体を受ける、かつ可逆的に排出することができる膜ポンプに接続される。このシステムは、細胞培養培地が高細胞濃度およびその他の細胞生産物を担う場合でさえ、その細胞培養培地を含む複合混合物の濾過を持続する能力を示す。ただし、そのシステムは用途範囲が限定的である。
【0005】
様々な応用分野にまたがる媒体の大規模濾過に適した多種多様な濾過システムが存在する。ただし、このようなシステムには正圧および負圧の供給が必要である。正圧および負圧は、他のユーザによって共有され、かつ圧力源からの距離が原因で結果の一貫性が変動する施設によって供給される場合がある。正圧および負圧はさらに、実験室内で騒々しくかつ邪魔になり得るジェネレータによって供給される場合もある。現在のシステムは、正気流と負気流との間の遷移時間、または空気流量を正確に変調しない。さらに、現在のシステムは一般的に、複雑な組立の際に多くの部品が必要となり、これらは保全が困難である。一方で、本開示の実施形態は、以下でより詳細に記載されるように、遷移時間および空気流量に対して正確な制御を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】ピストンを備えるシリンダに接続されたフィルタの画像である。
【0007】
図2A】圧力および真空を生成するピストンの位置と、対応する膜の位置との両方を示す概略図である。
図2B】圧力および真空を生成するピストンの位置と、対応する膜の位置との両方を示す概略図である。
【0008】
図3】同一の空気および真空を生成するシリンダに連結され、膜が面モードの内外で動作する、二重フィルタ動作を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[概要]
本願は、使用時に正圧および負圧が生成される交互接線流(ATF)ポンピング方法を開示する。この方法は、ATFフィルタの膜ポンプに接続される空気圧シリンダを使用する。この空気圧シリンダは、正圧および負圧を膜上に制御生成させることを可能にするピストンを含む。膜が動くことで、ATFフィルタを介した流体の吸入および排出が可能になる。図1は、本開示の一実施形態を示す。図1で示されるように、フィルタ100は基板ロック機能101を介してシリンダ102に接続される。シリンダ102はさらに接続103を介して線形サーボ機構に接続する。
【0010】
ピストン接続リンク機構を有さないシリンダ端部は中央開口部を有し、その中央開口部はシリンダの機能チャンバに開口する。フィルタ半球体基板の底面は、シリンダ端部の開口部に一致する開口部を有する。シリンダ面はロックシステムを有し、ロックシステムはフィルタ上のレシーバと一致して、フィルタと圧力源および真空源との間に堅固な接続を可能にする。接続時に、圧力源および真空源の開口部は、線形サーボ機構または電気線形アクチュエータによって作動する。
【0011】
図2Aは、膜200aが最上部位置にある装置の一実施形態を示す。シリンダ204内で、ピストン210は、フィルタ212に向かって動くことによって正圧を生成する。図2Bは、ピストン210が線形サーボ機構206に向かって下方に動くことによって負圧を生成するときに、膜200bが底部位置にある、装置の一実施形態を示す。
【0012】
線形サーボ機構または電気線形アクチュエータはピストンに接続され、ピストンは、フィルタに接続するシリンダに対向する端部を通じてそのシリンダに入る。ピストンがフィルタ基板から離れる際、真空が生成され、細胞培養物がフィルタハウジングに引き入れられる。ピストンがフィルタに近づく場合、圧力が生成され、細胞培養物がフィルタハウジングから押し出される。
【0013】
ピストン移動の速度および制御は、線形サーボ機構または電気線形アクチュエータによって制御され得、その後PLCまたはPCのコマンドアルゴリズムによって制御される。空気の圧縮性を抑えるために、膜ポンプを含むフィルタ半球体基板に均一な連続的圧力および真空を加える。
【0014】
線形サーボ機構または電気線形アクチュエータには、ピストンの正確な位置を随時知ることを可能にするエンコーダが設けられる。これにより、本システムのニーズに応じて、フルストロークまたはパーシャルストロークでのピストン移動が可能になる。したがって、異なる大きさのフィルタが使用されるシステムにおいて、ピストンシステムは、必要となる適切な圧力レベルまたは真空レベルを提供するべく調節され得る。
【0015】
本開示の実施形態では、単一のピストンおよびシリンダが複数のATFフィルタユニットに接続されて、同時に正圧および負圧を提供し得る。例えば、2つのフィルタが順次配置される場合、シリンダは、ピストンが1つのフィルタに圧力を提供するために動くとき、同等の真空が2つ目のフィルタに加えられる(逆の場合も同じである)ように両方のフィルタに取り付けられ得る。図3は、記載した複数のフィルタ300のシステムの一実施形態を示す。正圧/負圧はシリンダ302内に生成され、膜306を位相からずらす。線形サーボ機構304がシリンダ302に取り付けられる。
【0016】
ピストン移動は、ポンプで送り込まれた液体の粘着性の変化など、システム内の条件が変わることによって調節され得る。
[項目1]
交互接線流圧力装置であって、
近位端と、遠位端とを有し、かつ、チャンバを有する空気圧シリンダであって、上記近位端がフィルタシステムに直列に接続され、上記近位端が上記チャンバに対して開口部を含む、空気圧シリンダと、
上記遠位端を通じて上記空気圧シリンダに入るピストン接続リンク機構と
を備える
装置。
[項目2]
上記ピストンが線形サーボ機構をさらに含む、項目1に記載の装置。
[項目3]
上記線形サーボ機構がエンコーダをさらに含む、項目2に記載の装置。
[項目4]
上記線形サーボ機構の上記位置が、上記フィルタシステム内で生じる動作に関する情報を提供する、項目3に記載の装置。
[項目5]
交互接線流ポンピング方法であって、
中央開口部を含む近位端と、ピストンを含む遠位端と、チャンバとを有する空気圧シリンダを、中央開口部を含むフィルタ球体基板に接続して、上記近位端の上記開口部を上記フィルタ球体基板の上記開口部に合わせる段階と、
線形サーボ機構で上記ピストンを作動させる段階と、
上記ピストンを上記シリンダの内外に移動させ、正圧および負圧を生成する段階と
を備える方法。
[項目6]
上記線形サーボ機構に接続されたエンコーダによって上記ピストンの上記移動を追跡する段階をさらに備える、項目5に記載の方法。
[項目7]
交互接線流ポンピングシステムであって、
近位端と、遠位端とを有し、かつ、チャンバを有する空気圧シリンダであって、上記近位端がフィルタシステムに直列に接続され、上記近位端が、上記チャンバに通じる上記近位端の中央開口部を含む、空気圧シリンダと、
上記遠位端を通じて上記空気圧シリンダに入るピストン接続リンク機構と、
上記フィルタシステムと
を備え、
上記システムは球体を有し、上記球体が第1の半球体と第2の半球体とを含み、膜が上記第1の半球体と上記第2の半球体との間にあり、上記第1の半球体がシリンダの上記遠位端に接続され、上記シリンダの上記近位端が液体源に接続され、上記シリンダがフィルタを含む、
交互接線流ポンピングシステム。
[項目8]
上記フィルタシステムが1つより多くの球体およびシリンダを有する、項目6に記載の交互接線流ポンピングシステム。
[項目9]
1つのフィルタの作動がもう1つのフィルタとの位相をずらすように上記フィルタシステムが2つのフィルタを接続し、上記ピストンが移動する、項目8に記載の交互接線流ポンピングシステム。
[項目10]
上記ピストンが線形サーボ機構をさらに含む、項目7に記載の交互接線流ポンピングシステム。
[項目11]
上記線形サーボ機構がエンコーダをさらに含む、項目10に記載の交互接線流ポンピングシステム。
[項目12]
上記エンコーダが上記システムの状態に関する情報を提供する、項目11に記載の交互接線流ポンピングシステム。
[項目13]
交互接線流ポンピングシステムであって、
近位端と、遠位端とを有し、かつ、チャンバを有する第1の空気圧シリンダであって、上記近位端が第1のフィルタシステムに直列に接続され、上記近位端が、上記チャンバに通じる上記近位端の中央開口部を含む、第1の空気圧シリンダと、
近位端と、遠位端とを有し、かつ、チャンバを有する第2の空気圧シリンダであって、上記近位端が第2のフィルタシステムに直列に接続され、上記近位端が、上記チャンバに通じる上記近位端の中央開口部を含む、第2の空気圧シリンダと、
各空気圧シリンダの上記遠位端を通じて上記空気圧シリンダに入るピストン接続リンク機構と、
上記フィルタシステムと
を備え、
上記システムは半球体を有し、上記半球体は膜を含み、上記半球体がシリンダの上記遠位端に接続され、上記シリンダの上記近位端が液体源に接続し、上記シリンダがフィルタを含み、
上記ピストンは上記第1のフィルタに圧力を提供するために移動し、同等の真空を上記第2のフィルタ上に生成する
交互接線流ポンピングシステム。
[項目14]
交互接線流濾過法を制御する方法であって、
膜ポンプの容積または大きさを選択する段階と、
一定期間にわたって上記膜ポンプによって変位される流体量を選択する段階と、
ポンプ運転の期間にわたって変位する所望の上記流体量に加えて、特定の用途に適した性能プロフィールを生成する上記ポンプ運転の期間を選択する段階と、
線形サーボ機構を使用して正気流および負気流の供給を上記膜ポンプに交互に行うことによって上記ポンプ運転を作動させる段階と
を備える方法。
[項目15]
上記線形サーボ機構がエンコーダを含む、項目14に記載の方法。
[項目16]
正気流および負気流が交互に起こる少なくとも1つのサイクルの間に上記線形サーボ機構の上記エンコーダから位置信号を受信する段階をさらに備える、項目15に記載の方法。
[項目17]
上記位置信号を、測定されたプロセス変量と比較する段階と、上記比較に基づいて上記サイクルの振幅、期間、またはその他の特性を変更する段階とをさらに備える、項目16に記載の方法。
[項目18]
膜ポンプを作動させる方法であって、
膜ポンプの容積または大きさを選択する段階と、
一定期間にわたって上記膜ポンプによって変位される流体の量を選択する段階と、
ポンプ運転の期間にわたって変位する所望の上記流体の量に加えて、特定の用途に適した性能プロフィールを生成する上記ポンプ運転の期間を選択する段階と、
チャンバ内の線形サーボ機構に取り付けられ、上記膜ポンプに接続されたピストンを使用して正気流および負気流の供給を交互に行うことによって上記ポンプ運転を作動させる段階と、
単位時間あたりの上記チャンバ内の上記正気流または上記負気流を維持または変更すべく上記線形サーボ機構の動作をモニタする段階と、
一端または両端で膜ポンプの膜が変位する位置を必要に応じてモニタする段階と、
上記チャンバ内の上記正気流または上記負気流を必要に応じて変更して、一端または両端で上記膜が変位する上記位置、または、変位の部分サイクルもしくは完全サイクルもしくは両サイクルの期間、のいずれかに影響を与える段階と
を備える方法。
[項目19]
2つのフィルタを通るバイオリアクタから吸引される上記流体を同時に濾過する段階をさらに備え、上記膜ポンプが同相モードおよび異相モードで両フィルタを作動させる、項目18に記載の方法。
[項目20]
上記ピストン位置を利用して上記交互接線流ポンピングシステムの現状をモデル化する段階をさらに備える、項目18に記載の方法。
[項目21]
上記ピストン位置を利用して上記交互接線流ポンピングシステム内の膜間差圧を計算する段階をさらに備える、項目20に記載の方法。
図1
図2A
図2B
図3
【国際調査報告】