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▶ アースキン・ホールドコ・ピーティーワイ・リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-20
(54)【発明の名称】歯列矯正の方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   A61C 7/12 20060101AFI20220712BHJP
   A61C 7/20 20060101ALI20220712BHJP
   A61C 7/28 20060101ALI20220712BHJP
【FI】
A61C7/12
A61C7/20
A61C7/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021564593
(86)(22)【出願日】2020-05-01
(85)【翻訳文提出日】2021-12-22
(86)【国際出願番号】 AU2020050439
(87)【国際公開番号】W WO2020220095
(87)【国際公開日】2020-11-05
(31)【優先権主張番号】2019901481
(32)【優先日】2019-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(31)【優先権主張番号】2019901514
(32)【優先日】2019-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520446584
【氏名又は名称】アースキン・ホールドコ・ピーティーワイ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】クレイグ・マシュー・アースキン-スミス
【テーマコード(参考)】
4C052
【Fターム(参考)】
4C052AA20
4C052JJ02
4C052JJ03
(57)【要約】
患者の歯列弓内の歯をスプリントおよび再配置するための歯列矯正デバイスおよび方法。方法は、第1の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットを歯列弓内の第1の歯に固定するステップと、第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットを歯列弓内の第2の歯に固定するステップと、第1および第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットを実質的に剛性の細長いスプリンティング部材と強固に接続することによって第1および第2の歯をスプリントし、それによって歯列矯正アンカレッジを提供するステップと、前記歯列弓内の第3の歯を再配置するために、第1および第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットのうちの少なくとも1つと前記第3の歯とに係合するアライナートレイのシーケンスを適用するステップとを含む。デバイスは、歯に固定されるための歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットを提供し、ユニットは、取り付け部分と、取り付け部分から横方向に延在する突起であって、突起および取り付け部分が、空洞軸に沿って近心-遠位方向に延在する長手方向の空洞を画定し、空洞が、開口部を備え、長手方向に延在する細長いスプリンティング部材を開口部を通して空洞内に受け入れ、配置するように構成された、突起とを含む。アタッチメント/アンカーユニットは、アーチの前部を再配置または矯正するだけでなく、臼歯および/または小臼歯の位置を調節することも望ましい場合に、典型的にはアライナーまたはトレイと共に使用することが意図される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アライナートレイを利用して患者の歯列弓内の歯をスプリントおよび再配置するための歯列矯正方法であって、前記歯列矯正方法が、
第1の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットを前記歯列弓内の第1の歯に固定するステップと、
第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットを前記歯列弓内の第2の歯に固定するステップと、
前記第1の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットおよび第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットを実質的に剛性の細長いスプリンティング部材と強固に接続することによって前記第1の歯および第2の歯を一緒にスプリントし、それによって歯列矯正アンカレッジを提供するステップと、
前記歯列弓内の第3の歯を再配置するために、前記第1の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットおよび第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットのうちの少なくとも1つと前記第3の歯とに係合するアライナートレイのシーケンスを適用するステップと、
を含む、歯列矯正方法。
【請求項2】
前記第1の歯および第2の歯を一緒にスプリントするステップの前に、
前記第1の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットおよび第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットのうちの少なくとも1つと係合するようにアライナートレイの予備シーケンスを適用することにより、前記第1の歯および第2の歯のうちの少なくとも1つを再配置するさらなるステップを含む、請求項1に記載の歯列矯正方法。
【請求項3】
前記前記細長いスプリンティング部材が、アーチ間弾性体、cチェーン、または弾性糸のうちの1つを含む歯列矯正デバイスを取り付けるためのフックを含む、請求項1または2に記載の歯列矯正方法。
【請求項4】
前記剛性の細長いスプリンティング部材と、前記第1の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットおよび第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットとを除去するさらなるステップを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の歯列矯正方法。
【請求項5】
各歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットが、
取り付け部分であって、前記取り付け部分が、近心-遠位方向における長さと、咬合-歯肉方向における高さと、頬側-舌方向における厚さと、歯に固定可能な後面とを有する、取り付け部分と、
前記頬側-舌方向において前記取り付け部分から横方向に延在する突起であって、前記突起および前記取り付け部分が、空洞軸に沿って前記近心-遠位方向に延在する長手方向の空洞を画定し、前記空洞が、開口部を備え、長手方向に延在する前記細長いスプリンティング部材を前記開口部を通して前記空洞内に受け入れ、配置するように構成された、突起と、
を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の歯列矯正方法。
【請求項6】
前記突起が、アーチ状の輪郭を有する外側対向面を含む、請求項5に記載の歯列矯正方法。
【請求項7】
前記空洞が、前記咬合-歯肉方向に長細い、請求項5または6に記載の歯列矯正方法。
【請求項8】
前記空洞が、垂直方向に細長いD字型の断面を有する、請求項7に記載の歯列矯正方法。
【請求項9】
前記取り付け部分に、該取り付け部分を通って延在する複数の開口部が穿孔されている、請求項5から8のいずれか一項に記載の歯列矯正方法。
【請求項10】
前記開口部が、グリッドアレイ状に配置され、それによって接着剤/セメント剤のための機械的な係合を提供し、それによってユニットを前記歯に固定するように、メッシュのような構造を形成する、請求項9に記載の歯列矯正方法。
【請求項11】
前記開口部が、接着剤/セメント剤のための機械的な係合を提供するために、歯係合面に向かって狭くなる、請求項9または10に記載の歯列矯正方法。
【請求項12】
前記突起が、前記細長いスプリンティング部材を前記空洞内に固定するために前記空洞に送達される硬化可能な流動性物質を受け入れるための前記空洞と連通している通路を含む、請求項5から11のいずれか一項に記載の歯列矯正方法。
【請求項13】
アンカーが、金属、プラスチック、セラミック、複合材料、または他の剛性もしくは半剛性の材料、または好ましくは繊維ガラス強化エンジニアリングプラスチック材料のうちの任意の1つを含む、請求項5から12のいずれか一項に記載の歯列矯正方法。
【請求項14】
前記突起が、前記空洞軸に沿って延在する長手方向のスロットを含み、前記スロットが、前記細長いスプリンティング部材の前記空洞への横方向の挿入を可能にする、請求項5から13のいずれか一項に記載の歯列矯正方法。
【請求項15】
前記突起が、前記取り付け部分から横方向に延在する少なくとも1つのフランジから形成され、それによって前記長手方向のスロットを画定する、請求項14に記載の歯列矯正方法。
【請求項16】
前記突起が、間に前記長手方向のスロットを画定するように、前記取り付け部分の上部から延在する第1のフランジと、前記取り付け部分の下部から延在する第2のフランジと、から形成される、請求項14に記載の歯列矯正方法。
【請求項17】
第1の空洞および第2の空洞が、隣接する歯に固定されたときに長手方向に整列する、請求項5から16のいずれか一項に記載の歯列矯正方法。
【請求項18】
前記細長いスプリンティング部材が、中実のロッドである、請求項5から17のいずれか一項に記載の歯列矯正方法。
【請求項19】
前記細長いスプリンティング部材が、中空のチューブである、請求項5から18のいずれか一項に記載の歯列矯正方法。
【請求項20】
前記細長いスプリンティング部材が、非円形の断面を有する、請求項5から19のいずれか一項に記載の歯列矯正方法。
【請求項21】
前記細長いスプリンティング部材が、楕円形または長円形の断面を有する、請求項20に記載の歯列矯正方法。
【請求項22】
前記細長いスプリンティング部材が、前記第1の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットおよび第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットのそれぞれの前記空洞の垂直方向に細長いD字型の断面に対応する細長いD字型の断面を有する、請求項20に記載の歯列矯正方法。
【請求項23】
前記第1の歯および第2の歯を一緒にスプリントするステップが、流動性の硬化可能な物質を用いて、前記細長いスプリンティング部材のそれぞれの端部を前記第1の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットおよび第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットに固定するステップを含む、請求項5から22のいずれか一項に記載の歯列矯正方法。
【請求項24】
流動性の硬化可能な物質が、自己硬化性、光硬化性、または二重硬化性の樹脂セメントもしくはグラスアイオノマーセメントのうちの1つを含む、請求項12または22に記載の歯列矯正方法。
【請求項25】
前記第1の歯および第2の歯を一緒にスプリントするステップの前に、
歯列矯正用ワイヤーによって前記第1の歯および第2の歯のうちの少なくとも1つを再配置するさらなるステップを含む、請求項1に記載の歯列矯正方法。
【請求項26】
前記第1の歯および第2の歯のうちの少なくとも1つを再配置するステップが、前記第1の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットおよび第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットのうちの1つに配置された空洞に事前に形成されたインサートを挿入するステップを含み、前記インサートが、歯列矯正用ワイヤーを受け入れるためのものである、請求項25に記載の歯列矯正方法。
【請求項27】
歯に固定されるための歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットであって、前記歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットが、
取り付け部分であって、前記取り付け部分が、近心-遠位方向における長さと、咬合-歯肉方向における高さと、頬側-舌方向における厚さと、前記歯に固定可能な後面とを有する、取り付け部分と、
頬側方向において前記取り付け部分から横方向に延在する突起であって、前記突起および前記取り付け部分が、空洞軸に沿って前記近心-遠位方向に延在する長手方向の空洞を画定し、前記空洞が、開口部を備え、長手方向に延在する細長いスプリンティング部材を前記開口部を通して前記空洞内に受け入れ、配置するように構成された、突起と、
を含む、歯列矯正アタッチメント/アンカーユニット。
【請求項28】
前記突起が、外側対向面アーチを含む、請求項27に記載の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニット。
【請求項29】
前記空洞が、前記咬合-歯肉方向に長細い、請求項27に記載の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニット。
【請求項30】
前記空洞が、垂直方向に細長いD字型の断面を有する、請求項29に記載の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニット。
【請求項31】
前記取り付け部分に、該取り付け部分を通って延在する複数の開口部が穿孔されている、請求項27から30のいずれか一項に記載の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニット。
【請求項32】
前記開口部が、グリッドアレイ状に配置され、それによって接着剤/セメント剤のための機械的な係合を提供し、それによってユニットを前記歯に固定するように、メッシュのような構造を形成する、請求項31に記載の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニット。
【請求項33】
前記開口部が、接着剤/セメント剤のための機械的な係合を提供するために、歯係合面に向かって狭くなる、請求項32に記載の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニット。
【請求項34】
前記突起が、前記細長いスプリンティング部材を前記空洞内に固定するために前記空洞に送達されるセメントを受け入れるための前記空洞と連通している通路を含む、請求項27から33のいずれか一項に記載の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニット。
【請求項35】
アンカーが、金属、プラスチック、セラミック、複合材料、または他の剛性もしくは半剛性の材料、または好ましくは繊維ガラス強化エンジニアリングプラスチック材料のうちの任意の1つを含む、請求項27から34のいずれか一項に記載の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニット。
【請求項36】
前記突起が、前記空洞軸に沿って延在する長手方向のスロットを含み、前記スロットが、前記細長いスプリンティング部材の前記空洞への横方向の挿入を可能にする、請求項27から35のいずれか一項に記載の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニット。
【請求項37】
前記突起が、前記取り付け部分から横方向に延在する少なくとも1つのフランジから形成され、それによって前記長手方向のスロットを画定する、請求項36に記載の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニット。
【請求項38】
前記突起が、間に前記長手方向のスロットを画定するように、前記取り付け部分の上部から延在する第1のフランジと、前記取り付け部分の下部から延在する第2のフランジと、から形成される、請求項36に記載の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニット。
【請求項39】
第1の歯に固定されるための請求項27から38のいずれか一項に記載の第1の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットと、
第2の歯に固定されるための請求項27から38のいずれか一項に記載の第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットと、
第1の空洞および第2の空洞内に受け入れ可能であり、第1のユニットと第2のユニットとの間に延在する、実質的に剛性の細長いスプリンティング部材と、
前記第1の空洞および前記第2の空洞内に配置され、前記細長いスプリンティング部材を前記第1のユニットおよび前記第2のユニットに強固に固定するために前記細長いスプリンティング部材に係合する硬化可能な材料と、
を含む歯列矯正アンカレッジアセンブリ。
【請求項40】
前記第1の空洞および前記第2の空洞が、隣接する歯に固定されたときに長手方向に整列する、請求項39に記載の歯列矯正アンカレッジアセンブリ。
【請求項41】
前記細長いスプリンティング部材が、中実のロッドである、請求項39または請求項40に記載の歯列矯正アンカレッジアセンブリ。
【請求項42】
前記細長いスプリンティング部材が、中空のチューブである、請求項39または40に記載の歯列矯正アンカレッジアセンブリ。
【請求項43】
前記細長いスプリンティング部材が、非円形の断面を有する、請求項40から42のいずれか一項に記載の歯列矯正アンカレッジアセンブリ。
【請求項44】
前記細長いスプリンティング部材が、楕円形または長円形の断面を有する、請求項43に記載の歯列矯正アンカレッジアセンブリ。
【請求項45】
前記細長いスプリンティング部材が、細長いD字型の断面を有する、請求項43に記載の歯列矯正アンカレッジアセンブリ。
【請求項46】
歯の表面に固定されるためのベースであって、前記ベースが、前記ベースの表面のベース開口部から前記ベースの表面の内側に延在する空洞を提供し、前記空洞が横断面を有する、ベースと、
前記ベース開口部を介する挿入によって前記空洞内に配置される事前に形成されたインサートであって、前記インサートが前記空洞を少なくとも実質的に満たすように断面を有し、前記インサートが、前記インサートのインサート表面のインサート開口部から前記インサートの内側に延在する通路を有し、前記インサートが、前記インサート開口部が前記ベース開口部によって露出されるように前記空洞と協働するように構成された、インサートと、
を含む歯列矯正デバイス。
【請求項47】
前記空洞が、前記ベース開口部から前記ベースの表面上のさらなるベース開口部まで前記ベースを通って延在する、請求項46に記載の歯列矯正デバイス。
【請求項48】
前記通路が、前記インサート開口部から前記インサート表面のさらなるインサート開口部まで、前記インサートを完全に貫通して延在する、請求項46に記載の歯列矯正デバイス。
【請求項49】
前記ベースが、前記インサートを前記ベースに固定できるようにするために、前記空洞に対して内側に延在する横方向の通路を有する、請求項46に記載の歯列矯正デバイス。
【請求項50】
前記空洞が、非円形の横断面を有する、請求項46に記載の歯列矯正デバイス。
【請求項51】
前記空洞の横断面が、ほぼ楕円形である、請求項46に記載の歯列矯正デバイス。
【請求項52】
前記通路が、非円形の横断面を有する、請求項46に記載の歯列矯正デバイス。
【請求項53】
前記通路の横断面が、正方形または長方形であり、一般的な歯列矯正ワイヤーを受け入れ、水平整列化力およびトルク力を伝達するように適合された、請求項46に記載の歯列矯正デバイス。
【請求項54】
歯列矯正ワイヤーが、チューブを通って延在し、好ましくは非円形である、請求項46に記載の歯列矯正デバイス。
【請求項55】
上記のアンカーデバイスを含む歯列矯正アセンブリであって、上記のデバイスが第1のデバイスであり、前記歯列矯正アセンブリが第2のデバイスを含み、前記第2のデバイスが、
さらなる歯の表面に付着された第2のベースであって、前記第2のベースが、第2のベース表面の第2のベース開口部から前記第2のベースの第2の表面の内側に延在する第2の空洞を提供し、前記第2の空洞が第2の横断面を有する、第2のベースと、
前記第2のベース開口部を介する挿入によって前記第2の空洞内に配置される第2の事前に形成されたインサートであって、第2のインサートが前記第2の空洞を少なくとも実質的に満たすように第2の断面を有し、前記第2のインサートが、前記第2のインサートの第2のインサート表面の第2のインサート開口部から前記第2のインサートの内側に延在する第2の通路を有し、前記第2のインサートが、前記インサート開口部が前記第2のベース開口部によって露出されるように前記第2の空洞と協働するように構成された、第2のインサートと、
を含み、前記歯列矯正アセンブリが、
第1のインサートから前記第2のインサートまで延在する細長い接続部材をさらに含む、歯列矯正アセンブリ。
【請求項56】
前記第1のインサートが、第1のベースに固定され、前記第2のインサートが、前記第2のベースに固定される、請求項55に記載の歯列矯正アセンブリ。
【請求項57】
歯の表面に固定されるための第1のベースであって、前記ベースが、ベース表面のベース開口部から前記ベース表面の内側に延在する空洞を提供し、前記空洞が横断面を有する、第1のベースと、
さらなる歯の表面に取り付けられるべき第2のベースであって、前記第2のベースが、第2のベース表面のベース開口部から前記第2のベースの表面の内側に延在する第2の空洞を提供し、前記第2の空洞が横断面を有する、第2のベースと、
前記第1のベースと前記第2のベースとの間に延在し、第1の空洞および前記第2の空洞内に延在するロッドと、
前記第1の空洞および前記第2の空洞内に配置され、バーを前記第1のベースおよび前記第2のベースに固定するように前記バーと係合する材料と、
を含む歯列矯正アンカレッジアセンブリ。
【請求項58】
前記ロッドが中実である、請求項57に記載の歯列矯正アンカレッジアセンブリ。
【請求項59】
前記ロッドがチューブである、請求項57に記載の歯列矯正アンカレッジアセンブリ。
【請求項60】
歯列矯正ワイヤーが前記チューブを通って延在する、請求項59に記載の歯列矯正アンカレッジアセンブリ。
【請求項61】
前記歯列矯正ワイヤーが、ねじり力と他の力とを促進するために非円形である、請求項60に記載の歯列矯正アンカレッジアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯列矯正の方法およびデバイスに関し、詳細には、排他的にではないが、トレイ力伝達ベースの歯列矯正および従来の歯列矯正用ワイヤーベースの力伝達と組み合わせて使用される、隣接する歯の間に取り付けられ、それらの間に延在する歯列矯正用アンカーアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
歯列矯正は、位置異常の歯および顎の診断、予防、および修正を扱う歯科の専門分野である。歯列矯正は、機能および/または審美性を修正するために、口内の1つまたは複数の歯の再配置、整列、または矯正を伴う。
【0003】
歯を整列させる従来の方法は、歯に力を加え、アーチ内で歯を移動させることを可能にするように構成されたワイヤーおよびブラケットの使用を伴う。たとえば、ブレースは、アーチワイヤー、アーチ内の歯に矯正力を印加するための金属ワイヤーなどを取り付けるデバイスのための基礎基盤を形成するために、臼歯に巻き付ける臼歯バンド、または隣接する歯の頬側のエナメル質に付着または接着できるパッドのいずれかの形態におけるブラケットを使用する。従来のブレースは、アーチ全体の治療を可能にし、典型的には、機能的問題と美容的問題の両方に対処するために、高度に訓練された歯科矯正医によって使用される。
【0004】
しかしながら、ここ数十年は、金属ワイヤーおよびブレースよりも目立たない解決策を提供することから、透明なプラスチックアライナーを使用する美容に焦点を合わせた歯の治療の傾向がある。典型的には、歯を必要な位置に徐々に移動させるために、透明なプラスチックトレイまたは「アライナー」のシリーズのまたはプログラムが次々に構築および装着される。
【0005】
しかしながら、アライナーは、アーチの前部を調整するのに特に効果的で便利であるが、従来のブラケット、バンド、およびブレースではあまり一般的ではない克服すべき課題がある。
【0006】
第1の課題は、歯の調整を可能にするためにアーチ内に十分なスペースを作り出すことを伴う。スペースを作るために、前歯セグメントまたは小臼歯セグメントにおける多くの歯の間からエナメル質が頻繁に除去され、作り出されたこの空間は、再配置され、曲がっているまたは歯列不正の前歯の再整列を可能にするために使用される。しかしながら、臼歯は、アンカレッジユニットとして使用され、前歯に力を加えるために使用されるので、特に、アンカレッジユニットの臼歯を近心側に向けて引っ張る力が存在する場合、これらの臼歯が身体的にゆっくりと前方に移動させるのではなく、近心側に急速に傾いたり、または回転したりするのが非常に一般的である。これらの歯の急速な傾きと、しばしば回転とは、前歯の再整列を達成するために十分なスペースを提供するために後により多くのエナメル質が剥ぎ取られる必要があるという意味で、貴重なエナメル質の剥ぎ取りによって作り出された空間の損失を引き起こし、顎関節の機能障害と他の問題とにつながる可能性がある障害性で不調な臼歯の噛み合わせ状態の二重の問題を生じる。かなり頻繁に、最大量のエナメル質がすでに取り除かれており、より多くのスペースを作り出すために剥ぎ取るために利用可能なものはもはや存在しない。利用可能なものがさらに存在する場合であっても、歯への悪影響が存在し、ときには、歯根が互いに近すぎる場合には関連する歯の歯周の健康への悪影響が存在する。
【0007】
本出願人の以前の出願(特許文献1)は、隣接する歯、特に臼歯、通常は第1および第2の臼歯の頬側のエナメル質に付着または接着することができるアンカレッジブラケットの使用を提案している。アンカーを形成するブラケットは、歯に粘着または接着され、アーチワイヤー、金属ワイヤー、金属チューブ、ジルコニウムまたはガラス繊維ロッドなどの、それに取り付けるデバイスのための基礎基盤を形成し得る。歯にしっかりと取り付けるために、パッドを、歯に巻き付ける臼歯バンドに置き換えることも知られている。
【0008】
2つの隣接する臼歯の強固な固定またはスプリンティングは、アンカー歯間の相対的な動きを抑制し、したがって、アライナーから近心力または遠位力を受けたときに、接着されたアンカレッジ歯の全体的な動きを抑制するために、隣接する歯を所定の位置に固定するという目的を有する。2つのスプリントされた歯の動き、たとえば、傾きに対する抵抗力は、個々のユニットとしての2つの歯の合計よりも大幅に大きい。
【0009】
したがって、スプリンティングバーの強固な固定によって隣接する歯をスプリントし、それによって、これらの歯のアンカレッジバリュー(anchorage value)の劇的な増加を提供することが提案されている。
【0010】
他の以前から知られているアンカレッジデバイスは、トランスパタルアーチ、一時的なインプラント(一時的なアンカレッジデバイスまたはタッド(tad)と呼ばれることがある)、ヘッドギア、またはナンスボタンを含み得、口蓋の不快感ならびに/または手術による一般的な顔および頭部の不快感を含み得る。これらの以前から知られているアンカレッジデバイスは、特に(よくあるように)インプラントが失敗した場合、またはこれらの中心から外れたインプラントに取り付けることによって生成された力のベクトルが予期しないもしくは好ましくない力を歯に作用させ、望ましくない方向に歯を移動させる場合、アンカーとして完全に有効ではない場合がある。
【0011】
臼歯への十分な付着を示すアライナーの能力をめぐっては別の問題がある。したがって、透明なプラスチックアライナーは、複合樹脂アタッチメントと組み合わせて使用される場合があり、これらのアタッチメントは、歯からの小さい突起であり、この突起は、アライナーにプログラムされた力が大幅な滑りなしに効果的に歯に伝達されることを可能にするために、プラスチックアライナーがアタッチメントの下のアンダーカットとの係合によって歯に対する足掛かりを有することを可能にする。
【0012】
それに加えて、アライナーは、特に、アタッチメントが、アライナーを歯に非常にしっかりと係合および保持する形状を有する場合、歯の上に完全に配置すること、および除去することが困難である可能性がある。
【0013】
それに加えて、従来のアタッチメントは、弾性バンドおよびパワーチェーンなどに取り付けるためのフックを有することが望ましいので、通常、積極的なアンダーカットを作成するのではなく、回避するように形成される。そのような弾性体を使用するために、従来のアタッチメントに加えて、ボタン型のアタッチメントがしばしば歯の上に配置される必要がある。代替的には、弾性体のための取り付けポイントを提供するために、プラスチックアライナートレイに切り込みを入れることができ、典型的な20または30のシリーズの各トレイは、適宜変更されるか、取り付けポイントを作成される必要がある。これは、多くの不必要な作業といらだちをもたらす。
【0014】
臼歯のスプリンティングのために使用される公知のデバイスの一例は、歯が最適な位置にあり、その位置に「凍結」または固定される準備ができていると想定されるという欠点を有する。しかしながら、かなり頻繁に、臼歯を含む歯は、曲がっているかまたは歯列不正の状態で存在し、したがって、それらは、スプリントされ、アンカレッジとして使用することができる前に、理想的にはまっすぐにされる。
【0015】
スプリンティングは、スプリントが適用された時点で歯が見出された位置で歯を動かなくさせる。既存のスプリンティングデバイスは、審美的に満足のいく場合があり、ジルコニウム、繊維ガラス、または他の歯の色の材料で作られ得るが、そのようなデバイスは、その後の歯の個々の動きが必要とされる場合は使用することができない。プラスチックアライナートレイは、臼歯上に配置され、臼歯を最適な位置に移動させる従来の複合樹脂アタッチメントに依存し、次いで、臼歯を移動させた後にスプリンティングデバイスを追加することによって臼歯をその位置で動かなくさせることができる。しかしながら、この手法は、歯を移動させるために使用されるアタッチメントが切断され、その後、歯を移動させるために別の接着されたスプリンティングデバイスと交換されることを必要とし、これは、非効率的である。
【0016】
したがって、個々の動き、透明トレイの保持力の強化、および歯を回転させる力の伝達のための多目的アタッチメントを提供し、次いで、そのような多目的アタッチメントが、取り外しおよび別個のスプリンティングデバイスとの交換の必要なしに、スプリンティングデバイスのための基礎として利用されることが望ましい。
【0017】
すべてのスプリンティングデバイスが前歯の遠位化に使用される必要はないので(前歯は、後方歯を遠位化するためにスプリントされ得る)、したがって、前歯と後方歯の両方をスプリントするためのシステムを提供することも望ましい。審美的に満足であり、様々なサイズおよび形状のワイヤーまたはスプリンティング部材に適応することができ、任意のブランドの透明なトレイまたはアライナーを受け入れる能力も有するシステムを提供することも望ましい。
【0018】
透明なプラスチックトレイおよびブラケット/ワイヤーである歯列矯正における2つの最も一般的なモダリティの両方を使用してスプリントする前に、歯を動かすことを可能にすることも望ましい。したがって、直線ワイヤー技法を使用してまっすぐにしようとする歯への力の印加を可能にし、最終的には、ブラケットの除去なしに歯を一緒にスプリントすることを可能にするために、従来の歯列矯正ワイヤーを受け入れることができるブラケットを提供することも望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】国際公開第2017/020062号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明の目的は、上記の欠点を克服するか、または実質的に改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
アライナートレイを利用して患者の歯列弓内の歯をスプリントおよび再配置するための歯列矯正方法が本明細書で開示され、前記方法は、
- 第1の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットを歯列弓内の第1の歯に固定するステップと、
- 第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットを歯列弓内の第2の歯に固定するステップと、
- 第1および第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットを実質的に剛性の細長いスプリンティング部材と強固に接続することによって第1および第2の歯を一緒にスプリントし、それによって歯列矯正アンカレッジを提供するステップと、
- 前記歯列弓内の第3の歯を再配置するために、第1および第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットのうちの少なくとも1つと前記第3の歯とに係合するアライナートレイのシーケンスを適用するステップと
を含む。
【0022】
好ましくは、この方法は、第1および第2の歯を一緒にスプリントするステップの前に、
- 第1および第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットのうちの少なくとも1つと係合するようにアライナートレイの予備シーケンスを適用することにより、第1および第2の歯のうちの少なくとも1つを再配置するさらなるステップを含む。
【0023】
好ましくは、前記細長いスプリンティング部材は、アーチ間弾性体、cチェーン、または弾性糸のうちの1つを含む歯列矯正デバイスを取り付けるためのフックを含む。
【0024】
好ましくは、方法は、
前記剛性の細長いスプリンティング部材と、前記第1および第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットとを除去するさらなるステップを含む。
【0025】
好ましくは、各歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットは、
取り付け部分であって、取り付け部分が、近心-遠位方向における長さと、咬合-歯肉方向における高さと、頬側-舌方向における厚さと、歯に固定可能な後面とを有する、取り付け部分と、
頬側-舌方向において取り付け部分から横方向に延在する突起であって、突起および取り付け部分が、空洞軸に沿って近心-遠位方向に延在する長手方向の空洞を画定し、空洞が、開口部を備え、長手方向に延在する前記細長いスプリンティング部材を開口部を通して空洞内に受け入れ、配置するように構成された、突起と
を含む。
【0026】
好ましくは、突起は、アーチ状の輪郭を有する外側対向面を含む。
【0027】
好ましくは、空洞は、咬合-歯肉方向に長細い。
【0028】
好ましくは、空洞は、垂直方向に細長いD字型の断面を有する。
【0029】
好ましくは、取り付け部分に、それを通って延在する複数の開口部が穿孔されている。
【0030】
好ましくは、開口部は、グリッドアレイ状に配置され、それによって接着剤/セメント剤のための機械的な係合を提供し、それによってユニットを前記歯に固定するように、メッシュのような構造を形成する。
【0031】
好ましくは、開口部は、接着剤/セメント剤のための機械的な係合を提供するために、歯係合面に向かって狭くなる。
【0032】
好ましくは、突起は、細長いスプリンティング部材を空洞内に固定するために空洞に送達されるセメントを受け入れるための空洞と連通している通路を含む。
【0033】
好ましくは、アンカーは、セラミック、金属、繊維ガラス、プラスチック、およびサファイアのうちの任意の1つから形成される。
【0034】
好ましくは、突起は、空洞軸に沿って延在する長手方向のスロットを含み、前記スロットは、細長いスプリンティング部材の空洞への横方向の挿入を可能にする。
【0035】
好ましくは、突起は、長手方向のスロットを画定するように取り付け部分から横方向に延在する少なくとも1つのフランジから形成される。
【0036】
好ましくは、突起は、間に長手方向のスロットを画定するように、取り付け部分の上部から延在する第1のフランジと、取り付け部分の下部から延在する第2のフランジとから形成される。
【0037】
好ましくは、第1の空洞および第2の空洞は、隣接する歯に固定されたときに長手方向に整列する。
【0038】
好ましくは、細長いスプリンティング部材は、中実のロッドである。
【0039】
代替的には、細長いスプリンティング部材は、中空のチューブである。
【0040】
好ましくは、細長いスプリンティング部材は、非円形の断面を有する。
【0041】
好ましくは、細長いスプリンティング部材は、楕円形または長円形の断面を有する。
【0042】
好ましくは、細長いスプリンティング部材は、第1および第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットのそれぞれの空洞の垂直方向に細長いD字型の断面に対応する細長いD字型の断面を有する。
【0043】
好ましくは、突起は、各空洞への流動性物質の送達を可能にするために、それぞれの空洞に延在する横方向の通路を含む。
【0044】
好ましくは、第1および第2の歯を一緒にスプリントするステップは、流動性硬化性物質を用いて、細長いスプリンティング部材のそれぞれの端部を第1および第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットに固定するステップを含む。
【0045】
好ましくは、流動性硬化性物質は、自己硬化性、光硬化性、または二重硬化性の樹脂セメントもしくはグラスアイオノマーセメントのうちの1つを含む。
【0046】
代替的には、方法は、第1および第2の歯を一緒にスプリントするステップの前に、
- 歯列矯正用ワイヤーによって第1および第2の歯のうちの少なくとも1つを再配置するさらなるステップを含み、第1および第2の歯列矯正アタッチメントおよび/またはアンカーユニットのうちの1つに配置された空洞に事前に形成されたインサートを挿入するステップを含み得、前記インサートは、歯列矯正用ワイヤーを受け入れるためのものである。
【0047】
歯に固定されるための歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットが本明細書でさらに開示され、ユニットは、
取り付け部分であって、取り付け部分が、近心-遠位方向における長さと、咬合-歯肉方向における高さと、頬側-舌方向における厚さと、歯に固定可能な後面とを有する、取り付け部分と、
頬側方向において取り付け部分から横方向に延在する突起であって、突起および取り付け部分が、空洞軸に沿って近心-遠位方向に延在する長手方向の空洞を画定し、空洞が、開口部を備え、長手方向に延在する細長いスプリンティング部材を開口部を通して空洞内に受け入れ、配置するように構成された、突起と
を含む。
【0048】
好ましくは、突起は、外側対向面アーチを含む。
【0049】
好ましくは、空洞は、咬合-歯肉方向に長細い。
【0050】
好ましくは、空洞は、垂直方向に細長いD字型の断面を有する。
【0051】
好ましくは、取り付け部分に、それを通って延在する複数の開口部が穿孔されている。
【0052】
好ましくは、開口部は、グリッドアレイ状に配置され、それによって接着剤/セメント剤のための機械的な係合を提供し、それによってユニットを前記歯に固定するように、メッシュのような構造を形成する。
【0053】
好ましくは、開口部は、接着剤/セメント剤のための機械的な係合を提供するために、歯係合面に向かって狭くなる。
【0054】
好ましくは、突起は、細長いスプリンティング部材を空洞内に固定するために空洞に送達されるセメントを受け入れるための空洞と連通している通路を含む。
【0055】
好ましくは、アンカーは、金属、プラスチック、セラミック、複合材料、または他の剛性もしくは半剛性の材料、または好ましくは繊維ガラス強化エンジニアリングプラスチック材料のうちのいずれか1つを含む。
【0056】
好ましくは、突起は、空洞軸に沿って延在する長手方向のスロットを含み、前記スロットは、細長いスプリンティング部材の空洞への横方向の挿入を可能にする。
【0057】
好ましくは、突起は、長手方向のスロットを画定するように取り付け部分から横方向に延在する少なくとも1つのフランジから形成される。
【0058】
好ましくは、突起は、間に長手方向のスロットを画定するように、取り付け部分の上部から延在する第1のフランジと、取り付け部分の下部から延在する第2のフランジとから形成される。
【0059】
第1の歯に固定されるための前述の第1の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットと、
第2の歯に固定されるための前述の第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットと、
第1の空洞および第2の空洞内に受け入れ可能であり、第1のユニットと第2のユニットとの間に延在する実質的に剛性の細長いスプリンティング部材と、
第1の空洞および第2の空洞内に配置され、細長いスプリンティング部材を第1のユニットおよび第2のユニットに強固に固定するために細長いスプリンティング部材に係合する硬化性材料と
を含む歯列矯正アンカレッジアセンブリが本明細書でさらに開示される。
【0060】
好ましくは、第1の空洞および第2の空洞は、隣接する歯に固定されたときに長手方向に整列する。
【0061】
好ましくは、細長いスプリンティング部材は、中実のロッドである。
【0062】
代替的には、細長いスプリンティング部材は、中空のチューブである。
【0063】
好ましくは、細長いスプリンティング部材は、非円形の断面を有する。
【0064】
好ましくは、細長いスプリンティング部材は、楕円形または長円形の断面を有する。
【0065】
好ましくは、細長いスプリンティング部材は、第1および第2の歯列矯正アタッチメント/アンカーユニットのそれぞれの空洞の垂直方向に細長いD字型の断面に対応する細長いD字型の断面を有する。
【0066】
歯の表面に固定されるためのベースであって、ベースが、ベース表面のベース開口部からベースの表面の内側に延在する空洞を提供し、空洞が横断面を有する、ベースと、
ベース開口部を介する挿入によって空洞内に配置される事前に形成されたインサートであって、インサートが空洞を少なくとも実質的に満たすように断面を有し、インサートが、インサートのインサート表面におけるインサート開口部からインサートの内側に延在する通路を有し、インサートが、インサート開口部がベース開口部によって露出されるように空洞と協働するように構成された、インサートと
を含む歯列矯正デバイスが本明細書で開示される。
【0067】
好ましくは、空洞は、ベース開口部からベース表面上のさらなるベース開口部までベースを通って延在する。
【0068】
好ましくは、前記通路は、インサート開口部からインサート表面のさらなるインサート開口部まで、インサートを完全に貫通して延在する。
【0069】
好ましくは、ベースは、インサートをベースに固定できるようにするために、空洞に対して内側に延在する横方向の通路を有する。
【0070】
好ましくは、前記空洞は、非円形の横断面を有する。
【0071】
好ましくは、空洞の横断面は、ほぼ楕円形である。
【0072】
好ましくは、前記通路は、非円形の横断面を有する。
【0073】
好ましくは、通路の横断面は、正方形または長方形である。
【0074】
上記のアンカーデバイスを含む歯列矯正アセンブリが本明細書でさらに提供され、上記のデバイスが第1のデバイスであり、アセンブリが第2のデバイスを含み、前記第2のデバイスが、
さらなる歯の表面に付着された第2のベースであって、第2のベースが、第2のベース表面の第2のベース開口部から第2のベースの第2の表面の内側に延在する第2の空洞を提供し、第2の空洞が第2の横断面を有する、第2のベースと、
第2のベース開口部を介する挿入によって第2の空洞内に配置される第2の事前に形成されたインサートであって、第2のインサートが第2の空洞を少なくとも実質的に満たすように第2の断面を有し、第2のインサートが、第2のインサートの第2のインサート表面の第2のインサート開口部から第2のインサートの内側に延在する第2の通路を有し、第2のインサートが、第2のインサート開口部が第2のベース開口部によって露出されるように第2の空洞と協働するように構成された、第2のインサートと
を含み、アセンブリが、
第1のインサートから第2のインサートまで延在する細長い接続部材をさらに含む。
【0075】
好ましくは、第1のインサートは、第1のベースに固定され、第2のインサートは、第2のベースに固定される。
【0076】
歯の表面に固定されるための第1のベースであって、ベースが、ベース表面のベース開口部からベースの表面の内側に延在する空洞を提供し、空洞が横断面を有する、第1のベースと、
さらなる歯の表面に取り付けられるべき第2のベースであって、第2のベースが、第2のベース表面のベース開口部から第2のベースの表面の内側に延在する第2の空洞を提供し、第2の空洞が横断面を有する、第2のベースと、
第1のベースと第2のベースとの間に延在し、第1の空洞および第2の空洞内に延在するロッドと、
第1の空洞および第2の空洞内に配置され、バーを第1のベースおよび第2のベースに固定するようにバーと係合する材料と
を含む歯列矯正アンカレッジアセンブリが本明細書でさらに開示される。
【0077】
好ましくは、ロッドは、中実である。
【0078】
代替的な好ましい形態では、ロッドは、チューブである。
【0079】
好ましくは、ワイヤーがチューブを通って延在する。
【0080】
好ましくは、各ベースは、各空洞への流動性物質の送達を提供するために、それぞれの空洞に延在する横方向の通路を含む。
【0081】
ベースであって、ベースが、歯の表面に固定される表面と、ベース表面から離れて突出する露出された表面とを有する歯列矯正デバイスが本明細書でさらに開示され、
露出された表面は、患者の歯に係合するようにアライナーを係合させるためにベース表面に対して鋭角に延在する表面を有する。
【0082】
好ましくは、前記鋭角は、35°から65°である。
【0083】
最も好ましくは、前記鋭角は、約60°である。
【0084】
好ましくは、傾斜面は、ベース表面にほぼ平行な第1の長さと、ベース表面にほぼ垂直な第2の長さとを含む延在の方向を有する。
【0085】
好ましくは、ベース表面は、着用者の歯茎から離れて延在する長さを有し、前記第1の表面は、前記ベースの長さの約20から80%である。
【0086】
好ましくは、前記第1の表面は、前記ベースの長さの約25%である。
【0087】
好ましくは、前記デバイスは、歯の表面からほぼ垂直に延在する深さを有し、前記第2の長さは、前記深さの約40から80%である。
【0088】
好ましくは、前記傾斜面は、ほぼ平面である。
【0089】
デバイスは、繊維ガラスおよび/もしくは樹脂、金属、またはセラミックもしくはサファイア結晶のメッシュを含み得る。
【0090】
ここで、本発明の好ましい形態について、添付図面を参照して例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0091】
図1】歯列矯正デバイスの概略部品分解等角図である。
図2】2つの隣接する歯に固定されている図1のデバイスの概略部品分解等角図である。
図3図1および図2のデバイスビューの概略端面図である。
図4】デバイスのインサートが除去されている図1および図2のデバイスの概略端面図である。
図5図1および図2のデバイスの概略等角図である。
図6図1および図2のデバイスのさらなる概略等角図である。
図7図1および図2のデバイスの変形例の概略等角図である。
図8図7のデバイスの概略側面図である。
図9図1から図8の歯列矯正デバイスの変形例の概略等角図である。
図10図9の歯列矯正デバイスの概略端面図である。
図11図9の歯列矯正デバイスの概略側面図である。
図12図9図10、および図11の歯列矯正デバイスの変形例の概略側面図である。
図13】本発明による歯列矯正アンカレッジアセンブリの概略等角図である。
図14】可撓性ワイヤーを含む図13の歯列矯正アンカレッジアセンブリを示す図である。
図15図13に示されている歯列矯正アンカレッジアセンブリのための第1のアンカーのすべてのビューを示す図である。
図16図13に示されている歯列矯正アンカレッジアセンブリのための第2のアンカーのすべてのビューを示す図である。
図17図13に示されている歯列矯正アセンブリのための第3のアンカーのすべてのビューを示す図である。
図18図16のアンカーを含む歯列矯正アセンブリを示す図である。
図19図17のアンカーを含む歯列矯正アセンブリを示す図である。
図20図16に示されているアンカーと図17に示されているアンカーとを含む歯列矯正アセンブリを示す図である。
図21図17のデバイスの変形例の概略等角図である。
図22図21のデバイスの概略正面図である。
図23図21のデバイスの概略上面図である。
図24図22の断面線B-Bに沿って取られた図21のデバイスの概略側面断面図である。
図25図22の断面線C-Cに沿って取られた図21のデバイスの概略側面断面線である。
図26】歯列弓の一部を示し、本発明による1対のアンカーと歯列矯正アンカレッジアセンブリとを設置する方法の概略斜視図を示す図である。
図27】歯列弓の一部を示し、本発明による1対のアンカーと歯列矯正アンカレッジアセンブリとを設置する方法の概略斜視図を示す図である。
図28】歯列弓の一部を示し、本発明による1対のアンカーと歯列矯正アンカレッジアセンブリとを設置する方法の概略斜視図を示す図である。
図29】歯列弓の一部を示し、本発明による1対のアンカーと歯列矯正アンカレッジアセンブリとを設置する方法の概略斜視図を示す図である。
図30】歯列弓の一部を示し、本発明による1対のアンカーと歯列矯正アンカレッジアセンブリとを設置する方法の概略斜視図を示す図である。
図31】歯列弓の一部を示し、本発明による1対のアンカーと歯列矯正アンカレッジアセンブリとを設置する方法の概略斜視図を示す図である。
図32】歯列弓の一部を示し、本発明による1対のアンカーと歯列矯正アンカレッジアセンブリとを設置する方法の概略斜視図を示す図である。
図33】本発明による代替的な歯列矯正アンカレッジアセンブリの概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0092】
添付図面の図1から図6は、隣接する歯11および12に固定されるための歯列矯正アセンブリ10の第1の実施形態を示す。
【0093】
アセンブリ10は、第1のパッドまたはベース14と、第2のパッドまたはベース15とを含む。
【0094】
各ベース14、15は、表面17を提供する取り付け部分16を含み、各表面17は、それぞれの歯11または12の表面18に固定されている。
【0095】
各ベース14、15の取り付け部分16に固定されるかまたは一体に形成されるのは、突起19であり、各突起19は、各突起19の表面22の開口部21から内側に延在する空洞20を提供する。
【0096】
この実施形態において、空洞20の各々は、各空洞20がその開口部21からそのさらなる反対側の開口部23まで延在するように、その関連する突起19を完全に貫通して延在する。
【0097】
この実施形態において、空洞20は、楕円形の断面24をしているが、他の断面が用いられ得ることが理解されるべきである。好ましくは、断面は、非円形である。
【0098】
空洞20の各々は、それぞれのインサート25を受け入れ、各インサート25は、事前に形成され、空洞20のうちのそれぞれ1つに挿入可能である。図3において最もよく見られるように、各インサート25は、その関連する空洞20を実質的に満たし、各インサート25が各空洞20を長手方向に実質的に本質的に通過する軸26を中心に角度的に移動することができないように、断面24に対して相補的な横断面をしている。
【0099】
第1のベース14およびそのインサート25は、第1の歯列矯正デバイス13を提供し、第2のベース15およびインサート25は、第2の歯列矯正デバイス13を提供する。
【0100】
各インサート25は、この実施形態では、各インサート25の外面29における対向する開口部28の間に延在するように、それぞれのインサート25を完全に長手方向に通って延在する長手方向の通路27を有する。
【0101】
この実施形態において、各通路27は、横断面においてほぼ正方形または長方形であるが、他の断面が用いられ得、好ましくは非円形である。
【0102】
通路27内に配置されるようにインサート25の間およびインサート25を通って延在するのは、デバイス13の一部である歯列矯正アーチワイヤー30である。この実施形態において、ワイヤー30は、通路27の横断面と相補的な横断面を有するが、通路27の少なくとも1つを通って長手方向に移動可能である。
【0103】
ワイヤー30は、軸26に沿って延在し、一方または両方のアンカー14、15を越えて延在し得る。
【0104】
この実施形態において、ワイヤー30および通路27は、非円形横断面であるので、ワイヤー30は、軸26の周りでインサート25に対して回転することができない。
【0105】
各インサート25のその関連する突起19への固定を提供するために、各突起19には、関連する通路27と連通するダクト31が設けられる。一実施形態において、関連するインサート25と係合するために、ダクト31の各々にはねじ付きファスナーが挿入され得るが、代替実施形態(図2に示す)では、硬化時に各インサート25がそれぞれの突起19に固定されるように、関連するインサート25と係合するように流動性であるが硬化性の材料が各ダクト(横方向の通路)31を介して注入される。特定の例として、流動性物質は、接着剤であり、アプリケータ33によって送達され得る。好ましくは、インサートは、ベース14、15に固定されたインサート25を固定するのを少なくとも助けるように物質が硬化する凹部34を有する。
【0106】
必要であれば、突起19の一方または両方には、歯列矯正アセンブリ10への弾性体などの他の歯列矯正デバイスの取り付けを支援するために提供されるフックまたは他の突起32が設けられ得る。
【0107】
上記で説明されている好ましい実施形態では、ワイヤー30は、ほぼ直線状である。しかしながら、ワイヤー30は、歯11および12の位置および傾斜に適応するように所望の形状に曲げられ得る。
【0108】
上記の実施形態に関して、ベース14および15は、金属、プラスチック、セラミック、または他の剛性もしくは半剛性の材料で形成され得る。それに加えて、インサート25も、金属、プラスチック、セラミック、または他の剛性もしくは半剛性の材料で形成され得る。
【0109】
インサート25は、ねじ、セメント、またはシリコーンによって空洞25内に保持されるが、インサート25は、インサート25および関連するワイヤー30を取り外して交換することができるように、空洞20内に取り外し可能に固定されることが理解されるべきである。これは、ベース14および15が交換用のインサート25、および異なる構成のワイヤー30を受け入れることを可能にする。これは、ベース14および15がそれによって除去される必要がないという利点を有する。
【0110】
図7から図12は、第1の実施形態と比較して同様の参照番号が同様の特徴を示すために使用されている歯列矯正アセンブリ10の別の実施形態を示す。アセンブリ10は、実質的に剛性の細長いロッドまたは接続部材35がパッドまたはベース14、15に対して移動できないようにパッドまたはベース14、15に固定されるように変更されている。特に、ロッド35は、空洞20の各々に突出し、ロッド35は、空洞20の各々に硬化する流動性物質を塗布することによって、ベース14、15に固定される。代替的には、ロッド35と係合するように、ねじ付きファスナーが通路31の各々に挿入され得る。
【0111】
ロッド35は、中実であり得るか、または代替的には、構成において管状であり得る。構成において管状である場合、ロッド35は、ロッド35に対して移動可能なワイヤー30を受け入れ得る。
【0112】
上記の実施形態のさらなる利点は、作業者が、歯を水平にして整列させるためにベース14、15のうちの少なくとも1つを配置し(図1から図6)、インサート25を除去し、次いで2つ以上の歯をスプリントするために同じベース14、15を使用する(図7および図8)ことを可能にすることである。
【0113】
上記の実施形態のさらに別の利点は、ベース14および15が、アセンブリ10がスプリンティングおよび/またはアンカレッジに関して作用することを可能にすることである。
【0114】
図1から図6を参照すると、歯列矯正アンカレッジアセンブリ10は、ワイヤー30の使用によって、歯の位置および/または傾きを調整するために使用され得る。同じパッドまたはベース14、15は、次いで、インサート25およびワイヤー30の除去によって、ロッド35をベース14、15に固定することによって歯列矯正アンカレッジとして使用され得る。したがって、アンカー14、15は、いくつかの異なるタスクを実行するために使用することができる。これは、タスクが変化した場合でも、アンカー14、15が除去される必要がないという特定の利点を有する。
【0115】
図5から図12の実施形態を参照すると、ベース14、15には、図12において最もよく見られる、プラスチックアライナー(トレイ)41の適用および除去を支援する傾斜面40が設けられている。プラスチックアライナー41は、歯11の後面に係合する後部42と、突起19の上に延在し、より具体的には鋭角44に従って表面40に沿って延在する前部43とを有する。好ましくは、角度44は、約35から60°であり、最も好ましくは45°である。
【0116】
傾斜面40は、表面17にほぼ平行に延在する第1の長さ45と、表面17にほぼ垂直に延在する第2の長さ46とを有する。好ましくは、長さ45は、表面17の長さ47の20から80%であり、最も好ましくは約25%である。長さ46は、ベース14の深さ48の約60から80%である。
【0117】
一実施形態において、ベース14は、フック32なしで提供することができるが、代替実施形態では、他の歯列矯正装置および/または歯整列力を印加するための手段の取り付けを容易にするために、フック32が提供される。
【0118】
ベース14は、保持力が弱いが、アタッチメントとして使用されるのに十分な保持力がある。ベース14は、従来のアタッチメントとは異なり、弾性体が、問題の歯を回転させるために使用されることを可能にし、クラスIIおよびクラスIIIの弾性体などのアーチ間弾性体のために使用されることも可能にし、Cチェーンおよび他の歯列矯正用途に使用されることも可能にするフック32を有し得る。ベース14は、透明なアライナーを歯に固定し、アライナーにおいてプログラムされた力を滑らずに歯に伝達するのを助けるためにアタッチメントとして使用することができ、同時に、フックが使用される場合、弾性体を取り付けるためのボタンに相当するものとして使用することができる。
【0119】
したがって、上記の実施形態は、各ベースが、最初に、臼歯を互いに整列させるためのアタッチメントとして機能し、その後、アンカレッジデバイスを提供するために2つ以上の臼歯または小臼歯を一緒にスプリントするためのブラケットとして機能するために使用され得るという利点を有する。
【0120】
上記の実施形態の1つの利点は、歯科医または歯科矯正医が、透明なアライナー(トレイ)41を用いて通常可能であるよりも予測可能で迅速な歯列矯正の動きを得るために、次いで、インサートを除去し、透明なプラスチック整列トレイ41を続行し、その最後に、必要ならば歯をスプリントするために、口の一部、または象限、またはアーチ、または口全体にワイヤーを通すことができることである。透明なアライナーを使用して歯列不正の歯、特に臼歯を良好な咬合および位置に移動させ、次いでアンカレッジまたは安定性の目的のためにそれらを一緒にスプリントするために、特殊な傾斜面を有するベースを使用することもできる。
【0121】
添付図面の図13から図20は、第1および第2の実施形態と比較して同様の参照番号が同様の特徴を示すために使用されている歯列矯正アンカレッジアセンブリ10のさらなる実施形態を示す。しかしながら、この実施形態では、歯列矯正アタッチメント/アンカーデバイス13は、アライナートレイと共に使用され得るようなアタッチメントとして機能し、および/または歯列矯正アンカレッジアセンブリ10のアンカー構成要素を提供する多目的歯列矯正アタッチメント/アンカーユニット14、15として構成される。アセンブリ10は、第1のアタッチメント/アンカーユニット14と第2のアタッチメント/アンカーユニット15とを含む。アタッチメント/アンカーユニット14、15の各々は、それぞれの歯11、12に固定可能であり、チューブ35として示される実質的に剛性の細長いスプリンティング部材が、アタッチメント/アンカーユニット14、15の間に延在し、インサート構成要素を使用せずにそれぞれの空洞20内に固定される。
【0122】
この実施形態では、図14において最もよく見られるように、チューブ35は、好ましくは歯列矯正アーチワイヤー30の形態の可撓性ワイヤーを収容しているが、前述のように、他の実施形態では、チューブ35は、スプリンティング部材を形成するために実質的に剛性の中実のロッドまたはバーの形態をとり得る。好ましくは、ロッドは、咀嚼中に、特に、アタッチメント/アンカーユニット14、15の各々の間にまたがる支持されていない部分に印加される可能性のある垂直方向の力に耐えるのに十分な強さである。これに関して、いくつかの実施形態において、ロッドは、幅よりも高さのあるプロファイルを有し得る。
【0123】
図15図16、および図17は、アタッチメント/アンカーユニット14、15の異なる実施形態を示す。アタッチメント/アンカーユニット14、15の各々は、第1の端部と第2の端部との間に延在する取り付け部分16を含み、取り付け部分は、近心-遠位方向における長さと、咬合-歯肉方向における高さと、頬側-舌方向における厚さ(図13では、明確にするために、それぞれ、矢印x、y、およびzによって示されている)と、後面17とを有し、各後面17は、各々の歯11、12に固定可能である。突起19が、頬側-舌方向において取り付け部分から横方向に延在し、突起の端面における開口部21から近心-遠位方向において後面にほぼ平行に突起を通って長手方向に延在する空洞軸A-Aを有する空洞20を画定する。
【0124】
図15を参照すると、突起19は、取り付け部分16から横方向に延在し、n字型ブラケットを形成するフランジ36の形態である。この実施形態において、取り付け部分16およびフランジ36は、空洞20を画定する。空洞20は、空洞20の長さの長手方向に延在する横方向スロット37を有する。
【0125】
好ましくは、空洞の断面は、非円形である。この実施形態において、空洞20は、ほぼ直交する長軸寸法(major dimension)と短軸寸法(minor dimension)とを有するほぼ楕円形の断面を有し、咬合-歯肉方向において配向された長軸寸法は、短軸寸法よりも大きい。好ましくは、空洞は、ロッドに対してゆるいはまり具合を提供し、これは、ロッドの挿入と、アタッチメント/アンカーユニットがそれぞれの歯に設置されたときの空洞間のある程度の不整合と、流動性硬化性材料を受け入れるためのスペースとを可能にし得る。しかしながら、わかるように、他の断面が用いられ得ることが理解されるべきである。
【0126】
この実施形態において、空洞20は、1.3mmのロッドまたはチューブ35を収容するようにサイズ決めされる。直径1.3mmのチューブまたはロッド35は、アタッチメント/アンカーユニット14、15がスプリントとして使用される、次いで、チューブの場合は、他の歯を動かすために使用され得るワイヤー30を収容することを可能にする。
【0127】
フランジ36は、硬化時にロッドまたはチューブ35がユニット14、15に固定されるように、ロッドまたはチューブ35と係合するようにセメントなどの流動性であるが硬化性の材料の挿入を可能にするために、空洞20と連通する通路またはダクト31を含む。
【0128】
図16は、アタッチメント/アンカーユニット14、15の別の実施形態を示す。この実施形態において、突起19は、ベース16の上部から延在する第1のフランジ36aと、ベース16の下部から延在する第2のフランジ36bとを含み、C字型ブラケットを形成する。第1および第2のフランジ36a、36b、ならびにベース16は、空洞20を画定し、第1および第2のフランジ36a、36bは、長手方向スロット37を画定する。スロット37は、長手方向にアタッチメント/アンカーユニット14、15の長さだけ延在する。
【0129】
第1のフランジ36aは、硬化時にロッドまたはチューブ35がユニット14、15に固定されるように、チューブまたはロッド35と係合するようにセメントなどの流動性であるが硬化性の材料の挿入を可能にするために、空洞20と連通する通路またはダクト31を含む。
【0130】
ロッドまたはチューブ35は、アタッチメント/アンカーユニット14、15の間に延在し、ワイヤー30と共に使用される場合、ワイヤーは、アタッチメント/アンカーユニット14、15を越えて延在し得る。
【0131】
上記で説明した両方の実施形態において、スロット37は、空洞20内のロッド35またはワイヤー30の容易な取り付けを可能にする。好ましくは、アタッチメント/アンカーユニット14、15は、それぞれのスロット37が空洞軸A-Aを中心に約90度オフセットされるように、隣接する歯11、12の間で交互に配置される。これは、一連の空洞20にロッド35またはワイヤー30を長手方向に通す必要がなく、ロッド35およびワイヤー30の容易な横方向の挿入をもたらす。
【0132】
図17は、空洞20がその開口部21からそのさらに反対側の開口部23まで延在し、O字型ブラケットまたはデバイスを形成するように、空洞20が突起19を完全に貫通して延在する、アタッチメント/アンカーユニット14、15のさらなる実施形態を示す。
【0133】
図18から図20は、隣接する歯に取り付けられた上記で説明されている実施形態を示す。同じ実施形態が隣接する歯に取り付けられ得(図18および図19参照)、または実施形態の組合せが使用され得る(図20参照)ことがわかる。
【0134】
上記で説明されている実施形態では、アタッチメント/アンカーユニット14、15は、金属、プラスチック、セラミック、または他の剛性もしくは半剛性の材料で形成され得る。それに加えて、ロッド35も、金属、プラスチック、セラミック、または他の剛性もしくは半剛性の材料で形成され得る。
【0135】
セメントで満たされると、図13から図20に示されているアタッチメント/アンカーユニット14、15は、歯11、12に回り込むように、外部の弓形またはドーム形状を有する。外側の形状は、単独で、またはアセンブリ10のいずれかにおいて、重なっている透明な歯列矯正整列トレイの簡単な配置および除去を容易にする快適で審美的なアタッチメントを提供し、また、スプリンティングバーの提供を容易にし、結果として歯の強固な固定をもたらし、したがって傾きを防止し、したがってアンカレッジを提供する。
【0136】
図21から図25は、アーチの前部を再配置または矯正するだけでなく、臼歯および/または小臼歯の位置を調節することも望ましい場合に、典型的にはアライナーまたはトレイと共に使用することを意図したアタッチメント/アンカーユニット14、15のさらなる実施形態を示す。この点において、アタッチメント/アンカーユニットは、アライナー41にプログラムされた力が大幅な滑りなしにより高い有効性で歯に伝達されることを可能にするアタッチメントとして機能し、実質的に剛性の接続部材と共に歯列矯正アンカレッジアセンブリのアンカーユニットまたは構成要素として機能することを意図している。
【0137】
したがって、図32に見られるように、それぞれの第1および第2の歯に取り付けられるべき少なくとも第1および第2のアタッチメント/アンカーユニット14、15と、第1のユニットから第2のユニットまで延在する細長い接続部材35とを備える歯列矯正アンカレッジアセンブリが提供される。
【0138】
図21から図25に示されている実施形態において、上記で説明されている実施形態と比較して、同様の参照番号が同様の特徴を示すために使用されている。好ましくは、空洞20は、垂直方向に細長い断面を有する(すなわち、表面18およびそれぞれの歯11または12の適用面に平行な平面内で細長い)。この実施形態では、空洞20は、図24において最もよく見られるアーチ状突起19に対応する垂直方向に細長いD字型断面24を有する。突起19(および対応する空洞)の形状は、使用中の頬側空洞へのアタッチメント/アンカーユニットの突き出しを最小限にするように設計されている。突起19の外側の頬に面する表面には、口の内側への刺激を回避し、上にあるトレイの配置および除去中に、アライナーまたはトレイがアタッチメント/アンカーユニットの上をスライドするのを支援するために、鋭い角および表面の凹凸がない。
【0139】
比較すると、より大きいか、またはよりかさばる突起は、より保持力の強いまたは攻撃的なアンダーカット(すなわち、上記で説明したような傾斜面40)を有し、これは、プラスチックアライナー41を適用または除去することをより困難にする。空洞20のD字型断面(および突起19の相補的なD字型断面)は、傾斜面40の攻撃性を最小限にし、プラスチックアライナー41の容易な適用および除去を可能にするために傾斜面40を比較的滑らかに保つのを少なくとも助け得る。従来のプラスチックアライナーは、より小さい突起19に適応する傾向にあるため、突起19のサイズのいかなる増加も、歯科矯正医、歯科医、および患者の期待に対して不利になる可能性がある。
【0140】
加えて、アタッチメント/アンカーユニット14、15の取り付け部分16には、それを貫通して延在する複数の開口部50が穿設されている。この実施形態において、開口部50は、グリッドアレイ状に配置され、それによって接着剤/セメント剤のための増加した表面積および機械的な係合を提供するように、メッシュのような構造を形成する。さらに、図25に示されている断面図B-Bを参照して最もよく見られるように、開口部50の断面は、保持ステップ51に係合するために開口部50を通って流れるセメントによって機械的結合を強化するために、歯係合面17に向かって少なくとも1つの垂直時に沿って幅が逓減される。代替的には、開口部50は、開口部が係合面17に向かって狭くなるように先細りにされ得る。図24において最もよく見られるように、取り付け部分16は、特に咀嚼中に咬合方向からの力を受けたときに剪断抵抗結合を提供するために、突起19内に少なくとも部分的に延在する複数のブラインド開口部52も含む。
【0141】
メッシュのような取り付け部分16は、上記で説明されているアタッチメント/アンカーユニット14、15の前の実施形態に関しても適用され得ることが理解されよう。たとえば、メッシュのような取り付け部分16は、突起19がn字型ブラケットを形成するようにベース16から横方向に延在するフランジ36の形態となっている図15に記載されている実施形態、またはC字型ブラケットを形成する図16に記載されている実施形態、またはO字型ブラケットを形成する図17に記載されている実施形態に適用可能であり得る。上記の実施形態において説明されている剛性スプリント35は、メッシュのような取り付け部分16を有する実施形態のうちのいずれか1つに適用可能であり得る。
【0142】
上記の実施形態に関して論じられているように、アタッチメント/アンカーユニット14および15は、金属、プラスチック、セラミック、複合材料、または他の剛性もしくは半剛性材料、または好ましくは繊維ガラス強化エンジニアリングプラスチック材料で形成され得る。図21から図25の実施形態のメッシュ取り付け部分16および突起19はまた、同じまたは異なる材料で形成され得、メッシュパッドは、軟質の延性材料から作られ、突起は、実質的に剛性の材料から作られる。
【0143】
上記で説明されている構成の利点は、プラスチック材料と比較してコストが高いセラミックまたは見苦しい金属でユニットまたはパッド14、15をフライス加工するのとは対照的に、アタッチメント/アンカーユニット14、15が、比較的低コストのプラスチック材料(好ましくは繊維強化プラスチック材料)を使用して射出成形によって大量生産され得ることである。プラスチック歯列矯正ブラケットの表面は、歯への固定を支援するように処理され得るが、メッシュ取り付け部分による機械的保持が、簡単で信頼できる固定方法を提供することが理解されよう。このメッシュ構成のさらなる利点は、射出成形の使用により、単一のユニットサイズが製造され、次いで、歯のサイズに合うように必要に応じて(はさみ、クリッパー、または金冠ばさみまたは襟ばさみなどの特殊なはさみを使用して)トリミングされ得ることである。このメッシュ構成のさらなる利点は、射出成形の使用により、プラスチック材料が、必要に応じて、歯の形状に適合させるために加熱および軟化され得ることである。金属も歯の形状に合うように曲げることができるので、この利点は、金属から形成された取り付け部分16においても適用可能であることが理解されよう。
【0144】
空洞20に垂直方向に細長いD字型断面を設けることによって、スプリンティング配列を形成する(図7から図12の実施形態に関して上記で説明されている)実質的に剛性の接続部材35はまた、垂直平面(すなわち、平面18およびそれぞれの歯11または12の適用面に平行な平面)におけるロッドの寸法を増加させることによって垂直平面における曲げ荷重に対する抵抗力を改善するために、対応する垂直方向に細長い断面を有するように成形され得ることがさらに理解されよう。特に、この実施形態では、図34を参照して最もよく見られるように、接続部材は、空洞20のD字型断面に対応する垂直方向に細長いD字型断面を有するロッド35として形成される。この構成は、頬に対して滑らかなアーチ状表面を提示し、咬合から衝撃を与える食物をそらしながら、バーの大きさと垂直方向の強度との間のバランスの最適化を可能にする。
【0145】
好ましくは、空洞内のロッドの嵌合は、各ユニットのそれぞれの空洞間のある程度の不整合を可能にするために緩い。典型的には、歯列矯正アンカレッジアセンブリ10は、アンカーがアンカー歯を能動的に動かすのではなく、各アンカー歯11、12の移動を防止するためのアンカーを提供するために、アンカー歯11、12を一緒に受動的に固定することを意図している。したがって、たとえば、各空洞20内のロッド35の不整合および緊密な嵌合によって引き起こされる応力によって、歯列矯正アンカレッジアセンブリの構築中に意図しない力が導入されないことが望ましい。さらに、理解されるように、緩い嵌合はまた、流動性硬化性材料のためのスペースを可能にする。
【0146】
ロッド35は、金属(その外観を向上させるために歯の色のコーティングでコーティングされ得る)、繊維強化プラスチックを含むプラスチック、およびジルコニウムなどのセラミックなどの、スプリンティングに適した任意の材料で作られ得ることが理解されよう。上記で説明されている実施形態のセメント挿入ダクト31は、空洞20内のロッド35の固定を容易にするために設けられても設けられなくてもよいことも理解されよう。
【0147】
使用するためのステップは、図26から図32および図33に示されている。この例では、アライナーまたはトレイによって、臼歯11、12の位置をアーチ内でおよび/または相対的に調整し、ならびにアーチの前部における歯の位置を調整することが望ましい。まず、図26に見られるように、第1のアタッチメント/アンカーユニット14が第1の歯11に付着される。流動性硬化性物質55が、それぞれの歯11の表面18、および/またはメッシュのような取り付け部分16の表面17に塗布される。流動性物質は、ユニット14の歯11への結合を改善するように、メッシュ開口部51、52に流入し、その中に保持される。流動性物質が開口部51、52内に物理的にカプセル化されるので、取り付け部分16は、歯11、12上によりよく保持され得る。流動性物質は、自己硬化性、光硬化性、または二重硬化性のセメントグラスアイオノマーであり得る。それに加えて、流動性物質がメッシュ取り付け部分16の表面17に塗布されると、流動性物質は、メッシュ開口部51を通って、取り付け部分16の外側対向面54の上に流れ、互いに融合する。これは、少なくとも、長期間の取り付けの間にアタッチメント/アンカーユニット14が歯11、12によりよく固定されることを可能にし得る。さらに、追加の流動性硬化性物質55が、開口部を満たすようにユニットの外側対向面54に対して塗布されて「平滑化」され、平滑で着用者にとってより快適な表面を提供し得る。
【0148】
図29および図30は、第2のアタッチメント/アンカーユニットが同じ方法で第2のそれぞれの歯12に取り付けられるプロセスを示す。ユニット14、15の両方がそれぞれの歯11、12に固定されると、それらは、臼歯の位置を調整するために、図31において例示されているように、トレイまたはアライナー41のプログラムされたシリーズと共に使用され得る。歯列弓アライナー41の一部のみが示されていることが理解されよう。本明細書では、アタッチメント/アンカーユニット14、15は、アライナー14の歯に対するより大きい足掛かりを可能にし、それによって、アライナー41にプログラムされた力がより効果的に歯に伝達することを可能にするアタッチメントとして機能する。この例では、2つの臼歯の位置が調整されるが、アタッチメント/アンカーユニット14、15は、必要に応じて任意の数の臼歯、小臼歯、および/または犬歯に適用され得ることが理解されよう。さらに、この実施形態では、歯は、隣接しているが、アタッチメント/アンカーユニット14、15は、アーチ内の離間した歯に適用され得る。
【0149】
臼歯の位置が所望通りに調整されると、アタッチメント/アンカーユニット14、15は、図32に示されているように、アンカレッジアセンブリ10を形成するために一緒にスプリントされる。図7から図12および図13から図20の前の実施形態に関連して上記で説明されているように、D字型断面ロッド35の形態における実質的に剛性の接続部材は、それぞれの空洞20に挿入され、流動性硬化性材料を用いて所定の位置に固定され得る。特に、流動性硬化性材料は、硬化時にロッドがそれぞれの突起19に固定されるように、ロッド35の関連するそれぞれの端部に係合するように、各ダクト(横方向の通路)31を介して注入される。特定の例として、流動性物質は、接着剤であり得、図2に示されているようにアプリケータ33によって送達され得る。代替実施形態において、剛性接続部材は、単独で、または流動性硬化性材料と組み合わせて、通路31を介してねじ付きコネクタを機械的にクランプすることによって固定され得る。
【0150】
アーチの前部の治療は、ロッド35の公差を組み込むように修正されたアライナーの改定されたプログラムを伴うが、アライナーまたはトレイによって継続され得る。アンカレッジアセンブリは、2つのスプリントされた歯11、12の動きに対して、個々のユニットとしての2つの歯の合計よりもはるかに大きい抵抗を提供し、したがって、アンカー歯が不用意に動くリスクを大幅に低下させることが理解されよう。
【0151】
図33に示されている実施形態において、ロッド35は、移動または回転するために追加の力を必要とする他の歯に力を提供するために、アーチ間弾性体、Cチェーン、または弾性糸などの、歯列矯正アセンブリ10への他の歯列矯正デバイスの取り付けにおいて歯科専門家を支援するために提供された取り付けフック32セクションを含む。示されているように、フックは、ブラケットの一方の端部に設けられるが、配置され得る。
【0152】
本発明について、好ましい実施形態を参照して説明されてきたが、本発明は、多くの他の形態において具体化され得ることが当業者によって理解されるであろう。
【0153】
「近心」、「遠位」、「咬合」、「歯肉」、「頬側」、および「舌側」などの解剖学的用語に加えて、「内側」、「外側」、「下」、「下」、「下方」、「上」、「上方」などの空間的に相対的な用語は、本明細書では、図に示されているようにある要素または特徴の別の要素または特徴との関係を説明するために、説明を容易にするために使用される場合がある。空間的に相対的な用語は、図に示されている向きに加えて、使用中または動作中のデバイスの様々な向きを包含することを意図されている場合がある。たとえば、図中のデバイスがひっくり返された場合、他の要素または特徴の「下」または「下方」にあると記載されている要素は、他の要素または特徴の「上」に向けられることになる。したがって、「下」という例示的な用語は、上および下の両方の向きを包含することができる。デバイスは、他の状態に方向付けられ(90度または他の向きに回転され)得、本明細書で使用される空間的に相対的な説明は、それに応じて解釈され得る。
【符号の説明】
【0154】
10 歯列矯正アセンブリ、アセンブリ、歯列矯正アンカレッジアセンブリ、アンカレッジアセンブリ
11 歯、アンカー歯
12 歯、アンカー歯
13 第1の歯列矯正デバイス、第2の歯列矯正デバイス、歯列矯正アタッチメント/アンカーデバイス、O字型ブラケットまたはデバイス
14 第1のパッドまたはベース、ベース、第1のベース、アンカー、多目的歯列矯正アタッチメント/アンカーユニット、第1のアタッチメント/アンカーユニット、アタッチメント/アンカーユニット、ユニットまたはパッド、ユニット
15 第2のパッドまたはベース、ベース、第2のベース、アンカー、多目的歯列矯正アタッチメント/アンカーユニット、第2のアタッチメント/アンカーユニット、アタッチメント/アンカーユニット、ユニットまたはパッド
16 取り付け部分、メッシュ取り付け部分、メッシュ状取り付け部分
17 表面、後面、歯係合面、係合面
18 表面
19 突起、アーチ状突起
20 空洞
21 開口部
22 表面
23 開口部
24 D字型断面
25 インサート
27 通路
28 開口部
29 外面
30 歯列矯正アーチワイヤー
31 ダクト、通路またはダクト、セメント挿入ダクト
32 フック、取り付けフック
33 アプリケータ
34 凹部
35 ロッドまたは接続部材、ロッド、チューブ、ロッドまたはチューブ、チューブまたはロッド、剛性スプリント、接続部材、D字型断面ロッド
36 フランジ
36a 第1のフランジ
36b 第2のフランジ
37 横方向スロット、長手方向スロット、スロット
40 傾斜面、表面
41 プラスチックアライナー(トレイ)、プラスチックアライナー、透明なアライナー(トレイ)、透明なプラスチック整列トレイ、トレイまたはアライナー、歯列弓アライナー
42 後部
43 前部
44 鋭角、角度
45 第1の長さ
46 第2の長さ
47 長さ
48 深さ
50 開口部
51 保持ステップ、メッシュ開口部、開口部
52 ブラインド開口部、メッシュ開口部、開口部
54 外側対向面
55 流動性硬化性物質
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7-8】
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
【国際調査報告】