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特表2022-532968オブジェクトジャンプの制御方法、装置、コンピュータデバイスおよびコンピュータプログラム
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  • 特表-オブジェクトジャンプの制御方法、装置、コンピュータデバイスおよびコンピュータプログラム 図1
  • 特表-オブジェクトジャンプの制御方法、装置、コンピュータデバイスおよびコンピュータプログラム 図2
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  • 特表-オブジェクトジャンプの制御方法、装置、コンピュータデバイスおよびコンピュータプログラム 図5
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  • 特表-オブジェクトジャンプの制御方法、装置、コンピュータデバイスおよびコンピュータプログラム 図12
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-21
(54)【発明の名称】オブジェクトジャンプの制御方法、装置、コンピュータデバイスおよびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/57 20140101AFI20220713BHJP
【FI】
A63F13/57
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021538385
(86)(22)【出願日】2020-05-19
(85)【翻訳文提出日】2021-07-07
(86)【国際出願番号】 CN2020091031
(87)【国際公開番号】W WO2020233566
(87)【国際公開日】2020-11-26
(31)【優先権主張番号】201910436562.3
(32)【優先日】2019-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ANDROID
(71)【出願人】
【識別番号】514187420
【氏名又は名称】テンセント・テクノロジー・(シェンジェン)・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】リ,ハイタオ
(57)【要約】
本願は、オブジェクトジャンプの制御方法、装置、コンピュータデバイスおよび記憶媒体を開示し、ネットワークの技術分野に属する。該方法は、仮想シーンにおいて第1仮想オブジェクトが目的地へ移動する過程で、前記第1仮想オブジェクトの現在の位置がジャンプ条件を満たす場合、前記目的地の位置に基づいて、前記第1仮想オブジェクトのターゲット着地点を決定するステップと、前記現在の位置と前記ターゲット着地点とに基づいて、前記第1仮想オブジェクトが前記現在の位置から前記ターゲット着地点にジャンプするジャンプ軌跡を決定するステップと、前記ジャンプ軌跡に基づいて、前記第1仮想オブジェクトが前記現在の位置から前記ターゲット着地点にジャンプするように制御するステップと、を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータデバイスが実行する、オブジェクトジャンプの制御方法であって、
仮想シーンにおいて第1仮想オブジェクトが目的地へ移動する過程で、前記第1仮想オブジェクトの現在の位置がジャンプ条件を満たす場合、前記目的地の位置に基づいて、前記第1仮想オブジェクトのターゲット着地点を決定するステップと、
前記現在の位置と前記ターゲット着地点とに基づいて、前記第1仮想オブジェクトが前記現在の位置から前記ターゲット着地点にジャンプするジャンプ軌跡を決定するステップと、
前記ジャンプ軌跡に基づいて、前記第1仮想オブジェクトが前記現在の位置から前記ターゲット着地点にジャンプするように制御するステップと、
を含むオブジェクトジャンプの制御方法。
【請求項2】
前記第1仮想オブジェクトの現在の位置がジャンプ条件を満たす場合、前記目的地の位置に基づいて、前記第1仮想オブジェクトのターゲット着地点を決定するステップは、
前記現在の位置が前記ジャンプ条件を満たす場合、前記目的地の歩行領域に基づいて、前記歩行領域内に位置するターゲット着地点を決定するステップであって、前記歩行領域内のいずれかの位置と前記目的地との間に歩行経路が含まれているステップと、
前記現在の位置が前記ジャンプ条件を満たす場合、前記仮想シーンにおける前記目的地から最も近い位置を前記ターゲット着地点として決定するステップと、
前記現在の位置が前記ジャンプ条件を満たす場合、前記仮想シーンにおける前記目的地の隣接位置を前記ターゲット着地点として決定するステップと、
前記現在の位置が前記ジャンプ条件を満たす場合、前記目的地を前記ターゲット着地点として決定するステップと、のうちのいずれか1つを、含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記目的地の歩行領域に基づいて、前記歩行領域内に位置するターゲット着地点を決定するステップは、
前記第1仮想オブジェクトの最大ジャンプ速度に基づいて、前記歩行領域における、前記最大ジャンプ速度に対応するターゲット着地点を取得するステップと、
前記歩行領域において選定された位置を取得し、前記選定された位置を前記ターゲット着地点として決定するステップと、のうちのいずれか1つ、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記目的地とは、前記仮想シーンにおけるターゲット仮想オブジェクトの現在の位置、または、前記仮想シーンにおいて選定された位置、を指す、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ジャンプ条件には、前記現在の位置と前記目的地との間に歩行経路が含まれていないこと、または、前記現在の位置と前記目的地との間の最短経路の方向上で、前記現在の位置の前方に障害物が含まれていること、が含まれる、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記現在の位置と前記ターゲット着地点とに基づいて、前記第1仮想オブジェクトが前記現在の位置から前記ターゲット着地点にジャンプするジャンプ軌跡を決定するステップは、
前記現在の位置と前記ターゲット着地点とに基づいて、前記第1仮想オブジェクトの前記現在の位置でのジャンプ速度を決定するステップと、
前記ジャンプ速度に基づいて、前記第1仮想オブジェクトの前記現在の位置から前記ターゲット着地点までのジャンプ軌跡を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記現在の位置と前記ターゲット着地点とに基づいて、前記第1仮想オブジェクトが前記現在の位置から前記ターゲット着地点にジャンプするジャンプ軌跡を決定するステップの前に、前記方法は、
前記現在の位置と前記目的地との間にジャンプ障害物が含まれている場合、前記第1仮想オブジェクトを移動させ、移動後の前記第1仮想オブジェクトの現在の位置を取得するステップであって、移動後の前記第1仮想オブジェクトと前記ターゲット着地点との距離が、移動前の前記第1仮想オブジェクトと前記ターゲット着地点との距離よりも大きいステップ、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ジャンプ軌跡に基づいて、前記第1仮想オブジェクトが前記現在の位置から前記ターゲット着地点にジャンプするように制御するステップは、
前記ジャンプ軌跡に基づいて、前記第1仮想オブジェクトが前記現在の位置から離れてから前記ターゲット着地点に到達する前の複数の空中位置を取得するステップと、
前記複数の空中位置に基づいて、前記第1仮想オブジェクトの複数の中間画像を取得するステップであって、各中間画像は、1つの空中位置に位置する前記第1仮想オブジェクトを示すために使用されるものであるステップと、
前記複数の中間画像の再生順序に基づいて、前記複数の中間画像を再生するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
オブジェクトジャンプの制御装置であって、
仮想シーンにおいて第1仮想オブジェクトが目的地へ移動する過程で、前記第1仮想オブジェクトの現在の位置がジャンプ条件を満たす場合、前記目的地の位置に基づいて、前記第1仮想オブジェクトのターゲット着地点を決定し、
さらに、前記現在の位置と前記ターゲット着地点とに基づいて、前記第1仮想オブジェクトが前記現在の位置から前記ターゲット着地点にジャンプするジャンプ軌跡を決定する決定モジュールと、
前記ジャンプ軌跡に基づいて、前記第1仮想オブジェクトが前記現在の位置から前記ターゲット着地点にジャンプするように制御するジャンプ制御モジュールと、
を含むことを特徴とするオブジェクトジャンプの制御装置。
【請求項10】
メモリとプロセッサとを含むコンピュータデバイスであって、
前記メモリには、コンピュータ読み取り可能な命令が記憶されており、前記コンピュータ読み取り可能な命令は、前記プロセッサによって実行されるとき、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法のステップを前記プロセッサに実行させる、
ことを特徴とするコンピュータデバイス。
【請求項11】
コンピュータプログラムであって、
請求項1~8のいずれか1項に記載の方法のステップをコンピュータデバイスに実行させる、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本願は、2019年05月23日に中国特許庁へ出願された、出願番号が201910436562.3であり、出願名称が「オブジェクトジャンプの制御方法、装置、コンピュータデバイスおよび記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容が参照により本願に組み込まれる。
[技術分野]
本願の実施例は、ネットワークの技術分野に関し、特に、オブジェクトジャンプの制御方法、装置、コンピュータデバイスおよび記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、多くのゲームには、ユーザ仮想オブジェクトと対抗する対抗仮想オブジェクトが設置されており、例えば、ゲームのシーンでは、ゾンビ形状の対抗仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクトの周囲に移動し、ユーザ仮想オブジェクトを攻撃することができる。対抗仮想オブジェクトの移動中に、対抗仮想オブジェクトが歩行不能領域に移動した場合、サーバは、対抗仮想オブジェクトがジャンプするように制御することができ、例えば、歩行不能領域の一端から他端にジャンプするように制御する。
【0003】
関連技術では、オブジェクトジャンプの制御プロセスは、サーバがユーザによって選択されたジャンプ地点に基づいて、各歩行不能領域において、ユーザによって選択された2つのジャンプ地点を含むリンクブリッジを人工的に設置すること、を含むようにしてもよい。サーバは、対抗仮想オブジェクトが1つのジャンプ地点から別のジャンプ地点にジャンプするように制御することができる。
【0004】
上記の方法では、各歩行不能領域においてリンクブリッジを人工的に設置する必要があり、しかしながら、ゲームのシーンには、通常、大量の歩行不能領域が含まれているため、大量のリンクブリッジを人工的に設置する必要があり、しかも、サーバの大量のメモリを占有することもあり、これによって、大量の人力やメモリなどのリソースが消費され、コストが高くなり、リソース利用率が低くなってしまう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願によって提供される各実施例によれば、オブジェクトジャンプの制御方法、装置、コンピュータデバイスおよび記憶媒体が提供される。
【0006】
一態様によれば、コンピュータデバイスが実行する、オブジェクトジャンプの制御方法が提供され、前記方法は、
仮想シーンにおいて第1仮想オブジェクトが目的地へ移動する過程で、前記第1仮想オブジェクトの現在の位置がジャンプ条件を満たす場合、前記目的地の位置に基づいて、前記第1仮想オブジェクトのターゲット着地点を決定するステップと、
前記現在の位置と前記ターゲット着地点とに基づいて、前記第1仮想オブジェクトが前記現在の位置から前記ターゲット着地点にジャンプするジャンプ軌跡を決定するステップと、
前記ジャンプ軌跡に基づいて、前記第1仮想オブジェクトが前記現在の位置から前記ターゲット着地点にジャンプするように制御するステップと、を含む。
【0007】
別の態様によれば、オブジェクトジャンプの制御装置が提供され、前記装置は、
仮想シーンにおいて第1仮想オブジェクトが目的地へ移動する過程で、前記第1仮想オブジェクトの現在の位置がジャンプ条件を満たす場合、前記目的地の位置に基づいて、前記第1仮想オブジェクトのターゲット着地点を決定し、
さらに、前記現在の位置と前記ターゲット着地点とに基づいて、前記第1仮想オブジェクトが前記現在の位置から前記ターゲット着地点にジャンプするジャンプ軌跡を決定する決定モジュールと、
前記ジャンプ軌跡に基づいて、前記第1仮想オブジェクトが前記現在の位置から前記ターゲット着地点にジャンプするように制御するジャンプ制御モジュールと、を含む。
【0008】
1つの可能な実現形態では、前記目的地とは、前記仮想シーンにおけるターゲット仮想オブジェクトの現在の位置、または、前記仮想シーンにおいて選定された位置、を指す。
【0009】
1つの可能な実現形態では、前記ジャンプ条件には、前記現在の位置と前記目的地との間に歩行経路が含まれていないこと、または、前記現在の位置と前記目的地との間の最短経路の方向上で、前記現在の位置の前方に障害物が含まれていること、が含まれる。
【0010】
1つの可能な実現形態では、前記決定モジュールは、さらに、前記現在の位置と前記ターゲット着地点とに基づいて、前記第1仮想オブジェクトの前記現在の位置でのジャンプ速度を決定し、前記ジャンプ速度に基づいて、前記第1仮想オブジェクトの前記現在の位置から前記ターゲット着地点までのジャンプ軌跡を決定するために使用される。
【0011】
別の態様によれば、メモリとプロセッサとを含むコンピュータデバイスが提供され、前記メモリには、コンピュータ読み取り可能な命令が記憶されており、前記コンピュータ読み取り可能な命令は、前記プロセッサによって実行されるとき、上記のオブジェクトジャンプの制御方法のステップを前記プロセッサに実行させる。
【0012】
別の態様によれば、コンピュータ読み取り可能な命令が記憶されている1つ以上の非揮発性記憶媒体が提供され、前記コンピュータ読み取り可能な命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、上記のオブジェクトジャンプの制御方法のステップを1つ以上のプロセッサに実行させる。
【0013】
本願の1つ以上の実施例の詳細は、以下の図面および説明に記載されている。本願の他の特徴、目的および利点は、明細書、図面および特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本願の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下では、実施例の説明において必要とされる図面を簡単に説明し、明らかに、以下の説明における図面は、本願のいくつかの実施例にすぎず、当業者にとって、創造的な努力なしに、これらの図面から他の図面を得ることもできる。
図1】本願の実施例によって提供されるオブジェクトジャンプの制御方法のシーンの模式図である。
図2】本願の実施例によって提供されるオブジェクトジャンプの制御方法のシーンインターフェースの模式図である。
図3】本願の実施例によって提供されるオブジェクトジャンプの制御方法のフローチャートである。
図4】本願の実施例によって提供されるオブジェクト状態検出のフローチャートである。
図5】本願の実施例によって提供されるオブジェクト状態検出のフローチャートである。
図6】本願の実施例によって提供されるジャンプ障害物 (jumping obstacles)の模式図である。
図7】本願の実施例によって提供されるジャンプ障害物のインターフェースの模式図である。
図8】本願の実施例によって提供されるジャンプ軌跡の模式図である。
図9】本願の実施例によって提供されるオブジェクトジャンプ制御のフローチャートである。
図10】本願の実施例によって提供されるオブジェクトジャンプの制御装置の構造の模式図である。
図11】本願の実施例によって提供される端末の構造の模式図である。
図12】本願の実施例によって提供されるサーバの構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術案を明確かつ完全に説明し、明らかに、説明する実施例は、本願の実施例の一部にすぎず、すべての実施例ではない。当業者が本願における実施例に基づいて、創造的な努力がなされていないことを前提で取得する他のすべての実施例は、いずれも、本願が保護している範囲に属する。
【0016】
本願の実施例は、主に、電子ゲームシーンに関するものであり、この電子ゲームシーンには、仮想シーンと仮想オブジェクトとが含まれ、この仮想オブジェクトは、仮想シーンにおいて特定のアクション(行動)能力を有するオブジェクトを指し、例えば、ジャンプ、歩行またはランニングなどのうちの少なくとも1つのアクションが挙げられ、この仮想オブジェクトは、ユーザイメージを表すために使用されるユーザ仮想オブジェクトであってもよく、または、この仮想オブジェクトは、ゲームにおいて予め設定された、ユーザ仮想オブジェクトと対抗を行う対抗仮想オブジェクトであってもよく、例えば、ゾンビ形状の対抗仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクトを攻撃することができる。あるいは、仮想オブジェクトは、仮想シーンにおいてユーザ仮想オブジェクトと関連関係があるユーザ付属仮想オブジェクトであってもよく、例えば、このユーザ仮想オブジェクトが仮想シーンにおいて持っている道具や仮想ペットまたは乗っている乗り物などが挙げられる。仮想オブジェクトは、任意の形態、例えば、人間、動物または仮想化された任意の形状であってもよい。例えば、ゾンビ形状の対抗仮想オブジェクトが挙げられる。
【0017】
1つの可能なシーンでは、対抗仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクトの方向に向かって移動することができ、対抗仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクトの周囲に移動し、ユーザ仮想オブジェクトを攻撃する一方、ユーザは、対抗仮想オブジェクトからの攻撃を回避するために、ユーザ仮想オブジェクトが移動するように制御することもでき、または、ユーザは、ユーザ仮想オブジェクトが対抗仮想オブジェクトと戦闘するように制御することができ、例えば、ユーザ仮想オブジェクトが、仮想道具を使用して、対抗仮想オブジェクトと格闘する。対抗仮想オブジェクトがユーザ仮想オブジェクトへ移動する過程では、対抗仮想オブジェクトは、ジャンプアクションを採用して、ユーザ仮想オブジェクトの方向へジャンプすることもでき、例えば、図1に示すように、ユーザ仮想オブジェクトが家屋の屋根上に位置し、対抗仮想オブジェクトが地面に位置する場合、対抗仮想オブジェクトは、屋根にジャンプすることができる。図2に示すように、図2は、図1の実際のシーンインターフェースの模式図であり、図2から、図1に対応する仮想シーンをより明確に了解することができる。
【0018】
別の可能なシーンでは、ユーザは、事前に仮想シーンにおいて1つの目的地を選定することもでき、ユーザ仮想オブジェクトは、この目的地の方向に向かって移動することができ、移動中に、ユーザ仮想オブジェクトは、ジャンプアクションを採用することもでき、例えば、ユーザ仮想オブジェクトが最短経路に沿ってランニングする過程では、障害物、例えば川に遭遇した場合、ユーザ仮想オブジェクトは、川の対岸にジャンプすることもできる。
【0019】
別の可能なシーンでは、ユーザ付属仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクトにリアルタイムでフォローして移動を行うこともでき、リアルタイムでフォローして移動を行う過程では、ユーザ付属仮想オブジェクトは、ジャンプアクションを採用することもでき、例えば、ユーザ仮想オブジェクトが仮想階段上で急速に進んでいる場合、ユーザ仮想オブジェクトの仮想ペット犬は、ユーザ仮想オブジェクトが現在位置している階段にジャンプすることもできる。
【0020】
ここで、仮想シーンは、真実の世界に対するシミュレーションシーンであってもよく、半シミュレーション半架空のシーンであってもよいし、または純粋な架空のシーンであってもよい。例えば、仮想シーンは、空、陸地または海のうちの少なくとも1つを含んでもよく、陸地は、砂漠や都市などの少なくとも1つの環境要素を含んでもよい。仮想オブジェクトは、仮想シーン内で移動することができ、射撃類のゲームを例にすると、仮想オブジェクトは、仮想シーンの空で自由に落下したり、滑空したり、パラシュートを開いて落下したりすることなどができ、陸上で走ったり、ジャンプしたり、這ったり、腰をかがめて前進したりすることなどができ、また、海の中で泳いだり、浮いたり、潜ったりすることなどもでき、もちろん、仮想オブジェクトは、乗り物に乗ってこの仮想シーン内で移動することもでき、ここでは、上記のシーンのみを例に挙げて説明するが、本願の実施例は、これに対して具体的には限定しない。
【0021】
本願の実施例では、コンピュータデバイスは、ゲームアプリケーションのゲームプロファイルを予め取得することができ、ゲームプロファイルには、電子ゲームのアプリケーションプログラム、ページ表示データ、または仮想シーンデータなどが含まれていてもよく、これにより、コンピュータデバイスは、電子ゲームを起動するときに、ゲームプロファイルを呼び出して電子ゲームのページをレンダリングし表示することができる。ゲームプロファイルには、仮想オブジェクトのアクションロジックも含まれていてもよいし、コンピュータデバイスは、アクションロジックに基づいて、仮想オブジェクトのジャンプアクションを制御することができる。コンピュータデバイスは、端末であってよく、該端末は、リアルタイムで仮想オブジェクトのアクションロジックに基づいて、仮想オブジェクトがジャンプするように制御し、該ジャンプ過程に基づいて、該ジャンプ過程に対応するゲームデータを決定して、該ゲームデータをレンダリングし表示することができ、該ゲームデータには、仮想シーンデータ、該仮想シーンにおける仮想オブジェクトのアクションデータなどが含まれていてもよい。コンピュータデバイスは、サーバであってもよく、該サーバは、ゲームアプリケーションのバックグラウンドサーバであってもよいし、該サーバは、仮想オブジェクトのアクションロジックに基づいて、リアルタイムで仮想オブジェクトのジャンプ情報、例えば、ジャンプ時の着地点、ジャンプ速度またはジャンプ軌跡のうちの少なくとも1つを端末に送信することができ、これにより、端末は、該ジャンプ情報に基づいて、該ジャンプ過程に対応するゲームデータを決定して、該ゲームデータをレンダリングし表示することができる。
【0022】
端末は、アプリケーションプログラムがインストールされている任意の端末であってもよく、本願の実施例は、これに対して具体的には限定しない。例えば、端末は、携帯電話端末、PAD(Portable Android Device、タブレットコンピュータ)端末やコンピュータ端末など、この電子ゲームがインストールされている任意のデバイスであってもよい。
【0023】
図3は、本願の実施例によって提供されるオブジェクトジャンプの制御方法のフローチャートである。該発明の実施例の実行エンティティは、コンピュータデバイスであり、図3を参照すると、該方法は、ステップ301~306を含む。
【0024】
301で、コンピュータデバイスは、第1仮想オブジェクトの目的地を取得し、第1仮想オブジェクトが目的地に向かって移動するように制御する。
【0025】
本願の実施例では、第1仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクト、ユーザ仮想オブジェクトと対抗する対抗仮想オブジェクト、ユーザ仮想オブジェクトのユーザ付属仮想オブジェクトまたは対抗仮想オブジェクトの付属仮想オブジェクトなどであってもよい。目的地とは、仮想シーンにおけるターゲット仮想オブジェクトの現在の位置、または、仮想シーンにおいて選定された位置、を指す。ターゲット仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクト、ユーザ仮想オブジェクトと対抗する対抗仮想オブジェクト、ユーザ仮想オブジェクトのユーザ付属仮想オブジェクトまたは対抗仮想オブジェクトの付属仮想オブジェクトのうちのいずれかであってもよい。
【0026】
いくつかの可能な実施シーンでは、第1仮想オブジェクトは、ターゲット仮想オブジェクトにリアルタイムでフォローして移動を行うことができ、1つの可能な例では、対抗仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクトを追撃し、例えば、ゾンビ仮想オブジェクトは、ターゲットシーン範囲内にあるユーザ仮想オブジェクトを追撃する。別の可能な例では、ユーザ付属仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクトにリアルタイムでフォローして移動を行い、例えば、仮想ペットは、ユーザ仮想オブジェクトにリアルタイムでフォローして移動を行う。別の可能な例では、対抗仮想オブジェクトの付属仮想オブジェクトは、対抗仮想オブジェクトにリアルタイムでフォローして移動を行い、例えば、小ゾンビ仮想オブジェクトは、大ゾンビ仮想オブジェクトにリアルタイムでフォローして移動を行ったり、または、仮想兵士は、仮想隊長にフォローして移動を行ったりするなどである。別の可能な例では、第1仮想オブジェクトのタスク協力オブジェクトは、第1仮想オブジェクトにリアルタイムでフォローして移動を行うこともできる。本願の実施例では、上記の可能な例のみを挙げて説明したが、本願の実施例では、ターゲット仮想オブジェクトおよび第1仮想オブジェクトの具体的な表現形態が特に限定されない。
【0027】
1つの可能な実施形態では、ターゲット仮想オブジェクトは、第1仮想オブジェクトのターゲットシーン範囲内にある第2仮想オブジェクト、第1仮想オブジェクトと対抗関連関係を有する第3仮想オブジェクト、または第1仮想オブジェクトのタスク協力オブジェクトなどを含んでもよいが、これらに制限されない。本ステップでは、コンピュータデバイスは、以下の4つの方式のうちのいずれか1つに基づいて、第1仮想オブジェクトの目的地を決定することができる。
【0028】
方式1では、
第1仮想オブジェクトに対応するターゲットシーン範囲内に第2仮想オブジェクトが含まれている場合、コンピュータデバイスは、該第2仮想オブジェクトをターゲット仮想オブジェクトとして決定し、該ターゲット仮想オブジェクトの現在の位置を取得し、該ターゲット仮想オブジェクトの現在の位置を目的地として決定する。
【0029】
1つの可能な例では、ターゲット仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクトであってもよく、第1仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクトの対抗仮想オブジェクトであってもよいし、コンピュータデバイスは、一定のシーン範囲内に1つ以上の対抗仮想オブジェクトを設置してもよく、各対抗仮想オブジェクトは、1つのターゲットシーン範囲に対応し、コンピュータデバイスは、対抗仮想オブジェクトに対応するターゲットシーンの範囲内にユーザ仮想オブジェクトが含まれていることを検出すると、該ユーザ仮想オブジェクトの現在の位置を目的地として、対抗仮想オブジェクトがユーザ仮想オブジェクトを追撃するように制御する。
【0030】
別の可能な例では、ターゲット仮想オブジェクトおよび第1仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクトであってもよく、例えば、ターゲット仮想オブジェクトおよび第1仮想オブジェクトは、同一のチームに属すようにしてもよく、該第1仮想オブジェクトの自動フォローモードがオン状態になるとき、該第1仮想オブジェクトのターゲットシーン範囲内に同一のチームに属するチームメイト仮想オブジェクトが含まれている場合、コンピュータデバイスは、該チームメイト仮想オブジェクトの現在の位置を目的地として、第1仮想オブジェクトがチームメイト仮想オブジェクトにリアルタイムでフォローして移動を行うように制御する。
【0031】
方式2では、
コンピュータデバイスは、第1仮想オブジェクトと対抗関連関係を有する第3仮想オブジェクトをターゲット仮想オブジェクトとして決定し、該ターゲット仮想オブジェクトの現在の位置を取得し、該ターゲット仮想オブジェクトの現在の位置を目的地として決定する。
【0032】
1つの可能な例では、ターゲット仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクトであってもよく、第1仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクトの対抗仮想オブジェクトであってもよいし、コンピュータデバイスは、第1仮想オブジェクトと第3仮想オブジェクトとの対抗関連関係を記憶してもよく、例えば、対抗仮想オブジェクトAがリアルタイムで追撃するのがユーザ仮想オブジェクトBである場合、対抗仮想オブジェクトAの目的地は、ユーザ仮想オブジェクトBの現在の位置になる。
【0033】
方式3では、
コンピュータデバイスは、第1仮想オブジェクトのタスク協力オブジェクトをターゲット仮想オブジェクトとして決定し、該ターゲット仮想オブジェクトの現在の位置を取得し、該ターゲット仮想オブジェクトの現在の位置を目的地として決定する。
【0034】
1つの可能な例では、第1仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクトまたは対抗仮想オブジェクトであってもよく、該第1仮想オブジェクトのタスク協力オブジェクトは、第1仮想オブジェクトと仮想付属関係を持っている仮想オブジェクトまたは同一のチームに属するチームメイト仮想オブジェクトであってもよく、例えば、仮想ペット、仮想隊長の兵士仮想オブジェクト、または小ゾンビ仮想オブジェクトなどであってもよい。例えば、ユーザ仮想オブジェクトの仮想ペットは、ユーザ仮想オブジェクトにリアルタイムでフォローして移動を行う。
【0035】
方式4では、
コンピュータデバイスは、仮想シーンにおいて選定された位置を取得し、該選定された位置を目的地として決定する。
【0036】
1つの可能なシーンでは、目的地は、予め選定されたシーンの位置であってもよく、例えば、1つの目的地、例えば山頂や武器庫の門前などが予め選定されており、複数の仮想オブジェクトが、該目的地を迅速に占拠する。
【0037】
説明すべきものとして、コンピュータデバイスは、ターゲット仮想オブジェクトの現在の位置、または、ユーザによって選定された位置を目的地とすることで、第1仮想オブジェクトが移動するように制御することができ、また、ターゲット仮想オブジェクトは、第1仮想オブジェクトと対抗関係、タスク協力関係などを持っていてもよく、これにより、オブジェクトジャンプの制御方法の適用性が豊富になっている。
【0038】
302で、仮想シーンにおいて第1仮想オブジェクトが目的地に向かって移動する過程では、コンピュータデバイスは、該第1仮想オブジェクトの現在の位置に基づいて、該第1仮想オブジェクトの現在の位置がジャンプ条件を満たすかどうかを検出する。
【0039】
本願の実施例では、コンピュータデバイスは、第1仮想オブジェクトの現在の位置を取得し、該現在の位置と、目的地とに基づいて、該第1仮想オブジェクトの現在の位置がジャンプ条件を満たすかどうかを検出することができる。
【0040】
1つの可能な実施形態では、ジャンプ条件は、現在の位置と目的地との間に歩行経路が含まれていない、ことであってもよい。歩行経路とは、歩行方式で移動を行う経路を指す。本ステップでは、コンピュータデバイスは、現在の位置に基づいて、該現在の位置と目的地との間に歩行経路が含まれているかどうかを検出し、該現在の位置と該目的地との間に歩行経路が含まれていない場合、該第1仮想オブジェクトの現在の位置がジャンプ条件を満たすと決定することができる。1つの可能な例では、コンピュータデバイスは、仮想シーンにおける各シーンオブジェクトおよび仮想オブジェクトの位置、例えば、房屋、川、コンテナや乗り物などの位置を、ナビゲーションメッシュで表示するようにしてもよい。ナビゲーションメッシュは、複数の多角形メッシュを含み、各多角形メッシュは、仮想シーンにおける1つの位置ノードを示すために使用されるものであり、コンピュータデバイスは、また、該ナビゲーションメッシュに基づいて、現在の位置と目的地との間の歩行経路を決定することもできる。本ステップでは、コンピュータデバイスは、現在の位置が所在する位置ノードに基づいて、ターゲット経路探索アルゴリズムを採用して、現在の位置が所在する位置ノードから目的地が所在する位置ノードまでの歩行経路を検索し、現在の位置が所在する位置ノードから目的地が所在する位置ノードまでの歩行経路が見つからない場合、該現在の位置がジャンプ条件を満たすと決定し、そうではない場合、該現在の位置がジャンプ条件を満たさないと決定する。
【0041】
1つの可能な例では、ターゲット経路探索アルゴリズムは、必要に応じて設定されてもよく、本願の実施例では、これに対して限定されず、例えば、ターゲット経路探索アルゴリズムは、A*(A-Star、ヒューリスティック探索)アルゴリズムであってもよく、ナビゲーションメッシュは、Nav Mesh(ナビゲーションメッシュ)であってもよく、各多角形メッシュの周囲には、隣接する複数の多角形が含まれており、隣接する多角形メッシュ同士が連通されており、仮想オブジェクトは、多角形メッシュから、隣接する多角形メッシュまで歩行することができる。隣接する多角形メッシュとは、多角形メッシュの周囲にある、該多角形メッシュと共通の辺を有する多角形メッシュを指す。歩行経路検索のプロセスは、以下のことを含んでもよく、即ち、コンピュータデバイスは、現在の位置が所在する多角形メッシュを開始点とし、目的地が所在する多角形メッシュを終了点として、A*アルゴリズムによって、開始点から終了点までの複数の中間ノードを順次に検索することで、1つの経路を検索し、検索に失敗した場合、これは、2つの地点の間では相手に到達できない、ということを示す。
【0042】
説明すべきものとして、コンピュータデバイスは、経路を検索する際に、1つの中間ノードを検索した場合、現在の中間ノードと終了点とに基づいて、終了点まで、次の中間ノードを続けて検索するようにしてもよく、かつ、コンピュータデバイスは、検索した複数の中間ノードを記憶する必要がなく、現在の位置と目的地との間に歩行経路が存在すると判断すればよく、具体的な歩行経路に含まれる各中間ノードを取得する必要がない。このため、記憶時間を節約し、経路検索の結果を素早く決定することができ、処理効率を向上させる。
【0043】
別の可能な実施形態では、ジャンプ条件は、現在の位置と目的地との間の最短経路の方向上で、該現在の位置の前方に障害物が含まれている、ことであってもよい。本ステップでは、コンピュータデバイスは、現在の位置と目的地との間の最短経路を決定することができ、該最短経路は、現在の位置から目的地までの直線方向であってもよく、第1仮想オブジェクトが目的地に向かって移動する過程では、コンピュータデバイスは、該第1仮想オブジェクトが最短経路に沿って移動するように制御することができ、該最短経路に沿った方向上で、現在の位置の前方の第1ターゲット範囲内に障害物が含まれているかどうかを検出し、該現在の位置の前方の第1ターゲット範囲内に障害物が含まれている場合、該現在の位置がジャンプ条件を満たすと決定することができる(ステップ303における第2ターゲット範囲と区別するために、本ステップにおけるターゲット範囲を第1ターゲット範囲と呼ぶ)。第1ターゲット範囲は、必要に応じて設定されてもよく、例えば、第1ターゲット範囲とは、第1仮想オブジェクトの前方の1メートルまたは2メートル内の範囲を指す。障害物とは、第1仮想オブジェクトの走行を妨げる物理オブジェクトを指し、例えば、川、石や欄干のうちの少なくとも1つである。
【0044】
本願の実施例では、コンピュータデバイスは、ステップ302のプロセスを周期的に実行し、現在の位置がジャンプ条件を満たしている場合、後続のステップ303~306のプロセス、つまり、オブジェクトジャンププロセスを実行することができる。1つの可能な実施形態では、第1仮想オブジェクトは、ゲームで予め設定されたAI(Artificial Intelligence、人工知能)オブジェクトであってもよく、該AIオブジェクト、例えばゾンビ形状の対抗仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクトと対抗することができ、予め設定されたアクションツリーに基づいて、ジャンププロセスを実行することができ、アクションツリーとは、AIオブジェクトのアクションノードによって構成された、AIオブジェクトのアクションロジックを指示するために使用されるツリー状構造であり、アクションノードの実行は、親ノードによる影響および制御を受けている。本ステップは、次のようにすることができ、即ち、第1仮想オブジェクトがAIオブジェクトである場合、コンピュータデバイスは、該第1仮想オブジェクトのアクションツリーに第1ノードを追加することができ、該第1ノードは、ターゲット周期に従ってステップ302の検出プロセスを実行することを指示するために使用されるものであり、これにより、現在の位置の検出状態を周期的に更新することが実現される。コンピュータデバイスは、また、アクションツリーに第2ノードを追加することもでき、該第2ノードは、現在の位置がジャンプ条件を満たす場合、ステップ303のプロセスを実行することを指示するために使用されるものであり、図4に示すように、AIオブジェクトの現在の位置がジャンプ条件を満たす場合、例えば、AIオブジェクトがユーザ仮想オブジェクトまで歩行できない場合、後続のステップ303~306のジャンププロセスを実行し、AIオブジェクトの現在の位置がジャンプ条件を満たさない場合、AIオブジェクトの正常な経路探索攻撃ロジックを実行し、つまり、AIオブジェクトがユーザ仮想オブジェクトまで歩行してユーザ仮想オブジェクトを攻撃するように制御する。
【0045】
1つの可能な例では、第1ノードは、service(サービス)ノードであってもよく、第2ノードは、タスクノード、例えば、decorator(デコレータ)ノードであってもよい。図5に示すように、serviceノードを例にして説明すると、serviceノードは、1秒あたりステップ302のプロセスを1回実行することにより、現在の位置がジャンプ条件を満たすかどうか、例えば、AIオブジェクトがユーザ仮想オブジェクトまで歩行できるかどうかを判断する、ように設定され得る。AIオブジェクトがユーザ仮想オブジェクトまで歩行できない場合、コンピュータデバイスは、該AIオブジェクトの状態を到達不能に設定し、そうではない場合、到達可能に設定し、該AIオブジェクトの状態が到達不能であると検出した場合、後続のステップ303~306のジャンププロセスを実行する。
【0046】
303で、第1仮想オブジェクトの現在の位置がジャンプ条件を満たす場合、コンピュータデバイスは、目的地の位置に基づいて、該第1仮想オブジェクトのターゲット着地点を決定する。
【0047】
ターゲット着地点とは、第1仮想オブジェクトがジャンプ動作を行うことで到達しようとする位置を指す。本願の実施例では、コンピュータデバイスは、目的地の歩行領域内で1つの地点を、ターゲット着地点として選択するようにしてもよい。または、コンピュータデバイスは、目的地に近い位置で1つの地点をターゲット着地点として選択するようにしてもよいし、あるいは、コンピュータデバイスは、直接に目的地をターゲット着地点とするようにしてもよい。これに対応して、本ステップは、以下の4つの実現方式のうちのいずれか1つを含むようにしてもよい。
【0048】
方式1で、
現在の位置がジャンプ条件を満たす場合、コンピュータデバイスは、目的地の歩行領域に基づいて、歩行領域内にあるターゲット着地点を決定する。
【0049】
ここで、歩行領域内のいずれかの位置と目的地との間に歩行経路が含まれており、つまり、該歩行領域内のいずれかの位置での第1仮想オブジェクトは、いずれも、該目的地まで歩行することができる。本ステップでは、目的地は、仮想シーンにおけるターゲット仮想オブジェクトの現在の位置であってもよい。
【0050】
本願の実施例では、仮想シーンには、複数の歩行領域が含まれており、コンピュータデバイスは、目的地の位置に基づいて、該目的地を含む歩行領域を、該目的地の歩行領域として決定するようにしてもよい。1つの可能な実施形態では、コンピュータデバイスは、また、目的地が所在する歩行領域内の小さな小範囲の領域を該目的地の歩行領域として選択するようしてもよいし、該プロセスは、コンピュータデバイスが、目的地の位置に基づいて、該目的地を含むターゲット範囲内の歩行領域を該目的地の歩行領域として決定するステップ、を含むようにしてもよい。例えば、コンピュータデバイスは、目的地を中心として、該目的地からの距離が第1ターゲット距離を超えない歩行領域を取得するようにしてもよい。
【0051】
コンピュータデバイスは、目的地の位置に基づいて、該目的地が所在する歩行領域を取得し、コンピュータデバイスは、また、目的地を中心として第1ターゲット距離を半径とする円形領域を、該目的地の歩行領域として取得するようにしてもよい。例えば、半径5メートルの円形の歩行領域を取得する。
【0052】
1つの可能な実施形態では、コンピュータデバイスは、第1仮想オブジェクトのジャンプ速度に基づいて、ターゲット着地点を選択するようにしてもよく、つまり、以下のステップaのプロセスになり、別の可能な実施形態では、コンピュータデバイスは、ユーザの選択に基づいて、ターゲット着地点を取得するようにしてもよく、つまり、以下のステップbのプロセスになる。
【0053】
ステップaで、コンピュータデバイスは、第1仮想オブジェクトの最大ジャンプ速度に基づいて、歩行領域における、該最大ジャンプ速度に対応するターゲット着地点を取得する。
【0054】
本願の実施例では、第1仮想オブジェクトのジャンプ速度範囲が制限されており、コンピュータデバイスは、該第1仮想オブジェクトの最大ジャンプ速度に基づいて、該第1仮想オブジェクトが最も遠くまでジャンプできるようにする地点をターゲット着地点として選択することができる。1つの可能な実施形態では、コンピュータデバイスは、第1仮想オブジェクトの最大ジャンプ速度を取得し、該最大ジャンプ速度に基づいて、該第1仮想オブジェクトの最大ジャンプ距離を決定することができ、コンピュータデバイスは、該最大ジャンプ距離と現在の位置とに基づいて、歩行領域における、最大ジャンプ距離に対応するターゲット着地点を取得することができる。
【0055】
1つの可能な例では、目的地と第1仮想オブジェクトの現在の位置とが同一の水平面に位置する場合、コンピュータデバイスは、第1仮想オブジェクトの最大ジャンプ速度に基づいて、該第1仮想オブジェクトの水平面での最も遠いジャンプ距離を決定することができ、コンピュータデバイスは、この最も遠いジャンプ距離に応じて、第1仮想オブジェクトの歩行領域において該最も遠いジャンプ距離に対応するターゲット着地点を決定することができる。
【0056】
別の可能な例では、目的地と第1仮想オブジェクトの現在の位置とが異なる水平高さに位置する場合、コンピュータデバイスは、該第1仮想オブジェクトの最大ジャンプ速度に基づいて、該第1仮想オブジェクトの水平面と垂直面での最も遠いジャンプ距離をそれぞれ決定することができ、コンピュータデバイスは、第1仮想オブジェクトの水平面と垂直面での最も遠いジャンプ距離に応じて、第1仮想オブジェクトの歩行領域において該最も遠いジャンプ距離に対応するターゲット着地点を決定する。
【0057】
ステップbで、コンピュータデバイスは、歩行領域において選定された位置を取得し、該選定された位置をターゲット着地点として決定する。
【0058】
本ステップでは、第1仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクトであってもよく、目的地は、ターゲット仮想オブジェクトの現在の位置、または、仮想シーンにおいて選定された位置であってもよい。
【0059】
コンピュータデバイスが端末である場合、コンピュータデバイスは、アプリケーションインターフェースに目的地の歩行領域を表示することができ、ユーザは、該歩行領域内で第1仮想オブジェクトのターゲット着地点を選択することができる。コンピュータデバイスは、ユーザによって選定されたターゲット着地点を取得する。1つの可能な例では、コンピュータデバイスは、また、ユーザによって選定されたターゲット着地点を取得した後、該ユーザによって選定されたターゲット着地点をサーバに送信することもできる。
【0060】
コンピュータデバイスがサーバである場合、ユーザが所在する端末は、目的地の歩行領域を表示することができ、端末は、該ユーザによって選定されたターゲット着地点をコンピュータデバイスに送信することができる。
【0061】
説明すべきものとして、第1仮想オブジェクトのジャンプ速度が制限されており、これにより、該第1仮想オブジェクトのジャンプ距離も制限されている。コンピュータデバイスは、第1仮想オブジェクトの最大ジャンプ速度を組み合わせて、該最大ジャンプ速度で到達できる地点をターゲット着地点として歩行領域内で選択することができ、これにより、第1仮想オブジェクトの1回のジャンプによるジャンプ距離をできるだけ遠くし、これによって、仮想オブジェクトのジャンプ距離が短い場合に走って移動する必要がまだある、ということが回避され、第1仮想オブジェクトがユーザ仮想オブジェクトである場合、ユーザ仮想オブジェクトの生命力値やヒットポイントなどの損失が多すぎる、ということも回避され、第1仮想オブジェクトのゲームでの仮想能力を最大限に向上させる。さらに、コンピュータデバイスは、ユーザに選択エントランスを提供し、ユーザによって選択された地点をターゲット着地点とすることもでき、これにより、ユーザのニーズをよりよく満たし、ユーザ体験を向上させる。
【0062】
方式2で、
現在の位置がジャンプ条件を満たす場合、コンピュータデバイスは、仮想シーンにおける目的地に最も近い位置をターゲット着地点として決定する。
【0063】
本ステップでは、目的地は、仮想シーンにおけるターゲット仮想オブジェクトの現在の位置であってもよい。コンピュータデバイスは、目的地の位置に基づいて、目的地を中心として、目的地の複数の隣接位置を取得することができ、コンピュータデバイスは、各隣接位置と目的地との間の距離を取得し、この複数の距離に応じて、この複数の隣接位置の中から、目的地に最も近い位置をターゲット着地点として選択する。
【0064】
1つの可能な例では、コンピュータデバイスがナビゲーションメッシュを用いて仮想シーンにおけるオブジェクトの位置を表示する場合、コンピュータデバイスは、目的地が所在する多角形メッシュに基づいて、目的地が所在する多角形メッシュの複数の隣接する多角形メッシュを取得し、隣接する多角形メッシュのそれぞれと、目的地が所在する多角形メッシュとの間の距離を順次に計算することにより、目的地が所在する多角形メッシュに最も近い、隣接する多角形メッシュを決定し、この隣接する多角形メッシュに対応する位置ノードを、ターゲット着地点とすることができる。
【0065】
方式3で、
現在の位置がジャンプ条件を満たす場合、コンピュータデバイスは、仮想シーンにおける目的地の隣接位置をターゲット着地点として決定する。
【0066】
本ステップでは、目的地は、仮想シーンにおけるターゲット仮想オブジェクトの現在の位置であってもよい。1つの可能な例では、コンピュータデバイスがナビゲーションメッシュを用いて仮想シーンにおけるオブジェクトの位置を表示する場合、コンピュータデバイスは、目的地が所在する多角形メッシュに基づいて、目的地が所在する多角形メッシュのいずれかの隣接する多角形メッシュを取得し、このいずれかの隣接する多角形メッシュに対応する位置ノードを、ターゲット着地点とすることができる。
【0067】
方式4で、
現在の位置がジャンプ条件を満たす場合、コンピュータデバイスは、目的地をターゲット着地点として決定する。
【0068】
本ステップでは、目的地は、仮想シーンにおいて選定された位置であってもよい。コンピュータデバイスは、また、ナビゲーションメッシュにおける、目的地が所在する多角形メッシュを取得し、目的地が所在する多角形メッシュに対応する位置ノードを、第1仮想オブジェクトのターゲット着地点とすることができる。第1仮想オブジェクトは、目的地まで直接にジャンプすることができる。
【0069】
説明すべきものとして、目的地がターゲット仮想オブジェクトの現在の位置である場合、コンピュータデバイスは、上記方式1~方式3によって、該目的地の歩行領域における位置、隣接位置、最近位置などに基づいて、ターゲット着地点を決定することができ、これにより、第1仮想オブジェクトとターゲット仮想オブジェクトとの間の衝突が回避される。目的地が予め選定された位置である場合、コンピュータデバイスは、上記の方式4によって、該目的地を直接に該ターゲット着地点とすることができ、これにより、計算時間が節約され、オブジェクトジャンプの制御方法の適用性を向上させる。
【0070】
304で、コンピュータデバイスは、現在の位置と目的地との間にジャンプ障害物が含まれているかどうかを検出し、現在の位置と目的地との間にジャンプ障害物が含まれている場合、第1仮想オブジェクトを移動させ、移動後の第1仮想オブジェクトの現在の位置を取得する。
【0071】
ジャンプ障害物とは、第1仮想オブジェクトがジャンプアップしてから、ターゲット着地点に到達するまでの間に、空中にぶつかる可能性のある物体を指す。現在の位置と目的地との間にジャンプ障害物が含まれていない場合、コンピュータデバイスは、ステップ305を直接に実行する。本ステップでは、コンピュータデバイスは、現在の位置と目的地との間の距離に基づいて、該現在の位置の第2ターゲット範囲内にジャンプ障害物が含まれているかどうかを検出することができ、該第2ターゲット範囲内にジャンプ障害物が含まれている場合、コンピュータデバイスは、第1仮想オブジェクトが該ジャンプ障害物から離れた方向に向かってターゲット移動距離だけ移動を行うように制御し、つまり、第1仮想オブジェクトがターゲット移動距離だけ後退するように制御し、移動後の現在の位置を取得することができる。
1つの可能な実施形態では、コンピュータデバイスは、また、第2ターゲット範囲内のジャンプ障害物の高さを検出し、該ジャンプ障害物の高さがターゲット高さを超える場合、第1仮想オブジェクトが該ジャンプ障害物から離れた方向に向かってターゲット移動距離だけ移動を行うように制御することができる。第2ターゲット範囲は、目的地の方向において現在の位置からの距離が第2ターゲット距離を超えない範囲であってもよく、第2ターゲット距離、ターゲット高さ、およびターゲット移動距離は、必要に応じて設定されてもよく、本願の実施例では、これに対して特に限定されず、例えば、第2ターゲット距離は、2メートルや3メートルなどであってもよい。ターゲット高さは、10メートルや8メートルなどであってもよい。ターゲット移動距離は、3メートルや1メートルなどであってもよい。1つの可能な例では、コンピュータデバイスは、ジャンプ障害物の複数の高さと複数の移動距離との間の対応関係を記憶することができる。コンピュータデバイスは、第2ターゲット範囲内のジャンプ障害物の高さを取得し、該複数の高さと移動距離との間の対応関係に基づいて、該ジャンプ障害物の高さに対応するターゲット移動距離を取得し、第1仮想オブジェクトが該ジャンプ障害物から離れた方向に向かってターゲット移動距離だけ移動を行うように制御する。例えば、ジャンプ障害物の高さが10メートルである場合、第1仮想オブジェクトは、それに応じて3メートル後退し、ジャンプ障害物の高さが15メートルである場合、第1仮想オブジェクトは、それに応じて5メートル後退するなどである。
【0072】
図6に示すように、第1仮想オブジェクトの目の前に高いコンテナが存在する場合、予測された可能なジャンプ軌跡に基づいて分かるように、第1仮想オブジェクトは、ジャンプアップした後、ターゲット着地点に到達する前に、空中でコンテナにぶつかり、該コンテナは、第1仮想オブジェクトのジャンプ障害物になる。このような場合、コンピュータデバイスは、第1仮想オブジェクトが一定の距離だけ後退してからジャンプするように制御することができる。図7に示すように、図7は、図6に示す仮想シーンの実際のシーンインターフェースの模式図であり、図7から、該仮想シーンの実際の形態がより明確に了解することができる。
【0073】
305で、コンピュータデバイスは、現在の位置とターゲット着地点とに基づいて、第1仮想オブジェクトが該現在の位置から該ターゲット着地点にジャンプするジャンプ軌跡を決定する。
【0074】
本願の実施例では、コンピュータデバイスは、まず、現在の位置からターゲット着地点にジャンプすることができるジャンプ速度を決定し、次に、該ジャンプ速度に基づいて、ジャンプ軌跡を決定することができる。本ステップには、コンピュータデバイスが、現在の位置とターゲット着地点とに基づいて、第1仮想オブジェクトの該現在の位置でのジャンプ速度を決定し、該ジャンプ速度に応じて、第1仮想オブジェクトの該現在の位置から該ターゲット着地点までのジャンプ軌跡を決定すること、が含まれ得る。ジャンプ速度には、該ジャンプ速度の速度大きさと速度方向が含まれている。
【0075】
1つの可能な実施形態では、ジャンプ軌跡は、放物線軌跡であってもよく、コンピュータデバイスは、現在の位置とターゲット着地点とに基づいて、以下の式1により、第1仮想オブジェクトのジャンプ速度を決定することができる。
【0076】
【数1】
ここで、xは、現在の位置からターゲット着地点までの水平変位を表し、yは、現在の位置からターゲット着地点までの、水平面に垂直な垂直変位を表し、vは、ジャンプ速度の速度大きさを表し、θは、ジャンプ速度の速度方向を表し、gは、重力加速度を表す。
【0077】
本願の実施例では、θは、速度方向と水平面との間の夾角であってもよく、θは、式2に示すとおりである。
【0078】
【数2】
コンピュータデバイスは、第1仮想オブジェクトの速度範囲を取得し、該速度範囲に含まれる複数の速度値に基づいて、上記の式1を満たす速度値および速度方向を取得することができ、例えば、コンピュータデバイスは、該速度範囲内の速度大きさの最小値vminから開始し、それを上記の式1に代入して、上記の式1を満たすかどうかを判断し、満たさない場合、この最小値からターゲット閾値だけ増大し、即ちvmin+Δvに増大して、上記の式1を満たすジャンプ速度を取得するまで、それを上記の式1に代入する。
【0079】
1つの可能な実施形態では、図8に示すように、コンピュータデバイスは、上記の式1に基づいて、2つのジャンプ軌跡を決定し、図8において、左側は、直接に下方へジャンプする場合に対応する第1ジャンプ軌跡であり、右側は、まず上方へジャンプしてから着地する場合に対応する第2ジャンプ軌跡である。図8において、2つの座標系の横座標は、水平方向での距離であり、縦座標は、垂直方向での距離であり、現在の位置は、(0,200)であり、ターゲット着地点は、(200,0)であり、単位は、メートルであってもよい。コンピュータデバイスは、まず上方へジャンプしてから着地する場合に対応する第2ジャンプ軌跡を選択するようにしてもよい。別の可能な実施形態では、コンピュータデバイスは、また、現在の位置とターゲット着地点との間の相対高さを組み合わせて、ジャンプ軌跡を決定することもできる。現在の位置の高さがターゲット着地点よりも高い場合、コンピュータデバイスは、直接に下方へジャンプする場合に対応する第1ジャンプ軌跡を選択するようにしてもよく、現在の位置の高さがターゲット着地点よりも低い場合、コンピュータデバイスは、まず上方へジャンプしてから着地する場合に対応する第2ジャンプ軌跡を選択するようにしてもよい。
【0080】
説明すべきものとして、第1仮想オブジェクトがAIオブジェクトである場合、コンピュータデバイスは、仮想オブジェクトのジャンププロセスを制御するために、該AIオブジェクトのアクションツリーにノードを追加する方式を採用して上記のステップ302~306のプロセスを実現することができ、1つの可能な例では、コンピュータデバイスは、ステップ302の検出ロジックを第1ノードに設定し、ステップ303~306のジャンプロジックを第2ノードに設定し、アクションツリーにこの第1ノードと第2ノードを追加すると、仮想オブジェクトのジャンプ制御プロセスを実現することができ、AIオブジェクトのアクションツリーを変更するが、該AIオブジェクトの既存のAIロジック、例えば、最下層の経路探索攻撃ロジックを変更する必要がなく、また、該アクションツリーにおけるノードを随時に追加したり削除したりすることができるため、これにより、本願の実施例の方法を、より便利に実現することができ、しかも、ナビゲーションメッシュに大量のリンクブリッジを設定する必要もなく、これによって、オブジェクトジャンプの制御方法の適用性を向上させる。
【0081】
306で、コンピュータデバイスは、ジャンプ軌跡に基づいて、第1仮想オブジェクトが現在の位置からターゲット着地点にジャンプするように制御する。
【0082】
コンピュータデバイスは、ジャンプ軌跡に基づいて、第1画像と第2画像との間に、ジャンプ過程に対応する複数の中間画像を挿入するようにしてもよい。本ステップでは、コンピュータデバイスは、ジャンプ軌跡に基づいて、第1仮想オブジェクトが現在の位置から離れてからターゲット着地点に到達する前の複数の空中位置を取得することができ、コンピュータデバイスは、該複数の空中位置に基づいて、第1仮想オブジェクトの複数の中間画像を取得し、各中間画像は、1つの空中位置に位置する第1仮想オブジェクトを示すために使用されるものであり、コンピュータデバイスは、該複数の中間画像の再生順序に基づいて、該複数の中間画像を再生する。
【0083】
説明すべきものとして、コンピュータデバイスは、端末である場合、上記のステップに基づいて、第1仮想オブジェクトが現在の位置からターゲット着地点へジャンプする過程を表示する。コンピュータデバイスは、サーバである場合、上記複数の空中位置を取得し、該複数の空中位置を端末に送信することができ、端末は、複数の中間画像を取得し、該複数の中間画像の再生順序に基づいて、該複数の中間画像を再生する。
【0084】
1つの可能な実施形態では、コンピュータデバイスは、ジャンプ軌跡に基づいて、現在の位置に対応するジャンプ開始時間から、ターゲット期間おきに、第1仮想オブジェクトの中間位置を1回取得し、ターゲット着地点に対応するジャンプ終了時間になると、取得を停止するようにしてもよく、これにより、複数の中間位置が得られる。コンピュータデバイスは、第1仮想オブジェクトのオブジェクト表示データおよび各中間位置に基づいて、各中間画像において、対応する中間位置に位置する第1仮想オブジェクトをレンダリングして表示する。
【0085】
1つの可能なシーンでは、目的地は、ターゲット仮想オブジェクトの現在の位置であり、第1仮想オブジェクトは、AIオブジェクトであってもよく、ターゲット仮想オブジェクトは、ユーザ仮想オブジェクトであってもよく、コンピュータデバイスは、第1仮想オブジェクトがターゲット着地点にジャンプするように制御する際に、コンピュータデバイスは、該AIオブジェクトの経路探索攻撃ロジックに基づいて、該AIオブジェクトが該ターゲット仮想オブジェクトを攻撃する過程を表示するようにしてもよい。
【0086】
本願の実施例のプロセスをより明確に説明するために、以下、図9に示すフローチャートを用いて、上記ステップ301~306を説明し、AIオブジェクトを例にして、コンピュータデバイスは、該AIオブジェクトがユーザ仮想オブジェクトまで歩行できないと検出した場合、ユーザ仮想オブジェクトの周囲からターゲット着地点、例えばユーザ仮想オブジェクトの歩行領域内の地点を選択し、コンピュータデバイスは、該AIオブジェクトの速度範囲に基づいて、上記のステップ305の式1により、速度範囲内の最小値から開始し、それを上記の式1に代入して計算し、失敗すると、該最小値から増大して、上記の式1を満たすジャンプ速度を決定するまで、それを上記の式1に続けて代入し計算して、第1仮想オブジェクトが該ジャンプ速度でターゲット着地点にジャンプしてユーザ仮想オブジェクトを攻撃するように制御する。
【0087】
本願の実施例では、コンピュータデバイスは、目的地の位置に基づいてターゲット着地点を取得し、ジャンプ軌跡を決定して、第1仮想オブジェクトが現在の位置から該ターゲット着地点にジャンプするように制御することができるので、予め設定されたジャンプ地点に従ってジャンプする必要がなく、従って、歩行不能領域に大量のリンクブリッジを事前に設定することが省略され、オブジェクトジャンプの制御のコストが節約され、リソース利用率を向上させる。
【0088】
理解すべきものとして、本願の各実施例における各ステップは、必ずしも、ステップの番号に示される順序に従って順次に実行するとは限らない。本明細書において明確に記載されない限り、これらのステップの実行順序には厳格な制限がなく、これらのステップは、別の順序で実行されてもよい。また、各実施例では、少なくとも一部のステップは、複数のサブステップまたは複数の段階を含んでもよく、これらのサブステップまたは段階は、必ずしも同一時刻で実行するとは限らず、異なる時刻で実行してもよいし、これらのサブステップまたは段階の実行順序も必ずしも順次に実施するわけではなく、他のステップ、他のステップのサブステップまたは段階のうちの少なくとも一部と順番にまたは交互に実行してもよい。
【0089】
図10は、本願の実施例によって提供されるオブジェクトジャンプの制御装置の構造の模式図である。図10に示すように、該装置は、
仮想シーンにおいて第1仮想オブジェクトが目的地へ移動する過程で、該第1仮想オブジェクトの現在の位置がジャンプ条件を満たす場合、該目的地の位置に基づいて、該第1仮想オブジェクトのターゲット着地点を決定し、さらに、該現在の位置と該ターゲット着地点とに基づいて、該第1仮想オブジェクトが該現在の位置から該ターゲット着地点にジャンプするジャンプ軌跡を決定する決定モジュール1001と、
該ジャンプ軌跡に基づいて、該第1仮想オブジェクトが該現在の位置から該ターゲット着地点にジャンプするように制御するジャンプ制御モジュール1002と、を含む。
【0090】
1つの可能な実現形態では、決定モジュール1001は、さらに、
該現在の位置が該ジャンプ条件を満たす場合、該目的地の歩行領域に基づいて、該歩行領域内のターゲット着地点を決定することであって、該歩行領域内のいずれかの位置と該目的地との間に歩行経路が含まれていることと、
該現在の位置が該ジャンプ条件を満たす場合、該仮想シーンにおける該目的地に最も近い位置を該ターゲット着地点として決定することと、
該現在の位置が該ジャンプ条件を満たす場合、該仮想シーンにおける該目的地の隣接位置を該ターゲット着地点として決定することと、
該現在の位置が該ジャンプ条件を満たす場合、該目的地を該ターゲット着地点として決定することと、のうちのいずれか1つのために使用される。
【0091】
1つの可能な実現形態では、決定モジュール1001は、さらに、
該第1仮想オブジェクトの最大ジャンプ速度に基づいて、該歩行領域における、該最大ジャンプ速度に対応するターゲット着地点を取得することと、
該歩行領域において選定された位置を取得し、該選定された位置を該ターゲット着地点として決定することと、のうちのいずれか1つのために使用される。
【0092】
1つの可能な実現形態では、該目的地とは、該仮想シーンにおけるターゲット仮想オブジェクトの現在の位置、または、該仮想シーンにおいて選定された位置を指す。
【0093】
1つの可能な実現形態では、該ジャンプ条件は、該現在の位置と該目的地との間に歩行経路が含まれていないこと、または、該現在の位置と該目的地との間の最短経路の方向上で、該現在の位置の前方に障害物が含まれていること、を含む。
【0094】
1つの可能な実現形態では、決定モジュール1001は、さらに、該現在の位置と該ターゲット着地点とに基づいて、該第1仮想オブジェクトの該現在の位置でのジャンプ速度を決定し、該ジャンプ速度に応じて、該第1仮想オブジェクトの該現在の位置から該ターゲット着地点までのジャンプ軌跡を決定するために使用される。
【0095】
1つの可能な実現形態では、該装置は、さらに、
該現在の位置と該目的地との間にジャンプ障害物が含まれている場合、該第1仮想オブジェクトを移動させ、移動後の該第1仮想オブジェクトの現在の位置を取得する取得モジュールをさらに含み、移動後の該第1仮想オブジェクトと該ターゲット着地点との距離は、移動前の該第1仮想オブジェクトと該ターゲット着地点との距離よりも大きい。
【0096】
1つの可能な実現形態では、ジャンプ制御モジュール1002は、さらに、該ジャンプ軌跡に基づいて、該第1仮想オブジェクトが該現在の位置から離れてから該ターゲット着地点に到着する前の複数の空中位置を取得し、該複数の空中位置に基づいて、該第1仮想オブジェクトの複数の中間画像を取得し、該複数の中間画像の再生順序に基づいて、該複数の中間画像を再生するために使用され、各中間画像は、1つの空中位置に位置する第1仮想オブジェクトを示すために使用されるものである。
【0097】
本願の実施例では、コンピュータデバイスは、目的地の位置に基づいてターゲット着地点を取得し、ジャンプ軌跡を決定して、第1仮想オブジェクトが現在の位置から該ターゲット着地点にジャンプするように制御することができるので、予め設定されたジャンプ地点に従ってジャンプする必要がなく、従って、歩行不能領域に多くのリンクブリッジを事前に設定することが省略され、オブジェクトジャンプの制御のコストが節約され、リソース利用率を向上させる。
【0098】
上記すべての可能な技術案は、任意の組み合わせを採用して本開示の可能な実施例を形成することができ、ここでは詳しく説明しない。
【0099】
説明すべきものとして、上記の実施例によって提供されるオブジェクトジャンプの制御装置は、オブジェクトがジャンプするように制御する際に、上記の各機能モジュールの区分のみを例に挙げて説明するが、実際の適用においては、上記の機能の全部または一部を達成するために、必要に応じて、上記の機能を異なる機能モジュールに割り当てて完成させることができ、すなわち、コンピュータデバイスの内部構造を異なる機能モジュールに区分することができる。また、上記の実施例によって提供されるオブジェクトジャンプの制御装置は、オブジェクトジャンプの制御方法の実施例と同一の概念に属し、その具体的な実現プロセスについては、方法の実施例を参照すればよく、ここでは詳しく説明しない。
【0100】
図11は、本願の実施例によって提供される端末の構造の模式図である。該端末1100は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、MP3(Moving Picture Experts Group Audio Layer III、動画専門家グループオーディオレイヤ3)プレーヤー、MP4(Moving Picture Experts Group Audio Layer IV、動画専門家グループオーディオレイヤ4)プレーヤー、ノートパソコンやデスクトップコンピュータであってもよい。端末1100は、ユーザデバイス、携帯型端末、ラップトップ型端末、デスクトップ型端末などの他の名称と呼ぶこともある。
【0101】
一般的に、端末1100は、プロセッサ1101とメモリ1102とを備える。
【0102】
プロセッサ1101は、1つまたは複数の処理コアを備えるようにしてよく、例えば、4コアプロセッサ、8コアプロセッサなどである。プロセッサ1101は、DSP(Digital Signal Processing、デジタル信号処理)、FPGA(Field―Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)、PLA(Programmable Lplogic Array、プログラマブルロジックアレイ)のうちの少なくとも1つのハードウェア形式を採用して実現するようにしてもよい。プロセッサ1101は、メインプロセッサとコプロセッサとを備えるようにしてもよく、メインプロセッサは、起動状態でのデータを処理するためのプロセッサであり、CPU(central processing unit、中央プロセッサ)とも呼び、コプロセッサは、待機状態でのデータを処理するための低消費電力プロセッサである。いくつかの実施例では、プロセッサ1101には、GPU(Graphics Processing Unit、グラフィックスプロセッシングユニット)が集積されているようにしてもよく、GPUは、ディスプレイに表示する必要のあるコンテンツへのレンダリングおよび描画を担当するために使用される。いくつかの実施例では、プロセッサ1101は、AI(Artificial Intelligence、人工知能)プロセッサを備えるようにしてもよく、このAIプロセッサは、マシン学習に関するコンピューティング動作を処理するために使用される。
【0103】
メモリ1102は、1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を備えるようにしてよく、このコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、非一時的なものとしうる。メモリ1102はまた、高速ランダムアクセスメモリと、不揮発性メモリとを備えるようにしてもよいし、例えば、1つまたは複数の磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリ記憶デバイスなどである。いくつかの実施例では、メモリ1102における非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、少なくとも1つの命令を記憶するために使用され、この少なくとも1つの命令は、プロセッサ1101によって実行されることで、本願の方法実施例によって提供されるオブジェクトジャンプの制御方法を実現するために使用されるものである。
【0104】
いくつかの実施例では、端末1100は、オプションとして、周辺デバイスインターフェース1103と、少なくとも1つの周辺デバイスとを備えるようにしてもよい。プロセッサ1101、メモリ1102、および周辺デバイスインターフェース1103の間では、バスまたは信号線によって接続されるようにしてもよい。各周辺デバイスは、バス、信号線、または回路ボードを介して周辺デバイスインターフェース1103と接続されるようにしてもよい。具体的に、周辺デバイスには、無線周波数回路1104と、ディスプレイ1105と、カメラコンポーネント1106と、オーディオ回路1107と、位置決めコンポーネント1108と、電源1109とのうちの少なくとも1つが含まれる。
【0105】
周辺デバイスインターフェース1103は、I/O(Input/Output、入力/出力)に関連する少なくとも1つの周辺デバイスをプロセッサ1101およびメモリ1102に接続するために使用されてもよい。いくつかの実施例では、プロセッサ1101、メモリ1102、および周辺デバイスインターフェース1103は、同一のチップまたは回路ボードに集積され、いくつかの他の実施例では、プロセッサ1101、メモリ1102、および周辺デバイスインターフェース1103のうちのいずれかの1つまたは2つは、単独のチップまたは回路ボード上で実現されてもよく、本実施例は、これに対して限定を行わない。
【0106】
無線周波数回路1104は、RF(Radio Frequency、無線周波数)信号(電磁信号とも呼ぶ)を受送信するために使用される。無線周波数回路1104は、電磁信号を介して通信ネットワークおよび他の通信デバイスと通信を行う。無線周波数回路1104は、電気信号を電磁信号に変換して送信を行うか、または受信した電磁信号を電気信号に変換する。オプションとして、無線周波数回路1104は、アンテナシステム、RFトランシーバ、1つまたは複数の増幅器、チューナ、発振器、デジタル信号プロセッサ、コーデックチップセット、ユーザIDモジュールカードなどを備えている。無線周波数回路1104は、少なくとも1つの無線通信プロトコルによって他の端末と通信するようにしてよい。この無線通信プロトコルは、ワールドワイドウェブ、メトロポリタンエリアネットワーク、イントラネット、各世代移動通信ネットワーク(2G、3G、4Gおよび5G)、無線LANおよび/またはWiFi(Wireless Fidelity、ワイヤレスフィデリティ)ネットワークを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施例では、無線周波数回路1104は、NFC(Near Field Communication、近距離無線通信)に関する回路を備えるようにしてもよいし、本願は、これに対して限定を行わない。
【0107】
ディスプレイ1105は、UI(User Interface、ユーザインターフェース)を表示するために使用される。このUIは、グラフ、テキスト、アイコン、ビデオおよびそれらの任意の組み合わせを含むようにしてもよい。ディスプレイ1105がタッチディスプレイである場合、ディスプレイ1105は、ディスプレイ1105の表面または表面の上方にあるタッチ信号を収集する能力を持っている。このタッチ信号は、制御信号として、プロセッサ1101に入力して処理されるようにしてもよい。このとき、ディスプレイ1105は、また、仮想ボタンおよび/または仮想キーボード(ソフトボタンおよび/またはソフトキーボードとも呼ぶ)を提供するために使用されるようにしてもよい。いくつかの実施例では、ディスプレイ1105は、1つであってもよく、端末1100のフロントパネルに設置されてもよいし、他の実施例では、ディスプレイ1105は、少なくとも2つであってもよく、端末1100の異なる表面にそれぞれ設置されてもよく、または折り畳みされた設計として表示されてもよいし、また、いくつかの実施例では、ディスプレイ1105は、フレキシブルディスプレイであってもよく、端末1100の曲げ面または折りたたみ面に設けられてもよい。さらに、ディスプレイ1105は、非長方形の不規則な図形に設定されるようにしてもよく、つまり、異形のスクリーンとなる。ディスプレイ1105は、LCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)、OLED(Organic Light-Emiting Diode、有機発光ダイオード)などの材質で製造されるようにしてよい。
【0108】
カメラコンポーネント1106は、画像またはビデオを収集するために使用される。オプションとして、カメラコンポーネント1106は、フロントカメラおよびバックカメラを含む。通常、フロントカメラは、端末のフロントパネルに設置されており、バックカメラは、端末の背面に設置される。いくつかの実施例では、バックカメラは、少なくとも2つあり、それぞれが、メインカメラ、被写界深度カメラ、広角カメラ、望遠カメラのうちのいずれかであり、これによって、メインカメラと被写界深度カメラの融合による背景ボケ機能の実現、メインカメラと広角カメラの融合によるパノラマ撮影およびVR(Virtual Reality、バーチャルリアリティ)撮影の機能、またはその他の融合撮影機能が実現される。いくつかの実施例では、カメラコンポーネント1106は、フラッシュをさらに備えるようにしてもよい。フラッシュは、単色温度フラッシュであってもよく、二色温度フラッシュであってもよい。二色温度フラッシュとは、暖かい光のフラッシュと冷たい光のフラッシュの組み合わせであり、異なる色温度での光線補償に使用されるようにしてもよい。
【0109】
オーディオ回路1107は、マイクロフォンとスピーカとを備えるようにしてもよい。マイクロフォンは、ユーザおよび環境の音波を収集して、音波を電気信号に変換してプロセッサ1101に入力して処理し、または無線周波数回路1104に入力して音声通信を実現するために使用される。ステレオの収集またはノイズ低減の目的から、マイクロフォンは、複数あってもよく、それぞれが端末1100の異なる部分に設けられてもよい。マイクロフォンは、アレイマイクロフォンまたは全方向性収集型マイクロフォンであってもよい。スピーカは、プロセッサ1101または無線周波数回路1104からの電気信号を音波に変換するために使用される。スピーカは、伝統的な薄膜スピーカであってもよく、圧電セラミックスピーカーであってもよい。スピーカは、圧電セラミックスピーカーであると、電気信号を人間の聞こえる音波に変換するだけでなく、電気信号を人間の聞こえない音波に変換することで距離測定などの用途のために使用されてもよい。いくつかの実施例では、オーディオ回路1107は、ヘッドホンジャックを備えるようにしてもよい。
【0110】
位置決めコンポーネント1108は、端末1100の現在の地理的位置を位置決めることで、ナビゲーションまたはLBS(Location Based Service、位置に基づくサービス)を実現するために使用される。位置決めコンポーネント1108は、米国のGPS(Global Positioning System、グローバルポジショニングシステム)、中国の北斗システム、またはロシアのグレイナスシステム、または欧州連合のガリレオシステムに基づく位置決めコンポーネントであってよい。
【0111】
電源1109は、端末1100における各コンポーネントに電力を供給するために使用される。電源1109は、交流、直流、使い捨て電池、または充電式電池であってもよい。電源1109が充電式電池を含む場合、この充電式電池は、有線充電または無線充電をサポートすることもできる。この充電式電池は、高速充電技術をサポートするために使用されるようにしてもよい。
【0112】
いくつかの実施例では、端末1100は、1つまたは複数のセンサ1110を備えるようにしてもよい。この1つまたは複数のセンサ1110は、加速度センサ1111、ジャイロセンサ1112、圧力センサ1113、指紋センサ1114、光学センサ1115、および近接センサ1116を含むが、これらに限定されない。
【0113】
加速度センサ1111は、端末1100で確立された座標系の3つの座標軸での加速度の大きさを検出することができる。例えば、加速度センサ1111は、重力加速度の3つの座標軸での成分を検出するために使用されるようにしてもよい。プロセッサ1101は、加速度センサ1111によって収集された重力加速度信号に基づいて、ディスプレイ1105が横方向または縦方向のビューでユーザインターフェースの表示を行うように制御することができる。加速度センサ1111は、ゲームまたはユーザの動きデータの収集にも使用され得る。
【0114】
ジャイロセンサ1112は、端末1100の本体方向および回転角度を検出することができ、ジャイロセンサ1112は、加速度センサ1111と協働して、ユーザによる端末1100への3D動作を収集することができる。プロセッサ1101は、ジャイロセンサ1112によって収集されたデータに基づいて、動作感知(例えば、ユーザの傾き操作に応じてUIを変化させる)、撮影時の画像安定、ゲーム制御、および慣性ナビゲーションなどの機能を実現することができる。
【0115】
圧力センサ1113は、端末1100のサイドフレームおよび/またはディスプレイ1105の下部に設けられてもよい。圧力センサ1113は、端末1100のサイドフレームに設けられる場合、ユーザによる端末1100への把持信号を検出することができ、プロセッサ1101は、圧力センサ1113によって収集された把持信号に基づいて、左手と右手の識別またはショートカット操作を行う。圧力センサ1113がディスプレイ1105の下部に設けられる場合、プロセッサ1101は、ユーザによるディスプレイ1105への圧力操作に応じて、UIインターフェース上の操作可能なコントロールへの制御を実現する。操作可能なコントロールは、ボタンコントロール、スクロールバーコントロール、アイコンコントロール、メニューコントロールのうちの少なくとも1つを含む。
【0116】
指紋センサ1114は、ユーザの指紋を収集するために使用され、プロセッサ1101が、指紋センサ1114によって収集された指紋からユーザの身分を識別するか、または、指紋センサ1114が、収集した指紋からユーザの身分を識別する。ユーザの身分が信頼できる身分であると識別された場合、プロセッサ1101は、そのユーザに対して、関連するセンシティブな操作を実行するように許可し、このセンシティブな操作は、スクリーンのロック解除、暗号化情報の閲覧、ソフトウェアのダウンロード、支払い、および設定の変更などを含む。指紋センサ1114は、端末1100の正面、背面、または側面に設けられてもよい。端末1100に物理的なキーまたはベンダーLogoが設けられている場合、指紋センサ1114は、物理的なキーまたはベンダーLogoと一体化することができる。
【0117】
光学センサ1115は、環境光強度を収集するために使用される。一実施例では、プロセッサ1101は、光学センサ1115によって収集された環境光強度に応じて、ディスプレイ1105の表示輝度を制御するようにしてよい。具体的には、環境光強度が高い場合、ディスプレイ1105の表示輝度を高くし、環境光強度が低い場合、ディスプレイ1105の表示輝度を低くする。別の実施例では、プロセッサ1101は、光学センサ1115によって収集された環境光強度に従って、カメラコンポーネント1106の撮影パラメータを動的に調整することもできる。
【0118】
近接センサ1116は、距離センサとも呼び、通常、端末1100のフロントパネルに設けられている。近接センサ1116は、ユーザと端末1100の正面との間の距離を収集するために使用される。1つの実施例では、近接センサ1116が、ユーザと端末1100の正面との距離が徐々に小さくなっていることを検出した場合、プロセッサ1101は、点灯状態から消灯状態に切り換えるように、ディスプレイ1105を制御し、近接センサ1116が、ユーザと端末1100の正面との距離が徐々に大きくなっていることを検出した場合、プロセッサ1101は、消灯状態から点灯状態に切り替えるように、ディスプレイ1105を制御する。
【0119】
当業者であれば、図11に示す構造は、端末1100への限定を構成するものではなく、図示のものよりも多いまたは少ないコンポーネントを含んだり、またはいくつかのコンポーネントを組み合わせたり、あるいは異なるコンポーネントの配置を採用したりすることができる、ということを理解することができる。
【0120】
図12は、本願の実施例によって提供されるサーバの構造の模式図であり、このサーバ1200は、構成または性能の違いにより、大きな差異を生じる場合があり、1つ以上のプロセッサ(CPU:central processing units)1201と、1つ以上のメモリ1202とを含んでもよく、ここで、このメモリ1202には、少なくとも1つの命令が記憶されており、この少なくとも1つの命令は、該プロセッサ1201によってロードされて実行され、上記の各方法の実施例によって提供されるオブジェクトジャンプの制御方法を実現するために使用されるものである。もちろん、このサーバは、入出力を行うために、有線または無線ネットワークインターフェース、キーボードおよび入出力インターフェースなどの構成要素を含むようにしてよく、このサーバは、また、デバイス機能を実現するための他の構成要素を含むようにしてもよいが、ここでは詳しく説明しない。
【0121】
例示的な実施例では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えば、命令が含まれているメモリがさらに提供され、上記の命令は、コンピュータデバイスにおけるプロセッサによって実行されて、上記の実施例におけるオブジェクトジャンプの制御方法を完成することができる。例えば、このコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、ROM(Read-Only Memory、読み取り専用メモリ)、RAM(Random Access Memory、ランダムアクセスもメモリ)、CD-ROM(Compact Disc Read-Only Memory、コンパクトディスク読み取り専用メモリ)、磁気テープ、フロッピーディスク(登録商標)や光データ記憶デバイスなどであってもよい。
【0122】
当業者であれば、上記の実施例を実現するためのステップの全部または一部が、ハードウェアによって達成されてもよく、プログラムによって関連するハードウェアに命令して達成されてもよい、ということを理解するはずである。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよく、記憶媒体は、読み取り専用メモリ、磁気ディスクまたは光ディスクなどであってもよい。
【0123】
上記は、本願の好適な実施例にすぎず、本願を制限するものではなく、本願の精神および原理の範囲内で行われたいかなる変更、均等置換、改善などは、すべて本願の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】