(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-21
(54)【発明の名称】複合型フィルター組立体
(51)【国際特許分類】
H01P 1/208 20060101AFI20220713BHJP
H01P 11/00 20060101ALI20220713BHJP
【FI】
H01P1/208 Z
H01P11/00 200
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021566581
(86)(22)【出願日】2020-05-07
(85)【翻訳文提出日】2021-11-09
(86)【国際出願番号】 KR2020005972
(87)【国際公開番号】W WO2020231066
(87)【国際公開日】2020-11-19
(31)【優先権主張番号】10-2019-0054809
(32)【優先日】2019-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0049494
(32)【優先日】2020-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508112782
【氏名又は名称】ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クウォン ウォン リー
(72)【発明者】
【氏名】スン キュン キム
(72)【発明者】
【氏名】チャン ホ リー
【テーマコード(参考)】
5J006
【Fターム(参考)】
5J006HC02
5J006HC03
5J006JA01
5J006JA13
5J006LA02
5J006LA22
5J006ND03
(57)【要約】
【課題】キャビティフィルター及び誘電体共振フィルターが複合的に適用され、各フィルターが位置するキャビティ間のウィンドウの開放方向を設計できる複合型フィルター組立体を提供する。
【解決手段】複合型フィルター組立体は、ハウジングに一側に開口するように形成された多数のキャビティのうちいずれか一つ(以下、「基準キャビティ」と称する)に備えられたキャビティフィルター及び前記基準キャビティに隣接する少なくとも2つのキャビティ(以下、「隣接キャビティ」と称する)にそれぞれ備えられた誘電体共振フィルターを含む。前記キャビティフィルターと前記少なくとも2つの誘電体共振フィルターとの間のノッチ特性が、前記基準キャビティと前記隣接キャビティとの間の隔壁の一部が切開されて相互連通するウィンドウにより調節されるように、前記ウィンドウは、真ん中を中心として左右に異なる位置に偏心するように設計される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングに一側に開口するように形成された多数のキャビティのうちいずれか一つ(以下、「基準キャビティ」と称する)に備えられたキャビティフィルターと、
前記基準キャビティに隣接する少なくとも2つのキャビティ(以下、「隣接キャビティ」と称する)にそれぞれ備えられた誘電体共振フィルターと、を含み、
前記キャビティフィルターと前記少なくとも2つの誘電体共振フィルターとの間のノッチ特性が、前記基準キャビティと前記隣接キャビティとの間の隔壁の一部が切開されて相互連通するウィンドウにより調節されるように、前記ウィンドウは、真ん中を中心として左右に異なる位置に偏心するように設計される、複合型フィルター組立体。
【請求項2】
前記ウィンドウは、前記基準キャビティ及び前記隣接キャビティの底面から所定の高さを有する、請求項1に記載の複合型フィルター組立体。
【請求項3】
前記誘電体共振フィルターが2つ備えられ、相互隣接するように備えられたと仮定して、前記誘電体フィルターをそれぞれ第1誘電体フィルター及び第2誘電体フィルターであると定義するとき、
前記ウィンドウは、
前記キャビティフィルターと前記第1誘電体フィルターとの間の隔壁に形成された第1ウィンドウと、
前記キャビティフィルターと前記第2誘電体フィルターとの間の隔壁に形成された第2ウィンドウと、を含む、請求項1に記載の複合型フィルター組立体。
【請求項4】
前記キャビティフィルターと前記第1誘電体フィルターとの間にC-ノッチを生成するために、前記第1ウィンドウは、前記第1誘電体フィルターと前記第2誘電体フィルターとの境界部位である内側に偏心するように切開形成された、請求項3に記載の複合型フィルター組立体。
【請求項5】
前記キャビティフィルターと前記第1誘電体フィルターとの間にL-ノッチを生成するために、前記第1ウィンドウは、前記第1誘電体フィルターと前記第2誘電体フィルターとの境界部位と反対側である外側に偏心するように切開形成された、 請求項3に記載の複合型フィルター組立体。
【請求項6】
前記誘電体共振フィルターが3つ備えられ、前記基準キャビティの周辺で相互隣接するように備えられたと仮定して、前記誘電体フィルターのうち真ん中に位置した誘電体フィルターを第1誘電体フィルターであると定義し、前記第1誘電体フィルターの一側に位置した誘電体フィルターを第2誘電体フィルター及び前記第1誘電体フィルターの他側に位置した誘電体フィルターを第3誘電体フィルターであると定義するとき、
前記ウィンドウは、
前記キャビティフィルターと前記第1誘電体フィルターとの間の隔壁に形成された第1ウィンドウと、
前記キャビティフィルターと前記第2誘電体フィルターとの間の隔壁に形成された第2ウィンドウと、
前記キャビティフィルターと前記第3誘電体フィルターとの間の隔壁に形成された第3ウィンドウと、を含む、請求項1に記載の複合型フィルター組立体。
【請求項7】
前記キャビティフィルターと前記第1誘電体フィルターとの間のマルチC-ノッチを生成するために、前記第1ウィンドウは、前記第1誘電体フィルターと前記第3誘電体フィルターとの境界部位である内側に偏心するように切開形成され、前記第2ウィンドウは、前記第1誘電体フィルターと前記第2誘電体フィルターとの境界部位である内側または外側に偏心するように切開形成された、請求項6に記載の複合型フィルター組立体。
【請求項8】
前記キャビティフィルターと前記第1誘電体フィルターとの間のマルチL-ノッチを生成するために、前記第1ウィンドウは、前記第1誘電体フィルターと前記第3誘電体フィルターとの境界部位と反対側である外側に偏心するように切開形成され、前記第2ウィンドウは、前記第1誘電体フィルターと前記第2誘電体フィルターとの境界部位である内側または外側に偏心するように切開形成された、請求項6に記載の複合型フィルター組立体。
【請求項9】
前記第3ウィンドウは、前記第1誘電体フィルターと前記第3誘電体フィルターとの境界部位である内側または外側に偏心するように切開形成された、請求項7または請求項8に記載の複合型フィルター組立体。
【請求項10】
前記誘電体共振フィルターが3つ備えられ、前記基準キャビティの周辺で相互隣接するように備えられたと仮定して、前記誘電体フィルターのうち真ん中に位置した誘電体フィルターを第1誘電体フィルターであると定義し、前記第1誘電体フィルターの一側に位置した誘電体フィルターを第2誘電体フィルター及び前記第1誘電体フィルターの他側に位置した誘電体フィルターを第3誘電体フィルターであると定義するとき、
前記ウィンドウは、前記キャビティフィルターと前記第1誘電体フィルターとの間には形成されず、
前記キャビティフィルターと前記第2誘電体フィルターとの間の隔壁に形成された第2ウィンドウと、
前記キャビティフィルターと前記第3誘電体フィルターとの間の隔壁に形成された第3ウィンドウと、を含む、請求項1に記載の複合型フィルター組立体。
【請求項11】
前記キャビティフィルターと前記第2誘電体フィルターとの間のC-ノッチを生成するために、前記第2ウィンドウは、前記第1誘電体フィルターが備えられた内側に偏心するように切開形成された、請求項10に記載の複合型フィルター組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合型フィルター組立体(MULTI TYPE FILTER ASSEMBLY)に関するものであって、より詳細には、フィルター配置設計の標準を提示すると同時に、ノッチ特性を極大化することができる複合型フィルター組立体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、基地局装置に適用されたフィルターは、キャビティフィルター(Cavity Filter)と誘電体共振フィルター(Dielectric Resonator Filter:DR Filter)とが代表的である。
【0003】
キャビティフィルターの代表的な例としてノッチフィルターが挙げられるが、これは、ノッチ(Notch)を用いた帯域通過フィルター(Bandpass Filter)であって、各種無線通信基地局及びRF(Radio Frequency)帯域で使用される部品であり、特定の帯域の周波数のみを通過させ、残りの周波数信号は減衰させる特性を有する受動素子である。このような帯域通過フィルターの重要な特性のうち、通過帯域内での挿入損失と阻止帯域での減衰特性などはフィルターの性能を示す重要な要素である。特に、このような減衰特性のうち、隣接チャンネルや送受信帯域間の干渉を減らすために、特定の帯域での減衰特性に優れる必要がある。
【0004】
一方、誘電体共振フィルターは、キャビティフィルターと同様に、入力される周波数をその特有の高いQ(Quality Factor)値により最小の損失でフィルターリングして所望の特定の帯域の周波数のみを出力端子に出力させる機能を有する。誘電体共振フィルターは、空洞ごとに設けられた誘電体共振器とその上部に配置されたチューニングスクリューとの間の間隔を調整、空洞と空洞との間に位置した隔壁に形成されたウィンドウ、並びにウィンドウの上部に設けられたチューニングスクリューとウィンドウとの間の間隔調整などにより、前記空洞の電子係(Electromagnetic Field)特性を調節して共振特性(すなわち、中心周波数)及びカップリング特性(すなわち、周波数帯域)が調節される。
【0005】
前記のような誘電体共振フィルターは、小型、低損失であることから、さらに発展している傾向である。
【0006】
しかし、現在までは、キャビティフィルターと誘電体共振フィルターとで各スカート特性を強化する方法が異なっており、単一のフィルターに複合的に適用することができなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記技術的課題を解決するために案出されたものであって、キャビティフィルター及び誘電体共振フィルターが複合的に適用され、各フィルターが位置するキャビティ間のウィンドウの開放方向を設計できる複合型フィルター組立体を提供することをその目的とする。
【0008】
併せて、本発明は、キャビティフィルター間のスカート特性を強化するための別途の金属クロスバーを備えなくても所望のスカート特性の具現が可能な複合型フィルター組立体を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る複合型フィルター組立体の一実施例は、ハウジングに一側に開口するように形成された多数のキャビティのうちいずれか一つ(以下、「基準キャビティ」と称する)に備えられたキャビティフィルター及び前記基準キャビティに隣接する少なくとも2つのキャビティ(以下、「隣接キャビティ」と称する)にそれぞれ備えられた誘電体共振フィルターを含み、前記キャビティフィルターと前記少なくとも2つの誘電体共振フィルターとの間のノッチ特性が、前記基準キャビティと前記隣接キャビティとの間の隔壁の一部が切開されて相互連通するウィンドウにより調節されるように、前記ウィンドウは、真ん中を中心として左右に異なる位置に偏心するように設計される。
【0010】
ここで、前記ウィンドウは、前記基準キャビティ及び前記隣接キャビティの底面から所定の高さを有することができる。
【0011】
また、前記誘電体共振フィルターが2つ備えられ、相互隣接するように備えられたと仮定して、前記誘電体フィルターをそれぞれ第1誘電体フィルター及び第2誘電体フィルターであると定義するとき、前記ウィンドウは、前記キャビティフィルターと前記第1誘電体フィルターとの間の隔壁に形成された第1ウィンドウ、及び前記キャビティフィルターと前記第2誘電体フィルターとの間の隔壁に形成された第2ウィンドウを含むことができる。
【0012】
また、前記キャビティフィルターと前記第1誘電体フィルターとの間にC-ノッチを生成するために、前記第1ウィンドウは、前記第1誘電体フィルターと前記第2誘電体フィルターとの境界部位である内側に偏心するように切開形成することができる。
【0013】
また、前記キャビティフィルターと前記第1誘電体フィルターとの間にL-ノッチを生成するために、前記第1ウィンドウは、前記第1誘電体フィルターと前記第2誘電体フィルターとの境界部位と反対側である外側に偏心するように切開形成することができる。
【0014】
また、前記誘電体共振フィルターが3つ備えられ、前記基準キャビティの周辺で相互隣接するように備えられたと仮定して、前記誘電体フィルターのうち真ん中に位置した誘電体フィルターを第1誘電体フィルターであると定義し、前記第1誘電体フィルターの一側に位置した誘電体フィルターを第2誘電体フィルター及び前記第1誘電体フィルターの他側に位置した誘電体フィルターを第3誘電体フィルターであると定義するとき、前記ウィンドウは、前記キャビティフィルターと前記第1誘電体フィルターとの間の隔壁に形成された第1ウィンドウ、前記キャビティフィルターと前記第2誘電体フィルターとの間の隔壁に形成された第2ウィンドウ及び前記キャビティフィルターと前記第3誘電体フィルターとの間の隔壁に形成された第3ウィンドウを含むことができる。
【0015】
また、前記キャビティフィルターと前記第1誘電体フィルターとの間のマルチC-ノッチを生成するために、前記第1ウィンドウは、前記第1誘電体フィルターと前記第3誘電体フィルターとの境界部位である内側に偏心するように切開形成され、前記第2ウィンドウは、前記第1誘電体フィルターと前記第2誘電体フィルターとの境界部位である内側または外側に偏心するように形成することができる。
【0016】
また、前記キャビティフィルターと前記第1誘電体フィルターとの間のマルチL-ノッチを生成するために、前記第1ウィンドウは、前記第1誘電体フィルターと前記第3誘電体フィルターとの境界部位と反対側である外側に偏心するように切開形成され、前記第2ウィンドウは、前記第1誘電体フィルターと前記第2誘電体フィルターとの境界部位である内側または外側に偏心するように切開形成することができる。
【0017】
また、前記第3ウィンドウは、前記第1誘電体フィルターと前記第3誘電体フィルターとの境界部位である内側または外側に偏心するように切開形成することができる。
【0018】
また、前記誘電体共振フィルターが3つ備えられ、前記基準キャビティの周辺で相互隣接するように備えられたと仮定して、前記誘電体フィルターのうち真ん中に位置した誘電体フィルターを第1誘電体フィルターであると定義し、前記第1誘電体フィルターの一側に位置した誘電体フィルターを第2誘電体フィルター及び前記第1誘電体フィルターの他側に位置した誘電体フィルターを第3誘電体フィルターであると定義するとき、前記ウィンドウは、前記キャビティフィルターと前記第1誘電体フィルターとの間には形成されず、前記キャビティフィルターと前記第2誘電体フィルターとの間の隔壁に形成された第2ウィンドウ及び前記キャビティフィルターと前記第3誘電体フィルターとの間の隔壁に形成された第3ウィンドウを含むことができる。
【0019】
また、前記キャビティフィルターと前記第2誘電体フィルターとの間のC-ノッチを生成するために、前記第2ウィンドウは、前記第1誘電体フィルターが備えられた内側に偏心するように切開形成することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る複合型フィルター組立体の一実施例によると、次のような様々な効果を果たすことができる。
【0021】
第一、キャビティフィルターと誘電体フィルターとを複合的に一つのフィルターに適用できるという効果を有する。
【0022】
第二、キャビティフィルターと誘電体フィルターとが備えられた各キャビティ間のクロスカップリングを形成するにおいて、別途の金属クロスバーのような構成が不要であるという効果を有する。
【0023】
第三、キャビティ間の隔壁に形成されるウィンドウ位置の変化を通じて設計者が所望のスカート特性の具現が可能であるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の一実施例に係る複合型フィルター組立体を示した斜視図及び部分拡大図である。
【
図2】本発明の一実施例に係る複合型フィルター組立体を示した平面図及び部分拡大図である。
【
図3a】Cross Coupling構造ごとにノッチ生成原理を説明するための概念図及び結果テーブルである。
【
図3b】Cross Coupling構造ごとにノッチ生成原理を説明するための概念図及び結果テーブルである。
【
図3c】Cross Coupling構造ごとにノッチ生成原理を説明するための概念図及び結果テーブルである。
【
図3d】Cross Coupling構造ごとにノッチ生成原理を説明するための概念図及び結果テーブルである。
【
図4a】ウィンドウ形状によるL-coupling及びC-coupling誘導原理を説明するための斜視図及び電界形成図である。
【
図4b】ウィンドウ形状によるL-coupling及びC-coupling誘導原理を説明するための斜視図及び電界形成図である。
【
図4c】ウィンドウ形状によるL-coupling及びC-coupling誘導原理を説明するための斜視図及び電界形成図である。
【
図5a】ウィンドウ形状によるL-coupling及びC-coupling誘導原理を説明するための斜視図及び電界形成図である。
【
図5b】ウィンドウ形状によるL-coupling及びC-coupling誘導原理を説明するための斜視図及び電界形成図である。
【
図5c】ウィンドウ形状によるL-coupling及びC-coupling誘導原理を説明するための斜視図及び電界形成図である。
【
図6a】一つのキャビティフィルターに隣接する二つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるC-ノッチ生成設計案及びその結果グラフである。
【
図6b】一つのキャビティフィルターに隣接する二つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるC-ノッチ生成設計案及びその結果グラフである。
【
図7a】一つのキャビティフィルターに隣接する二つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるC-ノッチ生成設計案及びその結果グラフである。
【
図7b】一つのキャビティフィルターに隣接する二つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるC-ノッチ生成設計案及びその結果グラフである。
【
図8a】一つのキャビティフィルターに隣接する二つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるL-ノッチ生成設計案及びその結果グラフである。
【
図8b】一つのキャビティフィルターに隣接する二つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるL-ノッチ生成設計案及びその結果グラフである。
【
図9a】一つのキャビティフィルターに隣接する二つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるL-ノッチ生成設計案及びその結果グラフである。
【
図9b】一つのキャビティフィルターに隣接する二つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるL-ノッチ生成設計案及びその結果グラフである。
【
図10a】一つのキャビティフィルターに隣接する三つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるノッチ生成の第1設計案及びその結果グラフである。
【
図10b】一つのキャビティフィルターに隣接する三つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるノッチ生成の第1設計案及びその結果グラフである。
【
図10c】一つのキャビティフィルターに隣接する三つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるノッチ生成の第1設計案及びその結果グラフである。
【
図11a】一つのキャビティフィルターに隣接する三つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるノッチ生成の第2設計案及びその結果グラフである。
【
図11b】一つのキャビティフィルターに隣接する三つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるノッチ生成の第2設計案及びその結果グラフである。
【
図11c】一つのキャビティフィルターに隣接する三つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるノッチ生成の第2設計案及びその結果グラフである。
【
図12a】一つのキャビティフィルターに隣接する三つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるノッチ生成の第3設計案及びその結果グラフである。
【
図12b】一つのキャビティフィルターに隣接する三つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるノッチ生成の第3設計案及びその結果グラフである。
【
図12c】一つのキャビティフィルターに隣接する三つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるノッチ生成の第3設計案及びその結果グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係る複合型フィルター組立体の各実施例を添付された図面を参照して詳細に説明することにする。各図面の構成要素に参照符号を付加するにおいて、同一の構成要素に対しては、仮に、他の図面上に表示されてもできるだけ同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の実施例を説明するにおいて、関連公知構成または機能に対する具体的な説明が、本発明の実施例に対する理解を妨害すると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0026】
本発明の実施例の構成要素を説明するにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語により該当構成要素の本質や順番または手順などが限定されない。また、異に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含め、ここで使用されるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者により一般的に理解されることと同一の意味を有する。一般的に使用される辞典に定義されていることと同一の用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有することと解釈されなければならないし、本出願で明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0027】
図1は、本発明の一実施例に係る複合型フィルター組立体を示した斜視図及び部分拡大図であり、
図2は、本発明の一実施例に係る複合型フィルター組立体を示した平面図及び部分拡大図である。
【0028】
本発明の一実施例に係る複合型フィルター組立体は、
図1及び
図2に示しているように、一側に開放された多数のキャビティが形成されたハウジング(1)を含む。ハウジング(1)には、キャビティフィルター(100)及び誘電体共振フィルター(210、220、230)のうち少なくともいずれか一つが設けられる多数のキャビティ(
図1及び
図2の図面符号10、21、22、23を参照)が前述のように一側に開放形成することができる。
【0029】
多数のキャビティ内部には、TEM(Transverse Electric and Magnetic)モード共振のための金属材質の共振器が備えられたキャビティフィルター(100)と、TE(Transverse Electric)モード共振のための誘電体共振器が備えられた誘電体共振フィルター(210、220、230)とがそれぞれ備えられてもよい。
【0030】
本発明の一実施例に係る複合型フィルター組立体は、多数のRFフィルターの組立体である。既によく知られているように、RFフィルターは、あらかじめ設定された特定の周波数帯域の信号のみを通過させる装置であって、フィルターリングする周波数帯域によって、ローパスフィルター、バンドパスフィルター、ハイパスフィルター及びバンドストップフィルターなどに区分することができる。
【0031】
フィルターの重要な特性としては、挿入損失及びスカート特性があるが、挿入損失とは、信号がフィルターを通過しながら損失される電力を意味し、スカート特性は、フィルターの通過帯域と阻止帯域とで急峻な程度を意味する。
【0032】
前記挿入損失とスカート特性とは、フィルターの次数に応じて互いにトレードオフ(Trade off)関係にある。すなわち、フィルターの次数が高くなるほどスカート特性は良くなるが、挿入損失は悪くなる関係が成立する。
【0033】
フィルターの挿入損失を維持しながらフィルターのスカート特性を改善するためにノッチ(減衰極)を形成する方法が主に使用されており、これは、特定の周波数帯域でノッチを形成することにより、フィルターの挿入損失を維持しながらフィルターのスカート特性を強化する方法である。
【0034】
ノッチを形成するために、一般的にクロスカップリング方法が用いられることはよく知られている。通常、クロスカップリングは、金属カップリングバーを用いて具現され、金属カップリングバーは、キャビティを定義する内壁(または隔壁)に貫通して設けられ、連関する共振器間のカップリング現象を生じさせる。
【0035】
図3a~
図3dは、Cross Coupling構造ごとにノッチ生成原理を説明するための概念図及び結果テーブルであり、
図4a~
図4cは、ウィンドウ形状によるL-coupling及びC-coupling誘導原理を説明するための斜視図及び電界形成図である。
【0036】
本発明の一実施例に係る複合型フィルター組立体は、一般の金属材質の共振器が備えられたキャビティフィルター(100)と誘電体共振器が備えられた誘電体共振フィルター(210、220、230)との間のクロスカップリングを生成するにおいて、別途の構成を追加することがなくても可能になるように設計されることをその目的とする点で、クロスカップリング生成原理をまず理解する必要がある。
【0037】
図3a及び
図3bに示しているように、L-Cross Coupling構造またはC-Cross Coupling構造において、2番の共振が90度位相のとき、或いは-90度位相のとき、クロスカップリング形成のためのL-Couplingの位相またはC-Couplingの位相が、1-2-3経路を通過した位相と1-3経路を通過した位相とが同一の場合はノッチが生成されないのに対し、180度の位相の差が生じる場合はノッチが生成される。したがって、
図3aの場合、In phaseの場合にはノッチが生成されないが、Out of phaseの場合にはL-ノッチが生成され、
図3bの場合にも、In phaseの場合にはノッチが生成されないが、Out of phaseの場合にはC-ノッチが生成されているわけである。
【0038】
一方、
図3c及び
図3dに示しているように、Multi L-Cross Coupling構造またはMulti C-Cross Coupling構造において、2番の共振が90度位相のとき、或いは-90度位相のとき、クロスカップリング形成のためのL-Couplingの位相またはC-Couplingの位相が、1-2-3経路を通過した位相と1-3経路を通過した位相とが同一の場合はノッチが生成されないのに対し、180度の位相の差が生じる場合はノッチが生成される。また、1-3-4経路を通過した位相と1-4経路を通過した位相とが同一の場合はノッチが生成されないのに対し、180度の位相の差が生じる場合はノッチが生成される。したがって、
図3cの場合、In phaseの場合にはノッチが生成されていないが、Out of phaseの場合にはMulti L-ノッチが生成され、
図3dの場合、In phaseの場合にはノッチが生成されていないが、Out of phaseの場合にはMulti C-ノッチが生成されているわけである。
【0039】
ここで、金属共振器を用いたキャビティフィルター(100)間のカップリングは、一般的に縦方向で生じ、位相が同一のEven modeに具現され、誘電体共振器を用いた誘電体共振フィルター(210、220、230)間のカップリングは、一般的に横方向で生じ、位相が同一のEven modeに具現される。すなわち、同一の種類のフィルター間のカップリングモードは、同一の位相のEven modeに具現され、本発明の一実施例に係る複合型フィルター組立体の場合のように、異なる種類のフィルター間のカップリングモードに対するカップリングモード誘導方式は異なる。
【0040】
図4a~
図4cを参照すると、キャビティフィルター(100)と誘電体共振フィルター(210)とが隣接するキャビティにそれぞれ備えられる。以下では、説明の便宜のために、キャビティフィルター(100)が備えられたキャビティを「基準キャビティ(10)」と称し、誘電体共振フィルター(210)が備えられたキャビティを「隣接キャビティ(21)」と称する。
【0041】
基準キャビティ(10)と隣接キャビティ(21)との間には隔壁(300)が形成され、隔壁(300)には一部が切開され、基準キャビティ(10)と隣接キャビティ(21)とを相互連通させるウィンドウ(300a)が備えられてもよい。
【0042】
図4a~
図4cの場合、ウィンドウ(300a)が一側(
図4cの図面上の上側)に偏心するように連通するように形成された場合であって、キャビティフィルター(100)の電界(E-field)方向が図面上の上方に向けるとき、
図4cを参照すると、隣接キャビティ(21)内の誘電体共振フィルター(210)に形成される電界(E-field)方向は、図面上のEven mode方向、すなわち時計回りであることが分かる。
【0043】
一方、
図5a~
図5cの場合、ウィンドウ(300)が他側(
図5cの図面上の下側)に偏心するように連通するように形成された場合であって、キャビティフィルター(100)の電界(E-field)方向が図面上の上方に向けるとき、
図5cを参照すると、隣接キャビティ(21)内の誘電体共振フィルター(210)に形成される電界(E-field)方向が、図面上のOdd mode方向、すなわち反時計回りであることが分かる。
【0044】
このように、誘電体共振フィルター(210)の横方向モードは、ウィンドウ(300a)形状の変化(または位置)によってキャビティフィルター(100)の縦方向モードと連携して変更されるカップリングを生成することが可能である。このとき、前述のように、誘電体共振フィルター(210)のモード方向、すなわちEven modeとOddmodeを使用して180度の位相の差を生じさせる場合、Cross Couplingを生成することができる。
【0045】
すなわち、後述する本発明の複合型フィルター組立体の各実施例は、ハウジング(1)に一側に開口するように形成された多数のキャビティのうち、基準キャビティ(10)に備えられたキャビティフィルター(100)と、基準キャビティ(10)に隣接する少なくとも2つの隣接キャビティ(21、22、または、21、22、23)にそれぞれ備えられた誘電体共振フィルター(210、220、または、210、220、230)を含み、キャビティフィルター(100)と少なくとも2つの誘電体共振フィルター(210、220、230)間のノッチ特性が、基準キャビティ(10)と隣接キャビティ(21、22、23)との間の隔壁(310、320、または、310、320、330)の一部が切開されて相互連通するウィンドウ(310a、320a、または、310a、320a、330a)により調節されるように、ウィンドウ(310a、320a、または、310a、320a、330a)は、真ん中を中心として左右に異なる位置に偏心するように設計することができる。ここでのウィンドウ(310a、320a、または、310a、320a、330a)は、基準キャビティ(10)及び隣接キャビティ(21、22、または、21、22、23)の底面から所定の高さを有するように切開形成されることが好ましい。実施例に従い、ウィンドウ(310a、320a、または、310a、320a、330a)は、基準キャビティ(10)及び隣接キャビティ(21、22、または、21、22、23)の中間高さよりもさらに深く、または中間高さよりもさらに高く切開形成することができる。
【0046】
図6a~
図7bは、一つのキャビティフィルターに隣接する二つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるC-ノッチ生成設計案及びその結果グラフであり、
図8a~
図9bは、一つのキャビティフィルターに隣接する二つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるL-ノッチ生成設計案及びその結果グラフである。
【0047】
本発明の一実施例に係る複合型フィルター組立体は、
図6a~
図7bに示しているように、誘電体共振フィルター(210、220)が2つ備えられ、相互隣接するように備えられたと仮定して、誘電体フィルターをそれぞれ第1誘電体フィルター(210)及び第2誘電体フィルター(220)であると定義するとき、ウィンドウ(310a、320a)は、キャビティフィルター(100)と第1誘電体フィルター(210)との間の隔壁(310)に形成された第1ウィンドウ(310a)及びキャビティフィルター(100)と第2誘電体フィルター(220)との間の隔壁(310)に形成された第2ウィンドウ(320a)を含むことができる。
【0048】
ここで、キャビティフィルター(100)と第1誘電体フィルター(210)との間にC-ノッチを生成するために、第1ウィンドウ(310a)は、
図6aに示しているように、第1誘電体フィルター(210)と第2誘電体フィルター(220)との境界部位である内側に偏心するように切開形成することができる。このとき、
図6bのグラフに示しているように、キャビティフィルター(100)と第1誘電体フィルター(210)との間の第1ウィンドウ(310a)により、パスバンドの左側にはC-ノッチが形成される。
【0049】
このとき、第2ウィンドウ(320a)の形成位置を、当初第1誘電体フィルター(210)と第2誘電体フィルター(220)との境界部位である内側に偏心するように切開形成したことを、
図7aに示しているように、第1誘電体フィルター(210)と第2誘電体フィルター(220)との境界部位の反対側である外側に変更しても、
図7bを参照すると、キャビティフィルター(100)と第1誘電体フィルター(210)との間の第1ウィンドウ(310a)により、パスバンドの左側に既に生成されている前記C-ノッチに影響を与えないことを確認することができる。
【0050】
併せて、
図8aに示しているように、キャビティフィルター(100)と第1誘電体フィルター(210)との間にL-ノッチを生成するために、第1ウィンドウ(310a)は、第1誘電体フィルター(210)と第2誘電体フィルター(220)との境界部位と反対側である外側に偏心するように切開形成することができる。このとき、
図8bを参照すると、キャビティフィルター(100)と第1誘電体フィルター(210)との間の第1ウィンドウ(310a)により、パスバンドの右側にはL-ノッチが形成される。
【0051】
ここでも、第2ウィンドウ(320a)の形成位置を、当初第1誘電体フィルター(210)と第2誘電体フィルター(220)との境界部位である内側に偏心するように切開形成したことを、
図9aに示しているように、第1誘電体フィルター(210)と第2誘電体フィルター(220)との境界部位の反対側である外側に変更しても、
図9bを参照すると、キャビティフィルター(100)と第1誘電体フィルター(210)との間の第1ウィンドウ(310a)により、パスバンドの右側に既に生成されている前記L-ノッチに影響を与えないことを確認することができる。
【0052】
図10a~
図10cは、一つのキャビティフィルターに隣接する三つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるノッチ生成の第1設計案及びその結果グラフであり、
図11a~
図11cは、一つのキャビティフィルターに隣接する三つの誘電体共振フィルター間のウィンドウ位置によるノッチ生成の第2設計案及びその結果グラフである。
【0053】
本発明の他の実施例による複合型フィルター組立体は、
図10a及び
図10b、並びに
図11a及び
図11bに示しているように、誘電体共振フィルター(210、220、230)が3つ備えられ、基準キャビティ(10)の周辺で相互隣接するように備えられたと仮定して、誘電体フィルターのうち真ん中に位置した誘電体フィルターを第1誘電体フィルター(210)であると定義し、第1誘電体フィルター(210)の一側に位置した誘電体フィルターを第2誘電体フィルター(220)及び第1誘電体フィルター(210)の他側に位置した誘電体フィルターを第3誘電体フィルター(230)であると定義するとき、ウィンドウ(300)は、キャビティフィルター(100)と第1誘電体フィルター(210)との間の隔壁(310)に形成された第1ウィンドウ(310a)、キャビティフィルター(100)と第2誘電体フィルター(220)との間の隔壁(320)に形成された第2ウィンドウ(320a)及びキャビティフィルター(100)と第3誘電体フィルター(230)との間の隔壁(330)に形成された第3ウィンドウ(330a)を含むことができる。
【0054】
ここで、キャビティフィルター(100)と第1誘電体フィルター(210)との間のマルチC-ノッチを生成するために、
図10a及び
図10bに示しているように、第1ウィンドウ(310a)は、第1誘電体フィルター(210)と第3誘電体フィルター(230)との境界部位である内側に偏心するように切開形成することができる。また、第2ウィンドウ(320a)は、前記第1誘電体フィルター(210)と前記第2誘電体フィルター(220)との境界部位である内側または外側に偏心するように切開形成することができる。
【0055】
逆に、キャビティフィルター(100)と第1誘電体フィルター(210)との間のマルチL-ノッチを生成するために、
図11a及び
図11bに示しているように、第1ウィンドウ(310a)は、第1誘電体フィルター(210)と第3誘電体フィルター(230)との境界部位と反対側である外側に偏心するように切開形成することができる。ここで、第2ウィンドウ(320a)は、前記第1誘電体フィルター(210)と前記第2誘電体フィルター(220)との境界部位である内側または外側に偏心するように切開形成することができる。
【0056】
このように、マルチC-ノッチまたはマルチL-ノッチは、キャビティフィルター(100)と、多数の誘電体フィルターのうち真ん中に位置した誘電体フィルターである第1誘電体フィルター(210)及び一側に位置した第2誘電体フィルター(220)との間に容易に形成することができる。
【0057】
図12a~
図12cは、一つのキャビティフィルター(100)に隣接する三つの誘電体共振フィルター(210、220、230)間のウィンドウ(300)位置によるノッチ生成の第3設計案及びその結果グラフである。
【0058】
本発明の別の実施例による複合型フィルター組立体は、
図12a及び
図12bに示しているように、誘電体共振フィルター(210、220、230)が3つ備えられ、基準キャビティ(10)の周辺で相互隣接するように備えられたと仮定して、誘電体フィルターのうち真ん中に位置した誘電体フィルターを第1誘電体フィルター(210)であると定義し、第1誘電体フィルター(210)の一側に位置した誘電体フィルターを第2誘電体フィルター(220)及び第1誘電体フィルター(210)の他側に位置した誘電体フィルターを第3誘電体フィルター(230)であると定義するとき、ウィンドウ(300)は、キャビティフィルター(100)と前記第1誘電体フィルター(210)との間には形成されず、キャビティフィルター(100)と第2誘電体フィルター(220)との間の隔壁(320)に形成された第2ウィンドウ(320a)及びキャビティフィルター(100)と第3誘電体フィルター(230)との間の隔壁(330)に形成された第3ウィンドウ(330a)を含む。
【0059】
ここで、キャビティフィルター(100)と第2誘電体フィルター(220)との間のC-ノッチを生成するために、
図12a及び
図12bに示しているように、第2ウィンドウ(320a)は、第1誘電体フィルター(210)が備えられた内側に偏心するように切開形成することができる。このとき、
図12cを参照すると、第3ウィンドウ(330a)の切開位置は、第2ウィンドウ(320a)を通じて形成されたC-ノッチには全然影響を与えないことを確認することができる。
【0060】
このように、本発明に係る複合型フィルター組立体の各実施例は、基準キャビティ(10)と隣接キャビティ(21、22、23)との間のクロスカップリング特性を強化するにおいて、別途の金属カップリングバーのような部材を使用することがなくても様々な設計が可能であるので、複合型に適用されたフィルター間の標準を提示することができるという利点を有する。
【0061】
以上、本発明に係る複合型フィルター組立体の各実施例を添付された図面を参照して詳細に説明した。しかし、本発明の実施例が必ず前述の各実施例により限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者による様々な変形及び均等な範囲での実施が可能であることは当然であると言える。よって、本発明の真の権利範囲は、後述する請求の範囲により決まられると言える。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、キャビティフィルターと誘電体共振フィルターとが複合的に適用され、各フィルターが位置するキャビティ間のウィンドウの開放方向を設計できる複合型フィルター組立体を提供する。
【符号の説明】
【0063】
1:ハウジング
10:基準キャビティ
21、22、23:隣接キャビティ
100:キャビティフィルター
210:第1誘電体フィルター
220:第2誘電体フィルター
230:第3誘電体フィルター
300a:ウィンドウ
310a:第1ウィンドウ
320a:第2ウィンドウ
330a:第3ウィンドウ
【国際調査報告】