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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-21
(54)【発明の名称】アンテナ装置
(51)【国際特許分類】
   H01Q 23/00 20060101AFI20220713BHJP
   H01Q 1/52 20060101ALI20220713BHJP
   H04B 1/38 20150101ALI20220713BHJP
【FI】
H01Q23/00
H01Q1/52
H04B1/38
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021567805
(86)(22)【出願日】2020-05-12
(85)【翻訳文提出日】2021-11-11
(86)【国際出願番号】 KR2020006226
(87)【国際公開番号】W WO2020231148
(87)【国際公開日】2020-11-19
(31)【優先権主張番号】10-2019-0056993
(32)【優先日】2019-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0012454
(32)【優先日】2020-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508112782
【氏名又は名称】ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン ウー ヨー
(72)【発明者】
【氏名】キョ スン ジ
(72)【発明者】
【氏名】ミン ソン ユン
(72)【発明者】
【氏名】ヒェ ヨン キム
【テーマコード(参考)】
5J021
5J046
5K011
【Fターム(参考)】
5J021AA05
5J021AA09
5J021HA05
5J021JA03
5J046AA01
5J046AA06
5J046AB01
5J046UA03
5K011AA03
5K011AA04
5K011AA06
5K011AA13
5K011AA15
5K011JA01
5K011KA03
5K011KA18
(57)【要約】
【課題】使用帯域を非常に簡便にデュアル化することができるアンテナ装置を提供する。
【解決手段】本発明のアンテナ装置は、メインボードが組み込まれるように内部空間が形成され、外側面に多数の放熱ピンが設けられたメインハウジングと、メインハウジングの内部空間を遮蔽するように備えられ、外側面に多数の放熱ピンが設けられたカバーハウジングと、カバーハウジングの外側面のうち一部を占めるように着脱可能に結合され、内部に一つ以上のアンテナ素子及び一つ以上のアンテナフィルタが結合されたアンテナ基板が組み込まれた多数の単位アンテナブロックとを備え、多数の単位アンテナブロックは、少なくとも一つのコネクティングカードを介してメインボードと信号連結される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メインボードが組み込まれるように内部空間が形成され、外側面に多数の放熱ピンが設けられたメインハウジングと、
前記メインハウジングの内部空間を遮蔽するように備えられ、外側面に多数の放熱ピンが設けられたカバーハウジングと、
前記カバーハウジングの外側面のうち一部を占めるように着脱可能に結合され、内部に一つ以上のアンテナ素子及び一つ以上のアンテナフィルタが結合されたアンテナ基板が組み込まれた多数の単位アンテナブロックと、を含み、
前記多数の単位アンテナブロックは、少なくとも一つのコネクティングカードを介して前記メインボードと信号連結される、アンテナ装置。
【請求項2】
前記カバーハウジングには、前記多数の単位アンテナブロックそれぞれの端部の一部が収容されるマウンティング部が、前記多数の他側放熱ピンの一部が除去された形態で設けられている、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項3】
前記カバーハウジングには、前記多数の単位アンテナブロックそれぞれに連結された前記コネクティングカードが貫通する貫通スロットが形成されている、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記メインボードには、前記多数の単位アンテナブロックそれぞれの前記アンテナ素子にキャリブレーションポートがそれぞれ接続されるように実装されている、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記多数の単位アンテナブロックそれぞれの前記アンテナ素子は、前記メインボードにより周波数帯域の位相が統合キャリブレーション制御されている、請求項4に記載のアンテナ装置。
【請求項6】
前記多数の単位アンテナブロックのそれぞれは、
前記アンテナ基板が設けられた第1基板設置空間と、前記第1基板設置空間と区画するように前記カバーハウジング側に設けられた第2基板設置空間とを有するアンテナブロックボディと、
前記第2基板設置空間の一側及び他側に前記メインボードと直交するように設けられた一対の送受信基板と、
前記第1基板設置空間をカバーするように前記アンテナブロックボディに結合された単位レドームとをさらに含む、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項7】
前記一対の送受信基板それぞれの端部には、前記コネクティングカードの一端がピン結合される一側カードスロット口が設けられ、
前記メインボードには、前記コネクティングカードの他端がピン結合される他側カードスロット口が設けられている、請求項6に記載のアンテナ装置。
【請求項8】
前記多数の単位アンテナブロックそれぞれの前記アンテナ素子は、前記メインボードにより信号処理が統合制御されている、請求項7に記載のアンテナ装置。
【請求項9】
前記アンテナブロックボディは、
幅方向の一側及び幅方向の他側に前記第2基板設置空間を遮蔽するようにそれぞれ備えられ、前記第1基板設置空間及び前記第2基板設置空間から生じた熱を放熱するための一対の単位ブロックヒートシンクを備える、請求項6に記載のアンテナ装置。
【請求項10】
前記一対の単位ブロックヒートシンクは、前記メインボードの一面に対して平行に延長される、請求項9に記載のアンテナ装置。
【請求項11】
前記アンテナブロックボディは、
前記一対の送受信基板の間に配置され、相互間のEMIを遮蔽する少なくとも一つのEMI遮蔽部を、前記第2基板設置空間にさらに備える、請求項9に記載のアンテナ装置。
【請求項12】
前記一対の送受信基板それぞれには、2つの送信機(2T)及び2つの受信機(2R)が実装され、
前記メインボードには、前記アンテナブロックボディが8個または16個連結され、32個の送信機(32T)及び32個の受信機(32R)、または、64個の送信機(64T)及び64個の受信機(64R)の具現が可能な、請求項6に記載のアンテナ装置。
【請求項13】
前記多数の単位アンテナブロックのそれぞれは、
前記アンテナ基板及び単一送受信基板が設けられる基板設置空間が設けられたアンテナブロックボディと、
前記基板設置空間をカバーするように前記アンテナブロックボディに結合された単位レドームとをさらに含む、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項14】
前記単一送受信基板の一面には、前記コネクティングカードの一端がピン結合される一側カードスロット口が設けられ、
前記メインボードには、前記コネクティングカードの他端がピン結合される他側カードスロット口が設けられている、請求項13に記載のアンテナ装置。
【請求項15】
前記アンテナブロックボディのうち前記カバーハウジングに向ける面には、
前記基板設置空間から生じた熱を放熱するための単位ブロックヒートシンクが備えられている、請求項13に記載のアンテナ装置。
【請求項16】
前記単位ブロックヒートシンクは、前記メインボードの一面に対して直交するように延長される、請求項15に記載のアンテナ装置。
【請求項17】
前記アンテナブロックボディには、
前記アンテナ基板と前記単一送受信基板との間に配置され、相互間のEMIを遮蔽する単一EMI遮蔽部が前記基板設置空間にさらに備えられている、請求項13に記載のアンテナ装置。
【請求項18】
前記単一送受信基板には、4個の送信機(4T)及び4個の受信機(4R)が実装され、
前記メインボードには、前記アンテナブロックボディが8個または16個連結され、32個の送信機(32T)及び32個の受信機(32R)、または、64個の送信機(64T)及び64個の受信機(64R)の具現が可能な、請求項13に記載のアンテナ装置。
【請求項19】
前記アンテナ基板及び単一送受信基板は、それぞれ前記基板設置空間に所定間隔離隔するように積層して配置されている、請求項13に記載のアンテナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナ装置(ANTENNA APPARATUS)に関するものであって、より詳細には、使用帯域を非常に簡便にデュアル化することができるデュアルバンド化が可能なアンテナ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
無線通信技術、例えば、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)技術は、多数のアンテナを使用してデータ伝送用量を画期的に増やす技術であって、送信機では、それぞれの送信アンテナを通じて互いに異なるデータを伝送し、受信機では、適切な信号処理を通じて送信データを区分することができるSpatial multiplexing技法である。
【0003】
したがって、送受信アンテナの個数を同時に増加させるにつれて、チャンネル用量が増加してより多いデータを伝送できるようにする。例えば、アンテナ数を10個に増加させる場合、現在の単一アンテナシステムに比べて、同じ周波数帯域を使用して約10倍のチャンネル用量を確保するようになる。このようなMIMO技術が適用された送受信装置の場合、アンテナの個数が増えるにつれて、送信機(Transmitter)及びフィルター(Filter)の個数も共に増加するようになる。
【0004】
ところで、従来のMIMO技術が適用されたアンテナ装置の場合、一つのアンテナ装置に設けられた多数のアンテナに対応する周波数帯域は、既に設定された一つの帯域(例えば、3.5GHzまたは4.5GHz帯域のうちいずれか一つ)にのみ対応するようにアンテナ素子が設計されているので、異なる周波数帯域への変更時に全体のアンテナ装置を入れ替えなければならないという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記技術的課題を解決するために案出されたものであって、利用可能な周波数帯域のデュアルバンド化の適用が可能なアンテナ装置を提供することをその目的とする。
【0006】
また、本発明は、既に設定された周波数帯域から異なる周波数帯域への変更設計が容易なアンテナ装置を提供することを他の目的とする。
【0007】
また、本発明は、多数の発熱素子の単位放熱効率を拡張できるように、モジュールごとに区画設置可能なアンテナ送受信モジュールを含むアンテナ装置を提供することを、もう一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るアンテナ装置の実施例は、メインボードが組み込まれるように内部空間が形成され、外側面に多数の放熱ピンが設けられたメインハウジング、前記メインハウジングの内部空間を遮蔽するように備えられ、外側面に多数の放熱ピンが設けられたカバーハウジング及び前記カバーハウジングの外側面のうち一部を占めるように着脱可能に結合され、内部に一つ以上のアンテナ素子及び一つ以上のアンテナフィルタが結合されたアンテナ基板が組み込まれた多数の単位アンテナブロックを含み、前記多数の単位アンテナブロックは、少なくとも一つのコネクティングカードを介して前記メインボードと信号連結される。
【0009】
ここで、前記カバーハウジングには、前記多数の単位アンテナブロックそれぞれの端部の一部が収容されるマウンティング部が、前記多数の他側放熱ピンの一部が除去された形態で設けられてもよい。
【0010】
また、前記カバーハウジングには、前記多数の単位アンテナブロックそれぞれに連結された前記コネクティングカードが貫通する貫通スロットが形成されてもよい。
【0011】
また、前記メインボードには、前記多数の単位アンテナブロックそれぞれの前記アンテナ素子にキャリブレーションポートがそれぞれ接続されるように実装されてもよい。
【0012】
また、前記多数の単位アンテナブロックそれぞれの前記アンテナ素子は、前記メインボードにより周波数帯域の位相が統合キャリブレーション制御されることができる。
【0013】
また、前記多数の単位アンテナブロックはそれぞれ、前記アンテナ基板が設けられる第1基板設置空間が設けられ、前記第1基板設置空間と区画するように前記カバーハウジング側に第2基板設置空間が設けられたアンテナブロックボディ、前記第2基板設置空間の一側及び他側に前記メインボードと直交するように設けられる一対の送受信基板及び前記第1基板設置空間をカバーするように前記アンテナブロックボディに結合された単位レドームをさらに含むことができる。
【0014】
また、前記一対の送受信基板それぞれの端部には、前記コネクティングカードの一端がピン結合される一側カードスロット口が設けられ、前記メインボードには、前記コネクティングカードの他端がピン結合される他側カードスロット口が設けられてもよい。
【0015】
また、前記多数の単位アンテナブロックそれぞれの前記アンテナ素子は、前記メインボードにより信号処理が統合制御されることができる。
【0016】
また、前記アンテナブロックボディには、幅方向の一側及び幅方向の他側に前記第2基板設置空間を遮蔽するようにそれぞれ備えられ、前記第1基板設置空間及び前記第2基板設置空間から生じた熱を放熱するための一対の単位ブロックヒートシンクが備えられてもよい。
【0017】
また、前記一対の単位ブロックヒートシンクは、前記メインボードの一面に対して平行に延長されてもよい。
【0018】
また、前記アンテナブロックボディには、前記一対の送受信基板の間に配置され、相互間のEMIを遮蔽する少なくとも一つのEMI遮蔽部が前記第2基板設置空間にさらに備えられてもよい。
【0019】
また、前記一対の送受信基板それぞれには、2つの送信機2T及び2つの受信機2Rが実装され、前記メインボードには、前記アンテナブロックボディーが8つまたは16つ連結され、32つの送信機32T及び32つの受信機32R、または、64つの送信機64T及び64つの受信機64Rの具現が可能である。
【0020】
また、前記多数の単位アンテナブロックはそれぞれ、前記アンテナ基板及び単一送受信基板が設けられる基板設置空間が設けられたアンテナブロックボディ及び前記基板設置空間をカバーするように前記アンテナブロックボディに結合された単位レドームをさらに含むことができる。
【0021】
また、前記単一送受信基板の一面には、前記コネクティングカードの一端がピン結合される一側カードスロット口が設けられ、前記メインボードには、前記コネクティングカードの他端がピン結合される他側カードスロット口が設けられてもよい。
【0022】
また、前記アンテナブロックボディのうち前記カバーハウジングに向ける面には、前記基板設置空間から生じた熱を放熱するための単位ブロックヒートシンクが備えられてもよい。
【0023】
また、前記単位ブロックヒートシンクは、前記メインボードの一面に対して直交するように延長されてもよい。
【0024】
また、前記アンテナブロックボディには、前記アンテナ基板と前記単一送受信基板との間に配置され、相互間のEMIを遮蔽する単一EMI遮蔽部が前記基板設置空間にさらに備えられてもよい。
【0025】
また、前記単一送受信基板には、4つの送信機4T及び4つの受信機4Rが実装され、前記メインボードには、前記アンテナブロックボディが8つまたは16つ連結され、32つの送信機32T及び32つの受信機32R、または、64つの送信機64T及び64つの受信機64Rの具現が可能である。
【0026】
また、前記アンテナ基板及び単一送受信基板は、それぞれ前記基板設置空間に所定間隔離隔するように積層して配置されてもよい。
【発明の効果】
【0027】
本発明に係るアンテナ装置の一実施例によると、次のような様々な効果を達成することができる。第一に、利用可能な周波数帯域の設定前に、予め設定された周波数帯域に対応するアンテナをモジュールごとに選択的着脱が可能に備えられ、シングルバンドまたはデュアルバンド化の変換が容易であるという効果を有する。第二に、多数の発熱素子である電装部品のうち一部をメインボード(BB Board)から分離してモジュール化装着することによって、単位放熱効率を向上させることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施例に係るアンテナ装置を示した斜視図である。
図2】本発明の一実施例に係るアンテナ装置の側面図である。
図3】本発明の一実施例に係るアンテナ装置の分解斜視図である。
図4】本発明の一実施例に係るアンテナ装置の構成のうち、単位アンテナブロックを示した斜視図である。
図5】本発明の一実施例に係る単位アンテナブロックの分解斜視図である。
図6】本発明の一実施例に係る単位アンテナブロックとメインハウジング内のメインボードとの連結関係を示した一側断面図である。
図7】本発明の一実施例に係る単位アンテナブロックとメインハウジング内のメインボードとの連結関係を示した他側断面図である。
図8】本発明の他の実施例に係るアンテナ装置を示した斜視図である。
図9】本発明の他の実施例に係るアンテナ装置の側面図である。
図10】本発明の他の実施例に係るアンテナ装置の分解斜視図である。
図11】本発明の他の実施例に係るアンテナ装置の構成のうち、単位アンテナブロックを示した斜視図である。
図12】本発明の他の実施例に係る単位アンテナブロックの分解斜視図である。
図13】本発明の他の実施例に係る単位アンテナブロックとメインハウジング内のメインボードとの連結関係を示した一側断面図である。
図14】本発明の他の実施例に係る単位アンテナブロックとメインハウジング内のメインボードとの連結関係を示した他側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明に係るアンテナ装置の各実施例を添付された図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するにおいて、同一の構成要素に対しては、仮に、他の図面上に表示されてもできるだけ同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の実施例を説明するにおいて、関連公知構成または機能に対する具体的な説明が、本発明の実施例に対する理解を妨害すると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0030】
本発明の実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語により該当構成要素の本質や順番または手順などが限定されない。また、異に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含め、ここで使用されるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者により一般的に理解されることと同一の意味を有する。一般的に使用される辞典に定義されていることと同一の用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有することと解釈されなければならないし、本出願で明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0031】
図1は、本発明の一実施例に係るアンテナ装置を示した斜視図であり、図2は、図1の側面図であり、図3は、図1の分解斜視図であり、図4は、図1の構成のうち単位アンテナブロックを示した斜視図であり、図5は、図4の分解斜視図であり、図6は、図4の単位アンテナブロックとメインボディーとの連結関係を示した一側断面図であり、図7は、図4の単位アンテナブロックとメインボディーとの連結関係を示した他側断面図である。
【0032】
本発明に係るアンテナ装置の一実施例100は、図1図7に示されているように、メインハウジング110とカバーハウジング120及び多数の単位アンテナブロック140を含むように構成される。
【0033】
メインハウジング110は、メインボード111が組み込まれるように内部空間116が形成され、外側面に多数の放熱ピン114が設けられてもよい。ここで、メインハウジング110は、一面が長方形に開口するように形成され、カバーハウジング120が結合されることによって、内部空間116を外部と遮蔽することができる。内部空間116は、後述する印刷回路基板とPSUボード112とを設置できる厚さを有すれば十分である。印刷回路基板に実装された未図示の発熱素子から生じた熱は、多数の放熱ピン114が備えられた方向に放熱されるように設計され、PSUボード112に実装されたパワーサプライユニット(PSU)から生じた熱は、カバーハウジング120の多数の放熱ピン124が備えられた方向に放熱されるように設計されてもよい。
【0034】
以下では、理解の便宜のために、メインハウジング110を基準として多数の放熱ピン114が備えられた外側面側を「後方または背面」と称し、メインハウジング110を基準としてカバーハウジング120及び多数の単位アンテナブロック140が備えられた側を「前方または前面」と称して説明することにする。
【0035】
メインボード111は、図面で詳細に示されていないが、キャリブレーションネットワークが具現された印刷回路基板(Printed Circuit Board:PCB)形態で備えられ、後に詳細に説明する多数の単位アンテナブロック140に設けられたRF素子及びデジタル素子(図面符号は表記せず)と、多数のフィルター153で備えられたアンテナ基板150の給電または信号制御及びキャリブレーション制御を可能にする制御部の役目を果たす。
【0036】
メインボード111には、デジタルプロセッシング回路が具現され、後に詳細に説明する多数の単位アンテナブロック140と信号的に連結するための多数の他側カードスロット口115が前面に設けられてもよい。これについては、後に詳細に説明することにする。
【0037】
また、メインボード111の前面には、後述する多数の単位アンテナブロック140それぞれのアンテナ素子152にキャリブレーションポート105がそれぞれ接続されるように実装されてもよい。キャリブレーションポート105は、後述するアンテナフィルタ153とフィーダーラインとにより生じる位相偏差を制御することができる。
【0038】
メインボード111の一側、すなわちカバーハウジング120との間には、図3に示されているように、多数のパワーサプライユニット(PSU)が実装されたPSUボード112が備えられてもよい。PSUボード112のパワーサプライユニットは、各電装部品で電源を供給するための電源供給装置であってもよい。
【0039】
メインハウジング110の背面に形成された多数の放熱ピン114は、メインボード111に実装された多数の発熱素子である電装部品から生成された熱を、内部空間116から外部(特に、メインハウジング110の後方側)に放熱し、発熱による電装性能の低下を防止するように備えられてもよい。
【0040】
ここで、メインハウジング110の背面に形成された多数の放熱ピン114それぞれは、外部へ放熱時に熱による空気の上昇排出を考慮して、上下方向に長く形成され、隣接する放熱ピン114の間に空気が流動する流路が形成されるように備えられてもよい。
【0041】
また、多数の放熱ピン114は、円滑な放熱のために、メインハウジング110と多数の放熱ピン114とは、熱伝導性材質で備えられることが好ましく、外部設置に対する容易性を確保するために軽量の金属材質で備えられることが好ましい。
【0042】
一方、カバーハウジング120は、図3に示されているように、メインハウジング110の前端部に結合され、メインハウジング110の内部空間116を遮蔽するように備えられ、外側面に多数の放熱ピン124が設けられてもよい。
【0043】
より詳細には、カバーハウジング120は、図3に示されているように、メインハウジング110の開口された一面(より詳細には、多数の放熱ピン124が備えられた側の反対面)を遮蔽するように結合される。カバーハウジング120は、メインハウジング110の内部空間116に設けられたメインボード111及びPSUボード112を外部から保護する役目を果たす。
【0044】
また、カバーハウジング120の外側面には、前述のように、多数の放熱ピン124が設けられてもよい。多数の放熱ピン124は、メインハウジング110の外側面に形成された多数の放熱ピン114と共にメインハウジング110の内部空間116に集熱された熱を外部に放熱する役目を果たす。
【0045】
カバーハウジング120に形成された多数の放熱ピン124も、メインハウジング110の背面に形成された多数の放熱ピン114と同様に、外部へ放熱時に熱による空気の上昇排出を考慮して、上下方向に長く形成され、隣接する放熱ピン124の間に空気が流動する流路が形成されるように備えられることが好ましい。
【0046】
このようなカバーハウジング120の外側面には、多数の単位アンテナブロック140に備えられたアンテナアセンブリ130が設けられてもよい。アンテナアセンブリ130は、少なくとも4つ以上16つ以下のMIMOアンテナ装置に適用される組み立体で備えられてもよい。
【0047】
一方、多数の単位アンテナブロック140は、図3図7に示されているように、カバーハウジング120の外側面のうち一部を占めるように着脱可能に結合され、内部に一つ以上のアンテナ素子152及び一つ以上のアンテナフィルタ153が結合されたアンテナ基板150が組み込まれてもよい。
【0048】
より詳細には、カバーハウジング120の外側面が所定広さを有するように備えられたと仮定する場合、図3に示されているように、カバーハウジング120の外側面のうち一部を占めるように、8個の単位アンテナブロック140が未図示の締結部材(例えば、締結ねじなど)を用いて固く結合されてもよい。例えば、多数の単位アンテナブロック140は、カバーハウジング120の外側面に2行4列または4行2列に並んで配置されてもよい。
【0049】
ここで、カバーハウジング120には、多数の単位アンテナブロック140それぞれの端部の一部が収容されるマウンティング部121は、多数の他側放熱ピン124の一部が除去された形態で設けられてもよい。カバーハウジング120に形成されたマウンティング部121には、後述する単位アンテナブロック140の結合ブロック143の一端面が密着するように結合されてもよい。
【0050】
このような多数の単位アンテナブロック140は、少なくとも一つのコネクティングカード149を介してメインボード111と信号連結されるように備えられてもよい。このために、カバーハウジング120には、多数の単位アンテナブロック140それぞれに連結されたコネクティングカード149が貫通する貫通スロット125が追加でさらに形成されてもよい。このとき、少なくとも一つのコネクティングカード149は、後述する単位アンテナブロック140の結合ブロック143により外部から保護されるように位置されるので、外部に露出することなく安全に貫通スロット125を通じて配置することができる。本発明の一実施例に係るアンテナ装置では、少なくとも一つのコネクティングカード149は、幅方向に所定距離離隔した一対で備えられてもよい。
【0051】
多数の単位アンテナブロック140は、図4図7に示されているように、アンテナ基板150が設けられる第1基板設置空間142aが前方側に設けられ、第1基板設置空間142aと区画するようにカバーハウジング120が備えられた後方側に第2基板設置空間142bが設けられたアンテナブロックボディ141と、第2基板設置空間142bの一側及び他側にメインボード111と直交するように設けられる一対の送受信基板148と、第1基板設置空間142aをカバーするようにアンテナブロックボディ141に結合された単位レドーム160をさらに含むことができる。
【0052】
既に公知された従来のMIMOアンテナ装置の殆ど(代表的に、韓国登録特許第10-1854309号(2018年05月03日公告)は、一つの内部空間を有するメインハウジングの内部にメインボード、PSUボード、アンテナ基板及び後述する送受信基板が積層されるように備えられ、一つのレドームを用いてメインハウジングを遮蔽するように備えられたことが開示されている。しかし、このような従来のMIMOアンテナ装置の一例は、メインハウジングの内部空間という限定された空間に多数の発熱素子である電装部品が集約されて設けられた結果、その放熱に限界があるという問題点があった。
【0053】
本発明の各実施例によるアンテナ装置は、前述の従来の問題点を能動的に解決するために、前記様々な電装部品をメインハウジング110の内部空間116と多数の単位アンテナブロック140に分離して分散配置する構造を提案する。要するに、本発明の一実施例に係るアンテナ装置は、図1図7に示されているように、メインハウジング110の多数の一側放熱ピン114及びカバーハウジング120の多数の他側放熱ピン124を通じて、メインハウジング110の内部空間116に設けられたメインボード111に実装された多数の発熱素子である電装部品から生成された熱を専担して放熱するように備えられ、多数のアンテナブロック140それぞれの外面に形成された一対の単位ブロックヒートシンク144a、144bを通じて、メインハウジング110の内部空間116と外側に離隔した部位に、多数の単位アンテナブロック140の内部に実装されたアンテナ素子152及びアンテナフィルタ153などから生成された熱を専担して放熱するように備えられてもよい。
【0054】
アンテナブロックボディ141は、図4図7に示されているように、略T字状の垂直断面の見掛けを有するブロック体であって、図面上のT字状の上端部(すなわち、前方部)に該当する位置に第1基板設置空間142aが設けられる。また、アンテナブロックボディ141のうち図面上のT字状の下端部(すなわち、後方部)に該当する位置に第2基板設置空間142bが設けられる。第2基板設置空間142bは、左右方向に貫通されるように形成されてもよい。左右方向に貫通されるように形成された第2基板設置空間142bは、後述する一対の単位ブロックヒートシンク144a、144bがそれぞれ結合される動作で遮蔽することができる。
【0055】
図5及び図6に示されているように、第1基板設置空間142aは、略図面上の一側または他側の方向に長く、かつその上下高さが相対的に小さい薄い直方体の空間形態で形成されてもよいし、第2基板設置空間142bは、略図面上の一側または他側の方向及び上下方向に長く、かつその幅が相対的に小さい直方体の空間形態で形成されてもよい。特に、第2基板設置空間142bは、後述のように、幅方向の一側または他側に開口するように連通して形成されてもよい。
【0056】
第1基板設置空間142aと第2基板設置空間142bとは、図5に示されているように、連通口145により相互連通するように形成されてもよい。また、第2基板設置空間142bには、少なくとも一つのコネクティングカード149が貫通して設けられるカード設置ホール146が形成されもよい。カード設置ホール146は、アンテナブロックボディ141のT字状の下端部の下端からカバーハウジング120側に所定長さが追加延設された結合ブロック143の内部を貫通するように形成されてもよい。結合ブロック143は、カバーハウジング120に形成されたマウンティング部121に締結部材(未図示)を用いて固くマッチング結合されてもよい。
【0057】
第1基板設置空間142aに安着されるアンテナ基板150は、図5に示されているように、アンテナボード151と、アンテナボード151の外側面に設けられた一つ以上のアンテナ素子152と、アンテナボード151の内側面に設けられた一つ以上のアンテナフィルタ153(MBF、Micro Bellows Filter)を含むことができる。
【0058】
第2基板設置空間142bに安着される一対の送受信基板148は、幅方向に相互離隔するように設けられてもよい。このとき、一対の送受信基板148は、それぞれの間に配置され、相互間のEMI(Electro Magnetic Interference)を遮蔽する少なくとも一つのEMI遮蔽部147を挟んでアンテナブロックボディ141の一側面に一つ及びアンテナブロックボディ141の他側面に一つが配置されてもよい。ここで、EMI遮蔽部147は、一対の送受信基板148のうち一側送受信基板のEMIを遮蔽するように備えられた一側EMI遮蔽部147と、一対の送受信基板148のうち他側送受信基板のEMIを遮蔽するように備えられた他側EMI遮蔽部147を含み、一側EMI遮蔽部147と他側EMI遮蔽部147とは一対の送受信基板148の間に位置されてもよい。一側EMI遮蔽部147と他側EMI遮蔽部147とは、第2基板設置空間142bの中間部分に相互隣接するように垂直配置され、一側EMI遮蔽部147の外側に該当する第2基板設置空間142bに一側送受信基板148が配置され、他側EMI遮蔽部147の外側に該当する第2基板設置空間142bに他側送受信基板148が配置される。
【0059】
一対の送受信基板148は、第1基板設置空間142aに既に設けられたアンテナボード151と連通口145を通じて相互信号接続が可能に電気的に導通するように連結されることは当然である。
【0060】
一方、アンテナブロックボディ141には、幅方向の一側及び幅方向の他側に第2基板設置空間142bを遮蔽するようにそれぞれ備えられ、第1基板設置空間142a及び第2基板設置空間142bから生じた熱を放熱するための一対の単位ブロックヒートシンク144a、144bが備えられてもよい。
【0061】
一対の単位ブロックヒートシンク144a、144bのうち一つ144aは、第2基板設置空間142bの開放された一側に結合され、第2基板設置空間142bの一側を遮蔽し、一対の単位ブロックヒートシンク144a、144bのうち残りの一つ144bは、第2基板設置空間142bの開放された他側に結合され、第2基板設置空間142bの他側を遮蔽することができる。
【0062】
また、一対の単位ブロックヒートシンク144a、144bの外側面にはそれぞれ、メインボード111の一面に対して平行に延長された多数の放熱ピン(図面符号は表記せず)が設けられてもよい。多数の放熱ピンは、第1基板設置空間142a及び第2基板設置空間142bからなる空間で捕集された熱を外部に直接放熱することによって、電装部品の性能低下を防止する役目を果たす。
【0063】
このように本発明に係るアンテナ装置の一実施例100は、従来のメインハウジング110の内部空間116に集中的に設けられた発熱素子である電装部品の一部(すなわち、アンテナ素子152、アンテナフィルタ153及び送受信基板など)を、メインハウジング110と離隔した外側に分離して設け、各単位アンテナブロック140ごとに一対の単位ブロックヒートシンク144a、144bを通じて外部放熱することによって、放熱性能をより向上できるという利点を創出することができる。
【0064】
また、本発明に係るアンテナ装置の一実施例100において、多数の単位アンテナブロック140がメインボード111に着脱可能に接続されるように備えられることによって、従来、一つのアンテナ装置で具現できなかった周波数帯域のデュアルバンド化を非常に容易に具現可能であるという利点を提供する。
【0065】
例えば、従来の場合、メインボード111に信号連結される一つ以上のアンテナ素子152及びアンテナフィルタ153に対応する周波数帯域が3.5GHzであり、最初設定された後には4.5GHzへの変更が可能ではあるが、製品全体を分解して新しく設計及び組み立てる必要があるという不具合があった。しかし、本発明の一実施例100の場合、最初3.5GHzに設定された場合でも、既存の単位アンテナブロック140を分離した後、変更しようとする4.5GHz周波数帯域に対応するアンテナ素子152及びアンテナフィルタ153で設計された単位アンテナブロック140のみを入れ替えて組み立てるという非常に簡便な作業でデュアルバンド化及びその以上のバンド化の具現が可能である。すなわち、一部は3.5GHz周波数帯域の第1バンドを構成し、かつ他の一部は4.5GHz周波数帯域の第2バンドを構成するように、多数の単位アンテナブロック140を配列し、かつ入れ替えて組み立てることができる。特に、この場合、カバーハウジング120の貫通スロット125を通じて、アンテナブロック140の後述するコネクティングカード149の挿入接続だけでも可能であるので、その配列及び入れ替えて組み立てることが非常に容易であるという利点を有する。
【0066】
多数の単位アンテナブロック140は、少なくとも一つのコネクティングカード149を介してメインボード111と信号連結することができる。すなわち、本発明の一実施例100において、8個の単位アンテナブロック140が設けられ、8個の単位アンテナブロック140のそれぞれは、メインボード111による統合信号制御が可能になるように、メインボード111に少なくとも一つのコネクティングカード149を通じて信号連結される。
【0067】
ここで、カバーハウジング120には、多数の単位アンテナブロック140それぞれに連結されたコネクティングカード149が貫通する貫通スロット125が形成されもよい。また、一対の送受信基板148それぞれの端部には、コネクティングカード149の一端がピン結合される一側カードスロット口148aが設けられ、メインボード111には、コネクティングカード149の他端がピン結合される他側カードスロット口115が設けられてもよい。一側カードスロット口148aと他側カードスロット口115とは、コネクティングカード149の両端に備えられた120ピン端子がソケット結合される構造で備えられてもよい。
【0068】
コネクティングカード149は、一対の送受信基板148のうち一側に備えられた送受信基板に一つが結合され、一対の送受信基板148のうち他側に備えられた送受信基板に一つが結合される。したがって、本発明の一実施例に係るアンテナ装置100で使用されるコネクティングカード149は、多数の単位アンテナブロック140の幅方向に相互離隔するように備えられた2つで採用されてもよい。
【0069】
ここで、それぞれの単位アンテナブロック140のうちアンテナ基板150には、4個の送信機4T及び4個の受信機4Rが機能するように備えられる4T4Rのアンテナ素子152が備えられる。一対の送受信基板148は、4個の送信機及び受信機4T4Rが2つに分割(すなわち、2T2R)され、分離して担当するように実装または備えられてもよい。
【0070】
したがって、メインボード111にアンテナブロックボディ141が8個または16個連結される場合、5G環境で求められる合計32個の送信機32T及び32個の受信機32R、または、64個の送信機64T及び64個の受信機64Rの具現が可能となる。
【0071】
一方、メインボード111には、図3に示されているように、多数の単位アンテナブロック140それぞれのアンテナ素子152に接続されるように備えられたキャリブレーションポート105がさらに備えられてもよい。このように、本発明に係るアンテナ装置の一実施例100は、メインボード111から多数の単位アンテナブロック140が分離可能に結合され、キャリブレーションポート105の接続を通じて周波数帯域の位相が統合キャリブレーション制御されるように備えられてもよい。
【0072】
図8は、本発明の他の実施例に係るアンテナ装置を示した斜視図であり、図9は、図8の側面図であり、図10は、図8の分解斜視図であり、図11は、図8の構成のうち単位アンテナブロックを示した斜視図であり、図12は、図11の分解斜視図であり、図13は、図11の単位アンテナブロックとメインハウジング内のメインボードとの連結関係を示した一側断面図であり、図14は、図11の単位アンテナブロックとメインハウジング内のメインボードとの連結関係を示した他側断面図である。
【0073】
図1図7を通じて既に説明した本発明の一実施例に係るアンテナ装置100の場合は、アンテナ基板150に対して2個の送受信基板148が分離して各送信機及び受信機の機能を分割して担当するように備えられたものであれば、以下で説明する本発明の他の実施例に係るアンテナ装置200の場合は、アンテナ基板250と送受信基板248とが送信機及び受信機の個数ごとに分割されない実施例であると言える。
【0074】
より詳細には、本発明の他の実施例に係るアンテナ装置200は、図8図14に示されているように、多数の単位アンテナブロック240はそれぞれ、アンテナ基板250及び単一送受信基板248が設けられる基板設置空間242aが設けられたアンテナブロックボディ241と、基板設置空間242aをカバーするようにアンテナブロックボディ241に結合された単位レドーム260をさらに含むことができる。
【0075】
すなわち、一実施例100の場合、アンテナブロックボディ141にアンテナ基板150が設けられる第1基板設置空間142a及び第2基板設置空間142bが分離して設けられるものであるのに対し、他の実施例200の場合、アンテナブロックボディ241にはアンテナ基板250と単一送受信基板248とが共に設けられるように単一の基板設置空間242aのみが形成されてもよい。
【0076】
また、一実施例100の場合、アンテナ基板150に対して一対の送受信基板が直交するように配置されるものであるのに対し、他の実施例200の場合、アンテナ基板250と単一の送受信基板とは、図面上の上下方向に相互積層して配置されてもよい。ここで、一実施例100の場合には、第1基板設置空間142aにアンテナ基板150のみが設けられるが、他の実施例200の場合には、単一の基板設置空間242aにアンテナ基板250と単一送受信基板248とがいずれも相互所定間隔離隔するように積層して配置される点で、相対的に一実施例100の場合よりも、単一の基板設置空間242aの上下高さがさらに大きく設定されることが好ましい。
【0077】
また、一実施例100の場合、一対の送受信基板の端部にコネクティングカード149の一端がピン結合される一側カードスロット口148aが設けられるが、他の実施例200の場合、単一送受信基板248の「一面(図面上の下面)」にコネクティングカード249の一端がピン結合される一側カードスロット口248aが設けられる点で相違がある。すなわち、他の実施例200では、単一送受信基板248がメインボード211に平行にアンテナ基板250に対して積層される構造で、基板設置空間242aに設けられる結果、120ピン結合ソケットに該当する一側カードスロット口248aが単一送受信基板248の一面に形成されることが構造的に好ましいからである。このとき、コネクティングカード249は、単一の基板設置空間242aに長手方向に2つに分けられて一直線形態で備えられ、一側カードスロット口248aもそれぞれのコネクティングカード249がソケット結合されるように単一の基板設置空間242aの長手方向に一直線に配列されてもよい。
【0078】
一方、本発明の他の実施例に係るアンテナ装置200は、図11及び図12に示されているように、アンテナブロックボディ241のうちカバーハウジング220に向ける面に、基板設置空間242aから生じた熱を放熱するための単位ブロックヒートシンク244が備えられてもよい。単位ブロックヒートシンク244には、メインボード211に向けるように延設された多数の放熱ピン(図面符号は表記せず)が設けられてもよい。すなわち、単位ブロックヒートシンク244は、メインボード211の一面に対して直交するように延設されてもよい。
【0079】
また、本発明の他の実施例に係るアンテナ装置200は、アンテナ基板250と単一送受信基板248との間に配置され、相互間のEMIを遮蔽する単一EMI遮蔽部247が基板設置空間242aにさらに備えられてもよい。
【0080】
前記のように構成される本発明の他の実施例に係るアンテナ装置200においても、単一送受信基板248には、4つの送信機4T及び4つの受信機4Rが実装され、前記メインボード211には、前記アンテナブロックボディ241が8つまたは16つ連結され、32個の送信機32T及び32個の受信機32R、または、64個の送信機64T及び64個の受信機64Rの具現が可能である。
【0081】
すなわち、前述の一実施例100の場合、送受信基板148が一対で備えられて分離される結果、4T4Rの機能を行うアンテナ基板150に対応してそれぞれ2T2Rの機能に対応するように具現された点を除けば、本発明の他の実施例200の場合にも、4T4Rの機能を行うアンテナ基板250に対応する単一送受信基板248のみが設けられることによって、前述の32T32Rまたは64T64Rを具現することができる。
【0082】
図8図14に具現される本発明の他の実施例に係るアンテナ装置200の構成のうち説明されていない構成の各構造及び特徴は、前述の差異点を除き、いずれも同一の構造及び特性を有するので、図1図7を通じて既に説明された本発明の一実施例に係るアンテナ装置100の構成の説明で代替することにする。
【0083】
上述のように、本発明の各実施例によるアンテナ装置100、200は、統合キャリブレーション制御及び統合信号制御を担当するメインボード111、211が備えられたメインハウジング110、210から、モジュールごとにアンテナ基板150、250及び送受信基板148、248が分離して着脱可能に備えられることによって、従来、シングルバンドから選択的にデュアルバンド化の周波数帯域の変更が容易であることはもちろん、放熱の分散化を通じてより信頼性の高い製品の製造が可能であるという利点を提供する。
【0084】
以上、本発明に係るアンテナ装置の各実施例を添付された図面を参照して詳細に説明した。しかし、本発明の実施例が必ず前述の各実施例により限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の知識を有る者による様々な変形及び均等な範囲での実施が可能であることが当然であると言える。よって、本発明の真の権利範囲は、後述する請求の範囲により決められると言える。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、利用可能な周波数帯域のデュアルバンド化の適用及び既に設定された周波数帯域から異なる周波数帯域への変更設計が容易であり、多数の発熱素子の単位放熱効率を拡張できるようにモジュールごとに区画設置可能なアンテナ装置を提供する。
【符号の説明】
【0086】
100、200:アンテナ装置
110:メインハウジング
111:メインボード
112:PSUボード
114:放熱ピン
115:他側カードスロット口
116:内部空間
120:カバーハウジング
121:マウンティング部
124:放熱ピン
125:貫通スロット
130:アンテナアセンブリ
140:多数の単位アンテナブロック
141:アンテナブロックボディ
142a:第1基板設置空間
142b:第2基板設置空間
143:結合ブロック
144a、144b:単位ブロックヒートシンク
145:連通口
147:EMI遮蔽部
148:送受信基板
149:一対のコネクティングカード
150:アンテナ基板
151:アンテナボード
152:アンテナ素子
153:アンテナフィルタ
160:単一レドーム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】