(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-21
(54)【発明の名称】密封容器からの漏れの存在を認識する方法および装置
(51)【国際特許分類】
G01M 3/20 20060101AFI20220713BHJP
【FI】
G01M3/20 W
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568223
(86)(22)【出願日】2020-05-14
(85)【翻訳文提出日】2022-01-12
(86)【国際出願番号】 IB2020054556
(87)【国際公開番号】W WO2020230068
(87)【国際公開日】2020-11-19
(31)【優先権主張番号】102019000006920
(32)【優先日】2019-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517110483
【氏名又は名称】エッフェティ システム ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ
【氏名又は名称原語表記】FT SYSTEM S.R.L.
【住所又は居所原語表記】VIA LEONARDO DA VINCI 117,I-29010 ALSENO (PC)(IT)
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100211236
【氏名又は名称】道下 浩治
(72)【発明者】
【氏名】フォレステリ,ファビオ
【テーマコード(参考)】
2G067
【Fターム(参考)】
2G067AA44
2G067CC04
2G067DD17
(57)【要約】
密封容器(CT)が配置される検出区域(13)を定めるステップと、検出区域(13)をダクト(21)を介して気体センサ(219a、219b)と連通させるステップと、ダクト(21)を介して検出区域(13)内にフラッシング気体を導入するステップと、検出区域(13)内に容器(CT)を配置するステップと、検出区域(13)からダクト(21)を介して気体の流れを吸い込むステップ、および気体の流れを第1のセンサ(219a、219b)へ伝達するステップと、を含む密封容器からの漏れの存在を認識する方法において、第1のセンサに到達した気体の流れが第2のセンサへ伝達される、または第2の時間にわたって第1のセンサへ伝達されるステップをさらに含み、2つのセンサによって生成される信号、または同じセンサによって生成される2つの信号は、容器(CT)内の気体漏れの存在を決定するために処理される方法である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
- 密封容器(CT)が配置される検出区域(13)を定めるステップと、
- 前記検出区域(13)を少なくとも1つのダクト(21)を介して少なくとも1つの気体センサ(219a、219b)と連通させるステップと、
- 前記検出区域(13)内に容器(CT)を配置するステップと、
- 前記検出区域(13)から前記ダクト(21)を介して気体の流れを吸い込むステップ、および前記気体の流れを第1のセンサ(219a、219b)へ伝達するステップと、
を含む密封容器からの漏れの存在を認識する方法において、
前記第1のセンサに到達した前記気体の流れが第2のセンサへ伝達される、または第2の時間にわたって前記第1のセンサへ伝達されるステップをさらに含み、前記2つのセンサによって生成される信号、または同じセンサによって生成される2つの信号は、前記容器(CT)内の気体漏れの存在を決定するために処理されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記検出区域から吸い込まれた前記気体の流れは、前記第1のセンサから前記第2のセンサへ途切れないやり方で伝達される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記検出区域から吸い込まれた前記気体の流れは、第1の時間にわたって第1の方向に前記第1のセンサへ、および第2の時間にわたって反対方向に前記第1のセンサへ伝達される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
複数の前記センサによって生成される2つの前記信号、または前記同じセンサによって生成される前記2つの信号は、同じ瞬間に前記第2の信号のレベルが前記第1の信号のレベルを超えるときに前記気体漏れの存在を示す信号を生成するように互いに比較される、請求項1、2、または3に記載の方法。
【請求項5】
前記気体漏れの存在を示す前記信号は、前記同じ瞬間に、前記第2の信号の前記レベルが前記第1の信号の前記レベルを超える状態が、連続的に少なくとも2回繰り返されたときに生成される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記気体漏れの存在を示す前記信号は、前記同じ瞬間に、前記第2の信号の前記レベルが前記第1の信号の前記レベルを超える状態が、所定のノイズ閾値よりも高いレートで連続的に少なくとも2回繰り返されたときに生成される、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
- 密封容器(CT)を受け入れるように適合された検出区域(13)と、
- 気体の存在を示す信号を生成することができる第1の気体センサ(219a、219b)と、
- 前記検出区域(13)および前記第1の気体センサと連通するダクト(21)と、
- 空気を吸い込む入口ポート(25a)を備えた吸込ファン(25)と、を備え、前記入口ポート(25a)は、前記ダクト(21)と連通する、
密封容器からの漏れの存在を認識する装置において、
前記気体の存在を示す信号を生成することができ、前記第1のセンサと前記吸込ファンの間に配置される第2のセンサ、または前記検出区域から吸い込まれ、前記第1のセンサを去った気流を前記第1のセンサへ戻すように伝達することができる手段をさらに備えており、前記容器(CT)内の気体漏れの存在を決定するために前記2つのセンサによって生成される前記信号、または同じセンサによって生成される前記2つの信号を処理する処理手段をさらに備えることを特徴とする装置。
【請求項8】
前記第1および第2のセンサは、前記ダクトに沿って直列に配置され、前記第1のセンサは、前記吸込ファンによって空気が吸い込まれる方向に前記第2のセンサの上流に位置する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記手段は、前記流れが前記検出区域から前記センサへ伝達された方向とは反対の方向に流れを発生させることができる逆転可能なファンまたは逆転可能な吸込ファンを含む、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記2つのセンサによって生成される前記信号、または前記同じセンサによって生成される前記2つの信号を比較し、同じ瞬間に第2の信号のレベルが第1の信号のレベルを超えるときに、前記気体漏れの存在を示す信号を生成するようにプログラムされている電子制御ユニットが設けられている、請求項7、8、または9に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密封容器からの漏れの存在を認識する方法および装置に関する。本発明による方法および装置は、密封容器からの流体の漏れの存在を認識することができる。より詳細には、排他的ではないが、流体は、気体または蒸気状態にあってもよく、気体または気体混合物からなり得る、または蒸気または蒸気混合物からなり得る、あるいは気体および蒸気混合物からなり得る。容器は、例えば、ガラス瓶またはボトルなどの硬質の容器と、例えば、様々な種類のプラスチックタブ、バッグ、および可撓性パッケージなどの少なくとも1つの可撓性の壁部を有する容器との両方であり得る。
【背景技術】
【0002】
今のところ、多くの飲料、および他の用途向けの食料として使用するための製品は、以下のパッケージングのやり方のうちの1つを主に用いることによって保存される。
【0003】
主に液体を保存するために使用される第1のやり方によれば、硬質または半硬質の容器は、容器に設けられた適切な開口部を通して保存される物質で充填される。続いて、開口部は、適切な閉鎖要素、例えば、キャップによって密封される。他の場合には、保存される製品は、リボンまたはフィルムによって巻かれるか、または可撓性のプラスチック材料のチューブに導入され、続いてこのようにして得られたパッケージが、1つまたは複数の接合線に沿って溶着することによって密封される。さらに他の場合には、予め形成されたプラスチック材料のタブを使用することが知られている。タブは、そこに設けられた開口部を通して充填され、続いてこの開口部は、タブ壁に溶着されたプラスチックフィルムによって密封される。
【0004】
より一般的には、食料製品は、それだけではないが、パッケージング時に製品が有する化学的物理的特性をできるだけ時間で変化させずに保存する目的で密封パッケージ内に保存される。
【0005】
したがって、前述の方法を適用する際に遭遇する主な問題の1つは、外部環境との汚染を避けるためにパッケージの最適な密封を得るやり方である。多くの用途では、最適な密封は、パッケージが維持される外部圧力で、またはいずれにせよ、通常の使用中、輸送中、および保管中にパッケージが受ける圧力で実質的に気密でなければならない閉鎖を生じる。例えば、食料製品の場合には、パッケージの内部の環境が外部環境と連通し、それにより物質および空気が一方の環境から他方へ通るのを防ぎ、したがって包装された製品を汚染するリスクおよびその官能的特性の衰退を防ぐために、大気圧にあるとき、パッケージは実質的に気密でなければならない。
【0006】
溶着によって密封される容器の場合には、パッケージの気密密封は、例えば、溶着プロセスの間違った実行により、例えば、不完全な溶着によって危うくされる場合がある。溶接温度の設定の誤り、接着溶着材の間違った選択、溶着エリア内の接触面の不完全な平面性、および溶着エリア内の不純物または異物の存在は、容器の気密密封の達成を損ない得るどれも要因である。
【0007】
キャップによって閉鎖されるボトルなどの硬質または半硬質の容器の場合には、よく知られているように、気密密封は、例えば、キャップが施される領域におけるそのキャップまたはボトルの形状不良によって、あるいはキャップ付け機の動作問題、例えば、キャップを施すステップにおけるアライメントの問題によって、危うくなる場合がある。
【0008】
一般に、容器閉鎖における明らかな不完全により生じる容器からの物質の喪失は、注意深い作業者によって目視でも容易に検出することができる。そのような喪失は、一般に、容器からの物質の明らかな流出を必然的に伴う。したがって、そのような状況下では、包装ラインの監督を担当している注意深い作業者は、主に、それを処分してこれが消費者に提供されるのを防ぐために、またはそれをさらなる検査または修理に委ねるために、充填および密封ステップのすぐ下流で不完全な容器を容易に識別し、必要に応じてそれを取り除くことができる。
【0009】
容易に理解できるように、容器からの漏れの存在の認識は、マイクロクラックおよびマイクロ穴による漏れの場合と同じように、漏れが小さくなるにつれて作業者にとってより難しくなる。これらの漏れは、マイクロリーク、すなわち、容器からのとても少量のリークと定められ、これらは、それらが液体または他の物質の明らかな流出を必然的に伴わないので直ちに検出可能ではなく、長い目で見ればそれらは製品の品質を損ない得る。概して、そのようなマイクロリークは、数十ミクロン程度のクラックによって、さらには数ミクロン、例えば3~7μm程のクラックによっても引き起こされる。
【0010】
密封容器からのマイクロリークの存在を有効に検出するやり方の問題を解決するために、いくつかの解決策が、これまで提案されてきた。
【0011】
ヒートシール容器からの漏れを検出するやり方の問題に対する第1の知られている解決策は、例えば、米国特許第3708949(A)号に開示されている。この文献は、ヒートシールされた包みの気密を形成し、続いて検査する方法および装置を開示する。そのような文献に開示された方法は、調整大気導入後に容器が密封されるステップと、容器が機械的ストレスにかけられるステップであって、容器の壁によって囲まれる体積を減少させ、容器内に囲まれる気体の圧力を増加させ、結果的に、それによってマイクロクラックが存在する場合に気体の流出を促進する、容器が機械的ストレスにかけられるステップと、調整大気中に存在するトレーサガスの存在を気体検出器が容器の外部で検出するステップと、検査を通ることができなかった容器が取り除かれるステップとを実質的に含む。
【0012】
熱密封容器の気密を検査する別の知られている方法は、WO2013/011329(A2)に開示されている。この文献の教示によれば、容器は、ことによると密封エリア内に存在するマイクロクラックを通しての気体流出を促進するために、トレーサガスが充填され、圧縮にかけられる。電極の対を含む適切な検出器は、気体マイクロリークが生じる可能性が高い容器の領域の近くに位置する。検出器電極における電圧の変化により、トレーサガスの存在を検出する。
【0013】
WO2017125386(A2)は、典型的には細片の形態にある化学物質が容器に施される方法を開示する。物質は、その物理的特性および/または化学的特性が、物質に接触する気体、例えば酸素の濃度に依存して変化するようになっている。物質の特性の変化は、容器の外部に位置する検出器によって検出可能な発せられた電磁放射の周波数、波長、または位相の変化を引き起こす。
【0014】
DK201570808(A1)は、トレーサガスが導入されている密封容器からの気体リークを検出する装置を開示する。装置は、気密試験中に容器が受け入れられる分析チャンバと、チャンバの内部に真空を作り出すことができるデバイスとを含む。気体検出器は、トレーサガスの存在を検出するためにチャンバと連通状態で配置される。
【0015】
したがって、先行技術の教示によれば、マイクロリークを検出するステップは、一般に、容器が密封される前に容器に導入されるトレーサガス、典型的には二酸化炭素(CO2)、ヘリウム(He)、または水素(H2)の助けを借りて実行される。CO2漏れを検出するために、容器の外部のトレーサガスの存在が、通常、液体またはトレーサガス(例えば、He)が検出されるときに、検出器、例えば、電極によって、あるいは非分散型赤外(NDIR)技法または他の技法に基づく動作をする検出器によって一般に検出される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の第1の目的は、先行技術に関して上述された制約および欠点の影響を受けない密封容器からの漏れの存在を認識する方法および装置を提供することである。
【0017】
本発明の別の目的は、リークが少量またはとても少量である、すなわち、リークがマイクロリークに相当し、数ミクロンの開口部によって引き起こされる場合でも、可撓性タイプの硬質の、容器が機械的に絞られている、または容器が機械的に絞られていない様々な種類の容器からの漏れを検出することを可能にする上記種類の方法および装置を提供することである。
【0018】
本発明のさらなる目的は、もしあれば、漏れのより高速な検出を可能にし、したがって、生産または容器処理プラントの稼働速度を最大にすることを可能にする方法および装置である、先行技術と比較した場合に改善された稼働速度を可能にする密封容器からの漏れの存在を認識する方法および装置を提供することである。
【0019】
本発明のさらに別の目的は、周囲環境の条件の乱れまたは変化の場合でも、漏れ検出におけるより高い精度を可能にする上記種類の方法および装置を提供することである。
【0020】
本発明のさらなる(ただし、最後ではない)目的は、大規模な工業的利用を方法および装置が有することができるように、信頼できるとともに安価なやり方で使用できる方法および装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記または他の目的は、添付の特許請求の範囲に記載された方法および装置によって実現される。
【0022】
本発明の説明
密封容器からの漏れを認識する方法は、密封容器を配置する検出区域が定められるステップと、気体の流れが検出区域から吸い込まれるステップとを主に含む。気体の流れは、センサを通過する気体の流れの混合物中の所与の気体の存在を示す電気信号を生成するようになされた第1のセンサへ伝達される。
【0023】
本発明の第1の実施形態によれば、トレーサガスの存在を示すそれぞれの信号を生成するようになされた少なくとも2つのセンサが設けられる。両センサは、検出区域から吸い込まれた同じ気体の流れによって連続して通過され、したがって、第2のセンサ、すなわち、第1のセンサの下流に位置するものが、第1のセンサに対して遅延した信号を生成する。
【0024】
本発明の第2の実施形態では、単一のセンサが設けられ、遅延は、検出区域から来る同じ気体の流れを、まず一の方向に、次に反対方向に、同じセンサに通過させることによって得られる。
【0025】
本発明の第1の実施形態によれば、方法は、第1のセンサに到達した気体の流れが、センサを通過する気体の流れの混合物中の所与の気体の存在を示す電気信号を生成するようにやはりなされた第2のセンサへ伝達されるステップをさらに含む。
【0026】
本発明の第2の実施形態によれば、方法は、第2の時間にわたって、気体の流れが第1のセンサへ伝達されるステップをさらに含む。
【0027】
また、常に、本発明によれば、2つのセンサによって生成される信号、または同じセンサによって生成される2つの信号は、容器内の気体漏れの存在を決定するために電子制御ユニット内で処理される。
【0028】
さらに、本発明によれば、方法は、検出区域が、少なくとも1つの空気ダクトを介して第1の気体センサ、および設けられている場合は第2の気体センサ、と連通されるステップと、検査される容器が検出区域内に配置されるステップと、気体の流れが、第1のセンサへおよび設けられている場合は第2のセンサへ伝達されるために、少なくとも1つのダクトを介して検出区域から吸い込まれるステップとを含む。
【0029】
好ましくは、本発明によれば、検出区域から吸い込まれた気体の流れに関する第1のセンサから第2のセンサへの伝達は、途切れないやり方で、すなわち、中断なしで断続的に実行される。
【0030】
本発明の第2の実施形態の第1の変形例によれば、検出区域から吸い込まれた気体の流れは、第1の時間にわたって第1の方向に第1のセンサへ、および第2の時間にわたって反対方向に第1のセンサへ伝達される。
【0031】
好ましくは、本発明によれば、気体の流れの第1および第2の通過時に、2つのセンサによって生成される2つの信号、または同じセンサによって生成される2つの信号が、同時の瞬間に、第2の信号のレベルが第1の信号のレベルを超えるときに、気体漏れの発生を示す信号を生成するように互いに比較される。
【0032】
よりいっそう好ましくは、本発明によれば、気体漏れの存在を示す信号は、同じ瞬間に、第2の信号のレベルが第1の信号のレベルを超える状態が、少なくとも2回連続的に繰り返されたときに生成される。
【0033】
本発明のよりいっそう好ましい実施形態によれば、気体漏れの存在を示す信号は、同じ瞬間に、 第2の信号のレベルが第1の信号のレベルを超える状態が、所定のノイズ閾値よりも高いレートで連続的に少なくとも2回繰り返されたときに生成される。
【0034】
密封容器からの漏れを認識する装置は、密封容器を受け入れるように適合された検出区域と、検出区域からの気流の吸込みを引き起こすように適合された吸込ファンとを主に備える。装置は、気体の存在を示す信号を生成することができる第1の気体センサと、吸込ファンによって吸い込まれた流れが通る検出区域および第1の気体センサと連通するダクトとをさらに備え、このファンは、検出区域の下流およびセンサの下流に位置する。
【0035】
本発明の第1の実施形態によれば、装置は、気体の存在を示す信号を生成することができ、第1のセンサと吸込ファンの間に配置される第2のセンサをさらに備える。
【0036】
本発明の第2の実施形態によれば、装置は、検出区域から吸い込まれ、第1のセンサを去った気流を第1のセンサへ戻すように伝達することができる手段を備える。
【0037】
本発明によれば、装置は、容器内の気体漏れの存在を決定するために2つのセンサによって生成される信号、または同じセンサによって生成される2つの信号を処理する処理手段をさらに備える。
【0038】
好ましくは、本発明の第1の実施形態の変形例によれば、第1および第2のセンサは、単一のダクトに沿って直列に配置され、常に好ましくは、第1のセンサは、吸込ファンによって空気が吸い込まれる方向に第2のセンサの上流に位置する。
【0039】
好ましくは、本発明の第2の実施形態の変形例によれば、上記手段は、流れが検出区域からセンサへ伝達された方向とは反対の方向に流れを発生させることができる逆転可能なファンまたは逆転可能な吸込ファンを含む。
【0040】
好ましくは、本発明による装置は、2つのセンサによって生成される信号、または同じセンサによって生成される2つの信号を比較し、同じ瞬間に、第2の信号のレベルが第1の信号のレベルを超えるときに、気体漏れの存在を示す信号を生成するようにプログラムされている電子制御ユニットを備える。
【0041】
有利には、本発明は、容器の可撓性壁に偶然に存在する数ミクロン、例えば3~7μm程度ほどのサイズである(マイクロ穴である)小さいサイズでも穴からの気体または気体混合物のマイクロリークである漏れを少量でも検出することを可能にする。
【0042】
本発明による認識方法は、認識感度をかなり増加させることができる。そのような方法は、測定感度を有利に増加させることができ、したがって、検出領域内に存在する雰囲気中で試料容器からのトレーサガスのマイクロリークによる小さいトレーサガス濃度の発生を検出することを可能にさせる。
【0043】
したがって、本発明は、トレーサガス濃度が外部環境中のトレーサガス濃度よりもわずかに高い容器からの気体マイクロリークを認識することを可能にする。本発明によれば、そのような測定方法は、容器の近くで気体混合物の組成を修正する機能がない状態で、またはそれと組み合わせて実施されてもよい。
【0044】
本発明のいくつかの好ましい実施形態を、下記添付図面を参照して、非限定の例によって与える。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】本発明による装置が組み込まれる機器の側面斜視図である。
【
図2】本発明による装置の好ましい実施形態の概略図である。
【
図4】異なる強度の2つのトレーサガス濃度信号を含むグラフである。
【
図5A】漏れを示していない気体濃度信号としてのグラフである。
【
図5B】漏れを示していない気体濃度信号としてのグラフである。
【
図5C】漏れを示していない気体濃度信号としてのグラフである。
【
図6】本発明の第2の実施形態の比較回路の図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態における一対のセンサによって生成される一対の気体濃度信号のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0046】
全ての図において、同じ参照番号は、等しいまたは機能的に均等な構成要素を示すために用いられている。
【0047】
図1を参照すると、図示の本発明の実施形態によれば、検査される試料容器は、検出区域13内に配置され、位置決め組立体51によって本発明による装置を組み込む機器10内に定められる。本実施形態によれば、位置決め組立体51は、それぞれ、容器を検出区域13に導入するまたは入れるための、および検出区域13から容器を取り出すまたは出すための一対のコンベヤベルト53、55を備える。好ましくは、位置決め組立体51は、好ましくは区域13の中央に検出区域13内の容器を正確に位置決めする一対のサイドガイド55a、55bをさらに含む。
【0048】
適宜、本発明による方法は、あり得る気体流出を促すために、試料容器が圧縮または絞るステップを受けるステップを含む。好ましくは、絞るステップは、回転可能なローラを含む絞り組立体によって実行される。
【0049】
本発明の特定の実施形態により作製され、認識の感度自体をかなり増加させることができる漏れを認識する方法を実施するように配置される装置11の好ましい実施形態を説明するために、次に、
図2の参照がなされる。
【0050】
図2を参照すると、本発明の好ましい実施形態によってなされ、検出区域13を含む検出装置11が概略的に示されている。検出区域13は、すなわち、容器CTの内容物を容器の外部の周囲環境と連通させることができる開口部に関する可能のある漏れの存在を突き止めるために検査される密封容器CTを受け入れるようになされている。本発明の好ましい実施形態によれば、検出区域13は、フレーム17を含む支持構造15によって定められ、それは、外部環境と連通する。
【0051】
図2では、参照番号219aおよび219bは、検出区域13から来る気体のために同じダクト21に直列で接続された2つの気体センサを示す。
【0052】
両気体センサ219a、219bは、センサ219a、219bを通過する気体混合物中の特定の気体の存在を示す電気信号を生成するようになされている。本発明の特定の実施形態では、気体はCO2であり、センサ219a、219bは、赤外線CO2センサであり、それぞれは、IRエミッタおよび対応する光検出器を備えた測定セルを含む。分析される気体混合物は、センサ219aまたは219b中の測定セルを通過するときに、光検出器に関連した電気回路中を通る電気信号の少なくとも1つのパラメータの変化を引き起こす。変化は、存在しているCO2の量に、すなわち、センサ219a、219bを通過する混合物のCO2濃度に比例する。他の実施形態では、異なるタイプの気体センサは、様々なモダリティでCO2を検出するように、または様々な種類の気体、例えばHeまたはH2を検出するように設けられ得る。そのようなセンサは、当業者に知られており、したがってそれらはより詳細には説明されない。
【0053】
図示の実施形態では、装置11は、空気が吸い込まれ、ダクト21と連通する入口ポート25aと、外部に吸い込まれた空気を排出するための出口ポート25bとを有する吸込ファン25を備える。図示の実施形態を常に参照すると、ダクト21は、検出区域13と第1のセンサ219aの間に接続された第1のセグメント21aと、センサ219aと第2のセンサ219bの間に接続された第2のセグメント21bと、第2のセンサ219bと吸込ファン25の間に接続された第3のセグメント21cとを含む。
【0054】
本発明のこの好ましい実施形態では、セグメント21aは、拡散器29を通して検出区域13と連通する。本発明によれば、単一の検出区域13は、複数の拡散器29を備えることができる。例えば、区域13内を通る容器CTを取り囲む拡散器29が、区域13内を通る容器CTの側面のほぼ全体が拡散器29による空気吸込の影響を受けるように設けることができる。
【0055】
以下、本発明による検出方法の本実施形態の動作原理をより詳細に説明する。
【0056】
図3Aを参照すると、CO
2センサ219a、219bのどれかによって生成される指示信号によって測定されたCO
2濃度の変化の時間に対するグラフが示されている。
図3Aのグラフは、検査される試料が存在しないとき、または試料が完全に気密であるとき、すなわち、全く漏れがないときの本発明による装置11の運転サイクルに関する。
【0057】
発明による方法の好ましい実施形態によれば、時間T0で、本発明により作製された装置11の検出区域13は、トレーサガスがほぼない。検出区域内の雰囲気は、例えば、窒素が豊富であり得る、または高い窒素濃度を有する気体混合物を含み得る。
【0058】
時間T1で、吸込ステップは、同じ拡散器29を介して検出区域13から空気を吸い込むように開始される。吸込ファン25によって検出区域13から吸い込まれた空気は、ダクト21に沿って流れ、まず、センサ219aによって捉えられ、次いでセンサ219bによって捉えられ、その両方が、例えば400ppm、すなわち、典型的な大気濃度のCO2を検出する。
【0059】
時間T2で、吸込ステップは停止し、例えば、窒素が検出区域13に再び導入されて、トレーサガスの残留物から検出区域をフラッシュする。ダクト21を介して吸い込まれた窒素は、ダクト21に沿って配置されたセンサ219a、219bによって捉えられ、再び窒素がセンサ219a、219bをかすめる唯一の気体となるので、センサ219a、219bは、0ppmのCO2を再び検出する。時間T3で、サイクルは停止する。
【0060】
図3Bを参照すると、次に、CO
2であると仮定されるトレーサガスを含む装置11の検出区域13内を通る検査される試料容器の参照がなされる。
【0061】
図3Bは、CO
2センサ219aまたは219bによって生成される指示信号によって測定されるCO
2濃度の変化に関する時間に対するグラフを示す。運転サイクルは、先の場合と実質的に同じであるが、時間T
1で、CO
2がリークするマイクロ穴を有する検査される試料容器は、検出区域13内を一定速度で通るようになされている。T
1とT
2の間の間隔において、
図3Bから理解できるように、センサ219aまたは219bは、CO
2リークを検出する。センサ219aまたは219bにおけるCO
2濃度は、最大まで次第に増加し、次いで、通る試料、およびしたがってマイクロ穴が、検出区域13から離れるように移動しているのにつれて減少する。容器が検査されている時間T
2は、検出区域13をすでに通過しており、したがって、マイクロリークは、気体が吸い込まれた拡散器29を越えて動いてしまっており、吸込みは停止し、純粋な窒素、すなわち、0ppmのCO
2を実質的に含む気体の導入に関するフラッシングステップが、再び開始される。時間T
3で、サイクルが停止する。
【0062】
図3Aおよび
図3Bを参照して上述された装置11の運転サイクルは、フラッシング気体として、純粋な窒素(
図3Bのグラフにおける実線)の代わりに、圧縮空気(400ppm、
図3Bの図おける破線)を用いて、またはCO
2濃度が検出されたマイクロリークによるものよりも低い場合に他の気体混合物を用いることによって実行することもできる。
【0063】
図3Cを参照すると、2つの通る試料が異なる量の気体リーク、すなわち、少量(破線)と大量(実線)の気体リークを示している場合のセンサ219aまたは219bで測定されたCO
2濃度の変化に関する時間に対するグラフが示されている。理解できるように、トレーサガス(CO
2)の濃度の変化を示す信号の曲線の形状は、図示の例において、ほぼいつも同じである。以下の説明からよりいっそう明らかになるように、実行された実験は、間隔T
1~T
2における気体濃度を示す信号のグラフの外観がガウス分布のような挙動を有することの決定を実際に可能にした。明らかに異なるものは、信号強度であり、これは、もしあれば、漏れを引き起こす開口部のサイズ、容器から漏れる気体混合物のトレーサガス濃度、および試料が絞り組立体によって機械的に応力を受けたか、およびどのくらい試料が機械的に応力を受けたのか(絞りが強くなるほど、センサ219aまたは219bによって検出される漏れの強度が高くなる)に依存する。
【0064】
図3Dおよび
図3Eを参照すると、示された例において周囲CO
2であるトレーサガスの濃度の乱れが間隔T
1~T
2の区域13で生じるときの試料が高速で通る場合のCO
2濃度の変化に関する時間に対するグラフが示されている。
【0065】
図3Dを特に参照すると、不定のオフセットを伴って、トレーサガス(特定の場合にはCO
2)のとても高くて一定のバックグラウンド値が、間隔T
1~T
2に存在するときに、2つの通る試料が異なる量の気体リーク、すなわち、少量(破線)と大量(実線)の気体リークを示している場合のセンサ219aまたは219bで測定されたCO
2濃度の変化の時間に対するグラフが示されている。
【0066】
図3Eを特に参照すると、強い乱流および不定のオフセットを伴って、トレーサガス(特定の場合にはCO
2)のとても高くて非常に変動するバックグラウンド値が、間隔T
1~T
2に存在するときに、2つの通る試料が異なる量の気体リーク、すなわち、少量(破線)と大量(実線)の気体リークを示している場合のセンサ219aまたは219bで測定されたCO
2濃度の変化の時間に対するグラフが示されている。
【0067】
図4から理解できるように、トレーサガス濃度に関する一定の閾値に基づく検出方法は、いくつかの制限を有する。第1に、閾値が一定であるとき、そのような検出方法は、バックグラウンドの気体のオフセットにとても敏感である。第2に、センサによって発せられるトレーサガス濃度を示す信号が一定の閾値を超え、したがってリークの発生のシグナリングを引き起こす瞬間は、リーク量に応じているトレーサガス濃度に応じて変化する。少量(破線)および大量(実線)のリークを示す信号が示され、閾値が水平実線Thによって特定される
図4を常に参照すると、リークの発生がシグナリングされる瞬間は、トレーサガス濃度が変化するにつれて変化する時間シフトT→T’を実際に有する。
【0068】
また、気体センサによって生成される信号に対して一定の閾値が設定されるそのような手法は、とても少量のマイクロリークの場合にほとんど性能が良くなく、誤検知、すなわち、リーク発生の間違ったシグナリングの問題を生じさせる。より具体的には、
図5Aを参照すると、容器内のマイクロ開口部による気体センサにおけるトレーサガス濃度の小さい変化が、容器が正しく密封されていない、したがってことによると処分されるという認識を可能にするには十分でないという例を示している。
図5Bは、容器の外部の原因による、容器内に導入されるトレーサガスと同じ種類の気体の濃度の変動が、気体センサにおいて一定の設定閾値を超える値を有する信号をそれが生成するのに十分であるので、リークとして誤解されてしまった一例を示す。
図5Cは、容器の外部の原因によるバックグラウンド気体乱流が、リークとして誤解された先のものに類似する一例を示す。
【0069】
したがって、あまりに低い一定の閾値は、大部分であるバックグラウンドノイズによるものからマイクロリークによる遷移を区別することを実際的に不可能にさせる。したがって、バックグラウンドノイズの存在は、閾値をゼロとはかなり異なる値に、いずれにせよ、ノイズの「ピーク」よりも高い絶対値を用いて、設定することを強いる。特定の場合では、したがって、これは、その量がバックグラウンド変動よりもずっと大きい場合にのみリークが認識されることを意味する。
【0070】
検出の感度自体をかなり増加させることができる本発明の代替実施形態による測定方法は、リークが生じた瞬間、すなわち、タイミングを正確に確立することを可能にする原理を利用する。リーク発生をシグナリングする正確で繰り返し可能なタイミングを確立することによって、検出されるリークによって影響を受ける試料容器の通過の近くで移動する試料に対する測定の分析の間隔をかなり狭めることを可能にする。正確なタイミングセクションは、測定方法を、リークの信号特性にとても類似しており、したがってリーク指示信号と誤解され得る信号を作り出し得る周囲の乱流に敏感でないものにさせる。
【0071】
図4を参照して前述したように、一定の閾値Thを仮定することによって、それを超えることでトレーサガスの存在をシグナリングすることをトリガし、リークによって作り出される気体の存在を示す信号の振幅が変化すると、閾値を超えることによりリークが信号される瞬間T、T’の遅延も変わる。より詳細には、信号振幅が減少するにつれて遅延は増大する。上で指摘した遅延により、センサ219aまたは219bによって生成される信号が、比較器の入力信号の強度が設定閾値未満であるときに論理信号「0」を生成し、比較器の入力信号の強度が設定閾値を超えるときに論理信号「1」を生成するようになされた比較器デバイスへ送られると仮定すると、論理状態「0」から「1」への遷移間の時間間隔は、センサにおけるトレーサガス濃度の変化が生じた正しい時間間隔に対応しない。信号振幅にタイミング依存するこの影響は、科学文献において「ウォーク」効果と呼ばれ、上で指摘されたように、一定の閾値に基づくタイミング技法は、かなりの「ウォーク」効果による影響を受ける。
【0072】
また、気体センサによって生成される信号は、かなりのバックグラウンドノイズによって概して影響を受け、これは、同様にかなりの「ジッタ」の影響、すなわち、タイミングの変動を引き起こす。
【0073】
センサに到達する気体混合物のトレーサガス濃度を示す信号の曲線形状の実質的な類似性は、信号振幅の変化であるにも関わらず、有利なことに、タイミング論理信号の遷移を生じさせることにより、信号が閾値を超えるときに、例えば、信号が半分のその最終的な振幅を達成するときに、信号ごとに、曲線の定められた最大の割合に理想的に適合する、ほぼウォークのないタイミング技法の採用を可能にした。
【0074】
そのような「浮動」閾値を設けることによって、いわゆる「コンスタントフラクションタイミング」または「コンスタントフラクションディスクリミネーション」(CFD:Constant Fraction Discrimination)に匹敵する。
【0075】
次に、検出の感度自体をかなり増加させることができる検出方法を実施するようにされた本発明の特定の実施形態により作製される装置11の好ましい実施形態を説明するために、
図2の参照を再び行う。
【0076】
以上に開示されたように、装置11は、ダクトセグメント21bによって互いに接続された一対のセンサ219aおよび219bを含み、ダクトセグメント21bの内部容積は知られており、すなわち、ダクトセグメント21bの長さおよび断面サイズは知られており、一定である。センサ219aおよび219bを隔てるそのようなダクトセグメント21bは、ダクト21に沿って気体伝搬における対応するディレイラインを実質的に形成する。
【0077】
図6を再び参照すると、2つのセンサ219aおよび219bから来る対応する信号M
1およびM
2は、比較器210へ送られ、比較器210の出力信号M
3は、第2のセンサ219bの信号が同じ時刻において第1のセンサ219aの可変信号によって決定される浮動閾値を超えるとき、通る容器からのリークの発生を示す。
【0078】
この技法は、振幅から独立しているとともにジッタおよびウォークに敏感でない識別時刻を有することを可能にするので有利である。
【0079】
また、CFD識別は、低強度リーク信号の場合にシステムをより性能の良いものにし、測定感度を増加させる。さらに、検出方法は、外部CO2のバックグラウンドの変化または乱流の影響によってあまり影響を受けない。また、この検出技法は、誤検知を防ぐことを可能とし、すなわち、外部変動がリークの測定として誤解されるのを防ぐことを可能にする。
【0080】
図7に示される例では、2つのスイッチ、すなわち、比較器の2つの遷移0→1が適切な測定間隔で生じている。しかし、そのようなスイッチは、読み込みが行われる瞬間とは異なる時刻に生じる。スイッチがあまりに近い瞬間に生じる場合、スイッチは、システムによってバックグラウンドノイズによるものとみなされ、CO
2のリークによって決定されるイベントとはみなされない。
【0081】
本発明のこの特定の実施形態により作製された装置の代替実施形態では、第2のセンサの信号は、第1のセンサの第2の信号によって置き換えられ、気体の流れは、第2の時間で反対方向に通過するようにされる。言い換えれば、そのような代替実施形態によれば、検出区域13から来る気体の流れは、吸込ファン25に向かって第1の方向にダクトに沿って流れ、次いでセンサ219aに向かって反対方向に流れることによって、第1のセンサ219aを通過する。本実施形態において明らかなことに、単一のおよび固有のセンサがさらに設けられてもよい。
【0082】
本実施形態では、構成は、
図2に示されたものに類似するが、219bで示されたセンサがない。ディレイライン21aおよび21bは同時に起こり、この単一のラインは随意に長さを有することができる。このやり方で、同じライン21a、21bは、気体蓄積チャンバになる。流れが逆にされるとき、左から右へ第1のおよび単一のセンサ219aを通過したガウシアン損失ピーク(Gaussian loss peak)は、右から左へ反対方向に同じセンサを再び通過する。センサ219aは、知られている遅延を伴った2つの信号を必要としており、この時点で、コンスタントフラクションディスクリミネーションを再現することによって信号を処理することが可能である。2つのガウシアンピーク(一の方向の通過によるもの、および他の方向の通過によるもの)が取得されたので、コンスタントフラクションディスクリミネーションを再現することによってそれらをデジタル方式で処理することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、圧縮可能なまたは硬質のほぼ任意の種類の容器からリークおよびマイクロリークを検出するいくつかの分野において工業的な用途を見出す。本発明は、加圧された硬質の容器からの液体(例えば、水または飲料)の漏れを検出するために適用することもできる。
【0084】
説明および図示された本発明は、同じ発明の原理の範囲内に入るいくつかの変更および修正を受けることができる。
【国際調査報告】