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  • 特表-無水トイレ 図1
  • 特表-無水トイレ 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-21
(54)【発明の名称】無水トイレ
(51)【国際特許分類】
   A47K 11/04 20060101AFI20220713BHJP
   G06K 7/14 20060101ALI20220713BHJP
【FI】
A47K11/04
G06K7/14 008
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568839
(86)(22)【出願日】2020-05-15
(85)【翻訳文提出日】2021-11-17
(86)【国際出願番号】 EP2020063703
(87)【国際公開番号】W WO2020234187
(87)【国際公開日】2020-11-26
(31)【優先権主張番号】102019113141.3
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】519378436
【氏名又は名称】クロサック アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ファーストス ジュリアン
(72)【発明者】
【氏名】オエール セバスチャン
【テーマコード(参考)】
2D036
【Fターム(参考)】
2D036HA26
2D036HA31
2D036HA41
(57)【要約】
少なくとも筒状フィルム(2)と、筒状フィルムを搬送するための搬送ユニットと、筒状フィルム(2)を検出するための検出装置(3)と、を備える無水トイレ(1)であって、筒状フィルム(2)は、その全長にわたり、検出装置(3)によって検出可能なパターン(7)を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無水トイレ(1)であって、少なくとも筒状フィルム(2)と、前記筒状フィルムを搬送するための搬送ユニットと、検出装置(3)であって、特に光電バリア又はコントラストセンサを有する、前記筒状フィルム(2)を検出するための検出装置(3)と、を備え、
前記筒状フィルム(2)は、その全長にわたり、前記検出装置(3)によって検出可能なパターン(7)を有する、
無水トイレ(1)。
【請求項2】
請求項1に記載の無水トイレ(1)であって、
前記パターン(7)は、パターンセクション、好ましくは定義されたデータ内容を有する、特に前記筒状フィルムの開始領域及び/又は中央領域及び/又は終端領域の表示のためのパターンセクションを備える、
無水トイレ(1)。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の無水トイレ(1)であって、
前記パターンは、少なくとも部分的に、好ましくは連続的に、又は前記筒状フィルムの開始領域及び/又は中央領域及び/又は終端領域の間に、周期的パターンとして構成される、
無水トイレ(1)。
【請求項4】
請求項3に記載の無水トイレ(1)であって、
前記周期的パターンは、特に長さ及び/又は情報において異なる少なくとも2つのパターン要素を備える、
無水トイレ(1)。
【請求項5】
請求項3及び請求項4のうちの1項に記載の無水トイレ(1)であって、
前記周期的パターンに加えて、前記筒状フィルムの開始領域及び/又は中央領域及び/又は終端領域にそれぞれ、該領域のために定義されたデータ内容を有する付加的なパターンセクションが配置される、
無水トイレ(1)。
【請求項6】
先行する請求項のうち1項に記載の無水トイレ(1)であって、
前記パターン(7)は、前記筒状フィルムの識別のための符号化を備える、
無水トイレ(1)。
【請求項7】
先行する請求項のうちいずれか1項に記載の無水トイレ(1)であって、
前記パターン(7)は、光電子工学的に読み込み可能な、特にIRで読み取り可能なマーキングとして構成される、
無水トイレ(1)。
【請求項8】
先行する請求項のうちいずれか1項に記載の無水トイレ(1)であって、
前記パターン(7)は、特に光電子工学的に読み取り可能なコードの形態で情報セグメントを有するコードを、少なくとも部分的に備える、
無水トイレ(1)。
【請求項9】
先行する請求項のうちいずれか1項に記載の無水トイレ(1)を制御する方法であって、
前記パターンは、前記トイレの機能を実施可能にするための鍵として使用される、
方法。
【請求項10】
先行する請求項1~請求項8のうちいずれか1項に記載の無水トイレ(1)に用いられる筒状フィルム(2)であって、
前記筒状フィルム(2)は、請求項1~請求項8の特徴に従い、検出可能なパターン(7)を備えることを特徴とする、
筒状フィルム(2)。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに記載の無水トイレに関する。
無水トイレは、先行技術からすでに既知である。これらは特に、排泄物を回収するため、筒状フィルム又は対応する容器を備えたトイレである。この目的のため、排泄物の入った筒状フィルムは通常、その後適切に処分できるように充填後に区画へと溶着される。
【0002】
既知の無水トイレに付随する課題は、利用可能な筒状フィルムの量がモニタされないことがあり、その結果、動作準備を確実にするために手動で監視したり、早期に交換したりすることになる。更なる短所としては、トイレと最適に作用しない筒状フィルムが用いられることがあり、これは例えば溶着の質に反映されることがある。
【0003】
従って、本発明の目的は筒状フィルムと運転可能な無水トイレを提供することであり、このため、無水トイレの最適な運転、特に筒状フィルムの最適な溶着結果を成し遂げることができる。
【0004】
本発明は、無水トイレに基づく。無水トイレは、少なくとも筒状フィルムと、筒状フィルムを搬送するための搬送ユニットと、筒状フィルムを検出するための検出装置と、を備え、筒状フィルムは、その全長を通じて、検出装置によって検出可能なパターンを有する。
【0005】
検出可能なパターンにより、無水トイレのための筒状フィルムの検出又は識別検出が可能となる。このようにして、特定の筒状フィルム、又は筒状フィルム組成物の検出及び無水トイレへの割当てを行うことができる。これにより、筒状フィルムを溶着する場合の溶着結果に良好な効果を奏し、従って無水トイレの動作信頼性に対しても良好な効果を奏することができる。
【0006】
この場合の検出装置としては光電センサユニット、特に光電バリア、コントラストセンサ等であり、これらはパターンにより交互に遮断されたり使用可能になったりし得る。その他のパターン検出、特に可視・非可視のスペクトルにおける光電バリア及びコントラストセンサも構想され得る。
【0007】
本発明の1つの有利な改良において、パターンは、パターンセクション、好ましくは定義されたデータ内容を有する、特に開始領域及び/又は中央領域及び/又は終端領域の表示のためのパターンセクションを備えてもよい。
【0008】
筒状フィルムの長さに沿って各種の領域の識別ができることにより、筒状フィルムがまだ十分に利用可能であるとユーザーに確実に知らせることができ、特に、筒状フィルムの交換の必要性を合図してもよい。また、データ内容、例えば材料の経年劣化を検出するため筒状フィルムの使用期間又は製造日等により、筒状フィルムに関する更なる情報が得られてもよい。
【0009】
本発明の1つの改良において、パターンは、少なくとも部分的に、好ましくは連続的に、又は前記筒状フィルムの開始領域及び/又は中央領域及び/又は終端領域の間に、周期的パターンとして構成されてもよい。
【0010】
周期的パターンを用いると、単純な計算方法とすることができ、これは筒状フィルムの搬送をモニタして、運ばれた搬送距離に関する情報を得る、単純で再現可能な手段を構成する。この場合の計算プロセスには特別な演算能力又は評価能力は必要なく、経済的な構成部品で確実に実行することができる。
【0011】
開始、中間、終端にそれぞれ情報セクションを配置する場合、周期的な計算パターンは、これらの領域の間にのみ任意に形成される。
生産技術の観点から、全体的に連続して周期的パターンを印刷し、筒状フィルムを定めて所望の長さに分離した後、周期的パターンに加えて、開始領域及び/又は中央領域及び/又は終端領域にデータセグメントを配置することは有利であってもよい。コストの理由で、例えばフィルムの終端のみの検出を意図するなら、この場合、これらの領域のうち1つ以上を省略してもよい。
【0012】
本発明の1つの改良において、周期的パターンは、特にパターン要素の長さ及び/又はパターン要素の情報コンテンツにおいて異なる少なくとも2つのパターン要素を備えることができる。
【0013】
異なるパターン要素により、筒状フィルムに沿ってパターンの位置に関する情報が提供されてもよく、これは次に検出され、簡単に計算されてもよい。このようなパターン要素は、例えばQRコード、情報セグメント有するコード、又はバーコードセクション等でもよい。
【0014】
これにより、特定のトイレに適した筒状フィルムの検出、生産ラン(生産バッチ)又はこの種のデータの検出、さらには前方への送り、前方への送り速度、筒状フィルムに沿った位置の検出が可能となる。
【0015】
本発明の1つの改良において、パターンは、符号化(エンコーディング)を備えてもよい。この方式で、例えば、無水トイレと最適に相互作用可能な、認定された筒状フィルムが使われているかどうかを調べることができる。このことは特に、例えばDE102017108556A1に開示されるように、運転中、溶着装置によって工程的に信頼性の高い溶接を筒状フィルムに行うことを目的とする場合、特に関連性が高い。
【0016】
本発明の1つの改良において、パターンはさらに、光電子的に読み込み可能な、特にIR(赤外線)で読み取り可能なマーキングとして構成されてもよい。
排泄物を回収する分野では所望されることが多いが、筒状フィルムが可視光に対し非透過であるように構成される場合、このようなマーキングは単純に筒状フィルム上に施されてもよく、それに応じて単純に評価されてもよい。
【0017】
本発明の1つの改良において、パターン(7)はさらに、特に光電子工学的に読み取り可能なコードの形態で情報セグメントを有するコードを、少なくとも部分的に備えてもよい。これにより、情報を迅速に電子的に評価できる。この場合、情報セグメントは、全長にわたり配置されてもよく、全長にわたり配置されなくてもよい。情報セグメントをIDの形態で符合化し、データベースを有するインタフェース、例えばインターネットを介して筒状フィルムに関する特定のデータを問い合わせることも考えられる。このような情報セグメントは、例えばQRコード、情報セグメント有するコード、又はバーコードセクション等であってもよい。
【0018】
上記の実施形態の1つによる無水トイレを制御する方法がさらに提案され、パターンがトイレの機能を実施可能にするための鍵として使用される。このように、筒状フィルムとトイレの間に独特の割当てが行われてもよく、筒状フィルムを処理する際の動作不良が回避される。
【0019】
これにより、このようなトイレを運転する際のプロセス信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の例示的実施形態は、図面を用いて、下記において更に詳細に説明される。
図1】本発明による無水トイレの詳細を示す、簡略断面図である。
図2図1の無水トイレの検出装置を備えた筒状フィルムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1及び2は、本発明による無水トイレ1のシートユニットの一部、又は、検出装置を備えた筒状フィルムの一部を概略的に示す。図示を簡略するため、この場合、トイレの詳細のみを示す。
【0022】
無水トイレ1は、筒状フィルム2を備える。筒状フィルムは、トイレの座部5の受入領域4に格納され、受入領域4の端から上方へ繰り出される。例示的な本実施形態において、筒状フィルムは層状に積層されたフィルムパッケージの形態であり、上方へ繰り出される層は、積層フィルムの半径方向外側に位置する端部6に配置される。
【0023】
筒状フィルム2を搬送するための搬送ユニット(詳細に図示しない)がさらに含まれ、これは例えば座部の配置の下に搬送ローラー対として構成されてもよい。
無水トイレ1はさらに、筒状フィルム2を検出するための検出装置3を備える。この場合、コントラストセンサ又は光電バリアとして構成される。本発明によれば、この場合、筒状フィルム2はその長さにわたり、検出装置3によって検出可能なパターン7を有する。図示した例示的実施形態(特に図2参照)において、パターン7は、周期的パターンとして構成される。パターンはこの場合、長尺セクション10と、短尺セクション11と、一定の中間セクション12とを備える。従って検出装置は、材料のセクションを計算でき、パターン順序それ自体を検出することによって、使用されている筒状フィルムの種類を識別することができる。特に、短いパターンセクションを領域としてではなく例えばQRコード(13)等の形態の情報担体として実施することにより、例えば識別性を向上させてもよい。そして例えば、製造日及び材料の種類に関する情報を含んでもよく、従って、トイレの溶接装置を最適に制御してもよい。
【0024】
この場合、QRコード(13)はパターンセクション自体として形成されてもよく、又は本実施形態で示す通り周期的パターンに加えて形成されてもよい。筒状フィルムの開始領域、中央領域、又は終端領域に対応して配置しても上述の通り好適である。
【符号の説明】
【0025】
1…無水トイレ、2…筒状フィルム、3…検出装置、4…受入領域、5…座部、6…外側端部、7…パターン、10…短尺セクション、11…長尺セクション、12…中間セクション、13…QRコード
図1
図2
【国際調査報告】