(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-21
(54)【発明の名称】ソルビトール又はキシリトール、及びゲル化剤を含む組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/34 20060101AFI20220713BHJP
A61K 8/73 20060101ALI20220713BHJP
A61Q 11/00 20060101ALI20220713BHJP
【FI】
A61K8/34
A61K8/73
A61Q11/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568995
(86)(22)【出願日】2020-05-22
(85)【翻訳文提出日】2022-01-14
(86)【国際出願番号】 GB2020051254
(87)【国際公開番号】W WO2020234609
(87)【国際公開日】2020-11-26
(32)【優先日】2019-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510307004
【氏名又は名称】コスメティック ウォリアーズ エルティーディー
【氏名又は名称原語表記】COSMETIC WARRIORS LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100107984
【氏名又は名称】廣田 雅紀
(74)【代理人】
【識別番号】100182305
【氏名又は名称】廣田 鉄平
(74)【代理人】
【識別番号】100096482
【氏名又は名称】東海 裕作
(74)【代理人】
【識別番号】100131093
【氏名又は名称】堀内 真
(74)【代理人】
【識別番号】100150902
【氏名又は名称】山内 正子
(74)【代理人】
【識別番号】100141391
【氏名又は名称】園元 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100221958
【氏名又は名称】篠田 真希恵
(74)【代理人】
【識別番号】100192441
【氏名又は名称】渡辺 仁
(72)【発明者】
【氏名】コンスタンティン マーク
(72)【発明者】
【氏名】コンスタンティン マーガレット ジョアン
(72)【発明者】
【氏名】アンブロセン ヘレン エリザベス
(72)【発明者】
【氏名】バード ロウェナ ジャクリーン
(72)【発明者】
【氏名】コミッソ アレサンドロ
(72)【発明者】
【氏名】シェイアース ゲーリー
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB051
4C083AB172
4C083AC122
4C083AC131
4C083AC132
4C083AC662
4C083AD212
4C083AD302
4C083AD351
4C083AD352
4C083CC02
4C083CC31
4C083CC41
4C083DD22
4C083EE01
(57)【要約】
本発明は、(i)ソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコール、(ii)組成物の約20重量%~約60重量%の量の水、及び(iii)ゲル化剤、を含む組成物を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)ソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコール、
(ii)組成物の約20重量%~約60重量%の量の水、及び
(iii)ゲル化剤
を含む組成物。
【請求項2】
ソルビトールとキシリトールとを合わせた総量が、組成物の約10重量%~約50重量%である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
糖アルコールが、ソルビトールである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
糖アルコールが、約50:1~約10:1の重量比で存在するソルビトールとキシリトールとの組合せである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項5】
水が、組成物の約25重量%~約40重量%の量で存在する、請求項1~4のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
水が、蒸留水、水道水、雨水、海水、果汁、野菜汁又はこれらの混合物により提供される、請求項1~5のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
ゲル化剤が、組成物の約0.01重量%~約5重量%の量で存在する、請求項1~6のいずれかに記載の組成物。
【請求項8】
ゲル化剤が、組成物の約0.1重量%~約2重量%の量で存在する、請求項1~7のいずれかに記載の組成物。
【請求項9】
ゲル化剤が、カラギーナン、寒天、ペクチン、ジェランガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムとカルシウムイオンとの組合せ、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~8のいずれかに記載の組成物。
【請求項10】
ゲル化剤が、カラギーナンと寒天との組合せである、請求項1~9のいずれかに記載の組成物。
【請求項11】
カラギーナン及び寒天が、約10:1~約1:2の重量比で存在する、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
水及びゲル化剤が、約100:1~約10:1の重量比で存在する、請求項1~11のいずれかに記載の組成物。
【請求項13】
保湿剤をさらに含む、請求項1~12のいずれかに記載の組成物。
【請求項14】
保湿剤が、組成物の約5重量%~約30重量%の量で存在する、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
保湿剤が、グリセリン、モノプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ブタンジオール、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項13又は14に記載の組成物。
【請求項16】
界面活性剤をさらに含む、請求項1~15のいずれかに記載の組成物。
【請求項17】
界面活性剤が、組成物の約0.1重量%~約10重量%の量で存在する、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
界面活性剤が、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、N-ラウロイルサルコシン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、タウリン酸メチルココイルナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ココ硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ミレス硫酸ナトリウム、ラウレススルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン、トリメチルグリシンベタイン、ココアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホジ酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ラウロアンホジ酢酸二ナトリウム、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、セトリモニウムクロリド、ベヘントリモニウムクロリド、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項16又は17に記載の組成物。
【請求項19】
無機材料をさらに含む、請求項1~18のいずれかに記載の組成物。
【請求項20】
無機材料が、組成物の約1重量%~約20重量%の量で存在する、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
無機材料が、シリカである、請求項19又は20に記載の組成物。
【請求項22】
結合剤、充填剤、乳白剤、剥離材料、植物バター、植物油、エッセンシャルオイル、ビタミン、香水、香料、着色、タンパク質、装飾用アイテム、香味剤、酸性度調節剤、薬草及び/又は薬草抽出物、果実及び/又は果実抽出物、植物抽出物、並びにこれらの混合物から選択される1又は2種以上の化粧品として許容される添加物をさらに含む、請求項1~21のいずれかに記載の組成物。
【請求項23】
組成物が、半固体組成物である、請求項1~22のいずれかに記載の組成物。
【請求項24】
組成物が、オーラルケア組成物である、請求項1~23のいずれかに記載の組成物。
【請求項25】
請求項1~24のいずれかに記載の組成物を生成するための方法であって、
(a)水、並びにソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコールを含む予備組成物を調製するステップ、
(b)前記予備組成物をゲル化剤と接触させるステップ、及び
(c)得られた組成物を型に導入するステップ。
を含む、前記方法。
【請求項26】
(a)水、並びにソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコールを含む予備組成物を調製するステップ、
(a-i)前記予備組成物を約60℃~約100℃の温度に加熱するステップ、
(b)加熱した前記予備組成物をゲル化剤と接触させるステップ、及び
(c)得られた組成物を型に導入するステップ
を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
得られた組成物を冷却させるステップ(d)をさらに含む、請求項25又は26に記載の方法。
【請求項28】
請求項25~27のいずれかに記載の方法により得られた又は得られる製品。
【請求項29】
ユーザーの皮膚、毛髪又は歯を、請求項1~24のいずれかに記載の組成物と接触させるステップを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品(好ましくは化粧品として使用)、前記製品を生成するための方法、及び本方法により調製される製品に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、製品、特にヒト身体と接触させて使用するための、好ましくはオーラルケア製品として使用するための製品、例えば、歯をクリーニングするための組成物(すなわち練り歯磨きの代替品)に関する。本発明は、新鮮な、天然化粧品に対して増加する需要に関し、このような化粧品は保存剤を含まず、環境への影響が小さい包装がなされているもの、又は無包装のものである。
【0003】
化粧品が現代の美容業界の頂点に昇りつめたのは最近の現象ではない。ヒトは、モイスチャーライザーを中石器時代(1万年前)から使用している。シュメール人は、ワイン、木油及び植物、動物又は鉱物材料を、身体に塗布する前に合わせた。古代エジプト文明は、肌のケアのために、オリーブ油、ゴマ油、ミルラ樹脂並びにビターアーモンド、蜂蜜及びカルダモンを使用していたことが知られている。古代文明人もまた、歯をクリーニングするためにスティック及び小枝を使用し、また歯を磨き、白くするために木炭及び煤煙などの物質を使用して、彼らの歯をケアするための多大な努力を払った。虫歯は、致死的な健康問題をもたらす可能性があった。エジプトのミイラの調査では、膿瘍などによる死亡が示されている。現在では、現代の歯科学は、より利用しやすい高基準のオーラルケアを確立している。しかし、健康な歯を維持するためには、パーソナルケアが依然として必要とされる。
【0004】
現代の化粧品製品は貯蔵寿命が非常に長くなるように製剤化されている。典型的な製品の貯蔵寿命は31カ月である。しかし、製品が小売業環境に到達する前に、これらの製品は出荷され、次いで販売前には倉庫に時には数年間も貯蔵される。製品は「賞味期限」はラベル表示され得るが、製品がいつ製造されたかという表示はない。結果的に、多くの製剤は、作用より製品寿命を考慮して作製されているのである。
【0005】
消費者は、自分の化粧品に使用されている成分について増々懸念を抱いている。化粧品中の様々な材料を、がんを含む様々な疾患に対するリスクの増加と関係づける多くの報告がメディアでなされている。これらの記事に関連する材料のカテゴリーの1つは、多くの場合、保存剤である。
【0006】
化粧品の保存剤の目的は、微生物(酵母及びカビを含む)の増殖を阻止することであり、これらの微生物は製品の作用又は外観に対して有害な影響を及ぼし、ヒトの健康を脅かすものである。しかし、保存剤の過剰な使用は、貯蔵寿命を増加させ、化粧品の利益性を増加させるために利用することができる。メディア又は消費者からの圧力に対応して、業界は、保存剤のある系から別の系へと切り替えることができる。しかし、一連の有効な、保存剤を含まない化粧品を提供することがより望ましい。保存剤系を化粧品から除くことにより、消費者の心配、例えば、繰り返し使用することによる生物蓄積を取り除くことが可能となる。また、化粧品製品の環境への影響を減少させることも可能である。製品の製造における保存剤の使用及び消費者による使用は、これらの材料による環境の汚染をもたらす。
【0007】
さらに、化粧品又はトイレタリー製品、例えば、練り歯磨きは慣例的に、プラスチック及び/又は金属、リサイクル不可能な、非生分解性チューブの中に収納された液体又は半液体状態(例えば、ペースト剤又は低粘度ゲルの形態)である。このような包装は、完全に分解せずに多世代にわたり埋立てシステム内に留まる。このような練り歯磨きは、外部手段で担持されていないとこれらの物理的形状を持続させることができず、よってユーザーは、それが含有されている包装からペースト剤を圧搾することにより製品を塗布しなければならない。従来の練り歯磨きはまた、長い貯蔵期間にわたりこれらの貯蔵寿命を維持するために、通常保存剤を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、保存剤を含まず、さらに外部手段で担持されていなくても製品はその物理的形状を実質的に持続させることができ、その一方で十分に軟質であるので、ユーザーは製品全体を割る又は折る必要なしに、例えばアプリケーター又は指を使用して製品の一部分を取り出すことができる、外装が必要ない製品(好ましくは化粧品製品)を提供することを探究する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様に従い、(i)ソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコール、(ii)組成物の約20重量%~約60重量%の量の水、及び(iii)ゲル化剤を含む組成物が提供される。
【0010】
本発明の第2の態様に従い、(i)ソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコール、(ii)組成物の約20重量%~約60重量%の量の水、並びに(iii)ゲル化剤を含む組成物を生成するための方法であって、以下のステップ:
(a)水、並びにソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコールを含む予備組成物を調製するステップ、
(b)予備組成物をゲル化剤と接触させるステップ、及び
(c)得られた組成物を型に導入するステップ
を含む、前記方法が提供される。
【0011】
本発明の第3の態様に従い、(i)ソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコール、(ii)組成物の約20重量%~約60重量%の量の水、並びに(iii)ゲル化剤を含む組成物を生成するための方法により得られる又は入手可能な製品が提供され、この方法は以下のステップを含む:
(a)水、並びにソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコールを含む予備組成物を調製するステップ、
(b)予備組成物をゲル化剤と接触させるステップ、及び
(c)得られた組成物を型に導入するステップ。
【0012】
本明細書に記載されているように、本発明は組成物を提供する。好ましくは、組成物は化粧品組成物である。本明細書で使用される場合、「化粧品組成物」という用語は、ユーザーの外観を改善する又は維持するために使用することができる組成物を意味する。「化粧品組成物」という用語は、組成物を化粧品規制(Cosmetics Directives)などの下で規制されているものに限定することを意図するものではなく、むしろユーザーの外観を改善する又は維持するために使用されるあらゆる組成物を包含することを意図する。よって、本明細書で使用される場合、「化粧品組成物」という用語は、スキンケア剤(例えば、モイスチャー剤、サンブロック、日焼け止め剤、スキンクレンジング組成物、エクスフォリエーターなど)、ヘアケア剤(例えば、シャンプー及び/又はコンディショナー、ヘアマスク、ヘアダイなど)及び/又はオーラルケア剤(例えば、歯クレンジング組成物(練り歯磨きに類似するもの)、息清涼剤、口内洗浄剤など)であってもよい。
【0013】
明細書全体にわたり、「組成物」についての言及は「化粧品組成物」を指すこともある。
【0014】
一部の実施形態では、組成物は医薬組成物であってもよい。組成物は二重の目的又は作用を有し得ることが指摘されている。例えば、組成物はユーザーの外観を維持するので化粧品組成物とみなすことができるが、虫歯を回避する又は治療するなどの2次的作用を有することもできる。しかし、組成物は依然としてユーザーの外観を維持するため、このような組成物は依然として化粧品組成物とみなすことができる。
【0015】
「保存剤を含まない」という用語は、組成物が、特定された量以下の量で表1に列挙された保存剤のいずれかを含有することを意味する。好ましくは、組成物は、表1に列挙された保存剤のすべてを完全に含まない。好ましくは、組成物は、すべての合成保存剤(表1に列挙されたものを含むがこれらに限定されない)を完全に含まない。
【0016】
【0017】
本発明の方法において、本方法は好ましくは1又は2種以上の禁止保存剤の添加のステップを除外する。禁止保存剤は、表2に列挙されているものである。好ましくは、本方法は、1又は2種以上の任意の合成保存剤の添加のステップを除外する。
【0018】
【0019】
好ましくは、組成物は半固体形態である。本明細書で使用される場合、「半固体」という用語は、組成物が外部手段で担持されていなくてもその形状を実質的に持続させることができるゲル又は「ゼリー」の形態であることを意味する。言い換えると、組成物は、担持されていなくても、その物理的形状を持続させることができる粘弾性のある組成物であってよい。しかし、組成物は外装などで担持されていないことがあっても、組成物は、十分にゲルに類似した(すなわち粘弾性のある)若しくは軟質であるため、ユーザーの歯若しくは皮膚に直接塗布することができ、及び/又は製品を割る若しくは折る必要なしに、ユーザーの指若しくは別個のアプリケーター、例えば、歯ブラシを用いて製品全体から組成物の一部分を採取することができる。
【0020】
本明細書で使用される場合、「ゼリー」という用語についての任意の言及は、英国において前記単語に起因する意味、すなわち果実及び糖を使用して調製されたデザートを指す。これは、アメリカ合衆国では「Jello」として公知である。本明細書で使用される場合、「ゼリーに類似した」又は「Jelloに類似した」という用語は、ゼリー又はJelloデザートと類似のテクスチャ及び構造を有する組成物について記載している。
【0021】
本明細書で使用される場合、「組成物の重量により」という用語は、パーセンテージが全組成物の重量により付与されることを意味する。
【0022】
本発明の発明者らは、本発明の特定の構成成分、すなわちソルビトール及び/又はキシリトール、ゲル化剤並びに組成物の約20重量%~約60重量%の量の水を含む組成物を提供することにより、有害な保存剤を使用することなく、微生物の増殖に対する耐性を依然として維持しながら、組成物中に比較的豊富な量の水を含むことが可能であることを発見した。制約されることを望むことなく、ゲル化剤を含むことにより、保存剤の添加を必要とすることなく、より高い含有量の水及び/又は果汁/野菜汁が組成物中に含まれ得るように、自由水のさらなる吸収を助長することができる。
【0023】
さらに、ゲル化剤を含むことにより、外部手段で担持されていなくてもその形状を実質的に持続させることができる粘弾性の半固体組成物を提供しながら、組成物中にこれらの比較的豊富な量の水を含むこともまた可能となることが本発明の発明者らにより発見された。十分な硬さがあるため外部手段で担持されていなくてもその形状を実質的に持続させ、さらにその一方で十分ゼリーに類似し、又は軟質であるため、ユーザーは前記製品全体を割る又は折ることなく、製品の一部分を取り出すことができる組成物を提供することも可能である。上記に特定された理由により、半固体組成物の提供は、環境にダメージを与えるいかなる外装も必要なくなり得るという点で有利となり得る。
【0024】
したがって、本発明は、保存剤を含まないが、依然として微生物の増殖に耐性がある組成物(好ましくは、半固体組成物)に関する。組成物は、室温で貯蔵することが可能であり、6週間~20カ月の貯蔵寿命を有し得る望ましい製品をユーザーに提供する。その自己保存性により、貯蔵寿命を長引かせるために組成物を冷蔵庫で保存する必要がない場合もある。通常、製品は、製品の製造日を記し、製品がいつまでに使用されるべきかを記載したラベルの付いたポット又はビン内にパッケージングされる。
【0025】
好ましくは、組成物(例えば、化粧品組成物)は、オーラルケア製品、例えば、歯をクリーニングするための組成物(すなわち練り歯磨き代替品)として使用するためのものである。オーラルケア製品に代えて又は加えて、組成物(例えば、化粧品組成物)は、スキンケア剤として使用する、例えば、スキンクレンザー及び/又はモイスチャーライザー及び/又はエクスフォリエーターとして使用するためのものであってもよい。
【0026】
好ましくは、組成物(例えば、化粧品組成物)は、オーラルケア剤として使用するための半固体組成物である。製品の適用は、任意の従来の練り歯磨きに対するように実行することができる。例えば、製品の適切なサイズの部分が歯ブラシを使用して組成物から採取されたら、前記部分は、歯ブラシを使用してユーザーの歯に適用される。任意に、前記部分は、少量の水と混合してから、ユーザーの歯に適用されてもよい。次いでユーザーはその上に製品を載せた歯ブラシを使用して歯をブラッシングし、次いで2~3分/数分後、水を使用して製品を歯から洗い流すことができる。
【0027】
参照しやすいように、本発明のこれら及びさらなる態様は、適当なセクション表題の下で論じられる。しかし、各セクションの教示は、各特定のセクションに必ずしも限定されるわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本発明の実施形態は、添付の図を参照して単なる例示により記載される:
【
図1】実施例1に従い調製した組成物を示している。
【
図2】実施例2に従い調製した組成物を示している。
【
図3】比較例1に従い調製した組成物を示している。
【
図4】比較例2に従い調製した組成物を示している。
【
図5】比較例3に従い調製した組成物を示している。
【発明を実施するための形態】
【0029】
組成物
本明細書中で論じたように、本発明の一態様では、
(i)ソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコール、
(ii)全組成物の約20重量%~約60重量%の量の水、及び
(iii)ゲル化剤
を含む組成物が提供される。
【0030】
上に記載されているように、組成物は好ましくは半固体形態である。したがって、一部の実施形態では、外装は組成物の形状を維持するために必要とされない。しかし、ポット又は容器などの外装は、貯蔵の便宜のため又は製品の貯蔵寿命をさらに増加させ、損傷のリスクを減少させるため、又は衛生目的のために必要とされる場合には、当然のことながら依然として利用可能である。
【0031】
糖アルコール
本明細書で論じられているように、組成物はソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物から選択される糖アルコールを含む。
【0032】
一部の実施形態では、糖アルコールはソルビトールであるか、又はソルビトールを含む。一部の実施形態では、糖アルコールはソルビトールである。
【0033】
一部の実施形態では、糖アルコールはキシリトールであるか、又はキシリトールを含む。一部の実施形態では、糖アルコールはキシリトールである。
【0034】
一部の実施形態では、糖アルコールはソルビトールとキシリトールとの組合せである。
【0035】
一部の実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールの総量)は組成物の約5重量%~約70重量%である。一部の実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールの総量)は組成物の約10重量%~約60重量%である。一部の実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールの総量)は組成物の約15重量%~約55重量%である。一部の実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールの総量)は組成物の約20重量%~約50重量%である。一部の実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールの総量)は組成物の約25重量%~約45重量%である。一部の実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールの総量)は組成物の約25重量%~約40重量%である。一部の実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールの総量)は組成物の約25重量%~約35重量%である。
【0036】
一部の好ましい実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールの総量)は組成物の約10重量%~約50重量%である。
【0037】
一部の実施形態では、ソルビトールの量は組成物の約10重量%~約50重量%である。一部の実施形態では、ソルビトールの量は組成物の約20重量%~約40重量%である。一部の実施形態では、ソルビトールの量は組成物の約25重量%~約30重量%である。
【0038】
一部の実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールとキシリトールの組合せの総量)は組成物の約5重量%~約70重量%である。一部の実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールとキシリトールの組合せの総量)は組成物の約10重量%~約60重量%である。一部の実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールとキシリトールの組合せの総量)は組成物の約15重量%~約55重量%である。一部の実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールとキシリトールの組合せの総量)は組成物の約20重量%~約50重量%である。一部の実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールとキシリトールの組合せの総量)は組成物の約25重量%~約45重量%である。一部の実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールとキシリトールの組合せの総量)は組成物の約25重量%~約40重量%である。一部の実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールとキシリトールの組合せの総量)は組成物の約25重量%~約35重量%である。一部の実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールとキシリトールの組合せの総量)は組成物の約30重量%~約35重量%である。
【0039】
一部の好ましい実施形態では、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量(例えば、ソルビトールとキシリトールの組合せの総量)は組成物の約10重量%~約50重量%である。
【0040】
本明細書で使用される場合、「ソルビトールとキシリトールを合わせた総量」という用語は、組成物中の糖アルコールの量を指し、糖アルコールはソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される。したがってこの用語は、組成物が糖アルコールとしてソルビトール又はキシリトールのみを含み、他の糖アルコールの量が0%である実施形態を包含する。
【0041】
一部の実施形態では、糖アルコールはソルビトールとキシリトールの組合せである。このような実施形態では、ソルビトール及びキシリトールは、約50:1~約1:20、例えば、約40:1~約1:10、例えば、約30:1~約1:5、例えば、約25:1~約1:1、例えば、約25:1~約5:1、例えば、約20:1~約10:1の重量比で存在し得る。一部の実施形態では、ソルビトール及びキシリトールは約50:1~約10:1の重量比で存在し得る。一部の実施形態では、組成物中に存在するソルビトールの量はキシリトールの量より多くてもよい。
【0042】
本発明の発明者らは驚くべきことに、これら特定の糖アルコールのうちの少なくとも1種と、水及びゲル化剤との組合せが、上で定義されたような半固体形態で調製され得る組成物をもたらすことを発見した。例えば、組成物は、ゼリーに類似した組成物(USAでは「Jelloに類似した」)の形態で調製することができる。このような半固体組成物の提供は、包装の使用を必要とせず、組成物の貯蔵を可能にすることができるので有利となり得る。実際に、製品がオーラルケア剤の場合、このような半固体形態での組成物の提供により従来の練り歯磨きチューブが要らなくなり、従来の練り歯磨きチューブは通常プラスチック及び/又は金属で製造されているので、環境に優しくない。
【0043】
本発明の発明者らは、これら2種の糖アルコールのうちの少なくとも1種を包含することは、外装で担持されていなくてもその物理的な形状を持続させることができ、十分に軟質であるので、ユーザーが組成物を成形でき、さらにユーザーの歯ブラシをそれにディップすることにより組成物の一部を取り出すことができるような半固体組成物の調製を可能にするために必要であることを発見した。実施例に詳述されているように、例えば、エリスリトールは低粘度ゲルをもたらすが、この低粘度ゲルは外部手段で担持されていないとその形状が持続しないため、半固体とみなすことができないことが判明した。
【0044】
糖とは対照的に、本発明の糖アルコールは口の健康に有害な影響を与えず、逆にプラスの抗菌作用を有することができる。さらに、キシリトールは、他の活性のあるオーラルケア材料と組み合わせて石灰化作用(remineralising effect)を有することが文献で示されている。
【0045】
水
本明細書で論じられているように、組成物は、組成物の約20重量%~約60重量%の量の水を含む。水は、任意の適切な液体又は水性供給源により提供され得る。水は、蒸留水、水道水、雨水、海水、植物の煎じ汁、煎汁(例えば、茶及び/又はコーヒー)、アルコール溶液(例えば、ビール、ワイン及び/又は蒸留酒)、酢、果汁、野菜汁又はこれらの混合物により提供され得る。好ましくは、水は蒸留水、水道水、雨水、海水、植物の煎じ汁、又はこれらの混合物により提供される。好ましくは、水は蒸留水、水道水、雨水、植物の煎じ汁、又はこれらの混合物から提供される。好ましくは、水は蒸留水、水道水、又はこれらの混合物により提供される。水はまた、組成物に利用することができる任意の市販の界面活性剤及び/又は保湿剤製品において希釈剤として提供されてもよい。
【0046】
例えば、組成物がオーラルケア剤である実施形態では、水は、蒸留水、水道水、雨水、又はこれらの混合物により提供され得る。
【0047】
一部の実施形態では、水(例えば、蒸留水、水道水、雨水、又はこれらの混合物)は、組成物の約25重量%~約60重量%の量で存在する。一部の実施形態では、水(例えば、蒸留水、水道水、雨水、又はこれらの混合物)は、組成物の約20重量%~約55重量%の量で存在する。一部の実施形態では、水(例えば、蒸留水、水道水、雨水、又はこれらの混合物)は、組成物の約20重量%~約50重量%の量で存在する。一部の実施形態では、水(例えば、蒸留水、水道水、雨水、又はこれらの混合物)は、組成物の約20重量%~約45重量%の量で存在する。一部の実施形態では、水(例えば、蒸留水、水道水、雨水、又はこれらの混合物)は、組成物の約25重量%~約45重量%の量で存在する。一部の実施形態では、水(例えば、蒸留水、水道水、雨水、又はこれらの混合物)は、組成物の約25重量%~約40重量%の量で存在する。一部の実施形態では、水(例えば、蒸留水、水道水、雨水、又はこれらの混合物)は、組成物の約25重量%~約35重量%の量で存在する。組成物中の水の総量には、組成物に利用されている成分のいずれか、例えば、組成物に利用することができる任意の市販の界面活性剤製品及び/又は保湿剤製品の希釈剤として含まれる水の量を含む。
【0048】
水が本明細書に記載されているようなゲル化剤及び糖アルコールと併用される場合、数週間の貯蔵寿命を維持するための保存剤の使用も必要とすることなく、このような比較的豊富な量で水を含むことが可能なことが本発明の発明者らにより発見された。さらに、組成物の20重量%~60重量%の量の水を含むことで、上で定義されたような半固体の組成物の調製を可能にすることが本発明の発明者らにより発見された。よって、組成物は、十分に硬さがあるため、外部手段で担持されていなくてもその物理的形状を持続させることができるが、十分に軟質であるため、ユーザーは、単にアプリケーターを組成物にディップし、組成物の一部分をすくってアプリケーター上に載せるだけで、組成物をアプリケーター(例えば、指、歯ブラシ又は他の化粧品アプリケーター)に使用することができる組成物が調製され得る。一部の実施形態では、本明細書で定義された量の水を含むことで、ゼリーに類似した物質の形態での組成物の調製を可能にする。
【0049】
ゲル化剤
本明細書で論じられているように、組成物はゲル化剤を含む。ゲル化剤は任意の適切なゲル化剤から選択することができる。特に、ゲル化剤は、製品が低温プロセス及び/又は高温プロセス(すなわち、製品の調製中に加熱するかしないか)を介して調製される場合、半固体形態での製品の製造を可能にする任意のゲル化剤から選択することができる。好ましくは、ゲル化剤は、製品が高温プロセス(すなわち、製品の調製中に混合物に加熱することにより)を介して調製される場合、半固体形態での製品の製造を可能にする任意のゲル化剤から選択することができる。
【0050】
一部の実施形態では、ゲル化剤は親水コロイドゲル化剤である。当業者であれば認識しているように、親水コロイドは、水中に分散した場合粘性の分散液及び/又はゲルを形成するというこれらの特性により特徴付けられる長鎖ポリマーの不均一な群である。一部の親水コロイドは、水を含む組成物のレオロジーを改変する能力を有する。しかし、親水コロイドには2つの別の種類の親水コロイド:ゲル化剤(すなわち、組成物のテクスチャ及び/又は剛率を改変するもの)及び増粘剤(すなわち、組成物の粘度を改変するもの)が存在する。水増粘性はすべての親水コロイドに共通するが、わずかな親水コロイドだけがゲルを形成する能力を有する(すなわちゲル化剤として作用する)。ゲル形成は通常、その中に水をトラップ又は固定して、流れを妨げる剛性の構造を形成する三次元ネットワークを形成するポリマー鎖の結合又は架橋が関与する現象とみなされている。言い換えると、組成物は、液体と固体の両方の特徴を示す粘弾性となる。対照的に、組成物が増粘することは単に構造的に無秩序なポリマー鎖の非特異性のもつれを含み、本質的にはポリマーと溶媒の相互作用である(例えば、D. Saha and S. Bhattacharya, J. Food Sci.Technol., 2010, 47(6): 597-597を参照されたい)。
【0051】
ゲルは、固体と液体の間の中間の物質形態として定義することができ、機械的剛性を示す。ゲルは、架橋したポリマー分子を含み、液体媒体中に浸漬されて、もつれた及び相互接続された分子のネットワークを形成する。「ゲル」という単語は通常、容器から放出された場合、これらの物理的形状を実質的に持続する高含水組成物を指す。より具体的には、ゲルは、貯蔵弾性率(G’)が損失弾性率(G’’)より大きな粘弾性の系である。すべての親水コロイドは水性分散液を増粘することができるが、比較的わずかなガムのみがゲルを形成すると考えられている。ゲル化剤として作用することができる親水コロイドとして、加工デンプン、寒天、カラギーナン、ペクチン、ジェランガム、アルギン酸塩(カルシウムイオンと組み合わせた場合)、メチルセルロース、及びヒドロキシルプロピルメチルセルロースが挙げられる。親水コロイド、例えば、キサンタンガム、グアーガム、コンニャクガム、トラガカントガム及びアラビアガムは公知の増粘剤であるが、一般的にゲル化剤とはみなされていない。
【0052】
一部の実施形態では、ゲル化剤は、カラギーナン、寒天、ペクチン、アルギン酸の塩とカルシウムイオンとの組合せ、アルギン酸カルシウム、ジェランガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、加工デンプン、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。一部の実施形態では,ゲル化剤は、カラギーナン、寒天、ペクチン、アルギン酸塩とカルシウムイオンとの組合せ、アルギン酸カルシウム、ジェランガム、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。アルギン酸の塩は、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸マグネシウム、及びこれらの混合物から選択することができる。一部の実施形態では、アルギン酸の塩はアルギン酸ナトリウムであり、これをカルシウムイオンの供給源と組み合わせて、ゲルを形成する。本明細書で使用される場合、「寒天(agar)」という用語は、「寒天(agar agar)」と交換可能なように使用することができる。
【0053】
当業者であれば認識しているように、カラギーナンは、伝統的に3種の基本的形態に分割される:ラムダ-カラギーナン、カッパ-カラギーナン及びイオタ-カラギーナン。ラムダ-、カッパ-、及びイオタ-カラギーナンの構造は以下に示されている:
ラムダ-カラギーナン:
【0054】
【0055】
イオタ-カラギーナン:
【0056】
【0057】
カッパ-カラギーナン:
【0058】
【0059】
カッパ-カラギーナン及び/又はイオタ-カラギーナンは、ラムダ-カラギーナンと比較して、改善されたゲル化作用を提供することができることが本発明の発明者らにより発見された。したがって、一部の実施形態では、カラギーナンはカッパ-カラギーナン又はイオタ-カラギーナンである。したがって、一部の実施形態では、ゲル化剤は、カッパ-カラギーナン、イオタ-カラギーナン、寒天、ペクチン、アルギン酸の塩とカルシウムイオンとの組合せ、アルギン酸カルシウム、ジェランガム、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0060】
一部の実施形態では、ゲル化剤は、カラギーナン、寒天、ペクチン、ジェランガム、及びこれらの混合物からなる群から選択される。一部の実施形態では、ゲル化剤は、イオタ-カラギーナン、カッパ-カラギーナン、寒天、ペクチン、ジェランガム、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0061】
一部の実施形態では、ゲル化剤はイオタ-カラギーナンであるか、又はイオタ-カラギーナンを含む。一部の実施形態では、ゲル化剤カッパ-カラギーナンであるか、又はカッパ-カラギーナンを含む。一部の実施形態では、ゲル化剤は寒天であるか、又は寒天を含む。
【0062】
一部の実施形態では、ゲル化剤はジェランガムであるか、又はジェランガムを含む。ジェランガムは高アシルジェランガム及び/又は低アシルジェランガムであってよい。当業者であれば認識しているように、ジェランガムはグルコース、ラムノース及びグルクロン酸の繰返し単位を含む直鎖ポリマーである。「高アシル」ジェランガムは2個のアシル置換基、アセテート及びグリセレートを有し、これらはグルコース残基上に位置する。アセテート及びグリセレートが両方とも同じグルコース残基上に位置する場合、平均して、繰返し単位1個当たり1個のグリセレート及び繰返し単位2個当たり1個のアセテートが存在する。脱アシル化(又は「低アシル」)ジェランガムはプロセス中にこれらのアシル基が除去されたものである。一部の実施形態では、ゲル化剤は高アシルジェランガムであるか、又は高アシルジェランガムを含む。一部の実施形態では、ゲル化剤は低アシルジェランガムであるか、又は低アシルジェランガムを含む。
【0063】
本明細書中で上に記載されているように、「ゲル化剤」という用語は、本明細書で使用される場合、増粘剤として作用するが、粘弾性ゲルを形成できない親水コロイドを包含しない。したがって、本明細書で使用される場合、「ゲル化剤」という用語は、親水コロイド、例えば、キサンタンガム、グアーガム、コンニャクガム、トラガカントガム及びアラビアガムを包含しない。例えば、キサンタンガムは、低温加工中に添加された場合(すなわち、加熱されていない場合)、組成物を増粘する増粘剤と考えられている。しかし、キサンタンガムは、組成物が高温プロセス及び/又は低温プロセスにより生成された場合、追加のゲル化作用を付加しないと考えられている。
【0064】
理論に制約されることなく、カッパ-カラギーナンはより剛性で、ある特定の条件下で流体を自然に放出する傾向を有する(シネレシス:syneresis)壊れやすいゲルを形成することができることが発見された。他方では、イオタ-カラギーナンは、このようなシネレシスが存在しない軟質及び弾性ゲルを形成することが判明した。よって、ゲル化剤がイオタ-カラギーナンを含む又はイオタ-カラギーナンからなる場合、特に好ましい。一部の実施形態では、ゲル化剤はイオタ-カラギーナンからなり、すなわち、イオタ-カラギーナンは組成物に使用される唯一のゲル化剤である。
【0065】
一部の実施形態では、ゲル化剤は、イオタ-カラギーナン、カッパ-カラギーナン、寒天、ジェランガム、及びこれらの混合物からなる群から選択される。一部の実施形態では、ゲル化剤はイオタ-カラギーナン、カッパ-カラギーナン、寒天、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0066】
一部の実施形態では、ゲル化剤は、1種のみのゲル化剤、例えば、イオタ-カラギーナン、カッパ-カラギーナン、寒天、ペクチン、アルギン酸の塩とカルシウムイオンとの組合せ、アルギン酸カルシウム又はジェランガムのうちの1種からなる。一部の実施形態では、ゲル化剤は、2又は3種以上のゲル化剤の組合せ、例えば、イオタ-カラギーナン、カッパ-カラギーナン寒天、ペクチン、アルギン酸の塩とカルシウムイオンとの組合せ、アルギン酸カルシウム及びジェランガムからなる群から選択される2又は3種以上のゲル化剤を含む。一部の実施形態では、ゲル化剤はイオタ-カラギーナンとカッパ-カラギーナンの組合せである。一部の実施形態では、ゲル化剤はカラギーナンとジェランガムの組合せ、例えば、イオタ-カラギーナンとジェランガムの組合せである。一部の実施形態では、ゲル化剤はカラギーナンと寒天の組合せ、例えば、イオタ-カラギーナンと寒天の組合せである。一部の実施形態では、ゲル化剤はカラギーナンとペクチンの組合せ、例えば、イオタ-カラギーナンとペクチンの組合せである。一部の実施形態では、ゲル化剤は寒天とジェランガムの組合せである。
【0067】
一部の実施形態では、ゲル化剤はカラギーナンと寒天の組合せである。一部の実施形態では、ゲル化剤はイオタ-カラギーナンと寒天の組合せである。一部の実施形態では、ゲル化剤はカッパ-カラギーナンと寒天の組合せである。
【0068】
一部の実施形態では、ゲル化剤(例えば、イオタ-カラギーナン、カッパ-カラギーナン及び/又は寒天)は、組成物の約5重量%以下の量、例えば、組成物の約4重量%以下の量、例えば、組成物の約3重量%以下の量、例えば、全組成物の2重量%以下の量、例えば、組成物の約1.5重量%以下の量で存在する。
【0069】
一部の好ましい実施形態では、ゲル化剤(例えば、イオタ-カラギーナン、カッパ-カラギーナン及び/又は寒天)は、組成物の約0.01重量%~約5重量%の量で存在する。一部の好ましい実施形態では、ゲル化剤(例えば、イオタ-カラギーナン、カッパ-カラギーナン及び/又は寒天)は、組成物の約0.1重量%~約4重量%の量で存在する。一部の好ましい実施形態では、ゲル化剤(例えば、イオタ-カラギーナン、カッパ-カラギーナン及び/又は寒天)は、組成物の約0.5重量%~約3重量%の量で存在する。一部の好ましい実施形態では、ゲル化剤(例えば、イオタ-カラギーナン、カッパ-カラギーナン及び/又は寒天)は、組成物の約0.5重量%~約2重量%の量で存在する。一部の好ましい実施形態では、ゲル化剤(例えば、イオタ-カラギーナン、カッパ-カラギーナン及び/又は寒天)は、組成物の約1重量%~約2重量%の量で存在する。
【0070】
一部の実施形態では、ゲル化剤はカラギーナン(例えばカッパ-カラギーナン及び/又はイオタ-カラギーナン)と寒天の組合せである。カラギーナンと寒天は、約10:1~約1:10、例えば、約5:1~約1:5、例えば、約4:1~約1:4、例えば、約3:1~約1:3、例えば、約2:1~約1:2、例えば、約1:1の重量比で存在し得る。カラギーナンと寒天は、約10:1~約1:2、例えば、約5:1~約1:1、例えば、約4:1~約1:1、例えば、約3:1~約1:1、例えば、約2:1~約1:1の重量比で存在し得る。
【0071】
保湿剤
一部の実施形態では、組成物は保湿剤をさらに含む。保湿剤は好ましくは液体形態で提供される。保湿剤は適切な保湿剤から選択することができる。本明細書で使用される場合、「保湿剤」という用語は、ソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコールを包含しない。したがって、「保湿剤」についてのいずれかの言及は、本明細書で使用される場合、本発明の主要な特徴として含まれる糖アルコールに加えて保湿剤が含まれることを意味するものとみなされる。
【0072】
一部の実施形態では、保湿剤は、蜂蜜、グリセリン、モノプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ブタンジオール、アガベシロップ、果実シロップ、薬草シロップ、ゴールデンシロップ、糖溶液、及びこれらの混合物からなる群から選択される。一部の実施形態では、保湿剤は、蜂蜜、グリセリン、モノプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ブタンジオール、及びこれらの混合物から選択される。好ましくは、保湿剤は、グリセリン、モノプロピレングリコール、及びこれらの混合物から選択される。
【0073】
一部の実施形態では、組成物は、保湿剤(例えば、グリセリン、モノプロピレングリコール、及びこれらの混合物)を組成物の少なくとも約1重量%の量で含む。一部の実施形態では、組成物は、保湿剤(例えば、グリセリン、モノプロピレングリコール、及びこれらの混合物)を組成物の少なくとも約5重量%の量で含む。一部の実施形態では、組成物は、保湿剤(例えば、グリセリン、モノプロピレングリコール、及びこれらの混合物)を組成物の少なくとも約10重量%の量で含む。一部の実施形態では、組成物は、保湿剤(例えば、グリセリン、モノプロピレングリコール、及びこれらの混合物)を全組成物の少なくとも約15重量%の量で含む。
【0074】
一部の実施形態では、組成物は、保湿剤(例えば、グリセリン、モノプロピレングリコール、及びこれらの混合物)を組成物の約1重量%~約50重量%の量で含む。一部の実施形態では、組成物は、保湿剤(例えば、グリセリン、モノプロピレングリコール、及びこれらの混合物)を組成物の約5重量%~約40重量%の量で含む。一部の実施形態では、組成物は、保湿剤(例えば、グリセリン、モノプロピレングリコール、及びこれらの混合物)を組成物の約10重量%~約30重量%の量で含む。一部の実施形態では、組成物は、保湿剤(例えば、グリセリン、モノプロピレングリコール、及びこれらの混合物)を組成物の約15重量%~約25重量%の量で含む。一部の実施形態では、組成物は、保湿剤(例えば、グリセリン、モノプロピレングリコール、及びこれらの混合物)を組成物の約15重量%~約20重量%の量で含む。
【0075】
無機材料
一部の実施形態では、組成物は無機材料をさらに含む。無機材料は、例えば、化粧品組成物などの組成物における使用に適した任意の無機材料であってよい。
【0076】
一部の実施形態では、無機材料は研磨材料である。一部の実施形態では、無機材料は、クレイ、雲母、ゼオライト、シリカ、カーボネート、炭酸水素塩、リン酸塩、金属酸化物、塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される研磨材料である。一部の実施形態では、無機材料は、クレイ、雲母、ゼオライト、シリカ、炭酸水素塩、リン酸塩、金属酸化物、塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される研磨材料である。一部の実施形態では、無機材料は、クレイ、雲母、ゼオライト、シリカ、カーボネート、炭酸水素塩、金属酸化物、塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される研磨材料である。一部の実施形態では、無機材料は、シリカ、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、水和酸化アルミニウム、珪藻土、リン酸二カルシウム、ヒドロキシアパタイト、及びこれらの混合物からなる群から選択される研磨材料である。一部の実施形態では、無機材料は、シリカ、ベントナイト、炭酸水素ナトリウム、水和酸化アルミニウム、珪藻土、ヒドロキシアパタイト、及びこれらの混合物からなる群から選択される研磨材料である。一部の実施形態では、無機材料は、シリカ、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、水和酸化アルミニウム、珪藻土、及びこれらの混合物からなる群から選択される研磨材料である。一部の実施形態では、無機材料は、シリカ、ベントナイト、水和酸化アルミニウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される研磨材料である。一部の実施形態では、無機材料は、シリカ、ベントナイト、及びこれらの混合物からなる群から選択される研磨材料である。
【0077】
一部の実施形態では、無機材料はシリカであるか、又はシリカを含む。一部の実施形態では、無機材料はシリカである。シリカは好ましくは水和シリカ(すなわちSiO2.nH2O、式中、nは1~10の整数である)であってよい。
【0078】
一部の実施形態では、無機材料はリン酸二カルシウム及び/又はヒドロキシアパタイトであるか、又はリン酸二カルシウム及び/若しくはヒドロキシアパタイトを含む。一部の実施形態では、無機材料はリン酸二カルシウムであるか、又はリン酸二カルシウムを含む。一部の実施形態では、無機材料はシリカとリン酸二カルシウムの組合せであるか、又はシリカとリン酸二カルシウムの組合せを含む。
【0079】
一部の実施形態では、無機材料は、炭酸カルシウムでもないし、炭酸カルシウムを含むこともない。一部の実施形態では、無機材料は炭酸水素ナトリウムでもないし、炭酸水素ナトリウムを含むこともない。一部の実施形態では、無機材料はリン酸二カルシウムでもないし、リン酸二カルシウムを含むこともない。
【0080】
一部の実施形態では、無機材料はクレイであるか、又はクレイを含む。一部の実施形態では、無機材料はクレイである。無機材料がクレイであるか、又はクレイを含むような実施形態では、クレイは適切な化粧品として許容されるクレイから選択することができる。一部の実施形態では、1又は2種以上のクレイは、ベントン(ヘクトライト)、ベントナイト(例えば、ナトリウムベントナイト、カリウムベントナイト、カルシウムベントナイト及び/又はアルミニウムベントナイト)、カオリン、タルク、イライト、酸性白土、ラスール/ガスールクレイ(モロッコ溶岩クレイ)、スメクタイト、モンモリロナイト、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0081】
当業者であれば認識しているように、ベントナイトは、モンモリロナイトを含むフィロケイ酸アルミニウムクレイである。一部の実施形態では、無機材料は、ナトリウムベントナイト、カリウムベントナイト、カルシウムベントナイト、アルミニウムベントナイト、及びこれらの混合物からなるリストから選択されるクレイであるか、又はナトリウムベントナイト、カリウムベントナイト、カルシウムベントナイト、アルミニウムベントナイト、及びこれらの混合物からなるリストから選択されるクレイを含む。一部の実施形態では、無機材料はナトリウムベントナイトであるか、又はナトリウムベントナイトを含む。
【0082】
カオリンとは、化学組成Al2Si2O5(OH)4を有する水和ケイ酸アルミニウムである、鉱物カオリナイトが豊富なクレイ鉱物を指す。カオリンクレイは、ホワイトクレイ、ローズクレイ、チャイナクレイ、軽カオリン、シークレイ、デッドシークレイ又はこれらの混合物として知られていてもよい。本発明の目的のため、クレイは任意のカオリン又はカオリナイト種のクレイから選択することができる。
【0083】
イライトとは、2次的な鉱物沈殿物のフィロケイ酸塩又は層状アルミノケイ酸塩を指す。イライトは一般式(K,H3O)(Al,Mg,Fe)2(Si,Al)4O10[(OH)2,(H2O)]を有するが、多数のイオン置換があってもよい。イライトクレイは、フランチレッドイライト、フランチピンクイライト(レッドイライトとホワイト(カオリン)クレイのブレンド)、フランチグリーンイライト、フランチイエローイライト及びこれらの混合物から選択することができる。
【0084】
当業者であれば認識しているように、タルクとは、化学式H2Mg3(SiO3)4又はMg3Si4O10(OH)2を有する水和ケイ酸マグネシウムで構成されるクレイ鉱物を指す。
【0085】
当業者は、雲母という用語が2次元シート又は層構造を示す種類のフィロケイ酸塩であるケイ酸塩鉱物を指すことを理解している。雲母群の鉱物に対する一般式は、XY2-3Z4O10(OH,F)2(式中、Xは、K、Na、Ba、Ca、Cs、Rb、H3O、又はNH4であり、Yは、Al、Mg、Fe2+、Li、Cr、Mn、V、又はZnであり、Zは、Si、Al、Fe3+、Be、又はTiである)である。一部の実施形態では、雲母は合成雲母である。一部の実施形態では、1又は2種以上の雲母はある種類の合成金雲母である。合成金雲母は、化粧品において充填剤として及び水溶液中で粘度増加剤として機能する天然鉱物の合成模倣体であることが知られている。合成金雲母は、カリウムと共に弱く結合しているケイ酸マグネシウムアルミニウムシートで部分的に構成されている。合成金雲母の化学式はMg3KAlF2O(SiO3)3である。
【0086】
ゼオライトは微小孔性アルミノシリケート鉱物である。一部の実施形態では、1又は2種以上のゼオライトは、クリノプチロライト(グリーンゼオライトクレイ)、アナルサイム、チャバザイト、ヒューランダイト、ナトロライト、フィリップサイト、スティルバイト及びこれらの混合物から選択することができる。
【0087】
当業者が認識しているように、カラミンは酸化亜鉛と酸化鉄の組合せである。好ましくは、カラミンはカラミン粉末の形態で提供される。
【0088】
無機材料が研磨材料である場合、驚くべきことに、組成物の機能に負の影響を与えることなく、研磨材料の量を調整することが可能なことが判明した。実際に、本発明の発明者らは、驚くべきことに、任意の適切な量の研磨材料を組成物に含めることによって、組成物の物理的特性及び/又は機能に影響を与えることなく、所望のレベルの研磨性を得ることができることを発見した。さらに、驚くべきことに、組成物が比較的豊富な量の研磨材料(例えば約15重量%まで)を含む場合でも、組成物全体の研磨性は、他の公知のオーラルケア組成物と比較して、比較的低い(RDA値は0~70の間)ことが判明した。これは、オーラルケア剤を使用する際にユーザーの歯及び歯ぐきに生じる損傷を減少させ、しかもユーザーの歯をクリーニングするオーラルケア剤を提供することから望ましい。
【0089】
一部の実施形態では、無機材料は、オーラルケア剤として適切な材料であってよい。オーラルケア剤の例として、本明細書中で上に記載されているような研磨材料、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、水和酸化アルミニウム、リン酸二カルシウム、ヒドロキシアパタイト、及びこれらの混合物を挙げることができる。これらの代わりに又は加えて、無機材料は無機材料としてフッ化物を含むことができる。フッ化物は、任意の適切な化合物、例えば、フッ化ナトリウム、フッ化スズ、オラフラー、モノフルオロリン酸ナトリウム、又はこれらの混合物により提供され得る。一部の実施形態では、無機材料はフッ化物であるか、又はフッ化物を含む。一部の実施形態では、無機材料はフッ化ナトリウムであるか、又はフッ化ナトリウムを含む。
【0090】
一部の実施形態では、無機材料は2又は3種以上のオーラルケア剤の組合せであるか、又は2又は3種以上のオーラルケア剤の組合せを含む。一部の実施形態では、無機材料は、フッ化物と組み合わせた研磨材料の組合せであるか、又はフッ化物と組み合わせた研磨材料の組合せを含む。一部の実施形態では、無機材料は構成成分(a)と構成成分(b)の組合せであるか、又は構成成分(a)と構成成分(b)の組合せを含み、構成成分(a)は、シリカ、炭酸カルシウム、水和酸化アルミニウム、リン酸二カルシウム、ヒドロキシアパタイト、及びこれらの混合物からなる群から選択され、構成成分(b)は、フッ化ナトリウム、フッ化スズ、オラフラー、モノフルオロリン酸ナトリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される。一部の実施形態では、無機材料は、構成成分(a)と構成成分(b)の組合せであるか、又は構成成分(a)と構成成分(b)の組合せを含み、構成成分(a)は、シリカ、水和酸化アルミニウム、リン酸二カルシウム、ヒドロキシアパタイト、及びこれらの混合物からなる群から選択され、構成成分(b)は、フッ化ナトリウム、フッ化スズ、オラフラー、モノフルオロリン酸ナトリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される。一部の実施形態では、無機材料はシリカとフッ化ナトリウムの組合せであるか、又はシリカとフッ化ナトリウムの組合せを含む。一部の実施形態では、無機材料はシリカとフッ化ナトリウムの組合せである。一部の実施形態では、無機材料はリン酸二カルシウムとフッ化ナトリウムの組合せであるか、又はリン酸二カルシウムとフッ化ナトリウムの組合せを含む。一部の実施形態では、無機材料はリン酸二カルシウムとフッ化ナトリウムの組合せである。
【0091】
一部の実施形態では、組成物は、無機材料(例えば、研磨材料、例えば、シリカ)を全組成物の約1重量%~約50重量%の量でさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、無機材料(例えば、研磨材料、例えば、シリカ)を全組成物の約5重量%~約40重量%の量でさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、無機材料(例えば、研磨材料、例えば、シリカ)を全組成物の約5重量%~約30重量%の量でさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、無機材料(例えば、研磨材料、例えば、シリカ)を全組成物の約10重量%~約20重量%の量でさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、無機材料(例えば、研磨材料、例えば、シリカ)を全組成物の約10重量%~約15重量%の量でさらに含む。
【0092】
一部の実施形態では、組成物は、無機材料(例えば、研磨材料、例えば、シリカ)を全組成物の約1重量%~約20重量%の量でさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、無機材料(例えば、研磨材料、例えば、シリカ)を全組成物の約5重量%~約15重量%の量でさらに含む。
【0093】
一部の実施形態では、組成物は、シリカを全組成物の約1重量%~約20重量%、例えば、全組成物の約5重量%~約15重量%、例えば、全組成物の約10重量%~約15重量%の量で含む。
【0094】
無機材料(例えば、研磨材料、例えば、シリカ)は粉末形態で提供されてもよい。あるいは、無機材料はコロイド状分散液で提供されてもよい。
【0095】
本発明の発明者らは、無機材料(例えば、研磨材料、例えば、シリカ)を含むことは、微生物の増殖の阻害をさらに減少させ得るが、その一方で前記組成物を特定の美容目的、例えば、オーラルケア剤としての使用に適するようにすることができる活性成分を含む組成物をも提供することも発見した。制約されることを望むことなく、無機材料(例えば、研磨材料、例えば、シリカ)の存在は、コロイド状マトリックス内に水の分散液結果として生じると考えられる。マトリックスの全域でのこの水の分散は微生物の増殖をさらに阻害する。
【0096】
全組成及びさらなる構成成分
一部の実施形態では、水及び糖アルコール(例えば、ソルビトール)は、約10:1~約1:10の重量比、例えば、約5:1~約1:5の重量比、例えば、約2:1~約1:2、例えば、およそ1:1の重量比で存在する。一部の実施形態では、水及び糖アルコールは、約5:1~約1:1の重量比、例えば、約3:1~約1:1の重量比、例えば、約2:1~約1:1の重量比で存在する。
【0097】
一部の実施形態では、水及びゲル化剤(例えば、イオタ-カラギーナン、カッパ-カラギーナン、寒天、及びこれらの混合物)は、約100:1~約10:1の重量比、例えば、約90:1~約15:1の重量比、例えば、約80:1~約20:1の重量比、例えば、約70:1~約20:1の重量比、例えば、約60:1~約20:1の重量比、例えば、約50:1~約20:1の重量比、例えば、約40:1~約20:1の重量比、例えば、約30:1~約25:1の重量比で存在する。一部の実施形態では、水及びゲル化剤(例えば、イオタ-カラギーナン、カッパ-カラギーナン、寒天、及びこれらの混合物)は、約100:1~約20:1の重量比、例えば、約50:1~約20:1の重量比、例えば、約30:1~約25:1の重量比で存在する。
【0098】
一部の実施形態では、水及びゲル化剤(例えば、イオタ-カラギーナンと寒天の組合せ)は、約100:1~約10:1の重量比、例えば、約90:1~約15:1の重量比、例えば、約80:1~約20:1の重量比、例えば、約70:1~約20:1の重量比、例えば、約60:1~約20:1の重量比、例えば、約50:1~約20:1の重量比、例えば、約40:1~約20:1の重量比、例えば、約30:1~約25:1の重量比で存在する。一部の実施形態では、水及びゲル化剤(例えば、イオタ-カラギーナンと寒天の組合せ)は、約100:1~約20:1の重量比、例えば、約50:1~約20:1の重量比、例えば、約30:1~約25:1の重量比で存在する。
【0099】
一部の実施形態では、糖アルコール(例えば、ソルビトール又はソルビトールとキシリトールの組合せ)及びゲル化剤(例えば、イオタ-カラギーナン、カッパ-カラギーナン、寒天、及びこれらの混合物)は、約100:1~約20:1の重量比、例えば、約50:1~約20:1の重量比、例えば、約30:1~約25:1の重量比で存在する。
【0100】
一部の実施形態では、組成物は、
(i)ソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコール、
(ii)組成物の約20重量%~約60重量%の量の水、及び
(iii)カラギーナン、寒天、ペクチン、ジェランガム、及びこれらの混合物からなる群から選択されるゲル化剤
を含む。
【0101】
一部の実施形態では、組成物は、
(i)ソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコールであって、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量が組成物の約20重量%~約50重量%である糖アルコール、
(ii)組成物の約20重量%~約60重量%の量の水、及び
(iii)組成物の約0.01重量%~約5重量%の量のゲル化剤
を含む。
【0102】
一部の実施形態では、組成物は、
(i)ソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコールであって、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量が組成物の約20重量%~約50重量%である糖アルコール、
(ii)組成物の約20重量%~約60重量%の量の水、及び
(iii)カラギーナン、寒天、ペクチン、ジェランガム、及びこれらの混合物からなる群から選択されるゲル化剤であって、組成物の約0.01重量%~約5重量%の量で存在するゲル化剤
を含む。
【0103】
一部の実施形態では、組成物は、
(i)ソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコールであって、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量が組成物の約20重量%~約50重量%である糖アルコール、
(ii)組成物の約20重量%~約60重量%の量の水、
(iii)-カラギーナン、寒天、ペクチン、ジェランガム、及びこれらの混合物からなる群から選択されるゲル化剤であって、組成物の約0.01重量%~約5重量%の量で存在するゲル化剤、及び
(iv)グリセリン、モノプロピレングリコール、及びこれらの混合物からなる群から選択される保湿剤であって、組成物の約5重量%~約30重量%の量で存在する保湿剤
を含む。
【0104】
一部の実施形態では、組成物は、
(i)ソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコール、
(ii)組成物の約20重量%~約60重量%の量の水、
(iii)ゲル化剤、及び
(iv)シリカ
を含む。
【0105】
一部の実施形態では、組成物は、
(i)ソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコールであって、ソルビトールとキシリトールを合わせた総量が組成物の約20重量%~約50重量%である糖アルコール、
(ii)組成物の約20重量%~約60重量%の量の水、
(iii)-カラギーナン、寒天、ペクチン、ジェランガム、及びこれらの混合物からなる群から選択されるゲル化剤であって、組成物の約0.01重量%~約5重量%の量で存在するゲル化剤、及び
(iv)組成物の約5重量%~約15重量%の量のシリカ
を含む。
【0106】
上記に加えて、組成物は、1又は2種以上の化粧品として許容される添加物をさらに含むことができる。当業者は、このような組成物への組込みに適した一連の化粧品として許容される添加物を認識している。一部の実施形態では、1又は2種以上の化粧品として許容される添加物は、界面活性剤、デンプン、結合剤、充填剤、乳白剤、UV吸収剤、剥離剤、エッセンシャルオイル、ビタミン、香水、香料、香味剤、着色、植物バター、植物油、ココア粉末、アロールート粉末、果実及び/又は薬草抽出物、装飾用アイテム、甘味剤、及びこれらの混合物から選択される。
【0107】
香料又は香味剤は、製品に添加することによって、本発明の組成物の使用の経験をより心地良いものにすることができる。エッセンシャルオイル、例えば、ラベンダー、カモミール、メントール又はローズアブソリュートを本発明のための香料又は香味剤と組み合わせることで、ユーザーは確実に心地良い経験を得る。
【0108】
よって、一部の実施形態では、組成物は香料又は香味剤をさらに含む。香料又は香味剤の量は、好ましくは全組成物の約0.01重量%~約10重量%、例えば、全組成物の約0.1重量%~約5重量%、例えば、全組成物の約0.1重量%~約4重量%、例えば、全組成物の約0.5重量%~約5重量%、例えば、全組成物の約1重量%~約5重量%、例えば、全組成物の約0.5重量%~約4重量%、例えば、全組成物の約0.5重量%~約3重量%、例えば、全組成物の約0.5重量%~約2重量%、例えば、全組成物の約0.5重量%~約1.5重量%である。
【0109】
エッセンシャルオイルは、所望の香料又は香味料、処置する皮膚のタイプ、及びエッセンシャルオイルの周知の特性に基づく他の所望の作用に基づき選択することができる。エッセンシャルオイルの添加は、鼻に取り込まれると、気分を変化させることが知られている。例えば、エッセンシャルオイルは、傾眠作用を生じさせるか、又は感覚を刺激することが知られている。十分に裏付けされた多くの作用は、エッセンシャルオイルの使用により達成することができる。同様に、組成物がオーラルケア剤である場合、エッセンシャルオイルの添加により口内の心地良い感覚を得ることができる。
【0110】
一実施形態では、製品中に存在する1又は2種以上のエッセンシャルオイルは、ティーツリー、タラゴン、レモンマートル、ジャスミン、イランイランノキ、ラブダナム、レモングラス、ローズオットー、グレープフルーツ、パチョリ、ローズマリー、アルモワーズ、レモン、ネロリ、スウィートバイオレット、ラベンダー、オレンジ、バニラ、コーンミント、ペパーミント、ベンゾイン、アジサイ、リトセアキュベバ、カルダモン、クローブ、ウィンターグリーン、ミルラ、ユーカリ及びカモミールブルーから選択される。一実施形態では、製品中に存在する1又は2種以上のエッセンシャルオイルは、ティーツリー、コーンミント、ペパーミント、タラゴン、レモンマートル、ラブダナム、及びレモンから選択される。一実施形態では、組成物中に存在する1又は2種以上のエッセンシャルオイルはメントールを含む。一実施形態では、エッセンシャルオイルはティーツリー油である。
【0111】
ビタミン、特にB、C及びEは皮膚に非常に有益である。ビタミン豊富な成分、例えば、小麦胚芽油もまた、ビタミンを皮膚に送達するために使用することができる。一実施形態では、ビタミンは、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンE及びこれらの混合物から選択される。ビタミンは任意の適切な供給源から提供され得ることは、当業者により認識されている。例えばビタミン(複数可)は、合成供給源により、又は材料、例えば、ビタミン含有量が豊富な天然材料の製品への組込みにより提供することができる。
【0112】
一部の実施形態では、組成物は界面活性剤をさらに含む。本明細書で使用される場合、界面活性剤は、存在する任意の「無機材料」に加えて存在してもよい。すなわち「界面活性剤」及び「無機材料」という用語は、別個の及び異なる構成成分を定義するために使用されることを意図する。好ましくは、界面活性剤は、アシルサルコシン、サルコシン酸アシル、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、タウリン酸メチルココイルナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ココ硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ミレス硫酸ナトリウム、ラウレススルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン、トリメチルグリシンベタイン、ココアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホジ酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ラウロアンホジ酢酸二ナトリウム、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、セトリモニウムクロリド、ベヘントリモニウムクロリド、及びこれらの混合物からなる群から選択される。好ましくは、界面活性剤は、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、N-ラウロイルサルコシン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、タウリン酸メチルココイルナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ココ硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ミレス硫酸ナトリウム、ラウレススルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン、トリメチルグリシンベタイン、ココアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホジ酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ラウロアンホジ酢酸二ナトリウム、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、セトリモニウムクロリド、ベヘントリモニウムクロリド、及びこれらの混合物からなる群から選択される。一部の実施形態では、組成物は、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、N-ラウロイルサルコシン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、タウリン酸メチルココイルナトリウム、ココ硫酸ナトリウム、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ココアンホ酢酸ナトリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、タウリン酸メチルココイルナトリウム、ココ硫酸ナトリウム、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、タウリン酸メチルココイルナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、及びこれらの混合物をさらに含む。一部の実施形態では、組成物はラウロイルサルコシン酸ナトリウムをさらに含む。一部の実施形態では、組成物はコカミドプロピルベタインをさらに含む。一部の実施形態では、組成物はタウリン酸メチルココイルナトリウムをさらに含む。
【0113】
一部の実施形態では、組成物は、界面活性剤(例えば、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、N-ラウロイルサルコシン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、タウリン酸メチルココイルナトリウム、ココ硫酸ナトリウム、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ココアンホ酢酸ナトリウム、又はこれらの混合物)を、組成物の約0.1重量%~約40重量%、例えば、組成物の約0.5重量%~約30重量%、例えば、組成物の約1重量%~約20重量%、例えば、組成物の約1.5重量%~約15重量%、例えば、組成物の約2重量%~約10重量%、例えば、組成物の約2.5重量%~約5重量%の量でさらに含む。本明細書で使用される場合、界面活性剤の量は、組成物中の活性のある界面活性剤の総量(すなわち、組成物中に利用されている任意の界面活性剤製品中の希釈剤の量を含まない)に関する。
【0114】
本明細書で論じられている本発明の利点は、任意の製品、例えば、オーラルケア製品に適用することができる。本発明の下で適用可能な他のカテゴリーとして以下が挙げられる:
シェービング調製物、シャワージェル及びシャワーゼリー、モイスチャーライザー、スキンケア及びボディーローション、フェイス及び/又はヘアマスク、日焼け止め製品、シャンプー、コンディショナー及びヘアドレッシング並びにリップクリーム。
【0115】
すべての製品は、慣例的に包装を必要とするカテゴリーの製品であり、室温で貯蔵され、長い貯蔵寿命を有する。
【0116】
本発明の組成物に含まれ得る材料として、これらに限定されないが、以下が挙げられる:
油、バター及びワックス-例えば、アーモンド油、ゴマ油、マツヨイグサ油、ホホバ油、ココアバター、シアバター、マンゴバター、クプアスバター、ラノリン、蜜ロウ、ローズワックス、オレンジ果皮ロウ-含まれる場合には、通常、組成物の約5重量%~約70重量%の範囲で使用される。
【0117】
カプセル剤-例えば、組成物中に分散したカプセル剤を調製するためのアルギン酸の塩(例えば、アルギン酸ナトリウム)とカルシウム塩(例えば、乳酸カルシウム)の組合せ-含まれる場合には、通常、組成物の約0.1重量%~約10重量%の量で使用される。
【0118】
丸ごとの果実及び野菜-例えば、アボカド、バナナ、イチゴ、ブルーベリー-含まれる場合には、通常、組成物の約0.5重量%~約25重量%の範囲で使用される。
【0119】
香料材料-含まれる場合には、通常、組成物の約0.1重量%~約5重量%の範囲で使用される。
【0120】
香味剤-含まれる場合には、通常、組成物の約0.1重量%~約10重量%の範囲で使用される。
【0121】
着色剤材料-含まれる場合には、通常、組成物の約0.001重量%~約2重量%の範囲で使用される。
【0122】
日焼け止め剤(UV吸収及び/又は反射材)-例えば、オクトクリレン、二酸化チタン、エチルヘキシルメトキシシンナマート、スリソベンゾン及びその塩(例えば、ベンゾフェノン-4及び/又はベンゾフェノン-5)、オクチルメトキシシンナマート、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ホモサレート、エカムスル、及びこれらの混合物-含まれる場合には、通常、組成物の約1%~約25%の範囲で使用される。
【0123】
海塩-含まれる場合には、通常、組成物の約0.1重量%~約20重量%の範囲で使用される。
【0124】
薬草、穀物、植物材料及びマメ-例えば、カラスムギ、米、シナモン、バニラ、アズキマメ、コーヒーマメ、海藻、粉砕したタケ、ココア粉末、アロールート粉末-含まれる場合には、通常、組成物の約0.01重量%~約15重量%の範囲で使用される。
【0125】
デンプン-例えば、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、米デンプン、及びこれらの混合物-含まれる場合には、通常、組成物の約0.1~約15重量%の範囲で使用される。
【0126】
タンパク質供給源-例えば、豆腐、バナナ、ダイズ、ダイズレシチン、卵-含まれる場合には、通常、組成物の約1重量%~約30重量%の範囲で使用される。
【0127】
装飾用アイテム-グリッター、紙、例えば、米紙、シークイン、ポッピングキャンデー、乾燥花又は生花、乾燥果実又は生果実、薬草、野菜、その部分又はこれらの混合物-含まれる場合には、通常、組成物の約0.1重量%~約15重量%の範囲で使用される。
【0128】
甘味剤-例えば、アセスルファムK、アスパルテーム、サッカリン、スクラロース、ステビア、又はこれらの混合物-含まれる場合には、通常、組成物の約0.01重量%~約5重量%の範囲で使用される。
【0129】
木炭-含まれる場合には、通常、組成物の約0.1重量%~約10重量%の範囲で使用される。
【0130】
上記範囲は、構成成分のそれぞれの好ましい量を提供する。これら範囲のそれぞれは、本発明の好ましい態様を提供するため、単独で又は1若しくは2種以上の他の構成成分の範囲と組み合わせて解釈することができる。
【0131】
方法(Process)
本明細書で論じられているように、本発明の第2の態様に従い、(i)ソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコール、(ii)組成物の約20重量%~約60重量%の量の水、並びに(iii)ゲル化剤を含む組成物の生成のための方法であって、以下のステップ:
(a)水、並びにソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコールを含む予備組成物を調製するステップ、
(b)予備組成物をゲル化剤と接触させるステップ、及び
(c)得られた組成物を型に導入するステップ
を含む、前記方法が提供される。
【0132】
一部の実施形態では、本方法により生成された組成物は、本明細書中上記で定義された組成物である。
【0133】
一部の実施形態では、方法は、ステップ(b)の予備組成物をゲル化剤と接触させる前及び/又はステップ(b)の間及び/又はステップ(b)の後、予備組成物を少なくとも約60℃の温度に加熱するステップ(a-i)を含む。一部の実施形態では、方法は、ステップ(b)の予備組成物をゲル化剤と接触させる前に、予備組成物を少なくとも約60℃の温度に加熱するステップ(a-i)を含む。一部の実施形態では、予備組成物は、ステップ(b)の予備組成物をゲル化剤と接触させる前及び/又はステップ(b)の間及び/又はステップ(b)の後、ステップ(a-i)において、約65℃~約95℃、例えば、約70℃~約90℃、例えば、約75℃~約85℃の温度に加熱する。
【0134】
よって、一部の実施形態では、ステップ(b)は、ゲル化剤を加熱された予備組成物と接触させるステップを含み、予備組成物は少なくとも約60℃の温度に加熱される。このような方法は、ゲル化剤が加熱された予備組成物と相互作用して、ゲル化作用を提供する「高温プロセス」である。一部の実施形態では、ステップ(b)は、ゲル化剤を加熱された予備組成物と接触させるステップを含み、予備組成物は、約60℃~約100℃、例えば、約65℃~約95℃、例えば、約70℃~約90℃、例えば、約75℃~約85℃の温度に加熱される。
【0135】
一部の実施形態では、予備組成物は、ステップ(a-i)において、約100℃以下、例えば、約95℃以下、例えば、約90℃以下、例えば、約85℃以下、例えば、約80℃以下の温度に加熱される。一部の実施形態では、予備組成物は、ステップ(a-i)において約80℃~約90℃の温度に加熱される。
【0136】
したがって、一部の実施形態では、方法は、以下のステップ:
(a)水、並びにソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコールを含む予備組成物を調製するステップ、
(a-i)予備組成物を少なくとも約60℃の温度に加熱するステップ、
(b)加熱された予備組成物をゲル化剤と接触させるステップ、及び
(c)得られた組成物を型に導入するステップ
を含む。
【0137】
一部の実施形態では、得られた組成物(すなわち、ゲル化剤と接触させた予備組成物)は、得られた組成物の型への導入前及び/又は導入後、少なくとも約1分間、少なくとも約60℃の温度に加熱又は維持する(方法がステップ(a-i)の予備組成物の加熱を含む場合)。一部の実施形態では、得られた組成物は、少なくとも約5分間、例えば、少なくとも約10分間、例えば、約10分間~約30分間、例えば、約10分間~約15分間、少なくとも約60℃の温度に加熱又は維持する。一部の実施形態では、得られた組成物はこの加熱期間中撹拌する。一部の実施形態では、得られた組成物は、少なくとも約1分間の期間の間、約60℃~約100℃、例えば約65℃~約95℃、例えば、約70℃~約90℃、例えば、約75℃~約85℃の温度に加熱又は維持する。
【0138】
一部の実施形態では、方法は、得られた組成物を冷却するステップ(d)をさらに含む。一部の実施形態では、方法は、得られた組成物を冷却するステップ(d)をさらに含む。好ましくは、方法が予備組成物を加熱するステップ(a-i)を含む場合、方法は得られた組成物を冷却させるステップ(d)をさらに含む。好ましくは、方法が予備組成物を加熱するステップ(a-i)を含む場合、方法は得られた組成物を冷却するステップ(d)をさらに含む。
【0139】
したがって、一部の実施形態では、方法は以下のステップを含む:
(a)水、並びにソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコールを含む予備組成物を調製するステップ、
(a-i)予備組成物を少なくとも約60℃の温度に加熱するステップ、
(b)加熱された予備組成物をゲル化剤と接触させるステップ、
(c)得られた組成物を型に導入するステップ、及び
(d)得られた組成物を冷却させるステップ。
【0140】
水は、予備組成物への水の添加前に最初に加熱してもよい。したがって、一部の実施形態では、方法は、ステップ(a)において水を予備組成物に添加する前に、水を、任意に1又は2種以上の化粧品として許容される添加物と一緒に加熱するステップをさらに含む。一部の実施形態では、水は、ステップ(a)において水を予備組成物に添加する前に、少なくとも約80℃、例えば、少なくとも約90℃、例えば、少なくとも約95℃、例えば、少なくとも約100℃の温度に加熱する。一部の実施形態では、水は、ステップ(a)において水を予備組成物に添加する前に、約70~約120℃、例えば、約80℃~約110℃、例えば、約90~約105℃、例えば、約90~約100℃、例えば、およそ100℃の温度に加熱する。例えば、水は約90~約110℃の温度に加熱することができる。
【0141】
水は、ステップ(a)において水を予備組成物に添加する前に、1又は2種以上の化粧品として許容される添加物と一緒に加熱することができる。例えば、水は、植物の煎じ汁又は煎汁を調製するため、植物材料(例えば、花の花弁、茎又は葉、コーヒーマメ又は粉末、茶葉、茶粉末、又はティーバッグ、薬草)と一緒に加熱することができる。一部の実施形態では、水は、バラ花弁、カモミール(任意に乾燥物)、マリーゴールド(任意に乾燥物)、薬草、茶(例えば、緑茶)、コーヒー、及びこれらの混合物から選択される植物材料と一緒に加熱される。
【0142】
したがって、一部の実施形態では、方法は以下のステップを含む:
(0)水を、任意に1又は2種以上の化粧品として許容される添加物と一緒に加熱するステップ、
(a)加熱された水並びにソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコールを含む加熱された予備組成物を調製するステップ、
(b)加熱された予備組成物をゲル化剤と接触させるステップ、及び
(c)得られた組成物を型に導入するステップ。
【0143】
本明細書で論じられているように、組成物は好ましくは半固体形態である。したがって、一部の実施形態では、得られた組成物は、それが半固体組成物へと硬化されるよう、ステップ(c)及び/又は(d)において放置して硬化させる(例えば、冷却により)。これは、例えば、組成物が半固体になるまで組成物を型内に室温で放置することにより、組成物が半固体になるまで組成物を型内で冷蔵庫の中で冷却することにより、又は組成物を冷却する任意の他の方法により達成することができる。
【0144】
一部の実施形態では、方法は、それが半固体組成物の形態で硬化するよう、得られた組成物を冷却させるステップ(d)をさらに含む。一部の実施形態では、方法は、それが半固体組成物の形態で硬化するよう、得られた組成物を冷却するステップ(d)をさらに含む。
【0145】
本明細書で論じられているように、本発明の第3の態様に従い、(i)ソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコール、(ii)組成物の約20重量%~約60重量%の量の水、及び(iii)ゲル化剤を含む、組成物を生成するための方法により得られた又は得られる製品が提供され、この方法は以下のステップを含む:
(a)水、並びにソルビトール、キシリトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖アルコールを含む予備組成物を調製するステップ、
(b)予備組成物をゲル化剤と接触させるステップ、及び
(c)得られた組成物を型に導入するステップ。
【0146】
本明細書に記載されているような方法で得られた又は得られる組成物は好ましくは本明細書中上記で定義された組成物である。
【0147】
方法
本発明の一態様では、ユーザーの歯、毛髪及び/又は皮膚を本明細書中で定義された組成物と接触させるステップを含む方法が提供される。好ましくは、方法は、ユーザーの歯を組成物と接触させるステップを含む。好ましくは、方法は、ユーザーの歯、毛髪及び/又は皮膚を、本明細書で定義された化粧品組成物と接触させるステップを含む美容方法(cosmetic method)である。好ましくは、方法は、ユーザーの歯を化粧品組成物と接触させるステップを含む。
【0148】
一部の実施形態では、組成物(例えば、化粧品組成物)はオーラルケア剤である。好ましくは、組成物は、ユーザーの歯をクリーニング(例えば、ブラッシング)するための組成物である。組成物は、ユーザーの歯に直接的に、又はユーザーが、自分の指若しくは別個のアプリケーターを使用して、適切なサイズのほんの一部分の組成物を全組成物から取った後に使用してもよい。例えば、組成物がユーザーの歯をクリーニングするための組成物である場合、ユーザーは、歯ブラシを組成物中にディップし、その後の歯への使用のために、組成物の一部分をすくって歯ブラシの上に載せることができる。
【0149】
組成物は、従来の練り歯磨きと同様にユーザーの歯に使用することができる。言い換えると、ユーザーは、組成物を歯に使用し、自分の歯をブラッシングすることによって、エナメルの上及びエナメル一面に組成物を擦り付け、次に続いて口を水ですすいで、組成物を歯から除去することができる。驚くことに、本明細書中で定義された組成物は、研磨材料を約15重量%までの量で含む場合でも、研磨性が比較的低い(RDA値は0~70の間)ことが本発明の発明者らにより発見された。
【0150】
驚くことに、本発明の発明者らは、本明細書に記載されている組成物は、十分に硬さがあるため外装なしでその物理的形状を実質的に持続させるが、十分に軟質であり、又はゼリーに類似しているので、製品の一部分を、組成物を割る又は折ることなく全体の組成物から取り出すことができる(例えば、ユーザーの指及び/又は別個のアプリケーターを使用して、製品の一部分を全体の組成物からすくうことにより)半固体形態で提供され得ることを発見した。
[実施例]
【実施例1】
【0151】
以下の組成を有する製品を調製した:
【0152】
【0153】
製品は以下の方法を使用して調製した:
1.水を約100℃に加熱した、
2.加熱された水を、ソルビトール、界面活性剤及びシリカと一緒に混合して、予備組成物を調製した、
3.ゲル化剤をモノプロピレングリコールと一緒に混合した、
4.次いで、予備組成物を約80℃の温度に加熱し、ゲル化剤/モノプロピレングリコール混合物をゆっくりと添加した、
5.得られた組成物を撹拌し、約10~15分間の間温度を80℃周辺に上昇させた、
6.次いで、混合物を熱から外し、型に注ぎ入れ、それが半固体形態へと硬化するまで冷却させた。
【0154】
製品は半固体の粘稠度を有することから、型から簡単に出すことができ、型又は任意の外装で担持されていなくてもその物理的形状を持続させることができることが判明した。ユーザーは、歯ブラシを組成物にディップし、半固体ゲルの一部分をすくってブラシ上に載せることにより、組成物の一部を歯ブラシに容易に塗布することができた。
【0155】
製品は、貯蔵中、微生物学的に安定していることが判明した。
【実施例2】
【0156】
以下の組成を有する製品を調製した:
【0157】
【0158】
本方法は、実施例1に記載されている方法と同じであった。
【0159】
製品は半固体の粘稠度を有することから、型から簡単に出すことができ、型又は任意の外装で担持されていなくてもその物理的形状を持続させることができることが判明した。ユーザーは、歯ブラシを組成物にディップし、半固体ゲルの一部分をすくってブラシ上に載せることにより、組成物の一部を歯ブラシに容易に塗布することができた。
【0160】
製品は、貯蔵中、微生物学的に安定していることが判明した。
【0161】
比較例1~3
実施例1に関して上記に記載されている方法を使用して、以下の組成物を調製した。念のため書き添えると、比較例1~3は本発明の範囲内に含まれないことに注意されたい。
【0162】
【0163】
実施例1~2及び比較例1~3の特性を観察し、以下の表に記録し、
図1~5に示す:
【0164】
【0165】
【0166】
【実施例3】
【0167】
以下の組成を有する製品を調製した:
【0168】
【0169】
本方法は、実施例1に記載されている方法と同じであった。
【0170】
ゼリーは、実施例1及び2のゼリーテクスチャよりもわずかにより壊れやすいことが判明したが、製品は半固体の粘稠度を有することが判明した。液体の薄層がゼリー表面上に形成された。ユーザーは、歯ブラシを組成物にディップし、半固体ゲルの一部分をすくってブラシ上に載せることにより、少量の組成物を歯ブラシに塗布することができた。
【実施例4】
【0171】
以下の組成を有する製品を調製した:
【0172】
【0173】
本方法は、実施例1に記載されている方法と同じであった。
【0174】
製品は半固体の粘稠度を有する(ゼリーの形態)ことから、型から簡単に出すことができ、型又は任意の外装で担持されていなくてもその物理的形状を持続させることができることが判明した。ユーザーは、歯ブラシを組成物にディップし、半固体ゲルの一部分をすくってブラシ上に載せることにより、組成物の一部を歯ブラシに容易に塗布することができた。
【実施例5】
【0175】
以下の組成を有する製品を調製した:
【0176】
【0177】
本方法は、実施例1に記載されている方法と同じであった。
【0178】
製品は半固体の粘稠度を有する(ゼリーの形態)ことから、型から簡単に出すことができ、型又は任意の外装で担持されていなくてもその物理的形状を持続させることができることが判明した。ゼリーは透明及び半透明の外観を有することが判明した。ユーザーは、歯ブラシを組成物にディップし、半固体ゲルの一部分をすくってブラシ上に載せることにより、組成物の一部を歯ブラシに容易に塗布することができた。
【実施例6】
【0179】
以下の組成を有する製品を調製した:
【0180】
【0181】
本方法は、実施例1に記載されている方法と同じであった。
【0182】
製品は、実施例5のものよりも緩いテクスチャを有し、半固体の粘稠度を有することが判明した。ユーザーは、歯ブラシを組成物にディップし、半固体ゲルの一部分をすくってブラシ上に載せることにより、組成物の一部を歯ブラシに容易に塗布することができた。歯ブラシのブラシの上に得られた組成物は、実施例4及び5のものよりも粘着性の高いテクスチャを有した。
【実施例7】
【0183】
以下の組成を有する製品を調製した:
【0184】
【0185】
本方法は、実施例1に記載されている方法と同じであった。
【0186】
製品はゲルに類似した粘稠度を有することが判明した。ゲルに類似した組成物は、透明及び半透明の外観を有することが判明した。ユーザーは、歯ブラシを組成物にディップし、ゲルの一部分をすくってブラシ上に載せることにより、組成物の一部を歯ブラシに塗布することができた。
【実施例8】
【0187】
以下の組成を有する製品を調製した:
【0188】
【0189】
本方法は、実施例1に記載されている方法と同じであった。
【0190】
製品は粘度が高い、ゲルに類似した粘稠度を有することが判明し、かなり高密度であることが判明した。ユーザーは、歯ブラシを組成物にディップし、ゲルの一部分をすくってブラシ上に載せることにより、組成物の一部を歯ブラシに塗布することができた。歯ブラシのブラシ上に得られた組成物は、縞模様のあるテクスチャを有することが判明した。
【実施例9】
【0191】
以下の組成を有する製品を調製した:
【0192】
【0193】
本方法は、実施例1に記載されている方法と同じであった。
【0194】
製品は、表面上に液体はなく、厚いゲルに類似した粘稠度を有することが判明した。ユーザーは、歯ブラシを組成物にディップし、ゲルの一部分をすくってブラシに載せることにより、組成物の一部を歯ブラシに塗布することができた。
【実施例10】
【0195】
以下の組成を有する製品を調製した:
【0196】
【0197】
本方法は、実施例1に記載されている方法と同じであった。
【0198】
製品は厚いゲルに類似した粘稠度を有することが判明した。ユーザーは、歯ブラシを組成物にディップし、ゲルの一部分をすくってブラシに載せることにより、組成物の一部を歯ブラシに塗布することができた。
【実施例11】
【0199】
以下の組成を有する製品を調製した:
【0200】
【0201】
本方法は、実施例1に記載されている方法と同じであった。
【0202】
製品は、平滑であるが、実施例4~6のものより液体のテクスチャを有することが判明した。
【実施例12】
【0203】
以下の組成を有する製品を調製した:
【0204】
【0205】
方法は実施例1に記載されている方法と同じであった。
【0206】
製品は、半固体の粘稠度を有することが判明し、実施例4~6の組成物より固体性(solidity)の程度が高かった。
【0207】
本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、本発明の様々な変化形及び変法が当業者には明らかである。本発明は、特定の好ましい実施形態に関連して記載されているが、特許請求された本発明は、このような特定の実施形態に過度に限定されてはならないことを理解されたい。実際に、化学、生物学又は関連分野の当業者には明らかなように、本発明を実行するための、記載されたモードの様々な変化形は、以下の特許請求の範囲内であることが意図されている。
【国際調査報告】