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特表2022-533279OLEDディスプレイパネルおよびディスプレイデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-22
(54)【発明の名称】OLEDディスプレイパネルおよびディスプレイデバイス
(51)【国際特許分類】
   H05B 33/12 20060101AFI20220714BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20220714BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20220714BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20220714BHJP
   H05B 33/22 20060101ALI20220714BHJP
【FI】
H05B33/12 B
G09F9/30 365
G09F9/30 349A
H05B33/14 A
H01L27/32
H05B33/22 Z
H05B33/12 E
G09F9/30 338
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2020550777
(86)(22)【出願日】2020-04-11
(85)【翻訳文提出日】2020-09-18
(86)【国際出願番号】 CN2020084344
(87)【国際公開番号】W WO2020233277
(87)【国際公開日】2020-11-26
(31)【優先権主張番号】201920716235.9
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】519385216
【氏名又は名称】北京京▲東▼方技▲術▼▲開▼▲発▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING BOE TECHNOLOGY DEVELOPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 407,Building 1,No.9 Dize Road,BDA,Beijing,100176,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハオ シュエグアン
(72)【発明者】
【氏名】チアオ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ウー シンイン
(72)【発明者】
【氏名】チョン ホンフェイ
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC33
3K107DD89
3K107DD97
3K107EE03
3K107EE22
3K107FF15
5C094AA16
5C094BA03
5C094BA27
5C094CA19
5C094DA13
5C094ED03
5C094FB01
(57)【要約】
本発明は、ディスプレイ技術の分野に関し、OLEDディスプレイパネルおよびディスプレイデバイスを開示する。ここで、OLEDディスプレイパネルは、基板と、アレイ状に配置された複数の発光領域と、前記発光領域の間に配置されたフォトレジスト構造とを含み、前記フォトレジスト構造は、発光領域からの射出光が反射されると前記発光領域の間の基板側で射出されることを防ぐように構成される。上記OLEDディスプレイパネルでは、基板側を放出光表示側とし、発光領域間にフォトレジスト構造を設けているため、当該フォトレジスト構造により、発光領域からの射出光が反射されると前記発光領域の間の基板側で射出されることを防ぐことができ、それによりOLEDディスプレイパネルの光漏れを回避し、OLEDディスプレイパネルの表示効果を改善する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に配置され、アレイ状に配置された複数の発光領域と、
前記基板上および発光領域の間に配置されたフォトレジスト構造と
を含み、
前記フォトレジスト構造は、隣接する発光領域からの射出光が反射されると前記発光領域の間での基板側から射出されるのを防ぐように構成されることを特徴とするOLEDディスプレイパネル。
【請求項2】
各前記発光領域は、前記基板上に順次配置されたカラーフィルムと、発光構造とを含み、
前記フォトレジスト構造は、隣接する発光領域のカラーフィルムの間に配置されたカラーレジストを含み、前記カラーレジストは、前記隣接する発光領域からの射出光を吸収するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のOLEDディスプレイパネル。
【請求項3】
前記カラーレジストと隣接する発光領域のカラーフィルムは異なる色を有することを特徴とする請求項2に記載のOLEDディスプレイパネル。
【請求項4】
2つの隣接する発光領域は、それぞれ第1の発光領域と第2の発光領域であり、前記フォトレジスト構造は、前記第1の発光領域と前記第2の発光領域との間に配置された、第1のカラーレジストと、第2のカラーレジストとを含み、前記第1のカラーレジストおよび前記第1の発光領域のカラーフィルムは、同じ色を有し、同じ層に調製され、前記第2のカラーレジストおよび前記第2の発光領域のカラーフィルムは、同じ色を有し、同じ層に調製されることを特徴とする請求項2に記載のOLEDディスプレイパネル。
【請求項5】
前記第1のカラーレジストおよび前記第2のカラーレジストは層状に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のOLEDディスプレイパネル。
【請求項6】
前記第1のカラーレジストは、前記第2のカラーレジストと前記第2の発光領域のカラーフィルムとの間に配置され、前記第2のカラーレジストは、前記第1のカラーレジストと前記第1の発光領域のカラーフィルムとの間に配置されることを特徴とする請求項4に記載のOLEDディスプレイパネル。
【請求項7】
各前記発光領域は、前記基板と前記カラーフィルムの間に配置されたソース・ドレイン電極層をさらに含み、前記ソース・ドレイン電極層はデータラインを含み、
前記第1の発光領域と前記第2の発光領域のデータラインは平行で互いに隣接しており、前記第1のカラーレジストと前記第2のカラーレジストの境界線から、前記第1の発光領域のデータラインまでの距離と、前記第2の発光領域のデータラインまでの距離が等しいことを特徴とする請求項6に記載のOLEDディスプレイパネル。
【請求項8】
各前記発光領域は、前記基板上に順次配置されたソース・ドレイン電極層と、発光構造とを含み、
前記フォトレジスト構造は、隣接する発光領域のソース・ドレイン電極層の間に配置された黒色光吸収構造を含むことを特徴とする請求項1に記載のOLEDディスプレイパネル。
【請求項9】
前記ソース・ドレイン電極層はデータラインを含み、
隣接する2つの発光領域がそれぞれ第3の発光領域と第4の発光領域であり、前記第3の発光領域および前記第4の発光領域のデータラインは、平行で互いに隣接しており、前記黒色光吸収構造は、前記第3の発光領域のデータラインと前記第4の発光領域のデータラインの間に配置された光吸収部を含むことを特徴とする請求項8に記載のOLEDディスプレイパネル。
【請求項10】
前記フォトレジスト構造は、前記発光領域の間に配置されたピクセル規定構造を含み、前記ピクセル規定構造は光吸収材料であることを特徴とする請求項1に記載のOLEDディスプレイパネル。
【請求項11】
各前記発光領域は、前記基板上に順次配置されたアノードと、発光層と、カソードとを含み、前記複数の発光領域のカソードは、共通の電極層全体を構成し、
前記フォトレジスト構造は前記電極層全体に配置された第1の開口を含み、前記第1の開口は、隣接する発光領域の間の部分と対向する位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載のOLEDディスプレイパネル。
【請求項12】
前記発光領域の間に配置されたピクセル規定構造をさらに含み、
前記フォトレジスト構造は、前記ピクセル規定構造に配置された第2の開口をさらに含み、基板上の前記第2の開口の投影は、基板上の前記第1の開口の投影を覆うことを特徴とする請求項11に記載のOLEDディスプレイパネル。
【請求項13】
各前記発光領域は、前記基板と前記アノードの間に配置されたソース・ドレイン電極層を含み、前記ソース・ドレイン電極層はデータラインを含み、
隣接する2つの発光領域が第5の発光領域と第6の発光領域であり、前記第5の発光領域および前記第6の発光領域のデータラインは、平行で互いに隣接しており、前記第1の開口は、前記第5の発光領域と第6の発光領域の間に配置され、前記第1の開口の幅は、前記第5の発光領域のデータラインと前記第6の発光領域のデータラインとの間の距離よりも大きいことを特徴とする請求項11または請求項12に記載のOLEDディスプレイパネル。
【請求項14】
請求項1~請求項13のいずれか一項に記載のOLEDディスプレイパネルを含むディスプレイデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本発明は、中国特許庁に提出された中国特許出願の優先権を主張し、出願番号は201920716235.9であり、発明名称は2019年5月17日の「OLEDディスプレイパネルおよびディスプレイデバイス」であり、その内容全体が参照により本発明に組み込まれる。
【0002】
本発明は、ディスプレイ技術の分野に関し、特に、OLEDディスプレイパネルおよびディスプレイデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、ほとんどのOLEDディスプレイパネルには光漏れの問題がある。たとえば、関連デザインでは、RGBWピクセル配列を使用するOLEDディスプレイパネルで、R発光領域とW発光領域の間、W発光領域とB発光領域の間、B発光領域とG発光領域の間、G発光領域とR発光領域との間にはある程度の光漏れがあり、これらの光漏れ問題をいかに解決するかは、常にこの分野で解決すべき技術課題であった。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施形態によって提供されるOLEDディスプレイパネルは、
基板と、
前記基板上に配置され、アレイ状に配置された複数の発光領域と、
前記基板上および発光領域の間に配置されたフォトレジスト構造とを含み、
前記フォトレジスト構造は、隣接する発光領域からの射出光が反射されると前記発光領域の間での基板側から射出されるのを防ぐように構成される。
【0005】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される前記OLEDディスプレイパネルでは、各前記発光領域は、前記基板上に順次配置されたカラーフィルムと、発光構造とを含み、
前記フォトレジスト構造は、隣接する発光領域のカラーフィルムの間に配置されたカラーレジストを含み、前記カラーレジストは、前記隣接する発光領域からの射出光を吸収するように構成される。
【0006】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記OLEDディスプレイパネルでは、前記カラーレジストおよび隣接する発光領域のカラーフィルムは異なる色を有する。
【0007】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記OLEDディスプレイパネルでは、2つの隣接する発光領域は、それぞれ第1の発光領域と第2の発光領域であり、前記フォトレジスト構造は、前記第1の発光領域と前記第2の発光領域との間に配置された、第1のカラーレジストと、第2のカラーレジストとを含み、前記第1のカラーレジストおよび前記第1の発光領域のカラーフィルムは、同じ色を有し、同じ層に調製され、前記第2のカラーレジストおよび前記第2の発光領域のカラーフィルムは、同じ色を有し、同じ層に調製される。
【0008】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記OLEDディスプレイパネルでは、前記第1のカラーレジストおよび前記第2のカラーレジストは層状に配置されている。
【0009】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記OLEDディスプレイパネルでは、前記第1のカラーレジストは、前記第2のカラーレジストと前記第2の発光領域のカラーフィルムとの間に配置され、前記第2のカラーレジストは、前記第1のカラーレジストと前記第1の発光領域のカラーフィルムとの間に配置される。
【0010】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記OLEDディスプレイパネルでは、各前記発光領域は、前記基板と前記カラーフィルムの間に配置されたソース・ドレイン電極層をさらに含み、前記ソース・ドレイン電極層はデータラインを含み、
前記第1の発光領域と前記第2の発光領域のデータラインは平行で互いに隣接しており、前記第1のカラーレジストと前記第2のカラーレジストの境界線から、前記第1の発光領域のデータラインまでの距離と、前記第2の発光領域のデータラインとの距離が等しい。
【0011】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記OLEDディスプレイパネルでは、各前記発光領域は、前記基板上に順次配置されたソース・ドレイン電極層と、発光構造とを含み、
前記フォトレジスト構造は、隣接する発光領域のソース・ドレイン電極層の間に配置された黒色光吸収構造を含む。
【0012】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記OLEDディスプレイパネルでは、前記ソース・ドレイン電極層はデータラインを含み、
隣接する2つの発光領域がそれぞれ第3の発光領域と第4の発光領域であり、前記第3の発光領域および前記第4の発光領域のデータラインは、平行で互いに隣接しており、前記黒色光吸収構造は、前記第3の発光領域のデータラインと前記第4の発光領域のデータラインの間に配置された光吸収部を含む。
【0013】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記OLEDディスプレイパネルでは、前記フォトレジスト構造は、前記発光領域の間に配置されたピクセル規定構造を含み、前記ピクセル規定構造は光吸収材料である。
【0014】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記OLEDディスプレイパネルでは、各前記発光領域は、前記基板上に順次配置されたアノードと、発光層と、カソードとを含み、前記複数の発光領域のカソードは、共通の電極層全体を構成し、
前記フォトレジスト構造は前記電極層全体に配置された第1の開口を含み、前記第1の開口は、隣接する発光領域の間の部分と対向する位置に配置される。
【0015】
任意選択で、前記OLEDディスプレイパネルは、前記発光領域の間に配置されたピクセル規定構造をさらに含み、
前記フォトレジスト構造は、前記ピクセル規定構造に配置された第2の開口をさらに含み、基板上の前記第2の開口の投影は、基板上の前記第1の開口の投影を覆う。
【0016】
任意選択で、各前記発光領域は、前記基板と前記アノードの間に配置されたソース・ドレイン電極層を含み、前記ソース・ドレイン電極層はデータラインを含み、
隣接する2つの発光領域が第5の発光領域と第6の発光領域であり、前記第5の発光領域および前記第6の発光領域のデータラインは、平行で互いに隣接しており、前記第1の開口は、前記第5の発光領域と第6の発光領域の間に配置され、前記第1の開口の幅は、前記第5の発光領域のデータラインと前記第6の発光領域のデータラインとの間の距離よりも大きい。
【0017】
本発明の実施形態は、また、上記のいずれか1つに記載された前記OLEDディスプレイパネルを含むディスプレイデバイスを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態によって提供されるOLEDディスプレイパネルの部分上面図の概略図である。
図2】従来のOLEDディスプレイパネルの2つの発光領域間の部分断面構造の概略図である。
図3】本発発明の実施形態によって提供されるOLEDディスプレイパネルの部分断面構造の概略図である。
図4】本発明の別の実施形態によって提供されるOLEDディスプレイパネルの部分断面構造の概略図である。
図5】本発明の別の実施形態によって提供されるOLEDディスプレイパネルの部分断面構造の概略図である。
図6】本発明の別の実施形態によって提供されるOLEDディスプレイパネルの部分断面構造の概略図である。
図7】本発明の別の実施形態によって提供されるOLEDディスプレイパネルの部分断面構造の概略図である。
図8】本発明の別の実施形態によって提供されるOLEDディスプレイパネルの部分断面構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明に係る実施例の目的、技術案及びメリットをより明確にするため、以下、本発明に係る実施例の図面を参考しながら、本発明に係る実施例の技術案を明確かつ完全に説明する。説明した実施例は本発明の一部の実施例にすぎず、全部の実施例ではないのが明らかである。本発明の実施例に基づき、当業者は、創造性作業を行わない限りに得られた他の実施例は、全部本発明の保護範囲に属する。
【0020】
図1、3~8に示すように、本発明の実施形態は、基板1と、アレイ状に配置された複数の発光領域2と、発光領域2の間に位置するフォトレジスト構造とを含むOLEDディスプレイパネルを提供する。例えば、フォトレジスト構造は、図3および4のカラーレジスト41、図5の光吸収部42、図6のピクセル規定構造43、図7および8の第1の開口44および第2の開口45である。具体的には、フォトレジスト構造は、発光領域2の射出光が反射されると発光領域2の間の基板1の側から反射されるのを防ぐように構成される。
【0021】
上記のOLEDディスプレイパネルは、基板1側を放出光表示側とし、発光領域2間にフォトレジスト構造を設けている。当該フォトレジスト構造により、発光領域2の射出光が反射されると発光領域2の間の基板1の側から射出されるのを防ぐことができる。それによりOLEDディスプレイパネルの光漏れを回避し、OLEDディスプレイパネルの表示効果を改善する。
【0022】
任意選択で、図3から図8に示すように、本発明によって提供される特定の実施形態では、各発光領域2は、基板1条に順次に配置されたソース・ドレイン電極層(金属層)と、カラーフィルム31と、白色光OLED発光構造32とを含む。ソース・ドレイン電極層(金属層)は、データライン33と、ソース・ドレイン電極などの構造を含む。OLED発光構造32は、カソード323と、発光層(EL層)322と、アノード321とを含む。
【0023】
従来技術では、図2に示すように、隣接する2つのBG発光領域2を例にとると、B発光領域2は、ソース・ドレイン電極層、白色光OLED発光構造32および青色カラーフィルム311を含む。G発光領域2は、ソース・ドレイン電極層、白色光OLED発光構造32および緑色カラーフィルム312を含む。具体的には、B発光領域2の発光構造32によって射出された光は、青色カラーフィルム31を介して青色光R1に変換される。青色光R1は、ソース・ドレイン電極層で反射され、B-Gの2つのピクセル間に容易に入射し、カソード323層によって基板1に反射されて射出される。同様に、G発光領域2から射出さられた緑色光R2も、B-Gの2つのピクセルの間の基板1で反射されて射出されやすく、上記のような状況から、光漏れの問題が発生する。
【0024】
任意選択で、図3および図4に示すように、本発明によって提供される特定の実施形態では、フォトレジスト構造は、隣接する発光領域2のカラーフィルム31の間に配置されたカラーレジスト41を含むことができる。カラーレジスト41は、隣接する発光領域2の発光を吸収するように構成されている。
【0025】
例示的に、本発明において提供される特定の実施形態において、カラーレジストは、隣接する発光領域のカラーフィルムとは異なり得る。発光領域2から発せられた光が、ソース・ドレイン電極層によって隣接する層に反射されるとき、カラーレジスト41を通過し、カラーレジスト41によって吸収され、それによって光漏れを回避する。
【0026】
例示的に、本発明で提供される特定の実施形態では、2つの隣接する発光領域2は、それぞれ第1の発光領域21および第2の発光領域22であり、フォトレジスト構造は、第1の発光領域21と第2の発光領域22との間に配置された第1のカラーレジスト411および第2のカラーレジスト412を含む。第1のカラーレジスト411および第1の発光領域21のカラーフィルム31は同じ色を有し、同じ層に調製され、第2のカラーレジスト412および第2発光領域22のカラーフィルム31は、同じ色を有し、同層に調製される。
【0027】
具体的には、第1カラーレジスト411は、第1発光領域21のカラーフィルム31と同じ色であり、第2カラーレジスト412は、第2発光領域22のカラーフィルム31と同じ色である。さらに、第1発光領域21から発せられた光は、第2のカラーレジスト412を通過するときに、第2のカラーレジスト412によって吸収される。第2の発光領域22から発せられた光は、第1のカラーレジスト411を通過するときにカラーレジスト411によって吸収される。したがって、隣接する第1の発光領域21および第2の発光領域22からの射出光は、第1の発光領域21と第2の発光領域22との間で吸収され(図3および図4の矢印付きの点線は、光の伝送がないこと、すなわち、光が吸収されることを示す)、したがって、光漏れを回避できる。第1のカラーレジスト器411および第2のカラーレジスト412は、第1の発光領域21および第2の発光領域22と同じ層に調製されるため、追加のプロセスステップを必要とせず、調製プロセスは非常に簡単である。
【0028】
任意選択で、図3に示すように、本発明によって提供される特定の実施形態では、第1のカラーレジスト411および第2のカラーレジスト412は、層状に配置されてもよい。
【0029】
任意選択で、図4に示すように、本発明によって提供される特定の実施形態では、第1のカラーレジスト411および第2のカラーレジスト412も同じ層に配置することができる。このとき、第1のカラーレジスタ411は、第2のカラーレジスタ412と第2の発光領域22のカラーフィルム31との間に位置し、第2のカラーレジスタ412は、第1のカラーレジスタ411と第1の発光領域21のカラーフィルム31との間に位置する。第1の発光領域21の光は、ソース・ドレイン電極層によって反射された後、隣接する第2のカラーレジスト412に到達し、第2のカラーレジスト412によって吸収される。第2の発光領域22の光は、ソース・ドレイン電極層によって反射される。隣接する第1カラーレジスト411に到達し、第1カラーレジスト411に吸収される。この配置により、隣接するピクセル間の光漏れを回避できるだけでなく、ピクセル間のカラーレジスト層の重なりによって生成された段差を回避して、カラーフィルムプロセスの均一性を確保できる。
【0030】
具体的には、本発明によって提供される特定の実施形態では、第1のカラーレジスト411および第2のカラーレジスト412のサイズは、実質的に同じであってもよい。
【0031】
例示的に、本発明によって提供される特定の実施形態では、図1および図4に示すように、第1の発光領域21および第2の発光領域22は、行方向(ゲート線34が延びる方向)で隣接する。また、第1の発光領域21と第2の発光領域22のデータライン33は、一例として、互いに隣接して平行に配置されているが、このとき、第1のカラーレジスト411と第2のカラーレジスト412は、第1の発光領域21のデータライン33と第2の発光領域22のデータライン33の間に配置され、データライン33を覆い、隣接するピクセルのカラーフィルム31に接続することができる。また、第1のカラーレジスタ411と第2のカラーレジスタ412との間の境界線Sと第1の発光領域21のデータライン33との間の距離d1は、前記境界線Sと第2の発光領域22のデータライン33との間の距離d2に等しく、すなわち、d1=d2である。
【0032】
具体的には、本発明によって提供される特定の実施形態では、図1に示すように、例としてRGBWピクセル配列を採用する本発明のOLEDディスプレイパネルを例に取ると、このとき、第1の発光領域21および第2の発光領域22は、R発光領域とG発光領域、またはG発光領域とB発光領域とすることができる。
【0033】
任意選択で、本発明で提供される特定の実施形態では、フォトレジスト構造は、隣接する発光領域2のソース・ドレイン電極層の間に配置された黒色光吸収構造を含むことができる。具体的には、発光領域から発せられた光が、隣接する発光領域の間の基板に向けて反射されると、黒色の光吸収構造を通過して吸収されるため、光漏れを回避できる。
【0034】
例示的に、本発明によって提供される特定の実施形態では、図1および図5に示すように、隣接する2つの発光領域2は、それぞれ第3の発光領域23および第4の発光領域24とする。第3の発光領域23と第4の発光領域24は行方向(ゲート線34が延びる方向)に隣接しており、第3の発光領域23と第4の発光領域24のデータライン33は平行で隣接する。黒色光吸収構造は、第3の発光領域23のデータライン33と第4の発光領域24のデータライン33との間に配置された光吸収部分42を含む。具体的には、第3発光領域23からの光は、データライン33で反射されてカソード323に到達し、カソード323で反射さた後、光吸収部42に到達して吸収される。同様に、第4の発光領域24からの光は、カソード323で反射されて光吸収部42に到達して吸収される。したがって、隣接する第3の発光領域23および第4の発光領域24からの出射光は、第3の発光領域23と第4発光領域24との間で吸収され、光漏れが回避される。
【0035】
例示的に、本発明によって提供される特定の実施形態では、図1に示すように、RGBWピクセル配列を採用する本発明のOLEDディスプレイパネルを例に取ると、このとき、第3の発光領域23および第4の発光領域領域24は、R発光領域とG発光領域、またはG発光領域とB発光領域、またはB発光領域とW発光領域、またはW発光領域とR発光領域であってもよい。
【0036】
任意選択で、図6に示すように、本発明によって提供される特定の実施形態では、フォトレジスト構造は、発光領域2の間に位置するピクセル規定構造43を含むことができ、ピクセル規定構造43は、光吸収材料である。例えば、それは黒い光吸収材料であってもよい。具体的には、発光領域2から発せられた光は、ソース・ドレイン電極層の反射によってピクセル定義構造43に到達すると、ピクセル規定構造43によって吸収されるため、基板1の側面には反射されず(図6の矢印付きの点線は、光の伝送がないこと、すなわち、光が吸収されることを示す)、光漏れを回避できる。
【0037】
例示的に、本発明で提供される特定の実施形態では、図1に示すように、RGBWピクセル配列を採用する本発明のOLEDディスプレイパネルを例とする。このとき、フォトレジスト構造は、ピクセル規定層全体を含むことができるか、または、R発光領域とG発光領域の間、G発光領域とB発光領域の間、B発光領域とW発光領域の間、およびW発光領域とR発光領域の間のピクセル規定構造の少なくとも一部のみを含めることもできる。すなわち、ピクセル規定層全体が黒色光吸収材料を使用してもよく、またはいくつかのピクセル間のピクセル規定構造が黒色光吸収材料を使用してもよい。
【0038】
任意選択で、図7および図8に示すように、本発明によって提供される特定の実施形態では、各発光領域2の発光構造32は、基板1上に順次配置されるアノード321、発光層322およびカソード323を含むことができる。そして、複数の発光領域2のカソード323は、共通の全体電極層323を構成する。例示的に、フォトレジスト構造は、電極層323全体に配置された第1の開口44を含むことができる。第1の開口44は、隣接する発光領域2の間の部分と対向する位置に配置され、すなわち、カソード323層の隣接する発光層232でのくり抜かれた部分に設けられている。具体的には、発光領域2から発せられた光が、ソース・ドレイン電極層の反射によってカソード323層の第1の開口44に到達すると、基板1の側に反射されることなく、第1の開口44から出射される(図7、8の矢印付きの点線は、光の伝送がないこと、すなわち、光が吸収されることを示す)ので、基板1側からの光の出射を防ぎ、光漏れを防ぐことができる。
【0039】
例示的に、図8に示すように、本発明によって提供される特定の実施形態では、フォトレジスト構造は、ピクセル規定構造43上に位置する第2の開口45をさらに含む。基板1上にある第2の開口45の投影は、基板1上の第1の開口44の投影を覆う。具体的には、第2の開口45の位置は、第1の開口44の位置に対応し、第2の開口45のサイズは、第1の開口44以上であってもよい。ピクセル規定構造43上の第2の開口44は、ピクセル規定構造43によって基板1の側部に光が反射されるのを防止することができ、それによって光漏れをさらに回避することができる。
【0040】
例示的に、本発明で提供される特定の実施形態では、各発光領域2は、基板1とアノード321との間に位置するソース・ドレイン電極層を含み、ソース・ドレイン電極層は、データライン33を含む。図2図7および図8に示すように、2つの隣接する発光領域2が、それぞれ、第5の発光領域25および第6の発光領域26であり、第5の発光領域25および第6の発光領域26は行方向(ゲート線34が延びる方向)に沿って隣接し、第5の発光領域25と第6の発光領域26のデータライン33は、平行かつ隣接している。第5の発光領域25と第6の発光領域26との間の部分と対向する位置で第1の開口44が配置されている。第1の開口44の幅L1は、第5の発光領域25のデータライン33と第6の発光領域26のデータライン33との間の距離L2よりも大きい。第5の発光領域25と第6の発光領域26の間の光漏れおよび光の混合をよりよく防ぐことができる。
【0041】
例示的に、本発明によって提供される特定の実施形態では、図1に示すように、RGBWピクセル配列を採用する本発明のOLEDディスプレイパネルを例に取ると、このとき、第5の発光領域25および第6の発光領域領域26は、R発光領域とG発光領域、またはG発光領域とB発光領域、またはB発光領域とW発光領域、またはW発光領域とR発光領域であってもよい。
【0042】
具体的には、本発明のOLEDディスプレイパネルは、基板側を放出光表示側として使用し、ボトムエミッションOLEDである。例示的に、当該OLEDディスプレイパネルは、RGBWピクセル配列またはRGBピクセル配列のいずれかであり得る。また、当該OLEDディスプレイパネルは、白色光OLED +カラーフィルムディスプレイ方式、またはモノクロOLEDディスプレイ方式、すなわち、赤色光OLED +緑色光OLED +青色OLED)のいずれであってもよく、OLEDディスプレイパネルの形態は本発明では限定されない。
【0043】
さらに、本発明によって提供される実施形態におけるフォトレジスト構造は、図3および図4のカラーレジスト41、図5の光吸収部42、図6のピクセル規定43、ならびに図7および図8の第1の開口44および第2の開口45などの1つまたは複数の構造を含み得る。本発明の実施形態は、フォトレジスト構造の例示的な説明にすぎず、本発明のすべての実施形態ではない。発光領域から発せられた光が反射されると、発光領域間の基板の側面から出射されるのを防ぐように構成された構造であれば、本発明におけるフォトレジスト構造の保護範囲内に属する。
【0044】
同じ発明思想に基づいて、本発明の実施形態はまた、上記のOLEDディスプレイパネルのいずれかを含むディスプレイデバイスを提供する。当該ディスプレイデバイスは、携帯電話、タブレットコンピューター、テレビ、モニター、ノートブックコンピューター、デジタルフォトフレーム、ナビゲーターなど、表示機能を備えたあらゆる製品やコンポーネントに適用できる。当該ディスプレイデバイスの問題を解決する原理は、上述のディスプレイパネルと同様であるため、当該ディスプレイデバイスの実装は、上述のディスプレイパネルの実装を参照することができ、説明は繰り返されない。
【0045】
明らかに、当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の実施形態に様々な変更および修正を行うことができる。このようにして、本発明のこれらの修正および変形が本発明および同等の技術の特許請求の範囲内にある場合、本発明はまた、これらの修正および変形を含むことを意図する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】