(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-22
(54)【発明の名称】切換器のための駆動システム及び切換器を駆動する方法
(51)【国際特許分類】
H02P 27/00 20060101AFI20220714BHJP
【FI】
H02P27/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021564731
(86)(22)【出願日】2020-04-23
(85)【翻訳文提出日】2021-11-01
(86)【国際出願番号】 EP2020061281
(87)【国際公開番号】W WO2020229122
(87)【国際公開日】2020-11-19
(31)【優先権主張番号】102019112717.3
(32)【優先日】2019-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390035459
【氏名又は名称】マシイネンフアブリーク・ラインハウゼン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】シュミット・ゼバスティアン
(72)【発明者】
【氏名】シムベラ・ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】プリュシング・カトリーン
【テーマコード(参考)】
5H505
【Fターム(参考)】
5H505AA30
5H505BB06
5H505GG01
5H505HB01
5H505JJ17
5H505LL41
5H505LL58
5H505MM12
5H505PP01
(57)【要約】
切換器1,30のための駆動システム3と少なくとも1つの切換器1,30を駆動する方法を開示している。駆動シャフト16が駆動システム3を少なくとも1つの切換器1,30と接続している。モーター12は、駆動シャフト16を駆動する役割を果たす。フィードバックシステム4が、駆動シャフト16の位置を決定して、その位置に基づき、フィードバック信号を生成するように構成されている。制御装置2が、フィードバック信号に応じて、モーター12の動作に作用し、制御装置2が、それに対応してモーター12に作用する進行プロファイル22を選定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの切換器(1,30)のための駆動システム(3)であって、
この駆動システム(3)をこの少なくとも1つの切換器(1,30)と接続する駆動シャフト(16)と、この駆動シャフト(16)と連結された少なくとも1つのモーター(12)とを有する駆動システムにおいて、
駆動シャフト(16)の位置を決定して、その位置に基づきフィードバック信号を生成するように構成されたフィードバックシステム(4)と、
このフィードバック信号に応じて、複数の進行プロファイルから、記憶された1つの進行プロファイル(22)を選定して、選定された進行プロファイル(22)に応じてモーター(12)に作用する制御装置(2)と、を有することを特徴とする駆動システム。
【請求項2】
請求項1に記載の駆動システム(3)において、
前記の制御装置(2)が、制御ユニット(10)と動力部(11)を有し、この動力部(11)が、前記の少なくとも1つのモーター(12)にエネルギーを供給するために使用され、前記の記憶された進行プロファイル(22)が、この動力部(11)のメモリ(5)に保存されている駆動システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の駆動システム(3)において、
前記のフィードバックシステム(4)が、前記の駆動シャフト(16)の絶対位置又は前記の駆動シャフト(16)と接続された別のシャフトの絶対位置を検出するように構成、配置された少なくとも1つのエンコーダシステム(13)を有し、この検出された絶対位置に基づき、前記の駆動シャフト(16)の位置を検出可能とする少なくとも1つの出力信号が生成可能である駆動システム。
【請求項4】
請求項3に記載の駆動システム(3)において、
前記のエンコーダシステム(13)が、マルチターンローターエンコーダ又はシングルターンロータリーエンコーダとして実現された絶対値エンコーダを有する駆動システム。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の駆動システム(3)において、
前記のエンコーダシステム(13)が、前記の駆動シャフト(16)の位置又は別のシャフトの位置を第一の走査方法に基づき検出するように構成されている駆動システム。
【請求項6】
請求項5に記載の駆動システム(3)において、
前記の走査方法が、光学式、磁気式、容量式又は誘導式の走査方法を包含する駆動システム。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の駆動システム(3)において、
前記のフィードバックシステム(4)が、少なくとも1つのエンコーダシステム(13)と補助接点を有し、これらが、組み合わされて、前記の駆動シャフト(16)の絶対位置又は前記の駆動シャフト(16)と接続された別のシャフトの絶対位置を検出して、この検出された位置に基づき、少なくとも1つの出力信号を生成するように構成、配置されるとともに、このフィードバックシステムが、この少なくとも1つの出力信号に基づき前記の駆動シャフト(16)の位置を検出するように構成されている駆動システム。
【請求項8】
請求項7に記載の駆動システム(3)において、
前記のエンコーダシステム(13)が、シングルターンロータリーエンコーダ、インクリメントエンコーダ又はバーチャルエンコーダとして実現された絶対値エンコーダとして構成され、前記の補助接点が、少なくとも1つのマイクロスイッチ又はレゾルバーとして実現されている駆動システム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の駆動システム(3)において、
前記の進行プロファイル(22)が2つの変数によって定義され、n次多項式関数として二次元デカルト座標系に投影される駆動システム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の駆動システム(3)において、
前記の制御装置(2)が2つのモーター(12)に作用する駆動システム。
【請求項11】
請求項10に記載の駆動システム(3)において、
前記の制御装置(2)が、2つの動力部(4,40)を有し、これらの中の1つがそれぞれ両方のモーター(12)の中の1つと協力して動作する駆動システム。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載の駆動システム(3)において、
前記の制御装置(2)が、両方のモーター(12)の中の1つと協力して動作して、この一方のモーターが他方のモーター(12)のフィードバックシステム(4)の実際値の進行プロファイル(22)に沿って動作する駆動システム。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載の駆動システム(3)において、
前記の切換器(1)が、負荷時タップ切換器、負荷切換開閉器、選択器、複式切換スイッチ、切換スイッチ又はプリ選択器である駆動システム。
【請求項14】
少なくとも1つのモーター(12)と接続された駆動シャフト(16)を有する駆動システム(3)により少なくとも1つの切換器(1,30)を駆動する方法において、
切換の開始前に、その時々の切換位置(N
A)から到達可能な切換位置(N
E)に切り換えるための駆動システム(3)の操作を記述する進行プロファイル(22)が選定される工程と、
この駆動システム(3)の操作中に、フィードバックシステム(4)により、この少なくとも1つのモーター(1,30)の駆動シャフト(16)の位置が検出されて、この駆動シャフト(16)の検出された位置が駆動シャフト(16)の位置の実際値を定義する工程と、
この駆動シャフト(16)の位置の検出された実際値から、フィードバック信号が生成される工程と、
この駆動シャフト(16)の位置の実際値を進行プロファイル(22)と比較することから、実際値と進行プロファイル(22)の偏差が存在するのかが特定される工程と、
偏差が存在する場合に、この少なくとも1つのモーター(12)が、進行プロファイル(22)からの実際値の偏差を最小化するように制御される工程と、
この達成可能な切換位置(N
E)に到達した時に、この駆動システム(3)が停止する工程と、を有することを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法において、
切換器(1,30)を駆動するための駆動シャフト(16)に関する少なくとも1つの進行プロファイル(22)が決定されて、この少なくとも1つの決定された進行プロファイル(22)が、切換時に使用するために記憶される方法。
【請求項16】
請求項14又は15に記載の方法において、
前記の駆動シャフト(16)の絶対位置又は別のシャフトの絶対位置が、前記のフィードバックシステム(4)の少なくとも1つのエンコーダシステム(13)により決定される方法。
【請求項17】
請求項14~16のいずれか1項に記載の方法において、
制御装置(2)が制御ユニット(10)及び/又は動力部(11)を有し、これらにより、前記の少なくとも1つのモーター(12)が、前記の進行プロファイル(22)により規定される時間内に前記の進行プロファイル(22)により到達すべき切換位置(N
E)に到達するように、開ループ制御又は閉ループ制御される方法。
【請求項18】
請求項14~16のいずれか1項に記載の方法において、
前記の進行プロファイル(22)が、2つの変数によって定義されて、二次元デカルト座標系(20)に投影されるn次多項式関数である方法。
【請求項19】
請求項16~18のいずれか1項に記載の方法において、
前記の進行プロファイル(22)によって、前記の少なくとも1つのモーター(12)の速度又は回転モーメントが規定され、前記の進行プロファイル(22)によって、前記のモーター(12)が、如何なる時点又は前記の駆動シャフト(16)の如何なる位置で、如何なる回転モーメント又は如何なる速度を前記の駆動シャフト(16)に対して実現するのかが規定される方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切換器のための駆動システム及び切換器を駆動する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
異なる変圧器において電圧を制御するために、異なる課題及び異なる要件のための多数の切換器が存在する。各切換器を操作するために、それらを駆動システムによって駆動しなければならない。それらの切換器は、特に、負荷時タップ切換器、負荷切換開閉器、選択器、複式切換スイッチ、切換スイッチ又はプリ選択器である。
【0003】
上記の切換器の中の1つのための駆動部は、例えば、特許文献1より周知である。その負荷時タップ切換器用駆動部には、ロッドを介して、それに対応する負荷時タップ切換器と固く接続されたモーターが配置されている。その操作は、ワイヤー接続により行われ、謂わばモーター接触器の操作によって、モーターを作動又は停止している。そして、駆動シャフトを介して、負荷時タップ切換器を操作している。組立及び稼働開始後には、駆動部の機能的な変更は不可能である。それによって、駆動部は、硬直的で柔軟性が無くなっている。最も簡単な適合形態でも、複雑な改造措置を必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】ドイツ実用新案第202010011521号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上のことから、本発明の課題は、切換器、特に、負荷時タップ切換器、負荷切換開閉器、選択器、複式切換スイッチ、切換スイッチ又はプリ選択器を駆動するための改善された方式を提示することであり、それによって、切換時における駆動部の柔軟性と安全性が向上される。
【0006】
本発明の別の課題は、切換器を駆動する改善された方式を用いる少なくとも1つの切換器を駆動する方法を提供することであり、それによって、切換時における駆動部の柔軟性と安全性が向上される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の課題は、請求項1の特徴を有する、少なくとも1つの切換器のための駆動システムによって解決される。
【0008】
本発明の別の課題は、請求項14の特徴を有する、少なくとも1つの切換器を駆動する方法によって解決される。
【0009】
本発明による駆動システムは、少なくとも1つの切換器に適しており、駆動システムを少なくとも1つの切換器と接続する駆動シャフトを有する。この駆動シャフトと連結された少なくとも1つのモーターが配備されている。駆動シャフトの位置を決定するように構成されたフィードバックシステムが配備されている。この位置に基づき、フィードバック信号が生成される。制御装置は、フィードバック信号に応じて、複数の進行プロファイルの中から1つの記憶された進行プロファイルを選定するように構成されている。この選定された進行プロファイルは、それに応じてモーターに作用する。
【0010】
この制御装置は、制御ユニットと動力部を有し、この動力部は、少なくとも1つのモーターにエネルギーを供給するために使用される。記憶された進行プロファイルは、動力部のメモリに保存される。それに代わって、進行プロファイルは、制御装置又は制御ユニットのメモリに保存される。
【0011】
本発明の1つの考え得る実施構成では、このフィードバックシステムは、駆動シャフトの絶対位置又は駆動シャフトと接続された別のシャフトの絶対位置を検出するように構成、配置された少なくとも1つの絶対値エンコーダを有する。この検出された位置に基づき、少なくとも1つの出力信号を生成することができ、この少なくとも1つの出力信号に基づき、駆動シャフトの位置を検出するように構成されている。
【0012】
この絶対値エンコーダは、マルチターンロータリーエンコーダ又はシングルターンロータリーエンコーダとして実現することができる。
【0013】
本発明の1つの考え得る実施構成では、この絶対値エンコーダは、第一の走査方法に基づき駆動シャフトの位置又は別のシャフトの位置を検出するように構成することができる。この走査方法は、光学式、磁気式、容量式又は誘導式の走査方法であるとすることができる。
【0014】
本発明の1つの実施構成では、このフィードバックシステムは、少なくとも1つの絶対値エンコーダと、その絶対値エンコーダと組み合わされて、駆動シャフトの絶対位置又は別のシャフトの絶対位置を検出するように構成、配置された補助接点とを有することができる。この別のシャフトは、駆動シャフトと接続される。検出された位置に基づき、少なくとも1つの出力信号が生成される。この少なくとも1つの出力信号に基づき、駆動シャフトの位置が特定される。
【0015】
この絶対値エンコーダは、シングルターンロータリーエンコーダ、インクリメントエンコーダ又はバーチャルエンコーダとして実現することができる。この補助スイッチは、少なくとも1つのマイクロスイッチ又はレゾルバーとして実現することができる。
【0016】
この進行プロファイルは、2つの変数によって定義され、n次多項式関数として二次元デカルト座標系に投影される。
【0017】
本発明の1つの別の実施構成では、この駆動システムは、制御装置が2つのモーターに作用するように構成することができる。この制御装置は、少なくとも1つの任意選択の2つの動力部を有し、各モーターが1つの共通の動力部と協力して動作するか、或いは各モータが独自の動力部と協力して動作する。
【0018】
本発明では、この制御装置は、両方のモーターの中の1つと協力して動作するように構成される。このモーターは、他方のモーターのフィードバックシステムの実際値の進行プロファイルに沿って動作する。
【0019】
本発明による少なくとも1つの切換器を駆動する方法は、駆動システムが、少なくとも1つのモーターと接続された駆動シャフトを有することを特徴とする。先ずは、切換の開始前に、その時々の切換位置から到達可能な切換位置に切り換えるための駆動システムの動作を記述する進行プロファイルが選定される。駆動システムの動作中に、フィードバックシステムにより、少なくとも1つのモーターの駆動シャフトの位置が検出される。フィードバック信号が、駆動シャフトの位置の検出された実際値から生成される。駆動シャフトの位置の実際値を進行プロファイルと比較することから、実際値と進行プロファイルの偏差が存在するのかが特定される。偏差が存在する場合、実際値と進行プロファイルの偏差が最小化されるように、この少なくとも1つのモーターが制御される。達成可能な切換位置に到達すると、駆動システムが停止する。
【0020】
本発明による方法の利点は、進行プロファイルの使用によって、切換器による切換時の高い柔軟性と変更可能性を達成できることである。切換に影響する可能性のある、切換器での機械的な変更が、進行プロファイルの使用によって排除され、そのため、進行プロファイルに応じて適合させることが可能である。
【0021】
切換器を駆動する駆動シャフトに対して、少なくとも1つの進行プロファイルが決定される。通常は、1つの切換器に対して、多数の進行プロファイルが決定される。この少なくとも1つの決定された進行プロファイルが切換時に使用するために記憶される。
【0022】
駆動シャフトの絶対位置又は別のシャフトの絶対位置は、フィードバックシステムの少なくとも1つの絶対値エンコーダにより決定される。この場合、検出された位置に基づき、少なくとも1つの出力信号が生成されて、その信号により、駆動シャフトの位置が特定される。
【0023】
制御装置は、制御ユニット及び/又は動力部を有し、これにより、進行プロファイルによって規定される時間内に進行プロファイルによって到達すべき切換位置が到達されるように、少なくとも1つのモーターが開ループ制御又は閉ループ制御される。
【0024】
これらの進行プロファイルの各々は、2つの変数によって定義され、二次元のn次多項式関数である。この多項式関数は、二次元のデカルト座標系において構成される。
【0025】
進行プロファイルによって、少なくとも1つのモーターの速度又は回転モーメントが規定される。この場合、進行プロファイルによって、モーターが、如何なる時点又は駆動シャフトの如何なる位置で、如何なる回転モーメント又は如何なる速度を駆動シャフトに対して実現するのかも規定される。
【0026】
この改善された方式は、切換器を駆動する駆動システムにフィードバックシステムと制御装置を配備し、それによって、所定の進行プロファイルによって切換器を操作することが可能になるとの考えに基づいている。一般的に、例えば、負荷時タップ切換器の操作は、モーターが一定の回転数で駆動シャフトを操作し、その駆動シャフトが、選択器接点を平行に動かすとともに、解放後に負荷切換開閉器に作用するバネ式エネルギー貯蔵器にエネルギーを蓄積するように行われる。この改善された方式による駆動システムは、駆動シャフトを目的通り、謂わば事前に選定された進行プロファイルに応じて駆動することが可能である。この進行プロファイルは、速度だけでなく、回転モーメントも規定する。この進行プロファイルは、如何なる時点又は駆動シャフトの如何なる位置で、如何なる回転モーメント又は如何なる速度を駆動シャフトに対して実現するのかも規定する。そのような進行プロファイルの利用によって、切換器の切換形態の目的とする部分に影響を与えることができる。そのようにして、駆動シャフトの位置に基づき、速度又は回転モーメントを高めることが可能である。切換器には、様々な操作すべき部分が駆動シャフトに配置されているので、それらの部分を明確に取り扱うことができる。そのように、例えば、切換の開始時に、接点を開放させるか、或いは始動させるためには、より高い回転モーメントが必要である。その後直ぐに、回転モーメントを低下させることができる。これは、明確に進行プロファイルによって可能である。フィードバック信号によって、駆動シャフトのその時々の位置、即ち、実際値が、進行プロファイル、即ち、目標値と比較される。それにより、このシステムは柔軟で安全である。
【0027】
「駆動シャフトの位置」との用語は、場合によっては、許容範囲内で、駆動シャフトの位置を一義的に決定できる測定量を包含する。
【0028】
少なくとも1つの実施構成では、この駆動システムは、切換器、負荷時タップ切換器のシャフト又は負荷時タップ切換器の相応のコンポーネントを駆動するために使用される。それによって、負荷時タップ切換器に、1つ又は複数のオペレーション、例えば、操作手段の2つの巻線タップの間の切換、例えば、負荷切換、選択器操作又はプリ選択器操作などの切換の一部を実施させることができる。
【0029】
少なくとも1つの実施構成では、駆動シャフトが、直接的又は間接的に、特に、1つ又は複数の変速機を介して、切換器と、特に、切換器のシャフトと接続される。
【0030】
少なくとも1つの実施構成では、駆動シャフトが、直接的又は間接的に、特に、1つ又は複数の変速機を介して、負荷時タップ切換器と、特に、負荷時タップ切換器のシャフトと接続される。
【0031】
少なくとも1つの実施構成では、駆動シャフトが、直接的又は間接的に、特に、1つ又は複数の変速機を介して、モーターと、特に、モーターのモーターシャフトと接続される。
【0032】
少なくとも1つの実施構成では、モーターシャフトの位置、特に、絶対位置が、駆動シャフトの位置と一致する。即ち、モーターシャフトの位置から、場合によっては、許容範囲内で、一義的に駆動シャフトの位置を推定することができる。
【0033】
少なくとも1つの実施構成では、この「作用する」とは、モーターを開ループ制御、閉ループ制御、制動、加速又は停止することを包含する。閉ループ制御は、例えば、位置決めの閉ループ制御、速度の閉ループ制御、加速度の閉ループ制御又は回転モーメントの閉ループ制御を包含する。少なくともそのような閉ループ制御の場合、駆動システムがサーボ駆動システムであると言うことができる。
【0034】
少なくとも1つの実施構成では、この駆動システムは、フィードバック信号に基づき、切換器の1つ又は複数のオペレーションを監視するように構成された監視ユニットを有する。この監視は、特に、個々のオペレーション又は部分が、特に、予め定義された時間スロット内で、正常に実施されたのかとの趣旨での監視を包含する。
【0035】
少なくとも1つの実施構成では、この制御装置は、開ループ制御又は閉ループ制御された形でモーターにエネルギーを供給するために、制御ユニットと動力部を有する。この制御ユニットは、動力部を駆動するように構成される。動力部には、2つの変数から構成され、n次多項式関数として二次元デカルト座標系に投影することができる少なくとも1つの進行プロファイルが保存される。
【0036】
少なくとも1つの実施構成では、この動力部は、インバーター又はサーボインバーターとして、或いはそれと同等の駆動機械用の電子ユニット、特に、全電子ユニットとして構成される。
【0037】
異なる実施構成において、この制御装置は、フィードバックシステムを全体的又は部分的に含む。
【0038】
駆動シャフトの絶対位置は、制御装置によって、例えば、比較することができる。偏差が大きい場合、制御装置は、エラー通報を出力するか、或いは安全措置を開始することができる。
【0039】
少なくとも1つの実施構成では、このフィードバックシステムは、モーターのローター位置を検出して、そのローター位置に応じて、駆動シャフトの位置に関する値を決定するように構成される。
【0040】
少なくとも1つの実施構成では、このローター位置は、場合によっては、ローターが一回転する回数と組み合わされた、モーターのローターが存在する角度領域である。
【0041】
それにより、例えば、この制御装置によって、ローターの実施形態、特に、極対数に応じて、少なくとも180°までのモーターシャフトの位置又は絶対位置を精確に決定することができる。1つ又は複数の変速機を用いた減速によって、駆動シャフトの位置のそれにより達成可能な精度が明らかに大きくなる。この場合、この制御装置による評価は、謂わばバーチャルエンコーダ機能に相当する。従って、このフィードバックシステムの絶対値エンコーダが完全に故障した場合でも、少なくとも1つの緊急時動作を堅持するか、負荷時タップ切換器を安全な位置に動かすか、或いはその両方が可能である。
【0042】
少なくとも1つの実施構成では、このフィードバックシステムは、駆動シャフトの絶対位置又はその駆動シャフトと接続された別のシャフトの絶対位置を検出して、この検出された位置に基づき、少なくとも1つの出力信号を生成するように構成、配置された絶対値エンコーダを有する。このフィードバックシステムは、この少なくとも1つの出力信号に基づき、駆動シャフトの位置に関する値を特定するように構成される。
【0043】
少なくとも1つの実施構成では、この絶対値エンコーダは、直接的又は間接的に、モーターシャフト、駆動シャフト又はそれと連結されたシャフトに固定される。
【0044】
少なくとも1つの実施構成では、この絶対値エンコーダは、マルチターンロータリーエンコーダ又はシングルターンエンコーダを有する。
【0045】
少なくとも1つの実施構成では、この絶対値エンコーダは、走査方法に基づき、駆動シャフトの位置又は別のシャフトの位置を検出するように構成される。
【0046】
少なくとも1つの実施構成では、この走査方法は、光学式、磁気式、容量式、抵抗式又は誘導式の走査方法を包含する。
【0047】
少なくとも1つの実施構成では、このフィードバックシステムは、エンコーダと補助接点の組合せを有し、この組合せにおいて、駆動シャフトの絶対位置又はその駆動シャフトと接続された別のシャフトの絶対位置を検出して、この検出された位置に基づき、少なくとも1つの出力信号を生成するように構成、配置される。このフィードバックシステムは、この少なくとも1つの出力信号に基づき、駆動シャフトの位置に関する値を検出するように構成される。
【0048】
少なくとも1つの実施構成では、このエンコーダと補助接点は、直接的又は間接的に、モーターシャフト、駆動シャフト又はそれと連結されたシャフトに固定される。
【0049】
少なくとも1つの実施構成では、このエンコーダは、シングルターンロータリーエンコーダ、インクリメントエンコーダ又はバーチャルエンコーダとして実現され、この補助スイッチは、少なくとも1つのマイクロスイッチ、レゾルバー又はサインコサインエンコーダとして実現される。
【0050】
少なくとも1つの実施構成では、このエンコーダと補助接点は、走査方法に基づき、駆動シャフトの位置又は別のシャフトの位置を検出するように構成される。
【0051】
少なくとも1つの実施構成では、この進行プロファイルは、2つの変数から構成するとともに、n次多項式関数として二次元デカルト座標系に投影することができる。
【0052】
少なくとも1つの実施構成では、これらの変数は、例えば、時間、駆動シャフトの回転角、電流、電圧、速度、回転モーメント又は加速度などの駆動システムの直接的な量又は間接的な量である。
【0053】
少なくとも1つの実施構成では、1つの変数は、それぞれデカルト座標系の軸によって構成される。
【0054】
少なくとも1つの実施構成では、この制御装置は、第二のモーターに作用することができる。
【0055】
少なくとも1つの実施構成では、この制御装置は、第二のモーターに作用する第二の動力部を有することができる。
【0056】
少なくとも1つの実施構成では、この制御装置は、第二のモーターが第一のモーターのフィードバックシステムの実際値の進行プロファイルに沿って動作するように、第二のモーターに作用する。
【0057】
少なくとも1つの実施構成では、この切換器は、負荷時タップ切換器、負荷切換開閉器、選択器、複式切換スイッチ、切換スイッチ又はプリ選択器として構成することができる。
【0058】
この改善された方式では、切換器を駆動する方法も提示される。この方法は、制御装置による切換器を駆動するための駆動シャフトに関する進行プロファイルの決定及び選定、駆動シャフトの位置に基づくフィードバック信号の生成及びフィードバック信号と進行プロファイルに応じた切換器を駆動するためのモーターの制御を有する。
【0059】
以下において、実施例に基づき、図面を参照して、本発明を詳細に明らかにする。同じである、機能的に同じである、或いは同じ効果を奏するコンポーネントは、同じ符号を付与することができる。同じコンポーネント又は機能が同じであるコンポーネントは、特に、それが最初に現れた図面でのみ明らかにされる。解説は、必ずしもその次の図面で繰り返されない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【
図1】改善された方式による駆動システムの実施例の模式図
【
図2a】時間の関数としての駆動シャフトの回転角を表す、本駆動システム用の進行プロファイルのグラフ図
【
図2b】駆動シャフトの回転角の関数としての回転モーメントを表す、本駆動システム用の進行プロファイルのグラフ図
【
図3】複数の切換器のための改善された方式による駆動システムの実施例の別の模式図
【
図4】複数の動力部を備えた改善された方式による駆動システムの実施例の模式図
【
図5】変圧器の異なるタップ(切換位置)の間を切り換えできる負荷時タップ切換器用の駆動部の模式図
【
図6】本発明による切換器を駆動する方法のフローチャートの模式図
【発明を実施するための形態】
【0061】
本発明の同じ構成要素又は同様に作用する構成要素に対しては、同じ符号を使用している。更に、見易くするために、各図面の記述に必要な符号だけを個々の図面に表示している。図面は、単に本発明の実施例を表すが、本発明を図示された実施例に限定するものではない。
【0062】
図1は、切換器1のための駆動システム3の実施例の模式図を図示している。この駆動システム3は、駆動シャフト16を介して切換器1と接続されている。この駆動システム3は、モーターシャフト14を介して、並びに任意選択により変速機15を介して、駆動シャフト16を駆動できるモーター12を有する。この駆動システム3の制御装置2は、例えば、モーター12に開ループ制御又は閉ループ制御方式によりエネルギーを供給する(図示されていない)インバーターを備えた動力部11と、例えば、(図示されていない)バスを介して、この動力部11を駆動する制御ユニット10とを有する。この駆動システム3は、フィードバックシステム4として使用されるか、或いはフィードバックシステム4の一部である、動力部11と接続されたエンコーダシステム13を有する。更に、このエンコーダシステム13は、直接的又は間接的に、駆動シャフト16と連結されている。
【0063】
このエンコーダシステム13は、駆動シャフト16の位置、特に、角度位置、例えば、絶対的な角度位置に関する少なくとも1つの第一の値を検出するように構成されている。そのために、このエンコーダシステム13は、例えば、駆動シャフト16、モーターシャフト14又は駆動シャフト16の絶対位置と一義的に位置を関連付けられた別のシャフトに固定された絶対値エンコーダ、特に、マルチターン絶対値エンコーダを有することができる。しかし、このエンコーダシステム13は、シングルターン絶対値エンコーダ、バーチャルエンコーダ及び補助スイッチの中の1つ以上を有することもできる。例えば、モーターシャフト14の位置から、例えば、変速機の変速比を介して、駆動シャフト16の位置を一義的に決定することができる。
【0064】
このフィードバックシステム4は、駆動シャフト16の位置に関する値を検出するように構成されている。
【0065】
この制御装置2、特に、制御ユニット10及び/又は動力部11は、フィードバックシステム4が生成する値に基づくフィードバック信号に応じて、モーター12を開ループ制御又は閉ループ制御するように構成されている。
【0066】
この動力部11は、(図示されていない)進行プロファイル22を保存したメモリ5を有する。フィードバックシステム4として使用されるエンコーダシステム13は、シャフトの位置を動力部11に伝えるとともに、それにより、駆動シャフト16が進行プロファイル22に沿って正しく動作しているか、或いは所与のパラメータを遵守しているかを監視している。この進行プロファイル22は、制御装置2又は制御ユニットに記憶することもできる。
【0067】
動力部11には、複数の進行プロファイル22が保存されている。制御ユニット10によって、進行プロファイル22の中の1つが選定される。
【0068】
図2aは、切換器1の切換操作に関するモーター12の考え得る進行プロファイル22を図示している。この進行プロファイル22の例は、二次元デカルト座標系20にプロットされた2つの変数から成るn次多項式関数である。
図2aに図示された進行プロファイル22では、時間tが、謂わば如何なる時間長だけ駆動シャフト16がモーター12を操作しているのかがX軸24にプロットされている。駆動シャフト16の回転角ωがY軸25にプロットされている。
図2aの軸24,25にプロットされた量は、単に例であり、本発明を限定すると理解すべきでない。X軸24とY軸25にプロットされた変数は、駆動システム3の直接的な量又は間接的な量であるとすることができる。直接的な量は、例えば、時間t、駆動シャフト16の回転角、電流又は電圧であるとすることができる。間接的な量は、速度、回転モーメント、加速度又はそれと同様の量であるとすることができる。
【0069】
図2bは、二次元デカルト座標系20にプロットされた、切換器1の切換操作に関するモーター12の考え得る進行プロファイル22を図示している。ここでは、回転モーメントM(t)の間接的な量が回転角ωの関数としてプロットされ、n次多項式関数として図示されている。
図2bに図示された進行プロファイル22では、回転角ωがX軸24にプロットされている。駆動シャフト16に作用する回転モーメントM(t)がY軸25にプロットされている。
【0070】
この進行プロファイル22は、駆動シャフト16がそれに沿って動作すべき目標値を規定する。進行プロファイル22に沿って動作した場合に、フィードバックシステム4によって検出される実際値は、目標値からの偏差を有する可能性がある。目標値からの実際値の所与の考え得る偏差に応じて、モーター12への作用を中断するか、或いは続行することができる。この偏差は、手動で設定するか、或いは学習プロセスにより特定することができる。
【0071】
図3は、2つの切換器1,30を駆動する駆動システム3を図示している。同じくフィードバックシステム4として使用される第二のエンコーダシステム13が、位置を、同じく第二の駆動シャフト16の位置を動力部11に伝えるか、或いは動力部11に問い合わせるとともに、それにより、第二の駆動シャフト16が進行プロファイル22に沿って正しく動作しているか、或いは所与の量を遵守しているかを監視している。この場合、両方のモーター12,32が、所与の進行プロファイル22に従うか、或いはモーター12の中の1つが、所与の進行プロファイル22に沿って動作し、第二のモーター32が第一のモーター12の実際値に従う、即ち、「マスター・スレーブ」機能の形態で従うとすることができる。第二のモーター32は、そのためのデータを動力部11から受け取る。それによって、両方の切換器1,30が、僅かな時間的なずれだけで、同じ時間tに同じ進行プロファイル22に沿って動作することが保証される。両方が互いに独立して同じ進行プロファイル22に沿って動作しなければならない場合、切換器1,30の中の1つにおける乱れ又は遅延時に、第二の切換器が、より速く完了状態になる可能性があり、その結果、同期した駆動が、そのため、同期した切換が得られなくなる。しかし、このことは、幾つかの場合に正に必要であるとすることができる。「マスター・スレーブ」操作によって、より安全な並列操作を保証することができる。
【0072】
図4は、第二の動力部40が別個のモーター32とフィードバックシステム4を備えた駆動システム3の実施構成を図示している。ここでも、両方のモーター12,32が、所与の進行プロファイル22に従うか、或いは1つのモーター12が、進行プロファイル22に従い、第二のモーター32が、第一のフィードバックシステム4によって提供される第一のモーター12の実際値に従う、即ち、「マスター・スレーブ」機能の形態で従うとすることができる。この有利な実施構成は、空間的に互いに大きく離れた複数の切換器の並列操作を可能にする。動力部11,40は、例えば、パワーリンクなどの1つのフィールドバス6により互いに接続されている。単にデータ交換が行われ、エネルギー伝送は行われない。更に、経済的な理由から、1つの大きな動力部の代わりに、より小さい複数の動力部を使用するのが有利であるとすることができる。
【0073】
図5は、負荷時タップ切換器170として構成された切換器1,30の駆動方式の模式的な構造を図示している。この場合、変圧器180の制御巻線19の異なるタップと接続された切換位置N
1,N
2,...,N
Nに動かすことができる。切換器1,30の個々の切換位置N
1,N
2,...,N
Nの記述に関して、負荷時タップ切換器170の方式を選定しているが、そのことが本発明を限定すると解釈すべきでない。この駆動方式が負荷切換開閉器、選択器、複式切換スイッチ、切換スイッチ又はプリ選択器でも用いられることは、当業者には自明である。
【0074】
選択器18と負荷切換開閉器17を駆動するために、変速機15を介して、選択器18と負荷切換開閉器17を備えた負荷時タップ切換器170に作用するモーター12が配備されている。このモーター12は、モーターシャフト14と駆動シャフト16を介して、負荷時タップ切換器170に作用して、上昇方向N+に切換位置NNから次に高い切換位置NN+1に切り換えるか、或いは下降方向N-に切換位置NNから次に低い切換位置NN-1に切り換える。この場合、選択器により、切り換えるべき切換位置(タップ位置)が事前に選定されて、負荷切換開閉器が本来の負荷切換を実施する。
【0075】
図6には、本発明による少なくとも1つの切換器1,30を駆動する方法のフローチャートが図示されている。この少なくとも1つの切換器1,30は、少なくとも1つのモーター12と接続された駆動シャフト16を備えた少なくとも1つの駆動システム3を有する。その時々の切換位置N
A(
図5を参照)から到達可能な切換位置N
E(
図5を参照)への切換は、n次多項式によって記述及び/又は表現できる進行プロファイル22により記述することができる。この切換は、上昇方向N+にも、下降方向N-にも行うことができる。この切換の前に、その時々の切換位置N
Aから到達可能な切換位置N
Eに切り換えるための駆動システム3の操作を記述する進行プロファイル22が選定される。この駆動システム3の操作中に、フィードバックシステム4により、少なくとも1つのモーター1,30の駆動シャフト16の位置が検出される。この駆動シャフト16の検出された位置は、駆動シャフト16の位置の実際値によって定義される。フィードバック信号が、駆動シャフト16の検出された位置から生成される。
【0076】
この選定された進行プロファイル22は、例えば、所与の時間に、その時々の切換位置NAから到達可能な切換位置NEへの切換を実現するために、駆動システム3が実行すべき目標値(一連の目標値)を表す。本発明では、理想的な場合、リアルタイムで、或いは僅かに遅れて、駆動シャフト16の位置の実際値を進行プロファイル22(目標値)と比較することが行われる。この比較から、実際値と進行プロファイル22の偏差が存在するのかを特定することができる。
【0077】
実際値と進行プロファイル22の間の偏差が存在する場合、制御装置2が介入して、実際値と進行プロファイル22の偏差を最小化するように、少なくとも1つのモーター12を制御する。進行プロファイルの実行中に、常に実際値と進行プロファイル22(目標値)の間の比較が実施される。偏差が確認された場合、制御装置2によって、それに対応する対抗制御(例えば、モーター12の回転モーメントの上昇/低下、モーター12の回転数の上昇/低下など)が行われる。到達可能な切換位置NEに到達すると、駆動システム3が停止する。そして、場合によっては、別の進行プロファイル22により、別の切換を開始することができる。この偏差が事前に定義された所定の大きさを上回った場合、切換を中断することができる。そして、システム全体が稼働停止されて、駆動シャフトが、そのため、切換器が定義された安全な位置に戻されるとともに、スタート位置に戻される。そのために、開始時に選定された進行プロファイル22を逆向きに実行するか、或いは制御装置2又は制御ユニット10によって、別の進行プロファイルを選定して実行することができる。
【0078】
この進行プロファイルは、モーターにより理想的な手法で駆動シャフト16を駆動すべき各切換器に対して決定される。この少なくとも1つの所定の進行プロファイルは、切換時に使用するために記憶される。そのために、相応のメモリ機器を配備することができる。
【0079】
駆動シャフト16の絶対位置又は別のシャフトの絶対位置が、フィードバックシステム4の少なくとも1つのエンコーダシステム13により決定される。
【0080】
この制御装置2は、制御ユニット10及び/又は動力部11を有し、これにより、この少なくとも1つのモーター12が、進行プロファイル22により規定される時間内に進行プロファイル22により到達すべき切換位置NEに到達するとともに、予め定義された進行プロファイル22により、ほぼこの到達すべき切換位置NEに到達するように、開ループ制御又は閉ループ制御される。
【0081】
進行プロファイル22によって、例えば、この少なくとも1つのモーター12の速度又は回転モーメントが規定される。そのため、進行プロファイル22は、モーター12が如何なる時点又は駆動シャフト16の如何なる位置で、如何なる回転モーメント又は如何なる速度を駆動シャフト16に対して実現すべきであるのかを規定する。ここで、制御装置は、進行プロファイル22の規定が実現されるように、モーター12を相応に制御するために使用される。
【0082】
特別な実施構成を考慮して、本発明を記述した。後述の請求項の保護範囲を逸脱することなく、変更及び部分変更を実行できることは当業者に自明である。
【符号の説明】
【0083】
1,30 切換器
2 制御装置
3 駆動システム
4 フィードバックシステム
5 メモリ
6 フィールドバス
10 制御ユニット
11,40 動力部
12 モーター
13,32 エンコーダシステム
14 モーターシャフト
15,34 変速機
16,31 駆動シャフト
170 負荷時タップ切換器
17 負荷切換開閉器
18 選択器
19 制御巻線
20 座標系
22 進行プロファイル
24 X軸
25 Y軸
N1,N2,...,NN 切換位置
N+ 上昇方向
N- 下降方向
NA その時々の切換位置
NE 到達可能な切換位置
t 時間
ω 回転角度
M(t) 回転モーメント
【国際調査報告】