(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-22
(54)【発明の名称】衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
D06F 39/00 20200101AFI20220714BHJP
【FI】
D06F39/00 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021569874
(86)(22)【出願日】2020-05-12
(85)【翻訳文提出日】2021-11-24
(86)【国際出願番号】 CN2020089750
(87)【国際公開番号】W WO2020233447
(87)【国際公開日】2020-11-26
(31)【優先権主張番号】201910436583.5
(32)【優先日】2019-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508231382
【氏名又は名称】チンタオ ハイアール ウォッシング マシン カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Qingdao Haier Washing Machine Co.,Ltd.
(71)【出願人】
【識別番号】520198579
【氏名又は名称】ハイアール・スマート・ホーム・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park, No.1 Haier Road, Laoshan District, Qingdao, Shandong, China
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】チーシャン ザオ
(72)【発明者】
【氏名】シェン シュー
(72)【発明者】
【氏名】ペイシ ルー
(72)【発明者】
【氏名】シュエフォン ジン
(72)【発明者】
【氏名】ユイ スン
【テーマコード(参考)】
3B166
【Fターム(参考)】
3B166AA01
3B166AA05
3B166AA11
3B166AE01
3B166AE02
3B166BA49
3B166BA82
3B166CA01
3B166CB01
3B166CB11
3B166GB02
(57)【要約】
本発明は、衣類処理技術の分野に属し、具体的には衣類処理装置を提供する。本発明は従来の衣類処理装置内において、回転可能な衣類収容ドラムに電気部材を設置できないという問題を解決することを目的とする。この目的のために、衣類処理装置は、筐体と、筐体内に回転可能に設けられる回転部材と、磁石と、磁石に近接して設けられる電線と、電線に電気的に接続される電気部材とを含み、磁石は回転部材に移動可能に設けられ、電線および電気部材はそれぞれ回転部材に固定的に設けられ、磁石は、回転部材の回転時に往復運動することができ、電線に電流を発生させて電気部材に電力を供給する。このため、本発明の衣類処理装置は、回転部材に電気部材を設けることができるだけでなく、回転部材の回転による電線の巻き付けの問題を避けることもできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、前記筐体内に回転可能に設けられる回転部材とを含む衣類処理装置であって、
磁石、前記磁石に近接して設けられる電線および前記電線に電気的に接続される電気部材をさらに含み、
前記磁石は前記回転部材に移動可能に設けられ、
前記磁石は、前記回転部材の回転および/または振動時に移動することができ、これによって、前記電線に電流を発生させて前記電気部材に電力を供給することを特徴とする衣類処理装置。
【請求項2】
前記電線と前記電気部材とは、それぞれ前記回転部材に固定的に設けられることを特徴とする請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項3】
前記衣類処理装置は、前記回転部材に固定的に設けられるガイドスリーブをさらに含み、前記磁石は、前記ガイドスリーブの内部に摺動可能に設けられ、前記電線は、前記ガイドスリーブの外側に巻き付けられることを特徴とする請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項4】
前記ガイドスリーブと前記回転部材との接続形態は、前記磁石が前記回転部材の周方向に摺動可能に設けられること、
および/または、前記ガイドスリーブは、前記磁石が前記ガイドスリーブの外部環境と接触することを防止するための閉鎖構造であることのうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項3に記載の衣類処理装置。
【請求項5】
前記衣類処理装置は、前記ガイドスリーブ内に設けられるばねをさらに含み、前記ばねは、前記磁石の摺動方向に配置され、前記ばねの一端は、前記磁石に接続され、前記ばねの他端は、前記ガイドスリーブの一端に接続されることを特徴とする請求項3に記載の衣類処理装置。
【請求項6】
前記ばねは2つであり、2つの前記ばねは前記磁石の摺動方向において前記磁石の両側にそれぞれ位置することを特徴とする請求項5に記載の衣類処理装置。
【請求項7】
前記電気部材は紫外線ランプであることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の衣類処理装置。
【請求項8】
前記衣類処理装置は、前記電線および前記電気部材にそれぞれ接続される回路基板をさらに含むことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の衣類処理装置。
【請求項9】
前記衣類処理装置は、前記電線および前記回路基板にそれぞれ接続される蓄電池をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の衣類処理装置。
【請求項10】
前記衣類処理装置はドラム式洗濯機またはドラム式洗濯乾燥一体機であり、前記回転部材は前記ドラム式洗濯機またはドラム式洗濯乾燥一体機の内ドラムであり、あるいは、
前記衣類処理装置はドラム式乾燥機であり、前記回転部材は前記ドラム式乾燥機の乾燥ドラムであり、あるいは、
前記衣類処理装置は、パルセータ式洗濯機であり、前記回転部材は前記パルセータ式洗濯機の内槽またはパルセータであることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の衣類処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣類処理技術の分野に属し、具体的には衣類処理装置を提供する。
【背景技術】
【0002】
従来のドラム式洗濯機は一般に、筐体、筐体内に固定的に設けられる外ドラムおよび外ドラム内に回転可能に設けられる内ドラムを含み、従来のパルセータ式洗濯機は筐体、筐体内に固定的に設けられる外槽および外槽内に回転可能に設けられる内槽を含む。
【0003】
ドラム式洗濯機の内ドラムまたはパルセータ式洗濯機の内槽に電気部材を設けるには、筐体または外ドラム(外槽)における電線を内ドラム(内槽)に導入し、内ドラム(内槽)とともに電線を回転させることが必要である。そうすると、電線が絡まり、巻線の数が多すぎて電線が切れてしまう。
【0004】
このような問題に対し、従来のドラム式洗濯機の内ドラムおよびパルセータ式洗濯機の内槽には、いずれも電気部材(例えば照明部材)を設けることができなかった。
【0005】
したがって、本分野では、上記問題を解決するための新しい衣類処理装置が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
従来技術における上記問題を解決するために、すなわち、従来の衣類処理装置内において、回転可能な衣類収容ドラムに電気部材を設置することができないという問題を解決するために、本発明は衣類処理装置を提供し、筐体と、前記筐体内に回転可能に設けられる回転部材とを含み、前記衣類処理装置は磁石、前記磁石に近接して設けられる電線および前記電線に電気的に接続される電気部材をさらに含み、前記磁石は前記回転部材に移動可能に設けられ、前記磁石は、前記回転部材の回転および/または振動時に移動することができ、これによって、前記電線に電流を発生させて前記電気部材に電力を供給する。
【0007】
上記衣類処理装置の好ましい態様では、前記電線と前記電気部材とは、それぞれ前記回転部材に固定的に設けられる。
【0008】
上記衣類処理装置の好ましい態様では、前記衣類処理装置は、前記回転部材に固定的に設けられるガイドスリーブをさらに含み、前記磁石は、前記ガイドスリーブの内部に摺動可能に設けられ、前記電線は、前記ガイドスリーブの外側に巻き付けられる。
【0009】
上記衣類処理装置の好ましい態様では、前記ガイドスリーブと前記回転部材との接続形態は、前記磁石が前記回転部材の周方向に摺動可能に設けられる。
【0010】
上記衣類処理装置の好ましい態様では、前記ガイドスリーブと前記回転部材との接続形態は、前記磁石が前記回転部材の周方向に摺動可能に設けられること、および/または、前記ガイドスリーブは、前記磁石が前記ガイドスリーブの外部環境と接触することを防止するための閉鎖構造であることのうちの少なくとも一つを含む。
【0011】
上記衣類処理装置の好ましい態様では、前記衣類処理装置は、前記ガイドスリーブ内に設けられるばねをさらに含み、前記ばねは、前記磁石の摺動方向に配置され、前記ばねの一端は、前記磁石に接続され、前記ばねの他端は、前記ガイドスリーブの一端に接続される。
【0012】
上記衣類処理装置の好ましい態様では、前記ばねは2つであり、2つの前記ばねは前記磁石の摺動方向において前記磁石の両側にそれぞれ位置する。
【0013】
上記衣類処理装置の好ましい態様では、前記電気部材は紫外線ランプである。
【0014】
上記衣類処理装置の好ましい態様では、前記衣類処理装置は、前記電線および前記電気部材にそれぞれ接続される回路基板をさらに含む。
【0015】
上記衣類処理装置の好ましい態様では、前記衣類処理装置は、前記電線および前記回路基板にそれぞれ接続される蓄電池をさらに含む。
【0016】
上記衣類処理装置の好ましい態様では、前記衣類処理装置はドラム式洗濯機またはドラム式洗濯乾燥一体機であり、前記回転部材は前記ドラム式洗濯機またはドラム式洗濯乾燥一体機の内ドラムであり、あるいは、前記衣類処理装置はドラム式乾燥機であり、前記回転部材は前記ドラム式乾燥機の乾燥ドラムであり、あるいは、前記衣類処理装置は、パルセータ式洗濯機であり、前記回転部材は、前記パルセータ式洗濯機の内槽またはパルセータである。
【0017】
当業者には理解されるように、本発明の好ましい態様では、回転部材に可動な磁石を設置し、磁石に近接する位置に電線を設置し、前記電線に電気的に接続される電気部材を設置することにより、前記回転部材の回転時に磁石が往復運動することができ、これにより、前記電線に電流を発生させて前記電気部材に電力を供給することができる。したがって、本発明の衣類処理装置は、回転部材に電気部材を設けることができるだけでなく、回転部材の回転による電線の巻き付きという問題を避けることもできる。
【0018】
好ましくは、前記電気部材は、紫外線ランプであり、これにより、紫外線ランプが発した紫外線は、回転部材および回転部材内の衣類を殺菌消毒することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明に係るドラム式洗濯機の構成を示す模式図である。
【
図2】本発明の第1実施例における発電モジュールの構成を示す模式図である。
【
図3】本発明の第2実施例における発電モジュールの構成を示す模式図である。
【
図4】本発明の第3実施例における発電モジュールの構成を示す模式図である。
【
図5】本発明に係るパルセータ式洗濯機の構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照し、ドラム式洗濯機およびパルセータ式洗濯機に合わせて、本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0021】
ここの実施形態が本発明の技術的原理を説明するためのものに過ぎず、本発明の保護範囲を限定するものではないことを、当業者は理解するであろう。例えば、本発明の具体的な実施形態では、本発明の衣類処理装置は、ドラム式洗濯機とパルセータ式洗濯機とを例に挙げて説明したが、本発明の衣類処理装置は、ドラム式洗濯乾燥一体機、ドラム式乾燥機またはパルセータ式洗濯機であってもよい。また、衣類処理装置がドラム式洗濯機またはドラム式洗濯乾燥一体機である場合、回転部材はドラム式洗濯機またはドラム式洗濯乾燥一体機の内ドラムである。衣類処理装置がドラム式乾燥機である場合、回転部材はドラム式乾燥機の乾燥ドラムである。衣類処理装置がパルセータ式洗濯機である場合、回転部材はパルセータ式洗濯機の内槽またはパルセータである。当業者は必要に応じてそれを調整して、具体的な応用状況に適応することができ、調整後の技術案は依然として本発明の保護範囲に含まれる。
【0022】
なお、本発明の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」などの方向又は位置関係を示す用語は、単に図面に示された方向又は位置関係に基づくものであり、これは単に説明を容易にするためのものであって、上記装置又は要素が特定の方位を有し、特定の方位で構成し動作しなければならないことを示すものではない。したがって、本発明に対する制限として理解することはできない。また、「第1」、「第2」、「第3」という用語は、目的を説明するためにのみ使用され、相対的な重要性を示すもの又は暗示的なものとして理解することはできない。
【0023】
なお、本発明の説明においては、特に明確な規定や限定がない限り、用語「取り付け」、「接続」、「連結」は広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、一体的な接続であってもよく、機械的接続であってもよく、電気接続であってもよく、直接接続であってもよく、中間媒体によって間接的に接続されてもよく、2つの素子内部の連通であってもよい。当業者であれば、具体的な状況によって上記用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【0024】
図1に示すように、本発明のドラム式洗濯機は、主に、筐体1と、外ドラム2と、内ドラム3とを含む。ここでは、外ドラム2は筐体1内に固定的に設けられ、内ドラム3は外ドラム2内に回転可能に設けられる。筐体1と外ドラム2と内ドラム3の三者間の接続関係は当業者にはよく知られているので、ここでは再び説明しない。
【0025】
引き続き
図1を参照すると、本発明のドラム式洗濯機は発電モジュール4と、発電モジュール4に電気的に接続される発光部材5をさらに含む。ここでは、発電モジュール4と発光部材5は共に内ドラム3の周壁に設けられ、かつ発電モジュール4は内ドラム3の回転中に電流を発生させて発光部材5を点灯させ、これで発光部材5が内ドラム3を照らし、ユーザが内ドラム3の中の状況を観察しやすくなる。また、当業者であれば、必要に応じて、発電モジュール4および発光部材5を内ドラム3の軸方向の端部、例えば、
図1に示す内ドラム3の左端部に設けてもよい。
【0026】
好ましくは、発電モジュール4と発光部材5とは、物理的に接触するように互いに電気的に接続される。具体的には、発電モジュール4と発光部材5とは、溶接、当接、圧着等の任意の可能な手段により直接的に接続されてもよいし、導電可能な部材(例えば、電線、導電性セラミックス、導電性ゴム等)により間接的に接続されてもよい。また、当業者であれば、必要に応じて、発電モジュール4と発光部材5とを無線で電気的に接続してもよい。具体的には、発電モジュール4と発光部材5とは物理的に接触せず、発電モジュール4と発光部材5にはそれぞれ誘導コイルが設けられる。発電モジュール4における誘導コイルは変換された磁界を発生させることができ、発光部材5における誘導コイルは前記変換された磁界によって作用され、電流を発生させて発光部材5を点灯させることができる。
【0027】
当業者であれば、内ドラム3に設けられる発電モジュール4および発光部材5は、任意の数、例えば、8個の発電モジュール4および16個の発光部材5、10個の発電モジュール4および20個の発光部材5、7個の発電モジュール4および14個の発光部材5などを設けることができることを理解するであろう。
【0028】
本発明の第1実施例において、
図2に示すように、発電モジュール4は、ガイドスリーブ41と、磁石42と、電線43とを含む。この場合、ガイドスリーブ41は、内ドラム3に固定的に接続され、この固定的な接続は、例えば、ボルト接続、溶接、リベット接続などの任意の可能な接続形態であってもよい。磁石42がガイドスリーブ41の内部には摺動可能(
図2中の矢印のように)に設けられ、電線43がガイドスリーブ41の外側には巻き付けられ、電線43はまた、2つの発光部材5と直列に接続される。当業者であれば、電線43に電気的に接続される発光部材5の数は、任意の数、例えば、1つ、3つ、4つ、5つなどであってもよいことを理解するであろう。
【0029】
ここで、磁石42は、サマリウムコバルト磁石、ネオジボンド磁石(強力磁石)、フェライト磁石、アルミニウムニッケルコバルト磁石、鉄クロムコバルト磁石等の任意の実現可能な磁石であってもよい。
【0030】
図には明示していないが、ガイドスリーブ41と内ドラム3との接続態様は、磁石42が内ドラム3の周方向に沿って摺動可能に設けられる。具体的には、ガイドスリーブ41の長手方向(
図2におけるガイドスリーブ41の左右方向)を内ドラム3の軸方向に直交させる。これにより、磁石42は、ガイドスリーブ41内において、内ドラム3の回転に伴って継続的に持ち上げられて落下することにより、ガイドスリーブ41内での磁石42の摺動を実現し、さらに磁石42の磁束線が電線43を切断し、電線43に電流を発生させて発光部材5を点灯させる。
【0031】
さらに、当業者であれば、ガイドスリーブ41の長手方向を内ドラム3の軸方向に対して任意の可能な角度、例えば30°の角度、45°の角度、60°の角度などにすることもできる。
【0032】
図示されていないが、本発明の第1実施例では、ガイドスリーブ41は、好ましくは閉鎖構造であり、この閉鎖構造内に形成される空洞(図示せず)は、磁石42を収容するために利用され、磁石42がガイドスリーブ41の外部環境と接触することを防止し、それによって、ガイドスリーブ41内への洗濯水の進入が磁石42の摺動を妨げることを防止する。さらに、磁石42とガイドスリーブ41との間の摩擦抵抗を低減するために、ガイドスリーブ41の内側に潤滑油を塗布してもよい。
【0033】
好ましくは、電線43は、導電性の金属線と、前記金属線の外側に被覆された絶縁層とを含み、この絶縁層は、金属線が洗濯水と接触して漏電が発生することを防止するためのものである。さらに、電線43と発光部材5との接続箇所にも絶縁材質が被覆され、電線43と発光部材5の漏電および電力消費を防止する。
【0034】
好ましくは、発光部材5も絶縁層を有し、発光部材5の漏電現象を防止する。さらに、発光部材5は紫外線ランプであり、これにより、紫外線ランプから発した光が内ドラム3および内ドラム3内の衣類を殺菌消毒することができる。あるいは、当業者であれば、必要に応じて、発光部材5を、超音波発生器、マイナスイオン発生器、ブラックライトなどの他の任意の実現可能な電気部材として設けることもできる。
【0035】
図1および
図2に示すように、本発明の内ドラム3が回転すると、磁石42が継続的に上昇、落下し、ガイドスリーブ41内を往復摺動して磁石42の磁束線が電線43を切断して電流を発生させ、さらに発光部材5を点灯させて内ドラム3の内部を照らす。
【0036】
当業者であれば、内ドラム3が振動すると、磁石42も振動の影響を受けてガイドスリーブ41内を摺動して、磁石42の磁束線が電線43を切断して電流を発生させ、発光部材5を点灯させて内ドラム3の内部を照らすことを理解するであろう。
【0037】
図示されていないが、本発明の第1実施例では、発電モジュール4は、2つのばね(図示せず)をさらに含む。この2つのばねは、
図2中の矢印の方向に磁石42の両側にそれぞれ位置し、具体的には、各ばねの一端はガイドスリーブ41の一端にそれぞれ当接し、各ばねの他端は磁石42の一端にそれぞれ当接する。この2つのばねは、磁石42の摺動速度を遅くし、電線43が発生する電流をより均一にすることができ、発光部材5が明るくなったり暗くなったりすることをある程度避けることができる。また、当業者は、必要に応じて、ガイドスリーブ41と磁石42との間に1つのばねのみを設けることもできる。
【0038】
本発明の第2実施例において、
図3に示すように、上述した第1実施例とは異なって、発電モジュール4は、回路基板44をさらに含む。回路基板44は、電線43および発光部材5にそれぞれ電気的に接続され、かつ回路基板44も防水絶縁層を有する。好ましくは、回路基板44は電圧安定化および/または電流安定化回路基板であり、電線43によって生成された電流を受け取り、この電流に電圧安定化および/または電流安定化処理をした後に発光部材5に送って、発光部材5に安定した光を発生させるために利用される。さらに、回路基板44はまた、電線43が発生した電圧を発光部材5に必要な電圧に変換するための昇圧または降圧の機能を有してもよい。同様に、回路基板44は、電線43によって生成された電流を発光部材5に必要な電流に変換するために、電流の大きさを調整する機能を有してもよい。
【0039】
図には明示されていないが、回路基板44は、内ドラム3に固定接続される。
【0040】
本発明の第3実施例において、
図4に示すように、上述した第1実施例とは異なって、発電モジュール4は、回路基板44と蓄電池45とをさらに含む。電線43、蓄電池45、回路基板44および発光部材5は順に接続され、蓄電池45は電線43が発生した電気エネルギーを蓄積するためのものであり、回路基板44は、蓄電池45から出力した電流および/又は電圧を発光部材5に必要な電流/電圧に変換するためのものである。ここで、回路基板44および蓄電池45は、共に防水絶縁層を有し、蓄電池45は、リチウム電池、蓄電型キャパシタセル等のような任意の実現可能な電池であってもよい。
【0041】
あるいは、当分野の技術は、回路基板44を電線43に直接接続して、回路基板44が電線43から電気エネルギーを直接受け取るようにしてもよい。電線43が発生した電気エネルギーが多くなると、余分な電気エネルギーが蓄電池45によって蓄積される。蓄電池45は、電線43が発生した電気エネルギーが少ない時、回路基板44に電気エネルギーを伝送することができる。
【0042】
図示していないが、回路基板44と蓄電池45とは、それぞれ内ドラム3に固定接続される。
【0043】
以上の説明から、当業者が理解できるように、本発明の第1実施例、第2実施例、または本発明の第3実施例のいずれにおいても、発電モジュール4は、内ドラム3の回転中に電気エネルギーを発生させ、発光部材5を点灯させ、さらに内ドラム3の内部空間を照らし、内ドラム3の中の衣類の状況をユーザが明確に観察できるようにし、ユーザの使用体験を最適化する。また、発光部材5が内ドラム3とともに回転することにより、内ドラム3内の光線も一緒に回転し、鮮やかな灯火効果を得ることができる。同時に、本発明のドラム式洗濯機は、内ドラム3と外ドラム2または筐体1との間に電線を設置する問題も避ける。
【0044】
また、当業者であれば、必要に応じて、第1実施例、第2実施例、第3実施例におけるガイドスリーブ41を省略し、磁石42を内ドラム3に直接摺動可能に設置し、電線43を磁石42に近接させて設置してもよい。具体的には、内ドラム3に、磁石42と適合するシュートを設け、このシュートに磁石42を挿入する。内ドラム3が回転すると、磁石42がこのシュート内を摺動可能である。
【0045】
図5に示すように、本発明のパルセータ式洗濯機は、主に、筐体1と、外槽6(
図1のドラム式洗濯機の外ドラム2に対応)と、内槽7(
図1のドラム式洗濯機の内ドラム3に対応)とを含む。ここでは、外槽6は筐体1内に固定的に設けられ、内槽7は外槽6内に回転可能に設けられる。筐体1と外槽6と内槽7の3者間の接続関係は当業者にはよく知られているので、ここでは再び説明しない。
【0046】
引き続き
図5を参照すると、本発明のパルセータ式洗濯機は、同様に発電モジュール4と、発電モジュール4に電気的に接続される発光部材5を含む。また、発電モジュール4および発光部材5は共に、内槽7の周壁に設けられる。好ましくは、発電モジュール4および発光部材5は、内槽7の頂部に設けられる。
【0047】
さらに、発電モジュール4は、上述した第1実施例、第2実施例、および第3実施例のいずれかに記載した発電モジュールであってもよい。当業者であれば、必要に応じて、発光部材5を、超音波発生器、マイナスイオン発生器、ブラックライトなどの他の任意の実現可能な電気部材として設けることもできる。
【0048】
以上、図面に示す好ましい実施形態に関連して本発明の技術的解決策を説明したが、当業者であれば、本発明の保護範囲がこれらの具体的な実施形態に限定されないことは明らかである。本発明の原理から逸脱することなく、当業者は、関連する技術的特徴を同等に変更又は置換することができ、これらの変更又は置換後の技術的解決策は、本発明の保護範囲内に含まれるものである。
【符号の説明】
【0049】
1 筐体
2 外ドラム
3 内ドラム
4 発電モジュール
41 ガイドスリーブ
42 磁石
43 電線
44 回路基板
45 蓄電池
5 発光部材
6 外槽
7 内槽
【国際調査報告】