(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-25
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/51 20200101AFI20220715BHJP
A24F 40/57 20200101ALI20220715BHJP
【FI】
A24F40/51
A24F40/57
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021551852
(86)(22)【出願日】2021-04-13
(85)【翻訳文提出日】2021-08-31
(86)【国際出願番号】 KR2021004667
(87)【国際公開番号】W WO2021210900
(87)【国際公開日】2021-10-21
(31)【優先権主張番号】10-2020-0046259
(32)【優先日】2020-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、ウォン キョン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB14
4B162AB17
4B162AB23
4B162AB28
4B162AC06
4B162AC34
4B162AC50
4B162AD06
4B162AD12
4B162AD13
4B162AD15
4B162AD20
4B162AD23
(57)【要約】
エアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを生成するヒータ、エアロゾル生成装置のユーザとエアロゾル生成装置との距離を測定する近接センサ及びヒータ及び近接センサと電気的に連結され、近接センサによって測定された距離に基づいてヒータを制御するコントローラを含む、エアロゾル生成装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを生成するヒータと、
ユーザと前記エアロゾル生成装置との距離を測定する近接センサと、
前記ヒータ及び前記近接センサと電気的に連結され、前記近接センサによって測定された前記距離に基づいて前記ヒータを制御するコントローラと、
を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記近接センサは、ユーザの口部を認識し、前記口部と前記エアロゾル生成装置との距離を測定し、
前記コントローラは、前記口部と前記エアロゾル生成装置との距離に基づいて前記ヒータを制御するように構成される、
請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記近接センサは、物体との距離を測定するための距離センサと、
前記物体の形状を認識するイメージセンサと、
を含む、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記イメージセンサは、カメラを含み、
前記距離センサ及び前記イメージセンサは、一体型に形成される、
請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記イメージセンサは、前記カメラによって獲得されたイメージに基づいてユーザの口部を認識し、
前記距離センサは、赤外線光電方式を通じて前記口部との距離を測定する、
請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記コントローラは、前記近接センサによって測定された前記距離が基準値以下であるとき、前記ヒータを加熱するように構成される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記基準値は、7cm~13cm範囲である、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記コントローラは、前記ヒータを0℃~100℃範囲の温度に加熱するように構成される、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
ユーザの吸入を検知するパフセンサをさらに含み、
前記コントローラは、
前記距離が基準値以下であるとき、前記ヒータを第1温度に加熱し、
前記ヒータが前記第1温度に加熱された後、前記パフセンサによってユーザの吸入が検知されるとき、前記ヒータを第2温度に加熱するように構成される、
請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記第1温度は、前記第2温度よりも低い、請求項9に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記コントローラは、前記近接センサによって測定された前記距離が基準値を超過して基準時間の間、保持されるとき、前記ヒータの電源をオフ(off)に切り換えるように構成される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記基準値は、7cm~13cm範囲である、請求項11に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
前記基準時間は、20秒~50秒の範囲に該当する、請求項11に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項14】
前記近接センサが配置される本体と、
前記ユーザの口部と接触するマウスピースと、
をさらに含み、
前記近接センサは、前記ユーザが前記エアロゾル生成装置をパフするとき、前記近接センサが前記ユーザの口部に向かうように、前記マウスピースと隣接して配置される、
請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項15】
エアロゾル生成装置のヒータを制御する方法において、
前記エアロゾル生成装置の周辺でユーザの口部を認識する段階と、
前記認識されたユーザの口部と前記エアロゾル生成装置との距離を測定する段階と、
測定された前記距離に基づいて前記ヒータを制御する段階と、
を含む、エアロゾル生成装置のヒータを制御する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置に係り、さらに詳細には、ユーザとエアロゾル生成装置との距離に基づいてヒータを制御するエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる必要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではない、シガレットまたはカートリッジ内のエアロゾル生成物質を加熱することにより、エアロゾルを生成する方法に係わる需要が増加している。これにより、加熱式シガレットまたは加熱式カートリッジに係わる研究が活発に進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ユーザは、エアロゾル生成装置の本体にエアロゾル生成物質を装着した後(例えば、カートリッジを装着した後)、エアロゾル生成装置と口部とを接触させてエアロゾル生成装置から生成されたエアロゾルを吸い込むことができる。
【0004】
この際、エアロゾル生成装置のヒータの可動は、ユーザの最初パフ(puff)が検知されるとき、開始されうる。しかし、ヒータの加熱時間が短いので、最初パフ時に、ヒータの温度が十分に高くない。その場合、エアロゾル生成装置から生成されたエアロゾルの香味及び霧化量が減少しうる。
【0005】
これにより、最初パフ時にヒータの温度を十分に高い温度に加熱することができるエアロゾル生成装置を提供する必要性がある。
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は、前述したような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを生成するヒータ、ユーザとエアロゾル生成装置との距離を測定する近接センサ及びヒータ及び近接センサと電気的に連結され、近接センサによって測定された距離に基づいてヒータを制御するコントローラを含んでもよい。
【0008】
前記近接センサは、ユーザの口部を認識し、前記口部と前記エアロゾル生成装置との距離を測定し、前記コントローラは、前記口部と前記エアロゾル生成装置との距離に基づいて前記ヒータを制御するように構成されうる。
【0009】
前記近接センサは、物体との距離を測定するための距離センサ;及び前記物体の形状を認識するイメージセンサ;を含んでもよい。
【0010】
前記イメージセンサは、カメラを含み、前記距離センサ及び前記イメージセンサは、一体型に形成されうる。
【0011】
前記イメージセンサは、前記カメラによって獲得されたイメージに基づいて、ユーザの口部を認識し、前記距離センサは、赤外線光電方式を通じて口部との距離を測定することができる。
【0012】
前記コントローラは、前記近接センサによって測定された前記距離が基準値以下であるとき、前記ヒータを加熱するように構成されうる。
【0013】
前記基準値は、7cm~13cm範囲でもある。
【0014】
前記コントローラは、前記ヒータを0℃~100℃範囲の温度に加熱するように構成されうる。
【0015】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置は、ユーザの吸入を検知するパフセンサをさらに含むが、前記コントローラは、前記距離が基準値以下であるとき、前記ヒータを第1温度に加熱し、前記ヒータが前記第1温度に加熱された後、前記パフセンサによってユーザの吸入が検知されるとき、前記ヒータを第2温度に加熱するように構成されうる。
【0016】
前記第1温度は、前記第2温度よりも低い。
【0017】
前記コントローラは、前記近接センサによって測定された前記距離が基準値を超えて基準時間の間、保持されるとき、前記ヒータの電源をオフ(off)に切り換えるようにも構成される。
【0018】
前記基準値は、7cm~13cm範囲でもある。
【0019】
前記基準時間は、20秒~50秒の範囲に該当する。
【0020】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置は、前記近接センサが配置される本体;及びユーザの口部と接触するマウスピース;をさらに含むが、前記近接センサは、ユーザが前記エアロゾル生成装置をパフするとき、前記近接センサがユーザの口部に向かうように前記マウスピースと隣接して配置されうる。
【0021】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータを制御する方法は、前記エアロゾル生成装置周辺でユーザの口部を認識する段階;前記認識されたユーザの口部と前記エアロゾル生成装置との距離を測定する段階;及び測定された前記距離に基づいて前記ヒータを制御する段階;を含んでもよい。
【発明の効果】
【0022】
実施例は、ユーザとエアロゾル生成装置との距離に基づいて、ヒータを制御するエアロゾル生成装置を提供する。エアロゾル生成装置は、ユーザとの距離を測定するとき、ユーザの特定部分(例えば、口部)を検知してユーザの一部との距離を測定することができる。
【0023】
ユーザの特定部分が口部であるとき、エアロゾル生成装置は、口部とエアロゾル生成装置の距離に基づいて、ヒータを制御することができる。例えば、口部とエアロゾル生成装置との距離が所定値以下であるとき、ヒータは、加熱されうる。
【0024】
ユーザの最初パフ以前、ヒータが加熱されることにより、ヒータが予熱され、これにより、最初パフ時に十分な霧化量と豊富な香味を有する高品質のエアロゾルを発生させるのに適切な高温にヒータの温度を上昇させ、ユーザの満足度を向上させうる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】一実施例に係わるエアロゾル生成物質を保持する交換可能なカートリッジと、それを備えたエアロゾル生成装置の結合関係を概略的に示す分離斜視図である。
【
図2】
図1に示された実施例に係わるエアロゾル生成装置の例示的な一作動状態を示す斜視図である。
【
図3】
図1に示された実施例に係わるエアロゾル生成装置の例示的な他の作動状態を示す斜視図である。
【
図4】他の実施例に係わるカートリッジを備えたエアロゾル生成装置を説明するための図面である。
【
図5】実施例によるエアロゾル生成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図6】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の例示的な使用状態を示す斜視図である。
【
図7A】
図6に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置の斜視図である。
【
図7B】他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の斜視図である。
【
図8】一実施例に係わるエアロゾル生成装置でヒータを制御する方法に係わるフローチャートである。
【
図9】他の実施例に係わるエアロゾル生成装置でヒータを制御する方法に係わるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
実施例で使用される用語は、本実施例での機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に係わる技術者の意図、判例、または新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本実施例で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本実施例の全般にわたる内容とを基に定義されねばならない。
【0027】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「包含」または「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載の「…部」、「…モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0028】
一方、本明細書で使用された用語は、実施例を説明するためのものであり、本実施例を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形表現は、特に言及しない限り、複数形も含む。
【0029】
ここで使用されたように、要素のリストに先行される「~のうち、少なくとも1つ」のような表現は、要素の全体リストを修飾するものであり、そのリストの個別要素を修飾するものではない。例えば、「a、b、及びcのうち、少なくとも1つ」のような表現は、A単独、b単独、c単独、a及びb、a及びc、b及びc、または、A、b、及びcを含むと理解されねばならない。
【0030】
ある要素や層が「上に」、「上に」、「連結された」または「結合された」に言及されるとき、その要素や層は、他の要素や層に直接(または直ぐ)上に、上に、連結されるか、または結合されており、または介入する要素または層が存在するものと理解されうる。逆に、ある要素が他の要素または層に「直ぐ上に」、「真上に」、「直接連結され」または「直接に結合され」ていると記載された場合、他の要素や層の介入がないということを意味する。明細書全般にわたって同じ参照符号は、同じ要素を意味する。
【0031】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0032】
図1は、一実施例に係わるエアロゾル生成物質を保持する交換可能なカートリッジと、それを備えたエアロゾル生成装置との結合関係を概略的に示す分離斜視図である。
【0033】
図1に示された実施例に係わるエアロゾル生成装置5は、エアロゾル生成物質を保持するカートリッジ20と、カートリッジ20を支持する本体10と、を含む。
【0034】
カートリッジ20は、内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で本体10に結合可能である。カートリッジ20の一部が本体10の収容空間19に挿入されることで、カートリッジ20が本体10に装着されうる。すなわち、カートリッジ20は、本体と装着脱装可能である。
【0035】
カートリッジ20は、例えば、液状や、固状や、気状や、ゲル(gel)状のうち、いずれか1つの状態を有するエアロゾル生成物質を保持する。エアロゾル生成物質は、液状組成物を含んでもよい。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であり、非タバコ物質を含む液体でもある。
【0036】
液状組成物は、例えば、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、及びビタミン混合物のうち、いずれか1つの成分や、これら成分の混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物香成分などを含むが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それに制限されない。また液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0037】
例えば、液状組成物は、ニコチン塩が添加された任意の重量比のグリセリン及びプロピレングリコール溶液を含んでもよい。液状組成物には、2種以上のニコチン塩が含まれうる。ニコチン塩は、ニコチンに有機酸または無機酸を含む適切な酸を添加することで形成されうる。ニコチンは、自然に発生するニコチンまたは合成ニコチンであって、液状組成物の総溶液重量に対する任意の適切な重量の濃度を有することができる。
【0038】
ニコチン塩の形成のための酸は、血中ニコチン吸収速度、エアロゾル生成装置5の作動温度、香味または風味、溶解度などを考慮して適切に選択されうる。例えば、ニコチン塩の形成のための酸は、安息香酸、乳酸、サリチル酸、ラウリン酸、ソルビン酸、レブリン酸、ピルビン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、バレリン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、クエン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、サッカリン酸、マロン酸または、リンゴ酸で構成された群から選択される単独の酸または前記群から選択される2以上の酸の混合でもあるが、それらに限定されない。
【0039】
カートリッジ20は、本体10から伝達される電気信号または無線信号などによって作動することで、カートリッジ20の内部のエアロゾル生成物質の相(phase)を気体の相に変換して、エアロゾル(aerosol)を発生させる機能を行う。エアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子と空気とが混合された状態の気体を意味する。
【0040】
例えば、カートリッジ20は、本体10から電気信号を供給されてエアロゾル生成物質を加熱するか、超音波振動方式を利用するか、誘導加熱方式を利用することで、エアロゾル生成物質の相を変換することができる。他の例として、カートリッジ20が自体電力源を含む場合には、本体10からカートリッジ20に伝達される電気的な制御信号や無線信号によって、カートリッジ20が作動することでエアロゾルを発生させうる。
【0041】
カートリッジ20は、内部にエアロゾル生成物質を収容する液体保存部21と、液体保存部21のエアロゾル生成物質をエアロゾルに変換する機能を遂行する霧化器(atomizer)を含んでもよい。
【0042】
液体保存部21が内部に「エアロゾル生成物質を収容する」ということは、液体保存部21が容器(container)の用途のようにエアロゾル生成物質を単に入れる機能を行うことと、液体保存部21の内部に、例えば、スポンジ(sponge)や綿や布地や多孔性セラミック構造体のようなエアロゾル生成物質を含浸(含有)する要素を含むことを意味する。
【0043】
霧化器は、例えば、エアロゾル生成物質を吸収してエアロゾルに変換するための最適の状態に保持する液体伝達手段(例えば、ウィック(wick))と、液体伝達手段を加熱してエアロゾルを発生させるヒータと、を含む。
【0044】
液体伝達手段は、例えば、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックのうち、少なくとも1つを含んでもよい。
【0045】
ヒータは、電気抵抗を使用して熱を発生させることで、液体伝達手段に伝達されるエアロゾル生成物質を加熱するために、銅、ニッケル、タングステンなどの金属素材を含んでもよい。ヒータは、例えば、金属熱線(wire)、金属熱板(plate)、セラミック発熱体などによって具現され、ニクロム線のような素材を用いて伝導性フィラメントに具現されるか、液体伝達手段に巻かれるか、液体伝達手段に隣接して配置されうる。
【0046】
また、霧化器は、別途の液体伝達手段を使用せず、エアロゾル生成物質を吸収してエアロゾルに変換するための最適の状態に保持する機能と、エアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを発生させる機能をいずれも遂行するメッシュ状(mesh shape)や板状(plate shape)の発熱体によって具現されうる。
【0047】
カートリッジ20の内部に収容されたエアロゾル生成物質を外部から視覚的に確認することができるように、カートリッジ20の液体保存部21は、少なくとも一部が透明な素材を含んでもよい。液体保存部21は、本体10に結合するとき、本体10の溝11に挿入されるように、液体保存部21から突出する突出窓21aを含む。マウスピース22及び液体保存部21の全体が透明なプラスチックやガラスなどの素材によって製作され、液体保存部21の一部に該当する突出窓21aのみ透明な素材によっても製作される。
【0048】
本体10は、収容空間19の内側に配置された接続端子10tを含む。本体10の収容空間19にカートリッジ20の液体保存部21が挿入されれば、本体10は、接続端子10tを通じてカートリッジ20に電力を提供するか、カートリッジ20の作動と係わる信号をカートリッジ20に供給することができる。
【0049】
カートリッジ20の液体保存部21の一端部には、マウスピース22が結合される。マウスピース22は、エアロゾル生成装置5のユーザの口腔に挿入される部分である。マウスピース22は、液体保存部21内部のエアロゾル生成物質から発生したエアロゾルを外部に排出する排出孔22aを含む。
【0050】
本体10には、スライダ7が本体10に対して移動可能に結合される。スライダ7は、本体10に対して移動することで、本体10に結合されたカートリッジ20のマウスピース22の少なくとも一部を覆うか、マウスピース22の少なくとも一部を外部に露出させる機能を遂行する。スライダ7は、カートリッジ20の突出窓21aの少なくとも一部を外部に露出させる長孔7aを含む。
【0051】
スライダ7は、内部が空いており、両端部が開放された筒状を有する。スライダ7の構造は、図面に図示されたように筒状に制限されるものではなく、本体10の縁部に結合された状態を保持しながら、本体10に対して移動可能なクリップ状の断面形状を有する折り曲げられた板の構造や、湾曲された円弧状の断面形状を有する曲がった半円筒状などの構造を有することができる。
【0052】
スライダ7は、本体10とカートリッジ20に対するスライダ7の位置を保持するための磁性体を含む。磁性体は、永久磁石や、鉄、ニッケル、コバルト、またはそれらの合金のような素材を含んでもよい。
【0053】
磁性体は、スライダ7の内部空間を挟んで互いに対向する2つの第1磁性体8aと、スライダ7の内部空間を挟んで互いに対向する2つの第2磁性体8bと、を含む。第1磁性体8aと第2磁性体8bは、スライダ7の移動方向、すなわち、本体10が延びる方向である本体10の長手方向に沿って互いに離隔して配置される。
【0054】
本体10は、スライダ7が本体10に対して移動する間、スライダ7の第1磁性体8aと、第2磁性体8bが移動する経路上に配置された固定磁性体9と、を含む。本体10の固定磁性体9も、収容空間19を挟んで互いに対向するように2つが設けられうる。
【0055】
スライダ7の位置によって、固定磁性体9と第1磁性体8a、または固定磁性体9と第2磁性体8bとの間で作用する磁力によって、スライダ7は、マウスピース22の端部を覆うか、露出させる位置に安定して保持されうる。
【0056】
本体10は、スライダ7が本体10に対して移動する間、スライダ7の第1磁性体8aと第2磁性体8bの移動する経路上に配置される位置変化検知センサ3を含む。位置変化検知センサ3は、例えば、磁場の変化を検知して信号を発生させるホール効果(hall effect)を用いたホールセンサ(hall IC)を含んでもよい。
【0057】
上述した実施例に係わるエアロゾル生成装置5において、本体10とカートリッジ20とスライダ7は、長手方向を横切る方向における断面形状がほぼ長方形であるが、実施例は、そのようなエアロゾル生成装置5の形状によって制限されない。エアロゾル生成装置5は、例えば、円形や、楕円形や、正方形や、さまざまな形態の多角形の断面形状を有してもよい。また、エアロゾル生成装置5が長手方向に延びるとき、必ずしも直線的に延びる構造によって制限されるものではなく、ユーザが手で把持しやすく、例えば、流線形に湾曲されるか、特定領域で予め決定され角度に折り曲げられず、長く延びうる。
【0058】
図2は、
図1に示された実施例に係わるエアロゾル生成装置の例示的な一作動状態を示す斜視図である。
【0059】
図2では、スライダ7が本体10と結合されたカートリッジのマウスピース22の端部を覆う位置に移動した作動状態が図示された。スライダ7がマウスピース22の端部を覆う位置に移動した状態では、マウスピース22が外部の異物から安全に保護されて清潔な状態に保持されうる。
【0060】
ユーザは、スライダ7の長孔7aを通じてカートリッジの突出窓21aを視覚的に確認することで、カートリッジが保持するエアロゾル生成物質の残量を確認することができる。ユーザは、エアロゾル生成装置5を使用するために、スライダ7を本体10の長手方向に移動させうる。
【0061】
図3は、
図1に示された実施例に係わるエアロゾル生成装置の例示的な他の作動状態を示す斜視図である。
【0062】
図3では、スライダ7が本体10と結合されたカートリッジのマウスピース22の端部を外部に露出させる位置に移動した作動状態が図示された。スライダ7がマウスピース22の端部を外部に露出させる位置に移動した状態でユーザが自分の口腔にマウスピース22を挿入してマウスピース22の排出孔22aを通じて排出されるエアロゾルを吸い込むことができる。
【0063】
スライダ7がマウスピース22の端部を外部に露出させる位置に移動した状態でも、スライダ7の長孔7aを通じてカートリッジの突出窓21aが外部に露出されるので、ユーザが、カートリッジが保持するエアロゾル生成物質の残量を視覚的に確認することができる。
【0064】
図4は、他の実施例に係わるカートリッジを備えたエアロゾル生成装置を説明するための図面である。
【0065】
図4を参考にすれば、エアロゾル生成装置6は、
図1ないし
図3で説明されたエアロゾル生成装置5と異なって、スライダ7を含まない。したがって、エアロゾル生成装置6は、前述したカートリッジ20及び本体10のみの結合によって具現される。カートリッジ20の突出窓21aが本体10に挿入されることで、カートリッジ20と本体10との結合が完了される。
【0066】
エアロゾル生成装置6には、スライダ7を備えていないので、エアロゾル生成装置6は、
図1ないし
図3で説明された固定磁性体9、位置変化検知センサ3のようなホールセンサに係わる構成を備えない。しかし、エアロゾル生成装置6は、ホールセンサに係わる構成を除いた、
図1ないし
図3を参照して説明されたエアロゾル生成装置5の他の構成を具備することができる。
【0067】
エアロゾル生成装置6は、パフ(puff)センサのような手段を用いてエアロゾル生成装置6の電源オン/電源オフを制御することができる。パフセンサは、エアロゾル生成装置6内部の気流を検知することができる。パフセンサがしきい値を超える気流(例えば、気圧)を検知すれば、ユーザのパフが開始されたと見なされ、エアロゾル生成装置6の電源がターンオン(turn on)になる。一方、パフセンサは、特定方向の気流だけ検知するように予め設定されていてもよいが、それに制限されない。
【0068】
すなわち、
図1ないし
図3の実施例で説明されたエアロゾル生成装置5でのスライダ7を用いた電源オン/電源オフの制御の代りに、エアロゾル生成装置6は、ユーザの吸入行為を検知するパフセンサの動作を開始させうる。したがって、ユーザの操作動作(例えば、電源ボタン押し)なしにも、エアロゾル生成装置6の動作が開始されうる。エアロゾル生成装置6の動作が開始されるということは、バッテリからヒータに電力が供給されることを意味する。但し、
図4に図示された実施例は、上述したところによって制限されず、電源ボタンによっても、エアロゾル生成装置6の動作が開始されうる。
【0069】
以下で説明されるエアロゾル生成装置は、
図1ないし
図4で説明された実施例でのどのようなエアロゾル生成装置(5または6)にも該当しうる。
【0070】
図5は、一実施例によるエアロゾル生成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0071】
図5を参照すれば、エアロゾル生成装置400は、バッテリ410、ヒータ420、センサ430、ユーザインターフェース440、メモリ450及びコントローラ460を含んでもよい。しかし、エアロゾル生成装置400の内部構造は、
図5に図示されたところに限定されない。すなわち、エアロゾル生成装置400の設計によって、
図5に図示されたハードウェア構成のうち、一部が省略されるか、新たな構成がさらに追加されうるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0072】
一方、
図5のエアロゾル生成装置400は、
図1ないし
図3で説明されたエアロゾル生成装置5に該当するか、または、
図4で説明されたエアロゾル生成装置6に該当するが、それらに制限されず、他の構造を有するデバイスでもある。
【0073】
一実施例において、エアロゾル生成装置400は、本体だけで構成され、その場合、エアロゾル生成装置400に含まれたハードウェア構成は、本体に位置する。他の実施例において、エアロゾル生成装置400は、本体及びカートリッジで構成され、エアロゾル生成装置400に含まれたハードウェア構成は、本体及びカートリッジに分けられて位置しうる。または、エアロゾル生成装置400に含まれたハードウェア構成のうち、少なくとも一部は、本体及びカートリッジそれぞれに位置してもよい。
【0074】
以下、エアロゾル生成装置400に含まれた各構成が位置する空間を限定せず、各構成の動作について説明する。
【0075】
バッテリ410は、エアロゾル生成装置400の動作に用いられる電力を供給する。すなわち、バッテリ410は、ヒータ420が加熱されうるように電力を供給することができる。また、バッテリ410は、エアロゾル生成装置400内に備えられた他のハードウェア構成、すなわち、センサ430、ユーザインターフェース440、メモリ450及びコントローラ460の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ410は、充電可能なバッテリであるか、使い捨てバッテリである。例えば、バッテリ410は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリでもあるが、それに制限されない。
【0076】
ヒータ420は、コントローラ460の制御によってバッテリ410から電力を供給される。ヒータ420は、バッテリ410から電力を供給され、エアロゾル生成装置400に挿入されたシガレットを加熱するか、エアロゾル生成装置400に装着されたカートリッジを加熱することができる。
【0077】
ヒータ420は、エアロゾル生成装置400の本体に位置する。または、エアロゾル生成装置400が本体及びカートリッジで構成される場合、ヒータ420は、カートリッジに位置する。ヒータ420がカートリッジに位置する場合、ヒータ420は、本体及びカートリッジのうち、少なくともいずれか1箇所に位置したバッテリ410から電力を供給されうる。
【0078】
ヒータ420は、任意の適した電気抵抗性物質によって形成されうる。例えば、適した電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、錫、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属または金属合金でもあるが、それらに制限されない。また、ヒータ420は、金属熱線(wire)、導電性トラック(track)が配置された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などによって具現されるが、それらに制限されない。
【0079】
一実施例において、ヒータ420は、カートリッジに含まれた構成でもある。カートリッジは、ヒータ420、液体伝達手段及び液体保存部を含んでもよい。液体保存部に収容されたエアロゾル生成物質は、液体伝達手段に移動し、ヒータ420は、液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを発生させうる。例えば、ヒータ420は、ニッケルクロムのような素材を含み、液体伝達手段に巻かれるか、液体伝達手段に隣接して配置されうる。
【0080】
また、ヒータ420は、エアロゾル生成装置400に含まれた構成でもある。カートリッジがエアロゾル生成装置400に装着された後、カートリッジの液体保存部に収容されたエアロゾル生成物質が液体伝達手段に移動することができる。この際、エアロゾル生成装置400に含まれたヒータ420は、液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質を加熱することができる。
【0081】
他の実施例において、ヒータ420は、エアロゾル生成装置400の収容空間に挿入されたシガレットを加熱することができる。エアロゾル生成装置400の収容空間にシガレットが収容されることにより、ヒータ420は、シガレットの内部及び/または、外部に位置することができる。これにより、ヒータ420は、シガレット内のエアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを発生させうる。
【0082】
一方、ヒータ420は、誘導加熱式ヒータでもある。ヒータ420は、シガレットまたは、カートリッジを誘導加熱方式で加熱するための導電性コイルを含み、シガレットまたはカートリッジには、誘導加熱式ヒータによって加熱されうるサセプタが含まれうる。
【0083】
エアロゾル生成装置400は、少なくとも1つのセンサ430を含んでもよい。少なくとも1つのセンサ430でセンシングされた結果は、コントローラ460に伝達され、センシング結果によって、コントローラ460は、ヒータの動作制御(例えば、PWM(pulse width modulation)のデューティー比(duty ratio)またはデューティーサイクル(duty cycle)の制御)、喫煙の制限、シガレット(または、カートリッジ)の挿入有/無の判断、お知らせ表示のような多様な機能が行われるように、エアロゾル生成装置400を制御することができる。例えば、コントローラ460は、パフセンサによるセンシング結果に基づいてエアロゾルの生成を制御することができる。
【0084】
例えば、少なくとも1つのセンサ430は、パフセンサを含んでもよい。パフセンサは、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化及び圧力変化のうち、いずれか1つに基づいてユーザのパフを検知することができる。
【0085】
パフセンサは、ユーザのパフの開始タイミング及び終了タイミングを検出し、コントローラ460は、検出されたパフの開始タイミング及び終了タイミングによってパフ期間(puff period)及び非パフ(non-puff)期間を判断することができる。
【0086】
また、少なくとも1つのセンサ430は、温度検知センサを含んでもよい。温度検知センサは、ヒータ420(または、エアロゾル生成物質)が加熱される温度を検知することができる。エアロゾル生成装置400は、ヒータ420の温度を検知する別途の温度検知センサを含むか、別途の温度検知センサを含む代わりに、ヒータ420自体が温度検知センサの役割を行う。または、ヒータ420が温度検知センサの役割を行うと共に、エアロゾル生成装置400に別途の温度検知センサがさらに含まれうる。
【0087】
また、少なくとも1つのセンサ430は、位置変化検知センサを含んでもよい。位置変化検知センサは、本体に対して移動可能に結合されたスライダの位置変化を検知することができる。
【0088】
また、少なくとも1つのセンサ430は、近接センサ、加速度センサ、ジャイロスコープセンサ及びモーションセンサのうち、少なくとも1つ以上を含んでもよい。一方、実施例に係わるエアロゾル生成装置は、前述したセンサのうち、少なくとも2つ以上のセンサでセンシングされる情報を組み合わせて活用することができる。
【0089】
ユーザインターフェース440は、ユーザにエアロゾル生成装置400の状態に係わる情報を提供することができる。ユーザインターフェース440は、視覚情報を出力するディスプレイまたはランプ、触覚情報を出力するモータ、音情報を出力するスピーカ、ユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力する入/出力(I/O)インターフェーシング手段(例えば、ボタンまたはタッチスクリーン)とデータ通信を行うか、充電電力を供給されるための端子、外部デバイスと無線通信(例えば、WI-FI, WI-FI Direct, Bluetooth, NFC(Near-Field Communication)など)を行うための通信インターフェーシングモジュールなどの多様なインターフェーシング手段を含んでもよい。
【0090】
但し、エアロゾル生成装置400には、前記例示された多様なユーザインターフェース440の例示のうち、一部のみが取捨選択されて具現されてもよい。
【0091】
メモリ450は、エアロゾル生成装置400内で処理される各種データを保存するハードウェアであり、メモリ450は、コントローラ460で処理されたデータ及び処理されるデータを保存することができる。メモリ450は、DRAM(dynamic random access memory), SRAM(static random access memory)のようなRAM(random access memory), ROM(read-only memory), EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)などの多様な種類によって具現される。
【0092】
メモリ450には、エアロゾル生成装置400の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル、少なくとも1つの電力プロファイル及びユーザの喫煙パターンに係わるデータなどが保存されうる。
【0093】
コントローラ460は、エアロゾル生成装置400の全般的な動作を制御するハードウェアである。コントローラ460は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによって具現されてもよいということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0094】
コントローラ460は、少なくとも1つのセンサ430によってセンシングされた結果を分析し、後続して行われる処理を制御する。
【0095】
コントローラ460は、少なくとも1つのセンサ430によってセンシングされた結果に基づいて、ヒータ420の動作が開始または終了されるように、ヒータ420に供給される電力を制御することができる。また、コントローラ460は、少なくとも1つのセンサ430によってセンシングされた結果に基づいて、ヒータ420が所定の温度まで加熱されるか、適切な温度を保持するようにヒータ420に供給される電力の量及び電力が供給される時間を制御することができる。
【0096】
一実施例において、コントローラ460は、エアロゾル生成装置400に対するユーザ入力を受信した後、ヒータ420の動作を開始するためにヒータ420のモードを予熱モードに設定することができる。また、コントローラ460は、パフ検知センサを用いてユーザのパフを検知した後、ヒータ420のモードを、予熱モードから動作モードに切り替えることができる。また、コントローラ460は、パフ検知センサを用いてパフ回数をカウントした後、パフ回数が既設定の回数に到逹すれば、ヒータ420に電力供給を中断する。
【0097】
コントローラ460は、少なくとも1つのセンサ430によってセンシングされた結果に基づいて、ユーザインターフェース440を制御することができる。例えば、パフ検知センサを用いて、パフ回数をカウントした後、パフ回数が既設定の回数に到逹すれば、コントローラ460は、ランプ、モータ及びスピーカのうち、少なくともいずれか1つを用いて、ユーザにエアロゾル生成装置400がすぐ終了するということを予告する。
【0098】
一方、
図5には、図示されていないが、エアロゾル生成装置400は、別途のクレードルと共に、エアロゾル生成システムを構成することもできる。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置400のバッテリ410を充電するのに利用されうる。例えば、エアロゾル生成装置400は、クレードル内部の収容空間に収容された状態で、クレードルのバッテリから電力を供給されてエアロゾル生成装置400のバッテリ410を充電することができる。
【0099】
一実施例は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態でも具現されうる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセスされうる任意の可用媒体であり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含むことができる。コンピュータ記録媒体は、コンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他データのような情報の保存のための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他送信メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0100】
図6は、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置1000の斜視図である。
【0101】
エアロゾル生成装置1000は、近接センサ1100を含んでもよい。
図1ないし
図5を参照して前述したエアロゾル生成装置5、6、400の構成要素は、後述するエアロゾル生成装置1000に含まれ、前述した構成のうち、同じ構成に係わる図面符号は、同様に記述される。
【0102】
近接センサ1100は、周辺物体の有無及び/または距離を電磁界または赤外線などを用いて機械的接触なしに検出するセンサを言う。例えば、
図6を参照すれば、近接センサ1100は、ユーザがエアロゾル生成装置1000を把持するとき、ユーザとエアロゾル生成装置1000との距離を測定することができる。
【0103】
近接センサ1100は、ユーザの所定部分(例えば、口、鼻、指など)との距離を測定する。例えば、近接センサ1100は、ユーザの口部を認識し、口部とエアロゾル生成装置1000との距離を測定することができる。近接センサ1100は、ユーザの口部のような身体の所定部分が認識されるときのみ、所定部分との距離を測定するように設定されうる。
【0104】
近接センサ1100によって測定された距離に係わる情報がコントローラ(
図5)460に送信されうる。近接センサ1100がユーザの口部を認識していない場合、近接センサ1100は、エアロゾル生成装置1000と検知された物体との距離を測定しない。
【0105】
近接センサ1100は、物体との距離を測定するための距離センサ1101及び物体の形状を認識するイメージセンサ1102を含んでもよい。
【0106】
距離センサ1101は、赤外線光電方式を使用することで、物体との距離を測定することができる。例えば、距離センサ1101は、850nm、880nm、940nmなどの波長を有する近赤外線を放出する光源及び光源から放出された後、物体によって反射された近赤外線を収容する受光部を含んでもよい。距離センサ1101は、受光部に受容される近赤外線の強度の変化を通じて物体と距離センサ1101とを含むエアロゾル生成装置1000の距離を測定することができる。
【0107】
イメージセンサ1102は、物体のイメージを獲得するためのカメラを含んでもよい。イメージセンサ1102は、カメラによって獲得されたイメージに基づいて物体を認識することができる。イメージセンサ1102は、獲得されたイメージと既保存のイメージをと比較することにより、物体を認識することができる。
【0108】
カメラから獲得されたイメージは、コントローラ460に保存されうる。カメラ内には、CMOSイメージセンサあるいはCCDイメージセンサが配置されうる。獲得されたイメージと既保存のイメージとの比較段階は、イメージセンサ1102またはコントローラ460で遂行されうる。この際、既保存のイメージは、ユーザの口部でもある。
【0109】
エアロゾル生成装置1000のコントローラ460は、ヒータ420(
図5)及び近接センサ1100と電気的に連結されうる。コントローラ460は、近接センサ1100によって測定された距離に基づいてヒータ420を制御することができる。コントローラ460は、近接センサ1100によって測定された距離が所定値以下であるとき、ヒータ420を加熱することができる。
【0110】
例えば、近接センサ1100によって測定されたエアロゾル生成装置1000とユーザとの距離が7cm~13cmの範囲内における基準値以下であるとき、コントローラ460は、ヒータ420の加熱を開始することができる。この際、コントローラ460は、ヒータ420を、0℃~約100℃の温度に加熱することができる。
【0111】
さらに詳細には、近接センサ1100によってユーザ身体の所定部分が認識されたとき、エアロゾル生成装置1000とユーザとの距離が測定されうる。例えば、近接センサ1100によって、ユーザの口部が認識されるとき、近接センサ1100は、エアロゾル生成装置1000と口部との距離を測定することができる。距離が7cm~13cmの範囲内で基準値以下であるとき、コントローラ460は、ヒータ420を加熱することができる。
【0112】
距離に基づいてヒータ420が加熱されることにより、ユーザがエアロゾル生成装置1000を使用して最初パフを行う以前に、ヒータ420が加熱されうる。これにより、エアロゾル生成装置1000の最初パフ時に十分な量の霧化量及び豊富な香味が発生し、ユーザは、エアロゾル生成装置1000で最初パフから満足感を感じることができる。
【0113】
エアロゾル生成装置1000は、ユーザの吸入を検知するパフセンサ1200をさらに含んでもよい。パフセンサ1200は、エアロゾル生成装置1000内部の気流変化を測定することができる。例えば、ユーザがエアロゾル生成装置1000で生成されたエアロゾルを吸い込むとき、パフセンサ1200は、エアロゾル生成装置1000内部の気流変化によってユーザのパフを検知することができる。
【0114】
コントローラ460は、近接センサ1100によって測定された距離が基準値以下であるとき、ヒータ420を第1温度に加熱することができる。以後、パフセンサ1200によって、ユーザの吸入が検知されるとき、コントローラ460は、ヒータ420を第2温度に加熱することができる。この際、第1温度は、第2温度よりも低い。
【0115】
例えば、ユーザがエアロゾル生成装置1000を使用するために、ユーザの口部にエアロゾル生成装置1000を近接させうる。近接センサ1100は、エアロゾル生成装置1000とユーザの口部との距離を測定する。距離が所定の距離である7cm~13cmの範囲内で基準値以下であるとき、コントローラ460は、ヒータ420を0℃~100℃範囲の第1温度に加熱することができる。
【0116】
ヒータ420が第1温度に加熱された後、パフセンサ1200は、ユーザの吸入によるエアロゾル生成装置1000内部の気流変化を測定することができる。パフセンサ1200がユーザの吸入を検知するとき、コントローラ460は、ヒータ420を100℃~200℃範囲の第2温度に加熱する。第2温度は、第1温度よりも高温である。
【0117】
近接センサ1100によって測定された距離に基づいて、第1温度に予熱されたヒータ420は、第2温度にさらに早く加熱され、最初パフ時にも、十分な量の霧化量及び豊富な香味が発生しうる。
【0118】
コントローラ460は、近接センサ1100によって測定された距離が基準値を超え、基準値を超えた距離が所定時間保持されるとき、ヒータ420の電源をオフ(off)に切り換える。すなわち、コントローラ460は、エアロゾル生成装置1000及びユーザの口部との距離に基づいて、ヒータ420の加熱動作及び電力を制御することができる。
【0119】
例えば、ユーザがエアロゾル生成装置1000を使用した後、ユーザの口部からエアロゾル生成装置1000を離隔させうる。近接センサ1100は、エアロゾル生成装置1000とユーザの口部との距離を測定することができる。距離が7cm~13cm範囲内で基準値超過と測定され、基準値を超過した距離が20秒~50秒の範囲内で基準時間保持されるとき、コントローラ460は、ヒータ420を遮断することができる。
【0120】
距離によって、ヒータ420の電源が自動的にオフに転換されることにより、エアロゾル生成装置1000の不要な作動を防止し、ユーザの便宜性が向上することができる。
【0121】
図7Aは、
図6に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置1000の斜視図である。
【0122】
エアロゾル生成装置1000は、本体1010に配置される近接センサ1100及びユーザの口部と接触するマウスピース1020を含んでもよい。マウスピース1020は、本体1010と一体型に形成されうる。この際、マウスピース1020は、本体1010と長手方向に沿って平行に配列されうる。
【0123】
近接センサ1100は、エアロゾル生成装置1000が使用されるとき、ユーザの口部に近く配置されるように、マウスピース1020と隣接して配置されうる。近接センサ1100は、ユーザがマウスピース1020をパフするとき、ユーザと非接触の位置に配置されうる。
【0124】
近接センサ1100は、本体1010の一面に形成されうる。近接センサ1100は、本体1010の一面から所定距離突設されうる。近接センサ1100が本体1010の一面から所定距離突設され、マウスピース1020と隣接して配置されることにより、近接センサ1100は、ユーザがエアロゾル生成装置1000を使用するために、エアロゾル生成装置1000のマウスピース1020を口部に近接させるとき、ユーザの口部に向かうことができる。
【0125】
マウスピース1020には、パフセンサ1200が配置されうる。パフセンサ1200は、マウスピース1020を通じて排出されるエアロゾルの流れを検知することで、ユーザのパフを検知することができる。
【0126】
近接センサ1100及びパフセンサ1200は、コントローラ460と電気的に連結され、距離に係わる情報及びパフに係わる情報をコントローラ460に送信することができる。コントローラ460は、距離に係わる情報及びパフに係わる情報のうち、少なくとも1つに基づいて、エアロゾル生成装置1000の内部構成要素を制御することができる。
【0127】
図7Bは、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置1000の斜視図である。
【0128】
図7Bに図示されたように、マウスピース1020は、エアロゾル生成装置1000の本体1010の上部面から延設される。ユーザは、口部をマウスピース1020に接触させて生成されたエアロゾルを吸い込むことができる。
【0129】
近接センサ1100は、エアロゾル生成装置1000の上部面でマウスピース1020に隣接して配置されうる。マウスピース1020及び近接センサ1100は、本体1010の上部面に配置されうる。近接センサ1100がマウスピース1020と共に、本体1010の上部面に配置されることにより、近接センサ1100は、ユーザがエアロゾル生成装置1000を使用するために、エアロゾル生成装置1000のマウスピース1020を口部に近接させるとき、ユーザの口部に向かうことができる。
【0130】
図8は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置のヒータを制御する方法に係わるフローチャートである。
【0131】
図8を参照すれば、エアロゾル生成装置のヒータの制御方法は、前述したエアロゾル生成装置において時系列的に処理される段階で構成される。したがって、以下で省略された内容であっても、
図1ないし
図7のエアロゾル生成装置について記述された内容は、
図8の方法にも適用されうる。
【0132】
S2001段階において、エアロゾル生成装置の近接センサは、ユーザの口部が認識されるか否かを判断する。この際、口部の認識は、近接センサ内部のイメージセンサによって遂行されうる。近接センサによって、ユーザの口部が認識される場合、S2001段階に後続して、S2002段階が遂行される。近接センサによって、ユーザの口部が認識されない場合、S2001段階が反復的に遂行されうる。
【0133】
S2002段階において、近接センサは、ユーザの口部とエアロゾル生成装置との距離を測定し、コントローラは、近接センサによって測定された距離が所定値(例えば、基準値)以下であるかを判断する。
【0134】
例えば、所定値は、10cmに設定されるが、それに制限されるものではない。この際、近接センサによって測定された距離が10cm以内であるとき、S2003段階に進入する。距離が10cm超過と判断すれば、コントローラは、距離が10cm以内と判断されるまで、S2001段階及びS2002段階を反復遂行することができる。代案として、S2002段階において、距離が10cm超過と判断されれば、前記方法は、S2001段階に戻る前に、S2002段階を所定時間繰り返してもよい。また、10cmを超過する距離が既設定の基準時間保持されれば、コントローラは、ヒータの電源をオフ(off)に切り換えることができる。
【0135】
S2003段階において、コントローラは、近接センサによって測定された距離に基づいてヒータを制御する。例えば、コントローラは、近接センサによって測定された距離が所定値以下であるとき、ヒータを加熱することができる。
【0136】
一方、
図8で説明した実施例は、例示的なものであって、それに制限されるものではない。例えば、S2001段階とS2002段階との順序は、変更されうる。
【0137】
図9は、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置でヒータを制御する方法に係わるフローチャートである。
【0138】
S2001段階において、エアロゾル生成装置の近接センサは、ユーザの口部が認識されるか否かを判断する。ユーザの口部が認識される場合、S2002段階が遂行される。
【0139】
S2002段階において、近接センサは、ユーザの口部とエアロゾル生成装置との距離を測定し、コントローラは、近接センサによって測定された距離が所定値(例えば、基準値)以下であるかを判断する。S2002段階において、測定された距離が所定値以下であると判断される場合、S2004段階が遂行される。
【0140】
S2004段階において、ヒータは、第1温度に加熱されうる。S2005段階において、ユーザのパフが検知されるか否か(すなわち、ユーザによってエアロゾル生成装置が使用されるか否か)が判断されうる。この際、ユーザのパフは、パフセンサによって検知され、パフが検知される場合、S2006段階が遂行されうる。
【0141】
S2006段階において、ヒータは、第2温度に加熱されうる。第2温度は、第1温度よりも高い。S2005段階において、ヒータが第1温度に予め予熱されることにより、ヒータは、第2温度にさらに早く加熱されうる。
【0142】
本実施例に係わるエアロゾル生成装置は、最初パフ前に、ヒータが所定温度に予熱されるようにヒータを制御することができる。これにより、最初パフから、ヒータを高温に加熱して十分な霧化量及び豊富な風味を有する高品質のエアロゾルを生成することで、ユーザの満足度を向上させうる。
【0143】
コントローラ460のように図面でブロック図によって表現される構成要素、要素、モジュールまたはユニット(総じて、この段落の「構成」)のうち、少なくとも1つは、実施例によって上述したそれぞれの機能を遂行する多様な個数のハードウェア、ソフトウェア及び/またはファームウェア構造によって具現されうる。例えば、このような構成のうち、少なくとも1つは、少なくとも1つのマイクロプロセッサまたは他の制御装置の制御を通じてそれぞれの機能を遂行することができるメモリ、プロセッサ、論理回路、ルックアップテーブル(look-up table)のような直接回路構造(a direct circuit structure)を使用することができる。
【0144】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現可能であるということが理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれると解釈されねばなりません。
【国際調査報告】