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特表2022-533505持続的患者監視および知的治療のためのインプラント
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-25
(54)【発明の名称】持続的患者監視および知的治療のためのインプラント
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/20 20060101AFI20220715BHJP
   A61N 1/36 20060101ALI20220715BHJP
   A61F 2/02 20060101ALI20220715BHJP
   A61B 5/00 20060101ALI20220715BHJP
【FI】
A61B5/20
A61N1/36
A61F2/02
A61B5/00 N
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021552596
(86)(22)【出願日】2020-03-09
(85)【翻訳文提出日】2021-10-27
(86)【国際出願番号】 US2020021710
(87)【国際公開番号】W WO2020181281
(87)【国際公開日】2020-09-10
(31)【優先権主張番号】62/815,159
(32)【優先日】2019-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】322004636
【氏名又は名称】プロセプト バイオロボティクス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】アルジュリ, ニコライ
(72)【発明者】
【氏名】ステイド, ケビン
(72)【発明者】
【氏名】マントリ, スラグ
【テーマコード(参考)】
4C038
4C053
4C097
4C117
【Fターム(参考)】
4C038DD02
4C053JJ02
4C053JJ04
4C053JJ25
4C097AA30
4C117XA01
4C117XC21
4C117XD29
4C117XE04
4C117XE20
4C117XE27
4C117XE33
(57)【要約】
患者の流体および組織を測定するための1つ以上のセンサを伴うインプラント。センサは、BPHまたは腫瘍等の組織の成長を測定するように構成される、機械的センサを備え得る。代替として、または組み合わせて、インプラントは、尿意切迫または男性性機能に関連する組織を刺激するための1つ以上の電極を備え得る。1つ以上のセンサは、インピーダンスセンサ、光学センサ、光源および後方散乱光を測定するための検出器、圧力センサ、歪みセンサ、pHセンサ、カメラ、マーカセンサ、バイオマーカセンサ、タンパク質センサ、ホルモンセンサ、酵素センサ、または患者内の組織成長を測定するためのセンサのうちの1つ以上のものを備えてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者内の設置のためのインプラントであって、
支持体と、
前記支持体上の伝送機と、
前記支持体上のセンサと、
前記センサから前記患者の外部に信号を伝送するように前記センサおよび前記伝送機に結合される回路と
を備える、インプラント。
【請求項2】
前記センサは、インピーダンスセンサ、光学センサ、光源および後方散乱光を測定するための検出器、圧力センサ、歪みセンサ、pHセンサ、カメラ、マーカセンサ、バイオマーカセンサ、タンパク質センサ、ホルモンセンサ、酵素センサ、または前記患者内の組織成長を測定するためのセンサのうちの1つ以上のものを備え、随意に、前記pHセンサは、前記患者の前立腺の尿道内の尿のpHを測定するように構成される、請求項1に記載のインプラント。
【請求項3】
前記支持体は、身体管腔内の設置のためにサイズ決めおよび成形される、請求項1に記載のインプラント。
【請求項4】
前記支持体は、患者の前立腺内の設置のためにサイズ決めおよび成形される、請求項1に記載のインプラント。
【請求項5】
前記支持体は、前立腺に沿って前記尿道の開存性を維持するように前記患者の前立腺内の設置のためにサイズ決めおよび成形される拡張可能または張力支持体を備え、前記センサは、前記拡張可能支持体の偏向を測定するように前記拡張可能支持体に結合され、随意に、前記センサは、前記支持体の偏向を測定するように構成され、随意に、前記支持体の偏向は、前記前立腺内の組織成長に関連する、請求項1に記載のインプラント。
【請求項6】
前記支持体は、器官の被膜に係合するための返しを備え、随意に、前記被膜は、前立腺の被膜を備える、請求項1に記載のインプラント。
【請求項7】
前記インプラントは、脳、心臓、肺、腸、眼、皮膚、腎臓、肝臓、膵臓、胃、子宮、卵巣、睾丸、膀胱、耳、鼻、口、軟組織、骨髄、脂肪組織、筋肉、腺組織、粘膜組織、脊髄組織、神経組織、軟骨、硬質生物組織、歯、骨、身体管腔、通路、洞、尿管、結腸、食道、肺通路、血管、または喉のうちの1つ以上のものの中の設置のためにサイズ決めされる、請求項1に記載のインプラント。
【請求項8】
前記支持体に結合される作用物質送達機構をさらに備え、随意に、前記作用物質は、療法的作用物質を含み、随意に、前記療法的作用物質は、薬物、ホルモン、または酵素のうちの1つ以上のものを含む、請求項1に記載のインプラント。
【請求項9】
前記送達機構は、急速放出のために構成され、随意に、前記送達機構は、1日未満の時間にわたって療法的投与量を放出するように構成される、請求項8に記載のインプラント。
【請求項10】
前記送達機構は、長時間にわたる持続放出のために構成され、随意に、前記長時間は、少なくとも1週間を含む、請求項8に記載のインプラント。
【請求項11】
前記センサからの信号を処理するように、かつ前記信号を伝送するように、前記回路および前記伝送機に結合される電源と、
前記伝送機、前記電源、および前記回路を封入する生体適合性材料と
をさらに備える、請求項1に記載のインプラント。
【請求項12】
前記伝送機は、無線通信回路を備える、請求項1に記載のインプラント。
【請求項13】
前記センサは、前記回路に結合される複数のセンサを備える、請求項1に記載のインプラント。
【請求項14】
前記インプラントの電源の誘導充電を可能にするように位置付け可能な絶縁伝導性導線をさらに備える、請求項1に記載のインプラント。
【請求項15】
前記導線は、前記尿道に沿って延在するように尿道内の設置のためにサイズ決めおよび成形される、請求項14に記載のインプラント。
【請求項16】
前記導線は、患者の陰茎の端部の近傍の尿道の開口部を通して前記尿道に沿って前記患者の外部まで延在するように尿道内の設置のためにサイズ決めおよび成形される、請求項14に記載のインプラント。
【請求項17】
前記導線は、腹部または付属器の皮膚の下の皮下設置のためにサイズ決めおよび成形される、請求項14に記載のインプラント。
【請求項18】
前記導線は、前記伝送機に結合されるアンテナを備える、請求項14に記載のインプラント。
【請求項19】
前記センサは、導電性線を用いて前記回路に結合される複数のセンサを備え、前記線は、前記複数のセンサの間に延在し、前記複数のセンサが複数の場所に設置されることを可能にする、請求項1に記載のインプラント。
【請求項20】
前記複数のセンサの間の距離は、空間関係プロファイルを確立する、請求項19に記載のインプラント。
【請求項21】
前記複数のセンサの間に延在する前記線は、筋緊張または生理的作用に応答して信号を発生させるように構成され、随意に、前記複数のセンサは、前記信号を発生させるように構成される圧電センサまたは歪みゲージのうちの1つ以上のものを備える、請求項19に記載のインプラント。
【請求項22】
組織を刺激するための電極をさらに備える、前記請求項のいずれか1項に記載のインプラント。
【請求項23】
複数のインプラントであって、前記複数のインプラントはそれぞれ、前記請求項のいずれか1項に記載のインプラントを備える、複数のインプラント。
【請求項24】
患者の組織を刺激するためのインプラントであって、
電源と、
前記患者の組織上の設置のために構成される複数の電極と、
前記電源および前記複数の電極に結合される回路であって、回路は、前記複数の電極を用いて組織を刺激し、勃起または射精のうちの1つ以上のものを発生させるように構成される、回路と
を備える、インプラント。
【請求項25】
前記回路は、周波数または律動のうちの1つ以上のものを用いて被膜筋層を刺激するように構成される、請求項24に記載のインプラント。
【請求項26】
前記回路は、電気刺激の変動する強度のうちの1つ以上のものを用いて前記組織を刺激するように構成され、前記組織は、被膜筋層、膀胱頸部括約筋、外括約筋、前立腺被膜、神経血管束、または被膜下静脈叢のうちの1つ以上のものを備える、請求項24に記載のインプラント。
【請求項27】
前記複数の電極は、被膜筋層、膀胱頸部括約筋、外括約筋、前立腺被膜、神経血管束、または被膜下静脈叢のうちの1つ以上のものの上に設置されるように構成される、請求項24に記載のインプラント。
【請求項28】
前記複数の電極は、勃起または射精のうちの1つ以上のものを発生させるように構成される、請求項24に記載のインプラント。
【請求項29】
患者を治療する方法であって、前記方法は、前記請求項のいずれか1項に記載のインプラントを設置することを含む、方法。
【請求項30】
患者を治療する方法であって、前記方法は、
被膜筋層、膀胱頸部括約筋、外括約筋、前立腺被膜、神経血管束、または被膜下静脈叢のうちの1つ以上のものを備える組織に近接して、回路と、複数の電極とを備えるインプラントを設置することと、
前記組織への電流を用いて、勃起または射精のうちの1つ以上のものを発生させることと
を含む、方法。
【請求項31】
患者を治療する方法であって、前記方法は、
被膜筋層、膀胱頸部括約筋、外括約筋、前立腺被膜、神経血管束、または被膜下静脈叢のうちの1つ以上のものを備える組織を刺激することと、
前記刺激に応答して管腔の圧力を測定することと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、本参照によってその全体として組み込まれる、2019年3月7日に出願され、「IMPLANT FOR CONTINUOUS PATIENT MONITORING AND INTELLIGENT TREATMENT」と題された、米国仮特許出願第62/815,159号の35 U.S.C. §119(e)の下の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
患者を監視することへの以前のアプローチは、準理想的であり得る。例えば、泌尿器手技を用いると、組織は、手技に続いて成長することができ、組織成長を監視することが役立つであろう。例えば、デバイスが、良性前立腺肥大(BPH)がある患者内の尿道の開存性を留保するように患者の尿道内の設置のために提案されている。本開示に関連する研究は、そのようなインプラントが準理想的に効果的であり得、インプラントの近傍の組織の成長を監視することが役立ち得ることを示唆する。また、癌患者では、組織が切除された腫瘍の部位等の治療された面積内で成長しているかどうかを把握することが役立つであろう。
【0003】
男性生殖能力および性機能への以前のアプローチは、少なくともいくつかの側面では準理想的であり得る。薬剤が提案されているが、これらは、少なくともいくつかの事例では準理想的な有効性を有し得る。
【0004】
一部の患者は、尿意切迫を有し得、尿意切迫を治療することへの以前のアプローチは、少なくともいくつかの事例では準理想的であり得る。例えば、いくつかの事例では、一部の患者は、その膀胱が比較的に少ない尿を含有するときに排尿する所望を感じ得る。
【0005】
上記を踏まえて、患者を監視および治療するための改良された方法および装置を有することが望ましいであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
いくつかの実施形態では、本開示は、患者の1つ以上の流体または組織を測定するための1つ以上のセンサを伴うインプラントを対象とする。1つ以上のセンサは、インピーダンスセンサ、光学センサ、光源および後方散乱光を測定するための検出器、圧力センサ、歪みセンサ、pHセンサ、カメラ、マーカセンサ、バイオマーカセンサ、タンパク質センサ、ホルモンセンサ、酵素センサ、または患者内の組織成長を測定するためのセンサのうちの1つ以上のものを備えてもよい。インプラントは、脳、心臓、肺、腸、眼、皮膚、腎臓、肝臓、膵臓、胃、子宮、卵巣、睾丸、膀胱、耳、鼻、口、軟組織、骨髄、脂肪組織、筋肉、腺組織、粘膜組織、脊髄組織、神経組織、軟骨、硬質生物組織、歯、骨、身体管腔、通路、洞、尿管、結腸、食道、肺通路、血管、または喉のうちの1つ以上のものの中の設置のために構成されることができる。センサは、BPHまたは腫瘍等の組織の成長を測定するように構成される、機械的センサを備えてもよい。
【0007】
いくつかの実施形態では、複数の電極を備えるインプラントは、男性性機能を改良するために、神経組織または筋肉組織のうちの1つ以上のものを刺激するように構成される。
【0008】
いくつかの実施形態では、インプラントは、1つ以上の刺激電極と、1つ以上の電極からの刺激への応答を測定するための1つ以上のセンサとを備える。
(参照による組み込み)
【0009】
本明細書で参照および識別される全ての特許、出願、および出版物は、参照することによってそれらの全体として本明細書に組み込まれ、本願の他の場所で参照されたとしても、参照することによって完全に組み込まれると見なされるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の特徴、利点、および原理のさらなる理解が、例証的実施形態を記載する以下の詳細な説明および付随する図面を参照することによって取得されるであろう。
【0011】
図1図1は、いくつかの実施形態による、前立腺および前立腺に結合されたインプラントを示す。
【0012】
図2図2は、いくつかの実施形態による、図1のインプラントを示す。
【0013】
図3図3は、いくつかの実施形態による、複数のセンサを備える、インプラントを示す。
【0014】
図4図4は、いくつかの実施形態による、送達デバイス内に設置された図3に示されるようなインプラントを示す。
【0015】
図5図5は、いくつかの実施形態による、前立腺および1つ以上の刺激電極の設置のために好適な前立腺の場所を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の詳細な説明は、本明細書に開示される実施形態による、本開示に説明される本発明の特徴および利点のさらなる理解を提供する。詳細な説明は、多くの具体的実施形態を含むが、これらは、一例のみとして提供され、本明細書に開示される本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0017】
本開示の実施形態は、具体的には前立腺の治療を対象とするが、本開示のある側面はまた、脳、心臓、肺、腸、眼、皮膚、腎臓、肝臓、膵臓、胃、子宮、卵巣、睾丸、膀胱、耳、鼻、口、骨髄、脂肪組織、筋肉、腺および粘膜組織、脊髄および神経組織、軟骨等の軟組織、歯、骨等の硬質生物組織、および洞、尿管、結腸、食道、肺通路、血管、および喉等の身体管腔および通路等の他の器官および組織を治療および修正するために使用されてもよい。本明細書に開示されるデバイスは、既存の身体管腔を通して挿入される、または身体組織に生成される開口部を通して挿入されてもよい。
【0018】
図1は、前立腺および前立腺に結合されたインプラント100を示す。前立腺は、被膜と、腺組織とを備える。尿道は、前立腺の内部に沿って膀胱頸部から遠位開口部まで延在する。
【0019】
図2は、いくつかの実施形態による、図1のインプラントを示す。インプラント100は、センサ110と、回路120と、支持体130とを備える。インプラントは、例えば、ループアンテナ、電源、および生体適合性コーティング等の付加的コンポーネントを備えてもよい。回路120は、センサから患者の外部に信号を伝送するようにセンサ110に結合される。回路は、プロセッサと、無線伝送回路とを備えてもよい。センサは、インピーダンスセンサ、光学センサ、光源および後方散乱光を測定するための検出器、圧力センサ、歪みセンサ、pHセンサ、カメラ、または患者内の組織成長を測定するためのセンサのうちの1つ以上のものを備えてもよい。センサは、pHセンサを備えてもよく、pHセンサは、患者の前立腺の尿道内の尿のpHを測定するように構成される。任意の好適な数のインプラントが、使用されることができ、インプラントは、例えば、複数の場所に設置されることができる。
【0020】
センサは、マーカ、バイオマーカ、タンパク質、ホルモン、または酵素のうちの1つ以上のものを検出するように構成されることができる。
【0021】
インプラントは、支持体またはアンカ、およびそれらの組み合わせの上等のインプラントの1つ以上の場所に送達機構を備えてもよい。薬物送達機構は、持続放出機構を備えてもよい。薬物送達機構は、支持体またはインプラントの他の場所の上に薬物溶出機構を備えてもよい。療法的作用物質は、薬物、ホルモン、酵素、または療法を患者に提供することが可能な任意の他の材料のうちの1つ以上のものを含んでもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、支持体は、拡張可能、格納式、または張力支持体、随意に、それらの組み合わせを備える。支持体は、本明細書に説明されるような1つ以上のセンサに結合されることができる。インプラントおよび支持体は、本明細書に説明されるような任意の器官または組織内の設置のために構成されることができる。例えば、インプラントは、血管または肺、または気道等の任意の身体管腔内に設置されることができ、支持体およびアンカは、管腔内にインプラントを保定するように構成されることができる。
【0023】
支持体は、拡張可能支持体または張力支持体、およびそれらの組み合わせを備えてもよい。支持体は、組織に係合するための1つ以上の構造を備え、1つ以上のアンカを備えてもよい。アンカは、例えば、前立腺の被膜または尿道に係合するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、支持体は、前立腺に向かって尿道の壁を引き寄せるように構成される張力縫合糸を備える。センサは、癌等の組織成長に関連し得る、支持体に沿った歪みまたは力を測定するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、複数のインプラントが、本明細書に説明されるような器官の形状変化を測定するために使用されることができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、インプラントは、支持体に結合される作用物質送達機構を備える。作用物質は、薬物、ホルモン、または酵素等のうちの1つ以上のもの等の療法的作用物質を含んでもよい。送達機構は、療法的作用物質の急速放出、例えば、24時間未満で送達される用量の90%のために構成されることができる。代替として、または組み合わせて、送達機構は、長時間にわたる持続放出、例えば、24時間以内に送達される10%以下のために構成されることができる。
【0025】
図3は、複数のセンサ110を備える、インプラント100を示す。インプラント100は、複数のセンサ110と、回路120と、電源125と、支持体130と、複数の随意のアンカ140と、充電ループアンテナ等のアンテナ150とを備える。複数のセンサ110は、上方に第1のセンサ110aと、第2のセンサ110bと、第3のセンサ110cと、例えば、第Nセンサ110nを含む、付加的センサとを備えてもよい。複数のセンサ110は、センサからの信号を処理するように、かつ信号から導出されるデータを患者の外部に伝送するように、プロセッサおよび伝送機に結合される。複数のアンカ140は、例えば、第1のアンカ140aと、第2のアンカ140bと、第3のアンカ140cと、第Nアンカ140nとを備えてもよい。
【0026】
複数のセンサ110および複数のアンカ140は、支持体130および回路120に結合される。いくつかの実施形態では、生体適合性コーティング材料が、伝送機、電源、およびプロセッサ等のインプラント100のコンポーネントを封入する。コーティング材料は、例えば、パリレンまたはシリコーン等の任意の好適なコーティング材料を含んでもよい。
【0027】
支持体130は、複数のセンサ110を回路130に結合するための任意の好適な材料を含んでもよく、センサのそれぞれを回路120および電源125に結合するための1つ以上の電線を備えてもよい。支持体は、センサが任意の所望の場所に設置されることを可能にする、可撓性材料,例えば、フレックスPCBを含んでもよい。いくつかの実施形態では、複数のセンサはそれぞれ、各センサが所望の標的場所に設置され、アンカを用いて標的場所で定位置に保持され得るように、アンカに結合される。アンカは、多くの方法で構成されることができ、それぞれ、例えば、返しを伴う鋭い先端を備えてもよい。支持体130に沿ったセンサ110の対の間の距離は、アンカおよびセンサが所望の場所に自由に位置付けられることを可能にするために十分に大きく設定されることができる。センサは、例えば、差分信号を提供し得る、空間関係プロファイルを確立するための場所に設置されることができる。いくつかの実施形態では、支持体130に沿ったセンサの対の間の距離は、例えば、センサが標的距離に設定される、いくつかの事例では、設置を促進し得る、例えば、事前決定された距離に設定される。設定された距離は、空間関係プロファイル等のセンサの間の意図された距離を設定するために使用されることができる。
【0028】
回路120は、伝送機を用いた伝送のためのセンサからの信号を処理するために好適な回路を備え、アナログ信号処理回路、デジタル信号処理回路、ゲート論理、ゲートアレイ論理、プログラマブルアレイ論理、またはデジタルプロセッサのうちの1つ以上のもの等の任意の好適な回路を備えてもよい。回路120は、無線通信回路等の伝送回路を備えてもよい。回路120は、例えば、スーパーキャパシタまたはバッテリ等の電力を貯蔵するための電源を備えてもよい。
【0029】
アンテナ150は、多くの方法で構成されることができる。いくつかの実施形態では、アンテナ150は、インプラントの電源および電力コンポーネントを充電するために患者の外側の別のコイルに結合するように構成される、誘導ループコイルを備える。いくつかの実施形態では、回路120は、無線伝送回路を備え、回路は、コイルを用いて患者の外側に患者センサデータを伝送するように構成される。いくつかの実施形態では、アンテナ150は、インプラントの電源の誘導充電を可能にするように位置付け可能な絶縁伝導性導線を備える。いくつかの実施形態では、導線は、尿道に沿って延在するように尿道内の設置のためにサイズ決めおよび成形される。導線は、例えば、患者の陰茎の端部の近傍の尿道の開口部を通して尿道に沿って患者の外部まで延在するように尿道内の設置のためにサイズ決めおよび成形されてもよい。代替として、または組み合わせて、導線は、腹部または付属器の皮膚の下の皮下設置のためにサイズ決めおよび成形されてもよい。
【0030】
アンテナ150は、図3ではインプラント100の端部上に位置して示されるが、他の構成も本開示に従って好適に採用され得ることを理解されたい。いくつかの実施形態では、支持体130は、ループを画定するようにアンテナ150の少なくとも一部を備える。いくつかの実施形態では、アンテナ150は、支持体130およびアンテナ150とループを画定するように、支持体130の第1の端部と支持体150の第2の端部との間に延在する。支持体130の第1の端部は、第1のセンサ110aおよび第1のアンカ140aに近接して支持体の場所を備えてもよく、支持体130の第2の端部は、第Nセンサ110nおよび第Nアンカ140nに近接して支持体130の第2の端部を備えてもよい。代替として、または組み合わせて、支持体130は、複数のセンサおよび複数のアンカがその上に位置する、1つ以上のコイルを備える、ループを備えてもよい。
【0031】
センサは、多くの方法で構成されることができ、複数のアンカの間に延在する支持体のコンポーネントを備えてもよい。いくつかの実施形態では、複数のセンサは、支持体に沿った複数の歪みゲージまたは支持体に沿った複数の圧電センサのうちの1つ以上のものを備える。代替として、または組み合わせて、センサは、アンカの間の力または偏向を測定するための力センサを備えてもよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、センサは、尿の圧力を測定するように構成される圧力センサを備える。圧力センサは、尿の圧力を測定するために、尿道に沿って、または膀胱内に、およびそれらの組み合わせで位置することができる。尿の圧力は、患者の感知された尿意切迫の妥当性を査定するために、患者の尿意切迫と比較されることができる。
【0033】
インプラント上の回路は、センサからの患者データを記憶するように構成されることができ、他の患者データとの比較のために、センサから受信されるデータにタイムスタンプを付けるためのクロックを備えてもよい。タイムスタンプ付きセンサデータは、次いで、外部デバイスにエクスポートされることができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサからのデータが、受信および記憶され、ユーザからの他のデータと比較されることができる。例えば、インプラントは、スマートフォン等のモバイルコンピューティングデバイスと通信するように構成されることができ、モバイルコンピューティングデバイスは、インプラント100からデータを受信し、記憶するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスは、モバイルコンピューティングデバイス上にロードされるアプリケーションソフトウェア(「アプリ」)を備え、アプリは、インプラント100と通信するように構成される。いくつかの実施形態では、コイル等のアンテナが、インプラントからデータを受信するように、かつ命令をインプラントの回路に伝送するように、モバイルコンピューティングデバイスに結合される。
【0035】
いくつかの実施形態では、インプラント100は、1つ以上のセンサおよび1つ以上の電極の組み合わせを備える。いくつかの実施形態では、インプラントの回路は、電極を用いて組織を刺激するように、かつ刺激に応答して圧力を測定するように構成される。電気刺激に応答した圧力の本測定は、本明細書に説明されるような射精機能等の男性性機能を測定するために、かつ、例えば、膀胱組織、前立腺組織、および括約筋のうちの1つ以上のものの刺激に応答した圧力等の尿意切迫および抑制に関連する組織の電気刺激に応答した圧力を測定するために役立ち得る。
【0036】
インプラント100は、センサ110の代替として、または本明細書に説明されるようなセンサ110と組み合わせてのいずれかで、1つ以上の刺激電極、例えば、複数のシミュレーション電極を備えてもよい。刺激電極は、組織内の設置のために支持体130に沿った任意の好適な場所に位置することができる。刺激電極は、アンカ140に近接して位置することができる。いくつかの実施形態では、アンカ140は、刺激電極を備える。刺激電極は、回路120に結合され、組織を刺激するように駆動電流を用いて駆動されることができる。いくつかの実施形態では、アンカ140は、支持体130に沿って延在する、電線、例えば、トレースを用いて、回路120に電気的に結合されるステンレス鋼針を備える。回路120は、電極を用いて組織を刺激する命令を伴って構成される。
【0037】
電極は、多くの方法でサイズ決めされ、支持体上に位置することができる。いくつかの実施形態では、複数の電極は、患者の被膜筋層上の設置のために構成され、複数の電極はそれぞれ、電極が適切に設置されることを可能にするように、支持体130上に位置付けられる。いくつかの実施形態では、電極は、改良された刺激に対応する方略的場所において被膜筋層上に設置される。回路は、電源および複数の電極に結合されるプロセッサを備える。プロセッサは、電極を用いて被膜筋層を刺激し、射精を発生させるように構成される。
【0038】
回路およびプロセッサは、被膜筋層の組織を刺激するように多くの方法で構成されることができる。いくつかの実施形態では、プロセッサは、周波数または律動のうちの1つ以上のものを用いて被膜筋層を刺激するように構成される。いくつかの実施形態では、プロセッサは、電気刺激の変動する強度のうちの1つ以上のものを用いて被膜組織を刺激するように構成される。
【0039】
いくつかの実施形態では、インプラントは、ユーザによってアクティブ化され、例えば、勃起機能、射精、または抑制のうちの1つ以上のものを提供するように構成される。インプラントは、多くの方法でアクティブ化されることができるが、いくつかの実施形態では、インプラントは、皮下ボタン、遠隔アクティブ化、音声アクティブ化、Wi-Fiアクティブ化、Bluetooth(登録商標)アクティブ化、無線アクティブ化、モバイルデバイスアクティブ化、または誘導結合アクティブ化のうちの1つ以上のものに応答して、アクティブ化される。いくつかの実施形態では、回路は、例えば、モバイルデバイスのタッチスクリーンへの1つ以上のユーザ入力に応答して、電極をアクティブ化するための第1の入力および電極をアクティブ化解除するための第2の入力に応答するように構成される。
【0040】
図4は、送達デバイス400内に設置されたインプラント100を示す。送達デバイス400は、インプラント100を備える、カートリッジを備えてもよい。送達デバイス400は、インプラント100を格納するための内部を伴う管状構造を備えてもよい。送達デバイス400は、インプラント100を送達するための遠位端420を備えてもよい。いくつかの実施形態では、インプラント100は、遠位端420内の開口部422から組織に放出される。いくつかの実施形態では、送達デバイス400は、遠位端上の開口部422を通してインプラント100を押動するためのプランジャ410を備える。プランジャ410は、インプラント100を展開するようにユーザによって動作され得る、送達デバイス400の近位部分430に結合されてもよい。
【0041】
本明細書に開示されるようなインプラント、センサ、および電極は、多くの好適な場所のうちの1つ以上のものにおいて設置されることができる。いくつかの実施形態では、電極は、相乗効果を発生させるように、複数の組織内の複数の場所における設置のために構成される。電極は、射精、勃起、または精液および前立腺分泌物の混合のうちの1つ以上のもの等の男性性機能および生殖能力の1つ以上の側面を助長するように設置されることができる。電極は、前方(順行性)射精、精子の放出、射精に先立って前立腺窩内で精液および前立腺分泌物と混合する精子を助長するように設置されることができる。好適な設置場所の実施例は、膀胱頸部、外括約筋、神経血管束、または被膜の近傍の前立腺筋肉である被膜筋層のうちの1つ以上のものを含む。前立腺筋肉の収縮は、例えば、前立腺窩内で精液を加圧することに役立ち得る。本加圧は、例えば、本明細書に説明されるように尿道の管腔内に設置される圧力センサを用いて測定されることができる。
【0042】
図4を再び参照すると、送達デバイス400は、複数の電極を備えるインプラント100を複数の具体的場所に送達するために使用されることができる。電極は、複数の場所に連続的に送達されることができる。電極はそれぞれ、具体的神経または筋肉を刺激するように、隣接する組織を刺激するように構成されることができる。好適な電極設置場所の実施例は、勃起機能不全の治療のために腫脹を提供する、被膜筋層、膀胱頸部括約筋、外括約筋、前立腺被膜、神経血管束、または被膜下静脈叢のうちの1つ以上のものを含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、組織の刺激は、組織内に電極を係留することに先立って、複数の電極のそれぞれを用いて試験される。代替として、または組み合わせて、電極は、勃起機能、射精、または抑制のうちの1つ以上のもの等の所望の転帰を達成するために、電極および刺激電流の量を較正するように、設置されたときに調節されることができる。
【0044】
本開示に関連する研究は、電極に近接する組織のタイプが、組織を刺激するために使用するべき電圧および/または電流の適切な量に影響を及ぼし得ることを示唆する。いくつかの実施形態では、神経組織の近傍の設置は、筋肉または被膜組織内に設置された電極と比較して、減少した量の電流を用いて刺激を提供することができる。
【0045】
図5は、前立腺および1つ以上の刺激電極の設置のための好適な場所を示す。前立腺は、被膜と、尿道とを備える。尿道は、それに沿って尿または精液が流動し得る、管腔を備える。前立腺の腺組織は、尿道と被膜との間に位置する。神経線維および血管の神経血管束が、前立腺の外部に沿って延在することができる。筋膜の1つ以上の層が、前立腺の周囲に延在することができる。前立腺の組織は、多くの方法で多くの場所において刺激されることができる。いくつかの実施形態では、電極が、神経血管束の神経等の1つ以上の神経を刺激するように、神経組織内に直接設置される。インプラントの電極は、被膜を通して延在し、神経血管束を刺激するように、尿道から前進されることができる。いくつかの実施形態では、インプラントは、例えば、被膜または被膜の周囲に延在する筋膜の層に係留される。いくつかの実施形態では、電極は、神経血管束の中に部分的にのみ延在する1つ以上の電極を用いて、神経血管束を刺激するように構成される。いくつかの実施形態では、1つ以上の電極は、神経血管束を刺激するために、神経血管束を通して延在する。代替として、または組み合わせて、1つ以上の電極が、神経血管束を通して延在することなく、神経血管束を刺激するように設置されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、1つ以上の電極は、神経血管束の中に延在しないように、被膜または筋膜等の隣接する組織内に設置され、1つ以上の電極からの電流経路は、神経血管束のニューロンおよび神経を刺激するように、神経血管束の中に延在するように構成される。尿道からのアクセスを用いて1つ以上の電極を設置することが参照されるが、いくつかの実施形態では、神経血管束等の前立腺の組織は、例えば、腹部アクセスまたは会陰アクセスを用いて、前立腺の外側からアクセスされる。
【0046】
電極は、被膜筋層、膀胱頸部括約筋、外括約筋、前立腺被膜、または被膜下静脈叢のうちの1つ以上のもの等の本明細書に説明されるような他の組織に対して同様に設置されることができる。インプラントの電極は、これらの場所のうちの1つ以上のものにおいて設置されることができ、本明細書に説明されるような支持体は、これらの場所における複数の電極の間に延在することができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、回路によって提供される電流は、電極が設置された後に原位置で調節される。複数の電極のそれぞれへの電流の量、波形、および他のパラメータは、適切な刺激パラメータを決定し、本明細書に説明されるような所望の転帰を提供するように調節されることができる。いくつかの実施形態では、回路は、各電極への適切な量の刺激が使用され得るように、他の電極と独立して各電極への電流の量を調節するように構成される。いくつかの実施形態では、少量の刺激電流が提供され、その後に、ますます多くの量が続く。いくつかの実施形態では、患者は、警戒し、フィードバックを適切な量のエネルギーのために回路を同調させる医療従事者に提供することができる。いくつかの実施形態では、複数の電極のそれぞれへの電流は、勃起機能、射精、または抑制のうちの1つ以上のものを提供するように調節される。いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサが、刺激の有効性を測定するために採用される。例えば、バルーンが、前立腺の収縮を測定するように前立腺内に設置されることができる。代替として、または組み合わせて、センサを備える、1つ以上の構造が、電気刺激のパターンに応答して腫脹を測定するように、陰茎上に設置されることができる。
【0048】
本明細書に開示されるような電極を備える、インプラントは、組織を刺激するように多くの方法で構成されることができる。いくつかの実施形態では、電極および回路は、前立腺筋肉の収縮を発生させる、勃起を生じる、または射精を生じる、またはそれらの組み合わせを行うように構成される。いくつかの実施形態では、電極およびセンサは、尿意切迫を査定するように構成される。例えば、一部の人々は、排尿する抑え難い衝動を感じ得るが、これを行う必要性は、本物ではない場合がある。本明細書に開示されるような歪みゲージは、前立腺組織の張力を測定するため、および前立腺の歪みが排尿する必要性の感知と一致するかどうかを決定するために使用されることができる。代替として、または組み合わせて、インプラントは、ユーザが排尿する切迫感を適切に感知するために十分な圧力が存在するかどうかを決定するための本明細書に説明されるような圧力センサを備えてもよい。
【0049】
男性における前立腺の治療が参照されるが、本開示の方法および装置は、前立腺以外の他の組織および器官における女性の治療に非常に適している。
【0050】
電極を用いた組織の刺激が参照されるが、光、音、振動、または化学刺激のうちの1つ以上のもの等の他の刺激も、使用されることができる。これらの他の刺激は、組織を刺激するために、代替として、または本明細書に説明されるような電極と組み合わせて使用されることができる。光、音、振動、または化学刺激のうちの1つ以上のものは、患者の1つ以上の症状を治療するために、電極との関連で本明細書に説明される場所で使用されることができる。
【0051】
本開示は、以下の付番された付記を含む。
【0052】
(付記1)
支持体と、支持体上の伝送機と、支持体上のセンサと、センサから患者の外部に信号を伝送するようにセンサおよび伝送機に結合される、回路とを備える、患者内の設置のためのインプラント。
【0053】
(付記2)
センサは、インピーダンスセンサ、光学センサ、光源および後方散乱光を測定するための検出器、圧力センサ、歪みセンサ、pHセンサ、カメラ、マーカセンサ、バイオマーカセンサ、タンパク質センサ、ホルモンセンサ、酵素センサ、または患者内の組織成長を測定するためのセンサのうちの1つ以上のものを備え、随意に、pHセンサは、患者の前立腺の尿道内の尿のpHを測定するように構成される、付記1に記載のインプラント。
【0054】
(付記3)
支持体は、身体管腔内の設置のためにサイズ決めおよび成形される、付記1に記載のインプラント。
【0055】
(付記4)
支持体は、患者の前立腺内の設置のためにサイズ決めおよび成形される、
付記1に記載のインプラント。
【0056】
(付記5)
支持体は、前立腺に沿って尿道の開存性を維持するように患者の前立腺内の設置のためにサイズ決めおよび成形される、拡張可能または張力支持体を備え、センサは、拡張可能支持体の偏向を測定するように拡張可能支持体に結合され、随意に、センサは、支持体の偏向を測定するように構成され、随意に、支持体の偏向は、前立腺内の組織成長に関連する、付記1に記載のインプラント。
【0057】
(付記6)
支持体は、器官の被膜に係合するための返しを備え、随意に、被膜は、前立腺の被膜を備える、付記1に記載のインプラント。
【0058】
(付記7)
インプラントは、脳、心臓、肺、腸、眼、皮膚、腎臓、肝臓、膵臓、胃、子宮、卵巣、睾丸、膀胱、耳、鼻、口、軟組織、骨髄、脂肪組織、筋肉、腺組織、粘膜組織、脊髄組織、神経組織、軟骨、硬質生物組織、歯、骨、身体管腔、通路、洞、尿管、結腸、食道、肺通路、血管、または喉のうちの1つ以上のものの中の設置のためにサイズ決めされる、付記1に記載のインプラント。
【0059】
(付記8)
支持体に結合される作用物質送達機構をさらに備え、随意に、作用物質は、療法的作用物質を含み、随意に、療法的作用物質は、薬物、ホルモン、または酵素のうちの1つ以上のものを含む、付記1に記載のインプラント。
【0060】
(付記9)
送達機構は、急速放出のために構成され、随意に、送達機構は、1日未満の時間にわたって療法的投与量を放出するように構成される、付記8に記載のインプラント。
【0061】
(付記10)
送達機構は、長時間にわたる持続放出のために構成され、随意に、長時間は、少なくとも1週間を含む、付記8に記載のインプラント。
【0062】
(付記11)
センサからの信号を処理するように、かつ信号を伝送するように、回路および伝送機に結合される電源と、伝送機、電源、および回路を封入する、生体適合性材料とをさらに備える、付記1に記載のインプラント。
【0063】
(付記12)
伝送機は、無線通信回路を備える、付記1に記載のインプラント。
【0064】
(付記13)
センサは、回路に結合される複数のセンサを備える、付記1に記載のインプラント。
【0065】
(付記14)
インプラントの電源の誘導充電を可能にするように位置付け可能な絶縁伝導性導線をさらに備える、付記1に記載のインプラント。
【0066】
(付記15)
導線は、尿道に沿って延在するように尿道内の設置のためにサイズ決めおよび成形される、付記14に記載のインプラント。
【0067】
(付記16)
導線は、患者の陰茎の端部の近傍の尿道の開口部を通して尿道に沿って患者の外部まで延在するように尿道内の設置のためにサイズ決めおよび成形される、付記14に記載のインプラント。
【0068】
(付記17)
導線は、腹部または付属器の皮膚の下の皮下設置のためにサイズ決めおよび成形される、付記14に記載のインプラント。
【0069】
(付記18)
導線は、伝送機に結合されるアンテナを備える、付記14に記載のインプラント。
【0070】
(付記19)
センサは、導電性線を用いて回路に結合される複数のセンサを備え、線は、複数のセンサの間に延在し、複数のセンサが複数の場所に設置されることを可能にする、付記1に記載のインプラント。
【0071】
(付記20)
複数のセンサの間の距離は、空間関係プロファイルを確立する、付記19に記載のインプラント。
【0072】
(付記21)
複数のセンサの間に延在する線は、筋緊張または生理的作用に応答して信号を発生させるように構成され、随意に、複数のセンサは、信号を発生させるように構成される圧電センサまたは歪みゲージのうちの1つ以上のものを備える、付記19に記載のインプラント。
【0073】
(付記22)
組織を刺激するための電極をさらに備える、前記付記のいずれか1つに記載のインプラント。
【0074】
(付記23)
複数のインプラントであって、複数のインプラントはそれぞれ、前記付記のいずれか1つに記載のインプラントを備える、複数のインプラント。
【0075】
(付記24)
電源と、患者の組織上の設置のために構成される複数の電極と、電源および複数の電極に結合される回路であって、回路は、複数の電極を用いて組織を刺激し、勃起または射精のうちの1つ以上のものを発生させるように構成される、回路とを備える、患者の組織を刺激するためのインプラント。
【0076】
(付記25)
回路は、周波数または律動のうちの1つ以上のものを用いて被膜筋層を刺激するように構成される、付記24に記載のインプラント。
【0077】
(付記26)
回路は、電気刺激の変動する強度のうちの1つ以上のものを用いて組織を刺激するように構成され、組織は、被膜筋層、膀胱頸部括約筋、外括約筋、前立腺被膜、神経血管束、または被膜下静脈叢のうちの1つ以上のものを備える、付記24に記載のインプラント。
【0078】
(付記27)
複数の電極は、被膜筋層、膀胱頸部括約筋、外括約筋、前立腺被膜、神経血管束、または被膜下静脈叢のうちの1つ以上のものの上に設置されるように構成される、付記24に記載のインプラント。
【0079】
(付記28)
複数の電極は、勃起または射精のうちの1つ以上のものを発生させるように構成される、付記24に記載のインプラント。
【0080】
(付記29)
患者を治療する方法であって、前記付記のいずれか1つに記載のインプラントを設置することを含む、方法。
【0081】
(付記30)
患者を治療する方法であって、被膜筋層、膀胱頸部括約筋、外括約筋、前立腺被膜、神経血管束、または被膜下静脈叢のうちの1つ以上のものを備える組織に近接して、回路と、複数の電極とを備えるインプラントを設置することと、組織への電流を用いて、勃起または射精のうちの1つ以上のものを発生させることとを含む、方法。
【0082】
(付記31)
患者を治療する方法であって、被膜筋層、膀胱頸部括約筋、外括約筋、前立腺被膜、神経血管束、または被膜下静脈叢のうちの1つ以上のものを備える、組織を刺激することと、刺激に応答して管腔の圧力を測定することとを含む、方法。
【0083】
本開示の実施形態は、本明細書に記載されるように示され、説明されており、一例のみとして提供される。当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、多数の適合、変更、変形例、および代用を認識するであろう。本明細書に開示される実施形態のいくつかの代替物および組み合わせが、本明細書に開示される本開示および本発明の範囲から逸脱することなく、利用され得る。したがって、本開示される発明の範囲は、添付の請求項およびそれらの均等物の範囲のみによって定義されるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】