(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-25
(54)【発明の名称】装置及びその無線通信方法
(51)【国際特許分類】
H04W 28/04 20090101AFI20220715BHJP
H04L 1/16 20060101ALI20220715BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20220715BHJP
H04W 4/46 20180101ALI20220715BHJP
H04W 72/10 20090101ALI20220715BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220715BHJP
H04W 72/02 20090101ALI20220715BHJP
【FI】
H04W28/04 110
H04L1/16
H04W92/18
H04W4/46
H04W72/10
H04W72/04 131
H04W72/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568369
(86)(22)【出願日】2020-03-03
(85)【翻訳文提出日】2021-11-15
(86)【国際出願番号】 CN2020077562
(87)【国際公開番号】W WO2020233187
(87)【国際公開日】2020-11-26
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】チャオ、チェンシャン
(72)【発明者】
【氏名】ルー、チエンシー
(72)【発明者】
【氏名】リン、ホエイ-ミン
【テーマコード(参考)】
5K014
5K067
【Fターム(参考)】
5K014DA02
5K067AA23
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE25
5K067HH28
(57)【要約】
本開示は、装置及びその無線通信方法を提供する。該方法は、第1のユーザーデバイスがタイムスロットセットで第2のユーザーデバイスに第1の優先度を有する第1のサイドリンクパゲットを送信することと、第1のユーザーデバイスが第2のユーザーデバイスからのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することとを含み、ここで、該タイムスロットで送信されたサイドリンクフィードバックチャネルが、該タイムスロットセットで送信されたサイドリンクパゲットに対応する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のユーザーデバイスがタイムスロットセットで第2のユーザーデバイスに第1の優先度を有する第1のサイドリンクパゲットを送信することと、
前記第1のユーザーデバイスが前記第2のユーザーデバイスからのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することとを含み、
前記タイムスロットで送信されるサイドリンクフィードバックチャネルが、前記タイムスロットセットで送信されるサイドリンクパゲットに対応する
ことを特徴とする無線通信方法。
【請求項2】
前記第1のユーザーデバイスが前記タイムスロットセットで前記第2のユーザーデバイスに第2の優先度を有する第2のサイドリンクパゲットを送信することと、
前記第2の優先度が前記第1の優先度よりも高い場合、前記第1のユーザーデバイスが前記第2のサイドリンクパゲットの伝送を実行することと、
前記第2の優先度が前記第1の優先度以下である場合、前記第1のユーザーデバイスが前記第2のサイドリンクパゲットの伝送を廃棄することとを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信方法。
【請求項3】
前記第1のユーザーデバイスが前記第2のユーザーデバイスからのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することは、
前記第1のユーザーデバイスが第2の送信のサイドリンクパゲットから第1の送信のサイドリンクパゲットまでの前後順位に従って前記サイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することを含む
ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信方法。
【請求項4】
前記第1のユーザーデバイスが前記第2のユーザーデバイスからのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することは、
前記第1のユーザーデバイスが高い優先度を有するサイドリンクパゲットから低い優先度を有するサイドリンクパゲットまでの前後順位に従ってサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することを含む
ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信方法。
【請求項5】
前記第1のユーザーデバイスが前記タイムスロットセットで前記第2のユーザーデバイスから第3の優先度を有する第3のサイドリンクパゲットを受信することと、
前記第1の優先度が前記第3の優先度よりも高い場合、前記第1のユーザーデバイスが前記第2のユーザーデバイスからの前記タイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することと、
前記第1の優先度が前記第3の優先度以下である場合、前記第1のユーザーデバイスが前記タイムスロットで前記第2のユーザーデバイスにサイドリンクフィードバックチャネルを送信することとを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信方法。
【請求項6】
前記サイドリンクパゲットが物理サイドリンク共有チャネルPSSCHで搬送され、前記サイドリンクフィードバックチャネルが物理サイドリンクフィードバックチャネルPSFCHである
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の無線通信方法。
【請求項7】
前記サイドリンクフィードバックチャネルでハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認情報又は否定確認情報が運ばれる
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の無線通信方法。
【請求項8】
メモリと、送受信機と、前記メモリ及び前記送受信機に接続されるプロセッサとを含む無線通信のための第1のユーザーデバイスであって、
前記送受信機は、タイムスロットセットで第2のユーザーデバイスに第1の優先度を有する第1のサイドリンクパゲットを送信するよう構成され、
前記プロセッサは、前記第2のユーザーデバイスからのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行するように構成され、
前記タイムスロットで送信されるサイドリンクフィードバックチャネルが、前記タイムスロットセットで送信されるサイドリンクパゲットに対応する
ことを特徴とする第1のユーザーデバイス。
【請求項9】
前記送受信機は、前記タイムスロットセットで前記第2のユーザーデバイスに第2の優先度を有する第2のサイドリンクパゲットを送信するように構成され、
前記第2の優先度が前記第1の優先度よりも高い場合、前記プロセッサが前記第2のサイドリンクパゲットの伝送を実行し、
前記第2の優先度が前記第1の優先度以下である場合、前記プロセッサが前記第2のサイドリンクパゲットの伝送を廃棄する
ことを特徴とする請求項8に記載の第1のユーザーデバイス。
【請求項10】
前記プロセッサが前記第2のユーザーデバイスからのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を行うことは、
前記プロセッサが第2の送信のサイドリンクパゲットから第1の送信のサイドリンクパゲットまでの前後順位に従ってサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することを含む
ことを特徴とする請求項9に記載の第1のユーザーデバイス。
【請求項11】
前記プロセッサが前記第2のユーザーデバイスからのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を行うことは、
前記プロセッサが高い優先度を有するサイドリンクパゲットから低い優先度を有するサイドリンクパゲットまでの前後順位に従ってサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することを含む
ことを特徴とする請求項9に記載の第1のユーザーデバイス。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記タイムスロットセットで前記第2のユーザーデバイスから第3の優先度を有する第3のサイドリンクパゲットを受信するように構成され、
前記第1の優先度が前記第3の優先度よりも高い場合、前記プロセッサが前記第2のユーザーデバイスからの前記タイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行し、
前記第1の優先度が前記第3の優先度以下である場合、前記プロセッサが前記タイムスロットで前記第2のユーザーデバイスにサイドリンクフィードバックチャネルを送信する
ことを特徴とする請求項8に記載の第1のユーザーデバイス。
【請求項13】
前記サイドリンクパゲットが物理サイドリンク共有チャネルPSSCHで搬送され、前記サイドリンクフィードバックチャネルが物理サイドリンクフィードバックチャネルPSFCHである
ことを特徴とする請求項8~12のいずれか1項に記載の第1のユーザーデバイス。
【請求項14】
前記サイドリンクフィードバックチャネルでハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認情報又は否定確認情報が運ばれる
ことを特徴とする請求項8~13のいずれか1項に記載の無線通信方法。
【請求項15】
命令を記憶する非一過性の機械可読記憶媒体であって、
前記命令は、コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに請求項8~14のいずれか1項に記載の方法を実行させる
ことを特徴とする非一過性の機械可読記憶媒体。
【請求項16】
プロセッサと、コンピュータプログラムを格納するメモリとを備えた端末装置であって、
前記プロセッサは、前記メモリに格納されたコンピュータプログラムを実行して、請求項8~14のいずれか1項に記載の方法を実行する
ことを特徴とする端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信システム分野に関し、具体的に、装置及びその無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
NR-V2X技術では、ユニキャスト、マルチキャスト、ブロードキャストのすべてがサポートされて議論されている。ユニキャストの場合、信頼性とリソース効率を向上させるために、フィードバックチャネルが必要である。第1のユーザーデバイスは、第2のユーザーデバイスの再送信を助けるために、いくつかの情報を第2のユーザーデバイスにフィードバックすることができる。NR-V2X技術では、フィードバックチャンネルをどのように設計するかを検討する必要がある。
【0003】
そのため、信頼性やリソース効率を向上させるために、フィードバックチャネルを利用できる装置及びその無線通信方法を提案する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
本開示の目的は、信頼性やリソース効率を向上させるために、フィードバックチャネルを利用できる装置及びその無線通信方法を提案することである。
【0005】
本開示の第1の態様において、第1のユーザーデバイスの無線通信方法は、第1のユーザーデバイスがタイムスロットセットで第2のユーザーデバイスに第1の優先度を有する第1のサイドリンクパゲットを送信することと、第1のユーザーデバイスが第2のユーザーデバイスからのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することとを含み、ここで、該タイムスロットで送信されるサイドリンクフィードバックチャネルが、該タイムスロットセットで送信されるサイドリンクパゲットに対応する。
【0006】
本開示の第2の態様において、無線通信のための第1のユーザーデバイスは、メモリと、送受信機と、及びメモリと送受信機に接続されるプロセッサとを含む。送受信機は、タイムスロットセットで第2のユーザーデバイスに第1の優先度を有する第1のサイドリンクパゲットを送信するように構成される。プロセッサは、第2のユーザーデバイスからのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行するように構成される。該タイムスロットで送信されるサイドリンクフィードバックチャネルは、該タイムスロットセットで送信されるサイドリンクパゲットに対応する。
【0007】
本開示の第3の態様において、前記命令は、コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに上記の方法を実行させる非一過性の機械可読記憶媒体を提供する。
【0008】
本開示の第4の態様において、プロセッサと、コンピュータプログラムを格納するメモリとを備え、プロセッサは、メモリに格納されたコンピュータプログラムを実行して、上記の方法を実行する端末装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示又は関連技術の実施例をより明確に説明するために、実施例に記載された以下の添付図面を簡単に説明する。明らかに、添付の図面は、本開示のいくつかの実施例にすぎず、他の図面は、当業者がそれに従ってコストをかけずに得ることができるものである。
【
図1】本開示の実施例における無線通信のための第1のユーザーデバイス及び第2のユーザーデバイスのブロック図である。
【
図2】本開示の実施例における第1のユーザーデバイスの無線通信方法のフローチャートである。
【
図3】本開示の実施例におけるユーザーデバイスの伝送及びフィードバックの模式図である。
【
図4】本開示の実施例における物理チャネルの模式図である。
【
図5】本開示の実施例における物理チャネルの模式図である。
【
図6】本開示の実施例における無線通信のためのシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付の図面を参照して、本開示の実施例における技術的内容、構造的特徴、達成された目的及び効果を詳細に説明する。具体的には、本開示の実施例で使用されている用語は、特定の実施例を説明する目的でのみ使用されており、本開示を限定するものではない。
【0011】
図1は、いくつかの実施例において、本開示の実施例による無線通信のために提供される第1のユーザーデバイス(UE)10及び第2のUE20を示しており、第1のUE10は、プロセッサ11、メモリ12、及び送受信機13を含んでいてもよく、第2のUE20は、プロセッサ21、メモリ22、及び送受信機23を含んでいてもよく、プロセッサ11又は21は、本明細書に記載されている提案された機能、プログラム及び/又は方法を実施するように構成されてもよい。無線インターフェースプロトコルのレイヤは、プロセッサ11又は21に実装されてもよい。メモリ12又は22は、プロセッサ11又は21に動作可能に結合され、プロセッサ11又は21を動作させるための各種情報を記憶する。送受信機13又は23は、プロセッサ11又は21に動作可能に結合され、無線信号を送信及び/又は受信する。
【0012】
プロセッサ11又は21は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、その他のチップセット、論理回路及び/又はデータ処理装置で構成されていてもよい。メモリ12又は22は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、メモリカード、記憶媒体及び/又はその他の記憶装置で構成されていてもよい。送受信機13又は23は、RF信号を処理するベースバンド回路で構成されていてもよい。実施例がソフトウェアで実装される場合、本明細書に記載された技術は、本明細書に記載された機能を実行するモジュール(プログラム、関数など)によって実装されてもよい。これらのモジュールは、メモリ12又は22に格納され、プロセッサ11又は21によって実行されてもよい。メモリ12又は22は、プロセッサ11又は21の内部又は外部に実装されてもよく、メモリは、当該技術分野で知られている様々な手段によって、プロセッサ11又は21に通信可能に結合されてもよい。
【0013】
3GPP(Third Generation Partnership Project)リリース14、15、16以上で開発されたサイドチャネル技術によると、UE間の通信には、車-車間(V2V)、車-歩行者間(V2P)、車-インフラ/ネットワーク(V2I/N)の車-外部(V2X)の通信がある。UEの間の通信は、例えばPC5インターフェイスのようなサイドリンクインターフェイスを使用して、相互に直接通信することができる。本開示の実施例は、サイドリンク通信(例えば、D2D(Device-to-Device))に基づく任意のシステムに適用することができる。
【0014】
いくつかの実施例において、送受信機13は、タイムスロットセットで第2のユーザーデバイス20に第1の優先度を有する第1のサイドリンクパゲットを送信するように構成される。プロセッサ11は、第2のユーザーデバイス20からの1つのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行する。該タイムスロットで送信されるサイドリンクフィードバックチャネルは、該タイムスロットセットで送信されるサイドリンクパゲットに対応する。
【0015】
いくつかの実施例において、サイドリンクフィードバックチャネルは、第1のサイドリンクパゲットに対応する。プロセッサ11は、第2のユーザーデバイス20からのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行するように構成される。具体的に、プロセッサ11は、第1の送信のサイドリンクパゲットに基づいてサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行するように構成される。例えば、サイドリンクフィードバックチャネルの伝送リソースが第1のサイドリンクパゲットが搬送されるための物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)又は物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)の伝送リソースにより決定される場合、プロセッサ11は、第1のサイドリンクパゲットが搬送されるためのPSCCH又はPSSCHに基づいてサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行する。
【0016】
いくつかの実施例において、送受信機13は、タイムスロットセットで第2のユーザーデバイス20に第2の優先度を有する第2のサイドリンクパゲットを送信するように構成される。第2の優先度が第1の優先度よりも高い場合、プロセッサ11は、第2のサイドリンクパゲットの伝送を実行する。第2の優先度が第1の優先度以下である場合、プロセッサ11は、第2のサイドリンクパゲットの伝送を廃棄する。
【0017】
いくつかの実施例において、遅延又は依頼性等の他のパラメータは、優先度により伝送の実行又は廃棄を決定する。例えば、送受信機13は、タイムスロットセットで第2のユーザーデバイス20に第2の遅延を有する第2のサイドリンクパゲットを送信するように構成される。第2の遅延が第1のサイドリンクパゲットの第1の遅延よりも小さい場合、プロセッサ11は、第2のサイドリンクパゲットの伝送を実行する。例えば、第2のサイドリンクパゲットの遅延要求が3msで、第1のサイドリンクパゲットの遅延要求が10msである場合、プロセッサ11は、第2のサイドリンクパゲットの伝送を実行する。第2の遅延が第1の遅延以上である場合、プロセッサ11は、第2のサイドリンクパゲットの伝送を廃棄する。
【0018】
いくつかの実施例において、プロセッサ11が第2のユーザーデバイス20からのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することは、プロセッサ11が第2の送信のサイドリンクパゲットから第1の送信のサイドリンクパゲットまでの前後順位に従ってサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することを含む。いくつかの実施例において、プロセッサ11が第2のユーザーデバイス20からのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することは、プロセッサ11が高い優先度を有するサイドリンクパゲットから低い優先度を有するサイドリンクパゲットまでの前後順位に従ってサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することを含む。例えば、第1のサイドリンクパゲットと第2のサイドリンクパゲットのいずれも第2のユーザーデバイスに送信された場合、第1のユーザーデバイスは、先に、第2のサイドリンクパゲットに基づいてサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行する。サイドリンクフィードバックチャネル検出が成功した場合、第1のユーザーデバイスがサイドリンクフィードバック検出を停止してもよい。成功しない場合、第1のユーザーデバイスは、第1のサイドリンクパゲットに基づいてサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行する。
【0019】
いくつかの実施例において、プロセッサ11は、タイムスロットセットで第2のユーザーデバイス20から第3の優先度を有する第3のサイドリンクパゲットを受信する。第1の優先度が第3の優先度よりも高い場合、プロセッサ11が第2のユーザーデバイス20からのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行する。第1の優先度が第3の優先度以下である場合、プロセッサ11が該タイムスロットにおいて第2のユーザーデバイス20にサイドリンクフィードバックチャネルを送信する。
【0020】
いくつかの実施例において、サイドリンクパゲットが物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)で搬送され、且つ、サイドリンクフィードバックチャネルが物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)である。いくつかの実施例において、サイドリンクフィードバックチャネルでハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認情報又は否定確認情報が運ばれる。
【0021】
図2は本開示の実施例における第1のユーザーデバイスの無線通信方法200を示す。いくつかの実施例において、方法200は、ブロック202及び204を含み、ブロック202において、第1のユーザーデバイスがタイムスロットセットで第2のユーザーデバイスに第1の優先度を有する第1のサイドリンクパゲットを送信し、ブロック204において、第1のユーザーデバイスが第2のユーザーデバイスからのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行し、ここで、該タイムスロットで送信されたサイドリンクフィードバックチャネルは、該タイムスロットセットで送信されたサイドリンクパゲットに対応する。いくつかの実施例において、サイドリンクフィードバックチャネルは、第1のサイドリンクパゲットに対応する。
【0022】
いくつかの実施例において、第1のユーザーデバイスは、タイムスロットセットで第2のユーザーデバイスに第2の優先度を有する第2のサイドリンクパゲットを送信するように構成される。第2の優先度が第1の優先度よりも高い場合、第1のユーザーデバイスが第2のサイドリンクパゲットの伝送を実行する。第2の優先度が第1の優先度以下である場合、第1のユーザーデバイスが第2のサイドリンクパゲットの伝送を廃棄する。
【0023】
いくつかの実施例において、第1のユーザーデバイスが第2のユーザーデバイスからのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を行うことは、第1のユーザーデバイスが第2の送信のサイドリンクパゲットから第1の送信のサイドリンクパゲットまでの前後順位に従ってサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することを含む。いくつかの実施例において、第1のユーザーデバイスが第2のユーザーデバイスからのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することは、第1のユーザーデバイスが高い優先度を有するサイドリンクパゲットから低い優先度を有するサイドリンクパゲットまでの前後順位に従ってサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行することを含む。
【0024】
いくつかの実施例において、第1のユーザーデバイスは、タイムスロットセットで第2のユーザーデバイスから第3の優先度を有する第3のサイドリンクパゲットを受信するように構成される。第1の優先度が第3の優先度よりも高い場合、第1のユーザーデバイスは、第2のユーザーデバイスからのタイムスロットでのサイドリンクフィードバックチャネル検出を実行する。第1の優先度が第3の優先度以下である場合、第1のユーザーデバイスは、該タイムスロットにおいて第2のユーザーデバイスにサイドリンクフィードバックチャネルを送信する。
【0025】
いくつかの実施例において、サイドリンクパゲットが物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)で搬送され、且つ、サイドリンクフィードバックチャネルが物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)である。いくつかの実施例において、サイドリンクフィードバックチャネルでハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認情報又は否定確認情報が運ばれる。
【0026】
図3は、いくつかの実施例において、New Radio V2X(NR-V2X)では、ユニキャスト、マルチキャスト、ブロードキャストのすべてがサポートされて議論されていることを示す。ユニキャストでは、信頼性とリソース効率を向上させるために、サイドリンク(SL)上のフィードバックチャネルが導入される。受信側UE(RX UE)(UE2など)は、送信側UE(TX UE)(UE1など)にHARQ(Hybrid Automatic Retransmission Request)確認又は否定確認NACKをフィードバックして、送信側の再送信を支援することができる。RX UEからのフィードバックに基づいて、TX UEは、再送を行うか、新たな伝送を行うかを決定することができる。NR-V2Xのサイドリンクでは、HARQ ACK / NACKを搬送するための物理層チャネル、すなわち物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)が導入されている。HARQ ACK/NACKを搬送するPSFCHは、タイムスロット/サブフレーム内の最後の数個のOFDMシンボル(OS)のみを占有することができる。例えば、各タイムスロットに14個のOFDMシンボルがある場合、最後のOSが保護間隔(GP)に使用されることを考慮すると、PSFCHは最後からの2番目のOSのみで伝送される。
【0027】
図4は、いくつかの実施例において、以下に例示されるPSFCHの例を示している。PSFCHの伝送リソースは、以下の方法の少なくとも1つによって決定されてもよい。
【0028】
1.gNB/eNBを介する: SLの伝送リソースがネットワークによって割り当てられる場合、PSFCHの伝送リソースもネットワーク(例えば、gNBやeNB)によって割り当てられたり、決定されたりすることがある。
2.TX UEを介する: TX UEは、RX UEが送信したPSFCHの伝送リソースを決定できる。 例えば、TX UEのPSCCHは、時間領域及び/又は周波数領域及び/又はコード領域において、PSFCHの伝送リソースを示してもよい。
3.PSSCHに対応する伝送リソースを暗黙的に介する:PSFCHでHARQ ACK/NACKが搬送され、該HARQ ACK/NACKがTX UEのサイドリンクパゲットが搬送されるPSSCHに対応する。PSSCHの伝送リソースとPSFCHの伝送リソースの間に事前に設定されたマッピングが存在する場合、PSFCHの伝送リソースは、対応するPSSCHによって暗黙的に決定されてもよい。例えば、PSFCHとそれに対応するPSSCHとの間の時間間隔(タイミングギャップ)は2タイムスロットである。そして、タイムスロットnでPSSCHが伝送される場合、対応するPSFCHはタイムスロットn+2で伝送される。PSFCHの周波数開始位置は、対応するPSSCHと一致させることができ、さらに、PSFCHの周波数長は1又は2PRBに固定されてもよい。
【0029】
図5は、いくつかの実施例において、NR-V2Xでは、PSFCHのサポートがN個のタイムスロットごとに存在してもよく、Nは整数であり、N>=1である。 N=1の場合、これは、PSFCHが各タイムスロットに存在してもよいことを意味する。N>1の場合、PSFCHを伝送できるタイムスロットはN個のタイムスロットごとに1個存在する。N>1の例を以下に示す。
図5では、N=4となっており、4つのタイムスロットのうち1つのタイムスロットだけがPSFCH伝送に使用されることになる。簡略化のため、各タイムスロットのAGCシンボルとGPシンボルは示していない。
図5では、PSFCH伝送に使用されるタイムスロットは、タイムスロット3、7、11である。各PSFCHタイムスロットは、PSSCH伝送に使用される4つのタイムスロットに対応しており、これをタイムスロットセットと見なすことができる。例えば、PSFCH伝送のためのタイムスロット7は、タイムスロット{2,3,4,5}を含むタイムスロットセットに対応しており、タイムスロット{2,3,4,5}のセット内のPSSCH伝送に対応するHARQ ACK/NACKは、タイムスロット7のPSFCHによってフィードバックされる。PSFCHの伝送に使用されるタイムスロット11は、タイムスロット{6,7,8,9}を含むタイムスロットセット内のPSSCH伝送に対応する。PSFCHに使用されるタイムスロットと、それに対応するタイムスロットセットの最初又は最後のタイムスロットとの間の時間間隔は、(事前に)設定されるか、UEの最小処理能力によって決定される。
【0030】
いくつかの実施例では、UE1がタイムスロット2でUE2にPSSCHを送信した場合、UE2はタイムスロット7で(PSFCHで)UE1にHARQフィードバックを送信する必要がある。同様に、UE2がタイムスロット3でUE1にPSSCHを送信した場合、UE1はタイムスロット7で(PSFCHで)UE2にHARQフィードバックを送信する必要がある。タイムスロット7では、UE1はPSFCHの送信とPSFCH受信の両方を行う必要がある。半二重の制限があるため、1つのキャリアで受信と送信を同時に行うことはできない。本開示のいくつかの実施例は、UEがどのように行うか、上記の問題に対する技術的解決策を提供することを意図している。
【0031】
いくつかの実施例では、UE1がタイムスロット2及びタイムスロット3でUE2にPSSCH1及びPSSCH2をそれぞれ送信した場合、UE2は、PSSCH1及びPSSCH2に対応するHARQフィードバックをUE1に送信する必要がある。この場合、UE2はタイムスロット7で2つのPSFCHを送信する。UE2が2つの別々のフィードバックチャネルを同時に送信することをサポートできない場合、UE2はどのように行うか、本開示のいくつかの実施例は、上記の問題に対する技術的解決策を提供することを意図している。
【0032】
本開示のいくつかの実施例では、以下を提示する。
【0033】
いくつかの実施例では、第1のUEが、同じタイムスロットセット内で同じタイムスロットでHARQフィードバックを必要とする複数のPSSCHを第2のUEから受信した場合、第1のUEは、最後に受信したPSSCHに対応するHARQフィードバックのみを第2のUEに対して実行する。N>1の場合、HARQフィードバックに使用される1つのタイムスロットは、PSSCH伝送に使用されるタイムスロットセットに対応しており、そのタイムスロットセット内で送信されたPSSCHは、同じタイムスロットでフィードバックされることを意味する。例えば、
図5では、N=4の場合、タイムスロット7は、タイムスロットセットである{2 3 4 5}内で送信されたPSSCHに対応するフィードバックに使用される。
【0034】
例えば、UE1がタイムスロット2でUE2にPSSCHlを送信した後、UE2がタイムスロット7でHARQフィードバックを行う必要がある。UE1はタイムスロット4でUE2にPSSCH2を送信する可能性がある。例えば、UE1がUE2にPSSCH1を送信した後、より低遅延又は高優先度で新たなパケットを送信する必要がある場合、タイムスロット4でUE2にPSSCH2を送信してもよく、遅延バジェット内でパケットが送れるように保証する。したがって、同じフィードバックタイムスロットに対応するタイムスロットセット内では、ユニキャストセッションの場合、後者の伝送の方が高い優先度を持つ。そうでなければ、送信側のUEが後のタイムスロットでPSSCHを送信する理由がないため、受信側でフィードバックの衝突が発生する。
【0035】
受信側の場合、例えば、UE2の場合、PSSCH1とPSSCH2の両方を受信する場合、タイムスロット7でそれらに対応する別々のHARQフィードを実行する必要がある。しかし、2つの別々のフィードバックチャネルを同時に送信することはできないため、HARQフィードバックの1つを破棄しなければならない。より高い優先度で最後に受信したPSSCH2に対応するHARQフィードバックのみをUE1に送信してもよい。いくつかの実施例では、HARQフィードバックの伝送リソースは、タイムスロットインデックスと、対応するPSSCH又はその関連するPSCCHの周波数リソースによって決定されてもよい。
【0036】
送信側、例えばUE1がタイムスロットセットの中で、同じ受信側(例えば、UE2)に複数のPSSCHを送信した場合、UE1は、受信側がすべてのPSSCHを受信したかどうか、又はどのPSSCHが受信側に正しく受信されたかを知らない。例えば、UE1がタイムスロット2でUE2にPSSCH1を送信し、タイムスロット4でUE2にPSSCH2をそれぞれ送信した場合、以下の3つの可能性がある。
【0037】
1. UE2 は、PSCCH1(関連する PSSCH1に対応)及びPSCCH2(関連するPSSCH2に対応)を正しく受信すると、PSCCH2及びPSSCH2に基づいてHARQフィードバックを行う。
2.UE1がPSCCH1しか正しく受信できず、UE1がPSCCH2の失敗を検出した後、UE2がPSCCH1とPSSCH1に基づいてHARQフィードバックを行う。
3.UE1がPSCCH2しか正しく受信できず、UE1がPSCCH1の失敗を検出した後、UE2がPSCCH2とPSSCH2に基づいてHARQフィードバックを行う。
【0038】
いくつかの実施例では、送信側は、最初に、最後に送信されたPSSCH(又はその関連する PSCCH)に基づいてHARQフィードバック検出を行い、続いて、最後から2番目に送信されたPSSCH(又はその関連する PSCCH)に基づいてHARQフィードバック検出を行い、以下は類推する。例えば、UE1がタイムスロット2でUE2にPSSCH1を送信し、タイムスロット4でUE2にPSSCH2を送信した場合、UE1は、まず、PSSCH2(又はPSSCH2に関連するPSCCH2)に基づいてHARQフィードバック検出を行ってもよい。UE1がUE2からのHARQフィードバックを検出できた場合、UE1はさらなる検出を停止してもよい。そうでなければ、UE1はPSSCH1(又はPSSCH1に関連するPSCCH1)に基づいてHARQフィードバック検出を継続する。
【0039】
いくつかの実施例では、第1のUEが、タイムスロットセット内の1つのタイムスロットで、第2のUEからHARQフィードバックを必要とする第1のPSSCHを受信した場合、第1のUEは、同じタイムスロットセット内の別のタイムスロットで、第2のPSSCHを第2のUEに送信することを計画するが、その優先順位が第1のPSSCHよりも低い場合、UEは、第2のPSSCHの伝送を廃棄する。
【0040】
いくつかの実施例において、UEは、リソース選択をトリガーする。リソース選択の基準は、以下の通りである。
【0041】
1.同じHARQフィードバックタイムスロットに対応するタイムスロットセット内で、UE1はUE2から第1のPSSCHを受信し、HARQフィードバックを実行する必要がある。
2.UE1は、このタイムスロットセット内の後のタイムスロットで、UE2にHARQフィードバックを必要とする第2のPSSCHを送信することを計画する。
3. UE2からの第1のPSSCHの優先度がUE1の第2のPSSCHの優先度よりも高い。
【0042】
上記の基準が満たされた場合、UE1は、計画された伝送を廃棄し、第2のPSSCHのリソース再選択を実行する必要がある。また、UE1は、UE2に対して第1のPSSCHに対応するHARQフィードバックを実行する。
【0043】
いくつかの実施例において、PSSCHの優先度がPSCCHで搬送される。
【0044】
いくつかの実施例において、優先度でなく、例えば遅延又は信頼性等のパラメータが使用される。
【0045】
いくつかの実施例では、UE1について、UE1がUE2に第2のPSSCHを送信した後にUE2から第1のPSSCHを受信し、UE2からの第1のPSSCHの優先度がUE2に送信された第2のPSSCHよりも低い場合、UE1はUE2へのHARQフィードバックを実行しない。 UE1は、HARQフィードバック検出を実行して、UE2からのHARQフィードバックがあるかどうかを決定する。
【0046】
いくつかの実施例では、UE1について、UE1がUE2に第2のPSSCHを送信した後にUE2から第1のPSSCHを受信し、UE2からの第1のPSSCHの優先度がUE2に送信された第2のPSSCHよりも高い場合、UE1はUE2に対して第1のPSSCHに対応するHARQフィードバックを行う。
【0047】
以上のように、本開示のいくつかの実施例は、これまでの実施例で説明した問題に向けられている。フィードバックチャンネルは次のようになる。
【0048】
1.RX UEについて、RX UEが同じタイムスロットセット内でTX UEから複数のPSSCHを受信した場合、RX UEはタイムスロットセット内でTX UEから受信した最後のPSSCHに対応するHARQフィードバックのみを行う。
2. TX UEについて、TX UEがタイムスロットセット内でRX UEにPSSCHを送信した場合、TX UEは同じタイムスロットセット内でより高い優先度を持つ別のPSSCHをRX UEに送信する。タイムスロットセット内で複数のPSSCHが同じRX UEに送信された場合、TX UEはまず最後に送信されたPSSCHに基づいてHARQフィードバック検出を行い、続いて、最後からの2番目に送信されたPSSCHに基づいてHARQフィードバック検出を行い、以下は類推する。
3.タイムスロットセット内で、UE2がUE1からHARQフィードバックを必要とする第1のPSSCHを受信し、UE2が同じタイムスロットセット内の後のタイムスロットでUE1にHARQフィードバックを必要とする第2のPSSCHを送信することを計画しており、第1のPSSCHの優先度が第2のPSSCHの優先度よりも高い場合、UE2は第2のPSSCHの伝送を廃棄する。又は、UE2はリソースの再選択を行う。UE2は、第1のPSSCHに対応するHARQフィードバックをUE1に対して行う。
4. リソース再選択のトリガーとなる基準は以下のようになる。UE2は、同じHARQフィードバックのタイムスロットに対応するタイムスロットセット内でUE1から第1のPSSCHを受信し、HARQフィードバックを行う必要がある。UE2は、同じタイムスロットセット内の後のタイムスロットで、HARQフィードバックを必要とする第2のPSSCHをUE1に送信することを計画する。第1のPSSCHの優先度は、第2のPSSCHの優先度よりも高い。UE2はリソース再選択を行う。
【0049】
本開示のいくつかの実施例では、フィードバックチャネルを使用して信頼性及びリソース効率を向上させることができる装置及びその無線通信方法を提案する。本開示の実施例は、最終製品を作成するために3GPP仕様で採用可能な「技術/プロセス」の組み合わせであってもよい。
【0050】
図6は、本開示の実施例に従った無線通信のための例示的なシステム700のブロック図である。ここで説明した実施例は、任意の適切に構成されたハードウェア及び/又はソフトウェアを使用してシステムに実装することができる。
図6は、無線周波数(RF)回路710、ベースバンド回路720、アプリケーション回路730、メモリ/ストレージ740、ディスプレイ750、カメラ760、センサー770、及び入力/出力(I/O)インターフェース780を含むシステム700を示しており、これらは少なくとも図示されているように互いに結合されている。
【0051】
アプリケーション回路730は、1つ又は複数のシングルコア又はマルチコアプロセッサなどの回路を含んでもよいが、これに限定されるものではない。プロセッサは、汎用プロセッサと特殊なプロセッサ(例えば、グラフィックスプロセッサやアプリケーションプロセッサ)の任意の組み合わせを含んでいてもよい。プロセッサは、メモリ/ストレージデバイスに結合され、メモリ/ストレージデバイスに格納された命令を実行して、様々なアプリケーション及び/又はオペレーティングシステムをシステム上で実行できるように構成されていてもよい。
【0052】
ベースバンド回路720は、1つ又は複数のシングルコア又はマルチコアプロセッサなどの回路を含んでもよいが、これに限定されるものではない。プロセッサは、ベースバンドプロセッサを含んでいてもよい。ベースバンド回路は、RF回路を介して1つ又は複数の無線ネットワークとの通信を可能にする様々な無線制御機能を扱うことができる。無線制御機能としては、信号の変調、符号化、復号化、RFシフトなどが考えられますが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施例では、ベースバンド回路は、1つ又は複数の無線技術と互換性のある通信を提供してもよい。例えば、いくつかの実施例では、ベースバンド回路は、EUTRAN(evolved Universal Terrestrial Radio Access Networks)及び/又は他のWMAN(Wireless Metropolitan Area Networks)、WLAN(Wireless Local Area Networks)、WPAN(Wireless Personal Area Networks)との通信をサポートしてもよい。ベースバンド回路が1つ以上の無線プロトコルでの無線通信をサポートするように構成されている実施例は、マルチモードベースバンド回路と呼ばれることがある。
【0053】
様々な実施例において、ベースバンド回路720は、厳密にはベースバンド周波数であるとは考えられない信号で動作するための回路を含んでもよい。例えば、いくつかの実施例では、ベースバンド回路は、ベースバンド周波数とRFの間にある中間周波数を有する信号で動作するための回路を含んでもよい。
【0054】
RF回路710は、非固体媒体を介して変調された電磁放射を使用して、無線ネットワークとの通信を可能にしてもよい。様々な実施例において、RF回路は、無線ネットワークとの通信を容易にするために、スイッチ、フィルター、増幅器などを含んでいてもよい。
【0055】
様々な実施例において、RF回路710は、厳密にはRFであるとは考えられない信号で動作するための回路を含んでもよい。例えば、いくつかの実施例では、RF回路は、ベースバンド周波数とRFの間にある中間周波数を有する信号で動作するための回路を含んでもよい。
【0056】
様々な実施例において、ユーザーデバイス、eNB又はgNBに関して上述した送信回路、制御回路又は受信回路は、RF回路、ベースバンド回路及び/又はアプリケーション回路の1つ又は複数において、全体又は一部が実装されてもよい。本明細書では、「回路」とは、ASIC(特定用途向け集積回路)、電子回路、1つ又は複数のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行するプロセッサ(共有、専用、又はグループ)及び/又はメモリ(共有、専用、又はグループ)、又はそれらの組み合わせを指したり、それらの一部であったり、又はそれらを含む場合があります。論理回路やその他の適切なハードウェアコンポーネントで、説明した機能を提供します。いくつかの実施例では、電子機器の回路システムは、1つ以上のソフトウェア又はファームウェアモジュールで実装されてもよく、又は回路システムに関連する機能は、1つ以上のソフトウェア又はファームウェアモジュールで実装されてもよい。
【0057】
いくつかの実施例では、ベースバンド回路、アプリケーション回路、及び/又はメモリ/ストレージデバイスの構成部分の一部又はすべてが、SOC(System On Chip)上に一緒に実装されていてもよい。
【0058】
メモリ/ストレージ740は、例えば、システムのデータ及び/又は命令をロードして保存するために使用されてもよい。実施例のメモリ/ストレージ装置は、適切な揮発性メモリ(例えば、DRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ))及び/又は不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)の任意の組み合わせで構成されていてもよい。
【0059】
様々な実施例において、I/Oインターフェース780は、1つ又は複数のユーザインターフェース及び/又は周辺コンポーネントインターフェースを含んでもよく、1つ又は複数のユーザインターフェースは、ユーザがシステムと対話できるように設計され、周辺コンポーネントインターフェースは、周辺コンポーネントがシステムと対話できるように設計されている。ユーザーインターフェースには、物理的なキーボードやキーパッド、タッチパッド、スピーカー、マイクなどが含まれますが、これらに限定されるものではない。周辺機器インターフェースには、不揮発性メモリーポート、USB(Universal Serial Bus)ポート、オーディオジャック、電源コネクタなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0060】
様々な実施例において、センサー770は、システムに関連する環境条件及び/又は位置情報を決定するための1つ又は複数の感知装置を含むことができる。いくつかの実施例では、センサーは、ジャイロスコープセンサー、加速度計、近接センサー、環境光センサー、及び測位ユニットを含むが、これらに限定されない。また、測位ユニットは、ベースバンド回路及び/又はRF回路と一体化して、測位ネットワークの構成要素(GPS(Global Positioning System)衛星など)と通信することができる。
【0061】
様々な実施例において、ディスプレイ750は、LCDディスプレイやタッチスクリーンディスプレイなどのディスプレイを含んでもよい。様々な実施例において、システム700は、ラップトップコンピューティングデバイス、タブレットコンピューティングデバイス、ネットブック、ウルトラブック、スマートフォンなどのモバイルコンピューティングデバイスであってもよいが、これらに限定されない。様々な実施例において、システムは、より多く又はより少ないコンポーネント及び/又は異なるアーキテクチャを有していてもよい。適切な場合には、本明細書に記載されている方法は、コンピュータプログラムとして実施することができる。なお、コンピュータプログラムは、非一時的な記憶媒体などの記憶媒体に格納されていてもよい。
【0062】
本開示の実施例で説明や開示されているユニット、アルゴリズム、ステップのそれぞれを実施するために、電子ハードウェア、又はコンピュータ用ソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせが使用されることは、当業者であれば理解できるであろう。これらの機能をハードウェアで実現するか、ソフトウェアで実現するかは、技術的ソリューションの適用条件や設計要件によって異なる。当業者であれば、それぞれの特定のアプリケーションの機能を実装するために異なるアプローチを使用することができ、そのような実装は本開示の範囲外であってはならない。上述した実施例のシステム、デバイス、ユニットの作業工程は本質的に同じであるため、参照することができることは、当業者であれば理解できるはずである。 説明を簡潔にするために、これらの作業プロセスの詳細は省略する。
【0063】
本開示の実施例で開示されたシステム、装置、及び方法は、他の方法で実施されてもよいことを理解すべきである。上述した実施例は単なる模式図である。ユニットの分割は、論理的な機能のみに基づいており、実装上はその他の分割が存在する。複数のユニットやコンポーネントを組み合わせてもよいし、別のシステムに統合してもよい。また、一部の機能を省略したり、スキップしたりすることも可能である。一方、図示又は議論されている相互結合、直接結合、又は通信接続は、いくつかのポート、デバイス、又はユニットの間接的な結合、又は電気的、機械的、又は他の形態の通信結合によって動作することがある。
【0064】
別々のコンポーネントとして図示されているユニットは、物理的に分離されている場合もあれば、そうでない場合もある。表示用のユニットは、物理的なユニットであってもよい。つまり、1つの場所に設置されていても、複数のネットワークユニットに分散してもよい。本実施例の目的に応じて、一部又は全部のユニットを使用することができる。あるいは、様々な実施例における個々の機能ユニットは、単一の処理ユニットに統合されていてもよいし、物理的に分離されていてもよいし、2つ以上のユニットが単一の処理ユニットに統合されていてもよい。
【0065】
ソフトウェア機能ユニットが実装され、製品として販売又は使用される場合は、コンピュータ内の読み取り可能な記憶媒体に格納されていてもよい。この理解に基づき、本開示が提案する技術的解決策は、本質的に又は部分的にソフトウェア製品の形で実施することができる。あるいは、先行技術に有用な技術的解決策の一部を、ソフトウェア製品の形で実装してもよい。コンピュータにおけるソフトウェア製品は、本開示の実施例で開示されているステップのすべて又は一部をコンピューティングデバイス(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバー、又はネットワークデバイス)が実行するための複数のコマンドを含む記憶媒体に格納されている。記憶媒体としては、USBディスク、リムーバブルハードドライブ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フロッピーディスクなど、プログラムコードを格納できる媒体がある。
【0066】
本開示は、最も実用的で好ましいと考えられる実施例に関連して説明してきたが、本開示は、開示された実施例に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲の最も広い解釈の範囲から逸脱することなくなされる様々なアレンジをカバーすることを意図していることを理解すべきである。
【国際調査報告】