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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-25
(54)【発明の名称】降圧回路、電子機器及び降圧方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/10 20060101AFI20220715BHJP
   H02J 7/04 20060101ALI20220715BHJP
【FI】
H02M3/10
H02J7/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568437
(86)(22)【出願日】2019-05-14
(85)【翻訳文提出日】2021-11-12
(86)【国際出願番号】 CN2019086804
(87)【国際公開番号】W WO2020227921
(87)【国際公開日】2020-11-19
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(71)【出願人】
【識別番号】521498106
【氏名又は名称】▲ケイ▼力杰半導体技術(杭州)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100203105
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 能弘
(72)【発明者】
【氏名】張 加亮
(72)【発明者】
【氏名】万 世銘
(72)【発明者】
【氏名】趙 晨
(72)【発明者】
【氏名】張 望
【テーマコード(参考)】
5G503
5H730
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503GB04
5H730AA14
5H730AS05
5H730AS17
5H730BB03
5H730CC01
5H730DD04
5H730FG01
(57)【要約】
本願は、降圧回路、電子機器及び降圧方法を提供し、該降圧回路は、入力電圧を受ける正入力端子及び負入力端子と、目標電圧を出力する正出力端子及び負出力端子であって、負出力端子が負入力端子と接地電位を共有する正出力端子及び負出力端子と、スイッチ回路と、整流回路と、隔離回路と、制御信号を出力し、スイッチ回路におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御し、整流回路におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御することにより、入力電圧がスイッチ回路におけるスイッチトランジスタ、隔離回路におけるコンデンサ及び整流回路におけるスイッチトランジスタを順に通過した後に、入力電圧の電圧値より低い目標電圧を得ることができる制御ユニットと、を含む。本願の降圧回路は、降圧過程の安全性を向上させることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力電圧を受ける正入力端子及び負入力端子と、
目標電圧を出力する正出力端子及び負出力端子であって、前記負出力端子が前記負入力端子と接地電位を共有する正出力端子及び負出力端子と、
前記正入力端子と前記負入力端子との間に接続された少なくとも1つのスイッチトランジスタを含むスイッチ回路と、
前記正出力端子と前記負出力端子との間に接続された少なくとも1つのスイッチトランジスタを含む整流回路と、
前記スイッチ回路におけるスイッチトランジスタ及び前記整流回路におけるスイッチトランジスタにそれぞれ接続された少なくとも1つのコンデンサを含む隔離回路と、
制御信号を出力し、前記スイッチ回路におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御し、前記整流回路におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御することにより、前記入力電圧が前記スイッチ回路におけるスイッチトランジスタ、前記隔離回路におけるコンデンサ及び前記整流回路におけるスイッチトランジスタを順に通過した後に、前記入力電圧の電圧値より低い前記目標電圧を得ることができる制御ユニットと、を含む、ことを特徴とする降圧回路。
【請求項2】
前記隔離回路は、前記少なくとも1つのコンデンサに直列接続され、それに直列接続されたコンデンサのピーク電流を制限する少なくとも1つのインダクタをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の降圧回路。
【請求項3】
前記スイッチ回路は、前記正入力端子と前記負入力端子との間に直列接続されたスイッチトランジスタQ1、スイッチトランジスタQ2及びスイッチトランジスタQ3を含み、
前記整流回路は、フルブリッジ整流回路であり、スイッチトランジスタQ4、スイッチトランジスタQ5、スイッチトランジスタQ6及びスイッチトランジスタQ7を含み、前記スイッチトランジスタQ4と前記スイッチトランジスタQ5は、前記正出力端子と前記負出力端子との間に直列接続され、前記スイッチトランジスタQ6と前記スイッチトランジスタQ7は、前記正出力端子と前記負出力端子との間に直列接続され、
前記隔離回路は、コンデンサC1及びコンデンサC2を含み、前記コンデンサC1の一端は、前記スイッチトランジスタQ1と前記スイッチトランジスタQ2の共通接続端子に接続され、前記コンデンサC1の他端は、前記スイッチトランジスタQ4と前記スイッチトランジスタQ5の共通接続端子に接続され、前記コンデンサC2の一端は、前記スイッチトランジスタQ2と前記スイッチトランジスタQ3の共通接続端子に接続され、前記コンデンサC2の他端は、前記スイッチトランジスタQ6と前記スイッチトランジスタQ7の共通接続端子に接続される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の降圧回路。
【請求項4】
前記入力電圧の電圧値は、前記目標電圧の電圧値の2倍である、ことを特徴とする請求項3に記載の降圧回路。
【請求項5】
前記制御ユニットは、前記スイッチトランジスタQ1、前記スイッチトランジスタQ3、前記スイッチトランジスタQ4及び前記スイッチトランジスタQ7をオンにするように制御する場合、前記スイッチトランジスタQ2、前記スイッチトランジスタQ5及び前記スイッチトランジスタQ6をオフにするように制御し、前記スイッチトランジスタQ2、前記スイッチトランジスタQ5及び前記スイッチトランジスタQ6をオンにするように制御する場合、前記スイッチトランジスタQ1、前記スイッチトランジスタQ3、前記スイッチトランジスタQ4及び前記スイッチトランジスタQ7をオフにするように制御するように、前記制御信号を生成することを特徴とする請求項3に記載の降圧回路。
【請求項6】
前記制御信号は、パルス幅変調PWM信号であり、
前記制御ユニットは、毎回前記PWM信号を出力する前に、所定の時間で遅延させる、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の降圧回路。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の降圧回路を含む、ことを特徴とする電子機器。
【請求項8】
前記降圧回路の前記正入力端子及び前記負入力端子に接続され、外部給電装置から前記入力電圧を受ける充電インタフェースと、
前記降圧回路の前記正出力端子及び前記負出力端子に接続された負荷と、をさらに含む、ことを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記負荷は、セルであり、
前記電子機器は、第1の充電経路を含み、前記降圧回路は、前記第1の充電経路に設けられ、
前記電子機器は、少なくとも1つのスイッチモジュールが設けられた第2の充電経路及び/又は少なくとも1つの充電管理回路が設けられた第3の充電経路をさらに含み、
前記制御ユニットは、前記第1の充電経路、前記第2の充電経路及び前記第3の充電経路から、前記セルを充電する充電経路を決定する、ことを特徴とする請求項8に記載の電子機器。
【請求項10】
前記制御ユニットは、前記充電インタフェースが受信した電圧の電圧値に基づいて、前記セルを充電する充電経路を決定する、ことを特徴とする請求項9に記載の電子機器。
【請求項11】
前記制御ユニットは、前記充電インタフェースが受信した電圧値が第1の閾値より高い場合、前記セルを充電する充電経路が第1の充電経路であると決定する、ことを特徴とする請求項10に記載の電子機器。
【請求項12】
前記制御ユニットは、前記充電インタフェースが受信した電圧値が前記セルの充電要求電圧と適合する場合、前記セルを充電する充電経路が第2の充電経路であると決定する、ことを特徴とする請求項10に記載の電子機器。
【請求項13】
前記制御ユニットは、前記充電インタフェースが受信した電圧値が所定の値である場合、前記セルを充電する充電経路が第3の充電経路であると決定する、ことを特徴とする請求項10に記載の電子機器。
【請求項14】
前記制御ユニットは、前記外部給電装置と通信し、前記セルを充電する充電経路を決定し、
前記外部給電装置がサポートする充電モードは、第1の充電モード、第2の充電モード及び第3の充電モジュールのうちの1つを含み、第1の充電モードでは、前記外部給電装置の提供可能な充電電圧が第1の閾値より高く、第2の充電モードでは、前記外部給電装置が前記セルの充電要求電圧と適合する充電電圧を提供することができ、第3の充電モードでは、前記外部給電装置の提供可能な充電電圧が所定の値であり、
前記外部給電装置が第1の充電モードをサポートすると決定した場合、前記セルを充電する充電経路が第1の充電経路であると決定し、前記外部給電装置が第2の充電モードをサポートすると決定した場合、前記セルを充電する充電経路が第2の充電経路であると決定し、前記外部給電装置が第3の充電モードをサポートすると決定した場合、前記セルを充電する充電経路が第3の充電経路であると決定する、ことを特徴とする請求項9に記載の電子機器。
【請求項15】
前記降圧回路の入力電圧の電圧値は、前記目標電圧の電圧値の2倍であり、
前記第1の充電経路で前記セルを充電すると決定した場合、前記制御ユニットは、さらに、前記セルの充電情報を取得し、前記充電情報を前記外部給電装置にフィードバックすることにより、前記目標電圧が前記セルの充電要求電圧に合致するよう、前記外部給電装置が前記電子機器への給電電圧及び/又は給電電流を調整する、ことを特徴とする請求項11又は14に記載の電子機器。
【請求項16】
前記第2の充電経路で前記セルを充電すると決定した場合、前記制御ユニットは、さらに、前記セルの充電情報を取得し、前記充電情報を前記外部給電装置にフィードバックすることにより、前記外部給電装置が前記電子機器への給電電圧及び/又は給電電流を調整する、ことを特徴とする請求項12又は14に記載の電子機器。
【請求項17】
前記負荷は、直列接続された少なくとも2つのセルを含む、ことを特徴とする請求項8~16のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項18】
正入力端子及び負入力端子により入力電圧を受けることと、
制御信号を出力し、スイッチ回路におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御し、整流回路におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御することにより、前記入力電圧が前記スイッチ回路におけるスイッチトランジスタ、隔離回路におけるコンデンサ及び前記整流回路におけるスイッチトランジスタを順に通過した後に、前記入力電圧の電圧値より低い目標電圧を得ることができることと、
正出力端子及び負出力端子により前記目標電圧を出力することと、を含み、
前記負入力端子と前記負出力端子は、接地電位を共有し、前記スイッチ回路は、前記正入力端子と前記負入力端子との間に接続された少なくとも1つのスイッチトランジスタを含み、前記整流回路は、前記正出力端子と前記負出力端子との間に接続された少なくとも1つのスイッチトランジスタを含み、前記隔離回路は、前記スイッチ回路におけるスイッチトランジスタ及び前記整流回路におけるスイッチトランジスタにそれぞれ接続された少なくとも1つのコンデンサを含む、ことを特徴とする降圧方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、充電の技術分野に関し、特に降圧回路、電子機器及び降圧方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、電子機器がますます消費者に好まれるが、電子機器の消費電力量が大きく、ユーザの電子機器に対する使用需要を満たすために、充電する必要がある。
【0003】
充電過程において、一般的には、電圧又は電流の変換を実現し、さらに電池に適切な充電電流又は充電電圧を提供するために、変換回路を設ける必要がある。変換回路が降圧回路である場合、降圧回路におけるスイッチトランジスタは故障が生じると、電池に適さない充電電圧が電池に直接入力され、電池の破損を引き起こし、使用の安全上の問題が生じてしまう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の実施例は、降圧回路の安全性を向上させるために、降圧回路、電子機器及び降圧方法を提供する。
【0005】
第1の態様に係る降圧回路は、
入力電圧を受ける正入力端子及び負入力端子と、
目標電圧を出力する正出力端子及び負出力端子であって、前記負出力端子が前記負入力端子と接地電位を共有する正出力端子及び負出力端子と、
前記正入力端子と前記負入力端子との間に接続された少なくとも1つのスイッチトランジスタを含むスイッチ回路と、
前記正出力端子と前記負出力端子との間に接続された少なくとも1つのスイッチトランジスタを含む整流回路と、
前記スイッチ回路におけるスイッチトランジスタ及び前記整流回路におけるスイッチトランジスタにそれぞれ接続された少なくとも1つのコンデンサを含む隔離回路と、
制御信号を出力し、前記スイッチ回路におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御し、前記整流回路におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御することにより、前記入力電圧が前記スイッチ回路におけるスイッチトランジスタ、前記隔離回路におけるコンデンサ及び前記整流回路におけるスイッチトランジスタを順に通過した後に、前記入力電圧の電圧値より低い前記目標電圧を得ることができる制御ユニットと、を含む。
【0006】
第2の態様に係る電子機器は、上記降圧回路を含む。
【0007】
第3の態様に係る降圧方法は、
正入力端子及び負入力端子により入力電圧を受けることと、
制御信号を出力し、スイッチ回路におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御し、整流回路におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御することにより、前記入力電圧が前記スイッチ回路におけるスイッチトランジスタ、前記隔離回路におけるコンデンサ及び前記整流回路におけるスイッチトランジスタを順に通過した後に、前記入力電圧の電圧値より低い目標電圧を得ることができることと、
正出力端子及び負出力端子により前記目標電圧を出力することと、を含み、
前記負入力端子と前記負出力端子は、接地電位を共有し、前記スイッチ回路は、前記正入力端子と前記負入力端子との間に接続された少なくとも1つのスイッチトランジスタを含み、前記整流回路は、前記正出力端子と前記負出力端子との間に接続された少なくとも1つのスイッチトランジスタを含み、前記隔離回路は、前記スイッチ回路におけるスイッチトランジスタ及び前記整流回路におけるスイッチトランジスタにそれぞれ接続された少なくとも1つのコンデンサを含む。
【発明の効果】
【0008】
本願の実施例の降圧回路において、隔離回路を設けることにより、降圧回路の安全性を向上させることができ、また、負入力端子と負出力端子が接地電位を共有するため、システム電圧が互いに基準とすることができ、同一の信号源に基づいて、スイッチ回路及び整流回路のオンオフ状態を駆動及び制御することにより、スイッチ回路及び整流回路の駆動及び制御がより簡単になり、駆動及び制御のコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施例又は従来技術における技術手段をより明らかに説明するために、以下、実施例又は従来技術の記載に使用される図面を簡単に説明する。以下の記載における図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者には、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の実施例の図面を得られることが明らかである。
【0010】
図1】1つの実施例における降圧回路の概略構成図である。
図2】別の実施例における降圧回路の概略構成図である。
図3】1つの実施例における降圧回路の概略構成図である。
図4】1つの実施例における降圧回路の動作タイミングチャートである。
図5】1つの実施例における降圧回路の第1の動作状態での等価回路図である。
図6】1つの実施例における降圧回路の第2の動作状態での等価回路図である。
図7】1つの実施例における降圧回路の概略構成図である。
図8】1つの実施例における降圧回路の概略構成図である。
図9】1つの実施例における降圧回路の効率変換図である。
図10】1つの実施例における降圧回路の概略構成図である。
図11】1つの実施例における電子機器の構成ブロック図である。
図12】別の実施例における電子機器の構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の理解を容易にするために、以下、関連する図面を参照して本発明をより全面的に説明する。図面には本発明の好ましい実施例が示されている。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で実現することができ、本明細書に記載された実施例に限定されるものではない。逆に、これらの実施例を提供する目的は、本発明の開示内容に対する理解をより完全かつ全面的にすることである。
【0012】
本願の目的、技術手段及び利点をより明確にするために、以下、図面及び実施例を参照し、本願をさらに詳細に説明する。本明細書に記載された具体的な実施例は、本願を解釈するためのものに過ぎず、本願を限定するものではないことを理解すべきである。
【0013】
本願は、電子機器に適用できる降圧回路を提供する。電子機器は、移動端末、タブレットコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant、パーソナルデジタルアシスタント)、POS(Point of Sales、販売端末)、車載コンピュータ、ウェアラブル装置、電子書籍、移動電源など、外部給電装置で充電可能な装置であってよい。
【0014】
いくつかの実施例では、降圧回路には、複数組のスイッチトランジスタが設けられ、スイッチトランジスタの故障による安全上のリスクを回避するために、降圧回路に隔離用のコンデンサを設けることができる。複数組のスイッチトランジスタの交互のオン及びオフを時分割で段階的に制御することにより、コンデンサが間欠的に充放電することで、電力の伝達及び電圧の変換を実現する。
【0015】
図1に示すように、1つの実施例では、降圧回路100は、正入力端子A1、負入力端子A2、スイッチ回路110、隔離回路120、整流回路130、制御ユニット140、正出力端子B1及び負出力端子B2を含む。
【0016】
正入力端子A1及び負入力端子A2は、入力電圧を受ける。正出力端子B1及び負出力端子B2は、目標電圧を出力する。本願の1つの実施例では、負入力端子A2と負出力端子B2は接地電位を共有している。負入力端子A2と負出力端子B2が接地電位を共有し、いずれも同一の地面に接続される場合、システム電圧が互いに基準とすることができ、同一の信号源に基づいて、スイッチ回路110及び整流回路130のオン及びオフを駆動及び制御することができる。負入力端子A2と負出力端子B2が接地電位を共有しない場合に比べ、接地電位の共有により、スイッチ回路110及び整流回路130の駆動及び制御がより簡単になり、駆動及び制御のコストを低減することができる。
【0017】
スイッチ回路110は、正入力端子A1と負入力端子A2との間に接続された少なくとも1つのスイッチトランジスタを含む。整流回路130は、正出力端子B1と負出力端子B2との間に接続された少なくとも1つのスイッチトランジスタを含む。
【0018】
隔離回路120は、スイッチ回路110におけるスイッチトランジスタ及び整流回路130におけるスイッチトランジスタにそれぞれ接続された少なくとも1つのコンデンサを含む。
【0019】
制御ユニット140は、制御信号を出力し、スイッチ回路110におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御し、整流回路130におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御することにより、入力電圧がスイッチ回路110におけるスイッチトランジスタ、隔離回路120におけるコンデンサ及び整流回路130におけるスイッチトランジスタを順に通過した後に、目標電圧を得ることができる。ただし、目標電圧の電圧値は、入力電圧の電圧値より低い。
【0020】
本願の実施例では、隔離回路120が設けられるため、入力電圧がスイッチ回路110におけるスイッチトランジスタ、隔離回路120におけるコンデンサ及び整流回路130を順に通過した後に出力され、コンデンサが交流電力を通過させ、直流電力を遮断する特性を有し、スイッチ回路110におけるスイッチトランジスタが破壊されるか又は故障する場合、コンデンサは、スイッチ回路110において受信された入力電圧が整流回路130に出力されることを阻止することができ、該降圧回路の安全性を向上させることができる。正出力端子B1と負出力端子B2に負荷が接続される場合、負荷への保護を実現することができる。
【0021】
1つの実施例では、整流回路130における複数のスイッチトランジスタのオン又はオフを制御することにより、さらに整流回路130の変換性能を制御することができる。
【0022】
上述したように、負入力端子A2と負出力端子B2がいずれも同一の地面に接続され、スイッチ回路110における複数のスイッチトランジスタ及び整流回路130における複数のスイッチトランジスタが同時に制御信号を受信し、各々のスイッチトランジスタのオンオフ状態を制御することより、正出力端子B1及び負出力端子B2により出力された目標電圧が該降圧回路に入力された電圧より低い。
【0023】
図2に示すように、本願の1つの実施例では、隔離回路120は、少なくとも1つのコンデンサに直列接続された少なくとも1つのインダクタをさらに含む。隔離回路における複数のコンデンサは、いずれもそれぞれ1つのインダクタに直列接続され、或いは、隔離回路における複数のコンデンサのうちの一部のコンデンサは、インダクタに直列接続されることを理解すべきである。インダクタとコンデンサを直列接続することにより、コンデンサのピーク電流を制限し、降圧回路の安全性をさらに向上させることができる。
【0024】
図3に示すように、本願の1つの実施例では、スイッチ回路110は、直列接続された第1のスイッチトランジスタQ1、第2のスイッチトランジスタQ2、第3のスイッチトランジスタQ3を含む。第1のスイッチトランジスタQ1、第2のスイッチトランジスタQ2、第3のスイッチトランジスタQ3は、いずれも制御端子、入力端子及び出力端子を含む。
【0025】
順に直列接続された第1のスイッチトランジスタQ1、第2のスイッチトランジスタQ2、第3のスイッチトランジスタQ3は、正入力端子A1と負出力端子B1との間に直列接続される。具体的には、前記第1のスイッチトランジスタQ1の入力端子は、正入力端子A1に接続され、第2のスイッチトランジスタQ2の出力端子は、第3のスイッチトランジスタQ3の入力端子に接続され、前記第3のスイッチトランジスタQ3の出力端子は、正出力端子A2に接続され、前記第1のスイッチトランジスタQ1の出力端子は、前記隔離回路120に接続され、第1の伝送経路を形成し、前記第2のスイッチトランジスタQ2の出力端子は、前記隔離回路120に接続されて第2の伝送経路を形成する。
【0026】
第1のスイッチトランジスタQ1の制御端子、第2のスイッチトランジスタQ2の制御端子、第3のスイッチトランジスタQ3の制御端子は、いずれも制御ユニット140の制御信号を受信する。制御信号の制御の下で、第1のスイッチトランジスタQ1、第2のスイッチトランジスタQ2、第3のスイッチトランジスタQ3をオン状態又はオフ状態にすることができる。ただし、第1のスイッチトランジスタQ1、第3のスイッチトランジスタQ3が同じ時間に受信した制御信号は、同じであり、第2のスイッチトランジスタQ2と第1のスイッチトランジスタQ1が同じ時間に受信した制御信号は、異なり、かつ逆である。すなわち、同じ時間内に、第1のスイッチトランジスタQ1、第3のスイッチトランジスタQ3がオン状態であれば、第2のスイッチトランジスタQ2がオフ状態であり、第1のスイッチトランジスタQ1、第3のスイッチトランジスタQ3がオフ状態であれば、第2のスイッチトランジスタQ2がオン状態である。
【0027】
なお、本願の実施例では、第1のスイッチトランジスタQ1、第2のスイッチトランジスタQ2、第3のスイッチトランジスタQ3としては、従来の様々な電気制御可能なスイッチデバイス、例えば、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)、又は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)の三端子制御可能なスイッチデバイスを採用してよい。
【0028】
1つの実施例では、前記隔離回路120は、第1のコンデンサC1、第2のコンデンサC2を含み、ただし、前記第1のコンデンサC1の第1の端子は、前記第1のスイッチトランジスタQ1と第2のスイッチトランジスタQ2の共通接続端子に接続され、前記第1のコンデンサC1の第2の端子は、整流回路130に接続され、前記第2のコンデンサC2の第1の端子は、前記第2のスイッチトランジスタQ2と第3のスイッチトランジスタQ3の共通接続端子に接続され、前記第2のコンデンサC2の第2の端子は、整流回路130に接続される。
【0029】
ただし、第1のスイッチトランジスタQ1、第2のスイッチトランジスタQ2、第3のスイッチトランジスタQ3、第1のコンデンサC1及び第2のコンデンサC2により、受けた充電信号を交流電力信号に変換し、整流回路130に出力することができる。第1のコンデンサC1及び第2のコンデンサC2は、交流電力を通過させ、直流電力を遮断する特性を有するため、スイッチ回路110におけるスイッチトランジスタが破壊されるか又は故障する場合、スイッチ回路110において受けた充電信号が整流回路130に出力されることを阻止し、降圧回路の安全性を向上させることができる。
【0030】
1つの実施例では、整流回路130は、フルブリッジ整流回路であり、第4のスイッチトランジスタQ4、第5のスイッチトランジスタQ5、第6のスイッチトランジスタQ6及び第7のスイッチトランジスタQ7を含む。整流回路130は、受けた交流電力信号を直流電力信号に変換することができる。ただし、第4のスイッチトランジスタQ4、第5のスイッチトランジスタQ5、第6のスイッチトランジスタQ6及び第7のスイッチトランジスタQ7は、いずれも制御端子、入力端子及び出力端子を含む。
【0031】
第4のスイッチトランジスタQ4と第5のスイッチトランジスタQ5は、正出力端子B1と負出力端子B2との間に直列接続され、第6のスイッチトランジスタQ6と第7のスイッチトランジスタQ7は、正出力端子B1と負出力端子B2との間に直列接続され、第1のコンデンサC1の他端は、第4のスイッチトランジスタQ4と第5のスイッチトランジスタQ5の共通接続端子に接続されている。第2のコンデンサC2の他端は、第6のスイッチトランジスタQ6と第7のスイッチトランジスタQ7の共通接続端子に接続されている。
【0032】
第4のスイッチトランジスタQ4の制御端子、第5のスイッチトランジスタQ5の制御端子、第6のスイッチトランジスタQ6の制御端子及び第7のスイッチトランジスタQ7の制御端子は、いずれも制御ユニット140の制御信号を受信し、制御信号の制御の下で第4のスイッチトランジスタQ4、第5のスイッチトランジスタQ5、第6のスイッチトランジスタQ6及び第7のスイッチトランジスタQ7をオン状態又はオフ状態にすることができる。
【0033】
1つの実施例では、前記第4のスイッチトランジスタQ4、第5のスイッチトランジスタQ5、第6のスイッチトランジスタQ6及び第7のスイッチトランジスタQ7は、いずれも金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSトランジスタ)である。
【0034】
本実施例では、整流回路130は、4つのスイッチトランジスタを用い、かつ該整流回路130の負出力端子B2が接地して設けられ、すなわち、第4のスイッチトランジスタQ4、第5のスイッチトランジスタQ5、第6のスイッチトランジスタQ6及び第7のスイッチトランジスタQ7の基準とする地点が同じであり、スイッチトランジスタQ4、第5のスイッチトランジスタQ5、第6のスイッチトランジスタQ6及び第7のスイッチトランジスタQ7のオン又はオフを同時に制御することができ、制御及び駆動を簡略化する。同時に、整流回路130におけるスイッチトランジスタは、弱電流の状態で動作することができ、破壊されるリスクを低減し、信頼性を向上させる。同時に、隔離回路を有するため、スイッチ回路110及び整流回路130におけるスイッチトランジスタのオン抵抗を非常に低くすることができ、発熱及び損失を低減し、降圧回路全体のエネルギー伝達効率を向上させることができる。
【0035】
1つの実施例では、前記第1のスイッチトランジスタQ1、第3のスイッチトランジスタQ3、第4のスイッチトランジスタQ4、第7のスイッチトランジスタQ7が受信した前記制御信号は、前記第2のスイッチトランジスタQ2、第5のスイッチトランジスタQ5、第6のスイッチトランジスタQ6が受信した前記制御信号と逆である。すなわち、同じ時間内に、第1のスイッチトランジスタQ1、第3のスイッチトランジスタQ3、第4のスイッチトランジスタQ4、第7のスイッチトランジスタQ7がオン状態である場合、第2のスイッチトランジスタQ2、第5のスイッチトランジスタQ5、第6のスイッチトランジスタQ6はオフ状態であり、或いは、第1のスイッチトランジスタQ1、第3のスイッチトランジスタQ3、第4のスイッチトランジスタQ4、第7のスイッチトランジスタQ7がオフ状態である場合、第2のスイッチトランジスタQ2、第5のスイッチトランジスタQ5、第6のスイッチトランジスタQ6はオン状態である。
【0036】
例えば、第1のスイッチトランジスタQ1、第3のスイッチトランジスタQ3、第4のスイッチトランジスタQ4、第7のスイッチトランジスタQ7がオン状態であり、第2のスイッチトランジスタQ2、第5のスイッチトランジスタQ5、第6のスイッチトランジスタQ6がオフ状態である降圧回路の状態を第1の動作状態と呼ぶ。それに応じて、第1のスイッチトランジスタQ1、第3のスイッチトランジスタQ3、第4のスイッチトランジスタQ4、第7のスイッチトランジスタQ7がオフ状態であり、第2のスイッチトランジスタQ2、第5のスイッチトランジスタQ5、第6のスイッチトランジスタQ6がオン状態である降圧回路の状態を第2の動作状態と呼ぶ。
【0037】
図4に示すように、1つの実施例では、降圧回路が第1の動作状態と第2の動作状態での時間が同じであることを例として説明することができる。第1のスイッチトランジスタQ1、第3のスイッチトランジスタQ3、第4のスイッチトランジスタQ4、第7のスイッチトランジスタQ7が受信した制御信号は第1の制御信号であり、第2のスイッチトランジスタQ2、第5のスイッチトランジスタQ5、第6のスイッチトランジスタQ6が受信した制御信号は第2の制御信号である。
【0038】
なお、第1の制御信号及び第2の制御信号のデューティ比を調整することにより、降圧回路をデバッギングし最適な状態に動作させることができる。
【0039】
本願の1つの実施例では、制御ユニット140から出力された制御信号は、パルス幅変調PWM信号である。制御ユニット140は、毎回PWM信号を出力する前に、所定の時間で遅延させる。該所定の時間は、スイッチ回路110及び整流回路130におけるスイッチトランジスタがスイッチの速度の異なりにより非同期となるという問題を回避するために、設定された保護期間である。
【0040】
すなわち、本願の1つの実施例では、第1の制御信号、第2の制御信号は、さらに一定のデッドタイムを有してよい。デッドタイムは、制御ユニット140がPWM信号を出力する前に、所定の時間で遅延させることにより実現することができる。
【0041】
図5は、1つの実施例における降圧回路の第1の動作状態での等価回路図である。第1の動作状態では、第1の制御信号をハイレベル信号として理解することができ、第2の制御信号をローレベル信号として理解することができる。これにより、第1のスイッチトランジスタQ1、第3のスイッチトランジスタQ3、第4のスイッチトランジスタQ4、第7のスイッチトランジスタQ7はオン状態であり、第2のスイッチトランジスタQ2、第5のスイッチトランジスタQ5、第6のスイッチトランジスタQ6はオフ状態である。この場合、等価回路に対応する電流経路は、正入力端子A1、第1のスイッチトランジスタQ1、第1のコンデンサC1、第4のスイッチトランジスタQ4、正出力端子B1、負出力端子B2、第7のスイッチトランジスタQ7、第2のコンデンサC2、第3のスイッチトランジスタQ3、負入力端子A2である。この場合、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2は、直列接続され、正入力端子A1、負入力端子A2により第1のコンデンサC1、第2のコンデンサC2を充電し、第1のコンデンサC1、第2のコンデンサC2により正出力端子B1、負出力端子B2に接続された負荷に対して放電することができる。これにより、出力された目標電圧Vout+Vc1+Vc2=Vinであり、ただし、Vc1は第1のコンデンサC1の両端電圧であり、Vc2は第2のコンデンサC2の両端電圧であり、Vinは入力電圧である。
【0042】
図6は、1つの実施例における降圧回路の第2の動作状態での等価回路図である。第2の動作状態では、第1の制御信号をローレベル信号として理解することができ、第2の制御信号をハイレベル信号として理解することができる。これにより、第1のスイッチトランジスタQ1、第3のスイッチトランジスタQ3、第4のスイッチトランジスタQ4、第7のスイッチトランジスタQ7はオフ状態であり、第2のスイッチトランジスタQ2、第5のスイッチトランジスタQ5、第6のスイッチトランジスタQ6はオン状態である。この場合、等価回路に対応する電流経路は、正出力端子B1、第6のスイッチトランジスタQ6、第2のコンデンサC2、第2のスイッチトランジスタQ2、第1のコンデンサC1、第5のスイッチトランジスタQ5、負出力端子B2である。この場合、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2は、直列接続され、第1のコンデンサC1、第2のコンデンサC2により正出力端B1、負出力端子B2に接続された負荷に対して放電することができる。これにより、目標電圧Vout=Vc1+Vc2であり、ただし、Vc1は第1のコンデンサC1の両端電圧であり、Vc2は第2のコンデンサC2の両端電圧である。
【0043】
第1の動作状態及び第2の動作状態の時間周期が短く、同時に、容量性負荷又は出力コンデンサCoutが電圧の変化を阻害するため、第2の動作状態での電圧Vc1及びVc2は第1の動作状態に対して変化しない。すなわち、
Vout+Vc1+Vc2=2Vout=Vinである。
【0044】
2つの動作状態で目標電圧Voutがいずれも大きく変化しないため、降圧回路から出力された目標電圧Voutを入力電圧Vinの1/2付近に保持し、降圧、隔離及び変換を実現することができる。
【0045】
図7に示すように、隔離回路120は、1つのインダクタL1を含み、すなわち、該インダクタL1は、第1のコンデンサC1に直列接続されてよい。選択肢として、該インダクタLは、第2のコンデンサC2に直列接続されてもよい。
【0046】
図8に示すように、隔離回路120は、第1のインダクタL1及び第2のインダクタL2を含んでよく、第1のインダクタL1は、第1のコンデンサC1に直列接続され、第2のインダクタL2は、第2のコンデンサC2に直列接続される。
【0047】
本実施例では、隔離回路120に第1のコンデンサ及び/又は第2のコンデンサに直列接続されたインダクタを増設することにより、特定の周波数のインダクタンスを増加させ第1のコンデンサC1及び/又は第2のコンデンサC2と共振を発生させることにより、第1のコンデンサC1及び/又は第2のコンデンサC2のピーク電流を制限することができる。
【0048】
図4を参照して、iLは、インダクタを流れる電流波形であり、該インダクタを流れる電流波形は、方形波ではなく、正弦波と類似する。同時に、各電子スイッチトランジスタは、弱電流(ゼロ電流に接近する)状態で動作することができ、このようにして発熱及びスイッチ損失を低減し、降圧回路全体のエネルギー伝達効率を向上させる。
【0049】
図9に示すように、関連技術に比べて、本願の実施例の降圧回路の変換効率は約99%に達することができる。
【0050】
本願の実施例では、制御ユニット140は、CPU、プロセッサ又は他の制御機能を有するデバイスであってよい。制御ユニット140は、第1のスイッチトランジスタQ1、第2のスイッチトランジスタQ2、第3のスイッチトランジスタQ3、第4のスイッチトランジスタQ4、第5のスイッチトランジスタQ5、第6のスイッチトランジスタQ6及び第7のスイッチトランジスタQ7のオン又はオフを制御するための制御信号を生成するか又は記憶することができる。
【0051】
図10に示すように、本願の別の実施例では、スイッチ回路110におけるスイッチトランジスタの数は4つであり、隔離回路120におけるコンデンサの数は4つであり、整流回路130におけるスイッチトランジスタの数は6つである。上記図3に示す実施例と同様の原理により、制御ユニット140によりスイッチ回路110及び整流電流130におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御することにより、目標電圧を入力電圧より低くすることができる。該実施例では、目標電圧と入力電圧との比は1:3であってよい。
【0052】
同様の原理に基づいて、目標電圧と入力電圧との比は、隔離回路120におけるコンデンサの数に関連付けられてよく、スイッチ回路110におけるスイッチトランジスタ及び整流回路130におけるスイッチトランジスタの数は対応して変化することを理解すべきである。
【0053】
また、本願の実施例に係る電子機器は、上記実施例に記載の降圧回路を含む。
【0054】
図11に示すように、本願の1つの実施例では、電子機器901は、充電インタフェース910、負荷920及び第1の充電経路970を含む。降圧回路930は、第1の充電経路970に設けられる。
【0055】
充電インタフェース910は、降圧回路930の正入力端子及び負入力端子に接続され、外部給電装置900から入力電圧(又は給電電圧)を受ける。1つの実施例では、充電インタフェース910は、VBUS、USB+、USB-、GNDなどの充電インタフェースを含む。1つの実施例では、外部給電装置900は、電子機器を急速に充電することができる急速充電器(又は急速充電アダプタ)及び一般的なアダプタを含んでよい。例えば、該急速充電器又は急速充電アダプタが提供可能な充電電力は15Wより大きい。一般的なアダプタは、出力が5V/1A、5V/2Aであるアダプタであってよい。
【0056】
なお、本願は、充電インタフェース910におけるインタフェースのタイプを限定せず、例えば、Micro usbインタフェース、Type-Cインタフェース、30-pinインタフェース、lightningインタフェースなどであってよい。
【0057】
負荷920は、降圧回路930の正出力端子及び負出力端子に接続されている。負荷920は、単セル又は直列接続された複数のセルであってもよく、電子機器901における給電する必要があるユニット、例えば、プロセッサ、カメラモジュールなどであってもよい。1つの実施例では、負荷920に含まれるセルの数は、2つ、3つ、4つ以上であってよい。負荷920のセルのタイプは、鉛酸電池、ニッケル水素電池、ナトリウム硫黄電池、フロー電池、スーパーキャパシタ、リチウム電池、シリコン負極リチウムイオン電池及びフレキシブル電池のうちの少なくとも1種を含んでよい。例えば、負荷920は、直列接続された3つのリチウム電池を含んでよく、或いは、負荷920は、直列接続された4つのリチウム電池などを含んでよい。
【0058】
いくつかの実施例では、負荷920は、1つのセルのみを含んでもよく、本願の実施例は、これを限定しない。
【0059】
1つの実施例では、各セルの出力電圧の範囲は2.0~4.4ボルトであってよく、負荷920における各セルの出力電圧は、均等化モジュールにより、複数のセルの間の電圧信号を均等化することができることを理解すべきである。なお、本願において、複数は、少なくとも2つ(2つ以上)であると理解でき、すなわち、複数は、2つ、3つ以上であり得る。
【0060】
該第1の充電経路970で電子機器901の負荷920を充電又は給電する場合、降圧回路930から出力された目標電圧が入力電圧より低いため、外部給電装置900が提供する電圧を低減することにより、負荷920を充電又は給電することができる。また、降圧回路930に隔離回路が設けられるため、充電又は給電の安全性を向上させることができる。
【0061】
図12に示すように、本願の1つの実施例では、電子機器901は、第2の充電経路950及び/又は第3の充電経路940をさらに含む。第2の充電経路950に少なくとも1つのスイッチモジュールが設けられ、第3の充電経路940に少なくとも1つの充電管理回路が設けられる。
【0062】
制御ユニットは、第1の充電経路970、第2の充電経路950及び第3の充電経路940から、セルを充電する充電経路を決定する。該制御ユニットは、降圧回路のスイッチトランジスタのオン又はオフを制御する制御ユニットと同一の部材であってよく、異なる部材であってもよいことを理解すべきである。
【0063】
本願の1つの実施例では、制御ユニットは、充電インタフェース910が受信した電圧の電圧値に基づいて、セルを充電する充電経路を決定する。充電インタフェース910が受信した電圧値が第1の閾値より高い場合、セルを充電する充電経路が第1の充電経路であると決定することができる。充電インタフェース910が受信した電圧値がセルの充電要求電圧と適合する場合、セルを充電する充電経路が第2の充電経路であると決定する。充電インタフェース910が受信した電圧値が所定の値である場合、セルを充電する充電経路が第3の充電経路であると決定する。
【0064】
本願の別の実施例では、制御ユニットは、外部給電装置900と通信し、セルを充電する充電経路を決定する。外部給電装置900がサポートする充電モードは、第1の充電モード、第2の充電モード及び第3の充電モジュールのうちの1つを含んでよく、第1の充電モードでは、外部給電装置900の提供可能な充電電圧が第1の閾値より高く、第2の充電モードでは、外部給電装置900がセルの充電要求電圧と適合する充電電圧を提供することができ、第3の充電モードでは、外部給電装置900の提供可能な充電電圧が所定の値である。
【0065】
外部給電装置900が第1の充電モードをサポートすると決定した場合、セルを充電する充電経路が第1の充電経路であると決定し、外部給電装置900が第2の充電モードをサポートすると決定した場合、セルを充電する充電経路が第2の充電経路であると決定し、外部給電装置900が第3の充電モードをサポートすると決定する場合、セルを充電する充電経路が第3の充電経路であると決定する。
【0066】
1つの実施例では、電子機器901が外部給電装置900と通信する方式は、双方向通信又は単方向通信であってよい。電子機器901と外部給電装置900とは、有線又は無線の方式で通信できる。有線通信の方式を利用する場合、充電インタフェースにおけるデータ線を利用して行うことができる。無線通信の方式を利用する場合、Wifi(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)などの方式を利用することができる。
【0067】
電子機器901と外部給電装置900とが双方向に通信する場合、通信は、電子機器901により開始されてよく、外部給電装置900により開始されてもよい。例えば、外部給電装置900は、まず電子機器901に指令を送信し、自身のサポート可能な充電モードを指示する。電子機器901は、該指令に基づいて、採用しようとする充電モードを決定した後にフィードバック指令を送信する。例えば、外部給電装置900が、自身のサポート可能な充電モードが第1の充電モード及び第3の充電モードであると指示し、電子機器901のサポート可能な充電モードが第1の充電モードであれば、電子機器901は、第1の充電モードを採用すると決定し、フィードバック指令を送信し、第1の充電経路970で充電する準備を行うことができる。外部給電装置900は、フィードバック指令を受信した後、第1の充電モードに応じて給電電圧を出力する。
【0068】
上記双方向通信の通信は、例示的なものに過ぎず、本願はこれを限定しないことを理解すべきである。
【0069】
電子機器901と外部給電装置900とが単方向に通信する場合、充電モードは、電子機器901により決定されてもよく、外部給電装置900により決定されてもよい。例えば、外部給電装置900が電子機器901に指令を送信し、自身が第3の充電モードのみをサポートすることを電子機器901に通知すれば、電子機器901が指令を受信すると、第3の充電経路940で充電する準備を行うことができる。
【0070】
本願の実施例では、第1の閾値及び所定の値は、セルの材料及び数に関連する。例えば、セルが単セルであり、セルがリチウムイオン電池である場合、第1の閾値を5Vに設定することができ、所定の値も5Vに設定することができる。セルが直列接続された二重セルであり、セルがリチウムイオン電池である場合、第1の閾値を10Vに設定することができる。すなわち、二重セルが直列接続される場合、外部給電装置900の提供可能な給電電圧が10Vより高ければ、第1の充電経路で充電することができ、単セルの場合、外部給電装置900の提供可能な給電電圧が5Vより高ければ、第1の充電経路で充電することができる。
【0071】
第3の充電経路に設けられた充電管理回路は、例えば、充電ICであってよい。それは、LDO回路(電圧安定化回路)、降圧/昇圧回路などの回路の集積を含んでよく、受信された電流/電圧を調整した後に負荷を充電又は給電することができる。本願の1つの実施例では、充電インタフェースの受信した電圧が5Vである場合、第3の充電経路940でセルを充電する。例えば、充電インタフェースの受信した電圧が5V/1A又は5V/2Aである場合、第3の充電経路940でセルを充電する。
【0072】
本願の実施例では、第1の充電経路970でセルを充電する場合、降圧回路930から出力された目標電圧と入力電圧が一定の関係、例えば、上記実施例に記載の1:2及び1:3を満たすため、第1の充電経路970でセルを充電すると決定した場合、制御ユニットは、さらに、セルの充電情報を取得し、充電情報を外部給電装置900にフィードバックすることにより、外部給電装置900が電子機器901への給電電圧及び/又は給電電流を調整することにより、降圧回路930から出力された目標電圧がセルの充電要求電圧と合致させる。
【0073】
本願の実施例では、第2の充電経路950でセルを充電すると決定した場合、制御ユニットは、さらに、セルの充電情報を取得し、充電情報を外部給電装置900にフィードバックすることにより、外部給電装置900が電子機器901への給電電圧及び/又は給電電流を調整する。第2の充電経路950でセルを充電する場合、充電情報のフィードバックにより、外部給電装置900は、給電電圧及び/又は給電電流を調整し、セルの充電需要と適合する電圧及び電流を提供することができる。第2の充電経路950に充電をオン及びオフにするスイッチモジュール(例えば、MOSトランジスタ)が設けられればよい。外部給電装置900が提供した充電電圧及び電流は、スイッチモジュールを通過した後、セルの両端に直接にロードされ、セルを直接充電することができる。
【0074】
第2の充電経路950でセルを充電する場合、外部給電装置900の提供可能な給電電圧を限定しない。外部給電装置900がセルの要求電圧と適合する電圧を供給可能であればよい。
【0075】
第2の充電経路950でセルを充電する場合、独立した制御チップを用いて充電過程を制御し、例えば、独立した制御チップを利用し充電情報のフィードバックを実行することができる。これにより、通信の信頼性及び安全性を向上させる。
【0076】
なお、本願において使用された「直接」、「直接充電」、「直接にロード」、「直(接)充(電)」という用語は、外部給電装置900からの充電電圧がセルの要求電圧と適合することができることを示すか、又は外部給電装置900からの充電電圧が電圧変換を必要とせずにセルの両端にロードされて充電することができることを示してよい。適合というのは、外部給電装置900からの充電電圧がセルの要求電圧と等しいか又は所定の振れ幅内、例えば、数十ミリボルト以内などにあると理解することができる。セルを直接充電することにより、第2の充電経路950でセルを充電する充電速度を向上させることができ、第2の充電経路950において電圧変換の回路を設ける必要がないため、電圧変換回路の発熱による充電発熱を回避することができる。
【0077】
1つの実施例では、上記充電情報は、セルの電圧及び/又は電流であってよい。
【0078】
本願の1つの実施例では、外部給電装置900に含まれる充電インタフェースは、USBインタフェースであり、そのUSBインタフェースにおけるUSB信号が差動信号であり、その信号線のD+、D-、D+又はD-にプルアップ/プルダウン固定抵抗を設けることができる。USB1.0/1.1/2.0プロトコルにおいて高低速装置を定義し異なる状況を満たし、例えば、高速装置のD+に1.5kohmのプルアップ抵抗が接続され、D-に接続されず、低速装置の場合は逆である。電子機器901の充電インタフェース910が外部給電装置900に接続される場合、電子機器901は、D+又はD-上の固定抵抗の抵抗値を迅速に識別し、さらに該外部給電装置900が急速充電装置であるか否かを判断することができる。該外部給電装置900が急速充電装置である場合、それに対応する充電モードは、上記第1の充電モード又は第2の充電モードであり、該外部給電装置900が一般的な充電装置である場合、対応する充電モードは、上記第3の充電モードである。
【0079】
図12に示すように、1つの実施例では、電子機器901は、均等化モジュール960をさらに含み、負荷920が直列接続された複数のセルである場合、複数の前記セルの間の電圧又は電力量を均等化する。
【0080】
1つの実施例では、該均等化モジュール960は、複数の均等化ユニットを含んでよく、均等化ユニットは、セルに直列接続され、すなわち、1つのセルは、1つの均等化ユニットに対応する。均等化ユニットは、コンデンサによる均等化、インダクタによる均等化、変圧器による均等化などの均等化方式で複数の前記セルの間の電圧信号を均等化することができる。
【0081】
本実施例では、直列接続された複数のセルにより優れた利点を発揮させ、例えば、より多くの電力量を放出し、かつより長い耐用年数を持たせるために、該均等化モジュール960により、各セルの間の電圧、電流を効果的にタイムリーに均等化させることができ、複数のセルの全体的な性能を向上させ、複数のセルを統一的に管理しやすい。
【0082】
本願の実施例において、電子機器に降圧回路が含まれ、降圧回路に隔離回路が設けられるため、降圧回路におけるスイッチトランジスタが破壊されるか又は故障する場合、電流及び電圧が直接的に負荷に流れることを阻止することができ、負荷への保護を実現し、充電の安全性を向上させることができる。また、本願の実施例の電子機器により、異なる外部給電装置に適応し、異なる充電経路を柔軟に採用してセルを安全かつ迅速に充電することができる。
【0083】
本願で使用される、メモリ、記憶、データベース又は他の媒体に対するいかなる引用は、不揮発性及び/又は揮発性メモリを含んでよい。不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電子的プログラマブルROM(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)又はフラッシュメモリを含んでよい。揮発性メモリは、外部キャッシュメモリとして使用されるランダムアクセスメモリ(RAM)を含んでよい。限定ではなく例示として、RAMは、静的RAM(SRAM)、動的RAM(DRAM)、同期DRAM(SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(DDR SDRAM)、強化型SDRAM(ESDRAM)、同期リンク(Synchlink)DRAM(SLDRAM)、メモリバス(Rambus)ダイレクトRAM(RDRAM)、ダイレクトメモリバスダイナミックRAM(DRDRAM)、及びメモリバスダイナミックRAM(RDRAM)などの様々な形態で入手可能である。
【0084】
上述した実施例の各技術的特徴を任意に組み合わせることができ、説明を簡潔にするために、上記実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせについて記載しないが、これらの技術的特徴の組み合わせに矛盾がない限り、いずれも本明細書に記載の範囲であると考えられるべきである。
【0085】
上述した実施例は、本発明のいくつかの実施形態を示し、その説明が具体的で詳細であるが、本発明の特許範囲を限定するものと理解すべきではない。当業者にとって、本発明の構想から逸脱しない前提で、さらにいくつかの変形及び改善を行うことができ、これらはいずれも本発明の保護範囲に属することが指摘されるべきである。したがって、本発明の特許の保護範囲は、添付された特許請求の範囲を基準とすべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2021-11-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力電圧を受ける正入力端子及び負入力端子と、
目標電圧を出力する正出力端子及び負出力端子であって、前記負出力端子が前記負入力端子と接地電位を共有する正出力端子及び負出力端子と、
前記正入力端子と前記負入力端子との間に接続された少なくとも1つのスイッチトランジスタを含むスイッチ回路と、
前記正出力端子と前記負出力端子との間に接続された少なくとも1つのスイッチトランジスタを含む整流回路と、
前記スイッチ回路におけるスイッチトランジスタ及び前記整流回路におけるスイッチトランジスタにそれぞれ接続された少なくとも1つのコンデンサを含む隔離回路と、
制御信号を出力し、前記スイッチ回路におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御し、前記整流回路におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御することにより、前記入力電圧が前記スイッチ回路におけるスイッチトランジスタ、前記隔離回路におけるコンデンサ及び前記整流回路におけるスイッチトランジスタを順に通過した後に、前記入力電圧の電圧値より低い前記目標電圧を得ることができる制御ユニットと、を含む、ことを特徴とする降圧回路。
【請求項2】
前記隔離回路は、前記少なくとも1つのコンデンサに直列接続され、それに直列接続されたコンデンサのピーク電流を制限する少なくとも1つのインダクタをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の降圧回路。
【請求項3】
前記スイッチ回路は、前記正入力端子と前記負入力端子との間に直列接続された第1のスイッチトランジスタQ1第2のスイッチトランジスタQ2及び第3のスイッチトランジスタQ3を含み、
前記整流回路は、フルブリッジ整流回路であり、第4のスイッチトランジスタQ4第5のスイッチトランジスタQ5第6のスイッチトランジスタQ6及び第7のスイッチトランジスタQ7を含み、前記第4のスイッチトランジスタQ4と前記第5のスイッチトランジスタQ5は、前記正出力端子と前記負出力端子との間に直列接続され、前記第6のスイッチトランジスタQ6と前記第7のスイッチトランジスタQ7は、前記正出力端子と前記負出力端子との間に直列接続され、
前記隔離回路は、第1のコンデンサC1及び第2のコンデンサC2を含み、前記第1のコンデンサC1の一端は、前記第1のスイッチトランジスタQ1と前記第2のスイッチトランジスタQ2の共通接続端子に接続され、前記第1のコンデンサC1の他端は、前記第4のスイッチトランジスタQ4と前記第5のスイッチトランジスタQ5の共通接続端子に接続され、前記第2のコンデンサC2の一端は、前記第2のスイッチトランジスタQ2と前記第3のスイッチトランジスタQ3の共通接続端子に接続され、前記第2のコンデンサC2の他端は、前記第6のスイッチトランジスタQ6と前記第7のスイッチトランジスタQ7の共通接続端子に接続される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の降圧回路。
【請求項4】
前記制御ユニットは、前記第1のスイッチトランジスタQ1、前記第3のスイッチトランジスタQ3、前記第4のスイッチトランジスタQ4及び前記第7のスイッチトランジスタQ7をオンにするように制御することに応じて、前記第2のスイッチトランジスタQ2、前記第5のスイッチトランジスタQ5及び前記第6のスイッチトランジスタQ6をオフにするように制御し、前記第2のスイッチトランジスタQ2、前記第5のスイッチトランジスタQ5及び前記第6のスイッチトランジスタQ6をオンにするように制御することに応じて、前記第1のスイッチトランジスタQ1、前記第3のスイッチトランジスタQ3、前記第4のスイッチトランジスタQ4及び前記第7のスイッチトランジスタQ7をオフにするように制御するように、前記制御信号を生成することを特徴とする請求項3に記載の降圧回路。
【請求項5】
前記制御信号は、パルス幅変調PWM信号であり、
前記制御ユニットは、毎回前記PWM信号を出力する前に、所定の時間で遅延させる、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の降圧回路。
【請求項6】
請求項1~のいずれか一項に記載の降圧回路を含む、ことを特徴とする電子機器。
【請求項7】
前記降圧回路の前記正入力端子及び前記負入力端子に接続され、外部給電装置から前記入力電圧を受ける充電インタフェースと、
前記降圧回路の前記正出力端子及び前記負出力端子に接続された負荷と、をさらに含む、ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項8】
前記負荷は、セルであり、
前記電子機器は、第1の充電経路を含み、前記降圧回路は、前記第1の充電経路に設けられ、
前記電子機器は、少なくとも1つのスイッチモジュールが設けられた第2の充電経路及び/又は少なくとも1つの充電管理回路が設けられた第3の充電経路をさらに含み、
前記制御ユニットは、前記第1の充電経路、前記第2の充電経路及び前記第3の充電経路から、前記セルを充電する充電経路を決定する、ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項9】
前記制御ユニットは、前記充電インタフェースが受信した電圧の電圧値に基づいて、前記セルを充電する充電経路を決定する、ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項10】
前記制御ユニットは、前記充電インタフェースが受信した電圧値が第1の閾値より高いことに応じて、前記セルを充電する充電経路が第1の充電経路であると決定する、とを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項11】
前記制御ユニットは、前記充電インタフェースが受信した電圧値が前記セルの充電要求電圧と適合することに応じて、前記セルを充電する充電経路が第2の充電経路であると決定する、ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項12】
前記制御ユニットは、前記充電インタフェースが受信した電圧値が所定の値であることに応じて、前記セルを充電する充電経路が第3の充電経路であると決定する、ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項13】
前記制御ユニットは、前記外部給電装置と通信し、前記セルを充電する充電経路を決定し、
前記外部給電装置がサポートする充電モードは、第1の充電モード、第2の充電モード及び第3の充電モードのうちの1つを含み、第1の充電モードでは、前記外部給電装置の提供可能な充電電圧が第1の閾値より高く、第2の充電モードでは、前記外部給電装置が前記セルの充電要求電圧と適合する充電電圧を提供することができ、第3の充電モードでは、前記外部給電装置の提供可能な充電電圧が所定の値であり、
前記外部給電装置が第1の充電モードをサポートすると決定したことに応じて、前記セルを充電する充電経路が第1の充電経路であると決定し、前記外部給電装置が第2の充電モードをサポートすると決定したことに応じて、前記セルを充電する充電経路が第2の充電経路であると決定し、前記外部給電装置が第3の充電モードをサポートすると決定したことに応じて、前記セルを充電する充電経路が第3の充電経路であると決定する、ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項14】
前記第2の充電経路で前記セルを充電すると決定したことに応じて、前記制御ユニットは、さらに、前記セルの充電情報を取得し、前記充電情報を前記外部給電装置にフィードバックすることにより、前記外部給電装置が前記電子機器への給電電圧及び/又は給電電流を調整する、ことを特徴とする請求項11又は13に記載の電子機器。
【請求項15】
正入力端子及び負入力端子により入力電圧を受けることと、
制御信号を出力し、スイッチ回路におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御し、整流回路におけるスイッチトランジスタのオン又はオフを制御することにより、前記入力電圧が前記スイッチ回路におけるスイッチトランジスタ、隔離回路におけるコンデンサ及び前記整流回路におけるスイッチトランジスタを順に通過した後に、前記入力電圧の電圧値より低い目標電圧を得ることができることと、
正出力端子及び負出力端子により前記目標電圧を出力することと、を含み、
前記負入力端子と前記負出力端子は、接地電位を共有し、前記スイッチ回路は、前記正入力端子と前記負入力端子との間に接続された少なくとも1つのスイッチトランジスタを含み、前記整流回路は、前記正出力端子と前記負出力端子との間に接続された少なくとも1つのスイッチトランジスタを含み、前記隔離回路は、前記スイッチ回路におけるスイッチトランジスタ及び前記整流回路におけるスイッチトランジスタにそれぞれ接続された少なくとも1つのコンデンサを含む、ことを特徴とする降圧方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0063】
本願の1つの実施例では、制御ユニットは、充電インタフェース910が受信した電圧の電圧値に基づいて、セルを充電する充電経路を決定する。充電インタフェース910が受信した電圧値が第1の閾値より高いことに応じて、セルを充電する充電経路が第1の充電経路であると決定することができる。充電インタフェース910が受信した電圧値がセルの充電要求電圧と適合することに応じて、セルを充電する充電経路が第2の充電経路であると決定する。充電インタフェース910が受信した電圧値が所定の値であることに応じて、セルを充電する充電経路が第3の充電経路であると決定する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】
外部給電装置900が第1の充電モードをサポートすると決定したことに応じて、セルを充電する充電経路が第1の充電経路であると決定し、外部給電装置900が第2の充電モードをサポートすると決定したことに応じて、セルを充電する充電経路が第2の充電経路であると決定し、外部給電装置900が第3の充電モードをサポートすると決定することに応じて、セルを充電する充電経路が第3の充電経路であると決定する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
本願の実施例では、第2の充電経路950でセルを充電すると決定したことに応じて、制御ユニットは、さらに、セルの充電情報を取得し、充電情報を外部給電装置900にフィードバックすることにより、外部給電装置900が電子機器901への給電電圧及び/又は給電電流を調整する。第2の充電経路950でセルを充電することに応じて、充電情報のフィードバックにより、外部給電装置900は、給電電圧及び/又は給電電流を調整し、セルの充電需要と適合する電圧及び電流を提供することができる。第2の充電経路950に充電をオン及びオフにするスイッチモジュール(例えば、MOSトランジスタ)が設けられればよい。外部給電装置900が提供した充電電圧及び電流は、スイッチモジュールを通過した後、セルの両端に直接にロードされ、セルを直接充電することができる。
【国際調査報告】