(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-25
(54)【発明の名称】血糖測定装置および方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/1473 20060101AFI20220715BHJP
【FI】
A61B5/1473
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568444
(86)(22)【出願日】2020-04-22
(85)【翻訳文提出日】2021-11-15
(86)【国際出願番号】 KR2020005334
(87)【国際公開番号】W WO2020242061
(87)【国際公開日】2020-12-03
(31)【優先権主張番号】10-2019-0061153
(32)【優先日】2019-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0048191
(32)【優先日】2020-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515351884
【氏名又は名称】ユニスト(ウルサン ナショナル インスティテュート オブ サイエンス アンド テクノロジー)
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ビエン,フランクリン ドン
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038KK10
4C038KL02
4C038KL09
4C038KM03
4C038KX02
(57)【要約】
対象者の皮下に配置されて動作する血糖測定装置を提供する。一実施形態によると、無線で電力を受信して測定された生体関連パラメータを送信する通信部、前記通信部の無線電力の受信に使用される周波数を復元するクロック復元部、前記クロック復元部が復元した復元周波数を第1帯域周波数に変換するダイレクト周波数合成器、前記復元周波数を分周して特定の間隔の周波数で注入同期発振器に入力させるクロック制御部、前記第1帯域周波数と前記特定の間隔の周波数の入力を受けて第2帯域周波数を出力する注入同期発振器、および前記第2帯域周波数を利用して皮下の生体関連パラメータを測定する測定部を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の皮下に配置されて動作する血糖測定装置であって、
無線で電力を受信する通信部、
前記通信部の無線電力の受信に使用される周波数を復元するクロック復元部(Clock Recovery)、
前記クロック復元部が復元した復元周波数を第1帯域周波数に変換するダイレクト周波数合成器(Direct Frequency Synthesizer)、
前記復元周波数を分周して特定の間隔の周波数で注入同期発振器に入力させるクロック制御部(Clock Controller)、
前記第1帯域周波数と前記特定の間隔の周波数の入力を受けて第2帯域周波数を出力する注入同期発振器(Injection Locked Oscillator)、および
皮下の生体情報によって変化する生体関連パラメータを有する測定部を含み、
前記第2帯域周波数を利用して前記測定部に対する前記生体関連パラメータを測定する、
血糖測定装置。
【請求項2】
前記注入同期発振器は、
前記第2帯域をスイーピング(Sweeping)するように、前記特定の間隔の周波数単位に変化する前記第2帯域周波数を有する信号を前記測定部に供給する、
請求項1に記載の血糖測定装置。
【請求項3】
前記生体関連パラメータは、前記測定部の共振周波数を含む、
請求項1に記載の血糖測定装置。
【請求項4】
前記測定部を通過した信号の包絡線を検出する包絡線検出器(Envelope Detector)、および
前記包絡線検出器が検出した包絡線で最大振幅に対応する周波数を格納するレジスタ
をさらに含む、請求項1に記載の血糖測定装置。
【請求項5】
前記通信部は、
前記レジスタに格納された前記最大振幅に対応する周波数を指示する周波数データを外部装置に送信する、
請求項4に記載の血糖測定装置。
【請求項6】
前記通信部は、
前記周波数データから変調された変調データを外部装置に送信する、
請求項4に記載の血糖測定装置。
【請求項7】
生体情報によって変化する生体関連パラメータを測定する血糖測定装置から前記生体関連パラメータを受信する通信部、および
前記生体関連パラメータに基づいて血糖情報を決定するプロセッサ
を含み、
前記生体関連パラメータは、
前記血糖測定装置に含まれたパターン構造を有する共振素子に対する散乱パラメータ、前記散乱パラメータによる応答曲線、および前記共振素子の共振周波数のうちの少なくとも1つを含む、
血糖決定装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記生体関連パラメータが散乱パラメータを含む場合、周波数のスイープ中に前記散乱パラメータの最小値または最大値に対応する共振周波数を決定し、前記血糖情報として前記共振周波数に対応する血糖値を決定する、
請求項7に記載の血糖決定装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記生体関連パラメータが変化した場合に応答して、前時点の生体関連パラメータと現時点の生体関連パラメータとの差を利用して前時点の血糖情報を補正することにより、現時点に対する血糖情報を決定する、
請求項8に記載の血糖決定装置。
【請求項10】
対象者の皮下に配置される装置が実行する血糖測定方法であって、
通信部が無線で電力を受信する段階、
クロック復元部が、前記通信部の無線電力の受信に使用される周波数を復元する段階、
ダイレクト周波数合成器が、前記クロック復元部が復元した復元周波数を第1帯域周波数に変換する段階、
クロック制御部が、前記復元周波数を分周して特定の間隔の周波数で注入同期発振器に入力する段階、
注入同期発振器が、前記第1帯域周波数と前記特定の間隔の周波数の入力を受けて第2帯域周波数を出力する段階、および
前記第2帯域周波数を利用して、測定部に対して皮下の生体情報によって変化する生体関連パラメータを測定する段階
を含む、血糖測定方法。
【請求項11】
測定される前記生体関連パラメータを外部に送信する段階をさらに含む、
請求項10に記載の血糖測定方法。
【請求項12】
包絡線検出器が前記測定部を通過した信号の包絡線を検出する段階、および
レジスタが、前記包絡線検出器が検出した包絡線信号で最大振幅に対応する周波数を格納する段階
をさらに含む、請求項10に記載の血糖測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
医療機器に関し、より詳細には、血糖を測定する装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
全世界で数億人以上が患っている糖尿病の基本的な管理は、やはり血糖値の測定であると言える。したがって、血糖測定装置は、糖尿病患者には必要不可欠な診断装置である。
【0003】
近年は多様な血糖測定装置が開発されているが、最も多く使用されている方法は、指先から血液を摂取して血液内のブドウ糖の濃度を測定する方法である。浸湿的方法を利用する場合は、浸湿型センサを肌の内部に浸透させて一定の時間にわたって測定した後、外部のリーダー器に認識させて血糖を測定する方法がある。これとは反対に、非浸湿的方法としては、LED-PDを利用する方法などがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態に係る、対象者の皮下に配置されて動作する血糖測定装置は、無線で電力を受信し、測定された生体関連パラメータを送信する通信部、前記通信部の無線電力の受信に使用される周波数を復元するクロック復元部(Clock Recovery)、前記クロック復元部が復元した復元周波数を第1帯域周波数に変換するダイレクト周波数合成器(Direct Frequency Synthesizer)、前記復元周波数を分周して特定の間隔の周波数で注入同期発振器に入力させるクロック制御部(Clock Controller)、前記第1帯域周波数と前記特定の間隔の周波数の入力を受けて第2帯域周波数を出力する注入同期発振器(Injection Locked Oscillator)、および皮下の生体情報によって変化する生体関連パラメータを有する測定部を含み、前記第2帯域周波数を利用して前記測定部に対する前記生体関連パラメータを測定してよい。
【0005】
前記注入同期発振器は、前記第2帯域をスイーピング(Sweeping)するように、前記特定の間隔の周波数単位で変化する前記第2帯域周波数を有する信号を前記測定部に供給してよい。
【0006】
前記生体関連パラメータは、前記測定部の共振周波数を含んでよい。
【0007】
前記測定部を通過した信号の包絡線を検出する包絡線検出器(Envelope Detector)、および前記包絡線検出器が検出した包絡線で最大振幅に対応する周波数を記録するレジスタをさらに含んでよい。
【0008】
前記通信部は、前記レジスタに記録された前記最大振幅に対応する周波数を指示する周波数データを外部装置に送信してよい。
【0009】
前記通信部は、前記周波数データから変調された変調データを外部装置に送信してよい。
【0010】
一実施形態に係る血糖決定装置は、生体情報によって変化する生体関連パラメータを測定する血糖測定装置から前記生体関連パラメータを受信する通信部、および前記生体関連パラメータに基づいて血糖情報を決定するプロセッサを含み、前記生体関連パラメータは、前記血糖測定装置に含まれたパターン構造を有する共振素子に対する散乱パラメータ、前記散乱パラメータによる応答曲線、および前記共振素子の共振周波数のうちの少なくとも1つを含んでよい。
【0011】
前記プロセッサは、前記生体関連パラメータが散乱パラメータを含む場合、周波数のスイープ中に前記散乱パラメータの最小値または最大値に対応する共振周波数を決定し、前記血糖情報として前記共振周波数に対応する血糖値を決定してよい。
【0012】
前記プロセッサは、前記生体関連パラメータが変化した場合に応答して、前時点の生体関連パラメータと現時点の生体関連パラメータとの差を利用して前時点の血糖情報を補正することにより、現時点に対する血糖情報を決定してよい。
【0013】
対象者の皮下に配置される装置が実行する血糖測定方法は、通信部が無線で電力を受信する段階、クロック復元部が前記通信部の無線電力の受信に使用される周波数を復元する段階、ダイレクト周波数合成器が、前記クロック復元部が復元した復元周波数を第1帯域周波数に変換する段階、クロック制御部が前A記復元周波数を分周して特定の間隔の周波数で注入同期発振器に入力する段階、注入同期発振器が前記第1帯域周波数と前記特定の間隔の周波数の入力を受けて第2帯域周波数を出力する段階、および前記第2帯域周波数を利用して測定部に対して皮下の生体情報によって変化する生体関連パラメータを測定する段階を含んでよい。
【0014】
測定される前記生体関連パラメータを外部に送信する段階をさらに含んでよい。
【0015】
包絡線検出器が前記測定部を通過した信号の包絡線を検出する段階、およびレジスタが、前記包絡線検出器が検出した包絡線信号で最大振幅に対応する周波数を記録する段階をさらに含んでよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】一実施形態における、皮下に配置される血糖測定装置を示した図である。
【
図2】一実施形態における、誘電率変化に対する周波数のネットワーク応答特性である散乱パラメータの変化を示したグラフである。
【
図3】一実施形態における、血糖測定システムを示したブロック図である。
【
図4】一実施形態における、血糖測定装置の測定部のパターン構造を示した図である。
【
図5】一実施形態における、血糖測定装置の皮下に挿入されるセンサの構造を示した図である。
【
図6】一実施形態における、血糖測定方法を示したフローチャートである。
【
図7】一実施形態における、センサの構成を詳しく示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施形態について、添付の図面を参照しながら詳しく説明する。しかし、本発明の権利範囲が、このような実施形態によって制限されたり限定されたりしてはならない。各図面に示した同じ参照符号は、同じ部材を示す。
【0018】
以下の説明で使用する用語は、関連する技術分野において一般的かつ普遍的なものを選択したが、技術の発達および/または変化、慣例、技術者の趣向などによって他の用語が使用されることもある。したがって、以下の説明で使用される用語が技術的思想を限定するものとして理解されてはならず、実施形態を説明するための例示的な用語として理解されなければならない。
【0019】
また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語も存在するが、このような場合は、該当する説明部分においてその詳細な意味を記載した。したがって、以下の説明で使用される用語は、単に用語の名称ではなく、その用語が持つ意味と明細書の全般にわたる内容に基づいて理解されなければならない。
【0020】
図1は、一実施形態における、対象者の肌と皮下に配置される血糖測定装置を示した図である。
【0021】
一実施形態に係る生体測定装置は、生体関連パラメータを測定してよい。血糖に対する生体関連パラメータの測定が可能な生体測定装置を血糖測定装置110と表現してよい。血糖測定装置110は、血管120ではなく、対象者の肌130の下に配置されてよい。例えば、血糖測定装置110は、血液に直に接触したり血管120内に配置されたりするのではなく、肌130の浅いところでありながら血管120外の領域に配置されてよい。言い換えれば、血糖測定装置110は、肌130と血管120の間である皮下領域140に配置されてよい。
【0022】
一実施形態に係る血糖測定装置110は、対象者の皮下で生体関連パラメータを測定してよい。血糖測定装置110および/または血糖測定装置110との通信を樹立する外部装置は、生体関連パラメータに基づいて生体情報を決定してよい。生体情報とは、対象者の生体成分に関する情報であって、例えば、被分析物(target analyte)の濃度および数値などを含んでよい。被分析物が血糖である場合、生体情報は、血糖値を含んでよい。生体関連パラメータとは、生体情報に関するパラメータであって、生体情報の変化によって変化するパラメータおよび生体情報の変化を指示するパラメータを示してよい。
【0023】
血糖に関する生体情報を血糖情報と表現してよい。以下では、生体情報として血糖値を例に挙げて説明する。例えば、血管120内の血糖値が変化すれば、皮下領域140の血糖値も変化する。血糖値の変化によって皮下領域140で誘電率が変化する。
図4を参照しながら説明するが、血糖測定装置110は、周辺の誘電率の変化によって共振周波数が変化する測定部を含んでよい。例えば、測定部は、特定のパターンの導線(conducting wire)および給電線などを含んでよく、特定のパターンおよび給電線による共振周波数は、測定部周辺の誘電率の変化によって変化する。誘電率が変化すれば、測定部のキャパシタンスも変化するためである。この場合、生体関連パラメータは、測定部の共振周波数と関連するパラメータであってよい。生体関連パラメータは、生体測定装置(例えば、血糖測定装置)に含まれたパターン構造を有する測定部(
図4を参照しながら説明する)に対する散乱パラメータ、散乱パラメータによる応答曲線、散乱パラメータによる応答曲線で最小値または最大値に対応する共振周波数、および包絡線検出器によって検出される包絡線で最大振幅を示す時点に対応する共振周波数などを含んでよい。散乱パラメータは、Sパラメータと表現されてもよい。
【0024】
したがって、血糖測定装置110によって測定された生体関連パラメータから血糖値を取得することができるようになる。参考までに、本明細書では、説明の便宜のために血糖測定装置110を例に挙げて説明したが、これに限定されてはならず、他の種類の生体情報を測定するための生体測定装置も、本明細書で説明した血糖測定装置110と同一または類似の方式で動作することが可能である。
【0025】
図2は、一実施形態における、誘電率変化に対する周波数のネットワーク応答特性である散乱パラメータの変化を示したグラフである。
【0026】
図2は、誘電率変化によって変化する周波数と、そのときのS11パラメータの大きさ(Magnitude)をdB単位で示した図である。一実施形態に係る血糖測定装置は、誘電率変化による周波数および散乱パラメータ(scattering parameter)を測定してよい。ネットワーク応答特性とは、2ポートネットワークの周波数応答特性を示してよい。
【0027】
図2では、例えば、血糖の濃度が50である場合の応答曲線210、血糖濃度が75である場合の応答曲線220、血糖濃度が100である場合の応答曲線230を示しているが、これに限定されてはならない。血糖の濃度の変化によって誘電率が変化するため、特定の周波数帯域内で散乱パラメータのグラフ形態が異なるようになる。したがって、特定の周波数帯域の信号をスイーピング(Sweeping)することによって取得することが可能な散乱パラメータの変化に基づいて、皮下領域(例えば、血糖測定装置が配置される位置の周辺領域)に隣接する血管の血糖の変化が決定されてよい。
【0028】
また、皮下の血糖(Glucose)の濃度は、隣接する血管の血糖の濃度に比例して変化するため、皮下の誘電率変化に対応する共振周波数を利用することによって最終的に血糖値が計算される。
【0029】
一実施形態では、周波数帯域が2.2~2.6GHzに変化するときに各グラフは閾値となり、例えば、2.3~2.5GHzの間で閾値が現れるようになる。ただし、周波数帯域がこれに限定されてはならない。該当の周波数は、例えば、共振周波数(Resonance Frequency)として、周波数のスイープ中に取得される散乱パラメータのうちの最小値または最大値を示す地点に対応する周波数であってよい。
【0030】
図2では、散乱パラメータの例としてS11パラメータに対応する応答曲線が示されているが、S11パラメータの値が最も小さい周波数が共振周波数に対応する地点であってよい。ただし、これに限定されてはならず、生体関連パラメータがS21パラメータである場合には、S21パラメータの値が最も大きい周波数が共振周波数に対応する地点であってもよい。
【0031】
一実施形態に係る血糖測定装置は、散乱パラメータの大きさが最も小さいか大きい地点の周波数(例えば、共振周波数)を利用して、これに対応する相対誘電率を計算することも可能である。ただし、これに限定されてはならず、血糖測定装置および/または血糖測定装置との通信を樹立する外部装置は、共振周波数に対応する血糖値を決定してもよい。上述したように、血糖値は相対誘電率に対応し、相対誘電率は測定部の共振周波数に対応するためである。血糖測定装置については、
図3を参照しながら詳しく説明する。
【0032】
図3は、一実施形態における、血糖測定システムを示したブロック図である。
【0033】
一実施形態に係る血糖測定システム300は、センサ301および外部装置330を含んでよい。センサ301は、測定部310および通信部320を含んでよい。
【0034】
例えば、
図3に示したセンサ301は対象者の皮下に配置され、外部装置330は対象者の人体の外部に配置されてよい。
【0035】
測定部310は、例えば、共振素子の形態で構成されてよいが、これに限定されてはならない。一実施形態に係る共振素子は、キャパシタンス成分およびインダクタンス成分を有する素子であって、共振素子のキャパシタンス成分は、周辺の生体成分の変化によって変化するように設計されてよい。したがって、共振素子の共振周波数は、生体成分の変化によって変化するようになる。共振素子は、アンテナ特性および/またはフィルタ特性(例えば、バンドパス特性)を示してよい。例えば、共振素子は、
図4を参照しながら説明するパターン構造からなる導線を含んでよい。生体成分は、例えば、血糖であってよいが、これに限定されてはならない。センサ301は、測定部310(例えば、共振素子)の生体関連パラメータを測定してよい。具体的に、対象者の皮下に配置されたセンサ301は、予め指定される周波数帯域内で周波数をスイーピングすることによって信号を生成し、生成された信号を共振素子に注入してよい。センサ301は、周波数が変化する信号が供給される共振素子に対して散乱パラメータを測定してよい。
【0036】
通信部320は、測定された散乱パラメータを指示するデータを外部装置330に送信してよい。また、通信部320は、測定部310に供給される信号を生成するための電力を無線電力送信方式によって受信してもよい。通信部320はコイルを含み、無線で電力を受信したりデータを送信したりしてよい。外部装置330は、通信部331およびプロセッサ332を含んでよい。外部装置330の通信部331は、生体情報によって変化する生体関連パラメータを測定する血糖測定装置から前記生体関連パラメータを受信してよい。例えば、通信部331は、測定部310に対して測定された共振素子の生体関連パラメータデータ(例えば、散乱パラメータおよび共振周波数の変化程度)を受信してよい。外部装置330のプロセッサ332は、受信した生体関連パラメータを利用して生体情報(例えば、血糖値)を決定してよい。
【0037】
外部装置330は、生体情報処理装置と表現されてもよい。生体情報である血糖を指示する情報を決定する生体情報処理装置を血糖決定装置と表現してもよい。例えば、外部装置330のプロセッサ332は、生体関連パラメータの各値に該当する血糖値を予めマッピングしたルックアップテーブル(LUT:look up table)を格納してよく、ルックアップテーブルに基づいて、測定された生体関連パラメータに対応する血糖値をロードしてよい。他の例として、外部装置330は、任意の時点で以前の血糖値(例えば、浸湿的に取得した血液に対して電気化学センサ301を利用して測定した血糖値)に対して以前の生体関連パラメータ値(例えば、共振周波数値)をマッピングして格納してよい。上述した時点後に、外部装置330は、現在の生体パラメータ値と以前の生体パラメータ値との差に基づいて以前の血糖値を補正することにより、現在の血糖値を算出してもよい。血管の血糖が増加すれば皮下の血糖(Glucose)も比例して増加するため、皮下の血糖濃度が変化すれば誘電率も変化するためである。
【0038】
ただし、これに限定されてはならず、外部装置330は、生体関連パラメータデータを利用して相対誘電率を計算し、相対誘電率を利用して隣接する血管の血糖値を計算してもよい。また、隣接する血管の血糖値と相対誘電率の相関関係を利用して最終的な血糖値を計算してもよい。一実施形態に係る相対誘電率と血糖値の相関関係は、以下の表1のように示されてよい。
【0039】
【0040】
上述した表1は、皮下の相対誘電率(または、誘電率定数)による血糖値を測定した値を示している。相対誘電率が増加することにより、相対誘電率値に反比例して血糖値が減少することを確認することができる。外部装置330は、表1のように、予め測定された相対誘電率による血糖値データを利用して血糖値を計算してよい。一例として、測定部に対して測定される生体関連パラメータ値に対応する相対誘電率を計算し、上述した相対誘電率値が71.3の場合には血糖を100mg/dLと計算してよいが、これに限定されてはならず、測定値は対象者によって変更可能である。
【0041】
センサ301が生体関連パラメータを処理せずに外部装置330に送信する例について説明したが、これに限定されてはならない。例えば、センサ301が自発的にプロセッサをさらに含み、センサ301のプロセッサが血糖値を計算してもよい。この場合、センサ301は、計算した血糖値を、通信部を通じて外部装置に送信してもよい。また、プロセッサを含む追加装置(図示せず)が皮下に配置されてセンサ301との人体通信を樹立してもよい。このとき、追加装置(図示せず)は、測定される生体関連パラメータデータをセンサ301から直接受信して血糖値を計算してよい。この後、計算された血糖値を対象者の人体内部から外部装置330に送信してよい。
【0042】
外部装置330は、ディスプレイ部(図示せず)をさらに含んでよく、計算された血糖値を表示してよい。ディスプレイ部は、対象者の人体外部に配置されてよく、計算された血糖値を受信して表示してよい。ディスプレイ部は、通信部から血糖値を受信して数字またはグラフ形式で表示してよい。ただし、このような表示形式に制限されてはならず、多様な方式で血糖が表示されてよい。
【0043】
図4は、一実施形態における、血糖測定装置の測定部の構造を示した図である。
【0044】
一実施形態に係る血糖測定装置の測定部400は、パターン構造からなる導線を含む共振素子を含んでよい。例えば、測定部400は、給電線410、閉ループ導線412、およびパターン構造素子411を含んでよい。給電線410、閉ループ導線412、およびパターン構造素子411により、測定部400は、一種のバンドパスフィルタ(BPF:band pass filter)と類似の特性を示してよい。血糖測定装置は、測定部400に入力される信号および測定部400から出力される信号の強度を示す散乱パラメータを測定してよい。
【0045】
パターン構造素子411は、例えば、
図4に示した3周期の正弦波(Sine Wave)形態のパターンの導線で構成されてよい。ただし、
図4に示した特定パターンは例示的なものに過ぎず、これに限定されてはならない。
【0046】
さらに、
図4の測定部400の構造は平面形態で示されているが、円筒形態の血糖測定装置に結合するために、
図5の形態のように丸まった形態であってもよい。例えば、測定部400は、円筒部材の側面を囲むように配置されてよい。
【0047】
図5は、一実施形態における、血糖測定装置の全体構造を示した図である。
【0048】
一実施形態に係る血糖測定装置は、対象者の皮下の血管外の領域に配置されてよく、測定部510および通信部を含んでよい。
【0049】
測定部510を広げれば、
図4に示した測定部400と同じ形態であってよく、円筒形態に巻かれたときは、
図5に示す形態であってよい。
【0050】
一実施形態によると、センサ(例えば、血糖測定装置)は、特定の周波数帯域で測定部510に入力される信号と測定部510から出力される信号の強度を測定してよい。例えば、測定部510の入力ポート520を経て、
図4で説明した給電線410に第2帯域周波数の信号が入力されてよい。
【0051】
測定されたデータは、通信部を通じて対象者の人体外部に送信されてよい。
【0052】
通信部は、無線電力送信のためのコイル(図示せず)をさらに含んでよく、コイルは、円筒形態の本体内部に配置されてよい。または、円筒形態の本体を囲むように配置されたり、円筒形態の本体の外側に別に配置されたりする方法も可能である。また、通信部は、データを送受信するときにもコイルを利用してよい。
【0053】
図6は、一実施形態における、血糖測定方法を示したフローチャートである。
【0054】
先ず、段階610で、血糖測定システムは、生体関連パラメータを測定してよい。例えば、血糖測定装置(例えば、センサ)は、皮下に配置され、生体関連パラメータを測定してよい。血糖を測定しようとする場合に、対象者の皮下に血糖測定装置を挿入し、皮下に配置された血糖測定装置が生体関連パラメータを測定してよい。
【0055】
上述した生体関連パラメータは、例示的に、測定部の散乱パラメータであってよい。血糖測定装置は、予め指定される周波数帯域で、測定部に入力される信号および出力される信号の強度を測定してよい。予め指定される周波数帯域は、2.2~2.6GHz帯域であってよい。血糖測定装置は、帯域での生体関連パラメータとして散乱パラメータを測定してよい。血糖測定装置および/または外部装置は、生体関連パラメータを利用して血糖値を計算してよい。
【0056】
段階620で、血糖測定システムは、生体関連パラメータの変化を判断してよい。例えば、血糖測定装置および/または外部装置は、前時点に測定された生体関連パラメータと現時点に測定された生体関連パラメータとの差が閾値差以上である場合に応答して、生体関連パラメータが変化したと決定してよい。生体関連パラメータが保たれた場合に応答して、血糖測定装置は、段階610に戻って生体関連パラメータを継続して測定してよい。生体関連パラメータが変化した場合に応答して、血糖測定装置および/または外部装置は、段階630で生体情報を決定してよい。
【0057】
段階630で、血糖測定システムは、生体情報を決定してよい。例えば、血糖測定装置および/または外部装置は、測定された生体関連パラメータに対応する生体情報(例えば、血糖値)をルックアップテーブルに基づいて決定してよい。ルックアップテーブルは、各生体情報値に対応する生体関連パラメータ値がマッチングされたテーブルであってよい。血糖測定装置および/または外部装置は、測定された生体関連パラメータ値に対応する生体情報値をルックアップテーブルから検索して取得してよい。他の例として、血糖測定装置および/または外部装置は、前時点に測定された生体関連パラメータ値および該当の時点の血糖値を格納してよい。血糖測定装置および/または外部装置は、前時点の生体関連パラメータ値と現時点の生体関連パラメータ値との差に基づいて前時点の血糖値を補正することにより、現時点の血糖値を算出してよい。前時点の生体情報値は、多様な方式(例えば、浸湿的に採取された血液に対して電気化学的にセンシングされた値を使用者が直接入力する方式など)によって取得してよい。血管内の血糖が変化すれば皮下の糖(Glucose)も比例して変化するようになり、このときの相対誘電率も変化するようになる。血糖測定システムは、測定部によって誘電率の変化による散乱パラメータを測定し、測定された散乱パラメータを利用して血管内の血糖値を計算してよい。ただし、これに限定されてはならず、段階630で、血糖測定システムは、生体関連パラメータデータを利用して一次的に相対誘電率を計算してよい。測定部に供給される周波数によって測定部のS11パラメータが変化し、このとき、皮下の相対誘電率によってS11パラメータの変化パターンが異なるように現れることがある。相対誘電率による変化パターンについては、
図2を参照しながら説明したとおりである。したがって、周波数によって変化するS11パラメータデータを利用すれば、皮下の相対誘電率を計算することができる。血糖測定システムは、センサが測定したS11パラメータを利用して相対誘電率を計算してよい。血糖測定システムは、相対誘電率データを利用して最終的な血糖値を計算してもよい。皮下の相対誘電率の変化は、隣接する血管の血糖値の変化と相関関係にある。計算された相対誘電率を利用すれば、最終的な血糖値を計算することができる。
【0058】
図7は、一実施形態における、センサの構成を詳しく示したブロック図である。
【0059】
一実施形態に係るセンサ700は、通信部710、クロック復元部(Clock Recovery)711、ダイレクト周波数合成器(Direct Frequency Synthesizer)713、クロック制御部715、注入同期発振器(Injection Locked Oscillator)717、測定部720、包絡線検出器(Envelop Detector)721、レジスタ(Register)725、および温度検出部730を含んでよい。
【0060】
一実施形態に係る血糖測定のためのセンサ700の測定部720は、センサ周辺の相対誘電率(Permittivity)によってその共振周波数(Resonant frequency)が変化する特性を備えてよい。測定部720は、例示的に、
図4に示した構造を備えてよい。例えば、測定部720の入力ポート(例えば、第1ポート)は注入同期発振器717に接続され、測定部720の出力ポート(例えば、第2ポート)は包絡線検出器721に接続されてよい。
【0061】
センサ700を作動させるとき、周波数が一定に変化する信号が注入され、このような信号が測定部720によって変化されれば、該当の信号変化を測定するインタフェース回路が必要となる。
【0062】
具体的に説明すると、消耗する周波数を正確に生成するためには、正確な基準周波数(Reference frequency)が必要となる。正確な基準周波数を生成することができる水晶発振子(Crystal Oscillator)は、体積が極めて大きく、体内に移植されるという提案システムの特性(例えば、フォームファクタ制限)上、使用することができない。
【0063】
一実施形態に係るセンサは、無線電力送信で使用する周波数を使用する。無線電力送信で使用する周波数は、例えば、13.56MHzであってよいが、これに限定されてはならず、当業者によって変更されてよい。
【0064】
無線電力送信でも負荷によって電力の強度と電圧の大きさが随時変化することがあるが、無線電力送信の周波数値は変わらないため、基準の周波数が使用されてよい。以下、各構成の動作について順に説明する。
【0065】
通信部710は、無線電力送信方式を利用して外部から電力を受信してよく、測定されたデータを無線通信によって外部に送信してよい。
【0066】
クロック復元部711は、通信部710が無線電力受信に使用した周波数を復元してよい。例えば、クロック復元部711は、通信部710が無線電力受信によって受信した信号を利用して13.56MHz周波数の信号を復元してよい。
【0067】
ダイレクト周波数合成シンセサイザ713は、復元によって生成された周波数を第1帯域に高めてよい。第1帯域は、例えば、800MHz帯域であってよいが、これに限定されてはならない。
【0068】
第1帯域の信号は、増幅器(Amplifier)によって増幅されてよく、注入同期発振器717は、増幅した第1帯域の信号から第2帯域の周波数を生成してよい。第2帯域は、例えば、2.35GHzを含む周波数帯域であってよいが、これに限定されてはならない。
【0069】
他の一実施形態によると、復元された13.56MHzの周波数から、PLL(Phase Locked Loop)方式を利用して、第1帯域を経ずに直ぐに所望する目標帯域である第2帯域の周波数を取得してもよい。
【0070】
このとき、クロック制御部715は、クロック復元部711で生成されるクロックを利用して、注入同期発振器717から出力される周波数を特定の間隔の単位に変化させることにより、第2帯域をスイープしてよい。第2帯域内でスイーピングされた周波数を第2帯域周波数と表現する。例えば、クロック制御部715は、特定の間隔に対応する周波数だけ順に周波数を増加または減少させてよい。特定の間隔の単位は、例えば、40KHz単位であってよい。
図7では、一例として、時間によって線形的に増加する周波数701を示しているが、例示的なものに過ぎず、これに限定されてはならない。
【0071】
注入同期発振器717から出力される周波数を有する信号702は、パワー増幅器(Power Amplifier:PA)によってパワーが増幅された後、測定部720に注入されてよい。上述したように、測定部720の共振素子は、一種のバンドパスフィルタ特性を示してよく、測定部720によって通過が可能な帯域は、共振周波数を基準に設定されてよい。言い換えれば、血糖変化によって誘電率が変化するため、測定部720によって通過が可能な帯域も変化してよい。したがって、測定部720の出力が低雑音増幅器(Low Noise Amplifier:LNA)によって増幅されれば、バンドパスフィルタ(Band Pass Filter)を通過した信号と類似の形態の信号703が取得されるようになる。測定部720を通過した信号703の振幅は、測定部720の共振周波数に対応する時点まで増加し、共振周波数に到達してからは次第に減少するようになる。包絡線検出器721は、測定部720を通過した信号703に対する包絡線信号704を検出してよい。包絡線検出信号704で振幅が最大である時点790に対応する周波数が、測定部720の共振周波数に対応してよい。したがって、レジスタ725は、包絡線信号704で振幅が最大となる時点790に対応する周波数データ(例えば、共振周波数を指示するデータ)を格納してよい。周波数データは、包絡線信号で最大振幅に対応する周波数を指示するデータを示してよい。通信部710は、周波数データから変調された変調データを送信してもよい。例えば、最終的に包絡線信号で最大振幅が現われる時点790に対応する周波数データは、変調通信(例えば、負荷シフトキーイング(Load Shift Keying:LSK)またはこれと同等な変調方式)を利用して通信部710から外部に送信されてよい。
【0072】
体内に移植される血糖測定装置と通信する外部装置は、共振周波数情報を受信して血糖値を計算してよい。例えば、外部装置は、共振周波数に対応する血糖値を決定してよい。他の例として、外部装置は、共振周波数に対応する相対誘電率を計算し、相対誘電率にマッチングされる血糖値を計算してよい。共振周波数と相対誘電率との関係または相対誘電率と血糖との関係は、表1を参照しながら説明したとおりである。体内に移植される血糖測定装置は、上述した一連の過程を経ながら安全かつ便利に血糖を測定することができる。
【0073】
他の一実施形態によると、生体関連パラメータは、S21パラメータであってよい。例えば、生体関連パラメータがS21パラメータであるときと誘電率がS11パラメータであるときは、異なる形態のグラフで表現されてよい。S21パラメータは、測定部が2ポートネットワークで構成される場合、測定部の出力ポートから出力される信号の強度と入力ポートに入力される信号の強度の割合を意味してよい。例えば、S21パラメータと誘電率との関係は、共振素子を含む測定部を利用して分析されてよいが、これに限定されてはならない。
【0074】
温度検出部730は、皮下の温度を測定してよい。通信部710は、温度検出部730が測定した温度を外部装置に送信してよい。外部装置は、測定された温度を利用して生体情報を補正してよい。したがって、外部装置は、生体情報に対して温度変化による誤差を償うことができる。
【0075】
上述した装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、および/またはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせによって実現されてよい。例えば、実施形態で説明された装置および構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、または命令を実行して応答することができる様々な装置のように、1つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的コンピュータを利用して実現されてよい。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)およびOS上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行してよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答し、データにアクセスし、データを記録、操作、処理、および生成してもよい。理解の便宜のために、1つの処理装置が使用されるとして説明される場合もあるが、当業者は、処理装置が複数個の処理要素および/または複数種類の処理要素を含んでもよいことが理解できるであろう。例えば、処理装置は、複数個のプロセッサまたは1つのプロセッサおよび1つのコントローラを含んでよい。また、並列プロセッサのような、他の処理構成も可能である。
【0076】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、思うままに動作するように処理装置を構成したり、独立的または集合的に処理装置に命令したりしてよい。ソフトウェアおよび/またはデータは、処理装置に基づいて解釈されたり、処理装置に命令またはデータを提供したりするために、いかなる種類の機械、コンポーネント、物理装置、仮想装置、コンピュータ記録媒体または装置、または送信される信号波(signal wave)に永久的に、または一時的に具現化されてよい。ソフトウェアは、ネットワークによって接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された状態で記録されても実行されてもよい。ソフトウェアおよびデータは、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。
【0077】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって実行可能なプログラム命令の形態で実現されてコンピュータ読み取り可能な媒体に記録されてよい。コンピュータ読み取り可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせて含んでよい。前記媒体に記録されるプログラム命令は、実施形態のために特別に設計されて構成されたものであっても、コンピュータソフトウェア当業者に公知な使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、および磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような光磁気媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を格納して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例は、コンパイラによって生成されるもののような機械語コードだけではなく、インタプリタなどを使用してコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。上述したハードウェア装置は、実施形態の動作を実行するために1つ以上のソフトウェアモジュールとして動作するように構成されてよく、その逆も同様である。
【0078】
以上のように、実施形態を、限定された実施形態および図面に基づいて説明したが、当業者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で実行されたり、かつ/あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合されたりまたは組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって対置されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
【0079】
したがって、異なる実施形態であっても、特許請求の範囲と均等なものであれば、添付される特許請求の範囲に属する。
【国際調査報告】