(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-25
(54)【発明の名称】バイパススイッチ
(51)【国際特許分類】
H01H 33/66 20060101AFI20220715BHJP
【FI】
H01H33/66 W
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568639
(86)(22)【出願日】2020-04-24
(85)【翻訳文提出日】2021-11-16
(86)【国際出願番号】 KR2020005411
(87)【国際公開番号】W WO2020242063
(87)【国際公開日】2020-12-03
(31)【優先権主張番号】10-2019-0061402
(32)【優先日】2019-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0061405
(32)【優先日】2019-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス、エレクトリック、カンパニー、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LS ELECTRIC CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】127,LS-ro,Dongan-gu,Anyang-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100140822
【氏名又は名称】今村 光広
(72)【発明者】
【氏名】リー、ギョンホ
(57)【要約】
本発明は、バイパススイッチに関し、より詳細には、超高圧直流送電のサブモジュールに用いられるバイパススイッチに関する。本発明の一実施形態によるバイパススイッチは、内部に中空部が形成されるケースと、前記ケースの前端に結合される第1バスバーと、前記ケースの後端に結合される第2バスバーと、前記中空部に設置され、前記第1バスバーに接続される固定接点と、前記中空部に設置され、前記第2バスバーに接続されて前記固定接点に接離する可動接点と、前記第2バスバーの背面に結合され、内部に収容部を有する絶縁カバーと、前記収容部に設置され、前記可動接点に結合される可動部延長ロッドと、前記絶縁カバーの背後部に設置され、前記可動部延長ロッドを動作させる動力を供給するアクチュエータとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に中空部が形成されるケースと、
前記ケースの前端に結合される第1バスバーと、
前記ケースの後端に結合される第2バスバーと、
前記中空部に設置され、前記第1バスバーに接続される固定接点と、
前記中空部に設置され、前記第2バスバーに接続されて前記固定接点に接離する可動接点と、
前記第2バスバーの背面に結合され、内部に収容部を有する絶縁カバーと、
前記収容部に設置され、前記可動接点に結合される可動部延長ロッドと、
前記絶縁カバーの背後部に設置され、前記可動部延長ロッドを動作させる動力を供給するアクチュエータとを含むバイパススイッチ。
【請求項2】
前記第2バスバーには、貫通孔で形成されるコンタクタ接続部が設けられ、
前記コンタクタ接続部に挿入され、管で形成され、前記可動部延長ロッドを覆って支持するように設置されるマルチコンタクタソケットをさらに含む、請求項1に記載のバイパススイッチ。
【請求項3】
前記マルチコンタクタソケットと前記可動部延長ロッド間に密着して配置されるマルチコンタクタをさらに含む、請求項2に記載のバイパススイッチ。
【請求項4】
前記絶縁カバーの背後部に結合され、前記アクチュエータが設置される凹状の装着部が形成されるエンドカバーをさらに含む、請求項1に記載のバイパススイッチ。
【請求項5】
前記絶縁カバーの前端部には、直径が拡張されるように段差が付けられた固定部が設けられ、
前記固定部に締結される締結部材により、前記絶縁カバーが前記第2バスバー及びケースに一体に結合される、請求項1に記載のバイパススイッチ。
【請求項6】
前記可動部延長ロッドと前記エンドカバー間に備えられ、前記可動接点に接圧力を加える接圧スプリングをさらに含む、請求項4に記載のバイパススイッチ。
【請求項7】
前記エンドカバーには、前記絶縁カバーのカバー貫通孔に挿入され、前記接圧スプリングを支持する中央管部が形成される、請求項6に記載のバイパススイッチ。
【請求項8】
前記可動部延長ロッドには、後方に開放される凹状の作動部が形成され、
前記作動部の前面に備えられ、前記接圧スプリングの力を受けるプッシュロッドをさらに含む、請求項7に記載のバイパススイッチ。
【請求項9】
前記収容部の背面に結合される永久磁石と、
前記可動部延長ロッドに結合され、正常状態で前記永久磁石に吸引されて前記可動接点を固定接点から分離させるラッチプレートとをさらに含む、請求項1に記載のバイパススイッチ。
【請求項10】
前記永久磁石の両側面で前記永久磁石を支持する外側ホルダ及び内側ホルダをさらに含む、請求項9に記載のバイパススイッチ。
【請求項11】
内部に中空部が形成されるケースと、
前記ケースの前端に結合される第1バスバーと、
前記ケースの後端に結合される第2バスバーと、
前記中空部に設置され、前記第1バスバーに接続される固定接点と、
前記中空部に設置され、前記第2バスバーに接続されて前記固定接点に接離する可動接点と、
前記第2バスバーに設置され、前記可動接点に結合され、後方に開放される凹状の作動部が形成される可動部延長ロッドと、
前記可動部延長ロッドの背後部に設置され、前記可動部延長ロッドを動作させる動力を供給するアクチュエータと、
前記作動部に設置され、前記可動接点に接圧力を加える接圧スプリングとを含むバイパススイッチ。
【請求項12】
前記第2バスバーには、貫通孔で形成されるコンタクタ接続部が設けられ、
前記コンタクタ接続部に挿入され、管で形成され、前記可動部延長ロッドを覆って支持するように設置されるマルチコンタクタソケットをさらに含む、請求項11に記載のバイパススイッチ。
【請求項13】
前記マルチコンタクタソケットと前記可動部延長ロッド間に密着して配置されるマルチコンタクタをさらに含む、請求項12に記載のバイパススイッチ。
【請求項14】
前記第2バスバーの背面に結合され、前面が開放された収容部を有する絶縁カバーと、
前記絶縁カバーの背後部に結合され、前記アクチュエータが設置される装着部が形成されるエンドカバーとをさらに含む、請求項11に記載のバイパススイッチ。
【請求項15】
前記作動部の前端に備えられ、前記接圧スプリングにより力を受けるプッシュロッドをさらに含む、請求項14に記載のバイパススイッチ。
【請求項16】
前記可動部延長ロッドを磁力により引き寄せる磁石ラッチをさらに含み、
前記磁石ラッチは、
前記収容部の背面に装着される永久磁石と、
前記永久磁石を支持する外側ホルダ及び内側ホルダとを含む、請求項15に記載のバイパススイッチ。
【請求項17】
前記作動部には、内径が拡張されるように段差が付けられたラッチ結合部が形成され、
前記ラッチ結合部に結合され、前記永久磁石の磁力に吸引されるラッチプレートをさらに含む、請求項16に記載のバイパススイッチ。
【請求項18】
前記ラッチプレートには、前記ラッチ結合部に挿入されて結合される管状のロッド結合部が突設される、請求項17に記載のバイパススイッチ。
【請求項19】
前記プッシュロッドの後端に結合され、前記ラッチプレートに貫設され、前記アクチュエータの力を受ける絶縁プッシュロッドをさらに含む、請求項17に記載のバイパススイッチ。
【請求項20】
前記プッシュロッドは、前記磁石ラッチと離隔して設置される、請求項19に記載のバイパススイッチ。
【請求項21】
前記プッシュロッドの後端部は、前記磁石ラッチの前端部より前方に配置される、請求項20に記載のバイパススイッチ。
【請求項22】
前記エンドカバーには、前記絶縁カバーのカバー貫通孔に挿入され、前記接圧スプリングを支持する中央管部が形成される、請求項16に記載のバイパススイッチ。
【請求項23】
前記中央管部の前端部は、前記磁石ラッチの前端部より前方に突出するように配置される、請求項22に記載のバイパススイッチ。
【請求項24】
前記装着部には、前記アクチュエータを固定するキャップが備えられる、請求項14に記載のバイパススイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイパススイッチに関し、より詳細には、超高圧直流送電のサブモジュールに用いられるバイパススイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、高圧直流送電(High Voltage Direct Current, HVDC)とは、発電所で生産される交流電力を送電所で直流電力に変換して送電し、その後受電所で交流に再変換して電力を供給する送電方式を意味する。直流送電方式を用いると、交流送電より送電損失が大幅に減少するという利点がある。
【0003】
高圧直流送電システムには、電気を交流から直流に変換したり、直流から交流に変換するためにコンバータが必要であり、このコンバータは、複数のサブモジュールで構成される。
【0004】
一方、このような複数のサブモジュールの一部に故障が発生した場合、正常な送電のためには、故障したサブモジュールを送電系統から排除する構成又は装置が必要である。
【0005】
このような用途に用いられる装置の1つがバイパススイッチである。バイパススイッチは、高圧直流送電(HVDC)用のコンバータに備えられるか、静止型同期補償装置(STATCOM/Static Synchronous Compensator)、静止型無効電力補償装置(Static Var Compensator, SVC)などに備えられ、一部部品の故障時に高速で短絡させる高速短絡バイパススイッチとして用いられる。
【0006】
すなわち、バイパススイッチは、複数のサブモジュールの組み合わせからなるコンバータに備えられ、いずれかのサブモジュールの故障などの異常が検知されると、故障が発生したサブモジュールを短絡させ、隣接する他のサブモジュールに故障による影響が及ぶことを防止する装置である(超高圧直流送電におけるサブモジュール及びバイパススイッチの作用の概要は、本出願人により出願された韓国登録特許第10-1613812号公報「超高圧直流送電のバイパススイッチ」に開示されている。)。
【0007】
図1及び
図2は従来技術によるバイパススイッチの構成及び作用を示す図である。
図1は開放状態(open state)を示す図であり、
図2は閉鎖状態(closed state)を示す図である(
図1、
図2は本出願人が出願した韓国特許出願第10-2016-0018051号「バイパススイッチ」を示す図である。)。
【0008】
バイパススイッチは、離隔して設置される第1バスバー6及び第2バスバー7と、第1バスバー6と第2バスバー7間に備えられるケース1とから外形が構成される。ケース1内には、第1バスバー6に接続される固定接点(fixed contact)22と、第2バスバー7に接続されて固定接点22に接離する可動接点(moving contact)21が設置される。ここで、固定接点22と可動接点21は、真空インタラプタ2の構成部品である。
【0009】
可動接点21に作用する駆動源としてアクチュエータ(インフレータ)52が備えられる。アクチュエータ52は、電気信号により爆発して可動接点21を動作させる動力を供給する。アクチュエータ52は、ピン33、ラッチプレート32及び可動部延長ロッド31を介して可動接点21に連結される。
【0010】
前述したように、高速バイパススイッチは、複数のサブモジュールの直列の組み合わせからなる高圧直流送電システムにおいて、サブモジュールの内部の故障などの異常が検知されると、システムの持続的な正常動作のために、迅速に故障したサブモジュールを分離し、隣接する他のサブモジュールへの故障の伝播を防止することにより、システムを維持、保護することを目的とするものである。このような高速バイパススイッチは、正常時には開放状態を維持し、サブモジュールの事故時に迅速に投入(閉鎖)されて当該サブモジュールに迂回路を提供する。
【0011】
高速バイパススイッチにおいて、開放状態の維持は、永久磁石4の磁力により行われる。アクチュエータ52に隣接して設置される永久磁石4の磁力により、ラッチプレート32が永久磁石4に吸引されるので、可動接点21は、固定接点22から分離された開放状態を維持する。ラッチプレート32は可動部延長ロッド31を介して可動接点21に結合されているので、ラッチプレート32が永久磁石4に吸引されると、可動接点21も移動して固定接点22から分離される。
【0012】
サブモジュールが故障した場合、アクチュエータ52は、外部からの点呼信号(電気信号)を受信すると、マイクロガスジェネレータが作動して高圧のガスが放出され、その高圧のガスがアクチュエータの内部に装着されたピストン51を押し出すことにより、永久磁石4を固定するマグネットホルダ41からラッチプレート32を分離させる。ここで、ラッチプレート32に連結されている可動部延長ロッド31及び真空インタラプタ2の可動接点21が共に動作し、最終的に真空インタラプタ2の可動接点21と固定接点22が接触することにより電流が通電される。
図2に電流iの通電経路を示す。
【0013】
ここで、スプリング48は、接点部21、22の閉鎖状態で可動接点21を所定の力で押す役割を果たす。また、通電電流により発生する接点の反発力や外部の振動などにより真空インタラプタ2の接点部21、22が分離しないように、接圧力を加える役割を果たす。
【0014】
ところが、従来技術の高速バイパススイッチにおいて、投入動作の動力源となるアクチュエータ52は、高圧の電流が流れる第2バスバー7に隣接して装着されている。よって、アクチュエータ52が設置された部分、及び点呼信号を送信する外部装置に対する絶縁設計がさらに必要であり、高圧の点呼信号によりノイズの発生が増加する。
【0015】
また、ラッチプレート32に接圧力を加えるためのスプリング48は、ラッチプレート32とマグネットホルダ41間に挿入されている。よって、スプリング48が設置される空間の制約により、十分な接圧力を発揮することは困難である。従って、必要とする接圧力を得るためには、ばね定数が大きいスプリングを用いなければならない。ばね定数(k)が大きいスプリングは製作が困難なだけでなく、コストが大きくなる。また、ばね定数が大きいスプリングを用いると、小さい変形量(Δx)でも接点加圧力(F=k×Δx)の変化が大きくなるので、バイパススイッチの可動接点21に対するストローク制御が困難になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、アクチュエータとバスバー間の絶縁性能が向上したバイパススイッチを提供することを目的とする。
【0017】
さらに、本発明は、可動部延長ロッドの内部にスプリング作動空間を形成することにより、スプリングの設計又は適用を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の一態様によるバイパススイッチは、内部に中空部が形成されるケースと、前記ケースの前端に結合される第1バスバーと、前記ケースの後端に結合される第2バスバーと、前記中空部に設置され、前記第1バスバーに接続される固定接点と、前記中空部に設置され、前記第2バスバーに接続されて前記固定接点に接離する可動接点と、前記第2バスバーの背面に結合され、内部に収容部を有する絶縁カバーと、前記収容部に設置され、前記可動接点に結合される可動部延長ロッドと、前記絶縁カバーの背後部に設置され、前記可動部延長ロッドを動作させる動力を供給するアクチュエータとを含む。
【0019】
ここで、前記バイパススイッチは、前記第2バスバーには、貫通孔で形成されるコンタクタ接続部が設けられ、前記コンタクタ接続部に挿入され、管で形成され、前記可動部延長ロッドを覆って支持するように設置されるマルチコンタクタソケットをさらに含む。
【0020】
さらに、前記バイパススイッチは、前記マルチコンタクタソケットと前記可動部延長ロッド間に密着して配置されるマルチコンタクタをさらに含む。
【0021】
さらに、前記バイパススイッチは、前記絶縁カバーの背後部に結合され、前記アクチュエータが設置される凹状の装着部が形成されるエンドカバーをさらに含む。
【0022】
さらに、前記絶縁カバーの前端部には、直径が拡張されるように段差が付けられた固定部が設けられ、前記固定部に締結される締結部材により、前記絶縁カバーが前記第2バスバー及びケースに一体に結合される。
【0023】
さらに、前記バイパススイッチは、前記可動部延長ロッドと前記エンドカバー間に備えられ、前記可動接点に接圧力を加える接圧スプリングをさらに含む。
【0024】
さらに、前記エンドカバーには、前記絶縁カバーのカバー貫通孔に挿入され、前記接圧スプリングを支持する中央管部が形成される。
【0025】
さらに、前記バイパススイッチは、前記可動部延長ロッドには、後方に開放される凹状の作動部が形成され、前記作動部の前面に備えられ、前記接圧スプリングの力を受けるプッシュロッドをさらに含む。
【0026】
さらに、前記バイパススイッチは、前記収容部の背面に結合される永久磁石と、前記可動部延長ロッドに結合され、正常状態で前記永久磁石に吸引されて前記可動接点を固定接点から分離させるラッチプレートとをさらに含む。
【0027】
さらに、前記バイパススイッチは、前記永久磁石の両側面で前記永久磁石を支持する外側ホルダ及び内側ホルダをさらに含む。
【0028】
さらに、前記外側ホルダ、前記内側ホルダ、前記絶縁カバー及び前記エンドカバーは、締結部材により一体に結合される。
【0029】
さらに、前記装着部には、前記アクチュエータを固定するキャップが備えられる。
【0030】
本発明の他の態様によるバイパススイッチは、内部に中空部が形成されるケースと、前記ケースの前端に結合される第1バスバーと、前記ケースの後端に結合される第2バスバーと、前記中空部に設置され、前記第1バスバーに接続される固定接点と、前記中空部に設置され、前記第2バスバーに接続されて前記固定接点に接離する可動接点と、前記第2バスバーに設置され、前記可動接点に結合され、後方に開放される凹状の作動部が形成される可動部延長ロッドと、前記可動部延長ロッドの背後部に設置され、前記可動部延長ロッドを動作させる動力を供給するアクチュエータと、前記作動部に設置され、前記可動接点に接圧力を加える接圧スプリングとを含む。
【0031】
ここで、前記バイパススイッチは、前記第2バスバーには、貫通孔で形成されるコンタクタ接続部が設けられ、前記コンタクタ接続部に挿入され、管で形成され、前記可動部延長ロッドを覆って支持するように設置されるマルチコンタクタソケットをさらに含む。
【0032】
さらに、前記バイパススイッチは、前記マルチコンタクタソケットと前記可動部延長ロッド間に密着して配置されるマルチコンタクタをさらに含む。
【0033】
さらに、前記バイパススイッチは、前記第2バスバーの背面に結合され、前面が開放された収容部を有する絶縁カバーと、前記絶縁カバーの背後部に結合され、前記アクチュエータが設置される装着部が形成されるエンドカバーとをさらに含む。
【0034】
さらに、前記バイパススイッチは、前記作動部の前端に備えられ、前記接圧スプリングにより力を受けるプッシュロッドをさらに含む。
【0035】
さらに、前記バイパススイッチは、前記可動部延長ロッドを磁力により引き寄せる磁石ラッチをさらに含み、前記磁石ラッチは、前記収容部の背面に装着される永久磁石と、前記永久磁石を支持する外側ホルダ及び内側ホルダとを含む。
【0036】
さらに、前記バイパススイッチは、前記作動部には、内径が拡張されるように段差が付けられたラッチ結合部が形成され、前記ラッチ結合部に結合され、前記永久磁石の磁力に吸引されるラッチプレートをさらに含む。
【0037】
さらに、前記ラッチプレートには、前記ラッチ結合部に挿入されて結合される管状のロッド結合部が突設される。
【0038】
さらに、前記バイパススイッチは、前記プッシュロッドの後端に結合され、前記ラッチプレートに貫設され、前記アクチュエータの力を受ける絶縁プッシュロッドをさらに含む。
【0039】
さらに、前記プッシュロッドは、前記磁石ラッチと離隔して設置される。
【0040】
さらに、前記プッシュロッドの後端部は、前記磁石ラッチの前端部より前方に配置される。
【0041】
さらに、前記エンドカバーには、前記絶縁カバーのカバー貫通孔に挿入され、前記接圧スプリングを支持する中央管部が形成される。
【0042】
さらに、前記中央管部の前端部は、前記磁石ラッチの前端部より前方に突出するように配置される。
【0043】
さらに、前記装着部には、前記アクチュエータを固定するキャップが備えられる。
【発明の効果】
【0044】
本発明の一実施形態によるバイパススイッチによれば、可動接点の投入動作の動力源となるアクチュエータと、高圧の電流が流れる第2バスバー間に絶縁カバーが適用されるので、絶縁性が確保される。すなわち、電源に接続される第1バスバーと負荷に接続される第2バスバーにつながる通電部とアクチュエータ部分が絶縁カバーにより区分されるように構成されて絶縁が行われる。
【0045】
こうすることにより、アクチュエータに接続される外部点呼装置に対する絶縁設計が不要となり、アクチュエータが接地を基準とする点呼信号(電気信号)を受信し、点呼信号のノイズ発生確率が低下するので、バイパススイッチが正確かつ安定した動作をすることができる。
【0046】
一方、可動部延長ロッドがシリンダ状に形成され、接圧スプリングの装着及び作動のための空間が設けられる。よって、ばね定数が大きい特殊スプリングを必要とせず、商用のスプリングを用いることができる。
【0047】
よって、可動接点に対する接圧力が向上し、部品全体の重量が減少する。
【0048】
また、バイパススイッチの速度が向上し、投入時間が短縮される。
【0049】
さらに、可動接点に対するストローク制御が容易になる。
【0050】
一方、ラッチプレートは、前記可動部延長ロッドに一部が挿入されるように設置されるので、揺れることなく、安定して稼働する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】従来技術による高圧送電モジュール用バイパススイッチの作用状態図であり、開放状態を示す図である。
【
図2】従来技術による高圧送電モジュール用バイパススイッチの作用状態図であり、投入状態を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態による高圧送電モジュール用バイパススイッチの斜視図である。
【
図5】
図4の絶縁カバーとエンドカバーの斜視図である。
【
図6】本発明の一実施形態による高圧送電モジュール用バイパススイッチの作用状態図であり、開放状態を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態による高圧送電モジュール用バイパススイッチの作用状態図であり、投入状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態について説明するが、これらは本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるように詳細に説明するためのものであり、本発明の技術的思想及び範囲がこれらに限定されるものではない。
【0053】
図3は本発明の一実施形態による高圧送電モジュール用バイパススイッチの斜視図であり、
図4は
図3の分解斜視図である。同図を参照して、本発明の各実施形態によるバイパススイッチについて詳細に説明する。
【0054】
本発明の説明において、ケース120の長手方向を基準に、第1バスバー110が配置される側を前面(前方)とし、第2バスバー140が配置される側を背面(後方)とする。
【0055】
本発明の一実施形態によるバイパススイッチは、内部に中空部128が形成されるケース120と、ケース120の前端に結合され、電源に接続される第1バスバー110と、ケース120の後端に結合され、負荷に接続される第2バスバー140と、中空部128に設置され、第1バスバー110に接続される固定接点132、及び第2バスバー140に接続された状態で固定接点132に接離する可動接点134を含む真空インタラプタ130と、第2バスバー140の背面に結合され、内部に収容部201を有する絶縁カバー200と、絶縁カバー200の収容部201に設置され、可動接点134に結合される可動部延長ロッド160と、絶縁カバー200の背後部に設置され、可動部延長ロッド160を動作させる動力を供給するアクチュエータ220とを含む。
【0056】
ケース120は、バイパススイッチ100の外観を形成する。また、ケース120は、円管型部材で形成される。さらに、ケース120は、絶縁材で構成される。
【0057】
ケース120は、内部に他の部品を収容する中空部128が形成される。中空部128には、真空インタラプタ130と、可動部延長ロッド160が設置される。
【0058】
ケース120には、外周面に沿って複数の通気孔121が形成される。
【0059】
ケース120には、内周面に沿って複数の固定部123、124が設けられる。固定部123、124は、両端部にそれぞれ設けられる。固定部123、124には、ネジ孔125がそれぞれ形成される。
【0060】
また、第1バスバー110が設けられる。第1バスバー110は、平板で形成される。第1バスバー110は、ケース120の前端に結合される。
【0061】
第1バスバー110には、ケース120の固定部123に対応する位置に、第1結合孔111が複数形成される。
【0062】
第1バスバー110には、固定接点132を締結するための固定接点孔112が第1結合孔111の中央部に形成される。
【0063】
第1バスバー110には、他の構成部品に固定して連結するための第1装着孔113が形成される。
【0064】
第1バスバー110は、電源に接続され、電流が流れる通電路となる。
【0065】
第1バスバー110は、第1締結部材115によりケース120に結合される。第1締結部材115は、第1バスバー110の第1結合孔111とケース120の固定部123に締結される。
【0066】
さらに、第2バスバー140が設けられる。第2バスバー140は、平板で形成される。また、第2バスバー140は、ケース120の後端に結合される。
【0067】
第2バスバー140には、ケース120の固定部123に対応する位置に、第2結合孔141が複数形成される。
【0068】
第2バスバー140には、他の構成部品に固定して連結するための第2装着孔143が形成される。
【0069】
第2バスバー140は、負荷に接続され、電流が流れる通電路となる。
【0070】
第2バスバー140には、貫通孔で形成されるコンタクタ接続部145が設けられる。コンタクタ接続部145には、マルチコンタクタ155及びマルチコンタクタソケット150が挿設される。
【0071】
真空インタラプタ130は、一端に配置される固定接点132と、他端に配置されて固定接点132に接離する可動接点134とを含む。
【0072】
真空インタラプタ130は、ケース120の内部に設置される。真空インタラプタ130は、ケース120の中空部128に配置され、ケース120により保護及び支持される。真空インタラプタ130は、固定接点132と可動接点134が設置された両端面を除いて、外周面がケース120と所定の間隔をおくように配置される。すなわち、ケース120の内径は、真空インタラプタ130の外径より大きく形成される。よって、真空インタラプタ130は、ケース120の通気孔121から入る空気により冷却される。
【0073】
固定接点132は、固定接点締結部材116により第1バスバー110に固定される。
【0074】
可動接点134は、可動部延長ロッド160に結合される。可動接点134の後端部には、挿入凹部135が形成される。
【0075】
さらに、マルチコンタクタソケット150が設けられる。マルチコンタクタソケット150は、コンタクタ接続部145に挿設される。また、マルチコンタクタソケット150は、円管状に形成される。マルチコンタクタソケット150の後端部には、直径が大きくなるように段差が付けられ、第2バスバー140の背面に接触して設置される支持部151が形成される。マルチコンタクタソケット150は、可動部延長ロッド160が挿入される空間を形成し、可動部延長ロッド160及び可動接点134を支持する。
【0076】
マルチコンタクタソケット150には、内周面にマルチコンタクタ155が一部挿入されるコンタクタ挿入溝152が形成される。コンタクタ挿入溝152は、リング溝状に形成される。
【0077】
さらに、マルチコンタクタ155が設けられる。マルチコンタクタ155は、複数備えられる。マルチコンタクタ155は、マルチコンタクタソケット150に挿設される。また、マルチコンタクタ155は、マルチコンタクタソケット150のコンタクタ挿入溝152に挿設される。さらに、マルチコンタクタ155は、マルチコンタクタソケット150と可動部延長ロッド160間の通電性能を向上させるために設けられる。さらに、マルチコンタクタ155は、可動部延長ロッド160を密着支持する。マルチコンタクタ155は、可動部延長ロッド160が移動してもマルチコンタクタソケット150との電気的結合を安定して維持するために、付勢力を有する導体で構成される。さらに、マルチコンタクタ155は、それぞれが(詳細には図示していないが)環状をなすように配置される複数の板ばね群からなる。
【0078】
可動部延長ロッド160は、マルチコンタクタソケット150に貫設され、可動接点134に結合される。可動部延長ロッド160は、可動接点134を押して固定接点132に接触させる。
【0079】
可動部延長ロッド160の前端には延長ロッド突出部161が突設され、可動接点134に形成された挿入凹部135に挿入されて結合される。よって、可動部延長ロッド160と可動接点134は、一体的に動作する。
【0080】
可動部延長ロッド160には、後方に開放される凹部で形成され、部品が収容される作動部162が形成される。すなわち、可動部延長ロッド160は、シリンダ状に形成される。作動部162には、プッシュロッド170、接圧スプリング175及びラッチプレート180が挿設される。作動部162は、接圧スプリング175などが作動する空間を形成する。
【0081】
作動部162の前端には、プッシュロッド固定凹部163が形成され、プッシュロッド170の結合突起171が挿入されて結合される。
【0082】
作動部162の後端には、内径が広くなるように段差が付けられたラッチ結合部164が形成される。ラッチ結合部164には、ラッチプレート180が結合される。
【0083】
さらに、プッシュロッド170が設けられる。プッシュロッド170は、アクチュエータ220から発生した動力により動作し、可動部延長ロッド160を介して可動接点134を動作させる。
【0084】
プッシュロッド170の前端部には、作動部162の前面に接触して力を伝達する加圧板172、及びプッシュロッド固定凹部163に挿入されて結合される結合突起171が突設される。
【0085】
プッシュロッド170の後端部には、絶縁プッシュロッド185が挿入される結合凹部173が形成される。
【0086】
プッシュロッド170は、磁石ラッチ190と離隔して設置される。すなわち、プッシュロッド170の後端部は、磁石ラッチ190の前端部より前方に配置される。よって、プッシュロッド170と磁石ラッチ190の引力による干渉を回避することができる。
【0087】
さらに、接圧スプリング175が設けられる。接圧スプリング175は、プッシュロッド170に圧力を作用させるために設けられる。接圧スプリング175がプッシュロッド170に加える圧力は、可動部延長ロッド160を介して可動接点134を加圧する接圧力として作用する。この接圧力により、閉鎖状態では接点部132、134に外力が発生しても接点部132、134が分離されなくなる。
【0088】
接圧スプリング175は、前端がプッシュロッド170の加圧板172に接し、後端がエンドカバー210の中央管部211に接する。エンドカバー210は絶縁カバー200に固設されるので、接圧スプリング175はプッシュロッド170を加圧する方向に力が作用する。
【0089】
さらに、ラッチプレート180が設けられる。ラッチプレート180は、可動部延長ロッド160に固定されて永久磁石195に吸引され、可動接点134が固定接点132から分離された開放状態を維持する。ラッチプレート180は、磁性体で形成されることが好ましい。
【0090】
ラッチプレート180の中央部には、第1貫通孔181が形成される。
【0091】
ラッチプレート180には、第1貫通孔181の周辺に管状のロッド結合部184が形成される。ロッド結合部184は、ラッチプレート180の一面(前面)から突設される。
【0092】
ラッチプレート180のロッド結合部184は、可動部延長ロッド160のラッチ結合部164に挿入されて結合される。
【0093】
ラッチプレート180のロッド結合部184の内部、すなわち第1貫通孔181には、プッシュロッド170の後端部の一部、及び接圧スプリング175の後端部の一部が挿入される。
【0094】
さらに、絶縁プッシュロッド185が設けられる。絶縁プッシュロッド185は、プッシュロッド170の結合凹部173に結合され、アクチュエータ220の爆発力によりプッシュロッド170を移動させる。また、絶縁プッシュロッド185は、絶縁材料で形成され、プッシュロッド170と磁石ラッチ190間の絶縁性能を向上させる。
【0095】
さらに、磁石ラッチ190が設けられる。磁石ラッチは、外側ホルダ191と、内側ホルダ197と、永久磁石195とから構成される。また、磁石ラッチは、ラッチプレート180を吸引する役割を果たす。外側ホルダ191と内側ホルダ197は、磁性体で形成されることが好ましい。
【0096】
外側ホルダ191と内側ホルダ197は、絶縁カバー200の収容部201の背面に結合される。
【0097】
外側ホルダ191は、円形に形成され、中央部に四角形の第2貫通孔192が形成される。
【0098】
内側ホルダ197は、四角形に形成され、中央部に円形の第3貫通孔198が形成される。
【0099】
永久磁石195は、外側ホルダ191と内側ホルダ197間に固定される。また、永久磁石195は、平板型磁石で構成される。さらに、永久磁石195は、複数、例えば4個備えられる。さらに、永久磁石195は、一面が外側ホルダ191の第2貫通孔192の一面に接し、他面が内側ホルダ197の外面に接するように設置され、外側ホルダ191と内側ホルダ197に支持される。
【0100】
永久磁石195は、正常状態でラッチプレート180を吸引し、可動接点134が固定接点132から分離された開放状態を維持する。
【0101】
図5は絶縁カバーとエンドカバーの他の方向からの斜視図である。以下、同図も参照する。
【0102】
バスバー110、140を含む通電部とアクチュエータ220間の絶縁性を向上させるために、絶縁カバー200が設けられる。絶縁カバー200は、特にアクチュエータ220と第2バスバー140間の電気的絶縁のために設けられる。よって、外部点呼装置に対する絶縁設計が不要となり、接地を基準とする点呼信号を受信し、点呼信号にノイズが発生する確率が低下するので、バイパススイッチが正確かつ安定した動作をすることができる。
【0103】
絶縁カバー200は、第2バスバー140の後方に配置される。よって、電源から第1バスバー110を介して流れ込んだ電流を第2バスバー140を介して負荷に流し出す通電部がアクチュエータ220と区分されるように構成されるので、通電部とアクチュエータ部分間の絶縁が十分に確保される。
【0104】
絶縁カバー200は、前面が開放された円筒状に形成される。絶縁カバー200の収容部201には、可動接点134を除く可動部、すなわち可動部延長ロッド160、プッシュロッド170、接圧スプリング175、ラッチプレート180、絶縁プッシュロッド185が収容される。
【0105】
絶縁カバー200の前端部202は、直径が拡張されるように段差が付けられる。これは、絶縁カバー200を第2バスバー140に組み付けることを容易にするためである。
【0106】
絶縁カバー200の前端部202には、第2バスバー140に固定される固定部203が形成される。固定部203に締結される第2締結部材148により、絶縁カバー200が第2バスバー140に固定結合される。
【0107】
絶縁カバー200の背面205には、エンドカバー210と外側ホルダ191が固定される。絶縁カバー200の背面205の中央部には、カバー貫通孔206が形成される。絶縁カバー200の背面205には、エンドカバー210及びホルダ191、197を固定するための固定孔207が形成される。エンドカバー210とホルダ191、197は、第3締結部材218により絶縁カバー200の背面205に固定結合される。
【0108】
絶縁カバー200の背後部に、エンドカバー210が結合される。エンドカバー210は、絶縁材料で形成される。また、エンドカバー210は、接圧スプリング175とアクチュエータ220間を絶縁する役割を果たす。
【0109】
エンドカバー210には、中央管部211が突設される。中央管部211は、絶縁カバー200のカバー貫通孔206に挿設され、接圧スプリング175を支持する。ここで、中央管部211の前端部は、磁石ラッチ190の前端部より前方に突出する。よって、プッシュロッド170及び接圧スプリング175と磁石ラッチ190間の磁力による干渉を回避することができる。
【0110】
エンドカバー210の背面には、凹状の装着部215が形成される。アクチュエータ220は、エンドカバー210の背面から装着部215に設置され、一部は中央管部211に挿入される。
【0111】
アクチュエータ220は、爆発型動力源である。また、アクチュエータ220は、事故電流発生時に外部の点呼信号により爆発し、絶縁プッシュロッド185を押し出して可動接点134を動作させる動力を発生する。さらに、アクチュエータ220は、ガス圧により動力を発生するので、インフレータともいう。
【0112】
アクチュエータ220にはピストン221が備えられ、爆発時にガス圧により前方に移動し、絶縁プッシュロッド185を押し出す。
【0113】
アクチュエータ220の背後部には、キャップ230が結合される。キャップ230は、アクチュエータ装着部215に挿入されて結合され、アクチュエータ220を支持する。
【0114】
以下、本発明の一実施形態によるバイパススイッチの作用について説明する。主に、
図6及び
図7を参照する。
図6は開放状態を示す図であり、
図7は投入状態を示す図である。
【0115】
各サブモジュールが正常に作動する正常状態において、ラッチプレート180は、磁石ラッチ190の磁力により吸引され、ホルダ191、197に接触した状態になる。よって、ラッチプレート180に連結された可動部延長ロッド160、及び可動部延長ロッド160に連結された可動接点134も後方に移動し、接点部132、134が開放状態を維持する。
【0116】
よって、バイパススイッチには電流が流れない。
【0117】
いずれかのサブモジュールに故障が発生した場合、その故障が検知されて外部から電気信号が入力されると、アクチュエータ220にガスジェネレータが作動してガス圧が発生する。ピストン221がガス圧により前方に移動すると共に、絶縁プッシュロッド185を押し出す。プッシュロッド170、可動部延長ロッド160、可動接点134は、それに連動してラッチプレート180と永久磁石195間の引力に打ち勝ち、前方に移動する。よって、可動接点134が固定接点132に接触し、通電が行われる。
【0118】
すなわち、バイパススイッチには電流が流れ、当該サブモジュールを排除する電流迂回路を形成する。
【0119】
一方、接圧スプリング175は、可動部延長ロッド160の作動部162内で伸張し、接点部132、134に接圧力を加える。
【0120】
本発明の一実施形態によるバイパススイッチによれば、可動接点の投入動作の動力源となるアクチュエータと、高圧の電流が流れる第2バスバー間に絶縁カバーが適用されるので、絶縁性が確保される。すなわち、電源に接続される第1バスバーと負荷に接続される第2バスバーにつながる通電部とアクチュエータ部分が絶縁カバーにより区分されるように構成されて絶縁が行われる。
【0121】
こうすることにより、アクチュエータに接続される外部点呼装置に対する絶縁設計が不要となり、アクチュエータが接地を基準とする点呼信号(電気信号)を受信し、点呼信号のノイズ発生確率が低下するので、バイパススイッチが正確かつ安定した動作をすることができる。
【0122】
一方、可動部延長ロッドがシリンダ状に形成され、接圧スプリングの装着及び作動のための空間が設けられる。よって、ばね定数が大きい特殊スプリングを必要とせず、商用のスプリングを用いることができる。
【0123】
よって、可動接点に対する接圧力が向上し、部品全体の重量が減少する。
【0124】
また、バイパススイッチの速度が向上し、投入時間が短縮される。
【0125】
さらに、可動接点に対するストローク制御が容易になる。
【0126】
一方、ラッチプレートは、前記可動部延長ロッドに一部が挿入されるように設置されるので、揺れることなく、安定して稼働する。
【0127】
前述した実施形態は本発明を実現する例であり、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な変更及び変形が可能であろう。よって、本発明に開示された実施形態は本発明を説明するためのものであり、それらが本発明の技術思想を限定するものではない。すなわち、本発明の保護範囲は請求の範囲により解釈すべきであり、それと均等の範囲内にあるあらゆる技術思想が本発明の権利範囲に含まれるものと解釈すべきである。
【国際調査報告】