(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-25
(54)【発明の名称】肺アブレーションのための低侵襲性アセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61B 18/12 20060101AFI20220715BHJP
A61M 25/00 20060101ALI20220715BHJP
A61M 25/10 20130101ALI20220715BHJP
A61M 29/00 20060101ALI20220715BHJP
A61B 34/30 20160101ALI20220715BHJP
【FI】
A61B18/12
A61M25/00
A61M25/10
A61M29/00
A61B34/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568887
(86)(22)【出願日】2020-05-18
(85)【翻訳文提出日】2022-01-06
(86)【国際出願番号】 US2020033357
(87)【国際公開番号】W WO2020236691
(87)【国際公開日】2020-11-26
(32)【優先日】2019-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517377684
【氏名又は名称】イノブレイティブ デザインズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ワンク, タイラー
【テーマコード(参考)】
4C160
4C267
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK12
4C160KK36
4C160KK38
4C160MM32
4C267AA03
4C267AA05
4C267AA09
4C267AA80
4C267BB02
4C267BB28
4C267BB42
4C267BB52
4C267CC21
4C267HH08
(57)【要約】
本開示は、蛇行した解剖学的構造を通して前進され、外科手術用かつアブレーション用のデバイスを標的部位(例えば、肺腫瘍)に送達し、標的組織を除去およびアブレートすることによって、患者内の標的部位に送達されるように構成されるシースの形態における送達デバイスを含む低侵襲性医療アセンブリを対象とする。本発明は、患者の胸腔を外科的に開放および解放する必要なく、標的部位への種々の外科手術用かつアブレーション用のデバイスの送達を可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前記シースの前記近位端の中に挿入され、前記シースの前記遠位端にアクセスするように構成されるアブレーションデバイスであって、前記アブレーションデバイスは、前記除芯デバイスによって作成された前記空洞に進入し、アブレーションのためのエネルギーを前記標的部位に伝導および送達するように構成される、アブレーションデバイス。
【請求項2】
前記摘出デバイスは、吸引力を使用して、前記除芯デバイスによって作成された前記空洞から前記組織を除去するように構成される、請求項1に記載の医療アセンブリ。
【請求項3】
前記アブレーションデバイスは、圧潰構成から拡張構成に遷移するように構成される膨張可能部材を備え、前記膨張可能部材は、内部表面および外部表面を有し、前記膨張可能部材は、前記拡張構成にあるとき、前記アブレーションのためのエネルギーを前記膨張可能部材の前記外部表面および前記標的部位に伝導および送達するように構成される、請求項1に記載の医療アセンブリ。
【請求項4】
前記アブレーションデバイスが前記シースの前記遠位端にアクセスすると、前記シースの前記近位端から前記シースの前記遠位端まで延在するように構成される少なくとも1つの管腔をさらに備え、
前記膨張可能部材は、前記少なくとも1つの管腔と流体連通し、前記少なくとも1つの管腔から前記膨張可能部材の前記内部表面への流体の通過を可能にするように構成され、
前記膨張可能部材は、前記膨張可能部材の前記内部表面から前記膨張可能部材の前記外部表面への前記流体の通過を可能にするための複数の穿孔を備え、
前記アブレーションデバイスは、前記拡張構成にあるときに前記流体が前記複数の穿孔を通して前記標的部位に通過することによって、送達されるべき前記アブレーションのためのエネルギーを伝導するように構成される、請求項3に記載の医療アセンブリ。
【請求項5】
前記膨張可能部材の外部表面の少なくとも一部に沿って配置される1つ以上の伝導性ワイヤをさらに備え、前記1つ以上の伝導性ワイヤは、前記アブレーションのためのエネルギーを前記標的部位に伝導するように構成される、請求項3に記載の医療アセンブリ。
【請求項6】
前記アブレーションのためのエネルギーは、モノポーラエネルギーである、請求項3に記載の医療アセンブリ。
【請求項7】
前記医療アセンブリは、前記対象の外部上に設置されるように構成されるモノポーラリターン部材をさらに備え、前記アブレーションデバイスは、前記膨張可能部材の前記外部表面から、前記標的組織を通して、前記モノポーラリターン部材の方向に、アブレーションのためのエネルギーを伝導するように構成される、請求項6に記載の医療アセンブリ。
【請求項8】
前記アブレーションデバイスは、圧潰構成と拡張構成との間で遷移するように構成される自己拡張メッシュ本体を有する拡張可能メッシュアセンブリを備え、前記拡張構成では、前記メッシュ本体は、事前に定義された形状に拡張し、前記メッシュ本体は、導電性材料を備え、前記拡張構成にあるとき、前記アブレーションのためのエネルギーを前記標的組織に伝導および送達するように構成される、請求項1に記載の医療アセンブリ。
【請求項9】
前記アブレーションのためのエネルギーは、高周波(RF)エネルギーである、請求項1に記載の医療アセンブリ。
【請求項10】
前記シースは、前記標的組織内の1つ以上の脈管の中に進入し、前記標的組織内の前記1つ以上の脈管の内部に沿って関節運動し、前記標的部位に到達することによって、前記標的部位へのアクセスを提供するように構成される、請求項1に記載の医療アセンブリ。
【請求項11】
前記シースの関節運動を制御するように構成されるコントローラをさらに備える、請求項10に記載の医療アセンブリ。
【請求項12】
前記コントローラは、前記除芯デバイス、前記摘出デバイス、および前記アブレーションデバイスのうちの1つ以上のものの動作を制御するように構成される、請求項10に記載の医療アセンブリ。
【請求項13】
前記コントローラは、外科手術用ロボットである、請求項12に記載の医療アセンブリ。
【請求項14】
前記標的部位は、肺組織である、請求項10に記載の医療アセンブリ。
【請求項15】
前記1つ以上の脈管は、細気管支である、請求項14に記載の医療アセンブリ。
【請求項16】
チャネルが、前記細気管支の内部に到達するように気管の中に挿入されて関節運動されるように構成される、請求項15に記載の医療アセンブリ。
【請求項17】
前記標的部位は、腫瘍である、請求項1に記載の医療アセンブリ。
【請求項18】
対象の組織内の標的部位をアブレートするための医療アセンブリであって、
近位端および遠位端を有するシースであって、前記シースの前記遠位端は、前記標的部位へのアクセスを提供するように構成される、シースと、
前記シースの前記近位端の中に挿入され、前記シースの前記遠位端にアクセスするように構成されるアブレーションデバイスであって、前記アブレーションデバイスは、第1のアームおよび第2のアームを備え、前記第1のアームおよび第2のアームは、関節運動され、前記標的部位における第1の点および第2の点に圧力を印加するように構成され、前記アブレーションデバイスは、前記圧力が印加されると、アブレーションのためのエネルギーを、前記第1のアームから、前記標的部位を通して、前記第2のアームに伝導および送達するようにさらに構成される、アブレーションデバイスと
を備える、医療アセンブリ。
【請求項19】
前記アブレーションのためのエネルギーは、バイポーラエネルギーである、請求項18に記載の医療アセンブリ。
【請求項20】
前記シースの前記近位端の中に挿入され、前記シースの前記遠位端にアクセスするように構成される摘出デバイスをさらに備え、前記摘出デバイスは、前記アブレーションのためのエネルギーが前記標的部位に伝導および送達された後、前記標的部位から組織を除去するように構成される、請求項18に記載の医療アセンブリ。
【請求項21】
前記摘出デバイスは、吸引力を使用して、前記除芯デバイスによって作成された空洞から前記組織を除去するように構成される、請求項20に記載の医療アセンブリ。
【請求項22】
前記アブレーションのためのエネルギーは、高周波(RF)エネルギーである、請求項18に記載の医療アセンブリ。
【請求項23】
前記シースは、前記標的組織内の1つ以上の脈管の中に進入し、前記標的組織内の前記1つ以上の脈管の内部に沿って関節運動し、前記標的部位に到達することによって、前記標的部位へのアクセスを提供するように構成される、請求項18に記載の医療アセンブリ。
【請求項24】
前記シースの関節運動を制御するように構成されるコントローラをさらに備える、請求項23に記載の医療アセンブリ。
【請求項25】
前記コントローラは、前記アブレーションデバイスおよび前記摘出デバイスのうちの1つ以上のものの動作を制御するように構成される、請求項23に記載の医療アセンブリ。
【請求項26】
前記コントローラは、外科手術用ロボットである、請求項25に記載の医療アセンブリ。
【請求項27】
前記標的部位は、肺組織である、請求項23に記載の医療アセンブリ。
【請求項28】
前記1つ以上の脈管は、細気管支である、請求項27に記載の医療アセンブリ。
【請求項29】
チャネルが、前記細気管支の内部に到達するように気管の中に挿入されて関節運動されるように構成される、請求項28に記載の医療アセンブリ。
【請求項30】
前記標的部位は、腫瘍である、請求項18に記載の医療アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、仮出願であり、それに対する優先権が、後に出願される米国非仮出願および/または外国出願において主張され得る。
【0002】
本開示は、概して、組織をアブレートするための医療デバイスに関し、より具体的には、蛇行した解剖学的構造を通して(特に、肺内を)前進されるようにかつ外科手術用かつアブレーション用のデバイスを肺組織内に位置する標的部位に送達するように構成されるガイドシースの形態における送達デバイスを含む低侵襲性医療アセンブリに関し、外科手術用かつアブレーション用のデバイスは、展開および制御され、標的組織にアクセスして標的組織をアブレートするように構成される。
【背景技術】
【0003】
アブレーション療法は、多くの条件に伴って生じる異常組織を破壊するために医療専門家(すなわち、外科医)が使用する低侵襲性手技のタイプである。例えば、医師は、アブレーション手技を使用して、癌性腫瘍を処置し得る(すなわち、癌性組織を完全に破壊する)、または、異常心調律を防止および/または処置するように(例えば、心臓内の)少量の組織を破壊(アブレーション)し得る。いくつかの事例では、アブレーション療法は、特に、処置されるべき異常組織の場所と、(例えば、肺の腫瘍を処置するときに)隣接する健康な組織のアブレーションを回避するために要求される精密性の程度とに起因して、困難であり得る。例えば、肺腫瘍は、肺組織内の深くに位置し得る。この組織にアクセスするために、侵襲性手技が、通常、肺を外科的に開放し、腫瘍にアクセスし、次いで、腫瘍性組織を切除するために、要求される。そのような手技は、そうでなければ健康な組織への損傷、患者に関する回復時間の延長、ならびに手技が完了した後しばらくしてからの瘢痕および不快感をもたらす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、蛇行した解剖学的構造を通して(特に、肺内を)前進され、続いて、外科手術用かつアブレーション用のデバイスを標的部位(例えば、肺腫瘍)に送達し、標的組織を除去およびアブレートするように構成されるシースの形態における送達デバイスを含む低侵襲性医療アセンブリを対象とする。本発明の側面は、種々の外科手術用かつアブレーション用のデバイスを利用する。
【0005】
第1の医療アセンブリは、近位端および遠位端を有するシースを備え、シースの遠位端は、標的部位へのアクセスを提供するように構成される。シースの近位端は、シースの中に挿入されるように構成される近位端デバイスを提供することができる外科医または他の医療専門家にアクセス可能であり得ることを理解されたい。
【0006】
本発明のある側面では、除芯デバイスが、シースの遠位端にアクセスするために、シースの近位端の中に挿入されるように構成される。除芯デバイスは、標的部位内に空洞を外科的に作成するように構成されてもよい。例えば、標的部位は、肺内の細気管支に隣接し得、除芯デバイスは、細気管支に隣接する標的部位にアクセスするための出口点を細気管支内に外科的に作成するように構成されてもよい。本発明の側面では、第1の医療アセンブリは、出口点を細気管支内に外科的に作成し、細気管支に隣接する標的部位へのアクセスを提供するように構成される切断デバイスを備えてもよい。本発明の側面では、標的部位へのアクセスを有すると、除芯デバイスは、空洞を標的部位に外科的に作成し、それによって、標的組織の一部または全部を除去するように構成されてもよい。
【0007】
本発明の側面は、シースの近位端の中に挿入され、シースの遠位端へのアクセスを得るように構成される摘出デバイスをさらに備える。摘出デバイスは、除芯デバイスによって作成された空洞から組織を除去するように構成されてもよい。摘出デバイスは、シースの遠位から、シースを通して、シースの近位端まで組織を除去するように構成される。シースの近位端から、組織は、除去され、次いで、さらに検査されてもよい。摘出デバイスは、吸引力を使用して、除芯デバイスによって作成された空洞から組織を除去するように構成されてもよい。本発明の側面では、シース自体が、例えば、吸引力を提供することによって、摘出デバイスとして作用してもよい。
【0008】
本発明の医療アセンブリは、シースの近位端の中に挿入され、シースの遠位端にアクセスするように構成されるアブレーションデバイスをさらに備える。アブレーションデバイスは、除芯デバイスによって作成された空洞に進入し、アブレーションのためのエネルギーを標的部位に伝導および送達するように構成されてもよい。種々のアブレーションデバイスが、医療アセンブリとともに利用されてもよい。
【0009】
本発明の側面では、アブレーションデバイスは、圧潰構成から拡張構成に遷移するように構成される膨張可能部材を備えてもよい。膨張可能部材は、内部表面および外部表面を有し、膨張可能部材は、拡張構成にあるとき、アブレーションのためのエネルギーを膨張可能部材の外部表面および標的部位に伝導および送達するように構成される。膨張可能部材は、好ましくは、丸みを帯びているまたは球状であってもよく、好ましくは、バルーンであってもよい。膨張可能部材の内部表面および/または外部表面は、弾性であってもよい。
【0010】
本発明の側面では、医療アセンブリは、アブレーションデバイスがシースの遠位端にアクセスすると、シースの近位端からシースの遠位端まで延在するように構成される少なくとも1つの管腔をさらに備えてもよい。少なくとも1つの管腔を備える医療アセンブリは、少なくとも1つの管腔を通して流体を送達するように構成されてもよい。本発明の側面では、アブレーションデバイスは、少なくとも1つの管腔と流体連通し、少なくとも1つの管腔からアブレーションデバイスへの流体の通過を可能にするように構成されてもよい。
【0011】
例えば、アブレーションデバイスが膨張可能部材である場合、アブレーションデバイスは、少なくとも1つの管腔と流体連通し、少なくとも1つの管腔から膨張可能部材の内部表面への流体の通過を可能にするように構成されてもよい。膨張可能部材は、膨張可能部材の内部表面から膨張可能部材の外部表面への流体の通過を可能にするための複数の穿孔をさらに備えてもよく、アブレーションデバイスは、拡張構成にあるときに流体が複数の穿孔を通して標的部位に通過することによって、送達されるべきアブレーションのためのエネルギーを伝導するように構成されてもよい。
【0012】
本発明のいくつかの側面では、膨張可能デバイスは、膨張可能部材の外部表面の少なくとも一部に沿って配置される1つ以上の伝導性ワイヤをさらに備えてもよく、1つ以上の伝導性ワイヤは、アブレーションのためのエネルギーを標的部位に伝導するように構成される。
【0013】
本発明の別の側面では、アブレーションデバイスは、圧潰構成と拡張構成との間で遷移するように構成される自己拡張メッシュ本体を有する拡張可能メッシュアセンブリを備えてもよい。メッシュ本体は、事前に定義された形状に拡張してもよい。本発明の側面では、事前に定義された形状は、丸みを帯びた形状または球状形状であってもよい。本発明のメッシュ本体は、導電性材料を備え、拡張構成にあるとき、アブレーションのためのエネルギーを標的組織に伝導および送達するように構成される。
【0014】
本発明の側面では、アブレーションのためのエネルギーは、モノポーラエネルギーである。本発明の他の側面では、アブレーションのエネルギーは、バイポーラである。アブレーションのためのエネルギーがモノポーラである場合、医療アセンブリは、対象の外部上に設置されるように構成されるモノポーラリターン部材をさらに備えてもよく、アブレーションデバイスは、モノポーラリターン部材とともに、アブレーションのためのエネルギーを伝導するように構成されてもよい。例えば、アブレーションは、アブレーションのためのエネルギーを、アブレーションデバイスから、標的組織を通して、モノポーラリターン部材の方向に伝導するように構成されてもよい。本発明の側面では、アブレーションのためのエネルギーは、高周波(RF)エネルギーである。
【0015】
本発明の別の医療アセンブリは、近位端および遠位端を有するシースを備え、シースの遠位端は、標的部位へのアクセスを提供するように構成される。医療デバイスは、シースの近位端の中に挿入され、シースの遠位端にアクセスするように構成されるアブレーションデバイスを備える。医療アセンブリのアブレーションデバイスは、標的部位に関節運動されるように構成される第1のアームおよび第2のアームを備える。第1のアームおよび第2のアームは、標的部位における第1の点および第2の点に圧力を印加するように構成されてもよい。例えば、標的部位が腫瘍である場合、第1のアームおよび第2のアームは、腫瘍上の対向点に圧力を印加するように構成されてもよい。アブレーションデバイスは、アブレーションのためのエネルギーを、第1のアームから、標的部位を通して、第2のアームに伝導および送達するようにさらに構成される。本発明の側面では、アブレーションのためのエネルギーは、アームが圧力を標的部位に印加すると、伝導および送達される。アームは、シースが延在または前進されると、圧力を印加し、バイポーラアームをともに圧搾された状態にさせてもよい。
【0016】
第1のアームおよび第2のアームは、中心点において接続されてもよいまたは独立していてもよい。本発明の側面では、アブレーションのためのエネルギーは、バイポーラエネルギーである。本発明の側面では、アブレーションのためのエネルギーは、高周波(RF)エネルギーである。
【0017】
有利なこととして、本発明は、外科手術用かつアブレーション用のデバイスを標的部位に提供するように構成されるシースの形態における送達デバイスを備える低侵襲性医療アセンブリを提供する。本発明の側面では、シースは、蛇行した解剖学的構造を通して(例えば、肺内を)前進され、続いて、外科手術用かつアブレーション用のデバイスを標的部位(例えば、肺腫瘍)に送達し、標的組織を除去およびアブレートする。本発明の側面では、シースは、対象内および標的組織内の1つ以上の脈管の中に進入し、対象内および標的組織内の1つ以上の脈管の内部に沿って関節運動し、標的部位に到達することによって、標的部位へのアクセスを提供するように構成される。
【0018】
故に、医療アセンブリの側面は、シースの関節運動を制御するように構成されるコントローラを備える。コントローラは、除芯デバイス、切断デバイス、摘出デバイス、およびアブレーションデバイスのうちの1つ以上のものの動作を制御するように構成されてもよい。本発明の側面では、コントローラは、外科手術用ロボットであってもよい。
【0019】
医療デバイスは、対象内の1つ以上の脈管を通して、外科手術用かつアブレーション用のデバイスを直接標的部位に送達することが可能であるため、本デバイスは、肺組織を処置することにおいて有利である。例えば、それを通して医療デバイスが外科手術用かつアブレーション用のデバイスを送達する1つ以上の脈管は、細気管支であってもよい。医療デバイスのシースは、最初に、対象の気管に進入し、次いで、例えば、コントローラによって、細気管支および標的部位まで関節運動されるように構成されてもよい。
【0020】
有利なこととして、標的部位は、腫瘍であってもよく、医療アセンブリは、腫瘍を処置するために使用されてもよい。腫瘍は、肺の腫瘍であってもよく、肺組織内にあってもよい。
【0021】
本発明の医療アセンブリのデバイスは、アセンブリのシース内に嵌合し、アセンブリのシースを通して通過するように成形および定寸されることを理解されたい。シースは、1つ以上の脈管(例えば、気管支気道)内に嵌合し、1つ以上の脈管を通して通過するように成形および定寸され、1つ以上の脈管を通して、必要の際、通過し、標的部位(例えば、肺腫瘍)に到達する。本デバイスは、シースの遠位端から展開可能であるように構成され、種々のデバイスが、拡張して、少なくともある程度の接触を標的部位上に印加するように成形および定寸された状態になるように設計されてもよい。
【0022】
本発明のアセンブリは、特に、通常隔離されている領域(すなわち、肺内の蛇行した経路に隣接する組織)内での組織のアブレーションの改良された制御を可能にし、周囲の健康な組織または器官への殆どまたは全く有害な効果を伴わない制御された様式でRFエネルギーの印加を可能にする。さらに、本発明は、RFアブレーションを用いて、ほぼ直ちに、罹患組織のデバルキングを可能にし、その結果、罹患組織を処置することに応じて、そのような組織の壊死が、即時に生じ、アセンブリは、手技が完了すると完全に除去されることができ、したがって、所与の時間周期にわたって埋込を要求するデバイスを用いて存在し得るいかなる問題点も存在しない。
【0023】
本発明の側面は、本発明の医療アセンブリを使用する方法を含む。例えば、本発明の側面は、対象内の標的組織をアブレートするための方法を含み、方法は、近位端および遠位端を備えるシースを、対象の1つ以上の脈管内で関節運動させ、標的部位に到達させることと、本発明の切断デバイス、除芯デバイス、および摘出デバイスのうちの1つ以上のものを展開することと、その後、アブレーションデバイスを展開し、標的組織をアブレートすることとを含む。本発明の方法では、標的組織は、腫瘍(例えば、肺腫瘍)であり、1つ以上の脈管は、細気管支等の肺の脈管である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
請求される主題の特徴および利点は、それと一貫した実施形態の以下の詳細な説明から明白となり、その説明は、付随の図面を参照して考慮されるべきである。
【0025】
【
図1】
図1は、本開示と一貫する医療アセンブリの例証である。
【0026】
【
図2】
図2は、医療アセンブリのシースの例証である。
【0027】
【
図3】
図3は、本開示と一貫するコントローラの一部の例証である。
【0028】
【
図4】
図4は、肺の気管支気道内の蛇行した経路を通したシースの位置付けおよび移動を図示し、具体的には、シースの操向可能性質を図示する。
【0029】
【
図5】
図5は、本発明と一貫する切断デバイスの展開を図示する。
【0030】
【
図6】
図6は、本発明と一貫する除芯デバイスの展開を図示する。
【0031】
【
図7】
図7は、本発明と一貫する膨張可能アブレーションデバイスの展開を図示する。
【0032】
【
図8】
図8は、モノポーラリターン部材とともに、本発明のアブレーションデバイスを図示する。
【0033】
【
図9】
図9は、対象と接続されたモノポーラリターン部材とともに、アブレーションデバイスの位置付けを図示する。
【0034】
【
図10】
図10は、本発明と一貫する、第1のアームおよび第2のアームを伴うアブレーションデバイスの展開を図示する。
【0035】
【
図11】
図11は、標的部位へのアブレーションデバイスの第1のアームおよび第2のアームの位置付けを図示する。
【0036】
【
図12】
図12は、圧力を標的部位に印加するためのアブレーションデバイスの第1のアームおよび第2のアームの位置付けを図示し、圧力は、医療アセンブリのシースを前進させることによって印加される。
【0037】
【
図13】
図13A~Eは、標的部位の近傍の細気管支におけるシースの位置付け(
図13A)、第1のアームおよび第2のアームを伴うアブレーションデバイスの展開(
図13B)、標的部位の対向側に隣接してアブレーションデバイスの第1のアームおよび第2のアームを位置付けること(
図13C)、標的部位にアブレーションのためのエネルギーを印加すること(
図13D)、およびアブレーションデバイスを後退または抜去すること(
図13E)を図示する。
【0038】
【
図14】
図14A~14Cは、標的部位への本発明と一貫する摘出デバイスの展開(
図14A)、標的部位からの組織の摘出(
図14B)、シースの遠位端からシースの近位端への移送(
図14C)を図示する。
【0039】
【
図15-1】
図15A~15Gは、
図14A~Cにおける例証から残っている空洞の中への膨張可能アブレーションデバイスの展開(
図15A)を図示し、アブレーションデバイスは、拡張状態(
図15B)に構成され、アブレーションのためのエネルギーが、標的部位に印加される(
図15C)。膨張可能アブレーションデバイスは、次いで、圧潰状態(
図15D)に構成され、標的部位から細気管支に向かって第2の部位まで部分的に後退される(
図15E)。アブレーションデバイスは、次いで、アブレーションのためのエネルギーを第2の部位において伝導し(
図15F)、アブレーションデバイスおよびシースは、次いで、対象から後退される(
図15G)。
【
図15-2】
図15A~15Gは、
図14A~Cにおける例証から残っている空洞の中への膨張可能アブレーションデバイスの展開(
図15A)を図示し、アブレーションデバイスは、拡張状態(
図15B)に構成され、アブレーションのためのエネルギーが、標的部位に印加される(
図15C)。膨張可能アブレーションデバイスは、次いで、圧潰状態(
図15D)に構成され、標的部位から細気管支に向かって第2の部位まで部分的に後退される(
図15E)。アブレーションデバイスは、次いで、アブレーションのためのエネルギーを第2の部位において伝導し(
図15F)、アブレーションデバイスおよびシースは、次いで、対象から後退される(
図15G)。
【0040】
本開示の完全な理解のために、前述の図面と併せて、添付の請求項を含む以下の詳細な説明を参照されたい。本開示は、例示的実施形態に関連して説明されるが、本開示は、本明細書に記載される具体的形態に限定されないことが意図される。種々の省略および均等物の代用が、状況が得策を示唆または得策と見なし得る場合、検討されることを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0041】
(詳細な説明)
本開示は、概して、蛇行した解剖学的構造を通して前進され、外科手術用かつアブレーション用のデバイスを標的部位(例えば、肺腫瘍)に送達し、標的組織を除去およびアブレートすることによって、患者内の標的部位に送達されるように構成されるシースの形態における送達デバイスを含む低侵襲性医療アセンブリを対象とする。本発明は、患者の胸腔を外科的に開放および解放する必要なく、標的部位への種々の外科手術用かつアブレーション用のデバイスの送達を可能にする。
【0042】
本明細書により詳細に説明されるように、本発明のデバイスの各々は、標的部位まで前進され、シースおよびそれによって経路(すなわち、気管支気道)内に嵌合し、シースおよびそれによって経路を通して通過するように成形および定寸される送達構成と、デバイスがシースの遠位端から展開されてその機能を実施するように構成される展開構成との間で遷移するように構成される。例えば、膨張可能アブレーションデバイスに関して、展開構成では、膨張可能デバイスは、拡張されるように構成され、標的部位における組織に接触し、高周波(RF)エネルギー等の非電離放射線等のアブレーションのためのエネルギーを提供し、標的組織(具体的には、癌性腫瘍等の罹患組織)を処置するような様式において成形および定寸される。例えば、膨張可能アブレーションデバイスは、概して、その外部表面に沿って位置付けられる電極アレイを含んでもよく、電極アレイは、電気電流をエネルギー源から受け取り、エネルギーを伝導するように構成され、エネルギーは、RFエネルギーを含む。アブレーションのパラメータ(例えば、経過時間、総エネルギー出力、具体的エネルギー出力パターン等)は、標的部位における必要性に基づいて、制御および送達されることができる。
【0043】
説明および解説を容易にするために、以下の説明は、患者の肺の蛇行した経路内における関節運動アセンブリの使用に焦点をあてる。しかしながら、本発明は、心臓または血管系等の蛇行した経路を含み得る任意の他の器官において使用されることができることに留意されたい。
【0044】
図1は、患者3内の標的組織のアブレーションを提供するための本発明の医療アセンブリ1の概略図である。アセンブリシステムは、患者の口に設置されたコントローラ10と、コントローラ10と協働し、対象へのデバイスの送達のためにシース1の関節運動および前進を制御するエンドエフェクタ3とを備える。シース1は、患者3内の標的部位へのアクセスを提供するように構成される検鏡または他のアクセスデバイスの形態であり得るまたはその一部として提供され得、限定ではないが、内視鏡、腹腔鏡、カテーテル、トロカール、または他の送達デバイスを含む。有利なこととして、医療アセンブリ1は、外科手術用ロボットと協働し、シース5およびシース5の遠位端に送達される任意のデバイスの関節運動および前進を制御する。
【0045】
図2は、コントローラとともに使用され、シース5の関節運動および前進を制御する、医療アセンブリ1のエンドエフェクタ3の図である。一方のエンドエフェクタ3は、シース5を回転させ、シース5を後退させるために使用されることができる。第2のエンドエフェクタ3は、シース5を前進および回転させるために使用されることができる。本発明の側面では、シース5は、エンドエフェクタの使用を通してシース5を位置付けるために使用されるプルワイヤに接続される、または、プルワイヤを備える。シースおよびデバイスは、プルワイヤまたはテザーを用いて操向可能であり得、プルワイヤまたはテザーは、シース5の遠位端に係留され、それによって、シース5およびデバイスが気管支気道等の患者の脈管を通して移動するにつれたシース5およびデバイスの操縦性を可能にする。プルワイヤまたはテザーは、シース筐体内に格納されてもよい。概して、理解されるように、プルワイヤ上への引動力の印加は、概して、シース5の遠位端の対応する偏向をもたらし、それによって、デバイスが分岐または他の障害物を越えて操縦されることを可能にする。医療アセンブリはまた、テザーレス設計を有してもよい(すなわち、アセンブリは、第1のアブレーションデバイスおよび第2のアブレーションデバイスのいずれかに結合されるプルワイヤまたはテザーを含まない)。
【0046】
図3は、医療アセンブリ1のコントローラ10の一部の図である。コントローラ10は、シース5を所望の位置に係止することができるノブ31を備える。ノブ31は、回転33され、シース5が関節運動および前進されるように係止解除することができる。コントローラ10は、シース5の遠位端にあるときにアブレーションデバイスに送達されるべきアブレーションのためのエネルギーをコントローラ10に提供するRF発生器35をさらに備える。コントローラ10は、シースの近位端5内に挿入ポート37を備え、シースの遠位端に送達されるように、シース5の中への外科手術用かつアブレーション用のデバイスの挿入を可能にする。コントローラ10は、シース内に挿入されるデバイスを回転および配向するために使用されることができるハンドルを備える。コントローラ10は、医療アセンブリ1の1つ以上の管腔に流体(例えば、生理食塩水流体)を提供するための生理食塩水ポート39をさらに備える。本発明の側面では、医療アセンブリ1およびコントローラ10は、送達デバイスのうちの1つによって(例えば、アブレーションデバイスによって)シース5の遠位端に送達されるべき医療アセンブリ1の1つ以上の管腔の中への薬物の注入のためのポート41をさらに備える。
【0047】
アブレーション処置の間、アブレーションデバイスは、RF発生器35からアブレーションデバイスへの出力を判定することによって、コントローラ10によって制御されてもよい。RF発生器35は、概して、RFエネルギー(例えば、高周波(RF)範囲(例えば、350~800kHz)内の電気エネルギー)を提供してもよい。同時に、生理食塩水はまた、コントローラ10の生理食塩水ポート39に提供され、1つ以上の管腔を通してアブレーションデバイスに解放されてもよい。
【0048】
図4は、患者3の組織内の医療アセンブリ1のシース5の一実施形態の斜視図を示す。シース5は、患者の細気管支43を通して、肺腫瘍を備える標的部位40に到達するように関節運動可能である。シース5は、細気管支43または近隣組織を損傷させることなく、細気管支43を通して関節運動および前進させるように構成される。図示されているものは細気管支43であるが、シース5は、脈管または近隣組織への実質的損傷を伴うことなく、患者の血管の種々の脈管(例えば、解剖学的構造)を通して関節運動および前進させるように構成されてもよい。関節運動式アセンブリは、WO第2019/023328号(その内容は、参照により、その全体が本明細書に援用される)に説明されるアセンブリに類似する設計を含んでもよい。
【0049】
シースおよび種々のデバイスは、手技の間にシースの可視化を外科医に提供することを補助するためにセンサまたは同等物をさらに含み得る。したがって、いくつかの実施形態では、シースまたはシース内に挿入されるデバイスは、例えば、その遠位端に隣接してシース5に沿って位置付けられるまたは患者の身体上に設置される超音波トランスデューサを含むセンサを含んでもよく、センサからの信号を提供するラインは、シース5内に格納されてもよい。
【0050】
図5は、本発明の除芯デバイス53の斜視図を示す。除芯デバイス53は、シース5内に嵌合し、標的部位腫瘍40に送達されるように定寸または成形される。除芯デバイス53またはシース5自体は、内側ガイドシース55をさらに備えてもよく、これは、シース5内に嵌合し、除芯デバイス53または他の送達デバイスと連通するように定寸および成形される。ガイドシース55は、除芯デバイス53等のデバイスの動作を制御してもよい。例えば、ガイドシース55は、鋸状運動において、除芯デバイス53を往復して移動させるように前進または抜去され、出口点を患者の脈管内に作成し、標的部位腫瘍40の一部を除去し、例えば、腫瘍40の芯を除去してアブレーションデバイスのための余地を作ることによって、空洞を組織57内に作成してもよい。摘出デバイスはまた、除芯デバイスの挿入に先立って、シースの遠位端に送達され、例えば、生検のために吸引力を印加して腫瘍40の芯を除去することによって、摘出してもよい。本発明の側面では、シース5自体またはガイドシース55は、代替として、吸引力を提供し、腫瘍の芯を除去してもよい。
【0051】
図6は、圧潰構成63における、本発明の膨張可能アブレーションデバイスの斜視図を示す。圧潰されたアブレーションデバイス63は、シース5の遠位先端に送達されるシース5内に嵌合するように定寸または成形される。示されるように、膨張可能アブレーションデバイスは、可撓性本体を含み、可撓性本体は、ガイドシース55を標的部位に前進させることに応じて、アブレーションデバイスが、ガイドシース55の遠位端から延在されることができ、外科医が、送達構成から展開構成への膨張可能アブレーションデバイスの遷移を制御することができるように、圧潰構成63を有するようにかつガイドシース55内に完全に嵌合もするように構成される。圧潰された膨張可能デバイス63は、除芯デバイス53によって作成された腫瘍40内の空洞57に進入するようにさらに構成される。
【0052】
本発明の側面では、膨張可能アブレーションデバイスは、弁または同等物等のコントローラ10を介して制御可能な源に結合される流体またはガスを受け取るように構成される内側バルーン(図示せず)を含んでもよい。内側バルーンの膨張に応じて、膨張可能アブレーションデバイスは、対応して、展開構成をとるように拡張してもよい。膨張可能アブレーションデバイスは、シースの1つ以上の管腔にさらに結合され、流体ラインを提供してもよく、その中では、コントローラ10からアブレーションデバイスへの伝導性流体の流動は、弁または同等物を介して手動で制御されてもよい。さらに、RF発生器35をアブレーションデバイスに結合する電気ライン(図示せず)は、別個のシース(図示せず)内にさらに格納されてもよい。膨張可能アブレーションデバイスは、米国特許公開第2016/0317221号(その内容は、参照によりその全体が本明細書に援用される)に説明される設計を含んでもよい。
【0053】
図7は、部分的拡張構成73におけるアブレーションデバイスの斜視図を示す。アブレーションデバイスは、除芯デバイスによって作成された腫瘍40の空洞57内で拡張73するように構成される。本発明の別の側面では、膨張可能バルーンではなく、アブレーションデバイス73は、圧潰構成と拡張構成との間で遷移するように構成される自己拡張メッシュ本体を有する拡張可能メッシュアセンブリを備えてもよい。メッシュ本体は、膨張可能アブレーションデバイスによって意図される同一形状等の事前に定義された形状に拡張してもよい。本発明の側面では、事前に定義された形状は、丸みを帯びた形状または球状形状であってもよい。本発明のメッシュ本体は、導電性材料を備え、拡張構成にあるとき、アブレーションのためのエネルギーを標的組織に伝導および送達するように構成される。
【0054】
アブレーションデバイス73は、複数の伝導性部材(例えば、伝導性ワイヤ)55から成る電極アレイを含んでもよい。いくつかの実施形態では、複数の伝導性ワイヤ55の各々または伝導性ワイヤ55の組み合わせの1つ以上のセットは、独立して、電気電流をRF発生器35から受け取り、独立して、エネルギーを伝導するように構成され、エネルギーは、RFエネルギーを含む。これは、エネルギーが、指定される伝導性ワイヤまたは伝導性ワイヤの組み合わせに選択的に送達されることを可能にする。この設計はまた、第1の伝導性ワイヤ(または伝導性ワイヤの組み合わせ)がRF発生器内のその電気接続を通してエネルギーを周囲組織に伝送することができる一方で、第2の伝導性ワイヤ(または伝導性ワイヤの組み合わせ)が接地または中性伝導性部材として機能することができるため、アブレーションデバイス73がバイポーラモードで機能することを可能にする。メッシュ本体が使用される場合、アブレーションデバイス自体の本体が伝導性ワイヤの組み合わせを構成し得ることを理解されたい。
【0055】
いくつかの実施形態では、アブレーションデバイス73は、アブレーションデバイスの外部表面に沿った流体の分布を含む仮想電極配列を介してRFアブレーションを提供するように構成され、電極アレイのアクティブ化に応じて、流体は、電極アレイから放出されるエネルギーを周囲組織に搬送し得るまたは他の態様でそれを助長し得る。例えば、上記に記載されるように、アブレーションデバイスは、流体源からシースの1つ以上の管腔を通して伝導性流体をその中に受け取るように構成される内部表面を含む。アブレーションデバイスは、流体がそれを通して通過することまたはアブレーションデバイスの内部表面から外部表面に浸出することを可能にするように構成される複数のポート、穿孔、または開口を含んでもよい。故に、アブレーションデバイスを標的部位に位置付け、続いて、デバイスを圧潰構成63から拡張構成73に遷移させることに応じて、電極アレイは、アクティブ化されることができ、流体は、アブレーションデバイスの内部表面に送達されることができる。穿孔を通したアブレーションデバイスの外面への流体浸出は、エネルギーを電極アレイから搬送し、それによって、仮想電極を作成することが可能である。故に、穿孔を通した流体浸出に応じて、流体のプールまたは薄膜が、アブレーションデバイスの外部表面上に形成され、電極アレイから搬送されるRFエネルギーを介して周囲組織をアブレートするように構成される。
【0056】
有利なこととして、本発明のアブレーションデバイスは、周囲の健康な組織のアブレーションを回避するために、標的部位の中に均一アブレーション深度(例えば、標的腫瘍40の均一アブレーション深度)を提供する。
【0057】
図8および
図9は、モノポーラリターン部材(具体的には、モノポーラリターンパッド81)とともにアブレーションデバイス73の斜視図を示す。アブレーションのためのエネルギーがモノポーラである場合、医療アセンブリ1は、対象の外部上に設置されるように構成されてもよく、アブレーションデバイスは、モノポーラリターン部材81とともに、アブレーションのためのエネルギーを伝導するように構成されてもよい。例えば、アブレーションは、アブレーションのためのエネルギーを、アブレーションデバイス73から、標的部位腫瘍40を通して、モノポーラリターン部材の方向に伝導するように構成されてもよい。本発明の側面では、アブレーションのためのエネルギーは、高周波(RF)エネルギーである。
図9は、患者5とともに斜視図に示されるように、モノポーラリターンパッド81を備える医療アセンブリを示す。図示されるように、モノポーラリターンパッドは、患者5の外部胸部上に設置され、アブレーションデバイス57は、コントローラ10によって制御されるように、シース5によって、標的部位腫瘍40に送達される。アブレーションデバイス57は、腫瘍40のモノポーラリターンパッド81と反対の側にあり、アブレーションのためのエネルギーは、腫瘍40を通して、モノポーラリターンパッドに向かって指向される。
【0058】
図10は、第1のアーム105および第2のアーム107を使用する本発明のアブレーションデバイス103の斜視図を示す。2アームアブレーションデバイス103は、シース5内に嵌合し、標的部位腫瘍40に送達されるように定寸または成形される。2アームアブレーションデバイス103またはシース5自体は、シース5内に嵌合し、2アームアブレーションデバイス103と連通するように定寸および成形される内側ガイドシース55をさらに備えてもよい。ガイドシース55は、2アームアブレーションデバイス103等のデバイスの動作を制御してもよい。例えば、2アームデバイスが、ガイドシース55を前方に移動させることによってシースから展開されると、2つのアームは、それらがシース5の中に戻るように引動されるにつれて、ともに収縮されてもよい。ガイドシース55を後退させることによって、第1のアーム105および第2のアーム107は、離れるように拡散してもよい。
【0059】
図11および
図12は、2アームアブレーションデバイス103の斜視図を示し、第1のアーム105および第2のアーム107が、関節運動され、標的部位腫瘍40上の第1の点および第2の点に位置付けられる様子を示す。
図12に示されるように、ガイドシース5を前方に移動させることによって、第1のアーム105および第2のアーム107は、ともに収縮された状態になり、圧力を腫瘍40の対向側に印加する。圧力が印加されると、2アームアブレーションデバイスは、アブレーションのためのエネルギーを、第1のアーム105から、腫瘍40を通して、第2のアーム107に伝導および送達するように構成される。第1のアーム105および第2のアーム107は、中心点(図示せず)において接続されてもよいまたは独立していてもよい。本発明の側面では、アブレーションのためのエネルギーは、バイポーラエネルギーである。有利なこととして、2アームアブレーションアセンブリは、除芯デバイスまたは排出デバイスの使用を要求せず、これは、腫瘍性組織を患者の隣接する部分または離れた部分に移送するリスクを搬送し得、腫瘍組織の非意図的堆積を促進する。さらに、アブレーションのためのエネルギーは、第1のアーム105から第2のアーム107に、直接、腫瘍を通して伝導および送達されるため、隣接する健康な組織のアブレーションは、最小限にされる。
【0060】
図13A~Eは、2アームアブレーションデバイス103を使用する方法の斜視図を示す。ガイドシース55を備えるシース5は、対象の細気管支を通して、標的部位に隣接する点まで展開され、ガイドシース55は、延在され、アブレーションデバイス63は、圧潰状態において、標的部位まで展開される(
図13A)。2アームアブレーションデバイス103は、ガイドシース55から展開され、腫瘍40に向かって関節運動される(
図13B)。ガイドシース55は、次いで、前方に前進され、2アームデバイス103の第1のアーム105および第2のアーム107を腫瘍40の対向側上の第1の点および第2の点まで収縮させる(
図13C)。バイポーラRFエネルギーが、次いで、第1のアーム105から、腫瘍40を通して、第2のアーム107に伝導および送達され、腫瘍性組織40をアブレートするが、近隣組織への最小限の損傷のみを引き起こす(
図13D)。2アームアブレーションデバイス103は、次いで、シース5の中に後退され、患者から除去される(
図13E)。
【0061】
図14A~Cは、本発明の摘出デバイスを使用して腫瘍性組織を除去する方法の斜視図を示す。ガイドシース55を備えるシース5は、対象の細気管支を通して、標的部位腫瘍40に隣接する点まで展開される(
図14A)。摘出デバイス143は、ガイドシース55から展開され、腫瘍40に向かって関節運動され、腫瘍を包囲する(
図14B)。吸引力が、次いで、シース5および/またはガイドシース55を通して提供され、分析または廃棄されるために腫瘍40をシース5の近位端まで摘出する。腫瘍40は、摘出に先立って、摘出デバイス143によって包囲されたため、摘出の間に破砕し得る腫瘍40からのいかなる組織も、医療アセンブリ1内に留まり、患者内の近隣組織または離れた組織内に堆積しない。
【0062】
図15A~Gは、本発明の膨張可能バルーンまたはメッシュ本体アブレーションデバイスを使用する方法の斜視図を示す。ガイドシース55を備えるシース5は、対象の細気管支を通して、標的部位腫瘍40に隣接する点まで展開される(
図13A)。標的部位は、腫瘍の部位であってもよい。アブレーションデバイス63の展開に先立って、切断デバイスが、出口点を患者の脈管(例えば、細気管支)内に作成していてもよく、除芯デバイスが、空洞を腫瘍内に作成するために展開されていてもよく、かつ/または、摘出デバイスが、腫瘍の一部または全部を除去するために展開されていてもよい。アブレーションデバイスは、次いで、好ましくは、隣接する組織に接触して、拡張状態73の中に適合される(
図15B)。アブレーションのためのエネルギーが、次いで、隣接する組織の中に固定距離において印加され、健康な組織への損傷を最小限にしながら、標的化された組織をアブレートする(
図15C)。アブレーションデバイスは、次いで、収縮状態63の中に適合される(
図15D)。ガイドシース55およびアブレーションデバイス63は、次いで、シースに向かって第2の点まで部分的に後退される(
図15E)。アブレーションのためのエネルギーが、再び、隣接する組織の中に固定距離において印加される(
図15F)。随意に、アブレーションデバイスは、アブレーションのためのエネルギーを印加することに先立って、拡張構成の中に戻るように適合されてもよい。アブレーションのためのエネルギーをシースにより近い第2の点において印加する利点は、ガイドシース、除芯デバイス、または摘出デバイスによって堆積されたいかなる腫瘍性組織も、アブレートされ、堆積された腫瘍性組織が残存することを防止することである。最後に、アブレーションデバイス63およびシース5は、対象から後退される。
【0063】
いくつかの実施形態では、本発明のアブレーションデバイスは、アブレーションデバイスの外部表面に沿って流体の分布を含む仮想電極配列を介してRFアブレーションを提供するようにさらに構成されてもよい。アブレーションデバイスのアクティブ化に応じて、流体は、電極アレイから放出されるエネルギーを周囲組織に搬送してもよいまたは他の態様でそれを助長してもよい。例えば、膨張可能アブレーションデバイスまたはメッシュアセンブリは、流体がそれを通して通過するまたはデバイスの内部表面からデバイスの外部表面に浸出することを可能にするように構成される複数のポートまたは開口を含んでもよい。故に、流体は、伝導性流体(例えば、生理食塩水)であってもよい。
【0064】
医療アセンブリは、撮像モダリティをさらに含んでもよい。例えば、手技の間、撮像モダリティは、オペレータ(例えば、外科医)に、標的部位に向かった前進中の送達デバイスの遠位端の視覚的描写を提供してもよく、標的組織の後続アブレーションのために位置付けるときにその送達中および展開中のアブレーションデバイスの視覚的描写をさらに提供してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、撮像モダリティは、手技の間に正確な表示を外科医に提供するように、送達デバイス(すなわち、シース)、切断デバイス、除芯デバイス、摘出デバイス、およびアブレーションデバイス(例えば、超音波、ビデオ、画像等の検鏡またはデバイス上のセンサ)から感知入力を受信するように構成されてもよい。撮像モダリティは、限定ではないが、超音波(US)、波長検出、X線ベースの撮像、照明、コンピュータ断層撮影(CT)、X線撮影、および蛍光透視法、またはそれらの組み合わせを含む医療撮像手技を提供してもよく、その結果、撮像モダリティによって提供されるそのような医療撮像手技下で視認されると、標的部位の可視性は、向上され、外科医は、手技の間、検鏡およびデバイスの各々をより良好に操縦することができる。
【0065】
本明細書全体を通して、「一実施形態」または「ある実施形態」という言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、もしくは特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通した種々の場所における語句「一実施形態では」または「ある実施形態では」の表出は、必ずしも、同一の実施形態を参照するわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態において任意の適した様式で組み合わせられてもよい。
【0066】
本明細書で採用される用語および表現は、限定ではなく、説明の観点において使用され、そのような用語および表現の使用において、図示および説明される特徴(またはその一部)のいかなる均等物も除外することを意図するものではなく、種々の修正が請求項の範囲内で可能性として考えられることが認識される。故に、請求項は、全てのそのような均等物を網羅するように意図される。
【0067】
(参照による援用)
特許、特許出願、特許刊行物、雑誌、書籍、論文、ウェブコンテンツ等の他の文書の参照および引用が、本開示全体を通して行なわれる。そのような文書は全て、あらゆる目的のために、参照により、その全体が本明細書に援用される。
【0068】
(均等物)
種々の修正およびさらなる実施形態が、本明細書に図示および説明されるもの以外に、可能性として考えられる。本明細書における主題は、種々の他の実施形態を作成するように適合されることができる情報、例示、および指針を含有する。
【手続補正書】
【提出日】2022-01-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象の組織内の標的部位をアブレートするための医療アセンブリであって、
近位端および遠位端を有するシースであって、前記シースの前記遠位端は、前記標的部位へのアクセスを提供するように構成される、シースと、
前記シースの前記近位端の中に挿入され、前記シースの前記遠位端にアクセスするように構成される除芯デバイスであって、前記除芯デバイスは、前記標的部位に空洞を外科的に作成するように構成される、除芯デバイスと、
前記シースの前記近位端の中に挿入され、前記シースの前記遠位端にアクセスするように構成される摘出デバイスであって、前記摘出デバイスは、前記除芯デバイスによって作成された前記空洞から組織を除去するように構成される、摘出デバイスと、
前記シースの前記近位端の中に挿入され、前記シースの前記遠位端にアクセスするように構成されるアブレーションデバイスであって、前記アブレーションデバイスは、前記除芯デバイスによって作成された前記空洞に進入し、アブレーションのためのエネルギーを前記標的部位に伝導および送達するように構成される、アブレーションデバイス
と
を備える、医療アセンブリ。
【請求項2】
前記摘出デバイスは、吸引力を使用して、前記除芯デバイスによって作成された前記空洞から前記組織を除去するように構成される、請求項1に記載の医療アセンブリ。
【請求項3】
前記アブレーションデバイスは、圧潰構成から拡張構成に遷移するように構成される膨張可能部材を備え、前記膨張可能部材は、内部表面および外部表面を有し、前記膨張可能部材は、前記拡張構成にあるとき、前記アブレーションのためのエネルギーを前記膨張可能部材の前記外部表面および前記標的部位に伝導および送達するように構成される、請求項1に記載の医療アセンブリ。
【請求項4】
前記アブレーションデバイスが前記シースの前記遠位端にアクセスすると、前記シースの前記近位端から前記シースの前記遠位端まで延在するように構成される少なくとも1つの管腔をさらに備え、
前記膨張可能部材は、前記少なくとも1つの管腔と流体連通し、前記少なくとも1つの管腔から前記膨張可能部材の前記内部表面への流体の通過を可能にするように構成され、
前記膨張可能部材は、前記膨張可能部材の前記内部表面から前記膨張可能部材の前記外部表面への前記流体の通過を可能にするための複数の穿孔を備え、
前記アブレーションデバイスは、前記拡張構成にあるときに前記流体が前記複数の穿孔を通して前記標的部位に通過することによって、送達されるべき前記アブレーションのためのエネルギーを伝導するように構成される、請求項3に記載の医療アセンブリ。
【請求項5】
前記膨張可能部材の外部表面の少なくとも一部に沿って配置される1つ以上の伝導性ワイヤをさらに備え、前記1つ以上の伝導性ワイヤは、前記アブレーションのためのエネルギーを前記標的部位に伝導するように構成される、請求項3に記載の医療アセンブリ。
【請求項6】
前記アブレーションのためのエネルギーは、モノポーラエネルギーである、請求項3に記載の医療アセンブリ。
【請求項7】
前記医療アセンブリは、前記対象の外部上に設置されるように構成されるモノポーラリターン部材をさらに備え、前記アブレーションデバイスは、前記膨張可能部材の前記外部表面から、前記標的組織を通して、前記モノポーラリターン部材の方向に、アブレーションのためのエネルギーを伝導するように構成される、請求項6に記載の医療アセンブリ。
【請求項8】
前記アブレーションデバイスは、圧潰構成と拡張構成との間で遷移するように構成される自己拡張メッシュ本体を有する拡張可能メッシュアセンブリを備え、前記拡張構成では、前記メッシュ本体は、事前に定義された形状に拡張し、前記メッシュ本体は、導電性材料を備え、前記拡張構成にあるとき、前記アブレーションのためのエネルギーを前記標的組織に伝導および送達するように構成される、請求項1に記載の医療アセンブリ。
【請求項9】
前記アブレーションのためのエネルギーは、高周波(RF)エネルギーである、請求項1に記載の医療アセンブリ。
【請求項10】
前記シースは、前記標的組織内の1つ以上の脈管の中に進入し、前記標的組織内の前記1つ以上の脈管の内部に沿って関節運動し、前記標的部位に到達することによって、前記標的部位へのアクセスを提供するように構成される、請求項1に記載の医療アセンブリ。
【請求項11】
前記シースの関節運動を制御するように構成されるコントローラをさらに備える、請求項10に記載の医療アセンブリ。
【請求項12】
前記コントローラは、前記除芯デバイス、前記摘出デバイス、および前記アブレーションデバイスのうちの1つ以上のものの動作を制御するように構成される、請求項10に記載の医療アセンブリ。
【請求項13】
前記コントローラは、外科手術用ロボットである、請求項12に記載の医療アセンブリ。
【請求項14】
前記標的部位は、肺組織である、請求項10に記載の医療アセンブリ。
【請求項15】
前記1つ以上の脈管は、細気管支である、請求項14に記載の医療アセンブリ。
【請求項16】
チャネルが、前記細気管支の内部に到達するように気管の中に挿入されて関節運動されるように構成される、請求項15に記載の医療アセンブリ。
【請求項17】
前記標的部位は、腫瘍である、請求項1に記載の医療アセンブリ。
【請求項18】
対象の組織内の標的部位をアブレートするための医療アセンブリであって、
近位端および遠位端を有するシースであって、前記シースの前記遠位端は、前記標的部位へのアクセスを提供するように構成される、シースと、
前記シースの前記近位端の中に挿入され、前記シースの前記遠位端にアクセスするように構成されるアブレーションデバイスであって、前記アブレーションデバイスは、第1のアームおよび第2のアームを備え、前記第1のアームおよび第2のアームは、関節運動され、前記標的部位における第1の点および第2の点に圧力を印加するように構成され、前記アブレーションデバイスは、前記圧力が印加されると、アブレーションのためのエネルギーを、前記第1のアームから、前記標的部位を通して、前記第2のアームに伝導および送達するようにさらに構成される、アブレーションデバイスと
を備える、医療アセンブリ。
【請求項19】
前記アブレーションのためのエネルギーは、バイポーラエネルギーである、請求項18に記載の医療アセンブリ。
【請求項20】
前記シースの前記近位端の中に挿入され、前記シースの前記遠位端にアクセスするように構成される摘出デバイスをさらに備え、前記摘出デバイスは、前記アブレーションのためのエネルギーが前記標的部位に伝導および送達された後、前記標的部位から組織を除去するように構成される、請求項18に記載の医療アセンブリ。
【請求項21】
前記摘出デバイスは、吸引力を使用して、前記除芯デバイスによって作成された空洞から前記組織を除去するように構成される、請求項20に記載の医療アセンブリ。
【請求項22】
前記アブレーションのためのエネルギーは、高周波(RF)エネルギーである、請求項18に記載の医療アセンブリ。
【請求項23】
前記シースは、前記標的組織内の1つ以上の脈管の中に進入し、前記標的組織内の前記1つ以上の脈管の内部に沿って関節運動し、前記標的部位に到達することによって、前記標的部位へのアクセスを提供するように構成される、請求項18に記載の医療アセンブリ。
【請求項24】
前記シースの関節運動を制御するように構成されるコントローラをさらに備える、請求項23に記載の医療アセンブリ。
【請求項25】
前記コントローラは、前記アブレーションデバイスおよび前記摘出デバイスのうちの1つ以上のものの動作を制御するように構成される、請求項23に記載の医療アセンブリ。
【請求項26】
前記コントローラは、外科手術用ロボットである、請求項25に記載の医療アセンブリ。
【請求項27】
前記標的部位は、肺組織である、請求項23に記載の医療アセンブリ。
【請求項28】
前記1つ以上の脈管は、細気管支である、請求項27に記載の医療アセンブリ。
【請求項29】
チャネルが、前記細気管支の内部に到達するように気管の中に挿入されて関節運動されるように構成される、請求項28に記載の医療アセンブリ。
【請求項30】
前記標的部位は、腫瘍である、請求項18に記載の医療アセンブリ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
本発明の側面は、本発明の医療アセンブリを使用する方法を含む。例えば、本発明の側面は、対象内の標的組織をアブレートするための方法を含み、方法は、近位端および遠位端を備えるシースを、対象の1つ以上の脈管内で関節運動させ、標的部位に到達させることと、本発明の切断デバイス、除芯デバイス、および摘出デバイスのうちの1つ以上のものを展開することと、その後、アブレーションデバイスを展開し、標的組織をアブレートすることとを含む。本発明の方法では、標的組織は、腫瘍(例えば、肺腫瘍)であり、1つ以上の脈管は、細気管支等の肺の脈管である。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
前記シースの前記近位端の中に挿入され、前記シースの前記遠位端にアクセスするように構成されるアブレーションデバイスであって、前記アブレーションデバイスは、前記除芯デバイスによって作成された前記空洞に進入し、アブレーションのためのエネルギーを前記標的部位に伝導および送達するように構成される、アブレーションデバイス。
(項目2)
前記摘出デバイスは、吸引力を使用して、前記除芯デバイスによって作成された前記空洞から前記組織を除去するように構成される、項目1に記載の医療アセンブリ。
(項目3)
前記アブレーションデバイスは、圧潰構成から拡張構成に遷移するように構成される膨張可能部材を備え、前記膨張可能部材は、内部表面および外部表面を有し、前記膨張可能部材は、前記拡張構成にあるとき、前記アブレーションのためのエネルギーを前記膨張可能部材の前記外部表面および前記標的部位に伝導および送達するように構成される、項目1に記載の医療アセンブリ。
(項目4)
前記アブレーションデバイスが前記シースの前記遠位端にアクセスすると、前記シースの前記近位端から前記シースの前記遠位端まで延在するように構成される少なくとも1つの管腔をさらに備え、
前記膨張可能部材は、前記少なくとも1つの管腔と流体連通し、前記少なくとも1つの管腔から前記膨張可能部材の前記内部表面への流体の通過を可能にするように構成され、
前記膨張可能部材は、前記膨張可能部材の前記内部表面から前記膨張可能部材の前記外部表面への前記流体の通過を可能にするための複数の穿孔を備え、
前記アブレーションデバイスは、前記拡張構成にあるときに前記流体が前記複数の穿孔を通して前記標的部位に通過することによって、送達されるべき前記アブレーションのためのエネルギーを伝導するように構成される、項目3に記載の医療アセンブリ。
(項目5)
前記膨張可能部材の外部表面の少なくとも一部に沿って配置される1つ以上の伝導性ワイヤをさらに備え、前記1つ以上の伝導性ワイヤは、前記アブレーションのためのエネルギーを前記標的部位に伝導するように構成される、項目3に記載の医療アセンブリ。
(項目6)
前記アブレーションのためのエネルギーは、モノポーラエネルギーである、項目3に記載の医療アセンブリ。
(項目7)
前記医療アセンブリは、前記対象の外部上に設置されるように構成されるモノポーラリターン部材をさらに備え、前記アブレーションデバイスは、前記膨張可能部材の前記外部表面から、前記標的組織を通して、前記モノポーラリターン部材の方向に、アブレーションのためのエネルギーを伝導するように構成される、項目6に記載の医療アセンブリ。
(項目8)
前記アブレーションデバイスは、圧潰構成と拡張構成との間で遷移するように構成される自己拡張メッシュ本体を有する拡張可能メッシュアセンブリを備え、前記拡張構成では、前記メッシュ本体は、事前に定義された形状に拡張し、前記メッシュ本体は、導電性材料を備え、前記拡張構成にあるとき、前記アブレーションのためのエネルギーを前記標的組織に伝導および送達するように構成される、項目1に記載の医療アセンブリ。
(項目9)
前記アブレーションのためのエネルギーは、高周波(RF)エネルギーである、項目1に記載の医療アセンブリ。
(項目10)
前記シースは、前記標的組織内の1つ以上の脈管の中に進入し、前記標的組織内の前記1つ以上の脈管の内部に沿って関節運動し、前記標的部位に到達することによって、前記標的部位へのアクセスを提供するように構成される、項目1に記載の医療アセンブリ。
(項目11)
前記シースの関節運動を制御するように構成されるコントローラをさらに備える、項目10に記載の医療アセンブリ。
(項目12)
前記コントローラは、前記除芯デバイス、前記摘出デバイス、および前記アブレーションデバイスのうちの1つ以上のものの動作を制御するように構成される、項目10に記載の医療アセンブリ。
(項目13)
前記コントローラは、外科手術用ロボットである、項目12に記載の医療アセンブリ。
(項目14)
前記標的部位は、肺組織である、項目10に記載の医療アセンブリ。
(項目15)
前記1つ以上の脈管は、細気管支である、項目14に記載の医療アセンブリ。
(項目16)
チャネルが、前記細気管支の内部に到達するように気管の中に挿入されて関節運動されるように構成される、項目15に記載の医療アセンブリ。
(項目17)
前記標的部位は、腫瘍である、項目1に記載の医療アセンブリ。
(項目18)
対象の組織内の標的部位をアブレートするための医療アセンブリであって、
近位端および遠位端を有するシースであって、前記シースの前記遠位端は、前記標的部位へのアクセスを提供するように構成される、シースと、
前記シースの前記近位端の中に挿入され、前記シースの前記遠位端にアクセスするように構成されるアブレーションデバイスであって、前記アブレーションデバイスは、第1のアームおよび第2のアームを備え、前記第1のアームおよび第2のアームは、関節運動され、前記標的部位における第1の点および第2の点に圧力を印加するように構成され、前記アブレーションデバイスは、前記圧力が印加されると、アブレーションのためのエネルギーを、前記第1のアームから、前記標的部位を通して、前記第2のアームに伝導および送達するようにさらに構成される、アブレーションデバイスと
を備える、医療アセンブリ。
(項目19)
前記アブレーションのためのエネルギーは、バイポーラエネルギーである、項目18に記載の医療アセンブリ。
(項目20)
前記シースの前記近位端の中に挿入され、前記シースの前記遠位端にアクセスするように構成される摘出デバイスをさらに備え、前記摘出デバイスは、前記アブレーションのためのエネルギーが前記標的部位に伝導および送達された後、前記標的部位から組織を除去するように構成される、項目18に記載の医療アセンブリ。
(項目21)
前記摘出デバイスは、吸引力を使用して、前記除芯デバイスによって作成された空洞から前記組織を除去するように構成される、項目20に記載の医療アセンブリ。
(項目22)
前記アブレーションのためのエネルギーは、高周波(RF)エネルギーである、項目18に記載の医療アセンブリ。
(項目23)
前記シースは、前記標的組織内の1つ以上の脈管の中に進入し、前記標的組織内の前記1つ以上の脈管の内部に沿って関節運動し、前記標的部位に到達することによって、前記標的部位へのアクセスを提供するように構成される、項目18に記載の医療アセンブリ。
(項目24)
前記シースの関節運動を制御するように構成されるコントローラをさらに備える、項目23に記載の医療アセンブリ。
(項目25)
前記コントローラは、前記アブレーションデバイスおよび前記摘出デバイスのうちの1つ以上のものの動作を制御するように構成される、項目23に記載の医療アセンブリ。
(項目26)
前記コントローラは、外科手術用ロボットである、項目25に記載の医療アセンブリ。
(項目27)
前記標的部位は、肺組織である、項目23に記載の医療アセンブリ。
(項目28)
前記1つ以上の脈管は、細気管支である、項目27に記載の医療アセンブリ。
(項目29)
チャネルが、前記細気管支の内部に到達するように気管の中に挿入されて関節運動されるように構成される、項目28に記載の医療アセンブリ。
(項目30)
前記標的部位は、腫瘍である、項目18に記載の医療アセンブリ。
【国際調査報告】