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特表2022-533684表示位置調整方法、装置、端末及び読み取り可能な記憶媒体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-25
(54)【発明の名称】表示位置調整方法、装置、端末及び読み取り可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/38 20060101AFI20220715BHJP
   H04M 1/724 20210101ALI20220715BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20220715BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20220715BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20220715BHJP
【FI】
G09G5/38 A
H04M1/724
G09G5/00 550C
G09G5/36 520D
G06F3/0481
G09G5/00 530H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568931
(86)(22)【出願日】2020-06-28
(85)【翻訳文提出日】2021-11-18
(86)【国際出願番号】 CN2020098633
(87)【国際公開番号】W WO2021073149
(87)【国際公開日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】201910979884.2
(32)【優先日】2019-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】呉 国 鋒
【テーマコード(参考)】
5C182
5E555
5K127
【Fターム(参考)】
5C182AA12
5C182AA23
5C182AB08
5C182AB37
5C182AC02
5C182AC03
5C182AC13
5C182AC37
5C182BA06
5C182BA29
5C182BA30
5C182BA35
5C182BA46
5C182BA66
5C182BA75
5C182BB01
5C182BB12
5C182BB13
5C182BB22
5C182CA32
5C182CB32
5C182CB42
5C182CB54
5C182CC02
5C182CC03
5E555AA26
5E555AA64
5E555BA04
5E555BB04
5E555BC08
5E555CA32
5E555CA44
5E555CB21
5E555CB72
5E555CC22
5E555DA06
5E555DB03
5E555DB57
5E555DC10
5E555DC19
5E555DC35
5E555DC52
5E555DC82
5E555EA12
5E555EA14
5E555FA00
5K127BA03
5K127CB02
5K127CB03
5K127CB13
5K127JA26
(57)【要約】
表示位置調整方法、装置、端末及び読み取り可能な記憶媒体であって、当該方法は、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置を取得し(S101)、既定表示位置に基づいて当該ターゲットコンポーネントに対する調整案を決定し(S102)、当該調整案に従ってターゲットコンポーネントの表示位置を調整する(S103)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に応用される表示位置調整方法であって、
ターゲットコンポーネントの現在の表示位置を取得するステップと、
既定表示位置に基づいて前記ターゲットコンポーネントに対する調整案を決定するステップであって、前記既定表示位置は前記ターゲットコンポーネントの表示位置の、水平面に対する位置を含むステップと、
前記調整案に従って前記ターゲットコンポーネントの表示位置を調整するステップと、
を含む表示位置調整方法。
【請求項2】
前記のターゲットコンポーネントの現在位置を取得した後で、前記の既定表示位置に基づいて前記ターゲットコンポーネントに対する調整案を決定する前に、さらに、
前記端末の表示可能位置を取得し、前記表示可能位置は前記端末のディスプレイ各領域の、水平面に対する現在の位置を含むステップ
を含む請求項1に記載の表示位置調整方法。
【請求項3】
各前記表示可能位置が全て前記既定表示位置と一致しなければ、既定ルールに従って最適な表示可能位置を決定するステップ
をさらに含む請求項2に記載の表示位置調整方法。
【請求項4】
前記の前記調整案に従って前記ターゲットコンポーネントの表示位置を調整するステップは、
前記最適な表示可能位置と既定表示位置との位置関係に基づいて、前記ターゲットコンポーネントの、前記最適な表示可能位置における表示形態を決定するステップ
を含む請求項3に記載の表示位置調整方法。
【請求項5】
前記既定表示位置はさらに、
前記ターゲットコンポーネントと前記端末の既定ディスプレイ縁部との距離を含む
請求項1~4の何れか一項に記載の表示位置調整方法。
【請求項6】
端末に応用される表示位置調整装置であって、
ターゲットコンポーネントの現在の表示位置を取得するための第一取得モジュールと、
既定表示位置に基づいて前記ターゲットコンポーネントに対する調整案を決定するための第一決定モジュールであって、
前記既定表示位置は前記ターゲットコンポーネントの表示位置の、水平面に対する位置を含む第一決定モジュールと、
前記調整案に従って既定表示位置に表示されるように前記ターゲットコンポーネントを調整するための調整モジュールと、
を含む表示位置調整装置。
【請求項7】
前記表示位置調整装置はさらに、
前記第一取得モジュールがターゲットコンポーネントの現在位置を取得した後で、前記第一決定モジュールによって既定表示位置に基づいて前記ターゲットコンポーネントに対する調整案を決定する前に、前記端末の表示可能位置を取得する第二取得モジュールであって、前記表示可能位置は前記端末のディスプレイ各領域の、水平面に対する現在の位置を含む第二取得モジュール
をさらに含む請求項6に記載の表示位置調整装置。
【請求項8】
各前記表示可能位置が全て前記既定表示位置と一致しなければ、既定ルールに従って最適な表示可能位置を決定するための第二決定モジュール
をさらに含む請求項7に記載の表示位置調整装置。
【請求項9】
前記調整モジュールは、
前記最適な表示可能位置と既定表示位置との位置関係に基づいて、前記ターゲットコンポーネントの、前記最適な表示可能位置における表示形態を決定するための調整サブモジュール
を含む請求項8に記載の表示位置調整装置。
【請求項10】
前記既定表示位置はさらに、
前記ターゲットコンポーネントと前記端末の既定ディスプレイ縁部との距離を含む
請求項6~9の何れか一項に記載の表示位置調整装置。
【請求項11】
プロセッサ、メモリ及び通信バスを含む端末であって、
前記通信バスは、プロセッサとメモリとの間の接続や通信を実現するためのものであり、
前記プロセッサは、請求項1~5の何れか一項に記載の表示位置調整方法のステップを実現するように、メモリに記憶された一つ又は複数のコンピュータプログラムを実行するためのものである
端末。
【請求項12】
一つ又は複数のコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記一つ又は複数のコンピュータプログラムは、請求項1~5の何れか一項に記載の表示位置調整方法のステップを実現するように、一つ又は複数のプロセッサによって実行できる
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は出願番号が201910979884.2で、出願日が2019年10月15日である中国特許出願に基づいて提出され、その中国特許出願の優先権を主張し、その中国特許出願の全文を参考として本出願に援用する。
[技術分野]
本発明の実施例は、移動通信の分野に関するが、それに限定されず、具体的に、表示位置調整方法、装置、端末及び読み取り可能な記憶媒体に関するが、それらに限定されない。
【背景技術】
【0002】
フレキシブルディスプレイのコンセプト製品は2017年に既に提案されていたが、さまざまな理由で、市場で応用されることはできなかった。2019年2月にMWCでファーウェイ(HUAWEI)が発表した折り畳みディスプレイ携帯電話、4月にヌビア(Nubia)が発表したアルファフレキシブルディスプレイスマートホンによって、フレキシブルディスプレイが再び大衆の視野に入ってきた。今後、スマートブレスレット、スマートウォッチなど、フレキシブルディスプレイ関連のスマート端末が多数登場することが予想されている。
【0003】
従来のフレキシブルディスプレイ製品には、例えば、時間、通知などの位置といった表示領域やコンポーネントの位置が固定化し、ユーザの使用に応じて適応することができないという共通の欠点がある。
【0004】
従来のフレキシブルディスプレイデバイスは湾曲可能であるため、湾曲時にデバイスのディスプレイが立体的な状態になり、必然的にユーザの可視範囲の縮小を招いてしまう。これによって、フレキシブルディスプレイの普及と応用をある程度阻害してしまう。フレキシブルディスプレイブレスレット、フレキシブルディスプレイ折り畳み式携帯電話がよく見かけるが、将来的には、フレキシブルディスプレイスマートウォッチなどもあるかもしれない。
【0005】
従来では、関連フレキシブルディスプレイ機器は何れも表示位置が固定されており、例えばフレキシブル折り畳み式携帯電話のメインディスプレイとサブディスプレイによる表示の場合、メインディスプレイのみ又はサブディスプレイのみによって表示するのであって、メインディスプレイとサブディスプレイとを自動的に切り換えて表示する案はない。
【0006】
ブレスレットや腕時計のタイプの新しいフレキシブルディスプレイ機器についても、端末のある固定位置に対して表示する。
【0007】
本発明の実施例における自動適応操作がないため、従来のすべての表示方式は、ユーザ体験の面で劣っており、適応させるために、ユーザの介入を必要とするか、または体験を低下させる必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施例により提供される表示位置調整方法、装置、端末及び読み取り可能な記憶媒体によれば、コンポーネントに関する表示が何れも端末に対して相対的に固定した位置での表示であり、ユーザの実際の応用場面や使用習慣に応じて表示できず、ユーザ体験が悪いという課題を含む、関連技術における技術的課題の一つを少なくともある程度解決する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
それに鑑みて、本発明の実施例は、端末に応用される表示位置調整方法を提案し、前記表示位置調整方法は、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置を取得するステップと、既定表示位置に基づいて前記ターゲットコンポーネントに対する調整案を決定するステップであって、前記既定表示位置は前記ターゲットコンポーネントの表示位置の、水平面に対する位置を含むステップと、前記調整案に従って前記ターゲットコンポーネントの表示位置を調整するステップと、を含む。
【0010】
本発明の実施例はさらに、端末に応用される表示位置調整装置を提案し、前記表示位置調整装置は、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置を取得するための第一取得モジュールと、既定表示位置に基づいて、前記ターゲットコンポーネントに対する調整案を決定する第一決定モジュールであって、前記既定表示位置は、前記ターゲットコンポーネントの表示位置の、水平面に対する位置を含む第一決定モジュールと、前記調整案に従って、既定表示位置に表示されるように前記ターゲットコンポーネントを調整するための調整モジュールと、を含む。
【0011】
本発明の実施例はさらに、端末を提案し、前記端末は、プロセッサ、メモリ、及び通信バスを含み、前記通信バスは、プロセッサとメモリとの間の接続や通信を実現するためのものであり、前記プロセッサは、上記の何れか一項に記載の表示位置調整方法のステップを実現するように、メモリに記憶された一つ又は複数のコンピュータプログラムを実行するためのものである。
【0012】
本発明の実施例はさらに、一つ又は複数のコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提案し、前記一つ又は複数のコンピュータプログラムを、上記のいずれか一項に記載の表示位置調整方法のステップを実現するように、一つ又は複数のプロセッサによって実行することができる。
【0013】
本発明の他の特徴及び対応する有益効果は、明細書の後の部分で説明されるが、有益効果の少なくとも一部は、本発明の明細書における記載から明らかになることは理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施例一が提案する表示位置調整方法のフローチャートである。
図2】本発明の実施例一が提案する表示位置調整の一つの具体的な実施例である。
図3】本発明の実施例一が提案する表示位置調整のもう一つの具体的な実施例である。
図4-1】本発明の実施例一が提案する表示位置調整のもう一つの具体的な実施例である。
図4-2】本発明の実施例一が提案する表示位置調整のもう一つの具体的な実施例である。
図4-3】本発明の実施例一が提案する表示位置調整のもう一つの具体的な実施例である。
図5】本発明の実施例一が提案する表示位置調整のもう一つの具体的な実施例である。
図6】本発明の実施例一が提案する表示位置調整のもう一つの具体的な実施例である。
図7】本発明の実施例一が提案する表示位置調整のもう一つの具体的な実施例である。
図8】本発明の実施例一が提案する表示位置調整のもう一つの具体的な実施例である。
図9-1】本発明の実施例一が提案する表示位置調整のもう一つの具体的な実施例である。
図9-2】本発明の実施例一が提案する表示位置調整のもう一つの具体的な実施例である。
図10】本発明の実施例二が提案する表示位置調整装置の構造模式図である。
図11】本発明の実施例三が提案する端末の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の目的、技術案及び利点をより明らかにするために、以下では、具体的な実施形態に添付図面を組み合わせて本発明の実施例をさらに詳しく説明する。ここで説明する具体的な実施例は本発明を解釈するためだけに使われるのであって、本発明を限定するために使われるものではないと理解すべきである。
【0016】
実施例一
図1を参照し、本実施例が提供する表示位置調整方法は、
S101:ターゲットコンポーネントの現在の表示位置を取得するステップと、
S102:既定表示位置に基づいて、ターゲットコンポーネントに対する調整案を決定するステップと、
S103:調整案に従ってターゲットコンポーネントの表示位置を調整するステップと、
を含む。
【0017】
いくつかの実施例では、本発明の実施例によって提案される表示位置調整方法は端末に応用され、ターゲットコンポーネントは、例えば現在ブラウザによって開かれているウェブページなど、端末のディスプレイ上に表示される一つまたは複数のウィンドウであってもよく、ターゲットコンポーネントはまた、ディスプレイに現在表示されている時間や日付などであってもよく、ターゲットコンポーネントはまた、例えば音楽再生アプリケーションの再生画面、ビデオ再生アプリケーションのビデオ再生インターフェースなど、いくつかのアプリケーションの内部インターフェースであってもよい。なお、ターゲットコンポーネントの選択は、ユーザ又は当業者が必要に応じて自ら設定してもよく、ターゲットコンポーネントは、一つのコンポーネントであってもよく、複数のコンポーネントが組合せられてなる組合せであってもよく、即ち、ターゲットコンポーネントに含まれる単一のコンポーネントの数を、ここでは限定しない。
【0018】
いくつかの実施例では、ユーザは、組み合わせ表示の目的を達成するために、複数のコンポーネントの配列及び表示位置を設定することもできる。たとえば、スクリーンロックインターフェースの時間と通知を組み合わせたり、メインインターフェースのいくつかのスペースとアイコンを組み合わせたりする。
【0019】
いくつかの実施例では、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置は、最初に隣接していてもよく、または分離して表示されていてもよく、また、ターゲットコンポーネントに二つのコンポーネントが含まれて、そのうちの一つのコンポーネントの少なくとも一部がもう一つのコンポーネントの少なくとも一部と重なって表示されていてもよい。例えば、天気コンポーネントの中に日付コンポーネントが表示され、二つのコンポーネントが重なって表示されている場合、コンポーネントの表示色、透明度などを調整することで、二つのコンポーネントの情報が何れもユーザによって読み取れる効果を実現してもよい。
【0020】
いくつかの実施例では、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置を取得する前に、現在の端末の状態、例えば、ディスプレイの点灯の有無、振る、持ち上げる、置く等の比較的大きな位置変化の有無、外部からの押圧等の外部圧力の有無、音声指示等のような特定の外部起動信号の有無、通話着信の有無等を確認してもよい。なお、現在の端末の状態とターゲットコンポーネントとの関係は、ユーザがその実際のニーズに応じて設定することができる。例として、端末のディスプレイが点灯されると、時間コンポーネントの現在の表示位置を取得する。別の例として、端末が振られた場合、音楽コンポーネントの現在の表示位置を取得する。別の例として、通話着信があれば、電話コンポーネントの現在の表示位置を取得する。
【0021】
いくつかの実施例では、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置は、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置を含むディスプレイと水平面との位置関係であってもよい。例えば、図2に示すように、ターゲットコンポーネント202は現在、曲面ディスプレイであるディスプレイ201上に表示されており、現在のターゲットコンポーネント202と水平面203とが成す挟角はAである。
【0022】
なお、本発明の実施例における水平面は、地球引力と垂直な平面として理解してもよく、ユーザが予め設定した平面として理解してもよく、また端末が現在位置している地理的位置に応じて、地面と平行な平面を水平面として設定してもよい。さらに、水平面を基準平面として理解してもよい。もちろん、地球引力と平行な平面を水平面として設定することもできる。
【0023】
いくつかの実施例では、端末が現在ディスプレイ消灯状態にある場合、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置を、端末が前回ディスプレイを点灯したときに、そのターゲットコンポーネントのディスプレイにおける表示位置に設定することができる。なお、端末がディスプレイを消灯している状態では、ターゲットコンポーネントは、その端末のディスプレイとの相対位置を変更しないように設定してもよい。
【0024】
なお、本発明の実施例で説明した端末ディスプレイ消灯または端末ディスプレイ点灯は、端末のスクリーンに表示されている内容をユーザが視認できるか否かとして理解できる。
【0025】
いくつかの実施例では、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置を取得するか否かは、端末にスクリーンロックまたはアンロック動作があったか否かに応じて設定されてもよい。
【0026】
いくつかの実施例では、既定表示位置は、ターゲットコンポーネントの表示位置の、水平面に対する位置を含む。
【0027】
なお、ターゲットコンポーネントの表示位置は、ディスプレイの位置として理解してもよく、この場合、既定表示位置は、現在ターゲットコンポーネントが表示されているディスプレイの、水平面に対する位置である。この位置は、ユーザの使用習慣に合わせて自ら設定することができる。
【0028】
なお、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置は、各種センサのデータ解析により得られる。例えばジャイロスコープや姿勢センサ等によりターゲットコンポーネントの現在の表示位置を取得する。
【0029】
いくつかの実施例では、既定表示位置は、ターゲットコンポーネントが表示されているディスプレイが位置する平面と水平面との間の挟角として理解されてもよい。なお、交差する一方の平面と他方の平面との間に、二つの挟角が形成されているので、本発明の実施例における挟角とは、ユーザが視認可能な表示画面方向と水平面方向との挟角である。例えば、図3に示すように、端末はメインディスプレイとバックディスプレイを含む。現在、メインディスプレイのディスプレイ301と水平面との間には挟角Bが存在している。現在、バックディスプレイのディスプレイ302と水平面との間には挟角Cが存在している。
【0030】
なお、端末のディスプレイが現在平面である場合、既定表示位置は、このターゲットコンポーネントと、端末のある方向におけるディスプレイの最高点との間の距離を含んでもよい。もちろん、既定表示位置は、ユーザが設定したある固定位置であってもよい。
【0031】
いくつかの実施例では、既定表示位置は、ターゲットコンポーネントの表示位置の、水平面に対する挟角を含む以外に、ターゲットコンポーネントの既定向きをも含む。
【0032】
いくつかの実施例では、端末のディスプレイが平面である場合、ターゲットコンポーネントの既定向きを取得し、この既定向きと水平面とのなす挟角を現在の表示位置とする。具体的には、図4-1、図4-2、及び図4-3を参照できるが、図4-1に示すように、ターゲットコンポーネント402の既定表示位置として、その位置するディスプレイ401が水平面403と垂直で、挟角がDであり、その既定向きが水平面に対して垂直で上向きである。図4-2に示すように、端末をある角度だけ回転させた後、この端末のターゲットコンポーネント402を表示するディスプレイ401と水平面403とのなす挟角がDのままであるが、ディスプレイに表示されている他のコンポーネントの表示向きは何れも端末とともに変化したが端末に対しては変化していない。一方、本発明の実施例の方法によって調整された後、ターゲットコンポーネント402の表示向きは、依然として上向きである。図4-2に示すように、端末を180度回転させた後、本発明の実施例の方法によって調整された後、ターゲットコンポーネント402の表示向きは依然として上向きである。
【0033】
いくつかの実施例では、端末は二つのディスプレイを含む。なお、この二つのディスプレイは、完全に独立した二つのディスプレイであってもよいし、一つのディスプレイが折り畳まれて形成された表示方向が異なる二つのディスプレイであってもよい。図5に示すように、端末は、第一ディスプレイ501と第二ディスプレイ502を含み、ターゲットコンポーネント503は、最初は第一ディスプレイ501に表示され、その既定表示位置は水平面504と挟角Eをなす位置であり、端末の位置または姿勢が変化した後、本発明の実施例が提供する方法によれば、この時点でターゲットコンポーネント503を依然として既定表示位置に一致させるように、代わりに第二ディスプレイ502にターゲットコンポーネント503を表示する。姿勢変化後のターゲットコンポーネント503の表示位置をどのように決定するかについては、次のような方法を採用することができる。端末の姿勢が変化した場合には、センサにより取得された端末の姿勢データに基づいて、新たな表示領域の物理的なスクリーン上での投影座標を算出する。そして、指定されたターゲットコンポーネントを再描画して、その表示位置を第二ディスプレイ502の現在の表示位置に動的に調整するように表示ユニットに通知する。携帯電話を裏返したり、別の方法で姿勢を変えたりした場合、ターゲットコンポーネントが常に設定において指定された位置(上向きのスクリーン表示領域位置)に動的に保たれるように、ターゲットコンポーネントを上記の原理に従って再計算して再描画する。
【0034】
いくつかの実施例では、ターゲットコンポーネントの現在位置を取得した後で、既定表示位置に基づいてターゲットコンポーネントに対する調整案を決定する前に、以下のステップをさらに含む。
【0035】
端末の表示可能位置を取得し、表示可能位置は端末のディスプレイ各領域の、水平面に対する現在の位置を含む。
【0036】
なお、表示可能位置は、端末のディスプレイ各領域と水平面とのなす挟角として理解してもよい。端末のディスプレイが曲面である場合には、端末に予めいくつかの領域を割り当てておき、各領域の中心点または指定位置の接平面と水平面とのなす挟角を表示可能位置とする。図6に示すように、端末のディスプレイ601はリング状であり、ターゲットコンポーネント602の既定表示位置は、水平面603とのなす挟角G1であり、ディスプレイが変化した後、ターゲットコンポーネント602の現在の表示位置は、水平面とのなす挟角G2である。この時、表示可能位置を取得すると、図に示すように、現在の表示可能位置はそれぞれ、水平面とのなす挟角G2、水平面とのなす挟角G3、水平面とのなす挟角G4である。いくつかの実施例では、G3の挟角がG1に等しいと仮定すると、ターゲットコンポーネント602をG3の挟角が位置する領域に投影して表示することが可能である。
【0037】
いくつかの実施例では、各表示可能位置が全て既定表示位置と一致しなければ、既定ルールに従って最適な表示可能位置を決定する。
【0038】
いくつかの実施例では、図6におけるG3とG1とが等しくないと仮定すると、G3、G2、G4を取得し、三者の中からG1との誤差が比較的小さい領域を最適な表示可能位置として選択する。G3が最適な表示可能位置であると仮定すると、ターゲットコンポーネント602をG3の挟角が位置する領域に投影して表示する。
【0039】
なお、既定ルールとしては、各表示可能位置のうち、既定表示位置との誤差が比較的小さい表示可能位置を最適な表示位置として選択するようにしてもよい。もちろん、既定ルールは、例えばある位置を最適な表示位置として固定的に選択するなど、ユーザが設定した他の実行可能なルールであってもよい。
【0040】
いくつかの実施例では、調整案に従ってターゲットコンポーネントの表示位置を調整することは、以下のステップを含む。
【0041】
最適な表示可能位置と既定表示位置との位置関係に基づいて、ターゲットコンポーネントの、最適な表示可能位置における表示形態を決定する。
【0042】
なお、表示形態には、ターゲットコンポーネントの変形が含まれる。いくつかの実施例では、ターゲットコンポーネントの最適な表示可能位置における表示形態を決定する一つの実行可能な方法としては、最適な表示位置と既定表示位置との投影関係に基づいて、ターゲットスペースを最適な表示可能位置上に投影するようにしてもよい。図7を参照し、ターゲットコンポーネント702の既定表示位置は、その位置する領域のディスプレイ701と水平面703とのなす挟角H1であり、端末の姿勢が変化した場合、現在の端末の表示可能位置としては、ディスプレイと水平面とのなす挟角H2のみになり、この場合、最適な表示可能位置と既定表示位置との間には、H2-H1である挟角が存在する。一つの実行可能な表示方法は、ターゲットコンポーネント702を投影により、ターゲットコンポーネント702の表示形態をターゲットコンポーネント704として決定し、それをディスプレイ701上に表示することである。
【0043】
いくつかの実施例では、既定表示位置はさらに、ターゲットコンポーネントと端末の既定ディスプレイ縁部との距離を含む。
【0044】
なお、端末の既定ディスプレイ縁部は、端末ディスプレイのある指定された縁部であってもよく、姿勢変化が生じた後のある方向のディスプレイ縁部であってもよい。例えば、図7に示すように、ターゲットコンポーネント702が既定表示位置にある場合、その中心点のディスプレイ縁部Mからの距離がM1で、ディスプレイ縁部Nからの距離がN1であり、端末が姿勢変化した後も、依然として、新たなターゲットコンポーネント704のディスプレイ縁部Mからの距離はM1、ディスプレイ縁部Nからの距離はN1のままである。別の例として、図8を参照し、端末の既定ディスプレイ縁部は、端末の使用者に面する左側と上側のディスプレイ縁部であり、ターゲットコンポーネント802が既定表示位置にある場合、その中心点のディスプレイ縁部Xからの距離がX1で、ディスプレイ縁部Oからの距離がO1であり、端末が姿勢変化した後、新たなターゲットコンポーネント804のディスプレイ縁部Pからの距離はP1、ディスプレイ縁部Qからの距離はQ1で、ただし、P1がX1と等しく、Q1がO1と等しい。
【0045】
以下では、端末がフレキシブルディスプレイスマートブレスレットで、このブレスレットのディスプレイが曲面ディスプレイである場合を例として、本発明の実施例が提案する表示位置調整方法をさらに説明する。図9-1及び図9-2を参照し、図9-1に示すように、まず、ユーザは端末の設定インターフェースにおいて、設定しようとするターゲットコンポーネントを選択してから、そのターゲットコンポーネントの、水平面に対する相対位置を選択することができる。具体的には、選択方法として、ドラッグによって既定表示位置を設定することができる。図9-2を参照すると、S01はターゲットコンポーネントの現在の表示位置であり、S02は設定中のターゲットコンポーネントの新たな表示位置である。固定の位置が設定されると、表示スクリーン部がどのように位置を、例えば回転、裏返しなどのように変えても、ターゲットコンポーネントは、水平面に対する角度にある設定された位置S02に自動的に保たれる。
【0046】
本発明の実施例が提案する表示位置調整方法によれば、この方法はターゲットコンポーネントの現在の表示位置を取得し、既定表示位置に基づいてこのターゲットコンポーネントに対する調整案を決定することにより、この調整案に従ってターゲットコンポーネントの表示位置を調整する。従来の関連技術におけるコンポーネントに関する表示が何れも端末に対して相対的に固定した位置での表示であり、ユーザの実際の応用場面や使用習慣に応じて表示できず、ユーザ体験が悪いという課題を解決して、既定表示位置に合わせてターゲットコンポーネントの現在の表示位置を調整できるのを実現した。既定表示位置をユーザの応用場面及び使用習慣に合わせて設定すれば、ユーザが手動でターゲットコンポーネントの表示位置を調整する必要がなくなり、自動的に調整案を作成し、調整案に従ってターゲットコンポーネントを適切な位置に調整することができ、ユーザの体験度を向上させることができる。
【0047】
さらに、端末の表示可能位置を取得することで、表示可能位置を既定表示位置と一致させる場合、既定表示位置と一致する表示可能位置がなければ、既定ルールによって、最適な表示可能位置を決定する。これによって、端末の姿勢変化によって端末の現在のディスプレイに既定の表示領域条件を満たす領域がなくなったような場面でも、場合によってはターゲットコンポーネントを表示する必要がある時に、次善な策として最適な表示可能位置を選択することで、ターゲットコンポーネントの表示を実現することができる。
【0048】
さらに、ターゲットコンポーネントが最適な表示可能位置に表示されている場合、既定表示位置がユーザの見慣れた角度に基づいて設定されているのであれば、このとき、それがユーザの見慣れた視角とある程度違っているので、ターゲットコンポーネントに対して表示形態を再び確定して、必要に応じてターゲットコンポーネントの大きさ、形状等を変更することにより、ユーザのターゲットコンポーネントを見る効果をより良くし、ユーザの体験度をさらに向上させることができる。
【0049】
さらに、ターゲットコンポーネントと端末の既定ディスプレイ縁部との距離を規定することにより、いくつかの特定の場面において、端末の姿勢がどのように変化しても、ターゲットコンポーネントの相対的な表示位置が既定表示位置にあるのを実現することができる。
【0050】
実施例二
本実施例はさらに表示位置調整装置を提案し、図10に示すように、表示位置調整装置1000は、
ターゲットコンポーネントの現在の表示位置を取得するための第一取得モジュール1001と、
既定表示位置に基づいて、前記ターゲットコンポーネントに対する調整案を決定する第一決定モジュール1002であって、前記既定表示位置は、前記ターゲットコンポーネントの表示位置の、水平面に対する位置を含む第一決定モジュール1002と、
前記調整案に従って、既定表示位置に表示されるように前記ターゲットコンポーネントを調整するための調整モジュール1003と、
を含む。
【0051】
いくつかの実施例では、本発明の実施例によって提案される表示位置調整方法は端末に応用され、ターゲットコンポーネントは、例えば現在ブラウザによって開かれているウェブページなど、端末のディスプレイ上に表示される一つまたは複数のウィンドウであってもよく、ターゲットコンポーネントはまた、ディスプレイに現在表示されている時間や日付などであってもよく、ターゲットコンポーネントはまた、例えば音楽再生アプリケーションの再生画面、ビデオ再生アプリケーションのビデオ再生インターフェースなど、いくつかのアプリケーションの内部インターフェースであってもよい。なお、ターゲットコンポーネントの選択は、ユーザ又は当業者が必要に応じて自ら設定してもよく、ターゲットコンポーネントは、一つのコンポーネントであってもよく、複数のコンポーネントが組合せられてなる組合せであってもよく、即ち、ターゲットコンポーネントに含まれる単一のコンポーネントの数を、ここでは限定しない。
【0052】
いくつかの実施例では、ユーザは、組み合わせ表示の目的を達成するために、複数のコンポーネントの配列及び表示位置を設定することもできる。たとえば、スクリーンロックインターフェースの時間と通知を組み合わせたり、メインインターフェースのいくつかのスペースとアイコンを組み合わせたりする。
【0053】
いくつかの実施例では、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置は、最初に隣接していてもよく、または分離して表示されていてもよく、また、ターゲットコンポーネントに二つのコンポーネントが含まれて、そのうちの一つのコンポーネントの少なくとも一部がもう一つのコンポーネントの少なくとも一部と重なって表示されていてもよい。例えば、天気コンポーネントの中に日付コンポーネントが表示され、二つのコンポーネントが重なって表示されている場合、コンポーネントの表示色、透明度などを調整することで、二つのコンポーネントの情報が何れもユーザによって読み取れる効果を実現してもよい。
【0054】
いくつかの実施例では、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置を取得する前に、現在の端末の状態、例えば、ディスプレイの点灯の有無、振る、持ち上げる、置く等の比較的大きな位置変化の有無、外部からの押圧等の外部圧力の有無、音声指示等のような特定の外部起動信号の有無、通話着信の有無等を確認してもよい。なお、現在の端末の状態とターゲットコンポーネントとの関係は、ユーザがその実際のニーズに応じて設定することができる。例として、端末のディスプレイが点灯されると、時間コンポーネントの現在の表示位置を取得する。別の例として、端末が振られた場合、音楽コンポーネントの現在の表示位置を取得する。別の例として、通話着信があれば、電話コンポーネントの現在の表示位置を取得する。
【0055】
いくつかの実施例では、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置は、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置を含むディスプレイと水平面との位置関係であってもよい。例えば、図2に示すように、ターゲットコンポーネント202は現在、曲面ディスプレイであるディスプレイ201上に表示されており、現在のターゲットコンポーネント202と水平面203とが成す挟角はAである。
【0056】
なお、本発明の実施例における水平面は、地球引力と垂直な平面として理解してもよく、ユーザが予め設定した平面として理解してもよく、また端末が現在位置している地理的位置に応じて、地面と平行な平面を水平面として設定してもよい。さらに、水平面を基準平面として理解してもよい。もちろん、地球引力と平行な平面を水平面として設定することもできる。
【0057】
いくつかの実施例では、端末が現在ディスプレイ消灯状態にある場合、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置を、端末が前回ディスプレイを点灯したときに、そのターゲットコンポーネントのディスプレイにおける表示位置に設定することができる。なお、端末がディスプレイを消灯している状態では、ターゲットコンポーネントは、その端末のディスプレイとの相対位置を変更しないように設定してもよい。
【0058】
なお、本発明の実施例で説明した端末ディスプレイ消灯または端末ディスプレイ点灯は、端末のスクリーンに表示されている内容をユーザが視認できるか否かとして理解できる。
【0059】
いくつかの実施例では、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置を取得するか否かは、端末にスクリーンロックまたはアンロック動作があったか否かに応じて設定されてもよい。
【0060】
いくつかの実施例では、既定表示位置は、ターゲットコンポーネントの表示位置の、水平面に対する位置を含む。
【0061】
なお、ターゲットコンポーネントの表示位置は、ディスプレイの位置として理解してもよく、この場合、既定表示位置は、現在ターゲットコンポーネントが表示されているディスプレイの、水平面に対する位置である。この位置は、ユーザの使用習慣に合わせて自ら設定することができる。
【0062】
いくつかの実施例では、既定表示位置は、ターゲットコンポーネントが表示されているディスプレイが位置する平面と水平面との間の挟角として理解されてもよい。なお、交差する一方の平面と他方の平面との間に、二つの挟角が形成されているので、本発明の実施例における挟角とは、ユーザが視認可能な表示画面方向と水平面方向との挟角である。例えば、図3に示すように、端末はメインディスプレイとバックディスプレイを含む。現在、メインディスプレイのディスプレイ301と水平面との間には挟角Bが存在している。現在、バックディスプレイのディスプレイ302と水平面との間には挟角Cが存在している。
【0063】
なお、ターゲットコンポーネントの現在の表示位置は、各種センサのデータ解析により得られる。例えばジャイロスコープや姿勢センサ等によりターゲットコンポーネントの現在の表示位置を取得する。
【0064】
なお、端末のディスプレイが現在平面である場合、既定表示位置は、このターゲットコンポーネントと、端末のある方向におけるディスプレイの最高点との間の距離を含んでもよい。もちろん、既定表示位置は、ユーザが設定したある固定位置であってもよい。
【0065】
いくつかの実施例では、既定表示位置は、ターゲットコンポーネントの表示位置の、水平面に対する挟角を含む以外に、ターゲットコンポーネントの既定向きをも含む。
【0066】
いくつかの実施例では、端末のディスプレイが平面である場合、ターゲットコンポーネントの既定向きを取得し、この既定向きと水平面とのなす挟角を現在の表示位置とする。具体的には、図4-1、図4-2、及び図4-3を参照できるが、図4-1に示すように、ターゲットコンポーネント402の既定表示位置として、その位置するディスプレイ401が水平面403と垂直で、挟角がDであり、その既定向きが水平面に対して垂直で上向きである。図4-2に示すように、端末をある角度だけ回転させた後、この端末のターゲットコンポーネント402を表示するディスプレイ401と水平面403とのなす挟角がDのままであるが、ディスプレイに表示されている他のコンポーネントの表示向きは何れも端末とともに変化したが端末に対しては変化していない。一方、本発明の実施例の方法によって調整された後、ターゲットコンポーネント402の表示向きは、依然として上向きである。図4-2に示すように、端末を180度回転させた後、本発明の実施例の方法によって調整された後、ターゲットコンポーネント402の表示向きは依然として上向きである。
【0067】
いくつかの実施例では、端末は二つのディスプレイを含む。なお、この二つのディスプレイは、完全に独立した二つのディスプレイであってもよいし、一つのディスプレイが折り畳まれて形成された表示方向が異なる二つのディスプレイであってもよい。図5に示すように、端末は、第一ディスプレイ501と第二ディスプレイ502を含み、ターゲットコンポーネント503は、最初は第一ディスプレイ501に表示され、その既定表示位置は水平面504と挟角Eをなす位置であり、端末の位置または姿勢が変化した後、本発明の実施例が提供する方法によれば、この時点でターゲットコンポーネント503を依然として既定表示位置に一致させるように、代わりに第二ディスプレイ502にターゲットコンポーネント503を表示する。姿勢変化後のターゲットコンポーネント503の表示位置をどのように決定するかについては、次のような方法を採用することができる。端末の姿勢が変化した場合には、センサにより取得された端末の姿勢データに基づいて、新たな表示領域の物理的なスクリーン上での投影座標を算出する。そして、指定されたターゲットコンポーネントを再描画して、その表示位置を第二ディスプレイ502の現在の表示位置に動的に調整するように表示ユニットに通知する。携帯電話を裏返したり、別の方法で姿勢を変えたりした場合、ターゲットコンポーネントが常に設定において指定された位置(上向きのスクリーン表示領域位置)に動的に保たれるように、ターゲットコンポーネントを上記の原理に従って再計算して再描画する。
【0068】
いくつかの実施例では、表示位置調整装置はさらに、
前記第一取得モジュールがターゲットコンポーネントの現在位置を取得した後で、
前記第一決定モジュールによって既定表示位置に基づいて前記ターゲットコンポーネントに対する調整案を決定する前に、前記端末の表示可能位置を取得する第二取得モジュールであって、前記表示可能位置は前記端末のディスプレイ各領域の、水平面に対する現在の位置を含む第二取得モジュールを含む。
【0069】
なお、表示可能位置は、端末のディスプレイ各領域と水平面とのなす挟角として理解してもよい。端末のディスプレイが曲面である場合には、端末に予めいくつかの領域を割り当てておき、各領域の中心点または指定位置の接平面と水平面とのなす挟角を表示可能位置とする。図6に示すように、端末のディスプレイ601はリング状であり、ターゲットコンポーネント602の既定表示位置は、水平面603とのなす挟角G1であり、ディスプレイが変化した後、ターゲットコンポーネント602の現在の表示位置は、水平面とのなす挟角G2である。この時、表示可能位置を取得すると、図に示すように、現在の表示可能位置はそれぞれ、水平面とのなす挟角G2、水平面とのなす挟角G3、水平面とのなす挟角G4である。いくつかの実施例では、G3の挟角がG1に等しいと仮定すると、ターゲットコンポーネント602をG3の挟角が位置する領域に投影して表示することが可能である。
【0070】
いくつかの実施例では、表示位置調整装置はさらに、
各前記表示可能位置が全て前記既定表示位置と一致しなければ、既定ルールに従って最適な表示可能位置を決定するための第二決定モジュールを含む。
【0071】
いくつかの実施例では、図6におけるG3とG1とが等しくないと仮定すると、G3、G2、G4を取得し、三者の中からG1との誤差が比較的小さい領域を最適な表示可能位置として選択する。G3が最適な表示可能位置であると仮定すると、ターゲットコンポーネント602をG3の挟角が位置する領域に投影して表示する。
【0072】
なお、既定ルールとしては、各表示可能位置のうち、既定表示位置との誤差が比較的小さい表示可能位置を最適な表示位置として選択するようにしてもよい。もちろん、既定ルールは、例えばある位置を最適な表示位置として固定的に選択するなど、ユーザが設定した他の実行可能なルールであってもよい。
【0073】
いくつかの実施例では、調整モジュールは、
前記最適な表示可能位置と既定表示位置との位置関係に基づいて、前記ターゲットコンポーネントの、前記最適な表示可能位置における表示形態を決定するための調整サブモジュールを含む。
【0074】
なお、表示形態には、ターゲットコンポーネントの変形が含まれる。いくつかの実施例では、ターゲットコンポーネントの最適な表示可能位置における表示形態を決定する一つの実行可能な方法としては、最適な表示位置と既定表示位置との投影関係に基づいて、ターゲットスペースを最適な表示可能位置上に投影するようにしてもよい。図7を参照し、ターゲットコンポーネント702の既定表示位置は、その位置する領域のディスプレイ701と水平面703とのなす挟角H1であり、端末の姿勢が変化した場合、現在の端末の表示可能位置としては、ディスプレイと水平面とのなす挟角H2のみになり、この場合、最適な表示可能位置と既定表示位置との間には、H2-H1である挟角が存在する。一つの実行可能な表示方法は、ターゲットコンポーネント702を投影により、ターゲットコンポーネント702の表示形態をターゲットコンポーネント704として決定し、それをディスプレイ701上に表示することである。
【0075】
いくつかの実施例では、既定表示位置はさらに、ターゲットコンポーネントと端末の既定ディスプレイ縁部との距離を含む。
【0076】
なお、端末の既定ディスプレイ縁部は、端末ディスプレイのある指定された縁部であってもよく、姿勢変化が生じた後のある方向のディスプレイ縁部であってもよい。例えば、図7に示すように、ターゲットコンポーネント702が既定表示位置にある場合、その中心点のディスプレイ縁部Mからの距離がM1で、ディスプレイ縁部Nからの距離がN1であり、端末が姿勢変化した後も、依然として、新たなターゲットコンポーネント704のディスプレイ縁部Mからの距離はM1、ディスプレイ縁部Nからの距離はN1のままである。別の例として、図8を参照し、端末の既定ディスプレイ縁部は、端末の使用者に面する左側と上側のディスプレイ縁部であり、ターゲットコンポーネント802が既定表示位置にある場合、その中心点のディスプレイ縁部Xからの距離がX1で、ディスプレイ縁部Oからの距離がO1であり、端末が姿勢変化した後、新たなターゲットコンポーネント804のディスプレイ縁部Pからの距離はP1、ディスプレイ縁部Qからの距離はQ1で、ただし、P1がX1と等しく、Q1がO1と等しい。
【0077】
本発明の実施例が提案する表示位置調整装置によれば、この装置はターゲットコンポーネントの現在の表示位置を取得し、既定表示位置に基づいてこのターゲットコンポーネントに対する調整案を決定することにより、この調整案に従ってターゲットコンポーネントの表示位置を調整する。従来の関連技術におけるコンポーネントに関する表示が何れも端末に対して相対的に固定した位置での表示であり、ユーザの実際の応用場面や使用習慣に応じて表示できず、ユーザ体験が悪いという課題を解決して、既定表示位置に合わせてターゲットコンポーネントの現在の表示位置を調整できるのを実現した。既定表示位置をユーザの応用場面及び使用習慣に合わせて設定すれば、ユーザが手動でターゲットコンポーネントの表示位置を調整する必要がなくなり、自動的に調整案を作成し、調整案に従ってターゲットコンポーネントを適切な位置に調整することができ、ユーザの体験度を向上させることができる。
【0078】
実施例三
本実施例はさらに、図11に示すように、プロセッサ1101と、メモリ1103と、通信バス1102とを含む端末を提案する。
【0079】
通信バス1102はプロセッサ1101とメモリ1103との間の接続や通信を実現するためのものであり、
プロセッサ1101は、上記実施例一における表示位置調整方法の少なくとも一つのステップを実現するように、メモリ1103に記憶された一つ又は複数のコンピュータプログラムを実行するためのものである。
【0080】
本実施例はまた、情報(例えばコンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、コンピュータプログラムモジュールまたは他のデータ)を記憶するための任意の方法または技術において実施される、揮発性または不揮発性の、取り外し可能または取り外し不可能な媒体を含む、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、RAM(Random Access Memory:ランダムアクセスメモリ)、ROM(Read-Only Memory:リードオンリーメモリ)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable read only memory:電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ)、フラッシュメモリまたはその他のメモリ技術、CD-ROM(Compact Disc Read-Only Memory:コンパクト)、デジタル多用途ディスク(DVD)またはその他の光ディスクストレージ、磁気カートリッジ、磁気テープ、磁気ディスクストレージまたはその他の磁気記憶デバイス、または所望の情報を記憶するために使用できかつコンピュータによってアクセス可能なその他任意の媒体を含むが、これらに限定されない。
【0081】
本実施例におけるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、一つまたは複数のコンピュータプログラムを記憶するために使用することができ、この記憶された一つまたは複数のコンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されて、上記実施例一における表示位置調整方法の少なくとも一つのステップを実現することができる。
【0082】
本実施例はさらにコンピュータプログラム(またはコンピュータソフトウェア)を提案し、このコンピュータプログラムは、上述した実施例一における表示位置調整方法の少なくとも一つのステップを達成するために、コンピュータ読み取り可能な媒体上に分布され、計算可能な装置によって実行されることができる。また、場合によっては、図示または説明された少なくとも一つのステップは、上述の実施例に記載の順序とは異なる順序で実行されてもよい。
【0083】
本実施例はさらにコンピュータプログラム(またはコンピュータソフトウェア)を提案し、このコンピュータプログラムは、上述した実施例二における表示位置調整方法の少なくとも一つのステップを達成するために、コンピュータ読み取り可能な媒体上に分布され、計算可能な装置によって実行されることができる。また、場合によっては、図示または説明された少なくとも一つのステップは、上述の実施例に記載の順序とは異なる順序で実行されてもよい。
【0084】
場合によっては、図示または説明された少なくとも一つのステップは、上述の実施例に記載の順序とは異なる順序で実行されてもよいことは、理解すべきである。
【0085】
本実施例はまた、上記のようなコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な装置を含むコンピュータプログラム製品を提案する。本実施例におけるコンピュータ読み取り可能な装置は、上記のようなコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含むことができる。
【0086】
本発明の実施例が提案する表示位置調整方法、装置、端末及び読み取り可能な記憶媒体によれば、そのうちの方法はターゲットコンポーネントの現在の表示位置を取得し、既定表示位置に基づいてこのターゲットコンポーネントに対する調整案を決定することにより、この調整案に従ってターゲットコンポーネントの表示位置を調整する。コンポーネントに関する表示が何れも端末に対して相対的に固定した位置での表示であり、ユーザの実際の応用場面や使用習慣に応じて表示できず、ユーザ体験が悪いという課題を含む、関連技術における技術的課題の一つを少なくともある程度解決して、既定表示位置に合わせてターゲットコンポーネントの現在の表示位置を調整できるのを実現した。既定表示位置をユーザの応用場面及び使用習慣に合わせて設定すれば、ユーザが手動でターゲットコンポーネントの表示位置を調整する必要がなくなり、自動的に調整案を作成し、調整案に従ってターゲットコンポーネントを適切な位置に調整することができ、ユーザの体験度を向上させることができる。
【0087】
本発明の実施例によれば、表示位置調整装置、端末及び読み取り可能な記憶媒体を提案することによって、コンポーネントに関する表示が何れも端末に対して相対的に固定した位置での表示であり、ユーザの実際の応用場面や使用習慣に応じて表示できず、ユーザ体験が悪いという課題を含む、関連技術における技術的課題の一つを少なくともある程度解決して、既定表示位置に合わせてターゲットコンポーネントの現在の表示位置を調整できるのを実現した。既定表示位置をユーザの応用場面及び使用習慣に合わせて設定すれば、ユーザが手動でターゲットコンポーネントの表示位置を調整する必要がなくなり、自動的に調整案を作成し、ターゲットコンポーネントを適切な位置に調整することができ、ユーザの体験度を向上させることができる。
【0088】
これにより分かるように、上記で開示された方法のステップ、システム、装置における機能モジュール/ユニットの全て又は一部は、ソフトウェア(計算装置によって実行可能なコンピュータプログラムコードによって実現できる)、ファームウェア、ハードウェア、及びそれらの適切な組み合わせとして実施されてもよいことを、当業者は理解すべきである。ハードウェアによる実施形態では、上記説明で言及された機能モジュール/ユニット間の区分は、物理的組立体の区分に必ずしも対応しているとは限らず、例えば、一つの物理的組立体は複数の機能を有することができ、または、一つの機能またはステップはいくつかの物理的組立体によって協働して実行されることができる。いくつかの物理的組立体またはすべての物理的組立体は、中央処理装置、デジタルシグナルプロセッサまたはマイクロプロセッサのようなプロセッサによって実行されるソフトウェアとして、あるいはハードウェアとして、あるいは特定用途向け集積回路のような集積回路として実施することができる。
【0089】
さらに、通信媒体は通常、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、コンピュータプログラムモジュール、または搬送波または他の伝送メカニズムのような変調データ信号中の他のデータを含み、任意の情報伝送媒体を含むことができることは、当業者にとって周知のことである。したがって、本発明は、いかなる特定のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせにも限定されない。
【0090】
以上の内容は、本発明の実施例を具体的な実施形態を合わせてさらに詳しく説明したものであり、本発明の具体的な実施がこれらの説明に限定されると認めるべきではない。本発明が属する技術分野の当業者にとって、本発明の発明構想を逸脱することなく、いくつかの簡単な推断演繹又は置換を行うことができ、それらは何れも本発明の保護範囲に属するとみなすべきである。
図1
図2
図3
図4-1】
図4-2】
図4-3】
図5
図6
図7
図8
図9-1】
図9-2】
図10
図11
【国際調査報告】