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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-25
(54)【発明の名称】集熱ポンプ及び家庭電器
(51)【国際特許分類】
   F04D 13/06 20060101AFI20220715BHJP
【FI】
F04D13/06 K
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568955
(86)(22)【出願日】2019-12-05
(85)【翻訳文提出日】2021-11-18
(86)【国際出願番号】 CN2019123362
(87)【国際公開番号】W WO2020238134
(87)【国際公開日】2020-12-03
(31)【優先権主張番号】201910458512.5
(32)【優先日】2019-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521007481
【氏名又は名称】▲広▼▲東▼美的白色家▲電▼技▲術▼▲創▼新中心有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG MIDEA WHITE HOME APPLIANCE TECHNOLOGY INNOVATION CENTER CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Building #4,Midea Global Innovation Center,Industry Boulevard,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】胡 小文
(72)【発明者】
【氏名】胡 斯特
(72)【発明者】
【氏名】戴 ▲龍▼珍
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 日超
(72)【発明者】
【氏名】▲譚▼ ▲発▼▲剛▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲輝▼
【テーマコード(参考)】
3H130
【Fターム(参考)】
3H130AA03
3H130AB02
3H130AB22
3H130AB47
3H130AC24
3H130BA32B
3H130EA03A
3H130EA03B
(57)【要約】
本願は集熱ポンプ及び家庭電器を開示する。案内本体と、案内本体の外周壁に設けられる少なくとも一つの案内羽根とを含む案内手段と、案内手段の周りに設けられ、案内本体の径方向に案内羽根と間隔をおいて設けられる加熱手段とを備える集熱ポンプであって、案内羽根は、水流が案内本体の外周壁に沿って第一旋回流を成し、さらに加熱手段と案内羽根との間の隙間において第二旋回流を成すように設けられており、第一旋回流の速度方向と第二旋回流の速度方向は案内本体の軸方向に垂直な参照面での投影が互いに逆向きであり、第二旋回流は加熱手段に集まった気泡を持ち去るために用いられる集熱ポンプ。上記の形態によれば、本願による集熱ポンプでは加熱手段が空だきしてしまうことは回避可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
案内本体と、前記案内本体の外周壁に設けられる少なくとも一つの案内羽根とを含む案内手段と、
前記案内手段の周りに設けられ、前記案内本体の径方向に前記案内羽根と間隔をおいて設けられる加熱手段と、を備える集熱ポンプであって、
前記案内羽根は、水流が前記案内本体の外周壁に沿って第一旋回流を成し、さらに前記加熱手段と前記案内羽根との間の隙間において第二旋回流を成すように設けられており、前記第一旋回流の速度方向と前記第二旋回流の速度方向は前記案内本体の軸方向に垂直な参照面での投影が互いに逆向きであり、前記第二旋回流は前記加熱手段に集まった気泡を持ち去るために用いられる集熱ポンプ。
【請求項2】
前記案内手段は、前記案内本体の周方向に互いに間隔をおきながら前記案内本体を旋回するように前記案内本体の外周壁に設けられる少なくとも二つの前記案内羽根を含む、請求項1に記載の集熱ポンプ。
【請求項3】
前記案内羽根は第一案内セグメントを含み、前記第一案内セグメントは前記案内本体の外周壁に接続して第一接続面を成し、前記第一接続面は第一中心線を有し、第一中心線の接線方向と前記案内本体の軸方向との間の夾角が前記案内手段の流入側から流出側への方向において徐々に増加することで、前記第一案内セグメントは前記流入側を向く一方の側が第一凹面となり、前記流入側に背を向ける他方の側が第一凸面となり、そして、前記水流が前記第一凹面に沿って流れて前記第一旋回流を成し、また前記第一凹面の一方の側から前記第一凸面の他方の側へ流れる前記第二旋回流をさらに成す、請求項1又は請求項2に記載の集熱ポンプ。
【請求項4】
前記案内羽根は、前記第一案内セグメントの上流に設けられる第二案内セグメントをさらに含み、前記第二案内セグメントは前記案内本体の外周壁に接続して第二接続面を成し、前記第二接続面は第二中心線を有し、前記第二中心線の接線方向と前記案内本体の軸方向との間の夾角が第一予定角度とされることで、前記水流は前記第二中心線の接線方向に対して進入角を持たずに前記第二案内セグメントに入る、請求項3に記載の集熱ポンプ。
【請求項5】
前記案内羽根は、前記第一案内セグメントの下流に設けられる第三案内セグメントを含み、前記第三案内セグメントは前記案内本体の外周壁に接続して第三接続面を成し、前記第三接続面は第三中心線を有し、前記第三中心線の接線方向と前記案内本体の軸方向との間の夾角が前記流入側から前記流出側への方向において徐々に低減することで、前記第三案内セグメントは前記流入側を向く一方の側が第二凸面となり、前記流入側に背を向ける他方の側が第二凹面となり、あるいは、
前記第三中心線の接線方向と前記案内本体の軸方向との間の夾角が第二予定角度とされている、請求項4に記載の集熱ポンプ。
【請求項6】
前記第二案内セグメント、前記第一案内セグメント及び前記第三案内セグメントはこの順に接続されかつ滑らかに連続している、請求項5に記載の集熱ポンプ。
【請求項7】
前記案内手段は前記案内本体の流入側に設けられる第一端部をさらに含み、前記第一端部の径方向寸法が前記案内本体から離れる方向において徐々に低減して滑らかに連続し、そして、前記第一端部は前記案内本体の一端に滑らかに連続して接続されており、及び/又は、
前記案内手段は前記案内本体の流出側に設けられる第二端部をさらに含み、前記第二端部の径方向寸法が前記案内本体から離れる方向において徐々に低減して滑らかに連続し、そして、前記第二端部は前記案内本体の他端に滑らかに連続して接続されている、請求項1に記載の集熱ポンプ。
【請求項8】
前記案内手段は前記第一端部と前記第二端部とを含み、前記集熱ポンプは前記流入側に設けられる入口コネクタと前記流出側に設けられる出口エンドキャップとをさらに備え、前記入口コネクタは、給水通路が設けられたコネクタ本体と、前記給水通路内に設けられた第一ホルダとを含み、前記出口エンドキャップは、排水通路が設けられたエンドキャップ本体と、前記排水通路内に設けられた第二ホルダとを含み、前記第一端部は前記第一ホルダに支持され、第二端部は前記第二ホルダに支持されている、請求項7に記載の集熱ポンプ。
【請求項9】
前記第一端部と前記給水通路は前記案内本体の軸方向での投影が部分的に重なり合うことで、第一重畳領域を成し、前記給水通路は第一重畳領域での径方向寸法が給水側から排水側への方向において徐々に増大して滑らかに連続しており、及び/又は、
前記第二端部と前記排水通路は前記案内本体の軸方向での投影が部分的に重なり合うことで、第二重畳領域を成し、前記排水通路は第二重畳領域での径方向寸法が給水側から排水側への方向において徐々に低減して滑らかに連続している、請求項8に記載の集熱ポンプ。
【請求項10】
前記加熱手段は筒状を呈して案内通路を有し、前記加熱手段は前記入口コネクタと前記出口エンドキャップにより挟まれて固定されることで、前記案内通路を介して前記給水通路と前記排水通路を連通させている、請求項8に記載の集熱ポンプ。
【請求項11】
前記コネクタ本体は、前記給水通路を有する第一チューブと、第一チューブの外周に設けられる第一接続ベースとを含み、
前記エンドキャップ本体は、前記排水通路を有する第二チューブと、第二チューブの外周に設けられる第二接続ベースとを含み、
そのうち、前記加熱手段の両端はそれぞれ前記第一チューブと第二チューブに封止嵌合され、そして、前記加熱手段は前記第一接続ベースと前記第二接続ベースとの間に挟まれている、請求項10に記載の集熱ポンプ。
【請求項12】
前記加熱手段の外に嵌設されるスリーブをさらに備え、前記スリーブは一端が前記第一接続ベースに押し付けられ、他端が前記第二接続ベースに接続されている、請求項11に記載の集熱ポンプ。
【請求項13】
前記スリーブは第三チューブ、係止板及び接続板を含み、前記係止板は前記第三チューブの一端の内周壁に接続され、前記接続板は前記第三チューブの他端に接続され、前記係止板は前記第一接続ベースと位置合わせされて係止され、前記第三チューブは前記加熱手段の外に嵌設され、前記接続板は前記第二接続ベースに固定接続されることで、前記係止板により前記入口コネクタと前記加熱手段を前記出口エンドキャップに押し付けて固定するようになる、請求項12に記載の集熱ポンプ。
【請求項14】
前記加熱手段は厚膜発熱管、金属発熱管、石英発熱管及び電気抵抗発熱管の一つである、請求項1から請求項13のいずれかに記載の集熱ポンプ。
【請求項15】
流出側に設けられポンピング通路を有するポンプケースと、前記ポンピング通路内に設けられるインペラと、前記ポンプケースの外部に位置し前記インペラを回転させるように駆動する駆動モータとをさらに備え、前記インペラの回転方向と前記案内羽根の旋回方向は互いに逆向きであり、あるいは、
前記インペラの回転方向と前記案内羽根の旋回方向は同一である、請求項1に記載の集熱ポンプ。
【請求項16】
請求項1から請求項15のいずれかに記載の集熱ポンプを備える家庭電器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2019年5月29日に提出された出願番号が2019104585125で、発明の名称が「集熱ポンプ及び家庭電器」である中国特許出願の優先権を主張し、その内容のすべてを引用としてここに組み込んだものである。
【0002】
本願は家庭電器の技術分野に関し、特に集熱ポンプ及び家庭電器に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、多くの家庭に食器洗い機が備えられており、その主機能は食器を自動的に洗浄することである。食器洗い機は一般に洗濯や消毒及び乾燥等の機能を持つものであり、効果的に油を溶かし殺菌するために、洗濯用の水を一定の温度に加熱する必要が生じるので、水ポンプの内や食器洗い機の底部空間の内に加熱手段を増設する必要となる。
【0004】
現在の食器洗い機はますますコンパクトな設計が採用され、ポンプと加熱手段を一体にして集熱ポンプの構造とすることが多く求められている。しかし、従来の集熱ポンプでは、流入した水流に気泡が多量に付いたり、集熱ポンプに流入した際に気泡が多量に発生したりしながら、集熱ポンプ内の構造によっては、加熱手段における水流に接するデッドスペースに気泡が集まったようになり、気泡中の空気は伝熱性能が水よりもはるかに劣るため、加熱手段は空だきしてしまうことが発生しやすく、さらに加熱手段の焼損を招いてしまった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願は、集熱ポンプ内の加熱手段が空だきしやすいという問題を解決するために、主に集熱ポンプ及び家庭電器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の問題点を解決するために、本願による一つの技術的解決手段は以下のとおりであり、つまり、案内本体と、案内本体の外周壁に設けられる少なくとも一つの案内羽根とを含む案内手段と、案内手段の周りに設けられ、案内本体の径方向に案内羽根と間隔をおいて設けられる加熱手段とを備える集熱ポンプであって、案内羽根は、水流が案内本体の外周壁に沿って第一旋回流を成し、さらに加熱手段と案内羽根との間の隙間において第二旋回流を成すように設けられており、第一旋回流の速度方向と第二旋回流の速度方向は案内本体の軸方向に垂直な参照面での投影が互いに逆向きであり、第二旋回流は加熱手段に集まった気泡を持ち去るために用いられる集熱ポンプを提供する。
【0007】
一つの具体的な実施例において、前記案内手段は、前記案内本体の周方向に互いに間隔をおいながら前記案内本体を旋回するようにその外周壁に設けられる少なくとも二つの前記案内羽根を含む。
【0008】
一つの具体的な実施例において、前記案内羽根は第一案内セグメントを含み、前記第一案内セグメントは前記案内本体の外周壁に接続して第一接続面を成し、前記第一接続面の中心線の接線方向と前記案内本体の軸方向との間の夾角が前記案内手段の流入側から流出側への方向において徐々に増加することで、前記第一案内セグメントは前記流入側を向く一方の側が第一凹面となり、前記流入側に背を向ける他方の側が第一凸面となり、そして、前記水流が前記第一凹面に沿って流れて前記第一旋回流を成し、また前記第一凹面の一方の側から前記第一凸面の他方の側へ流れる前記第二旋回流をさらに成す。
【0009】
一つの具体的な実施例において、前記案内羽根は、前記第一案内セグメントの上流に設けられる第二案内セグメントをさらに含み、前記第二案内セグメントは前記案内本体の外周壁に接続して第二接続面を成し、前記第二接続面の中心線の接線方向と前記案内本体の軸方向との間の夾角が0から10°の範囲である第一予定角度とされている。
【0010】
一つの具体的な実施例において、前記案内羽根は、前記第一案内セグメントの下流に設けられる第三案内セグメントを含み、前記第三案内セグメントは前記案内本体の外周壁に接続して第三接続面を成し、前記第三接続面の中心線の接線方向と前記案内本体の軸方向との間の夾角が前記流入側から前記流出側への方向において徐々に低減することで、前記第三案内セグメントは前記流入側を向く一方の側が第二凸面となり、前記流入側に背を向ける他方の側が第二凹面となり、あるいは、
前記第三案内セグメントの接線方向と前記案内本体の軸方向との間の夾角が第二予定角度とされている。
【0011】
一つの具体的な実施例において、前記第二案内セグメント、前記第一案内セグメント及び前記第三案内セグメントはこの順に接続されかつ滑らかに連続している。
【0012】
一つの具体的な実施例において、前記案内手段は前記案内本体の流入側に設けられる第一端部をさらに含み、前記第一端部の径方向寸法が前記案内本体から離れる方向において徐々に低減して滑らかに連続し、そして、前記第一端部は前記案内本体の一端に滑らかに連続して接続されており、及び/又は、
前記案内手段は前記案内本体の流出側に設けられる第二端部をさらに含み、前記第二端部の径方向寸法が前記案内本体から離れる方向において徐々に低減して滑らかに連続し、そして、前記第二端部は前記案内本体の他端に滑らかに連続して接続されている。
【0013】
一つの具体的な実施例において、前記案内手段は前記第一端部と前記第二端部とを含み、前記集熱ポンプは前記流入側に設けられる入口コネクタと前記流出側に設けられる出口エンドキャップとをさらに備え、前記入口コネクタは、給水通路が設けられたコネクタ本体と、前記給水通路内に設けられた第一ホルダとを含み、前記出口エンドキャップは、排水通路が設けられたエンドキャップ本体と、前記排水通路内に設けられた第二ホルダとを含み、前記第一端部と第二端部はそれぞれ前記第一ホルダと前記第二ホルダに支持されている。
【0014】
一つの具体的な実施例において、前記第一端部と前記給水通路は前記案内本体の軸方向での投影が部分的に重なり合うことで、第一重畳領域を成し、前記給水通路は第一重畳領域での径方向寸法が給水側から排水側への方向において徐々に増大して滑らかに連続しており、及び/又は、
前記第二端部と前記排水通路は前記案内本体の軸方向での投影が部分的に重なり合うことで、第二重畳領域を成し、前記排水通路は第二重畳領域での径方向寸法が給水側から排水側への方向において徐々に低減して滑らかに連続している。
【0015】
一つの具体的な実施例において、前記加熱手段は筒状を呈し案内通路が設けられ、前記加熱手段は前記入口コネクタと前記出口エンドキャップにより挟まれて固定されることで、前記案内通路を介して前記給水通路と前記排水通路を連通させている。
【0016】
一つの具体的な実施例において、前記コネクタ本体は、前記給水通路を有する第一チューブと、第一チューブの外周に設けられる第一接続ベースとを含み、
前記エンドキャップ本体は、前記排水通路を有する第二チューブと、第二チューブの外周に設けられる第二接続ベースとを含み、
そのうち、前記加熱手段の両端はそれぞれ前記第一チューブと第二チューブに封止嵌合され、そして、前記加熱手段は前記第一接続ベースと前記第二接続ベースとの間に挟まれている。
【0017】
一つの具体的な実施例において、前記集熱ポンプは前記加熱手段の外に嵌設されるスリーブをさらに備え、前記スリーブは一端が前記第一接続ベースに押し付けられ、他端が前記第二接続ベースに接続されている。
【0018】
一つの具体的な実施例において、前記スリーブは第三チューブ、係止板及び接続板を含み、前記係止板は前記第三チューブの一端の内周壁に接続され、前記接続板は前記第三チューブの他端に接続され、前記係止板は前記第一接続ベースと位置合わせされて係止され、前記第三チューブは前記加熱手段の外に嵌設され、前記接続板は前記第二接続ベースに固定接続されることで、前記係止板により前記入口コネクタと前記加熱手段を前記出口エンドキャップに押し付けて固定するようになる。
【0019】
一つの具体的な実施例において、前記加熱手段は厚膜発熱管、金属発熱管、石英発熱管及び電気抵抗発熱管の一つである。
【0020】
一つの具体的な実施例において、前記集熱ポンプは、前記流出側に設けられポンピング通路を有するポンプケースと、前記ポンピング通路内に設けられるインペラと、前記ポンプケースの外部に位置し前記インペラを回転させるように駆動する駆動モータとをさらに備え、前記インペラの回転方向と前記案内羽根の旋回方向は互いに逆向きであり、あるいは、
前記インペラの回転方向と前記案内羽根の旋回方向は同一である。
【0021】
上記の問題点を解決するために、本願によるもう一つの技術的解決手段は以下のとおりであり、つまり、家庭電器を提供する。当該家庭電器は上記集熱ポンプを備える。
【発明の効果】
【0022】
本願の有益な効果としては、従来技術の場合とは異なり、本願は集熱ポンプ及び加熱装置を開示する。特定構造の案内手段を設けることによって、加熱手段と案内羽根との間の隙間において第二旋回流を成し、そして、第二旋回流は加熱手段の表面を旋回することで、加熱手段の表面に集まった気泡は第二旋回流の作用で持ち出されるようになり、それにより、気泡が加熱手段の表面に滞在しにくくなり、加熱手段が空だきしてしまうことは回避されている。
【0023】
本願の実施例又は従来技術による解決手段をより明瞭に説明するために、実施例又は従来技術に対する説明に必要な図面について以下で簡単に紹介するが、下記の図面は本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとっては、創造的な労力を注がずにこれらの図面に基づいて他の図面を得ることもできるのは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本願による集熱ポンプの一実施例の構造模式図である。
図2図1の集熱ポンプの断面構造模式図である。
図3図1の集熱ポンプにおける案内手段の構造模式図である。
図4図3の案内手段における案内羽根と案内本体による接続面及び中心線の構造模式図である。
図5図1の集熱ポンプにおける入口コネクタの正面構造模式図である。
図6図5の入口コネクタの上面構造模式図である。
図7図1の集熱ポンプにおける出口エンドキャップの構造模式図である。
図8図1の集熱ポンプにおけるスリーブの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本願実施例の図面に合わせて本願実施例の技術的解決手段を明瞭かつ完全に述べるが、述べられる実施例は本願実施例の一部に過ぎず、そのすべてではないことは明らかである。本願実施例に基づいて当業者が創造的な労力を注がずに得た他の実施例はすべて本願の保護範囲に属する。
【0026】
本願実施例において、「第一」、「第二」、「第三」などの用語は説明のためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示したり暗示したりするか、指示される技術的特徴の数を暗示するものとして理解されるべきではない。以上により、「第一」、「第二」、「第三」という限定がされている特徴は少なくとも一つの当該特徴を含むことを明示するか暗示することができる。本願の説明において、別途明確且つ具体的に規定していない限り、「複数」は少なくとも二つ、例えば二つや三つ等を意味する。また、「含む」と「有する」という用語及びそれらのいかなる変形も、非排他的な包含をカバーすることを意図している。例えば、一連のステップやユニットを含む過程や方法、システム、製品又は設備は記載されたステップやユニットに限定されず、記載されていないステップやユニットを任意にさらに含んでもよく、あるいは、これらの過程や方法、製品又は設備に固有のその他のステップやユニットを任意にさらに含んでもよい。
【0027】
本願において「実施例」に言及する場合は、実施例に合わせて述べられる特定の特徴や構造又は特性が本願の少なくとも一つの実施例に含まれてもよいことを意味する。明細書の各箇所に現れるこの用語は必ずしもすべてが同一の実施例を指すものではなく、他の実施例とは排他的に独立した又は代替となる実施例でもない。本願に述べられる実施例は他の実施例と組み合わせてもよいことを、当業者は明らかに又は暗示的に理解可能であろう。
【0028】
図1を参照し、図1は本願による集熱ポンプの一実施例の構造模式図である。
【0029】
本願による集熱ポンプ100は食器洗い機の分野に使用可能であり、さらに洗濯機の分野にも使用でき、本願は集熱ポンプ100の具体的な応用分野及び場所を制限していない。
【0030】
当該集熱ポンプ100は案内手段20と加熱手段30とを備え、加熱手段30は案内手段20を取り囲むように設けられ、案内手段20との間に隙間を有し、水流は案内手段20により案内されながら加熱手段30の回りに流れ加熱手段30に十分に接触している。
【0031】
図2から図4を参照し、案内手段20は、案内本体21と、案内本体21を旋回するようにその外周壁に設けられる少なくとも一つの案内羽根22とを含み、加熱手段30は案内手段20の周りに設けられ、案内本体21の径方向に案内羽根22と間隔をおいて設けられている。
【0032】
そのうち、案内羽根22は、水流が案内本体21の外周壁に沿って第一旋回流を成し、さらに加熱手段30と案内羽根22との間の隙間において第二旋回流を成すように設けられており、第一旋回流の速度方向と第二旋回流の速度方向は案内本体21の軸方向に垂直な参照面での投影が互いに逆向きであり、第二旋回流は加熱手段30に集まった気泡を持ち去るために用いられる。
【0033】
案内羽根22は案内本体21を旋回するようにその外周壁に設けられることで、水流が案内本体21の外周壁に沿って案内羽根22の旋回方向と同一方向の第一旋回流を成す。
【0034】
任意的には、案内羽根22の数が一つであり、この一つの案内羽根22は案内本体21を旋回するようにその外周壁に設けられている。
【0035】
任意的には、案内手段20は少なくとも二つの案内羽根22を含み、案内羽根22の数が二つや三つ又は四つ等であり、案内本体21の周方向に互いに間隔をおいながら案内本体21を旋回するようにその外周壁に設けられている。例えば、この少なくとも二つの案内羽根22は間隔をおいて案内本体21の外周壁に均一に分布されるとともに、案内本体21を旋回するようにその外周壁に設けられ、そして、水流が案内羽根22に沿って案内本体21を旋回して流れることで、第一旋回流を成す。
【0036】
案内羽根22は第一案内セグメント220を含み、第一案内セグメント220は案内本体21の外周壁に接続して第一接続面を成し、第一接続面は第一中心線221を有し、第一中心線221の接線方向と案内本体21の軸方向との間の夾角が案内手段20の流入側から流出側への方向において徐々に増加することで、第一案内セグメント220は流入側を向く一方の側が第一凹面223となり、流入側に背を向ける他方の側が第一凸面224となり、そして、水流が第一凹面223に沿って流れ第一旋回流を成し、また第一凹面223の一方の側から第一凸面224の他方の側へ流れる第二旋回流をさらに成す。
【0037】
そのうち、第一凹面223と第一凸面224は第一案内セグメント220における水流を案内し互いに背を向ける二つの側面である。
【0038】
具体的には、水流は案内羽根22に入る場合、案内羽根22の作用で流れ方向が変わり、つまり、第一案内セグメント220の作用で流れ方向が変わり、水流が第一凹面223から受けた圧力は水流が第一凸面224から受けた圧力よりも高いため、水流は加熱手段30と案内羽根22との間の隙間において第一凹面223が所在する一方の側から第一凸面224が所在する他方の側へ流れる第二旋回流を成し、この第二旋回流は加熱手段30の表面を旋回することで、加熱手段30の表面に集まった気泡は第二旋回流の作用で持ち出され、即ち、第二旋回流は加熱手段30に集まった気泡を持ち去るために使用可能であり、それにより、気泡が加熱手段30の表面に滞在しにくくなり、加熱手段30が空だきしてしまうことは回避されており、また、この第二旋回流を成すことにより、加熱手段30と案内羽根22との間の隙間での水流の流速を少なくとも向上させて、水流と加熱手段30との接触をより十分にするようになり、加熱手段30の加熱性能を一層向上させている。
【0039】
若干の実施例では、第一案内セグメント220は案内羽根22の首部として案内手段20の流入側に近接して設けられてもよく、そして、水流が流入側から案内手段20に入る場合、最初に第一案内セグメント220に入るようになる。
【0040】
任意的には、第一案内セグメント220は一つの完全な案内羽根22として案内本体21に設けられてもよい。
【0041】
任意的には、この第一案内セグメント220は案内羽根22における一部のセグメントであり、案内羽根22は他の案内セグメントをさらに含んでもよい。さらには、案内羽根22は第一案内セグメント220の上流に設けられる第二案内セグメント222を含み、第二案内セグメント222は第一案内セグメント220に接続するように又は間隔をおくように設けられてもよい。さらに、この第二案内セグメント222は案内羽根22の首部とされてもよく、水流が第二案内セグメント222を流れてから第一案内セグメント220に入る。
【0042】
第二案内セグメント222は案内本体21の外周壁に接続して第二接続面を成し、第二接続面具は第二中心線229を有し、第二中心線229の接線方向と案内本体21の軸方向との間の夾角が第一予定角度とされ、即ち、第二中心線229におけるいずれか箇所の接線方向と案内本体21の軸方向との間の夾角がいずれも第一予定角度とされることで、水流は第二中心線229の接線方向に対して進入角を持たずに第二案内セグメントに入るとともに、著しく加速するか減速することによる損失がなくなり、第二案内セグメントに入る場合に気泡が多量に発生することもなくなる。
【0043】
若干の実施例では、第一予定角度の範囲が0°から10°であり、ただし、0°と10°を含む。この範囲では、水流が流入側から案内本体21の軸方向に沿って案内羽根22に入る場合の水力損失は小さくなる。
【0044】
具体的には、第二中心線229におけるいずれか箇所の接線方向は案内本体21の軸方向と平行してもよく、即ち、この接線方向と案内本体21の軸方向との間の夾角が0°とされることで、水流が軸方向に沿って進入角を持たずに案内羽根22に入って水力損失が著しく発生しなくなり、それにより、水流が案内羽根22の流入側で進入角に起因して第二案内セグメントに強く衝突し、その流速が著しく変わって気泡が多量に発生してしまうことは回避されている。
【0045】
他の実施例では、水流の流入側での流速方向は案内本体21の軸方向と一定の夾角を有し、この第一予定角度はこの夾角にほぼ相当し、即ち、第二中心線229の接線方向はこの流速方向にほぼ平行することで、水流はやはり、おおよそ進入角を持たずに第二案内セグメント222に入ることができる。第二中心線229の接線方向とこの流速方向との間は一定の偏差角を有し、例えば、この偏差角の範囲が0°から10°であり、ただし、0°と10°を含み、この範囲では、水流が案内羽根22に入る場合の水力損失は小さくなる。
【0046】
例えば、上記夾角が30°とされ、第二中心線229の接線方向とこの流速方向との間の偏差角が5°とされることで、水流が案内羽根22に入る場合の水力損失も小さくなる。
【0047】
上記実施例に基づけば、案内羽根22は第一案内セグメント220の下流に設けられる第三案内セグメント225をさらに含んでもよく、第三案内セグメント225は案内本体21の外周壁に接続して第三接続面を成し、第三接続面は第三中心線226を有する。
【0048】
若干の実施例では、この第三中心線226の接線方向と案内本体21の軸方向との間の夾角が流入側から流出側への方向において徐々に低減することで、第三案内セグメント225は流入側を向く一方の側が第二凸面227となり、流入側に背を向ける他方の側が第二凹面228となり、そして、加熱手段30と案内羽根22との間の隙間において、水流は第二凹面228が所在する一側から第二凸面227が所在する他方の側へ流れる第三旋回流をも成す。第二凹面228と第二凸面227は第三案内セグメント225における水流を案内し互いに背を向ける二つの側面である。
【0049】
第三案内セグメント225の伸び方向によれば、水流がおおよそ第二予定角度の旋回方向に流出側から流出しインペラに入るように調節することにもなり、即ち、第三中心線226の流出側に近い端点での接線方向と案内本体21の軸方向との間の夾角が第二予定角度とされ、この第二予定角度はインペラの羽根のねじれ角にほぼ相当することで、水流がインペラに入りやすく、水流の水力損失が小さくなる。
【0050】
そのうち、インペラの羽根のねじれ角は羽根の形状線の接線とインペラの軸線との間の夾角である。例えば、このねじれ角は30°とされると、第二予定角度も30°とされ、あるいは、第二予定角度はこのねじれ角と一定の偏差角を有してもよい。
【0051】
他の実施例では、第三中心線226の接線方向と案内本体21の軸方向との間の夾角が第二予定角度とされ、即ち、第三中心線226におけるいずれか箇所の接線方向と案内本体21の軸方向との間の夾角がいずれも第二予定角度とされ、この第二予定角度はインペラの羽根のねじれ角にほぼ相当することで、水流がインペラに入る場合の水力損失は小さくなる。
【0052】
任意的には、案内本体21は複数の第一案内セグメント220と複数の第三案内セグメント225とを含んでもよく、第一案内セグメント220と第三案内セグメント225は交互に設けられている。
【0053】
若干の実施例では、第一案内セグメント220と第三案内セグメント225は順次接続され、即ち、第一案内セグメント220の流出側を向く一端が第三案内セグメント225の給水側を向く一端に接続され、第三案内セグメント225の流出側を向く一端が別の第一案内セグメント220の給水側11を向く一端に接続され、第一案内セグメント220と第三案内セグメント225はこの順に順次接続され、また、一つの第一案内セグメント220は案内羽根22の給水側を向く首部とされ、一つの第三案内セグメント225は案内羽根22の流出側を向く尾部とされている。
【0054】
その上に、第二案内セグメント222を案内羽根22の首部とするように第一案内セグメント220に接続させてもよい。
【0055】
他の実施例では、案内本体21が長すぎになる場合、案内羽根22は複数段に分割されて案内本体21に設けられてもよい。例えば、第一案内セグメント220と第三案内セグメント225を互いに間隔をおいながら交互に案内本体21に設けて、水流が間隔をおいた第一案内セグメント220と第三案内セグメント225を順に流れるようになる。
【0056】
本実施例では、案内羽根22は第一案内セグメント220、第二案内セグメント222及び第三案内セグメント225を含み、第二案内セグメント222、第一案内セグメント220及び第三案内セグメント225はこの順に接続されかつ滑らかに連続することで、水流が案内羽根22の各接続箇所を流れる場合に水力が著しく変わることは可能な限り回避され、水流が第二案内セグメント222に対しておおよそ進入角を持たずに第二案内セグメント222に入ってから第一案内セグメント220と第三案内セグメント225を順に流れるようになる。
【0057】
インペラの回転方向は決まっており、即ち、インペラは一種類の回転方向に対応し、例えば時計回り又は反時計回りに回転していることは理解可能であろう。
【0058】
任意的には、案内羽根22の案内本体21に沿う旋回方向はインペラの回転方向と逆である。例えば、案内羽根22の案内本体21に沿う旋回方向は反時計回りとされ、インペラの回転方向は時計回りとされることで、水流は負の予旋回を生じながら、インペラの羽根のねじれ角にほぼ合致する第二予定角度でインペラに入るようになるため、集熱ポンプ100は揚程が著しく向上でき、仕事性能が効果的に向上している。
【0059】
任意的には、案内羽根22の案内本体21に沿う旋回方向はインペラの回転方向と同一であることで、水流は正の予旋回を生じるようになり、案内手段20によれば依然として、水流を介して加熱手段30にある気泡を効果的に持ち去るとともに、加熱手段30による水流に対する熱交換効果を高めることができる。
【0060】
案内手段20は案内本体21の流入側に設けられる第一端部23をさらに含み、第一端部23の径方向寸法が案内本体21から離れる方向において徐々に低減して滑らかに連続し、第一端部23は案内本体21の一端に滑らかに連続して接続されることで、水流が第一端部23及び第一端部23と案内本体21の接続箇所を流れる場合に水力損失が発生することは回避されている。
【0061】
及び/又は、案内手段20は案内本体21の流出側に設けられる第二端部24をさらに含み、第二端部24の径方向寸法が案内本体21から離れる方向において徐々に低減して滑らかに連続し、第二端部24は案内本体21の一端に滑らかに連続して接続されることで、水流が第二端部24及び第二端部24と案内本体21の接続箇所を流れる場合の水力損失は小さくなる。
【0062】
即ち、若干の実施例では、案内本体21の両端の一方にのみ第一端部23又は第二端部24が設けられており、そして、水流が案内手段20の両端の一方を流れる場合、水力損失が小さくなる。案内本体21の両端における第一端部23又は第二端部24が接続されていない他端には錐状部又は角錐部が設けられていてもよく、この錐状部又は角錐部は案内手段20を支持し水流を案内する役目をも果たすことができる。
【0063】
他の実施例では、案内本体21の両端にそれぞれ第一端部23と第二端部24を持たせていることで、水流が案内手段20の両端を流れる場合のいずれにおいても、水力損失が小さくなる。
【0064】
以下、案内手段20に第一端部23と第二端部24を持たせたものを例として、集熱ポンプ100の他の部品について説明する。
【0065】
図2から図7を参照し、集熱ポンプ100は、案内手段の流入側に設けられる入口コネクタ40と、案内手段の流出側に設けられる出口エンドキャップ50とをさらに備える。
【0066】
そのうち、入口コネクタ40は、給水通路43が設けられたコネクタ本体41と、給水通路43内に設けられた第一ホルダ42とを含む。出口エンドキャップ50は、排水通路53が設けられたエンドキャップ本体51と、排水通路53内に設けられた第二ホルダ52とを含み、第一端部23は第一ホルダ42に支持され、第二端部24は第二ホルダ52に支持されることで、案内手段20は固定されている。
【0067】
具体的には、第一ホルダ42は少なくとも二つの第一スポーク420を含み、この少なくとも二つの第一スポーク420は一端を互いに接続させて放射状に広がり、他端をそれぞれコネクタ本体41の内周壁に接続させており、この少なくとも二つの第一スポーク420同士の接続箇所に第一挿通孔421が設けられ、第一端部23に第一固定ピン230が設けられ、第一固定ピン230は第一挿通孔421に挿通されている。水流が第一端部23を流れる場合の水力損失を小さくするように、この第一固定ピン230と第一端部23における他の部位による全体は流線形を呈している。例えば、本実施例では第一ホルダ42は三つの第一スポーク420を含み、この三つの第一スポーク420同士の接続箇所に第一挿通孔421が設けられ、あるいは、この三つの第一スポーク420はいずれも第一挿通孔421を有する挿通リングの外周に接続されている。
【0068】
第二ホルダ52は少なくとも二つの第二スポーク520を含み、この少なくとも二つの第二スポーク520は一端を互いに接続させて放射状に広がり、他端をそれぞれエンドキャップ本体51の内周壁に接続させており、この少なくとも二つの第二スポーク520同士の接続箇所に第二固定ピン521が設けられ、第二端部24に第二挿通孔240が設けられ、第二固定ピン521は第二挿通孔240に挿通されている。
【0069】
任意的には、第一ホルダ42と第二ホルダ52のいずれにも挿通孔を設け、それに応じて第一端部23と第二端部24に固定ピンを設けるようにしてもよい。あるいは、第一ホルダ42と第二ホルダ52のいずれにも固定ピンを設け、それに応じて第一端部23と第二端部24に挿通孔を設けるようにしてもよく、あるいは、第一ホルダ42に固定ピンを設け、第二ホルダ52に挿通孔を設けるようにする。
【0070】
さらに、第一ホルダ42と第二ホルダ52を設けることによって、案内手段20の第一ホルダ42と第二ホルダ52への組付けが非常に簡便になって位置合わせも容易になり、また、案内手段20と加熱手段30との間の隙間が均一になって、加熱手段30にある気泡の除去に役立つ。
【0071】
さらには、図2図3及び図6を合わせて参照し、第一端部23と給水通路43は案内本体21の軸方向での投影が部分的に重なり合うことで、第一重畳領域を成し、この第一重畳領域は第一端部23と給水通路43の投影を含む。給水通路43は第一重畳領域での径方向寸法が流入側から流出側への方向において徐々に増大して滑らかに連続し、即ち、給水通路43は流入側から流出側への方向での径方向寸法が同一位置にある第一端部23の径方向寸法の増加に従って増加することで、給水通路43と第一端部23との間に形成される通路は案内本体21の軸方向の断面積に追跡してほぼ変わらず、それにより、水流通路の面積の変化に起因して水流が給水通路43を流れる場合に流速が変化して気泡が発生することは回避されている。
【0072】
第二端部24と排水通路53は案内本体21の軸方向での投影が部分的に重なり合うことで、第二重畳領域を成し、この第二重畳領域は第二端部24と排水通路53の投影を含む。排水通路53は第二重畳領域での径方向寸法が流入側から流出側への方向において徐々に低減して滑らかに連続し、即ち、排水通路53は流入側から流出側への方向での径方向寸法が同一位置にある第二端部24の径方向寸法の低減に従って低減することで、排水通路53と第二端部24との間に形成される通路は案内本体21の軸方向の断面積に追跡してほぼ変わらず、それにより、水流通路の面積の変化に起因して水流が排水通路53を流れる場合に水力損失が発生することは回避されている。
【0073】
図2を引き続き参照し、加熱手段30は筒状に設けられて案内通路31を有するものであり、入口コネクタ40と出口エンドキャップ50により挟まれて固定されることで、案内通路31を介して給水通路43と排水通路53を連通させ、案内手段20は案内通路31内に位置する。
【0074】
若干の実施例では、加熱手段30の両端はそれぞれ入口コネクタ40と出口エンドキャップ50に固定接続され、そして、加熱手段30は入口コネクタ40と出口エンドキャップ50との間に挟まれるようになる。
【0075】
他の実施例では、集熱ポンプ100はスリーブ10をさらに備え、スリーブ10は加熱手段30の外に嵌設されて出口エンドキャップ50に接続されることで、入口コネクタ40と加熱手段30を出口エンドキャップ50に押し付けて固定するようになり、それにより、集熱ポンプ100における各部品の組立てがより簡便になり、また、スリーブ10により加熱手段30を取り囲むことにより、加熱手段30に直接接触し得ることに起因してやけどをするか加熱手段30等の部品を破損することも防止され、そして、入口コネクタ40、出口エンドキャップ50及びスリーブ10は取り外し可能に接続されることで、集熱ポンプ100の各部品の組立てやメンテナンス及び交換が容易になる。
【0076】
具体的には、図5から図7を参照し、コネクタ本体41は第一チューブ410と、第一チューブ410の外周に設けられる第一接続ベース411とを含み、第一チューブ410に第一封止溝412があり、第一チューブ410は給水通路43を有する。
【0077】
エンドキャップ本体51は第二チューブ510と、第二チューブ510の外周に設けられる第二接続ベース511とを含み、第二チューブ510に第二封止溝512があり、第二チューブ510は排水通路53を有する。
【0078】
第一チューブ410と第二チューブ510はそれぞれ加熱手段30の両端に挿嵌され、加熱手段30は第一接続ベース411と第二接続ベース511との間に挟まれ、第一チューブ410は第一封止溝412に設けられる第一封止部材(図示せず)により加熱手段30の一端に封止嵌合され、第二チューブ510は第二封止溝512に設けられる第二封止部材(図示せず)により加熱手段30の他端に封止嵌合されている。
【0079】
任意的には、第一封止部材と第二封止部材はいずれもシールリングである。
【0080】
図8を参照し、スリーブ10は第三チューブ14、係止板15及び接続板16を含み、係止板15は第三チューブ14の一端の内周壁に接続され、接続板16は第三チューブ14の他端に接続され、そして、加熱手段30が入口コネクタ40と出口エンドキャップ50との間に挟まれている場合、係止板15は第一接続ベース411と位置合わせされて係止され、第三チューブ14は加熱手段30の外に嵌設されながら加熱手段30との間に隙間を有し、接続板16は第二接続ベース511に固定接続されることで、係止板15により入口コネクタ40と加熱手段30を出口エンドキャップ50に押し付けて固定するようになり、加熱手段30と入口コネクタ40、出口エンドキャップ50との間に締結構造を設ける必要がなくなり、加熱手段30、入口コネクタ40及び出口エンドキャップ50の構造が相対的に簡略化し、集熱ポンプ100の組立てがより簡便になる。
【0081】
図5を参照し、第一チューブ410に接続部413がさらに設けられ、接続部413と第一封止溝412はそれぞれ第一接続ベース411の両側に位置し、接続部413は外部管路と接続するために用いられる。この接続部413はネジ構造や係合構造等の速結構造であってもよい。
【0082】
第一接続ベース411には位置合わせ構造例えば位置合わせ溝、位置合わせピン等が設けられてもよく、それにより、スリーブ10との位置合わせや接続が容易になる。第一接続ベース411には位置合わせ構造が設けられてもよく、それにより、加熱手段30との位置合わせや封止嵌合が容易になり、加熱手段30の回転も防止されている。
【0083】
任意的には、加熱手段30は厚膜発熱管、金属発熱管、石英発熱管又は電気抵抗発熱管の一つである。
【0084】
若干の実施例では、加熱手段30は入口コネクタ40と出口エンドキャップ50との間に挟まれて固定されなくてもよい。
【0085】
例えば、スリーブ10の両端をそれぞれ入口コネクタ40と出口エンドキャップ50に接続することで、案内手段20と加熱手段30を封入する。あるいは、入口コネクタ40と出口エンドキャップ50の一方をスリーブ10と一体構造にし、他方をスリーブ10に接続することで、案内手段20と加熱手段30を封入するようにしてもよい。
【0086】
例えば、加熱手段30は加熱コイルであり、加熱コイルは複数層の環として積層されながら案内手段20の外側を囲むようにスリーブ10内に封入されている。水流が流入側からスリーブ10のキャビティに入って、案内手段20により案内されながら加熱手段30により加熱されて昇温してから、流出側より流出する。あるいは、加熱手段30は複数枚の加熱板からなり、複数枚の加熱板が案内手段20を囲むように均一に分布されてスリーブ10内に封入されている。
【0087】
いずれの場合でも、水流は上記加熱手段30と案内羽根22との間の隙間において第二旋回流を成すことができ、この第二旋回流は加熱手段30の表面を旋回することで、加熱手段30の表面に付着した気泡を持ち去り、加熱手段30が空だきしてしまうことは回避されている。
【0088】
具体的には、図1図2を参照し、集熱ポンプ100はポンプケース60、インペラ70及び駆動モータ80をさらに備え、ポンプケース60は案内手段20の流出側に設けられ、ポンピング通路61を有する。具体的には、ポンプケース60は出口エンドキャップ50に接続され、ポンピング通路61は排水通路53へ連通し、インペラ70はポンピング通路61に設けられ、駆動モータ80はポンプケース60の外に位置しインペラ70を回転させるように駆動するようになり、そのうち、インペラ70の回転方向と案内羽根22の旋回方向が互いに逆向きであり、そして、水流が案内手段20に沿って負の予旋回を生じ、集熱ポンプ100の揚程の増加に役立つ。
【0089】
別の実施例では、インペラ70の回転方向と案内羽根22の旋回方向が同一である。
【0090】
本願は、上記のような集熱ポンプ100を備える家庭電器(図示せず)をさらに提供する。
【0091】
当該家庭電器は例えば食器洗い機や洗濯機であるが、他の種類の家庭用水洗機器であってもよい。
【0092】
例えば、当該家庭電器は食器洗い機である。当該食器洗い機は機器本体と、機器本体内に設けられ水を加熱するための集熱ポンプ100とを備え、当該食器洗い機を使用する場合、集熱ポンプ100により洗浄室へ温水を吐出することは可能である。
【0093】
従来技術の場合とは異なり、本願は集熱ポンプ及び加熱装置を開示する。特定構造の案内手段を設けることによって、加熱手段と案内羽根との間の隙間において第二旋回流を成し、そして、第二旋回流は加熱手段の表面を旋回することで、加熱手段の表面に集まった気泡は第二旋回流の作用で持ち出されるようになり、それにより、気泡が加熱手段の表面に滞在しにくくなり、加熱手段が空だきしてしまうことは回避されている。
【0094】
上記は本願の実施例に過ぎず、それによって本願の特許範囲を制限するわけではなく、本願の明細書及び図面に基づいてなされた等価構造又はフローの等価変換、あるいは、直接又は間接的に他の関連技術分野に適用したものは、いずれも本願の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0095】
10 スリーブ
14 第三チューブ
15 係止板
16 接続板
20 案内手段
21 案内本体
22 案内羽根
23 第一端部
24 第二端部
30 加熱手段
31 案内通路
40 入口コネクタ
41 コネクタ本体
42 第一ホルダ
43 給水通路
50 出口エンドキャップ
51 エンドキャップ本体
52 第二ホルダ
53 排水通路
60 ポンプケース
61 ポンピング通路
70 インペラ
80 駆動モータ
100 集熱ポンプ
220 第一案内セグメント
221 第一中心線
222 第二案内セグメント
223 第一凹面
224 第一凸面
225 第三案内セグメント
226 第三中心線
227 第二凸面
228 第二凹面
229 第二中心線
410 第一チューブ
411 第一接続ベース
510 第二チューブ
511 第二接続ベース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】