(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-25
(54)【発明の名称】コーヒー豆を焙煎するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A23F 5/04 20060101AFI20220715BHJP
F26B 3/347 20060101ALI20220715BHJP
【FI】
A23F5/04
F26B3/347
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021569332
(86)(22)【出願日】2020-05-22
(85)【翻訳文提出日】2021-11-29
(86)【国際出願番号】 US2020034398
(87)【国際公開番号】W WO2020237220
(87)【国際公開日】2020-11-26
(32)【優先日】2019-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521508313
【氏名又は名称】ディヴァーシファイド レーザー テクノロジーズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】ファブレッティ ジェイアール
(72)【発明者】
【氏名】プレイル スコット
【テーマコード(参考)】
3L113
4B027
【Fターム(参考)】
3L113AA09
3L113AC13
3L113AC67
3L113BA22
3L113CB08
3L113CB29
3L113DA24
4B027FB21
4B027FC10
4B027FQ02
4B027FR05
4B027FR06
4B027FR12
4B027FR13
4B027FR20
(57)【要約】
物体を加熱するためのシステムは、電磁放射線を放出する電磁放射源、第1のステージ、第2のステージ、及び第3のステージを含む。物体は第1のステージに置かれ、第1のステージでは、電磁放射線が当たることによって物体を加熱する。次に、物体は、冷却液が流れる第2のステージに輸送される。物体は、電磁放射線が当たった後、第2のステージを通って移動して冷却される。空気及び第1のステージで物体に当たる電磁放射線によって生成されたいずれかの粒子状物質は第3のステージに輸送される。第3のステージでは、電磁放射線を使用して粒子状物質の一部を焼却する。第3のステージの空気はフィルタを介して第3のステージから排出される。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体を加熱するためのシステムであって、
電磁放射線を放出するように構成される電磁放射源と、
標的領域を含む第1のステージであって、前記放出された電磁放射線の少なくとも第1の部分が前記第1のステージに向けられ、前記第1のステージが前記物体及び前記電磁放射線の第1の部分を前記標的領域に向けるように構成されることにより、前記放出された電磁放射線の前記第1の部分の少なくとも一部が前記物体に当たることによって、前記物体を加熱し、粒子状物質を生成する、前記第1のステージと、
冷却液が流れる第2のステージであって、前記物体が、前記放出された電磁放射線が当たった後、前記第2のステージを通って移動するように構成されることによって、前記物体を冷却する、前記第2のステージと、
前記第1のステージに流体結合された第3のステージであって、空気及び前記生成された粒子状物質が前記第1のステージから前記第3のステージに流れ、前記放出された放射線の少なくとも第2の部分が前記第3のステージに向けられることにより、前記放出された電磁放射線の前記第2の部分の少なくとも一部が前記粒子状物質に当たることによって、前記粒子状物質の少なくとも一部を焼却し、前記第3のステージはフィルタを含み、前記第3のステージは前記第3のステージの前記空気を、前記フィルタを通すように向けて通気口から出すように構成される、前記第3のステージと
を備える、前記システム。
【請求項2】
前記物体は1つ以上のコーヒー豆であり、前記第1のステージで前記1つ以上のコーヒー豆に当たる前記電磁放射線は、前記1つ以上のコーヒー豆を焙煎するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のステージは、回転ハウジングの内面の周りに円周方向に分布する複数の内向きに延びるフィンを含む前記回転ハウジングを有する焙煎チャンバーであり、前記複数のフィンのそれぞれは、前記ハウジングの前記内面上の各々の点から内向きに延びる、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記複数の内向きに延びるフィンのそれぞれは、前記ハウジングの中心点を前記ハウジングの前記内面上の前記各々の点に接続する半径方向軸に対して角度が付けられる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記複数の内向きに延びるフィンのそれぞれは、前記ハウジングが回転するとき、前記物体を一定時間保持するように構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
重力が、前記ハウジングが回転するとき、前記物体を、前記複数の内向きに延びるフィンの第1のフィンから前記複数の内向きに延びるフィンの第2のフィンに移動させる、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記物体は前記ハウジングの内周の一部分の周りを円周方向に移動する、請求項3に記載のシステム。
【請求項8】
前記標的領域が前記ハウジングの前記内周の一部分であることにより、前記複数の内向きに延びるフィンのそれぞれは、前記ハウジングが回転するとき、前記標的領域内に一定間隔で配置される、請求項3に記載のシステム。
【請求項9】
前記物体は、前記ハウジングが回転するとき、前記複数の内向きに延びるフィンのそれぞれから、前記複数の内向きに延びるフィンの次の1つに移動させられ、その結果、前記物体は、実質的に、前記ハウジングの前記標的領域内に常に配置される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1のステージが前記放出された電磁放射線の前記第1の部分を前記標的領域に向けるように構成される1つ以上の光学構成要素を含むことにより、前記放出された電磁放射線の前記第1の部分の少なくとも一部は、前記物体が前記標的領域に配置されるとき、前記物体に当たる、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記標的領域は、前記回転ハウジングの前記内周の少なくとも25%に及ぶ、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1のステージは、前記回転ハウジングの回転軸に沿って位置付けられる軸方向に延びる光学アームをさらに含み、前記光学アームは、前記放出された電磁放射線の前記第1の部分を、前記ハウジングの前記内面に沿って円周方向に分布する前記複数の内向きに延びるフィンの少なくとも一部に向けるように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項13】
前記光学アームは、前記放出された電磁放射線の前記第1の部分を、前記回転ハウジングの前記内周の一部分の周りに向けるように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記光学アームは、前記放出された電磁放射線の前記第1の部分を前記標的領域に向けるように構成される1つ以上の光学構成要素を含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項15】
前記1つ以上の光学構成要素は、
(i)2つの反照検流計、(ii)4つの反照検流計、(iii)2つのミラー及び2つの発散レンズ、(iv)2つのミラー及び1つの発散レンズ、(v)1つの検流計ミラー及び1つの走査レンズ、または(vi)ミラー、レンズ、または反照検流計の適切な組み合わせ
を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1のステージは、
前記物体を監視し、前記物体が加熱されている時を検出するように構成される、複数のセンサ
を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記第2のステージは、ハウジング内に位置付けられる回転ヘリカルブレードを含むスクリューコンベヤであり、前記回転ヘリカルブレードは、前記物体を前記ハウジングの入口から前記ハウジングの出口まで螺旋状経路で移動させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記スクリューコンベヤは、前記冷却液が流れる流路を含み、前記流路を通る前記冷却液の流れは、前記スクリューコンベヤが前記物体を前記ハウジングを通して移動させるとき、前記物体を冷却するように構成される、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記流路は、前記ハウジング内に位置付けられる1つ以上のパイプまたはチューブによって形成される、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記流路は、前記物体の前記螺旋状経路にほぼ一致するような螺旋状流路である、請求項17に記載のシステム。
【請求項21】
前記冷却液は冷媒である、請求項18に記載のシステム。
【請求項22】
前記第3のステージは、ほぼ気密のハウジングを含み、
前記放出された電磁放射線の前記第2の部分が前記ハウジング内を伝播して、前記ハウジング内に閉じ込められるように、前記ハウジングの内部の少なくとも一部分が反射する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項23】
前記第1のステージからの空気及び生成された粒子状物質が前記ハウジングの前記内部に輸送され、
前記放出された電磁放射線の前記第2の部分が前記ハウジング内を伝播して前記粒子状物質に接触することによって、前記粒子状物質の少なくとも一部分を焼却する、
請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記第3のステージは、前記粒子状物質の前記少なくとも一部分の前記焼却後に、フィルタを通して前記ハウジング内の前記空気を前記ハウジングの外に排出するように構成される、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記粒子状物質は、少なくとも、煙またはコーヒー豆のチャフを含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項26】
(i)前記電磁放射源によって放出された前記電磁放射線の一部分を受け、
(ii)前記放出された電磁放射線の前記一部分を受けたことに応答して、電力を生成する
ように構成される太陽光発電ユニットをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項27】
前記太陽光発電ユニットは、発散レンズ、半導体膜、及び前記半導体膜に電気的に接続された一対の電気接点を含み、前記発散レンズは、前記一対の電気接点間に電圧が形成されるように、前記電磁放射線を受けた部分を前記半導体膜に向けるように構成される、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記第2のステージに流体結合された冷却システムをさらに備え、前記冷却システムは、前記第2のステージを通って流れる前記冷却液を提供するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項29】
前記冷却システムは吸収冷却器である、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
コーヒー豆を調合する方法であって、
1つ以上のコーヒー豆を焙煎チャンバーに入れることであって、前記焙煎チャンバーは、回転ハウジングが回転するとき、前記コーヒー豆を運ぶように構成される複数の内向きに延びるフィンを有する前記回転ハウジングを含む、前記入れることと、
前記ハウジングが回転している間、1つ以上の電磁放射源を使用して、(i)前記コーヒー豆、(ii)前記回転ハウジングの内部、または(iii)(i)もしくは(ii)の両方に照射することと、
前記照射後、前記コーヒー豆を冷却容器に移動させることと、
一定時間にわたって、前記コーヒー豆を前記冷却容器を通るように移動させ、前記コーヒー豆を冷却することと
を含む、前記方法。
【請求項31】
請求項30に記載の方法によって調合されたコーヒー豆。
【請求項32】
請求項30に記載の方法によって調合された1つ以上のコーヒー豆を使用するコーヒー飲料またはコーヒー製品。
【請求項33】
ブリュードコーヒーである、請求項32に記載のコーヒー飲料またはコーヒー製品。
【請求項34】
1つ以上のコーヒー豆を焙煎チャンバーに入れるステップであって、前記焙煎チャンバーは、回転ハウジングが回転するとき、前記コーヒー豆を運ぶように構成される複数の内向きに延びるフィンを含む前記回転ハウジングを有する、前記入れるステップと、
前記ハウジングが回転している間、1つ以上の電磁放射源を使用して、(i)前記コーヒー豆、(ii)前記回転ハウジングの内部、または(iii)(i)もしくは(ii)の両方に照射するステップと、
前記照射後、前記コーヒー豆を冷却容器に移動させるステップと、
一定時間にわたって、前記コーヒー豆を前記冷却容器を通るように移動させ、前記コーヒー豆を冷却するステップと
を含むプロセスによって調合された、コーヒー豆。
【請求項35】
1つ以上のコーヒー豆を焙煎チャンバーに入れるステップであって、前記焙煎チャンバーは、回転ハウジングが回転するとき、前記コーヒー豆を運ぶように構成される複数の内向きに延びるフィンを有する前記回転ハウジングを含む、前記入れるステップと、
前記ハウジングが回転している間、1つ以上の電磁放射源を使用して、(i)前記コーヒー豆、(ii)前記回転ハウジングの内部、または(iii)(i)もしくは(ii)の両方に照射するステップと、
前記照射後、前記コーヒー豆を冷却容器に移動させるステップと、
一定時間にわたって、前記コーヒー豆を前記冷却容器を通るように移動させ、前記コーヒー豆を冷却するステップと、
前記コーヒー豆を使用して、コーヒー飲料またはコーヒー製品を調合するステップと
を含むプロセスによって調合された、コーヒー飲料またはコーヒー製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2019年5月22日出願の「SYSTEM AND METHODS FOR ROASTING COFFEE BEANS」と題する、米国仮特許出願第62/851,458号の利益及びそれに対する優先権を主張するものであり、当該特許文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本開示は、概して、コーヒー豆の焙煎システムに関する。より具体的には、本開示の態様は、電磁放射線を使用して、コーヒー豆を焙煎するシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
背景
コーヒー豆を適切に焙煎及び硬化することは、長く困難なプロセスとなり得る。コーヒー豆を正しく焙煎及び硬化することを確実にするために、プロセス全体で様々なパラメータを制御する必要がある。コーヒー豆を焙煎及び硬化するための現在のシステムは、多くの場合、コーヒー豆を正確に焙煎及び硬化し、プロセスを監視するのに困難が生じる。
【0004】
したがって、コーヒー豆をより正しく及び正確に焙煎及び硬化するシステムの改良が必要である。
【発明の概要】
【0005】
概要
本開示のいくつかの態様に従って、物体を加熱するためのシステムは、電磁放射線を放出するように構成される電磁放射源と、標的領域を含む第1のステージであって、放出された電磁放射線の少なくとも第1の部分が第1のステージに向けられ、第1のステージが物体及び電磁放射線の第1の部分を標的領域に向けるように構成されることにより、放出された電磁放射線の第1の部分の少なくとも一部が物体に当たることによって、物体を加熱し、粒子状物質を生成する、第1のステージと、冷却液が流れる第2のステージであって、物体が、放出された電磁放射線が当たった後、第2のステージを通って移動するように構成されることによって、物体を冷却する、第2のステージと、第1のステージに流体結合された第3のステージであって、空気及び生成された粒子状物質が第1のステージから第3のステージに流れ、放出された放射線の少なくとも第2の部分が第3のステージに向けられることにより、放出された電磁放射線の第2の部分の少なくとも一部が粒子状物質に当たることによって、粒子状物質の少なくとも一部を焼却し、第3のステージはフィルタを含み、第3のステージは第3のステージの空気を、フィルタを通すように向けて通気口から出すように構成される、第3のステージと、を備える。
【0006】
本開示のいくつかの態様に従って、コーヒー豆を調合する方法は、1つ以上のコーヒー豆を焙煎チャンバーに入れることであって、焙煎チャンバーは、回転ハウジングが回転するとき、コーヒー豆を運ぶように構成される複数の内向きに延びるフィンを有する回転ハウジングを含む、入れることと、ハウジングが回転している間、1つ以上の電磁放射源を使用して、(i)コーヒー豆、(ii)回転ハウジングの内部、または(iii)(i)もしくは(ii)の両方に照射することと、照射後、コーヒー豆を冷却容器に移動させることと、一定時間にわたって、コーヒー豆を冷却容器を通るように移動させ、コーヒー豆を冷却することと、を含む。
【0007】
本開示のいくつかの態様に従って、コーヒー豆は、1つ以上のコーヒー豆を焙煎チャンバーに入れるステップであって、焙煎チャンバーは、回転ハウジングが回転するとき、コーヒー豆を運ぶように構成される複数の内向きに延びるフィンを含む回転ハウジングを有する、入れるステップと、ハウジングが回転している間、1つ以上の電磁放射源を使用して、(i)コーヒー豆、(ii)回転ハウジングの内部、または(iii)(i)もしくは(ii)の両方に照射するステップと、照射後、コーヒー豆を冷却容器に移動させるステップと、一定時間にわたって、コーヒー豆を冷却容器を通るように移動させ、コーヒー豆を冷却するステップと、を含むプロセスによって調合される。
【0008】
本開示のいくつかの態様に従って、コーヒー飲料またはコーヒー製品は、1つ以上のコーヒー豆を焙煎チャンバーに入れるステップであって、焙煎チャンバーは、回転ハウジングが回転するとき、コーヒー豆を運ぶように構成される複数の内向きに延びるフィンを有する回転ハウジングを含む、入れるステップと、ハウジングが回転している間、1つ以上の電磁放射源を使用して、(i)コーヒー豆、(ii)回転ハウジングの内部、または(iii)(i)もしくは(ii)の両方に照射するステップと、照射後、コーヒー豆を冷却容器に移動させるステップと、一定時間にわたって、コーヒー豆を冷却容器を通るように移動させ、コーヒー豆を冷却するステップと、コーヒー豆を使用して、コーヒー飲料またはコーヒー製品を調合するステップと、を含むプロセスによって調合される。
【0009】
上記の概要は、本開示の各実施態様または全ての態様を表すことを意図するものではない。本開示の追加の特徴及び利点は、以下に記載される発明を実施するための形態及び図から明らかである。
【0010】
本開示は、添付の図面を参照するとともに、例示的な実施態様の以下の説明からより良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】本開示の態様による、コーヒー豆を焙煎するためのシステムの図である。
【
図1B】本開示の態様による、
図1Aのシステムの追加図である。
【
図2】
図2Aは、本開示の態様による、
図1Aのシステムの焙煎チャンバーの端部断面図である。
図2Bは、本開示の態様による、
図2Aの焙煎チャンバーの斜視断面図である。
【
図3A】本開示の態様による、
図1Aの焙煎チャンバーの光学アームの第1の実施態様の上面断面図である。
【
図3B】本開示の態様による、
図1Aの焙煎チャンバーの光学アームの第2の実施態様の上面断面図である。
【
図3C】本開示の態様による、
図1Aの焙煎チャンバーの光学アームの第3の実施態様の上面断面図である。
【
図3D】本開示の態様による、
図1Aの焙煎チャンバーの光学アームの第4の実施態様の上面断面図である。
【
図3E】本開示の態様による、
図1Aの焙煎チャンバーの光学アームの第5の実施態様の上面断面図である。
【
図3F】本開示の態様による、
図1Aのシステムと共に使用するためのレーザーの実施態様の上面断面図である。
【
図4A】本開示の態様による、
図1Aのシステムと共に使用するための冷却容器の第1の実施態様の斜視断面図である。
【
図4B】本開示の態様による、
図4Aの冷却容器の第1の実施態様の端部断面図である。
【
図5A】本開示の態様による、
図1Aのシステムと共に使用するための冷却システムの図である。
【
図5B】本開示の態様による、
図5Aの冷却システムと共に使用するためのジェネレータの前面断面図である。
【
図5C】本開示の態様による、
図5Bのジェネレータの斜視図である。
【
図6A】本開示の態様による、
図1Aのシステムと共に使用するための冷却容器の第2の実施態様の斜視図である。
【
図6B】本開示の態様による、
図6Aの冷却容器の斜視断面図である。
【
図7A】本開示の態様による、
図1Aのシステムと共に使用するための焼却容器の図である。
【
図7B】本開示の態様による、
図7Aの焼却容器の追加図である。
【
図8】本開示の態様による、
図1Aのシステムと共に使用するための太陽光発電ユニットの図である。
【0012】
本開示は様々な修正及び代替形態が可能であるが、特定の実施態様を、図面に例として示し、本明細書に詳細に説明する。しかしながら、本開示は、開示される特定の形態に限定されることを意図するものではないことを理解されたい。むしろ、本開示は、添付の特許請求の範囲によって定義された本開示の主旨及び範囲内に含まれる全ての修正、均等物、及び代替物を包含するものである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
詳細な説明
本開示は多くの異なる形態が可能であるが、図面に示され、本開示の例示的な実施態様でより詳細に本明細書に説明され、本開示が本開示の原理の例として見なすべきであり、本開示の広義の態様を図示の実施態様に限定することを意図するものではないことを理解されたい。代表的な実施態様が図面に示され、詳細に本明細書に説明される。本開示は、本開示の原理の例または例示であり、本開示の広義の態様を示される実施形態に限定することを意図するものではない。その範囲で、例えば、要約、発明の概要、及び発明を実施するための形態のセクションに開示されているが、特許請求の範囲に明示的に記載されていない要素及び制限は、黙示的に、推論等によって、単独でまたは集合的に、特許請求の範囲に組み込むべきではない。本明細書の詳細な説明の目的のために、特に断りのない限り、単数形は複数形を含み、逆もまた同様である。単語「含む(including)」は「限定ではないが、~を含む(including without limitation)」という意味である。さらに、「約」、「ほとんど」、「実質的に」、「およそ」等の近似語は、本明細書では、例えば、「~において」、「~に近い」、もしくは「ほぼ~において」、もしくは「~の3~5%以内」、「許容可能な製造公差内」、またはそれらの論理的な組み合わせのいずれかを意味するように使用できる。
【0014】
図1A及び
図1Bは、コーヒー豆を焙煎及び冷却するためのシステム10を示す。いくつかの実施態様では、システム10は、大豆、インゲン豆、ひよこ豆等の他の種類の豆、または、概して、ナッツ、穀物等のいずれかの種類の食品の焙煎及び冷却にも使用できる。システム10は、さらに、食品以外の物体を焙煎及び冷却するためにも使用できる。説明は、概して、システムの構造及び機能を説明するとき、本明細書では、コーヒー豆を指すが、説明の内容は、概して、システムを使用して焙煎及び冷却できるいずれかの種類の物体を指す。概して、システム10は3つのステージを含む。第1のステージでは、コーヒー豆が焙煎される。第2のステージでは、コーヒー豆は焙煎された後、冷却及び硬化する。第3のステージでは、第1のステージ及び/または第2のステージ中に生成された粒子状物質を焼却する。
【0015】
第1のステージは、概して焙煎プロセス中にコーヒー豆が入れられる密閉容器である焙煎チャンバー100を含む。様々な異なる構成要素または機構を使用して、豆を焙煎できる。図示の実施態様では、レーザーを使用して豆を焙煎する。第2のステージは冷却容器200を含む。冷却容器200は、焙煎後に豆を冷却及び硬化するように構成される。冷却容器200内の温度、圧力、及び湿度を厳密に制御して、硬化速度を制御し、冷却プロファイルを最適化できる。概して、冷却容器200は、従来のシステムよりもかなり速く豆を冷却するように構成され、これにより、豆の焙煎が速く終了し、焙煎後にフレーバーが固定される。第3のステージは焼却容器300を含む。焙煎プロセス中に、チャフ、煙等の様々な種類の粒子状物質が生成される可能性がある。焙煎チャンバー100からの空気及び粒子状物質は焼却容器300に排出でき、焼却容器300では、粒子状物質のかなりの部分(ただし、全部ではない)を焼却できる。レーザーは、粒子状物質を焼却するために焼却容器300内で使用できる。焼却後、焼却容器300からの空気は、スクラブボックス308を通して大気に排出できる。
【0016】
図1Aに示されるように、システム10はハウジング12を含み、ハウジング12には、焙煎チャンバー100、冷却容器200、及び焼却容器300が配置される。ハウジング12は、豆が挿入される入口14Aと、焙煎及び冷却された豆を受ける出口14Bとを含み得る。いくつかの実施態様では、システム10は概して重力送り式であり、豆は重力の影響を受けて入口14Aから出口14Bに移動する。これらの実施態様では、豆はハウジング12の入口14Aを通って焙煎チャンバー100に落下し、焙煎チャンバー100から冷却容器200に落下し、冷却容器200からハウジング12の出口14Bを通って落下する。
【0017】
図1Bに示されるように、システム10は、また、焙煎チャンバー100及び焼却容器300の両方と共に使用できるレーザー16を含む。いくつかの実施態様では、レーザー16はCO
2(二酸化炭素)レーザーである。レーザー16はパルスレーザーであり得る。様々な光学構成要素を使用して、レーザー16によって放出された電磁放射線を焙煎チャンバー100及び焼却容器300に向けることができる。1つ以上の偏光子/減衰器18を使用して、必要に応じて、放出された電磁放射線の偏光及び強度を調整できる。ビームスプリッタ20を電磁放射線の経路に設置して、電磁放射線の2つの別個のビームを生成できる。電磁放射線の新しい第1のビーム17Aは焙煎チャンバー100に向かって伝播する一方、電磁放射線の新しい第2のビーム17Bは焼却容器300に向かって伝播する。ビームエキスパンダ22を使用して、焙煎チャンバー100に向かって伝播するビーム17Aのビーム幅を調整できる。システムの設計または構成に応じて、ミラー24を使用して、焼却容器300に向かって伝播する電磁放射線のビーム17Bを向け直すことができる。コリメート光学系302を使用して、電磁放射線の第2のビーム17Bを平行化できる。図示の実施態様では、コリメート光学系302は焼却容器300の内側に位置付けられる。他の実施態様では、コリメート光学系302は焼却容器300の外側に位置付けられる。
図1Bに示されるように、焙煎チャンバーは、ビーム17Aが伝播する光学アーム104を含み得る。光学アーム104は、ビーム17Aを、光学アーム104から、ビームを焙煎するための焙煎チャンバー100(豆が配置される)の内部空洞に向けるために使用される光学構成要素106A、106Bを含み得る。
図1Bは、また、焼却容器300からの空気が大気に放出される前に通過するスクラブボックス308を示す。
【0018】
焙煎プロセス中に、コーヒー豆は、焙煎チャンバー100の内部を伝播する電磁放射線からエネルギーを吸収する。この吸収は、電磁放射線が光学アーム104から放出されるとき、電磁放射線とコーヒー豆との間の直接接触から生じ得る。また、その吸収は、電磁放射線が焙煎チャンバー100の内部の表面で反射するとき、電磁放射線とコーヒー豆との間の接触から生じ得る。いくつかの実施態様では、コーヒー豆は、また、電磁放射線による焙煎チャンバー100の一般的な加熱によって生じる熱エネルギーを吸収する。必要に応じて、ビーム強度、ビーム形状、ビームプロファイル等を含む電磁放射線の様々な特性を修正できる。
【0019】
システム10は、また、二酸化炭素(CO2)貯蔵容器25を含む。コーヒー豆の焙煎中及び焙煎後、コーヒー豆はCO2を放出する。このCO2放出は、コーヒー豆が最終的な焙煎状態に移行するにつれて、焙煎プロセスの結果としてコーヒー豆が受ける分子変化に起因する。放出されたCO2がCO2貯蔵容器25に貯蔵できるため、放出されたCO2は、コーヒーまたは他の製品の梱包等の様々な目的のために後で使用できる。貯蔵されたCO2は、豆または他の製品の鮮度を維持するために使用できる不活性ガスであり、その目的で使用される窒素タンク及び発生システムの代わりに使用できる。いくつかの実施態様では、CO2貯蔵容器25が冷却容器200に接続されるため、貯蔵されたCO2を使用して、焙煎されたコーヒー豆の冷却を補助できる。
【0020】
ここで、
図2A及び
図2Bを参照すると、いくつかの実施態様では、焙煎チャンバー100はコーヒー豆を入れることができる回転ドラムである。
図2Aは焙煎チャンバー100の端面図を示す一方、
図2Bは焙煎チャンバー100の斜視図である。焙煎チャンバー100は、内部空洞103を画定するほぼ円筒状のハウジング102を含む。軸方向に延びる光学アーム104は内部空洞103内に配置される。本明細書でより詳細に説明されるように、光学アーム104は、電磁放射線を光学アームから、ハウジング102の内部及び/またはハウジング102の内面上の標的領域に向けるために使用されるいくつかの光学構成要素(
図1Bに示される光学構成要素106A、106B等)を含む。
【0021】
図示の実施態様では、焙煎チャンバー100は反時計回りに回転する。焙煎チャンバー100は、焙煎チャンバー100の回転中にコーヒー豆を標的領域に維持するのを補助する複数のフィン108を含む。複数のフィン108はハウジング102の内面の周りに円周方向に分布する。複数のフィン108のそれぞれはハウジング102の内面上の各々の点から内向きに延び、各々の点をハウジング102の中心軸に接続するハウジング102の内面に垂直な軸に対して角度を付けることができる。焙煎チャンバー100が回転するとき、フィン108はコーヒー豆110を保持し、コーヒー豆110を上向きに運ぶ。重力によってコーヒー豆110がフィン108から落下され、ハウジング102の底部に戻るまで、コーヒー豆110は上向きに運ばれる。そこに到達すると、焙煎チャンバー100が回転するとき、再び、フィン108によってコーヒー豆110を上向きに運ぶことができる。
【0022】
焙煎チャンバー100が回転するとき、フィン108は、概して、光学アーム104からの電磁放射線が向けられる標的領域内にコーヒー豆110を維持する。フィン108の角度及び焙煎チャンバー100の回転速度によって、重力が摩擦及び/または他の力を克服し、コーヒー豆110をフィン108から落下させるまで、フィン108がコーヒー豆110をどれほど長く上向きに運ぶかを制御する。したがって、フィン108の角度及び焙煎チャンバー100の回転速度は、コーヒー豆110がフィン108から落下する前に所望の時間で標的領域内にとどまるように選択される。したがって、焙煎チャンバー100の物理的構造は、焙煎プロセスを正確に制御するように設計されている。いくつかの実施態様では、フィンの角度は、法線に対して約0°~約30°である。いくつかの実施態様では、焙煎チャンバー100は、約5回転/分(RPM)~約30RPMの速度で回転する。いくつかの実施態様では、焙煎チャンバー100は、約170度~約195度の温度に豆を焙煎するように構成される。焙煎チャンバー100自体を加圧できる。
【0023】
図2Aに示されるように、光学アーム104から放出される電磁放射線は、電磁放射線112A、112Bの異なる2つの錐体として放出され得る。放出された電磁放射線錐体112Aは下向きであり、放出された電磁放射線錐体112Bは右向きである。
図1Aは焙煎チャンバー100及び光学アーム104の端面図であり、電磁放射線112A、112Bの2つの放出されたビームは、また、焙煎チャンバー100及び光学アーム104の軸方向距離に沿ってページ内に延びる。いくつかの実施態様では、電磁放射線112A、112Bの放出されたビームは、この方向(ページの内側及び外側に)で前後に走査される。他の実施態様では、電磁放射線112A、112Bの放出されたビームは、ドラムの軸方向の長さに沿って一定距離を常に占める。
【0024】
第1のステージは、焙煎プロセスを監視及び追跡するために、焙煎チャンバー100内にいくつかのセンサまたは検出器を含み得る。これらのセンサ及び/または検出器は、湿度、CO2含有量、酸性度、焙煎チャンバー100のハウジング102の外側の周囲温度、焙煎チャンバー100のハウジング102内の内部温度、または焙煎チャンバー100内のコーヒー豆の量/体積/重量を監視するように構成できる。センサ及び/または検出器は、また、焙煎チャンバー100内の音を監視及び記録し、標準画像または熱画像をキャプチャし、または他の適切な機能を行うように構成できる。これらのパラメータは、焙煎の進行状況を監視するために定量化される。必要に応じて、電磁放射線の位置及びサイズを調整して、最適な焙煎を確実にできる。いくつかの実施態様では、焙煎チャンバー100は、それに取り付けられた1つ以上のレーザーダイオードモジュールを含む。レーザーダイオードモジュールを使用して、焙煎チャンバー100をさらに照射して、ドラムの内部温度を制御するのを助ける。レーザーダイオードモジュールは、アレイ、グリッド等のいずれかの所望の構成で配置できる。
【0025】
図示の実施態様では、
図2A及び
図2Bは、およそ3時の位置及び6時の位置で放出されている電磁放射線を示す。しかしながら、光学アーム104は、焙煎チャンバー100のハウジング102内のいずれかの場所で電磁放射線を放出させるように構成できる。電磁放射線は、光学アーム104の円周の周囲の全ての場所で、光学アーム104の円周の周囲の単一の場所だけで放出し得る。さらに、電磁放射線は、ハウジング102内の光学アーム104の長手方向の全長に沿って放出できる、または光学アーム104の長手方向の長さに沿った選択された場所だけで放出できる。
【0026】
図3Aは光学アーム104の第1の実施態様を示す。
図3Aは、光学アーム104の上部断面と、焙煎チャンバー100のハウジング102の一部分とを示す。本実施態様における光学アーム104は、ビームスプリッタ120及びミラー122を含む。ビームスプリッタ120は、ビームスプリッタ120の組み合わせに入射する電磁放射線の一部分が、窓124Aを通して光学アーム104から半径方向外向きに反射するように、部分的に反射する。ビームスプリッタ120は、自然に部分的に反射する材料で作られ得る、または部分的に透明な材料で光学的にコーティングされたほぼ透明な基板で作られ得る。入射電磁放射線の残りの部分は、ビームスプリッタ120を通ってミラー122に伝達される。ミラー122は、この残りの電磁放射線を、窓124Bを通して光学アーム104から半径方向外向きに反射する。したがって、焙煎チャンバー100に伝達された電磁放射線はハウジング102の内面に向かって反射し、ハウジング102の内面上の広い領域に照射する。
【0027】
図3Aの実施態様では、光学アーム104に入る電磁放射線のビームは、概して、平行光線から形成される比較的広いビーム幅を有する(例えば、電磁放射線は平行化される)。ビームスプリッタ120及びミラー122は電磁放射線に対して一定角度に位置付けられ、ひいては、ビームスプリッタ120及びミラー122で反射する電磁放射線は、ビームスプリッタ120及びミラー122で反射するときに発散する。したがって、電磁放射線は、標的領域に向けられる2つの電磁放射線の錐体を形成する。いくつかの実施態様では、ビームスプリッタ120及びミラー122の一方または両方は検流計に取り付けされ得、これにより、ビームスプリッタ120及びミラー122の正確な物理的制御が可能になる。
【0028】
図3Bは光学アーム104のさらなる実施態様を示す。本実施態様では、光学アーム104は、
図3Aと同様に、ビームスプリッタ130及びミラー132を含む。しかしながら、
図3Bの実施態様はさらに2つの発散レンズ134A、134Bを含み、光学アーム104に入る電磁放射線は
図3Aの実施態様と比較して比較的狭いビーム幅を有するが、ここでも、概して、平行光線から形成される。電磁放射線の狭いビームの一部分はビームスプリッタ130から発散レンズ134Aに半径方向外向きに向かって反射する一方、電磁放射線の残りの狭いビームはミラー132に伝播し、次に、ミラー132では、その狭いビームは発散レンズ134Bに向かって半径方向外向きに反射する。発散レンズ134A、134Bは、電磁放射線の平行光線の2つの狭いビームを、それらのビームが窓136A、136Bを通って出るときに発散させ、その結果、同じ2つの電磁放射線の錐体がハウジング102の内面上の標的領域に向かって伝播することにより、ハウジング102の内面上の広い領域に照射する。
【0029】
図3Cは光学アーム104の別の実施態様を示す。本実施態様では、光学アームは、発散レンズ140、ビームスプリッタ142、及びミラー144を含む。光学アーム104に入る電磁放射線は、
図3Bの実施態様と同様に、平行光線から形成される比較的狭いビーム形状を有する。電磁放射線は、発散レンズ140を通って屈折し、ビームスプリッタ142に向かって伝播するにつれて広がる。したがって、ビームスプリッタ142及びミラー144に向かって伝播する電磁放射線は、ほぼ平行光線からではなく、発散光線から形成される。この電磁放射線の一部分は、ビームスプリッタ142で半径方向外向きに反射し、窓146Aを通ってハウジング102の内面に向かって伝播する。残りの電磁放射線は、ビームスプリッタ142を透過し、ミラー144から半径方向外向きに反射する。次に、この電磁放射線は、窓146Bを通ってハウジング102の内面に向かって伝播する。したがって、単一の発散レンズ140が光学アーム104から放出される2つの電磁放射線の錐体を生じさせることにより、ハウジング102の内面上の広い領域に照射する。
【0030】
図3Dは光学アーム104のさらに別の実施態様を示す。本実施態様では、光学アーム104は単一のミラー150及び単一の発散レンズ152を含む。光学アーム104に入る電磁放射線は、光学アーム104に入るとき、ほぼ平行光線から形成される広いビーム形状を有する。電磁放射線の広いビームは、ミラー150で半径方向外向きに反射し、発散レンズ152及び窓154を通って伝播する。発散レンズ152は、電磁放射線が窓154を通過し、ハウジング102の内面に向かって伝播するとき、電磁放射線を発散させ、その結果、ハウジング102の内面上の広い領域に照射する。
【0031】
図3Eは光学アーム104のさらに別の実施態様を示す。本実施態様では、光学アーム104は、ミラー160、一対のアナモルフィックプリズム162A及び162B、ならびにレンズ164を含む。光学アーム104に入る電磁放射線は、ほぼ平行光線から形成される。ミラー160は、電磁放射線をアナモルフィックプリズム162A、162Bに向かって半径方向外向きに反射させる。アナモルフィックプリズム162A、162Bは、電磁放射線のビーム幅を広げる。しかしながら、プリズム162A、162Bから放出される電磁放射線は、ここでも、ほぼ平行光線から形成され、同じ方向に伝播している。次に、この電磁放射線はレンズ164を通過する。レンズ164は、1つの球面及び1つの平面を有する平凸レンズである。レンズ164は、電磁放射線を光学アーム104内の焦点に集束させ、したがって、焦点を越えて、窓166を通って、ハウジング102の内面に向かって伝播するとき、電磁放射線を発散させ、その結果、ハウジング102の内面上の広い領域に照射する。
【0032】
図3A~
図3Eに示されるように、光学アーム104は、焙煎チャンバー100の様々な異なる特性を測定するためのいくつかの異なる機器及び/またはセンサ114A~114Eを含み得る。これらの機器及び/またはセンサ114A~114Eは、熱画像デバイス、高速度カメラ、温度センサ、湿度センサ、分光光度計、音声センサ等を含み得る。異なる5つの機器及び/またはセンサ114A~114Eが
図3A~
図3Eのそれぞれに示されるが、光学アーム104は、本開示に詳述される任意の数(ゼロを含む)の機器及び/もしくはセンサ、または必要となり得るいずれかの他の追加の機器及び/もしくはセンサを含み得る。
【0033】
図3Fは、所望のビーム形状を形成するためのさらに別の実施態様を示す。
図3Fは、2つの反射エンドピース30A、30Bによって境界が定められた空洞28から形成されるレーザー16を示す。エンドピース30Bは、電磁放射線がエンドピース30Bを通って逃げることができるように、部分的にだけ反射する。レーザー16がまたエンドピース30Bに結合された凸レンズ32を含むことにより、レーザーによって放出された電磁放射線は所望のサイズに発散する。この結果として生じる電磁放射線の錐体は、必要に応じて、焙煎チャンバーのハウジング102の内面の標的領域に向けることができる。必要に応じて、レーザー及び凸レンズの様々な態様を選択して、所望のビーム幅を有する電磁放射線の錐体を生じさせることができる。
【0034】
特定の実施態様が本明細書に示されているが、概して、光学構成要素のいずれかの組み合わせを使用して、コーヒー豆を焙煎するための所望のビーム形状を作成できる。これらの光学構成要素は、レンズ、ミラー、レーザー検流計等を含み得る。第1のステージの様々な実施態様は、標的領域に向けて単一の電磁放射線の錐体または複数の錐体を放出できる。これらの電磁放射線の錐体は、概して、第1のステージの回転ドラムの内部のいずれかの部分に向かっていずれかの方向に放出されるように構成できる。さらに、必要に応じて、いずれかの光学構成要素を検流計に設置できるため、光学構成要素の移動を正確に制御できる。
【0035】
いくつかの実施態様では、焙煎チャンバーは、2つの回転ドラムを並べて利用する二重構成を有し得る。これらの回転ドラムは、それぞれ、それらの一部分が除去され得る。その結果、延長線に沿って互いに同一平面になり、またコーヒー豆が一方のドラムから他方のドラムに移動できる。ドラムは、コーヒー豆を移動させる内部ワイパーを有し得る。
【0036】
図4Aは、冷却容器200の第1の実施態様の断面の斜視図を示す。
図4Bは
図4Aの断面の端面図を示す。示されるように、冷却容器200は、内部空洞206を画定するハウジング202から形成される。ハウジング202は入口204A及び出口204Bを含む。焙煎チャンバー100からの焙煎豆は、入口204Aを介してハウジング202に入る。冷却された豆は出口204Bを介して冷却容器を出る。いくつかの実施態様では、ハウジング202は、入口204Aまたは出口204Bの一方または両方を選択的に開閉できる制御可能なドアを含む。複数のフィン208はハウジング202の内面上に画定される。フィン208はハウジング202の内面から半径方向内側に延びる。冷却容器200は回転するように構成され、フィン208は、焙煎チャンバー100と同様に、冷却容器200の内部の周囲に豆を運ぶように構成される。
【0037】
窓212Aはハウジング202の側部に画定される。窓212Aはハウジング202の片側だけに示されているが、ハウジング202は、ハウジング202内のいずれかの位置または場所に画定された追加の代替窓を有し得る。窓は、空気がハウジング202に流れ、焙煎豆を冷却するのを補助することを可能にする。次に、暖められた空気は、中央の空気出口パイプ212Bを通って出ることができる。
【0038】
ハウジング202は、さらに、焙煎豆の冷却を補助するために、ハウジング202内に冷媒/冷却液を運ぶように構成される2組の冷却パイプ214A~214Dを含む。冷却パイプ214A~214は、ハウジング202内に蛇状パターンを形成できる。概して、冷却液は、パイプ214Aを通って入り、パイプ214A、214B、214C、及び214Dに沿って移動し、次に、パイプ214Dを通ってハウジング202を出ることができる。2組の冷却パイプ214A~214Dが示されているが、冷却容器200は冷却液を運ぶための任意の数の冷却パイプを有し得る。さらに、冷却パイプのいずれかの構成を使用できる。したがって、
図4A及び
図4Bは、繰り返される蛇状パターンを示しているが、他のパターンも使用できる。例えば、冷却パイプは、ハウジング202内で円周方向の周りを連続的にループするコイル状パターンで延び得る。コーヒー豆の冷却及び硬化が終了した後、コーヒー豆は、冷却容器200を出て、さらなる処理のために貯蔵され得る。コーヒー豆が冷却容器200を通過した結果、予測された糖度でコーヒー豆が冷却及び硬化する。
【0039】
図5Aは、冷却容器200と共に使用できる例示的な冷却システム500を示す。
図5Aの冷却システム500は、概して、吸収冷却器または吸収式チラーとして知られている。概して、液体水及び液体アンモニアの混合物(例えば、H
2O及びNH
3の混合物)は、ジェネレータ512の内部空洞内に配置される。この混合物は、レーザー16からの電磁放射線によって加熱できる。ビームスプリッタ502と、ミラー504及びミラー506とを使用して、必要に応じて、電磁放射線をレーザー16からジェネレータ512に向けることができる。電磁放射線がジェネレータ512内の混合物を加熱するとき、液体混合物は蒸発してガス混合物になり、ガス分析器514及び精留器516を通過する。ガス分析器514は、蒸発した混合物中の水分量を分析でき、精留器516は、ガス混合物中のアンモニアから水を分離するのを補助できる。次に、蒸発した水はジェネレータ512に送り返される。
【0040】
次に、アンモニアガスは凝縮器518に送られ、凝縮器518では、アンモニアガスは冷却され、凝縮して液状に戻り始める。ファン531Aは、凝縮器518から熱を除去し、熱をジェネレータ512に戻すのを補助する。次に、液体アンモニアは、レシーバー520、熱交換器522、及び膨張デバイス524を通過する。これらの構成要素は、また、アンモニアから熱を除去するのを補助し、膨張デバイス524を出るアンモニアができるだけ多くの液体を含むことを確実にし、例えば、できるだけ多くのアンモニアガスを液体アンモニアに変換するのを補助する。
【0041】
次に、液体アンモニアは、(例えば、冷却パイプ214Aを介して)冷却容器200に入り、冷却容器200では、液体アンモニアは、焙煎豆から熱を除去することによって、焙煎豆を冷却するのを補助する。加熱された液体アンモニアは、(例えば、冷却パイプ214Dを介して)冷却容器を出て、熱交換器522に戻る。熱交換器522内のファン531Bは、(i)冷却容器200にまだ入っていない冷却された液体アンモニアから、(ii)冷却容器200から出る加熱された液体アンモニアに熱を移送するのを補助する。次に、加熱された液体アンモニアは吸収器526に移動する。吸収器526は、精留器516から戻された液体水を含み、液体水は、熱交換器528及び逆止弁532を通過する。熱交換器522からの液体アンモニアは、吸収器526内の液体水と混合する。ポンプ530は、水/アンモニア混合物を吸収器526から熱交換器528を通して送る。熱交換器528のファン531Cは、ジェネレータ512に移動する水/アンモニア混合物から、ジェネレータ512から戻る水に熱を移送するのを補助する。したがって、熱交換器528は、ジェネレータ512内の水/アンモニア混合物が冷却されることを確実にするのを補助し、ひいては、レーザー16によって加熱される能力を有する。
【0042】
図5Aに示されるように、レーザー16からの電磁放射線の一部分は、ビームスプリッタ502を通過してミラー504に向かう。しかしながら、レーザー16からの電磁放射線の別の部分は、ビームスプリッタ502によって、発散レンズ508A及びコバルトドープ酸化亜鉛膜から形成される太陽光発電ユニット534に向けて反射する。発散レンズ508Aが電磁放射線を発散させることにより、電磁放射線は、コバルトドープ酸化亜鉛膜508Bの表面のできるだけ大きな部分に入射する。フィルム508Bに入射する電磁放射線は電流を流れさせ、次に、その電流を使用して、510として示されるシステムの他の構成要素の一部または全てに電力供給できる。
【0043】
図5B及び
図5Cはジェネレータ512を示す。示されるように、ジェネレータ512はハウジング513を含み、ハウジング513は、三角ミラー544、反射バッフル546A~546C、及び反射バッフル547A~547Cを含む。ハウジング513は水/アンモニア混合物を含む。ハウジング513は、また、レーザー16からの電磁放射線が通過する窓542(亜鉛セレン窓であり得る)を含む。三角ミラー544は、電磁放射線をハウジング513内で左右に反射させる。左に反射する電磁放射線は、反射バッフル546A~546C及びミラー544で継続的に反射できる。右に反射する電磁放射線は、反射バッフル547A~547C及びミラー544で継続的に反射できる。したがって、電磁放射線は、ハウジング513を通って伝播し、ミラー544、反射バッフル546A~546C、及び反射バッフル547A~547Cで反射することによって、水/アンモニア混合物を加熱する。ジェネレータ512は、また、出口540A及び出口540Bを含み、それらの出口により、
図5Aに関連して説明した様々な流体がジェネレータ512から出入りすることが可能になる。
【0044】
図6A及び
図6Bは、冷却容器200の別の実施態様を示す。ここで、冷却容器200は、ハウジング602内に位置付けられる螺旋状スクリューブレード604から形成されるスクリューコンベヤである。コーヒー豆の焙煎が終わった後、コーヒー豆は冷却容器200に移動する。スクリューコンベヤの螺旋状スクリューブレード604は、焙煎したコーヒー豆を冷却容器200のハウジング602を通して移動させる。いくつかの実施態様では、螺旋状スクリューブレード604は、コーヒー豆の攪拌機として機能する。螺旋状スクリューブレード604の速度及び方向は、必要に応じて、制御及び修正できる。いくつかの実施態様では、コーヒー豆は、概して、ハウジング602の入口から出口まで通過し、例えば、コーヒー豆は、冷却容器200を通って1回「トリップ」する。他の実施態様では、コーヒー豆は、冷却容器200を通る複数の「トリップ」を行う。
【0045】
冷却容器200は、また、冷却液がパイプで送られるある種の流路を含む。冷却液を使用して、焙煎したコーヒー豆を冷却及び硬化する。いくつかの実施態様では、冷却液は冷媒である。他の実施態様では、他の種類の冷却液を使用し得る。例えば、冷却液は、
図5Aの冷却システム500からのアンモニアであり得る。流路は、パイプ、チューブ、成形品、または冷却液を運ぶことができる一般的ないずれかの構造であり得る。示されるように、ポンプ608を使用して、冷却液をハウジング602に及び中央管612にも送ることができる。いくつかの実施態様では、ハウジング602内の冷却液は、コーヒー豆が螺旋状スクリューブレード604によって移動するとき、コーヒー豆の螺旋状経路をたどる。冷却容器200は、また、流路を通る冷却液の流れを制御するために使用できるHVAC制御システム610を含み得る。また、他の機構を使用して、冷却液の流れを制御できる。
【0046】
いくつかの実施態様では、冷却容器200は円筒形を有する。他の形状も使用できる。示されるように、冷却容器200は、サーミスタ等のいくつかの温度センサ606を含み得る。これらの温度センサ606を使用して、焙煎されたコーヒー豆を適切に冷却及び硬化することを確実にするために、冷却容器200内の温度を監視する。いくつかの実施態様では、冷却容器200は、豆が冷却される温度よりも実質的に低い温度を維持することが可能である。冷却容器200は、また、いくつかの湿度センサまたは他の種類のセンサを含み得る。硬化速度を制御して、部分的に、結果として生じるガスを監視することによって、コーヒー豆が過硬化または過少硬化しないことを確実にできる。結果として生じるガスは、冷却/硬化プロセスを監視するためにガス分析器614に送ることができる。コーヒー豆の冷却及び硬化が終了した後、コーヒー豆は、冷却容器200を出て、さらなる処理のために貯蔵され得る。コーヒー豆が冷却容器200を通過した結果、予測された糖度でコーヒー豆が冷却及び硬化する。概して、
図4A、
図4B、
図6A、及び
図6Bに示される冷却容器200のいずれかの態様を組み合わせることができる。
【0047】
図7Aは焼却容器300の一実施態様を示す。焼却容器300は、接続部301を介して焙煎チャンバー100から空気を受けるハウジング304から形成される。レーザー16からの電磁放射線17Bのビームは、ミラー24を介してハウジング304に向けることができる。電磁放射線は、ビームエキスパンダ302A及びコリメータ302Bを含むコリメート光学系302を通過できる。次に、平行化された電磁放射線が反射材料から形成できるハウジング304に入り、その結果、ハウジング304内の電磁放射線は、ハウジング304内で前後に反射し、本質的に、ハウジング304内に電磁放射線のビームを捕捉する。例えば、ハウジング304は、ハウジング304内の電磁放射線を反射する反射エンドピース306A、306Bを含み得る。いくつかの実施態様では、ハウジング304の内部の一部または全ては、研磨された銅で作られる。
【0048】
ハウジング304の内部では、電磁放射線は、焙煎チャンバー100からパイプで送られている粒子状物質と接触する。電磁放射線はこの粒子状物質を焼却する。次に、ハウジング304内の空気は、フィルタリング構成要素310A~310Dを含み得るスクラブボックス308を通して排出できる。これらのフィルタリング構成要素310A~310Dは、イオン化装置、HEPA(高性能微粒子空気)フィルタ、または他の構成要素を含み得る。フィルタリング構成要素310A~310Dは焼却後の空気を濾過する。次に、空気は、例えばファン312を使用して、スクラブボックス308から排出される。
【0049】
図7Bは、ビームエキスパンダ302A、コリメータ302B、及び反射エンドピース306Bを含む焼却容器300の別の実施態様を示す。本実施態様では、反射エンドピース306Bは三角形であり、これは、ハウジング304内で反射する電磁放射線が、ハウジング304の内部の体積のできるだけ多くにわたって伝播することを確実にするのを補助する。焼却容器300は、また、冷却液をハウジング304から出入れするように運ぶために使用できる冷却入口358A及び冷却出口358Bを含み得、これらは、使用中に焼却容器300を冷たく保ち、焙煎チャンバー100から焼却容器300に送られる空気及び粒子状物質を除去する。したがって、いくつかの実施態様では、焼却容器300は、
図5Aに示される冷却システム500等の冷却システムに結合できる。概して、
図7A及び
図7Bに示される焼却容器300のいずれかの態様を組み合わせることができる。
【0050】
図8は太陽光発電ユニット534を示す。示されるように、発電ユニット534は、ビームエキスパンダ508A及び半導体膜508Dを含む。いくつかの実施態様では、半導体膜はコバルトドープ酸化亜鉛膜である。ビームエキスパンダ508Aが電磁放射線501Bのビームを拡大することにより、半導体膜508Dの表面積のできるだけ多くの面積に、電磁放射線501Bのビームが当たることになる。半導体膜508Dは、電圧509が一対の電気接点の間に形成されるように、一対の電気接点またはワイヤに電気的に接続できる。概して、太陽光発電ユニット534を使用して、システム10のいずれかの1つ以上の構成要素に電力供給できる。
【0051】
システム10は、本明細書では、円筒状焙煎チャンバー100及び円筒状冷却容器200を含むものとして示される。豆は、重力によって、焙煎チャンバー100と冷却容器200との間を移動する。しかしながら、他の実施態様では、システム10は、豆を入口14Aから出口14Bに輸送する線形またはほぼ線形のコンベヤベルトを利用し得る。これらの実施態様では、コンベヤベルトは焙煎チャンバー100及び冷却容器200を通って延び、焙煎チャンバー100及び冷却容器200を通して豆を運ぶことができる。また、他の種類の輸送機構を使用でき、システムの他の構成もしくは形状、またはシステムの様々な構成要素も使用できる。
【0052】
本システムは、1つ以上の処理デバイス及び1つ以上のユーザ入力デバイスを有し得る。処理デバイスは、レーザービームの成形及び方向付けに使用される光学系、ドラムの回転等のシステムの様々な態様を制御できる。ユーザ入力デバイスは、ユーザが様々なパラメータを手動で調整することを可能にし得る。
【0053】
いくつかの実施態様では、開示されたシステム及び方法を使用して調合されたコーヒー豆は、本明細書に説明されるように焙煎及び冷却/硬化されるときに特定の分子変化を受ける。したがって、開示されたシステム及び方法を使用して、コーヒー豆(または他の豆もしくは物体)を調合することは、他のシステム及び方法を使用して調合されるコーヒー豆とは異なり、独特のコーヒー豆を作ることができる。これらのコーヒー豆は、開示されたシステム及び方法によって影響を受ける分子の変化に少なくとも部分的に起因して、独特の味及び/または匂いのプロファイルを有し得る。さらに、開示されたシステム及び方法を使用して調合されたコーヒー豆から作られたコーヒー飲料またはコーヒー製品(ブリュードコーヒー等)は、同様に、独特の味及び/または匂いのプロファイルを有し得る。
【0054】
本明細書に使用される用語は、特定の実施形態だけを説明する目的のためのものであり、本発明を限定することを意図していない。本明細書で使用する場合、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈で別段に明確に示さない限り、同様に複数形も含むことが意図される。さらに、用語「含んでいる(including)」、「含む(includes)」、「有している(having)」、「有する(has)」、「備える(with)」、またはそれらの用語の変形を、発明を実施するための形態及び/または特許請求の範囲のいずれかで使用する限り、係る用語は、用語「備えている(comprising)」と同様に包括的であることを意図している。
【0055】
別段に定義されない限り、本明細書に使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む用語)は、当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。さらに、一般に使用される辞書で定義される用語等の用語は、関連技術に関連する意味と一致する意味を有するとして解釈するべきであり、本明細書でそのように定義されない限り、理想的な意味または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0056】
本発明の様々な実施形態を上記に説明してきたが、これらの実施形態がほんの一例として提示され、限定ではないことを理解されたい。本発明の主旨または範囲から逸脱することなく、本明細書の開示に従って、開示された実施形態に多くの変更ができる。したがって、本発明の広さ及び範囲は、上述の例示的実施形態のいずれかによって限定するべきではない。むしろ、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲及びその均等物に従って定義するべきである。
【0057】
本開示は、1つ以上の特定の実施態様を参照して説明してきたが、当業者は、本開示の主旨及び範囲から逸脱することなく、それらの実施形態に多くの変更がなされ得ることを認識する。これらの実施態様のそれぞれ及びその明らかな変形は、本開示の主旨及び範囲内にあると想到される。本開示の態様に従った追加の実施態様は、本明細書に説明される実施態様のいずれかから任意の数の特徴を組み合わせ得ることも想到される。
【国際調査報告】