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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-26
(54)【発明の名称】折り畳み式旅行用ボトル
(51)【国際特許分類】
   B65D 1/02 20060101AFI20220719BHJP
   B65D 21/08 20060101ALI20220719BHJP
【FI】
B65D1/02 242
B65D21/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021541573
(86)(22)【出願日】2020-03-12
(85)【翻訳文提出日】2021-09-14
(86)【国際出願番号】 IB2020052220
(87)【国際公開番号】W WO2020148739
(87)【国際公開日】2020-07-23
(31)【優先権主張番号】16/745,742
(32)【優先日】2020-01-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521315685
【氏名又は名称】ストージョ プロダクツ インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】スワーツ、ジュリアン
(72)【発明者】
【氏名】スマイデット、リチャード
【テーマコード(参考)】
3E033
【Fターム(参考)】
3E033AA04
3E033BA11
3E033BA30
3E033CA20
3E033DA04
3E033DB01
3E033DC03
3E033DD01
3E033EA04
3E033GA02
(57)【要約】
【要約】
折り畳み式旅行用ボトルであって、液体を受納する内部空間を持ち、上部、中部、および下部を有する可撓性本体と、可撓性本体内の液体の出し入れを可能にするため、内部空間と連通している上部の開口部と、開口部近くの上部に接続される固定環と、開口部を通した可撓性本体内の液体の出し入れを制限するため、固定環に接続された固定キャップと、上部および中部が前記下部に完全に折り畳まれるように構成された中部とを有するものである折り畳み式旅行用ボトル。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み式旅行用ボトルであって、
液体を受納する内部空間を有する可撓性本体であって、上部、中部、および下部を有する可撓性本体と、
前記上部の開口部であって、前記可撓性本体内の液体の出し入れを可能にするため、前記内部空間と連通している開口部と、
前記開口部近くの前記上部に接続される固定環と、
前記開口部を通した前記可撓性本体内の液体の出し入れを制限するため、前記固定環に接続された固定キャップと、
前記中部であって、前記上部および前記中部が前記下部に完全に折り畳まれるように構成された中部とを有するものである
折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項2】
請求項1記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記中部は、相互接続され上側関節壁および下側関節壁の間に配置された複数の小段階から成っており、前記上側関節壁は、前記複数の相互接続された小段階を前記上部に接続し、前記下側関節壁は、前記複数の相互接続された小段階を前記下部に接続するものである折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項3】
請求項2記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記複数の小段階は各々菱形をしており、縦方向末端で相互接続しているものである折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項4】
請求項2記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記上側関節壁は、前記上部が、前記中部によって画定される前記内部空間部分へ部分的に移行するように折り畳まれ、前記下側関節壁は、前記中部が、前記下部によって画定される前記内部空間部分へ部分的に移行するように折り畳まれるものである折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項5】
請求項4記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記複数の相互接続された小段階は、前記上部および前記中部が、前記下部によって画定される前記内部空間部分へ完全に移行するように、相互に折り畳まれるものである折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項6】
請求項1記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記上部、前記中部、および前記下部は、シリコーンゴムから成るものである折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項7】
請求項6記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記上部、前記中部、および前記下部は、合成エラストマーから成るものである折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項8】
請求項1記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記上部から延伸する周壁を更に有するものである折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項9】
請求項8記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記周壁は、前記固定環の直径および高さに大体等しい直径および高さを有するものである折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項10】
請求項8記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記周壁の第一周囲端から延伸する上側保持用リッジを更に有し、前記上側保持用リッジは、前記固定キャップが前記固定環に接続された状態で、前記固定環と前記固定キャップとの間に挟まれるものである折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項11】
請求項8記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記周壁の第二周囲端から延伸する下側保持用リッジを更に有し、前記第二周囲端は前記第一周囲端の反対側に位置するものである折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項12】
請求項1記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記キャップは、前記固定キャップと前記固定環との間のねじ接続を用いて、前記固定環に接続されるものである折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項13】
請求項1記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記下部は大体円形のお椀形状である折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項14】
請求項1記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記下部は平らな底を有するものである折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項15】
請求項1記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記下部は周囲強化要素を有するものである折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項16】
請求項15記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記強化要素は、前記可撓性本体の残りと同じ素材から成る厚目の要素である折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項17】
請求項1記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記上部および前記中部は、大体、テーパー状の円錐形を有するものである折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項18】
請求項1記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記固定キャップを前記固定環に接続するための固定用ストラップを更に有するものである折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項19】
請求項1記載の折り畳み式旅行用ボトルにおいて、前記固定環から前記下部方向へ下向きに延伸する一対の対向するタブを更に有するものである折り畳み式旅行用ボトル。
【請求項20】
折り畳み式旅行用ボトルを製造する方法であって、
液体を受納する内部空間を有する可撓性本体を提供する工程であって、前記本体が上部、中部、および下部を有する工程と、
前記上部に開口部を提供する工程であって、前記開口部が、前記可撓性本体内の液体の出し入れを可能にするため、前記内部空間と連通している工程と、
前記開口部近くの前記上部に接続される固定環を提供する工程と、
開口部を通した前記前記可撓性本体内の液体の出し入れを制限するため、前記固定環に接続される固定キャップを提供する工程と、
前記上部および前記中部が前記下部に完全に折り畳まれるように構成される前記中部を提供する工程とを有するものである
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、全体が本明細書に参照として
援用される、「折り畳み式旅行用ボトル」と言う題の2019年1月17日出願の米国仮特許出願第62/793,580号の恩恵を主張する。
【0002】
本出願は、折り畳み式旅行用ボトルに関する。特に、本出願は、上部、中部、および下部を含む可撓性本体を有する折り畳み式旅行用ボトルに関する。可撓性本体は、上部および中部が下部の外側にある拡張状態と、上部および中部が下部に完全に囲まれた折り畳み状態との間で移行する。下部はお椀形状であってもよいし、下部のお椀形状を維持する強化側面を有していてもよい。
【背景技術】
【0003】
折り畳み式旅行用ボトルを提供するのが、本開示の主要目的である。「移動」の際に利用できる水筒を持ちたいと願う消費者には通常2つの選択肢がある。第一の選択肢は、液体の消費後に廃棄されゴミとなる使い捨て可能なプラスチック製の水筒である。第二の選択肢は再使用可能な水筒であるが、この場合消費者はゴミを削減できるが、液体の消費後も水筒を持ち運ばなければならない。消費者は、通常、使い捨て可能なコップのゴミが環境に及ぼす影響、使い捨て可能なプラスチック製のコップと比べて物質的に信頼できると言う理由、および単回使用のコップを継続的に購入するコストに基づいて再使用可能な水筒を選択する。しかし、都会の住民、都会への通勤者、大学生などの消費者は、消費後、再使用タンブラーを手や持ち運びするブリーフケースや小さい袋に入れて移動しなければならないと言う理由で、再使用水筒を利用したがらない傾向にある。求められているのは、手に持ったり、ブリーフケースや小さい袋に入れたりして持ち運びできる、再使用可能な折り畳み式水筒である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
いくつかの実施形態において、折り畳み式旅行用ボトルが提供されるが、当該折り畳み式旅行用ボトルは、液体を受納する内部空間を持つ上部、中部、および下部から成る可撓性本体を有している。更に、折り畳み式旅行用ボトルは、可撓性本体内の液体の出し入れを可能にするため、内部空間と連通している上部の開口部と、開口部近くの上部に接続される固定環と、開口部を通した可撓性本体内の液体の出し入れを制限するため、固定環に接続された取り外し可能な固定キャップと、上部および中部が下部に完全に折り畳まれるように構成された中部とを有している。
【0005】
いくつかの実施形態において、折り畳み式旅行用ボトルを製造する方法が提供されるが、当該方法は、液体を受納する内部空間を有する可撓性本体を提供する工程であって、当該本体が上部、中部、および下部を有する工程と、上部に開口部を提供する工程であって、開口部が、可撓性本体内の液体の出し入れを可能にするため、内部空間と連通している工程と、開口部近くの上部に接続される固定環を提供する工程と、開口部を通した可撓性本体内の液体の出し入れを制限するため、固定環に接続される固定キャップを提供する工程と、上部および中部が下部に完全に折り畳まれるように構成される中部を提供する工程とを有する。
【0006】
本開示の他の態様、特徴、および長所は、例示的実施形態によって示される以下の詳細な記載により容易に明白なものとなるであろう。本開示は、他の異なる実施形態においても可能であろうし、そのいくつかの詳細は、種々の点において修正されてもよい。従って、図面および記載は、限定的なものではなく例示的なものと見なされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
以下の図面および記載は例示的目的のみに従ったものであり、必ずしも一定の比例に応じて示されているものではない。図面は、如何なる形でも、本開示の範囲を限定するものではない。同一または類似の部分に言及するのに、同一または類似の符号が全図面において可能な限り使用されている。
図1図1は、本明細書記載の実施形態による、拡張状態の折り畳み式旅行用ボトルの斜視図である。
図2図2は、本明細書記載の実施形態による、折り畳まれた状態の折り畳み式旅行用ボトルの斜視図である。
図3図3は、本明細書記載の実施形態による、拡張状態の折り畳み式旅行用ボトルの分解図である。
図4図4は、本明細書記載の実施形態による、拡張状態の可撓性本体の断面図である。
図5図5は、本明細書記載の実施形態による、折り畳まれた状態の可撓性本体の断面図である。
図6図6は、本明細書記載の実施形態による、折り畳み式旅行用ボトルの例示的製造方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
上述したように、本出願は折り畳み式旅行用ボトルに関する。特に、本出願は、液体を受納する内部空間を有する可撓性本体であって、上部、中部、および下部を有する可撓性本体を有する折り畳み式旅行用ボトルに関する。折り畳み式旅行用ボトルは、可撓性本体内の液体の出し入れを可能にするため、内部空間と連通している上部の開口部を更に有する。折り畳み式旅行用ボトルは、開口部近くの上部に接続される固定環と、開口部を通した可撓性本体内の液体の出し入れを制限するため、固定環に取り外し可能に接続された固定キャップとを更に有する。固定キャップは、折り畳み式旅行用ボトルの使用中に、下部から延伸する周壁上の下側保持用リッジおよび上側保持用リッジによって適位置に保持されている。中部は、上部および中部が下部に完全に折り畳まれるように構成されている。
【0009】
図1は、本明細書記載の実施形態による、拡張状態の折り畳み式旅行用ボトル100の斜視図である。折り畳み式旅行用ボトル100は、可撓性本体102およびキャップアセンブリ104を有する。
【0010】
可撓性本体102は、上部106、中部108、および下部110を有する。上部および中部の組み合わせ106、108は、大体テーパー状の円錐形をしており、下部110は大体円形のお椀形状をしている。円錐形により、上部および中部は、下部110中に完全に折り畳むことができる。上部106は、可撓性を保持しつつ形状を維持するのに十分な厚さを有している。
【0011】
下部110は、折り畳み式旅行用ボトル100が平らな表面上に垂直に位置できるようにする平らな底部112を有している。
【0012】
可撓性本体102は、可撓性および防水性の両方を有する、当業者に周知の任意の素材(シリコーンゴムおよび合成エラストマーを含む)製であってよい。
【0013】
キャップアセンブリ104は、可撓性本体102の上部106に取り外し可能に接続されるものであるが、当該固定キャップアセンブリ104は、可撓性本体102内に画成される内部空間114(図示しない)へのアクセスを提供するものである。
【0014】
図2は、本明細書記載の実施形態による、折り畳まれた状態の折り畳み式旅行用ボトル200の斜視図である。上部および中部106、108(図示しない)は、折り畳み状態において、上部および中部106、108(図示しない)の両方が下部110内に完全に囲まれるまで、各々下部110方向へ下向きに折り畳まれる。本体102が折り畳まれた状態において、キャップアセンブリ104の一部は下部110から突出していてもよい。
【0015】
図1に示される実施形態において、下部110の縦方向の長さは、上部106の縦方向の長さよりも大きく、並びに中部108の縦方向の長さよりも大きい。斯かる大きさの違いにより、図2に示されるように、本体102が折り畳まれた状態において、上部および中部106、108を下部110によって画成される内部空間の一部に完全に取り囲むことが可能となる。
【0016】
図3は、本明細書記載の実施形態による、拡張状態の折り畳み式旅行用ボトル300の分解図である。可撓性本体102は、円筒形で可撓性本体102の上部106から延伸する周壁302を有する。上部106と円筒形の周壁302の第一周囲端302Aとの間の交差点に、下側保持用リッジ304が形成される。上側保持用リッジ306が円筒形の周壁302の第二周囲端302Bから延伸しており、第二周囲端302Bは第一周囲端302Aの反対側に位置する。第二周囲端302Bは、可撓性本体102内を画成する内部空間114へのアクセスを提供する開口部308を画成する。
【0017】
周囲壁302、下側保持用リッジ304、および上側保持用リッジ306の各々は、可撓性および防水性の両方を有する、当業者に周知の任意の素材(シリコーンゴムおよび合成エラストマーを含む)製であってよい。
【0018】
キャップアセンブリ104は、固定環310、固定キャップ312、および固定用ストラップ314を有する。固定環310は、周囲環302の外側円周に大体等しい内側円周を有する円筒形をしている。固定環310の下側周囲端310Aは、下側保持用リッジ304の深さに大体等しい深さを有する。同様に、固定環310の上側周囲端310Bは、上側保持用リッジ306の深さに大体等しい深さを有する。固定環310は、可撓性本体102に配置された場合、円筒形の周囲壁302に押圧され、下側保持用リッジ304と上側保持用リッジ306との間に固定される。本体102が拡張状態と折り畳み状態との間で移行する間、下側保持用リッジ304および上側保持用リッジ306は固定環310を適所に保持する。更に、周囲環302は可撓性であるので、必要に応じて、固定環310を上側保持用リッジ306から取り外し可能である。
【0019】
一対の対向するタブ316が、固定環310の下側周囲端310Aから下部110の方向へ下向きに延伸している。タブ316は、拡張状態と折り畳み状態との間で可撓性本体102の移行を可能にするため、上部106を把持し引き寄せるのに使用できる。タブ316は、折り畳み式旅行用ボトル100を拡張状態で使用する間、当該折り畳み式旅行用ボトル100を保持するのにも使用できる。
【0020】
1つの実施形態において、タブ316は約0.6インチであってよい。
【0021】
固定キャップ312は、固定キャップ312の内側表面312Aと固定環310の外側表面310Cとの補完性ねじを用いて、固定環310に取り外し可能に接続される。固定キャップ312が固定環310上に完全にねじ込まれると、上側保持用リッジ306は、固定キャップ312の内側表面312Aと固定環310の上側周囲端310Bとの間に押圧される。斯かる上側保持用リッジ306の押圧により、可撓性本体102の内部空間114内に液体を保持可能にする液漏れ止めシールが提供される。
【0022】
固定キャップ312は、当業者に周知の任意の他の手段を用いて固定環310に取り外し可能に接続されてもよい。
【0023】
固定環310および固定キャップ312は各々、当業者に周知の任意の剛体/防水素材(プラスチックおよび金属を含む)製であってよい。
【0024】
保持用ストラップ314は、固定キャップ312が固定環310に接続されていない間、固定キャップ312を固定環310に固定するように構成されている。
【0025】
図4は、本明細書記載の実施形態による、拡張状態の可撓性本体400の断面図である。中部108は、上側関節壁408と下側関節壁410との間に配置された複数の小段階402を有する。
【0026】
複数の小段階402の各々は、厚い非可撓性の中央404と薄い可撓性の縦方向末端406とを有するものであり、形状は大体菱形である。複数の小段階402の各々は、可撓性の各縦方向末端406において相互に接続されている。厚い非可撓性の中央404は、拡張状態において強靭な支えを提供し、薄い可撓性の縦方向末端406は、拡張状態と折り畳み状態との間の移行中に高可撓性を提供する。
【0027】
可撓性の縦方向末端406の存在により、複数の小段階402の各々が、各可撓性の縦方向末端406において屈曲可能となる。従って、可撓性の縦方向末端406の存在により、可撓性本体102が拡張状態と折り畳み状態との間で移行する間に、複数の小段階402の各々は、当該複数の小段階402に隣接した小段階との間で折り畳み可能となる。
【0028】
上側関節壁408は、中部108の第一末端412を上部106に接続する。上側関節壁408は可撓性であるので、下部110方向への下向きの力420が上部106に加わると、中部106によって画成される内部空間114の一部へ上部106が付勢される。
【0029】
下側関節壁410は、中部108の第二末端414を下部110に接続し、中部108の第二末端414は中部108の第一末端412の反対側に位置している。下側関節壁410は可撓性であるので、下部110方向への下向きの力420が上部106に加わると、下部108によって画成される内部空間114の一部へ中部108が付勢される。
【0030】
上側関節壁408および下側関節壁410は各々本体102の他の部分と比べて十分薄いので、下部110方向への下向きの力420が上部106に加わると、それらはまず最初に確実に折り畳まれる。
【0031】
下部110は、下部110の壁118内の円周方向に埋め込まれた強化要素416を有し、形状は大体円形のお椀形である。強化要素416は、下部110方向への下向きの力420が上部106に加わる間、下部110の円形お椀形を維持するように、剛体または半剛体であってよい。強化要素416は、可撓性本体102を構成するのと同じ素材製で、厚目の寸法のものであってよい。可撓性本体102の厚目の部分は、可撓性本体102の残りの部分よりも低可撓性である。
【0032】
図5は、本明細書記載の実施形態による、折り畳まれた状態の可撓性本体500の断面図である。図示されているように、折り畳まれた状態の本体102において、上部106は、複数の小段階の間、並びに下部110内に画成された内部空間114の一部に位置付けられている。同様に、折り畳まれた状態において、複数の小段階402は、下部110内に画成された内部空間114の一部に位置付けられている。中部108の第一末端412は、下部110の平らな底部112の方向に位置付けられている。
【0033】
図6は、本明細書記載の実施形態による、折り畳み式旅行用ボトルの例示的製造方法600を示すフローチャートである。当該方法600は、液体を受納するための内部空間を有する可撓性本体(上部、中部、および下部を有する)を提供するための工程602で開始される。次に、当該方法600は、工程604において、可撓性本体内の液体の出し入れを可能にするため、内部空間と連通する開口部が上部に提供される。次に、当該方法600は、工程606において、開口部近くの上部に接続される固定環が提供される。次に、当該方法600は、工程608において、開口部を通した可撓性本体内の液体の出し入れを制限するため、固定環に接続される固定キャップが提供される。最後に、当該方法600は、工程610において、上部および中部が下部に完全に折り畳まれるように構成された中部が提供される。
【0034】
上記記載は本発明の例示的実施形態のみを開示するものである。本発明の範囲内にある上記開示された装置、システム、および方法の修正は、当業者には容易に明白となるであろう。従って、本発明は例示的実施形態との関連で開示されてはいるが、以下の特許請求項によって定義される本発明の範囲内には、他の実施形態も該当するものであることは理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】