IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ラズライト ホールディングス エルエルシーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-27
(54)【発明の名称】光源変換器
(51)【国際特許分類】
   F21V 9/32 20180101AFI20220720BHJP
   F21V 9/38 20180101ALI20220720BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20220720BHJP
   F21V 3/08 20180101ALI20220720BHJP
   G02B 5/20 20060101ALI20220720BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20220720BHJP
【FI】
F21V9/32
F21V9/38
F21S2/00 311
F21V3/08
G02B5/20
F21Y115:30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021559522
(86)(22)【出願日】2020-04-16
(85)【翻訳文提出日】2021-09-22
(86)【国際出願番号】 US2020028505
(87)【国際公開番号】W WO2020214810
(87)【国際公開日】2020-10-22
(31)【優先権主張番号】62/834,677
(32)【優先日】2019-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521438445
【氏名又は名称】ラズライト ホールディングス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100188329
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 義行
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】マリンスキー,イルヤ
(72)【発明者】
【氏名】マリンスキー,ユージーン
(72)【発明者】
【氏名】ダドリー,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ベルジンスカス,ライミス
(72)【発明者】
【氏名】フェイン,ホワード
(72)【発明者】
【氏名】アギレラ,ジャクリーン
【テーマコード(参考)】
2H148
【Fターム(参考)】
2H148AA07
2H148AA11
2H148AA19
2H148AA22
(57)【要約】
光源変換器は、光源に光学的に結合された不均一変換コアを含む。変換コアは、複数の層、近位端、遠位端、および近位端と遠位端との間に伸長する長さで構成された伝送媒体を有する。光源変換器は更に、伝送媒体の複数の層の各々に容積的に浮遊する複数の蛍光体粒子を含む。変換コアの近位端に近接した複数の層の1つにおける複数の蛍光体粒子の密度は、伝送媒体の遠位端に近接した複数の層の他の1つにおける複数の蛍光体粒子の密度と異なる。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の層、近位端、遠位端、および前記近位端と前記遠位端との間に伸長する長さで構成された伝送媒体を有し、光源に光学的に結合された不均一変換コアと、
前記伝送媒体の前記複数の層の各々において容積的に浮遊する複数の蛍光体粒子であって、前記変換コアの前記近位端に近接した前記複数の層の1つにおける前記複数の蛍光体粒子の密度が、前記伝送媒体の前記遠位端に近接した前記複数の層の他の1つにおける前記複数の蛍光体粒子の密度と異なる、複数の蛍光体粒子と
を備える光源変換器。
【請求項2】
前記複数の蛍光体粒子は、2つ以上の蛍光体粒子割合、組成、サイズ、および/または化学的性質を含む、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項3】
前記伝送媒体の前記長さにわたる前記2つ以上の蛍光体粒子割合は、約0%~約100%である、請求項2に記載の光源変換器。
【請求項4】
前記伝送媒体の前記長さにわたる前記2つ以上の蛍光体粒子割合は、約0.1%~約25%である、請求項2に記載の光源変換器。
【請求項5】
前記複数の蛍光体粒子は、2つ以上の蛍光体種類を含む、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項6】
前記2つ以上の蛍光体粒子の割合、化学的性質、サイズ、および組成の1または複数は、前記光源からの光の吸収帯を連続的に広げるように構成される、請求項5に記載の光源変換器。
【請求項7】
前記複数の蛍光体粒子の前記容積的浮遊は、勾配蛍光体コアを形成する、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項8】
前記勾配蛍光体コアは、連続的または非連続的勾配蛍光体コアである、請求項7に記載の光源変換器。
【請求項9】
前記複数の層の各々の厚さは、約30ミクロンから伝送媒体の全長より約30ミクロン少ない(厚さ)までである、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項10】
前記複数の蛍光体粒子の前記密度は、前記近位端から前記遠位端まで増加または減少する、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項11】
前記伝送媒体は、特定の可視波長の光が前記伝送媒体を妨げられずに通過することを可能にするように構成された半透明材料または複数の材料で構成される、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項12】
前記伝送媒体は、ポリプロピレン、ガラス、アクリル、セラミック、ポリカーボネート、光学ポリマ、ポリエステル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリウレタン、オレフィン、コポリマ、ゲル、ハイドロゲル、ガラス質、結晶質、および/または過冷却液体で構成される、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項13】
前記伝送媒体は、ポリプロピレン、ガラス、アクリル、セラミック、および/またはポリカーボネートで構成される、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項14】
前記変換コアは、特定の波長の光の拡散、吸収、および/または方向転換によって前記光源からの光の光学特性を修正するように構成される、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項15】
前記複数の蛍光体粒子の各々は、前記複数の層内で概ね所定の位置を有する、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項16】
前記複数の蛍光体粒子は、前記変換コアの前記長さに沿った各断面にわたり互いに概ね均一に離間し、各断面は、前記変換コアの前記長さに対し垂直である、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項17】
前記光源は、レーザである、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項18】
前記複数の層の各々は、各々が副層内で同じ蛍光体粒子密度および/または蛍光体粒子化学的性質を有する多数の副層で構成される、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項19】
前記複数の層の各々は、前記複数の層の各々の長さにわたり同じ蛍光体粒子密度および/または蛍光体粒子化学的性質を有する、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項20】
前記複数の層のうちの少なくとも2つの層は、蛍光体粒子割合、蛍光体粒子密度、蛍光体粒子組成、蛍光体粒子サイズ、および/または蛍光体粒子化学的性質において異なる、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項21】
前記複数の層の各々の厚さは、約0.01mm~約25mmである、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項22】
前記複数の蛍光体粒子の前記容積的浮遊は、非線形、単調性、または多調性の浮遊を含む非連続的容積的浮遊である、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項23】
前記光源は、第1の放射スペクトルを出力し、前記変換コアは、前記第1のスペクトルとは異なる第2の放射スペクトルを出力する、請求項1に記載の光源変換器。
【請求項24】
レーザ光源と、
近位端、遠位端、前記近位端と前記遠位端との間に伸長する長さ、および、透明もしくは半透明材料または複数の材料と複数の層とで構成された伝送媒体を有する、前記レーザ光源に光学的に結合された不均一変換コアと、
前記伝送媒体の前記複数の層の各々において容積的に浮遊する複数の蛍光体粒子であって、各層は更に一連の副層に配列され、前記蛍光体粒子の各々は、前記一連の副層およびより厚い層または層グループ内で概ね所定の位置を有し、前記変換コアの前記近位端に近接した前記複数の蛍光体粒子の密度は、前記変換コアの前記遠位端に近接した前記複数の蛍光体粒子の密度と異なり、勾配蛍光体コアを形成する、複数の蛍光体粒子と
を備え、
前記勾配蛍光体コアは、前記変換コアの前記長さに沿って前記レーザ光源からの光吸収スペクトルを連続的に広げ、放出するように構成される、光学デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によって本明細書にその全体が組み込まれる、2019年4月16日に出願された米国仮特許出願第62/834,677号の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、一般に、光学デバイスと共に用いるための光源変換器に関し、より具体的には、容積式蛍光体コアを有する光学デバイスと共に用いるための光源変換器に関する。
【背景技術】
【0003】
1920年代における最初の固体照明(SSL)デバイスの発明以来、当時の光源への代用品としてのそれらの使用は、集中的に推し進められた。1960年代、最初の高明度SSLデバイスが発明され、産業および消費者分野におけるそれらの光源としての使用は急激に上昇した。SSLデバイス研究の次の主要な目標は、白色光を生み出す新たな方法を発見することであり、この方法は主に、狭帯域の赤色、青色、および緑色(RGB)光源の混合によって実現された。この種の混合は、たとえば色精度および色温度の再現など、広域スペクトルの「白色」光と比べて、予想される多数の問題点を提示する。
【0004】
SSLデバイスの進化における次の段階は、青色発光ダイオード(LED)が発明され、その後、蛍光体被膜の薄層と組み合わせられた1990年代に出現した。この蛍光体被膜の層は、ダイオードから放出された青色光と相互作用し、その後、入射青色光の波長よりも長い波長にピークを有する広域スペクトル発光に光を変換し得る。無変換青色光と変換光との混合は、それまでの個別のRGB混合方法よりも大幅に良好な広域スペクトル「白色」光の再現性をもたらす。
【0005】
レーザは、電磁放射の誘導放出に基づいて光増幅によって光を放出する。レーザは概して、それらの空間的コヒーレンスによって他の光源と区別される。空間的コヒーレンスは一般に、レーザの出力が、回折限界である細い光線であることによって表される。またレーザは、時間的コヒーレンスも有し、これによりレーザは、狭域スペクトルで光を放出し、その結果、単色の光を放出することができる。レーザは、必要な空間的または時間的コヒーレンスの光が、より簡単な技術を用いて生成され得ない状況で、長く用いられてきた。
【0006】
従来、完全にSSLデバイス内で蛍光体変換機能を実現する唯一の方法は、発光源を蛍光体材料の薄層で被膜することであった。後の研究が示したように、入射青色光の大部分は、蛍光体被膜に反射することにより変換されず、使用可能な光の大量損失および全体効率の低下を招いた。これに対する対応策が遠隔蛍光体であり、この方法では、蛍光体変換材料は発光源から一定の距離だけオフセットされる。発光源から短距離を置いて変換材料を配置することにより、誤った反射の可能性が低減し、同一のSSLデバイスからより高い変換効率が生じた。遠隔蛍光体は一般に、蛍光体の非常に薄い層で被膜された透明媒体で作られたレンズまたはキャップであり、発光源から離して配置された。
【0007】
遠隔蛍光体は、発光源が蛍光体で直接被膜された旧式SSLデバイスに対する改善であったが、変換材料の薄層を連動させることにより、いくつかの問題点が提示され得る。これらの問題点は、蛍光体が飽和する前に変換され得る放出光の量における制限、発光源の表面積と露光され得る蛍光体の量との直接的な相関関係、薄い表面への温度の集中、および変換システムの全体効率を含み得る。
【0008】
したがって、大量の放出光を異なる波長に効率的に変換することができる光変換器の必要性が存在する。
【発明の概要】
【0009】
1つの実施形態において、光源に光学的に結合された不均一な変換コアを含む光源変換器が存在し、変換コアは、複数の層、近位端、遠位端、および近位端と遠位端との間に伸長する長さで構成された伝送媒体を有する。光源変換器は更に、伝送媒体の複数の層の各々に容積的に浮遊する複数の蛍光体粒子を含み、変換コアの近位端に近接した複数の層の1つにおける複数の蛍光体粒子の密度は、伝送媒体の遠位端に近接した複数の層の他の1つにおける複数の蛍光体粒子の密度と異なる。
【0010】
1つの実施形態において、複数の蛍光体粒子は、2つ以上の蛍光体粒子割合、組成、および/または化学的性質を含む。伝送媒体の長さにわたる2つ以上の蛍光体粒子割合は、約0%~約100%または約0.1%~約25%であってよい。
【0011】
1つの実施形態において、複数の蛍光体粒子は、2つ以上の蛍光体種類を含む。2つ以上の蛍光体粒子の割合、化学的性質、および組成の1または複数は、光源からの光の吸収帯を連続的に広げるように構成され得る。
【0012】
1つの実施形態において、複数の蛍光体粒子の容積的浮遊は、勾配蛍光体コアを形成する。勾配蛍光体コアは、連続的または非連続的勾配蛍光体コアであってよい。
【0013】
1つの実施形態において、複数の層の各々の厚さは、約30ミクロンから伝送媒体の全長より約30ミクロン少ない(厚さ)までの範囲である。複数の層の各々の厚さは、約0.01mm~約25mmであってよい。
【0014】
1つの実施形態において、複数の蛍光体粒子の密度は、近位端から遠位端に向かって増加または減少する。
【0015】
1つの実施形態において、伝送媒体は、特定の可視波長の光が伝送媒体を妨げられずに通過することを可能にするように構成された半透明材料で構成される。伝送媒体は、ポリプロピレン、ガラス、アクリル、セラミック、ポリカーボネート、光学ポリマ、ポリエステル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリウレタン、オレフィン、コポリマ、ゲル、ハイドロゲル、ガラス質、結晶質、および/または過冷却液体で構成され得る。
【0016】
1つの実施形態において、伝送媒体は、ポリプロピレン、ガラス、アクリル、セラミック、および/またはポリカーボネートで構成される。
【0017】
1つの実施形態において、変換コアは、特定の波長の光の拡散、吸収、および/または方向転換によって、光源からの光の光学特性を修正するように構成される。
【0018】
1つの実施形態において、複数の蛍光体粒子の各々は、複数の層内で概ね所定の位置を有する。複数の蛍光体粒子は、変換コアの長さに沿った各断面にわたり互いに概ね均等に離間してよく、各断面は、変換コアの長さに対し垂直である。
【0019】
1つの実施形態において、複数の層の各々は、各々が副層内で同じ蛍光体粒子密度および/または蛍光体粒子化学的性質を有する多数の副層で構成される。複数の層の各々は、複数の層の各々の長さにわたり同じ蛍光体粒子密度および/または蛍光体粒子化学的性質を有してよい。
【0020】
1つの実施形態において、光源はレーザである。光源は、第1の放射スペクトルを出力してよく、変換コアは、第1のスペクトルとは異なる第2の放射スペクトルを出力してよい。
【0021】
1つの実施形態において、複数の層のうちの少なくとも2つの層は、蛍光体粒子割合、蛍光体粒子密度、蛍光体粒子組成、および/または蛍光体粒子化学的性質において異なる。
【0022】
1つの実施形態において、複数の蛍光体粒子の容積的浮遊は、非線形、単調性、または多調性の浮遊を含む非連続的容積的浮遊である。
【0023】
本発明の他の実施形態は、レーザ光源を含む光学デバイスを提供する。光学デバイスは、レーザ光源に光学的に結合された不均一な変換コアを含んでよく、変換コアは、近位端、遠位端、近位端と遠位端との間に伸長する長さ、および透明または半透明材料と複数の層とで構成された伝送媒体を有する。光学デバイスは更に、伝送媒体の複数の層の各々に容積的に浮遊する複数の蛍光体粒子を含んでよく、各層は更に、一連の副層に配列され、蛍光体粒子の各々は、一連の副層およびより厚い層または層グループ内で概ね所定の位置を有し、変換コアの近位端に近接した複数の蛍光体粒子の密度は、変換コアの遠位端に近接した複数の蛍光体粒子の密度とは異なり、勾配蛍光体コアを形成する。勾配蛍光体コアは、変換コアの長さに沿ってレーザ光源からの光吸収スペクトルを連続的に広げるように構成され得る。
【0024】
上記概要、ならびに以下に示す光源変換器の実施形態の詳細な説明は、典型的な実施形態の添付図面と関連して閲読すると、より適切に理解される。ただし、本発明は、示された構成および手段そのものに限定されないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】均一容積式蛍光体変換コアを有する従来の光源変換器の概略図である。
図2A】本発明の典型的な実施形態に係る、容積式蛍光体変換コアおよび連続的密度勾配を有する光源変換器を有する光源の概略図である。
図2B】本発明の典型的な実施形態に係る、容積式蛍光体変換コアおよび連続的密度勾配を有する光源変換器の概略図である。
図3】本発明の典型的な実施形態に係る、容積式蛍光体変換コアおよび非連続的密度勾配を有する光源変換器の概略図である。
図4】本発明の典型的な実施形態に係る、容積式蛍光体変換コアおよび非連続的密度勾配を有する光源変換器の概略図である。
図5】本発明の典型的な実施形態に係る、2つの異なる蛍光体種類を有する、容積式蛍光体変換コアおよび連続的密度勾配を有する光源変換器の概略図である。
図6】本発明の典型的な実施形態に係る、2つの異なる蛍光体種類を有する、容積式蛍光体変換コアおよび非連続的密度勾配を有する光源変換器の概略図である。
図7】本発明の典型的な実施形態に係る、伝送媒体の左側から右側に向かって非連続的勾配で粒子密度が増加し(かつ蛍光体の種類もまた伝送媒体の左から右へ向かって4段階に変化する)、不均一勾配容積式蛍光体変換コアを有する、伝送媒体内の一連の層として蛍光体粒子の意図的な分布を有する光源変換器の概略図である。
図8】本発明の典型的な実施形態に係る、伝送媒体全体に分散した蛍光体粒子の密度をy軸方向に示し、容積式蛍光体変換コアの長さをx軸方向に示すグラフである。
図9】本発明の典型的な実施形態に係る、伝送媒体全体に分散した蛍光体粒子の密度をy軸方向に示し、容積式蛍光体変換コアの長さをx軸方向に示すグラフである。
図10】本発明の典型的な実施形態に係る、伝送媒体全体に分散した蛍光体粒子の密度をy軸方向に示し、容積式蛍光体変換コアの長さをx軸方向に示すグラフである。
図11】本発明の典型的な実施形態に係る、伝送媒体全体に分散した蛍光体粒子の密度をy軸方向に示し、容積式蛍光体変換コアの長さをx軸方向に示すグラフである。
図12】本発明の典型的な実施形態に係る、伝送媒体全体に分散した蛍光体粒子の密度をy軸方向に示し、容積式蛍光体変換コアの長さをx軸方向に示すグラフである。
図13】層および副層の配列を示す、光源変換器の概略図である。
図14A】容積式蛍光体変換コア内の典型的な径方向配列の蛍光体粒子密度を示す、光源変換器の概略図である。
図14B】容積式蛍光体変換コア内の典型的な径方向配列の蛍光体粒子密度を示す、光源変換器の概略図である。
図14C】容積式蛍光体変換コア内の典型的な径方向配列の蛍光体粒子密度を示す、光源変換器の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施形態は、蛍光体粒子の容量パーセントが異なり得るキャリア媒体に蛍光化合物を容積的に配置するための方法を提供し得る。遠隔表面上に薄く均一に分布する被膜を用いる現在のシステムに対し、容積式勾配蛍光体コアの利点は数多くあり、本明細書で説明される。容積式蛍光体コアの利点は、専用の光学系を用いることなく、著しく多い量の蛍光化合物が入射光に露光し得る点であり得る。入射光に露光する表面積を増加させることなく大量の蛍光体が変換プロセスにおいて利用可能であることにより、後続する光出力のための光源に関する比較的小さな全体サイズを可能にしながら、システムの効率が大幅に増加し得る。
【0027】
現在の薄被膜方法と比較して、キャリア媒体内に勾配分布で蛍光化合物を配置することによる利点が生じる。勾配分布を用いることにより、変換された出力光の特性のより精密な制御が可能になり得る。勾配分布から生じる精密な制御は、限定ではないがたとえば、良好な色再現性、制御性の高い色温度、制御性の高いピーク波長、良好な温度操作、狭帯域入射光と広帯域放出光との良好な混合、温度安定性の高いシステム、および高効率な変換プロセスといった、出力光の態様を支援し得る。
【0028】
本発明の実施形態は、キャリア媒体内での蛍光体材料の段階的(非連続的)勾配または滑らかな(連続的)勾配分布を提供し得る。そのような分布は、限定ではないが、線形、非線形、単調性、多調性などであってよい。勾配分布は、限定ではないがたとえば約30ミクロンからコアの全長より約30ミクロン少ない(厚さ)までの範囲である分布層の厚さにおける変化にもなり得る。この種の勾配は、層を生成する製造プロセスを用いて実現され得る。各層は、多数の副層で構成され得る。各副層は、同様または同一の蛍光体粒子密度および組成で構成され得る。この製造プロセスは、限定ではないがたとえば積層、水熱合成、焼結、融着、堆積、ゾルゲルプロセス、ゲル燃焼、拡散接合、化学沈殿、共沈、固体/湿式化学合成、および/または接着などの様々な方法によって層を生成および結合してよい。
【0029】
またこの製造プロセスは、同じ蛍光体コア内での複数の蛍光化合物、複数の蛍光体粒子サイズの意図的な使用、ならびに異なる蛍光化合物を異なる濃度で分散することも可能にし得る。これにより、変換された出力光の更に精密な制御がもたらされ得る。またこの製造プロセスは、出力光が各使用事例の要件に適合することを確実にするために、伝送媒体内に浮遊する蛍光体の割合、サイズ、および種類を意図的に選択することも伴う。またこの製造プロセスは、現在所定の割合で蛍光体粒子と混合されているキャリア媒体の一連の薄い副層を、より精密な光出力をもたらすより厚い層または層グループに意図的に配列することも可能にする。個々の副層は、個々の層内の副層間で、同様または同一の蛍光体粒子密度、サイズ、および/または組成を有してよい。各層内の副層において同様の蛍光体粒子密度および組成を有することにより、それぞれの層および伝送媒体全体における蛍光体粒子配列の特定の制御が可能になり得る。最低でも、副層の厚さは、1つの蛍光体粒子の径であってよい。副層の厚さは、使用事例ごとに必要とされる光変換および変調特性に依存する。各層は、数十、数百、数千、または数百万の副層で構成され得る。プロセスを通して、厳しく試験された観測に基づき、蛍光体粒子浮遊の効率および制御を改善し続ける最適ワークフローが確立される。
【0030】
本発明の実施形態は、入射光が変換コア内に入光する側に最低濃度の蛍光体が存在し、入射光が変換コア内に入光する側から遠位に最高濃度の蛍光体が存在し得る、不均一勾配容積式蛍光体変換コアであってよい。本発明の他の実施形態は、変換コア内に最低および最高濃度の蛍光体が存在し得るが、必ずしも入射光に対し最低から最高に向かって配置されない、不均一勾配容積式蛍光体変換コアであってよい。本発明のそのような実施形態は、変換コア内に最低および最高濃度の蛍光体が存在し、蛍光体の濃度がコアの中心軸から径方向分布で変動し得る、不均一勾配容積式蛍光体変換コアであってよい。そのような実施形態は、たとえば、中心において最高濃度であり、コア内で径方向外側に減少する濃度を有してよい。他のそのような実施形態は、たとえば、中心において最低濃度であり、径方向外側に増加する濃度を有してよい。
【0031】
本発明は、狭帯域光を、より長い波長の広域スペクトル光に効率的に変換する改善された方法に関し得る。たとえば、450nmのピーク波長を有する狭帯域青色光は、450nm~750nmの範囲の広域スペクトル光に変換され得る。第2の例において、515nmのピーク波長を有する狭帯域緑色光は、900nm~3ミクロンの範囲の広域スペクトル光に変換され得る。以下に説明するように、いくつかの実施形態において、勾配容積式蛍光体変換コアが展開されている。
【0032】
図1を参照すると、従来技術において開示される光変換のための従来のアプローチが示される。光変換システム10は、伝送媒体101と、伝送媒体101の容積全体に分散した蛍光体粒子102の分布とを有する変換コア100を含んでよい。光源(不図示)は、送信媒体101に光学的に結合され、光104を放出するように構成されてよく、光104は、変換コア100内に入光し、変換コア100を通って伝送し得る。
【0033】
1つの実施形態において、光源は、変換プロセスのために用いられ、450nmの出力波長および100mWの光パワー出力を有するレーザである。他の実施形態において、光源は、変換プロセスのために用いられ、515nmの出力波長および150mWの光パワー出力を有するレーザである。また他の実施形態において、光源は、変換プロセスのために用いられ、445nmの出力波長および10Wの光パワー出力を有するレーザである。ただし、光源は、明確に定義された蛍光材料を励起するのに適した波長を有してよく、限定ではないがたとえば200nm~450nm、400nm~750nm、450nm~900nm、800nm~1550nm、その他の波長を有するレーザ放射であってよい。
【0034】
図1に示す方法において、変換コア100の容積全体にわたり蛍光体粒子102の均一分布が存在し得る。また、この蛍光体粒子102の均一分布は、ランダムかつ非意図的な方法で配列され得るので、入力光104の光線が、光変換を最大化するように蛍光体粒子102と相互作用するように構成されないことがある。1つの実施形態において、入力光104の光線は、蛍光体粒子102と相互作用し、その結果、変換光106が放出される。他の実施形態において、光104は蛍光体粒子102と相互作用せず、その結果、無変換光108が放出される。このランダムかつ非意図的な粒子配列は、光を伝送媒体に集中させるために、専用の光学系の使用も必要とし得る。また変換コア100は、反射の可能性を低減するために、光源から短い距離を置いて配置される必要もあり得る。
【0035】
図2Aおよび図2Bを参照すると、本発明の第1の典型的な実施形態が示される。1つの実施形態において、伝送媒体201と、変換コア200内で不均一な容積的浮遊状態である複数の蛍光体粒子202の分布とを有する変換コア200を含む光変換システム20が存在する。1つの実施形態において、複数の蛍光体粒子202を浮遊させる製造プロセスは、複数の蛍光体粒子202を、たとえばポリメタクリル酸メチル(PMMA)などのキャリア材と混合することを必要とし得る。たとえば他の光学ポリマ、セラミック、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリウレタン、オレフィン、コポリマ、ゲル、ハイドロゲル、ガラス質、結晶質、過冷却液体、および、明記されないが同様の特性および説明された特徴を有する蛍光体粒子のためのキャリアとして作用する能力を有する材料を含む他の同様の材料など、他のキャリア材が用いられてよい。キャリア材は、複数の蛍光体粒子202が内部に浮遊する伝送媒体201を備えてよい。その結果生じるキャリア材と複数の蛍光体粒子202との混合物は圧縮され、変換コア200を形成するために圧縮、接着、および/または接合される個々の副層内に押し出され得る。複数の蛍光体粒子202およびたとえばPMMAまたはセラミック材料などのキャリア材は、一体に混合されたPMMAまたはセラミックおよび蛍光体粒子202の追加の層と更に接合される薄い副層または層グループごとに複数の蛍光体粒子202の所望の割合を実現するために変更および制御され得る。
【0036】
図2Aを参照すると、いくつかの実施形態において、変換コア200は任意選択的に、第1の放射スペクトルを有し得る光204を放出する光源232に結合される。変換コア200は、デバイス230内で用いられ得る。デバイス230は、たとえば参照によってその全体が本願に組み込まれる米国特許第10,610,089号において開示されるような無線撮像デバイスであってよい。デバイス230は、光学素子233、光反射体235、包装体231、およびフィルタ237を更に含んでよい。デバイス230の光源232は、変換コア200と相互作用し変換光206を出力する光204を出力してよい。デバイス230は、光源232と変換コア200との間に配置され得る光学素子233を含んでよい。光学素子233は、光204を変換コア200の方へ方向転換させ得る。デバイス230は、変換コア200によって変換された変換光206を更に調整するように構成され得る光反射体235およびフィルタを含んでよい。光源232は、複数の蛍光体粒子202と相互作用する光204が変換コア200の層と垂直でありさえすれば、どこに配置されてもよい。
【0037】
図2Bを参照すると、変換コア200は、遠位端226、近位端228、および近位端228と遠位端226との間に伸長する長さLを有してよい。変換コア200の寸法は、ミリメートル単位~メートル単位の範囲内であってよい。いくつかの実施形態において、変換コア200は、数ミリメートル、数センチメートル、数デシメートル、または数メートルの寸法を有する。たとえば変換コア200は、10mmの長さL、5mmの幅、および5mmの高さを有してよい。変換コア200は、1mm~50mm、5mm~40mm、10mm~30mm、20mm~25mmの長さLを有してよい。変換コア200は、1mm~50mm、5mm~40mm、10mm~30mm、または20mm~25mmの幅を有してよい。変換コア200は、1mm~50mm、5mm~40mm、10mm~30mm、または20mm~25mmの高さを有してよい。1つの実施形態において、変換コア200は、10mmの長さLおよび5mmの径を有する円筒である。他の例において、変換コア200は、たとえば細長い照明管のように、1m超過の長さLを有する。
【0038】
光204は、近位端228から変換コア200内に入光し得る。1つの実施形態において、光204は、光204を変換光206に変換する蛍光体粒子202と相互作用し、その結果、変換コア200から変換光206が放出される。変換光206は、光204の第1の放射スペクトルとは異なる第2の放射スペクトルを有し得る。変換コア200から放出される変換光206は、相互作用の後、異なる波長を表すように湾曲して示され得る。たとえば光204は、複数の蛍光体粒子202と相互作用することにより、光204とは異なる波長を有する変換光206を放出し得る。他の実施形態において、光204は、複数の蛍光体粒子202と相互作用することなく変換コア200を通って存続し、その結果、無変換光208が変換コア200から放出される。無変換光208は、どの蛍光体粒子202とも相互作用しない光であり得るので、結果として、無変換光208は光204と同じ波長を有する。いくつかの実施形態において、無変換光208の波長は、光204の波長と同じである。
【0039】
変換コア200は、変換光206と無変換光208との混合物を生成してよい。いくつかの実施形態において、蛍光体粒子202の分布は、伝送媒体201内で容積的に浮遊し、一連の副層に配列され得る。複数の蛍光体粒子202は、変換コア200の長さLに沿った各断面にわたり互いに概ね均等に離間してよい。1つの実施形態において、複数の蛍光体粒子202は、変換コア200の長さLに沿った各断面にわたり互いに均等に離間してよい。いくつかの実施形態において、複数の蛍光体粒子202は、変換コア200の長さLに沿った各断面にわたり互いに概ね均一に離間してよく、ここで均一とは、複数の蛍光体粒子202間の平均間隔が等しいことを意味する。いくつかの実施形態において、複数の蛍光体粒子202の約97%、95%、90%、80%、85%、または75%が、変換コア200の長さLに沿った各断面にわたり互いに均一に離間してよい。他の実施形態において、複数の蛍光体粒子202は、変換コア200の長さLに沿った各断面にわたり互いに不均等に離間する。たとえば、複数の蛍光体粒子202のいくつかが、層または副層内で塊またはグループであってよく、その結果、複数の蛍光体粒子202のサブグループが不均等に離間している。複数の蛍光体粒子202の約97%、約95%、約90%、約80%、約85%、または約75%が、変換コア200の長さLに沿った各断面にわたり互いに均等に離間してよい。
【0040】
一連の副層は、意図的に、層または層グループに配列されてよく、その各々が、内部に配置され、光源からの光204の吸収を連続的に広げるように構成された蛍光体粒子202の分布を有する。1つの実施形態において、一連の副層は、光源からの光204の吸収を連続的に広げるように意図的に配列され得る。伝送媒体201内に浮遊する蛍光体粒子202の分布は、伝送媒体201の遠位端226における蛍光体粒子202の大きな割合に比べて、近位端228における蛍光体粒子202が小さな割合であることによって示されるように、不均一であってよい。いくつかの実施形態において、変換コア200は、近位端228から、遠位端226に隣接した蛍光体粒子202の密度まで、蛍光体粒子202の密度の連続的増加を含む。密度増加率は、所望の出力照明目標に依存し得る。たとえば、変換コア200は、所望の輝度、色、および/またはシステム全体の効率に基づいて、様々な密度増加率を含んでよい。1つの実施形態において、変換コア200の遠位端226付近の蛍光体粒子202の密度、化学的性質、サイズ、組成、および/または割合は、変換コア200の近位端228付近の蛍光体粒子202の密度、化学的性質、組成、および/または割合と異なり得る。
【0041】
図2Aおよび図2Bの実施形態は、本明細書で説明するように、図3~7の実施形態と比較可能であり得る。光変換プロセスは、変換コア内の勾配蛍光体粒子における蛍光発光およびストークスシフトのプロセスを用いることによって起こり得る。蛍光体粒子202の容積的浮遊は、変換コア200内の勾配蛍光体コアを形成し得る。1つの実施形態において、蛍光体粒子202の特定の意図的な容積的浮遊により、より多くの蛍光体粒子202が入射光204と相互作用し、光変換に関与する。変換コア200の各層は、マトリックス構成に配列され得る。光204への露光表面積を増加させることなく光変換プロセスに関与する蛍光体粒子202の割合を増加させることにより、システム効率が著しく増加し、より小さなサイズの変換コア200が可能になり得る。
【0042】
1つの実施形態において、伝送媒体201内に浮遊する蛍光体粒子202の配列、密度、化学的性質、組成、および/または割合により、より多くの蛍光体粒子202が光204と相互作用し、光変換に関与する。いくつかの実施形態において、蛍光体粒子202の密度または割合は、PMMA溶液または他の特定のキャリア媒体に混合される実際の蛍光体の量によって定義される。蛍光体粒子202の様々な化学的性質または組成の組み合わせが用いられてよく、その各々が、所望の結果を実現するために各副層において全体溶質に対する独自の割合を有する。
【0043】
1つの実施形態において、複数の蛍光体粒子202は、変換コア200の長さLにわたり蛍光体粒子202の2つ以上の異なる割合を含む。蛍光体粒子202の割合は、光源からの光204の光路に沿った点におけるPMMA(または他の特定のキャリア媒体)内の蛍光体粒子202の実際の混入割合であってよい。PMMAまたは他の特定のキャリア媒体内の蛍光体粒子202の割合は、所望の出力に基づいて変更され、相違し得る。1つの実施形態において、変換コア200の長さLにわたる蛍光体粒子202の2つ以上の異なる割合は、約0%~約100%相違する。たとえば、変換コア200の長さL全体にわたる蛍光体粒子202の2つ以上の異なる割合は、0%、5%、10%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、または100%相違してよい。他の実施形態において、変換コア200の長さLにわたる蛍光体粒子202の2つ以上の割合は、約0.1%~約25%相違する。ただし、変換コア200の長さLにわたる蛍光体粒子202の2つ以上の割合は、約0.01%~約25%、約5%~約95%、約10%~約75%、または約15%~約50%相違してよい。蛍光体粒子202の2つ以上の割合は、光源からの光204の吸収を連続的に広げるように構成され得る。蛍光体粒子202の異なる割合は、限定ではないがたとえば低度から高度、高度から低度など、一方向の濃度で分布する必要はない。たとえば、蛍光体粒子202の割合は、近位端228において約5%であってよく、遠位端226において約15%であってよい。ただし、蛍光体粒子202の割合は、近位端228において約0%~約100%、約5%~約90%、約15%~約80%、約25%~約70%、または約35%~60%、および遠位端226において約0%~約100%、約5%~約90%、約15%~約80%、約25%~約70%、または約35%~60%であってよい。
【0044】
いくつかの実施形態において、複数の蛍光体粒子202が、変換コア200の伝送媒体201内に配置される。伝送媒体201は、特定の可視波長の光が伝送媒体201を妨げられずに通過することを可能にするように構成された透明または半透明材料で構成され得る。伝送媒体201は、ポリプロピレン、ガラス、アクリル、セラミック、ポリカーボネート、または他の任意の透明材料で構成され得る。たとえば、伝送媒体201は、透明多層セラミック材料で構成され得る。透明多層セラミック材料の特性は、変換光206の色を変えるために変更され得る。たとえば、透明多層セラミック材料の層の厚さは、白色光を生成するように調節され得る。いくつかの実施形態において、伝送媒体201の透明多層セラミック材料は、変換光206の特性を調節するために変更され得る、AlON、Al、Dy、PR3+、ND3+、CR4、YB3+、Dy3+、Gd3+、および/またはCe3+を含む。
【0045】
伝送媒体201は、蛍光体粒子202が様々な温度で配合されることが可能な材料であってよい。伝送媒体201は、特定の波長の光の拡散、吸収、および/または方向転換を含む、光源からの光204の光学特性を修正するように構成され得る。伝送媒体201は、多層または配合材料で構成され得る。1つの実施形態において、伝送媒体201の多数の層の個々の層の厚さは、約30ミクロンから変換コア200の全長より約30ミクロン少ない(厚さ)までの範囲である。他の実施形態において、伝送媒体の多数の層の個々の層の厚さは、約0.01mm~約25mmの範囲である。伝送媒体201を通過する光204の伝送メカニズムは、直射、軸上または軸外れ、散乱、および/または正反射であってよい。光204は、色、輝度、平均波長、ピーク波長などを含むいくつかの異なる方法で修正され得る。たとえば、光204を修正するために様々な光学素子が用いられ得る。いくつかの実施形態において、光204の特性を修正するためにレンズが用いられる。いくつかの実施形態において、レンズは、光変換システム20内で用いられない。
【0046】
図3を参照すると、第2の典型的な実施形態が示される。いくつかの実施形態において、光変換システム30は、光変換システム20に関連する。光変換システム30は、遠位端326、近位端328、伝送媒体301、および蛍光体粒子302および310を有する不均一な変換コア300を含んでよい。変換コア300は、複数の蛍光体粒子310の分布を有する左側コア314、複数の蛍光体粒子302の分布を有する右側コア316、および層境界面312を含んでよい。左側コア314および右側コア316は、光304を放出する光源に光学的に結合され得る。層境界面312は、左側コア314と右側コア316との間に配置され得る。
【0047】
光変換システム30の伝送媒体301は、層で構成されてよく、これは更に個々の副層で構成され得る。たとえば、図3に示すように、光変換システム30は、層318-1および層318-2で構成され得る。層318-Nは、示される層のいずれか1つ(たとえば層318-1、層318-2など)を指し得る。層318-1は更に、個々の副層、副層320-Nで構成され得る。副層320-Nは、示される個々の副層のいずれか(たとえば副層320-1、副層320-2、副層320-3、副層320-4、副層320-5、および/または副層320-6)を指し得る。同様に、層318-2もまた、個々の副層(不図示)で構成され得る。1つの実施形態において、層318-1および層318-2は、各々が6つの個々の副層で構成され得る。個々の副層320-Nの厚さは、たとえば1つの蛍光体粒子の径であってよい。よって、層318-Nの厚さは、個々の副層320-Nの厚さによって定められ得る。たとえば、層318-Nの厚さは、全ての副層320-Nの厚さの和であってよい。上述したように、層318-1内の副層320-Nにおいて同様の密度および組成の蛍光体粒子310を有することにより、それぞれの層318-Nおよび伝送媒体301における蛍光体粒子310の配列の特定の制御が可能であり得る。蛍光体粒子310の特定の配列は、図2B図4~7、および図14A~14Cにも同様に適用可能であり得る。
【0048】
1つの実施形態において、光304は、左側コア314を介して変換コア300の伝送媒体301内に入光し得る。光304は、蛍光体粒子310、302と相互作用してよく、その結果、変換コア300から変換光306が放出される。右側コア316に容積的に浮遊する蛍光体粒子302は、一連の副層に意図的に配列され得る。一連の副層は、光304の吸収を連続的に広げるように構成されたより厚い層または層グループに意図的に配列され得る。図1および図2と比較すると、図3は、変換コア300から放出される変換光306によって示される増加したレベルの光変換、および、伝送媒体301の遠位端326から放出される無変換光308の描写における減少を示し得る。図1と比較した場合の無変換光308の量の減少は、勾配蛍光体コアの形成、および/または蛍光体粒子310、302の密度における非連続的増加勾配に起因し得る。
【0049】
1つの実施形態において、左側コア314および右側コア316において容積的に浮遊する蛍光体粒子302、310の分布は、不均一である。たとえば、右側コア316に容積的に浮遊し得る蛍光体粒子302の大きな割合と比べて、小さな割合の蛍光体粒子310が左側コア314に容積的に浮遊し得る。いくつかの実施形態において、変換コア300は、左側コア314における蛍光体粒子310の密度から右側コア316における蛍光体粒子302の密度への非連続的増加勾配を含む。また、層境界面312において、またはそれと隣接して、蛍光体粒子302、310の密度の急な増加が存在し得る。
【0050】
いくつかの実施形態において、蛍光体粒子302、310の容積的浮遊は、変換コア300の伝送媒体301内に勾配を形成する。1つの実施形態において、蛍光体粒子302、310の容積的浮遊により、より多くの蛍光体粒子302、310が入射光304と相互作用し、光変換に関与する。入射光304への露光表面積を増加させることなく、かつ専用の光学系を必要とせず、光変換プロセスに関与する蛍光体粒子302、310の割合を増加させることにより、比較的小さな全体サイズを可能にしながら、光変換システム30の効率が著しく増加し得る。1つの実施形態において、伝送媒体301に浮遊する蛍光体粒子302、310の配列、密度、化学的性質、組成、および/または割合により、より多くの蛍光体粒子302、310が光304と相互作用し、光変換に関与する。
【0051】
図4を参照すると、本発明の第3の典型的な実施形態が示される。いくつかの実施形態において、光変換システム40は、光変換システム20、30に関連する。光変換システム40は、遠位端426、近位端428、伝送媒体401、および蛍光体粒子402、410を有する容積式不均一変換コア400を含んでよい。変換コア400は、左側コア414、左中コア416、右中コア418、右側コア420、および層境界面422、412、および424で構成され得る。層境界面422は、左側コア414と左中コア416との間に配置され得る。層境界面412は、左中コア416と右中コア418との間に配置され得る。層境界面424は、右中コア418と右側コア420との間に配置され得る。
【0052】
変換コア400の左側コア414、左中コア416、右中コア418、および右側コア420の各々は、蛍光体粒子402、410の特定の密度、組成、割合、および/または化学的性質によって区別され得る。左側コア414は、複数の蛍光体粒子410の独自の意図的な分布を有してよく、右側コア420は、複数の蛍光体粒子402の独自の意図的な分布を有してよい。いくつかの実施形態において、複数の蛍光体粒子402の分布は、複数の蛍光体粒子410の分布と異なる。他の実施形態において、複数の蛍光体粒子402の分布は、複数の蛍光体粒子410の分布と同じである。
【0053】
伝送媒体401は、光404を放出する光源に光学的に結合され得る。光404は、左側コア414から変換コア400の伝送媒体401内に入光し得る。1つの実施形態において、光404は、変換コア400全体にわたり蛍光体粒子410、402と相互作用してよく、その結果、光404は、変換コア400から放出される変換光406に変換される。蛍光体粒子410、402の分布は、伝送媒体401内の一連の副層に意図的に配列され得る。一連の副層は、光源からの光404の吸収を連続的に広げるように構成されたより厚い層または層グループに意図的に配列され得る。図1および図2Bと比較すると、図4は、増加したレベルの光変換を示す。たとえば、図4は、増加した量の変換光406を示し、変換コア400の遠位端426から放出される無変換光の描写はない。これは、たとえば、勾配蛍光体コアの形成、および/または蛍光体粒子402、410の密度の非連続的増加勾配に起因し得る。
【0054】
変換コア400の伝送媒体401内に容積的に浮遊する蛍光体粒子402、410の分布は、右側コア420における蛍光体粒子402の大きな割合と比べて、左側コア414における蛍光体粒子410が小さな割合であることによって示されるように、不均一であってよい。蛍光体粒子410の密度において、左側コア414から左中コア416および右中コア418を通って右側コア420までの非連続的増加勾配が存在し得る。また、層境界面422、412、および424において、またはそれらに隣接して、蛍光体粒子402、410の密度の急な増加も存在し得る。
【0055】
図5を参照すると、本発明の第4の典型的な実施形態が示される。いくつかの実施形態において、光変換システム50は、光変換システム20、30、40に関連する。光変換システム50は、遠位端526、近位端528、伝送媒体501、および蛍光体粒子502、510を有する容積式不均一変換コア500を含んでよい。蛍光体粒子502、510は、伝送媒体501内に容積的に配置されてよく、伝送媒体501全体にわたり、第1の種類の複数の蛍光体粒子510の分布および第2の種類の複数の蛍光体粒子502の分布を有してよい。変換コア500は、光504を放出する光源に光学的に結合されてよく、左側コア514および右側コア520を含んでよい。光504は、左側コア514から変換コア500の伝送媒体501内に入光し得る。1つの実施形態において、光504は、蛍光体粒子502、510と相互作用し、その結果、光504は、変換光506に変換され、変換コア500から放出される。
【0056】
蛍光体粒子502、510の分布は、伝送媒体501内の一連の副層に意図的に配列され得る。一連の副層は、光504の吸収を連続的に広げるように構成されたより厚い層または層グループに意図的に配列され得る。図1および図2Bと比較すると、図5は、変換コア500から放出される変換光506によって示される増加したレベルの光変換を示してよく、また、変換コア500の遠位端526から放出される光の描写がないことも示し得る。これは、たとえば、2つの異なる種類の蛍光体粒子502、510の使用、勾配蛍光体コアの形成、および/または蛍光体粒子502、510の密度の連続的増加勾配に起因し得る。
【0057】
変換コア500内に容積的に浮遊する蛍光体粒子502、510の分布は、変換コア500の右側コア520内に容積的に浮遊する第2の種類の蛍光体粒子502の大きな割合と比べて、変換コア500の左側コア514内に容積的に浮遊する第1の種類の蛍光体粒子510が小さな割合であることによって示されるように、不均一であってよい。近位端528に隣接した第1の種類の蛍光体粒子510の密度から遠位端526に隣接した第2の種類の蛍光体粒子502の密度への連続的増加勾配が存在し得る。
【0058】
蛍光体粒子502、510の容積的浮遊は、変換コア500において勾配蛍光体コアを形成し得る。1つの実施形態において、蛍光体粒子502、510の容積的浮遊により、より多くの蛍光体粒子が光504と相互作用し、光変換に関与し得る。光504への露光表面積を増加させることなく、光変換プロセスに関与する蛍光体粒子502、510の割合を増加させることにより、後続する光出力のための光源に関する比較的小さな全体サイズを可能にしながら、光変換システム50の効率が著しく増加し得る。1つの実施形態において、変換コア500の伝送媒体501内に浮遊する蛍光体粒子502、510の配列、密度、化学的性質、組成、および/または割合により、より多くの蛍光体粒子502、510が光504と相互作用し、光変換に関与し得る。
【0059】
図6を参照すると、本発明の第5の典型的な実施形態が示される。いくつかの実施形態において、光変換システム60は、光変換システム20、30、40、50に関連する。光変換システム60は、近位端262、近位端628、伝送媒体601、および蛍光体粒子602、610を有する不均一変換コア600を含んでよい。変換コア600は、左側コア614、右側コア616、層境界面612、左側コア614内に分散した第1の種類の複数の蛍光体粒子610、および右側コア616内に分散した第2の種類の複数の蛍光体粒子602を含んでよい。変換コア600は、光604を放出する光源に光学的に結合され得る。光604は、左側コア614から変換コア600の伝送媒体601内に入光し得る。1つの実施形態において、光604は、蛍光体粒子602、610と相互作用してよく、その結果、変換コア600から変換光606が放出される。
【0060】
蛍光体粒子602、610の分布は、伝送媒体601における一連の副層に意図的に配列され得る。一連の副層は、光604の吸収を連続的に広げるように構成されたより厚い層または層グループに意図的に配列され得る。図1および図2Bと比較すると、図6は、変換コア600から放出される変換光606によって示される増加したレベルの光変換を示してよく、変換コア600の遠位端626から放出される光の描写はない。これは、たとえば、2つの異なる種類の蛍光体粒子602、610の使用、勾配蛍光体コアの形成、および/または蛍光体粒子602、610の密度の非連続的増加勾配に起因し得る。
【0061】
変換コア600内に容積的に浮遊する蛍光体粒子602、610の分布は、変換コア600の右側コア616内に容積的に浮遊する第2の種類の蛍光体粒子602の大きな割合と比べて変換コア600の左側コア614内に容積的に浮遊する第1の種類の蛍光体粒子610が小さな割合であることから示されるように、不均一であってよい。近位端628における第1の種類の蛍光体粒子610の密度から遠位端626に隣接した第2の種類の蛍光体粒子602の密度への非連続的増加勾配が存在し得る。また、層境界面612における蛍光体粒子602、610の密度の急な増加も存在し得る。
【0062】
図7を参照すると、本発明の第6の典型的な実施形態が示される。いくつかの実施形態において、光変換システム70は、光変換システム20、30、40、50、60に関連する。光変換システム70は、変換コア700が近位端732、遠位端730、伝送媒体701、および蛍光体粒子702、710、728、726を含んでよい。変換コア700は、第1の種類の蛍光体粒子710を有する左側コア714、第2の種類の蛍光体粒子726を有する左中コア716、第3の種類の蛍光体粒子728を有する右中コア718、第4の種類の蛍光体粒子を有する右側コア720、および層境界面722、712、および724を含んでよい。層境界面722は、左側コア714と左中コア716との間に配置され得る。層境界面712は、左中コア716と右中コア718との間に配置され得る。層境界面724は、右中コア718と右側コア720との間に配置され得る。
【0063】
変換コア700の左側コア714、左中コア716、右中コア718、および右側コア720の各々は、特定の密度、組成、割合、および/または化学的性質によって区別され得る。変換コア700は、光704を放出する光源に光学的に結合され得る。光704は、左側コア714から変換コア700の伝送媒体701内に入光し得る。1つの実施形態において、光704は、蛍光体粒子702、726、728、710と相互作用してよく、その結果、変換光706が放出される。蛍光体粒子702、726、728、710の分布は、伝送媒体701内の一連の副層に意図的に配列され得る。一連の副層は、光704の吸収を連続的に広げるように構成されたより厚い層または層グループに意図的に配列され得る。図1および図2Bと比較すると、図7は、変換コア700から放出される変換光706によって示される増加したレベルの光変換を示してよく、変換コア700の遠位端730から放出される無変換光の描写はない。これは、たとえば、4つの異なる種類の蛍光体粒子702、710、726、728の使用、勾配蛍光体コアの形成、および/または蛍光体粒子702、710、726、728の密度の連続的増加勾配に起因し得る。
【0064】
変換コア700の伝送媒体701内に容積的に浮遊する蛍光体粒子702、710、726、728の分布は、変換コア700の右側コア720内に容積的に浮遊する第4の種類の蛍光体粒子702の大きな割合と比べて変換コア700の左側コア714内に容積的に浮遊する第1の種類の蛍光体粒子710が小さな割合であることから示されるように、不均一であってよい。左側コア714における第1の種類の蛍光体粒子710の密度から、第2の種類の蛍光体粒子726を有する左中コア716、第3の種類の蛍光体粒子728を有する右中コア718を通って、右側コア720に隣接した第4の種類の蛍光体粒子702の密度への非連続的増加勾配が存在し得る。また、層境界面712、722、および724における蛍光体粒子702、710、726、728の急激な増加も存在し得る。
【0065】
図8を参照すると、伝送媒体全体に分散した蛍光体粒子の密度と、容積式蛍光体変換コアの長さとの関係を示すグラフが示される。密度は、単一の非連続的非線形勾配で増加し得る。この非連続的増加は、段階的グラフによって示され得る。
【0066】
図9を参照すると、伝送媒体全体に分散した蛍光体粒子の密度と、容積式蛍光体変換コアの長さとの関係を示すグラフが示され、密度は、単一の連続的非線形勾配で増加し得る。
【0067】
図10を参照すると、伝送媒体全体に分散した蛍光体粒子の密度と、容積式蛍光体変換コアの長さとの関係を示すグラフが示され、密度は、多数の非連続的非線形勾配で増加し得る。この非連続的増加は、段階的グラフによって示され得る。
【0068】
図11を参照すると、伝送媒体全体に分散した蛍光体粒子の密度と、容積式蛍光体変換コアの長さとの関係を示すグラフが示され、密度は、多数の連続的非線形勾配で増加し得る。
【0069】
図12を参照すると、伝送媒体全体に分散した蛍光体粒子の密度と、容積式蛍光体変換コアの長さとの関係を示すグラフが示され、密度は、単一の連続的線形勾配で増加し得る。
【0070】
図13を参照すると、層および副層の典型的な配列を示す、光変換システムの概略図が示される。たとえば、層1 1300-1は個々の副層で構成され、層2 1300-2は個々の副層で構成され、層3 1300-3は個々の副層で構成され得る。各層1300-1、1300-2、1300-3の個々の副層は、同様または同一の蛍光体粒子密度および組成を有してよい。最低でも、副層の厚さは、単一の蛍光体粒子の径であってよい。ただし、副層の厚さは、2つの蛍光体粒子、3つの蛍光体粒子、4つの蛍光体粒子、または4より多い数の蛍光体粒子の径であってよい。副層の厚さは、使用事例ごとに必要とされる光変換および変調特性に依存する。各層は、数十、数百、数千、または数百万の副層で構成され得る。
【0071】
図14A~14Cを参照すると、容積式蛍光体変換コア内の蛍光体粒子密度の典型的な径方向配列を示す、光変換システムの概略図が示される。図14A~14Cにおいて、より高い蛍光体粒子密度は、より高密度の影で表現され得る。たとえば、図14Aにおける1つの実施形態において、蛍光体粒子分布は、個々の層が、中央から径方向外側に蛍光体粒子の密度が増加する勾配蛍光体分布1401を有し得るように配列され得る。図14Bにおける他の実施形態において、個々の層は、中央から径方向外側に蛍光体粒子の密度が減少する、または蛍光体粒子の密度変化に関して連続的または非連続的であり得る他の任意の配列である勾配蛍光体分布1402を有してよい。図14Cにおけるまた他の実施形態において、これらの上述した径方向層は、たとえば円筒1403などの容積形状に配列されてよく、各径方向層は、前後の層と異なり得る。ここで説明される容積形状は、円筒に限定されず、径方向層は、限定ではないがたとえば角柱、円錐、立方体、または他の任意の立体幾何学などの容積形状で用いられ得る。これらの径方向層を用いて構築される立体幾何学は、全体にわたり径方向1404および/または軸方向1405に異なる密度を有し得る。
【0072】
当業者には理解されるように、上記で示され説明された典型的な実施形態には、その幅広い発明概念から逸脱することなく、変更が加えられ得る。したがって、本発明は、図示および説明された典型的な実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって定義されるような本発明の主旨および範囲内の修正を包括することが意図されていることが理解される。たとえば、典型的な実施形態の特定の特徴は、本発明の一部であってもなくてもよく、開示される実施形態の様々な特徴は、結合されてよい。本明細書で特に明記されない限り、「a」、「an」、および「the」という語は、1つの要素に限定されるのではなく、「少なくとも1つ」を意図するものとして読み取らなければならない。
【0073】
理解すべき点として、本発明の図および説明の少なくとも一部は、本発明の明確な理解に関連する要素に焦点を当てるために簡略化されており、明確化のために、当業者が本発明の一部を構成し得ることを理解する他の要素が削除される。ただし、そのような要素は当技術分野において周知であるため、また必ずしも本発明の適切な理解をもたらすものではないため、そのような要素は本明細書に記載されない。
【0074】
また、本発明の方法が、本明細書に記載されるステップの特定の順序に依拠するものでなければ、ステップの特定の順序は、特許請求の範囲を限定するものと解釈されてはならない。本発明の方法に向けられた任意の請求項は、それらのステップの記載された順序での遂行に限定されてはならず、当業者は、ステップが、本発明の主旨および範囲内に留まったまま変更され得ることを容易に理解し得る。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図14C
【国際調査報告】