(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-27
(54)【発明の名称】空気/油分離装置及び方法
(51)【国際特許分類】
B01D 46/24 20060101AFI20220720BHJP
【FI】
B01D46/24 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021560739
(86)(22)【出願日】2020-05-18
(85)【翻訳文提出日】2021-12-01
(86)【国際出願番号】 US2020033440
(87)【国際公開番号】W WO2020236737
(87)【国際公開日】2020-11-26
(32)【優先日】2019-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591163214
【氏名又は名称】ドナルドソン カンパニー,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウィジャディ, ジョディ
(72)【発明者】
【氏名】ウィンターズ, ティモシー, オー.
(72)【発明者】
【氏名】ギャロウェイ, スコット, アール.
(72)【発明者】
【氏名】ラウエ, マーヴィン, イー.
(72)【発明者】
【氏名】ヴィセ, フーベルト, ジェイ.
【テーマコード(参考)】
4D058
【Fターム(参考)】
4D058JA02
4D058KA01
4D058KA15
4D058KC32
4D058KC62
4D058KC63
4D058SA16
(57)【要約】
空気/油分離装置は、取り外し可能で交換可能なフィルタエレメントを含む。フィルタエレメントは、第1の端部キャップ構造内にフランジ受入凹部を含むことができる。代替的に、第1の端部キャップ構造は、交互に位置する径方向突出凸部及び径方向内向き凹部を含むことができる。代替的に、端部キャップ構造は、平面内に含まれる第1の部分と、第1の部分から傾斜した第2の部分とを含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気/油分離装置用のフィルタエレメントであって、
(a)相対向する第1の端部及び第2の端部と長手方向軸線とを有するフィルタ媒体の管状構造と、
(b)前記フィルタ媒体の前記第1の端部に固定された第1の端部キャップ構造であって、フランジ受入凹部を内部に含む前記第1の端部キャップ構造と
を含む、フィルタエレメント。
【請求項2】
前記第1の端部キャップ構造は、軸板と、前記板から前記フィルタ媒体に向かう方向に垂直に延びる環状スリーブとを含み、前記環状スリーブは、外側径方向リングと内側径方向リングとを有し、前記フィルタ媒体は、前記外側径方向リングと前記内側径方向リングとの間にある、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項3】
前記凹部は、前記環状スリーブにより画定される、請求項2に記載のフィルタエレメント。
【請求項4】
前記凹部は、前記外側径方向リングにより画定される、請求項2又は3に記載のフィルタエレメント。
【請求項5】
前記凹部は、前記長手方向軸線に略平行な、長手方向に延びる凹部である、請求項1~4のいずれか一項に記載のフィルタエレメント。
【請求項6】
前記凹部は、前記軸板により画定される、請求項1又は2に記載のフィルタエレメント。
【請求項7】
(a)前記軸板は、上面と反対側の下面とを有し、前記下面は前記フィルタ媒体に面し、且つ
(b)前記凹部は、前記板の前記下面における連続したリングである、
請求項6に記載のフィルタエレメント。
【請求項8】
前記板の前記上面は、連続したリングを形成する軸方向に延びるリブを含む、請求項7に記載のフィルタエレメント。
【請求項9】
前記凹部は、丸形、多角形、台形、湾曲、又は異形のうちのいずれか1つの形状の断面を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載のフィルタエレメント。
【請求項10】
空気/油分離装置アセンブリであって、
(a)内部容積を画定する周壁と、前記内部容積と連通する開口部と、閉鎖底部とを備えたタンクであって、
(i)前記壁を貫通して延びる入口と、
(ii)前記閉鎖底部により保持された、前記内部容積内の下部液溜まりと、
(iii)前記口部を取り囲むフランジであって、前記フランジからの凸部を有するフランジと
を更に含むタンクと、
(b)前記内部容積への選択的なアクセスを提供するために前記口部を覆うように前記タンク上に取り外し可能に取り付けられたカバーと、
(c)前記内部容積内に取り外し可能に位置決めされた、請求項1、2、及び9のいずれか一項に記載のフィルタエレメントであって、
(i)前記タンクの前記フランジ上の前記凸部は、前記第1の端部キャップ構造の前記フランジ受入凹部内に延びる、
フィルタエレメントと
を含む、空気/油分離装置アセンブリ。
【請求項11】
(a)前記タンクの前記フランジと前記第1の端部キャップ構造との間で前記フランジと前記第1の端部キャップ構造とに当接する第1のシール部材と、
(b)前記第1の端部キャップ構造と前記カバーとの間で前記第1の端部キャップ構造と前記カバーとに当接する第2のシール部材と
を更に含む、請求項10に記載の空気/油分離装置アセンブリ。
【請求項12】
(a)前記第1の端部キャップ構造は、軸板と、前記板から前記フィルタ媒体に向かう方向に垂直に延びる環状スリーブとを含み、前記環状スリーブは、外側径方向リングと内側径方向リングとを有し、前記フィルタ媒体は、前記外側径方向リングと前記内側径方向リングとの間にあり、且つ前記凹部は、前記長手方向軸線に平行な、長手方向に延びる凹部であるとともに、前記外側径方向リングにより画定され、並びに
(b)前記フランジ上の前記凸部は、前記口部へと径方向内方に延びる、
請求項10又は11に記載の空気/油分離装置アセンブリ。
【請求項13】
(a)前記第1の端部キャップ構造は、軸板と、前記板から前記フィルタ媒体に向かう方向に垂直に延びる環状スリーブとを含み、前記環状スリーブは、外側径方向リングと内側径方向リングとを有し、前記フィルタ媒体は、前記外側径方向リングと前記内側径方向リングとの間にあり、前記軸板は、上面と反対側の下面とを有し、前記下面は前記フィルタ媒体に面し、前記凹部は、前記板の前記下面における連続したリングであり、且つ
(b)前記フランジ上の前記凸部は、前記凹部の前記連続したリング内に軸方向上方に延びる、
請求項10又は11に記載の空気/油分離装置アセンブリ。
【請求項14】
(a)前記板の前記上面は、連続したリングを形成する軸方向に延びるリブを含み、且つ
(b)前記カバーは、前記板の前記上面の前記リブを受け入れる連続した凹部を含む、
請求項13に記載の空気/油分離装置アセンブリ。
【請求項15】
前記フランジ上の前記凸部は、丸形、多角形、台形、湾曲、又は異形のうちのいずれか1つの形状の断面を有する、請求項10~14のいずれか一項に記載の空気/油分離装置アセンブリ。
【請求項16】
空気/油分離装置用のフィルタエレメントであって、
(a)相対向する第1の端部及び第2の端部と長手方向軸線とを有するフィルタ媒体の管状構造と、
(b)前記フィルタ媒体の前記第1の端部に固定された第1の端部キャップ構造であって、交互に位置する複数の径方向外向き凸部及び径方向内向き凹部を含む前記第1の端部キャップ構造と
を含む、フィルタエレメント。
【請求項17】
前記第1の端部キャップ構造は、軸板と、前記板から前記フィルタ媒体に向かう方向に垂直に延びる環状スリーブとを含み、前記環状スリーブは、外側径方向リングと内側径方向リングとを有し、前記フィルタ媒体は、前記外側径方向リングと前記内側径方向リングとの間にある、請求項16に記載のフィルタエレメント。
【請求項18】
前記交互に位置する凸部及び凹部は、前記軸板の径方向外周縁に沿っている、請求項17に記載のフィルタエレメント。
【請求項19】
前記凸部及び前記凹部は曲面である、請求項16~18のいずれか一項に記載のフィルタエレメント。
【請求項20】
前記凸部の少なくとも1つは、残りの前記凸部の大部分よりも径方向外方に延びる、請求項16~19のいずれか一項に記載のフィルタエレメント。
【請求項21】
前記凸部の1つのみが、残りの前記凸部の全てよりも径方向外方に延びる、請求項20に記載のフィルタエレメント。
【請求項22】
空気/油分離装置アセンブリであって、
(a)内部容積を画定する周壁と、前記内部容積と連通する開口部と、閉鎖底部とを備えたタンクであって、
(i)前記壁を貫通して延びる入口と、
(ii)前記閉鎖底部により保持された、前記内部容積内の下部液溜まりと、
(iii)前記口部を取り囲むフランジであって、蓋係合部とエレメント係合部とを有するフランジと
を更に含み、
(A)前記エレメント係合部は、前記蓋係合部から軸方向に凹設され、且つ前記蓋係合部の径方向内方にあり、
(B)前記エレメント係合部は、シール部材を内部に保持する溝を有し、
(C)前記蓋係合部及び前記エレメント係合部の各々は、交互に位置する複数の径方向内向き突起及び径方向外向き窪みを有する、
タンクと、
(b)前記内部容積への選択的なアクセスを提供するために前記口部を覆うように前記タンクフランジの前記蓋係合部上に取り外し可能に取り付けられたカバーと、
(c)前記第1の端部キャップ構造の一部分が前記タンクフランジの前記エレメント係合部内の前記シール部材に軸方向に当接した状態で前記内部容積内に取り外し可能に位置決めされ、且つ前記蓋係合部に取り囲まれた、請求項16~21のいずれか一項に記載のフィルタエレメントであって、
(i)前記第1の端部キャップ構造の前記径方向外向き凸部は、前記蓋係合部における前記窪みに受け入れられ、且つ
(ii)前記第1の端部キャップ構造の前記径方向内向き凹部は、前記蓋係合部の前記突起を受け入れる、
フィルタエレメントと
を含む、空気/油分離装置アセンブリ。
【請求項23】
(a)前記蓋係合部は、その軸方向部に複数の締結孔を含み、且つ
(b)前記カバーは、前記締結孔内に取り外し可能に取り付けられた軸方向に延びる締結具を含む、
請求項22に記載の空気/油分離装置アセンブリ。
【請求項24】
前記溝及び前記シール部材は、波形リングを形成する、請求項22又は23に記載の空気/油分離装置アセンブリ。
【請求項25】
空気/油分離装置用のフィルタエレメントであって、
(a)相対向する第1の端部及び第2の端部と長手方向軸線とを有するフィルタ媒体の管状構造と、
(b)前記フィルタ媒体の前記第1の端部に固定された第1の端部キャップ構造であって、
(i)前記フィルタ媒体の外径から径方向外方に延びる連続した延長部であって、前記延長部の外周縁を画定する第1の部分と、前記第1の部分と前記フィルタ媒体の前記外径との間の第2の部分とを有する連続した延長部と、
(ii)前記長手方向軸線に垂直な平面内に含まれる前記第1の部分と、
(iii)前記第1の部分から前記フィルタ媒体の前記第2の端部に向かう方向に傾斜した前記第2の部分と
を含む、外側径方向部分を有する前記第1の端部キャップ構造と
を含む、フィルタエレメント。
【請求項26】
前記第1の端部キャップ構造は、前記フィルタ媒体の内径から径方向内方にある中心合わせリングを更に含み、前記中心合わせリングは、前記フィルタ媒体の前記管状構造の内部と連通する開口を画定する、請求項25に記載のフィルタエレメント。
【請求項27】
前記フィルタ媒体の前記第2の端部に固定された、閉鎖された第2の端部キャップを更に含む、請求項25又は26に記載のフィルタエレメント。
【請求項28】
空気/油分離装置アセンブリであって、
(a)内部容積を画定する周壁と、前記内部容積と連通する開口部と、閉鎖底部とを備えたタンクであって、
(i)前記壁を貫通して延びる入口と、
(ii)前記閉鎖底部により保持された、前記内部容積内の下部液溜まりと、
(iii)前記口部を取り囲むフランジであって、前記フランジは第1の径方向外向き面と円錐台形状面とを有し、前記円錐台形状面は前記第1の面と前記フランジの内径との間にある、フランジと
を更に含むタンクと、
(b)前記第1の端部キャップ構造の前記第1の部分が前記フランジの前記第1の面に当接し且つ前記第1の端部キャップ構造の前記第2の部分が前記フランジの前記円錐台形状面内に受け入れられた状態で内部容積内に位置決めされた、請求項25~57のいずれか一項に記載のフィルタエレメントと、
(c)前記内部容積への選択的なアクセスを提供するために前記口部を覆うように前記タンク上に取り外し可能に取り付けられたカバーであって、軸方向突起が前記第1の端部キャップ構造の前記第2の部分内に延びて前記第2の部分に受け入れられるエレメント係合側を有するカバーと
を含む、空気/油分離装置アセンブリ。
【請求項29】
(a)前記第1の端部キャップ構造の前記第2の部分と前記カバーとの間の第1のシール部材と、
(b)前記第1の端部キャップ構造の前記第2の部分と前記フランジとの間の第2のシール部材と
を更に含む、請求項28に記載の空気/油分離装置アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、国際PCT出願として出願されており、2019年5月20日に出願された米国仮特許出願第62/850,304号明細書の優先権の利益を米国特許法第119条(e)に基づいて主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、気体/液体分離に関する。本開示は、詳細には、空気圧縮機に使用される空気/油分離装置に関する。
【背景技術】
【0003】
例えば、空気圧縮機で使用されるような、ある種の空気/油分離装置は、2つの構成要素、すなわち、カバーを備えた容器又はタンクと、取り外し可能で交換可能な分離装置エレメントとを含む。いくつかのアセンブリでは、単一の分離装置エレメントが使用され、その一方で、他のアセンブリでは、多数のエレメントが使用される。概して、動作は、気体/液体の流れ(例えば、油を同伴した空気)をタンク内に導くことを伴う。気体の流れは、最終的に、フィルタエレメントを通して導かれ、フィルタエレメント内で液体の合体及び排出が行われる。その結果、空気中の同伴液体濃度が低下する。フィルタエレメントは、定期的に、取り外されて新しいフィルタエレメントと交換される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様では、空気/油分離装置用のフィルタエレメントが提供される。フィルタエレメントは、相対向する第1の端部及び第2の端部と長手方向軸線とを有するフィルタ媒体の管状構造と、フィルタ媒体の第1の端部に固定された第1の端部キャップ構造であって、フランジ受入凹部を内部に含む第1の端部キャップ構造とを含む。
【0005】
様々な例示的な実施形態では、
-第1の端部キャップ構造は、軸板と、板からフィルタ媒体に向かう方向に垂直に延びる環状スリーブとを含み、環状スリーブは、外側径方向リングと内側径方向リングとを有し、フィルタ媒体は、外側径方向リングと内側径方向リングとの間にある。
-凹部は、環状スリーブにより画定される。
-凹部は、外側径方向リングにより画定される。
-凹部は、長手方向軸線に略平行な、長手方向に延びる凹部である。
-凹部は、軸板により画定される。
-軸板は、上面と反対側の下面とを有し、下面はフィルタ媒体に面し、且つ凹部は、板の下面における連続したリングである。
-板の上面は、連続したリングを形成する軸方向に延びるリブを含む。
-凹部は、丸形、多角形、台形、湾曲、又は異形のうちのいずれか1つの形状の断面を有する。
【0006】
別の態様では、空気/油分離装置アセンブリであって、内部容積を画定する周壁と、内部容積と連通する開口部と、閉鎖底部とを備えたタンクであって、(i)壁を貫通して延びる入口と、(ii)閉鎖底部により保持された、内部容積内の下部液溜まりと、口部を取り囲むフランジであって、フランジからの凸部を有するフランジとを更に含むタンクと、内部容積への選択的なアクセスを提供するために口部を覆うようにタンク上に取り外し可能に取り付けられたカバーと、内部容積内に取り外し可能に位置決めされた、上記で様々に特徴付けられたフィルタエレメントであって、タンクのフランジ上の凸部は、端部キャップ構造のフランジ受入凹部内に延びる、フィルタエレメントとを含む、空気/油分離装置アセンブリが提供される。
【0007】
様々な例示的な実施形態では、
-タンクのフランジと端部キャップ構造との間でフランジと端部キャップ構造とに当接する第1のシール部材と、端部キャップ構造とカバーとの間で端部キャップ構造とカバーとに当接する第2のシール部材。
-第1の端部キャップ構造は、軸板と、板からフィルタ媒体に向かう方向に垂直に延びる環状スリーブとを含み、環状スリーブは、外側径方向リングと内側径方向リングとを有し、フィルタ媒体は、外側径方向リングと内側径方向リングとの間にあり、且つ凹部は、長手方向軸線に平行な、長手方向に延びる凹部であるとともに、外側径方向リングにより画定され、並びにフランジ上の凸部は、口部内に径方向内方に延びる。
-第1の端部キャップ構造は、軸板と、板からフィルタ媒体に向かう方向に垂直に延びる環状スリーブとを含み、環状スリーブは、外側径方向リングと内側径方向リングとを有し、フィルタ媒体は、外側径方向リングと内側径方向リングとの間にあり、軸板は、上面と反対側の下面とを有し、下面はフィルタ媒体に面し、凹部は、板の下面における連続したリングであり、且つフランジ上の凸部は、凹部の連続したリング内に軸方向上方に延びる。
-板の上面は、連続したリングを形成する軸方向に延びるリブを含み、且つカバーは、板の上面のリブを受け入れる連続した凹部を含む。
-フランジ上の凸部は、丸形、多角形、台形、湾曲、又は異形のうちのいずれか1つの形状の断面を有する。
【0008】
一態様では、空気/油分離装置用のフィルタエレメントが提供され、フィルタエレメントは、(a)相対向する第1の端部及び第2の端部と長手方向軸線とを有するフィルタ媒体の管状構造と、(b)フィルタ媒体の第1の端部に固定された第1の端部キャップ構造であって、交互に位置する複数の径方向外向き凸部及び径方向内向き凹部を含む第1の端部キャップ構造とを含む。
【0009】
様々な例示的な実施形態では、
-第1の端部キャップ構造は、軸板と、板からフィルタ媒体に向かう方向に垂直に延びる環状スリーブとを含み、環状スリーブは、外側径方向リングと内側径方向リングとを有し、フィルタ媒体は、外側径方向リングと内側径方向リングとの間にある。
-交互に位置する凸部及び凹部は、軸板の径方向外周縁に沿っている。
-凸部及び凹部は曲面である。
-凸部の少なくとも1つは、残りの凸部の大部分よりも径方向外方に延びる。
-凸部の1つは、残りの凸部の全てよりも径方向外方に延びる。
【0010】
別の態様では、空気/油分離装置アセンブリであって、内部容積を画定する周壁と、内部容積と連通する開口部と、閉鎖底部とを備えたタンクであって、壁を貫通して延びる入口と、閉鎖底部により保持された、内部容積内の下部液溜まりと、口部を取り囲むフランジであって、蓋係合部とエレメント係合部とを有するフランジとを更に含み、エレメント係合部は、蓋係合部から軸方向に凹設され、且つ蓋係合部の径方向内方にあり、エレメント係合部は、シール部材を内部に保持する溝を有し、蓋係合部及びエレメント係合部の各々は、交互に位置する複数の径方向内向き突起及び径方向外向き窪みを有する、タンクと、内部容積への選択的なアクセスを提供するために口部を覆うようにタンクフランジの蓋係合部上に取り外し可能に取り付けられたカバーと、端部キャップ構造の一部分がタンクフランジのエレメント係合部内のシール部材に軸方向に当接した状態で内部容積内に取り外し可能に位置決めされ、且つ蓋係合部に取り囲まれた、上記で様々に特徴付けられたフィルタエレメントであって、端部キャップの径方向外向き凸部は、蓋係合部における窪みに受け入れられ、且つ端部キャップの径方向内向き凹部は、蓋係合部の突起を受け入れる、フィルタエレメントとを含む、空気/油分離装置アセンブリが提供される。
【0011】
様々な例示的な実施形態では、
-蓋係合部は、その軸方向部に複数の締結孔を含み、且つ蓋は、締結孔内に取り外し可能に取り付けられた軸方向に延びる締結具を含む。
-溝及びシール部材は、波形リングを形成する。
【0012】
別の態様では、空気/油分離装置用のフィルタエレメントであって、相対向する第1の端部及び第2の端部と長手方向軸線とを有するフィルタ媒体の管状構造と、フィルタ媒体の第1の端部に固定された第1の端部キャップ構造であって、フィルタ媒体の外径から径方向外方に延びる連続した延長部であって、延長部の外周縁を画定する第1の部分と、第1の部分とフィルタ媒体の外径との間の第2の部分とを有する連続した延長部と、長手方向軸線に垂直な平面内に含まれる第1の部分と、第1の部分からフィルタ媒体の第2の端部に向かう方向に傾斜した第2の部分とを含む、外側径方向部分を有する第1の端部キャップ構造とを含む、フィルタエレメントが提供される。
【0013】
例示的な実施形態では、
-第1の端部キャップ構造は、フィルタ媒体の内径から径方向内方にある中心合わせリングを更に含み、中心合わせリングは、フィルタ媒体の管状構造の内部と連通する開口を画定する。
-フィルタ媒体の第2の端部に固定された、閉鎖された第2の端部キャップ。
【0014】
別の態様では、空気/油分離装置アセンブリであって、内部容積を画定する周壁と、内部容積と連通する開口部と、閉鎖底部とを備えたタンクであって、壁を貫通して延びる入口と、閉鎖底部により保持された、内部容積内の下部液溜まりと、口部を取り囲むフランジであって、フランジは第1の径方向外向き面と円錐台形状面とを有し、円錐台形状面は第1の面とフランジの内径との間にある、フランジとを更に含むタンクと、端部キャップ構造の第1の部分がフランジの第1の面に当接し且つ端部キャップ構造の第2の部分がフランジの円錐台形状面内に受け入れられた状態で内部容積内に位置決めされた、上記で様々に特徴付けられたフィルタエレメントと、内部容積への選択的なアクセスを提供するために口部を覆うようにタンク上に取り外し可能に取り付けられたカバーであって、軸方向突起が端部キャップ構造の第2の部分内に延びて第2の部分に受け入れられるエレメント係合側を有するカバーとを含む、空気/油分離装置アセンブリが提供される。
【0015】
例示的な実施形態では、端部キャップ構造の第2の部分とカバーとの間の第1のシール部材と、端部キャップ構造の第2の部分とフランジとの間の第2のシール部材。
【0016】
構成が本開示によるいくつかの選択された利点を有するために、本明細書において説明する具体的な特徴の全てがその構成に組み込まれる必要はないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本開示の原理に従って作製された、フィルタエレメントを含む空気/油分離装置アセンブリの部品の分解斜視図である。
【
図3】本開示の原理に従って作製された、フィルタエレメントを含む空気/油分離装置アセンブリの別の実施形態の分解斜視図である。
【
図5】空気/油分離装置アセンブリの別の実施形態の断面図である。
【
図6】
図5の空気/油分離装置アセンブリの別の断面図である。
【
図7】カバーが取り外された状態の
図5及び
図6の空気/油分離装置アセンブリの上面図である。
【
図8】カバー及びフィルタが取り外された状態の、
図5~
図7の空気/油分離装置アセンブリの上面図である。
【
図9】
図7と同様であるが、変形形態を示すアセンブリの上面図の一部分である。
【
図10】
図8と同様であるが、変形形態を示す上面図である。
【
図11】
図5及び
図6の空気/油分離装置アセンブリにおいて使用可能なタンクの一部分の斜視図である。
【
図12】タンク内に設置されたフィルタエレメントを示す
図5及び
図6のアセンブリの一部分の斜視図である。
【
図13】
図5及び
図6の空気/油分離装置アセンブリの断面斜視図である。
【
図15】断面が
図14の線A-Aに沿った、アセンブリの断面図である。
【
図17】カバーが取り外された状態の空気/油分離装置アセンブリの上面図である。
【
図18】カバーと要素の両方が取り外された状態の空気/油分離装置アセンブリの上面図である。
【
図19】タンクとフィルタエレメントとカバーを示す
図5及び
図6の空気/油分離装置アセンブリの分解斜視図である。
【
図20】タンクとフィルタエレメントとカバーを示す、空気/油分離装置アセンブリの断面図である。
【
図21】
図20の空気/油分離装置アセンブリの一部分の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
まず
図20に移ると、空気/油分離装置アセンブリの例示的な実施形態が、全体として30で示されている。アセンブリ30は、容器又はタンク32を含む。タンク32は、ハウジング33とカバー34とを含む。
【0019】
ハウジング33は、内部容積36を画定する周壁35を有する。ハウジング33は、閉鎖底部37と、内部容積36と連通する開口部38とを有する。
【0020】
タンク32は、壁35を貫通して延びる入口40を更に含む。入口40は、油同伴空気流を内部容積36内に取り込む。
【0021】
下部液溜まり41は、内部容積36内にあり、且つ閉鎖底部37により保持される。液溜まり41は、典型的には、アセンブリ30内に運び込まれる空気流から除去された合体した油である。
【0022】
タンク32は、フランジ42を更に含む。フランジ42は、口部38を取り囲む。
【0023】
カバー34は、内部容積36への選択的なアクセスを提供するために、口部38を覆うようにタンク32上に取り外し可能に取り付けられる。
図20では、カバー34は、フランジ42上に位置決め可能である。
図20の実施形態では、カバー34は開口44を有する。開口44は、空気流出口45とすることができる。他の実施形態では、カバー34は、開口を有さず(例えば、閉鎖されており)、且つ空気流出口は、空気/油分離装置アセンブリ30の異なる部分に位置する。
【0024】
タンク32の内部容積36内には、取り外し可能で交換可能なフィルタエレメント46が位置決めされる。フィルタエレメント46は、入口40を通してタンク32内に運び込まれた液体から気体を(例えば油から空気を)分離する。空気/油流入流は、入口40内に且つ内部容積36内に流入する。そこから、空気/油流入流は、フィルタエレメント46を通過する。フィルタエレメント46は、油から空気を分離し、油を合体させ、タンク32の底部に流出させ、液溜まり41へ収集されるようにする。油が除去された空気は、次に、出口45を通ってタンク32の外に出る。
【0025】
概して、フィルタエレメント46は、フィルタ媒体48の管状構造を含む。フィルタ媒体48は、多くの場合、シリンダ内に形成されたひだ付き媒体とすることができる。媒体48の管状構造の内部には、典型的には清浄空気容積である、フィルタ内部50がある。
【0026】
フィルタ媒体48は、相対向する第1の端部51及び第2の端部52を有する。フィルタエレメント50は、その長さに沿って延びる長手方向軸線54を更に有する。
図20に示す例では、長手方向軸線54は、フィルタ内部50の中心を通過し、並びに第1の端部51を含む平面に垂直であり、且つ第2の端部52を含む平面に垂直である。
【0027】
既に述べたように、フィルタ媒体48は、典型的には、油を気体流から分離するタイプのフィルタ媒体である。フィルタ媒体46は、層状媒体の多数のグレード及びタイプを有する、媒体構成として具体化することができる。
【0028】
フィルタ媒体は、典型的には、気体流内の油を合体させ、次いで、油が液滴を形成し、重力により液溜まり41内に滴下する。媒体48は、ひだ付き媒体とすることができるが、ひだ無し媒体も含むことができる。ひだ付き媒体の使用時に、ひだの方向は、長手方向軸線54に平行に第1の端部51と第2の端部52との間の方向に延びる。この例では、フィルタエレメント46を通る流れは、外側から媒体48を通り、次いでフィルタ内部50に入る。この流れは、フィルタ内部50から、出口45を通ってアセンブリ30の外に出る。他の構成は、エレメント46を内側から外側に通る流れを含むことができる。
【0029】
フィルタ媒体48は、多くの場合、少なくとも内側ライナ56により支持される。内側ライナ56は、媒体48のプリーツの圧潰を防止するのに役立つ。フィルタエレメント46は、外側ライナ58を更に含むことができる。外側ライナ58は、ひだ付き媒体48の外径に沿っており、且つ第1の端部51と第2の端部52との間に延びる。
【0030】
多くの例では、フィルタエレメント46は、第1の端部キャップ構造60を更に含む。第1の端部キャップ構造60は、媒体48の第1の端部51に固定される。多くの場合、媒体48の第2の端部52には、第2の端部キャップ62が固定される。図示の例では、第2の端部キャップ62は、閉鎖された端部キャップである。
【0031】
ここで、アセンブリ30についての様々な変形形態を以下に説明する。共通の特徴は、同じ参照符号を含み、再び定義されることはない。
【0032】
ここで
図1~
図4の実施形態に移ると、フィルタエレメント46は、フランジ受入凹部を内部に画定するような第1の端部キャップ構造60を含む。
【0033】
第1の端部キャップ構造60は、この実施形態では、軸板72と環状スリーブ73とを含む。環状スリーブ73は、板72からフィルタ媒体48に向かう方向に垂直に延びる。環状スリーブ73は、外側ライナ58に隣接する外側径方向リング74と、内側ライナ56に隣接し且つ内側ライナ56の径方向内方にある内側径方向リング75とを含む。
【0034】
図1及び
図3で分かるように、フィルタ媒体48は、外側径方向リング74と内側径方向リング75との間に位置する。
【0035】
図1及び
図2の実施形態では、凹部70は、環状スリーブ73により画定される。図示の例では、凹部70は、長手方向軸線54に略平行な、長手方向に延びる凹部である。
図1及び
図2の実施形態における凹部70は、外側径方向リング74により画定される。
【0036】
図3及び
図4の実施形態では、凹部70は、軸板72により画定される。特に、軸板72は、上面78と、反対側の下面79とを含む。下面79は、フィルタ媒体48に面する。凹部70は、板72の下面79における連続したリングである。板72の上面78は、連続したリングを形成する軸方向に延びるリブ80を含むことができる。
【0037】
図1~
図4の実施形態では、凹部70は、例えば、丸形、多角形、台形、湾曲、又は異形を含む様々な断面を含むことができる。
【0038】
図1~
図4に示す実施形態のフィルタエレメント46は、空気/油アセンブリ30のタンク32の内部容積36内に取り外し可能に位置決めすることができる。空気/油アセンブリ30内において、タンク32のフランジ42は、凸部82を含む。フランジ42上の凸部82は、フィルタエレメント46の第1の端部キャップ構造60のフランジ受入凹部70内に延びる。
【0039】
空気/油分離装置アセンブリ30は、フランジ42と第1の端部キャップ構造60との間でフランジ42と第1の端部キャップ構造60とに当接する第1のシール部材84を更に含む。第1のシール部材84は、例えば、ガスケット又はOリングを含むことができる。第2のシール部材85は、第1の端部キャップ構造60とカバー34との間で第1の端部キャップ構造60とカバー34とに当接する。第2のシール部材85は、例えば、ガスケット又はOリングの形態とすることができる。
【0040】
図1及び
図2の実施形態では、フランジ42上の凸部82は、フランジ42から径方向内方に延び、且つタンク32の開口部38内に径方向内方に延びる。凸部42は、スリーブ73の外側径方向リング74内の凹部70に受け入れられる。
【0041】
図3及び
図4の実施形態では、フランジ42上の凸部82は、板72の下面79における連続したリングの形態である、凹部70内に軸方向上方に延びる。
【0042】
図3及び
図4の実施形態では、カバー34は、タンク32のフランジ42に当接して係合するカバー34の部分に連続した凹部86を更に含む。カバー34における凹部86は、板72の上面78のリブ80を受け入れる。
【0043】
フランジ42上の凸部82は、例えば、丸形、多角形、台形、湾曲、又は異形を含む多くの異なる形状の断面を有することができることを理解されたい。
【0044】
ここで
図5~
図19の実施形態に移ると、タンク32とフィルタエレメント46とを有する空気/油アセンブリ30の別の例が示されている。この実施形態では、フィルタエレメント46は、その第1の端部キャップ構造60に、交互に位置する複数の径方向外向き凸部90及び径方向内向き凹部91を有する。図示の例示的な実施形態では、交互に位置する凸部90及び凹部91は、第1の端部キャップ構造60の軸板72の径方向外向き周縁92に沿っている。
【0045】
多くの実施形態が可能であるが、図示の実施形態では、凸部90及び凹部91は曲面である。凸部90及び凹部91は、波形の外観を与える。
【0046】
図9に注目する。
図9では、凸部の少なくとも1つは、残りの凸部90の大部分よりも径方向外方に延びる。図示の例では、単一の凸部94のみが、残りの凸部90の全てよりも径方向外方に延びる。この凸部94は、フィルタエレメント46をタンク32からより容易に取り外すことを可能にするためのハンドル又は把持部材のように働くのに役立つ。
【0047】
ここで
図5、
図6及び
図11~
図13を参照すると、タンク32のフランジ42は、蓋係合部96とエレメント係合部98とを有する。エレメント係合部98は、蓋係合部96から軸方向に凹設され、且つ蓋係合部96の径方向内方にある。エレメント係合部98は、シール部材101を内部に保持する溝100を有する。蓋係合部96及びエレメント係合部98の各々は、交互に位置する複数の径方向内向き突起102及び径方向外向き窪み103を有する。
【0048】
図5~
図19のアセンブリのフィルタエレメントは、第1の端部キャップ構造60の一部分がタンクフランジ42のエレメント係合部98内のシール部材101に軸方向に当接した状態でタンク32の内部容積36内に取り外し可能に位置決めされ、且つ蓋係合部96に取り囲まれる。第1の端部キャップ構造60の径方向外向き凸部90は、蓋係合部96の窪み103に受け入れられる。第1の端部キャップ構造60の径方向内向き凹部91は、蓋係合部96の突起102を受け入れる。
【0049】
図6~
図8で分かるように、フランジ42の蓋係合部96は、その軸方向部に複数の締結孔106を含む。カバー34は、カバー34がタンク32に取り外し可能に締結されることを可能にするために、締結孔106、107内に取り外し可能に取り付けられたボルト108などの、軸方向に延びる締結具を受け入れる孔107を含む。
【0050】
図8で分かるように、溝100及びシール部材101は、波形リング110を形成する。
【0051】
図10において、凸部94が残りの凸部90よりも径方向外方に延びる実施形態では、蓋係合部96は、突出凸部94がタンク32の壁35の外径を越えて径方向に又は外径の径方向外側に延びることを可能にするように機械加工された部分112を有することができる。
【0052】
ここで
図20~
図23の実施形態に移ると、第1の端部キャップ構造60は、この実施形態では、フィルタ媒体48の外径から径方向外方に延びる連続した延長部121を含む外側径方向部分120を含む。連続した延長部121は、延長部121の外周縁123を画定する第1の部分122を有する。連続した延長部121は、第1の部分122とフィルタ媒体48の外径との間に第2の部分124を更に含む。
【0053】
第1の部分122は、長手方向軸線54に垂直な平面内に含まれる。第2の部分124は、第1の部分92からフィルタ媒体48の第2の端部52に向かう方向に傾斜している。
【0054】
第1の端部キャップ構造60は、中心合わせリング126を更に含む。中心合わせリング126は、フィルタ媒体48の内径から径方向内方にある。中心リング126は、フィルタ媒体48の管状構造の内部50と連通する開口128を画定する。中心合わせリング146は、エレメント46及びタンク壁35上でカバー34の中心位置を合わせるのに役立つ。
【0055】
この実施形態では、フランジ42は、第1の径方向外向き面130と円錐台形状面132とを有する。円錐台形状面132は、第1の面130とフランジ42の内径との間にある。
【0056】
フィルタエレメント46は、第1の端部キャップ構造60の第1の部分122がフランジ42の第1の面130に当接した状態で内部容積36内に位置決めされる。第2の部分124は、フランジ42の円錐台形状面132に受け入れられる。
【0057】
カバー34は、内部容積36への選択的なアクセスを提供するために、口部38を覆うようにタンク32上に取り外し可能に取り付けられる。カバー34は、軸方向突起136が第1の端部キャップ構造60の第2の部分124内に延びて第2の部分124に受け入れられるエレメント係合側134を含む。
【0058】
空気/油分離装置アセンブリ30は、第1の端部キャップ構造60の第2の部分124とカバー34との間に、Oリングとすることができる、第1のシール部材138を更に含む。第2のシール部材140は、第1の端部キャップ構造60の第2の部分124とフランジ42との間にあるものとすることができる。特に、第2のシール部材140は、フランジ42の円錐台形状部132に当接することができる。
【0059】
いくつかの代替実施形態では、第1の端部キャップ構造60は、出口45の流出流れ面142の全て又は少なくとも一部分を提供するように径方向内方に更に延びる中心合わせリング126を有することができる。図示の例では、流出流れ面142はカバー34の曲面であるが、代替実施形態では、端部キャップ構造60自体が出口45の曲面を形成し、カバー34における開口44に通じる。
【0060】
態様
上記から明らかであるように、本開示は、互いに独立したものとするか又は様々な組み合わせとすることができる、以下の例示的な態様又は原理を含む。
【0061】
一態様は、空気/油分離装置用のフィルタエレメントを含み、フィルタエレメントは、相対向する第1の端部及び第2の端部と長手方向軸線とを有するフィルタ媒体の管状構造と、フィルタ媒体の第1の端部に固定された第1の端部キャップ構造であって、フランジ受入凹部を内部に含む第1の端部キャップ構造とを含む。
【0062】
第1の端部キャップ構造は、軸板と、板からフィルタ媒体に向かう方向に垂直に延びる環状スリーブとを含むことができ、環状スリーブは、外側径方向リングと内側径方向リングとを有し、フィルタ媒体は、外側径方向リングと内側径方向リングとの間にある。
【0063】
凹部は、環状スリーブにより画定することができる。
【0064】
凹部は、外側径方向リングにより画定することができる。
【0065】
凹部は、長手方向軸線に略平行な、長手方向に延びる凹部とすることができる。
【0066】
凹部は、軸板により画定することができる。
【0067】
軸板は、上面と反対側の下面とを有することができ、下面はフィルタ媒体に面し、且つ凹部は、板の下面における連続したリングとすることができる。
【0068】
板の上面は、連続したリングを形成する軸方向に延びるリブを含むことができる。
【0069】
凹部は、丸形、多角形、台形、湾曲、又は異形のうちのいずれか1つの形状の断面を有し得る。
【0070】
別の態様では、空気/油分離装置アセンブリであって、内部容積を画定する周壁と、内部容積と連通する開口部と、閉鎖底部とを備えたタンクであって、壁を貫通して延びる入口と、閉鎖底部により保持された、内部容積内の下部液溜まりと、口部を取り囲むフランジであって、フランジからの凸部を有するフランジとを更に含むタンクと、内部容積への選択的なアクセスを提供するために口部を覆うようにタンク上に取り外し可能に取り付けられたカバーと、内部容積内に取り外し可能に位置決めされた、上記で様々に特徴付けられたフィルタエレメントであって、タンクのフランジ上の凸部は、第1の端部キャップ構造のフランジ受入凹部内に延びる、フィルタエレメントとを含む、空気/油分離装置アセンブリが提供される。
【0071】
空気/油分離装置アセンブリは、タンクのフランジと第1の端部キャップ構造との間でフランジと第1の端部キャップ構造とに当接する第1のシール部材と、第1の端部キャップ構造とカバーとの間で第1の端部キャップ構造とカバーとに当接する第2のシール部材とを更に含むことができる。
【0072】
第1の端部キャップ構造は、軸板と、板からフィルタ媒体に向かう方向に垂直に延びる環状スリーブとを含むことができ、環状スリーブは、外側径方向リングと内側径方向リングとを有し、フィルタ媒体は、外側径方向リングと内側径方向リングとの間にあり、且つ凹部は、長手方向軸線に平行な、長手方向に延びる凹部であるとともに、外側径方向リングにより画定され、並びにフランジ上の凸部は、口部内に径方向内方に延びる。
【0073】
第1の端部キャップ構造は、軸板と、板からフィルタ媒体に向かう方向に垂直に延びる環状スリーブとを含むことができ、環状スリーブは、外側径方向リングと内側径方向リングとを有し、フィルタ媒体は、外側径方向リングと内側径方向リングとの間にあり、軸板は、上面と反対側の下面とを有し、下面はフィルタ媒体に面し、凹部は、板の下面における連続したリングであり、且つフランジ上の凸部は、凹部の連続したリング内に軸方向上方に延びる。
【0074】
板の上面は、連続したリングを形成する軸方向に延びるリブを含むことができ、且つカバーは、板の上面のリブを受け入れる連続した凹部を含む。
【0075】
フランジ上の凸部は、丸形、多角形、台形、湾曲、又は異形のうちのいずれか1つの形状の断面を有することができる。
【0076】
一態様では、空気/油分離装置用のフィルタエレメントであって、相対向する第1の端部及び第2の端部と長手方向軸線とを有するフィルタ媒体の管状構造と、フィルタ媒体の第1の端部に固定された第1の端部キャップ構造であって、交互に位置する複数の径方向外向き凸部及び径方向内向き凹部を含む第1の端部キャップ構造とを含む、フィルタエレメントが提供される。
【0077】
第1の端部キャップ構造は、軸板と、板からフィルタ媒体に向かう方向に垂直に延びる環状スリーブとを含むことができ、環状スリーブは、外側径方向リングと内側径方向リングとを有し、フィルタ媒体は、外側径方向リングと内側径方向リングとの間にある。
【0078】
交互に位置する凸部及び凹部は、軸板の径方向外周縁に沿ったものとすることができる。
【0079】
凸部及び凹部は、曲面とすることができる。
【0080】
凸部の少なくとも1つは、残りの凸部の大部分よりも径方向外方に延びることができる。
【0081】
凸部の1つのみは、残りの凸部の全てよりも径方向外方に延び得る。
【0082】
別の態様では、空気/油分離装置アセンブリが提供され、且つ内部容積を画定する周壁と、内部容積と連通する開口部と、閉鎖底部とを備えたタンクであって、壁を貫通して延びる入口と、閉鎖底部により保持された、内部容積内の下部液溜まりと、口部を取り囲むフランジであって、蓋係合部とエレメント係合部とを有するフランジとを更に含み、エレメント係合部は、蓋係合部から軸方向に凹設され、且つ蓋係合部の径方向内方にあり、エレメント係合部は、シール部材を内部に保持する溝を有し、蓋係合部及びエレメント係合部の各々は、交互に位置する複数の径方向内向き突起及び径方向外向き窪みを有する、タンクと、内部容積への選択的なアクセスを提供するために口部を覆うようにタンクフランジの蓋係合部上に取り外し可能に取り付けられたカバーと、第1の端部キャップ構造の一部分がタンクフランジのエレメント係合部内のシール部材に軸方向に当接した状態で内部容積内に取り外し可能に位置決めされ、且つ蓋係合部に取り囲まれた、上記で様々に特徴付けられたフィルタエレメントであって、第1の端部キャップ構造の径方向外向き凸部は、蓋係合部における窪みに受け入れられ、且つ第1の端部キャップ構造の径方向内向き凹部は、蓋係合部の突起を受け入れる、フィルタエレメントとを含む。
【0083】
蓋係合部は、その軸方向部に複数の締結孔を含むことができ、且つカバーは、締結孔内に取り外し可能に取り付けられた軸方向に延びる締結具を含む。
【0084】
溝及びシール部材は、波形リングを形成することができる。
【0085】
別の態様は、空気/油分離装置用のフィルタエレメントを対象とする。フィルタエレメントは、相対向する第1の端部及び第2の端部と長手方向軸線とを有するフィルタ媒体の管状構造と、フィルタ媒体の第1の端部に固定された第1の端部キャップ構造であって、フィルタ媒体の外径から径方向外方に延びる連続した延長部であって、延長部の外周縁を画定する第1の部分と、第1の部分とフィルタ媒体の外径との間の第2の部分とを有する連続した延長部と、長手方向軸線に垂直な平面内に含まれる第1の部分と、第1の部分からフィルタ媒体の第2の端部に向かう方向に傾斜した第2の部分とを含む、外側径方向部分を有する第1の端部キャップ構造とを含むことができる。
【0086】
第1の端部キャップ構造は、フィルタ媒体の内径から径方向内方にある中心合わせリングを更に含むことができ、中心合わせリングは、フィルタ媒体の管状構造の内部と連通する開口を画定する。
【0087】
フィルタエレメントは、フィルタ媒体の第2の端部に固定された、閉鎖された第2の端部キャップを更に含むことができる。
【0088】
別の態様では、空気/油分離装置アセンブリであって、内部容積を画定する周壁と、内部容積と連通する開口部と、閉鎖底部とを備えたタンクであって、壁を貫通して延びる入口と、閉鎖底部により保持された、内部容積内の下部液溜まりと、口部を取り囲むフランジであって、フランジは第1の径方向外向き面と円錐台形状面とを有し、円錐台形状面は第1の面とフランジの内径との間にある、フランジとを更に含むタンクと、第1の端部キャップ構造の第1の部分がフランジの第1の面に当接し且つ第1の端部キャップ構造の第2の部分がフランジの円錐台形状面内に受け入れられた状態で内部容積内に位置決めされた、態様25~57のいずれか1つに記載のフィルタエレメントと、内部容積への選択的なアクセスを提供するために口部を覆うようにタンク上に取り外し可能に取り付けられたカバーであって、軸方向突起が第1の端部キャップ構造の第2の部分内に延びて第2の部分に受け入れられるエレメント係合側を有するカバーとを含む、空気/油分離装置アセンブリが提供される。
【0089】
空気/油分離装置アセンブリは、第1の端部キャップ構造の第2の部分とカバーとの間の第1のシール部材と、第1の端部キャップ構造の第2の部分とフランジとの間の第2のシール部材とを更に含むことができる。
【0090】
上記では、例示的な原理が示されている。多くの実施形態は、これらの原理に従って作製することができる。
【国際調査報告】