(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-27
(54)【発明の名称】自動リフト組立体を有するシステム、ならびに配達車両にカーゴを装填するためのおよび配達車両からカーゴを荷降ろしするためのプロセス
(51)【国際特許分類】
B60P 1/46 20060101AFI20220720BHJP
B60P 1/00 20060101ALI20220720BHJP
B65G 67/02 20060101ALI20220720BHJP
【FI】
B60P1/46 B
B60P1/00 Z
B65G67/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021565756
(86)(22)【出願日】2020-05-04
(85)【翻訳文提出日】2021-12-22
(86)【国際出願番号】 US2020031323
(87)【国際公開番号】W WO2020227215
(87)【国際公開日】2020-11-12
(32)【優先日】2019-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521480134
【氏名又は名称】ポール・ジー・エイズモア
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100210398
【氏名又は名称】横尾 太郎
(72)【発明者】
【氏名】ポール・ジー・エイズモア
【テーマコード(参考)】
3F076
【Fターム(参考)】
3F076AA02
3F076BA05
3F076CA03
3F076CA04
3F076CA07
3F076DA27
3F076DB02
(57)【要約】
配達車両のための自律型のカーゴ装填または荷降ろしシステムが開示される。本システムが、保管コンパートメントに通じる開口部から受け取られるかまたはこの開口部を通して配達される関連付けられるカーゴを保管する少なくとも2つ分の高さ×2つの分の幅のアレイのコンパートメント部分を有する保管コンパートメントを有する。コンベアが各コンパートメント部分内に位置し、コンベアが前記コンパートメント部分の中への関連付けられるカーゴの配達またはコンパートメント部分から関連付けられるカーゴの受け取りを補助するように構成される。リフト組立体が保管コンパートメントに移動可能に設置され、コンパートメント部分から関連付けられるカーゴを受け取るように構成され、リフト組立体が、コンパートメント部分から関連付けられるカーゴを受け取るかまたは関連付けられるカーゴをコンパートメント部分に配達するリフト組立体コンベアを有する。プラットフォームが垂直方向の上方および下方に移動することができ、保管コンパートメントに対して左右に移動することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配達車両のためのカーゴ装填または荷降ろしシステムであって、
関連付けられる車両の少なくとも1つのコンパートメント部分を有する保管コンパートメントであって、前記保管コンパートメントに通じる開口部から受け取られるかまたは前記開口部を通して配達される関連付けられるカーゴを保管する、保管コンパートメントと、
コンパートメント部分から前記関連付けられるカーゴを配達する、または前記関連付けられるカーゴをコンパートメント部分の中で受け取る、ことを補助するように構成される、各コンパートメント部分の中に位置する保管コンパートメントシステムと、
コンパートメント部分から関連付けられるカーゴを受け取るように構成され、前記保管コンパートメントに移動可能に設置されるリフト組立体であって、コンパートメント部分から関連付けられるカーゴを受け取るかまたは関連付けられるカーゴをコンパートメント部分に配達するリフト組立体コンベアを有する、リフト組立体と
を備える、
システム。
【請求項2】
前記リフト組立体が、前記コンパートメント部分のうちの1つのコンパートメント部分から関連付けられるカーゴを受け取る、または関連付けられるカーゴを前記コンパートメント部分のうちの1つのコンパートメント部分に配達する、プラットフォームを有する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記リフト組立体を前記保管コンパートメントに移動可能に固定する設置組立体をさらに備え、
前記設置組立体が、
前記保管コンパートメントの水平方向において離間されるロケーションに配置される第1および第2の垂直方向ガイド部材と、
垂直方向において離間されるロケーションにある第1および第2の水平方向ガイド部材と
を有し、
前記第1および第2の水平方向ガイド部材の各々は、第1の端部および第2の端部を有し、
前記第1および第2の端部は、前記第1および第2の垂直方向ガイド部材に相互接続され、前記第1および第2の垂直方向ガイド部材に対して垂直方向に移動可能であり、
前記プラットフォームは、前記第1および第2の水平方向ガイド部材に固定され、前記第1および第2の垂直方向ガイド部材の間で前記第1および第2の水平方向ガイド部材に沿って移動可能であり、アレイの選択されるコンパートメント部分に配置され得る、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記プラットフォームは、前記第2の水平方向ガイド部材に枢動可能に設置される第1の縁部を有し、
前記プラットフォームは、第1の垂直方向保管位置と第2の水平方向配備位置との間で移動可能である、
請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
第1および第2のリンクを有する少なくとも1つの連結組立体をさらに備え、
前記第1のリンクの第1の端部は、前記第1の水平方向ガイド部材に固定され、
前記第2のリンクの第1の端部は、前記プラットフォームの第2の縁部に固定され、
前記第1および第2のリンクの第2の端部は、互いにヒンジ式に接続される、
請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記プラットフォームは、前記第1および第2の水平方向部材に移動可能に設置され、前記コンパートメント部分に対して横方向に移動することができる、
請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記プラットフォームは、前記第1および第2の垂直方向部材に移動可能に設置され、前記コンパートメント部分に対して垂直方向に移動することができる、
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記プラットフォームは、前記第1および第2の垂直方向部材に移動可能に設置され、前記コンパートメント部分に対して垂直方向に移動することができる、
請求項3に記載のシステム。
【請求項9】
前記設置組立体は、前記コンパートメント部分の下方の水平方向のロケーションまで前記プラットフォームが移動するのを可能にするように、寸法決定される、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記プラットフォームは、前記プラットフォームに動作可能に関連付けられるリフト組立体コンベアを有する、
請求項2に記載のシステム。
【請求項11】
前記リフト組立体コンベアは、
隙間によって分離される第1および第2のコンベア部分と、
前記隙間を通って延在するプッシュバーと
を有し、
前記プッシュバーは、前記プラットフォーム上で受け取られる前記関連付けられるカーゴに係合されるように、および第2の関連付けられるカーゴ構成要素に対して第1の関連付けられるカーゴ構成要素の移動を促進するように、構成される、
請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記プッシュバーは、前記第1および第2のコンベア部分と共に移動するように設置される、
請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記プッシュバーが重みで押し下げられ、
前記プッシュバーが、前記コンベア部分の経路の第1の部分中に、前記第1および第2のコンベア部分のベルト表面の上方に延在するように前記プラットフォームに設置され、 前記プッシュバーが、前記コンベア部分の前記経路の第2の部分中に前記ベルト表面の下方に位置する、
請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記保管コンパートメントが、少なくとも、2つ分の高さ×2つの分の幅のアレイのコンパートメント部分となるように分割される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
配達車両のためのカーゴ装填または荷降ろしシステムであって、
関連付けられる車両の少なくとも1つのコンパートメント部分を有する保管コンパートメントであって、前記保管コンパートメントに通じる開口部から受け取られるかまたは前記開口部を通して配達される関連付けられるカーゴを保管する、保管コンパートメントと、
コンパートメント部分から関連付けられるカーゴを受け取るように構成されるリフト組立体であって、前記リフト組立体が、コンパートメント部分から関連付けられるカーゴを受け取るかまたは関連付けられるカーゴをコンパートメント部分に配達する、プラットフォームを有する、リフト組立体と、
前記リフト組立体を前記保管コンパートメントに移動可能に固定する設置組立体と、
を備え、
前記設置組立体は、
前記保管コンパートメントの水平方向において離間されるロケーションに配置される第1および第2の垂直方向ガイド部材と、
垂直方向において離間されるロケーションにある第1および第2の水平方向ガイド部材と
を有し、
前記第1および第2の水平方向ガイド部材の各々は、第1の端部および第2の端部を有し、
前記第1および第2の端部は、前記第1および第2の垂直方向ガイド部材に相互接続され、前記第1および第2の垂直方向ガイド部材に対して垂直方向に移動可能であり、
前記プラットフォームは、前記第1および第2の水平方向ガイド部材に固定され、前記第1および第2の垂直方向ガイド部材の間で前記第1および第2の水平方向ガイド部材に沿って移動可能であり、アレイの選択されるコンパートメント部分に配置され得る、
システム。
【請求項16】
前記リフト組立体は、前記プラットフォームに動作可能に関連付けられるリフト組立体コンベアを有する、
請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
コンパートメント部分コンベアから前記リフト組立体コンベアまでの前記関連付けられるカーゴの移動を監視するためのセンサをさらに備える、
請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記コンパートメント部分のうちの少なくとも1つのコンパートメント部分のコンベアに動作可能に関連付けられる第1のモータと、
前記リフト組立体コンベアに動作可能に関連付けられる第2のモータと、
前記リフト組立体、前記設置組立体、前記センサ、前記第1のモータ、および前記第2のモータと通信する制御装置と
をさらに備え、
前記制御装置は、
前記プラットフォームを配備および保管することと、
前記コンパートメント部分の間でおよび前記コンパートメント部分の下方で前記プラットフォームを移動させることと、
隣接する第2の関連付けられるカーゴに対しての第1の関連付けられるカーゴの位置を監視することと、
前記第1の関連付けられるカーゴと前記第2の関連付けられるカーゴとの間の空間に反応して、前記第1および第2の関連付けられるカーゴを前記リフト組立体コンベア上で分離するために前記コンパートメント部分の前記コンベアの移動を停止することと
を実行する、
請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記保管コンパートメントが、少なくとも、2つ分の高さ×2つの分の幅のアレイのコンパートメント部分となるように分割される、
請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
前記保管コンパートメントシステムが、
支持レールの両端で支持レールによって支持されるローラと、
前記ローラ上で関連付けられるカーゴを前記コンパートメントに押し入れたりまたは前記コンパートメントから押し出したりするための、少なくとも第1のフェンスと、
を有する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
前記ローラ上で関連付けられるカーゴを前記コンパートメントに押し入れたりまたは前記コンパートメントから押し出したりするための第2のフェンス、
をさらに備える、
請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記第1および第2のフェンスがそれぞれ第1および第2のモータによって移動させられ、
前記第1および第2のモータが第1および第2の可撓性を有する駆動部材をそれぞれ駆動し、
前記第1および第2の可撓性を有する駆動部材が前記第1および第2のフェンスをそれぞれ受ける、
請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記支持レールのうちの少なくとも1つの支持レールが、垂直方向のカーゴプッシュ位置と水平方向のブリッジ位置との間で前記第2のフェンスを再方向付けするために前記第2のフェンスに動作可能に係合される、移行部分を有する、
請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記第1および第2のフェンスをそれぞれ個別に駆動する第1および第2のモータ、
をさらに備える、
請求項20に記載のシステム。
【請求項25】
前記第1および第2のモータの動作が、前記第1のフェンスと前記第2のフェンスとの間で前記ローラ上で受け取られる関連付けられるカーゴに押圧効果を作用させるのに利用され得る、
請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記関連付けられるカーゴが前記第1のフェンスと前記第2のフェンスとの間で押圧されると、前記第1および第2のモータは、前記コンパートメント内で前記カーゴを前方にまたは後方に再位置決めするように一体に機能することができる、
請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記プラットフォームにトルクを作用させて前記プラットフォームを水平方向配備位置から垂直方向保管位置まで枢動させるために、前記プラットフォームの縁部に選択的に係合されるレバー、
をさらに備える、
請求項1に記載のシステム。
【請求項28】
関連付けられるカーゴを関連付けられる配達車両に装填するかまたは関連付けられるカーゴを関連付けられる配達車両から荷降ろしするためのプロセスであって、
前記配達車両が、
中でカーゴを受け取るように寸法決定されるコンパートメント部分と、
前記コンパートメント部分のうちの少なくとも1つのコンパートメント部分のコンベアに動作可能に関連付けられる第1のモータと、
リフト組立体コンベアを備えるプラットフォームを有するリフト組立体であって、前記リフト組立体が設置組立体を介して前記保管コンパートメントに固定される、リフト組立体と、
センサと、
前記リフト組立体コンベアに動作可能に関連付けられる第2のモータと、
制御装置と、
を有する保管コンパートメントを有し、
前記制御装置が、前記リフト組立体、前記設置組立体、前記センサ、前記コンパートメント部分に動作可能に関連付けられる前記第1のモータ、および前記リフト組立体に動作可能に関連付けられる前記第2のモータと通信し、
前記プロセスが、
前記プラットフォームを配備および保管することと、
前記コンパートメント部分の間で前記プラットフォームを移動させることと、
前記関連付けられるカーゴをコンパートメント部分から前記プラットフォームまでおよび/または地面まで運ぶこと
を含む、
プロセス。
【請求項29】
前記運ぶことが、前記コンパートメント部分から前記コンパートメント部分の下方のロケーションの地面まで、前記関連付けられるカーゴを移動させることを含む、
請求項28に記載のプロセス。
【請求項30】
前記運ぶことの間に、前記関連付けられるカーゴの位置を感知することと、
前記第1および第2の関連付けられるカーゴ構成要素を分離するために前記コンパートメント部分コンベアおよび前記リフト組立体コンベアを動作させることと
を含む、
請求項28に記載のプロセス。
【請求項31】
前記移動させることが、
垂直方向にオフセットされるコンパートメント部分の間で前記プラットフォームを上昇および降下させること、
および/または、
水平方向においてオフセットされるコンパートメント部分の間で前記プラットフォームを横方向に移動させること
を含む、
請求項28に記載のプロセス。
【請求項32】
保管位置と配備位置との間で前記プラットフォームを移動させること、
をさらに含む、
請求項28に記載のプロセス。
【請求項33】
前記プラットフォームを移動させることが、前記保管位置を画定する垂直方向の向きと前記配備位置を画定する水平方向の向きとの間で前記プラットフォームを枢動させることを含む、
請求項32に記載のプロセス。
【請求項34】
前記システムは、ドアをさらに有し、
前記プロセスは、前記保管コンパートメントに選択的にアクセスするために前記ドアを開けたり閉じたりすること、をさらに含む、
請求項28に記載のプロセス。
【請求項35】
前記リフト組立体は、第1の関連付けられるカーゴを隣接する第2のカーゴから分離するために前記コンパートメント部分コンベアより大きい速度で動作させられる、
請求項28に記載のプロセス。
【請求項36】
前記リフト組立体コンベアが、
隙間によって分離される第1および第2のコンベア部分と、
プッシュバーと
を有し、
前記プロセスが、前記リフト組立体コンベア上で受け取られる関連付けられるカーゴの移動を補助するために前記関連付けられるカーゴを前記プッシュバーに係合させること、をさらに含む、
請求項28に記載のプロセス。
【請求項37】
前記第1のコンベア部分と前記第2のコンベア部分との間で前記プッシュバーを位置決めすることをさらに含む、
請求項36に記載のプロセス。
【請求項38】
前記コンベア部分の移動の第1の部分において前記第1および第2のコンベア部分の表面から外側に前記プッシュバーを延在させること、
をさらに含み、
前記プッシュバーが、前記コンベア部分の移動の第1の部分において前記第1および第2のコンベア部分の前記表面から外側に延在しない、
請求項36に記載のプロセス。
【請求項39】
保管コンパートメントシステムが、
支持レールの両端で支持レールによって支持されるローラと、
少なくとも第1のフェンスと
を有し、
前記プロセスが、前記第1のフェンスを用いて、前記ローラ上で関連付けられるカーゴを前記コンパートメントに押し入れたりまたは前記コンパートメントから押し出したりすること、を含む、
請求項28に記載のプロセス。
【請求項40】
前記保管コンパートメントシステムが第2のフェンスを有し、
前記プロセスが、前記ローラ上で関連付けられるカーゴを前記コンパートメントに押し入れたりまたは前記コンパートメントから押し出したりすること、を含む、
請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
前記保管コンパートメントシステムが、
第1および第2のモータと、
前記第1および第2のモータにそれぞれ接続される第1および第2の可撓性を有する駆動部材と
を有し、
前記第1および第2の可撓性を有する駆動部材は、前記第1および第2のフェンスにそれぞれ接続され、前記第1および第2のフェンスを駆動する、
請求項40に記載のシステム。
【請求項42】
垂直方向のカーゴプッシュ位置と水平方向のブリッジ位置との間で前記第2のフェンスを選択的に再方向付けすること、
をさらに含む、
請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記フェンスの独立した移動のために前記第1のモータおよび前記第2のモータを用いて前記第1のフェンスおよび前記第2のフェンスを独立して駆動すること、
をさらに含む、
請求項39に記載のシステム。
【請求項44】
前記第1のフェンスと前記第2のフェンスとの間で前記ローラ上で受け取られる関連付けられるカーゴに押圧効果を作用させるために前記第1のモータおよび前記第2のモータを動作させること、
をさらに含む、
請求項43に記載のシステム。
【請求項45】
前記関連付けられるカーゴが前記第1のフェンスと前記第2のフェンスとの間で押圧されると、前記コンパートメント内で前記関連付けられたカーゴを前方または後方に再位置決めすること、
をさらに含む、
請求項44に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本出願は、参照によりその開示全体が本明細書に組み込まれている、2019年5月3日に出願した米国仮特許出願第62/842/899号の優先権を主張するものである。
【0002】
[0002]本発明は、関連付けられる配達車両の一部として、または既存の関連付けられる配達車両に対しての追加装置として、組み込まれるシステムに関する。本システムが自動リフト組立体を有し、本システムが、関連付けられる配達車両からカーゴを荷降ろしするためのプロセスを画定する。しかし、本システムおよびプロセスがカーゴを移送するのにおよび/またはカーゴを車両の中に装填するのにも使用され得ることを認識されたい。
【背景技術】
【0003】
[0003]配達車両は当技術分野でよく知られている。例えば、パネルバン、カーゴトラック、およびトレーラートラックのトレーラーは、すべて、1つの場所から別の場所までカーゴを配達するのに使用される。上述したように、本発明は従来の配達車両の一部として含まれ得るか、または配達車両を自動/自律型リフト組立体に変換するための追加装置のオプションとして提供され得る。車両自体が自律型の車両であってよいかまたは運転手を必要とする車両であってよい。
【0004】
[0004]物品(概して、本明細書ではカーゴまたはカーゴアイテムと称されるが、多様な物品、コンテナ、パッケージ、箱などに関連してもよい)の配達に関連して配達車両の需要が急増している。そのうち、これらの車両のうちのより多くの車両が自律型または半自律型となり(カーゴを装填、荷降ろし、および移送するのに必要となる人間の労働および人間との相互作用を低減する)、第1の場所(例えば、工場、倉庫、郵便局など)からカーゴを受け取ってカーゴを第2の場所(例えば、郵便局、配達集配所(delivery hub)、または中継倉庫、企業、住宅など)まで移送する運転手なしの配達車両を提供することができる、と考えられる。さらに、配達車両が多様なカーゴを運搬することつまりカーゴのすべてが同じアイテムというわけではないかまたはさらには等しい種類のアイテム、等しいサイズ、等しい重量などではない可能性もあることが考えられる。したがって、配達車両のカーゴコンパートメントが複数のコンパートメント部分を備える1つのコンパートメントとなることが見込まれる。
【0005】
[0005]カーゴコンパートメントが、好適には、コンパートメントにアクセスするのを選択的に可能にしてそれにより追加のカーゴをコンパートメント部分のうちの1つまたは複数のコンパートメント部分に追加するのをあるいはコンパートメント部分内に事前に配置されたカーゴを取り出すのを可能にするドアを有する。指定のルートの途中でカーゴがコンパートメントに追加されるかまたはコンパートメントから追加されるとき、カーゴを異なるコンパートメント部分内で再方向付けすることがさらに必要となる可能性がある。例えば、いくつかのカーゴにアクセスしにくくなり、所望の場所での配達を完了するためには、受け取ったカーゴまたはルートの途中で再配置されたカーゴを再配置することが必要となる場合、例えば、1つのコンパートメント部分に元々保管されるカーゴが配達ルートの途中で再配置され得る。
【0006】
[0006]したがって、上述の特徴のうちの少なくとも1つまたは複数の特徴を提供して1つまたは複数の上記の欠陥を解消する、さらには他の特徴および利益を提供する、改善されたシステム、プロセス、および構成が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
[0007]関連付けられる配達車両のための自律型のカーゴ装填または荷降ろしシステムが提供される。
[0008]本システムが、好適には、少なくとも1つのコンパートメント部分の中で関連付けられるカーゴを保管する関連付けられる車両の保管コンパートメントを有し、ここでは、カーゴが、保管コンパートメントに通じる開口部から受け取られるかまたはこの開口部を通して配達される。コンベアが各コンパートメント部分の中に位置し、コンパートメント部分から関連付けられるカーゴを配達するのをまたは関連付けられるカーゴを関連付けられるコンパートメント部分の中で受け取るのを補助するように構成される。リフト組立体が保管コンパートメントに移動可能に設置され、コンパートメント部分から関連付けられるカーゴを受け取るように構成される。リフト組立体が、コンパートメント部分から関連付けられるカーゴを受け取るかまたは関連付けられるカーゴをコンパートメント部分に配達するリフト組立体コンベアを有する。
【0008】
[0009]保管コンパートメントが、少なくとも2つ分の高さ×2つの分の幅(2×2)のアレイのコンパートメント部分などの、複数のコンパートメント部分に分割され得る。
[0010]リフト組立体が、コンパートメント部分のうちの1つのコンパートメント部分から関連付けられるカーゴを受け取るかまたは関連付けられるカーゴをコンパートメント部分のうちの1つのコンパートメント部分に配達するプラットフォームを有する。
【0009】
[0011]好適な設置組立体がリフト組立体を保管コンパートメントに移動可能に固定し、設置組立体が、保管コンパートメントの水平方向において離間されるロケーションに配置される第1および第2の垂直方向ガイド部材を有する。第1および第2の水平方向ガイド部材が垂直方向において離間されるロケーションに設けられ、各水平方向ガイド部材が、第1および第2の端部を有し、第1および第2の端部が、垂直方向ガイド部材に相互接続され、垂直方向ガイド部材を基準として垂直方向に移動可能である。プラットフォームが、好適には、第1および第2の水平方向ガイド部材に固定され、第1の垂直方向ガイド部材と第2の垂直方向ガイド部材との間で第1および第2の水平方向部材に沿って移動可能であり、それにより、プラットフォームがアレイの選択されるコンパートメント部分に配置され得る。
【0010】
[0012]第1の実施形態のプラットフォームが第2の水平方向ガイド部材に枢動可能に設置される第1の縁部を有し、それにより、プラットフォームが、第1の垂直方向位置つまり第1の保管位置と第2の水平方向位置つまり第2の配備位置との間で移動可能である。
【0011】
[0013]少なくとも1つの連結組立体が第1および第2のリンクを有し、第1のリンクの第1の端部が第1の水平方向ガイド部材に固定され、第2のリンクの第1の端部がプラットフォームの第2の縁部に固定され、第1および第2のリンクの第2の端部が互いにヒンジ式に接続される。
【0012】
[0014]望ましくは、プラットフォームが第1および第2の水平方向部材に移動可能に設置され、その結果、プラットフォームがコンパートメント部分を基準として横方向に移動することができる。
【0013】
[0015]さらに、望ましくは、プラットフォームが第1および第2の垂直方向部材に移動可能に設置され、その結果、プラットフォームがコンパートメント部分を基準として垂直方向に移動することができる。
【0014】
[0016]設置組立体が、コンパートメント部分の下方の水平方向のロケーションまでプラットフォームが移動するのを可能にするように、寸法決定される。
[0017]一構成のプラットフォームが、プラットフォームに動作可能に関連付けられるリフト組立体コンベアを有する。
【0015】
[0018]好適な構成では、リフト組立体コンベアが、隙間によって分離される第1および第2のコンベア部分と、隙間を通って延在する少なくとも1つのプッシュバーとを有し、少なくとも1つのプッシュバーが、プラットフォーム上で受け取られる関連付けられるカーゴに係合されるように、および隣接する第2の関連付けられるカーゴ構成要素を基準とした第1の関連付けられるカーゴ構成要素の移動を促進するように、構成される。
【0016】
[0019]プッシュバーが第1および第2のコンベア部分と共に移動するように設置される。
[0020]一実施形態では、プッシュバーが重みで押し下げられる形でプラットフォームに設置され、ここでは、プッシュバーがリフトプラットフォームを第1の縁部から第2の縁部まで横断させるときにプッシュバーが隙間を通って延在して第1および第2のコンベア部分の表面の上方を延在し、プッシュバーがリフトプラットフォームを第2の縁部から第1の縁部まで横断させるときにプッシュバーが表面の下方に位置する。
【0017】
[0021]コンパートメント部分コンベアからリフト組立体コンベアまでの関連付けられるカーゴの移動を監視するためのセンサが提供され得る。
[0022]一構成のシステムが、コンパートメント部分のうちの少なくとも1つのコンパートメント部分のコンベアに動作可能に関連付けられる第1のモータと、リフト組立体コンベアに動作可能に関連付けられる第2のモータと、制御装置とを有する。制御装置が、プラットフォームを配備および保管すること、コンパートメント部分の間でおよびコンパートメント部分の下方でプラットフォームを移動させること、第1の関連付けられるカーゴ構成要素の位置を監視すること、ならびに、それに反応して、第1の関連付けられるカーゴをリフト組立体コンベア上まで運ぶためにコンパートメント部分のコンベアおよびリフト組立体コンベアの相対速度を制御すること、のために、リフト組立体、設置組立体、センサ、第1のモータ、および第2のモータと通信する。
【0018】
[0023]関連付けられるカーゴを関連付けられる配達車両に装填するためのまたは関連付けられる配達車両から関連付けられるカーゴを荷降ろしするためのプロセスがさらに提供される。
【0019】
[0024]配達車両が、中でカーゴを受け取るように寸法決定されるコンパートメント部分と、コンパートメント部分のうちの少なくとも1つのコンパートメント部分のコンベアに動作可能に関連付けられる第1のモータと、リフト組立体コンベアを備えるプラットフォームを有するリフト組立体であって、リフト組立体が設置組立体を介して保管コンパートメントシステムに固定される、リフト組立体と、センサと、リフト組立体コンベアに動作可能に関連付けられる第2のモータと、制御装置と、を有する保管コンパートメントシステムを有する。制御装置が、プラットフォームを配備および保管すること、コンパートメント部分の間でプラットフォームを移動させること、ならびに関連付けられるカーゴをコンパートメント部分からプラットフォームまでおよび/または地面まで運ぶこと、を目的として、リフト組立体、設置組立体、センサ、コンパートメント部分に動作可能に関連付けられる第1のモータ、およびリフト組立体コンベアに動作可能に関連付けられる第2のモータ、および第2のモータと通信する。
【0020】
[0025]運ぶステップが、コンパートメント部分からコンパートメント部分の下方のロケーションの地面(例えば、地面)まで、関連付けられるカーゴを移動させることを含む。
[0026]本プロセスが、運ぶステップ中に関連付けられるカーゴの位置を感知すること、関連付けられる第1および第2のカーゴアイテムを分離するためにコンパートメント部分コンベアおよびリフト組立体コンベアを動作させることを含むことができる。
【0021】
[0027]移動させるステップが、垂直方向にオフセットされるコンパートメント部分の間でプラットフォームを上昇および降下させること、ならびに/あるいは水平方向にオフセットされるコンパートメント部分の間でプラットフォームを横方向に移動させることを含む。
【0022】
[0028]本プロセスが、保管位置と配備位置との間でプラットフォームを移動させることをさらに含む。
[0029]プラットフォームを移動させるステップが、保管位置を画定する垂直方向の向きと配備位置を画定する水平方向の向きとの間でプラットフォームを枢動させることを含む。
【0023】
[0030]保管コンパートメントシステムがドアをさらに有し、本プロセスが、保管コンパートメントに選択的にアクセスするためにドアを開けたり閉じたりすることをさらに含む。
【0024】
[0031]代替の保管コンパートメントシステムが、コンベアを使用するのではなくカーゴを旋回させてカーゴコンパートメントまたはコンパートメント部分に入れるかまたはそこから出すのを可能にするローラを備える一対の支持レールを有することができる。
【0025】
[0032]フェンスが、コンパートメントまたはコンパートメント部分にカーゴを押し入れたりまたはそこから押し出したりする可撓性を有する駆動部材(例えば、チェーン、ケーブル、またはベルト)に関連付けられ得る。
【0026】
[0033]第1および第2のフェンスを駆動する第1および第2のモータが監視され得、有利には、第1のフェンスと第2のフェンスとの間で受け取られる隣接して配置されるカーゴアイテムを押圧するかまたはそれらのカーゴアイテムに長手方向の圧縮力を加えるのに使用され得る。
【0027】
[0034]さらに、後方(例えば、第2の)フェンスが、垂直方向のカーゴプッシュ位置から水平方向のブリッジ位置まで自動で移動させられ得、水平方向のブリッジ位置では、フェンスが、保管コンパートメントシステムのローラからプラットフォームまでカーゴを渡すかまたは運ぶための拡張部分として機能する。
【0028】
[0035]ブリッジとして後方フェンスを選択的に使用することにより、リフト組立体と保管コンパートメントシステムとの間の隙間が可動ドアを受け入れることが可能となり、可動ドアがコンパートメントへの選択的なアクセスを可能にする。
【0029】
[0036]本開示の第1の利点は、垂直方向を上方におよび下方に移動する、および保管コンパートメントを基準として横方向に左右に移動するプラットフォームを有するリフト組立体を提供する能力である。
【0030】
[0037]別の利益が、コンパートメント部分に関連付けられる、および配達車両まで/配達車両からカーゴを移動させるためのリフトプラットフォームに関連付けられる、一体化されるコンベアを使用することにある。
【0031】
[0038]別の利点は、配達車両の別個のコンパートメント部分にカーゴを再配置するために、配達車両にカーゴを装填することおよび配達車両からカーゴを荷降ろしすることの自律動作を実現し、必要に応じて地面に沿う異なるロケーションにカーゴを配置する、制御装置に関連付けられる。
【0032】
[0039]ソフトウェアが、第1および第2のフェンスをそれぞれ駆動する第1および第2のモータに関連する電流引き込みを監視し、それにより、フェンスの間のカーゴアイテムに押圧力または圧縮力が加えられることを判断する。
【0033】
[0040]カーゴにかかる押圧または圧縮力が、コンパートメント内でカーゴを理想的に配置するのに、ならびに/あるいは車両動作中の車両の加速時または減速時にカーゴを安定させるのに、利用され得る。
【0034】
[0041]以下の詳細な説明を読んで理解することにより、本開示の他の利益および利点がより明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】[0042]関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図2】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図3】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図4】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図5】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図6】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図7】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図8】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図9】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図10】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図11】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図12】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図13】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図14】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図15】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図16】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図17】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図18】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図19】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図20】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図21】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図22】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図23】関連付けられるホイール付き配達車両からのカーゴ(パレットを備えるかまたは備えない、製品、箱、コンテナ、など)の荷降ろし(および、装填、または移送のための一時的な保管)を示す一連の図である。
【
図24】[0043]カーゴを中で受けて保管する、好適には一体のホイールを備える、保管コンテナまたは保管ポッドを示す斜視図である。
【
図25】[0044]例えば種々の図に示される保管コンテナ/保管ポッドを保管することができる保管施設を示す図である。
【
図26】[0045]車両カーゴコンパートメントの中へのカーゴの挿入、保管、および車両カーゴコンパートメントからのカーゴの取り出しを処理するための代替の組立体を示す斜視図である。
【
図27】[0046]
図26に示される組立体の右側部分を示す拡大斜視図である。
【
図28】
図26に示される組立体の左側部分を示す拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
[0047]添付図面を参照する以下の説明は、特許請求の範囲およびその均等物によって定義される本開示の1つまたは複数の実施形態を徹底的に理解するのを支援するために提供される。以下の説明はこのような理解を支援するための種々の具体的な細部を含むが、これらの細部は単に例示とみなされる。したがって、本開示の範囲および精神から逸脱することなく、本明細書で説明される種々の実施形態の種々の変更形態または修正形態が作られ得ることを当業者であれば認識するであろう。本開示の種々の例示の実施形態は多様な実施形態の具体的な細部のみに限定されず、添付の特許請求の範囲のアイデアおよび技術的に範囲に含まれるすべての変更形態ならびに/あるいは均等物または置換形態を含むものとして解釈されるべきである。図面の説明においては、可能である場合、同様の要素を示すのに同様の参照符号が使用される。
【0037】
[0048]「include」または「may include」という用語は、開示される対応する機能、動作、および要素などの存在を示すものであり、1つまたは複数の追加の機能、動作、および要素などを制限するものではない。加えて、本開示で使用される「include」、「including」、「have」、または「having」という用語が、本明細書で説明される、構成要素、特徴、数、ステップ、動作、要素、部品、またはその組み合わせの存在を示すものであり、1つまたは複数の他の特徴、数、ステップ、動作、要素、部品、またはその組み合わせを排除するものではない。
【0038】
[0049]本開示で使用される「または」または「Aおよび/またはBの少なくとも1つ」という用語は、これらの用語を用いて列挙される単語の任意およびすべての組み合わせを含む。例えば、「AまたはB」または「Aおよび/またはBの少なくとも1つ」は、Aを含むこと、Bを含むこと、またはAおよびBの両方を含むことを意味する。
【0039】
[0050]本開示で使用される「第1」および「第2」などの用語は異なる例示の実施形態の種々の要素を修飾することができ、これらの用語は対応する要素を制限しない。例えば、これらの用語は対応する要素の順序および/または重要度を限定せず、またこれらの用語は追加の要素(例えば、第2、第3など)を排除しない。これらの用語は1つの要素を別の要素から区別するのに使用され得る。例えば、第1の機械的デバイスおよび第2の機械的デバイスのすべてが機械的デバイスを示し、異なる種類の機械的デバイスまたは等しい種類の機械的デバイスを示すことができる。例えば、本開示の種々の例示の実施形態の範囲から逸脱することなく第1の要素が第2の要素とされてもよく、同様に第2の要素が第1の要素とされもてよい。
【0040】
[0051]要素が別の要素に「接続される」または「結合される」と言及される場合、この要素は別の要素に直接に接続または結合され得、この要素と別の要素との間に介在する要素が存在してもよい、ことが理解されよう。対照的に、要素が別の要素に「直接に接続される」または「直接に結合される」と言及される場合、この要素と別の要素との間に介在する要素は存在しない、ことが理解されよう。
【0041】
[0052]本開示の種々の例示の実施形態で使用される用語は単に特定の例示の実施形態を説明することを目的としており、本開示の種々の例示の実施形態を制限することを意図されない。本明細書で使用される、文脈により明確に違う意味が示されない限り、単数形は複数形を含むことを意図される。
【0042】
[0053]技術用語または科学用語を含めた本明細書で使用されるすべての用語は、違う意味で定義されない限り、当業者によって一般に理解される意味と同じ意味を有する。一般に使用される辞書で定義される用語は関連のテクノロジの文脈上の意味と同じ意味を有するものとして解釈されるべきであり、種々の例示の実施形態で明確に定義されない限り、矛盾した意味または誇張された意味を有するものとして解釈されるべきではない。
【0043】
[0054]
図1が、内部のカーゴコンパートメント104にアクセスするのを可能にするドア102を有する、カーゴバン、ボックストラック、トレーラーなどの、ホイール付き配達車両の100の背面側端部または後方端部、あるいは選択的に車両に設置され得るかまたは車両から取り外され得る保管コンテナポッドを示す。示される実施形態では、ドア102が、概略C形のトラック内で受けられるローラにより対向する縁部に沿って各々支持される一連のパネルを有するガレージタイプのドアなどのオーバーヘッドドアである。ドアの具体的な細部は示されない。その理由は、このようなオーバーヘッドドアの構造および動作が当業者にはよく知られており、理解されており、したがって、本開示を十分にかつ完全に理解するのにさらなる説明が必要ない、からである。さらに、この種類のドア102の説明は他の種類のドアの使用を排除するものではなく、車両100のカーゴコンパートメント104へのアクセスを開けたり閉じたりする能力を示すものである。
【0044】
[0055]自動のリフトゲートまたはリフト組立体110が車両100の後方端部に取り付けられる(例えば、追加されるかまたは据え付けられる)か、あるいは元の車両の一部として一体化される。リフト組立体110が、設置組立体112を介して車両100のカーゴコンパートメント104に接合される。設置組立体112が、カーゴコンパートメント104の後部で側方外側縁部に沿って位置する第1の垂直方向に延在するトラックまたはチャンネル114および第2の垂直方向に延在するトラックまたはチャンネル116を有する。図に示されるように、チャンネル114、116が保管コンパートメント104より大きい垂直方向の延在量で延在することができ、具体的には、この例では、チャンネルがカーゴコンパートメント104に通じる開口部またはアクセス部分の下側縁部から外側に延在する。チャンネル114、116はカーゴコンパートメントの下側の高さの下方まで常に延在する静止構成要素として示されるが、チャンネルがカーゴコンパートメントの基部のところで終端してもよく、チャンネルをより長く延在させるのを可能にする延伸可能/後退可能であるかまたはテレスコピック方式である部分を有することができることも企図され、それによりカーゴの装填または荷降ろし中に使用されない場合にチャンネルを畳むかまたはチャンネルの長さを短縮することが可能となる。好適な構成では、設置組立体112が、第1の水平方向部材または上側水平方向部材112および垂直方向において離間される第2の水平方向部材または下側水平方向部材124を有する概略長方形のフレーム120を有する。加えて、フレーム120が、第1の水平方向部材122および第2の水平方向部材124の対向する端部に接合される第1の垂直方向部材126および第2の垂直方向部材128を有する。
【0045】
[0056]好適な一実施形態では、設置組立体112の複数の部分、具体的には、チャンネル114、116、およびフレーム120が、カーゴコンパートメント104を基準として移動させるようにリフト組立体110を支持する。より具体的には、リフト組立体110がフレーム120に接合されるプラットフォーム140を有し、プラットフォームが車両100の一部として作られるかまたはカーゴコンパートメント104の開端部のところで車両100に設置される。具体的には、フレーム120およびプラットフォーム140が、後で説明するような形でカーゴコンパートメント104を基準として移動する。好適な一バージョンでは、プラットフォーム140が、好適には、フレーム120の第1の縁部に沿って、具体的には下側水平方向部材124に、枢動可能にまたはヒンジ式に設置される。さらに、フレーム120がカーゴコンパートメント104を基準として移動可能である。しかし、概して、フレーム120は選択的に垂直方向に移動することを意図され、ここでは、移動の垂直方向の範囲が少なくとも、ドア102の高さに概して適合してそれによりカーゴコンパートメント104の全体にアクセスするのを可能にする寸法である。加えて、フレーム120が、好適には、垂直方向の下方に移動することができ、その結果、フレームの第2の水平方向部材または下側水平方向部材128およびそれに枢動可能に取り付けられるプラットフォーム140が、例えば、車両100の後方端部の下方の地面に隣接して位置する。
【0046】
[0057]上述したように、プラットフォーム140が、フレーム、また具体的には例えば第2の水平方向部材124に設置され、その結果、プラットフォームが、直立の垂直方向保管位置(
図1、16、および17)と水平方向動作位置(
図2~14)との間で枢動することができる。第1のアーム142および第2のアーム144(
図2~3)がプラットフォーム112の第2の縁部と第1の水平方向部材または上側水平方向部材122との間を延在する。示される実施形態では、各アーム142、144が2つの棒からなる連結部分であり、ここでは、第1のリンクアーム部分142a(142b)がピン接続部146を介して第2のリンクアーム部分144a(144b)に回転可能に接合され、ピン接続部146が第1のリンクアーム部分と第2のリンクアーム部分との間でのピンを中心とした選択的な回転動作または枢動動作を可能にする。各第1のリンクアーム部分142a、142bが第1の端部のところでフレーム120の第1の水平方向部材または上側水平方向部材122に回転可能に接合される。各第2のリンクアーム部分144a、144bが、それぞれピン146a、146bを介してそれぞれの第1のリンクアーム部分142a、142bに回転可能に接合される第1の端部を有する。さらに、各第2のリンクアーム部分144a、144bの第2の端部がプラットフォーム140に回転可能に接合され、具体的には、プラットフォーム140の側部フレーム150に回転可能に接合される。
【0047】
[0058]保管位置では(つまり、プラットフォーム140が直立の垂直方向保管位置にあるとき)、第1のリンクアーム部分142a、144aおよび第2のリンクアーム部分142b、144bが互いに重なり合う(
図1)。他方、配備位置では、つまりプラットフォーム140が水平方向動作位置にあるとき(
図3)、第1のリンクアーム部分142aおよび第2のリンクアーム部分144aが概して長手方向において位置合わせされる。
図2が、保管位置と配備位置との間でリンクアーム部分142a、144aの移行位置を示す。モータ(例えば、電気モータ、油圧モータ、空気圧モータなど)が保管位置と配備位置との間でプラットフォーム140を選択的に移動させる。
【0048】
[0059]好適な構成では、プラットフォーム140が
図1に示されるように直立の垂直方向位置で保管されるが、本開示の範囲および意図から逸脱することなく、代替の保管ロケーションおよびプラットフォームの位置が使用されてもよいことを当業者であれば認識するであろう。リンクアーム142、144を取り外すことによりおよび高い可能性としてのフレーム120の上側水平方向部材122の取り外すことにより、リンクアームによりカーゴの横方向の移動を阻止する能力が排除されるが、例えば、保管コンパートメント下方の水平方向位置においてプラットフォーム140を保管することが可能となる。このような代替の構成では、プラットフォーム140がカーゴコンパートメントの上方または下方の水平方向保管位置まで移動させられ得る。同様に、カーゴコンパートメント104の側部に沿う形でのまたはさらにはカーゴコンパートメント内での、プラットフォーム140の保管に対応するための修正が行われ得るが、これらの代替形態のいずれも添付図面に示される形態と同程度に望ましい形態であるとは考えられない。その理由は、既存の車両に対しての追加装置のオプションとして本開示のリフト組立体を提供することが可能であること、さらにはリフト組立体100をOEMの車両構成に組み込むことが容易であることである。
【0049】
[0060]別のモータがチャンネル114、116を基準として垂直方向の上方および下方にフレーム120を移動させ、それにより、カーゴコンパートメント104を基準とした異なる垂直方向ロケーションにプラットフォーム140を選択的に再位置決めする(
図2~4のプラットフォームの3つの異なる高さを参照されたい)。さらに、垂直方向におけるフレーム120の移動範囲が、例えば
図12に示されるように、カーゴコンパートメント104の下方に示される下側位置まで延在し、その結果、カーゴアイテムがプラットフォーム140から地面などの関連付けられる表面まで運ばれ得る。
【0050】
[0061]別のモータがフレーム120を基準としてプラットフォーム140を横方向に移動させ、それにより、プラットフォームが保管コンパートメント104を基準として左右において再位置決めされ得る。例えば、
図2~4の比較がプラットフォーム140の横方向の移動を示す。フレーム120の垂直方向の移動(およびひいてはプラットフォーム140の垂直方向の移動)が、プラットフォーム140の速度および動作の効率を最大にするために、プラットフォームの横方向の移動から独立してよいかまたはプラットフォームの横方向に移動と組み合わされ得る、ことを認識されたい。
【0051】
[0062]
図2~15が、カーゴコンパートメント104が1つの大きいコンパートメントであってよいかまたは個別のコンパートメント部分に再分割され得る。例えば、カーゴコンパートメント104の物理的な分割または分離が行われない場合、大きいカーゴアイテムまたは小さいカーゴアイテムが単一のカーゴコンパートメント内で受け取られ得る。他の例では、カーゴコンパートメント104が、(i)物理的に分離されるコンパートメント部分(つまり、物理的バリアを有するコンパートメント部分)、(ii)コンパートメント部分の領域をより小さい部分の分離する物理的バリアを有さないが分離されたコンパートメント部分として動作するコンパートメント部分、または(iii)コンパートメント部分の物理的に分離された領域または非物理的に分離された領域の組み合わせ、となるように分割され得る。さらに、コンパートメント部分が等しいサイズであってよいかまたは等しいサイズでなくてもよいことを認識されたい。例えば、
図2に示されるように、カーゴコンパートメント104が3つの別個の高さ104A、104B、104Cを有する。第1の高さまたは上側の高さ104Aが、カーゴコンパートメント104およびカーゴコンパートメントの上壁または天井により部分的に画定されるコンパートメント部分を形成する。上側レベル104Aを横方向において再分割または分離する物理的バリアは存在しないが、上側の高さが、上側の高さを横断して延在する横方向に延在する3つの別個のカーゴアイテムによってその形を明示される(evidenced)3つの別個のコンパートメント部分として「示される」。上側の高さ104Aの「フロア」がここでは等しいサイズのコンベアとして示される3つの別個のコンベア160によって形成される(しかし、コンベアが異なるサイズであってもよいことを認識された)。1つのコンパートメント部分の中にある各コンベア160、および移動可能なプラットフォーム140に関連付けられるコンベア160が、長手方向において離間されて(および、高い可能性で複数の中間コンベアローラを有して)、連続するループとして延在するベルト164によって囲まれる、少なくとも第1および第2のコンベアローラ162(
図19~20)を有し、コンベアローラを中心として回転する従来の構成である。コンベア160が従来の構造であるが、ベルト164が説明を容易にするために、および、離間される関係で配置されるローラ162をより具体的に示すために、
図19~20ではコンベア部分のうちの一方のコンベア部分から取り外されている。プラットフォーム140上の隣接するコンベア160のローラ162が、好適には、個別のベルト164を等しい速度で移動させることになるように相互接続される。通常、コンベアローラ162のうちの1つまたは複数のコンベアローラが電力供給式であるかまたはモータ式であり、その結果、ベルト164が回転して、第1の最も端のローラの周りを前進する可動式の上側ベルト表面164を画定し、さらに、第2の最も端のローラの周りを前進する可動式の下側ベルト表面164Bを画定する。したがって、カーゴアイテムCがコンベア160の上側ベルト表面の上に載せられて上側ベルト表面によって移動させられ、それにより個別のカーゴアイテムをカーゴコンパートメント104のドア/開口部の方に前進させる。同様に、隣接するコンベア160上のカーゴアイテムCがカーゴコンパートメント104のドア/開口部の方に前進させられる。単一のカーゴコンパートメント内のコンベア160または別個のコンパートメント部分内のコンベアは同様の構造を有し、実質的に同じ形で動作する。したがって、これらの最終用途のうちの1つの最終用途のみに適用可能であると具体的に説明されない限り、コンベア160の構造および動作の説明は、プラットフォーム上にあるかまたはカーゴコンパートメント/コンパートメント部分内にあるコンベアにも適用される。
【0052】
[0063]より下側の2つの高さ104B、104Cが、コンパートメント部分のこれらの高さの上方および下方の両方に位置するコンベア160によって物理的に分離される。加えて、2つの高さ104B、104Cが垂直方向の仕切り板170によって物理的に分離される。ここでは、仕切り板170が、これらの2つの高さ104B、104Cの各々において、3つの横方向において離間されて物理的に分離されるコンパートメント部分を画定する。また、認識されるであろうが、コンパートメント部分の各々は等しいサイズ(水平方向および/または垂直方向において)である必要はないが、説明を容易にするために単純に等しいサイズとなっている。また、配達されるカーゴCの種類に応じて特に必要となる場合に、より多数のまたはより少数のコンパートメント部分が提供されてもよい。
【0053】
[0064]異なるコンパートメント部分のためのコンベア160が、好適には、別個のモータ(図示せず)によって駆動されるかあるいは1つまたは複数の共通のモータを用いて駆動され、ここでは、モータからの適切な配分の原動力が、コンベアのうちの1つまたは複数のコンベアを個別におよび/または同時に動作させるように分配され得る。
【0054】
[0065]プラットフォーム140が好適にはコンベア160を有するか、あるいは、好適には、プラットフォームコンベアの個別のベルト164の移動方向に延在する隙間172によって分割される第1および第2のコンベアを有する。具体的には、1つまたは複数のプッシュバー180(
図19)が、プラットフォーム160のベルト164を共に回転するチェーン182などの可撓性を有する駆動部材に沿って離間される配置で固定される。プッシュバー180がプラットフォームコンベア160のベルト164の上側表面164Aの上方を延在するように寸法決定され、好適には、各コンベア上でのベルトの戻り経路では、プッシュバーが高さを低減される位置まで自動で移動することができるかまたは高さを低減される位置まで畳まれ、プッシュバーがベルトの下側表面164Bの上方を延在しない(
図20)。プッシュバー180は畳まれた状態/非動作状態となるために異なる手法で移動させられ得るが、好適な実施形態は、プラットフォーム140上の2つのコンベア160の間を回転または移動するチェーン182にプッシュバーを固定する。プッシュバー180が好適には一方の端部において重みで押し下げられ、その結果、プッシュバーがその回転経路の上側に沿って移動する場合(
図19)には重力によりプッシュバーが直立するようになり(
図19では、プッシュバーがチェーン182から垂直に延在してプラットフォームコンベア160の間の隙間172を通過する)、プッシュバーがチェーンに移動経路の下側まで移動すると、プッシュバーが自動で引っ込められるようになる(
図20では、プッシュバーがチェーンに概して位置合わせされ、隙間を通って延在しない)。こうすることで、プッシュバー180が、移動するコンベア160の上側表面164Aにより、選択される高さの分だけカーゴアイテムの縁部に物理的に当接されることにより、およびカーゴアイテムとプラットフォームコンベアの上側表面との間での潜在的なスリップを制限することにより、上側表面164A上で受け取られたカーゴCを移動させるのを補助することができる。逆に、コンベア160およびチェーン182の移動の戻り経路中、プッシュバー180が自動で引っ込められ、その結果、プッシュバーがプラットフォームコンベアの下側に隣接して配置されるものに誤って接触しなくなる。
【0055】
[0066]加えて、光学センサなどのセンサ190(
図21~22)がコンパートメント部分の後方部分を横断する光ビームを誘導する。センサが種々の位置に位置することができ、センサが好適には、各々のコンパートメント部分の後方端部のところまたは後方端部の近くに位置し、ここで、カーゴアイテムCがコンパートメント部分からプラットフォーム140に移ることになる。プラットフォームコンベア160を個別のコンパートメント部分のコンベア160より高い速度で動作させることにより、個別のコンパートメント部分(
図21)内の隣接するカーゴアイテムに当接された可能性があるカーゴアイテムCが分離して個別のカーゴアイテムCの間に空間(
図22)を形成する。その理由は、カーゴアイテムがプラットフォームコンベア160の上に移ってコンパートメント部分内のコンベア上の隣接する隣のカーゴアイテムから分離するときの速度が高いからである。このように速度が上がることにより、センサ190によって検出される空間が形成され、その結果、コンパートメント部分コンベア160の移動およびその上の隣接する隣のカーゴアイテムCの同様の移動が停止され得る。こうすることで、所望のカーゴアイテムCのみがプラットフォーム140上に移される。その後、プラットフォーム140が別のコンパートメント部分まで移動させられ得、カーゴアイテムCを別のコンパートメント部分に装填するためにプラットフォームコンベア160の回転方向が反対にされるか(
図7~9)、またはプラットフォームが例えば地面などの別の所望のロケーションまで移動させられ得、ここでは、次いでプラットフォームコンベアが再始動されてプラットフォームからカーゴアイテムを移動させるかまたは外に出す(
図12)。プッシュバー180が、プラットフォーム160からカーゴアイテムCを効果的にかつ効率的に移動させるのを保証する。次いで、
図13~15に示されるように、1つまたは複数の追加のカーゴアイテムCのためにこの動作が繰り返され得る。
【0056】
[0067]さらに、センサ190のうちの1つまたは複数のセンサが、どのカーゴアイテムがプラットフォーム140に移されたかを特定するために、バーコードラベルなどの印を読み取るようにまたは個別のカーゴアイテムCに関連付けられるRFIDチップ情報を無線で検出する/読み取るように構成され得る。さらに、制御装置またはプロセッサ(コンピュータ)(図示せず)が、保管コンパートメント104内でのカーゴアイテムCの特定のロケーションに関するセンサ190から受信した情報またはデータ(カーゴアイテムが配達されたかどうか、および/またはカーゴアイテムが配達された場合にはカーゴアイテムの配達の場所および時間)を保存するメモリと動作可能に情報交換することができる、ことを認識されたい。この場合、カートを監視および追跡するために、GPSなど、および/または日時情報、ならびに/あるいはコンパートメント温度、などの、別のデータまたは情報が、制御装置/プロセッサに入力され得、これらのデータ/情報の一部またはすべてが、車両に関連付けられる適切なディスプレイデバイス(図示せず)、もしくは、タブレット、スマートフォンなどポータブルデバイスに表示され得るか、または任意の従来の手法(例えば、有線または無線)で遠隔コンピュータシステムまたはデバイス(図示せず)に伝送され得、ならびに/あるいは情報のハードコピーを必要とする場合には印刷され得る。
【0057】
[0068]ドア、コンベア、コンベア部分、リフト組立体などの動作に関連付けられるモータおよびセンサのすべてが、制御装置(図示せず)に相互接続される。制御装置が、ドア102を自律的に開けること(
図1および2)、リフト組立体のプラットフォーム140を降下させること(
図2)、プラットフォームを保管コンパートメント104の所望のロケーションまで移動させること(
図3および4)、カーゴアイテムCをコンパートメント部分からプラットフォーム上に装填すること(
図5および6)、カーゴアイテムを別のコンパートメント部分まで移動させること(
図7、8、および9)、プラットフォームをコンパートメント部分まで移動させて別の/第2のカーゴアイテムを受け取ること(
図10)、第2のカーゴアイテムを地面などの所望のロケーションまで移動させること(
図11)、第2のカーゴアイテムをプラットフォームから離して地面上まで移動させること(
図12)、別の/第3のカーゴアイテムを回収するためにプラットフォームをコンパートメント部分まで移動させること(
図13)、第3のカーゴアイテムを地面などの所望のロケーションまで移動させて第3のカーゴアイテムをプラットフォームから離して地面上まで移動させること(
図14)、プラットフォームを配置位置(
図15)から保管位置(
図16)まで移動させること、および保管コンパートメントに通じるドアを閉じること(
図17)、のためにプログラムされ得る。
【0058】
[0069]
図23が、プラットフォーム140に選択的に係合されること意図される、保管コンパートメント104から延在するレバーまたはピン192を示す。レバー192が垂直方向チャンネル114、116のうちの1つの垂直方向チャンネルに堅固に固定され、いくつかの例では、レバーが各々の垂直方向チャンネルに固定され得る。したがって、2つのレバーが使用される場合には一方のレバーの説明がもう一方のレバーにも適用される。レバー192が、保管コンパートメントの種々のコンパートメント部分にカーゴアイテムCを装填したりカーゴアイテムCをそこから荷降ろししたりするために上述したように保管コンパートメント104を基準としてプラットフォーム140を横方向に移動させるときにプラットフォームをレバーに係合させないように、設置される。しかし、レバー192は、水平方向配備位置から垂直方向保管位置(
図1)までのプラットフォーム140の回転を補助する。具体的には、レバー192が十分な寸法で後方に延在し、その結果、プラットフォーム140の縁部(つまり、保管コンパートメント104に隣接する縁部)がレバーの下方に配置されてさらにプラットフォームが上方に移動させられるとき、レバーがプラットフォームに当接的に係合されることによりプラットフォームにモーメント、偶力、またはトルクが作用するようになり、その結果、プラットフォームが水平方向部材124を中心として水平方向配備位置から垂直方向保管位置まで枢動または回転するようになる。通常、プラットフォーム140の使用時(つまり、プラットフォームの配備状態において、上方および下方に移動し、および/または左右に横方向に移動する)、プラットフォームの外側側方部分がレバー192から内側に離間され、その結果、プラットフォームがレバーに係合されない。
【0059】
[0070]
図24が、中にカーゴアイテムを保管する移動可能な保管コンテナまたは大箱C’を示す。移動可能な保管コンテナC’が、好適には、内部の保管コンパートメント300にアクセスするための1つまたは複数のドア302を有する。さらに、移動可能な保管コンテナC’が、地面上でのコンテナの旋回運動を促進するためのホイール306を有することが企図される。移動可能な保管コンテナC’が、好適には、従来のピックアップトラック310(
図25)のトラック荷台の中へのおよびその外への受け取りのために寸法決定される。さらに、移動可能な保管コンテナC’が、例えば、参照によりその開示全体が本明細書に明確に組み込まれる、2019年4月30日に出願した本出願人の出願PCT/US19/29949に示されて説明される種類のローダ/アンローダを使用して、トラック310に装填されたりトラック310から荷降ろしされたりされ得る。別法として、保管用の建物または倉庫Wに関連付けられるリフトプラットフォーム320がトラック310の後方端部のところに配置され得、その結果、移動可能な保管コンテナC’が外されてトラック荷台からリフトプラットフォーム上まで旋回させられ得る。次いで、リフトプラットフォーム320が保管コンテナC’を倉庫W内の所望の保管ロケーションまで移動させることができる。これによりコンシューマが倉庫Wから離れたところにある場所の保管コンテナC’に対して詰め込みを行ったり保管コンテナC’を空にしたりすることが可能となり、さらに、移動可能な保管コンテナを保管施設または倉庫に移送するために従来のピックアップトラック130を使用することが可能となる。従来のピックアップトラック310を使用することにより、有利には、コンシューマが、特別なトラックの必要性を排除してカーゴアイテムの移動および保管を促進することが可能となる。
【0060】
[0071]
図26~28が、カーゴの挿入、移送時の一時的な保管、および車両カートコンパートメントから取り出しを処理するための代替の組立体400を示す。この代替の保管コンパートメントシステム400は、
図1~23に関連して上で説明したリフト組立体110(
図26~28に示されない)と協働する。具体的には、システム400が第1および第2の平行な細長い支持レール402を有し、第1および第2の支持レール402がローラ404の対向する端部を受け、ローラ404が支持レール402を基準として回転し、その結果、カーゴCがローラの上で旋回し、回転するローラの上でトラックコンパートメントまたはトレーラーコンパートメント(図示せず)の中へまたはその外へ前進することができる。支持レールが、例えば第1および第2のレールの各端部に隣接して設けられる少なくとも4つの支持脚部などの、支持脚部406によって水平方向位置で支持される。支持力または剛性を向上させることが必要である場合、追加の支持脚部406が中間ロケーションに設けられ得る。
【0061】
[0072]好適には、第1および第2の支持脚部402上にそれぞれの可撓性を有する駆動部材410が設置される。
図26~28に示されるこの構成では、可撓性を有する駆動部材410が、例えば、システム400の前方端部からシステム400の後方端部まで連続するループとして延在する、チェーン、ケーブル、ベルトである。可撓性を有する駆動部材410が、離間される平行な第1および第2の支持レール内に設けられるチャンネルのところに乗っており、それぞれの第1および第2のモータ412からの駆動出力に反応して時計周り方向または反時計回り方向に選択的に移動する。このように、第1のモータ412が第1の可撓性を有する駆動部材410を前方または後方に駆動し(回転させ)、同様に、第2のモータ412が、第1の可撓性を有する駆動部材から独立してまたはそれと連動して、第2の可撓性を有する駆動部材410を駆動する(回転させる)。第1のフェンスまたは前方フェンス420が第1の可撓性を有する駆動部材410に設置されて第1の可撓性を有する駆動部材410により前方または後方に移動させられる。同様に、第2の可動フェンス422が第2の可撓性を有する駆動部材410に取り付けられる。したがって、各フェンス420、422が好適には一方の端部/側方部分のみに沿って駆動される。便宜上、フェンス420、422が、対向する支持レール402上に位置するそれぞれの可撓性を有する駆動部材410によって駆動される。第1および第2のフェイス420、422は、一方がカーゴC(例えば、箱)の前方にくるように、およびもう一方がカーゴまたは箱の後方にくるように、配置されるか、位置決めされるか、または位置する。第1のフェンスつまり前方フェンス420がコンパートメントまたはコンパートメント部分からカーゴCを押し出し、第2のフェンスまたは後方フェンス422が、トラックまたはトレーラーの中へ、また具体的には車両(トラックまたはトレーラー)のコンパートメントまたはコンパートメント部分の中へ、カーゴを押す。
【0062】
[0073]適切なソフトウェア命令を用いて、2つのフェンス420、422が、駆動モータ412および可撓性を有する駆動部材410を介して、カーゴボックスを同時に押圧する予め選択される圧縮力を加えるために互いの方に移動するように指示され得(または、一方がもう一方を基準として移動するように指示され得)、その結果、車両の加速時または制動時にはカーゴが前方または後方に動くことができなくなる。カーゴに加えられる圧縮押圧力の「大きさ」を監視するためにそれぞれの駆動モータ412からの電流引き込みが利用され得、所望される場合にソフトウェアが駆動モータ/可撓性を有する駆動部材410に指示を出す。さらに、これらのフェンス420、422は、カーゴの重量を車両保管コンパートメント内の理想のまたは好適な位置またはロケーションに配置することを目的としてカーゴCを前方または後方に移動させるために一体に機能することができる。
【0063】
[0074]後方フェンス422がコンパートメントまたは車両の後方まで移動させられるときは必ず、後方フェンスが垂直方向位置から(カーゴ係合位置)から水平方向位置(ブリッジ位置)まで向きを変える。これにより、垂直方向位置にある前方フェンスによりカーゴCを押し出すことが可能となり、後方フェンスが水平方向位置において装填プラットフォームへのブリッジを形成する。これにより、システム400のコンパートメントローラからリフト組立体110の装填プラットフォーム140までカーゴCが円滑に移行することが可能となる。さらに、この構成により、支持レール402の端部と装填プラットフォーム140との間の隙間または空間が、コンパートメント内で動作してコンパートメントに通じるアクセス部分を完全に閉鎖するロールアップドアを受けることが可能となる。
【0064】
[0075]後方フェンス422が、
図27の前方フェンス420で説明したものと同様に、支持レール402に当接されることを介して垂直方向位置で支持される。しかし、後方フェンス422が保管コンパートメントの後部に隣接する支持レール402の端部に到達すると、支持レールの上側表面が移行部分430のところで曲線状となり、支持レールの下側表面の方に送られ、その結果、後方フェンスの後方への長手方向運動が後方フェンスの向きを垂直方向位置/カーゴプッシュ位置(
図26)から水平方向位置/ブリッジ位置(
図28では水平方向位置に送られる状態で示される)まで後方フェンスの向きを移行させる。逆も同様であり、後方フェンス422が可撓性を有する駆動部材により長手方向の前方に前進させられる場合、後方フェンスが曲線状の移行部分の上を移動して、それにより、後方フェンスが回転して水平方向のブリッジ位置(
図28)から垂直方向位置/カーゴプッシュ位置(
図26)に移る。
【0065】
[0076]最良の形態を含めて本開示を説明するために、および当業者が本開示を作って使用するのを可能にするために、本記述は実施例を使用する。当業者であれば思い付く他の実施例は、同じ概念と違わないかまたは特許請求の範囲の表現と違わない構造要素を有する場合には、あるいは等しい概念とはまたは特許請求の範囲の表現とは実質的に違わない等価の構造要素を有する場合には、本発明の範囲内にあることを意図される。さらに、本開示は、審査のための元々提示されるものとしての構成要素および/またはステップの組み合わせおよびクレームの組み合わせの保護を求めることを意図され、さらには手続き中の構成要素および/またはステップの他の組み合わせおよびクレームの組み合わせのための潜在的な保護を求めることを意図される。
【0066】
[0077]具体的な利点を上記で列挙したが、種々の実施形態が、列挙される利点のうちの一部の利点を有することができるか、またはいずれの利点も有することができないか、またはすべての利点を有することができる。例示の実施形態が図および本明細書の説明で示されるが、本開示の原理は、現在知られているか否かに関係なく任意の数のテクニックを使用して実装され得る。さらに、本明細書で開示されるシステムおよび装置の動作は、より多くの構成要素、より少ない構成要素、または他の構成要素と、より多くのステップ、より少ないステップ、または他のステップを有することができる本明細書で説明される方法とによって実施され得る。また、ステップは任意適切な順序で実施され得る。
【0067】
[0078]特許庁ならびに本出願および任意の得られる特許の任意の読者が添付の特許請求の範囲を解釈するのを支援するために、特定のクレームにおいて「のための手段」または「ためのステップ」という単語が明確に使用されない限り、本出願人は、米国特許法第112条(f)を行使するために添付のクレームまたはクレーム要素を表しているわけではない。
【国際調査報告】