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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-27
(54)【発明の名称】電池ホルダ
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/256 20210101AFI20220720BHJP
   H01M 50/216 20210101ALI20220720BHJP
   H01M 50/291 20210101ALI20220720BHJP
   H01M 50/271 20210101ALI20220720BHJP
【FI】
H01M50/256 201
H01M50/216
H01M50/291
H01M50/271 S
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021566024
(86)(22)【出願日】2020-05-21
(85)【翻訳文提出日】2022-01-04
(86)【国際出願番号】 AU2020000042
(87)【国際公開番号】W WO2020232497
(87)【国際公開日】2020-11-26
(31)【優先権主張番号】2019901719
(32)【優先日】2019-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521483490
【氏名又は名称】アブラハム レヴェンタール
【氏名又は名称原語表記】Abraham Leventhal
(74)【代理人】
【識別番号】100139723
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 洋
(72)【発明者】
【氏名】キーン,マーク ウィリアムズ
【テーマコード(参考)】
5H040
【Fターム(参考)】
5H040AA07
5H040AA38
5H040AT03
5H040AY08
5H040CC27
5H040CC33
5H040CC46
5H040GG12
5H040GG13
5H040JJ02
5H040JJ05
(57)【要約】
電池ホルダ(10)は、内部を通過する長方形の通路(12)を有する半透明の押出ポリプロピレン本体(11)を備える。本体(11)は、挿入端(13)および遠隔排出端(14)を有する。電池ホルダ本体(11)は、挿入端(13)から遠隔端(14)まで延在する細長い軸を有し、軸通路(12)は、挿入端(13)から遠隔端(14)までそれを通って延在する。軸通路(12)は、前記軸を横切る実質的に一定の断面であり、この断面は、通路(12)の挿入端(13)から遠隔排出端(14)までの電池(16)の摩擦による遅延移動を可能にするように選択される。軸通路は、端から端までの態様で連続して配置された複数の電池を封入するように選択された長さである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い軸およびそれを通る軸通路を有する本体を含む電池ホルダであって、前記軸通路は、前記軸を横切る断面が実質的に一定であり、前記軸通路は、端から端までの態様で連続して配置される複数の電池を封入する長さであり、前記軸通路の断面は、前記通路の挿入端から前記通路の遠隔排出端まで、そこを通る前記電池の摩擦による遅延移動を可能にするように選択される、ことを特徴とする、電池ホルダ。
【請求項2】
前記軸通路の断面が、電池の断面形状に対応するように選択されることを特徴とする、請求項1に記載の電池ホルダ。
【請求項3】
前記本体が、前記軸通路を画定する上壁、底壁、およびそれらの間の側壁を含み、前記上壁および底壁は、電池の上面および下面に係合して、前記通路を通る電池の移動を遅らせることを特徴とする、請求項1に記載の電池ホルダ。
【請求項4】
前記挿入端が、前記上壁内の弓形の切欠きによって解放されており、指で使用済み電池を前記通路に押し込むための空間を提供することを特徴とする、請求項3に記載の電池ホルダ。
【請求項5】
前記切欠きに対応する前記底壁の床部分が、前記通路に部分的に挿入された電池の引き出しを妨げるように適合されていることを特徴とする、請求項4に記載の電池ホルダ。
【請求項6】
前記遠隔排出端が、それぞれ前記上壁および底壁の上部円弧上延長部および底部円弧上延長部を有する形状であり、前記延長部が、前記遠隔端から押し出された電池のためのピンチサポートを提供するように適合されることを特徴とする、請求項3に記載の電池ホルダ。
【請求項7】
前記通路内にスライド可能に取り付けられたフォロワをさらに備え、該フォロワは、最後の新しい電池のエッジに係合する円弧上のリーディング面および期限切れの最初の電池が係合する円弧状のトレイリング面を有することを特徴とする、請求項1に記載の電池ホルダ。
【請求項8】
前記フォロワが、前記本体を通して見える暗い色または明るい色のスライダーであり、残っている新しい電池と挿入された消費電池との間の可視表示を形成することを特徴とする、請求項7に記載の電池ホルダ。
【請求項9】
前記通路の挿入端に挿入されるように適合されたエンドキャップをさらに備え、該エンドキャップは、前記切欠きを覆うように形成された舌部を有することを特徴とする、請求項4に記載の電池ホルダ。
【請求項10】
前記通路が、ボタン電池の負極キャップにより与えられる断面の変化に対応するための、前記底壁の内面に沿って形成された広く浅い部分を含むことを特徴とする、請求項3に記載の電池ホルダ。
【請求項11】
前記通路が広い逆T字形断面になっており、前記上壁の内面で前記挿入された電池の上に空洞があり、前記電池の接着シールの通過が可能となることを特徴とする、請求項3に記載の電池ホルダ。
【請求項12】
前記通路が、押出成形によって形成される一定の断面であり、前記電池の摩擦による遅延移動を提供するために、押し出された本体材料の熱加工によって抵抗ニブまたは非戻り構造を備えることを特徴とする、請求項1に記載の電池ホルダ。
【請求項13】
前記エンドキャップが、前記通路に入るように選択された中央プッシャを含むことを特徴とする、請求項9に記載の電池ホルダ。
【請求項14】
新しい電池のディスペンサとしておよび期限切れの電池のレセプタクルとして機能する、複数の電池のための店頭パッケージとして提供されることを特徴とする、請求項1に記載の電池ホルダ。
【請求項15】
前記フォロワが前記遠隔端と協働して、前記フォロワが前記遠隔端から抜けるのを防ぐことを特徴とする、請求項7に記載の電池ホルダ。
【請求項16】
前記本体が、長手方向のスロットを含み、該フォロワは前記スロットを通って延在する形成部を有し、ユーザの指が前記形成部に係合することで前記フォロワが移動することができ、該フォロワが新しい電池のイジェクタとして使用されることを特徴とする、請求項7に記載の電池ホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池ホルダに関する。本発明は、いわゆるコイン電池やボタン電池用の電池ホルダに特定用途を有し、説明のために本出願を参照して本発明が記載される。しかしながら、本発明は、小型カメラ用電池およびその他の平らな円盤形状のアイテムなどのためのホルダのような、他の用途での利用を想定しうる。
【背景技術】
【0002】
本明細書中での任意の先行技術の参照は、参照された先行技術がオーストラリアにおける共通の一般的な知識の一部を形成することの承認または示唆の任意の形態ではなく、またそのように解釈されるべきではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コイン電池およびボタン電池は、特に小さい子供にとって安全上の問題があることが認識されている。子供がコイン電池やボタン電池を飲み込むと、重傷や死亡するケースが多い。いくつかの管轄区域における規制は、電源の入ったまたは待機中の機器から子供がコイン電池やボタン電池を取り外すことができないように、ネジ止めおよび他の手段を用いることを義務付けている。しかしながら、コイン電池やボタン電池のパッケージは、ほとんどの場合、1回限りの店頭用ブリスターパックのままである。電池をブリスターパックから取り出し、電池交換のために使用した後は、使い物にならないブリスターパックと、露出した使用済みの電池が残る。
【0004】
リサイクルにも問題がある。個々の電池(水銀、カドミウム、またはその他の有害物質を含むものもある)は、一般廃棄物として処理され、最終的には埋め立てられる傾向にある。不適切に廃棄された保護されていない電池は、大量に回収されたリサイクル箱の中で電気分極を受けて火災を引き起こしうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様では、本発明は、細長い軸およびそれを通る軸通路を有する本体を含む電池ホルダを提供し、前記軸通路は、前記軸を横切る断面が実質的に一定であり、前記軸通路は、端から端までの態様で連続して置かれる複数の電池を封入する長さであり、前記軸通路の断面は、前記通路の挿入端から前記通路の遠隔排出端まで、前記電池の摩擦による遅延移動を可能にするように選択される。
【0006】
好ましくは、軸通路の断面は、電池の断面形状に対応するように選択される。
【0007】
好ましくは、本体は、軸通路を画定する上壁、底壁、およびそれらの間の側壁を含み、上壁および底壁は、電池の上面および下面に係合して、通路内の電池の動きを遅らせる。
【0008】
好ましくは、挿入端は、上壁内の弓形の切欠きによって解放されており、指で使用済み電池を通路に押し込むための空間を提供する。
【0009】
好ましくは、切欠きに対応する底壁の床部分は、通路に部分的に挿入された電池の引き出しを妨げるように適合されている。
【0010】
好ましくは、遠隔排出端は、それぞれ上壁および底壁の上部円弧上延長部および底部円弧上延長部を有する形状であり、これらの延長部は、遠隔端から押し出された電池のためのピンチサポートを提供するように適合される。
【0011】
好ましくは、電池ホルダはさらに、通路内にスライド可能に取り付けられたフォロワを備え、フォロワは、最後の新しい電池のエッジに係合する円弧上のリーディング面および期限切れの最初の電池が係合する円弧状のトレイリング面を有する。
【0012】
好ましくは、フォロワは、本体を通して見える暗い色または明るい色のスライダーであり、残っている新しい電池と挿入された消費電池との間の可視表示を形成する。
【0013】
好ましくは、電池ホルダは、通路の挿入端に挿入されるように適合されたエンドキャップをさらに備え、エンドキャップは、切欠きを覆うように形成された舌部を有する。
【0014】
あるいは、通路は、ボタン電池の負極キャップ(negative cap)により与えられる断面の変化に対応するための、底壁の内面に沿って形成された広く浅い部分を含む。
【0015】
あるいは、通路が広い逆T字形断面になっており、上壁の内面で挿入された電池の上に空洞があり、電池の接着シールの通過が可能となる。
【0016】
好ましくは、通路は、押出成形によって形成される一定の断面であり、電池の摩擦による遅延移動を提供するために、押し出された本体材料の熱加工によって抵抗ニブまたは非戻り構造を備える。好ましくは、エンドキャップは、通路に入るように選択された中央プッシャを含む。好ましくは、電池ホルダは、新しい電池のディスペンサとしておよび期限切れの電池のレセプタクルとして機能する、複数の電池のための店頭パッケージとして提供される。好ましくは、フォロワは遠隔端と協働して、フォロワが遠隔端から抜けるのを防ぐ。好ましくは、本体は長手方向のスロットを含み、フォロワはスロットを通って延在する形成部を有し、ユーザの指がこの形成部に係合することでフォロワが移動することができ、フォロワが新しい電池のイジェクタとして使用される。
【0017】
別の態様において、本発明は、広くは、細長い軸を有する本体、および、前記軸を横切る実質的に一定の断面の軸を通る軸通路を備える電池ホルダに関し、前記断面は、前記通路の挿入端から遠隔端まで、それを通る電池の摩擦による遅延移動を可能にするように選択され、前記軸方向の通路は、前記電池を封入するように選択された長さである。
【0018】
本体は、熱可塑性ポリマー本体を含んでもよい。
【0019】
本体は、好ましくは、一定の断面を持つ押出成形品であるが 本体は、例えば射出成形されうることが想定されている。ポリマーは、好ましくは、低密度ポリエチレンまたはポリプロピレンなどのポリオレフィン系プラスチック(plastic polyolefin)材料である。ポリマー材料は、後述する理由により、不透明であってもよいし、半透明であってもよい。
【0020】
軸通路は、電池の寸法パラメータの一部または全部に適合するように選択することができ、唯一の制約は、そこを通る電池の摩擦による遅延移動を可能にすることである。電池は、概して軸を中心とした回転体である形状を有していてもよく、その断面は、軸が通路を横切るように電池を受け入れるように選択されてもよい。例えば、電池がボタン電池の場合は、断面は、電池を端から受け取るように選択されうる。
【0021】
断面は、電池形状に厳密に適合してもよい。例えば、ボアは、ボタン電池の正極ケースと負極カバーとの間の断面のわずかな変化に対応することができる。しかしながら、実際には、単純な長方形の断面がボタン電池に充分である。電池の上部の空気孔の上に接着シールを有する亜鉛/空気補聴器用電池である場合、通路は広い逆T字形断面のものであり、接着シールの通過を可能にするためにT字の脚部において挿入された電池の上に空洞が存在する。
【0022】
製造の単純さおよびコストのため、一定断面の通路が概して好ましいが、ボアは、抵抗ニブまたは非戻り構造で作製され得ることが想定される。例えば、通路が押出成形によって形成される一定断面のものである場合、通路は、押出成形された本体材料の熱加工によって抵抗ニブまたは非戻り構造を備えてもよい。
【0023】
軸通路の長さは、単一の電池の収容を提供してもよい、または少なくとも2つ以上の電池を収容するのに充分であってもよい。
【0024】
通路の挿入端は、好ましくは、部分的に解放された断面を有するポリマー本体の端部によって画定され、部分的に解放された断面は、通路への電池の押し込みを可能にするが、そのエッジを挟むことによって部分的に挿入された電池の引き抜きを妨げるように選択される。例えば、ボタン電池を受容するように選択された長方形の通路を有する略長方形の断面のポリマー本体の場合、挿入端におけるポリマー本体の上部の主要幅部分の切欠きによって、ユーザの指で電池を通路に入れ替えることが可能になる。その効果は、切欠きのない材料が、そのように挿入された電池の取外しを妨げることである。切欠きは、有利には、挿入中に指先の形状に適合するように弓形であってもよい。
【0025】
本体部材は、通常は直線であるが、代替的に湾曲してもよいことが想定される。挿入端および遠隔端の一方または両方は、例えばエンドキャップを備えてもよい。エンドキャップは、単純に、ポリマー本体の端部に係合するかまたはそれを包含してもよく、あるいは通路に進入するように選択される中央プッシャを含んでもよい。
【0026】
装置は、消費された電池のみのためのホルダを備えてもよい。この場合、遠隔端は、栓をされるまたは構成されてもよく、それにより挿入された電池が遠隔端から出ることができない。代わりに、装置は、複数のボタン電池を分配するための装填可能なカートリッジであってもよい。
【0027】
またさらなる代替形態では、装置は、新しい電池用のディスペンサおよび期限切れの電池用のレセプタクルとして機能する複数の電池用の店頭パッケージを備えることができる。ポリマー本体は、販売用にブリスター包装されてもよい、またはスイングハンガー(swing hanger)部分とともに成形されるかまたはスイングハンガー部分に組み立てられてもよい。
【0028】
装置がディスペンサとして使用される場合、通路は、フォロワと連結され、残存する新しい電池と挿入された消費電池との間に可視表示を形成し得る。例えば、フォロワは、ポリマー本体を通して可視であり通路内に位置する、暗いまたは明るいスライダーを備えてもよい。スライダーは、最後の新しい電池および期限切れの電池のうちの第1の電池のエッジにそれぞれ入れ子になる弓形のリーディング面およびトレイリング面を有してもよい。フォロワは、遠隔端と協働して、フォロワが遠隔端から抜け出るのを防ぐことができる。例えば、フォロワの断面は、電池によって係合されず遠隔端において妨害される、軸方向ガイドと協働してもよい。
【0029】
亜鉛/空気電池用のディスペンサの場合、通路は、広い逆T字形断面であってもよく、T字の脚部に空洞が存在し、空気孔を覆う接着シールを外すことなく亜鉛/空気電池の通過を可能にする。
【0030】
店頭装置は、前述のように透明または不透明であってもよく、または重ね刷りによって不透明にされてもよく、あるいは組合せであってもよい。
【0031】
本発明は、図面に示される本発明の以下の非限定的な実施形態を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の第1の実施形態による電池ホルダの等角図
図2図1の電池ホルダと共に使用するためのエンドキャップの等角図
図3】本発明の第2の実施形態による電池ホルダの等角図
図4図3の電池ホルダと共に使用するためのエンドキャップの等角図
図5】エンドキャップが分解組立状態にある、本発明の第3の実施形態による電池ホルダの等角図
図6図5の電池ホルダのエンドキャップの逆等角図
図7】本発明の第4の実施形態による電池ホルダの断面図
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1および図2では、内部を通過する長方形の通路12を有する半透明の押出ポリプロピレン本体11を含む電池ホルダ10が提供される。本体11は、挿入端13および遠隔排出端14を有する。
【0034】
電池ホルダ本体11は、挿入端13から遠隔端14まで延在する細長い軸を有し、軸通路12は、挿入端13から遠隔端14までそれを通って延在する。軸通路12は、前記軸を横切る実質的に一定の断面であり、この断面は、通路12の挿入端13から遠隔排出端14までの電池16の摩擦による遅延移動を可能にするように選択される。軸通路は、端から端までの態様で連続して配置された複数の電池を封入するように選択された長さである。
【0035】
通路12は、概して一定の断面であり、軸通路12の断面形状は、電池の寸法パラメータに適合するように選択される。
【0036】
電池16は、典型的には、概して軸の周囲の回転体である形状を有し、その断面は、軸が通路を横切るように電池を受け入れるように選択される。この例における電池は、コインまたはボタン電池であり、通路12の断面は、電池を端から受け取るように選択される。
【0037】
言い換えると、電池16は、略平らなディスク形状であり、通路12は、電池16の断面形状と同様の細長い長方形の断面形状を有する。
【0038】
本体12は、上壁71、底壁72、およびそれらの間の側壁73を備える。上述のように、通路12の断面は、そこを通る電池16の摩擦による遅延移動を可能にするように選択される。この例では、上壁71および底壁72は、電池16の上面および下面と係合して、通路12を通る電池16の移動を遅らせる。図示のように、通路12は、端から端までの態様で配置された複数の電池16を受け入れる長さである。
【0039】
挿入端13は、上壁71の弓形の切欠き15によって解放され、指が使用済み電池16を通路12内に押し込むことができる空間を提供する。切欠き15によって提供される解放の床17(底壁72の一部)は、通路12内に部分的に挿入された電池16の引き出しを妨げるように適合される。床17は、例えば、隆起構造を含むことができ、または床17は、挿入端13に隣接する電池のエッジに係合するように部分的に隆起させることができる。通路12は、電池16に対して摩擦による遅延摺動嵌合を提供するように寸法決めされる。
【0040】
遠隔排出端14は、それぞれ上壁71および底壁72の上部弓形延長部20および底部弓形延長部21を有する形状である。延長部20および21は、電池の摩擦による遅延運動が減少するにつれて、遠隔端14から押し出される電池16のための舌状のピンチサポートを提供するように適合される。これは、抜け出る電池16が落下する可能性を低減するのに役立つ。
【0041】
長方形の通路12内に摺動可能に取り付けられるフォロワ18は、通路12内の新しい電池16を押すように適合されたリーディングエッジ22、および、通路12内に挿入されるかまたは通路12に沿って付勢される先行する使用済み電池16b(またはそれに代わるブランク)によって押されるように適合されたトレイリングエッジ23を有する、両凹形の長方形の断面のスラグ(slug)を備える。
【0042】
使用中、期限切れの電池16aが通路12の挿入端13に押し込まれ、新しい電池16、フォロワ18、および以前に挿入された期限切れの電池16bのラインを移動させ、末端の新しい電池16を上部弓形延長部20および底部弓形延長部21の舌状の囲いに排出する。次いで、新しい電池は、使用のために取り外されてもよい。新しい電池16がそれ以上存在しない場合、フォロワ18が遠隔端14に現れる。フォロワ18は、遠隔端14と協働して、フォロワ18が遠隔端14から抜け出るのを防ぐ。
【0043】
フォロワ18は、本体を通して見える暗い色または明るい色のスライダーであり、残っている新しい電池と挿入された消費電池との間の可視表示を形成する。フォロワスライダー18は、最後の新しい電池および期限切れの電池のうちの第1の電池のエッジにそれぞれ入れ子になる弓形のリーディング面およびトレイリング面を有する。任意選択のキャップ24は、一体的なキャップ本体25および通路12の挿入端に挿入されるように適合された舌部26を有する。舌部26は、切欠き15を覆うように形成されうる。
【0044】
図3および図4(同様の数字は、図1および図2の同様の特徴を示す)の実施形態では、底壁71の内面に沿って形成された幅広の浅い部分27を有する通路12がさらに設けられている。浅い部分27が、図1の概して長方形の断面の通路12に追加され、いくつかのボタン電池の負極キャップによって課される断面の変化に適応する。
【0045】
この実施形態における電池は、例えば、電池の上部の空気孔の上に接着シールを有する亜鉛/空気補聴器用電池でもよく、通路12は、接着シールの通過を可能にするためにT字の脚部において挿入された電池の上に空洞が存在する広い逆T字形断面のものである。
【0046】
キャップ30は、一体成形されており、一端が壁部で閉塞されてボックスを形成する中空セクションを形成する直線的な壁部31を含む。ボックス内の壁部には、舌部32が一体的に形成されている。壁部31と舌部32との間には、本体11の挿入端13を受け入れるように適合された空間があり、舌部32は通路12内に位置する。
【0047】
図5および図6(同様の数字は、図1および図2の同様の特徴を示す)の実施形態では、床17に形成されたピット34に係合するように適合され、かつ、挿入端13と係合しているキャップ24のための係合を確保するように適合されたニブ33がさらに設けられている。
【0048】
使用中、期限切れの電池16aが通路12の挿入端13に押し込まれ、新しい電池16、フォロワ18、および以前に挿入された期限切れの電池16bのラインを移動させ、末端の新しい電池16を遠位排出癌14において上部弓形延長部20および底部弓形延長部21の舌状の囲いに排出する。次いで、新しい電池は、使用のために取り外されてもよい。新しい電池16がそれ以上存在しない場合、フォロワ18が遠隔端14に現れる。
【0049】
図7は、本発明のさらなる実施形態による電池ホルダ50の断面図を示し、断面図は、その本体52の軸に対して直角である。
【0050】
電池ホルダ50はホルダ10と同様であるが、長方形の通路12を有する代わりに、上壁60が本体を通る凹状通路54を有する。特に、本体52は、平らな基部56を備え、そこから側壁58が上方に延在する。湾曲した上壁60が側壁58の間に延びて、平らな基部56および側壁58と共に凹状通路54を画定する。
【0051】
湾曲した上壁60は、電池16の上面上に下向きに延在し、それと係合することによって、電池16のための摩擦による遅延摺動嵌合を提供する。
【0052】
前述の実施形態による装置は、子供が飲み込むことができない態様で使用済み電池を閉じ込める。ディスペンサとして、電池は、新しい電池を供給しながら古い電池を受け入れるパッケージ内に必要になるまで閉じ込められる。子供が使用済み電池を飲み込んだ場合、内部の身体部分のやけどを引き起こすポーリング電荷を防止する保護プラスチックシールド内にある。
【0053】
1つの実施例における通路は、押出成形によって形成された一定の断面のものであり、押出成形された本体材料の熱加工によって抵抗ニブまたは非戻り構造を備える。軸通路の長さは、少なくとも2つの電池、好ましくは少なくとも4つの電池を収容するのに充分である。
【0054】
挿入端における切欠きは、ユーザの指が電池を通路に入れ替えることができるように形成される。切欠きは、電池挿入中の指先の形状に適合するように弓形である。
【0055】
別の実施形態では、挿入端および遠隔端の一方または両方にエンドキャップが設けられる。挿入端のためのエンドキャップは、通路に入るように選択された中央プッシャを含む。
【0056】
したがって、本発明は、消費電池用のホルダを提供し、遠隔端は、それによって挿入された消費電池が遠隔端から出ることができないように構成されている。別の態様における本発明は、複数のボタン電池を分配するための装填可能なカートリッジである。別の態様では、本発明は、新しい電池用のディスペンサおよび期限切れの電池用のレセプタクルとして機能する複数の電池用の店頭パッケージである。
【0057】
当然ながら、上記は本発明の例示的な実施例として与えられているが、すべてのそのようなおよび他の変更およびバリエーションは、当業者に明らかなように、本明細書に添付の特許請求の範囲に記載される本発明の広い範囲および領域内にあると見なされることが理解されよう。
【0058】
可能な変更では、本体は、長手スロットを含むことができ、フォロワ18は、スロットを通って延在する形成部を有し、フォロワ18は、形成部に係合するユーザの指によって移動することができる。このようにして、フォロワ18は、古い電池が誤って配置された場合に新しい電池のイジェクタとして使用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】