(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-27
(54)【発明の名称】アシルイセチオネート及びメチルアシルタウレート界面活性剤混合物を含む等方性液体クレンザー
(51)【国際特許分類】
A61K 8/46 20060101AFI20220720BHJP
A61K 8/44 20060101ALI20220720BHJP
A61K 8/34 20060101ALI20220720BHJP
A61K 8/42 20060101ALI20220720BHJP
A61Q 19/10 20060101ALI20220720BHJP
A61Q 1/14 20060101ALI20220720BHJP
C11D 17/08 20060101ALI20220720BHJP
C11D 1/14 20060101ALI20220720BHJP
C11D 1/18 20060101ALI20220720BHJP
C11D 1/90 20060101ALI20220720BHJP
C11D 1/66 20060101ALI20220720BHJP
C11D 1/94 20060101ALI20220720BHJP
C11D 3/20 20060101ALI20220720BHJP
C11D 1/75 20060101ALI20220720BHJP
C11D 3/37 20060101ALI20220720BHJP
C11D 3/22 20060101ALI20220720BHJP
【FI】
A61K8/46
A61K8/44
A61K8/34
A61K8/42
A61Q19/10
A61Q1/14
C11D17/08
C11D1/14
C11D1/18
C11D1/90
C11D1/66
C11D1/94
C11D3/20
C11D1/75
C11D3/37
C11D3/22
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021568905
(86)(22)【出願日】2020-05-04
(85)【翻訳文提出日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 EP2020062328
(87)【国際公開番号】W WO2020233971
(87)【国際公開日】2020-11-26
(32)【優先日】2019-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521042714
【氏名又は名称】ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップ
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ハイバン,ダグラス・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ミラー,ジェイミー・リン
(72)【発明者】
【氏名】バスデバン,チルチエライ・バラハン
【テーマコード(参考)】
4C083
4H003
【Fターム(参考)】
4C083AB032
4C083AC121
4C083AC122
4C083AC172
4C083AC242
4C083AC522
4C083AC641
4C083AC642
4C083AC791
4C083AC792
4C083AC812
4C083AC851
4C083AC852
4C083AD042
4C083AD092
4C083BB04
4C083BB07
4C083CC23
4C083CC31
4C083DD27
4C083EE11
4C083EE21
4H003AB03
4H003AB14
4H003AB23
4H003AC15
4H003AD04
4H003BA12
4H003CA15
4H003DA02
4H003DB02
4H003EA21
4H003EB04
4H003EB06
4H003EB08
4H003EB16
4H003EB30
4H003EB34
4H003EB41
4H003EB42
4H003ED02
4H003ED29
4H003FA18
4H003FA28
(57)【要約】
本発明は、アシルイセチオネート、メチルアシルタウレート、及び両性、双性イオン性及び/又はノニオン性界面活性剤を含む等方性液体組成物に関する。予想外に、タウレート:イセチオネートの比率をモニタリングすると、泡立ちが向上することが認められた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
等方性液体組成物であって、
1)0.1~8重量%、好ましくは0.5~6重量%、より好ましくは1~4重量%のアシルイセチオネート;
2)0.1重量%~8%、好ましくは0.5~6%、より好ましくは1~4重量%の、ラウロイルメチルタウレート、ココイルメチルタウレート若しくはそれらの混合物を含むメチルアシルタウレート;
3)0.1~15重量%、好ましくは0.5~10重量%、より好ましくは1~8重量%の、コカミドプロピルベタインを含む両性/双性イオン性界面活性剤;
4)0.0~8.0重量%、好ましくは0.001~7重量%、より好ましくは1~6重量%のノニオン性界面活性剤
を含み、
ただし、すべての界面活性剤の総合計が20重量%未満であり、当該組成物が、0.01重量%以上のノニオン性界面活性剤と0.1重量%以上の両性界面活性剤(コカミドプロピルベタインを含むベタイン及び/又は双性イオン性界面活性剤を含む)を同時に含まず、0.0重量%の両性及び/又は双性イオン性界面活性剤及び0.0重量%のノニオン性界面活性剤を同時に含まず、
メチルアシルタウレート:アシルイセチオネート界面活性剤の前記比が1.25:1~1:1.25、好ましくは、1.1:1~1:1.1、最も好ましくは1:1であり、
さらに、当該組成物が、0~15重量%、好ましくは0.01~15重量%のグリセロール、好ましくは0.02~10重量%のグリセロールを含む、等方性液体組成物。
【請求項2】
前記pHが5.0~7.4である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
両性界面活性剤がコカミドプロピルベタインである、請求項1~2に記載の組成物。
【請求項4】
両性、双性イオン性及び/又はノニオン性:アニオン性の前記重量比が1:1以上である、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
ノニオン性又は両性及び/又は双性イオン性:アニオン性が1:1~4:1の重量比である、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
両性、双性イオン性及び/又はノニオン性:アニオン性界面活性剤の前記比が1.8:1~2.2:1であり、前記組成物pHが5.0~7.4、好ましくは6.0~7.3である、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
前記pHが6.3~7.3である、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
両性及び/又は双性イオン性界面活性剤が当該組成物の0.0~0.1重量%未満を構成し、
ノニオン性界面活性剤が前記組成物の0.02~8重量%の量で存在する、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
ノニオン性界面活性剤が当該組成物の0.001~7重量%の量で存在する、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
ノニオン性界面活性剤がココアミドプロピルアミンオキサイドである、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
泡立ちを増強しながら洗浄するための請求項1~10の組成物の使用。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載の組成物の製造方法であって、
i.水及び構造化ポリマーを混合して混合物を製造し、当該混合物を加熱して約75℃(70~80℃)とすること;
ii.イセチオネート及びタウレートを前記加熱混合物に加え、当該イセチオネート及びタウレートが溶解するまで混和すること;
iii.当該混合物を冷却して55℃とし、両性、双性イオン性及び/又はノニオン性を加えること;及び
iv.混合物pHを5.0~7.4に調節すること
v.組成物を回収すること
を含む製造方法。
【請求項13】
前記構造化ポリマーが、多糖、ポリアクリレート又はそれらの混合物を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記組成物が0.2重量%未満の硫酸塩ベースの界面活性剤を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚及び毛髪などの人体をクレンジングするための局所適用に好適な液体クレンジング組成物に関する。特に、本発明は、少なくとも1実施形態において、好ましくは硫酸塩を含まず、皮膚及び頭皮に対して低刺激である組成物に関する。その組成物は、好ましくは、かなり泡立つことができ、安定であり、ミセル(等方性)微細構造を有する。
【背景技術】
【0002】
消費者は、好ましくは1回のシャワー後にクリーミーな泡立ちや柔らかく滑らかな肌などの優れた感覚的利点を提供しながら、非常にマイルドで保湿性のある硫酸塩を含まないパーソナルクレンジング組成物(たとえば、硫酸塩ベースの界面活性剤を含まない)を求めている。アシルイセチオネートは非常にマイルドな界面活性剤であることが知られており、消費者が望むボリュームのあるクリーミーな泡立ちでマイルドさと保湿を提供する理想的な界面活性剤である。しかしながら、高レベルのアシルイセチオネートを含む液体クレンザーは、水系におけるアシルイセチオネートの溶解度が低いために結晶化する傾向がある。
【0003】
サンら(Sun et al., Journal of Cosmetic Science, 54, 559-568, 2003)は、メチルアシルタウレート、アシルグルタメート、アシルラクチレート、アルキルエーテル及びジアルキルスルホスクシネート、及びアシルサルコシネートなどのアシルイセチオネートを可溶化するのに使用できるいくつかの界面活性剤を提案している。説明されている界面活性剤の中で、メチルアシルタウレートは、メチルアシルタウレート及びアシルイセチオネートが単一ポットリアクター中で混合物として商業的に合成できるという点で他のものに勝る明確な利点を提供する(Ilardiらへの米国特許第6,562,874号)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Sun et al., Journal of Cosmetic Science, 54, 559-568, 2003.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明では、予想外に、アシルイセチオネートとメチルアシルタウレートの混合物が、特定の重量比で組み合わされると、相乗効果を示し、消費者が望む属性である泡のクリーミーさを維持しながら、泡の体積を増大させることが認められている。
【0007】
Leeらに対する米国特許第5,415,810号は、メチルアシルタウレートなどの他のアニオン性界面活性剤も含む液体を含むアシルイセチオネートを開示しているが、その二つの界面活性剤間の特定の範囲の比率で使用されるアシルイセチオネートとメチルアシルタウレートとの間の相乗効果(例えば、泡立ち)についての認識はない。
【0008】
D’Angeloに対する米国特許第5,925,603号は、アシルイセチオネートの可溶化界面活性剤としてのメチルアシルタウレートの使用を開示しているが、アシルイセチオネート:メチルアシルタウレートの特定の比率が相乗的な泡性能を生み出すことができることについては認識していない。開示された組成物はまた、7.5~8.5のpH値であると規定されている。これらのpH値では、熱帯地域で非常に一般的である比較的高温のタイプで保持された場合に、アシルイセチオネートが加水分解を受ける可能性がある。加水分解を回避するため、6~7.3のpH値でアシルイセチオネート製剤を製剤することが望ましい。本発明の製剤は、含まれるすべての範囲を含めて、5.0~7.4、好ましくは6.0~7.3のpHを有する。本発明の1実施形態では、製剤のpHは、含まれるすべての範囲を含めて、6.3~7.3である。
【0009】
Loefflerらに対するUS2009/0062406A1は、アシルイセチオネート、メチルアシルタウレート及びアルキルベタインの混合物を含むフロアブル水性濃縮物を開示している。アシルイセチオネートとメチルアシルタウレートの間の特定の比率が、消費者が望む泡を生成するという点で相乗的である可能性があるという認識はない。本発明の組成物は、組成物の20重量%以下の界面活性剤レベルを有する。1実施形態では、本発明の組成物の総界面活性剤レベルは2~15重量%であり、別の実施形態では、総界面活性剤レベルは、含まれるすべての範囲を含めて3~15重量%未満である。さらに別の実施形態では、本発明の組成物の界面活性剤レベルは、含まれるすべての範囲を含めて4~15重量%である。
【0010】
イセチオネート界面活性剤、タウレート界面活性剤及びサルコシネート界面活性剤の混合物を含むラメラ液晶組成物が、Grifinらへの米国特許第9,187,716号に開示されており、それは少なくとも2重量%の電解質を含む。メチルアシルタウレートとアシルイセチオネートとの間の相乗効果についての言及や示唆は、この発明からは全く明らかにならない。さらに、イセチオネートの量は、実施例(実施例1-A、2-A)におけるタウレートの量の3倍を超えている。最後に、その組成物はラメラ状であり、特許請求される本発明に記載されているもののように等方性ではない。
【0011】
Elderらに対するUS2017/0304173は、アシルイセチオネートとメチルアシルタウレートの混合物を含むメイクアップ除去用の組成物を開示している。やはり、アシルイセチオネートとメチルアシルタウレートの間の特定の比率が、消費者が望む泡を生成するという点で相乗的である可能性があるという認識はない。さらに、その参考文献中の開示されている組成物は、メイクアップを除去するのに有効なノニオン性乳化剤の使用を必要としている。
【0012】
しかしながら、ノニオン性乳化剤の使用は、本発明のマイルドな皮膚及び毛髪クレンジング組成物においては任意である。本発明の1実施形態では、組成物(又は製剤)は、ノニオン性乳化剤(又は界面活性剤)を実質的に含まず、ここで実質的に含まないとは、組成物の総重量に基づいて0.01重量パーセント未満を意味する。別の実施形態では、本発明の組成物は、組成物の総重量に基づいて、0.008重量%未満、さらに別の実施形態では、0.005重量%未満のノニオン性乳化剤を含む。さらに別の実施形態では、本発明の組成物は、0.00001~0.004重量%のノニオン性乳化剤を含む。さらに別の実施形態では、当該組成物はノニオン性乳化剤を含まない(0.0%)。さらに別の実施形態では、本発明の組成物は、両性界面活性剤(ベタインなど)、双性イオン性界面活性剤又はそれらの混合物が組成物の0.1重量%以上で存在する場合、ノニオン性乳化剤を実質的に含まない。ベタイン、双性イオン性及び/又は両性界面活性剤(ベタインなど)が組成物の0.1重量%を超えない場合、組成物が、含まれる全ての範囲を含んで、0.00001~8重量%のノニオン性界面活性剤を含むこと、さらに別の実施形態では、0.001~7重量%のノニオン性界面活性剤を含むこと、さらに別の実施形態では、1~6重量%のノニオン性界面活性剤を含むことは、本発明の範囲内である。
【0013】
予想外に、アシルイセチオネートとメチルアシルタウレートの比率を厳密に制御すると(1.5:1~1:1.5)、同じレベル(混合物として)の個々の界面活性剤で得られるものと比較して、泡の量が大幅に増加することが認められている(45秒で測定される約300mLから45秒で測定される630mLまで)。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、等方性のパーソナルクレンジング液体組成物に関する。等方性組成物は、界面活性剤ミセルが凝集して層状(液晶)層を形成する傾向がない組成物である。当該組成物は、
1)0.1~8重量%、好ましくは0.5~6重量%、より好ましくは1~4重量%のアシルイセチオネート;
2)0.1~8重量%、好ましくは0.5~6重量%、より好ましくは1~4重量%のメチルアシルタウレート;
3)0.0~15重量%、好ましくは0.1~10重量%、より好ましくは0.5~8重量%の両性及び/又は双性イオン性界面活性剤;及び
4)0.0~8.0重量%、好ましくは0.001~7重量%、より好ましくは1~6重量%のノニオン性界面活性剤
を含み、
ただし、すべての界面活性剤の合計が20重量%未満であり、当該組成物は0.01重量%以上のノニオン性界面活性剤及び0.1重量%以上の両性界面活性剤(ベタインなど)及び/又は双性イオン性界面活性剤を同時に含まず、0.0重量%の両性及び/又は双性イオン性界面活性剤及び0.0重量%のノニオン性界面活性剤を同時に含まず、
アシルイセチオネート:メチルアシルタウレート界面活性剤の比は、1.5:1~1:1.5、より好ましくは、1.25:1~1:1.25、好ましくは1.1:1~1:1.1、最も好ましくは1:1である。
【0015】
本発明の1実施形態では、両性、双性イオン性及び/又はノニオン性:アニオン性の比は、1:1~4:1、好ましくは1:1~3:1、そして最も好ましくは1.8:1~2.2:1であり、ただし、すべての界面活性剤の合計が20重量%未満であり、組成物のpHが5.0~7.4、好ましくは6.0~7.3であり、さらに、当該組成物はノニオン性界面活性剤を実質的に含まない。一部の実施形態において、pHは、含まれるすべての範囲を含めて、6.3~7.3である。特に好ましい実施形態では、両性:アニオン性の比は2:1である。
【0016】
本発明のさらに別の実施形態では、両性及び/又は双性イオン性界面活性剤は、組成物の0.0~0.1重量%未満を構成し、ノニオン性界面活性剤は、組成物の0.02~8重量%の量で存在する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
実施例を除いて、又は別断で明瞭に示されている場合を除き、材料の量又は反応条件、材料の物性、及び/又は使用を示す本説明における全ての数字は、「約」という単語によって修飾されているものと理解されるべきである。
【0018】
全体を通じて使用されるように、範囲は、範囲内の各値及びすべての値を説明するための省略形として使用されることから、別断の断りがない限り、すべての範囲は、そこに含まれる値を含む。範囲内の任意の値を範囲の終端として選択できる。及び/又はの使用は、リストから任意の一つを個別に選択できること、又はリストから任意の組み合わせを選択できることを示している。
【0019】
誤解を避けるために、「含む(comprising)」という言葉は、「含む(including)」を意味することを意図しているが、必ずしも「からなる(consisting of)」又は「構成されている(composed of)」とは限らない。言い換えれば、列記された段階又は選択肢は網羅的である必要はない。
【0020】
別断の断りがない限り、使用される成分の量のすべてのパーセンテージは、合計が100%である組成物の総重量における材料の有効重量に基づく重量パーセントであると理解されるべきである。乳化剤と界面活性剤は、本明細書では互換的に使用することができる。誤解を避けるために、両性界面活性剤にはベタインなどがある。本明細書で使用されるノニオン性界面活性剤には、アミンオキシドなどがある。
【0021】
本発明は、アシルイセチオネート、メチルアシルタウレート、及び両性及び/又はノニオン性界面活性剤のうちの少なくとも一つを含む等方性液体クレンジング組成物に関する。等方性組成物は、界面活性剤がミセルを形成するが、凝集してラメラ(液晶)層を形成しない組成物である。本発明は、0.2重量%未満の硫酸塩ベース界面活性剤を含む等方性クレンジング組成物に関する。別の実施形態において、本発明は、0.0001~0.2重量%未満の硫酸塩ベース界面活性剤を含む組成物に関する。さらに別の実施形態において、本発明は、硫酸塩ベースの界面活性剤を含まない(0.0重量%)組成物に関する。本発明のさらに別の実施形態において、組成物は、3重量%未満のベタインを含み、さらに別の実施形態では、ベタインを含まない(0.0重量%)。
【0022】
アシルイセチオネートとアシルメチルタウレートが1.5:1~1:1.5の比率に保たれており;界面活性剤の全体的なレベルが、組成物の20重量%未満に保たれており;pHが5.0~7.4、好ましくは6.0~7.3である場合、本発明の組成物によってマイルドさの利点が得られ、それが維持され、一方、アシルイセチオネート:メチルアシルタウレートの比がこれらの範囲外である組成物と比較して泡を著しく増強する。当該組成物は、任意に、両性、双性イオン性及び/又はノニオン性界面活性剤を含むことができ、そのような界面活性剤:アニオン性界面活性剤の比は、1:1以上であることができる。
【0023】
より具体的には、本発明は、
1)0.1~8重量%、好ましくは0.5~6重量%、より好ましくは1~4重量%のアシルイセチオネート;
2)0.1~8重量%、好ましくは0.5~6重量%、より好ましくは1~4重量%のメチルアシルタウレート;
3)0.0~15重量%、好ましくは0.5~10重量%、より好ましくは0.1~8重量%の両性及び/又は双性イオン性界面活性剤;及び
4)0.0~8重量%、好ましくは0.001~7重量%、より好ましくは1~6重量%のノニオン性界面活性剤
を含み、
ただし、すべての界面活性剤の合計が20重量%未満であり、当該組成物は0.01重量%以上のノニオン性界面活性剤及び0.1重量%以上の両性界面活性剤(ベタインなど)及び/又は双性イオン性界面活性剤を同時に含まず、0.0重量%の両性及び/又は双性イオン性界面活性剤及び0.0重量%のノニオン性界面活性剤を同時に含まず、
アシルイセチオネート:メチルアシルタウレート界面活性剤の比は、1.5:1~1:1.5、より好ましくは、1.25:1~1:1.25、好ましくは1.1:1~1:1.1、最も好ましくは1:1であり;
さらに、項目(3)及び/又は項目(4):アニオン性界面活性剤(例えば、成分(1)及び(2))の比は1:1であり、好ましくは2:1、より好ましくは3:1、最も好ましくは4:1であり、ただし、組成物のpHは5.0~7.4、好ましくは6.0~7.3である。
【0024】
以下で、本発明についてより詳細に説明する。
【0025】
当該組成物は、0.1~8重量%、好ましくは0.5~6重量%、より好ましくは1~4重量%のアシルイセチオネートを含むことができる。
【0026】
脂肪アシルイセチオネート分子(例えば、ココイルイセチオネート)は、それらがよく泡立ち、皮膚に対してマイルドであり、そして良好な皮膚軟化特性を有するので、パーソナルケアスキン又はヘアクレンジング製品、特にパーソナルケア製品において非常に望ましいアニオン性界面活性剤である。代表的には、脂肪アシルイセチオネートは、脂肪酸の直接エステル化によって、又はC8~C20の炭素鎖長を有する脂肪酸塩化物とイセチオネートとの反応によって製造される。代表的な脂肪アシルイセチオネート界面活性剤「製品」(例えば、商業的に販売又は製造された界面活性剤製品)は、約40~95重量%の脂肪アシルイセチオネート製品及び0~50重量%、代表的には5%未満のイセチオネート塩に加えて代表的には5~40重量%の遊離脂肪酸、及び微量(2重量%未満)の他の不純物を含む。
【0027】
特許請求される発明の第2の必要な成分は、メチルアシルタウレートである。これは、0.1~8重量%、好ましくは0.5~6重量%、より好ましくは1~4重量%メチルアシルタウレートのレベルで存在する。
【0028】
メチルアシルタウレート(又はタウリド)は、マイルドなアニオン性界面活性剤の群である。それらは、N-メチルタウリン(2-メチルアミノエタンスルホン酸)からなる親水性の頭部基と、長鎖カルボン酸(脂肪酸)からなる親油性残基で構成されており、両方がアミド結合を介して連結されている。使用される脂肪酸は、ラウリン酸(C12)、ミリスチン酸(C14)、パルミチン酸(C16)、又はステアリン酸(C18)であるが、主にオレイン酸(C18:1)とココナッツ脂肪酸(C8-C18)の混合物が使用される。ナトリウム以外に、他の対イオンは代表的には、関連する役割を果たさない(他の対イオンは、例えば、アンモニウム又は他のアルカリ若しくはアルカリ土類金属であることができると考えられる。)。
【0029】
本発明によれば、実施例に見られるように、メチルアシルタウレート:アシルイセチオネートの比が1.5:1~1:1.5、好ましくは1.25:1~1:1.25、特に1:1である場合(そして、記載の他要件が満たされている)、泡の量が大きくなる。
【0030】
たとえば、表1.1でわかるように、12%の総活性剤レベルでは(たとえば、12%の総界面活性剤、(両性、双性イオン性、及び/又はアニオン性)、両性が8%、アニオン性アシルメチルタウレート及びアシルイセチオネートが合計で4%(各2%)である。)、泡の量は、タウレート:イセチオネート比1:1で最大となる。希釈率が2.5g/250mLではなく5.0g/250mLの場合(製品がより多いため)に、増加がより明確に見られるが、より低い希釈率であっても、その傾向は見られる。
【0031】
総界面活性剤が9%の場合(実施例の表2)、アニオン性がわずかに少ないことから(6%から3%アニオン性)、同じ5.0g/250mL希釈では泡の量はわずかに少なくなるが、明らかに、比率が1:1に近づくに連れて、明らかに泡が大きくなる。
【0032】
表3では、アイオン性のレベルは2%(4%両性から2%アニオン性)であるため、同じ傾向が見られるが(1:1の比率に近づくと泡立ちが最も良い)、完全な効果を示すには、より多くの製品(たとえば、10g/250mL)を希釈する必要がある。2.5g/250mLの希釈率では、300mLも泡立ちもないことから、製品レベルが低すぎるため、それについて記録していない。
【0033】
本発明に関して、泡のレベルは、下記のSita(登録商標)泡試験器に記載されている方法に従って45秒で測定した場合、少なくとも200mL、好ましくは少なくとも300mLでなければならない。
【0034】
上記で示したように、本発明は、アシルイセチオネート:メチルアシルタウレートの比が1.5:1~1:1.5、好ましくは1.25:1~1:1.25、最も好ましくは1:1である組成物に関する。
【0035】
本発明の第3の成分は、双性イオン性又は両性、好ましくは両性界面活性剤である。
【0036】
本発明で使用することができる両性界面活性剤は、少なくとも一つの酸基を含む。これは、カルボン酸基又はスルホン酸基であり得る。それらは四級窒素を含むことから、四級アミド酸である。それらは一般に7~18個の炭素原子のアルキル又はアルケニル基を含むべきである。それらは通常、下記の全体的な構造式に従うものである。
【化1】
【0037】
式中、
R1は7~8個の炭素原子のアルキル又はアルケニルであるり;
R2及びR3は、それぞれ独立に、1~3個の炭素原子のアルキル、ヒドロキシアルキル、又はカルボキシアルキルであり;
nは2~4であり;
mは0~1であり;
Xは、ヒドロキシルで置換されていても良い1~3個の炭素原子のアルキレンであり;
Yは-CO2-又は-SO3-である。
【0038】
1実施形態において、両性は、アルキルアミドアルキルベタイン(例えば、ココアミドプロピルベタイン)であり得る。それはまた両性酢酸塩又はヒドロキシサルテイン(例えば、ココアミドプロピルヒドロキシスルタイン)であることもできる。
【0039】
双性イオン性界面活性剤の例は、脂肪族ラジカルが直鎖又は分枝鎖であることができ、脂肪族置換基の一つが約8~約18個の炭素原子を含み、一つがアニオン性基、例えば、カルボキシスルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネートを含む、脂肪族四級アンモニウム、ホスホニウム及びスルホニウム化合物の誘導体として広く記述することができるものがある。これらの化合物の一般式は下記のものである。
【化2】
【0040】
式中、R2は、約8~約18個の炭素原子、0~約10個のエチレンオキサイド部分、及び0~約1個のグリセロール部分のアルキル、アルケニル又はヒドロキシアルキル基を含み;Yは、窒素、リン及び硫黄原子からなる群から選択され;R3は、約1~約3個の炭素原子を含むアルキル基又はモノヒドロキシアルキル基であり;Xは、Yが硫黄原子の場合は1であり、Yが窒素若しくはリン原子の場合は2であり;R4は、約1~約4個の炭素原子のアルキレン又はヒドロキシアルキレンであり;Zは、カルボキシレート、スルホネート、サルフェート、ホスホネート、及びホスフェート基からなる群から選択される基である。
【0041】
本発明の第4の成分は、ノニオン性界面活性剤である。
【0042】
使用できるノニオン性には、特に、疎水性基及び反応性水素原子を有する化合物、例えば脂肪族アルコール、酸、アミド若しくはアルキルフェノールと、アルキレンオキサイド、特に単独又はプロピレンオキサイドと組み合わせたエチレンオキサイドとの反応生成物などがある。具体的なノニオン性洗浄剤化合物は、アルキル(C6~C22)フェノール-エチレンオキサイド縮合物、脂肪族(C8~C18)一級又は二級直鎖若しくは分岐アルコールのエチレンオキサイドとの縮合生成物、及びエチレンオキサイドのプロピレンオキサイド及びエチレンジアミンの反応生成物との縮合によって製造された生成物である。他のいわゆるノニオン性界面活性剤化合物には、長鎖三級アミンオキサイド、長鎖三級ホスフィンオキサイド及びジアルキルスルホキシドなどがある。
【0043】
本発明の1実施形態において、本発明で使用されるノニオン性界面活性剤には、ラウリルアミドプロピルアミンオキサイド、ラウラミンオキサイド、ココアミドプロピルアミンオキサイド又はそれらの混合物などがある。そのようなアミンオキサイドは、Ammonyxの名前でStepanなどの供給者から市販されている。
【0044】
本発明の組成物において、両性、双性イオン性及び/又はノニオン性界面活性剤:アニオン性界面活性剤の比は、1:1~4:1、好ましくは1:1~3:1、より好ましくは1.8:1~2.2:1である。
【0045】
当該液体組成物は、液体クレンザー組成物中で代表的に認められる各種の他成分を含み得る。
【0046】
特定のイセチオネート、タウレート、並びに両性、双性イオン及び/又はノニオン性界面活性剤に加えて、当該組成物は、すべての界面活性剤の総量が、本発明の液体クレンジング組成物の20重量%未満である限りにおいて、少量の追加の界面活性剤(代表的には、前記3種類の界面活性剤のいずれより少ない量で使用される)を含むことができる。
【0047】
含まれていても良い他の界面活性剤は、Parran Jr.への米国特許第3,723,325号及びSchwartz、Perry&Berchによる″Surface Active Agents and Detergents″(Vol.I&II)に記載されているカチオン性界面活性剤であり、これらは両方とも参照によって本願に組み込まれる。
【0048】
水溶性/分散性ポリマーは、本発明の液体組成物に含まれることが好ましい任意の成分である。水溶性/又は分散性ポリマーは、分子量が100,000ダルトンより高いカチオン性、アニオン性、両性又はノニオン性ポリマーであることができる。これらのポリマーは、使用中及び使用後の皮膚の感覚的感触を高めて、泡のクリーミーさ及び泡の安定性を高め、液体クレンザー組成物の粘度を高めることが知られている。
【0049】
本発明において有用な水溶性/又は分散性構造化ポリマーの例には、セルロースガム、微結晶性セルロース、セルロースゲル、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、タピオカデンプン、柑橘類繊維、ヒドロキシメチル若しくはカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、グアーガム、カラヤガム、トラガカントガム、アラビアガム、アカシアガム、寒天ガム、キサンタンガム及びそれらの混合物などの炭水化物ガム;ゲル化温度が30~85℃の変性及び非変性デンプン及びアルファ化冷水溶性デンプン;ポリアクリレート;カルボポール類;Aculyn 28、Acuyln 22、カルボポールAquaSF1などのアルカリ可溶性乳濁液ポリマー;商品名Jaguar C13S、Jaguar C14S、Jaguar C17又はJaguarC16でRhone Poulencから入手可能なカチオン性グアーなどの変性多糖類などのカチオン性ポリマー;AmercholからのUCAREポリマーJR30又はJR40などのカチオン性変性セルロース;HerculesからのN-Hance 3000、N-Hance 3196、N-Hance GPX 215、又はN-Hance GPX 196;NalcoによるMerQuat 100、MerQuat 280、Merquat 281及びMerquat 550などの合成カチオン性ポリマー;カチオン性デンプン、例えば、Henkel, Inc.によるGalactasol 800シリーズによって製造されたStaLok(登録商標)100、200、300及び400;Quadrosoft Um-200;及びPolyquaternium-24などがある。好ましくは、前記ポリマーは、多糖、ポリアクリレート又はそれらの混合物を含み、より好ましくは、前記ポリマーは、多糖、ポリアクリレート又はそれらの混合物である。
【0050】
本発明には、変性若しくは非変性デンプン顆粒、キサンタンガム、カルボポール、アルカリ可溶性乳濁液ポリマー及びカチオン性グアーガム、例えばJaguar C13S、並びにカチオン性変性セルロース、例えばUCAREポリマーJR30又はJR40などのゲル形成ポリマーが特に好ましい。
【0051】
水溶性皮膚有益剤
水溶性皮膚有益剤は、本発明の液体組成物に含まれることが好ましい別の任意の成分である。各種水溶性皮膚有益剤を使用することができ、そのレベルは、0~40重量%、好ましくは1~30%であることができる。材料には、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、パンテノール及び糖などのポリヒドロキシアルコール;尿素、α-ヒドロキシ酸及びそれの塩、例えばグリコール酸若しくは乳酸、及び分子量が20,000未満の低分子量ポリエチレングリコール類などがあるが、これらに限定されるものではない。液体組成物で使用するための好ましい水溶性皮膚有益剤は、グリセロール、ソルビトール、及びプロピレングリコールである。
【0052】
本発明の液体クレンジング組成物はまた、0~40重量%の有効剤を含み得る。別の実施形態では、組成物の総重量に基づいて、そして含まれるすべての範囲を含んで、0.01~15重量%、さらに別の実施形態では、0.02~10重量%の有効剤を含み得る。
【0053】
一つの種類の成分は、たとえば皮膚の保湿と強化に使用される栄養素である。それらには、
a)ビタミンA及びEなどのビタミン、及びビタミンCアルキルエステルなどのビタミンアルキルエステル;
b)コレステロール、コレステロールエステル、ラノリン、セラミド、ショ糖エステル、及びシュードセラミドなどの脂質;
c)リン脂質及び二つの長い炭化水素鎖を有する好適な両親媒性分子などのリポソーム形成材料;
d)必須脂肪酸、多価不飽和脂肪酸、及びこれらの材料の供給源;
e)ひまわり油、サクラソウ油、アボカド油、アーモンド油などの不飽和脂肪酸のトリグリセリド;
f)シアバターなどの飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の混合物から形成された植物性バター;
g)亜鉛、マグネシウム、鉄の供給源などのミネラル
などがある。
【0054】
第二の種類の皮膚有益剤は、肌に潤いを与えるために使用される皮膚コンディショナーである。好適な皮膚コンディショナーには、
a)シリコーンオイル、ガム、及びそれらの変性物、例えば直鎖及び環状ポリジメチルシロキサン、アミノ、アルキル、及びアルキルアリールシリコーンオイル;
b)流動パラフィン、ペトロラタム、ワセリン、微結晶ワックス、セレシン、スクアレン、プリスタン、パラフィンワックス及び鉱油などの炭化水素;
c)乳タンパク質、絹タンパク質、グルテンなどのコンディショニングタンパク質;
d)使用できるコンディショナーとしてのカチオン性ポリマーには、Quatrisoft LM-200 Polyquaternium-24、Merquat Plus 3330-Polyquaternium 30;及びJaguar(登録商標)タイプのコンディショナーなどがある。
e)グリセロール、ソルビトール、及び尿素などの保湿剤;
f)パルミチン酸イソプロピルや乳酸セチルなどの長鎖脂肪酸のエステルなどの皮膚軟化剤
などがある。
【0055】
第3の種類の有効剤は、ディープクレンジング剤である。これらは、ここでは、クレンジング直後のリフレッシュ感を高めるか、不完全なクレンジングに関連する肌の問題に持続的な効果をもたらすことができる成分と定義される。ディープクレンジング剤には、
a)2-ヒドロザイ(hydrozy)-4,2′,4′-トリクロロジフェニルエーテル(DP300)2,6-ジメチル-4-ヒドロキシクロロベンゼン(PCMX)、3,4,4′-トリクロロカルバニリド(TCC)、3-トリフルオロメチル-4,4′-ジクロロカルバニリド(TFC)、過酸化ベンゾイル、亜鉛スラット、ティーツリーオイルなどの抗菌剤;
b)サリチル酸、乳酸、グリコール酸、クエン酸、及び過酸化ベンゾイル(抗菌剤でもある)などの抗ニキビ剤;
c)皮脂抑制剤、改質剤、例えばシリカ、二酸化チタン、吸油剤、例えばマイクロスポンジなどのオイル抑制剤;
d)タンニン、亜鉛及びアルミニウム塩、緑茶やマンサク(ハマイル)などの植物抽出物などの収斂剤;
e)ポリエチレン球、凝集シリカ、砂糖、粉砕ピット(pit)、種子、及びクルミ、桃、アボカド、ライムギからなどの殻、塩などのスクラブ及び角質除去粒子;
f)メタノール及びそれの各種誘導体及び低級アルコールなどの冷却剤;
g)果物とハーブの抽出物;
h)アロエベラなどの皮膚鎮静剤;
i)ハッカ、ジャスミン、樟脳、ヌマヒノキ、苦橙皮、ライ麦、テレビン油、シナモン、ベルガモット、温州みかん、ショウブ、松、ラベンダー、月桂樹、クローブ、ヒバ、ユーカリ、レモン、スターフラワー、タイム、ペパーミント、バラ、セージ、メントール、シネオール、スゲノール(sugenol)、シトラール、シトロネル、ボルネオール、リナロール、ゲラニオール、マツヨイグサ、ショウノウ、チモール、スピラントール、ピネン、リモネン及びテルペノイドオイルなどのエッセンシャルオイル
などがある。
【0056】
使用できる他の有効剤には、老化防止化合物、日焼け止め、及び皮膚美白剤及びビタミンB3のような有効剤、レゾルシノール類(特に4-エチル及び4-ヘキシルレゾルシノールのような4-置換レゾルシノール)、レチノイド類、ならびにテルピネオール及び/又はチモールなどの抗菌剤などがある。
【0057】
有効剤がオイル、特に低粘度オイルである場合、それの送達を強化するためにそれを事前に増粘することが有利である可能性がある。そのような場合、Heらへの米国特許第5,817,609号に記載されている種類の疎水性ポリマーを用いることができ、当該特許は、参照により本出願に組み込まれる。
【0058】
周囲温度で、当該組成物は、30℃~50℃の間の溶解温度を有する界面活性剤結晶を含む。当該組成物はまた、室温及び45℃で少なくとも2週間は物理的に相安定でなければならない。
【0059】
他の任意成分
さらに、本発明の組成物は、0~15重量%の次のような任意の成分を含んでいてもよい。
【0060】
香水;金属イオン封鎖剤、例えばエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA)、EHDP、又は0.01~1%、好ましくは0.01~0.05%の量の混合物;及び着色剤、乳白剤及び真珠光沢剤、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、TiO2、EGMS(モノステアリン酸エチレングリコール)又はLytron 621(スチレン/アクリレートコポリマー);これらはすべて、製品の化粧品特性の外観を向上させるのに役立つ。
【0061】
当該組成物は、2-ヒドロキシ-4,2’,4’トリクロロジフェニルエーテル(DP300)などの抗菌剤;ジメチロジメチルヒダントイン(Glydant XL 1000)、パラベン、ソルビン酸、フェノキシエタノール、ヨードプロピニルブチルカルバメート、それらの混合物などの防腐剤をさらに含むことができる。そのような防腐剤は、1,2-アルカンジオール、例えば1,2-オクタンジオールなどの公知の防腐剤増進剤で強化することができる。
【0062】
例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)などの酸化防止剤を、適切な場合、約0.01%以上の量で有利に使用することができる。
【0063】
使用できるコンディショナーとしてのポリエチレングリコールには、次のもの:
Polyox WSR-25 PEG 14M、
Polyox WSR-N-60K PEG 45M、又は
Polyox WSR-N-750 PEG 7M
などがある。
【0064】
含まれていても良い別の成分は、ポリオキシエチレンビーズ、クルミ殻、アプリコット種子などのスクラブ剤である。
【0065】
本発明はさらに、上記の組成物の成分(1)、(2)及び(3)を含む組成物を調製する方法であって、アシルイセチオネート:アシルメチルタウレートの比が、1.5:1~1:1.5、好ましくは1.25:1~1:1.25であり;両性/双性イオン性界面活性剤:アニオン性界面活性剤の比が1:1以上であり;界面活性剤の合計が20重量%未満であり、
1)水及び構造化ポリマーを混合して約75℃(70~80℃)とすること;
2)イセチオネート、タウレート及び任意の脂肪酸を添加し、溶解するまで混合すること;
3)冷却して55℃とし、両性、双性イオン性及び/又はノニオン性を加えること;
4)pHを5.0~7.4に調節すること
を含む方法を含む。
【0066】
本発明は、泡を増強するための本発明の組成物の使用をさらに含む。
【0067】
本発明の組成物は等方性であり、調製方法の1例についてもプロトコールで論じる。
【0068】
実施例及びプロトコール
すべての確保(ensuring)例で、Sita Foam装置を使用して泡を作ったが、その手順を以下に示す。
【0069】
消費者がシャワーで使う製品量は広範囲にわたると考えられ、これらの例で使用される希釈液はその範囲に近づけることから、製品2.5グラム/水250グラム~製品10グラム/水250グラムの範囲の、製品の水による各種希釈液を調製した。さらに、消費者は、手又はプーフのいずれかで、異なる力で製品を皮膚にこすり付け得るものであり、それに似せるために、一部の試験は二つの異なる攪拌機速度で実行した。
【0070】
Sita Foam Tester R-2000手順
Sita Foam(Sita Foam Tester R-2000)を使用して、指定された希釈率及びせん断速度で生成されたフォームを測定した。それは、製品を希釈水と混合し、泡ボリュームを作り出す高速のローターを使用するものである。ローターは、空気を取り込む渦を生成し、製剤の能力に応じて異なる速度で泡立てる。
【0071】
Sita Foamを操作するには、「デバイス(Device)」ドロップダウンメニューでアプリケーションに測定パラメータを入力する。これらの測定中に使用されるパラメータについては、下記の表を参照する。
【0072】
【0073】
試験を通じて一定の温度を確保するために、熱交換器をSita Foamのガラス容器に接続する必要がある。熱交換器を38℃に設定し、温度が38℃に達するまで15分間待つ。37℃~39℃の熱交換器の温度変動が許容される。
【0074】
製品1g、2.5g、5g、又は10gをSita Foamガラス容器に分注し、その際に、読取りが不正確になる可能性があるので、製品が容器の側面やローター上に乗らないようにする。次に、Sita Foamの後ろにある貯蔵タンクに水を加える。水温を37℃~39℃に調節する。この水は、製品を希釈し、泡を発生させるのに使用される。
【0075】
Sita Foamで操作を開始する。Sita Foamが製品を自動的に希釈し、15秒間混和する。その操作では4つの別個の時間混和し、各読み取りの間に測定を行う。所望の各希釈率で、各固有のサンプルについて少なくとも3回の読み取りを行わなければならない。
【0076】
信頼性の高い評価のためには誤差が発生しやすいため、泡の発生量が300mL未満の読み取り値は考慮すべきではない。2.5g及び5gでの標準誤差が高すぎて差異を識別できない場合は、製品の投与量を10gに増やすか、パラメータを、製品1gを使用する高せん断試験で見られるものに変更する。
【実施例】
【0077】
一般的な等方性製剤は、下記の実施例A~Cに記載されており、実施例1~7は、一般的製剤A~Cで使用される界面活性剤系の混合物を強調している。
【0078】
実施例A
等方性(表1、2、3、6、及び7の組成)(ナトリウムココイルイセチオネート/ナトリウムメチルラウロイルタウレート)
【0079】
【0080】
実施例B
等方性(表4の組成)(ナトリウムラウロイルイセチオネート/ナトリウムメチルラウロイルタウレート)
【0081】
【0082】
実施例C
等方性(表5の組成)(ナトリウムココイルイセチオネート/ナトリウムメチルココイルタウレート)
【0083】
【0084】
【0085】
表1:この製剤は、モデル等方性製剤(formula)に記載されているように、8%の両性(ココアミドプロピルベタイン)、2%のタウレート、及び2%のイセチオネートを含む。完全な製剤は実施例Aに記載されている通りであり;泡立ち試験に完全製剤を使用する。
【0086】
最高の相乗効果は1:1の比率で生じる。メチルアシルタウレートのアシルイセチオネートに対する相乗効果は、12%活性ボディウォッシュのすべての被験希釈液で存在し、データは、臨界が1.5:1~1:1.5、好ましくは1.25:1~1:1.25、最も好ましくは1:1のメチルアシルタウレート:アシルイセチオネート比で生じることを示している。
【0087】
【0088】
表2:この表は、6%のコカミドプロピルベタイン、1.5%のメチルアシルタウレート、及び1.5%のアシルイセチオネートを含む。アシルイセチオネートとメチルアシルタウレートの間の相乗効果は、2.5g希釈と5.0g希釈の両方で9%の界面活性剤で明らかである。表1に3%アニオン対4%があることから、絶対数は表1よりもわずかに低くなる。上記の表のデータから明らかなように、60:40及び40:60のアシルイセチオネート:メチルアシルタウレート比の間で相乗効果が確実に見られる。
【0089】
【0090】
表3:この例では、4%のコカミドプロピルベタインと、それぞれ1%のメチルアシルタウレートとアシルイセチオネートがある。メチルアシルタウレートとアシルイセチオネートの間の相乗効果は、上記のように6%という低い活性界面活性剤である製剤で見ることができる。本実施例では、相乗効果との差に比べて5gのサンプリングで標準誤差が高く、相乗効果を確実に示すにはサンプル10gが必要であった。これは、前述のようにサンプル中の界面活性剤のレベルが低いためである可能性が高く、泡の量を増やし、その後に差異を大きくするには追加の製品が必要である。2.5gのサンプルセットは、読み取り値が300mLの泡体積要件を下回っていたため、手順に従って除外した。
【0091】
【0092】
表4:上記のデータは、メチルアシルタウレートとアシルイセチオネートの両方のラウロイル品を使用した製剤が、1:1の比率で最大の泡立ち促進相乗効果を提供することを示している。2.5gサンプルでのデータは、泡体積が少ないため比較的平坦であるが、本発明と一致している。
【0093】
【0094】
表5:データは、メチルアシルタウレートとアシルイセチオネートのココイル品を使用した製剤が、1:1の比率で最大の相乗効果を示すことを示している。
【0095】
【0096】
表6:表1の1000RPMでの2.5gと5gのサンプルで見られた相乗効果は、1500RPMでの1gサンプルでも見られる。このサンプリング方法は、泡の生成を増加させ、その後、サンプルセット内のサンプル間の差異を増加させることが示されている。
【0097】
【0098】
表7:両性:陰イオンの比率を変更すると、相乗効果は1:1で存在する。この製剤では発現が低下する(lesson)ため、分化を示すには高せん断パラメーターと製品1gが必要である。
【0099】
実施例C
本発明と一致し、アミンオキサイドを含む組成物を、下記の成分を混合することによって製造した。
【0100】
【手続補正書】
【提出日】2021-06-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
等方性液体組成物であって、
1)0.1~8重量%、好ましくは0.5~6重量%、より好ましくは1~4重量%のアシルイセチオネート;
2)0.1重量%~8%、好ましくは0.5~6%、より好ましくは1~4重量%の、ラウロイルメチルタウレー
トを含むメチルアシルタウレート;
3)0.1~15重量%、好ましくは0.5~10重量%、より好ましくは1~8重量%の、コカミドプロピルベタインを含む両性/双性イオン性界面活性剤;
4)0.0~8.0重量%、好ましくは0.001~7重量%、より好ましくは1~6重量%のノニオン性界面活性剤
を含み、
ただし、アシルイセチオン酸、ラウロイルメチルタウリンを含むアシルタウリン酸メチル、コカミドプロピルベタインを含む両性/双性イオン界面活性剤以外の界面活性剤は、1)、2)および3)のもと、3つの界面活性剤のいずれかよりも少ない量で存在し、
すべての界面活性剤の総合計が20重量%未満であり、当該組成物が、0.01重量%以上のノニオン性界面活性剤と0.1重量%以上の両性界面活性剤(コカミドプロピルベタインを含むベタイン及び/又は双性イオン性界面活性剤を含む)を同時に含まず、0.0重量%の両性及び/又は双性イオン性界面活性剤及び0.0重量%のノニオン性界面活性剤を同時に含まず、
メチルアシルタウレート:アシルイセチオネート界面活性剤の前記比が1.25:1~1:1.25、好ましくは、1.1:1~1:1.1、最も好ましくは1:1であり、
さらに、当該組成物が、0~15重量%、好ましくは0.01~15重量%のグリセロール、好ましくは0.02~10重量%のグリセロールを含む、等方性液体組成物。
【請求項2】
前記pHが5.0~7.4である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
両性界面活性剤がコカミドプロピルベタインである、請求項1~2に記載の組成物。
【請求項4】
両性、双性イオン性及び/又はノニオン性:アニオン性の前記重量比が1:1以上である、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
ノニオン性又は両性及び/又は双性イオン性:アニオン性が1:1~4:1の重量比である、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
両性、双性イオン性及び/又はノニオン性:アニオン性界面活性剤の前記比が1.8:1~2.2:1であり、前記組成物pHが5.0~7.4、好ましくは6.0~7.3である、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
前記pHが6.3~7.3である、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
両性及び/又は双性イオン性界面活性剤が当該組成物の0.0~0.1重量%未満を構成し、
ノニオン性界面活性剤が前記組成物の0.02~8重量%の量で存在する、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
ノニオン性界面活性剤が当該組成物の0.001~7重量%の量で存在する、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
ノニオン性界面活性剤がココアミドプロピルアミンオキサイドである、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
泡立ちを増強しながら洗浄するための請求項1~10の組成物の使用。
【請求項12】
請求項1~
10のいずれか1項に記載の組成物の製造方法であって、
i.水及び構造化ポリマーを混合して混合物を製造し、当該混合物を加熱して約75℃(70~80℃)とすること;
ii.イセチオネート及びタウレートを前記加熱混合物に加え、当該イセチオネート及びタウレートが溶解するまで混合すること;
iii.当該混合物を冷却して55℃とし、両性、双性イオン性及び/又はノニオン性を加えること;及び
iv.混合物pHを5.0~7.4に調節すること
v.組成物を回収すること
を含み、
前記構造化ポリマーが、多糖、ポリアクリレート又はそれらの混合物を含む、製造方法。
【請求項13】
前記組成物が0.2重量%未満の硫酸塩ベースの界面活性剤を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物。
【国際調査報告】