IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ イ.エンメ.ア.インドゥストリア マッキーネ アウトマティケ ソチエタ ペル アツィオニの特許一覧

特表2022-533995煎じ出し製品を供給するためのドージング装置
<>
  • 特表-煎じ出し製品を供給するためのドージング装置 図1
  • 特表-煎じ出し製品を供給するためのドージング装置 図2
  • 特表-煎じ出し製品を供給するためのドージング装置 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-27
(54)【発明の名称】煎じ出し製品を供給するためのドージング装置
(51)【国際特許分類】
   G01G 13/14 20060101AFI20220720BHJP
   G01G 13/06 20060101ALI20220720BHJP
【FI】
G01G13/14
G01G13/06 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021569018
(86)(22)【出願日】2020-05-19
(85)【翻訳文提出日】2022-01-12
(86)【国際出願番号】 IB2020054728
(87)【国際公開番号】W WO2020234762
(87)【国際公開日】2020-11-26
(31)【優先権主張番号】102019000007077
(32)【優先日】2019-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】594073646
【氏名又は名称】イ.エンメ.ア.インドゥストリア マッキーネ アウトマティケ ソチエタ ペル アツィオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【弁理士】
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【弁理士】
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 新吾
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【弁理士】
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】リヴォラ,サウロ
(72)【発明者】
【氏名】セルメンギ,アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】ベルナルディーニ,ルカ
(72)【発明者】
【氏名】フォルニ,ディラン
【テーマコード(参考)】
2F046
【Fターム(参考)】
2F046AA03
2F046BA02
2F046BB01
2F046CA01
2F046DA06
2F046EA05
(57)【要約】
煎じ出し製品を供給するためのドージング装置であって、まとまっていない煎じ出し製品を収容するための収容タワー(1)と、製品を供給および排出するための複数の管状チャネル(2)であって、各管状チャネル(2)が所定量の製品を関連する自由端から解放するために当該管状チャネル(2)を作動させるように構成された対応する作動装置(13)によって作動される複数の管状チャネル(2)と、チャネル(2)から落下する製品の分量を受け取るための第1の複数の受取容器(3)と、第1の複数の容器(3)を支持する固定プラットフォーム(5)と、固定プラットフォーム(5)によって支持され且つ対応する容器(3)内の製品の複数の実計量要素(6)と、各実計量要素(6)によって測定された値を検出して、所定量の製品に達するまで対応する管状チャネル(2)を作動させるように、各作動装置(13)および各実計量要素(6)と通信する制御ユニット(11)と、を備える。装置はまた、各々が対応する実計量要素(6)の近くに配置され且つ当該実計量要素(6)から独立している複数の基準要素(12)を備え、複数の基準要素(12)は、各々が所定の値の重量を支持して固定プラットフォーム(5)に関連付けられており、各基準要素(12)は、基準要素(12)による基準重量の測定値に相当する信号を送信するように、制御ユニット(11)と通信している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルタバッグを作るために煎じ出し製品を供給するためのドージング装置であって、
まとまっていない煎じ出し製品を収容するための収容タワー(1)と、
前記収容タワー(1)と連通して前記製品を供給するための、前記収容タワー(1)から突き出た複数の管状チャネル(2)であって、当該複数の管状チャネルの各管状チャネル(2)が所定量の製品を関連する自由端から解放するために当該管状チャネル(2)を作動させるように構成された対応する作動装置(13)によって作動される、複数の管状チャネル(2)と、
前記複数の管状チャネル(2)に個別に関連付けられた第1の複数の受取容器(3)であって、各受取容器(3)が、当該受取容器(3)内に前記製品を保持するための閉位置と、当該受取容器からの前記煎じ出し製品の分量の落下による漏出を可能にするための開位置との間で移動可能な壁(4)を備える、第1の複数の受取容器(3)と、
前記第1の複数の受取容器(3)を支持する固定プラットフォーム(5)と、
前記製品の複数の実計量要素(6)であって、当該複数の実計量要素(6)の各々は、前記固定プラットフォーム(5)によって支持され且つ前記第1の複数の受取容器(3)の対応するそれぞれの受取容器(3)に関連付けられており、前記製品の各実計量要素(6)は、それが関連付けられた受取容器(3)の重量値および当該受取容器(3)内の製品の分量を測定するように構成されている、複数の実計量要素(6)と、
前記複数の実計量要素(6)の各実計量要素(6)によって測定された値を検出して、前記所定量の製品に達するまで対応する管状チャネル(2)を作動させるように、各作動装置(13)および各実計量要素(6)と通信する制御ユニット(11)と、を備え、
前記ドージング装置は、各々が対応する実計量要素(6)の近くに配置され且つ当該実計量要素(6)から独立している複数の基準要素(12)を備え、前記複数の基準要素(12)は、各々が所定値の重量を支持して前記固定プラットフォーム(5)に関連付けられており、前記複数の基準要素(12)の各基準要素(12)は、前記基準要素(12)による前記基準重量の測定値に相当する信号を送信するように、前記制御ユニット(11)と通信している、ドージング装置。
【請求項2】
前記実計量要素(6)の数は前記基準要素(12)の数に等しく、各基準要素(12)は、前記複数の実計量要素(6)の対応する実計量要素(6)の近くに配置される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1の複数の受取容器のうちの対応する受取容器(3)から落下する前記分量の煎じ出し製品を受け取るための第2の複数の容器(7)を備え、前記第2の複数の容器(7)の各々は、前記第2の複数の容器のうちの当該容器(7)内に前記製品を保持するための閉位置と、前記第2の複数のうちの当該容器(7)から前記分量の煎じ出し製品を落下させて漏出させるための開位置との間で移動可能な壁(8)を有する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記固定プラットフォーム(5)の下に配置された可動プラットフォーム(9)を備え、前記可動プラットフォーム(9)上に前記可動プラットフォーム(9)に沿って次々に配置された前記第2の複数の容器(7)が関連付けられており、前記可動プラットフォーム(9)は、所定のシーケンスに従って且つ移動方向(V)に沿って、前記第2の複数の容器の各容器(7)を、前記第1の複数の受取容器のうちの対応する受取容器(3)から落下する製品の分量を前記第2の複数の容器の当該容器(7)に供給するための供給位置に運び、次いで、前記供給位置とは異なる排出位置であって、前記第2の複数の容器のうちの前記容器(7)からの前記煎じ出し製品の前記分量の落下による漏出のための排出位置に運ぶように構成されている、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
各管状導管(2)は個別に前記制御ユニット(11)と通信しており且つ単一の動作で完全な煎じ出し製品の分量に相当する分量の煎じ出し製品を解放するようにプログラムされている、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記制御ユニット(11)は、各実計量要素(6)によって送信された用量の実重量に対応する各信号を、対応する基準要素(12)によって送信された既知の基準重量に対する信号とともに受信して処理するようにプログラムされており、前記制御ユニット(11)は、各実計量要素(6)によって測定された重量と対応する基準要素(12)によって測定された重量との差から得られた、事前設定されたパラメータ外のデータの存在下で、対応する管状導管(2)の前記煎じ出し製品を解放するための動作構成を変更することができる、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記作動装置(13)の各々は、関連付けられた前記管状導管(2)を関連する長手方向軸(X2)周りに回転させるように構成されており、各移動装置(13)は、前記対応する管状導管を、関連する長手方向軸(X2)周りの回転方向(V2)に回転させるように構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記収容タワー(1)は、長手方向の展開の第1軸(X1)を有し且つ前記管状導管(2)に向かって傾いた前記製品を排出するための表面を規定するように先細りの断面を有するベース(14)を備え、前記管状導管(2)に向かって前記製品を均一に分配することを可能にするべく、前記ベース(14)には、前記ベース(14)上に軸方向の振動、すなわち、前記収容タワー(1)の展開の前記長手方向軸(X1)に平行に振動を発生させることができる移動装置(15)が設けられている、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記固定プラットフォーム(5)は円形であり且つ第1の一体型内部環状部分(5a)を備え、前記第1の一体型内部環状部分(5a)上に各実計量要素(6)および各基準要素(12)が放射状に関連付けられており、各実計量要素(6)は、前記対応する基準要素(12)の上に配置されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
フィルタバッグを作るために煎じ出し製品の用量を供給するための方法であって、
複数の管状導管(2)内に同時に、プログラムされた用量の煎じ出し製品に相当する分量の煎じ出し製品を重量で調製するステップと、
固定プラットフォーム(5)によって支持された対応する第1の複数の容器(3)に、前記複数の管状導管(2)から煎じ出し製品の用量を落下させることによって同時に堆積させるステップと、
個々の容器(3)に堆積された煎じ出し製品の前記用量の実計量を行うステップと、
前記固定プラットフォーム(5)に関連付けられた複数の基準要素(12)の重量の基準計量を行うステップであって、前記重量は既知の且つ所定の値を有する、ステップと、
個々の容器(3)に堆積された煎じ出し製品の前記用量の各実計量データと、前記複数の基準要素(12)の対応する基準データとの比較を制御ユニット(11)を使用して行うステップと、を含む方法。
【請求項11】
各実計量データを対応する基準データと比較する前記ステップの後に、必要に応じて、前記制御ユニット(11)による対応するそれぞれの管状導管(2)の動作パラメータの変更によって、堆積される製品の分量の調製を較正するステップが存在する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記比較ステップの後に、前記第1の複数の容器(3)の各容器(3)に収容された製品の前記用量が第2の複数の容器(7)の対応する容器(7)内に同時に且つ落下することによって堆積される堆積ステップが存在する、請求項10または11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、煎じ出し製品を供給するためのドージング装置(dosing device)に関する。
【0002】
特に、本発明による装置は、茶、コーヒー、カモミールなどの煎じ出し製品の測定された供給のために煎じ出しパケット(packet)を形成するための自動機械に使用することができる。本明細書は、明示的に、煎じ出しパケットを形成するための自動機械に言及するが、本発明の範囲を制限するものではない。
【背景技術】
【0003】
フィルタバッグ、フィルタ紙ポッドなどの煎じ出しパケットを作るために設計された自動機械は、自動機械の生産ライン(機械のタイプによって水平または垂直に延び得るライン)に沿って(通常)連続して配置された複数の動作ステーションを備える。
【0004】
各自動機械はまた、パケットを作るために使用されるフィルタ材料を供給するための装置(例えば連続ベルト)上に煎じ出し製品の分量すなわち用量を供給するように設計された供給ステーションを備える。
【0005】
(本発明と同じ出願人の名前の)特許文書WO2018162998から知られている解決策は、機械に統合され且つ製品の一連のサブセットに従って製品をドージングするために使用される供給ステーションを示している。
【0006】
この解決策は、まとまっていない(loose)煎じ出し製品を収容するための(垂直展開軸を有する)タワーまたはホッパーを持つドージング装置を備える。
【0007】
製品を供給するための複数の管状チャネルは、収容タワーに接続されてそれと連通しており、タワーの周囲に放射状に配置され且つタワーから突き出ている。
【0008】
各管状チャネルは、関連する軸を中心とした回転のおかげで、収容タワーから製品をピックアップし、関連する自由外端から対応する下にある容器内に所定の量を解放する。
【0009】
チャネルから煎じ出し製品を受け取るための各容器は、容器の閉位置とプログラムされた分量の製品を排出するための開位置との間で移動可能な壁を有する。
【0010】
容器は、チャネルの下にある可動(回転)プラットフォームに関連付けられている。
【0011】
さらに、プラットフォームは、順番に、少なくとも2つのドージングチャネルの下であって、異なる量の製品の2つの異なる供給位置に、重量によって2つのチャネルから落ちるプログラムされた用量を収容するために、各容器を運ぶ。
【0012】
次に、容器は、再びプラットフォームから、プログラムされた用量の煎じ出し製品を排出するためのゾーンに運ばれる。
【0013】
装置はまた、各容器内にチャネルから供給された製品の重量を制御するための、プラットフォームが続く経路に沿って配置された複数の計量要素を備える。
【0014】
第1の解決策では、複数の計量要素は、各可動容器の下に且つ可動プラットフォーム上に直接配置され得る。
【0015】
第2の解決策では、複数の計量要素は、可動プラットフォーム上に重ね合わされた固定プラットフォーム上に配置される。この固定プラットフォームはまた、対応する管状チャネルから落下する製品の分量を受け取るための第2の複数の容器を支持する。この場合、製品の用量のセグメントは、固定された容器において計量され、次に可動プラットフォーム上にある容器に解放される。
【0016】
このように構成されたシステムは、チャネルによって容器に供給される製品の分量を制御するために、管状供給チャネル、複数の計量要素、およびプラットフォームに接続された制御ユニットによって監視される。
【0017】
この解決策は、ドージング装置の従来技術の解決策と比較して、関連する全体寸法、ドージング速度、および操作上の信頼性を大幅に改善する一方で、いくつかの欠点を有する。
【0018】
ドージング装置は、セグメント化された(segmented)ドージングと、動的な態様でいくつかの異なるステップを介して供給される製品の重量(通常は数グラムの重量)の関連する制御とを、実行しなければならない。
【0019】
この動的システムは、可動部品の加速および減速動作中に容器に受け入れられた製品の重量を毎回検出しなければならないロードセルおよび容器によってとられる様々な位置で重量を制御する際の実際の精度に関して問題を引き起こす。
【0020】
さらに、ドージング装置は、煎じ出し製品のパッケージを形成するための機械に直接適用されるので、機械によってその動作中に生成される振動の影響を受け、それは、実際には非常に限られた程度ではあるが、重量を制御するための精度の問題を増大させ得る。
【0021】
さらに、得られたそれぞれの実際の計量セグメントは、データ項目を格納および処理する電気信号を使用して制御ユニットに送られなければならない。データ項目は、供給された正確な分量をチェックするために、前または後続の計量データに追加されなければならない。
【0022】
したがって、このシステムは、正確にはドージングのセグメンテーションと様々な構成要素の動きの問題とのために、小さなドージングエラーを(また連鎖した態様で)生成し得る。これらのエラーは制御ユニットによって処理される必要があり、その結果、ドージングチャネルは(チャネルの回転時間パラメータと回転速度パラメータで)再較正される必要がある。
【0023】
この場合、用量のセグメントシステムにより、較正の有効化がかなり遅くなり、その結果、誤った用量につながり、またはその後の製品のパッケージング中に使用できなくなる外部パラメータにつながる。
【発明の概要】
【0024】
本発明の目的は、上記の欠点を克服する、煎じ出し製品を供給するためのドージング装置を提供することである。
【0025】
より具体的には、本発明の目的は、正確に且つ単位時間あたりの高い生産性で製品のドージングを実行することができる、煎じ出し製品を供給するためのドージング装置を提供することである。
【0026】
本発明のさらなる目的は、常にサイズにおいて縮小された且つ重量制御システムを使用して迅速で効果的な態様で正しいドージングを自己適応させることができる、煎じ出し製品を供給するためのドージング装置を提供することである。
【0027】
これらの目的は、添付の特許請求の範囲に特徴づけられるように、本発明による煎じ出し製品を供給するためのドージング装置によって完全に達成される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本発明のこれらの特徴および他の特徴は、添付の図面を参照して、本発明の好ましい非限定的な実施形態の以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
図1】本発明による煎じ出し製品を供給するためのドージング装置の、他の部分をより良く説明するためにいくつかの部分が切り取られた、上からの斜視図を示す。
図2図1のドージング装置の、他の部分をより良く説明するためにいくつかの部分が断面である、正面図を示す。
図3図2の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
添付の図面、特に図1および2に関して、全体が100でラベル付けされた本発明によるドージング装置は、自動機械(図示せず)でフィルタバッグを形成するために煎じ出し製品を供給するために使用される。
【0030】
より具体的には、本発明を限定するものではないが、このドージング装置100は、「高品質」の煎じ出し製品、すなわち、リーフ形態または大きな寸法の粒状形態の構成要素によって形成され且つ粉末形態のまたはいずれの場合でも小さなサイズの製品と比較してより注意深く処理される必要がある製品の用量を形成するために使用される。
【0031】
このドージング装置100は、まとまっていない煎じ出し製品を収容するためのタワー1を備える。
【0032】
まとまっていない製品は、運搬および落下ユニット(例えば、ホッパーおよび供給面(不図示))によって供給される。
【0033】
ドージング装置100はまた、収容タワー1に接続され且つ連通して収容タワー1から突出する、煎じ出し製品を供給するための複数の管状チャネル2を備える。
【0034】
複数のチャネルの各チャネル2は、関連する自由端から所定量の製品を解放するためにチャネル2を作動させるように構成された対応する作動装置13によって作動されることに留意されたい。
【0035】
したがって、各管状チャネル2は、収容タワー1から製品をピックアップし、関連する外側自由端から所定量の製品を解放するように構成される。
【0036】
さらに、ドージング装置100は、複数の管状チャネル2に個別に関連付けられた、煎じ出し製品を受け取るための第1の複数の容器3を備える。
【0037】
各容器3は、容器3内に製品を保持するための閉位置と、容器3からの煎じ出し製品の分量の落下による漏出(escape)を可能にするための開位置との間で移動可能な壁4を有する。
【0038】
ドージング装置100は、対応する管状導管2から落下する製品を受け入れるための第1の複数の容器3を支持する固定プラットフォーム5を備える。
【0039】
ドージング装置100は、複数の実計量要素6を備え、複数の実計量要素6の各々は、固定プラットフォーム5によって支持され且つ第1の複数の容器3の対応する容器3に関連付けられている。
【0040】
製品の実際の計量のための各要素6は、それが関連付けられている容器3の重量値(容器自体の重さ)およびその中の製品の分量を測定するように構成されていることに留意されたい。
【0041】
さらに、ドージング装置100は、各作動装置13および各実計量要素6と(好ましくは可動プラットフォーム9とも)通信する制御ユニット11を備える。
【0042】
制御ユニット11は、複数の要素6の各要素6によって測定された値を検出し、(以下でより詳細に説明するように)所定量の製品に達するまで対応するチャネル2を作動させるようにプログラムされている。
【0043】
図示のように、装置100は、各々が対応する実計量要素6の近くに(下に)配置された(1回分の製品の分量すなわち重量の)複数の基準要素12を備え、複数の基準要素12は、実計量要素6から独立している。
【0044】
複数の基準要素12は、各々が所定値の重量を支持して固定プラットフォーム5に関連付けられている(所定値は、例えば、煎じ出し製品のプログラムされた重量値であって、複数の容器3のうちの対応する容器3にドーズされるべき重量値に相当する)。
【0045】
好ましくは、各基準要素12は、制御ユニット11と通信して且つ対応する実計量要素6によって送信される検出信号から差し引かれるべき容器3の重量値(すなわち、第1の複数の容器のうちの対応する容器3に入れられる製品の分量すなわち重量に加えられる空の容器の重量(容器自体の重量))に相当する少なくとも1つの信号を制御ユニット11に送信するように構成される。
【0046】
好ましくは、実計量要素6の数は、基準要素12の数に等しい。
【0047】
これを踏まえて、各基準要素12は、複数の実計量要素6のうちの対応する実計量要素6の近くに配置される。好ましくは、装置100は、第1の複数の容器のうちの対応する容器3から落下する煎じ出し製品の分量を受け取るための第2の複数の容器7を備える。
【0048】
第2の複数の容器の各容器7は、第2の複数の容器7内に製品を保持するための閉位置と、煎じ出し製品が第2の複数の容器7から落下することにより漏出可能な開位置との間で移動可能な壁8を有する。
【0049】
ドージング装置100はまた、複数の管状チャネル2に対して(方向Vで)移動可能であり且つ複数の管状チャネル2の下に配置されるプラットフォーム9を備える。
【0050】
プラットフォーム9は、プラットフォーム9に沿って次々に配置される第2の複数の容器7に関連付けられている。
【0051】
プラットフォーム9は、所定のシーケンスに従って、第2の複数の容器の各容器7を、第1の複数の容器のうちの対応する容器3から落下する製品の分量を第2の複数の容器7に供給するための供給位置に運び、続いて、第2の複数の容器7からの煎じ出し製品の分量の落下による漏出のための、供給位置とは異なり且つプラットフォーム9の供給方向Vに沿った排出位置に(特に排出ゾーン10に)運ぶように構成される。
【0052】
図1から3に示すように、収容タワー1には、長手方向の展開の第1軸X1がある。
【0053】
また、図1から図3に記載されているように、各チャネル(ここでは管状の円筒形)2は、収容タワー1から放射状に突出している。
【0054】
好ましくは、各管状チャネル2は、収容タワー1から突出し、長手方向の展開の対応する第2軸X2の周りを回転する。
【0055】
さらに、図示の場合、固定プラットフォーム5および可動プラットフォーム9は、円形の形状を有する(そして、製品を収容するためのタワー1を下から取り囲む)。
【0056】
さらに、可動プラットフォーム9は、軸X1を中心に方向Vに且つ円形経路に沿って回転する。
【0057】
プラットフォーム9は、駆動ユニット(図示せず)のおかげで移動可能である。
【0058】
好ましくは、可動プラットフォーム9は、要求された場合、連続運動で移動する。
【0059】
図示の解決策によれば、各実計量要素6は、第1の複数の容器の対応する容器3の下に配置され且つ当該容器3と接触している。
【0060】
基準要素の存在のおかげで、各管状導管にドーズするためのシステムは、制御ユニットによって常にリアルタイムで制御され、以下でより詳細に説明するように、制御ユニットは、実際の重量(非作動および非動的)の測定値と対応する検出信号との間で行われる比較を受けて、管状導管に対して種々の且つ個別の較正を適応させることができる。
【0061】
このようにして得られた構造は、製品の高速供給を維持すると同時に高いドージング精度と装置の全体的な寸法の大幅な縮小を実現する。
【0062】
各実計量要素6は、制御ユニット11と通信して且つ対応する管状導管2から第1の容器3に供給される製品の実重量に相当する信号を送信するように構成される。
【0063】
これを踏まえて、計量要素6は、製品の落下の動的ステップ中にいくつかの信号を制御ユニット11に送信するロードセルであって、非作動中に、すなわち製品供給が完了したときに1つまたは複数の信号を送信するロードセルであってもよい。
【0064】
これを踏まえて、各管状導管2は、制御ユニット11と個別に通信しており、単一の動作で、(第1の複数の容器の対応する容器3内に)煎じ出し製品の完全な用量に相当する製品の分量を解放するようにプログラムされている。
【0065】
制御ユニット11は、各実計量要素6によって送信された用量の実重量に対応する各信号を、対応する基準要素によって送信された既知の値の基準重量値に関連する信号とともに受信して処理するようにプログラムされていることに留意されたい。
【0066】
制御ユニット11は、各実計量要素6によって測定された重量と対応する基準要素12によって測定された重量との差から得られる、予め設定されたパラメータ外のデータが存在する場合に、対応する管状導管2の煎じ出し製品を解放するための動作構成を変更することができる。
【0067】
好ましくは、各管状チャネル2は、製品を収容するためのタワー1の内側に、製品をピックアップするための、当該管状チャネル2の自由端に形成されたスクリュープロファイルを有する。
【0068】
上記のように、ドージング装置100は、各管状チャネル2のための移動装置13を備える。
【0069】
各移動装置13は、収容タワー1によって支持され且つ対応する管状チャネル2上に配置されている。
【0070】
各移動装置13は、長手方向の展開の関連する軸X2の周りの対応する管状チャネル2の回転を可能にする。
【0071】
各移動装置13は、下にある容器に供給されるべき煎じ出し製品の用量に応じて回転時間パラメータおよび回転速度パラメータに従って対応するチャネルの回転を得るように移動装置13を制御するようにプログラムされた制御ユニット11に接続されていることに留意されたい。
【0072】
好ましくは、移動装置13は、対応する管状導管を、その長手方向軸X2の周りの回転方向V2に(好ましくは、可動プラットフォーム9の移動方向Vを参照する当該管状導管2の前後の管状導管2の回転方向と反対に)回転させるように構成される。
【0073】
連続する管状導管2間のこの交互の回転は、製品がタワー1から個々の管状導管2に向かって均一に下向きに運ばれることを可能にする。
【0074】
既に述べたように、収容タワー1は、長手方向の展開の第1軸X1を有する。
【0075】
タワー1は、傾斜した製品を管状チャネル2に向けて排出するための表面を形成するように、先細りの断面を有するベース14を備える。
【0076】
これを踏まえて、ベース14は、管状導管2に向かって製品を均一に分配することができるように、ベース14上に軸方向の振動、すなわち、タワー1の展開の長手方向軸X1に平行に振動を生成することができる移動装置15を備える。
【0077】
言い換えれば、ベース14およびタワー1の周囲壁は、傾斜台の形態で構成されたチャンバ(すなわち、チャンバの中心から管状チャネル2がある外側に向かって下降する漸進的な傾きを持つチャンバ)を規定し、当該チャンバは、管状チャネル2に利用可能な所定水準のまとまっていない煎じ出し製品を常に維持することができる。
【0078】
図示のように、固定プラットフォーム5は、可動プラットフォーム9のような円形または環状の形状を有し、各実計量要素6および各基準要素12が放射状に関連付けられた第1の一体型内部環状部分5aを備える。
【0079】
各実計量要素6(ロードセル)は、対応する基準要素12の上に配置されている。
【0080】
好ましくは、各計量要素6は、プラットフォーム5の固定部分5aの環状突出部分5bによって、対応する基準要素12から分離されている。
【0081】
このようにして、実際の測定値および基準信号はタワー1の軸X1と同様の位置から送信され、装置が取り付けられた自動機械によって発せされた振動は両方のセルに同じように分散される。
【0082】
したがって、この構造のおかげで、基準データにより、機械の振動周波数に起因する実際の読み取りエラーを減らすことができる。
【0083】
容器内の製品の塊の総重量は、実計量要素から届く信号と基準要素から届く信号との間で制御ユニットによって実行される比較のおかげで、供給されるたびにリアルタイムで制御されることに留意されたい。
【0084】
特に、以下がリアルタイムで制御ユニットに送信される。すなわち、
機械の振動による潜在的なエラーが特定された(つまり、その瞬間に存在する振動による重量異常が差し引かれた)対応する容器に堆積されるべき製品の重量に追加される空の容器の重量すなわち容器自体の重量を含む容器の理論上の重量に相当する基準信号、
容器の実際の重量の信号、である。
【0085】
この時点で、常にリアルタイムで、制御ユニットは到着する2つの信号を比較し、つまり、基準信号を実際の重量信号から差し引き、必要に応じて、対応する管状チャネルのドージングを変更する。構成例として、添付の図面のドージング装置100は、固定プラットフォーム5上に均一に配置された受け入れるための10個の第1の容器3、10個の管状導管2を含む。
【0086】
可動プラットフォーム9は、2つの容器7が常に排出ゾーン10の上にあり且つ管状導管2の下に係合していないので、12個の第2の容器7を有する。
【0087】
本発明はまた、フィルタバッグを作るための煎じ出し製品の用量を供給するための方法を提供する。
【0088】
この方法は、以下のステップを含む。すなわち、
複数の管状導管2内に同時に、プログラムされた用量の煎じ出し製品に相当する分量の煎じ出し製品を重量で調製するステップと、
固定プラットフォーム5によって支持された対応する第1の複数の容器3内に複数の管状導管2からの煎じ出し製品の用量を、落下により、同時に堆積させるステップと、
第1の複数の容器の個々の容器3に堆積された煎じ出し製品の用量の実際の計量を行うステップと、
固定プラットフォーム5に関連付けられた複数の基準要素12の重量の基準計量を行うステップであって、重量は既知で且つ所定の値を持つ、ステップと、
制御ユニット11を使用して、個々の容器3に堆積された煎じ出し製品の用量の各実計量データと、複数の基準要素12のうちの対応する基準データとの比較を行うステップと、を含む。
【0089】
好ましくは、各実計量データと対応する基準データとを比較するステップの後に、必要に応じて、制御ユニット11による対応するそれぞれの管状導管2の動作パラメータの変更によって、ドーズされるべき製品の分量の調製を較正するステップがある。
【0090】
換言すれば、制御ユニット11は、重量データと基準データとが所定の範囲外で異常である場合、管状チャネルの回転速度パラメータ、または回転時間パラメータ、あるいは両方のパラメータを変更する。
【0091】
好ましくは、第1の複数の容器の各容器3から第2の複数の容器の対応する容器7に製品の用量を排出するステップの後、各計量要素および各基準ユニットは、次のサイクルの開始較正信号を制御ユニットに送信する。
【0092】
比較ステップの後に、第1の複数の容器3の各容器3に収容された製品の用量が、可動プラットフォーム9上に配置された第2の複数の容器の対応する容器7に同時に且つ落下によって堆積される堆積ステップがある。
【0093】
堆積ステップの後、可動プラットフォーム9の動き(回転)があり、第2の複数の容器の各容器7が、収容された対応する用量の製品を排出するためのゾーン10に到達することを可能にする。
【0094】
好ましくは、排出ゾーン10内に第2の複数の容器7のそれぞれの用量を排出するための可動プラットフォーム9の動き(回転)のステップ中に、管状導管2内に煎じ出し製品の用量を調製するためのステップ、固定プラットフォーム5上に配置された第1の複数の容器の対応する容器3に用量を堆積させるステップ、実計量ステップ、および堆積された各実計量データを対応する基準データと比較するステップが、同時に実行される。
【0095】
このように、定常状態では、用量の調製、第1の用量の排出、および用量の重量の正確な測定のステップが「マスクされた(masked)時間」で実行される。
【0096】
このドージング装置のおかげで、事前設定された目的が達成される。
【0097】
特に、ドージング装置は、マスクされた時間で、つまり、排出ゾーンでの容器の用量の排出中に用量の重量を制御する二重落下システムのおかげで、通常、機械サイクル全体に影響を与えるかなりの継続時間を持つ各単一ドーズをスピードアップして正確に行うことができる構造を有する。
【0098】
計量セルと組み合わせた「制御」セルの存在により、ドージング装置が取り付けられた自動機械によって送信される振動に関係なく、ドーズされた製品の重量を常に正確に制御することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0099】
【特許文献1】WO2018162998
図1
図2
図3
【国際調査報告】