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特表2022-534027飲料機のカートリッジのカプセルおよび飲料機のカートリッジ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-27
(54)【発明の名称】飲料機のカートリッジのカプセルおよび飲料機のカートリッジ
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/804 20060101AFI20220720BHJP
【FI】
B65D85/804 200
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021569320
(86)(22)【出願日】2020-05-21
(85)【翻訳文提出日】2021-12-28
(86)【国際出願番号】 US2020034065
(87)【国際公開番号】W WO2020237087
(87)【国際公開日】2020-11-26
(31)【優先権主張番号】62/851,781
(32)【優先日】2019-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521508140
【氏名又は名称】ノヴァスフロー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】特許業務法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アビレス,ビクター,エム.
(72)【発明者】
【氏名】アルヴァレス,カルロス
(72)【発明者】
【氏名】スパイヴィ,リード
(72)【発明者】
【氏名】クック,ロス
(57)【要約】
飲料カートリッジ(10)は、加圧液体を提供する飲料機において飲料を形成する際に使用するために提供される。カートリッジは、内部空間を有する容器(12)と、加圧液体の流入に対応する蓋(38)と、飲料を形成するために液体と相互作用するように構成された飲料媒体を収容するように構成されたフィルタ(30)とを含む。カートリッジは、容器内に配置するように構成された環状円盤形状のカプセル(60)を含む。カプセルは、飲料媒体を収容する中空内部チャンバと、膜(40)によって密閉された開放底部とを有する。膜は、容器内部の空間とチャンバとの間の流体連通を選択的に提供するように構成され、容器に導入される液体がカプセルのチャンバに流入することを可能にする。膜はまた、カプセルに流入する液体の流出に対応するために、飲料機によって穿孔可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加圧液体を提供する飲料機において飲料を形成する際に使用されるカートリッジとともに使用するための材料カプセルであって、前記カートリッジが、内部空間を画定する容器と、前記容器の開放上端を閉じ、前記飲料を形成するための前記内部空間への前記液体の流入に対応するために前記飲料機によって穿孔可能である蓋と、前記内部空間内に配設されており、前記飲料を形成するために前記容器に導入される前記液体と相互作用するように構成された第1の飲料媒体を収容するフィルタとを有し、前記カプセルが、
環状円盤形状および中空内部チャンバを有し、開放下端を有する本体であって、前記本体が、前記容器の前記内部空間内に配置され、前記カートリッジの前記下端が前記容器の下端に近接するように位置付けられるようなサイズおよび形状である、本体と、
前記本体に取り付けられ、前記本体の前記開放下端を閉じる膜であって、前記膜が、前記容器の前記内部空間に導入される加圧液体が前記内部チャンバに流入することができるように、前記容器の前記内部空間と前記チャンバとの間の流体連通を選択的に提供するように構成されており、前記膜が、前記内部チャンバに流入する前記液体の流出に対応するために、前記飲料機によって穿孔可能である、膜と、
前記内部チャンバ内に提供され、前記膜によって中にシールされた飲料媒体であって、前記飲料媒体が、前記飲料を形成するために前記容器に導入され、前記内部チャンバに流入する前記液体と相互作用するように構成されている、飲料媒体とを備える、材料カプセル。
【請求項2】
前記環状円盤形状の本体が、円筒内壁と円筒外壁との間に延在する環状上壁を含む外壁を備え、前記円筒内壁および前記円筒外壁がほぼ垂直方向に延在し、前記円筒内壁が中央通路を画定し、前記膜が前記円筒内壁の前記下端にわたって延在し、閉じなければ前記中央通路となる前記中央通路を閉じる、請求項1に記載のカプセル。
【請求項3】
前記膜が前記円筒外壁および前記円筒内壁の前記下端に取り付けられ、前記膜と前記円筒内壁との間の前記取り付けが、前記加圧液体の導入に応答して破断するように構成されており、以て、前記容器の前記内部空間と前記チャンバとの間の流体連通を提供する、請求項1に記載のカプセル。
【請求項4】
前記膜が、所定の接合強度を有する食品安全接着剤を使用して、前記円筒内壁の前記下端に、内側通路を通って前記膜に加えられる所定の閾値を超える応力が接着剤接合を破断させるように、接合されている、請求項3に記載のカプセル。
【請求項5】
前記膜が、前記円筒内壁の前記下端から分離し、前記容器の前記内部空間に導入される前記液体が前記中央通路を通って前記カプセルの前記内部チャンバへと流れることを可能にするように構成されている、請求項4に記載のカプセル。
【請求項6】
液体が前記容器の前記内部空間に導入されるときにシールを維持するように構成された接着剤を使用して、前記膜が前記円筒外壁の少なくとも一部分に、シールするように接合されている、請求項4に記載のカプセル。
【請求項7】
前記チャンバの内部容積内に半径方向に延在する複数のチャンバをさらに備える、請求項6に記載のカプセル。
【請求項8】
前記膜が前記円筒外壁の周縁を超えて延在し、前記円筒外壁の周りに周方向に圧着されている、請求項4に記載のカプセル。
【請求項9】
前記カプセルの上壁から垂直方向に延在する1つ以上の脚部をさらに備え、前記脚部が、前記カプセルが前記容器の前記内部空間内に位置付けられ、前記蓋が適用されたときに、前記カートリッジの前記蓋に対して前記カプセルを支えるように構成されている、請求項1に記載のカプセル。
【請求項10】
前記チャンバの前記内部容積内に複数のチャンバをさらに備える、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項11】
前記カプセルが、前記円筒内壁から前記円筒外壁へと半径方向に延在し、前記複数のチャンバを画定する1つ以上の仕切り壁をさらに備える、請求項9に記載のカートリッジ。
【請求項12】
前記カートリッジをさらに備える、請求項1に記載のカプセル。
【請求項13】
前記カートリッジの前記容器の内面がリップを含み、前記カプセル本体の外壁が、前記カプセルが前記容器内に配置されたときに前記リップと嵌合して係合するように構成されたくぼみを含む、請求項11に記載のカートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シングルサーブコーヒー抽出器などの、飲料形成(beverage forming)システムとともに使用される飲料カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
飲料形成機とともに使用するカートリッジはよく知られており、1つ以上のフィルタと、挽いたコーヒー豆、茶葉などの飲料媒体とを含むことができる。一部のカートリッジでは、フィルタは、例えば、飲料媒体が配置されている1つの部分、および透過性フィルタを通過した液体がその中を流れることができる第2の部分など、カートリッジの内部空間の2つ以上の部分の間に配置される。そのようなカートリッジの1つの例は、米国特許第5,840,189号および/または米国特許第6,607,762号に開示されており、これは、米国特許第5,840,189号、同第6,607,762号、および同第7,398,726号に記載されているもののような飲料製造機とともに使用することができ、これらの特許文献は、参照によりそれぞれの全体が本明細書に組み込まれる。使用中、飲料形成機は、加圧流体をカートリッジに導入して、飲料媒体と相互作用させる。いくつかの機械では、機械の穿孔出口針がカートリッジの表面(例えば、カートリッジ容器の底壁またはカートリッジの蓋)を穿孔するために使用され、飲料媒体と相互作用した加圧液体がフィルタを通じて流れてカートリッジを出ることを可能にする。
【0003】
既知のカートリッジは、1つ以上の乾燥飲料媒体を収容するように構成されているという点で制限されている。これらのカートリッジは典型的には、透過性フィルタを組み込んでおり、単一のチャンバ内に材料を収容するように構成されている。そのような既存のカートリッジは、使用前に別個のシールされた区画に貯蔵され、次に飲料形成プロセス中に混合されることが好ましい異なる材料を収容するのにあまり適していない。例えば、既知のカートリッジは、薬用成分をシールされた区画に貯蔵し、次に飲料形成プロセス中に抽出された飲料と混合しなければならない薬用飲料を製造することができない。さらなる例として、既知のカートリッジは、材料がコーヒーおよびアイリッシュウイスキーであり、乾燥コーヒー粉に水を流し、アイリッシュウイスキーを加えることによって形成される「アイリッシュコーヒー」を製造することができない。既知のカートリッジは、カートリッジの内部空間の2つ以上の部分、例えば、乾燥飲料媒体が配置されている1つの部分と、透過性フィルタを通過した加圧液体が流れることができる第2の部分との間で透過性フィルタを使用するように構成されているため、カートリッジの第2の部分内に、薬用成分またはアルコールなどの追加の液体または乾燥飲料媒体を収容することによって、フィルタを透過する可能性がある。場合によっては、材料を混合すると材料が損なわれる可能性がある。他の状況では、飲料に薬用材料が含まれている場合のように、製造中および使用前の完成品の貯蔵中に、特定の材料をシールして他の材料から隔離することが好ましい場合がある。既存のカートリッジ内で使用される容器を、異なる材料を収容するための別個のチャンバを画定する一体的に形成された仕切りを含むように再設計することが可能であり得る範囲で、既存の製造プロセスの再設計および設備一新は、費用がかかり、不都合な可能性がある。
【0004】
カートリッジ設計の1つの発展は、米国特許第9,227,778号から知られており、乾燥媒体および湿潤媒体または2つの乾燥媒体がカートリッジ内で別個に維持されるが、飲料機で使用すると、両方が注入された液体と相互作用する。
【0005】
したがって、飲料を形成する前に実質的に複数の飲料媒体を混合することなく、また既存の飲料カートリッジシステムの大幅な再設計を必要とせずに、複数の異なる飲料媒体を収容することができる飲料カートリッジを提供するための改善されたシステムおよび方法を提供することが望ましい。しかしながら、このカートリッジは専用の設計を有しており、当該技術分野において改善を提供する一方で、既存の飲料カートリッジシステムの大幅な再設計を必要とせずにそのようなカートリッジを提供することが、当該技術分野において依然として必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
第1の態様によれば、材料カプセルが提供される。材料カプセルは、加圧液体を提供する飲料機において飲料を形成する際に使用されるカートリッジとともに使用するためのものである。カートリッジは、内部空間を画定する容器と、容器の開放上端を閉じ、飲料を形成するための内部空間への液体の流入に対応するために飲料機によって穿孔可能である蓋とを有することができる。カートリッジはまた、内部空間内に配設されており、かつ飲料を形成するために容器に導入される液体と相互作用するように構成された第1の飲料媒体を収容するフィルタを含むことができる。特に、カプセルは本体を備える。本体は、環状円盤形状および中空内部チャンバを有し、開放下端を有する。本体は、容器の内部空間内に配置され、かつカートリッジの下端が容器の下端に近接するように位置付けられるようなサイズおよび形状である。カプセルは、本体に取り付けられ、かつ本体の開放下端を閉じる膜をさらに備える。膜は、容器の内部空間に導入される加圧液体が内部チャンバに流入することができるように、容器の内部空間とチャンバとの間の流体連通を選択的に提供するように構成される。さらに、膜は、内部チャンバに流入する液体の流出に対応するために、飲料機によって穿孔可能である。さらに、カプセルは、内部チャンバ内に提供され、かつ膜によってその中にシールされた飲料媒体をさらに備える。飲料媒体は、飲料を形成するために容器に導入され、かつ内部チャンバに流入する液体と相互作用するように構成されている。
【0007】
本発明のこれらおよび他の態様は、以下の説明および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の態様は、以下の図面を参照して下記に説明され、図面において、同様の符号が同様の要素を参照する。
【0009】
図1】本発明の態様によるカートリッジの側面断面図である。
図2図1のカートリッジの分解斜視図である。
図3A】本発明の一態様による、容器およびカプセルのみを含む、図1のカートリッジの分解斜視図である。
図3B】本発明の態様による、容器および例示的なカプセルのみを含む、図1のカートリッジの分解斜視断面図である。
図4A】本発明の態様による例示的なカプセルおよび膜の分離斜視図である。
図4B】膜を除いた図4Aのカプセルの分離斜視図である。
図4C】本発明の態様による、例示的なカプセルおよび外側壁の周りに巻かれた膜の斜視図である。
図5A】飲料媒体を除いた本発明の態様による例示的なカートリッジを示す断面側面図である。
図5B】本発明の態様による例示的なカートリッジを示し、飲料形成プロセス中のカートリッジに入ってカートリッジを通る流体の流れを示す断面側面図である。
図5C】飲料形成プロセス中のカプセルに入ってカプセルを通る流体の流れを示す、本発明の態様による例示的なカプセルの拡大図である。
図6A】本発明の一態様によるカプセルの別の例示的な実施形態の上面断面図である。
図6B図6Aのカプセルの斜視図である。
図7A】本発明の一態様によるカートリッジのさらに別の例示的な実施形態の断面側面図である。
図7B図7Aの実施形態の分解断面側面図である。
図7C図7Aの実施形態の上面図である。
図8A】本発明の一態様によるカートリッジのさらに別の例示的な実施形態の断面側面図である。
図8B図8Aの実施形態の分解断面側面図である。
図9】本発明の態様によるカートリッジの製造方法のステップを示す。
図10】本発明の態様に従って使用可能な飲料機の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の態様は、例示的な実施形態を示す図を参照して本明細書に記載されていることを理解されたい。本明細書に記載の例示的な実施形態は、必ずしも本発明によるすべての実施形態を示すことを意図するものではなく、むしろ少数の例示的な実施形態を説明するために使用される。したがって、本発明の態様は、例示的な実施形態を考慮して狭義に解釈されることを意図するものではない。さらに、本発明の態様は、単独で、または本発明の他の態様との任意の適切な組み合わせにおいて使用することができることを理解されたい。
【0011】
図1および図2は、本発明の1つ以上の態様を組み込んだ例示的なカートリッジ10の、それぞれ側面断面図および分解斜視図を示す。カートリッジ10は、1つ以上の飲料材料と、加圧、冷却、炭酸、および/または加熱水などの液体とから形成される茶、コーヒー、他の注入タイプの飲料などの任意の適切な飲料を形成するために、飲料機において使用することができる。
【0012】
単純にするために、図1図9に関連して本明細書でさらに説明される例示的な改善された飲料カートリッジ10の構成は、基本的な飲料カートリッジ構成に基づくものとして説明される。しかしながら、開示された実施形態は、開示された発明の範囲から逸脱することなく、現在知られている、および、将来実現される任意の数の異なるタイプの飲料カートリッジ、小袋、ポッド、または容器に組み込むことができることを理解されたい。したがって、改善された飲料カートリッジシステムのカプセルに関連する特定の特徴が、本明細書でさらに詳細に説明されるが、既知の飲料カートリッジの標準的な特徴は、新規の特徴を説明および強調するために必要と考えられる範囲でのみ説明される。
【0013】
カートリッジ10は、任意の適切な第1の飲料媒体20、例えば、挽いたコーヒー、茶葉、乾燥ハーブティー、粉末飲料濃縮物、および/または他の飲料製造材料(粉末ミルクまたは他のクリーマー、甘味料、増粘剤、香味料など)を収容するように構成することができる。本発明の顕著な態様によれば、カートリッジはまた、同じく飲料媒体を収容するように構成されたカプセルサブアセンブリ(以下、カプセル)を含むことができる。いくつかの構成では、飲料媒体は、1つ以上の乾燥または液体媒体を含むことができる。図1に示すように、カプセルは、乾燥または液体飲料媒体25、例えば、医薬品、アルコール材料、乳製品、液体香味料などを収容する。1つの例示的な実施形態では、カートリッジ10はまた、飲料媒体20を収容し、コーヒーおよび/または茶飲料を形成する機械とともに使用するように構成されるが、本発明の態様は、この点に関して限定されない。
【0014】
例示的な実施形態では、カートリッジ10は、内部空間14を有する容器12を含む。フィルタ30が、内部空間14内に配設され、その中に第1の領域14aを画定する。フィルタ30は、第1の領域14a内に第1の飲料媒体20を収容するように構成される。
【0015】
この実施形態では、容器12は、側壁、閉じた下端壁16、および上端の開口部を備えた円錐台カップ形状を有することができる。しかしながら、他の実施形態では、容器12は、溝付き、円錐、または円筒の形状を有することができ、正方形もしくは長方形のカップ、ドーム型カップ、球もしくは部分球、または他の適切な形態にすることができ、溝付き、波形、または他の形状の側壁などを有することができる。また、容器12は、いくつかの飲料小袋およびポッドの場合のように、必ずしも明確な形状を有する必要はない。例えば、この実施形態の容器12は、容器12がその形状を維持する傾向があるように、比較的剛性および/または弾性の構造を有するが、容器12は、例えば、変形可能な材料のシートから作製される小袋容器のような、より柔軟なおよび/または変形可能な構成を有するように作製することができる。
【0016】
容器12が開口部を含む場合、開口部は、例えば、箔、および、容器12のリム19に取り付けられたポリマーラミネート材料などの、蓋38によって閉じることができる。この実施形態では、リムは、環状フランジ状要素として容器12の上端に設けられているが、リムは、他の様態で構成することができる。例えば、リムは、フランジ要素の一切ない、側壁17の上縁であり得る。容器12および/または蓋38は、水分および/または酸素などの気体に対するバリアを提供することができる。例えば、容器12は、例えば、ポリスチレンまたはポリプロピレンの層と、EVOHおよび/または金属箔などの他のバリア材料の層とを含むシートから形成されたポリマーラミネートから作製することができる。そのような構成は、第1の飲料媒体20に、例えば、水分、酸素、および/または他の物質からの望ましくない曝露からの適切な保護を提供することができる。しかしながら、容器12および/または蓋38は、生体高分子、堆肥化可能なポリマー、紙、箔などの他の材料または材料の組み合わせから作製することができることを理解されたい。
【0017】
本発明の一態様によれば、フィルタ30は、内部容積内に配設され、第1の領域14aを画定し、蓋38に取り付けることができる。代替的に、フィルタを容器に取り付けることも、容器内に自由に配設して、容器または蓋に取り付けないこともできる。上記のように、フィルタ30は、内部空間の第1の領域14aに導入される(例えば、飲料媒体20と相互作用する)液体がフィルタ30を通って流れるように、内部空間14内に構成することができる。フィルタ30は、液体から特定のサイズを超える材料を除去するように機能することができ、例えば、第1の領域14aで混合された液体からコーヒー粉を除去することができ、コーヒー飲料がフィルタ30を通過してフィルタの下の内部空間に到達することを可能にする。この例示的な実施形態では、フィルタ30は、実質的にドーム型の形状を有することができる。しかしながら、フィルタ30は、円筒形状、正方形カップ形状、円錐台形状、フラットシートなどの任意の適切な形状を有することができる。フィルタ30は、接着剤、熱溶接、超音波溶接、化学接合、圧着、または他の機械的接合などの任意の適切な方法で蓋38に取り付けることができる。
【0018】
理解されるように、飲料形成機とともに使用するための様々なタイプのカートリッジが、当該技術分野においてよく知られている。図1に示される飲料カートリッジ10は、本発明の1つ以上の態様による、カプセル60を容器12の内部容積14内に含めることによって改善される既知の容器およびフィルタ構成を備える。概して、カプセル60は、その中に1つ以上の飲料媒体を収容するための少なくとも1つのチャンバを備える中空内部容積を有するように構成される。カプセルは、貯蔵時に第2の飲料媒体がシールされるように収容するように、カプセルの内部容積内に飲料媒体を封入するように構成されるが、カートリッジ10が飲料を形成するために使用されるときには、カプセルの内部容積と容器12の周囲容積との間の流体連通を提供する。1つ以上の実施形態の顕著な態様によれば、カプセル60は、既存のカートリッジ設計および構成要素とともに使用されるように特別に設計されている。これは、既存の構成要素の大幅な再設計または既存の製造プロセスへの過度の干渉を必要とせずに、改善されたカートリッジ10の製造を容易にする。
【0019】
1つ以上の実施形態によるカプセルの例示的な構造構成が、図1図5Cを参照して本明細書においてさらに説明される。図2は、図1のカートリッジ10の分解斜視断面図である。図3Aは、容器12およびカプセル60を含み、フィルタ、蓋、および飲料媒体を省略した、カートリッジ10の分解斜視図である。図3Bは、図3Aに示される容器およびカプセルの分解斜視断面図である。図4Aは、膜40を含むカプセル60の分離斜視図である。図4Bは、膜40を除いたカプセル60の分離斜視図である。
【0020】
示されるように、カプセル60は、環状ディスクのような形状であり、概して中空の内部容積を有する。カプセルは、円筒内壁66と、ほぼ垂直方向に延在する円筒外壁64との間に延在する環状上壁62を含む1つ以上の構造壁を備える。カプセルの底壁は、カプセル60の中空内部容積を囲むように構成された膜40を備える。膜は、円筒外壁64の下端63に対して、および円筒内壁66の下端67に対してシールするように構成される。さらに、膜は、円筒内壁の下端にわたって延在し、それによって、円筒内壁66を通って延在する、閉じなければ開いている通路65である開いている通路65を閉じる。一例では、円筒外壁は、35mmの内径を有することができる。カプセル内の中空チャンバの高さは8mmとすることができる。円筒内壁によって形成される内部通路の直径は6mmとすることができる。したがって、この例のチャンバのおおよその容量は7mlである。
【0021】
カプセル60は、少なくとも1つのチャンバ、すなわちチャンバ14bを備える中空内部容積を有するように構成される。膜40は、第2のチャンバを周囲の空間から選択的に隔離するように構成される。より具体的には、膜は、貯蔵時にチャンバ14bの内容物がカプセル内にシールされるようにカプセルの壁に対してシールするように構成されるが、カートリッジが飲料を形成するために使用されるとき、第1のチャンバと第2のチャンバとの間の流体連通を提供する。より具体的には、本明細書においてさらに説明するように、膜は、内部容積への液体の注入に応答して円筒内壁から選択的に分離するように構成され、流体が中央通路65を通過してチャンバ14bに入ることができるように偏向するようにさらに構成される。膜は、注入された液体からの圧力および熱のうちの1つ以上の機能として壁から分離するように構成されている。さらに、膜40は、穿孔された膜を通って液体が流出することを可能にするために、出口穿孔要素52によって穿孔可能である。
【0022】
カプセル60の中空内部容積は、単一のチャンバ14bを含むものとして示されているが、カプセルの内部容積内の追加のチャンバが、他の実施形態において提供され得ることが理解されるべきである。例えば、単純にするために上壁および膜が省略された例示的なカプセル660の上面図である図6Aに示されるように、カプセルは、円筒内壁666から円筒外壁664へと延在する、半径方向に延在する内壁405a、405b、および405cを含むことができ、カートリッジの内部容積内に別個の半径方向に延在するチャンバを画定することができ、それらのチャンバの各々は、底膜(図示せず)および上壁(図示せず)によって囲まれている。図6Bは、膜が省略されたカプセル660の底面斜視図を提供する。同様に、容器12の周囲の内部容積は、内部容積内の第1の領域14aを画定するフィルタを含むものとして示され、説明されているが、容器12の内部容積は、フィルタ、壁、仕切り、通路、および他の特徴によって2つ以上の部分または領域に分割するか、または他の様態で分離することができることを理解されたい。
【0023】
図4A図4Bを見ると、本発明の一態様によれば、膜40は、円筒外側壁64の下端に取り付けることができ、同様に、円筒内側壁62の下端に取り付けることができる。円筒側壁は、非円筒形または半円筒形の形状を有するように形成することができることを理解されたい。例えば、内側壁および円筒外側壁の下端は、他の側壁に向かって延在する環状フランジを含むように成形することができる。そのような環状リムは、膜40と側壁との間に大きい接触面を提供することができ、それによって接着およびシールを促進する。
【0024】
図3Aに示される例示的な実施形態では、上壁62および膜40は、示されるように、実質的に平坦な形状を有することができる。しかしながら、上壁または膜40は、任意の適切な形状を有することができる。例えば、図3Bに示されるように、カプセル60は、円筒外側壁が円筒内側壁よりも高く、したがって、上壁が円筒外側壁から円筒内側壁に向かって下向きに傾斜するように成形することができる。そのような構成は、円筒内側壁によって画定される中央通路65を通る容器内の液体の流れを促進することができる。
【0025】
膜40は、接着剤、熱溶接、超音波溶接、化学接合、圧着、または他の機械的接合など、およびそれらの組み合わせなどの任意の適切な方法でカプセルの壁に取り付けることができる。例示的な一実施形態では、食品安全接着剤が使用される。用途の要件に応じて、適用される政府の規制および業界標準を満たす、任意の数の種々の天然および合成の食品安全接着剤を使用することができることを理解されたい。例えば、ペンシルベニア州ジェンキンタウン所在のLD Davis Corp.が提供するAnimal Glueは、食品包装で一般的に使用されている無毒で生分解性の接着剤の一例である。ウィスコンシン州ジャーマンタウン所在のGlue Dots InternationalによるGlue Dots(商標)は、もう1つの食品安全接着剤の例である。
【0026】
膜とカプセル壁の1つ以上の部分との間に形成された接合は、好ましくは、業界標準の貯蔵寿命試験基準に従って、貯蔵中に保持するのに適した接着強度を有する。重要なことに、本明細書でさらに説明するように、飲料の形成を容易にするために、接合の少なくとも一部が適切な破断点を有するべきである。例えば、例示的な実施形態では、内側壁への取り付けは、飲料を形成するために液体が典型的な飲料形成機によってカートリッジに圧力を用いて注入されるときに選択的に破断するのに適した破断閾値を有する食品安全接着剤によって提供され得る。注入される液体からの熱の影響によって、膜が内側壁から解放されるように接合を形成することもできる。
【0027】
さらに、膜と外側壁との間の取り付けは、飲料形成中に膜が外壁から分離しないように特別に構成することができる。1つの例示的な構成では、膜と外壁との間の接合は、別の接合手段、例えば、飲料形成中に破断しないようにより高い破断閾値を有するように構成された接着剤を使用して達成することができる。別の例示的な構成では、外壁と膜との間に形成され、外壁に沿ってまたは外壁の周りに延在する接着接合は、膜と内側円筒壁との間の接合よりも広く、したがってより強くすることができる。分離に対する抵抗は、例えば、1つ以上の壁と膜との間の接触面をそれに応じてサイジングすることによって規定することができる。さらに、接着面の長さおよび幅を、適切なシール強度を達成するように規定することもできる。例えば、膜は、膜が外壁の下端に接触し、上端の方向において外側壁の外面の上に少なくとも部分的に延在するように、縁部に折り返されるかまたは巻き付けられるように、円周外壁よりも大きい直径を有することができる。図4Cは、本発明の態様による、例示的なカプセル460および外側壁の周りに巻かれた膜440の斜視図である。そのような構成では、膜はまた、外側壁の外面、外側壁の下端、または前述の組み合わせのうちの1つ以上に接着することができる。加えて、または代替的に、膜は、外側壁の周りに円周方向に圧着することができる。側壁の下縁上での膜の折り畳みおよび側壁の周りの膜の巻き付けもまた、分離に機械的に抵抗するように機能することも理解され得る。さらに、膜の折り畳まれた縁部が容器の壁に当接するように容器12内にカプセルを配置することは、分離に抵抗するようにさらに機能することができる。
【0028】
理解されるように、膜40の形状は、膜によってシールされているカプセル60の開口部の形状に依存することができる。例えば、図1図4Bに示される実施形態では、膜の形状は、円筒外側壁64の形状によって規定される。この実施形態では、膜は円形であるが、異なるカプセルの形状および構成に対応するための、楕円形、長方形、三角形、不規則形状、および他の形状が可能である。また、例えば、カプセルの構造体内に複数の開口部および流体通路が提供される構成では、複数の膜を提供することができることも理解されたい。
【0029】
この例示的な実施形態では、膜40は流体不透過性であり得る。加えて、または代替的に、膜は、流体および/または気体に対して透過性であり得、ポリプロピレンおよびセルロース材料、例えば、ポリスチレンまたはポリプロピレンの層と、EVOHおよび/または他のバリア材料の層とを含むシートから形成されたポリマーラミネートを含む流体不透過性材料から構築され得る。また、膜は、膜を円筒内壁の下端から分離し、流体がカプセルに流入および/または流出することを可能にするために、飲料形成中に入口穿孔要素を通して導入される飲料に適した弾性を有することができる。図4Cにおいて外側壁の周りに圧着されているように示され、説明されている膜などの膜の別の例示的な材料は、金属箔である。
【0030】
カプセル60を含む改善されたカートリッジ10の例示的な機能が、図5A図5Cに関連して本明細書においてさらに説明される。図5Aは、入口針および出口針によって穿刺されている、図1に示されるカートリッジの側面断面図。この例示的な実施形態では、第1の領域14aは、第1の飲料媒体、例えば、茶のような乾燥飲料媒体を収容し、カプセル60内には、好ましくは飲料を形成するために使用されるまでカプセル内にシールされたままである別の飲料媒体、例えば、乾燥または液体薬物がシールされる。
【0031】
カートリッジ10を使用して飲料を形成するために、第1の部分14a内に収容される内容物、およびカプセル内の内容物を、飲料形成装置によってカートリッジに導入される液体と混合させることが好ましい。図5Bは、飲料媒体を含む例示的なカートリッジ10を示し、飲料形成プロセス中のカートリッジ10に入り、カートリッジ10を通る飲料の様々な成分の流れを示す断面側面図である。
【0032】
カートリッジ10を使用して飲料を形成するとき、蓋38および/または容器12は、穿孔されて、カートリッジに液体を導入し、カートリッジから飲料を受け取ることができる。本明細書において使用される場合、「飲料」は、液体がカートリッジ内に収容される1つ以上の飲料媒体と相互作用するときに形成される、飲用を目的とした液体物質を指す。したがって、飲料とは、消費の準備ができている液体、例えば、カップに分配されて飲む準備ができている液体、ならびに、消費される前に、ろ過または香味料、クリーマー、甘味料、別の飲料の添加などの他のプロセスまたは処理を受ける液体を指す。
【0033】
カートリッジに液体を導入するために、水または他の液体をカートリッジ10に注入することができるように、例えば、蓋38の一部を入口穿孔要素50(例えば、針)によって穿孔することができる。複数の針、シャワーヘッド、非中空針、コーン、ピラミッド、ナイフ、ブレードなどの他の入口穿孔構成が可能である。カートリッジを使用する飲料機は、本発明はこの点に関して限定されないため、同じタイプまたは異なるタイプの複数の穿孔要素を含むことができる。別の構成では、飲料機は、開口部を形成する穿孔要素(スパイクなど)を含むことができ、その後、第2の入口要素(チューブなど)が、形成された穴を通過して液体を容器に導入する(または液体を容器から出す)ことができる。他の実施形態では、蓋38は、蓋38の外部に圧力を導入することによって、穿孔されるか、または流れのために別様に実効的に開くことができる。例えば、水入口は、圧迫されて、蓋38の外部およびその部位に導入される水圧に対してシールされ得る。水圧により、蓋38を穿孔するか、または別様に開いて、カートリッジ10への流れを可能にすることができる。別の構成では、蓋38は、適切な圧力にさらされたとき、および/または水入口チューブもしくは他の構造と嵌合したときに開くバルブ、導管、または他の構造を含むことができる。
【0034】
カプセル60は、飲料形成プロセス中に、液体を第1の飲料媒体と混合することによって形成される飲料成分もまた、カプセル60内に貯蔵された飲料媒体と混合されるように構成される。上記のように、カプセルの膜は、カプセルの外側の領域とカプセル内のチャンバとの間の流体連通を可能にする脆弱なシールによって、選択的に開くことができる。例示的な一実施形態では、加圧液体が第1の領域14aに導入されると、膜は、領域14a内で混合された飲料がカプセル(例えば、チャンバ14b)に流入することを可能にするように機能する。
【0035】
より具体的には、図5Bに示されるように、加圧液体が蓋を通って内部14に導入されると、液体は領域14aの任意の内容物と混合され、フィルタを通って流れる。次に、混合物は、カプセル60の円筒内壁66によって画定される中央通路65に流入する。膜40は(円筒)内壁66にわたって延在し、その下端に取り付けられているため、通路65内の液体からの膜40に対する圧力(および/または熱)が、流体圧力に屈するように、膜と内側円筒壁との間の接着を引き起こす。さらに、飲料形成プロセス中のカプセルの断面側面図である図5Cに示されるように、液体からの圧力は、膜を下端から分離させ、液体がチャンバに流入し、したがって、チャンバの内容物と混合することを可能にする。好ましくは、膜と円筒外壁との間の取り付けは、液圧によって破断しない。したがって、例示的なカプセル構成および穿刺出口針がカップの底部およびカプセル60の底膜の両方を貫通するその適用は、チャンバを通る水の流れを方向付けるように機能する。
【0036】
いくつかの構成では、膜は、下端から押しのけられるのに適した弾性を有する材料から作製することができる。加えて、または代替的に、膜は、接着が破断されたときに下端から自然に分離し、カプセル60の内部と外部との間の流体連通を可能にするように構成することができる。したがって、いくつかの構成では、カプセルは、底壁が円筒内壁66からの膜の分離を妨げないように、容器12の底部のわずか上方に位置付けられる。
【0037】
カートリッジ10はまた、容器12の底部16にある出口穿孔要素52(例えば、針)によって穿孔され得る。入口穿孔構成と同様に、出口穿孔構成は、任意の適切な方法で変更することができる。図5Aおよび図5Bに示されるように、容器12およびカプセル60は、出口穿孔要素52が容器の底部を穿孔し、カプセル60の底面を(例えば、膜40を通して)穿孔し、結果、カートリッジに導入され、カプセル60に流入する液体が、出口穿孔要素52によって提供される出口を通ってカートリッジを出ることができるように、構成することができる。したがって、出口穿孔要素は、1つ以上の中空または中実の針、ナイフ、ブレード、チューブなどを含むことができる。また、この例示的な実施形態では、穿孔要素は、飲料が容器12に形成された開口部を出るときに飲料を受け取るために所定の位置に留まる。しかしながら、他の実施形態では、穿孔要素は、開口部を形成した後に引き抜くことができ、飲料が開口部を出て、穿孔要素がカートリッジ10内に延伸されることなく受け取られることを可能にする。上述の実施形態は、第1の領域14a内の単一の飲料媒体およびカプセル60内部のチャンバ14b内の単一の飲料媒体を含むものとして記載されているが、これらの実施形態は、1つより少ないまたは多い飲料媒体を含むことができる。例えば、カートリッジは、容器の1つの内部領域に挽いたコーヒーを含み、カプセル内にクリーマーを含み、カートリッジがカプチーノまたはラテのような飲料を形成することを可能にすることができる。別の実施形態では、容器の内部容積は、1つ以上の材料を中に収容するカプセルを含むことに加えて、それぞれの飲料材料を有する複数の領域に分割することができる。さらに別の実施形態では、カプセルは、カプセル内部のそれぞれのチャンバ内に提供されるか、またはカプセル内部の1つ以上のチャンバ内で混合される複数の飲料媒体を含むことができる。例えば、カプセルは、医薬品を構成する個々の材料および/または材料の混合物を収容するための複数のチャンバを含むことができる。
【0038】
他の組み合わせが当業者には想起される。いくつかの実施形態では、複数の飲料媒体を分離するために、追加のフィルタ、透過性または不透過性の膜または壁を、容器12の所与のチャンバおよび/またはカプセル内に提供することができる。同様に、カプセルを通る流体通路から飲料媒体を分離するためのフィルタを提供することもできる。さらに、例えば、飲料媒体を流体入口または出口から分離するために、別のフィルタを提供することができる。
【0039】
前述のように、カプセル60は、好ましくは、底部16の近くの容器12内に適合するように成形される。例えば、図5A図5Cに示される例示的な実施形態では、カプセル60の外側壁は、下端16の近くの容器12の内壁の内径および角度に一致する直径を有し、そのような角度で垂直に延在するように設計することができ、結果、カプセルは、カプセル内の容積を最大にし、摩擦嵌合に依拠してカプセル60を所定の位置に維持するように、既存の容器12内にちょうど嵌合することができる。さらに、容器12は、円錐台形状であるため、カプセル60の外壁の下端径は、カプセル内に適切に装着されたときに、カプセルが容器12の底壁16に近接して位置付けられるが、依然として、a)出口針による底壁16および膜40の穿刺を可能にするのに適しており、b)膜40が偏向することを可能にし、流体が飲料形成中にカプセル60を通って流れ、カートリッジ10から流出することを可能にするのに適している分離を有するようなサイズを有することができることが理解され得る。
【0040】
基本的なカプセル構成は、カプセルを容器内の好ましい位置に維持するための追加の特徴を含めることによってさらに強化することができる。例えば、図7Aおよび図7Bは、それぞれ、脚部767を有する例示的なカプセル760の断面図および分解断面図である。図7Aおよび図7Bの断面図は、膜を省略し、2本の脚部のみを示しているが、図7Cは、4本の脚部を有するカプセル760の上面図である。より多くのまたはより少ない脚部を提供することができることを理解されたい。
【0041】
図7A図7Bに示されるように、脚部767は、カプセル760の上面762の周縁の近くに位置付けられる。脚部はまた、カプセルの上面762から垂直方向に延在し、この方向は、容器712の底部から蓋(図示せず)および容器712の上端に向かう方向である。脚部は、蓋を支え、その結果、カプセルを容器の底面に近い位置に維持し、使用前および使用中にカプセルが垂直方向に実質的に移動するのを防ぐために提供される。脚部はカプセル本体の外縁近くに位置付けられ、フィルタおよびその動作に大きく干渉しないようなサイズおよび形状を有する。脚部はまた、蓋を支えるのに適した長さを有する。
【0042】
加えて、または代替的に、カートリッジアセンブリの他の構成要素を支えるために、脚部または同様の構造的補強部材を提供することができる。例えば、補強部材は、容器12の1つ以上の壁を支えるために提供され得る。加えて、または代替的に、補強部材は、フィルタ30を支えるために提供することができ、そのような構成では、好ましくは、フィルタの穿刺または裂開を回避するように成形される。
【0043】
図8Aおよび図8Bは、カートリッジ800の例示的な構成の断面図および分解断面図であり、容器812内の所定の位置にカプセルを維持するための別の例示的な構成を示す。示されるように、少なくとも容器の内壁は、容器の下端の近くに1つ以上の周縁リップまたはリブ819を備えることができる。代替的に、前述の特許文献に記載されている従来のカートリッジは、カートリッジ材料に接触した熱を使用して外壁から内側にクリンプを与えて、リブ819を形成することができる。カプセル860の外壁は、リップ819に相補的な形状を有するリング状の溝869を含むように形成することができる。したがって、相補的なサイズおよび形状のリップ819および溝869は、ともにスナップフィットするように構成することができ、それにより、カプセル860を所定の位置に保持し、動きに抵抗する。
【0044】
本発明の態様によるカートリッジは、任意の適切な飲料機とともに使用することができる。例えば、図10は、茶、コーヒー、他の注入タイプの飲料、液体または粉末の濃縮物から形成される飲料、高温または低温の飲料などの任意の適切な飲料を形成するために使用することができる飲料形成装置100の斜視図を示す。この例示的な実施形態では、装置100は、ユーザが装置100の様々な特徴を制御するために操作することができるユーザインターフェース8を備えた外枠またはハウジング6を含む。飲料カートリッジを装置100に提供し、ドリップトレイ9または存在する場合は他の支持体上に配置されるカップまたは他の適切な容器に入れられる飲料を形成するために使用することができる。カートリッジは、飲料形成装置100の第1の部分3および第2の部分4によって画定されるカートリッジ受容部分に手動または自動で配置することができる。例えば、ハンドル5を持ち上げることにより、ユーザは、第1の部分3および第2の部分4を開位置に動かして、カートリッジを配置することができる適切な形状の領域を露出させることができる。カートリッジの配置後、ハンドル5または他のアクチュエータは、第1の部分3および第2の部分4を閉位置(図10に示される)に動かすように手動でまたは自動的に動かすことができ、それによってカートリッジが少なくとも部分的に抽出チャンバ内に封入される。しかしながら、装置100がカートリッジを受け取るか、または別様に使用する方法は本発明の態様にとって重要ではないため、カートリッジは、装置100によって任意の適切な方法で受け取ることができることを理解されたい。
【0045】
カートリッジが受け取られると、飲料形成装置100は、カートリッジを使用して飲料を形成することができる。例えば、第1の部分3または第2の部分4に関連する1つ以上の入口針は、熱水または他の液体をカートリッジに注入するために、カートリッジを穿孔することができる。第1の部分3または第2の部分4はまた、形成された飲料がカートリッジを出るのを可能にするために、出口側でカートリッジを(必要に応じて)穿刺または穿孔するための1つ以上の出口針または他の要素を含むこともできる。
【0046】
本発明の別の態様は、本発明の1つ以上の実施形態による、カプセルおよびカプセルを含む改善されたカートリッジを製造する方法を含む。そのような1つの例示的な方法のステップが図9に示されている。(図9のステップは、下記により詳細に説明するように、方法のステップを、示されているもの以外の異なる順序で実行することができることを示すために、破線で接続されて示されている。)
【0047】
ステップS10において、内部空間と、内部空間への開口部を画定するリムとを有する容器が提供される。容器は、プラスチック、紙、金属、および材料の組み合わせなど、任意の適切な材料から作製することができる。一般に、容器は、カートリッジ内で生成された飲料を制御された方法で除去することができるように、液体に対して不透過性であるが、透過性の部分を有してもよい。また、容器は、円錐台、球形、円筒形、長方形の箱など、任意の適切な形状を有することができる。さらに、容器は明確な形状を有する必要はなく、代わりに可撓性材料から作製されてもよい。
【0048】
ステップS20において、フィルタが提供される。いくつかの構成では、フィルタは、第1の飲料媒体を収容するように構成することができ、蓋の周縁に取り付けることができ、周縁は、フィルタが蓋に取り付けられ、蓋から外方に(例えば、容器の内部空間へと)延在する閉じた境界線である。フィルタは、ろ紙、透過性または不透過性のプラスチック材料、スポンジ状の材料などの任意の適切な材料を含むことができる。また、フィルタは、不透過性および透過性の要素を含むことができる。例えば、不透過性のプラスチック要素を蓋に取り付けて、プラスチック要素に取り付けられているろ紙または他の材料に構造的支持を提供することができる。フィルタは、任意の適切な形状、サイズ、および/または透過性を有することができる。例えば、フィルタは、他のより透過性の領域を通る流れを促進しながら、フィルタの一部の領域を通る流れを防止または制限するように、透過性の異なる領域を有することができる。代替的に、または加えて、フィルタを容器に取り付けることができる。さらなる代替形態として、フィルタは、蓋または容器に取り付けられないように、第1の領域内に自由に配置することができる。
【0049】
ステップS30において、容器内に配置し、チャンバの底部に位置付けられるのに適したカプセルが提供される。好ましくは、カプセルは、容器内に適合し、フィルタを実質的に損なうことを回避し、意図された目的に適した量の飲料媒体を収容するようなサイズおよび形状である。例えば、カプセルは、上記のようなサイズおよび形状の壁を有する環状ディスク形状のカプセルであり得る。
【0050】
ステップS35において、飲料媒体は、カプセルの内部空間内に、例えば、カプセル内に提供される中空チャンバ内へと提供される。カプセルのチャンバは、カプセルの底部に設けられた開口部を通して飲料媒体で充填することができる。飲料媒体は、液体または乾燥媒体であってもよく、飲料を形成するために容器に導入される液体と相互作用するように構成することができる。
【0051】
ステップS40において、カプセルをシールするために膜が取り付けられる。例えば、図4Aに示される例示的な構成では、膜は、円筒内側壁62の下端に取り付けられ、また、円筒外側壁64の下端にも取り付けられる。加えて、または代替的に、膜は、円筒外側壁の周りに円周方向に圧着することができる。膜は、金属箔、ポリプロピレン、セルロース材料、例えば、ポリスチレンまたはポリプロピレンの層と、EVOHおよび/または他のバリア材料の層とを含むシートから形成されたポリマーラミネートのうちの1つ以上を含む任意の適切な流体不透過性材料を含むことができる。また、膜は適切な弾性を有することができる。さらに、内側壁への取り付けは、飲料形成中にカートリッジに導入される飲料がシールを破断することを可能にし、膜をカプセル壁から少なくとも部分的に分離し、それによって流体がカプセルに対して流入および流出することを可能にするように、適切な破断点を有することができる。
【0052】
取り付けは、1つ以上のステップにおいて行うことができ、例えば、円筒内側壁への取り付けを最初に行い、続いて、膜を円筒外側壁に取り付けることができる。さらに、内側壁への取り付けは、例えば、飲料を形成するために液体がカートリッジに注入されるときに選択的に破断するのに適した破断閾値を有する食品安全接着剤などの、第1の接合手段を使用して実施することができる。さらに、外側壁への取り付けは、別の接合手段、例えば、飲料形成中に強固な接合を維持するように構成された接着剤を使用して達成することができる。
【0053】
ステップS45において、カプセルアセンブリが、容器の内部容積内に配置され、所定の位置に配置される。
【0054】
ステップS50において、蓋が、リムに(例えば、開口部を閉じるために少なくとも部分的に)取り付けられる。蓋は、熱溶接または音響溶接、接着剤、化学接合、機械的接合など、任意の適切な方法でリムに取り付けることができる。いくつかの実施形態では、リムは、リムからの蓋の取り外しを支援する溝または他の特徴を含むことができる。蓋は、箔、箔およびポリマーラミネート、ポリマー材料などの任意の適切な材料から作製することができ、透過性または不透過性であり得る。しかしながら、蓋は一般に、カートリッジ内の液体の流れを制御するのを支援するために、流体不透過性材料から作製される。
【0055】
ステップS60において、飲料媒体が、カートリッジの内部空間内に、例えば、フィルタによって画定される第1の領域内へと提供される。飲料媒体は、フィルタによって収容することができ、飲料を形成するために容器に導入される液体と相互作用するように構成することができ、焙煎して挽いたコーヒー、茶葉、インスタントコーヒーまたは茶、ホットチョコレートミックス、粉末飲料ミックス、乾燥果実材料、甘味料、クリーマー、増粘剤、および/または飲料を形成するための他の任意の適切な材料を含むことができる。
【0056】
図9に概説された方法のステップは、任意の適切な順序で実行することができることを理解されたい。例えば、一実施形態では、第1の飲料媒体は、膜およびフィルタが蓋または容器に取り付けられる前に、膜およびフィルタによって画定される空間に提供されてもよい。別の実施形態では、第1の飲料媒体は、膜およびフィルタが蓋または容器に取り付けられた後に、膜およびフィルタによって画定される空間に提供されてもよい。
【0057】
このように、本発明の少なくとも1つの実施形態のいくつかの態様を説明したが、さまざまな変更、修正、および改善が当業者には容易に想起されることが諒解されるべきである。そのような変更、修正、および改善は本開示の一部であるように意図されており、本発明の範囲内にあることが意図されている。したがって、上記の説明および図面は例示のみを目的としたものである。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9
図10
【国際調査報告】