(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-27
(54)【発明の名称】三次元織り支持ビーム、およびそれを作製する方法
(51)【国際特許分類】
D03D 25/00 20060101AFI20220720BHJP
D03D 1/00 20060101ALI20220720BHJP
B29B 15/12 20060101ALI20220720BHJP
B29K 105/10 20060101ALN20220720BHJP
【FI】
D03D25/00
D03D1/00 A
B29B15/12
B29K105:10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021569327
(86)(22)【出願日】2020-05-19
(85)【翻訳文提出日】2021-12-20
(86)【国際出願番号】 US2020033581
(87)【国際公開番号】W WO2020236805
(87)【国際公開日】2020-11-26
(32)【優先日】2019-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508135080
【氏名又は名称】アルバニー エンジニアード コンポジッツ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100117640
【氏名又は名称】小野 達己
(72)【発明者】
【氏名】ギルバートソン,ブロック
【テーマコード(参考)】
4F072
4L048
【Fターム(参考)】
4F072AA04
4F072AA07
4F072AA08
4F072AB28
4F072AB33
4F072AG02
4F072AL02
4F072AL04
4L048BA09
4L048BA22
4L048DA41
(57)【要約】
各アームの長さにわたって連続的な縦糸繊維補強部を有する交差しているCビームの少なくとも2つのアームを備えた十字形状の強化構造が開示されている。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
織りプリフォームを形成する方法であって、
第1の織物を前記織りプリフォームの第1の部分における第2の織物の上に織るステップであって、前記第1および第2の織物は、横繊維と織り合わせられる縦糸繊維をそれぞれ含む、織るステップと、
クロスオーバー部分の後に、前記第1の織物が前記織りプリフォームの第2の部分における前記第2の織物の下に織られるように、前記第1の織物の縦糸繊維を前記織りプリフォームの前記クロスオーバー部分で前記第2の織物の縦糸繊維と織り合わせるステップと、を含み、
前記第1および第2の織物における前記縦糸繊維は、前記クロスオーバー部分にわたって連続的である、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の織りプリフォームを形成する方法であって、
前記第1の織物は、単層織物または多層織物であり、
前記第2の織物は、単層織物または多層織物である、方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の織りプリフォームを形成する方法であって、前記第1の織物の縁部に接する前記縦糸繊維、および前記第2の織物の縁部に接する前記縦糸繊維は、前記クロスオーバー部分において浮いている、方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の織りプリフォームを形成する方法であって、
前記第2の織物に対してある角度をなすように前記第1の織物を前記クロスオーバー部分を中心として回転させるステップを含む、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の織りプリフォームを形成する方法であって、前記角度が90度である、方法。
【請求項6】
請求項3から5のいずれかに記載の織りプリフォームを形成する方法であって、
Hビーム、Iビーム、Tビーム、Lビーム、およびパイビームからなる群から選択される断面形状を前記プリフォームに有させるように前記第1および第2の織物の縁部を折り曲げるステップを含む、方法。
【請求項7】
請求項3から6のいずれかに記載の織りプリフォームを形成する方法であって、
前記第1の織物の前記縁部をCビームに折り曲げるステップと、
前記第2の織物の前記縁部をCビームに折り曲げるステップと、を含む方法。
【請求項8】
複合支持構造を形成する方法であって、
請求項7に記載の織りプリフォームを形成するステップと、
前記織りプリフォームをマトリックス材料で含浸するステップと、を含む方法。
【請求項9】
横繊維と織り合わせられる縦糸繊維の第1の織物と、
横繊維と織り合わせられる縦糸繊維の第2の織物と、
を備える織りプリフォームであって、
前記第1の織物の前記縦糸繊維は、前記第1の織物における前記縦糸繊維および前記第2の織物における前記縦糸繊維が、クロスオーバー部分にわたって連続的であるように、前記クロスオーバー部分で前記第2の織物の前記縦糸繊維と織り合わせられ、
前記第1の織物および前記第2の織物は、前記クロスオーバー部分とは違う場所では互いに織り合わせられない、織りプリフォーム。
【請求項10】
請求項9に記載の織りプリフォームであって、
前記第1の織物は、単層織物または多層織物であり、
前記第2の織物は、単層織物または多層織物である、織りプリフォーム。
【請求項11】
請求項9または10に記載の織りプリフォームであって、
横繊維と織り合わせられる縦糸繊維の第3の織物を備え、前記第3の織物は、単層または多層織物であり、
前記第3の織物の前記縦糸繊維は、前記第3の織物における前記縦糸繊維および前記第2の織物における前記縦糸繊維がクロスオーバー部分にわたって連続的であるように、前記クロスオーバー部分で前記第2の織物の前記縦糸繊維と織り合わせられ、
前記第3の織物および前記第2の織物は、前記クロスオーバー部分とは違う場所では互いに織り合わせられず、
前記第1、第2、および第3の織物は、残りの織物のうちの少なくとも1つの他のものとある角度をなす、織りプリフォーム。
【請求項12】
請求項9または10に記載の織りプリフォームであって、前記第1および第2の織物は、Hビーム、Iビーム、Tビーム、Lビーム、およびパイビームからなる群から選択される断面形状を有する、織りプリフォーム。
【請求項13】
請求項9から11のいずれかに記載の織りプリフォームであって、前記第1および第2の織物は、それぞれCビームである、織りプリフォーム。
【請求項14】
請求項9から11のいずれかに記載の織りプリフォームであって、前記第1の織物の縁部に接する前記縦糸繊維および前記第2の織物の縁部に接する前記縦糸繊維は、前記クロスオーバー部分において浮いている、織りプリフォーム。
【請求項15】
請求項14に記載の織りプリフォームと、
マトリックス材料と、
を備える複合支持構造。
【請求項16】
織りプリフォームを形成する方法であって、
横繊維と織り合わせられる縦糸繊維を含む少なくとも3つの織物を織るステップであって、各織物は、前記織りプリフォームの第1の部分における第2の織物の上に織られた第1の織物を有する、織るステップと、
織物ごとに少なくとも2つのクロスオーバー部分があるように前記少なくとも3つの織物の各々をそれぞれのクロスオーバー部分で少なくとも1つの残りの織物と織り合わせるステップと、を含み、
別の織物の上に織られた交差している織物は、前記少なくとも3つの織物の各クロスオーバー部分の後に、前記別の織物の下に織られ、
前記交差している織物における前記縦糸繊維は、各クロスオーバー部分にわたって連続的である、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の織りプリフォームを形成する方法であって、前記少なくとも3つの織物の各々は、単層織物または多層織物である、方法。
【請求項18】
請求項16または17に記載の織りプリフォームを形成する方法であって、前記少なくとも3つの織物の縁部に接する前記縦糸繊維は、クロスオーバー部分ごとに浮いている、方法。
【請求項19】
請求項16から18のいずれかに記載の織りプリフォームを形成する方法であって、
前記少なくとも3つの織物が前記少なくとも3つの織物のうちの少なくとも1つの他のものとある角度をなすように、前記少なくとも3つの織物を、前記クロスオーバー部分を中心として回転させるステップを含む、方法。
【請求項20】
請求項16から19のいずれかに記載の織りプリフォームを形成する方法であって、4つの織物があり、各織物は他の2つの織物と正確に交差している、方法。
【請求項21】
請求項20に記載の織りプリフォームを形成する方法であって、
前記4つの織物の各々の縁部をCビームに折り畳むステップを含む、方法。
【請求項22】
請求項16から19のいずれかに記載の織りプリフォームを形成する方法であって、
Hビーム、Iビーム、Tビーム、Lビーム、およびパイビームからなる群から選択される断面形状を有するように前記少なくとも3つの織物の各々の縁部を折り曲げるステップを含む、方法。
【請求項23】
請求項16から19のいずれかに記載の織りプリフォームを形成する方法であって、
前記少なくとも3つの織物の各々の縁部をCビームに折り畳むステップを含む、方法。
【請求項24】
複合支持構造を形成する方法であって、
請求項21に記載の織りプリフォームを形成するステップと、
前記織りプリフォームをマトリックス材料で含浸するステップと、を含む方法。
【請求項25】
複合支持構造を形成する方法であって、
請求項23に記載の織りプリフォームを形成するステップと、
前記織りプリフォームをマトリックス材料で含浸するステップと、を含む方法。
【請求項26】
横繊維と織り合わせられる縦糸繊維を有する少なくとも3つの織物を備え、各織物は、織りプリフォームの第1の部分における第2の織物の上に織られた第1の織物を有する、織りプリフォームであって、
前記少なくとも3つの織物の各々は、織物ごとに少なくとも2つのクロスオーバー部分があるようにそれぞれのクロスオーバー部分で少なくとも1つの残りの織物と織り合わせられ、
別の織物の上に織られた交差している織物は、前記少なくとも3つの織物の各クロスオーバー部分の後に、前記別の織物の下に織られ、
前記交差している織物における前記縦糸繊維は、各クロスオーバー部分にわたって連続的である、織りプリフォーム。
【請求項27】
請求項26に記載の織りプリフォームであって、前記少なくとも3つの織物の各々は、単層織物または多層織物である、織りプリフォーム。
【請求項28】
請求項26または27に記載の織りプリフォームであって、前記少なくとも3つの織物の縁部に接する前記縦糸繊維は、クロスオーバー部分ごとに浮いている、織りプリフォーム。
【請求項29】
請求項26から28のいずれかに記載の織りプリフォームであって、前記少なくとも3つの織物は、前記少なくとも3つの織物のうちの少なくとも1つの他のものとある角度をなす、織りプリフォーム。
【請求項30】
請求項26から29のいずれかに記載の織りプリフォームであって、前記少なくとも3つの織物は、Hビーム、Iビーム、Tビーム、Lビーム、およびパイビームからなる群から選択される断面形状を有する、織りプリフォーム。
【請求項31】
請求項26から29のいずれかに記載の織りプリフォームであって、4つの織物があり、各織物は他の2つの織物と正確に交差している、織りプリフォーム。
【請求項32】
請求項31に記載の織りプリフォームであって、前記4つの織物の各々は、Cビームである、織りプリフォーム。
【請求項33】
請求項29に記載の織りプリフォームであって、前記少なくとも3つの織物の各々は、Cビームである、織りプリフォーム。
【請求項34】
請求項32に記載の織りプリフォームと、
マトリックス材料と、
を備える複合支持構造。
【請求項35】
請求項33に記載の織りプリフォームと、
マトリックス材料と、
を備える複合支持構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、支持ビームの形態を有する三次元織りプリフォームに関する。詳細には、本開示は、ビームの両方の長さに沿って連続的な縦糸補強部を有する交差している支持ビームと、それを作製する方法とを含む。
【背景技術】
【0002】
構造的構成部品を製造するために、強化複合材料を用いることは、特に、望ましい特性が、軽量、強固、強靭、耐熱性、自らを支える能力、ならびに形成および成形されることに適合可能であることに求められる応用において、今や広く普及している。そのような構成部品は、例えば、航空、航空宇宙産業、人工衛星、レクレーション分野(レース艇やレーシングカー)、およびその他の応用において使用されている。
【0003】
典型的には、そのような構造的構成部品は、強化構成部分に使用され得る。構造的構成部品は、マトリックス材料に埋め込まれた強化材料から作製される、例えばIビーム、Hビーム、またはCビームの形状の強化プリフォームを有する強化複合材を含み得る。支持ビームは、ガラス、カーボン、セラミック、アラミド、ポリエチレン、ならびに/あるいは所望の物理的、熱的、化学的および/または他の特性(その中で重要なのは、応力破壊に対する大きな強度である)を示す他の材料などの材料から作製することができる。最終的に完成した強化構成部品の構成要素になるそのような材料を使用することによって、非常に高い強度などの材料の所望の特性が、完成した強化構成部品に授けられる。構成の強化プリフォームは、典型的には、織られるか、編まれるか、不織加工されるか、または他の方法で所望の構成および形状に向けられ得る。通常、構成の強化材料が選択された理由となる特性の最適な利用を確実にするために特別な注意が払われる。通常、そのような強化プリフォームは、所望の完成した強化構造的構成部品を形成するために、または完成した強化構成部品の最終製造のためのワーキングストックを製造するために、マトリックス材料と組み合わせられる。
【0004】
所望の強化プリフォームが構築された後、マトリックス材料は、プリフォームへまたはプリフォームの中に導入されてもよく、これによって、典型的には、強化プリフォームは、マトリックス材料に包まれることになり、マトリックス材料は、強化プリフォームの構成要素間の隙間のエリアを満たす。マトリックス材料は、エポキシ、ポリエステル、ビニルエステル、セラミック、カーボン、ならびに/あるいは所望の物理的、熱的、化学的、および/または他の特性をやはり示す他の材料などの多種多様な材料のいずれかであり得る。マトリックスとして使用するために選ばれる材料は、強化プリフォームの材料と同じであってもなくてもよく、同等の物理的、化学的、熱的、または他の特性を有しても有さなくてもよい。しかしながら、典型的には、それらは、同じ材料とはならないか、または同等の物理的、化学的、熱的、または他の特性を有さない。というのも、そもそも複合材を用いる際に求められる通常の目的は、ただ一種類の構成材料を使用するだけでは達成できない特性の組合せを完成品で実現することにあるからである。そのように組み合わされると、強化プリフォームおよびマトリックス材料は、次いで、熱硬化処理または他の知られている方法によって同じ作業工程において硬化および安定化され、そして、所望の構成部品の製造に向けて他の作業を受けることができる。硬化された後、通常、マトリックス材料の固化した塊が、強化材料(例えば、強化プリフォーム)にとても強く付着する。結果として、繊維または他の構成材料間で接着剤として作用するそのマトリックス材料を特に介して、完成した構成部品に対する応力は、強化プリフォームの構成材料に有効に伝達され、これによって担われ得る。
【0005】
プリフォーム強化支持ビームの典型的な組合せは、プリフォームによって互いに対してある角度(典型的には、直角)になされる。つなぎ合わされた強化プリフォームのそのような角度構成の通常の目的は、圧力または張力などの外力に複合構造がさらされるとたわみまたは破損に対して生成する、結果として得られる複合構造を強くするために強化プリフォームの形成に求められる形状を作り出すことである。いずれにせよ、関連する考慮事項は、強化支持ビーム間の各接合をできる限り強くさせることである。強化プリフォーム構成にしばしば所望のとても高い強度を与えると、接合の弱さが、有効に、構造的「チェーン」における「弱い連結」になる。
【0006】
支持ビームは、それらが交差する接合に取り付けられる。大部分の取付け手法は、例えば、リベット、ボルト、クリップなどの留め具を用いる、金属に受容可能なものに重点をおく。特に、互いに交差しているCビームの形状における支持ビームは、それらが交差する取付けのためのエリアがほとんどない。標準的なビームの構築方法は、概して、副ビームの端部が取り付けられる1つの連続的な主ビームを含む。この設計に対する改善は、主ビームと副ビームのウェブの交差点にわたって連続的な繊維を組み込む。しかしながら、Cビームプリフォームの場合には、交差部分において少なくとも1つの方向にフランジの切断部がある。切断されたフランジは、連続的なフランジと小さい重ね剪断ジョイントを形成することができる(
図1参照)が、ジョイントにわたって土台として働くブラケット、留め具、および/または追加の別個の部品を用いて強化することを必要とする交差部分に利用可能な重複領域は限られている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
織りプリフォームの第1の部分における第2の織物の上に織られた第1の織物を含む織りプリフォーム、およびそれを形成する方法が開示されている。上記第1の織物の縦糸繊維は、クロスオーバー部分の後に、上記第1の織物が上記織りプリフォームの第2の部分における上記第2の織物の下に織られるように、上記織りプリフォームの上記クロスオーバー部分で上記第2の織物の縦糸繊維と織り合わせられる。上記第1および第2の織物における上記縦糸繊維は、上記クロスオーバー部分にわたって連続的である。上記第1および第2の織物は、単層織物または多層織物とすることができる。
【0008】
一実施形態では、上記第1の織物の縁部に接する上記縦糸繊維および上記第2の織物の縁部に接する上記縦糸繊維は、上記クロスオーバー部分において浮いている。
【0009】
別の実施形態では、上記第1の織物は、上記第2の織物に対してある角度をなすように上記クロスオーバー部分を中心として回転させることができる。上記なす角度は、最終的な構造的構成部品の構成に応じて、90度または任意の所望の角度とすることができる。
【0010】
さらに別の実施形態では、上記第1および第2の織物は、Cビームに折り曲げられる。複合構造は、上記プリフォームをマトリックス材料で含浸させることによって形成されてもよい。
【0011】
横糸繊維と織り合わせられる縦糸繊維を含む少なくとも3つの織物を織るステップを含み、各織物は、織りプリフォームの第1の部分における第2の織物の上に織られた第1の織物を有する織りプリフォーム、およびそれを作製する方法がさらに開示されている。上記少なくとも3つの織物の各々は、織物ごとに少なくとも2つのクロスオーバー部分があるようにそれぞれのクロスオーバー部分で少なくとも2つの残りの織物と織り合わせられる。上記少なくとも3つの織物の各クロスオーバー部分の後に、別の織物の上に織られた交差している織物が、上記別の織物の下に織られる。上記交差している織物における上記縦糸繊維は、各クロスオーバー部分にわたって連続的である。上記少なくとも3つの織物の各々は、単層織物または多層織物とすることができる。
【0012】
一実施形態では、上記少なくとも3つの織物の縁部に接する上記縦糸繊維は、クロスオーバー部分ごとに浮いている。上記少なくとも3つの織物は、上記少なくとも3つの織物が上記少なくとも3つの織物のうちの少なくとも1つの他のものとある角度をなすように上記クロスオーバー部分を中心として回転させることができる。
【0013】
別の実施形態では、上記少なくとも3つの織物は、Cビームに折り曲げられてもよい。
【0014】
別の実施形態では、4つの織物があり、各織物は他の2つの織物と正確に交差しており、4つの織物は、Cビームに折り曲げられてもよい。
【0015】
本発明のさらなる理解をもたらすために含まれている添付図面は、本明細書の一部に組み込まれ、これを構成する。本明細書に示された図面は、本発明の様々な実施形態を示し、その記述とともにと共に、本発明の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】フランジを備えた形成されたままの十字形の紙のモデルを示す図である。
【
図2】紙のモデルを用いて十字形を形成する間の横繊維の交差点の線の動きを示す一連のイメージ図である。
【
図3】縦糸が摺動することを可能にするプリフォームの平面図である。
【
図4】形成されたままのフランジの交差点の平面図である。
【
図5】1つのクロスオーバー部分を有する織られたままのプリフォームの断面図である。
【
図6】織られたままの本開示によるプリフォームの平面図である。
【
図8】十字形に形成された
図7のプリフォームを示す図である。
【
図9】
図8の十字形に関するフランジに折り曲げられる上縁部の平面図である。
【
図10】
図8の十字形に関するフランジに折り曲げられる下縁部の底面図である。
【
図11】本開示によるCビーム十字形の複合材を示す図である。
【
図12】交差点内の3つの異なる縦コラムの破断図である。
【
図13】本開示により織られ、形成されたIビーム十字形を示す図である。
【
図14】単一のクロスオーバー部分を有する織られたままのプリフォームの断面図である。
【
図15】4つのクロスオーバー部分を有する織られたままのプリフォームの断面図である。
【
図16】9つのクロスオーバー部分を有する織られたままのプリフォームの断面図である。
【
図17】4つのクロスオーバー部分を有する織られたままのプリフォームから形成されたCビーム十字形を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示における用語「備えること、含むこと(comprising)」および「備える、含む(comprises)」は、「含むこと、備えること(including)」および「含む、備える(includes)」を意味するか、あるいは、米国特許法における用語「備えること、含むこと(comprising)」または「備える、含む(comprises)」に一般に与えられる意味を有する。特許請求の範囲で使用される場合に、用語「~から本質的に成ること」または「~から本質的に成る」は、米国特許法においてそれらに帰する意味を有する。本発明の他の態様は、以下の開示で説明されるか、または、以下の開示から(および本発明の範囲内で)明らかである。
【0018】
用語「糸」、「繊維」、「トウ」、および「ヤーン」は、以下の説明において交換可能に使用される。「糸」、「繊維」、「トウ」、および「ヤーン」は、本明細書で使用されるとき、モノフィラメント、マルチフィラメントヤーン、ツイステッドヤーン、マルチフィラメントトウ、テクスチャードヤーン、編組トウ、コーテッドヤーン、複合ヤーン、ならびに当業者に知られている任意の材料の伸縮性破断繊維から作製されたヤーンを含む。ヤーンは、カーボン、ナイロン、レーヨン、繊維グラス、綿、セラミック、アラミド、ポリエステル、金属、ポリエチレングラス、および/あるいは所望の物理的、熱的、化学的、または他の特性を示す他の材料で作製され得る。
【0019】
本明細書で使用されるとき、「織物」は、横繊維と織り合わせられる縦糸繊維を意味し、織物は、単層織物または多層織物であり得る。用語「多層織物」は、本明細書で便宜のために使用され、単層織物も含む。
【0020】
用語「折り曲げられる」は、「形成すること」を意味するために本明細書で広く使用され、これは、折り曲げ解除すること、曲げること、および織物の形状を操作するための他のそのような用語を含む。用語「Cフランジ」および「Cビーム」は、C形断面を有する構造を指すために交換可能に使用される。同様に、用語「Hビーム」、「Iビーム」、「Tビーム」、「Lビーム」、および「πビーム」(パイビーム)は、それぞれ、H形、I形、T形、L形、またはπ形(パイ形)断面を有する構造を指すために使用される。しかしながら、この断面形状の一覧は、網羅的とみなされるべきではない。すなわち、全ての断面形状が考えられる。用語「支持ビーム」は、任意の断面形状を有するビームを含むように使用される。
【0021】
以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」、「横」、「縦」、「上方」、「下方」、「~の上」、「~の下」などの用語は、関係を示す便宜上の単語であり、用語を限定するものとして解釈されるべきではないと理解される。
【0022】
本発明、その利点、およびその使用によって達成される目的をよりよく理解するために、本発明の非限定的な実施形態が添付の図面に例示されており、対応する構成要素は同じ参照数字によって特定されている、添付の説明事項の参照がなされる。
【0023】
本開示は、支持ビームの形状で強化プリフォームを備えた構造的構成部品に向けられる。一実施形態では、C形断面(Cビーム)およびアームの長さにわたる繊維の連続性、または少なくとも十字形のCビームアームが交差するクロスオーバー部分にわたる繊維の連続性を備えたアームを有する三次元(3D)の織られた十字形プリフォームが開示されている。したがって、本開示は、アームが交差する場所でアームを取り付けるために、Cビームアームにおいて繊維を切断する必要がないまたは留め具を使用する必要がない織られたCビーム支持プリフォームを提供する。
【0024】
図1は、Cビーム104、106を有する3Dプリフォーム十字形100の所望の最終形状のモデルを示す。後述するように、Cビームは、Cビームの交差しているフランジ102に沿って連続的な縦糸を有するように織られる。この構成は、十字形の両方向X、Yに連続的な繊維を有するCビームまたはアームを備えた十字形をもたらす。X方向が第1のアームにおける縦糸繊維の方向であり、Y方向が第2のアームにおける縦糸繊維の方向である。すなわち、Cビームのフランジ102は、十字形の長さにわたって、および詳細には十字形のCビーム同士が交差する位置であるクロスオーバー部分108にわたって連続的な縦トウを有する。
【0025】
Cビームのフランジは、クロスオーバー部分にわたる繊維の連続性なしでCビーム十字形にわたる結果として得られる十字形強化プリフォームの曲げ剛性の増大をもたらすことができる。本開示は、十字形のX方向とY方向の両方における織物の繊維の連続性を同時に実現することをもたらす。同時の連続性は、所望の形成されたままのクロスオーバー位置が織られたままのクロスオーバー位置とは異なるので、先行技術のCビーム十字形において妨げられる。すなわち、フランジの横繊維は、Cビームフランジの形成を可能にするためにクロスオーバー位置における縦糸繊維の必要な摺動を禁止する。
図2Cは、このクロスオーバー位置のポジションの変化を示す。
【0026】
図2は、説明のための紙のモデルを用いてアーム(見えない)を回転させることによって(平面図により)Cビーム十字形構造の形成を示す。Cビーム十字形構造を形成する加えられたフランジ(204、206、および
図2におけるような)は、交差しているアーム204、206によって形成される線に沿って力または荷重が加えられるときに、フランジの付いていない十字形(すなわち、フランジ102なし)にわたって剛性を増大させる。しかしながら、十字形アームの交差を助けるためにフランジにおいて縦糸繊維を切断することは、フランジ方向の1つに繊維の不連続をもたらす結果になる。縦糸繊維の不連続は、続いて塗布される樹脂ボンドがクロスオーバー部分にわたって移ることができる限界まで構造の性能を劣化させ得る弱い箇所を作り出す。
【0027】
Cビーム十字形の両方向にフランジ全体にわたって連続的な繊維を維持することで、結果として得られるプリフォームの各アームの長さに沿って引張剛性および圧縮剛性を増大させることができる。本発明は、Cビーム十字形のアームの各フランジに沿って同時に縦糸繊維の連続を可能にする。
【0028】
一実施形態では、アームの可動域全体にわたるフランジのクロスオーバー部分において、縦糸繊維の少なくとも一部が浮く、すなわち、横繊維と織り合わせられない。すなわち、十字形の第1のアームのフランジにおける縦糸繊維は、クロスオーバー部分における十字形の第2のアームの縦糸繊維に対して自由に摺動する。この特徴は、Cビームの平織されたアームが、アームの形成されたままの幾何学的形状にクロスオーバー部分を中心として回転させられることを可能にすることができる。
【0029】
図3は、織られるときのCビームの1つのアーム300を示す。Cビームは、平織である。平織のCビームの縁部302、304は、Cビームのフランジの中に後で形成される。縁部302、304の縁部部分306、308における縦糸繊維は、横繊維と織り合わせられない。したがって、部分306、308における縦糸繊維が浮く。縁部306、308において縦糸繊維が浮いていることで、アーム300における縦糸繊維が、アームの縁部をCビーム断面形状に折り曲げられるように、別の交差しているアームにおける縦糸繊維に対して摺動することを可能にすることができる。縦糸繊維がアーム300の幅にわたって浮いている縁部部分302、304の寸法は、折り曲げられるときにCビームフランジの長さを決定することができ、これは、典型的には0.254cm(0.1インチ)から5.08cm(2インチ)の範囲内であるが、より大きい長さおよびより小さい長さのフランジが考えられる。アーム300の長さに沿った縁部部分306、308の寸法は、任意の幅および長さとすることができるが、典型的には、幅は縁部部分302、304の幅に適合し、長さは横切るアーム(
図3に図示せず)の幅に対応する。しかしながら、縁部部分306、308の範囲の寸法範囲は、開示された構造における限定要因ではない。
【0030】
図4は、フランジ付きのCビーム十字形が形成された後のフランジの交差点の平面図を示す。
図4では、水平アームのクロスハッチングは、上から見えるCビーム十字形の第1のアーム406のフランジを表し、垂直アームのクロスハッチングは、Cビーム十字形の第2のアーム404のフランジを表す。フランジ404、406は、互いに直角に、または最終的な十字形構造について任意の所望の角度で形成することができる。
【0031】
第1のアーム406の長さに沿った水平線は、第1のアーム406の縦トウ408を表す。縦トウ408に直角な線は、第1のアーム406の横トウ412を表す。同様に、第2のアーム404の長さに沿った垂直線410は、第2のアーム404の縦トウ410を表す。そして、縦トウ410に直角な線は、第2のアーム404の横トウ414を表す。
【0032】
第1のアーム406および第2のアーム404が横切る位置が、十字形の交差点(クロスオーバー部分402)である。
図4では、横トウ412、414は、形成されたプリフォームのクロスオーバー部分402における第1および第2のアームのフランジに存在しない。
【0033】
図5は、織物が織機から落ちたときの織られたままの織物プリフォーム500の縦糸方向の断面図を示す。図示のプリフォームは、1つのクロスオーバー部分518を有する十字形構造を形成する2つの多層織物502、504を含む。多層織物502は、クロスオーバー部分の前に多層織物504の下に織られる。多層織物502は、クロスオーバー部分の後に多層織物504の上に織られる。
【0034】
後の図における識別のために、多層織物502は、クロスオーバー部分の前に、織物の一方の側に表面514Aを有し、織物の反対側に514Bを有する。多層織物502は、クロスオーバー部分の後に、織物の一方の側に表面512Aを有し、織物の反対側に512Bを有する。同様に、多層織物504は、クロスオーバー部分の前に、織物の一方の側に表面510Aを有し、織物の反対側に510Bを有する。多層織物504は、クロスオーバー部分の後に、織物の一方の側に表面516Aを有し、織物の反対側に516Bを有する。
【0035】
第1および第2の多層織物の縦糸繊維は、それらがフランジに折り曲げられるクロスオーバー部分において浮き、第1および第2の多層織物における縦糸繊維が、クロスオーバー部分にわたって連続的である。第1の多層織物は、Cビーム十字形の第1のアームを形成するために後で使用され得る。同様に、第2の多層織物は、Cビーム十字形の第2のアームを形成するために後で使用され得る。第1および第2の多層織物は、織物が互いに対して所望の角度にあるようにクロスオーバー部分を中心として回転させられる。特定の実施形態では、第1の多層織物と第2の多層織物の間の角度は、90度である。しかしながら、45度などの他の角度が考えられる。第1の多層織物の縁部は、第1の多層織物がC形断面を有するようにフランジを形成するように折り曲げられる。同様に、第2の多層織物の縁部は、第2の多層織物がC形断面を有するようにフランジを形成するように折り曲げられる。
【0036】
プリフォームは、プリフォームの所望の長さについて第1の多層織物が第2の多層織物の上に織られている二次元(平織)構造である。第1の多層織物は、クロスオーバー部分の後に、第1の多層織物が第2の多層織物の(真)下に織られるように、プリフォームのクロスオーバー部分で第2の多層織物と交差する。すなわち、本開示による1つのクロスオーバー部分を有する十字形構造において、第1および第2の多層織物は、クロスオーバー部分で互いに織り合わせられ、他の場所ではプリフォームに互いに織り合わせられない。
【0037】
図6から
図11は、
図5の表面の識別を用いて、1つのクロスオーバー部分を有する織りプリフォーム500を形成する際の図を示す。
図6は、1つのクロスオーバー部分518を備えたCビーム構造に形成する前の平織の織物プリフォームの平面図である。織物の縁部620、622に接する部分506、508における縦糸繊維は、横繊維と織り合わせられない。したがって、部分506、508における縦糸繊維は浮く。
図5で識別される表面510A、512Aは、中点614のそれぞれの側の織物プリフォームの平面図に見られる。
【0038】
図7は、平面図において織り合わせられる領域506、508が底面図において織り合わせられない
図6の織物プリフォーム500の底面図である。
図5で識別される表面514A、516Aは、中点614のそれぞれの側の織物プリフォームの底面図に見られる。
【0039】
図8は、織物502、504を互いに対して回転させることによって
図5に示された平織の織物をCビーム十字形に形成することを示す。説明のために、多層織物502の織物表面512A、512B、および514A、514Bは、
図5に示された矢印JおよびKの方向に回転させられる。
【0040】
図9は、
図8のCビーム十字形をCビーム十字形に形成することを示す平面図である。縁部620、622は、それぞれフランジ902、904を形成するように折り曲げられ、Cビーム断面形状になる。クロスオーバー部分518における縦糸繊維は浮いており、これにより縁部620、622が折り曲げられることが可能になる。例えば、クロスオーバー部分518における部分506の縦糸繊維は、横繊維と織り合わせられない。したがって、クロスオーバー部分における多層織物502の縦糸繊維は、横繊維によって邪魔されることなく、クロスオーバー部分における多層織物504の浮いている縦糸繊維に対して摺動することができる。残りの縁部は、十字形構造の他のアームにCビーム断面形状を形成するように同様に折り曲げられる。
【0041】
図10は、
図9に形成されたCビーム十字形の底面図を示す。上述した
図9と同様に、クロスオーバー部分518における縦糸繊維は浮いており、これにより縁部620、622が折り曲げられることが可能になる。例えば、クロスオーバー部分518における部分508の縦糸繊維は、横繊維と織り合わせられない。したがって、クロスオーバー部分における多層織物502の縦糸繊維は、横繊維によって邪魔されることなく、クロスオーバー部分における多層織物504の浮いている縦糸繊維に対して摺動することができる。
【0042】
Cビーム十字形構造の形成後に、プリフォームは、複合材を形成するようにマトリックス材料で含浸されてもよい。複合Cビーム十字形の一例は、
図11に示されている。
【0043】
図12は、Cビーム十字形(形成後)のフランジクロスオーバー部分における3つの縦コラムA、B、およびCを示す。第1のアームのフランジの縦トウ1804、および第2のアームのフランジの縦トウ1806は、横繊維と織り合わせられない。示されているように、第1のアームの縦トウ1804は、クロスオーバー部分1802にわたって第2のアームの縦トウ1806と織り合わせられる。この特徴は、織られたままのプリフォームから所望の十字形形状に形成されるときに、Cビームのアームがクロスオーバー部分を中心として回転することを可能にする。
【0044】
本発明は、
図13に示されたIビーム十字形プリフォーム1300を作製するために適用することもできる。プリフォームは、第1のアーム1306および第2のアーム1304を備える。第1のアーム1306および第2のアーム1304の各々は、2つの対向したフランジ1302を有する。第1および第2のアームは、クロスオーバー部分1308で交差する。
【0045】
本発明は、Cビーム十字形構造に形成され得るたった1つのクロスオーバー部分を有する織りプリフォームに限定されない。複数のクロスオーバー部分と平織されるCビーム断面形態を有する十字形構造が、形成され得る。
図14から
図16は、十字形構造を形成するために使用され得る多層織物の断面図を示す。限定されるものではないが、「Hビーム」、「Iビーム」、「Tビーム」、「Lビーム」、および「πビーム」を含む他の断面形態を有するプリフォームが、同様に考えられる。
【0046】
図14は、2つの多層織物1402、1404および単一のクロスオーバー部分1400
1を有する平織のプリフォームの断面図を示す。多層織物1402は、クロスオーバー部分1400
1の一方の側の多層織物1404の上に、およびクロスオーバー部分の別の側の多層織物1404の下に織られる。上で詳細に説明されたように、プリフォームは、「十字」または「X形」を有するCビーム構造に形成することができる。
【0047】
図15は、4つの多層織物1502、1504、1506、1508、および4つのクロスオーバー部分1500
1、1500
2、1500
3、1500
4を有する平織のプリフォームの断面図を示す。各多層織物は、他の2つの多層織物の各々との2つのクロスオーバー部分を含む。いずれの場合にも、第1の多層織物は、クロスオーバー部分の一方の側の第2の多層織物の上に、およびクロスオーバー部分の他方の側の第2の織物の下に織られる。例えば、多層織物1502は、多層織物1506および1508の各々との2つのクロスオーバー部分1500
1、1500
4を含む。織物1502は、クロスオーバー部分1500
1の一方の側の織物1506の上に、およびクロスオーバー部分1500
1の他方の側の織物1506の下に織られる。織物1502は、クロスオーバー部分1500
4の一方の側の織物1508の上に、およびクロスオーバー部分1500
4の他方の側の織物1508の下に織られる。同様の織りは、残りの織物1504、1506、1508のそれぞれについて達成され得る。この実施形態では、結果は、開放領域1518の境界を定める「ハッシュ」または「番号」記号形の形態を有する十字形構造になる。
【0048】
図17は、
図15に示された織物から形成された十字形構造の説明図である。
図17に示された十字形構造は、4つのアーム1502、1504、1506、1508を含む。各アームは、クロスオーバー部分で他の2つのアームと交差する。したがって、各アームは、2つのクロスオーバー部分を有する。アーム1502は、多層織物1506および1508の各々とのクロスオーバー部分1500
1、1500
4を含み、アーム1504は、多層織物1506および1508の各々とのクロスオーバー部分1500
2、1500
3を含み、アーム1506は、多層織物1502および1504の各々とのクロスオーバー部分1500
1、1500
2を含み、アーム1508は、多層織物1504および1502の各々とのクロスオーバー部分1500
3、1500
4を含む。上述したように、結果は、開放領域1518の境界を定める「ハッシュ」または「番号」記号の形態を有する構造になる。
【0049】
図16は、6つの多層織物1602、1604、1606、1608、1610、1612とともに9つのクロスオーバー部分1600
1、1600
2、1600
3、1600
4、1600
5、1600
6、1600
7、1600
8、1600
9を有する平織のプリフォームの断面図を示す。各織物は、3つの他の織物との3つのクロスオーバー部分を含む。例えば、織物1602は、織物1608、1610、1612の各々とのクロスオーバー部分1600
1、1600
2、1600
3を含む。このやり方で織られたプリフォームは、図示の複雑な十字形パターンになる。
【0050】
この構造を拡張する、または本明細書に説明された基本的な2つのアームの十字形から他の構造を創出する他の実施が考えられる。
図14~
図16に説明されたパターンは、所望の構造のために続けられてもよい。そのような構造は、三角形、長斜方形(rhomboid)、五角形、六角形などの構造を含むが、これらに限定されない。
【0051】
実施形態のいずれでも、織りプリフォームは、マトリックス材料で含浸され得る。マトリックス材料は、エポキシ、ビスマレイミド、ポリエステル、ビニルエステル、セラミック、カーボン、および他のそのような材料を含む。
【0052】
他の実施形態は、以下の特許請求の範囲の範囲内である。
【国際調査報告】