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特表2022-534088情報を決定するための方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-27
(54)【発明の名称】情報を決定するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   G01S 5/02 20100101AFI20220720BHJP
   H04W 64/00 20090101ALN20220720BHJP
【FI】
G01S5/02 Z
H04W64/00 140
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021569948
(86)(22)【出願日】2020-05-14
(85)【翻訳文提出日】2021-11-24
(86)【国際出願番号】 CN2020090314
(87)【国際公開番号】W WO2020238639
(87)【国際公開日】2020-12-03
(31)【優先権主張番号】201910441987.3
(32)【優先日】2019-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲達▼ 人
(72)【発明者】
【氏名】任 斌
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲剛▼
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ 韶▲輝▼
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062BB05
5J062CC11
5J062DD23
5K067AA21
5K067DD20
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
本出願は、情報を決定するための方法および装置を提供し、キャリア信号位相測定値に基づく端末測位を実現し、端末測位精度を改善する。本出願によって提供される情報を決定するための方法は、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号を受信するステップと、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定するステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を決定するための方法であって、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号を受信するステップと、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定するステップとを含むことを特徴とする、情報を決定するための方法。
【請求項2】
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定するステップは、
キャリアロックループを介してネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、第1のキャリア信号位相測定値を取得するステップと、
前記第1のキャリア信号位相測定値に基づいて、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を導出するステップとを含むことを特徴とする、請求項1に記載の情報を決定するための方法。
【請求項3】
【数1】
ことを特徴とする、請求項2に記載の情報を決定するための方法。
【請求項4】
事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値より小さい場合、補間アルゴリズムを使用して
【数2】
ことを特徴とする、請求項3に記載の情報を決定するための方法。
【請求項5】
前記所定の値は0.5キャリア信号伝送周期であり、キャリア位相変化値piに対応することを特徴とする、請求項4に記載の情報を決定するための方法。
【請求項6】
前記事前定義された第1の時間間隔是は、ロックループの位相ロックが失われる前得到キャリア位相測定値の時刻から、位相ロックが失われた後ロックループがキャリア信号を再ロックしてキャリア位相測定値を取得する時刻までの間の時間間隔であり、事前定義された第1の時間間隔の最大値は、アップリンクデータ伝送周期とダウンリンクデータ伝送周期の合計であり、事前定義された第1の時間間隔の最小値は、アップリンクデータ伝送周期であることを特徴とする、請求項4に記載の情報を決定するための方法。
【請求項7】
【数3】
ことを特徴とする、請求項4に記載の情報を決定するための方法。
【請求項8】
事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値以上である場合、前記第1のキャリア信号位相測定値に基づいて、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を導出するステップは、
同じダウンリンクデータ伝送周期における複数の第1のキャリア信号位相測定値の変化率、およびターゲットアップリンクデータ伝送周期の前のダウンリンクデータ伝送周期の第1のキャリア信号位相測定値を使用して、前記ターゲットアップリンクデータ伝送周期のキャリア信号位相予測値を決定し、前記キャリア信号位相予測値に基づき、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定するステップを含むことを特徴とする、請求項3に記載の情報を決定するための方法。
【請求項9】
前記複数の第1のキャリア信号位相測定値は、所定の帯域幅と所定の電力を超える1つまたは複数のダウンリンクDL直交周波数分割多重OFDMシンボルで送信されるDL測位基準信号(PRS)によって取得されるキャリア信号位相測定値、および同じダウンリンク伝送周期内の他のOFDMシンボルで送信されるC-PRSによって取得されるキャリア信号位相測定値を含み、
または、前記複数の第1のキャリア信号位相測定値は、所定の第2の時間間隔で、同じダウンリンクデータ伝送周期において、所定の帯域幅、所定の電力を何度も超えるDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSによって、取得される複数のキャリア信号位相測定値を含むことを特徴とする、請求項8に記載の情報を決定するための方法。
【請求項10】
前記所定の第2の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化は、0.5キャリア信号伝送周期より小さく、キャリア位相変化値はpiであることを特徴とする、請求項9に記載の情報を決定するための方法。
【請求項11】
同じダウンリンクデータ伝送周期で測定された2つの第1のキャリア信号位相測定値を
【数4】
具体的に補間アルゴリズムにより、補間アルゴリズム端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定することを特徴とする、請求項9または請求項10に記載の情報を決定するための方法。
【請求項12】
前記補間アルゴリズムにより、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定するステップは、
【数5】
ことを特徴とする、請求項11に記載の情報を決定するための方法。
【請求項13】
第1の方式または第2の方式で、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断し、
第1の方式:端末は、受信機の水晶発振器の精度と端末のドップラー周波数を報告して、ネットワーク側に、基地局送信機の水晶発振器の精度、端末から報告された端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断させ、ネットワーク側から事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを示す表示情報を受信し、
第2の方式:ネットワーク側から提供される基地局送信機の水晶発振器の精度を受信し、基地局送信機の水晶発振器の精度、端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを判断することを特徴とする、請求項4から請求項12のいずれか一項に記載の情報を決定するための方法。
【請求項14】
情報を決定するための方法であって、
端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得するステップであって、前記キャリア信号位相測定値は、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて前記端末によって決定される前記取得するステップと、
前記キャリア信号位相測定値に基づき端末の測位情報を決定するステップとを含むことを特徴とする、情報を決定するための方法。
【請求項15】
端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得する前に、
端末受信機の水晶発振器の精度和端末のドップラー周波数を受信し、基地局送信機の水晶発振器の精度、前記端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断し、前記端末に事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを示す表示情報を送信し、
または、端末に基地局送信機の水晶発振器の精度を送信することを特徴とする、請求項14に記載の情報を決定するための方法。
【請求項16】
前記不連続に送信されたキャリア信号は、所定の帯域幅と所定の電力を超える1つ以上のDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSを含むことを特徴とする、請求項14に記載の情報を決定するための方法。
【請求項17】
同じダウンリンクデータ伝送周期で不連続に送信されたキャリア信号は、
所定の帯域幅と所定の電力を超える1つ以上のDL OFDMシンボルで送信されるDL PRS、およびC-PRSを含み、
または、所定の第2の時間間隔で、同じダウンリンクデータ伝送周期内で所定の帯域幅と所定の電力を何度も超えるDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSを含むことを特徴とする、請求項14に記載の情報を決定するための方法。
【請求項18】
前記所定の第2の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化は、0.5キャリア信号伝送周期より小さく、キャリア位相変化値はpiであることを特徴とする、請求項17に記載の情報を決定するための方法。
【請求項19】
情報を決定するための装置であって、
プログラム命令を格納するように構成されたメモリと、
以下を実行するためのプログラム命令を実行するために前記メモリを読み取るように構成されたプロセッサとを含み、
前記プロセッサは、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号を受信し、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定することを特徴とする、情報を決定するための装置。
【請求項20】
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定することは、
キャリアロックループを介してネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、第1のキャリア信号位相測定値を取得する
前記第1のキャリア信号位相測定値に基づいて、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を導出することを含むことを特徴とする、請求項19に記載の情報を決定するための装置。
【請求項21】
【数6】
ことを特徴とする、請求項20に記載の情報を決定するための装置。
【請求項22】
事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値より小さい場合、前記プロセッサは、補間アルゴリズムで、
【数7】
ことを特徴とする、請求項21に記載の情報を決定するための装置。
【請求項23】
前記所定の値は0.5キャリア信号伝送周期であり、キャリア位相変化値piに対応することを特徴とする、請求項22に記載の情報を決定するための装置。
【請求項24】
前記事前定義された第1の時間間隔是は、ロックループの位相ロックが失われる前得到キャリア位相測定値の時刻から、位相ロックが失われた後ロックループがキャリア信号を再ロックしてキャリア位相測定値を取得する時刻までの間の時間間隔であり、事前定義された第1の時間間隔の最大値は、アップリンクデータ伝送周期とダウンリンクデータ伝送周期の合計であり、事前定義された第1の時間間隔の最小値は、アップリンクデータ伝送周期であることを特徴とする、請求項22に記載の情報を決定するための装置。
【請求項25】
前記プロセッサは、
【数8】
ことを特徴とする、請求項22に記載の情報を決定するための装置。
【請求項26】
事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値以上である場合、前記第1のキャリア信号位相測定値に基づいて、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を導出することは、
同じダウンリンクデータ伝送周期における複数の第1のキャリア信号位相測定値の変化率、およびターゲットアップリンクデータ伝送周期の前のダウンリンクデータ伝送周期の第1のキャリア信号位相測定値を使用して、前記ターゲットアップリンクデータ伝送周期のキャリア信号位相予測値を決定し、前記キャリア信号位相予測値に基づき、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定することを含むことを特徴とする、請求項21に記載の情報を決定するための装置。
【請求項27】
前記複数の第1のキャリア信号位相測定値は、所定の帯域幅と所定の電力を超える1つまたは複数のダウンリンクDL直交周波数分割多重OFDMシンボルで送信されるDL測位基準信号(PRS)によって取得されるキャリア信号位相測定値、および同じダウンリンク伝送周期内の他のOFDMシンボルで送信されるC-PRSによって取得されるキャリア信号位相測定値を含み、
または、前記複数の第1のキャリア信号位相測定値は、所定の第2の時間間隔で、同じダウンリンクデータ伝送周期において、所定の帯域幅、所定の電力を何度も超えるDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSによって、取得される複数のキャリア信号位相測定値を含むことを特徴とする、請求項26に記載の情報を決定するための装置。
【請求項28】
前記所定の第2の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化は、0.5キャリア信号伝送周期より小さく、キャリア位相変化値はpiであることを特徴とする、請求項27に記載の情報を決定するための装置。
【請求項29】
同じダウンリンクデータ伝送周期で測定された2つの第1のキャリア信号位相測定値を
【数9】
前記プロセッサは、補間アルゴリズムにより、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定することを特徴とする、請求項27または請求項28に記載の情報を決定するための装置。
【請求項30】
前記補間アルゴリズムにより、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定することは、
【数10】
ことを特徴とする、請求項29に記載の情報を決定するための装置。
【請求項31】
前記プロセッサ第1の方式または第2の方式で、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断し、
第1の方式:端末が、受信機の水晶発振器の精度と端末のドップラー周波数を報告して、ネットワーク側に、基地局送信機の水晶発振器の精度、端末から報告された端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断させ、ネットワーク側から事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを示す表示情報を受信し、
第2の方式:ネットワーク側から提供される基地局送信機の水晶発振器の精度を受信し、基地局送信機の水晶発振器の精度、端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを判断することを特徴とする、請求項22から請求項30のいずれか一項に記載の情報を決定するための装置。
【請求項32】
プログラム命令を格納するように構成されたメモと、
以下を実行するためのプログラム命令を実行するために前記メモリを読み取るように構成されたプロセッサとを含み、
前記プロセッサは、端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得し、前記キャリア信号位相測定値は、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて前記端末によって決定され、
前記キャリア信号位相測定値に基づき端末の測位情報を決定することを特徴とする、情報を決定するための装置。
【請求項33】
端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得する前に、前記プロセッサは、
端末受信機の水晶発振器の精度和端末のドップラー周波数を受信し、基地局送信機の水晶発振器の精度、前記端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断し、前記端末に事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを示す表示情報を送信し、
または、端末に基地局送信機の水晶発振器の精度を送信することを特徴とする、請求項32に記載の情報を決定するための装置。
【請求項34】
前記不連続に送信されたキャリア信号は、所定の帯域幅と所定の電力を超える1つ以上のDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSを含むことを特徴とする、請求項33に記載の情報を決定するための装置。
【請求項35】
同じダウンリンクデータ伝送周期で不連続に送信されたキャリア信号は、
所定の帯域幅と所定の電力を超える1つ以上のDL OFDMシンボルで送信されるDL PRS、およびC-PRSを含み、
または、所定の第2の時間間隔で、同じダウンリンクデータ伝送周期内で所定の帯域幅と所定の電力を何度も超えるDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSを含むことを特徴とする、請求項32に記載の情報を決定するための装置。
【請求項36】
前記所定の第2の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化は、0.5キャリア信号伝送周期より小さく、キャリア位相変化値はpiであることを特徴とする、請求項35に記載の情報を決定するための装置。
【請求項37】
情報を決定するための装置であって、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号を受信するように構成された受信ユニットと、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定するように構成された決定ユニットと
を含むことを特徴とする、情報を決定するための装置。
【請求項38】
情報を決定するための装置であって、
端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得するように構成された取得ユニットであって、前記キャリア信号位相測定値は、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて前記端末によって決定される前記取得ユニットと、
前記キャリア信号位相測定値に基づき端末の測位情報を決定するように構成された測位ユニットと
を含むことを特徴とする、情報を決定するための装置。
【請求項39】
コンピュータ記憶媒体であって、
前記コンピュータ記憶媒体がコンピュータ実行可能命令を記憶し、前記コンピュータ実行可能命令を使用して、前記コンピュータに請求項1から請求項18のいずれか一項に記載の方法を実行させるコンピュータ記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2019年5月24日に中国特許局に提出し、出願番号が201910441987.3であり、発明名称が「情報を決定するための方法および装置」との中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示のすべてをここに取り込む。
【0002】
[技術分野]
本発明は、通信技術分野に関し、特に情報を決定するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
3GPPには、観測された到着時間差(Observed Time Difference Of Arrival,OTDOA)測位方法、拡張セルID識別(Enhanced-Cell IDentification,E-CID)測位方法、アップリンク観測された到着時間差(Uplink observed Time Difference Of Arrival,UTDOA)測位など、さまざまなユーザー機器(User Equipment,UE)測位方法が定義されている。これらの方法の主な利点は、無線通信ネットワーク自体の基準信号を測定することによってUE位置を決定することができ、ネットワーク外部基準信号(例えば、グローバルナビゲーション衛星システム(Global Navigation Satellite System,GNSS)の衛星信号)が受信できない環境で動作を実行できることである。ただし、これらの測位方法に共通する問題は、測位精度が低く、5G無線通信システムがサポートする必要のある高精度の測位要件を達成することが難しいことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の実施形態は、キャリア信号位相測定値に基づいて端末測位を実施し、端末測位精度を改善するために、情報を決定するための方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
端末側では、本出願の実施形態によって提供される情報を決定するための方法は、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号を受信するステップと、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定するステップとを含む。
【0006】
この方法により、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定することにより、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定することを実現する。端末がキャリア信号位相測定値をネットワーク側に報告した後、ネットワーク側がキャリア信号位相測定値に基づいて端末を位置決めできるようにすることで、位置決め精度を向上させる。
【0007】
任意選択で、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定するステップは、
キャリアロックループを介してネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、第1のキャリア信号位相測定値を取得する
前記第1のキャリア信号位相測定値に基づいて、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を導出するステップを含む。
【0008】
任意選択で、
【数1】
【0009】
任意選択で、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値より小さい場合、補間(interpolation)およびモジュロアルゴリズム(modulo algorithms)を使用し、
【数2】
【0010】
任意選択で、前記所定の値は0.5キャリア信号伝送周期であり、キャリア位相変化値piに対応する。
【0011】
任意選択で、前記事前定義された第1の時間間隔是は、ロックループの位相ロックが失われる前得到キャリア位相測定値の時刻から、位相ロックが失われた後位相ロックループがキャリア信号を再ロックしてキャリア位相測定値を取得する時刻までの時間間隔を指し、ここで、事前定義された第1の時間間隔の最大値は、アップリンクデータ伝送周期とダウンリンクデータ伝送周期の合計であり、事前定義された第1の時間間隔の最小値は、アップリンクデータ伝送周期である。
任意選択で、
【0012】
【数3】
【0013】
任意選択で、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値以上である場合、前記第1のキャリア信号位相測定値に基づいて、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を導出するステップは、
同じダウンリンクデータ伝送周期における複数の第1のキャリア信号位相測定値の変化率、およびターゲットアップリンクデータ伝送周期の前のダウンリンクデータ伝送周期の第1のキャリア信号位相測定値を使用して、前記ターゲットアップリンクデータ伝送周期のキャリア信号位相予測値を決定し、前記キャリア信号位相予測値に基づき、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定する。
【0014】
任意選択で、前記複数の第1のキャリア信号位相測定値は、所定の帯域幅、所定の電力を超える1つまたは複数のダウンリンク(downlink,DL)直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing,OFDM)シンボルで送信されるDL測位基準信号(PRS)によって取得されるキャリア信号位相測定値、および、同じダウンリンク伝送周期内の他のOFDMシンボルで送信される連続キャリア位相測位基準信号(Carrier phase -Positioning Reference Signal,C-PRS)によって取得されるキャリア信号位相測定値を含み、
または、前記複数の第1のキャリア信号位相測定値は、所定の第2の時間間隔で、同じダウンリンクデータ伝送周期において、所定の帯域幅、所定の電力を何度も超えるDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSによって、取得される複数のキャリア信号位相測定値を含む。
【0015】
任意選択で、前記所定の第2の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化は、0.5キャリア信号伝送周期より小さく、キャリア位相変化値はpiである。
【0016】
任意選択で、同じダウンリンクデータ伝送周期で測定された2つの第1のキャリア信号位相測定値を
【数4】
具体的に補間アルゴリズムにより、補間アルゴリズム端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定する。
【0017】
任意選択で、前記補間アルゴリズムにより、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定することは具体的に、
【数5】
【0018】
任意選択で、次のいずれかの方式で、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断し、
第1の方式:端末は、受信機の水晶発振器の精度と端末のドップラー周波数を報告して、ネットワーク側に、基地局送信機の水晶発振器の精度、端末から報告された端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断させ、ネットワーク側から事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを示す表示情報を受信し、
第2の方式:ネットワーク側から提供される基地局送信機の水晶発振器の精度を受信し、基地局送信機の水晶発振器の精度、端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを判断する。
【0019】
ネットワーク側では、本出願の実施形態によって提供される情報を決定するための方法は、
端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得するステップであって、前記キャリア信号位相測定値は、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて前記端末によって決定されル前記取得するステップと、
前記キャリア信号位相測定値に基づき端末の測位情報を決定するステップとを含む。
【0020】
任意選択で、端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得する前に、当該方法では、さらに、
端末受信機の水晶発振器の精度和端末のドップラー周波数を受信し、基地局送信機の水晶発振器の精度、前記端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断し、前記端末に事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを示す表示情報を送信し、
または、端末に基地局送信機の水晶発振器の精度を送信する。
【0021】
任意選択で、前記不連続に送信されたキャリア信号は、所定の帯域幅と所定の電力を超える1つ以上のDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSを含む。
【0022】
任意選択で、同じダウンリンクデータ伝送周期で不連続に送信されたキャリア信号は、
所定の帯域幅と所定の電力を超える1つ以上のDL OFDMシンボルで送信されるDL PRS、およびC-PRSを含み、
または、所定の第2の時間間隔で、同じダウンリンクデータ伝送周期内で所定の帯域幅と所定の電力を何度も超えるDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSを含む。
任意選択で、前記所定の第2の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化は、0.5キャリア信号伝送周期より小さく、キャリア位相変化値はpiである。
【0023】
端末側では、本出願の実施形態によって提供される情報を決定するための装置は、
プログラム命令を格納するように構成されたメモと、
前記メモリに格納された以下を実行するためのプログラム命令を読み取るように構成されたプロセッサとを含み、
前記プロセッサは、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号を受信し、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定する。
【0024】
任意選択で、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定することは、具体的に、
キャリアロックループを介してネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、第1のキャリア信号位相測定値を取得する
前記第1のキャリア信号位相測定値に基づいて、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を導出する。
【0025】
任意選択で、
【数6】
【0026】
任意選択で、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値より小さい場合、前記プロセッサ補間およびモジュロアルゴリズムを使用し、
【数7】
【0027】
任意選択で、前記所定の値は0.5キャリア信号伝送周期であり、キャリア位相変化値piに対応する。
【0028】
任意選択で、前記事前定義された第1の時間間隔是は、ロックループの位相ロックが失われる前得到キャリア位相測定値の時刻から、位相ロックが失われた後位相ロックループがキャリア信号を再ロックしてキャリア位相測定値を取得する時刻までの時間間隔を指し、ここで、事前定義された第1の時間間隔の最大値は、アップリンクデータ伝送周期とダウンリンクデータ伝送周期の合計であり、事前定義された第1の時間間隔の最小値は、アップリンクデータ伝送周期である。
【0029】
任意選択で、前記プロセッサは
【数8】
【0030】
任意選択で、アップリンクデータ伝送周期内で伝送されるキャリア信号の位相変化が所定の値以上の場合、前記第1のキャリア信号位相測定値に基づいて、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を導出することは、具体的に、
同じダウンリンクデータ伝送周期における複数の第1のキャリア信号位相測定値の変化率、およびターゲットアップリンクデータ伝送周期の前のダウンリンクデータ伝送周期の第1のキャリア信号位相測定値を使用して、前記ターゲットアップリンクデータ伝送周期のキャリア信号位相予測値を決定し、前記キャリア信号位相予測値に基づき、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定する。
【0031】
任意選択で、前記複数の第1のキャリア信号位相測定値は、所定の帯域幅と所定の電力を超える1つまたは複数のダウンリンクDL直交周波数分割多重OFDMシンボルで送信されるDL測位基準信号(PRS)によって取得されるキャリア信号位相測定値、および同じダウンリンク伝送周期内の他のOFDMシンボルで送信されるC-PRSによって取得されるキャリア信号位相測定値を含み、
または、前記複数の第1のキャリア信号位相測定値は、所定の第2の時間間隔で、同じダウンリンクデータ伝送周期において、所定の帯域幅、所定の電力を何度も超えるDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSによって、取得される複数のキャリア信号位相測定値を含む。
【0032】
任意選択で、前記所定の第2の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化は、0.5キャリア信号伝送周期より小さく、キャリア位相変化値はpiである。
【0033】
任意選択で、同じダウンリンクデータ伝送周期で測定された2つの第1のキャリア信号位相測定値を
【数9】
前記プロセッサは、補間アルゴリズムにより、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定する。
【0034】
任意選択で、前記補間アルゴリズムにより、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定することは、具体的に、
【数10】
【0035】
任意選択で、前記プロセッサ次のいずれかの方式で、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断し、
第1の方式:端末は、受信機の水晶発振器の精度と端末のドップラー周波数を報告して、ネットワーク側に、基地局送信機の水晶発振器の精度、端末から報告された端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断させ、ネットワーク側から事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを示す表示情報を受信し、
第2の方式:ネットワーク側から提供される基地局送信機の水晶発振器の精度を受信し、基地局送信機の水晶発振器の精度、端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを判断する。
【0036】
ネットワーク側では、本出願の実施形態によって提供される情報を決定するための装置は、
プログラム命令を格納するように構成されたメモと、
以下を実行するためのプログラム命令を実行するために前記メモリを読み取るように構成されたプロセッサとを含み、
前記プロセッサは、端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得し、前記キャリア信号位相測定値は、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて前記端末によって決定され、
前記キャリア信号位相測定値に基づき端末の測位情報を決定する。
【0037】
任意選択で、端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得する前に、前記プロセッサは、さらに、
端末受信機の水晶発振器の精度和端末のドップラー周波数を受信し、基地局送信機の水晶発振器の精度、前記端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断し、前記端末に事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを示す表示情報を送信し、
または、端末に基地局送信機の水晶発振器の精度を送信する。
【0038】
任意選択で、前記不連続に送信されたキャリア信号は、所定の帯域幅と所定の電力を超える1つ以上のDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSを含む。
【0039】
任意選択で、同じダウンリンクデータ伝送周期で不連続に送信されたキャリア信号は、
所定の帯域幅と所定の電力を超える1つ以上のDL OFDMシンボルで送信されるDL PRS、およびC-PRSを含み、
または、所定の第2の時間間隔で、同じダウンリンクデータ伝送周期内で所定の帯域幅と所定の電力を何度も超えるDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSを含む。
任意選択で、前記所定の第2の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化は、0.5キャリア信号伝送周期より小さく、キャリア位相変化値はpiである。
【0040】
端末側では、本出願の実施形態によって提供される情報を決定するための別の装置は、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号を受信するように構成された受信ユニットと、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定するように構成された決定ユニットとを含む。
【0041】
ネットワーク側では、本出願の実施形態によって提供される情報を決定するための別の装置は、
端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得するように構成された取得ユニットであって、前記キャリア信号位相測定値は、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて前記端末によって決定される前記取得ユニットと、
前記キャリア信号位相測定値に基づき端末の測位情報を決定するように構成された測位ユニットとを含む。
【0042】
本出願の別の実施形態は、メモリおよびプロセッサを含むコンピューティングデバイスを提供し、前記メモリは、プログラム命令を格納するように構成され、前記プロセッサは、前記メモリに格納されたプログラム命令を呼び出して、得られたプログラムに従って上記の方法を実行する。
【0043】
本出願の別の実施形態は、コンピュータに上記の方法のいずれか1つを実行させるように構成されたコンピュータ実行可能命令を格納するコンピュータ記憶媒体を提供する。
【0044】
本出願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、実施形態を説明する際に使用する必要の添付の図面を以下に簡単に紹介する。明らかに、以下に記載される図は、本出願のいくつかの実施形態にすぎず、他の図もまた、創造的な作業なしに、これらの添付の図面に従って当業者によって入手することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】本出願の実施形態によって提供されるTDDアップリンク信号とダウンリンク信号の交互の送信によって、位相ロックが失われ、キャリア位相測定をキャリア位相測位に直接使用できない概略図である。
図2】本出願の実施形態によって提供されるキャリア位相測位に適するTDDキャリア位相測定の概略図である。
図3】本出願の実施形態によって提供されるキャリア信号位相測定値θiの概略図である。
図4】本出願の実施形態によって提供されるキャリア信号位相測定値θiの概略図である。
図5】本出願の実施形態によって提供されるキャリア信号位相測定値θiの概略図である。
図6】本出願の実施形態によって提供されるTDDキャリア位相測位のためおよびキャリア位相測定のためのPRSおよびC-PRSの送信の概略図である。
図7】本出願の実施形態によって提供されるTDDキャリア位相測位のためのキャリア位相測定の概略図である。
図8】本出願の実施形態によって提供されるTDDキャリア位相測位のためおよびキャリア位相測定のためのPRSおよびC-PRSの送信の概略図である。
図9】本出願の実施形態によって提供される端末側における情報を決定するための方法の概略フローチャートである。
図10】本出願の実施形態によって提供されるネットワーク側における情報を決定するための方法の概略フローチャートである。
図11】本出願の実施形態によって提供される端末側における情報を決定するための装置の構造概略図である。
図12】本出願の実施形態によって提供されるネットワーク側における情報を決定するための装置の構造概略図である。
図13】本出願の実施形態によって提供される端末側における情報を決定するための別の装置の構造概略図である。
図14】本出願の実施形態によって提供されるネットワーク側における情報を決定するための別の装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本出願の実施形態における技術的解決策は、本出願の実施形態における添付の図面と組み合わせて、以下に明確かつ完全に説明される。明らかに、記載された実施形態は、本出願の実施形態の一部に過ぎず、すべての実施形態ではない。本出願の実施形態に基づいて、創造的な作業なしに当業者によって得られた他のすべての実施形態は、本出願の保護範囲に関係する。
【0047】
本出願の実施形態は、キャリア信号位相測定値に基づいて端末測位を実施し、端末測位精度を改善するために、情報を決定するための方法および装置を提供する。
【0048】
ここで、方法および装置は、同じ適用概念に基づいている。当該方法の問題を解決する原理は装置の場合と同様であるため、装置と方法の実施は相互に参照することができ、その繰り返しの説明は省略される。
【0049】
本出願の実施形態によって提供される技術的解決策は、様々なシステム、特に5Gシステムに適用可能であり得る。例えば、適用可能なシステムは、モバイル通信のグローバルシステム(global system of mobile communication,GSM)システム、コード分割マルチアクセス(code division multiple access,CDMA)システム、広帯域コード分割マルチアクセス(Wideband Code Division Multiple Access,WCDMA(登録商標))システム、一般パケット無線サービス(general packet radio service,GPRS)システム、ロングタームエボリューションgeneral packet radio service,GPRS)システム、LTE周波数分割デュプレックス(frequency division duplex,FDD)システム、LTE時間分割デュプレックス(time division duplex,TDD)システム、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(universal mobile telecommunication system,UMTS)、マイクロ波アクセス(worldwide interoperability for microwave access,WiMAX)システムの世界的な相互運用性、5Gシステムおよび5GNRシステムなどであり得る。これらのシステムにはすべて、端末デバイスとネットワークデバイスが含まれる。
【0050】
本出願の実施形態に含まれる端末デバイスは、音声および/またはデータ接続をユーザに提供するためのデバイス、無線接続機能を備えたハンドヘルドデバイス、または無線モデムに接続された他の処理デバイスであり得る。システムが異なれば、端末デバイスの名前も異なる場合がある。たとえば、5Gシステムでは、端末デバイスはユーザー機器(user equipment,UE)と呼ばれる場合がある。無線端末デバイスは、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network,RAN)を介して1つまたは複数のコアネットワークと通信することができ、無線端末デバイスは、携帯電話(または「セルラー電話」と呼ばれる)などのモバイル端末、およびモバイル端末を、備えるコンピュータであり、たとえば、前記モバイル端末は、ポータブル、ポケット、ハンドヘルド、コンピュータ内蔵、または車載のモバイルデバイスであり、音声および/またはデータを無線アクセスネットワークと交換する。たとえば、パーソナルコミュニケーションサービス(personal communication service,PCS)電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(session initiated protocol,SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(wireless local loop,WLL)ステーション、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant, PDA)およびその他のデバイス出あり得る。無線端末装置はまた、システム、加入者ユニット(subscriber unit)、加入者局(subscriber station)、移動局(mobile station)、モバイル(mobile)、遠隔局(remote station)、アクセスポイント(access point)、遠隔端末(remote terminal)、アクセス端末(access terminal)、ユーザ端末(user terminal)、ユーザエージェント(user agent)、ユーザデバイス(user device)と呼ばれ得、これらは、以下本出願の実施形態に限定されない。
【0051】
本出願の実施形態に関与するネットワークデバイスは、複数のセルを含み得る基地局であり得る。特定のアプリケーションシナリオに応じて、基地局はアクセスポイントと呼ばれることもあり、エアインターフェイスまたは1つ以上のセクターを介してワイヤレス端末と通信するアクセスネットワーク内のデバイス(または他の名前のデバイス)を指すこともある。ネットワークデバイスは、受信したエアフレームとインターネットプロトコル(internet protocol,IP)パケットとの間の相互変換を実行するために使用でき、無線端末デバイスとアクセスネットワークの残りの部分との間のルーターとして使用できる。ネットワークの残りの部分は、インターネットプロトコル(internet protocol,IP)通信ネットワークを含む場合がある。ネットワークデバイスは、エアインターフェイスの属性管理をさらに調整できる。例えば、本出願の実施形態に関与するネットワークデバイスは、モバイル通信のグローバルシステム(global system for mobile communications,GSM)またはコード分割マルチアクセス(code division multiple access,CDMA)におけるネットワークデバイス(base transceiver station,BTS)であり得るか、またはワイドバンドコードディビジョンマルチアクセス(wide-band code division multiple access,WCDMA(登録商標))のネットワークデバイス(NodeB)、または長期進化(long term evolution,LTE)システムの進化的ネットワークデバイス(evolutional node B,eNBまたはe-NodeB))、5Gネットワークアーキテクチャ(next generation system)、またはホーム進化基地局(home evolved node B,HeNB)、リレーノード(relay node)、フェムト(femto)、ピコ(pico)などであり得、これは、本出願の実施形態に限定されない。
【0052】
本出願の実施形態は、本明細書の図面を参照して以下に詳細に説明される。本出願の実施形態の表示順序は、実施形態の順序を表すだけであり、実施形態によって提供される技術的解決策の長所と短所を表すものではないことに留意されたい。
【0053】
本出願の実施形態は、無線通信システム自体の信号のキャリア位相に基づく端末測位方法を提案する。この方法は、受信した無線基準信号と受信機で生成された無線信号との間の位相差を測定することにより、キャリア信号の位相測定値を取得することができる。キャリア信号位相測定値の測定誤差は、キャリア波長のごく一部(例:センチメートルレベル)に達する可能性があるため、キャリア信号位相測定値と他の既存の測位方法を組み合わせて使用することにより、UEの位置を高精度に決定する。
【0054】
無線通信システム自体の信号のキャリア位相に基づく端末測位方法の鍵は、無線通信システム自体の信号を測定することによってキャリア信号位相測定値を取得することである。この目的のために、測位に関与する無線信号送信端(基地局など)がC-PRSを送信し、無線信号受信端(端末など)が位相ロックループを介して連続キャリア測位基準信号をロックすることにより、キャリア位相測位に使用できるキャリア信号位相測定値を取得することが想定される。
【0055】
ただし、送信端が連続キャリア位相測位基準信号を送信することは、5G新しい無線(New Radio,NR)時分割複信(TDD)無線通信システムには適用されない。5G NR TDDシステムでは、基地局セルとユーザー端末は、連続的で中断のない無線基準信号の送信をサポートしていないが、無線基準信号を交互に送受信する。
【0056】
したがって、ダウンリンクまたはアップリンクの基準信号がキャリア位相測位に使用されるかどうかに関係なく、アップリンク信号とダウンリンク信号が交互に送信されるため、受信端の位相ロックループは、入力信号が断続的にないために位相ロックを失う。位相ロックループの位相ロックが失われる期間中に、キャリア位相の変化が0.5周期を超えると、位相ロックループがキャリア信号を再ロックする場合、受信したキャリア信号の位相測定値から、キャリア位相の実際値が正しく得られないため、提供されたキャリア信号位相測定値は測位に適さない場合がある。
【0057】
NR TDDでは、すべてのDL/UL構成周期(DL/UL switch period,DL/UL切り替え期間)間でダウンリンク(DL)信号送信とアップリンク(UL)信号送信を切り替えるための最大DL/UL構成周期は10ミリ秒である。各UL送信中に、基地局(Base Station,BS)はDL信号を送信しないため、UEキャリアの位相ロックループ(Phase Locked Loop,PLL)は位相ロックを失う。
【0058】
図1は、ダウンリンクキャリア位相測定を例として取り上げ、TDDシステムがキャリア位相測位に基づいている場合に考慮する必要がある2つの重要な問題をさらに説明する。
【0059】
重要な問題1:アップリンクデータ伝送周期(図1の周期
【数11】
では、UEはアップリンク信号を送信するが、基地局はダウンリンク信号を送信しない。ダウンリンクキャリア位相信号がないため、UE受信機のキャリア位相追跡ループの位相がロックされておらず、キャリア信号の位相測定値がない。キャリア位相測位をサポートするために、各ダウンリンクデータ伝送周期(図1の周期
【数12】
で、UE受信機キャリアロックループは、各ダウンリンク信号を短時間で高速に再ロックする必要がある。各ダウンリンクデータ伝送周期で、少なくとも1つのキャリア信号位相測定値
【数13】
を提供できることが保証される。ここで、mはメジャー(measure)の略語であり、特定のパラメーター値ではないことに注意してください。
重要な問題2:キャリア信号の位相ロックループがキャリア位相を再ロックするときに提供される位相測定値
【0060】
【数14】
は、循環周期全体のごく一部であり、即ち、
【数15】
である。アップリンクデータ伝送周期(UL cycle)において、実際のキャリア位相変化が小さい場合、例えば、0.5周期以下(すなわち、ここでのキャリア信号伝送周期はアップリンクデータ伝送周期である))であり、受信端は、キャリア位相が再ロックされたときに提供されるキャリア信号位相測定値
【数16】
から、キャリア位相の周期的変化を正確に導出し、測位に適したキャリア信号位相測定値を提供する。アップリンクデータ伝送周期で実際のキャリア位相変化が0.5周期を超えると、受信端はキャリア位相が再ロックされたときに提供されるキャリア信号位相測定値
【数17】
からのみキャリア位相の周期的変化を正しく導出できず、提供されたキャリア信号位相測定値を直接正確な測位に使用することはできない。
【0061】
したがって、5G NR TDDシステムでは、キャリア位相を測位に使用する場合、次の重要な問題を解決する必要がある。
【0062】
各ダウンリンクデータ伝送周期において、UE受信機のキャリア信号位相ロックループ(PLL)が、ダウンリンク信号を迅速に再ロックでき、少なくとも1つのキャリア信号位相測定値
【数18】
を提供することが必要である。
【0063】
各アップリンク信号周期において、実際のキャリア位相変化が小さい場合、PLLがキャリア位相を再ロックするときに提供されるキャリア信号位相測定値
【数19】
に基づき、キャリア位相の周期的変化を含み、キャリア信号位相測定によるキャリア位相測位に使用できるキャリア信号位相測定値を導出することが可能である。アップリンク信号周期で実際のキャリア位相変化が大きい場合、PLLがキャリア位相を再ロックするときに提供されるキャリア信号位相測定値
【数20】
だけでは、キャリア位相の周期的変化を含むキャリア信号位相測定値を導出することはできない。この場合、まず、キャリア位相の周期的変化を含み、キャリア位相測位に使用できるキャリア信号位相測定値を取得する方法を検討する必要がある。
【0064】
本出願の実施形態によって提供される以下の技術的解決策は、例としてTDD DLキャリア位相測位をとる(同じ方法をTDD ULキャリア位相測位に使用することができる)。
【0065】
上記の2つの重要な問題を解決するために、本出願のいくつかの実施形態は、不連続TDDキャリア信号からキャリア位相測位に使用できるキャリア信号位相測定値を取得するための技術的解決策を提案する。
【0066】
重要な問題1を解決するために使用される方法は、まず、各DL伝送周期の開始後、ネットワーク側の各基地局が1つ以上のDL OFDMシンボルを使用して、広い帯域幅(実際のニーズに従って決定でき、たとえば、全帯域幅)および高電力(実際のニーズに従って決定でき、たとえば、フル電力)でDL PRS(図2を参照)を送信し、UE受信機キャリアロックループは、各ダウンリンクデータ伝送周期(DL cycle)でダウンリンク信号をすばやく再ロックできる。各ダウンリンクデータ伝送周期で、少なくとも1つのキャリア位相測定値
【数21】
を提供できる。
【0067】
重要な問題2を解決する場合、最初に、位相ロックループの位相のロックの失いの前(前に測定されたキャリア位相が取得された時刻)から位相ロックが失われた後キャリア信号の再ロックまでの間で実際のキャリア位相変化が、0.5周期よりも小さいかどうかが判断される。位相ロックループの位相のロックの失いの前(前に測定されたキャリア位相が取得された時刻)から位相ロックが失われた後キャリア信号の再ロックまでの間で実際のキャリア位相変化が、0.5周期よりも小さいかどうかの判断に従って、異なる方法で、キャリア位相の周期的変化を含み、キャリア位相の測位に使用できるキャリア位相測定値を取得する。
【0068】
[位相ロックループの位相のロックを失う前の実際のキャリア位相変化が0.5周期より小さいかどうかの判断に関して]
次の2つの方式を使用して、位相ロックループの位相のロックを失うから位相ロックループによるキャリア信号の再ロックまでの間の実際のキャリア位相変化が0.5周期より小さいかどうかを判断できる。
【0069】
方法1)ネットワーク側の判断:ネットワークは、既知の情報(たとえば、送信機と受信機の水晶発振器の精度性能、UEのドップラー周波数など)に基づいて、位相ロックループの位相のロックを失うから位相ロックループによるキャリア信号の再ロックまでの間の実際のキャリア位相変化が0.5周期より小さいかどうかを判断する。そして、ブロードキャストシグナリング、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)シグナリング、またはダウンリンク制御情報(Downlink Control Information,DCI)シグナリングを介して、端末に通知する。この方法を使用する場合、ネットワーク側は、端末が端末受信機の水晶発振器の精度およびUEのドップラー周波数をネットワーク側に報告することを要求する場合がある。
【0070】
方式2)端末側の判断:端末は、既知の情報(たとえば、送信機と受信機の水晶発振器の精度性能、UEのドップラー周波数など)に基づいて、位相ロックループの位相のロックを失ってから位相ロックループによるキャリア信号の再ロックまでの実際のキャリア位相変化が0.5周期より小さいかどうかを判断する。上記の判断結果をRRCシグナリングを介してネットワークに報告する。この方法を使用する場合、端末は、基地局送信機の水晶発振器の精度を提供するように、ネットワーク側に要求する場合がある。上記の判定結果は、RRCシグナリングを介してネットワークに報告される。この方法を使用する場合、端末は、基地局送信機の水晶発振器の精度の提供をネットワーク側に要求する場合がある。
【0071】
方式1と方式2の操作の概要を以下に示すが、主な違いは、ネットワーク側と端末側の第1のステップの操作にある。
ネットワーク側:
1)、
方式1:ネットワークは、既知の情報(たとえば、送信機と受信機の水晶発振器の精度性能、UEのドップラー周波数など)に基づき、位相ロックループの位相のロックを失うから位相ロックループによるキャリア信号の再ロックまでの間の実際のキャリア位位相変化が、0.5周期より小さいかどうかを判断し、2つのケース(CASE)を取得する。ここで、CASE1:0.5周期未満。ケース2:0.5周期以上。次に、ネットワーク側は、ブロードキャストシグナリング、RRCシグナリング、またはDCIシグナリングを介して、CASE1およびCASE2の表示情報を端末に通知する。CASE2の場合、方法1または方法2がさらに含まれる。
第2方式2:ネットワーク側は、基地局送信機の水晶発振器の精度を端末に提供し、位相ロックループの位相のロックを失うから位相ロックループによるキャリア信号の再ロックまでの間の実際のキャリア位相変化が0.5周期より小さいかどうかに関する表示情報を端末から受信する。ここで、CASE1:0.5周期より小さい。ケース2:0.5周期以上。
【0072】
2)ケース1の場合:ネットワーク側は、各DL伝送周期の開始後に(図3-5に示すように)、広い帯域幅と高電力を備えた1つ以上のDLOFDMシンボルを使用してDLPRSを送信するだけで、UE受信機キャリアロックループが、各ダウンリンクデータ伝送周期においてダウンリンク信号を迅速に再ロックすることができ、キャリア信号位相測定値が提供されることを保証する。
【0073】
3)CASE2の場合:2つの方法を検討する。
方法1:DL伝送周期のOFDMシンボルでDLPRSとC-PRSを同時に送信する。
方法2:DL伝送周期で複数のPRSを送信し(具体的には以下の図7と組み合わせて説明)、DL PRSを送信するための複数の時間間隔を選択するには、
【数22】
が隣接するキャリア信号位相間の変更が0.5周期より小さいことが必要であることを保証する。
【0074】
端末:
1)、
方式1:端末は、端末受信機の水晶発振器の精度およびUEのドップラー周波数をネットワーク側に報告し、ブロードキャストシグナリング、RRCシグナリングまたはDCIシグナリングを介して、ネットワーク側から、ロックループの位相ロックが失われるからロックループキャリア信号を再ロックするまでの間の実際のキャリア位相変化が0.5周期より小さいかどうかに関する情報を受信する。つまりCASE1またはCASE2、および方法1またはCASE2用にネットワークによって構成された方法2。
【0075】
方式2:端末は、ネットワーク側から提供される基地局送信機の水晶発振器の精度を受信し、既知の情報(たとえば、送信機と受信機の水晶発振器の精度性能、UEのドップラー周波数など)に基づき、位相ロックループの位相のロックを失うから位相ロックループによるキャリア信号の再ロックまでの間の実際のキャリア位位相変化が、0.5周期より小さいかどうかを判断する。そして、RRCシグナリングを介して、上記の判断結果をネットワークに報告する。
【0076】
2)CASE1の場合:基本的な仮定は、入力信号のないUL周期後、UE受信機のPLLがDL周期で位相を再ロックしたときに出力されるキャリア信号の位相測定値が[0、1)周期であり、つまり[0,2*pi)に対応する。UEは、簡単なアルゴリズムによって、キャリア位相の周期的変化を正しく追跡する、キャリア位相の測位に使用できるキャリア信号位相測定値を導出する。
【0077】
3)CASE2の場合:
方法1:
同じDL伝送周期(すなわち、ダウンリンクデータ伝送周期)で提供される2つの位相測定値間で位相がロックを失う問題がないため、UEはこれらの2つの位相測定値を使用してDL伝送周期の位相測定値の変化率を計算する。これらの2つの位相測定値には、広い帯域幅と高電力を備えた1つ以上のDLOFDMシンボルを使用して送信されたDLPRSによって取得された位相測定値と、DL伝送周期の他の送信されたC-PRSによって取得された位相測定値が含まれる。UL伝送周期(すなわち、アップリンクデータ伝送周期)の時間はわずか数ミリ秒であるため、UL伝送周期のキャリア位相の変化率は、基本的に隣接するDL伝送周期のキャリア位相の変化率と同じであると想定することができる。したがって、UL伝送周期にまたがる2つの位相測定値の間にキャリア位相周期の変化があるかどうかを推測できる。ターゲットUL伝送周期のキャリア位相の変化率は、隣接するDL伝送周期の位相測定値の変化率に基づいて計算される。ターゲットUL伝送周期の前のDL伝送周期のキャリア信号位相測定値にさらに組み合わせて、当該ターゲットUL伝送周期内のキャリア位相予測値を推定し、キャリア位相の実際の値を算出する。
【0078】
方法1の処理アルゴリズムの基本的な考え方は次のとおりである。
【数23】
が0.5周期以内であると仮定する。ターゲットUL伝送周期のキャリア位相の変化率は、隣接するDL伝送周期の位相測定値の変化率に基づいて計算される。ターゲットUL伝送周期の前のDL伝送周期のキャリア信号位相測定値にさらに組み合わせて、当該ターゲットUL伝送周期内のキャリア位相予測値を推定し、補間的アルゴリズムでキャリア位相の実際の値を取得する。
【0079】
方法2:
UEは、最初に、各DL伝送周期におけるキャリア位相の周期変化を正しく追跡するキャリア信号位相測定値を導出し、次に、方法1で述べたアルゴリズムを使用して、DL伝送周期における位相測定値の変化率を計算する。UL伝送周期の実際の位相変化率が算出されたDL伝送周期の変化率と同じであるという仮定に基づいて、UL伝送周期で発生する可能性のある実際の位相の周期的変化を推測する。最後に、キャリア位相の周期的変化を正しく追跡し、キャリア位相の測位に使用できるキャリア測定値を取得する。
【0080】
当該方法では、
各DL伝送期間中、UEのPLLは、各DL伝送周期が終了する前にダウンリンク基準信号を再ロックし、キャリア信号の位相測定値を提供できる必要がある。キャリアロックループPLLは、断続的に送信されたTDD信号(つまり、不連続に送信されたキャリア信号)から「適切な」キャリア信号位相測定値
【数24】
【0081】
(以下、第1のキャリア信号の位相測定値とも呼ぶ)を取得する。ここで、「適切な」キャリア信号位相測定値は、キャリア位相の周期的変化を再導出して正しく追跡するために使用できるキャリア信号位相測定値である(以下、第2のキャリア信号位相測定値とも呼ぶ)。
【0082】
キャリアロックループPLによって提供される「適切な」キャリア信号位相測定値
【数25】
に対して信号処理実行し、キャリア位相の周期的変化を正しく追跡し、キャリア位相の測位に使用できるキャリア信号位相測定値
【数26】
【0083】
UE PLLが各DL伝送周期中にダウンリンク基準信号を迅速に再ロックできることを保証するために、少なくとも1つのキャリア信号位相測定値が提供される。ここでは、各DL伝送周期の開始後に、広い帯域幅と高電力(好ましくは、全帯域幅、基地局の全電力送信)を備えた1つ以上のDLOFDMシンボルを使用してDLPRSを送信することを提案する(図3-5を参照)。UE受信機のキャリア信号位相ロックループが各ダウンリンクデータ伝送周期においてダウンリンク信号を迅速に再ロックできることを確実にするために、キャリア信号位相測定値が提供される。広い帯域幅と高電力を備えたDLPRS送信の追加の利点には、UEがより正確な基準信号時間差(Reference Signal Time Difference,RSTD)とUEの送受信時間差の測定値を取得するのをサポートすることも含まれる。正確なRSTDおよびUEの送受信時間差の測定は、従来のOTDOAおよび/またはラウンドトリップ時間(RTT)測位方法を使用して、正確な初期UE位置推定を取得するための鍵である。UEキャリア位相測位は、キャリア位相測位の初期値として、OTDOAおよび/またはRTTによって得られたUE位置推定を使用する必要がある。正確な初期UE位置推定は、キャリア位相測位の整数のあいまいさの検索時間を短縮するための鍵の1つである。
【0084】
ケース1:ネットワークは、既知の情報(たとえば、送信機と受信機の水晶発振器の精度性能、UEのドップラー周波数など)に基づき、2つの隣接するアップリンク周期のキャリア信号位相測定値とダウンリンク周期のキャリア信号位相測定値の実際のキャリア位相の変化が0.5周期より小さいであると推測する。ここで、2つの隣接するキャリア信号位相測定値間の最大時間間隔は、DL周期とUL周期の累積合計であり、たとえば、10msである。
【0085】
たとえば、TDDの場合、基地局と端末の水晶発振器の周波数オフセットが+/- 0.02ppm以内であり、ロックが失われてから再ロックされるまでの期間が10ms、キャリア周波数が2GHzであると想定する。この期間中の周波数オフセットによるキャリア位相変化は、((2 * 10 ^ 9)* (0.02* 10 ^ (-6)) *(10 * 10 ^ (-3))= 0.4周期である。さらに、屋内のUE速度を1m/sとすると、UEの動きによるキャリア位相変化は(1 /光速)*(2 * 10 ^ 9)*(10 * 10 ^ -3s)= 0.066周期、ここで光速=3.0* 10 ^ 8 (m/s)である。
【0086】
基本的な仮定は、入力信号のないUL周期後、UE受信機のPLLがDL周期で位相を再ロックしたときに出力されるキャリア信号の位相測定値は、[0、1)周期、つまり[0、2 * pi)に対応することである。
【0087】
UE受信機のキャリア信号位相ロックループが各ダウンリンクデータ伝送周期でダウンリンク信号を迅速に再ロックできる場合、キャリアロックループが、断続的に送信されたTDDダウンリンク信号から取得されたしゅつキャリア信号位相測定値
【数27】
【数28】
に基づき、補間アルゴリズムで、キャリア位相の周期的変化を正しく追跡し、キャリア位相測位に使用できるキャリア信号位相測定値
【数29】
を導出する。ここで、
【数30】
である。
【0088】
以下の説明では、1次線形補間アルゴリズムを例として取り上げる。
【数31】
ここで、
【数32】
【0089】
図3の例1を参照すると、
【数33】
【0090】
図4の例2を参照すると、
【数34】
【0091】
図5の例3を参照すると、
【数35】
【0092】
ケース2:ネットワークが、既知の情報(たとえば、送信機および受信機の発振器の品質およびUEドップラー周波数など)に基づき、各アップリンクデータ伝送周期で実際のキャリア位相変化が比較的大きい(たとえば、0.5周期以上)と事前に推測する。UE PLLがキャリア位相を再ロック時に提供されるキャリア信号位相測定値
【数36】
【0093】
のみに基づき、キャリア位相の周期的変化を正しく追跡するキャリア信号位相測定値を導出することは困難である。このとき、キャリア位相の周期的変化を正しく追跡するキャリア信号位相測定値を取得する方法をさらに検討する必要がある。
【0094】
キャリア位相の周期的変化を追跡するキャリア信号位相測定値を取得するために、2つの方法を以下に示す。
方法1:DL伝送周期のOFDMシンボルでDL C-PRSを送信する(図6を参照)。
この方法では、各DL伝送周期の開始後に、広い帯域幅と高電力を備えた1つ以上のDL OFDMシンボルを使用してDL PRSを送信することに加えて、DL伝送周期の他のOFDMシンボルで連続キャリア位相測位基準信号(C-PRS)を送信する。C-PRSが正弦波のキャリア信号である場合、信号の帯域幅は非常に小さくなる(例:6KHzまたは15KHz)。たとえば、6KHzまたは15KHz。C-PRSを送信する目的は、ごくわずかなシステムリソースを使用して、UE PLLが位相ロック状態を維持することを保証することである。これにより、UE PLLは、各DL伝送周期において、ダウンリンク信号を再ロックするとき提供されるキャリア信号位相測定値の以外、DL伝送周期が終了する前に少なくとも1つの位相測定値を再度提供する。同じDL伝送周期で提供される2つの位相測定値の間で位相がロックを失う問題がないため、これらの2つの位相測定値(つまり、広い帯域幅と高電力を備えた1つまたは複数のDL OFDMシンボルでDL PRSを送信することにより、取得された位相測定値、および、DL伝送周期の他のOFDMシンボルで送信されるC-PRSによって取得された位相測定値)を使用して、DL伝送周期の位相測定値の変化率を計算できる。UL伝送周期の時間はわずか数ミリ秒であるため、UL伝送周期のキャリア位相の変化率は、基本的に隣接するDL伝送周期のキャリア位相の変化率と同じであると想定することができる。したがって、UL伝送周期にまたがる2つの位相測定値の間にキャリア位相周期の変化があるかどうかを推測できる。
【0095】
図6に示すように、
【数37】
DL伝送周期が終了する前にC-PRSによって提供されるキャリア信号位相測定値である。
【0096】
【数38】
したがって、UL伝送周期にまたがる2つの時点
【数39】
したがって、
【数40】
適切なアルゴリズム(たとえば、以下で説明する補間アルゴリズム)によって導出できる。
【0097】
このアルゴリズムの基本的な考え方は次のとおりである。
【数41】
が0.5周期以内であると仮定する。ターゲットUL伝送周期のキャリア位相の変化率は、隣接するDL伝送周期の位相測定値の変化率に基づいて計算される。ターゲットUL伝送周期の前のDL伝送周期のキャリア信号位相測定値にさらに組み合わせて、当該ターゲットUL伝送周期内のキャリア位相予測値を推定し、補間的アルゴリズムでキャリア位相の実際の値を取得する。
【0098】
以下の説明では、一次線形補間アルゴリズムを例として取り上げる。
たとえば、
【数42】
【数43】
方法2:DL伝送周期で複数のPRSを送信する(図8を参照)。
【0099】
当該方法では、各DL伝送周期が開始した後、特定の時間間隔で広い帯域幅と高電力を備えた1つ以上のDL OFDMシンボルを使用してDL PRSを複数回送信することにより、
【数44】
位相測定値間の変化は0.5周期より小さいであるため、各DL伝送周期におけるキャリア位相の周期変化を正しく追跡するキャリア信号位相測定値を最初に導き出すことができる。各DL伝送周期におけるキャリア位相の周期変化を正しく追跡するキャリア信号位相測定値が得られた後、方法1で述べたアルゴリズムを使用して、DL伝送周期における位相測定値の変化率を計算できる。UL伝送周期で発生する可能性のある実際の位相の周期的変化は、UL伝送周期の実際の位相変化率が計算されたDL伝送周期の変化率と基本的に同じであると仮定して計算される。最後に、キャリア位相の周期的変化を正しく追跡し、キャリア位相の測位に使用できるキャリア測定値が取得される。
【0100】
要約すると、端末側では、図9を参照して、本出願の実施形態によって提供される情報を決定するための方法は、以下のステップを含む。
S101、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号を受信する。
ネットワーク側によって不連続に送信されるキャリア信号は、例えば、上記の断続的に送信されるTDDキャリア信号である。
S102、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定する。
【0101】
この方法により、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定することにより、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定することを実現する。端末がキャリア信号位相測定値をネットワーク側に報告した後、ネットワーク側がキャリア信号位相測定値に基づいて端末を測位できるようにすることで、測位精度を向上させる。
【0102】
任意選択で、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定することは、具体的に、
キャリアロックループを介してネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、第1のキャリア信号位相測定値、たとえば、上記の
【数45】
を取得する。
【0103】
前記第1のキャリア信号位相測定値に基づいて、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値、たとえば、上記の
【数46】
を導出する
任意選択で、
【数47】
【0104】
任意選択で、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値(たとえば、上記のCASE1)よりも小さい場合、補間およびモジュロアルゴリズムを使用し、
【数48】
【0105】
任意選択で、前記所定の値は0.5キャリア信号伝送周期であり、キャリア位相変化値piに対応する。
【0106】
任意選択で、前記事前定義された第1の時間間隔は、ロックループの位相ロックが失われる前に前のキャリア位相測定値が取得された時刻から、位相ロックが失われた後ロックループがキャリア信号を再ロックし、次の測定キャリア位相が取得される時刻までの時間間隔を指す。ここで、事前定義された第1の時間間隔の最大値は、アップリンクデータ伝送周期とダウンリンクデータ伝送周期の合計であり、事前定義された第1の時間間隔の最小値は、アップリンクデータ伝送周期であり、たとえば、0.5周期である。
【0107】
任意選択で、
【数49】
【0108】
任意選択で、事前定義された第1の時間間隔(たとえば、アップリンクデータ伝送周期)内で送信されるキャリア信号の位相変化が所定の値(たとえば、上記のCASE2)以上である場合、前記第1のキャリア信号位相測定値に基づいて、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を導出することは、具体的に、
同じダウンリンクデータ伝送周期における複数の(上記実施形態の例として2つ以上、2つに限定されない)第1のキャリア信号位相測定値の変化率、およびターゲットアップリンクデータ伝送周期の前のダウンリンクデータ伝送周期の第1のキャリア信号位相測定値を使用して、前記ターゲットアップリンクデータ伝送周期のキャリア信号位相予測値を決定し、前記キャリア信号位相予測値に基づき、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定する。
【0109】
任意選択で、前記複数の第1のキャリア信号位相測定値(たとえば、上記の方法1に対応する)は、所定の帯域幅と所定の電力を超える1つまたは複数のダウンリンクDL直交周波数分割多重OFDMシンボルで送信されるDL測位基準信号(PRS)によって取得されるキャリア信号位相測定値、および同じダウンリンク伝送周期内の他のOFDMシンボルで送信されるC-PRSによって取得されるキャリア信号位相測定値を含む。
【0110】
または、前記複数の第1のキャリア信号位相測定値(たとえば、上記の方法2に対応する)は、所定の第2の時間間隔で、同じダウンリンクデータ伝送周期内で所定の帯域幅と所定の電力を何度も超えるDL OFDMシンボルで送信されるDL PRS、および取得される複数の(2つ以上、上記の実施形態の例として2つ、ただし2つに限定されない)キャリア信号位相測定値を含む。
【0111】
任意選択で、前記所定の第2の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化は、0.5キャリア信号伝送周期より小さく、キャリア位相変化値はpiである。
【0112】
任意選択で、
【数50】
具体的に補間アルゴリズムにより、補間アルゴリズム端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定する。
【0113】
任意選択で、前記補間アルゴリズムにより、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定することは、具体的に、
【数51】
【0114】
任意選択で、次のいずれかの方式で、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断する。
方式1(ネットワーク側の判断):端末は、受信機の水晶発振器の精度と端末のドップラー周波数を報告して、ネットワーク側に、基地局送信機の水晶発振器の精度、端末から報告された端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断させ、ネットワーク側から事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを示す表示情報を受信する。
【0115】
方式2(端末側の判断):ネットワーク側から提供される基地局送信機の水晶発振器の精度を受信し、基地局送信機の水晶発振器の精度、端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを判断する。
【0116】
同様に、ネットワーク側では、図10を参照して、本出願の実施形態によって提供される情報を決定するための方法は、以下のステップを含む。
S201:端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得し、前記キャリア信号位相測定値は、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて前記端末によって決定される。
S202:前記キャリア信号位相測定値に基づき端末の測位情報を決定する。
【0117】
任意選択で、端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得する前に、当該方法では、さらに、
端末受信機の水晶発振器の精度和端末のドップラー周波数を受信し、基地局送信機の水晶発振器の精度、前記端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断し、前記端末に事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを示す表示情報を送信し、
または、端末に基地局送信機の水晶発振器の精度を送信する。
【0118】
任意選択で、前記不連続に送信されたキャリア信号は、所定の帯域幅と所定の電力を超える1つ以上のDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSを含む。
【0119】
任意選択で、同じダウンリンクデータ伝送周期で不連続に送信されたキャリア信号は、
所定の帯域幅と所定の電力を超える1つ以上のDL OFDMシンボルで送信されるDL PRS、およびC-PRSを含み、
または、所定の第2の時間間隔で、同じダウンリンクデータ伝送周期内で所定の帯域幅と所定の電力を何度も超えるDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSを含む。
【0120】
任意選択で、前記所定の第2の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化は、0.5キャリア信号伝送周期より小さく、キャリア位相変化値はpiである。
【0121】
以下、本出願の実施形態によって提供される装置を説明する。
端末側では、図11を参照して、本出願の実施形態によって提供される情報を決定するための装置は、
プログラム命令を格納するように構成されたメモリ620と、
前記メモリに格納されたプログラム命令を呼び出すように構成されたプロセッサ600とを含む。
【0122】
前記プロセッサ600は、取得されたプログラムに基づき、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号を受信し、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定する。
【0123】
任意選択で、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定することは、具体的に、
キャリアロックループを介してネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、第1のキャリア信号位相測定値を取得する。
【0124】
前記第1のキャリア信号位相測定値に基づいて、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を導出する。
【0125】
任意選択で、
【数52】
【0126】
任意選択で、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値より小さい場合、前記プロセッサ補間およびモジュロアルゴリズムを使用し、
【0127】
【数53】
【0128】
任意選択で、前記所定の値は0.5キャリア信号伝送周期であり、キャリア位相変化値piに対応する。
【0129】
任意選択で、前記事前定義された第1の時間間隔是は、ロックループの位相ロックが失われる前得到キャリア位相測定値の時刻から、位相ロックが失われた後ロックループキャリア信号を再ロックしてキャリア位相測定値の時刻を取得する時刻までの時間間隔を指す。ここで、事前定義された第1の時間間隔の最大値は、アップリンクデータ伝送周期とダウンリンクデータ伝送周期の合計であり、事前定義された第1の時間間隔の最小値は、アップリンクデータ伝送周期である。
【0130】
任意選択で、
【数54】
【0131】
任意選択で、事前定義された第1の時間間隔(たとえば、アップリンクデータ伝送周期)内で伝送されるキャリア信号の位相変化が所定の値以上である場合、前記第1のキャリア信号位相測定値に基づいて、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を導出することは、具体的に、
同じダウンリンクデータ伝送周期における複数の第1のキャリア信号位相測定値の変化率、およびターゲットアップリンクデータ伝送周期の前のダウンリンクデータ伝送周期の第1のキャリア信号位相測定値を使用して、前記ターゲットアップリンクデータ伝送周期のキャリア信号位相予測値を決定し、前記キャリア信号位相予測値に基づき、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定する。
【0132】
任意選択で、前記複数の第1のキャリア信号位相測定値は、所定の帯域幅と所定の電力を超える1つまたは複数のダウンリンクDL直交周波数分割多重OFDMシンボルで送信されるDL測位基準信号(PRS)によって取得されるキャリア信号位相測定値、および同じダウンリンク伝送周期内の他のOFDMシンボルで送信されるC-PRSによって取得されるキャリア信号位相測定値を含み、
または、前記複数の第1のキャリア信号位相測定値は、所定の第2の時間間隔で、同じダウンリンクデータ伝送周期において、所定の帯域幅、所定の電力を何度も超えるDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSによって、取得される複数のキャリア信号位相測定値を含む。
【0133】
任意選択で、前記所定の第2の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化は、0.5キャリア信号伝送周期より小さく、キャリア位相変化値はpiである。
【0134】
任意選択で、同じダウンリンクデータ伝送周期で測定された2つの第1のキャリア信号位相測定値を
【数55】
前記プロセッサは、補間アルゴリズムにより、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定する。
【0135】
任意選択で、前記補間アルゴリズムにより、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定することは、具体的に、
【数56】
【0136】
任意選択で、前記プロセッサ600次のいずれかの方式で、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断する。
【0137】
第1の方式:端末は、受信機の水晶発振器の精度と端末のドップラー周波数を報告して、ネットワーク側に、基地局送信機の水晶発振器の精度、端末から報告された端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断させ、ネットワーク側から事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを示す表示情報を受信する。
【0138】
第2の方式:ネットワーク側から提供される基地局送信機の水晶発振器の精度を受信し、基地局送信機の水晶発振器の精度、端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを判断する。
【0139】
送受信機610は、プロセッサ600の制御下でデータを送受信するように構成される。
【0140】
ここで、図11において、バスアーキテクチャは、いずれ数の相互接続するバス及びブリッジを備える。具体的に、プロセッサ600が代表となる1つまたは複数のプロセッサ及びメモリ620が代表となるメモリの多様な回路により接続される。バスアーキテクチャは、外部設備、電圧レギュレーター及び電力管理回路等の他の回路を接続することもできる。これらは、当該分野の周知技術であるため、本発明において、詳細に説明しない。バスインターフェースはインターフェースを提供する。送受信機610は、複数の要素であり得る、すなわち、送信機および受信機を含み、伝送媒体を介して様々な他のデバイスと通信するためのユニットを提供する。異なるユーザ機器の場合、ユーザインターフェース630はまた、必要なデバイスと相互接続または外部接続することができるインターフェースであり得る。接続されたデバイスには、キーパッド、ディスプレイ、ラウドスピーカー、マイクロフォン、ジョイスティックなどが含まれるが、これらに限定されない。
プロセッサ600は、バズアーキテクチャ及び通常の処理を管理し、メモリ620は、プロセッサ600が動作する際に利用するデータを記憶することができ。
【0141】
選択的に、プロセッサ600は、中央処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array,FPGA)、またはコンプレックスプログラマブルロジックデバイス(Complex Programmable Logic Device,CPLD)であり得る。
【0142】
ネットワーク側では、図12を参照して、本出願の実施形態によって提供される情報を決定するための装置は、
プログラム命令を格納するように構成されたメモリ520と、
前記メモリに格納されたプログラム命令を呼び出すように構成されたプロセッサ500とを含む。
【0143】
前記プロセッサ500は、取得されたプログラムに基づき、端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得し、前記キャリア信号位相測定値は、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて前記端末によって決定され、
前記キャリア信号位相測定値に基づき端末の測位情報を決定する。
【0144】
任意選択で、端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得する前に、前記プロセッサはさらに、
端末受信機の水晶発振器の精度和端末のドップラー周波数を受信し、基地局送信機の水晶発振器の精度、前記端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断し、前記端末に事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを示す表示情報を送信し、
または、端末に基地局送信機の水晶発振器の精度を送信する。
【0145】
任意選択で、前記不連続に送信されたキャリア信号は、所定の帯域幅と所定の電力を超える1つ以上のDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSを含む。
【0146】
任意選択で、同じダウンリンクデータ伝送周期で不連続に送信されたキャリア信号は、
所定の帯域幅と所定の電力を超える1つ以上のDL OFDMシンボルで送信されるDL PRS、およびC-PRSを含み、
または、所定の第2の時間間隔で、同じダウンリンクデータ伝送周期内で所定の帯域幅と所定の電力を何度も超えるDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSを含む。
任意選択で、前記所定の第2の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化は、0.5キャリア信号伝送周期より小さく、キャリア位相変化値はpiである。
【0147】
送受信機510は、プロセッサ500の制御下でデータを送受信するように構成される。
【0148】
ここで、図12を参照して、バスアーキテクチャは、いずれ数の相互接続するバス及びブリッジを備える。具体的に、プロセッサ500が代表となる1つまたは複数のプロセッサ及びメモリ520が代表となるメモリの多様な回路により接続される。バスアーキテクチャは、外部設備、電圧レギュレーター及び電力管理回路等の他の回路を接続することもできる。これらは、当該分野の周知技術であるため、本発明において、詳細に説明しない。バスインターフェースはインターフェースを提供する。送受信機510は、複数の部品であることができ、即ち、送信機及び受信機を備え、伝送媒体を介して他の装置と通信するユニットを提供する。プロセッサ500は、バズアーキテクチャ及び通常の処理を管理し、メモリ520は、プロセッサ500が動作する際に利用するデータを記憶することができ。
【0149】
プロセッサ500は、中央処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array,FPGA)、またはコンプレックスプログラマブルロジックデバイス(Complex Programmable Logic Device,CPLD)であり得る。
【0150】
端末側では、図13を参照すると、本出願の実施形態によって提供される情報を決定するための別の装置は、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号を受信するように構成された受信ユニット11と、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定するように構成された決定ユニット12とを含む。
【0151】
ネットワーク側では、図14を参照して、本出願の実施形態によって提供される情報を決定するための別の装置は、
端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得するように構成された取得ユニット21であって、前記キャリア信号位相測定値は、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて前記端末によって決定される前記取得ユニット21と、
前記キャリア信号位相測定値に基づき端末の測位情報を決定するように構成された測位ユニット22とを含む。
【0152】
本出願の実施形態におけるユニットの分割は例示的なものであり、単なる一種の論理機能分割であり、実際の実施には他の分割方法があり得ることに留意されたい。さらに、本出願の各実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合され得るか、または各ユニットが物理的に単独で存在し得るか、または2つ以上のユニットが1つのユニットに統合され得る。上記の統合ユニットは、ハードウェアの形で実施することも、ソフトウェア機能ユニットの形で実施することもできる。
【0153】
上記統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実施され、独立した製品として販売または使用される場合、それは、コンピュータ可読格納媒体に格納され得る。そのような理解に基づいて、本出願の技術的解決策は、本質的に、または先行技術に寄与する部分、あるいは技術的解決策の全部または一部は、ソフトウェア製品の形で具体化され得る。コンピュータソフトウェア製品は格納媒体に格納され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバー、またはネットワークデバイスなど)またはプロセッサが以下のステップのすべてまたは一部を実行できるようにするために使用されるいくつかの命令を含む。本出願の様々な実施形態の方法。上記の格納媒体には、USBフラッシュドライブ、モバイルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスクまたはコンパクトディスク、またはプログラムコードを保存できるさまざまな媒体が含まれる。
【0154】
本出願の実施形態は、コンピューティングデバイスを提供し、当該コンピューティングデバイスは、具体的には、デスクトップコンピュータ、ポータブルコンピュータ、スマートフォン、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(Personal Digital Assistant,PDA)などであり得る。当該コンピューティングデバイスは、センタープロセッシングユニット(Center Processing Unit ,CPU)、メモリ、入力/出力デバイスなどを含むことができる。入力デバイスは、キーボード、マウス、タッチスクリーンなどを含むことができ、出力デバイスは、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display,LDC)、ブラウン管(Cathode Ray Tube,CRT)などのディスプレイデバイスを含むことができる。
【0155】
メモリは、読み取り専用メモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができ、メモリに格納されたプログラム命令およびデータをプロセッサに提供する。本出願の実施形態では、メモリを使用して、本出願の実施形態によって提供される方法のいずれか1つのプログラムを格納することができる。
【0156】
プロセッサは、メモリに格納されたプログラム命令を呼び出し、取得されたプログラム命令に基づき、本出願の実施形態によって提供される方法のいずれか1つを実行するように構成される。
【0157】
本出願の実施形態は、上記の本出願の実施形態によって提供される装置によって使用されるコンピュータプログラム命令を格納するためのコンピュータ記憶媒体を提供し、当該コンピュータ記憶媒体は、上記の本出願の実施形態によって提供される方法のいずれか1つを実行するためのプログラムを含む。
【0158】
前記コンピュータ記憶媒体は、磁気メモリ(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ、磁気光学ディスク(MO)など)、光メモリ(例えば、CD、DVD、BD、HVDなど)、半導体メモリ(例えば、ROM、EPROM、EEPROM、不揮発性メモリ(NAND FLASH(登録商標))、ソリッドステートディスク(SSD))などを含むがこれらに限定されない、コンピュータにアクセス可能な任意の利用可能な媒体またはデータ格納装置であり得る。
【0159】
本出願の実施形態によって提供される方法は、端末装置に適用することができ、ネットワーク装置にも適用することができる。
【0160】
本明細書において、端末装置は、ユーザ機器(User Equipment,、UE)、モバイルステーション(Mobile Station,MS)、モバイル端末(Mobile Terminal)などと呼ばれることもある。選択的に、当該端末は、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network,RAN)を介して1つまたは複数のコアネットワークと通信する機能を持つことができる。例えば、端末は、携帯電話(または「セルラー」と呼ばれる)、または移動特性を備えたコンピュータであり得る。たとえば、端末は、ポータブル、ポケット、ハンドヘルド、コンピュータ内蔵、または車載のモバイルデバイスにすることもできる。
【0161】
ネットワークデバイスは、基地局(例えば、アクセスポイント)であり得る。これは、アクセスネットワーク内のデバイスが、エアインターフェースを介して1つまたは複数のセクターを介して無線端末と通信することを意味する。基地局は、受信されたエアフレームとIPパケットとの間の相互変換を実行するために使用され得、無線端末とアクセスネットワークの残りの部分との間のルータとして使用され得、アクセスネットワークの残りの部分はインターネットプロトコル(IP)ネットワークを含み得る。基地局は、エアインターフェースの属性管理をさらに調整することができる。たとえば、基地局は、GSMまたはCDMAの基地局(BTS,Base Transceiver Station)、WCDMA(登録商標)の基地局(NodeB)、LTEの進化型基地局(NodeBまたはeNBまたはe-NodeB,evolutional Node B)、または、5GシステムのgNBのうちのいずれかであり、これは、本出願の実施形態に限定されない。
【0162】
上記の方法の処理フローは、格納媒体に格納され得るソフトウェアプログラムによって実施され得る。保存されたソフトウェアプログラムが呼び出されると、上記の方法のステップが実行される。
【0163】
本分野の技術者として、本発明の実施形態が、方法、システム或いはコンピュータプログラム製品を提供できるため、本発明は完全なハードウェア実施形態、完全なソフトウェア実施形態、またはソフトウェアとハードウェアの両方を結合した実施形態を採用できることがかわるはずである。さらに、本発明は、一つ或いは複数のコンピュータプログラム製品の形式を採用できる。また、当該製品はコンピュータ使用可能なプログラムコードを含むコンピュータ使用可能な記憶媒体(ディスク記憶装置と光学記憶装置等を含むがそれとは限らない)において実施する。
【0164】
以上は本発明の実施形態の方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフロー図および/またはブロック図によって、本発明を記述した。理解すべきことは、コンピュータプログラム命令によって、フロー図および/またはブロック図における各フローおよび/またはブロックと、フロー図および/またはブロック図におけるフローおよび/またはブロックの結合を実現できる。プロセッサはこれらのコンピュータプログラム命令を、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組込み式処理装置、或いは他のプログラム可能なデータ処理装置設備の処理装置器に提供でき、コンピュータ或いは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサは、これらのコンピュータプログラム命令を実行し、フロー図における一つ或いは複数のフローおよび/またはブロック図における一つ或いは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0165】
これらのコンピュータプログラム命令は又、コンピュータ或いは他のプログラム可能なデータ処理装置を特定方式で動作させるコンピュータ読取記憶装置に記憶できる。これによって、命令を含む装置は当該コンピュータ読取記憶装置内の命令を実行でき、フロー図における一つ或いは複数のフローおよび/またはブロック図における一つ或いは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0166】
これらコンピュータプログラム命令はさらに、コンピュータ或いは他のプログラム可能なデータ処理装置設備に実装もできる。コンピュータプログラム命令が実装されたコンピュータ或いは他のプログラム可能設備は、一連の操作ステップを実行することによって、関連の処理を実現し、コンピュータ或いは他のプログラム可能な設備において実行される命令によって、フロー図における一つ或いは複数のフローおよび/またはブロック図における一つ或いは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0167】
無論、当業者によって、上述した実施形態に記述された技術的な解決手段を改造し、或いはその中の一部の技術要素を置換することもできる。そのような、改造と置換は本発明の各実施形態の技術の範囲から逸脱するとは見なされない。そのような改造と置換は、すべて本発明の請求の範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2021-11-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を決定するための方法であって、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号を受信するステップと、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定するステップとを含むことを特徴とする、情報を決定するための方法。
【請求項2】
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定するステップは、
キャリアロックループを介してネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、第1のキャリア信号位相測定値を取得するステップと、
前記第1のキャリア信号位相測定値に基づいて、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を導出するステップとを含むことを特徴とする、請求項1に記載の情報を決定するための方法。
【請求項3】
【数1】
ことを特徴とする、請求項2に記載の情報を決定するための方法。
【請求項4】
事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値より小さい場合、補間アルゴリズムを使用して
【数2】
事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値以上である場合、前記第1のキャリア信号位相測定値に基づいて、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を導出するステップは、
同じダウンリンクデータ伝送周期における複数の第1のキャリア信号位相測定値の変化率、およびターゲットアップリンクデータ伝送周期の前のダウンリンクデータ伝送周期の第1のキャリア信号位相測定値を使用して、前記ターゲットアップリンクデータ伝送周期のキャリア信号位相予測値を決定し、前記キャリア信号位相予測値に基づき、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定するステップを含むことを特徴とする、請求項3に記載の情報を決定するための方法。
【請求項5】
前記所定の値は0.5キャリア信号伝送周期であり、キャリア位相変化値piに対応し、
前記事前定義された第1の時間間隔是は、ロックループの位相ロックが失われる前得到キャリア位相測定値の時刻から、位相ロックが失われた後ロックループがキャリア信号を再ロックしてキャリア位相測定値を取得する時刻までの間の時間間隔であり、事前定義された第1の時間間隔の最大値は、アップリンクデータ伝送周期とダウンリンクデータ伝送周期の合計であり、事前定義された第1の時間間隔の最小値は、アップリンクデータ伝送周期であることを特徴とする、請求項4に記載の情報を決定するための方法。
【請求項6】
【数3】
ことを特徴とする、請求項4に記載の情報を決定するための方法。
【請求項7】
前記複数の第1のキャリア信号位相測定値は、所定の帯域幅と所定の電力を超える1つまたは複数のダウンリンクDL直交周波数分割多重OFDMシンボルで送信されるDL測位基準信号(PRS)によって取得されるキャリア信号位相測定値、および同じダウンリンク伝送周期内の他のOFDMシンボルで送信されるC-PRSによって取得されるキャリア信号位相測定値を含み、
または、前記複数の第1のキャリア信号位相測定値は、所定の第2の時間間隔で、同じダウンリンクデータ伝送周期において、所定の帯域幅、所定の電力を何度も超えるDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSによって、取得される複数のキャリア信号位相測定値を含み、
前記所定の第2の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化は、0.5キャリア信号伝送周期より小さく、キャリア位相変化値はpiであり、
同じダウンリンクデータ伝送周期で測定された2つの第1のキャリア信号位相測定値を
【数4】
具体的に補間アルゴリズムにより、補間アルゴリズム端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定することを特徴とする、請求項に記載の情報を決定するための方法。
【請求項8】
前記補間アルゴリズムにより、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定するステップは、
【数5】
ことを特徴とする、請求項に記載の情報を決定するための方法。
【請求項9】
第1の方式または第2の方式で、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断し、
第1の方式:端末は、受信機の水晶発振器の精度と端末のドップラー周波数を報告して、ネットワーク側に、基地局送信機の水晶発振器の精度、端末から報告された端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断させ、ネットワーク側から事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを示す表示情報を受信し、
第2の方式:ネットワーク側から提供される基地局送信機の水晶発振器の精度を受信し、基地局送信機の水晶発振器の精度、端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを判断することを特徴とする、請求項4から請求項のいずれか一項に記載の情報を決定するための方法。
【請求項10】
情報を決定するための方法であって、
端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得するステップであって、前記キャリア信号位相測定値は、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて前記端末によって決定される前記取得するステップと、
前記キャリア信号位相測定値に基づき端末の測位情報を決定するステップとを含むことを特徴とする、情報を決定するための方法。
【請求項11】
端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得する前に、
端末受信機の水晶発振器の精度和端末のドップラー周波数を受信し、基地局送信機の水晶発振器の精度、前記端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断し、前記端末に事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを示す表示情報を送信し、
または、端末に基地局送信機の水晶発振器の精度を送信することを特徴とする、請求項10に記載の情報を決定するための方法。
【請求項12】
前記不連続に送信されたキャリア信号は、所定の帯域幅と所定の電力を超える1つ以上のDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSを含むことを特徴とする、請求項10に記載の情報を決定するための方法。
【請求項13】
同じダウンリンクデータ伝送周期で不連続に送信されたキャリア信号は、
所定の帯域幅と所定の電力を超える1つ以上のDL OFDMシンボルで送信されるDL PRS、およびC-PRSを含み、
または、所定の第2の時間間隔で、同じダウンリンクデータ伝送周期内で所定の帯域幅と所定の電力を何度も超えるDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSを含み、
前記所定の第2の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化は、0.5キャリア信号伝送周期より小さく、キャリア位相変化値はpiであることを特徴とする、請求項1に記載の情報を決定するための方法。
【請求項14】
情報を決定するための装置であって、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号を受信するように構成された受信ユニットと、
ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、端末を測位するためのキャリア信号位相測定値を決定するように構成された決定ユニットと
を含むことを特徴とする、情報を決定するための装置。
【請求項15】
前記決定ユニットは、キャリアロックループを介してネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて、第1のキャリア信号位相測定値を取得し、
前記第1のキャリア信号位相測定値に基づいて、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を導出することを特徴とする、請求項14に記載の情報を決定するための装置。
【請求項16】
【数6】
ことを特徴とする、請求項14に記載の情報を決定するための装置。
【請求項17】
事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値より小さい場合、補間アルゴリズムを使用して
【数7】
事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値以上である場合、前記第1のキャリア信号位相測定値に基づいて、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を導出することは、
同じダウンリンクデータ伝送周期における複数の第1のキャリア信号位相測定値の変化率、およびターゲットアップリンクデータ伝送周期の前のダウンリンクデータ伝送周期の第1のキャリア信号位相測定値を使用して、前記ターゲットアップリンクデータ伝送周期のキャリア信号位相予測値を決定し、前記キャリア信号位相予測値に基づき、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定することを含むことを特徴とする、請求項16に記載の情報を決定するための装置。
【請求項18】
前記所定の値は0.5キャリア信号伝送周期であり、キャリア位相変化値piに対応し、
前記事前定義された第1の時間間隔是は、ロックループの位相ロックが失われる前得到キャリア位相測定値の時刻から、位相ロックが失われた後ロックループがキャリア信号を再ロックしてキャリア位相測定値を取得する時刻までの間の時間間隔であり、事前定義された第1の時間間隔の最大値は、アップリンクデータ伝送周期とダウンリンクデータ伝送周期の合計であり、事前定義された第1の時間間隔の最小値は、アップリンクデータ伝送周期であることを特徴とする、請求項17に記載の情報を決定するための装置。
【請求項19】
【数8】
ことを特徴とする、請求項17に記載の情報を決定するための装置。
【請求項20】
前記複数の第1のキャリア信号位相測定値は、所定の帯域幅と所定の電力を超える1つまたは複数のダウンリンクDL直交周波数分割多重OFDMシンボルで送信されるDL測位基準信号(PRS)によって取得されるキャリア信号位相測定値、および同じダウンリンク伝送周期内の他のOFDMシンボルで送信されるC-PRSによって取得されるキャリア信号位相測定値を含み、
または、前記複数の第1のキャリア信号位相測定値は、所定の第2の時間間隔で、同じダウンリンクデータ伝送周期において、所定の帯域幅、所定の電力を何度も超えるDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSによって、取得される複数のキャリア信号位相測定値を含み、
前記所定の第2の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化は、0.5キャリア信号伝送周期より小さく、キャリア位相変化値はpiであり、
同じダウンリンクデータ伝送周期で測定された2つの第1のキャリア信号位相測定値を
【数9】
具体的に補間アルゴリズムにより、補間アルゴリズム端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定することを特徴とする、請求項17に記載の情報を決定するための装置。
【請求項21】
前記補間アルゴリズムにより、端末を測位するための第2のキャリア信号位相測定値を決定するステップは、
【数10】
ことを特徴とする、請求項20に記載の情報を決定するための装置。
【請求項22】
第1の方式または第2の方式で、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断し、
第1の方式:端末は、受信機の水晶発振器の精度と端末のドップラー周波数を報告して、ネットワーク側に、基地局送信機の水晶発振器の精度、端末から報告された端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断させ、ネットワーク側から事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを示す表示情報を受信し、
第2の方式:ネットワーク側から提供される基地局送信機の水晶発振器の精度を受信し、基地局送信機の水晶発振器の精度、端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを判断することを特徴とする、請求項17から請求項21のいずれか一項に記載の情報を決定するための装置。
【請求項23】
情報を決定するための装置であって、
端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得するように構成された取得ユニットであって、前記キャリア信号位相測定値は、ネットワーク側によって不連続に送信されたキャリア信号に基づいて前記端末によって決定される前記取得ユニットと、
前記キャリア信号位相測定値に基づき端末の測位情報を決定するように構成された測位ユニットと
を含むことを特徴とする、情報を決定するための装置。
【請求項24】
端末から報告されたキャリア信号位相測定値を取得する前に、前記取得ユニットは、
端末受信機の水晶発振器の精度和端末のドップラー周波数を受信し、基地局送信機の水晶発振器の精度、前記端末受信機の水晶発振器の精度および端末のドップラー周波数に基づき、事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化が所定の値よりも小さいかどうかを判断し、前記端末に事前定義された第1の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化か所定の値よりも小さいかどうかを示す表示情報を送信し、
または、端末に基地局送信機の水晶発振器の精度を送信することを特徴とする、請求項23に記載の情報を決定するための装置。
【請求項25】
前記不連続に送信されたキャリア信号は、所定の帯域幅と所定の電力を超える1つ以上のDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSを含むことを特徴とする、請求項23に記載の情報を決定するための装置。
【請求項26】
同じダウンリンクデータ伝送周期で不連続に送信されたキャリア信号は、
所定の帯域幅と所定の電力を超える1つ以上のDL OFDMシンボルで送信されるDL PRS、およびC-PRSを含み、
または、所定の第2の時間間隔で、同じダウンリンクデータ伝送周期内で所定の帯域幅と所定の電力を何度も超えるDL OFDMシンボルで送信されるDL PRSを含み、
前記所定の第2の時間間隔で送信されたキャリア信号の位相変化は、0.5キャリア信号伝送周期より小さく、キャリア位相変化値はpiであることを特徴とする、請求項23に記載の情報を決定するための装置。
【国際調査報告】