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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-28
(54)【発明の名称】超音波基盤のエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/05 20200101AFI20220721BHJP
   A24F 40/44 20200101ALI20220721BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20220721BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20220721BHJP
   A24F 40/46 20200101ALI20220721BHJP
【FI】
A24F40/05
A24F40/44
A24F40/10
A24F40/40
A24F40/46
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021532129
(86)(22)【出願日】2021-03-08
(85)【翻訳文提出日】2021-06-16
(86)【国際出願番号】 KR2021002807
(87)【国際公開番号】W WO2021215650
(87)【国際公開日】2021-10-28
(31)【優先権主張番号】10-2020-0047186
(32)【優先日】2020-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、チュル ホ
(72)【発明者】
【氏名】ゴ、ギョウン ミン
(72)【発明者】
【氏名】ベ、ヒュン ジン
(72)【発明者】
【氏名】セオ、ジャン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン、ミン セオク
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン、ジョン セオン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ジン チュル
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA06
4B162AA12
4B162AA22
4B162AB14
4B162AB23
4B162AC01
4B162AC02
4B162AC06
4B162AC17
4B162AC18
4B162AC22
4B162AC27
4B162AC41
4B162AD15
4B162AD23
(57)【要約】
超音波基盤のエアロゾル発生装置が提供される。本開示のいくつかの実施形態によるエアロゾル発生装置は、液状のエアロゾル形成基材を貯蔵する液体貯蔵槽と、貯蔵されたエアロゾル形成基材を吸収するウィク(wick)と、超音波を通じて吸収されたエアロゾル形成基材を気化させてエアロゾルを発生させる超音波振動子と、超音波振動子を制御する制御部と、を含むことができる。この際、ウィクの少なくとも一部分と超音波振動子の少なくとも一部分は、平たい形態で具現され、互いに密着するように配置され得る。それにより、気化面積が極大化され、霧化量が大きく増大することができる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状のエアロゾル形成基材を貯蔵する液体貯蔵槽と、
前記貯蔵されたエアロゾル形成基材を吸収するウィク(wick)と、
超音波を通じて前記吸収されたエアロゾル形成基材を気化させてエアロゾルを発生させる超音波振動子と、
前記超音波振動子を制御する制御部と、を含み、
前記ウィクの少なくとも一部分と前記超音波振動子の少なくとも一部分は、平たい形態を有する、超音波基盤のエアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記ウィクの平たい部分の厚さは、1mm以下である、請求項1に記載の超音波基盤のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記ウィクの面積は、前記超音波振動子の面積より大きい、請求項1または2に記載の超音波基盤のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記ウィクと前記超音波振動子の平たい部分は、互いに密着するように配置される、請求項1から3のいずれか一項に記載の超音波基盤のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記ウィクの平たい部分は、ウィクの中心部分であり、
前記ウィクの外郭の部分に配置されて、前記ウィクの外郭を固定するダンパー(damper)をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の超音波基盤のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記超音波振動子に密着配置されて、前記超音波振動子の振動を吸収するダンパー(damper)をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の超音波基盤のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記エアロゾル発生装置の外観を形成するケースをさらに含み、
前記超音波振動子は、前記ウィクの下部方向に位置し、
前記ダンパーは、前記ケースと前記超音波振動子との間の隙間を密封するように配置される、請求項6に記載の超音波基盤のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記ウィクの平たい部分に隣接してエアロゾル発生領域が形成され、
外気が前記エアロゾル発生領域の中心付近に流入するように形成された第1気流パスと、
前記発生したエアロゾルが前記エアロゾル発生領域の外郭付近からマウスピース方向に移動するように形成された第2気流パスと、をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の超音波基盤のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記第2気流パスは、複数個であり、
前記複数個の第2気流パスを通じて移動したエアロゾルは、前記マウスピースで会って外部に排出される、請求項8に記載の超音波基盤のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記液体貯蔵槽と前記ウィクは、交換可能なカートリッジの少なくとも一部を構成し、
前記超音波振動子と前記制御部は、前記カートリッジと結合される制御本体の少なくとも一部を構成する、請求項1から9のいずれか一項に記載の超音波基盤のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記制御本体の開放された上端部が前記カートリッジの下部と結合され、
前記超音波振動子は、開放された上端部の付近に位置する、請求項10に記載の超音波基盤のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記カートリッジは、前記ウィクを弾性的に支持する弾性体をさらに含み、
前記弾性体が伸張するにつれて、前記ウィクの平たい部分が前記超音波振動子側に移動する、請求項10または11に記載の超音波基盤のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記カートリッジは、前記制御本体と結合される前に、前記弾性体が圧縮された状態で密封部材により密封されている、請求項12に記載の超音波基盤のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記吸収されたエアロゾル形成基材を加熱するヒーターをさらに含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の超音波基盤のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、超音波基盤のエアロゾル発生装置に関し、より詳細には、霧化量および喫煙感を向上させ、カートリッジ交換費用を節減できる新しい構造の超音波基盤のエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般的な巻きタバコの短所を克服する代替方法に関する需要が増加している。例えば、液状のエアロゾル形成基材を気化させることによってエアロゾルを発生させる装置(いわゆる「液状型エアロゾル発生装置」)に関する需要が増加している。最近では、超音波振動を通じて液体を気化させる超音波基盤のエアロゾル発生装置が提案されたことがある。
【0003】
今まで提案された多くの超音波基盤のエアロゾル発生装置は、使用者便宜性を考慮してカートリッジ(e.g.カトマイザー)交換構造を採択している。そして、交換型カートリッジは、基本的に液体貯蔵槽、ウィクおよび超音波振動子で構成される。ところが、このような構造では、相対的に高価な構成要素である超音波振動子がカートリッジを構成することで、カートリッジ交換費用(またはカートリッジコスト)が増加するという問題がある。
【0004】
上記のような費用問題によって、一部の超音波基盤のエアロゾル発生装置は、カートリッジを交換せずに液体をリフィルする方式を採択している。しかし、液体リフィル方式は、エアロゾル発生装置の構造を複雑にし、使用者がわずらわしく液体をリフィルしなければならない不便さを引き起こす。その上、液体リフィル過程中にたびたび液体が使用者の服または身体に付くことがあるが、これは、使用者に相当な不快感を与えることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示のいくつかの実施形態を通じて解決しようとする技術的課題は、カートリッジ交換費用(またはカートリッジコスト)を節減できる新しい構造の超音波基盤のエアロゾル発生装置を提供することにある。
【0006】
本開示の他のいくつかの実施形態を通じて解決しようとする技術的課題は、霧化量および喫煙感を向上させることができる超音波基盤のエアロゾル発生装置を提供することにある。
【0007】
本開示の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないさらに他の技術的課題は、下記の記載から本開示の技術分野における通常の技術者に明確に理解され得る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記技術的課題を解決するための、本開示のいくつかの実施形態による超音波基盤のエアロゾル発生装置は、液状のエアロゾル形成基材を貯蔵する液体貯蔵槽と、前記貯蔵されたエアロゾル形成基材を吸収するウィク(wick)と、超音波を通じて前記吸収されたエアロゾル形成基材を気化させてエアロゾルを発生させる超音波振動子と、前記超音波振動子を制御する制御部と、を含むことができる。この際、前記ウィクの少なくとも一部分と前記超音波振動子の少なくとも一部分は、平たい形態を有することができる。
【0009】
いくつかの実施形態において、前記ウィクの平たい部分の厚さは、1mm以下でありうる。
【0010】
いくつかの実施形態において、前記ウィクの面積は、前記超音波振動子の面積より大きくてもよい。
【0011】
いくつかの実施形態において、前記ウィクと前記超音波振動子の平たい部分は、互いに密着するように配置され得る。
【0012】
いくつかの実施形態において、前記ウィクの平たい部分は、ウィクの中心部分であり、前記ウィクの外郭部分に配置されて、前記ウィクの外郭を固定するダンパー(damper)をさらに含むことができる。
【0013】
いくつかの実施形態において、前記超音波振動子に密着配置されて、前記超音波振動子の振動を吸収するダンパーをさらに含むことができる。
【0014】
いくつかの実施形態において、前記ウィクの平たい部分に隣接してエアロゾル発生領域が形成され、外気が前記エアロゾル発生領域の中心付近に流入するように形成された第1気流パスおよび前記発生したエアロゾルが前記エアロゾル発生領域の外郭付近からマウスピース方向に移動するように形成された第2気流パスをさらに含むことができる。
【0015】
いくつかの実施形態において、前記液体貯蔵槽と前記ウィクは、交換可能なカートリッジの少なくとも一部を構成して、前記超音波振動子と前記制御部は、前記カートリッジと結合される制御本体の少なくとも一部を構成することができる。
【発明の効果】
【0016】
上述した本開示の多様な実施形態によれば、ウィクと超音波振動子の少なくとも一部分が平たい形態で具現され、平たい部分が互いに密着配置され得る。このような構造は、ウィクの気化面積(または超音波振動収容面積)を最大化することによって、エアロゾル発生装置の霧化量を大きく増大させることができる。
【0017】
また、相対的に高価な構成要素である超音波振動子が、カートリッジではなく、制御本体側に配置され得る。これにより、カートリッジ交換費用(またはカートリッジコスト)が大きく節減され得る。
【0018】
また、ウィクに隣接して形成されたエアロゾル発生領域(または気化領域)の中心付近に外気が流入し、エアロゾル発生領域の外郭を通じてエアロゾルがマウスピース側に移動するように気流パスが形成され得る。このような気流パス構造は、外気と気化したエアロゾル形成基材が適切に混合されるようにすることによって、良質のエアロゾルを発生させることができる。例えば、流入した外気がウィクの気化領域を全般的に通過して行くことで、気化したエアロゾル形成基材と適切に混合され得るので、良質のエアロゾルが発生することができる。これにより、使用者の喫煙感が大きく向上することができる。
【0019】
本開示の技術的思想による効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は、下記の記載から通常の技術者に明確に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本開示のいくつかの実施形態による超音波基盤のエアロゾル発生装置の構造を概略的に示す例示的な図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態による超音波基盤のエアロゾル発生装置の構造を概略的に示す例示的な図である。
図3】本開示のいくつかの実施形態によるカートリッジの細部構造を示す例示的な図である。
図4】本開示のいくつかの実施形態によるカートリッジの細部構造を示す例示的な図である。
図5】本開示のいくつかの実施形態による制御本体の細部構造を示す例示的な図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態による超音波基盤のエアロゾル発生装置の細部構造であって、カートリッジと制御本体が結合された状態を示す例示的な図である。
図7】本開示のいくつかの実施形態による超音波基盤のエアロゾル発生装置の気流パス構造を示す例示的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付の図面を参照して本開示の好ましい実施形態を詳細に説明する。本開示の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述している実施形態を参照すると明確になるだろう。しかしながら、本開示の技術的思想は、以下の実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態に具現され得、単に本実施形態は、本開示の技術的しそうを完全にし、本開示の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本開示は、請求項の範疇によって定義されるのみである。
【0022】
各図面の構成要素に参照符号を付加するに際して、同じ構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されても、できるだけ同じ符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本開示を説明するに際して、関連した公知構成または機能に対する具体的な説明が本開示の要旨を不明にすることができると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0023】
他の定義がないと、本明細書において使用されるすべての用語(技術および科学的用語を含む)は、本開示の属する技術分野における通常の知識を有する者に共通して理解され得る意味で使用され得る。また、一般的に使用される辞書に定義されている用語は、明白に特に定義されていない限り、理想的にまたは過度に解釈されない。本明細書で使用された用語は、実施形態を説明するためのものであって、本開示を制限しようとするものではない。本明細書で、単数型は、文言において特に言及しない限り、複数型も含む。
【0024】
また、本開示の構成要素を説明するに際して、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語により当該構成要素の本質や手順または順序等が限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素は、当該他の構成要素に直接的に連結されるか、または接続され得るが、各構成要素の間にさらに他の構成要素が「連結」、「結合」または「接続」され得ると理解されなければならない。
【0025】
本開示で使用される「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」は、言及された構成要素、段階、動作および/または素子は、1つ以上の他の構成要素、段階、動作および/または素子の存在または追加を排除しない。
【0026】
まず、本開示の多様な実施形態に関する説明に先立って、実施形態において使用されるいくつかの用語について明確にすることとする。
【0027】
以下の実施形態において、「エアロゾル形成基材」は、エアロゾル(aerosol)を形成することができる物質を意味し得る。エアロゾルは、揮発性化合物を含むことができる。エアロゾル形成基材は、固体または液体でありうる。例えば、固体のエアロゾル形成基材は、板状葉タバコ、刻み、再構成タバコ等タバコ原料を基礎とする固体物質を含むことができ、液状のエアロゾル形成基材は、ニコチン、タバコ抽出物および/または多様な香味剤を基礎とする液体組成物を含むことができる。しかしながら、本開示の範囲が前記列挙された例示に限定されるものではない。以下の実施形態において、液体は、液状のエアロゾル形成基材を称するものでありうる。
【0028】
以下の実施形態において、「エアロゾル発生装置」は、ユーザの口を通じてユーザの肺に直接的に吸入可能なエアロゾルを発生させるために、エアロゾル形成基材を用いてエアロゾルを発生させる装置を意味し得る。
【0029】
以下の実施形態において、「パフ(puff)」は、ユーザの吸入(inhalation)を意味し、吸入とは、ユーザの口や鼻を通じてユーザの口腔内、鼻腔内または肺に引き寄せる状況を意味し得る。
【0030】
以下では、本開示の多様な実施形態について添付の図面により詳細に説明する。
【0031】
図1および図2は、本開示のいくつかの実施形態による超音波基盤のエアロゾル発生装置1の構造を概略的に示す例示的な図である。
【0032】
図1または図2に示されたように、超音波基盤のエアロゾル発生装置1は、カートリッジ10と制御本体20を含むことができる。ただし、図1または図2には、本開示の実施形態と関連した構成要素のみが示されている。したがって、本開示の属する技術分野における通常の技術者なら、図1または図2に示された構成要素の他に他の汎用的な構成要素がさらに含まれ得ることが分かる。以下、エアロゾル発生装置1の各構成要素について説明する。
【0033】
カートリッジ10は、液状のエアロゾル形成基材を保管する容器を意味し得る。また、場合によってカートリッジ10は、マウスピースと気化器(e.g.カトマイザー)の一部または全部の機能をさらに具備することもできる。例えば、カートリッジ10は、マウスピース110と気化器30の一部構成要素を含むように構成され得る(図1参照)。他の例として、カートリッジ10は、マウスピース110と気化器30のすべての構成要素を含むように構成されることもできる。さらに他の例として、カートリッジ10は、マウスピース110を除いて構成されることもできる。
【0034】
図1は、カートリッジ10が制御本体20と結合されて、エアロゾル発生装置1の上部を形成し、制御本体20がエアロゾル発生装置1の下部を形成することを例として示しているが、本開示の範囲がこのような構造に限定されるものではない。他のいくつかの実施形態では、カートリッジ10は、エアロゾル発生装置1の上部ケース内に内蔵されている構成要素であってもよい。
【0035】
いくつかの実施形態において、カートリッジ10は、交換可能な構成要素でありうる。すなわち、カートリッジ10は、液体の消尽時にリフィルが行われず、新しいカートリッジに交換され得る。このような場合、エアロゾル発生装置の全般的な構造が単純化され得るので、製造工程上の利点(e.g.製造費用減少、不良率減少など)が確保され得る。ひいては、消費者が直接液体をリフィルしなければならない不便さが解消されるので、製品の市場競争力が向上することができる。ただし、カートリッジ10の交換費用が問題になり得るが、この問題は、カートリッジ10において気化器30の一部構成要素(すなわち、相対的に高価な超音波振動子)を除外することによって解決され得る。以下では、カートリッジ10が交換可能な構成要素であることを前提として説明を継続することとする。ただし、以下で説明される多様な実施形態または技術的思想は、カートリッジ10が交換可能な構成要素でない場合にも十分に適用され得ることに留意しなければならない。例えば、気化面積を極大化するためのウィクの形態またはウィクと超音波振動子の結合構造(図3図6の説明部分参照)、霧化量および喫煙感を向上させることができる気流パス構造(図7の説明部分参照)などは、カートリッジ10の交換性と関係なく、多様な類型のエアロゾル発生装置に適用され得る。
【0036】
図1に概念的に示されたように、実施形態によるカートリッジ10は、マウスピース110と気化器30の一部構成要素を含むことができる。より具体的に、気化器30は、液状のエアロゾル形成基材を貯蔵する液体貯蔵槽(図3の120)、貯蔵された液体を吸収するウィク(図3の140)および超音波(超音波振動)を通じて吸収された液体を気化させる超音波振動子(図5の240)を含むことができる。このうちで、液体貯蔵槽120とウィク140がカートリッジ10に含まれ得る。そして、超音波振動子240は、制御本体20に含まれ得る。このような場合、カートリッジ10と制御本体20が結合されることによって、気化器30が構成され得、相対的に高価な構成要素である超音波振動子がカートリッジ10から除外されることによって、カートリッジ10の交換費用(またはコスト)が大きく節減され得る。カートリッジ10の細部構造に関しては、後で図3などの図面を参照してより詳細に説明することとする。
【0037】
次に、制御本体20は、エアロゾル発生装置1の全般的な制御機能を行うことができる。図2に示されたように、制御本体20は、カートリッジ10と結合され得る。カートリッジ10がエアロゾル発生装置1に内蔵された構成要素である場合には、制御本体20は、カートリッジ10を含む上部ケースと結合され得る。
【0038】
図1または図2に示されたように、制御本体20は、制御部210およびバッテリー220を含むことができる。以下、制御部210とバッテリー220について簡略に説明する。
【0039】
制御部210は、エアロゾル発生装置1の動作を全般的に制御することができる。例えば、制御部210は、気化器30とバッテリー220の動作を制御することができ、エアロゾル発生装置1に含まれた他の構成要素の動作も制御することができる。制御部210は、バッテリー220が供給する電力、超音波振動子(図5の240)の振動周波数、振幅などを制御することができる。エアロゾル発生装置1がヒーター(不図示)を追加で具備する場合、制御部210は、ヒーター(不図示)の加熱温度も制御することができる。
【0040】
また、制御部210は、エアロゾル発生装置1の構成それぞれの状態を確認して、エアロゾル発生装置1が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0041】
制御部210は、少なくとも一つのプロセッサ(processor)により具現され得る。前記プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイで具現されることもでき、汎用的なマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサで実行され得るプログラムが格納されたメモリーの組合せで具現されることもできる。また、本開示の属する技術分野における通常の知識を有する者なら、制御部210が他の形態のハードウェアで具現されることもできることを自明に理解することができる。
【0042】
次に、バッテリー220は、エアロゾル発生装置1が動作するのに利用される電力を供給することができる。例えば、バッテリー220は、気化器30を構成する超音波振動子(図5の240)が超音波を発生させることができるように電力を供給することができ、制御部210が動作するのに必要な電力を供給することができる。
【0043】
また、バッテリー220は、エアロゾル発生装置1に設置されたディスプレイ(不図示)、センサー(不図示)、モーター(不図示)等の電気的構成要素が動作するのに必要な電力を供給することができる。
【0044】
制御本体20の細部構造に関しては、後で図5以降の図面を参照してより詳細に説明することとする。
【0045】
上記で説明したように、カートリッジ10は、制御本体20に結合され得る。結合方式は、多様でありうるが、具体的な例としては、磁石を利用する方式、フック(hook)等を利用して機械的に締結される方式などを挙げることができる。しかし、本開示の範囲がこのような例示に限定されるものではなく、2つの構成要素10、20の結合方式は、使用者の便宜性、エアロゾル発生装置の製造費用などを考慮して多様に設計され得る。
【0046】
以上では、図1および図2を参照して本開示のいくつかの実施形態による超音波基盤のエアロゾル発生装置1について概略的に説明した。以下では、図3以降の図面を参照してエアロゾル発生装置1を構成するカートリッジ10と制御本体20の細部構造についてより詳細に説明することとする。
【0047】
図3は、本開示のいくつかの実施形態によるカートリッジ10の細部構造を示す例示的な図である。
【0048】
図3を参照すると、カートリッジ10は、ケース130、マウスピース110、液体貯蔵槽120およびウィク140を含むことができる。ただし、図3には、本開示の実施形態と関連した構成要素のみが示されている。したがって、本開示の属する技術分野における通常の技術者なら、図3に示された構成要素の他に他の汎用的な構成要素がさらに含まれ得ることが分かる。以下、カートリッジ10の各構成要素について説明する。
【0049】
ケース130は、カートリッジ10の外観を形成することができる。図3は、ケース130と液体貯蔵槽120の外壁およびマウスピース110を互いに区分して示しているが、これは、理解の便宜のためのものに過ぎず、ケース130が液体貯蔵槽120の外壁および/またはマウスピース110の役割を兼ねることもできる。
【0050】
図3の右側に示されたように、ケース130は、開放された下端部を形成できるが、開放された下端部を通じてカートリッジ10が制御本体20と結合され得る。また、カートリッジ10が制御本体20が結合されることで、ウィク140が制御本体20に位置する超音波振動子(図5の240)と密着配置され得る。
【0051】
次に、マウスピース110は、エアロゾル発生装置1の一端に位置し、カートリッジ10で発生したエアロゾルを吸入するために使用者の口部と接触することができる。換言すれば、使用者がマウスピース110を口で噛んで吸入すると、カートリッジ10で発生したエアロゾルがマウスピース110を通じて使用者に伝達され得る。
【0052】
次に、液体貯蔵槽120は、液状のエアロゾル形成基材1210を貯蔵することができる。図3は、液体貯蔵槽120が一つの保存空間を有することを例として示しているが、液体貯蔵槽120は、複数の貯蔵空間を有することもできる。例えば、液体貯蔵槽120は、成分または組成比が互いに異なるエアロゾル形成基材を区分して貯蔵するために複数の貯蔵空間を有することもできる。
【0053】
次に、ウィク140は、液体貯蔵槽120に貯蔵された液状のエアロゾル形成基材1210を吸収することができる。例えば、図3に示されたように、ウィク140の少なくとも一部(e.g.両末端)は、エアロゾル形成基材1210と接触するように配置され、ウィク140は、毛細管現象を通じてエアロゾル形成基材1210を吸収することができる。
【0054】
ウィク140は、多孔性素材のように毛細管現象を通じて液体1210を吸収できる素材からなり得る。例えば、ウィク140は、綿(cotton)、シリカ(silica)等の素材からなり得る。しかし、本開示の範囲がこのような例示に限定されるものではない。
【0055】
いくつかの実施形態において、図3に示されたように、ウィク140の少なくとも一部分は、平たい形態を有することができる。例えば、超音波振動子(図5の240参照)と密着するウィク140の中心部分が平たい形態を有することができる。また、超音波振動子240も、平たい形態を有することができる。このような場合、超音波振動子240が発生させた超音波が直接的に伝達され、ウィク140の気化面積が極大化されて霧化量が大きく増大することができる。ウィク140の平たい部分は、円板形状を有することができるが、本開示の範囲がこれに限定されるものではない。ウィク140の平たい部分は、四角板形状のように他の形態で具現されることもできる。
【0056】
上述した実施形態において、ウィク140の平たい部分の厚さは、略1mm以下であることが好ましい。より好ましくは、前記平たい部分の厚さは、略0.9mm、0.8mmまたは0.7mm以下でありうる。さらに好ましくは、前記平たい部分の厚さは、略0.6mm、0.5mmまたは0.4mm以下でありうる。このような数値範囲内で、ウィク140に吸収された液体が早く気化して霧化量が増大することができる。たとえば、ウィク140が非常に厚い場合には、超音波振動が吸収されて気化性能に劣り、気化速度が吸収速度について行くことができなくて、涙液現象が発生することもできる。
【0057】
また、ウィク140の全体面積は、超音波振動子(図5の240参照)の面積より大きくてもよい。たとえば、ウィク140の平たい部分の面積が超音波振動子240の面積と類似し、ウィク140の全体面積は、超音波振動子240の面積を上回ることができる。このような場合、後述するように(下記の説明部分を参照)、ウィク140が開放された下端部方向に移動するにつれて、ウィク140の平たい部分が超音波振動子240を覆う形態で密着することができて、気化性能が向上することができる。
【0058】
いくつかの実施形態において、カートリッジ10は、ウィク140を弾性的に支持する弾性体150をさらに含むことができる。弾性体150は、弾性を有する(すなわち、圧縮および伸張が可能な)任意の素材からなり得る。図3は、ウィク140に2個の弾性体150が連結されたことを例として示しているが、これは、理解の便宜のためのものに過ぎず、弾性体150の個数は変わることができる。例えば、ウィク140の平たい部分が円板形状である場合、90度間隔で4個の弾性体150が配置されることもでき、円板部分の周りに沿って延びるリング形状の弾性体1501個が配置されることもできる。以下、弾性体150の機能および効果についてより詳細に説明することとする。
【0059】
上記で説明したように、いくつかの実施形態では、ウィク140がカートリッジ10に位置し、超音波振動子(図5の240)は、制御本体20に位置することができる。また、カートリッジ10と制御本体20が結合されることで、気化機能が具現され得る。ところが、ウィク140の位置が固定されていると、カートリッジ10と制御本体20が結合されても、ウィク140と超音波振動子240との間に離隔が存在するしかない。また、2つの構成要素140、240間に離隔が存在する場合、超音波がウィク140に直接的に伝達されなくて、気化性能が低下することができる。
【0060】
弾性体150は、上記のような問題を解決するためのものであり、カートリッジ10が制御本体20と結合されることで(または後述する密封部材170が除去されることで)、ウィク140を開放された下端部方向に移動させる役割を行うことができる。具体的に、圧縮された状態の弾性体150が伸張するにつれて、ウィク140が開放された下端部方向に移動することができる(図3の右側参照)。後述するように、制御本体20の開放された上端部は、カートリッジ10の開放された下端部と結合され、超音波振動子(図5の240)が前記開放された上端部に位置するので、ウィク140が開放された下端部方向に移動するにつれて、超音波振動子240と密着配置され得る(図6参照)。
【0061】
いくつかの実施形態において、カートリッジ10は、開放された下端部を密封している密封部材170をさらに含むことができる。例えば、図4に示されたように、カートリッジ10の開放された下端部は、保護テープ170により密封されていてもよい。密封部材170は、カートリッジ10の保管および運搬時にウィク140の損傷を防止し、カートリッジ10の清潔を維持する役割を行うことができる。使用者は、カートリッジ交換時に密封部材170を除去し、新しいカートリッジ10を制御本体20と結合させることができる。図4は、円筒類似形状のカートリッジ10に円板形態のウィク140が内蔵されたことを示しているが、空気ホール1310は、外気が流入する孔を意味する。また、ケース130の下部に図示された円形領域1320は、結合部を意味するが、前述したように、結合部1320は、磁石素材で具現されたり、フック機能を有するように具現されて、制御本体20との結合機能を行うことができる。しかし、結合部1320は、他の方式で具現されることもできる。
【0062】
さらに図3を参照してカートリッジ10に対する説明を継続することとする。
【0063】
いくつかの実施形態において、カートリッジ10は、ウィク140の外郭付近に配置されたダンパー160をさらに含むことができる。図3は、ウィク140上に2個のダンパー160が配置されたことを例として示しているが、これは、理解の便宜のためのものに過ぎず、ダンパー160の個数は変わることができる。例えば、ウィク140の平たい部分が円板形状である場合、90度間隔で4個のダンパー160が配置されることもでき、円板部分の周りに沿って延びるリング形状のダンパー160が1個配置されることもできる。ダンパー160は、ウィク140に到達した超音波振動がケース130の外部に伝達されないように吸収する役割をすることができる。したがって、ダンパー160は、シリコン素材のように振動を吸収することができ、物理化学的変化が殆どない素材(e.g.液体と接触時に物理化学的変化がない素材)からなることが好ましい。また、ダンパー160は、ウィク140の外郭部分を固定することによって、ウィク140の中心部分(すなわち、平たい部分)が超音波振動の影響を確実に受けるようにすることができるが、これにより、気化速度と霧化量がさらに増大することができる。
【0064】
また、いくつかの実施形態において、カートリッジ10は、ヒーター(不図示)をさらに含むこともできる。ヒーターは、ウィク140の周辺に配置されて、ウィク140に吸収された液体1210を加熱することによって、超音波による気化を加速化することができる。ヒーターは、液体1210の気化を助けるための補助的要素として動作することができる。たとえば、エアロゾル形成基材1210は、粘度を有する液体であるから、超音波振動だけで十分な気化性能を得にくいことがあるが、このような場合、ヒーター(不図示)を通じてエアロゾル発生装置の気化性能を向上させることができる。ヒーターの加熱温度は、一般的な加熱式エアロゾル発生装置のヒーター温度より非常に低く設定され得、これにより、追加的な消費電力の増加は非常に少ない。ヒーターは、制御部210により制御され得、制御方式は多様でありうる。
【0065】
例えば、制御部210は、使用者のパフが感知されるたびにヒーターの加熱温度を増加させることができる。パフの感知は、気流センサーを通じて行われ得るが、本開示の範囲がこれに限定されるものではない。
【0066】
他の例として、制御部210は、使用者のパフに関係なく、喫煙中にヒーターの加熱温度を一定に維持することができる。このような場合、喫煙中にウィク140に吸収された液体が気化しやすい状態を維持することができる。また、制御部210は、使用者のパフが感知されるたびに超音波を発生させてウィク140に吸収された液体を気化させることができる。
【0067】
さらに他の例として、制御部210は、使用者の入力に答えてヒーターの加熱温度を決定することができる。例えば、使用者が霧化量レベルを高レベルで選択した場合、制御部210は、ヒーターの加熱温度を増加させ、反対の場合、ヒーターの加熱温度を減少させることができる。このような場合、使用者の好みに合う霧化量が提供されて、使用者の喫煙満足度が向上することができる。
【0068】
さらに他の例として、制御部210は、使用者のパフパターンを分析してヒーターの加熱温度を決定することができる。ここで、パフパターンは、パフ長さ、パフ強度などを含むことができるが、これに限定されるものではない。具体的な例として、制御部210は、パフ長さまたはパフ強度が増加する場合、ヒーターの加熱温度を増加させることができる。喫煙中に使用者が吸入を長くまたは強くするというのは、霧化量が十分でないことを意味する可能性が高いためである。反対の場合なら、制御部210は、ヒーターの加熱温度を減少させることができる。また、パフ長さまたはパフ強度が一定に維持されると判断された場合には、制御部210は、ヒーターの加熱温度を一定に維持することができる。
【0069】
さらに他の例として、制御部210は、上述した例示の多様な組合せに基づいてヒーターを制御することができる。
【0070】
以上では、図3および図4を参照して本開示のいくつかの実施形態によるカートリッジ10の細部構造について説明した。以下では、図5を参照して制御本体20の細部構造について詳細に説明することとする。
【0071】
図5は、本開示のいくつかの実施形態による制御本体20の細部構造を示す例示的な図である。
【0072】
図5に示されたように、制御本体20は、本体ケース230、制御部210、バッテリー220および超音波振動子240を含むことができる。ただし、図5には、本開示の実施形態と関連した構成要素のみが示されている。したがって、本開示の属する技術分野における通常の技術者なら、図5に示された構成要素の他に他の汎用的な構成要素がさらに含まれ得ることが分かる。以下、制御本体20の各構成要素について説明する。
【0073】
本体ケース230は、制御本体20の外観を形成することができる。本体ケース230は、内部構成要素(e.g.210、220)を保護できる適切な素材からなり得る。
【0074】
制御部210およびバッテリー220に関する説明は、重複した説明を排除するために省略することとする。これらに関する説明は、図1の説明部分を参照することとする。
【0075】
次に、超音波振動子240は、液状のエアロゾル形成基材1210を気化させるために超音波(超音波振動)を発生させることができる。例えば、超音波振動子240は、電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換させることができる圧電素子で具現されて、制御部210の制御によって超音波を発生させることができる。当該技術分野の当業者なら、超音波振動子240の原理について自明に理解できるところ、これに関するこれ以上の説明は省略することとする。超音波振動子240は、制御部210およびバッテリー220と電気的に連結され得る。
【0076】
いくつかの実施形態において、超音波振動子240は、平たい形態を有することができ、ウィク140と互いに密着配置され得る(図6参照)。このような結合構造で気化面積と霧化量が極大化され得る。また、超音波振動子240は、制御本体20の開放された上端部の付近に位置することができる。このような場合、超音波振動子240に対する清掃が手軽で、容易であると共に、制御本体20がカートリッジ10が結合されることで、超音波振動子240がウィク140と容易に密着することができる。
【0077】
また、いくつかの実施形態において、前記超音波の周波数は、略20kHz~1500kHz、または略50kHz~1000kHz、または略100kHz~500kHzでありうる。このような数値範囲で、適切な気化速度と霧化量が保障され得る。
【0078】
一方、いくつかの実施形態では、図5に示されたように、制御本体20は、超音波振動子240に密着配置されたダンパー250をさらに含むことができる。図5は、超音波振動子240と本体ケース230との間に2個のダンパー250が配置されたことを例として示しているが、これは、理解の便宜のためのものに過ぎず、ダンパー250の個数は変わることができる。例えば、超音波振動子240が円板形状である場合、90度間隔で4個のダンパー250が配置されることもでき、円板部分の周りに沿って延びるリング形状のダンパー250が1個配置されることもできる。ダンパー250は、超音波振動子240を保護しつつ、超音波振動子240により発生した振動が本体ケース230に伝達されないように振動を吸収する役割を行うことができる。したがって、ダンパー250は、シリコン素材のように振動を吸収できる素材からなることが好ましい。
【0079】
また、いくつかの実施形態において、図5に示されたように、ダンパー250は、本体ケース230と超音波振動子240との間の隙間を密封するように配置され得る。このような場合、本体ケース230と超音波振動子240との間の隙間に液体(e.g.1210)または気体(e.g.エアロゾル)が漏れ出て制御本体20に故障が発生する問題が大きく軽減され得る。たとえば、制御本体20が湿気により損傷したり故障が発生するのが未然に防止され得る。本実施形態において、ダンパー250は、防水または防湿が可能な素材からなることが好ましい。
【0080】
以上では、図5を参照して本開示のいくつかの実施形態による制御本体20について説明した。以下では、図6を参照してカートリッジ10と制御本体20が結合された状態の細部構造について説明することとする。
【0081】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による超音波基盤のエアロゾル発生装置1の細部構造であって、カートリッジと制御本体が結合された状態を示す例示的な図である。重複した説明を排除するために、エアロゾル発生装置1の構成要素に関する説明は、省略することとする。
【0082】
図6に示されたように、カートリッジ10と制御本体20が結合されることで、カートリッジ10の開放された下端部と制御本体20の開放された上端部が連結され得る。また、カートリッジ10に配置されたウィク140と制御本体20に配置された超音波振動子240が互いに密着することができる。前述したように、圧縮状態にあった弾性体150が伸張するにつれて、ウィク140が超音波振動子240側に移動することができ、その結果、ウィク140と超音波振動子240が密着することができる。弾性体150は、ウィク140を超音波振動子240側に移動させると同時に、ウィク140が超音波振動子240上に均一に配置されるようにすることができる。これにより、超音波振動子240から直接的な影響を受けるウィク140の面積が大きく増加し、気化速度と霧化量が増大することができる。
【0083】
以上では、図6を参照してカートリッジ10と制御本体20の結合状態について説明した。以下では、図7を参照して超音波基盤のエアロゾル発生装置1の気流パス構造について説明することとする。
【0084】
図7は、本開示のいくつかの実施形態による超音波基盤のエアロゾル発生装置1の気流パス構造を示す例示的な図である。また、図7は、パフ時に現れる気流(e.g.外気、エアロゾル)の流れを共に示している。
【0085】
図7に示されたように、エアロゾル発生装置1内に外気が流入する第1気流パス191とエアロゾルが外部に排出される第2気流パス193が形成され得る。以下、各気流パス191、193について説明する。
【0086】
第1気流パス191は、空気ホール1310から流入した外気が液体貯蔵槽120の中心付近を通過してエアロゾル発生領域180の中心部分まで到達するパスを意味し得る。ここで、エアロゾル発生領域180は、外気と気化したエアロゾル形成基材1210が混合およびエアロゾル化されてエアロゾルが発生する領域を意味し、図7に示された構造では、液体貯蔵槽120とウィク140との間の空間でエアロゾル発生領域180が形成され得る。
【0087】
図7は、両側面の空気ホール1310から流入した外気が液体貯蔵槽120の中心付近を貫通する気流管で会ってエアロゾル発生領域180の中心に移動することを例として示している。しかし、空気ホール1310の個数(または第1気流パス191の個数)と第1気流パス191の細部構造は変わることができる。例えば、空気ホール1310の個数は、3個以上であってもよく、空気ホール1310を通じて流入した外気が個別的にエアロゾル発生領域180の中心付近に移動するように気流パスが形成されることもできる。
【0088】
次に、第2気流パス193は、エアロゾル発生領域180で発生したエアロゾルがマウスピース110を通じて外部に排出されるパスを意味し得る。より具体的に、エアロゾル発生領域180で外気と気化したエアロゾル形成基材1210が混合およびエアロゾル化されてエアロゾルが発生することができる。このように発生したエアロゾルは、第2気流パス193を通じてエアロゾル発生領域180の外郭からマウスピース110側に移動することができる。
【0089】
図7は、2個の第2気流パス193を通じて移動したエアロゾルがマウスピース110で会ってマウスピース110の外部に排出されることを例として示している。しかし、第2気流パス193の個数と細部構造は変わることができる。例えば、第2気流パス193の個数は、3個以上であってもよく、複数の第2気流パス193を通じて移動するエアロゾルは、マウスピース110で会わずに、外部に排出されることもできる。
【0090】
また、図7は、エアロゾル発生領域180の中心付近で発生したエアロゾルが弾性体150を経て外郭付近に移動することを示している。この際、エアロゾルは、弾性体150に形成されたホールを通じて外郭付近に移動することもでき、弾性体150をバイパスして外郭付近に移動することもできる。このような細部気流パスは、多様に設計および具現され得る。
【0091】
整理すると、実施形態によるエアロゾル発生装置1は、外気がエアロゾル発生領域180の中心付近に流入するように形成された第1気流パス191と、発生したエアロゾルがエアロゾル発生領域180の外郭付近でマウスピース110に移動するようにする第2気流パス193を含むことができる。このような気流パス構造は、良質のエアロゾルを発生させると同時に、霧化量を大きく増大させることができるが、その理由は、次の通りである。
【0092】
上述した気流パス構造によれば、エアロゾル発生領域180の中心付近に流入した外気がエアロゾル発生領域180の外郭付近に移動するにつれて、気化が起こるウィク140の表面を全般的に通過することになる。これにより、ウィク140の表面で気化が促進されて、気化速度と霧化量が大きく増大することができる。
【0093】
また、外気がウィク140の表面を全般的に通過することで、外気と気化したエアロゾル形成基材1210が適切に混合され得るが、これによって、良質のエアロゾルが発生することができる。
【0094】
以上で、図7を参照して本開示のいくつかの実施形態によるエアロゾル発生装置1の気流パス構造について説明した。
【0095】
以上、添付の図面を参照して本開示の実施形態を説明したが、本開示の属する技術分野における通常の知識を有する者は、その技術的思想や必須の特徴を変更することなく、本開示が他の具体的な形態で実施され得ることを理解することができる。したがって、以上で記述した実施形態は、すべての面において例示的なものであり、限定的なものでないことを理解しなければならない。本開示の保護範囲は、下記の請求範囲により解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は、本開示により定義される技術的思想の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】