(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-28
(54)【発明の名称】針包装体
(51)【国際特許分類】
A61M 5/00 20060101AFI20220721BHJP
A61L 2/26 20060101ALI20220721BHJP
【FI】
A61M5/00 510
A61L2/26
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021543448
(86)(22)【出願日】2020-01-27
(85)【翻訳文提出日】2021-07-27
(86)【国際出願番号】 US2020015142
(87)【国際公開番号】W WO2020159841
(87)【国際公開日】2020-08-06
(32)【優先日】2019-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417-1880, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トーマス フレイツ
(72)【発明者】
【氏名】アダム クリストファー ブラコニエッキ
【テーマコード(参考)】
4C058
4C066
【Fターム(参考)】
4C058AA12
4C058BB01
4C058CC03
4C058EE24
4C066AA09
4C066BB01
4C066CC01
4C066FF05
4C066GG01
4C066NN13
4C066NN14
(57)【要約】
滅菌針の包装体が、本明細書で開示されている。そのような包装体は、容器、針ハブ又は針シールドを受容するように形成又は成型された複数の受容開口を有するトレイ、複数の受容開口内に配置された複数の針、及び、容器により保持された蓋を備えても良い。蓋及び、容器は、複数の針の囲いを形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部分及び、底部分に接続され且つ底部分から延びる側面部分を備えた本体を有する容器、
空間を開けて複数の受容開口を有するトレイであって、前記複数の受容開口は、針ハブ又は、針シールドを受容するように形成及び、成型されたトレイ、
複数の受容開口内に配置された複数の針、並びに、
前記容器により保持されている蓋、を備え、
前記蓋及び容器は、複数の針用の囲いを形成する、
滅菌針の包装体。
【請求項2】
複数の受容開口は、十字形の形状を有する請求項1に記載の包装体。
【請求項3】
複数の受容開口は、四角形の形状を有する請求項1に記載の包装体。
【請求項4】
複数の受容開口は、長方形の形状を有する請求項1に記載の包装体。
【請求項5】
複数の受容開口は、三角形の形状を有する請求項1に記載の包装体。
【請求項6】
容器は、ヒートシール閉じでシールされている請求項1に記載の包装体。
【請求項7】
容器の本体は、一つ以上の蛇口経路閉じを備える請求項1に記載の包装体。
【請求項8】
蓋は、一つ以上の蛇口経路閉じを備える請求項1に記載の包装体。
【請求項9】
蓋は、タンパ-エビデントバンドでカバーされている請求項1に記載の包装体。
【請求項10】
底部分及び、底部分に接続され且つ底部分から延びる側面部分を備えた本体を有する容器、
空間を開けて複数の受容開口を有するトレイであって、前記複数の受容開口は、一つ以上の針ハブ又は、針シールドを受容するように形成及び、成型されたトレイ、
複数の受容開口内に配置された複数の針、
複数の受容開口中に配置された摩擦増強材料、
複数の受容開口に配置された複数の針、並びに、
前記容器により保持されている蓋、を備え、
前記蓋及び容器は、一つ以上の針ハブ又は、針シールド用の囲いを形成する、
滅菌針の包装体。
【請求項11】
摩擦増強材料はゴムである請求項10に記載の包装体。
【請求項12】
摩擦増強材料はシリコーンである請求項10に記載の包装体。
【請求項13】
複数の受容開口は、十字形の形状を有する請求項10に記載の包装体。
【請求項14】
複数の受容開口は、四角形の形状を有する請求項10に記載の包装体。
【請求項15】
複数の受容開口は、長方形の形状を有する請求項10に記載の包装体。
【請求項16】
複数の受容開口は、三角形の形状を有する請求項10に記載の包装体。
【請求項17】
容器は、ヒートシール閉じでシールされている請求項10に記載の包装体。
【請求項18】
容器の本体は、一つ以上の蛇口経路閉じを備える請求項10に記載の包装体。
【請求項19】
蓋は、一つ以上の蛇口経路閉じを備える請求項10に記載の包装体。
【請求項20】
蓋は、タンパ-エビデントバンドでカバーされている請求項10に記載の包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の一つの実施態様は、概して、針用の滅菌バルク包装体及び、より詳細には、針用のラックアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
皮下注射器及び針は、薬物を投与のため及び、体から流体を採取するために医療分野では広く使用されている。概して、皮下注射器は、バイアルストッパー又は、患者の皮膚を貫通するための鋭利な遠位点を有する針を移動可能に備える。針は、多くは使い捨てである。針の使用は、偶発的な針刺しから医療従事者を保護し、且つ、使用前の針の滅菌性と完全性を保持することの両方を意図した準備を必要とする。多様なシールド機構も開発されており、それは、針を使用する前及び後で針をシールドすることを意図して使用され、偶発的な針刺しの危険を軽減させる。
【0003】
したがって、針が商品を使用する技術者又は他の人々が容易にアクセス出来て且つ、商品を取扱う技術者を必要とせずに使用できる、コンパクトな運搬で、使用者に多量の針(シールド及び非シールドの両方)にアクセスさせる、バルク滅菌針包装体に対するニーズがある。
【発明の概要】
【0004】
本開示の一つの実施態様は、底部分及び、底部分に接続され且つ底部分から延びる側面部分を備えた本体を有する容器、空間を開けて複数の受容開口を有するトレイ、複数の受容開口内に配置された複数の針、並びに、前記容器により保持されている蓋、を備える。受容開口は、針ハブ又は、針シールドを受容するように形成及び、成型されている。蓋及び容器は、複数の針用の囲いを形成する。
【0005】
一つ以上の実施形態では、複数の開口は、十字形、四角形、長方形又は、三角形の形状であり得る。
【0006】
一つ以上の実施形態では、包装体又は容器は、ヒートシール閉じでシールされている。 一つ以上の実施形態では、容器の本体は、一つ以上の蛇口経路閉じを備える。一つ以上の実施形態では、蓋は、一つ以上の蛇口経路閉じを備える。
【0007】
一つ以上の実施形態では、複数の摩擦増強材料が受容開口内に配置される。摩擦増強材料はゴム又はシリコーンである。一つ以上の代わりの実施形態では、摩擦を増強させる粗さは、複数の受容開口の表面中に成型しても良い。摩擦を増強させる粗さは、複数の受容開口の表面上のギザギザパターンの形状で又は、表面処理であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、第一の実施形態に従って示した一つの代表的な針付の針包装体の斜視図を示す。
【
図3】
図3は、一つの実施形態に従って示される少しの代表的な針付針包装体の針ハブ又は針シールド用の代表的な四角形状のロック特徴部を有する容器及びトレイの上面図を示す。
【
図4】
図4は、一つの実施形態に従って示される少しの代表的な針付針包装体の針ハブ又は針シールド用の代表的な十字形状のロック特徴部を有する容器及びトレイの上面図を示す。
【
図5】
図5は、一つの実施形態に従って示される少しの代表的な針付針包装体の針ハブ又は針シールド用の三角形状のロック特徴部を有する容器及びトレイの上面図を示す。
【
図6】
図6は、一つの実施形態に従って示される少しの代表的な針付針包装体の針ハブ又は針シールド用の代表的な六角形状のロック特徴部を有する容器及びトレイの上面図を示す。
【
図7】
図7は、複数の受容開口が配置された摩擦増強材料を有する複数の受容開口の断面図を示す。
【
図8A】
図8Aは、受容開口の内側表面に沿って部分的又は全体に延びる溝を有する複数の受容開口を有するトレイ、並びに、受容開口の溝に対応する突出部を有する針ハブ又は針シールドの部分的上面図を示す。
【
図8B】
図8Bは、受容開口の内側表面に沿って部分的又は全体に延びる突出部を有する複数の受容開口を有するトレイ、並びに、受容開口の突出部に対応する溝を有する針ハブ又は針シールドの部分的上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の複数の具体的な実施形態を述べる前に、本開示の実施形態は、以下の説明及び図面等の構成又は方法ステップの詳細に制限されるべきでないと理解されるべきである。本開示は、他の実施態様を可能にするものであり、且つ、多様なやり方で行い又は実施することが出来るものである。更に、以下のように、多様な実施形態に渡って実質的に同じ品目は、同じ参照番号が与えられている。
【0010】
本開示で使用される用語に関して、以下の定義が提供される。
【0011】
本明細書において、「a」、「an」及び「the」は、単数及び複数を含むものである。
【0012】
本明細書において、「注射器」は、針、ノズル、管付きの使用で又は、流しシステムにおける使用で示される注射器を含む。注射器の開口末端は、胴部中へ又は胴部から流体の流れを導くのを助ける針、ノズル又は、チューブを付けても良い。
【0013】
本明細書において、用語「閉じた系」は、包装体又は注射器のような物又は製品を包む又は保護するために使用されるいかなる材料も含む。この閉した系は、固くても又、柔軟性を有しても良い。
【0014】
本明細書において、用語「微生物」は、細胞生物コロニー中の単細胞又は生育体である微生物又は生体を言う。微生物は、非常に多様であり、細菌、真菌、古細菌及び、原生動物を含むが、これらに限定されるものではない。
【0015】
本明細書において、用語「針」は、針カニューレ、針ハブ、針シールド、針ハブに付けた針カニューレ、及び針シールド内で囲まれた針カニューレを言う。
【0016】
Tyvek(登録商標)は、フラッシュスパン高密度ポリエチレン繊維(例えば、スパンボンドオレフィン繊維)からなる合成材料である。この材料は、軽量で且つ強度があり、そして、破れ抵抗性があるが、ハサミ又はナイフでカット出来る。水蒸気及び他のガスは、材料が高い通気性であるのでTyvek(登録商標)を通過することが出来るが、しかし、同時に、材料は、液体の水及び微生物を通過させない。
【0017】
本明細書において、用語「滅菌」は、無菌又は滅菌微生物環境を達成するために、生物培地のように流体又は化合物中に含まれる、表面上に存在する微生物を除去又は殺すことを意味する。「滅菌」は、加熱、化学物質、照射/放射、高圧、ろ過又は、これらの組合せを適用することにより、達成することが出来る。化学的滅菌は、エチレンオキシド、過酸化水素及び、オゾンのようなガス、塩素漂白剤、ヨード、グルタルアルデヒド及び、ホルムアルデヒドのような液体、オルト-フタルアルデヒド(OPA)、過酸化水素、過酢酸 (peracetic acid)、水酸化ナトリウム、銀及び、コバルトによる滅菌を含む。放射線滅菌は、電子ビーム(E-ビーム)、X線、ガンマ線又は、原子を構成する粒子(subatomic particles)のような放射線の使用も含む。
【0018】
本明細書において、用語「蛇口経路」(tortuous path)は、ルイスパッスールにより確立された長期に知られている原理である。実験において、パッスールは、多様な首の型をしたガラスフラスコを形成した。各フラスコは、封入された滅菌培地を含んでいた。いくつかのフラスコの首は、含まれた培地上に微生物が落ちることを可能にさせ、その後、細菌の増殖により明白となる汚染になった。微生物に対する「蛇口経路」を示す、Sカーブ状の首付のフラスコ又はこれらのフラスコ中の培地は、滅菌を維持した。微生物は、首中の曲がったところと同様に、曲がった首に対する開口部でストップされた。
【0019】
本明細書において、用語「蛇口経路リング」(tortuous path ring)は、汚染された外側と、包装体の外側からトレイ中への微生物の移動を防止する複数の遮断をした外側経路を作成することにより、注射器アセンブリの滅菌内側部分との間にバリアを作成するリング、円、ループ、バンド、球などを言う。
【0020】
本明細書において、用語「不規則形状」は、略断面の自由回転に有害な表面又は端部を提供する断面形状を言う。
【0021】
本開示の包装体は、針デバイス付で使用することを意図している。針デバイスは、標準的な若しくは特別に設計された針シールド又は針ハブ/注射器に移動可能に接続させることが出来る。針デバイスの具体的な実施形態は、ハブ、ハブに付けられた近位端及び、遠位先端を有する針カニューレを備えても良い。
【0022】
一つ以上の実施形態では、針デバイスは、ルアー接続又はハブを介した他の流体コネクタに接続されても良い。針カニューレは、ハブに接続されても良い。針カニューレは、針ハブから延びて、そして、遠位先端へ延びる。一つ以上の実施形態では、針カニューレは、尖った又は斜角の付いた先端を有しても良い。針カニューレは、当該技術分野で良く理解されているようなやり方でハブ中に配置される。ハブは、注射器に移動可能に付け又は固定するように配置されても良く、代替的に、注射器と一体的に成型されても良い。例えば、ハブは、内側ネジ山若しくは外側ネジ山又は他の好適な接続、ラッチ又は、タブ、スロット、突出部、圧/スナップフィット及び、類似物などの針デバイスを注射器に移動可能に接続させるロック特徴部を備えても良い。ハブは、外側に向かって延びる突出部を備え、そして、ハブ中の孔で胴体の遠位端に整合することにより、注射器胴体の遠位端に配置され、ハブの外側に広がる突出部は、注射器胴体のロッキングルアーカラー中でネジ山係合するようになる。針アセンブリは、その後、ロッキングルアーカラーの中に回転され又はネジで留められて、針アセンブリは、ロッキングルアーネジ山と針ハブ上の突出部の相互作用、並びに、胴体状の延びた先端とハブ中の孔との間の摩擦締まりばめを通して、注射器胴体の遠位端上にタイトに保持される。ハブは、針カニューレと流体連通しており、流体が注射器と針カニューレの間を通過させるようにする。一つ以上の実施形態では、針デバイスは、針の使用前及び使用後に、シールド内に、針の先端を安全に適合させる針シールドを備える。したがって、本開示の実施形態は、鍵特徴部又はロック特徴部を有する針ハブ又は針シールドを収容するトレイを備え、針ハブ及び/又は針シールドを、針が注射器に付けられている間、針ハブ又は針シールドが回転しないことを確実にする場所に保持する。公知の包装体の解決策を超えた本開示の実施形態の利点は、ロック特徴部が、注射器と、針ハブ又は針シールドとの間でプラスの関与をさせて、使用者による片手操作を可能にすることである。
【0023】
注射器及び、ルアー取付け(フィッテイング)又は接続を有する他の医療デバイスは、多くは、針ハブ又はルアー取付けで組立てられる。針ハブを注射器に接続するために使用される2つの共通の機構は、「ルアーロック」及び、「ルアースリップ」機構を備える。
【0024】
ルアーロック機構は、概して、内側のネジ山カラーと同軸関係で雄コニカル取付けを備える。共同で働く針ハブ又は雌ルアーロック取付けは、針ハブに対するねじり力又はトルク力の適用に際して、雄コニカル取付けを内側でネジ山カラーと係合するために外側突出部を有する。注射器に針ハブを完全に取り付けるためには、ねじり力は、外側突出部が雄コニカル取付けの内側でネジ山中に、ねじ込まれるまで続けられなければならない。注射器から針ハブを取り外すためには、反対方向へのねじり力を、針ハブに適用しなければならない。雄コニカル先端は、このねじり力の適用中に壊れても良く、そして、針ハブ中にとどまり、針ハブ及び注射器の両方を使用出来ないようにさせる。
【0025】
共同で働く針ハブ又は雌ルアースリップ取付けは、雄コニカル取付けの外側表面の上をスライドする内側表面を有する。一つ以上の実施形態では、注射器の先が細い遠位端を先が細い針の近位端開口部中に押して、注射器と針を摩擦係合させてルアースリップ接合を作成させて、針は使用される。針ハブは摩擦フィット関係で、雄コニカル取付けに付けられる。針ハブを雄コニカル取付けに付けるためには、使用者は針ハブをスライドさせるため十分な力を適用して、針ハブと雄コニカル取付けの間に流体タイト関係を作成しなければならない。針ハブと医療デバイスとを安全に接続させることに失敗すると、「飛び出る(pop offs)」、ここで、使用中に雄コニカル取付けから未固定の針ハブが外れる、という結果になる。
【0026】
ルアーロック機構は、概して、内側のネジ山カラー付で、同軸関係で、雄取付けの流体貯蔵容器を備える。共同で働く針ハブ又は雌ルアーロック取付けは、ねじり力又はトルク力の針ハブへの適用に際して、雄コニカル取付けの内側でネジ山カラーと係合するための外側突出部を有する。一つ以上の実施形態では、注射器を針の先が細くなった針の近位端開口部中に押して、そして、注射器を回転させてネジ山と係合させ、そして、ルアーロック接合のために、針は使用される。
【0027】
ルアースリップ取付けは、概して、ネジ山カラーなしで雄取付けを備えた流体貯蔵容器を含む。
【0028】
概して、本開示は、多量の滅菌針のための包装体、針がトレイを通って突き出るが、しかし、それらの受容開口により保持されるように、多くは並べて配置されている一つ以上の針を移動可能に収容するように配置された空間を開けて複数の受容開口を有するトレイを備えたキャリア、を記述する。一つ以上の実施形態では、複数の受容開口を有するトレイは、複数の滅菌針を構成して、針を注射器上に効率的に配置させることが出来る。一つ以上の実施形態では、針は、針シールドでシールドされても良い。一つ以上の実施形態では、トレイは、先が細く、傾いて、曲がって又は、周辺肩を備えて提供され、トレイは積み重ねられるようにされても良い。トレイを上下に積み重ねるとき、各トレイは下のトレイの壁の肩により保持される。針を載せたトレイの一つ以上の積み重ねは、出荷及び分配のための容器中に配置されても良い。
【0029】
図1及び2は、本開示に従った、滅菌針ハブ又は針シールド20の例示的な包装体10を示す。針ハブ又は針シールド20は、針カニューレに付けられるか又は、針カニューレをカバーする。
図1-3を参照しつつ、本開示に従った、包装体10は、概して、容器30、空間を開けて複数の受容開口50を有するトレイ40、並びに、容器30により保持されている蓋を有する複数の滅菌針20を備え、受容開口50は、複数の受容開口50内に配置された針ハブ又は針シールド20を受容するように形成又は成型されている。蓋60及び容器30は、複数の針20の囲いを形成する。
【0030】
一つ以上の実施形態では、本開示は、蓋60を有する容器30を含む。蓋60は、容器に蓋を固定で又は脱着可能に付けるように配置されたヒンジ及び/又は留め具を備えても良い。
図1に示すように、蓋60は、蓋60が開閉するように軸の端部で移動するように容器30にヒンジで付けても良い。一つ以上の実施形態では、蓋60は、タンパ-エビデントバンドでカバーされる。
【0031】
図1及び2に示すように、容器30は、底壁及び、4つの対面する側壁32、相互に全て固定して付けられ、そして、実質的に箱状の正方形又は長方形配置の囲いを提供し、そして、一つ以上のトレイの配置に対する内部の孔を規定する。ある実施形態では、容器30は、実質的に長方形形状に配列された4つの側壁32及び、4つの側壁で実質的に同一の広がりを有する底部を備える。いくつかのの実施形態では、4つの側壁は同一の広がりを有し、そして、底部に固定され、箱状の配置(例えば、4つの側面、底部があり、上部がない箱)の開口部を形成する。
【0032】
一つ以上の実施形態では、容器30の側壁32及び/又は、底部は実質的に長方形の形状である。側壁32は、内側表面及び、外側表面を備える。いくつかの実施形態では、容器は、2つの対面する長辺側壁及び、2つの対面する短辺側壁を備える。
【0033】
一つ以上の実施形態では、いかなる2つの側壁(例えば、長辺側壁及び、短辺側壁)は、約90度の角度の接合点で接合される。一つ以上の実施形態では、接合点は、湾曲部及び/又は角を備える。一つ以上の実施形態では、接合点は、トレイを係合し、保持し、維持し及び/又は固定する隆起部及び/又は口を有するフランジを備える。隆起部及び/又は口は、いかなる好適な高さ、深さ、幅又は、高さであり得る。
【0034】
一つ以上の実施形態では、
図3-6に示すように、トレイ40は、複数の受容開口50を備えたパネル41、トレイ側壁、トレイ末端壁を備える。いくつかの実施形態では、トレイ40は、トレイフランジ42を備えても良い。複数の受容開口50は、空間を開けられ、そして、針ハブ及び針シールドをそこに維持するように適合される。一つ以上の実施形態では、受容開口は、開閉しても良い開口上部及び底部末端を有する連続した側壁を有する。受容開口の連続した側壁は、先が細くなっても良い。受容開口の深さは、針ハブ又は針シールドを保持するために十分であり、針シールドの側壁又は、シールドされていない針ハブの側壁は、受容開口の側壁に保持されるようになる。各受容開口は、上部壁中の開口部に隣接したその連続した側壁の上部末端で開口して、開口部を通って挿入された針ハブ又は針シールドを受容するようにする。したがって、受容開口50は、針ハブ又は針シールドを、トレイ40中で相互に分離する。一つ以上の実施形態では、針ハブ又は針シールドは、摩擦フィット関係でトレイ40中、受容開口50に付けられている。針ハブ又は針シールドは、概して、各受容開口にとらえられ、各針ハブ又は針シールドの軸長さの小さい部分が上に配置され、そして、各針ハブ又は針シールドの軸長さの大きい部分がトレイ40の下に配置されるようにする。針シールドの側壁の接触又は、受容開口の側壁付のシールドされていない針ハブの側壁の接触は、針ハブ又は針シールドが注射器と接触しているとき、針ハブ又は針シールドの回転を防止することになる。針ハブ又は針シールドが注射器と接触しているとき、針ハブ又は針シールドの回転は防止されるが、針は、所望により使用者によって自由にトレイから移動される。受容開口は、開口ごとに一つの針ハブ又は針シールドを受容するように配置されている。いくつかの実施形態では、プレート孔は、好適な配列で並べられ、限定しない実施例では、(
図3-6に示すように)8×12配列又は、(
図1-2に示すように)10×20配列を含む。一つ以上の実施形態では、パネル41は、概して、(
図1-6に示すように)長方形形状である。トレイ40から針及び注射器アセンブリを取り除くため、使用者は、垂直上方向に圧を適用して、トレイ40の受容開口50から針を除去する。したがって、使用者は、その使用前に針を汚染させることはなく、また、針の先端を触ることによる針で刺す危険もない。
【0035】
いくつかの実施形態では、トレイ40は、パネルの上部表面から下方向に延びるトレイ側壁を備える。いくつかの実施形態では、トレイフランジ42は、一つ以上のトレイ側壁から延びても良い。
【0036】
いくつかの実施形態では、トレイ40は、トレイ側壁と同じ平面にある方向に出るタブを備える。いくつかの実施形態では、トレイフランジ又はタブは、グリップするための表面として及び、時として容器30からトレイ40を除去するための表面として使用される。
【0037】
いくつかの実施形態では、一つ以上のトレイ40は重ねることが出来る。
【0038】
一つ以上の実施形態では、トレイ40の受容開口50への針ハブ又は針シールド20間の接続は、摩擦フィット、締まりばめ(interference fit)、スナップフィット、ロッキング手段及び、これらの組合せから選択される接続機構が含まれても良い。
【0039】
トレイ40の受容開口50は、針ハブ又は針シールドが注射器と接触しているとき針ハブ又は針シールドの回転を防止するように修正されても良い。トレイ40の一つ以上の実施形態の受容開口50は、針ハブ又は針シールドの断面形状と適合する断面形状を有しても良い。一つの異形は、トレイの入口、針ハブ及び/又は針シールドは、非円形の断面形状を有しても良い。
【0040】
本開示の一つ以上の実施形態では、トレイ40中で、針ハブ及び/又は針シールド20を収容する受容開口50は、鍵特徴部又はロック特徴部を備えることが出来る。トレイ40上の鍵特徴部又はロック特徴部は、注射器に付けられている間、針ハブ及び/又は針シールドが回転しないことを確実にする。
【0041】
一つ以上の実施形態では、針は、針シールドでシールドされても良く、そして、トレイの鍵特徴部又はロック特徴部は、針が注射器に付けられている間、針シールドが回転しないことを確実にする。一つ以上の実施形態では、針は、シールドされてなくても良く、そして、トレイの鍵特徴部又はロック特徴部は、針が注射器に付けられている間、針ハブが回転しないことを確実にする。本開示の実施形態の公知技術に対する利点は、ロック機構が、針ハブ及び/又は針シールドを場所に保持するように使用されることである。これは、注射器と針ハブ又は針シールドの間のプラスの係合を、片手操作で可能にさせる。
【0042】
本明細書及び、添付の特許請求の範囲で使用されているように、用語「不規則形状」は、断面形状が、略断面の自由回転に有害な表面又は端を提供することを意味する。例えば、六角形又は楕円形状が「不規則」と考えられる。不規則な内側表面を持つ受容開口を含み、そして、それはトレイに対して、針ハブ又は針シールドの回転を防止する。一つ以上の実施形態では、針ハブ又は針シールドは、不規則な形状をして、受容開口に対して、針ハブ又は針シールドの回転を防止する。例えば、針ハブ又は針シールドは六角形形状の受容開口にマッチする六角形形状を有しても良い。受容開口は、針ハブ又は針シールドを受容するように形成又は成型されている。トレイの受容開口の開口部の断面形状は、三角形、四角形、五角形、六角形、七角形、八角形及び、十字形を含むが、これらに限定されない、いかなる対称的な又は非対称的な多角形であることが出来る。いくつかの実施形態では、受容開口は不規則な形状である。例えば、六角形又は楕円形状は「不規則」と考えられている。同様に、対応する針ハブ又は針シールドの断面形状は、三角形、四角形、五角形、六角形、七角形、八角形及び、十字形を含むが、これらに限定されない、いかなる対称的な又は非対称的な多角形であることが出来る。いくつかの実施形態では、針ハブ又は針シールドは不規則な形状である。
【0043】
図3-6に示すように、トレイ40の受容開口50の開口部の断面形状は、四角形、十字形、三角形又は六角形断面を有する遠位に延びる側壁51及び、遠位に延びる側壁51間の接合部分を備える。遠位に延びる側壁51の四角形、十字形、三角形又は六角形断面は、対応する四角形、十字形、三角形又は六角形断面を有する針ハブ又は針シールドと対応しており、それにより、針ハブ又は針シールドが注射器に接続されている間、針ハブ又は針シールド20の回転を防止する。
【0044】
図3に示すように、代替的な実施形態で、トレイ40の受容開口50の開口部の断面形状は、四角形断面を有し、そして、それぞれ2つの側端を有するそれぞれ4つの壁を備え、4つの全ての壁は、少なくとも2つの側端相互に接合されて、針ハブ又は針シールドを囲む4つの面を有する中空四角形配置を形成する。針ハブ又は針シールドは、それぞれ側端を有するそれぞれ4つの壁を有する、対応する四角形断面を備え、4つの全ての壁は、少なくとも2つの端のそれぞれが接合されて、四角形断面を有する入口孔を形成する4つの面を有する中空四角形配置を形成する。
【0045】
図5に示すように、代替的な実施形態で、トレイ40の受容開口50の開口部の断面形状は、三角形断面を有する。トレイの開口部は、それぞれ2つの側端を有するそれぞれ3つの壁を備え、全ての3つの壁は、少なくとも2つの側端の相互により接合されて、対応する針ハブ又は針シールドを囲む3つの面を有する中空三角形配置を形成する。
【0046】
一つ以上の実施形態では、蓋60は、容器30の上部壁と同一の平面にあり、トレイの受容開口50中に配置された針を含む針ハブ又は針シールドの上に重なり、別の受容開口50中に配置された針、針ハブ及び、針シールドの汚染を防止する。
【0047】
いくつかの実施形態では、包装体10は、容器にヒンジ付けで又はリフトオフの何れかで付けた、蓋60も備える。蓋60は、蓋側壁、蓋近位表面及び、蓋内側遠位表面を備える。いくつかの実施形態では、
図1に示すように、蓋60は、実質的に長方形又は正方形で配置された4つの蓋側壁を備える。
【0048】
包装体10は、ヒートシーリング又は、蛇口経路囲いを含むが、これらに限定されない、多様な方法でシールすることが出来る。一つ以上の実施形態では、針のトレイ又は容器全体は、包装体10が、完全な滅菌バリアシステムの使用又は、容器の蓋、容器の本体若しくはその両方の中の蛇口経路囲いの使用を通して、容器10が開けられるまで、滅菌であることを確実にする。
【0049】
ヒートシーリングは、均一な熱可塑性の単層若しくは複数の層を有する材料、少なくとも一つが熱可塑性で、一つの熱可塑性層が、熱及び圧力を利用して別の同様の熱可塑性層にシール又は結合させることにより、行うことが出来る。一つ以上の実施形態では、保護フィルムの一つの層が上に適用され、そして、容器の全体又は部分に付けられて、針が使用されるまで、受容開口中に配置された針、針ハブ、針シールドのそれぞれの滅菌性を確実にする。
【0050】
一つ以上の実施形態では、ヒートシーリングは、蓋ストックと、トレイのベース若しくはフランジとの間のクリーンピール又は、結合ピール機構を可能にさせる、物質又は材料で作成されることも出来る。これは、紙に適用されたコーティング又は、熱及び圧力でシールするTyvek材料で達成しても良い。
【0051】
蛇口経路囲いは、蛇口経路を使用して、微生物の侵入を防止するが、ガス、空気及び、蒸気は、滅菌性に妥協することなく、包装体に入り且つ出ることを可能にさせる。容器の本体又は、蓋は、複数の蛇口経路リング又は代わりの経路を有する内側表面を備えても良い。蛇口経路リングは、針の外側から滅菌の流体経路中への微生物の移動を防止する複数の遮蔽をさせる長い通路を作成することにより、汚染された外側と、滅菌内側領域との間にバリアを作成する。
【0052】
包装体10は、プラスチックフィルム、アルミニウム、医療グレード紙又は、通気性があり、滅菌のためのガスを透過させるが、微生物を透過させないTyvek(登録商標)で作成された材料中で、シールされ又は、特別にヒートシールされても良い。シーリング材料は、フィルムの形状であっても良い。Tyvek(登録商標)は、シーリング材料として使用されても良い。Tyvek(登録商標)は、フラッシュスパン高密度ポリエチレン繊維(例えば、スパンボンドオレフィン繊維)から構成される。この材料は、軽量で且つ強度があり、そして、破れ抵抗性があるが、ハサミ又はナイフでカット出来る。水蒸気及び他のガスは、材料が高い通気性であるのでTyvek(登録商標)を通過することが出来るが、しかし、同時に、材料は、液体の水及び微生物を通過させない。
【0053】
一つ以上の実施形態では、本開示の包装体10は、押出成形又は、当業者にとって周知の特徴の熱形成技術に従って製造しても良い。
【0054】
容器、蓋及び、トレイは、例えば、発泡フィルム押出、キャストフィルム押出、射出又は発砲成型、ペレット化、発泡、熱形成、溶融ポリマー形態中での配合、又は繊維紡糸、のような当該技術分野の公知の標準的な方法により形成されても良い。
【0055】
包装体10は、熱形成を介して作成されることが出来る。熱形成の場合、プラスチックシートは、リールから解き、そして、予備加熱ステーションを通ってガイドされる。予備加熱プレートの温度は、プラスチックが柔らかくなり、且つ曲げやすくなるようにさせるものである。暖かいプラスチックは、その後、大きな圧力及び/又は、プラグ補助付きで物理的に押すことは、マイナスの鋳型中に容器、蓋又は、トレイを形成する、形成ステーションに到達するようになる。鋳型は、冷却されて、プラスチックが再度硬くなり、そして、鋳型から除去されるときにその形状を維持する。容器は、柔軟性があり熱形成可能なプラスチックのようなプラスチックを含むことが出来、それらは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン及び、エチレンビニルアセテート(EVA)を含むが、これらに限定されるものではない。容器は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン及び、エチレンビニルアセテート(EVA)を含むが、これらに限定されるものではない、複数のプラスチックから作られる複数層であっても良い。一つ以上の実施形態では、蓋も、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン及び、エチレンビニルアセテート(EVA)を含むが、これらに限定されるものではない、柔軟性があり熱形成可能なプラスチックのようなプラスチックを含むことが出来る。蓋も、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン及び、エチレンビニルアセテート(EVA)を含むが、これらに限定されるものではない、複数のプラスチックから作られる複数層であっても良い。一つ以上の実施形態では、蓋は、非熱形成可能なプラスチックのようなプラスチックを含み得る。トレイは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン及び、エチレンビニルアセテート(EVA)を含むが、これらに限定されるものではない、柔軟性があり熱形成可能なプラスチックのようなプラスチックを含み得る。滅菌バリアを作成する熱形成可能なトレイ又は蓋つき容器の使用は、現在の注入成型トレイ及び容器に比べてコストを減少させることも出来る。
【0056】
一つ以上の実施形態では、複数の受容開口中の摩擦増強表面処理、コーティング又は、粗さパターンは、針ハブ又は針シールドを注射器に係合させるプロセス中において、回転の防止を補助するために使用されても良い。
図7に示すように、本開示の別の実施態様は、容器30、空間を開けて複数の受容開口50を有するトレイ40、並びに、複数の受容開口内に配置された複数の摩擦増強材料54を有する滅菌針の包装体10に関連し、受容開口50は、複数の受容開口50内に配置された針ハブ又は針シールド20を受容するように形成又は成型されている。一つ以上の実施形態では、蓋は、
図1に示す蓋60のように、容器により保持されても良い。蓋及び、容器は、複数の針の囲いを形成する。
【0057】
一つ以上の実施形態では、受容開口50の側壁52の内側表面は、摩擦増強材料54でコーティング又はカバーされても良い。一つ以上の実施形態では、摩擦増強材料54は、針ハブ又は針シールドと接触しているとき、十分な摩擦係数を有する。一つ以上の実施形態では、摩擦増強材料54は、受容開口50の側壁52内で、はめ込みセットの形態であっても良い。一つ以上の実施形態では、受容開口の側壁52の内側表面は、受容開口50と対応する針ハブ又は針シールドとの間にグリップ性又は粘着性接触を備えさせる、高い摩擦接触表面を備えても良い。高い摩擦接触表面を構成する材料は、皮膚に対して十分な摩擦係数を有するいかなる弾性、柔軟性の材料であり得る。好適な摩擦増強材料54は、ゴム、ラテックスゴム、ブチルゴム、シリコーン等のような物質を含む。一つ以上の別の実施形態では、摩擦増強粗さは、複数の受容開口の表面中に成型しても良い。摩擦増強粗さは、複数の受容開口の表面上のぎざぎざパターン又は表面処理の形状であっても良い。
【0058】
図8Aに示すように、一つ以上の代わりの実施形態では、針ハブ又は針シールドが対応する突出部をその外側表面上に備える間、トレイの受容開口は、受容開口の内側表面に沿って部分的に又は完全に延びることが出来る溝又は凹部を含んでも良い。
【0059】
図8Aに示すように、トレイ40は複数の受容開口50を備え、各受容開口は受容開口の内側表面に沿って部分的に又は完全に延びる一つ以上の溝56及び、受容開口の溝に対応する突出部72を有する針ハブ又は針シールドを備える。
【0060】
図8Aに示すように、トレイ40に対する針ハブ又は針シールド70の回転移動を制御するために、受容開口の内側表面は、針ハブ又は針シールド70の外側表面上の対応する突出部72と相互作用する一つ以上のストップ又は溝56を備えてもよく、そこで、針ハブ又は針シールドの外側表面上の突出部72は、受容開口50の内側表面上の一つ以上のストップ又は溝56に対して動かず、回転を防止させる。ストップ又は溝56は、追加の干渉をし、針ハブ又は針シールド70の回転を防止し、注射器と針ハブ又は針シールドとの間のプラスの係合を可能にさせ、片手操作を可能にさせる。
【0061】
図8Bに示すように、トレイ40は、受容開口の内側表面に沿って部分的に又は完全に延びる突出部58を有する複数の受容開口50及び、受容開口50の突出部58を受容する溝82を有する対応する針ハブ又は針シールド80を備える。
図8Bに示すように、トレイ40に対する針ハブ又は針シールドの回転を制御するため、トレイ40の受容開口50は、受容開口の内側表面に沿って部分的に又は完全に延びることが出来る突出部58を備えても良い。一つ以上の実施形態では、突出部58は、受容開口50の内側表面の長さのいかなる部分に沿っても延びることが出来る。突出部58は、受容開口50の内側表面の長さに沿っていかなる点で、始まり又は終了することが出来る。突出部58は、針ハブ又は針シールド80の外側表面上の対応する溝82又は凹部と係合するように形成させて、受容開口50と針ハブ又は針シールド80との整合を促進させることが出来る。一つ以上の実施形態では、溝又は凹部82は、針ハブ又は針シールド80の外側表面の長さのいかなる部分に沿って延びることが出来る。溝又は凹部82は、針ハブ又は針シールド80の外側表面の長さに沿っていかなる点で、始まり又は終了することが出来る。溝又は凹部82は、受容開口50の内側表面上の対応する突出部58と係合するように形成されて、受容開口50と針ハブ又は針シールド80とを整合させることが出来る。
【0062】
一つ以上の実施形態では、針ハブ又は針シールド70の外側表面は、受容開口の内側表面上の対応する特徴部(例えば、突部)と相互作用する一つ以上の溝又は凹部56を備えても良く、そこで、針ハブ又は針シールドの外側表面上の外側特徴部は、受容開口の内側表面上のストップに対して動かず、回転を防止させる。
【0063】
本明細書を通して、「一実施形態」、「特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」または「実施形態」という言及は、その実施形態に関して説明した特定の特徴、構造、材料、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の至る所での「1つ以上の実施形態では」、「ある実施形態では」、「1つの実施形態では」または「一実施形態では」などの表現の出現は、必ずしも本開示の同じ実施形態を指していない。さらに、特定の特徴、構造、材料、または特性は、1つ以上の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0064】
本明細書における開示は特定の実施形態を参照して説明されてきたが、これらの実施形態は、本開示の原理および用途の単なる例示であることを理解されたい。本開示の精神および範囲から逸脱することなく、本開示の方法および装置に様々な修正および変形を加えることができることが当業者には明らかであろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲内にある修正形態および変形形態を含むことを意図している。
【国際調査報告】