(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-28
(54)【発明の名称】流体で満たされたペレットを生成するためのダイアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B29C 48/345 20190101AFI20220721BHJP
B05B 1/02 20060101ALI20220721BHJP
B29C 48/04 20190101ALI20220721BHJP
B29C 48/29 20190101ALI20220721BHJP
B29B 9/06 20060101ALI20220721BHJP
B01J 2/20 20060101ALI20220721BHJP
【FI】
B29C48/345
B05B1/02
B29C48/04
B29C48/29
B29B9/06
B01J2/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021557429
(86)(22)【出願日】2019-03-29
(85)【翻訳文提出日】2021-09-27
(86)【国際出願番号】 CN2019080380
(87)【国際公開番号】W WO2020198921
(87)【国際公開日】2020-10-08
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(71)【出願人】
【識別番号】590001418
【氏名又は名称】ダウ シリコーンズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100187964
【氏名又は名称】新井 剛
(72)【発明者】
【氏名】ホアン、ウェンイー
(72)【発明者】
【氏名】ホースマン、ニコラス ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ウェンゼル、ジェフリー ディー.
(72)【発明者】
【氏名】コウ、チエン
(72)【発明者】
【氏名】スン、ヤーピン
(72)【発明者】
【氏名】エッセガー、モハメッド
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ユーホン
(72)【発明者】
【氏名】コン、ヨンファ
(72)【発明者】
【氏名】マー、ウェイミン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ホン
【テーマコード(参考)】
4F033
4F201
4F207
4G004
【Fターム(参考)】
4F033BA03
4F033CA07
4F033DA01
4F033EA01
4F033FA00
4F033NA01
4F201AG21
4F201AG27
4F201AR12
4F201BA02
4F201BC02
4F201BC33
4F201BD05
4F201BL08
4F201BL33
4F201BL36
4F201BL42
4F201BL43
4F207AG21
4F207AG27
4F207AR12
4F207KA01
4F207KA17
4F207KF03
4F207KF14
4F207KK12
4F207KK90
4F207KL62
4F207KL63
4F207KL86
4G004LA01
(57)【要約】
【解決手段】 (i)入口表面(15)および対向する排出表面(35)を有するダイプレート(10)と、(ii)入口表面(15)上の入口(30)と、入口(30)を通って、かつ入口表面(15)に垂直に延在する第1の対称軸(A)と、(iii)排出表面(35)上の排出ポート(45)と、排出ポート(45)を通って、かつ排出表面(35)に垂直に延在する第2の対称軸(B)と、を含むダイアセンブリ(5)。第1の軸と第2の軸は互いに離間しており、かつ互いに平行である。ダイアセンブリ(5)は、(iv)入口(30)と排出ポート(45)を流体接続する押出物通路(42)を含む。第3の対称軸(C)は、押出物通路(42)を通って延在する。ダイアセンブリ(5)は、(v)ダイプレート(10)に装着されたノズル(100)であって、排出ポート(45)で押出物通路(42)内に注入先端(110)を有するノズル(100)を含み、(vi)第3の対称軸(C)は、第1の対称軸(A)と交差して鋭角を形成する。
【選択図】
図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイアセンブリであって、
(i)入口表面および対向する排出表面を有するダイプレートと、
(ii)前記入口表面上の入口と、前記入口を通って、かつ前記入口表面に垂直に延在する第1の対称軸と、
(iii)前記排出表面上の排出ポートと、前記排出ポートを通って、かつ前記排出表面に垂直に延在する第2の対称軸であって、前記第1の対称軸から離間しており、かつそれに平行である第2の対称軸と、
(iv)前記入口と前記排出ポートを流体接続する押出物通路と、前記押出物通路を通って延在する第3の対称軸と、
(v)前記ダイプレートに装着されたノズルであって、前記排出ポートで前記押出物通路内に注入先端を有するノズルと、
(vi)前記第3の対称軸が、前記入口で前記第1の対称軸と交差して鋭角を形成する、を備える、ダイアセンブリ。
【請求項2】
前記第3の対称軸が、前記排出ポートで前記第2の対称軸と交差して鋭角を形成する、請求項1に記載のダイアセンブリ。
【請求項3】
前記ノズルがステップノズルである、請求項1に記載のダイアセンブリ。
【請求項4】
前記ノズルが、
前記注入先端を含む遠位端と、
前記注入先端の反対側の近位端であって、流体源と流体連通している前記ノズル近位端と、を有する、請求項3に記載のダイアセンブリ。
【請求項5】
前記ノズル遠位端が先端内径(TID)を有し、前記ノズル近位端が近接内径(PID)を有し、前記PIDが前記TIDよりも大きい、請求項4に記載のダイアセンブリ。
【請求項6】
前記注入先端が、排出面の上流に0.05mm~0.15mmである後退位置に位置する、請求項1に記載のダイアセンブリ。
【請求項7】
前記押出物通路が、前記後退位置で前記注入先端を取り囲む、請求項6に記載のダイアセンブリ。
【請求項8】
前記TIDが、0.25mm~0.35mmである、請求項7に記載のダイアセンブリ。
【請求項9】
前記注入先端が、0.60mm~0.90mmの外径を有する、請求項8に記載のダイアセンブリ。
【請求項10】
前記ダイプレートの上流面に取り付けられたインテークプレートをさらに備え、前記インテークプレートが円錐形のインテークポートを有し、前記インテークポートが前記入口に隣接している、請求項1に記載のダイアセンブリ。
【請求項11】
前記排出面の前記排出ポートと動作的に連通している回転ブレード装置を備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のダイアセンブリ。
【請求項12】
ダイアセンブリであって、
前記押出物通路内の押出物であって、前記ノズル注入先端を取り囲む押出物と、
前記押出物が前記排出ポートを出るときに、前記押出物に流体を注入して、流体で満たされた押出物を形成する前記ノズル注入先端と、
前記流体で満たされた押出物を切断して、流体で満たされたペレットを形成する前記回転ブレード装置と、を備える、請求項11に記載のダイアセンブリ。
【請求項13】
前記流体で満たされたペレットが、開放端を有する、請求項12に記載のダイアセンブリ。
【請求項14】
前記流体で満たされたペレットが、閉塞端を有する、請求項12に記載のダイアセンブリ。
【請求項15】
ダイアセンブリであって、
前記ダイプレートの前記排出面に取り付けられた出口プレートであって、出口面および前記出口面に位置する出口ポートを有する出口プレートと、
前記出口プレート内のチャネルであって、前記排出ポートを前記出口ポートに流体接続するチャネルと、
前記チャネル内に延在する前記ノズル注入先端であって、前記チャネルが前記注入先端を取り囲む前記ノズル注入先端と、を備える、請求項1に記載のダイアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ポリマー樹脂のペレットを液体添加剤に浸して、添加剤をポリマーペレットにしみ込ませるか、そうでなければ組み合わせてから、さらに処理することが知られている。例えば、電源ケーブル用のプラスチックコーティングの生成では、オレフィン系ポリマーペレットを液体過酸化物に浸してから、他の材料と溶融ブレンドまたは溶融押出することがよくある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
残念ながら、オレフィン系ポリマーペレットの添加剤浸漬にはいくつかの欠点がある。多くのオレフィン系ポリマーペレットは、ペレットに十分な量の添加剤を組み込むために、長い浸漬時間(10時間以上)を必要とする。このような長い浸漬時間は、浸漬設備に追加の資本コストをもたらし、生成スループット率を低下させる。
【0003】
多孔質ペレットの使用は、オレフィン系ポリマーペレットの浸漬時間を短縮する方法として知られている。しかしながら、多孔質オレフィン系ポリマーペレットは、生成するのに費用がかかり、産業におけるそれらの実際の使用を制限する。多孔質オレフィン系ポリマーペレットも、溶融ブレンドまたは押出時に不均一性の問題を示す。結果として、当技術分野は、下流の生成ステップに悪影響を与えることなく添加剤の浸漬時間を短縮するために、表面積が増加したポリマー樹脂ペレットの必要性を認識している。
【0004】
当技術分野はさらに、例えば、電源ケーブルのコーティングなど、ポリマー樹脂ペレットの添加剤浸漬ステップを必要とする産業用途のために、表面積が増加したポリマー樹脂ペレットを生成できる設備の必要性を認識している。
【0005】
本開示は、ダイアセンブリを提供する。一実施形態では、ダイアセンブリは、(i)入口表面および対向する排出表面を有するダイプレートと、(ii)入口表面上の入口と、入口を通って、かつ入口表面に垂直に延在する第1の対称軸と、(iii)排出表面上の排出ポートと、排出ポートを通って、かつ排出表面に垂直に延在する第2の対称軸と、を含む。第2の対称軸は、第1の対称軸から離間しており、かつそれに平行である。ダイアセンブリは、(iv)入口と排出ポートを流体接続する押出物通路を含む。第3の対称軸は、押出物通路を通って延在する。ダイアセンブリは、(v)ダイプレートに装着されたノズルであって、排出ポートで押出物通路内に注入先端を有するノズルを含み、(vi)第3の対称軸は、入口で第1の対称軸と交差して鋭角を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1A】
図1Aは、本開示の一実施形態による、ダイプレートの上流面の斜視図である。
【
図1B】
図1Bは、本開示の一実施形態による、ダイプレートの下流面の斜視図である。
【
図2】
図2は、本開示の一実施形態による、ダイアセンブリの分解図である。
【
図3】
図3は、
図2の線3-3に沿ったダイアセンブリの断面図である。
【
図4C】
図4Cは、本開示の一実施形態による、出口プレートを含むダイアセンブリの拡大断面図である。
【
図5】
図5は、本開示の一実施形態による、ダイアセンブリを通る押出物の流れおよび流体で満たされたペレットの生成を示す
図4Aの断面図である。
【
図6】
図6は、本開示の実施形態による、中空ペレットの斜視図である。
【
図9】
図9は、本開示の一実施形態による、閉塞ペレットの斜視図である。
【0007】
定義
米国特許実務の目的として、参照される特許、特許出願、または公開物のいかなる内容も、特に定義の開示(本開示に具体的に提供されるいかなる定義にも矛盾しない範囲で)、および当該技術分野における一般的知識に関して、それらの全体が参照により組み込まれる(または、その同等の米国版が参照によりそのように組み込まれる)。
【0008】
本明細書に開示される数値範囲は、下限値および上限値からの、それらを含むすべての値を含む。明示的な値(例えば、1、または2、または3~5、または6、または7)を含む範囲について、任意の2つの明示的な値の間のあらゆる部分範囲(例えば、1~2、2~6、5~7、3~7、5~6など)が含まれる。
【0009】
「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」という用語、およびこれらの派生語は、任意の追加の成分、ステップ、または手順が、具体的に開示されているか否かに関わらず、それらの存在を除外することを意図しない。疑義が生じないようにするために、「備える」という用語の使用を通じて特許請求されるすべての組成物は、相反する記載がない限り、(ポリマーであるか、そうでないかに関わらず)任意の追加の添加剤、アジュバント、または化合物を含むことができる。対照的に、「本質的に~からなる」という用語は、実施可能性に必須ではないものを除いて、あらゆる後続の列挙の範囲から、他のいかなる成分、ステップ、または手順も除外する。「からなる」という用語は、具体的に描写または列挙されていない任意の成分、ステップ、または手順を除外する。「または」という用語は、特に明記しない限り、列挙されたメンバーを個別に、ならびに任意の組み合わせで指す。単数形の使用には、複数形の使用が含まれ、逆の場合も同じである。
【0010】
相反する記載がない限り、文脈から黙示的でない限り、または当該技術分野で慣習的でない限り、すべての部およびパーセントは、重量に基づき、すべての試験方法は、本開示の出願日時点で最新のものである。
【0011】
「ブレンド」、「ポリマーブレンド」、および同様の用語は、2つ以上のポリマーの組み合わせを指す。そのようなブレンドは、混和性であっても、そうでなくてもよい。そのような組み合わせは、相分離していても、していなくてもよい。そのような組み合わせは、透過電子分光法、光散乱、X線散乱、および当該技術分野で知られている任意の他の方法から決定される1つ以上のドメイン構成を含んでも、含まなくてもよい。
【0012】
「エチレン系ポリマー」は、(重合性モノマーの総量に基づいて)50重量パーセント超の重合エチレンモノマーを含有し、任意選択により、少なくとも1つのコモノマーを含有し得るポリマーである。エチレン系ポリマーは、エチレンホモポリマー、およびエチレンコポリマー(エチレンおよび1つ以上のコモノマーに由来する単位を意味する)を含む。「エチレン系ポリマー」および「ポリエチレン」という用語は、互換的に使用され得る。エチレン系ポリマー(ポリエチレン)の非限定的な例は、低密度ポリエチレン(LDPE)および直鎖ポリエチレンを含む。直鎖ポリエチレンの非限定的な例は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、極低密度ポリエチレン(VLDPE)、多成分エチレン系コポリマー(EPE)、エチレン/α-オレフィンマルチブロックコポリマー(オレフィンブロックコポリマー(OBC)としても知られる)、シングルサイト触媒直鎖状低密度ポリエチレン(m-LLDPE)、実質的に直鎖状または直鎖状のプラストマー/エラストマー、中密度ポリエチレン(MDPE)、および高密度ポリエチレン(HDPE)を含む。一般に、ポリエチレンは、チーグラーナッタ触媒などの不均質触媒系、第4族遷移金属およびメタロセン、非メタロセン金属中心、ヘテロアリール、ヘテロバレントアリールオキシエーテル、ホスフィンイミン、などのリガンド構造を含む均質触媒系、およびその他を使用して、気相、流動床反応器、液相スラリープロセス反応器、または液相溶液プロセス反応器で生成することができる。不均一触媒および/または均一触媒の組み合わせもまた、単一反応器または二重反応器構成のいずれかにおいて使用され得る。一実施形態では、エチレン系ポリマーは、その中に重合された芳香族コモノマーを含有しない。
【0013】
「エチレンプラストマー/エラストマー」は、エチレン由来の単位および少なくとも1つのC3~C10α-オレフィンコモノマー、または少なくとも1つのC4~C8α-オレフィンコモノマー、または少なくとも1つのC6~C8α-オレフィンコモノマー由来の単位を含む均一短鎖分岐分布を含有する実質的に直鎖状または直鎖状のエチレン/α-オレフィンコポリマーである。エチレンプラストマー/エラストマーは、0.870g/cc、または0.880g/cc、または0.890g/ccから、0.900g/cc、または0.902g/cc、または0.904g/cc、または0.909g/cc、または0.910g/cc、または0.917g/ccの密度を有する。エチレンプラストマー/エラストマーの非限定的な例としては、AFFINITY(商標)プラストマーおよびエラストマー(The Dow Chemical Companyから入手可能)、EXACT(商標)プラストマー(ExxonMobil Chemicalから入手可能)、Tafmer(商標)(Mitsuiから入手可能)、Nexlene(商標)(SK Chemicals Co.から入手可能)、およびLucene(商標)(LG Chem Ltd.から入手可能)が挙げられる。
【0014】
「高密度ポリエチレン」(または「HDPE」)は、エチレンホモポリマー、または少なくとも1つのC4-C10α-オレフィンコモノマー、もしくはC4-C8α-オレフィンコモノマーを含むエチレン/α-オレフィンコポリマーであり、かつ0.94g/cc超、または0.945g/cc、または0.95g/cc、または0.955g/cc~0.96g/cc、または0.97g/cc、または0.98g/ccの密度を有する。HDPEは、単峰性コポリマーまたは多峰性コポリマーであり得る。「単峰性エチレンコポリマー」とは、分子量分布を示すゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)において1つの明確なピークを有するエチレン/C4~C10α-オレフィンコポリマーのことである。「多峰性エチレンコポリマー」とは、分子量分布を示すGPCにおいて少なくとも2つの明確なピークを有するエチレン/C4~C10α-オレフィンコポリマーのことである。多峰性には、2つのピークを有するコポリマー(二峰性)、ならびに3つ以上のピークを有するコポリマーが含まれる。HDPEの非限定的な例としては、各々The Dow Chemical Companyから入手可能なDOW(商標)高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂、ELITE(商標)強化ポリエチレン樹脂、およびCONTINUUM(商標)二峰生ポリエチレン樹脂、LyondellBasellから入手可能なLUPOLEN(商標)、ならびにBorealis、Ineos、およびExxonMobilからのHDPE製品が挙げられる。
【0015】
「インターポリマー」(または「コポリマー」)は、少なくとも2つの異なるモノマーの重合によって調製されるポリマーである。この総称は、2つの異なるモノマーから調製されたポリマー、および3つ以上の異なるモノマーから調製されたポリマー、例えばターポリマー、テトラポリマーなどを指すために通常用いられるコポリマーを含む。
【0016】
「低密度ポリエチレン」(または「LDPE」)は、エチレンホモポリマー、または0.915g/cc~0.940g/ccの密度を有し、かつ広いMWDを有する長鎖分岐を含有する、少なくとも1つのC3~C10α-オレフィン、好ましくはC3~C4を含む、エチレン/α-オレフィンコポリマーからなる。LDPEは、典型的には、高圧フリーラジカル重合(フリーラジカル開始剤を用いる管状反応器またはオートクレーブ)によって生成される。LDPEの非限定的な例としては、MarFlex(商標)(Chevron Phillips)、LUPOLEN(商標)(LyondellBasell)、ならびにBorealis、Ineos、ExxonMobilなどからのLDPE製品が挙げられる。
【0017】
「直鎖状低密度ポリエチレン」(または「LLDPE」)は、エチレン由来の単位と、少なくとも1つのC3~C10α-オレフィンコモノマー、または少なくとも1つのC4~C8α-オレフィンコモノマー、または少なくとも1つのC6~C8α-オレフィンコモノマー由来の単位と、を含む、不均一短鎖分岐分布を含有する直鎖状のエチレン/α-オレフィンコポリマーである。LLDPEは、従来のLDPEとは対照的に、長鎖分岐があるとしてもわずかであることを特徴とする。LLDPEは、0.910g/cc、または0.915g/cc、または0.920g/cc、または0.925g/cc~0.930g/cc、または0.935g/cc、または0.940g/ccの密度を有する。LLDPEの非限定的な例としては、各々The Dow Chemical Companyから入手可能なTUFLIN(商標)直鎖状低密度ポリエチレン樹脂およびDOWLEX(商標)ポリエチレン樹脂、ならびにMARLEX(商標)ポリエチレン(Chevron Phillipsから入手可能)が挙げられる。
【0018】
「多成分エチレン系コポリマー」(または「EPE」)は、エチレン由来の単位と、特許参考文献USP6,111,023、USP5,677,383、およびUSP6,984,695に記載されているような少なくとも1つのC3~C10α-オレフィンコモノマー、または少なくとも1つのC4~C8α-オレフィンコモノマー、または少なくとも1つのC6~C8αα-オレフィンコモノマー由来の単位と、を含む。EPE樹脂は、0.905g/cc、または0.908g/cc、または0.912g/cc、または0.920g/cc~0.926g/cc、または0.929g/cc、または0.940g/cc、または0.962g/ccの密度を有する。EPE樹脂の非限定的な例としては、各々The Dow Chemical Companyから入手可能なELITE(商標)強化ポリエチレンおよびELITEAT(商標)先端技術樹脂、Nova Chemicalsから入手可能なSURPASS(商標)ポリエチレン(PE)樹脂、ならびにSK Chemicals Co.から入手可能なSMART(商標)が挙げられる。
【0019】
「オレフィン系ポリマー」または「ポリオレフィン」は、(重合性モノマーの総量に基づいて)50重量パーセント超の重合オレフィンモノマーを含有し、任意選択により、少なくとも1つのコモノマーを含有し得るポリマーである。オレフィン系ポリマーの非限定的な例としては、エチレン系ポリマーおよびプロピレン系ポリマーが挙げられる。「オレフィン」および同様の用語は、水素と炭素からなる炭化水素を指し、その分子は、二重結合によって互いに結合された一対の炭素原子を含有する。
【0020】
「ポリマー」は、同一の種類であるか異なる種類であるかに関わらず、重合モノマーによって調製される化合物であり、重合形態で、ポリマーを構成する複数および/もしくは反復「単位」または「構造単位」を提供する。したがって、ポリマーという総称は、1つの種類のモノマーのみから調製されたポリマーを指すために通常用いられるホモポリマーという用語、および少なくとも2つの種類のモノマーから調製されたポリマーを指すために通常用いられるコポリマーという用語を包含する。また、例えば、ランダム、ブロックなどのすべての形態のコポリマーも包含する。「エチレン/α-オレフィンポリマー」および「プロピレン/α-オレフィンポリマー」という用語は、それぞれエチレンまたはプロピレンを重合させて調製した上述のコポリマーおよび1つ以上の追加の重合性α-オレフィンモノマーを示す。ポリマーは、多くの場合、特定のモノマーまたはモノマーの種類に「基づいて」、特定のモノマー含有量を「含有する」など、1つ以上の特定のモノマー「から作られる」ものと言及されるが、この文脈では、「モノマー」という用語は、特定のモノマーの重合残留物を指し、非重合種を指さないことが理解されることに留意されたい。概して、本明細書におけるポリマーは、対応するモノマーの重合形態である「単位」に基づくものを指す。
【0021】
「シングルサイト触媒直鎖状低密度ポリエチレン」(または「m-LLDPE」)は、エチレン由来の単位および少なくとも1つのC3~C10α-オレフィンコモノマー、または少なくとも1つのC4~C8α-オレフィンコモノマー、または少なくとも1つのC6~C8α-オレフィンコモノマー由来の単位を含む均一短鎖分岐分布を含有する直鎖状のエチレン/α-オレフィンコポリマーである。m-LLDPEは、0.913g/cc、または0.918g/cc、または0.920g/cc~0.925g/cc、または0.940g/ccの密度を有する。m-LLDPEの非限定的な例としては、EXCEED(商標)メタロセンPE(ExxonMobil Chemicalから入手可能)、LUFLEXEN(商標)m-LLDPE(LyondellBasellから入手可能)、およびELTEX(商標)PF m-LLDPE(Ineos Olefins&Polymersから入手可能)が挙げられる。
【0022】
「超低密度ポリエチレン」(または「ULDPE」)および「極低密度ポリエチレン」(または「VLDPE」)はそれぞれ、エチレン由来の単位と、少なくとも1つのC3~C10α-オレフィンコモノマー、または少なくとも1つのC4~C8α-オレフィンコモノマー、または少なくとも1つのC6~C8α-オレフィンコモノマー由来の単位と、を含む、不均一短鎖分岐分布を含有する直鎖状のエチレン/α-オレフィンコポリマーである。ULDPEおよびVLDPEは、各々、0.885g/cc、または0.90g/cc~0.915g/ccの密度を有する。ULDPEおよびVLDPEの非限定的な例としては、各々The Dow Chemical Companyから入手可能なATTANE(商標)ULDPE樹脂およびFLEXOMER(商標)VLDPE樹脂が挙げられる。
【0023】
「溶融ブレンド」は、少なくとも2つの成分が組み合わされるか、そうでなければ一緒に混合され、成分のうちの少なくとも1つが溶融状態にあるプロセスである。溶融ブレンドは、例えば、バッチ混合、押出ブレンド、押出成形などの1つ以上の様々な既知のプロセスによって達成され得る。「溶融ブレンド」組成物は、溶融ブレンドのプロセスを通じて形成された組成物である。
【0024】
「熱可塑性ポリマー」および同様の用語は、加熱すると繰り返し軟化して流動性になり、室温まで冷却すると硬化状態に戻ることができる直鎖または分岐ポリマーを指す。熱可塑性ポリマーは、通常、ASTMD638-72に従って測定した場合に68.95MPa(10,000psi)を超える弾性率を有する。加えて、熱可塑性ポリマーは、軟化状態まで加熱されると、任意の所定の形状の物品に成形または押出され得る。
【0025】
「熱硬化ポリマー」、「熱硬化性ポリマー」、および同様の用語は、いったん硬化すると、ポリマーが熱によって軟化することができない、さらには熱によって成形することができないことを示す。熱硬化性ポリマーは、いったん硬化すると、空間ネットワークポリマーであり、高度に架橋されて剛性の三次元分子構造を形成する。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示は、ダイアセンブリを提供する。ダイアセンブリは、入口表面および排出表面を有するダイプレートを含む。排出表面および入口表面はダイプレートの反対側にある。入口表面は入口を含む。入口表面に垂直な第1の対称軸は、入口を通って延在する。排出表面は排出ポートを含む。排出表面に垂直な第2の対称軸は、排出ポートを通って延在する。第1の対称軸と第2の対称軸は互いに離間しており、かつ互いに平行である。ダイプレートは、入口から排出ポートまで延在する押出物通路を含む(すなわち、押出物通路は、入口と排出ポートを流体接続する)。ダイプレートは、押出物通路を通って延在する第3の対称軸を含む。ダイアセンブリは、ダイプレートに装着されたノズルを含む。ノズルは注入先端を有する。ノズルの注入先端は、排出ポートで押出物通路に位置する。第3の対称軸は、入口で第1の対称軸と交差して鋭角を形成する。
【0027】
ダイプレート
図面を参照し、最初に
図1Aを参照すると、ダイアセンブリ5は、ダイプレート10を含む。
図1Aは、入口表面15および形状が円形である入口30を有するダイプレート10を示している。入口30は、ダイプレート10の中心に位置し、ダイプレート10の中へ開いている。インテークプレート25は、形状が円形である上流面を有する。入口30およびインテークプレート25は同心円を形成する。インテークプレート25は、インテークポート27を含み、インテークポート27は、円錐形の形状を有する。インテークポート27は、形状が円形であり、入口30と整列している下流端を有する。ダイアセンブリ5は、例えば、押出機(図示せず)と共に使用して、本明細書に記載されるような流体で満たされたペレットを形成することができる。インテークポート27および入口30は、押出機から押出物(図示せず)を受けるように適合されている。本明細書で使用される「受けるように適合された」という用語は、インテークポート27および入口30の形状および寸法により、押出物の漏出なしに押出物が押出機から入口30を通ってダイアセンブリ5に流れることを可能にする。押出機は、
図1Aに示されるように、ダイプレート10の上流面20でダイアセンブリ5に動作可能に接続されている。
【0028】
「上流」および「下流」という用語は、2つの物体(または構成要素)の互いに対する空間的場所を指し、「上流」は、押出物源からさらに離れた位置を指す「下流」という用語と比較して、押出物源(例えば、押出機)に近い位置を示す。別の言い方をすれば、2つの物体に関して、第2の物体の「上流」の第1の物体は、第1の物体が第2の物体よりも押出物源に近く、第2の物体が第1の物体の「下流」にあることを示す。
【0029】
一実施形態では、ダイプレート10は、1つ以上の金属でできている。好適な金属の非限定的な例には、鋼、ステンレス鋼、金属複合材料、およびそれらの組み合わせが含まれる。
【0030】
一実施形態では、ダイプレート10は、P-20鋼でできている。別の実施形態では、ダイプレート10は、1つ以上の金属複合材料でできている。
【0031】
図1Bは、ダイプレート10の排出表面35および排出ポート45を示している。排出表面35は、
図1Bに示すように、ダイプレート10の下流面40上に位置する。
【0032】
図2は、流体源60、アダプタねじ80、およびノズル100を示している。流体源60は、流体50を収容し、挿入端62を含む。流体50は、押出機から入口30に入る押出物とは別個のものであり、異なることが理解される。アダプタねじ80は、インテークプレート25の下流側に取り付けられている。ノズル100はアダプタねじ80に取り付けられている。ノズル100は、アダプタねじ80とインテークプレート25との組み合わせにより、ダイプレート10に装着されている。
【0033】
図4Aは、ノズル100がダイプレート10に装着されたダイアセンブリ5を示している。第1の対称軸Aが示されている。第1の対称軸Aは、入口30を通って延在し、プレート表面32に垂直である。プレート表面32は、インテークプレート25とダイプレート10との間の界面によって画定される平面(図示せず)を占める。一実施形態では、第1の対称軸Aは、入口30を二分する。
【0034】
図4Aは、第2の対称軸Bを示し、第2の対称軸Bは、排出ポート45を通って延在する。第2の対称軸Bは、排出表面35に垂直である。
図4Aに示されるように、第2の対称軸Bは、第1の対称軸Aから離間しており、かつそれに平行である。
【0035】
図4Aは、押出物通路42を示し、押出物通路42は、入口30と排出ポート45を流体接続している。押出物通路42の下流端は、ノズル100の下流セクションを取り囲んでいる。第3の対称軸Cは、入口30、押出物通路42、および排出ポート45を通って延在する。第3の対称軸Cの上流部分は、押出物通路42の上流部分に平行に配設されている。第3の対称軸Cは、第1の対称軸Aと交差して、入口30で頂点Fおよび鋭角Dを形成する。鋭角Dは鈍角Gとは区別され、鋭角Dの値は90°未満であり、鈍角Gの値は90°を超え、鋭角Dの値と鈍角Gの値の合計は、正確に180°である。第3の対称軸Cはまた、第2の対称軸Bと交差して、排出ポート45で頂点Hおよび鋭角Eを形成する。鋭角Eは鈍角Iとは区別され、鋭角Eの値は90°未満であり、鈍角Iの値は90°を超え、鋭角Eの値と鈍角Iの値の合計は、正確に180°である。
【0036】
一実施形態では、鋭角Dの値は、鋭角Eの値と同じである。
【0037】
図4Aは、押出物角度Jを示している。押出物角度Jは、押出物チャネル42の傾斜と、プレート表面32(すなわち、本明細書に記載のインテークプレート25とダイプレート10との界面)によって画定される水平線との間の角度である。鋭角Dの値は、押出角度Jの値より90度小さい。言い換えると、鋭角Dの値は、90度から押出角度Jを引いた値である。鋭角Eの値は、押出角度Jの値より90度小さい。言い換えると、鋭角Eの値は、90度から押出角度Jを引いた値である。
【0038】
図4Aは、ノズル100の上流端に位置するノズル近位端104を示している。ノズル近位端104は、流体源60と流体連通している。ノズル遠位端108は、ノズル100の下流端に位置する。ノズル近位端104およびノズル遠位端108は、ノズル100の両端にある。ノズル遠位端108は、注入先端110を含み、注入先端110は、その中心に開口部を有する。注入先端110は、排出ポート45で押出物通路42に位置する。ノズル100は、環状チャネル70を含む。環状チャネル70は、ノズル近位端104からノズル100の本体を通って注入先端110の開口部まで延在する。環状チャネル70は、流体チャネル64を介して流体源60に流体接続されている。
【0039】
一実施形態では、ノズル100はステップノズルである。本明細書で使用される「ステップノズル」という用語は、2つ以上の別個の内径を有するノズルを指す。一実施形態では、ノズル100は、3つの別個の内径を有するステップノズルである。さらなる実施形態では、
図4Bは、近接内径K、中間内径L、および先端内径Mを示し、近接内径Kは、中間内径Lよりも大きく、中間内径Lは、先端内径Mよりも大きい。
【0040】
ノズル近位端104は、
図4Bに示されるように、近接内径K(または互換的に「PID」と呼ばれる)を含む。注入先端110は、先端内径M(または互換的に「TID」と呼ばれる)を含む。PIDは先端内径Hよりも大きい。
【0041】
一実施形態では、PIDは、2.2ミリメートル(mm)、または2.4mm、または2.6mm、または2.8mm、または3.0mm~3.4mm、または3.6mm、または3.8mm、または4.1mmである。さらなる実施形態では、PIDは、2.2~4.1mm、または2.6から3.6mm、または3.0から3.4mmである。
【0042】
一実施形態では、TIDは、0.22mm、または0.25mm、または0.28mm、または0.30mm~0.40mm、または0.42mm、または0.45mm、または0.48mmである。さらなる実施形態では、TIDは、0.22~0.48mm、または0.24~0.40mm、または0.25~0.35mmである。
【0043】
中間内径Lはノズル中央部分に位置する。一実施形態では、中間内径Lは、1.0mm、または1.2mm、または1.4mm、または1.6mm~1.8mm、または2.0mm、または2.2mm、または2.4mmである。さらなる実施形態では、中間内径Lは、1.0~2.4mm、または1.2~2.2mm、または1.6~1.8mmである。
【0044】
先端外径Nは、注入先端110に位置する。一実施形態では、先端外径Nは、0.45mm、または0.50mm、または0.55mm、または0.60mm~0.90mm、または0.95mm、または1.0mm、または1.1mmである。さらなる実施形態では、先端外径Nは、0.45~1.1mm、または0.50~1.0mm、または0.60~0.90mmである。
【0045】
図4A~
図4Bは、注入先端110がノズル遠位端108の末端に位置することを示している。注入先端110は、排出ポート45で押出物通路42に位置する。言い換えれば、注入先端110は、押出物通路42によって完全に取り囲まれている。
図4Bに最もよく示されるように、排出ポート45で、注入先端110は、注入先端110が排出面35と同一平面上にないように、排出面35の上流にある後退位置Oに位置する。押出物通路42は、後退位置Oで注入先端110を完全に取り囲んでいる。
【0046】
図4Bは、注入先端110の後退位置Oを示している。一実施形態では、後退位置Oは、排出面35の上流0.02mm、または0.03mm、または0.05mm~0.15mm、または0.18mm、または0.22mmにある。さらなる実施形態では、後退位置Oは、排出面35の上流0.02mm~0.22mm、または0.03mm~0.18mm、または0.05mm~0.15mmにある。
【0047】
図5は、押出物通路42内の押出物210を示している。押出物は、矢印5.1で、押出機(図示せず)から流れ、入口30を通過するように描かれている。押出物は、押出物通路42に入り、押出物通路42全体に均一に分布している。矢印5.1および5.2によって示されるように、押出物は、押出物通路42を通って流れ、ノズル遠位端108および注入先端110を取り囲む。
【0048】
図5は、流体50を示している。流体50は、矢印5.3で、流体源60から流体チャネル64を通過するように描かれている。流体50は、矢印5.4によって示されるように、ノズル100内の環状チャネル70に入る。押出物210の通過および流体50の通過は、同時に、または実質的に同時に起こる。矢印5.5の下流で、流体50は注入先端に入り、次いで、押出物が排出ポート45を出るときに、押出物に注入され、流体で満たされた押出物225を形成する。
【0049】
図5は、回転ブレード装置200を示している。回転ブレード装置200は、排出表面35の排出ポート45と動作的に連通している。回転ブレード装置200は、矢印5.6によって示されるように、流体で満たされた押出物225の流れの方向を横切って、まだ塑性状態にある間に、排出ポート45から出てくる流体で満たされた押出物225を繰り返し切断して、流体で満たされたペレット230を形成する。切断間の離間した距離および切断頻度は、得られる流体で満たされたペレット230のサイズの制御を提供する。特定の理論に拘束されることを望まないで、押出物の粘度、後退距離、および切断頻度を調整して、2つの開放端、1つの開放端を有する、または開放端を有さない流体で満たされたペレット230を生成する(後者の場合は、2つの閉塞端を有するペレットである)。
【0050】
図4Cは、ダイプレート10の排出面45に取り付けられた出口プレート300を含む本開示の一実施形態を示す。一実施形態では、出口プレート300は、ダイプレート10の材料の硬度値と比較してより大きな硬度値を有する金属でできている。鋼の硬度は、ロックウェル硬度スケール(例えば、HRA、HRB、HRCなど)で表される。
【0051】
一実施形態では、出口プレート300は、硬化01鋼でできている。
【0052】
出口プレート300は、出口面310と、出口面310に位置する出口ポート320と、を含む。出口プレート300は、出口チャネル330を含み、出口チャネル330は、排出ポート45を出口ポート320に流体接続する。注入先端110は、出口チャネル330内に延在し、出口チャネル330は、注入先端110を取り囲む。注入先端110は、注入先端110が出口面310と同一平面上にないように、出口面310の上流にある後退位置Pに位置する。押出物は、押出物通路42から出口チャネル330内へ通過し、後退位置Pで注入先端110を取り囲む。一実施形態では、後退位置Pは、出口面310の上流0.02mm、または0.03mm、または0.05mm~0.15mm、または0.18mm、または0.22mmにある。さらなる実施形態では、後退位置Pは、出口面310の上流0.02mm~0.22mm、または0.03mm~0.18mm、または0.05mm~0.15mmにある。注入先端は、押出物が出口ポート320を出るときに、流体50を押出物に注入して、流体で満たされた押出物225を形成する。回転ブレード装置200は、出口ポート320から出てくる流体で満たされた押出物225を切断して、流体で満たされたペレット230を形成する。
【0053】
一実施形態では、回転ブレード装置200は、スイングブレード、往復ブレード、回転ナイフブレード、回転円形ナイフブレード、ウェットカット水中ストランドペレタイザー、およびダイフェースカッターから選択される。
【0054】
一実施形態では、ダイアセンブリ5の下流面および回転ブレード装置200は、プロセス流体に完全に沈められている。プロセス流体は、水、油、伝熱流体、潤滑剤、またはそれらの組み合わせから選択される。
【0055】
流体
ノズル100は、
図5に示されるように、流体50を押出物に注入して、流体で満たされた押出物225を形成する。流体50としての使用に好適な流体の非限定的な例には、ガス、液体、流動性の熱可塑性ポリマー、またはそれらの組み合わせが含まれる。
【0056】
一実施形態では、流体50として使用されるガスは、空気、不活性ガス(例えば、窒素またはアルゴン)、またはそれらの組み合わせである。さらなる実施形態では、流体50として使用されるガスは空気である。さらなる実施形態では、流体50として使用されるガスは窒素である。
【0057】
一実施形態では、流体50は窒素ガスである。窒素ガスの圧力は、5psig、または10psig、または20psig~30psig、または50psig、または200psigである。さらなる実施形態では、窒素ガスの圧力は、5~200psig、または10~50psig、または20~30psigである。
【0058】
一実施形態では、窒素ガスは、2ミリリットル/分(mL/分)、または5mL/分、または10psig、または20mL/分、または30mL/分~40mL/分、または50mL/分、または100mL/分、または200mL/分の流量を有する。さらなる実施形態において、窒素流量は、2~200mL/分、または5~100mL/分、または10~50mL/分である。
【0059】
一実施形態では、流体50は液体である。好適な液体の非限定的な例には、過酸化物、硬化助剤、シラン、酸化防止剤、UV安定剤、加工助剤、カップリング剤、およびそれらの組み合わせが含まれる。一実施形態では、流体50として使用される液体は、ポリマー担体中でブレンドされる。さらなる実施形態では、他の成分が流体50に追加され、他の成分は、流体50の凝固を加速する。好適な他の成分の非限定的な例には、オリゴマー、核剤、およびそれらの組み合わせが含まれる。
【0060】
流体50は、本明細書に開示される2つ以上の実施形態を含んでもよい。
【0061】
ペレット
図6は、ダイアセンブリ5によって生成された流体で満たされたペレットを示している。特定の理論に拘束されることを望まないで、押出物の粘度は、流体で満たされたペレットの端の性質を決定する。第2の物体との相互作用がない場合、回転ブレード装置200が流体で満たされた押出物225を切断した後、押出物の粘度が高いほど、流れはより少なくなることを示す。したがって、より高い粘度の押出物の端は、より低い粘度の押出物の端と比較した場合、開いたままになる傾向が大きくなる。しかしながら、より高い粘度の押出物は、より低い粘度の押出物と比較した場合、ブレードと共に引っ張られる傾向(すなわち、剪断挙動)がより高い。剪断挙動により、より高い粘度の押出物は、より低い粘度の押出物と比較した場合、ブレードによって閉塞されて、閉塞端を形成する傾向がより高い。押出物がブレードによって切断され、それと共に引っ張られて閉塞端を形成する現象は、本明細書では「切り上げ」と呼ばれ、閉塞端の発生率が高いほど、より大きな切り上げと呼ばれる。
【0062】
一実施形態では、注入先端110の後退距離は、切り上げの量に影響を与える。
【0063】
一実施形態では、後退距離および押出粘度が選択されて、ダイアセンブリ5は、
図6に示されるように、開放端を有する流体で満たされたペレット610を生成する。ペレット610は、本体620を含む。本体620は、第1の開放端615および第2の開放端625を含む。ペレット610は、チャネル630を含む。チャネル630は、本体620を通って、第1の開放端615から第2の開放端625まで延在する。本体620およびそれを通って延在するチャネル630を備えたペレット610は、以後、互換的に「中空ペレット」と呼ばれる。
【0064】
一実施形態では、本体620は円筒形を有する。本体620は、第1の開放端615および第2の開放端625を含み、これらの端は円形の形状を有する。第1の開放端615および第2の開放端625は、本体620の反対側に位置する。対称軸Qは、
図6に示されるように、端615および625によって形成される円の中心に位置する。ペレット610は、対称軸Qに平行であるか、または実質的に平行であるチャネル630を含む。チャネル630は、円筒形またはほぼ円筒形であり、本体620の中心に位置する。チャネル630は、本体620の全長にわたる。チャネル630は、第1の開放端615から第2の開放端625まで延在する。
【0065】
本体620は、円形、またはほぼ円形の断面形状を有する。本体620はまた、円筒形、またはほぼ円筒形の形状を有する。本体620の円形の断面形状は、工業規模の生成中および/またはペレットがまだ溶融状態にある間のペレットの取り扱い中にペレット610に加えられる力のために、変更(すなわち、圧搾、プレス、または充填)できることが理解される。結果として、本体620の断面形状は、形状が円形よりも楕円形である場合があり、したがって、「断面形状がほぼ円形」と定義され得る。
【0066】
本体620およびチャネル630は各々、それぞれの直径(本体直径640およびチャネル直径645)を有する。本明細書で使用される「直径」という用語は、本体/チャネルの対称軸Qを介して中心を通って延在する、本体/チャネル表面上の2点間の最大の長さである。換言すれば、ペレット610が(円形ではなく)楕円形を有する場合、直径は楕円の主軸である。一実施形態では、本体620の形状は、ホッケーパックに似ている。
【0067】
図7Aは、ペレット610の本体直径640およびチャネル直径645を示している。一実施形態では、本体直径640は、0.7ミリメートル(mm)、または0.8mm、または0.9mm、または1.0mm、または1.5mm~3.7mm、または4.0mm、または4.2mm、または4.6mm、または5.0mmである。さらなる実施形態では、本体直径640は、0.7~5.0mm、または0.8~4.2mm、または1.0~4.0mmである。一実施形態では、チャネル直径645は、0.10mm、または0.13mm、または0.15mm、または0.18mm~0.3mm、または0.4mm、または0.5mm、または0.6mm、または0.8mmまたは1mm、または1.6mm、または1.8mmである。さらなる実施形態では、チャネル直径645は、0.10~1.8mm、または0.15~1.6mm、または0.18~1mm、または0.18~0.8mm、または0.18~0.6mmである。
【0068】
ペレットは、チャネル直径対本体直径(CBD)比を有する。本明細書で使用される「チャネル直径対本体直径(または「CBD」)比」という用語は、チャネル直径を本体直径で割ることによって得られる結果を指す(すなわち、CBDはチャネル直径と本体直径の商である)。例えば、チャネル直径が2.0mmで、本体直径が7.0mmの場合、CBD比は0.29である。一実施形態では、CBD比は、0.03、または0.05、または0.07、または0.11~0.13、または0.15、または0.2、または0.25、または0.3、または0.35、または0.4、または0.45、または0.5である。別の実施形態では、CBD比は、0.03~0.5、または0.05~0.45、または0.05~0.25、または0.05~0.15、または0.11~0.15である。
【0069】
図7Bは、本体620の長さ635を示している。一実施形態では、長さ635は、0.4mm、または0.8mm、または1mm、または1.2mm、または1.4mm、または1.5mm、または1.6mm、または1.7mm~1.9mm、または2mm、または2.2mm、または2.5mm、または3mm、または3.3mm、または3.5mm、または4mmである。さらなる実施形態では、長さ635は、0.4~4mm、または0.8~3.5mm、または1~3.5mm、または1.4~2.5mm、または1.5~1.9mmである。
【0070】
一実施形態では:(i)長さ635は、0.4mm、または0.8mm、または1mm、または1.2mm、または1.4mm、または1.5mm、または1.6mm、または1.7mm~1.9mm、または2mm、または2.2mm、または2.5mm、または3mm、または3.3mm、または3.5mm、または4mmであり、(ii)本体直径640は、0.7ミリメートル(mm)、または0.8mm、または0.9mm、または1.0mm、または1.5mm~3.7mm、または4.0mm、または4.2mm、または4.6mm、または5.0mmであり、(iii)チャネル直径645は、0.10mm、または0.13mm、または0.15mm、または0.18mm~0.3mm、または0.4mm、または0.5mm、または0.6mm、または0.8mm、または1mm、または1.6mm、または1.8mmである。さらなる実施形態では、(i)長さ635は、0.4~4mm、または0.8~3.5mm、または1~3.5mm、または1.4~2.5mm、または1.5~1.9mmであり、(ii)本体直径640は、0.7~5.0mm、または0.8~4.2mm、または1.0~4.0mmであり、(iii)チャネル直径645は、0.10~1.8mm、または0.15~1.6mm、または0.18~1mm、または0.18~0.8mm、または0.18~0.6mmである。
【0071】
図6に戻ると、ペレット610の第1の面655が示されている。第1の面655は、第1の開放端615に位置する。第1のオリフィス650は、第1の面655の中心に位置する。第1のオリフィス650は、形状が円形、またはほぼ円形であり、チャネル630の中へ開いている。第1のオリフィス650は、チャネル直径645の関数である領域を有する。第1のオリフィス650の領域は空隙であり、第1のオリフィス650には表面がないことが理解される。第1の面655および第1のオリフィス650は、同心円を形成し、同心円は対称軸Qによって二分される。第1の面655は、第1のオリフィス650を含まない表面を有する。言い換えれば、第1の面655は、平らなリングの形状を有する。
【0072】
第2のオリフィス660は、第2の面665の中心に位置する。第2のオリフィス660は、形状が円形、またはほぼ円形であり、チャネル630の中へ開いている。第2のオリフィス660は、チャネル直径645の関数である領域を有する。第2のオリフィス660の領域は空隙であり、第1のオリフィス660には表面がないことが理解される。第2の面665および第2のオリフィス660は、同心円を形成し、同心円は対称軸Qによって二分される。第2の面665は、第2のオリフィス660を含まない表面を有する。言い換えれば、第2の面665は、平らなリングの形状を有する。
【0073】
第1の面655は、式(0.25×πx[(本体直径640)2-(チャネル直径645)2])の積である「第1の表面積」を有する。第2の面665は、式(0.25×πx[(本体直径640)2
-(チャネル直径645)2])の積である「第2の表面積」を有する。第1の面655の表面積は、第2の面665の表面積に等しい。
【0074】
本体620は、「顔面」を含む本体表面を有する。顔面は、第1の面655および第2の面665を含む。顔面は、第1の面655の表面積と第2の面665の表面積との合計である「顔面積」を有する。顔面積は、式2x(0.25xπx[(本体直径640)2-(チャネル直径645)2])の積である。
【0075】
図8は、シェル670を示している。シェル670は、対称軸Qに平行な本体620の外面である。シェル670は、円筒形、またはほぼ円筒形の形状を有する。シェル670は、「シェル表面」および「シェル表面積」を含み、後者は、式(π×本体直径640×長さ635)の積である。本体620は、シェル表面および顔面を含む「本体表面」を有する。本体表面は、シェルの表面積と顔面積との合計である「本体表面積」を有する。一実施形態では、本体表面積は、25平方ミリメートル(mm
2)、または30mm
2、または32mm
2、または34mm
2、または35mm
2~40mm
2、または45mm
2、または50mm
2である。さらなる実施形態では、本体表面積は、25~50mm
2、または30~45mm
2、または35~40mm
2である。
【0076】
チャネル630は、「チャネル表面積」を含むチャネル表面675を有する。チャネル表面積は、式(πxチャネル直径645x長さ635)の積である。一実施形態では、チャネル表面積は、0.5mm2、または1mm2、または2mm2、または3mm2~6mm2~7mm2、または8mm2、または9mm2、または10mm2、または11mm2である。さらなる実施形態では、チャネル表面積は、0.5~11mm2、または1~9mm2、または1~8mm2、または2~8mm2である。
【0077】
ペレット610は、本体表面積とチャネル表面積との合計である表面積を有する。一実施形態では、ペレット表面積は、4mm2、または15mm2、または25mm2、または30mm2、または35mm2~40mm2、または45mm2、または50mm2、または60mm2、または70mm2、または80mm2である。さらなる実施形態では、ペレット表面積は、15~80mm2、または30~60mm2、または35~50mm2である。
【0078】
一実施形態では、(i)長さ635は、0.4mm、または0.8mm、または1mm、または1.2mm、または1.4mm、または1.5mm、または1.6mm、または1.7mm~1.9mm、または2mm、または2.2mm、または2.5mm、または3mm、または3.3mm、または3.5mm、または4mmであり、(ii)本体直径640は、0.7mm、または0.8mm、または0.9mm、または1.0mm、または1.5mm~3.7mm、または4.0mm、または4.2mm、または4.6mm、または5.0mmであり、(iii)ペレット表面積は、4mm2、または15mm2、または25mm2、または30mm2、または35mm2~40mm2、45mm2、または50mm2、または60mm2、または70mm2、または80mm2であり、(iv)CBD比は、0.03、または0.05、または0.07、または0.11~0.13、または0.15、または0.2、または0.25、または0.3、または0.35、または0.4、または0.45、または0.5である。さらなる実施形態では、(i)長さ635は、0.4~4mm、または0.8~3.5mm、または1~3.5mm、または1.4~2.5mm、または1.5~1.9mmであり、(ii)本体直径640は、0.7~5.0mm、または0.8~4.2mm、または1.0~4.0mmであり、(iii)ペレット表面積は、15~80mm2、または30~60mm2、または35~50mm2であり、(iv)CBD比は、0.03~0.5、または0.05~0.45、または0.05から0.25、または0.05から0.15、または0.11から0.15である。
【0079】
ペレット610は、チャネル表面積対本体表面積(CSBS)比を有する。本明細書で使用される「チャネル表面積対本体表面積(または「CSBS」)比」という用語は、チャネル表面積を本体表面積で割ることによって得られる結果を指す(すなわち、CSBSは本体表面積によるチャネル表面積の商である)。例えば、チャネル表面積が2.0mm2で、本体表面積が7.0mm2の場合、CSBS比は0.29である。一実施形態では、CSBS比は、0.02、または0.03、または0.06、または0.10、または0.13~0.15、または0.18、または0.21、または0.23、または0.25、または0.3である。さらなる実施形態では、CSBS比は、0.02~0.3、または0.03~0.25、または0.03~0.23、または0.03~0.21、または0.03~0.18である。
【0080】
一実施形態では、(i)長さ635は、0.4mm、または0.8mm、または1mm、または1.2mm、または1.4mm、または1.5mm、または1.6mm、または1.7mm~1.9mm、または2mm、または2.2mm、または2.5mm、または3mm、または3.3mm、または3.5mm、または4mmであり、(ii)本体直径640は、0.7mm、または0.8mm、または0.9mm、または1.0mm、または1.5mm~3.7mm、または4.0mm、または4.2mm、または4.6mm、または5.0mmであり、(iii)ペレット表面積は、4mm2、または15mm2、または25mm2、または30mm2、または35mm2~40mm2、45mm2、または50mm2、または60mm2、または70mm2、または80mm2であり、(iv)CSBS比は、0.02、または0.03、または0.06、または0.10、0.13~0.15、または0.18、または0.21、または0.23、または0.25、または0.3である。さらなる実施形態では、(i)長さ635は、0.4~4mm、または0.8~3.5mm、または1~3.5mm、または1.4~2.5mm、または1.5~1.9mmであり、(ii)本体直径640は、0.7~5.0mm、または0.8~4.2mm、または1.0~4.0mmであり、(iii)ペレット表面積は、15~80mm2、または30~60mm2、または35~50mm2であり、(iv)CSBS比は、0.02~0.3、または0.03~0.25、または0.03~0.23、または0.03~0.21、または0.03~0.18である。
【0081】
ペレット610(すなわち、中空ペレット)は、本明細書に開示される2つ以上の実施形態を含んでもよい。
【0082】
一実施形態では、後退距離および押出粘度が選択されるので、ダイアセンブリ5は、
図9~
図10Aに示されるように、閉塞端を有する流体で満たされたペレット910を生成する。ペレット910は、第1の閉塞端920、第2の閉塞端930、および閉塞チャネルXを含む。ペレット910の残りの特徴は、本明細書に記載されるように、ペレット610の特徴と同一である。第1の閉塞端920および第2の閉塞端930を有するペレット910は、以後、互換的に「閉塞ペレット」と呼ばれる。
【0083】
ペレット910(すなわち、閉塞ペレット)は、本明細書に開示される2つ以上の実施形態を含んでもよい。
【0084】
流体で満たされたペレットは、本明細書に開示される2つ以上の実施形態を含んでもよい。
【0085】
押出物
押出物としての使用に好適な材料の非限定的な例には、エチレン系ポリマー、オレフィン系ポリマー(すなわち、ポリオレフィン)、有機ポリマー、プロピレン系ポリマー、熱可塑性ポリマー、熱硬化ポリマー、ポリマー溶融ブレンド、それらのポリマーブレンド、およびそれらの組み合わせが含まれる。
【0086】
好適なエチレン系ポリマーの非限定的な例としては、エチレン/アルファオレフィンインターポリマーおよびエチレン/アルファオレフィンコポリマーが挙げられる。一実施形態では、アルファオレフィンとして、C3~C20アルファオレフィンが挙げられるが、これらに限定されない。さらなる実施形態では、アルファオレフィンには、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンが含まれる。
【0087】
一実施形態では、押出物は、芳香族ポリエステル、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリウレタン、シリコーンポリマー、およびそれらの組み合わせである。
【0088】
押出物は、本明細書に開示される2つ以上の実施形態を含んでもよい。
【0089】
プロセス
本開示は、流体で満たされたペレット230(例えば、ペレット610)を作るためのプロセスを提供する。このプロセスは、入口表面15、排出表面35、排出ポート45、押出物通路42、および第3の対称軸Cを有するダイプレート10を含むダイアセンブリ5を提供することを含む。入口表面は、本明細書に記載されるように、入口30および第1の対称軸Aを含む。排出表面35は、本明細書に記載されるように、排出ポート45および第2の対称軸Bを含む。ダイアセンブリ5は、本明細書に記載されるように、注入先端110を有するノズル100を含む。
【0090】
このプロセスはさらに、
図1Aに示される入口30と整列する円錐形のインテークポート27を有するインテークプレート25を提供することを含む。
【0091】
このプロセスはさらに、流体源60、アダプタねじ80、およびノズル100を提供することを含み、ノズル100は、
図2に示すアダプタねじ80、インテークプレート25、第2の連動機構、および第3の連動機構の組み合わせによってダイプレート10に装着される。
【0092】
このプロセスはさらに、(1)ダイアセンブリ5に動作可能に接続されている押出機(図示せず)、(2)押出物、および(3)
図5の矢印5.1によって示されるように、押出物を入口30を通って押出物通路42内に通過させ、押出物通路42全体での押出物の均一な分布を提供すること、を提供することを含む。このプロセスはさらに、押出物を押出物通路42内に通過させることと、ノズル遠位端108および注入先端110を押出物で取り囲むことと、を含む。このプロセスは、
図5の矢印5.3、5.4、5.5および5.6によって示されるように、流体源60から流体チャネル64および環状チャネル70を介して流体50を通過させることをさらに含む。押出物の通過および流体50の通過は同時に起こる。このプロセスは、押出物が排出ポート45を出るときに、注入先端110を用いて流体50を押出物に注入し、流体で満たされた押出物225を形成することをさらに含む。一実施形態では、このプロセスは、押出物が排出ポート45を出るときに、後退位置Oにある注入先端110を用いて、流体50を押出物に注入し、流体で満たされた押出物225を形成することを含む。一実施形態では、流体50は、流体が100,000Pa~520,000Pa(15psi~75psi)の圧力にある間に、押出物210に注入される。このプロセスは、回転ブレード装置200を用いて、排出ポート45から出てくる流体で満たされた押出物225を切断することと、流体で満たされたペレット230(例えば、ペレット610)を形成することと、をさらに含む。
【0093】
図4Cは、このプロセスが、出口面310、出口ポート320、および出口チャネル330を含む出口プレート300を提供することをさらに含む実施形態を示す。このプロセスは、押出物を押出物通路42から出口チャネル330内に通過させることと、後退位置Pで注入先端110を押出物で取り囲むことと、をさらに含む。注入先端は、押出物が出口ポート320を出るときに、流体50を押出物に注入して、流体で満たされた押出物225を形成する。このプロセスは、回転ブレード装置200を用いて、出口ポート320から出てくる流体で満たされた押出物225を切断することと、流体で満たされたペレット230(例えば、ペレット610)を形成することと、をさらに含む。
【0094】
一実施形態では、このプロセスは、2つの開放端を有する、1つの開放端を有する、開放端を有さない(すなわち、2つの閉塞端)、それらの組み合わせを有する流体で満たされたペレットを形成することを含む。
【0095】
一実施形態では、このプロセスは、
図6に示されるように、流体50が空気であり、流体で満たされたペレットが2つの開放端を有する場合、中空ペレット610を形成することを含む。
【0096】
一実施形態では、このプロセスは、
図9~
図10に示されるように、2つの閉塞端を有する流体で満たされたペレット910を形成することを含む。
【0097】
本開示は、以下の実施例によりさらに十分に説明される。特に明記しない限り、すべての部およびパーセントは、重量によるものである。
【実施例】
【0098】
本発明の実施例(IE)で使用した原料を、下記の表1に提供する。
【表1】
【0099】
比較サンプル1(CS-1)と本発明の実施例1~8(IE-1~IE-8)は、XUS38658.00を押出物として使用して生成されており、プロセス条件は表2に記載されている。押出プロセスでは、Coperion ZSK-26二軸ねじ押出機とロスインウェイト式フィーダ(K-TronモデルKCLQX3)を使用する。流体50(例えば、空気またはN2)は、本明細書に記載のダイアセンブリ5を使用して押出物に注入され、Gala水中回転ブレード装置がペレットを形成する。押出機には、直径26ミリメートル(mm)の2軸ねじおよび11個のバレルセグメントが装備されており、そのうち10個は電気加熱と水冷で独立して制御される。押出機の長さ対直径の比は44:1である。ポリマー溶融物の剪断加熱を最小限に抑えるために、光強度ねじ設計が使用されている。
【0100】
注入先端110およびノズル100は、窒素流が適用されないため、CS-1の生成には使用されない。窒素流がなく、注入先端110およびノズル100を使用しない場合、ペレットの両端は閉塞される。
【0101】
流体で満たされたペレット(IE-1~IE-8)は、ダイアセンブリ5の注入先端100およびノズル110を使用して、窒素ガスを押出物に注入することで生成される。IE-1~IE-6は、10mL/分の窒素流量および34kPag(5psig)か~410kPag(60psig)の窒素圧力を使用して生成される。IE-7およびIE-8は、50mL/分の窒素流量および69kPag(10psig)の窒素圧力を使用して生成される。
【表2】
【0102】
表2のプロセス条件IE-1~IE-8で形成されたペレットの寸法は、光学顕微鏡で画像化されている。ペレットIE-1~IE-8の光学顕微鏡検査の結果を表3に示す。
【表3】
【0103】
表4に記載されている本発明の実施例9および10(IE-9およびIE-10)は、特に明記されている場合を除いて、表2に要約されている実験条件を使用して生成されている。押出温度は200℃である。IE-9のペレットチャネル直径は約0.90mmである。IE-10で形成されたペレットは、短軸が0.64mm、長軸が1.27mmの楕円形である。
【表4】
【0104】
本開示は、本明細書に含まれる実施形態および図に限定されず、実施形態の部分、および以下の特許請求の範囲に含まれる異なる実施形態の要素の組み合わせを含む、これらの実施形態の改変形態を含むことが特に意図される。
【国際調査報告】