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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-28
(54)【発明の名称】表示機器及び表示方法
(51)【国際特許分類】
   G06V 10/141 20220101AFI20220721BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20220721BHJP
   G06V 40/13 20220101ALI20220721BHJP
   H04N 5/66 20060101ALI20220721BHJP
   G09G 3/3208 20160101ALN20220721BHJP
【FI】
G06V10/141
G09G3/20 621E
G09G3/20 612F
G09G3/20 641C
G09G3/20 612U
G09G3/20 623F
G09G3/20 691E
G09G3/20 631U
G09G3/20 641Q
G09G3/20 611E
G09G3/20 642C
G06V40/13
H04N5/66 A
G09G3/3208
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021571395
(86)(22)【出願日】2020-01-10
(85)【翻訳文提出日】2021-11-30
(86)【国際出願番号】 CN2020071327
(87)【国際公開番号】W WO2020258844
(87)【国際公開日】2020-12-30
(31)【優先権主張番号】201910567740.6
(32)【優先日】2019-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520032974
【氏名又は名称】云谷(固安)科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】陳心全
(72)【発明者】
【氏名】張小宝
(72)【発明者】
【氏名】王崢
(72)【発明者】
【氏名】丁偉
【テーマコード(参考)】
5C058
5C080
5C380
【Fターム(参考)】
5C058BA01
5C058BA07
5C058BA09
5C058BA35
5C058BB05
5C080AA06
5C080BB06
5C080DD06
5C080EE25
5C080EE26
5C080EE29
5C080FF03
5C080FF13
5C080GG02
5C080GG12
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ07
5C080KK07
5C380AA01
5C380AB04
5C380AB29
5C380BA24
5C380BA46
5C380BB09
5C380BB21
5C380CA12
5C380CA33
5C380CE05
5C380CE08
5C380CF06
5C380CF48
5C380CF62
5C380CF66
5C380DA06
5C380DA19
5C380DA57
5C380FA09
(57)【要約】
表示機器であって、第1の表示領域と第2の表示領域とを含むディスプレイと、前記ディスプレイに電気的に接続され、前記ディスプレイを発光表示するように駆動するために構成される表示駆動チップとを含む。前記表示駆動チップは、第1の所定階調電圧を生成する第1の所定階調生成モジュールと、画像データに基づいて前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調を算出し、複数の階調電圧を含む階調電圧区間を生成する第2の階調生成モジュールと、前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出する階調駆動モジュールと、前記第1の所定階調電圧を前記第1の表示領域における全画素ユニットに割り当てるように前記階調駆動モジュールを制御する第1の制御モジュールと、を含む。第1の表示領域の階調を個別で制御することにより、第2の表示領域にフリッカや輝度激変が生じることを防ぐ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表示領域と第2の表示領域とを含むディスプレイと、
前記ディスプレイに電気的に接続され、前記ディスプレイを発光表示するように駆動するために構成される表示駆動チップと、を含み、
前記表示駆動チップは、
第1の所定階調電圧を生成する第1の所定階調生成モジュールと、
画像データに基づいて前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調を算出し、複数の階調電圧を含む階調電圧区間を生成する第2の階調生成モジュールと、
前記第1の所定階調生成モジュール及び前記第2の階調生成モジュールに電気的に接続され、前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出する階調駆動モジュールと、
前記階調駆動モジュールに電気的に接続され、前記第1の所定階調電圧を前記第1の表示領域における全画素ユニットに割り当てるように前記階調駆動モジュールを制御する第1の制御モジュールと、を含む
ことを特徴とする表示機器。
【請求項2】
前記第1の表示領域は指紋認識領域を含み、前記第2の表示領域は非指紋認識領域を含み、
前記第1の所定階調電圧の電圧値は、前記階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも小さい
ことを特徴とする請求項1に記載の表示機器。
【請求項3】
前記階調電圧区間は0階調電圧ないし第255の階調電圧を含み、前記第1の所定階調電圧は第256の階調電圧である
ことを特徴とする請求項2に記載の表示機器。
【請求項4】
前記第1の制御モジュールに電気的に接続されるセンサを更に含み、
前記センサは、前記ディスプレイが指紋認識待機状態にあることを検知したとき、認識起動信号を前記第1の制御モジュールに送信するように構成され、
前記第1の制御モジュールは、さらに、前記認識起動信号を受信したとき、前記第256の階調電圧を前記指紋認識領域における全画素ユニットに割り当てるように前記階調駆動モジュールを制御するように構成される
ことを特徴とする請求項3に記載の表示機器。
【請求項5】
前記表示駆動チップは、前記第1の制御モジュールに電気的に接続される第1のレジスタモジュールを更に含み、
前記第1のレジスタモジュールは、前記第1の制御モジュールが前記認識起動信号を受信したときに、前記指紋認識領域のレジスタ情報を前記指紋認識領域におけるすべての画素ユニットに提供する
ことを特徴とする請求項4に記載の表示機器。
【請求項6】
前記第1のレジスタモジュールは前記第1の制御モジュールに集積される
ことを特徴とする請求項5に記載の表示機器。
【請求項7】
前記第2の階調生成モジュールは、
前記画像データに基づいて前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調を算出する階調算出ユニットと、
前記階調算出ユニットに電気的に接続され、前記階調電圧区間を生成するガンマユニットと、を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の表示機器。
【請求項8】
前記第1の所定階調生成モジュールは前記ガンマユニットに集積される
ことを特徴とする請求項7に記載の表示機器。
【請求項9】
前記階調駆動モジュールは、
前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出することを実行するためのデジタル命令を算出し、前記デジタル命令をデジタルアナログ変換ユニットに送信するソース駆動ユニットと、
前記デジタル命令を変換して、前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出することを実現する前記デジタルアナログ変換ユニットと、を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の表示機器。
【請求項10】
第1の表示領域と第2の表示領域とを含むディスプレイの表示方法であって、
第1の所定階調電圧を生成するステップと、
画像データに基づいて前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調を算出し、複数の階調電圧を含む階調電圧区間を生成するステップと、
前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出するステップと、
前記第1の所定階調電圧を前記第1の表示領域における全画素ユニットに割り当てるステップと、を含む
ことを特徴とする表示方法。
【請求項11】
前記第1の表示領域は指紋認識領域を含み、前記第2の表示領域は非指紋認識領域を含み、
前記第1の所定階調電圧の電圧値は、前記階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも小さい
ことを特徴とする請求項10に記載の表示方法。
【請求項12】
前記階調電圧区間は0階調電圧ないし第255の階調電圧を含み、前記第1の所定階調電圧は第256の階調電圧である
ことを特徴とする請求項11に記載の表示方法。
【請求項13】
前記第1の所定階調電圧を前記第1の表示領域における全画素ユニットに割り当てる前記ステップの前に、
認識起動信号を受信するステップを更に含み、
前記認識起動信号は、表示機器が前記指紋認識領域による指紋認識を起動する必要があることを表す
ことを特徴とする請求項12に記載の表示方法。
【請求項14】
認識起動信号を受信する前記ステップの後に、
前記指紋認識領域のレジスタ情報を前記指紋認識領域におけるすべての画素ユニットに提供するステップを更に含む
ことを特徴とする請求項13に記載の表示方法。
【請求項15】
前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出する前記ステップは、
前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出することを実行するためのデジタル命令を算出し、前記デジタル命令を送信するステップと、
前記デジタル命令を変換して、前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出することを実現するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項11に記載の表示方法。
【請求項16】
プロセッサ及びメモリを備える電子機器であって、
前記メモリにはプログラムが記憶されており、前記プログラムが前記プロセッサにより実行されると、前記プロセッサは請求項10ないし15のいずれか一項に記載の表示方法を実行する
ことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示技術分野に関し、具体的には表示機器及び表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の絶え間ない発展に伴い、光学式のスクリーン指紋認識技術が注目されている。従来の表示機器では、光学式の指紋によるウェイクアップが行われる際、指紋認識の正確性を確保するためにはスクリーンの指紋認識領域が最高輝度で点灯される必要がある。しかしながら、それにより非指紋認識領域ではフリッカや輝度激変の現象が生じやすくて、ユーザ体験が悪くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これに鑑みて、本発明の実施例は、従来技術における非指紋認識領域のフリッカや輝度激変の問題を解決するために、表示機器及び表示方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の1つの態様は表示機器を提供する。該表示機器は、第1の表示領域と第2の表示領域とを含むディスプレイと、前記ディスプレイに電気的に接続され、前記ディスプレイを発光表示するように駆動するために構成される表示駆動チップとを含む。前記表示駆動チップは、第1の所定階調電圧を生成する第1の所定階調生成モジュールと、画像データに基づいて前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調を算出し、複数の階調電圧を含む階調電圧区間を生成する第2の階調生成モジュールと、前記第1の所定階調生成モジュール及び前記第2の階調生成モジュールに電気的に接続され、前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出する階調駆動モジュールと、前記階調駆動モジュールに電気的に接続され、前記第1の所定階調電圧を前記第1の表示領域における全画素ユニットに割り当てるように前記階調駆動モジュールを制御する第1の制御モジュールと、を含む。
【0005】
本発明のもう1つの態様は、第1の表示領域と第2の表示領域とを含むディスプレイの表示方法であって、第1の所定階調電圧を生成するステップと、画像データに基づいて前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調を算出し、複数の階調電圧を含む階調電圧区間を生成するステップと、前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出するステップと、前記第1の所定階調電圧を前記第1の表示領域における全画素ユニットに割り当てるステップと、を含む表示方法を提供する。
【0006】
本発明のもう1つの態様は、プロセッサ及びメモリを備える電子機器を提供する。前記メモリにはプログラムが記憶されており、前記プログラムが前記プロセッサにより実行されると、前記プロセッサは上述のディスプレイの表示方法を実行する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施例は表示機器を提供し、第1の所定階調生成モジュールにより第1の所定階調電圧を生成し、第1の制御モジュールにより、第1の所定階調電圧を第1の表示領域における全画素ユニットに割り当てるように階調駆動モジュールを制御することによって、第1の表示領域における全画素ユニットに第1の所定階調を表示させる。これにより、第1の表示領域におけるすべての画素の階調を個別で制御可能にし、第2の表示領域との関連を減少させ、第2の表示領域にフリッカや輝度激変が生じることを避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施例による表示機器の構造模式図を示す。
図2】本発明の一実施例による表示機器の構造模式図を示す。
図3】本発明の一実施例による表示機器の構造模式図を示す。
図4】本発明の一実施例による表示機器の構造模式図を示す。
図5】本発明の一実施例による表示機器の構造模式図を示す。
図6】本発明の一実施例による表示機器において第1の所定階調生成モジュールがガンマユニットに集積される原理を示す模式図である。
図7】本発明の一実施例による表示機器の構造模式図を示す。
図8】本発明の一実施例によるディスプレイの表示方法の模式的フローチャートを示す。
図9】本発明の一実施例によるディスプレイの表示方法の模式的フローチャートを示す。
図10】本発明の一実施例によるディスプレイの表示方法の模式的フローチャートを示す。
図11】本発明の一実施例によるディスプレイの表示方法の模式的フローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
表示機器には、光学式による指紋ウェイクアップが行われる際に非指紋認識領域でフリッカや輝度激変が発生しやすいという課題が存在する。発明者は、該課題が生じる理由が、現在の表示機器では指紋認識領域の正確さを確保するためにスクリーン全域を最高輝度で点灯してから非指紋認識領域の輝度を下げ、指紋認識領域の輝度を個別に制御しておらず、その間に非指紋認識領域にフリッカや輝度激変の現象が生じることにあると、研究を通して発見した。この課題を解決するために、発明者は、指紋認識領域における全画素ユニットの階調を個別に制御し、非指紋認識領域における全画素ユニットの階調制御との関連性を減少させることにより、非指紋認識領域に起きるフリッカや輝度激変を効果的に防ぐことができることを、研究を経て発見した。
【0010】
以下、本発明の実施例に係る図面を参照しながら、本発明の実施例による技術案を明確で且つ完全に説明する。明らかに、説明される実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。当業者が本発明による実施例に基づいて創造的労働をせずに得られる他の実施例は、すべて本発明の保護範囲に属するべきである。
【0011】
図1は本発明の一実施例による表示機器の構造模式図を示す。図1に示すように、表示機器は、第1の表示領域11と第2の表示領域12とを含むディスプレイ1と、ディスプレイ1に電気的に接続され、ディスプレイ1を発光表示するように駆動するための表示駆動チップ2とを含む。表示駆動チップ2は、第1の所定階調電圧を生成する第1の所定階調生成モジュール21と、画像データに基づいて第2の表示領域12における各画素ユニットに必要な階調を算出し、複数の階調電圧を含む階調電圧区間を生成する第2の階調生成モジュール22と、第1の所定階調生成モジュール21及び第2の階調生成モジュール22に電気的に接続され、第2の表示領域12における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を階調電圧区間から選出する階調駆動モジュール23と、階調駆動モジュール23に電気的に接続され、第1の所定階調電圧を第1の表示領域11における全画素ユニットに割り当てるように階調駆動モジュール23を制御する第1の制御モジュール24と、を含む。
【0012】
第1の所定階調生成モジュール21により第1の所定階調電圧を生成し、第1の制御モジュール24により、第1の所定階調電圧を第1の表示領域11における全画素ユニットに割り当てるように階調駆動モジュール23を制御することによって、第1の表示領域11における全画素ユニットに第1の所定階調を表示させる。これにより、第1の表示領域11におけるすべての画素の階調を個別で制御可能にし、第2の表示領域12との関連を減少させ、第2の表示領域12にフリッカや輝度激変が生じることを避ける。
【0013】
ディスプレイ1は、有機発光ダイオード(OLED)などの表示スクリーンであってもよく、表示画像を提供可能なスクリーンであればよく、本発明ではスクリーンの画像表示形式について具体的に限定しない。第1の所定階調生成モジュール21は、表示チップ内部の独立した回路構造であってもよく、他のモジュールに集積されたものであってもよく、本発明の実施例では第1の所定階調生成モジュール21の実現形式について具体的に限定しない。
【0014】
階調電圧の電圧値が小さいほど、階調が高くなり、輝度が明るくなる。第1の所定階調電圧の電圧値は、階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも小さくてもよく、第1の所定階調電圧の電圧値は、階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも大きくてもよい。第1の表示領域11は、指紋認識領域であってもよく、アンダースクリーンカメラの表示領域であってもよい。第1の表示領域11が指紋認識領域である場合、第1の所定階調電圧の電圧値を階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも小さくすることによって、第1の表示領域12の階調が第2の表示領域11の階調より高くなり、指紋認識領域における認識の正確性を確保する。第1の表示領域11がアンダースクリーンカメラの表示領域である場合、第1の所定階調電圧の電圧値を階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも大きくすることにより、第1の表示領域11の階調が第2の表示領域12の階調より低くなり、アンダースクリーンカメラの輝度を低くして撮像効果が高輝度により影響されることを避ける。以上は本発明の実施例の2つの具体的な適用シーンであるが、これらの適用シーンに限られない。本発明の実施例では第1の所定階調電圧について具体的に限定しない。
【0015】
第1の制御モジュール24は、表示チップ内部の独立した回路構造であってもよく、表示チップ内部のマイクロ集積された回路モジュールであってもよく、第1の制御モジュール24は、第1の所定階調電圧を第1の表示領域11における全画素ユニットに割り当てるように階調駆動モジュール23を制御できればよく、本発明の実施例では第1の制御モジュール24の実現形式について具体的に限定しない。
【0016】
図2は、本発明の一実施例による表示機器の構造模式図を示す。図2に示すように、第1の表示領域11は指紋認識領域11’を含み、第2の表示領域12は非指紋認識領域12’を含む。第1の所定階調電圧の電圧値は、階調電圧区間中のいずれの階調電圧の電圧値よりも小さい。
【0017】
階調駆動モジュール23が第1の所定階調電圧を指紋認識領域11’における全画素ユニットに割り当てるように、第1の制御モジュール24により階調駆動モジュール23を制御し、第1の所定階調電圧の電圧値を階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも小さくすることによって、指紋認識領域11’におけるすべての画素ユニットの階調も非指紋認識領域12’の階調より高くなり、ひいては指紋認識領域11’の輝度が十分高くなり指紋認識の正確性を高めることができる。また、第1の制御モジュール24は、第1の所定階調電圧を指紋認識領域11’における全画素ユニットに割り当てることを単独で行うので、非指紋認識領域12’との関連が減って、非指紋認識領域12’にフリッカや輝度激変が生じることを避けることができる。
【0018】
ディスプレイ1が4bit画像表示ディスプレイ(4bitディスプレイとも呼ばれる)である場合、階調電圧区間は0階調電圧ないし第15の階調電圧を含み、第1の所定階調電圧は第16の階調電圧であってもよい。ディスプレイ1が8bit画像表示ディスプレイ(8bitディスプレイとも呼ばれる)である場合、階調電圧区間は0階調電圧ないし第255の階調電圧を含み、第1の所定階調電圧は第256の階調電圧であってもよい。ディスプレイ1が10bit画像表示ディスプレイ(10bitディスプレイとも呼ばれる)である場合、階調電圧区間は0階調電圧ないし第1023の階調電圧を含み、第1の所定階調電圧は第1024の階調電圧であってもよい。なお、第1の所定階調電圧の電圧値は、階調電圧区間中のいずれの階調電圧の電圧値よりも小さければよく、本発明の実施例では第1の所定階調電圧の階調数について具体的に限定しない。
【0019】
好ましくは、階調電圧区間は0階調電圧ないし第255の階調電圧を含み、第1の所定階調電圧は第256の階調電圧である。
【0020】
8bitディスプレイは現時点で最も普及しており且つ優れた表示効果を有するディスプレイであるため、それに対応して、0階調電圧ないし第255の階調電圧が一般的である。第2の階調生成モジュール22は、画像データに基づいて非指紋認識領域12’における各画素ユニットに必要な階調を算出し、0階調電圧ないし第255の階調電圧を生成し、階調駆動モジュール23により、0階調電圧から第255の階調電圧までのうちから非指紋認識領域12’における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を選出する。第1の所定階調生成モジュール21は、独立した第256の階調電圧を生成し、第1の制御モジュール24により、第256の階調電圧を指紋認識領域11’における全画素ユニットに割り当てるように階調駆動モジュール23を制御する。これにより、本発明の実施例による表示機器は、指紋認識領域11’におけるすべての画素ユニットの階調を非指紋認識領域12’の階調より高くして、指紋認識領域11’の輝度を十分上げて指紋認識の正確性を高めるとともに、指紋認識領域11’と非指紋認識領域12’との間の関連を減少させて、非指紋認識領域12’にフリッカや輝度激変が生じることを防ぐことができる。
【0021】
図3は、本発明の一実施例による表示機器の構造模式図を示す。図3に示すように、表示機器は、第1の制御モジュール24に電気的に接続されるセンサ3を更に含む。センサ3は、ディスプレイ1が指紋認識待機状態にあることを検知したとき、認識起動信号を第1の制御モジュール24に送信するように構成される。第1の制御モジュール24はさらに、認識起動信号を受信したとき、階調駆動モジュール23が第256の階調電圧を指紋認識領域11’における全画素ユニットに割り当てるように、階調駆動モジュール23を制御するように構成される。認識起動信号は、表示機器が指紋認識領域11’による指紋認識を起動する必要があることを表す。
【0022】
センサ3は、ディスプレイ1が指紋認識待機状態になっていることを検知したら、認識起動信号を第1の制御モジュール24に送信する。第1の制御モジュール24は、認識起動信号を受信したら、第256の階調電圧を指紋認識領域11’における全画素ユニットに割り当てるように階調駆動モジュール23を制御することによって、指紋認識領域11’の階調の個別制御を実現する。
【0023】
センサ3は、圧電式センサ3、フォトセンサ3又は赤外線センサ3であってもよく、本発明の実施例ではセンサ3の形式について具体的に限定しない。
【0024】
表示機器は、センサ3と第1の制御モジュール24との間に設けられるAP(Application Processor,アプリケーションプロセッサ)モジュールを更に含んでもよい。センサ3は、ディスプレイ1が指紋認識待機状態にあることを検知したときに認識起動信号をAPモジュールに送信し、APモジュールは、認識起動信号を第1の制御モジュール24に伝送し、第1の制御モジュール24は、認識起動信号を受信して、第256の階調電圧を指紋認識領域11’における全画素ユニットに割り当てるように階調駆動モジュール23を制御する。これにより、指紋認識領域11’の階調の個別制御を実現する。
【0025】
APモジュールは、認識起動信号だけではなく、他の情報を第1の制御モジュール24に伝達することもできる。APモジュールは第1の制御モジュール24に認識起動信号を伝送できればよく、本発明の実施例ではAPモジュールの他の機能について具体的に限定しない。
【0026】
図4は、本発明の一実施例による表示機器の構造模式図を示す。図4に示すように、表示駆動チップ2は、第1の制御モジュール24に電気的に接続される第1のレジスタモジュール4を更に含む。第1のレジスタモジュール4は、第1の制御モジュール24が認識起動信号を受信したときに、指紋認識領域11’のレジスタ情報を指紋認識領域11’における全画素ユニットに提供するように構成される。レジスタ情報とは、指紋認識領域11’の予め記憶された情報であって、指紋認識モードにおける指紋認識領域11’の画像の形状、画像の位置及び画像の色などを含む。
【0027】
第1の制御モジュール24が認識起動情報を受信したら、第1のレジスタモジュール4は、指紋認識領域11’のレジスタ情報を指紋認識領域11’におけるすべての画素ユニットに提供することにより、ディスプレイ1には指紋認識領域11’の光学画像が現れる。
【0028】
選択的に、第1のレジスタモジュール4は第1の制御モジュール24に集積される。第1のレジスタモジュール4を第1の制御モジュール24に集積することによって、第1の制御モジュール24が認識起動情報を受信したとき、第1のレジスタモジュールは指紋認識領域11’のレジスタ情報を指紋認識領域11’における全画素ユニットに提供して、ディスプレイ1において指紋認識領域11’の光学画像が現れるようにすることができる。第1の制御ユニットは、第256の階調電圧を指紋認識領域11’における全画素ユニットに割り当てるように階調駆動モジュール23を制御して、指紋認識の正確性を確保することができ、それとともに、非指紋認識領域12’にはフリッカや輝度激変が生じない。
【0029】
図5は、本発明の一実施例による表示機器の構造模式図を示す。図5に示すように、第2の階調生成モジュール22は、画像データに基づいて第2の表示領域12における各画素ユニットに必要な階調を算出するように構成される階調算出ユニット221と、階調算出ユニット221に電気的に接続されて階調電圧区間を生成するように構成されるガンマユニット222と、を含む。非指紋認識領域12’における画素ユニットは画像の様々な輝度を表示するために様々な階調が必要である。階調算出ユニット221は、受信した画像データに基づいて、非指紋認識領域12’における各画素に必要な階調を算出する。ガンマユニット222は、必要とされる階調の総数に基づいて、階調と階調電圧との対応関係を用いて、差分演算によって最高電圧値と最低電圧値との間で各階調に対応する階調電圧を算出する。
【0030】
階調算出ユニット221及びガンマユニット222は、いずれも表示チップ内部の独立した回路構成であってもよく、又はいずれも表示チップ内部のマイクロ集積回路ユニットであってもよく、本発明の実施例では階調算出ユニット221及びガンマユニット222の回路構造について具体的に限定しない。
【0031】
表示機器は、センサ3と第1の階調算出ユニット221との間に設けられるAP(Application Processor、アプリケーションプロセッサ)モジュールを更に含んでもよい。APモジュールは第1の制御モジュール24及び階調算出ユニット221に電気的に接続され、APモジュールはさらに、第1の制御モジュール24に認識起動信号を伝送し、且つ、階調算出ユニット221に画像データを伝達するように配置される。
【0032】
センサ3は、ディスプレイ1が指紋認識待機状態にあることを検知したら、認識起動信号をAPモジュールに送信し、APモジュールは、認識起動信号を第1の制御モジュール24に伝送するとともに、画像データを階調算出ユニット221に伝達する。第1の制御モジュール24は、第256の階調電圧を指紋認識領域11’における全画素ユニットに割り当てるように階調駆動モジュール23を制御する。階調算出ユニット221は、画像データに基づいて第2の表示領域12における各画素ユニットに必要な階調を算出する。
【0033】
図6は、本発明の一実施例による表示機器において第1の所定階調生成モジュールがガンマユニットに集積される原理を示す模式図である。第1の所定階調生成モジュール21はガンマユニット222に集積され、その集積方式として、図6に示すように、ガンマユニット222のアーキテクチャをもとに、第256の階調電圧を個別に生成するための1つのbit制御ビット(図ではnode256と示される)を新たに追加する。既存のガンマユニット222に1つのbit制御ビットを新たに追加することにより、第256の階調電圧を個別に生成することを実現するだけではなく、配線空間を節約することができる。
【0034】
第256の階調電圧の主な電圧ソースは、ガンマユニット222の最低電圧端における電圧であってもよく、ガンマユニット222の最低電圧端と同レベルの他の独立した調整可能電圧であってもよい。第256の階調電圧の電圧値は、0階調電圧ないし第255の階調電圧のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも低ければよく、本発明の実施例では第256の階調電圧の主な電圧ソースについて具体的に限定しない。
【0035】
図7は、本発明の一実施例による表示機器の構造模式図を示す。図7に示すように、階調駆動モジュール23は、階調電圧区間から第2の表示領域12における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を選出することを実行するためのデジタル命令を算出し、デジタル命令をデジタルアナログ変換ユニット232に送信するように構成されるソース駆動ユニット231と、デジタル命令を変換して、階調電圧区間から第2の表示領域12における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を選出することを実現するように構成されるデジタルアナログ変換ユニット232と、を含む。
【0036】
階調駆動モジュール23は、第2の階調生成モジュール22により生成された階調電圧区間から、非指紋認識領域12’における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を選出する必要がある。ソース駆動ユニット231は、選出動作を実行するデジタル命令を算出してデジタル命令をデジタルアナログ変換ユニット232に送信し、デジタルアナログ変換モジュールは、デジタル命令を変換することにより、非指紋認識領域12’における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を階調電圧区間から選出する動作を実現する。
【0037】
図8は、本発明の一実施例によるディスプレイの表示方法の模式的フローチャートを示す。ディスプレイは第1の表示領域と第2の表示領域とを含み、図8に示すように、表示方法は、以下のステップを含む。
【0038】
ステップ801において、第1の所定階調電圧を生成する。
【0039】
ステップ802において、画像データに基づいて第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調を算出し、複数の階調電圧を含む階調電圧区間を生成する。
【0040】
ステップ803において、階調電圧区間から第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を選出する。
【0041】
ステップ804において、第1の所定階調電圧を第1の表示領域における全画素ユニットに割り当てる。
【0042】
第1の所定階調電圧を生成し、第1の所定階調電圧を第1の表示領域における全画素ユニットに割り当てることによって、第1の表示領域における全画素ユニットに第1の所定階調を表示させ、第2の表示領域との関連を減少させ、第2の表示領域にフリッカや輝度激変が発生することを防ぐ。
【0043】
階調電圧の電圧値が小さいほど、階調が高くなり、輝度が明るくなる。第1の所定階調電圧の電圧値は、階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも小さくてもよく、第1の所定階調電圧の電圧値は、階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも大きくてもよい。第2の表示領域は、指紋認識領域であってもよく、アンダースクリーンカメラの表示領域であってもよい。第2の表示領域が指紋認識領域である場合、第1の所定階調電圧の電圧値を階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも小さくすることによって、第2の表示領域の階調が第1の表示領域の階調より高くなって、指紋認識領域における認識の正確性を確保する。第2の表示領域がアンダースクリーンカメラの表示領域である場合、第1の所定階調電圧の電圧値を階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも大きくすることによって、第2の表示領域の階調が第1の表示領域の階調より低くなって、アンダースクリーンカメラの輝度を低くして、撮像効果が高輝度により影響されることを防ぐ。本発明の実施例では、第1の所定階調電圧について具体的に限定しない。
【0044】
この方法は、図8に示すステップの順序で説明されているが、図8に示すステップの順序でしかこの方法を実現することができないと理解されてはならない。この方法の実行順序は、ステップ801、ステップ804、ステップ802、ステップ803の順序であってもよく、又は、ステップ801、ステップ802、ステップ804、ステップ803の順序などであってもよい。ステップ801がステップ804の前に行われ且つステップ802がステップ803の前に行われればよく、本発明の実施例ではステップ801、ステップ802、ステップ803及びステップ804の順序について具体的に限定しない。
【0045】
選択的に、第1の表示領域は指紋認識領域を含み、第2の表示領域は非指紋認識領域を含む。第1の所定階調電圧の電圧値は階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも小さい。
【0046】
第1の所定階調電圧を生成し、第1の所定階調電圧を指紋認識領域における全画素ユニットに割り当て、第1の所定階調電圧の電圧値を階調電圧区間中のいずれの階調電圧の電圧値よりも小さくすることによって、指紋認識領域における全画素ユニットの階調が非指紋認識領域の階調より高くなって、指紋認識領域の輝度を十分高くして指紋認識の正確性を高める。また、第1の所定階調電圧を指紋認識領域における全画素ユニットに割り当てる動作を個別で行うので、指紋認識領域と非指紋認識領域との関連を減少させ、非指紋認識領域にフリッカや輝度激変が生じることを避けることができる。
【0047】
選択的に、階調電圧区間は0階調電圧ないし第255の階調電圧を含み、第1の所定階調電圧は第256の階調電圧である。
【0048】
8bitディスプレイは現時点で最も普及しており且つ優れた表示効果を有するディスプレイであるため、それに対応して、0階調電圧ないし第255の階調電圧が一般的である。画像データに基づいて非指紋認識領域における各画素ユニットに必要な階調を算出し、0階調電圧ないし第255の階調電圧を生成し、0階調電圧から第255の階調電圧までのうちから非指紋認識領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を選出するとともに、第256の階調電圧を個別で生成し、第256の階調電圧を指紋認識領域における全画素ユニットに割り当てることにより、指紋認識領域におけるすべての画素ユニットの階調を非指紋認識領域の階調より高くして、指紋認識領域の輝度が十分高くなって指紋認識の正確性が向上するだけではなく、指紋認識領域と非指紋認識領域との間の関連が減少するため、非指紋認識領域にフリッカや輝度激変が生じることを防ぐことができる。
【0049】
図9は、本発明の一実施例によるディスプレイの表示方法の模式的フローチャートを示す。図9に示すように、表示方法は、第1の所定階調電圧を第1の表示領域における全画素ユニットに割り当てるステップ804の前に、認識起動信号を受信するステップ805を更に含む。認識起動信号は、表示機器が指紋認識領域による指紋認識を起動する必要があることを表す。
【0050】
認識起動信号は、表示機器が指紋認識領域による指紋認識を起動する必要があることを示すものである。認識起動信号が受信されたとき、第256の階調電圧を指紋認識領域における全画素ユニットに割り当てる動作が行われて、指紋認識領域の階調の個別制御が実現される。
【0051】
図10は、本発明の一実施例によるディスプレイの表示方法の模式的フローチャートを示す。図10に示すように、表示方法は、認識起動信号を受信するステップ805の後に、指紋認識領域のレジスタ情報を指紋認識領域における全画素ユニットに提供するステップ806を更に含む。
【0052】
レジスタ情報とは、指紋認識領域の予め記憶されている情報であって、指紋認識モードにおける指紋認識領域の画像の形状、画像の位置及び画像の色などを含む。認識起動信号を受信した後、指紋認識領域のレジスタ情報を指紋認識領域におけるすべての画素ユニットに提供することにより、ディスプレイには指紋認識領域の光学画像が現れる。
【0053】
この方法は、図10に示すステップの順序で説明されているが、図10に示すステップの順序でしかこの方法を実現することができないと理解されてはならない。ステップ806は、ステップ804の後に行われてもよく、ステップ804の前に行われてもよい。ステップ806はステップ805の後で行われればよく、本発明の実施例ではステップ804とステップ806の実行順序について具体的に限定しない。
【0054】
図11は、本発明の一実施例によるディスプレイの表示方法の模式的フローチャートを示す。図11に示すように、階調電圧区間から第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を選出するステップ803は、以下のステップを含む。
【0055】
ステップ8031において、階調電圧区間から第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を選出することを実行するためのデジタル命令を算出し、デジタル命令を送信する。
【0056】
ステップ8032において、デジタル命令を変換して、階調電圧区間から第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を選出することを実現する。
【0057】
モジュール間で伝達されるのはいずれもデジタル信号である。まずはデジタル命令を算出し、次にデジタルアナログ変換によって第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を階調電圧区間から選出することを実現する。
【0058】
本発明は、プロセッサとメモリとを含む電子機器を更に提供する。前記メモリにはプログラムが記憶されており、前記プログラムが前記プロセッサにより実行されると、前記プロセッサは上述のディスプレイの表示方法を実行する。
【0059】
以上で説明した内容は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を制限するためのものではない。本発明の精神と原則の範囲内でなされる任意の変更、均等的な入れ替えなどはすべて本発明の保護範囲に属するべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2021-11-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表示領域と第2の表示領域とを含むディスプレイと、
前記ディスプレイに電気的に接続され、前記ディスプレイを発光表示するように駆動するために構成される表示駆動チップと、を含み、
前記表示駆動チップは、
第1の所定階調電圧を生成する第1の所定階調生成モジュールと、
画像データに基づいて前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調を算出し、複数の階調電圧を含む階調電圧区間を生成する第2の階調生成モジュールと、
前記第1の所定階調生成モジュール及び前記第2の階調生成モジュールに電気的に接続され、前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出する階調駆動モジュールと、
前記階調駆動モジュールに電気的に接続され、前記第1の所定階調電圧を前記第1の表示領域における全画素ユニットに割り当てるように前記階調駆動モジュールを制御する第1の制御モジュールと、を含む
ことを特徴とする表示機器。
【請求項2】
前記第1の表示領域は指紋認識領域を含み、前記第2の表示領域は非指紋認識領域を含み、
前記第1の所定階調電圧の電圧値は、前記階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも小さい
ことを特徴とする請求項1に記載の表示機器。
【請求項3】
前記階調電圧区間は0階調電圧ないし第255の階調電圧を含み、前記第1の所定階調電圧は第256の階調電圧である
ことを特徴とする請求項2に記載の表示機器。
【請求項4】
前記第1の制御モジュールに電気的に接続されるセンサを更に含み、
前記センサは、前記ディスプレイが指紋認識待機状態にあることを検知したとき、認識起動信号を前記第1の制御モジュールに送信するように構成され、
前記第1の制御モジュールは、さらに、前記認識起動信号を受信したとき、前記第256の階調電圧を前記指紋認識領域における全画素ユニットに割り当てるように前記階調駆動モジュールを制御するように構成される
ことを特徴とする請求項3に記載の表示機器。
【請求項5】
前記表示駆動チップは、前記第1の制御モジュールに電気的に接続される第1のレジスタモジュールを更に含み、
前記第1のレジスタモジュールは、前記第1の制御モジュールが前記認識起動信号を受信したときに、前記指紋認識領域のレジスタ情報を前記指紋認識領域におけるすべての画素ユニットに提供し、
前記第1のレジスタモジュールは前記第1の制御モジュールに集積される
ことを特徴とする請求項4に記載の表示機器。
【請求項6】
前記第2の階調生成モジュールは、
前記画像データに基づいて前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調を算出する階調算出ユニットと、
前記階調算出ユニットに電気的に接続され、前記階調電圧区間を生成するガンマユニットと、を含み、
前記第1の所定階調生成モジュールは前記ガンマユニットに集積される
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の表示機器。
【請求項7】
前記階調駆動モジュールは、
前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出することを指示するためのデジタル命令を算出し、前記デジタル命令をデジタルアナログ変換ユニットに送信するソース駆動ユニットと、
前記デジタル命令を実行して、前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出することを実現する前記デジタルアナログ変換ユニットと、を含む
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の表示機器。
【請求項8】
第1の表示領域と第2の表示領域とを含むディスプレイに用いられる表示方法であって、
第1の所定階調電圧を生成するステップと、
画像データに基づいて前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調を算出し、複数の階調電圧を含む階調電圧区間を生成するステップと、
前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出するステップと、
前記第1の所定階調電圧を前記第1の表示領域における全画素ユニットに割り当てるステップと、を含む
ことを特徴とする表示方法。
【請求項9】
前記第1の表示領域は指紋認識領域を含み、前記第2の表示領域は非指紋認識領域を含み、
前記第1の所定階調電圧の電圧値は、前記階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも小さい
ことを特徴とする請求項に記載の表示方法。
【請求項10】
前記第1の所定階調電圧を前記第1の表示領域における全画素ユニットに割り当てる前記ステップの前に、
認識起動信号を受信するステップを更に含み、
前記認識起動信号は、表示機器が前記指紋認識領域による指紋認識を起動する必要があることを表し、
認識起動信号を受信する前記ステップの後に、
前記指紋認識領域のレジスタ情報を前記指紋認識領域におけるすべての画素ユニットに提供するステップを更に含み、
前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出する前記ステップは、
前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出することを指示するためのデジタル命令を算出し、前記デジタル命令を送信するステップと、
前記デジタル命令を実行して、前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出することを実現するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項に記載の表示方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明のもう1つの態様は、第1の表示領域と第2の表示領域とを含むディスプレイに用いられる表示方法であって、第1の所定階調電圧を生成するステップと、画像データに基づいて前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調を算出し、複数の階調電圧を含む階調電圧区間を生成するステップと、前記第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を前記階調電圧区間から選出するステップと、前記第1の所定階調電圧を前記第1の表示領域における全画素ユニットに割り当てるステップと、を含む表示方法を提供する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
階調電圧の電圧値が小さいほど、階調が高くなり、輝度が明るくなる。第1の所定階調電圧の電圧値は、階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも小さくてもよく、第1の所定階調電圧の電圧値は、階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも大きくてもよい。第1の表示領域11は、指紋認識領域であってもよく、アンダースクリーンカメラの表示領域であってもよい。第1の表示領域11が指紋認識領域である場合、第1の所定階調電圧の電圧値を階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも小さくすることによって、第1の表示領域11の階調が第2の表示領域12の階調より高くなり、指紋認識領域における認識の正確性を確保する。第1の表示領域11がアンダースクリーンカメラの表示領域である場合、第1の所定階調電圧の電圧値を階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも大きくすることにより、第1の表示領域11の階調が第2の表示領域12の階調より低くなり、アンダースクリーンカメラの表示領域の輝度を低くして撮像効果が高輝度により影響されることを避ける。以上は本発明の実施例の2つの具体的な適用シーンであるが、これらの適用シーンに限られない。本発明の実施例では第1の所定階調電圧について具体的に限定しない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
センサ3は、圧電式センサフォトセンサは赤外線センサあってもよく、本発明の実施例ではセンサ3の形式について具体的に限定しない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
選択的に、第1のレジスタモジュール4は第1の制御モジュール24に集積される。第1のレジスタモジュール4を第1の制御モジュール24に集積することによって、第1の制御モジュール24が認識起動情報を受信したとき、第1のレジスタモジュールは指紋認識領域11’のレジスタ情報を指紋認識領域11’における全画素ユニットに提供して、ディスプレイ1において指紋認識領域11’の光学画像が現れるようにすることができる。第1の制御モジュール24は、第256の階調電圧を指紋認識領域11’における全画素ユニットに割り当てるように階調駆動モジュール23を制御して、指紋認識の正確性を確保することができ、それとともに、非指紋認識領域12’にはフリッカや輝度激変が生じない。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
図7は、本発明の一実施例による表示機器の構造模式図を示す。図7に示すように、階調駆動モジュール23は、階調電圧区間から第2の表示領域12における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を選出することを指示するためのデジタル命令を算出し、デジタル命令をデジタルアナログ変換ユニット232に送信するように構成されるソース駆動ユニット231と、デジタル命令を実行して、階調電圧区間から第2の表示領域12における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を選出することを実現するように構成されるデジタルアナログ変換ユニット232と、を含む。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
階調駆動モジュール23は、第2の階調生成モジュール22により生成された階調電圧区間から、非指紋認識領域12’における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を選出する必要がある。ソース駆動ユニット231は、選出動作を指示するためのデジタル命令を算出してデジタル命令をデジタルアナログ変換ユニット232に送信し、デジタルアナログ変換ユニット232は、デジタル命令を実行することにより、非指紋認識領域12’における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を階調電圧区間から選出する動作を実現する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
階調電圧の電圧値が小さいほど、階調が高くなり、輝度が明るくなる。第1の所定階調電圧の電圧値は、階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも小さくてもよく、第1の所定階調電圧の電圧値は、階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも大きくてもよい。第2の表示領域は、指紋認識領域であってもよく、アンダースクリーンカメラの表示領域であってもよい。第2の表示領域が指紋認識領域である場合、第1の所定階調電圧の電圧値を階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも小さくすることによって、第2の表示領域の階調が第1の表示領域の階調より高くなって、指紋認識領域における認識の正確性を確保する。第2の表示領域がアンダースクリーンカメラの表示領域である場合、第1の所定階調電圧の電圧値を階調電圧区間のうちのいずれの階調電圧の電圧値よりも大きくすることによって、第2の表示領域の階調が第1の表示領域の階調より低くなって、アンダースクリーンカメラの表示領域の輝度を低くして、撮像効果が高輝度により影響されることを防ぐ。本発明の実施例では、第1の所定階調電圧について具体的に限定しない。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0055】
ステップ8031において、階調電圧区間から第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を選出することを指示するためのデジタル命令を算出し、デジタル命令を送信する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
ステップ8032において、デジタル命令を実行して、階調電圧区間から第2の表示領域における各画素ユニットに必要な階調に対応する階調電圧を選出することを実現する。
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正の内容】
図11
【国際調査報告】