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特表2022-534622コンテンツウォレット、端末装置、およびこれらを含むコンテンツ販売システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-02
(54)【発明の名称】コンテンツウォレット、端末装置、およびこれらを含むコンテンツ販売システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20220726BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021571414
(86)(22)【出願日】2020-05-25
(85)【翻訳文提出日】2022-01-25
(86)【国際出願番号】 KR2020006768
(87)【国際公開番号】W WO2020242166
(87)【国際公開日】2020-12-03
(31)【優先権主張番号】10-2019-0063590
(32)【優先日】2019-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521520957
【氏名又は名称】クォン,オー・ギョン
【氏名又は名称原語表記】GWON,OH GYOUNG
【住所又は居所原語表記】501HO, 22, WORLD CUP BUK‐RO 44‐GIL, MAPO‐GU, SEOUL 03930, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】クォン,オー・ギョン
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB22
(57)【要約】
コンテンツウォレットは、端末装置と情報をやり取りするように構成されたネットワークモジュールと、収容溝に挿入された外部記憶装置とネットワークモジュールとの接続を制御するように構成されたトグルスイッチとを含み、トグルスイッチに対するユーザの操作に従って、外部記憶装置とネットワークモジュールが接続された場合に、外部記憶装置に格納されたコンテンツが、ネットワークモジュールを介して端末装置に送信される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と情報をやり取りするように構成されたネットワークモジュールと、
収容溝に挿入された外部記憶装置と前記ネットワークモジュールとの接続を制御するように構成されたトグルスイッチと、を備え、
前記トグルスイッチに対するユーザの操作に従って前記外部記憶装置と前記ネットワークモジュールが接続されたときに、前記外部記憶装置に格納されたコンテンツが、前記ネットワークモジュールを介して前記端末装置に送信されるコンテンツウォレット。
【請求項2】
前記ユーザの操作に従って、前記トグルスイッチが第一の方向に動かされた場合に、前記外部記憶装置と前記ネットワークモジュールとが接続され、
前記ユーザの操作に従って、前記トグルスイッチが第二の方向に動かされた場合に、前記外部記憶装置と前記ネットワークモジュールとの接続が解除される請求項1に記載のコンテンツウォレット。
【請求項3】
前記ユーザから第一のパスワードを受け取るように構成された入力モジュールをさらに備え、
前記第一のパスワードが、前記ネットワークモジュールを介して前記端末装置に送信され、
前記端末装置に入力された第二のパスワードと前記第一のパスワードの比較結果に従って、ユーザ認証が実行される請求項1に記載のコンテンツウォレット。
【請求項4】
前記外部記憶装置に格納されている前記コンテンツを暗号化するように構成された暗号化モジュールをさらに備え、
前記暗号化モジュールによって暗号化された前記コンテンツが、前記ネットワークモジュールを介して前記端末装置に送信される請求項1に記載のコンテンツウォレット。
【請求項5】
コンテンツを格納する外部記憶装置とネットワークモジュールとの接続を制御するトグルスイッチを含むように構成されたコンテンツウォレットと、
前記ネットワークモジュールを介して前記コンテンツを受信し、前記トグルスイッチの操作に従って前記外部記憶装置と前記ネットワークモジュールとが接続されたときに受信した前記コンテンツを購入者のデバイスに送信するように構成された端末装置と、を備えるコンテンツ販売システム。
【請求項6】
前記コンテンツウォレットが、入力モジュールを介して入力された第一のパスワードを前記端末装置に送信し、
前記端末装置が、ユーザによって入力された第二のパスワードと前記第一のパスワードとが一致する場合に、前記コンテンツウォレットから前記コンテンツを受信する請求項5に記載のコンテンツ販売システム。
【請求項7】
前記端末装置が、
前記コンテンツの生成に関連する貢献者の貢献情報を含む分散型台帳を格納し、
前記貢献情報に従って前記コンテンツの取引による額を配分し、
配分された額を前記貢献者のアカウントに送信する請求項5に記載のコンテンツ販売システム。
【請求項8】
前記端末装置が、
前記コンテンツの生成に関連する貢献者の貢献情報を含む分散型台帳を格納し、
前記貢献情報に従って前記コンテンツの取引の額に相当する電子マネーを配分し、
配分された前記電子マネーを前記貢献者に送信する請求項5に記載のコンテンツ販売システム。
【請求項9】
前記分散型台帳がブロックチェーンデータを含み、
各ブロックが、前記貢献者の前記貢献情報を含む請求項7または8に記載のコンテンツ販売システム。
【請求項10】
少なくとも一つのプロセッサと、
前記プロセッサに電気的に接続されるように構成された記憶装置と、を備え、
前記記憶装置が、前記プロセッサによって実行された際に、
トグルスイッチの操作に従ってコンテンツウォレットのネットワークモジュールとコンテンツを格納する外部記憶装置とが接続されたときに前記コンテンツを前記コンテンツウォレットから受取らせ、かつ、
受け取った前記コンテンツを購入者のデバイスに送信させる、
命令を格納する端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンテンツ取引の分野に関し、より具体的には、コンテンツを格納するコンテンツウォレット、コンテンツを販売する端末装置、およびそれらを含むコンテンツ販売システムに関する。
【背景技術】
【0002】
既存のコンテンツ取引マーケットにおいては、コンテンツの制作者またはプロデューサーではなく、メディエータまたはプロバイダが、コンテンツを取引する際および利益を分配する際の主導権を取っていた。コンテンツを販売するデジタルプラットフォームプロバイダは、市場の独占的地位を確保することに注力してきており、その結果、コンテンツ制作コストが考慮されない過当競争が生じ、また、コンテンツは無料であるという社会的認識が浸透した。さらに、商業広告がコンテンツに直接的または間接的に含まれている、または、利益を生むために、サービスプロバイダが定額料金を徴収する間接的方法が主流になっている。
【0003】
このような取引構造は、コンテンツを集め、変換しおよび再配信する者にとって、およびセンセーショナルなまたはゴシップのコンテンツを制作する者にとっては有利である。そのため、以前よりも圧倒的な数のコンテンツが制作されている状況であっても、才能のある人達が相当額の報酬を受け取らないという問題がある。
【0004】
このような不当な報酬システムを改善するために、コンテンツの元の制作者が主導権を取ることおよびデータ取引に関与することを可能にする方法が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、コンテンツ取引における正当な報酬を、コンテンツ制作者およびコンテンツ制作に貢献した貢献者に与えることができる、コンテンツウォレット、端末装置、およびこれらを含むコンテンツ販売システムを提供する。
【0006】
さらに、本開示の目的は、ハッキングなどによるコンテンツの無許可の配信を防ぐことである。
【0007】
さらに、本開示の目的は、個人間でのコンテンツ取引の活動を促進することである。
【0008】
本開示の技術的アイデアによるコンテンツウォレット、端末装置、およびこれらを含むコンテンツ販売システムによって達成すべき技術的課題は、上述した課題に限定されず、また、言及されていないその他の課題は、当業者には以下の説明から明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の態様によれば、コンテンツウォレットは、端末装置と情報をやり取りするように構成されたネットワークモジュールと、収容溝に挿入された外部記憶装置とネットワークモジュールとの接続を制御するように構成されたトグルスイッチと、を備え、前前記トグルスイッチに対するユーザの操作に従って前記外部記憶装置と前記ネットワークモジュールが接続されたときに、前記外部記憶装置に格納されたコンテンツが、前記ネットワークモジュールを介して前記端末装置に送信されうる。
【0010】
前記ユーザの操作に従って、前記トグルスイッチが第一の方向に動かされた場合に、前記外部記憶装置と前記ネットワークモジュールとが接続されてもよく、前記ユーザの操作に従って、前記トグルスイッチが第二の方向に動かされた場合に、前記外部記憶装置と前記ネットワークモジュールとの接続が解除されてもよい。
【0011】
前記コンテンツウォレットは、前記ユーザから第一のパスワードを受け取るように構成された入力モジュールをさらに備えてもよく、前記第一のパスワードが、前記ネットワークモジュールを介して前記端末装置に送信されてもよく、前記端末装置に入力された第二のパスワードと前記第一のパスワードの比較結果に従って、ユーザ認証が実行されてもよい。
【0012】
前記コンテンツウォレットは、前記外部記憶装置に格納されている前記コンテンツを暗号化するように構成された暗号化モジュールをさらに備え、前記暗号化モジュールによって暗号化された前記コンテンツが、前記ネットワークモジュールを介して前記端末装置に送信されうる。
【0013】
本開示の別の態様によれば、コンテンツ販売システムは、コンテンツを格納する外部記憶装置とネットワークモジュールとの接続を制御するトグルスイッチを含むように構成されたコンテンツウォレットと、前記ネットワークモジュールを介して前記コンテンツを受信し、前記トグルスイッチの操作に従って前記外部記憶装置と前記ネットワークモジュールとが接続されたときに前記受信したコンテンツを購入者のデバイスに送信するように構成された端末装置と、を備える。
【0014】
前記コンテンツウォレットが、入力モジュールを介して入力された第一のパスワードを前記端末装置に送信してもよく、前記端末装置が、前記ユーザによって入力された第二のパスワードと前記第一のパスワードとが一致する場合に、前記コンテンツウォレットから前記コンテンツを受信してもよい。
【0015】
前記端末装置が、前記コンテンツの生成に関連する貢献者の貢献情報を含む分散型台帳を格納し、前記貢献情報に従って前記コンテンツの取引による額を配分し、配分された額を前記貢献者のアカウントに送信しうる。
【0016】
前記端末装置が、前記コンテンツの生成に関連する貢献者の貢献情報を含む分散型台帳を格納し、前記貢献情報に従って前記コンテンツの取引の額に相当する電子マネーを配分し、配分された前記電子マネーを前記貢献者に送信しうる。
【0017】
前記分散型台帳がブロックチェーンデータを含んでいてもよく、各ブロックが、前記貢献者の前記貢献情報を含みうる。
【0018】
本開示のさらに別の態様によれば、端末装置が、少なくとも一つのプロセッサと、前記プロセッサに電気的に接続されるように構成された記憶装置と、を備え、前記記憶装置が、前記プロセッサによって実行された際に、トグルスイッチの操作に従ってコンテンツウォレットのネットワークモジュールとコンテンツを格納する外部記憶装置とが接続されたときに前記コンテンツを前記コンテンツウォレットから受取らせ、かつ、前記受け取ったコンテンツを購入者のデバイスに送信させる、命令を格納している。
【発明の効果】
【0019】
本開示の技術的アイデアによる、コンテンツウォレット、端末装置、およびそれらを含むコンテンツ販売システムは、コンテンツ取引に対する正当な報酬を、コンテンツ制作に貢献したコンテンツ制作者および貢献者に与えることができる。
【0020】
さらに、本開示によれば、ハッキングなどによるコンテンツの無許可の配信を防ぐことが可能である。
【0021】
さらに、本開示によれば、個人間でのコンテンツ取引の活動を促進することが可能である。
【0022】
本開示に関する効果は、上述した効果に限定されず、また、言及されていないその他の効果は、本開示に関連する当業者には、以下の説明から明確に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本開示に挙げられている図面をより完全に理解するために、各図面の簡単な説明を記載する。
【0024】
図1図1は、本開示の種々の実施形態によるコンテンツ販売システムを示す図である。
図2図2Aおよび図2Bは、本開示の種々の実施形態によるコンテンツウォレットを示す側面図である。
図3図3は、本開示の種々の実施形態による端末装置の構成を示すブロック図である。
図4図4は、本開示の種々の実施形態によるコンテンツ販売方法を示すフローチャートである。
図5図5は、本開示の種々の実施形態による分散型台帳を示す概念図である。
図6図6は、本開示の種々の実施形態によるコンテンツ取引のためのネットワーク構造を示す例示的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本開示の技術的趣旨は、さまざまな変更を施すことができ、およびさまざまな実施形態を有することができ、また、具体的な実施形態が図面に示されており、および詳細な説明において詳細に記載されている。しかし、このことは、本開示の技術的趣旨を特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本開示の技術的趣旨に含まれているすべての変更例、等価物および代替物を含むように理解すべきである。
【0026】
本開示の技術的アイデアを説明する際、関連する公知の技術に関する詳細な説明が本開示の趣旨を不必要に不明瞭にする可能性があると判断した場合には、公知の技術の詳細な説明は省くこととする。さらに、本開示の説明プロセスにおいて用いられている数字(たとえば、第一の、第二のなど)は、一つの構成要素を他の構成要素と区別するための単なる識別子である。
【0027】
さらに、本開示において、一つの構成要素が別の構成要素に「接続されている」または「結合されている」と言及されている場合、一つの構成要素が別の構成要素に直接的に接続されているか、または直接的に結合されている可能性があるが、特段の記載がない限り、中間の別の構成要素を介して接続または結合されている可能性があると理解すべきである。
【0028】
さらに、「~ユニット」、「~器(~or)」、「~器(~er)」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも一つの機能または動作を処理するユニットを意味し、およびハードウェアまたはソフトウェアまたはハードウェアとソフトウェアの組合せ、たとえば、プロセッサ、マイクロプロセッサ、アプリケーションプロセッサ、マイクロコントローラ、中央演算処理装置(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、APU(accelerate processor unit)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などによって実施することができる。
【0029】
さらに、本開示における構成要素の分類は、各構成要素が担当する各主要機能のための区分にすぎないことを明白にすることが意図されている。すなわち、以下に記載されている二つ以上の構成要素は、一つの構成要素に組合せてもよく、または、一つの構成要素を、さらに細分化された各機能のために二つ以上の構成要素に分割してもよい。さらに、以下に記載されている構成要素の各々は、担当する主要な機能に加えて、他の構成要素の機能のいくつかまたはすべてを追加的に実行してもよく、および構成要素の各々が担当する主要な機能のうちのいくつかを、他の構成要素によって独占的に実行してもよい。
【0030】
以下、本開示の技術的趣旨による実施形態を順番に詳細に説明する。
【0031】
図1は、本開示の種々の実施形態によるコンテンツ販売システムを示す図であり、また、図2Aおよび図2Bは、本開示の種々の実施形態によるコンテンツウォレット100を示す側面図である。
【0032】
実施形態によるコンテンツ販売システムは、コンテンツウォレット100と端末装置300とを含む。コンテンツウォレット100と端末装置300とは、通信可能に接続することができ、およびネットワークモジュール110および310を介して互いに情報をやり取りすることができる。コンテンツウォレット100のネットワークモジュール110と、端末装置300のネットワークモジュール310は、ネットワークを介して互いに接続することができる。ここで、ネットワークは、有線ネットワークおよび/または無線ネットワークを含みうる。具体的には、ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、およびワイドエリアネットワーク(WAN)などのさまざまなネットワークを含んでもよい。しかし、本開示によるネットワークは、上で挙げたネットワークに限定されず、および周知の無線データネットワーク、周知の電話網、および周知の有線/無線のテレビ放送網の少なくとも一部を含んでもよい。
【0033】
実施形態において、コンテンツウォレット100は、端末装置300に着脱可能に取付けることができ、または、端末装置300から分離してもよい。
【0034】
図1および図2を参照すると、コンテンツウォレット100は、ネットワークモジュール110と、トグルスイッチ120と、内蔵メモリ130と、暗号化モジュール140と、入力モジュール150と、を含むことができる。ネットワークモジュール110および暗号化モジュール140は、少なくとも一つのプロセッサによって実装でき、また、内蔵メモリ130は、RAM、ROM、EPROMおよびハードディスクなどの一つ以上の不揮発性メモリ素子を含む記憶媒体とすることができる。
【0035】
外部記憶装置200はコンテンツを格納する。外部記憶装置200に格納されているコンテンツは取引対象とすることができる。実施形態において、コンテンツは、画像、動画、ドラマ、ドキュメントまたは音楽を含んでもよいが、コンテンツの種類はこれらに限定されない。通信ネットワークを介して別の端末に送信することのできるさまざまな種類のコンテンツを、外部記憶装置200に格納することができる。
【0036】
外部記憶装置200が収容溝160に挿入されている状態において、外部記憶装置200とネットワークモジュール110は、トグルスイッチ120に対するユーザの操作に従って接続することができる。たとえば、図2Aに図示されているように、トグルスイッチ120が第一の方向、たとえば、外部記憶装置200が位置している方向に滑動されると、外部記憶装置200とネットワークモジュール110とを互いに接続することができる。さらに、図2Bに図示されているように、トグルスイッチ120が第二の方向、たとえば、第一の方向と反対の方向に滑動されると、外部記憶装置200とネットワークモジュール110との接続を解除することができる。
【0037】
図2Aは、外部記憶装置200とネットワークモジュール110とが、内蔵メモリ130の接続端子と、暗号化モジュール140の接続端子と、トグルスイッチ120の接続端子とを介して互いに接続されていることを示しているが、このことは単に実施例にすぎず、外部記憶装置200とネットワークモジュール110とは、内蔵メモリ130、暗号化モジュール140、トグルスイッチ120およびネットワークモジュール110の配置構造に従って、さまざまな方法で互いに接続することができる。実施例においては、外部記憶装置200の接続端子がトグルスイッチ120の接続端子に接触し、およびトグルスイッチ120の接続端子がネットワークモジュール110の接続端子に接触するため、外部記憶装置200とネットワークモジュール110とを互いに接続することができる。
【0038】
さらに、トグルスイッチ120は、図2Aおよび図2Bに図示されているように、滑動的に操作することができる。実装例によれば、トグルスイッチ120は、さまざまな方法、たとえば、指で前後に弾く方法で操作してもよい。
【0039】
トグルスイッチ120の操作に従って、外部記憶装置200がネットワークモジュール110と接続されると、外部記憶装置200に格納されているコンテンツがネットワークモジュール110を介して端末装置300へ送信される。端末装置300に送信されたコンテンツは、購入者の端末の要求に従って、端末装置300から購入者の端末へ送信されうる。
【0040】
実施形態において、暗号化モジュール140は、あらかじめ格納されているメカニズムを用いたアナログ的な方法でコンテンツを暗号化することができる。この場合、物理的媒体によって暗号化されたコンテンツは、ネットワークモジュール110を介して端末装置300に送信されうる。
【0041】
別の実施形態では、暗号化モジュール140は、あらかじめ格納されている論理アルゴリズムを用いるデジタル的な方法でコンテンツを暗号化することができる。この場合、暗号化されたコンテンツは、ネットワークモジュール110を介して端末装置300に送信されうる。実施例として、コンテンツは、公開鍵暗号法または秘密鍵暗号法に従って暗号化されうる。上述したように暗号化されたコンテンツが端末装置300から購入者の端末へ送信されると、暗号化されたコンテンツを復号することが可能な復号鍵もまた購入者の端末に送信されうる。そして、購入者の端末は、復号鍵を用いて、暗号化されたコンテンツを復号した後に、コンテンツを利用することができる。
【0042】
ユーザ認証のために入力モジュール150が設けられうる。入力モジュール150は、ユーザから第一のパスワードを受け取ることができる。第一のパスワードは、ネットワークモジュール110を介して端末装置300に送信されうる。入力モジュール150は、複数の数字(または文字)のボタンを含んでいてよく、この場合、第一のパスワードは、所定数の数字列(または文字列)を含みうる。別の実施例として、入力モジュール150は、単一のボタンを含んでもよく、この場合、第一のパスワードは、単一のボタンの選択または押下の回数を含んでもよい。
【0043】
入力モジュール150は、ボタンとして実装されうるが、実施態様例により、数字(または文字)のダイアル、または生体認証センサとして実装してもよい。ここで、生体認証センサは、指紋センサ、虹彩センサ、顔センサなどを含みうる。
【0044】
第一のパスワードが端末装置300に送信され、および第二のパスワードが、端末装置300の入力手段(たとえば、タッチスクリーン、キーボード、マウス、音声入力など)によってユーザから入力されると、端末装置300は、第二のパスワードと第一のパスワードとが一致しているか否かを判断する。たとえば、端末装置300は、第二のパスワードが第一のパスワードと同じか否かを判断することができる。第二のパスワードが第一のパスワードと一致している場合、端末装置300は、ユーザ認証を完了して、コンテンツをコンテンツウォレット100から受け取ることができる。逆に、第二のパスワードが第一のパスワードと一致しない場合には、端末装置300は、コンテンツをコンテンツウォレット100から受取らず、およびユーザ認証に失敗したことを示すメッセージをディスプレイまたはスピーカーを介して出力することができる。
【0045】
ユーザ認証の場合の別の実施形態として、入力モジュール150がコンテンツウォレット100に含まれていなくてもよく、その代わりに、第一のパスワードを内蔵メモリ130にあらかじめ格納しておいてもよい。トグルスイッチ120の操作に従って、外部記憶装置200がネットワークモジュール110に接続されると、内蔵メモリ130に格納されている第一のパスワードが、ネットワークモジュール110を介して端末装置300に送信されうる。第二のパスワードが、端末装置300の入力手段(たとえば、タッチスクリーン、キーボード、マウス、音声入力など)を介してユーザから入力されると、端末装置300は、第二のパスワードが第一のパスワードと一致するか否かを判断する。たとえば、端末装置300は、第二のパスワードが第一のパスワードと同じか否かを判断することができる。第二のパスワードが第一のパスワードと一致した場合、端末装置300は、ユーザ認証を完了して、コンテンツをコンテンツウォレット100から受け取ることができる。逆に、第二のパスワードが第一のパスワードと一致しない場合には、端末装置300は、コンテンツをコンテンツウォレット100から受け取らず、およびユーザ認証に失敗したことを示すメッセージをディスプレイまたはスピーカーを介して出力することができる。
【0046】
ユーザ認証の場合のさらに別の実施形態として、第二のパスワードが端末装置300の入力手段を介してユーザから入力されると、端末装置300は、第二のパスワードをコンテンツウォレット100のネットワークモジュール110に送信する。さらに、トグルスイッチ120の操作に従って、外部記憶装置200がネットワークモジュール110に接続されると、内蔵メモリ130にあらかじめ格納されている第一のパスワード、または、入力モジュール150を介してユーザから入力された第一のパスワードが、ネットワークモジュール110に送信されうる。ネットワークモジュール110は、第二のパスワードが第一のパスワードと一致するか否かを判断する。たとえば、ネットワークモジュール110は、第二のパスワードが第一のパスワードと同じか否かを判断することができる。第二のパスワードが第一のパスワードと一致した場合、ネットワークモジュール110は、ユーザ認証を完了して、コンテンツを端末装置300に送信することができる。逆に、第二のパスワードが第一のパスワードと一致しない場合には、ネットワークモジュール110は、コンテンツを端末装置300に送信しない。
【0047】
図3は、本開示の種々の実施形態による端末装置300の構成を示すブロック図である。
【0048】
図3を参照すると、端末装置300は、プロセッサ330および記憶装置350を含みうる。上述したネットワークモジュール310は、プロセッサ330として実装されうる。
【0049】
プロセッサ330は、少なくとも一つのプロセッサを含みうる。プロセッサ330は、コンテンツウォレット100から受け取ったコンテンツを購入者の端末に送信することができる。プロセッサ330は、コンテンツ取引に対する料金の支払いが購入者によって完了されたか否かをチェックし、料金の支払いの完了が確認された場合には、コンテンツを購入者の端末に送信することができる。さらに、プロセッサ330は、コンテンツウォレット100から受け取ったコンテンツのメタ情報(たとえば、タイトル、価格、プロットなど)を、コンテンツ販売用のネットワークを介して他の端末に開示してもよい。他の端末は、ネットワークを介して端末装置300にアクセスして、端末装置300によって販売されているコンテンツのメタ情報をチェックすることができる。
【0050】
記憶装置350は、上述したコンテンツ販売動作に関連するさまざまなデータを格納することができる。記憶装置350は、ストレージを含みうる。
【0051】
端末装置300は、コンテンツウォレット100に接続可能であり、かつネットワークを介してアクセス可能なさまざまな種類の装置、たとえば、デスクトップPC、タブレットPC、ノートブック型コンピュータ、スマートフォン、およびウェアラブル装置などを含みうる。
【0052】
図4は、本開示の種々の実施形態によるコンテンツ販売方法を示すフローチャートである。
【0053】
ステップS410において、端末装置300は、コンテンツウォレット100からコンテンツを受け取る。端末装置300は、コンテンツウォレット100から暗号化されたコンテンツを受け取ってもよい。
【0054】
上述したように、外部記憶装置200がコンテンツウォレット100に挿入された状態で、トグルスイッチ120の操作に従って、外部記憶装置200がネットワークモジュール110に接続されると、外部記憶装置200に格納されているコンテンツが、端末装置300に送信されうる。
【0055】
ユーザ認証が完了すると、端末装置300は、コンテンツウォレット100からコンテンツを受け取ることができる。
【0056】
ステップS420において、端末装置300は、コンテンツに対する購入者の要求を購入者の端末から受け取る。実施形態において、端末装置300は、コンテンツウォレット100から受け取ったコンテンツに関するメタ情報を、ネットワークを介して他の端末に対して開示してもよく、および開示されたメタ情報をチェックする購入者の端末から、コンテンツに対する購入要求を受け取ることができる。
【0057】
ステップS430において、端末装置300は、購入者の端末の購入要求に従って、コンテンツを購入者の端末に送信する。端末装置300は、コンテンツに関する料金の支払いの完了が確認された場合には、コンテンツを購入者の端末に送信することができる。実施形態において、端末装置300は、暗号化されたコンテンツを復号するための復号鍵を購入者の端末に送信することができる。
【0058】
ステップS440において、端末装置300は、コンテンツの制作に貢献した貢献者に関する貢献情報に従って取引額を配分し、配分された取引額を貢献者のアカウントに送信することができる。貢献者は、コンテンツの制作に貢献した人を指し、およびたとえば、コンテンツの脚本家、撮影スタッフ、およびディレクターを含むことができる。コンテンツが二次的著作物である場合は、貢献者は、二次的著作権者を含んでもよい。
【0059】
同時に、実施態様例によれば、端末装置300は、コンテンツの制作に貢献した貢献者に関する貢献情報に従って、取引額に相当する電子マネーを配分して、配分された電子マネーを貢献者に分配することができる。ここで、電子マネーは、現金に代わる電子支払い手段であり、および暗号通貨、サイバーマネーなどを包含する概念でありうる。
【0060】
実施形態において、端末装置300は、取引額および電子マネーの正確な配分のための貢献者に関する貢献情報を含む分散型台帳を格納することができる。分散型台帳は、貢献者の端末にも格納されていてもよい。
【0061】
図5は、本開示の種々の実施形態による分散型台帳を示す概念図である。
【0062】
図5に図示されているように、分散型台帳は、ブロックチェーンデータ500を含む。ブロックチェーンデータ500は、互いに接続された複数のブロック510、520、530、540および550を含むことができ、および各ブロックは、貢献者に関する貢献情報を含むことができる。たとえば、ブロック1 510は、貢献者1に関する貢献情報を含むことができ、また、ブロック2 520は、貢献者2に関する貢献情報を含むことができる。同時に、各ブロックはさらに、貢献に関連するアドレス値、パラメータなどを含んでもよい。
【0063】
コンテンツ制作に貢献した貢献者に関する貢献情報を含むブロックが新たに生成されると、既存の貢献者の端末の承認時に、新たに生成されたブロックをブロックチェーンデータ500に追加することができる。たとえば、コンテンツが二次的著作物である場合、二次的著作権者に関する貢献情報を含むブロックを新たに生成することができ、および原著作権者の許可時に、二次的著作権者に関する貢献情報を含むブロックを、ブロックチェーンデータ500に含めることができる。
【0064】
端末装置300は、販売される各コンテンツのための分散型台帳を格納することができる。たとえば、端末装置300は、コンテンツA用の分散型台帳Aと、コンテンツB用の分散型台帳Bを格納することができる。コンテンツAの販売が完了すると、分散型台帳Aに従って取引額が配分され、コンテンツAの貢献者に与えられうる。また、コンテンツBの販売が完了すると、分散型台帳Bに従って取引額が配分され、コンテンツBの貢献者に与えられうる。
【0065】
図6は、本開示の種々の実施形態によるコンテンツ取引のためのネットワーク構造を示す例示的な図である。
【0066】
図6に示すノードの中で、ノード1 300aとノード3 300cは、上述した端末装置300に対応させることができ、また、ノード2 300bとノード4 300dは、購入者の端末に対応させることができる。ノード1 300aとノード3 300cのユーザは、コンテンツを購入することもできるため、ノード1 300aとノード3 300cは、購入者の端末に対応させることもできる。コンテンツウォレット100がノード2 300bおよびノード4 300dに接続された場合、ノード2 300bおよびノード4 300dは、上述した端末装置300に対応させることもできる。
【0067】
ノード1 300aのユーザが外部記憶装置200をコンテンツウォレット100aに挿入して、トグルスイッチ120を操作し、それによって、外部記憶装置200に格納されているコンテンツを他のノードのユーザに販売することが可能となる。外部記憶装置200に格納されているコンテンツがノード1 300aに送信されると、ノード1 300aは、コンテンツに関するメタ情報をノード2 300b、ノード3 300cおよびノード4 300dに対して開示することができる。ノード2 300bが、ノード1 300aに対して、コンテンツの購入要求を実行すると、ノード1 300aは、ノード2 300bによる支払が完了したか否かを確認することができ、そして、支払いが完了している場合には、コンテンツをノード2 300bに送信することができる。ノード2 300bは、受信したコンテンツを再生することができる。
【0068】
図6には図示されていないが、ノード1 300a、ノード2 300b、ノード3 300cおよびノード4 300dは、ネットワークを介して互いに通信することができる。ここで、ネットワークは、無線ネットワークを含んでもよい。
【0069】
本開示の実施形態によれば、ユーザが、外部記憶装置200をコンテンツウォレット100に挿入して、トグルスイッチ120の操作を介して、外部記憶装置200とネットワークモジュール110を物理的に接続した場合にのみ、外部記憶装置200に格納されているコンテンツを販売することができる。すなわち、外部記憶装置200のネットワーク接続がユーザの能動的な行動によって制御されるため、外部記憶装置200に格納されているコンテンツがハッキングなどによって漏洩するのを防ぐことが可能である。
【0070】
さらに、ユーザは、単にトグルスイッチ120を操作することにより、コンテンツ販売の中断および再開を簡単に制御することができる。
【0071】
上述したように、本開示の技術的趣旨を、さまざまな実施形態を参照して詳細に説明してきたが、趣旨は上記の実施形態に限定されず、また、本開示の技術的趣旨の範囲内で、さまざまな変更および変形が当業者によって可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】