(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-03
(54)【発明の名称】増湿器用の改善された液体リザーバ、該液体リザーバを含む医療装置、該液体リザーバを含む増湿器及びその方法
(51)【国際特許分類】
G01F 23/292 20060101AFI20220727BHJP
A61M 11/04 20060101ALI20220727BHJP
【FI】
G01F23/292 B
A61M11/04 320
A61M11/04 340Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021564101
(86)(22)【出願日】2019-06-06
(85)【翻訳文提出日】2021-10-26
(86)【国際出願番号】 CN2019090390
(87)【国際公開番号】W WO2020243959
(87)【国際公開日】2020-12-10
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520376373
【氏名又は名称】ヴィンセント メディカル(ドングアン)マニュファクチャリング シーオー.,エルティーディー.
(71)【出願人】
【識別番号】521241111
【氏名又は名称】ヴィンセント メディカル(ドングアン)テクノロジー シーオー.,エルティーディー.
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】特許業務法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】レイ,ユー
(72)【発明者】
【氏名】ス,ジェビン
(72)【発明者】
【氏名】ユ,ハイビン
(72)【発明者】
【氏名】フー,ヂェンシィアン
【テーマコード(参考)】
2F014
【Fターム(参考)】
2F014FA01
2F014FA02
(57)【要約】
本発明は、増湿器用の液体リザーバを提供しており、該液体リザーバは、ベース(12)と、ベース(12)に対向する頂部(14)と、側壁(20)と、液体存在インジケータ(26)とを含む。側壁(20)は、ベースに隣接する下側壁部(18)と頂部に隣接する上側壁部(20)とを含む。液体存在インジケータ(26)は、増湿器と相互作用して液体リザーバ(10)内の液体の存在を検知する。本発明の増湿器及び/又は医療装置は該液体リザーバを含んでもよく、且つ本発明の方法は該増湿器及び/又は医療装置を使用してもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
A)ベースと、
B)前記ベースに対向する頂部と、
C)前記ベースと前記頂部とを連結する側壁であって、前記ベースに隣接する下側壁部と前記頂部に隣接する上側壁部とを含む側壁と、
D)基本的に平坦な表面を含む液体存在インジケータとを含む増湿器用の液体リザーバであって、
前記液体存在インジケータは前記増湿器と相互作用して液体リザーバ内の液体の存在を検知する、液体リザーバ。
【請求項2】
前記液体存在インジケータはプリズムを含む、請求項1に記載の液体リザーバ。
【請求項3】
前記液体存在インジケータは、約1.1~約1.9、又は約1.2~約1.65、又は約1.3~約1.6の屈折率を有する材料、又は、赤外線スペクトルまたは発光器からの光の波長に対して約1.1~約1.9、又は約1.2~約1.65、又は約1.3~約1.6の屈折率を有する材料を含む、請求項2に記載の液体リザーバ。
【請求項4】
前記プリズムと前記側壁は、同じ材料を含む、請求項2又は3のいずれか一項に記載の液体リザーバ。
【請求項5】
液体リザーバ存在インジケータをさらに含む、前記請求項のいずれか一項に記載の液体リザーバ。
【請求項6】
前記液体リザーバ存在インジケータは反射材から形成されている、請求項5に記載の液体リザーバ。
【請求項7】
前記側壁は前記液体リザーバ存在インジケータを含む、請求項5又は6のいずれか一項に記載の液体リザーバ。
【請求項8】
前記液体存在インジケータは、前記ベースの上の少なくとも1mm、又は前記ベースの上の約1mm~約2cm、又は前記ベースの上の約2mm~約1.5mm、又は前記ベースの上の約0.5mm~約1.25cmに位置する、前記請求項のいずれか一項に記載の液体リザーバ。
【請求項9】
前記側壁は前記液体存在インジケータを含む、前記請求項のいずれか一項に記載の液体リザーバ。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の液体リザーバを含む増湿器であって、
A)電源と、
B)前記電源に操作可能に接続されたコントローラと、
C)液体存在インジケータと相互作用して前記液体リザーバ内の液体の存在を検知するように、前記コントローラに操作可能に接続された液体存在検知器とをさらに含む、増湿器。
【請求項11】
前記コントローラに操作可能に接続されたヒータープレートをさらに含み、前記ベースは前記ヒータープレートに配置され、且つ前記ベースは前記ヒータープレートにより加熱可能であり、前記コントローラは前記ヒータープレートに流れる電力量を制御し、
前記液体存在検知器が液体の存在を検知していないと、前記コントローラは前記ヒータープレートに流れる電力を終了する、請求項10に記載の増湿器。
【請求項12】
液体リザーバ存在検知器をさらに含み、該液体リザーバ存在検知器は、前記液体リザーバ存在インジケータと相互作用して液体リザーバの存在を検知するように前記コントローラに操作可能に接続されている、請求項10~11のいずれか一項に記載の増湿器。
【請求項13】
前記増湿器は前記コントローラに操作可能に接続されたヒータープレートを含み、前記ベースはヒータープレートに配置され、且つ前記ベースは前記ヒータープレートにより加熱可能であり、前記コントローラはヒータープレートに流れる電力量を制御し、前記増湿器は液体リザーバ存在検知器をさらに含み、該液体リザーバ存在検知器は、前記液体リザーバ存在インジケータと相互作用して液体リザーバの存在を検知するように前記コントローラに操作可能に接続されており、
液体リザーバ存在検知器が液体リザーバの存在を検知しないと、前記コントローラは前記ヒータープレートに流れる電力を終了する、請求項10に記載の増湿器。
【請求項14】
前記液体リザーバ存在検知器は、光、又は可視光、赤外光、紫外線、及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる光、又は赤外光、又は波長が約760nm~約1mm、又は895nm~約985nmの赤外光を用いる、請求項12又は13のいずれか一項に記載の増湿器。
【請求項15】
前記液体リザーバ存在検知器は、
A)発光器と、
B)光センサとを含み、
前記発光器は光を発し、前記光は前記液体リザーバ存在インジケータに衝突するか、又は前記液体リザーバ存在インジケータに衝突して前記液体リザーバ存在インジケータから反射し、且つ前記光センサが前記液体リザーバ存在インジケータに衝突する光、又は前記液体リザーバ存在インジケータから反射された光を検知すると、前記コントローラは前記ヒータープレートに流れる電力を維持し、且つ前記光センサが前記液体リザーバ存在インジケータに衝突する光を検知できない、或いは前記液体リザーバ存在インジケータから反射された光を検知できないと、前記コントローラは前記ヒータープレートに流れる電力を終了する、請求項14に記載の増湿器。
【請求項16】
前記液体存在検知器は、光、又は可視光、赤外光、紫外線、及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる光、又は赤外光、又は波長が約760mm~約1mm、又は約895nm~約985nmの赤外光を用いる、請求項10~15のいずれか一項に記載の増湿器。
【請求項17】
前記液体存在検知器は、
A)発光器と、
B)光センサとを含み、
前記発光器は一定量の光を発し、前記光は前記液体存在インジケータに衝突し、且つ光センサが不十分な量の光、又は発光器により発された光の30%よりも小さいことを検知すると、コントローラは前記ヒータープレートに流れる電力を維持し、且つ前記光センサが十分な量の光、又は発光器により発された光量の30%以上であることを検知すると、前記コントローラは前記ヒータープレートに流れる電力を終了する、請求項16に記載の増湿器。
【請求項18】
付加部材、又は時計、アラーム、呼吸回路、呼吸回路用の加熱回路及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる付加部材をさらに含む、請求項10~17のいずれか一項に記載の増湿器。
【請求項19】
請求項1~9のいずれか一項に記載の液体リザーバを含む、医療装置。
【請求項20】
請求項10~18のいずれか一項に記載の増湿器を含む、医療装置。
【請求項21】
液体リザーバ内の液体又は水の存在を検知する方法であって、
A)請求項10~18のいずれか一項に記載の増湿器又は請求項20に記載の医療装置を提供するステップと、
B)発光器から光を発するステップと、
C)基本的に平坦な表面から光を反射して反射光を形成するステップと、
D)光センサによって前記反射光を検知するステップと、
E)光センサデータを生成するステップと、
F)前記光センサデータをコントローラに伝送するステップと、
G)前記光センサデータを閾値と比較するステップと、
H)前記ヒータープレートへの電力を終了するか否かを決定するステップとを含む、方法。
【請求項22】
比較ステップ(G)と決定ステップ(H)は前記コントローラにより実行される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
ステップB~Hを繰り返すステップをさらに含む、請求項21~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
ステップB~Hの繰り返しは、毎分約0.1回~毎分約100回、又は毎分約0.2回~毎分約75回、又は毎分約0.5回~毎分約25回発生する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
I)ヒータープレートへの電力を終了するステップをさらに含む、請求項21~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
J)信号を伝送するステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療装置(例えば、増湿器及び液体リザーバ)及びこの装置を用いる方法に関する。より具体的には、本発明は、より安全な、医療装置及び増湿器用の改善された液体リザーバならびにこの装置を用いる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
増湿器などの医療装置は、病気の予防、症状の緩和などのために、使用者(通常は病院、ホスピス、さらに家庭の患者)に加湿された空気を供給するために使用されることが知られている。増湿器は通常、液体リザーバ又は水リザーバを含み、ヒータープレートに配置され、呼吸回路などの空気経路に接続されている。典型的には、送風機が空気経路を通過するように空気を押し出し、ヒータープレートによって液体チャンバー内の液体が加熱されることで、空気が加湿され、且つ呼吸回路に沿って下流へ進行する。
【0003】
増湿器の主な技術的課題の1つは、液体リザーバが空のとき、及び/又は液体リザーバが正しく取り付けられていないとき、及び/又は液体リザーバがまったく存在しないときを検知できる必要があることである。これにより、ヒータープレートが持続的に加熱されることで、損害、火災、傷害、過度のエネルギー使用などを引き起こす可能性を防止できる。
【0004】
現在の方法は、重量センサ、電気センサ、電圧センサなどの使用が含まれ、これらのセンサは、特に温度、換気などの条件が変化する環境において、やや不正確である。
【0005】
したがって、改善された液体リザーバの存在を検知する方法及びデバイスの必要性、ならびに改善された液体の存在を検知する方法及びデバイスの必要性がある。また、より正確な液体の存在を検知する方法及びデバイスが望まれる。
【発明の概要】
【0006】
本発明の一実施例は、増湿器用の液体リザーバに関し、該液体リザーバは、ベースと、ベースに対向する頂部と、側壁と、液体存在インジケータとを含む。側壁は、ベースに隣接する下側壁部と頂部に隣接する上側壁部とを含む。液体存在インジケータは増湿器と相互作用して液体リザーバ内の液体の存在を検知する。
【0007】
本発明の一実施例において、本発明は本明細書に記載の液体リザーバを含む増湿器に関する。増湿器は、電源と、電源に操作可能に接続されたコントローラと、コントローラに操作可能に接続された液体存在検知器とをさらに含む。該液体存在検知器は液体存在インジケータと相互作用して液体リザーバ内の液体の存在を検知する。
【0008】
本明細書の一実施例において、本明細書の増湿器及び/又は医療装置の使用方法は、本明細書の増湿器及び/又は医療装置を提供するステップと、発光器から光を発するステップと、基本的に平坦な表面から光を反射して反射光を形成するステップと、光センサによって反射光を検知するステップと、光センサデータを生成するステップと、光センサデータをコントローラに伝送するステップと、光センサデータを閾値と比較するステップと、ヒータープレートへの電力を終了するか否かを決定するステップとをさらに含んでもよい。
【0009】
理論により制限される意図なく、本発明は、1つ以上の利点、例えば、より正確な液体
検知、過熱リスクの低減、熱損害のリスクの低減、火災のリスクの低減、使用者/患者が加湿されていない空気を受ける可能性の低減などを提供可能であると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明による液体リザーバの一実施例を示す。
【
図2】
図2は、本発明の液体チャンバーが取り外された医療装置の一実施例の上面斜視図を示す。
【
図3】
図3は、本発明の一実施例におけるハウジングから取り外されたときの検知器スイートのクローズアップビューを示す。
【
図4】
図4は、液体リザーバを含む増湿器の一実施例の側面斜視図を示す。
【
図5a】
図5aは、液位が低すぎるときの本明細書の液体存在検知システムの一実施例の模式図を示す。
【
図5b】
図5bは、液位がプリズム頂点よりも高いときの本明細書の液体存在検知システムの一実施例の模式図を示す。
【
図6】
図6は、呼吸回路に接続された液体リザーバを有する増湿器の一実施例の斜視図を示す。
【
図7a】
図7aは、液位が低すぎるときの本明細書の液体存在検知システムの一実施例の模式図を示す。
【
図7b】
図7bは、液位が十分であるときの本明細書の液体存在検知システムの一実施例の模式図を示す。
【0011】
本明細書の図面は、説明のみを目的としており、且つ、必ずしもスケールに従って描画されるわけではない。
【発明を実施するための形態】
【0012】
特に明記しない限り、すべての測定はメートル単位で行われる。また、特に明記しない限り、本明細書中のすべての百分率、比率などは重量で計算する。
【0013】
特に明記しない限り、すべての測定はメートル単位で行われる。また、特に明記しない限り、本明細書中のすべての百分率、比率などは重量で計算する。
【0014】
本明細書で使用される用語の「操作可能に接続される」は、前記した(複数の)項目がそれらの操作を可能にする形態で接続されることを示す。これは、例えば、ワイヤ、発信機/受信機ペア、一対のトランシーバなどに関する可能性がある。このフレーズは、物理構造がさまざまな前記した項目を接続することを表すこともできる。
【0015】
特に具体的に説明しない限り、本明細書のすべての装置、項目、及び/又は部品は、いずれも世界中の多数のサプライヤから入手可能な業界標準の材料で作ることができる。
【0016】
本発明の一実施例は増湿器用の液体リザーバに関し、該液体リザーバは、ベースと、ベースに対向する頂部と、ベースと頂部とを連結する側壁と、液体存在インジケータとを含み、液体存在インジケータは基本的に平坦な表面を含む。側壁は、ベースに隣接する下側壁部と頂部に隣接する上側壁部とを含む。液体存在インジケータは、増湿器と相互作用して液体リザーバ内の液体の存在を検知する。
【0017】
通常、医療装置又は増湿器が液体リザーバの存在及び/又は液体リザーバ内の液体の存在を検知しないと、コントローラは、燃焼、損害、火災及び/又は過度のエネルギー使用のリスクを低減するためヒータープレートへの電力供給を終了する。
【0018】
空気の屈折率は約1であり、水の屈折率は約1.3であることが知られている。本明細
書の一実施例において、液体存在インジケータは、基本的に平坦な表面、又は平坦な表面、又はプリズムを含むか、或いは、約1.1~約1.9、又は約1.2~約1.65、又は約1.3~約1.6の屈折率を有するか、又は赤外線スペクトル又は発光器からの光の波長に対して約1.1~約1.9、又は約1.2~約1.65、又は約1.3~約1.6の屈折率を有する材料を含む。本明細書の一実施例において、液体リザーバの側壁は、約1.6の屈折率を有するポリカーボネートから形成される。本明細書の一実施例において、前記基本的に平坦な表面、又は前記平坦な表面、又は前記プリズムは、約1.6の屈折率を有するポリカーボネートから形成される。
【0019】
本明細書の一実施例において、液体リザーバの側壁と、前記基本的に平坦な表面、又は前記平坦な表面、又は前記プリズムとは、同じ材料から形成されるか、又は同じ材料を含んでもよい。理論により制限される意図なく、この特徴は、液体リザーバをより容易に製造及び/又は成形することを可能にし、且つ原材料のコスト及び製造の観点からより安価になる可能性があると考えられる。
【0020】
本明細書の一実施例において、液体存在インジケータは、液体リザーバのベースの上の少なくとも1mm、又はベースの上の約1mm~約2cm、又はベースの上の約2mm~約1.5mm、又はベースの上の約0.5mm~約1.25cmに位置する。理論により制限される意図なく、ヒータープレートは依然として、それに流れる電力を終了した後の短時間内で液体を蒸発させるのに十分な熱を含むため、液体存在インジケータを液体リザーバのベースの上方に位置するように設計することにより、液体又は水の不足に起因して液体リザーバが乾燥したり及び/又は過熱したりする機会を低減すると考えられる。本明細書で使用される液体存在位置は、対応する液体存在検知器が所在する位置(このレベルで液体リザーバ内の液体を検知する)により指示される。
【0021】
本明細書の一実施例において、液体存在インジケータは、十分な液体が存在するか否かを検知するように光を反射及び屈折させる。本明細書の一実施例において、液体存在検知器は、発光器と対応する光センサとを含み、両者はともにコントローラに操作可能に接続されている。発光器は一定量の光を発し、次に前記光は液体リザーバに衝突し、液体リザーバ内に液体又は十分な液体が存在するか否かに応じて、液体存在インジケータの基本的に平坦な表面により、異なる量の光が屈折及び反射される。したがって、一定量の光が液体リザーバの内部に屈折され、一定量の光が液体リザーバから反射され、光センサに到達する。コントローラは、発光器により発された光量と光センサにより受光された光量との間の比率を計算するか、或いは光センサにより検知されるべき光の所定の閾値を必要とし、液体リザーバ内に液体又は十分な液体が存在するか否かを決定する。
【0022】
本明細書の一実施例において、光センサにより受光された光量が発光器により発された光量の30%よりも小さいと、コントローラは、液体リザーバ内に液体又は十分な量の液体が存在すると決定する。本明細書の一実施例において、光センサにより受光された光量が発光器により発された光量の30%以上であると、コントローラは、液体リザーバ内に液体が存在しないか、又は不十分な量の液体が存在すると決定する。
【0023】
理論により制限される意図なく、本明細書の液体存在検知器と本明細書の液体リザーバを組み合わせることで、液体リザーバが乾燥、過熱及び/又は火災又は他の危険を引き起こすリスクを低減すると考えられる。本明細書に記載の液体存在検知器及び液体リザーバは、製造が容易であり、且つ移動部品を含まないため、部品上の摩耗を減少させる。理論により制限される意図なく、本明細書の液体存在検知器と本明細書の液体リザーバとを組み合わせることは、例えば、移動部品を含むスケールの改善に有利であると考えられる。本発明は、移動部品、製造の複雑さ及び投資を最小限に抑えることで、長期的で低メンテナンスの精度を提供すると考えられる。
【0024】
本明細書の一実施例において、液体リザーバは液体リザーバ存在インジケータをさらに含む。液体リザーバ存在インジケータは、増湿器と相互作用して液体リザーバの存在を検知する。本明細書の一実施例において、液体リザーバ存在インジケータは反射材から形成され、前記反射材は、例えば、箔、ステッカー、及びそれらの組み合わせ、又は接着箔、及びそれらの組み合わせ、又は接着金箔、接着銀箔、接着マイラー箔、及びそれらの組み合わせである。対応する液体リザーバ存在検知器が光又は赤外光を使用するときにこの特徴が特に役立つ。
【0025】
本明細書の一実施例において、側壁は、液体存在インジケータ、液体リザーバ存在インジケータ、又は液体存在インジケータと液体リザーバ存在インジケータの両方を含む。
【0026】
本明細書の一実施例において、医療装置、又は増湿器、又は増湿器を含む医療装置は、本明細書に記載の液体リザーバを含んでもよい。具体的には、本明細書の一実施例において、増湿器は、電源と、電源に操作可能に接続されたコントローラと、好ましいヒータープレートと、好ましい液体リザーバ存在検知器と、液体存在検知器とをさらに含んでもよい。該液体存在検知器は、液体存在インジケータと相互作用して液体リザーバ内の液体又は十分な液体の存在を検知するようにコントローラに操作可能に接続されている。
【0027】
存在すると、ヒータープレートはコントローラに操作可能に接続され、且つ液体リザーバのベースはヒータープレートに配置される。その後、ベースはヒータープレートにより加熱することができる。
【0028】
存在すると、液体リザーバ存在検知器は、液体リザーバ存在インジケータと相互作用して液体リザーバの存在を検知するようにコントローラに操作可能に接続されている。
【0029】
コントローラはヒータープレートに流れる電力量を制御可能である。液体存在検知器が液体の存在を検知しないか、又は不十分な量の液体を検知すると、コントローラはヒータープレートへの電力供給を終了してもよく、アラームを発信するか、又は他の方式で使用者/操作者/患者に通知してみることもできる。好ましい液体リザーバ存在検知器が液体リザーバの存在を検知しないと、コントローラはヒータープレートに流れる電力を終了してもよく、アラームを発信するか、又は他の方式で使用者/操作者/患者に通知してみることもできる。
【0030】
液体存在検知器が液体リザーバ内の液体の存在を検知し、且つ好ましい液体存在検知器が液体リザーバの存在を検知したときのみ、コントローラは電力がヒータープレートに流れることを可能にする。
【0031】
本明細書の一実施例において、好ましい液体リザーバ検知器はスケールを含まない及び/又は重量で操作しない。本明細書の実施例において、液体存在検知器はスケールを含まない及び/又は重量で操作しない。本明細書の一実施例において、液体リザーバ存在検知器と液体存在検知器はいずれもスケールを含まない及び/又は重量で操作しない。
【0032】
本明細書の一実施例において、好ましい液体リザーバ存在検知器は、光、又は可視光、赤外光、紫外線、及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる光、又は赤外光を用いる。
【0033】
本明細書の一実施例において、液体リザーバ存在検知器は発光器と光センサとを含む。発光器は光を発し、次に該光は液体リザーバ存在インジケータに衝突する。或いは、光は液体リザーバ存在インジケータに衝突して液体リザーバ存在インジケータから反射する。
次に、光センサは液体リザーバ存在検知器に衝突する光、又は液体リザーバ存在インジケータから反射された光を検知する。液体リザーバ存在検知器の光センサが液体リザーバ存在検知器に衝突する光、又は液体リザーバ存在インジケータから反射された光を検知すると、コントローラはヒータープレートに流れる電力を維持することができる。しかしながら、液体リザーバ存在検知器の光センサが液体リザーバ存在検知器に衝突する光を検知できない、或いは液体リザーバ存在インジケータから反射された光を検知できないと、コントローラはヒータープレートに流れる電力を終了してもよく、アラームを発信するか、又は他の方式で使用者/操作者/患者に通知しようとしてもよい。理論により制限される意図なく、この特徴は、液体リザーバが存在しないときにコントローラがヒータープレートに電力を供給するのを防止し、使用者/操作者/患者にヒータープレートをオフにする及び/又は液体リザーバを正しく取り付けるように指示することができ、したがって、ヒータープレートの過熱を防止することにより、事故、損害、火災などのリスクを低減することができると考えられる。
【0034】
本明細書の一実施例において、液体リザーバ存在検知器と液体存在検知器とは一緒に検知器スイートに含まれ、これは、発光器と光センサが押されてずれてしまうリスクを低減し、且つ発光器と光センサをさらに損害から保護することができる。
【0035】
本明細書の一実施例において、液体存在検知器は、光、又は可視光、赤外光、紫外線、及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる光、又は赤外光、又は波長が約760nm~約1mm、又は約895nm~約985nmの赤外光を用いる。
【0036】
本明細書の一実施例において、液体存在検知器は発光器と光センサとを含む。発光器は一定量の光を発し、次に該光は液体存在インジケータに衝突する。光が液体存在インジケータに衝突すると、その一部は液体存在インジケータの基本的に平坦な表面又は平坦な表面から反射し、且つ一部の光は液体存在インジケータの基本的に平坦な表面から屈折する。次に、光センサは液体存在インジケータの基本的に平坦な表面から反射された光量を検知し、この情報をコントローラに供給する。次に、コントローラは、該情報を用いて液体リザーバ内に液体又は十分な液体が存在するか否かを決定する。コントローラは、例えば、光センサにより検知された光量が閾値の量よりも高いか否かをチェックすることにより、この点を決定する。本明細書の一実施例において、前記閾値の量は発光器より発されると予想される光の30%以上である。
【0037】
コントローラが液体リザーバ内に液体又は十分な液体が存在する状態であると決定すると、コントローラはヒータープレートに流れる電力を維持する。しかしながら、コントローラが液体リザーバ内に液体が存在しないか、又は液体が不十分であると決定すると、コントローラはヒータープレートに流れる電力を終了する。理論により制限される意図なく、この特徴は、液体リザーバ内に液体が存在しないときにコントローラがヒータープレートに電力を提供するのを防止し、したがって、(空いている)液体リザーバの過度加熱を防止することにより、事故、損害、火災などのリスクを低減すると考えられる。
【0038】
本明細書の発光器と光センサは業界標準のものであり、且つ世界中のさまざまなサプライヤから入手できる。
【0039】
本明細書の一実施例において、増湿器、又は医療装置、又は増湿器を含む医療装置は、付加部材、又は時計、アラーム、呼吸回路、呼吸回路用の加熱回路、通信装置及びそれらの組み合わせから選ばれる付加部材をさらに含む。これらの項目は標準的な部材であり、且つ当業者によく知られている。
【0040】
図面を参照し、
図1は、本発明による液体リザーバ10の一実施例を示す。液体リザー
バ10は、ベース12とベース12に対向する頂部14とを含む。側壁16はベース12に対して垂直であり、ベース12と頂部14とを連結する。下側壁部18はベース12に隣接し、上側壁部20は頂部に隣接する。
【0041】
本明細書の液体リザーバは、通常、透明又は半透明な中空の容器22であり、耐熱材料で製造され、例えば、高密度プラスチック、ガラス、金属及びそれらの組み合わせ、又はポリプロピレン、ポリカーボネート、アルミニウム及びそれらの組み合わせ、又はポリカーボネート、アルミニウム及びそれらの組み合わせで製造される。典型的には、ベース12は、耐熱性及びヒータープレート(
図2の44を参照)からの良好な熱伝導性を提供するために、アルミニウムなどの金属を含む。側壁及び頂部は、透明な成形プラスチック(例えば、ポリカーボネート)で形成され、次に金属を成形プラスチックに塗装して中空の容器を形成することができる。
【0042】
液体リザーバは、液体又は水又は蒸留水又は滅菌水を含み、蒸発して加湿された空気を生成する。液体リザーバは、呼吸回路(
図6の92を参照)などの空気経路24に操作可能に接続されるか、或いは流体接続されている。液体リザーバは、通常、使用者又は他の人が液体又は水又は蒸留水又は滅菌水を添加できるように開くことができる(例えば、
図4の24’を参照)。
【0043】
液体リザーバ10は、側壁16に位置する液体リザーバ存在インジケータ26と、側壁16に位置する液体存在インジケータ28とをさらに含み、該実施例において、液体存在インジケータはプリズム(
図5の72を参照)である。
図1の実施例において、液体リザーバ存在インジケータ26は反射箔ステッカーであり、液体存在インジケータ28は側壁16に埋め込まれた平坦な基部(
図5の78を参照)を有する(ピラミッド形)プリズム(
図5の72を参照)であり、且つプリズム頂点(
図5の80を参照)は中空の容器22内に突出している。
【0044】
ポリカーボネートの屈折率と水の屈折率は類似しているので、液体リザーバ10が水又は蒸留水で満たされると、
図5bに示すように、大きい比率の量の光が液体リザーバの内部に屈折され、少ない比率の量の光が液体リザーバの外部に反射され、したがって光センサに反射される。しかしながら、
図5aに示すように液体リザーバ10内に水がない、或いは水位が液体存在検知器(
図5aの56を参照)/プリズム28、又はプリズム28の頂点よりも低いと、プリズム28により大きい比率の量の光が液体リザーバの外部に反射され、したがって光センサに反射され、少ない比率の量の光が液体リザーバの内部に屈折される。
図5a及び
図5bならびに対応する説明を参照してさらに説明する。
【0045】
図2は、本発明の医療装置40、ここでは増湿器42の一実施例の上面斜視図を示し、液体チャンバー(
図1の10を参照)が取り外された。増湿器42にはヒータープレート44を示し、液体リザーバ(
図1の10を参照)のベース(
図1の12を参照)は該ヒータープレートに位置する。手動ラッチ46は、液体リザーバ(
図1の10を参照)をヒータープレートに固定する。増湿器42のハウジング48は、検知器スイート50をさらに含む。
図2にはコントロールパネル52も見られる。
【0046】
図3は本発明の一実施例におけるハウジング(
図2の48を参照)から取り外されたときの検知器スイート50のクローズアップビューを示す。検知器スイート50は液体リザーバ存在検知器54と液体存在検知器56とを含む。液体リザーバ存在検知器は発光器58と光センサ60とを含む。液体存在検知器56も発光器58と光センサ60とを含む。プラスチックシールド62は、検知器スイートを保護し、発光器58と光センサ60とを回路基板64に取り付ける。プラスチックシールド62は、さらに、所与の液体リザーバ(
図1の10を参照)に対して正しく操作するように発光器58と光センサ60のアライ
メントを適切な角度に維持する。本明細書の一実施例において、発光器58、光センサ60、プラスチックシールド62及び好ましい回路基板64は、一緒に検知器スイート66として安全に設置されており、これは、例えば、発光器58と光センサ60のミスアライメントによる故障のリスクを低減することができる。
【0047】
図4は、本明細書の液体リザーバ10を含む増湿器42の一実施例の側面斜視図を示す。液体リザーバ10は増湿器42内にしっかりと取り付けられ、且つ空気経路24が見える。空気経路24はハウジング48に接続されている。ハウジング48は、例えば、送風機(図示せず)を含んでもよく、空気経路24’の他端は、例えば、当該技術分野で知られている呼吸回路(
図6の92を参照)に接続されてもよい。
【0048】
図5aは、液位が低すぎるときの本明細書の液体存在検知システム70の一実施例の模式図を示す。液体存在検知システム70は光センサ60と対になる発光器58を含む。側壁16はその中に埋め込まれたプリズム72を含み、プリズムは、この図では少なくとも一対の基本的に平坦な表面94を含む。しかしながら、当業者が理解するように、液体存在インジケータ28は実際には(ピラミッド形の)プリズム72であるため、該プリズムは実際には4つの基本的に平坦な表面を含む。側壁16は、液体リザーバの外側74を内側76から分離し、且つそれにより中空の容器22の内側から分離する。プリズム72は、プリズム基部78とプリズム頂点80とを含む。プリズム基部78は、中空の容器(
図1の22を参照)の側壁16に埋め込まれ、プリズム頂点80は、中空の容器(
図1の22を参照)の内部76に位置する。
【0049】
図5aにおいて、発光器58が一定量の光82を発するとき、該光がプリズム72に入る。液位がプリズム頂点80よりも低いとき、空気(約1)とプリズム(約1.6)との間の屈折率は、大きい比率の量の光82(太い線で示される反射光82”)を、プリズム72の基本的に平坦な表面94から離れるようにプリズム/空気界面で反射し、反射光82”を光センサ60に戻させるのに十分である。より小さい比率(そのため、細い線)の屈折光82’がプリズム/空気界面で基本的に平坦な表面94から内部76に屈折される。次に、光センサ60が反射光82”の量を検知し、且つ光センサデータが生成されてコントローラ84に伝送される。コントローラは、光センサデータを、閾値、又は所定の値、又は通常、発光器58により発された総量の百分率と比較する。次に、コントローラは、液体又は液位が不十分/低すぎると決定し、且つそれにより電力が電源86からヒータープレート88に流れ続けるのを阻止する。
【0050】
図5bは、液位90がプリズム頂点80よりも高いときの本明細書の液体存在検知システム70の一実施例の模式図を示す。この場合、発光器58から発された光82はプリズム72に入り、プリズム72の基本的に平坦な表面94に衝突する。液体、又は水、又は蒸留水、又は滅菌水の屈折率はプリズムの屈折率と十分に類似しているため、太い矢印は大きい比率の量の屈折光82’が液体リザーバ10の内部76の液体84に入ることを示す。逆に、小さい比率(そのため、細い線)の反射光82”が光センサ60に戻される。次に、光センサ60は反射光82”の量を検知し、且つ光センサデータが生成されてコントローラ84に伝送される。コントローラは、光センサデータを、閾値、又は所定の値、又は通常、発光器58により発された総量の百分率と比較する。次に、コントローラは、液体又は液位が十分であると決定し、且つそれにより電源86からヒータープレート88に流れ続けることを可能にする。
【0051】
図5a及び
図5bの図では、観察者の視点は、頂部(
図1の14を参照)からベース(
図1の12を参照)に向かって下向きに見ている。
【0052】
図6は、呼吸回路92に接続された液体リザーバ10を有する増湿器42の一実施例の
斜視図を示す。増湿器42は空気経路24に接続され、空気経路は液体リザーバ10と中空のチャンバー22を通って空気経路24’に流れ、呼吸回路92に入る。
【0053】
手動ラッチ46は、液体リザーバ10を増湿器42にしっかりと取り付けるように保持する。
【0054】
図7aは、液位が低すぎるときの本明細書の液体存在検知システム70の一実施例の模式図を示す。
図7aは
図5aと類似し、その中、側壁16は、中空の容器22の内部76の基本的に平坦な表面94を含む液体存在インジケータ28を含む。発光器58により発された一定量の光82は側壁16に入り、基本的に平坦な表面94により反射されてから、側壁16から離れて外部74に発され、光センサ60により検知される。発明者は、光82が湾曲した側壁16に入り、湾曲した側壁16から離れるときに屈折される(そして少し散乱する可能がある)ことを認識しているが、これは現在の議論の目的では無視されている。
図7aから分かるように、線の太さで表されるように、反射光82”の量は、比例して屈折光82’の量より大幅に多く、且つこのデータはコントローラ(
図5の84を参照)に伝送される。よって、コントローラ(
図5aの84を参照)は液位が低すぎると決定し、且つそれにより電源(
図5の86を参照)からヒータープレート(
図5の88を参照)への電力の流れを阻止する。
【0055】
対照的に、
図7bは、液位が十分であるときの本明細書の液体存在検知システムの一実施例の模式図を示す。
図7bは大まかに
図5bと類似し、そのうち、側壁16は、中空の容器22の内部76の基本的に平坦な表面94を含む液体存在インジケータ28を含む。発光器58により発された一定量の光82は側壁16に入り、基本的に平坦な表面94により反射されてから、側壁16から離れて外部74に発され、光センサ60により検知される。発明者は、光82が湾曲した側壁16に入り、湾曲した側壁16から離れるときに屈折される(そして少し散乱する可能がある)ことを認識しているが、これは現在の議論の目的では無視されている。
図7bから分かるように、線の太さで表されるように、屈折光の量82’は、比例して反射光の量82”より大幅に多く、且つこのデータはコントローラ(
図5の84を参照)に伝送される。よって、コントローラ(
図5aの84を参照)は液位が十分であると決定し、且つそれにより電力が電源(
図5の86を参照)からヒータープレート(
図5の88を参照)に流れ続けることを可能にする。
【0056】
使用方法
本発明の一実施例において、本明細書に記載の液体リザーバを含む本明細書に記載の増湿器を提供することにより、本明細書の液体リザーバと増湿器及び/又は医療装置とを使用することができる。使用の方法は、発光器から光を発するステップと、基本的に平坦な表面から光を反射して反射光を形成するステップと、光センサによって反射光を検知するステップと、光センサデータを生成するステップと、光センサデータをコントローラに伝送するステップと、光センサデータを閾値と比較するステップと、ヒータープレートへの電力供給を終了するか否かを決定するステップとをさらに含んでもよい。
【0057】
本明細書の一実施例において、コントローラは、光センサデータを閾値、又は所定の値、又は通常、発光器により発された総量の百分率と比較することができる。閾値は、例えば、所定の値、又は通常、発光器により発された総量の百分率であってもよい。本明細書の一実施例において、閾値及び/又は所定の値は発光器により発されると予想される光量の30%であってもよい。したがって、光センサにより受光された光量が発光器により発された光量の30%よりも小さいと、コントローラは、液体リザーバ内に液体又は十分な量の液体が存在すると決定する。本明細書の一実施例において、光センサにより受光された光量が発光器により発された光量の30%以上であると、コントローラは、液体が存在しないか、又は不十分な量の液体が液体リザーバ内に存在すると決定する。
【0058】
本明細書の一実施例において、光センサデータを閾値と比較するステップと、ヒータープレートへの電力供給を終了するか否かを決定するステップとは、コントローラにより実行される。
【0059】
例えば、コントローラによってヒータープレートへの電力供給を終了すべきであると決定すると、本明細書の一実施例において、該方法はヒータープレートへの電力供給を終了するステップをさらに含む。
【0060】
いくつかの場合では、ヒータープレートに流れる電力を終了する代わりに、又はヒータープレートに流れる電力を終了することに加えて、増湿器又は医療装置が信号を送信すると希望可能である。したがって、本発明の一実施例は信号を送信するステップをさらに含む。必要に応じて、該信号は無線信号、電気信号などであってもよく、且つ、例えば、アラームを発信するか、使用者に通知するか、看護スタッフに通知するか、看護師に通知するなどに使用されることができる。例えば、必要に応じて、該信号は、病院システム、携帯電話アプリケーションでの低い液位の指示、可聴アラームのアクティブ化などに使用されることができる。本明細書の一実施例において、該信号は、液体リザーバが自動的に再び満たされるようにし得る。
【0061】
また、液体リザーバ内に十分な液体が存在するか否かを持続的に決定するために、発光器から光を発するステップと、基本的に平坦な表面から光を反射して反射光を形成するステップと、光センサによって反射光を検知するステップと、光センサデータを生成するステップと、光センサデータをコントローラに伝送するステップと、光センサデータを閾値と比較するステップと、ヒータープレートへの電力供給を終了するか否かを決定するステップとを繰り返し又は周期的に繰り返し可能であることが分かる。したがって、本発明の一実施例において、発光器から光を発するステップと、基本的に平坦な表面から光を反射して反射光を形成するステップと、光センサによって反射光を検知するステップと、光センサデータを生成するステップと、光センサデータをコントローラに伝送するステップと、光センサデータを閾値と比較するステップと、ヒータープレートへの電力供給を終了するか否かを決定するステップとは、毎分約0.1回(即ち、10分ごとに1回)~毎分約100回、又は毎分約0.2回(即ち、5分ごとに1回)~毎分約75回、又は毎分約0.5回(即ち、2分ごとに1回)~毎分約25回繰り返される。
【0062】
以上は、本発明の実施可能な例のみを示して記述しており、本発明の精神から逸脱しない場合、修正及び/又は変更を行ってもよいことが理解されるべきである。
【0063】
明確にするために、別々の実施例の文脈で説明された本発明のいくつかの特徴は、組み合わせて単一の実施例に提供されてもよいことが更に理解されるべきである。逆に、簡潔にするために、単一の実施例の文脈で説明された本発明の様々な特徴も別々に提供されてもよいし、任意の適当なサブコンビネーションで提供されてもよい。
【0064】
本明細書に具体的に引用される全ての参照文献は、ここで全て参照として組み込まれる。しかし、このような参照文献の引用または組み込みが、本発明の従来技術としての適当性、引用可能性および/または使用可能性を認めるとは限らない。
【国際調査報告】