(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-03
(54)【発明の名称】モノリスおよびフラクタル炭素フォーム、および、それらの製造および使用方法
(51)【国際特許分類】
H01G 11/42 20130101AFI20220727BHJP
H01G 11/30 20130101ALI20220727BHJP
C01B 32/18 20170101ALI20220727BHJP
C04B 35/52 20060101ALI20220727BHJP
C04B 35/645 20060101ALI20220727BHJP
【FI】
H01G11/42
H01G11/30
C01B32/18
C04B35/52
C04B35/645
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568297
(86)(22)【出願日】2020-05-13
(85)【翻訳文提出日】2021-12-24
(86)【国際出願番号】 SG2020050273
(87)【国際公開番号】W WO2020236079
(87)【国際公開日】2020-11-26
(32)【優先日】2019-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509034605
【氏名又は名称】ナショナル ユニバーシティ オブ シンガポール
(74)【代理人】
【識別番号】100101203
【氏名又は名称】山下 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100104499
【氏名又は名称】岸本 達人
(74)【代理人】
【識別番号】100129838
【氏名又は名称】山本 典輝
(72)【発明者】
【氏名】オジルマズ,バルバロス
(72)【発明者】
【氏名】リー,ジョンハク
(72)【発明者】
【氏名】ウォング,クラリッサ,チュウイ,リン
(72)【発明者】
【氏名】チェティン,カグダス
(72)【発明者】
【氏名】リム,シャオ,フェン
(72)【発明者】
【氏名】オング,ヨン,カン
【テーマコード(参考)】
4G146
5E078
【Fターム(参考)】
4G146AA06
4G146AA07
4G146AB02
4G146AB06
4G146AB07
4G146AB10
4G146AC07A
4G146AC07B
4G146AC08A
4G146AC08B
4G146AC09B
4G146AC16B
4G146AC20A
4G146AC20B
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4G146AC21B
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4G146AD21
4G146AD23
4G146BC16
4G146BC23
4G146BC27
4G146BC32A
4G146BC33A
4G146BC33B
4G146BC37A
4G146BC37B
4G146BC38A
4G146BC38B
4G146CB32
4G146CB34
4G146DA16
5E078AA15
5E078AB01
5E078BA12
5E078BA27
5E078BA30
(57)【要約】
溶融オニオンライクカーボン(OLC)ナノ粒子から形成されたモノリス炭素フォームであって、上記モノリス炭素フォームは、相互接続された複数の細孔を含有し、200m
2/cc~600m
2/ccの体積ミクロ細孔表面積を有し、20s/cm~140s/cmの電気伝導率を有する。また、上記モノリス炭素フォームから製造されたフラクタル炭素フォーム、両フォームの製造方法、および、それらから構成されるスーパーキャパシタも開示されている。具体的に、上記フォームの製造方法は特に、上記OLCナノ粒子を30MPa~1000MPaの圧力、300℃~800℃の温度で、2秒~30分間放電プラズマ焼結する工程を有する。
【選択図】
図1b
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融オニオンライクカーボン(OLC)ナノ粒子を含有するモノリス炭素フォームであって、
前記モノリス炭素フォームは、相互接続された複数の細孔を含有し、200m
2/cc~600m
2/ccの体積ミクロ細孔表面積(volumetric micropore surface area)を有し、20s/cm~140s/cmの電気伝導率を有する、モノリス炭素フォーム。
【請求項2】
前記モノリス炭素フォームのヤング係数が1Gpa~4Gpaである、請求項1に記載のモノリス炭素フォーム。
【請求項3】
前記モノリス炭素フォームの体積ミクロ細孔表面積が200m
2/cc~500m
2/ccであり、電気伝導率が40s/cm~75s/cmであり、ヤング係数が1Gpa~3Gpaである、請求項1に記載のモノリス炭素フォーム。
【請求項4】
非OLC系材料、酸化物材料、金属および半導体材料からなる群から選択される材料をさらに含有する、請求項1に記載のモノリス炭素フォーム。
【請求項5】
前記材料が、繊維、チューブ、中空球体、ワイヤー、シート、または、粒子の形である、請求項4に記載のモノリス炭素フォーム。
【請求項6】
前記材料が、活性炭を含有する非OLC系材料である、請求項4に記載のモノリス炭素フォーム。
【請求項7】
前記材料が、酸化モリブデンである、請求項4に記載のモノリス炭素フォーム。
【請求項8】
前記材料が、ケイ素である、請求項4に記載のモノリス炭素フォーム。
【請求項9】
前記材料が、シート状の二硫化モリブデンである、請求項6に記載のモノリス炭素フォーム。
【請求項10】
OLCナノ粒子を圧縮する工程と、
圧縮された前記OLCナノ粒子を、真空内または不活性ガスで満たされた空間内に配置する工程と、
前記OLCナノ粒子を、30MPa~1000MPaの圧力、300℃~800℃の温度で、2秒~30分間放電プラズマ焼結し、モノリス炭素フォームを得る工程と、
を有する処理により製造された、モノリス炭素フォーム。
【請求項11】
前記放電プラズマ焼結する工程が、40MPa~300MPaの圧力、400℃~600℃の温度で、2秒~10分間行われる、請求項10に記載のモノリス炭素フォーム。
【請求項12】
請求項1に記載のモノリス炭素フォームを粉砕し、モノリス炭素フォーム粒子を形成する工程と、
前記モノリス炭素フォーム粒子を圧縮する工程と、
圧縮された前記モノリス炭素フォーム粒子を、真空内または不活性ガスで満たされた空間内に配置する工程と、
前記モノリス炭素フォーム粒子を、30MPa~1000MPaの圧力、300℃~800℃の温度で、2秒~30分間放電プラズマ焼結し、フラクタル炭素フォームを形成する工程と、
を有する処理により製造された、フラクタル炭素フォーム。
【請求項13】
前記放電プラズマ焼結する工程が、40MPa~200MPaの圧力、600℃~800℃の温度で、2秒~10分間行われる、請求項12に記載のフラクタル炭素フォーム。
【請求項14】
前記モノリス炭素フォームが、非OLC系材料、酸化物材料、金属および半導体材料からなる群から選択される材料をさらに含有する、請求項13に記載のフラクタル炭素フォーム。
【請求項15】
前記材料が、繊維、チューブ、中空球体、ワイヤー、シート、または、粒子の形である、請求項14に記載のフラクタル炭素フォーム。
【請求項16】
請求項1に記載のモノリス炭素フォームを粉砕する工程を含む処理により製造された、モノリス炭素フォーム粒子。
【請求項17】
請求項1に記載のモノリス炭素フォームの製造方法であって、
OLCナノ粒子を圧縮する工程と、
圧縮された前記OLCナノ粒子を、真空または不活性ガスで満たされた空間に配置する工程と、
前記OLCナノ粒子を、30MPa~1000MPaの圧力、300℃~800℃の温度で、2秒~30分間放電プラズマ焼結し、モノリス炭素フォームを形成する工程と、
を有する、モノリス炭素フォームの製造方法。
【請求項18】
前記圧力が40MPa~300MPaであり、前記温度が400℃~600℃である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記OLCナノ粒子が、非OLC系材料、酸化物材料、金属および半導体材料からなる群から選択される材料と圧縮される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記材料が、繊維、チューブ、中空球体、ワイヤー、シート、または、粒子の形である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
請求項1に記載のモノリス炭素フォームを粉砕し、モノリス炭素フォーム粒子を形成する工程と、
前記モノリス炭素フォーム粒子を圧縮する工程と、
圧縮された前記モノリス炭素フォーム粒子を、真空内または不活性ガスで満たされた空間内に配置する工程と、
前記モノリス炭素フォーム粒子を、30MPa~1000MPaの圧力、300℃~800℃の温度で、2秒~30分間放電プラズマ焼結し、フラクタル炭素フォームを形成する工程と、
を有する、フラクタル炭素フォームの製造方法。
【請求項22】
前記放電プラズマ焼結する工程が、40MPa~200MPaの圧力、600℃~800℃の温度で、2秒~10分間行われる、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
請求項1に記載のモノリス炭素フォームでできた活物質を含有する、スーパーキャパシタの電極。
【請求項24】
請求項12に記載のフラクタル炭素フォームでできた活物質を含有する、スーパーキャパシタの電極。
【請求項25】
請求項1に記載のモノリス炭素フォームでできた活物質を含有する負極と、
同様に、請求項1に記載のモノリス炭素フォームでできた活物質を含有する正極と、
前記負極および正極間に配置され、それらが直に接触することによる短絡を防止するセパレータと、
イオンによって前記電極間を接続する電解質と、
を有するスーパーキャパシタであって、
各電極の内側面は前記電解質と接触し、各電極の外側面は集電体によって覆われている、スーパーキャパシタ。
【請求項26】
請求項12に記載のフラクタル炭素フォームでできた活物質を含有する負極と、
同様に、請求項12に記載のフラクタル炭素フォームでできた活物質を含有する正極と、
前記負極および正極間に配置され、それらが直に接触することによる短絡を防止するセパレータと、
イオンによって前記電極間を接続する電解質と、
を有するスーパーキャパシタであって、
各電極の内側面は前記電解質と接触し、各電極の外側面は集電体によって覆われている、スーパーキャパシタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2019年5月23日に出願された米国仮出願第62/851,793号に基づく優先権の利益をここに主張する。さらに、上記米国仮特許出願の全ての内容および開示は、全体として、ここに参照により援用される。
【0002】
本開示は概して、高度に多孔質な炭素フォーム、および、その製造に関する。
【背景技術】
【0003】
スーパーキャパシタにおけるようなエネルギーの貯蔵は、エネルギー効率を向上するために重要である。以前の研究は、ナノ炭素フォームがスーパーキャパシタにおける電極を構成するのに適した材料であることを示した。しかしながら、既存のナノ炭素フォームの製造方法は、工業生産に拡張可能ではない。
【0004】
例えば、化学溶液に基づく方法は、かなりの数の前処理および後処理工程を必要とする。その結果、これらの方法は時間と費用の両方がかかるだけでなく、化学廃棄物も生成する。さらに、これらの方法は、化学試薬および界面活性剤の使用に起因する不純物を含有するナノ炭素フォームを製造する。
【0005】
別の例として、特許文献1は、中空のオニオンライクカーボンナノ粒子からナノ炭素フォームを製造するためのホットプレス方法を報告している。このホットプレス方法は、化学試薬および界面活性剤の必要性を除外する。しかしながら、そのように製造されたナノ炭素フォームの機械的安定性は低く、フォーム密度の一貫性がない。
【0006】
したがって、改良された構造的および機械的特性を有するナノ炭素フォームの工業的規模の製造に適した新規な方法が必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開2017-0297923号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様において本開示は、溶融オニオンライクカーボン(「OLC」)ナノ粒子を含有するモノリス炭素フォームであって、上記モノリス炭素フォームは、相互接続された複数の細孔を含有し、200m2/cc~600m2/cc(好ましくは200m2/cc~500m2/cc)の体積ミクロ細孔表面積(volumetric micropore surface area)を有し、20s/cm~140s/cm(好ましくは40s/cm~75s/cm)の電気伝導率を有するモノリス炭素フォームに関する。一実施形態において上記フォームは、1Gpa~4GPa(好ましくは1Gpa~3GPa)のヤング係数を有する。別の実施形態において上記フォームは、非OLC系材料(好ましくは活性炭を含む)、半導体材料、酸化物材料、または金属である材料をさらに含有し;材料の具体例としては、ケイ素、酸化モリブデン、および二硫化モリブデンが挙げられる。上記材料は、繊維、チューブ、中空球体、ワイヤー、シート、または粒子の形であってもよい。また、本開示は、上述したモノリス炭素フォームを粉砕することによって製造されたフォーム粒子も包含する。
【0009】
上述のモノリス炭素フォームは、(i)OLCナノ粒子を圧縮する工程と、(ii)上記圧縮されたOLCナノ粒子を、真空内または不活性ガス(例えば、N2およびAr)で満たされた空間内に配置する工程と、(iii)上記OLCナノ粒子を30MPa~1000MPa(好ましくは40MPa~300MPa)の圧力、300℃~800℃(好ましくは400℃~600℃)の温度で、2秒~30分間放電プラズマ焼結する工程とによって製造することができる。一実施形態において上記OLCナノ粒子は、繊維、チューブ、中空球体、ワイヤー、シート、または粒子の形の材料と圧縮され、上記材料は、非OLC系材料、酸化物材料、金属、および半導体材料である。この方法に加えて、それによって製造されたモノリス炭素フォームも、本開示の範囲内である。
【0010】
別の態様において本開示は、フラクタル炭素フォームに関する。上記フラクタル炭素フォームは、(i)上述したモノリス炭素フォームを粉砕し、モノリス炭素フォーム粒子を形成する工程と、(ii)上記モノリス炭素フォーム粒子を圧縮する工程と、(iii)圧縮した上記モノリス炭素フォーム粒子を真空内に配置する工程と、(iv)上記モノリス炭素フォーム粒子を、30MPa~1000MPa(好ましくは、40MPa~200MPa)の圧力、300℃~800℃(好ましくは、600℃~800℃)の温度で、2秒~30分間(好ましくは、2秒~10分間)放電プラズマ焼結し、フラクタル炭素フォームを形成する工程によって製造される。この方法も本開示の範囲内である。
【0011】
また、本開示には、上述のモノリスまたはフラクタル炭素フォームでできた活物質を含有するスーパーキャパシタにおいて使用するための電極、および、そのような電極を含有するスーパーキャパシタも開示される。より具体的には、本開示のスーパーキャパシタは、(i)いずれもが、上述したモノリスまたはフラクタル炭素フォームでできた、負極および正極と、(ii)上記負極および正極間に配置され、それらが直に接触することによる短絡を防止するセパレータと、(iii)イオンによって上記電極間を接続する電解質と、を有し、各上記電極の内側面は上記電解質と接触し、各上記電極の外側面は集電体によって覆われている。
【0012】
本開示の詳細は、以下の図面、定義、および詳細な説明に記載される。本開示の他の特徴、目的、および利点は、以下の実際の実施例および特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1a】
図1(a)は、OLC粒子の放電プラズマ焼結(「SPS」)を表す概略図である。
【
図1b】
図1(b)は、SPSがOLC粒子を、向上された密度および表面、ならびに強固かつ導電性の粒子間結合を有するモノリス炭素フォームに変換することを示す概略図である。
【
図1c】
図1(c)は、圧力80MPaおよび種々の温度、すなわち300~700℃で製造されたモノリス炭素フォームの重量および体積表面積を示すグラフである。
【
図2a】
図2(a)は、SPS法により製造されたモノリス炭素フォームと、従来のホットプレス法により製造された炭素フォームと、のヤング係数を示すグラフである。
【
図2b】
図2(b)は、SPS処理されたモノリス炭素フォームおよび従来のホットプレスされたモノリス炭素フォームの導電率および材料密度を示すグラフである。
【
図3】
図3は、モノリス炭素フォームまたはフラクタル炭素フォームを含有する、パウチセル型スーパーキャパシタの一例を示す概略図である。
【
図4a】
図4(a)は、本開示の一実施形態にかかるモノリス炭素フォームの概略図である。OLCナノ粒子から形成されたモノリス炭素フォームは、一連のメソ細孔およびミクロ細孔を特徴とする細孔構造を有する。
【
図4b】
図4(b)は、本開示の一実施形態にかかるフラクタル炭素フォームの概略図である。このフラクタル炭素フォームは、モノリス炭素フォーム粒子から形成され、モノリス炭素フォーム粒子中の一連のメソ細孔およびミクロ細孔に接続されたマクロ細孔を特徴とする階層的な細孔構造を有する。
【
図5】
図5は、異なる電極材料、すなわち、モノリスグラフェンフォーム(「MGF」)、フラクタルグラフェンフォーム(「FGF」)、活性炭、エッジフリーなグラフェン、および還元グラファイト酸化物(「rGO」)を含むスーパーキャパシタのデバイス性能の比較を示すラゴンプロットであり、挿入図は、これらの電極内のイオンの拡散速度を示す、MGF電極およびFGF電極のナイキストプロットのオーバーレイであり、より急な傾きは、より高い拡散速度に対応する。
【
図6】
図6は、MoS
2/炭素ハイブリッドモノリス炭素フォームのラマンスペクトルである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
上記「発明の概要」の項に説明された上記モノリス炭素フォーム、上記フラクタル炭素フォーム、それらの製造方法、および、それらから構成されるスーパーキャパシタについて、以下に詳細に説明する。
【0015】
本開示において、用語「オニオンライクカーボンナノ粒子」または「OLCナノ粒子」は、同心グラファイトシェルによって囲まれた、フラーレン状の炭素層からなる準球体ナノ粒子を指す。それらは、小さな(例えば<50nm)直径の、独特なゼロ次元球体または同心シェル構造を示す。それらは、一般にナノタマネギとも呼ばれる。これらのナノ粒子は、それらの対称性の高い構造に起因して、グラファイト、ナノダイヤモンド、および、ナノチューブなどの他の炭素ナノ構造とは異なる性質を有する。
【0016】
また、用語「放電プラズマ焼結」または「SPS」は、粒子試料を導電性ダイスに装填し、一軸圧力下で焼結する、圧力アシストパルス電流法または直流法を指す。放電プラズマ焼結は、グラファイトマトリックス内に圧縮された試料にパルス直流電流を流す、加圧粒子固化法を用いる技術である。それは、電界アシスト焼結、または、パルス電流焼結としても知られている。用語「ホットプレス」とは、圧力下で、外部の熱源から試料に熱エネルギーを供給する方法を指す。
【0017】
最後に、用語「モノリス炭素フォーム」は、SPSオニオンライクカーボンナノ粒子により製造された材料を指し、用語「モノリス炭素フォーム粒子」は、任意の公知の手段によってモノリス炭素フォームを粉砕することで形成された粒子を指し、用語「フラクタル炭素フォーム」は、モノリス炭素フォーム粒子から形成される炭素フォームを指す。
【0018】
繰り返すと、本発明のモノリス炭素フォームは、(i)相互接続された複数の細孔を含有する溶融OLCナノ粒子を含有し、(ii)200m2/cc~600m2/ccの体積ミクロ細孔表面積を有し、(iii)20s/cm~140s/cmの電気伝導率を有する。上記フォームは、最初にOLCナノ粒子を圧縮し、次いで圧縮されたOLCナノ粒子を真空内または不活性ガス雰囲気または不活性ガスで満たされた空間内で、30MPa~1000MPaの圧力、300℃~800℃の温度で、2秒~30分間SPS処理することによって製造することができる。
【0019】
一実施形態においては、このように製造されたモノリス炭素フォームが、それぞれ0.723nm~2nm、2nm~50nm、および>50nmの直径を有する、ミクロ細孔、メソ細孔、および任意でマクロ細孔を含む。
【0020】
別の実施形態においては、モノリス炭素フォームは、上記OLCナノ粒子よりも高い体積ミクロ細孔表面積(例えば、500%~1435%)を有し、その材料密度は上記OLCナノ粒子に対して増加し(例えば、0.1g/cc~1g/cc)、一方、その重量総表面積も、上記OLCナノ粒子に対して最小限に減少する(例えば、1200m2/gから857m2/gに)。
【0021】
上記モノリス炭素フォームはハイブリッドモノリス炭素フォーム、すなわち、炭素系材料(例えば、活性炭)、酸化物材料(例えば、酸化モリブデン)、金属、および半導体材料(例えば、ケイ素および二硫化モリブデン)を含む、ドープモノリス炭素フォームであってもよい。上記材料は、繊維、チューブ、中空球体、2D材料、または粒子の形成であってもよい。好ましい実施形態では、上記材料は2D二硫化モリブデン(MoS2)である。別の好ましい実施形態では、上記材料はシリコンナノ粒子である。
【0022】
本発明はさらに、上記モノリス炭素フォームを粉砕してモノリス炭素フォーム粒子を形成し;上記モノリス炭素フォーム粒子を圧縮し;圧縮された上記モノリス炭素フォーム粒子を真空内または不活性ガス雰囲気または不活性ガスで満たされた空間内に配置し;上記モノリス炭素フォーム粒子を30~1000MPaの圧力、300~800℃の温度で、2秒~30分間SPS処理することによって、上述したモノリス炭素フォームから製造されたフラクタル炭素フォームを包含する。
【0023】
典型的には、本発明のフラクタル炭素フォームは、階層的な細孔構造を有する、すなわち、相互接続されたミクロ細孔、メソ細孔、およびマクロ細孔を含む。上記ミクロ細孔、メソ細孔、およびマクロ細孔は、それぞれ、0.723nm~2nm、2nm~50nm、および>50nmの直径を有する。
【0024】
別の意図される発明であるハイブリッドフラクタル炭素フォームは、上述したハイブリッドモノリス炭素フォームから形成することができる。
【0025】
また、本発明の範囲内には、スーパーキャパシタに使用するための電極があり、この電極は上述したモノリスまたはフラクタル炭素フォームでできた活物質を含有する。上記スーパーキャパシタは、そのような負極およびそのような正極と、上記負極および正極間に配置され、それらが直に接触することによる短絡を防止するセパレータと、イオンによって上記電極間を接続する電解質とを有し、各電極の内側面は上記電解質と接触し、各電極の外側面は集電体によって覆われている。Al積層体フィルムのような適切な材料を、スーパーキャパシタをパッケージングするために用いることができる。
【0026】
さらに詳述することなく、当業者は、上記の説明に基づいて、本発明を最大限に利用することができると考えられる。したがって、以下の具体的な実施例は単なる例示として解釈されるべきであり、いかなる方法においても本開示の残りの部分を限定するものではない。
【0027】
本明細書に引用される特許文献を含む全ての刊行物は、その全体が参照することにより組み込まれる。
【実施例】
【0028】
実施例1:非ドープモノリス炭素フォームの製造および特性評価
非ドープモノリス炭素フォームを、
図1(a)の100に示され、以下に記載されるプロセスに従って製造した。
【0029】
簡単に述べると、所望の重量のOLCナノ粒子(Ketjenblack(登録商標)EC 600JD、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)(102)を、型中で圧縮した(104)。続いて、圧縮された上記OLCナノ粒子をSPSチャンバに装填し、次いで、SPSチャンバを排気し、これらのナノ粒子を真空に曝した(106)。その後、上記OLCナノ粒子を所望の条件(例えば、110MPaの圧力および600℃の温度で30分間)下で放電プラズマ焼結し(108および110)、モノリス炭素フォームを生成した。SPS処理の前に、従来のペースト系塗工処理を任意に使用し、薄膜(<100μm)を形成した。次いで、SPSチャンバ内の圧力を大気圧に復元し、その後、モノリス炭素フォームをSPSチャンバから取り出した(112)。
【0030】
図1(b)に示すように、SPS処理中に、上記OLCナノ粒子を粉砕し、隣接するナノ粒子を溶融させることによって再構成し、それによってモノリス炭素フォームを得た。より具体的には、この処理中に上記OLCナノ粒子に加えられた一軸圧力が、ナノ粒子間の粒子滑りおよび摩擦力を誘発し、それが次に、これらのナノ粒子の粉砕および剥離をもたらし、このようにして上記モノリス炭素フォームのミクロ細孔表面を生成した。SPS処理により発生した局所的なエネルギーが、得られた炭素フォームに強固、かつ、導電性の粒子間結合を誘起したことは予想外であった。
【0031】
一般に、従来の焼結処理は、その材料密度を増加させながら試料の表面積を下げる。一方、以下の表1に示されるように、上述した処理は、OLCナノ粒子よりも高い密度を有するモノリス炭素フォームをもたらしたが、これらのフォームのミクロ細孔の重量ミクロ細孔表面および体積ミクロ細孔表面積は、ナノ粒子のものよりも予想外に高かった。
【0032】
例えば、上記OLCナノ粒子は、0.1g/ccの密度および34.6m2/gの体積ミクロ細孔表面積を有し、一方、1g/ccの密度を有するモノリス炭素フォームは、497.47m2/gの体積ミクロ細孔表面積を有した。言い換えると、本発明の処理は、上記OLCナノ粒子の体積ミクロ細孔表面積を、34.6m2/ccから497.47m2/ccに増加させた、すなわち、1435%向上させた。
【0033】
【0034】
上述した処理は、種々の使い道において好適に用いることができる、ミクロ細孔およびメソ細孔を種々の比率において有するモノリス炭素フォームを提供する。例えば、エネルギー密度を最大にできるため、スーパーキャパシタなどのエネルギー貯蔵の用途においては、より高い割合のミクロ細孔が好ましい。一方、より高い電力密度を必要とする用途においては、より高速の充放電が可能になるため、より高い割合のメソ細孔が好ましい。スーパーキャパシタのエネルギー密度および電力密度の両方を最適化するためには、ミクロ細孔およびメソ細孔の適切な組合せが極めて重要である。SPS処理を通じ、処理を行う温度および圧力を調整することにより、ミクロ細孔およびメソ細孔の比率を制御することができる。例えば、
図1(c)に示すように、SPS処理を行う圧力を80MPaに維持しながら、温度を、例えば300℃から700℃に昇温することにより、モノリス炭素フォームの重量および体積表面積の両方が向上された。
【0035】
上述したSPS法によって製造されたモノリス炭素フォームと、(1)800℃、40MPaでのホットプレス、(2)1GPaでのコールドプレスした後に、800℃で焼きなまし、および(3)1GPaでのコールドプレス、の3つの従来の方法によって製造された炭素フォームとの、機械的安定性を比較するための研究を行った。より具体的には、SPS処理されたモノリス炭素フォームと、ホットプレス/コールドプレスされたモノリス炭素フォームとを、イソプロピルアルコール(IPA)中で5分間超音波処理した(超音波出力:600W)。従来の方法で製造された炭素フォームを含有する3つの試料はすべて、IPAの着色によって証明されるように、分解され、分散された。対照的に、SPS処理されたモノリス炭素フォームを含有する試料は透明なままであり、このモノリス炭素フォームは機械的に安定であり、超音波処理後でも無傷であったことを示した。
【0036】
上述したSPS処理によって製造されたモノリス炭素フォームと、従来のホットプレス処理によって製造された炭素フォームとの間の機械的安定性の差を定量化するために、以下の6つの処理によって製造された炭素フォームのヤング係数を測定するための第2の研究が行われた:(1)600℃、40MPaでSPS処理、(2)600℃、120MPaでSPS処理、(3)800℃、40MPaでSPS処理、(4)800℃、120MPaでSPS処理、(5)600℃、40MPaでホットプレス、ならびに(6)800℃、40MPaでホットプレス。
図2(a)に示されるこの研究の結果は、SPS処理されたモノリス炭素フォームが、ホットプレスされた炭素フォームよりも大きいヤング係数を予想外にも有することを実証する。
【0037】
これら2つの研究の結果は、従来技術の方法によって製造された炭素フォームと比較して、本発明のSPS処理されたモノリス炭素フォームの予想外な機械的安定性を実証する。
【0038】
800℃、20MPaと;500℃、40MPaと;600℃、40MPaとの3つの条件下で製造されたSPS処理されたモノリス炭素フォームの導電性および密度を、800℃、20MPaと;800℃、40MPaとでホットプレスされた、従来のホットプレスされた2つの炭素フォームと比較するための異なる研究を行った。以下の表2および
図2(b)に示すこの研究の結果は、製造条件にかかわらず、SPS処理されたモノリス炭素フォームが、ホットプレスされた炭素フォームよりも高い導電率を予想外に有することを示している。同じ条件、すなわち800℃、20MPaの下で、SPS処理されたモノリス炭素フォームは、ホットプレスされた炭素フォームよりも高い密度を予想外に有した。
【0039】
【0040】
上記モノリス炭素フォームは、導電性の添加剤およびバインダーを含有しない、スーパーキャパシタ用の電極として使用することができる。OLCナノ粒子を型中で圧縮した。続いて、圧縮された上記OLCナノ粒子をSPSチャンバに装填し、次いで、SPSチャンバを排気して、これらのナノ粒子を真空に曝した。その後、上記OLCナノ粒子を30MPaの圧力、600℃の温度下10分間放電プラズマ焼結した。それらがエネルギー密度を低下させ、性能を著しく妨げるため、電極から導電性の添加剤およびバインダーを除外することが望ましい。
図3は、モノリス炭素フォーム電極(または、その製造は以下の実施例2に記載される、フラクタル炭素フォーム)を含む例示的なパウチセル型スーパーキャパシタを示す。上記スーパーキャパシタは、スーパーキャパシタの分析のための、市販の実験室試験セットアップに基づいて構成された。
【0041】
例示的なスーパーキャパシタの容量維持率はその寿命を示し、それをバインダー系ペースト塗工された活性炭電極(3.0V、70℃、SBPBF4/PC電解質)を有する市販のスーパーキャパシタと比較した。結果を下記の表3に示す。なお、容量維持率は、以下の式によって計算した。
【0042】
【0043】
【0044】
上記表3に示すように、3.0V、70Cで500時間の信頼性試験を行った後、上記モノリス炭素フォームを含むスーパーキャパシタは予想外にも100%の容量維持率を有したが、活性炭装置の容量維持率は、わずか80%であった。これらの結果は、市販のスーパーキャパシタとは異なり、上記モノリス炭素フォームを含有するスーパーキャパシタが3.0Vの定格電圧での使用に適していることを示している。
【0045】
実施例2:フラクタル炭素フォームの製造および特性評価
フラクタル炭素フォームを、上記実施例1に記載のモノリス炭素フォームを製造するために使用した手順を適応させた手順によって製造した。
【0046】
より具体的には、モノリス炭素フォームを粉砕して、数百ナノメートル~数ミクロンの粒径を有する粒子にした。次いで、上記モノリス炭素フォーム粒子を実施例1に記載のSPS処理を行った。
【0047】
このようにして製造されたフラクタル炭素フォームは、マクロ細孔が上記モノリス炭素フォーム粒子中に含まれるメソ細孔およびミクロ細孔に接続された、相互接続された階層的な細孔構造を有していた。
図4(a)に示す、マクロ細孔網を含まないモノリス炭素フォームの細孔構造と比較して、
図4(b)に示すフラクタル炭素フォームの細孔構造は、細孔へのより大きな接近性をもたらすマクロ細孔網を含んでいた。上記フラクタル炭素フォームの細孔へのより大きな接近性は、イオンおよび分子の拡散を促進した。実際、100μmモノリスグラフェンフォーム(「MGF」)電極および100μmフラクタルグラフェンフォーム(「FGF」)電極のナイキストプロット(
図5、挿入図参照)は、そのナイキストプロットの急勾配から明らかなように、イオンの拡散速度がFGF電極においてより速いことを示す。
【0048】
異なる電極材料、すなわち、モノリスグラフェンフォーム、フラクタルグラフェンフォーム、活性炭、エッジフリーな炭素、および還元炭素酸化物(「rGO」)を含むスーパーキャパシタの装置性能を比較するための研究を行った。結果を
図5のラゴーンプロットに示す。上記フラクタルグラフェンフォームは、モノリスグラフェンフォームと比較して低いエネルギーを有しながら、その細孔へのより大きな接近性に起因して、より高い出力密度を有することが分かった。重要なことに、フラクタルグラフェンフォームおよびモノリスグラフェンフォームの両方は、活性炭、エッジフリーな炭素、およびrGOと比較して、より高いエネルギーおよび出力密度を有していた。言い換えると、モノリス及びフラクタルの両方の本発明の炭素フォームは、スーパーキャパシタ用途において他の炭素材料よりも予想外に優れている。
【0049】
実施例3:ハイブリッドモノリス炭素フォームの製造および特性評価
2つのハイブリッドモノリス炭素フォーム、すなわち、MoS2/炭素ハイブリッドモノリス炭素フォーム、および、Si/炭素ハイブリッドモノリス炭素フォームを、以下に記載する手順によって製造した。
【0050】
上記MoS2/炭素ハイブリッドモノリス炭素フォーム用に、ケッチェンブラック(アクゾノーベル社製;EC600級)およびMoS2を含む、MoS2/炭素前駆体材料を初めに製造した。簡単に述べると、10mgのケッチェンブラックおよび20mgのテトラチオモリブデン酸アンモニウム(シグマ-アルドリッチ社製)を、それぞれ10mLおよび2mLのN,N ジメチルホルムアミド(「DMF」)中に分散させた。両分散液を30分間超音波処理し、一緒に混合し、次いで2時間超音波処理して、ケッチェンブラックにテトラチオモリブデン酸アンモニウムを完全に含浸させた。得られた溶液を25mLのテフロン(登録商標)で裏打ちされたステンレススチール製オートクレーブに移し、しっかりと密封した。オートクレーブを200℃で15時間加熱し、室温まで冷却した。得られたMoS2/炭素前駆体材料を遠心分離によって回収し、いくつかのアリコートのエタノールおよび脱イオン水で洗浄した。洗浄された前駆体材料を60℃のオーブン中で一晩乾燥した。
【0051】
MoS
2/炭素ハイブリッドモノリス炭素フォームを得るために、スプレーガンを窒素ガス源に接続し、円形のMo箔(アルファエイサー社製;直径14mm、有効面積~1.4cm
2)が耐熱テープで固定された場所である、ホットプレート上方のノズルの先端から10cmのところに取り付けた。上記Mo箔を集電体として使用した。上記MoS
2/炭素前駆体材料をDMF中に分散させ、噴霧のための供給原料として使用した。ホットプレートを190℃で加熱して、上記Mo箔を乾燥させた。噴霧の持続時間を変化させることによって、1mg/cm
2までの質量負荷が得られた。SPS処理を行うために、上記電極をグラファイト箔で挟み、次に炭化タングステン型に装填した。SPSは500℃と、600℃とで、一軸圧力2~30MPaで、真空下で30分間行った。その後、炉内の冷却水システムで上記型を急速に冷却し、その後、このようにして形成されたハイブリッドモノリス炭素フォームを、そこから取り出した。得られたMoS
2/炭素ハイブリッドモノリス炭素フォームを、ラマン分光法によって特性評価し、これにより、フォーム中にMoS
2および炭素の両方が存在することが確認された。
図6を参照。
【0052】
Si/炭素モノリス炭素フォーム用に、Siナノ粒子(「SiNP」)、トリメトキシメチルシラン(「TMMS」)、およびケッチェンブラックを含有する前駆体溶液を、SPS処理の前に、最初に製造した。より具体的には、20mgのSiナノ粒子(US・リサーチ・ナノマテリアルズ社製;直径=30~50nm)を、2時間のバッチ超音波処理によって40mlのエタノール中に分散させ、その後、1mLのTMMS(シグマ・アルドリッチ社製;98%)を溶液に添加し、1時間超音波処理した。続いて、6.6mgのケッチェンブラック(アクゾノーベル社製;EC600級)を、40mlのイソプロピルアルコール(「IPA」)中に2時間分散させて、均一溶液を得た。次いで、上記2つの溶液を一緒に混合し、1時間超音波処理して、十分に分散されたSiNP/TMMS/ケッチェンブラック前駆体溶液を得た。
【0053】
Si/炭素ハイブリッドモノリス炭素フォームを得るために、円形のMo箔(アルファエイサー社製;直径14mm、有効面積~1.4cm2)を50℃に加熱したホットプレート上に置いた。次いで、スプレーガンを窒素ガス源に接続し、ホットプレート上方(ノズルの先端から)10cmのところに取り付けた。上記SiNP/TMMS/ケッチェンブラック前駆体溶液を上記Mo箔上にゆっくり噴霧して、エタノールおよびIPAを送り出し、それによって上記箔上にSi/ケッチェンブラックフィルムを得た。次いで、上記Si/ケッチェンブラックフィルムに、真空下、800℃、一軸圧力2~30MPaで30分間SPS処理を施した。
【0054】
Liイオン電池における電極として、上記2つのハイブリッドモノリス炭素フォームのサイクル性能を試験した。これらの2つのハイブリッドフォームは、予想外にも800サイクルもの後に高容量を維持していることが分かり、これらの材料がLiイオン電池用途のための優れた電極材料であることを示している。
【0055】
他の実施形態
本明細書に開示された特徴の全ては、任意の組み合わせで組み合わせることができる。本明細書に開示された各特徴は、同じ、同等の、または同様の目的を果たす代替の特徴によって置き換えることができる。したがって、特に断らない限り、開示された各特徴は、同等または同様の特徴の一般的なシリーズの一例にすぎない。
【0056】
また、以上の説明から、当業者は本発明の本質的な特徴を容易に把握することができ、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明を様々な用途及び条件に適応させるために、本発明の様々な変更及び修正を行うことができる。したがって、他の実施形態も特許請求の範囲内である。
【国際調査報告】