(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-03
(54)【発明の名称】自動食器洗浄のための分散剤ポリマー
(51)【国際特許分類】
C11D 3/37 20060101AFI20220727BHJP
C11D 3/36 20060101ALI20220727BHJP
C11D 1/66 20060101ALI20220727BHJP
C11D 3/33 20060101ALI20220727BHJP
C11D 3/395 20060101ALI20220727BHJP
C11D 3/386 20060101ALI20220727BHJP
A47L 15/42 20060101ALI20220727BHJP
【FI】
C11D3/37
C11D3/36
C11D1/66
C11D3/33
C11D3/395
C11D3/386
A47L15/42 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021570904
(86)(22)【出願日】2020-05-19
(85)【翻訳文提出日】2021-11-29
(86)【国際出願番号】 US2020033512
(87)【国際公開番号】W WO2020242813
(87)【国際公開日】2020-12-03
(32)【優先日】2019-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590002035
【氏名又は名称】ローム アンド ハース カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
(71)【出願人】
【識別番号】591123001
【氏名又は名称】ユニオン カーバイド コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】特許業務法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベッカー、スコット
(72)【発明者】
【氏名】クレーマー、マリアンヌ
(72)【発明者】
【氏名】メルカンド、ポール
(72)【発明者】
【氏名】ワッサーマン、エリック
(72)【発明者】
【氏名】ウマルヴァディア、アシュトッシュ
(72)【発明者】
【氏名】サティオサッダーム、ムハンダン
(72)【発明者】
【氏名】パブロフ、ジェームズ
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003AC08
4H003AC23
4H003DA19
4H003DB02
4H003DC02
4H003EA16
4H003EA20
4H003EB08
4H003EB13
4H003EB15
4H003EB16
4H003EB24
4H003EB30
4H003EC01
4H003EC02
4H003EE01
4H003EE05
4H003FA07
(57)【要約】
【解決手段】 自動食器洗浄用組成物であって、ビルダーと、ホスホネートと、非イオン性界面活性剤と、分散剤ポリマーと、を含み、分散剤ポリマーが、(a)分散剤ポリマーの重量に基づいて、50~95重量%のモノエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマーの構造単位と、(b)分散剤ポリマーの重量に基づいて、5~50重量%の硫酸塩含有エチレン性不飽和モノマーの構造単位と、を含む、自動食器洗浄用組成物が提供される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動食器洗浄用組成物であって、
ビルダーと、
ホスホネートと、
非イオン性界面活性剤と、
分散剤ポリマーと、を含み、前記分散剤ポリマーが、
(a)前記分散剤ポリマーの重量に基づいて、50~95重量%のモノエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマーの構造単位と、
(b)前記分散剤ポリマーの重量に基づいて、5~50重量%の硫酸塩含有エチレン性不飽和モノマーの構造単位と、を含む、自動食器洗浄用組成物。
【請求項2】
前記自動食器洗浄用組成物が、前記自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、リン元素として測定される0.1重量%未満のホスフェートを含有する、請求項1に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項3】
前記自動食器洗浄用組成物が、前記自動食器洗浄用組成物の前記乾燥重量に基づいて、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリシン-N,N-二酢酸、メチルグリシン-N,N-二酢酸、2-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、グルタミン酸-N,N-二酢酸、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジスクシネート(iminodissuccinate)、S,S-エチレンジアミンジスクシネートアスパラギン酸-二酢酸、N,N-エチレンジアミンジコハク酸、イミノジコハク酸、アスパラギン酸、アスパラギン酸-N,N-二酢酸、ベータ-アラニン二酢酸、ポリアスパラギン酸、これらの塩およびこれらの混合物からなる群から選択される0.1重量%未満のビルダーを含有する、請求項2に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項4】
前記分散剤ポリマーが、
(a)前記分散剤ポリマーの重量に基づいて、70~83重量%の前記モノエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマーの構造単位であって、前記モノエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマーの前記構造単位が、式Iの構造単位であり、
【化1】
式中、各R
1が、独立して、水素および-CH
3基から選択される、構造単位と、
(b)前記分散剤ポリマーの重量に基づいて、17~30重量%の前記硫酸塩含有エチレン性不飽和モノマーの構造単位であって、前記硫酸塩含有エチレン性不飽和モノマーの前記構造単位が、式IIの構造単位であり、
【化2】
式中、aが平均1~2であり、bが平均2~20であり、cが平均1~3であり、各R
2が、独立して、水素および-CH
3基から選択され、各R
3およびR
4が、独立して、水素およびC
1~2アルキル基から選択され、Xが、式IIの電荷のバランスをとるのに十分な陽イオンであり、前記分散剤ポリマーが、1,000~50,000ダルトンの重量平均分子量を有する、構造単位と、を含む、請求項3に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項5】
R
1が、前記分散剤ポリマー中の式Iの50~100モル%の前記構造単位で水素である、請求項4に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項6】
aが平均1であり、bが平均2~6であり、cが平均1であり、R
2が、前記分散剤ポリマー中の式IIの50~100モル%の前記構造単位で水素である、請求項5に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項7】
前記分散剤ポリマーが、
(a)75~81重量%の式Iの構造単位と、
(b)19~25重量%の式IIの構造単位と、を含み、
前記分散剤ポリマーが、15,000~30,000ダルトンの重量平均分子量を有する、請求項6に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項8】
漂白剤、漂白活性化剤、酵素、充填剤、およびこれらの混合物からなる群から選択される添加剤をさらに含む、請求項7に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項9】
自動食器洗浄機内で物品を洗浄する方法であって、
少なくとも1つの物品を提供することと、
請求項1に記載の自動食器洗浄用組成物を提供することと、
前記自動食器洗浄用組成物を、前記少なくとも1つの物品に適用することと、を含む、方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの物品に提供および適用される前記自動食器洗浄用組成物が、請求項8に記載されている、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動食器洗浄用配合物に使用するための分散剤ポリマーに関する。具体的には、本発明は、ガラス食器に望ましい光学的透明度性能を付与する分散剤ポリマーを組み込んだ自動食器洗浄用組成物に関する。
【0002】
自動食器洗浄用組成物は、概して、布洗浄または水処理のために使用されるものとは異なる洗剤組成物の分類として認識されている。洗浄サイクルの完了後、自動食器洗浄用組成物が、洗浄された物品上に斑点および膜がない外観を生じさせることを、使用者は期待している。
【0003】
ホスフェート不含自動食器洗浄用組成物がますます望ましい。ホスフェート不含自動食器洗浄用組成物は、一般に、非ホスフェートビルダー、例えば、クエン酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩、二ケイ酸塩、重炭酸塩、アミノカルボン酸塩、およびその他の塩に依存して、硬水からカルシウムおよびマグネシウムを捕捉し、乾燥すると不溶性の目に見える堆積物を残す。
【0004】
ポリカルボキシレートコポリマーのファミリー、および洗剤組成物およびすすぎ助剤組成物におけるビルダーとしてのそれらの使用は、皿または食器洗浄機の最終すすぎ工程で使用するためのChristopherらによる米国特許第5,431,846号によって開示されている。Christopherらは、イタコン酸またはその同族体に由来するモノマー単位20~95モル%と、ビニルアルコールまたは低級ビニルエステルに由来するモノマー単位5~80モル%と、を含むブロックコポリマーが、二価または多価金属の優れたバインダーであり、洗剤組成物における、ならびに機械式食器洗浄用組成物およびスケーリング防止すすぎ組成物における、潜在的に生分解性のビルダーとして有用であることを開示している。
【0005】
ターポリマーのファミリーおよび、とりわけ分散剤としてのそれらの使用は、米国特許第5,191,048号においてSwiftらによって開示されている。Swiftらは、重合単位として、約15~55モルパーセントの、酢酸ビニル、ビニルエーテル、および炭酸ビニルからなる群から選択される、少なくとも1つの第1のモノマーと、約10~70モルパーセントの、エチレン性不飽和モノカルボン酸の少なくとも1つの第2のモノマーと、約15~55モルパーセントの、ジカルボン酸無水物の少なくとも1つの第3のモノマーと、を含むターポリマーを教示しており、当該ターポリマーは、非水系で形成されて約1超パーセント未満のモノマーが、当該重合中に加水分解される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
それにもかかわらず、自動食器洗浄用配合物で使用するための新しい分散剤ポリマーが依然として必要とされている。具体的には、分散剤ポリマーがガラス食器に望ましい光学的透明度性能を提供する、自動食器洗浄用配合物に使用するための新しい分散剤ポリマーが依然として必要とされている。
【0007】
本発明は、自動食器洗浄用組成物であって、ビルダーと、ホスホネートと、非イオン性界面活性剤と、分散剤ポリマーと、を含み、分散剤ポリマーが、(a)分散剤ポリマーの重量に基づいて、50~95重量%のモノエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマーの構造単位と、(b)分散剤ポリマーの重量に基づいて、5~50重量%の硫酸塩含有エチレン性不飽和モノマーの構造単位と、を含む、自動食器洗浄用組成物を提供する。
【0008】
本発明は、自動食器洗浄用組成物であって、ビルダーと、ホスホネートと、非イオン性界面活性剤と、分散剤ポリマーと、を含み、分散剤ポリマーが、(a)分散剤ポリマーの重量に基づいて、70~83重量%のモノエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマーの構造単位であって、モノエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマーの構造単位が、式Iの構造単位であり、
【化1】
式中、各R
1が、独立して、水素および-CH
3基から選択される、構造単位と、(b)分散剤ポリマーの重量に基づいて、17~30重量%の硫酸塩含有エチレン性不飽和モノマーの構造単位であって、硫酸塩含有エチレン性不飽和モノマーの構造単位が、式IIの構造単位であり、I
【化2】
(II)のものであり、
式中、aが平均1~2であり、bが平均2~20であり、cが平均1~3であり、各R
2が、独立して、水素および-CH
3基から選択され、各R
3およびR
4が、独立して、水素およびC
1~2アルキル基から選択され、が、式IIの電荷のバランスをとるのに十分な陽イオンであり、分散剤ポリマーが、1,000~50,000ダルトンの重量平均分子量を有する、構造単位と、を含む。
【0009】
本発明は、自動食器洗浄機において物品を洗浄する方法を提供し、この方法は、少なくとも1つの物品を提供することと、本発明の自動食器洗浄用組成物を提供することと、自動食器洗浄用組成物を少なくとも1つの物品に適用することとを含む。
【発明を実施するための形態】
【0010】
驚くべきことに、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄機において、それで処理されたガラス食器に対して望ましい光学的透明度性能を示すことが見出された。
【0011】
特に指示がない限り、比率、百分率、部などは、重量単位である。組成物中の重量百分率(または重量%)は、乾燥重量の百分率であり、すなわち、組成物中に存在し得る一切の水を排除した百分率である。ポリマー中のモノマー単位の百分率は、固形重量の百分率であり、すなわち、ポリマーエマルジョン中に存在する一切の水を排除した百分率である。
【0012】
本明細書で使用される場合、特に指示がない限り、「重量平均分子量」および「Mw」という用語は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)およびポリスチレン標準物などの従来の標準物を用いる従来の様式で測定された場合の重量平均分子量を指すのに互換的に使用される。GPC技法は、Modem Size Exclusion Chromatography,W.W.Yau,J.J.Kirkland,D.D.Bly;Wiley-Interscience,1979、およびA Guide to Materials Characterization and Chemical Analysis,J.P.Sibilia;VCH,1988,p.81-84に詳細に考察されている。重量平均分子量は、本明細書においてダルトンの単位で報告される。
【0013】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「エチレン性不飽和」という用語は、それを重合可能にする炭素-炭素二重結合を有する分子を説明する。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「多エチレン性不飽和」という用語は、少なくとも2つの炭素-炭素二重結合を有する分子を説明する。
【0014】
本明細書で使用される場合、「(メタ)アクリル」という用語は、アクリルまたはメタクリルを指す。
【0015】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「ホスフェート不含」という用語は、≦1重量%(好ましくは≦0.5重量%、より好ましくは≦0.2重量%、なおより好ましくは≦0.01重量%、さらになおより好ましくは≦0.001重量%、最も好ましくは検出限界値未満)のホスフェート(リン元素として測定される)を含有する組成物を意味する。
【0016】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「構造単位」という用語は、示されたモノマーの残部(remnant)を指し、したがって、(メタ)アクリル酸の構造単位は、以下で示され、
【化3】
式中、点線はポリマー骨格への結合点を表し、R
1はアクリル酸の構造単位については水素であり、メタクリル酸の構造単位については-CH
3である。
【0017】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、ビルダー(好ましくは1~97重量%(より好ましくは1重量%以上、なおより好ましくは10重量%以上、さらになおより好ましくは25重量%以上、最も好ましくは50重量%以上、好ましくは95重量%以下、より好ましくは90重量%以下、なおより好ましくは85重量%以下、最も好ましくは80重量%以下)のビルダー(好ましくは、ビルダーは、炭酸塩、重炭酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、およびこれらの混合物からなる群から選択される)と、ホスホネート(自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは0.5~10重量%(より好ましくは0.75~7.5重量%、なおより好ましくは2~7重量%、最も好ましくは4~6重量%)のホスホネート)(好ましくは、ホスホネートは、1,000ダルトン以下の重量平均分子量を有する)と、非イオン性界面活性剤(自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは0.2~15重量%(より好ましくは0.5~10重量%、最も好ましくは1.5~7.5重量%)の非イオン性界面活性剤)と、分散剤ポリマー(自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは0.5~15重量%(より好ましくは0.5~10重量%、なおより好ましくは1~8重量%、最も好ましくは2~4重量%)の分散剤ポリマー)と、を含み、分散剤ポリマーは、(a)分散剤ポリマーの重量に基づいて、50~95重量%(好ましくは60~90重量%、より好ましくは65~86重量%、なおより好ましくは70~83重量%、最も好ましくは75~81重量%)のモノエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマーの構造単位と、(b)5~50重量%(好ましくは10~40重量%、より好ましくは14~35重量%、なおより好ましくは17~30重量%、最も好ましくは19~25重量%)の硫酸塩含有エチレン性不飽和モノマーの構造単位と、を含む。
【0018】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ビルダーを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーは、炭酸塩、クエン酸塩、およびケイ酸塩のうちの少なくとも1つを含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーは、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムおよびクエン酸ナトリウムのうちの少なくとも1つを含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーは、炭酸ナトリウム、およびクエン酸ナトリウムのうちの少なくとも1つを含む。
【0019】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、1~97重量%のビルダーを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、1重量%以上(好ましくは、10重量%以上、より好ましくは、25重量%以上、最も好ましくは、50重量%以上)のビルダーを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、95重量%以下(好ましくは、90重量%以下、より好ましくは、85重量%以下、最も好ましくは、80重量%以下)のビルダーを含む。炭酸塩、クエン酸、およびケイ酸塩の重量百分率は、金属イオンを含む塩の実重量に基づく。
【0020】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「炭酸塩」という用語は、炭酸塩、重炭酸塩、過炭酸塩、および/またはセスキ炭酸塩のアルカリ金属またはアンモニウム塩を指す。好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用される炭酸塩(もしあれば)は、ナトリウム、カリウム、およびリチウムの炭酸塩(より好ましくは、ナトリウムまたはカリウムの塩、最も好ましくは、ナトリウムの塩)からなる群から選択される。自動食器洗浄用組成物に使用される過炭酸塩(もしあれば)は、ナトリウム、カリウム、リチウム、およびアンモニウムの塩(より好ましくは、ナトリウムまたはカリウムの塩、最も好ましくは、ナトリウムの塩)からなる群から選択される。より好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用される炭酸塩(もしあれば)は、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、および過炭酸ナトリウムのうちの少なくとも1つを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーが炭酸塩を含む場合、自動食器洗浄用組成物は好ましくは、0~97重量%(好ましくは5~75重量%、より好ましくは10~60重量%、最も好ましくは20~50重量%)の炭酸塩を含む。
【0021】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「クエン酸塩」という用語は、アルカリ金属クエン酸塩を指す。好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用されるクエン酸塩(もしあれば)は、ナトリウム、カリウム、およびリチウムのクエン酸塩(より好ましくはナトリウムまたはカリウムの塩、最も好ましくはナトリウムの塩)からなる群から選択される。より好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用されるクエン酸塩(もしあれば)は、クエン酸ナトリウムである。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーがクエン酸塩を含む場合、自動食器洗浄用組成物は好ましくは、0~97重量%(好ましくは5~75重量%、より好ましくは10~60重量%、最も好ましくは20~40重量%)のクエン酸塩を含む。
【0022】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「ケイ酸塩」という用語は、アルカリ金属ケイ酸塩を指す。好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用されるケイ酸塩(もしあれば)は、ナトリウム、カリウム、およびリチウムのケイ酸塩(より好ましくはナトリウムまたはカリウムの塩、最も好ましくはナトリウムの塩)からなる群から選択される。より好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用されるケイ酸塩(もしあれば)は、二ケイ酸ナトリウムである。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーとしては、ケイ酸塩が挙げられる。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーがケイ酸塩を含む場合、自動食器洗浄用組成物は好ましくは、0~97重量%(好ましくは0.1~10重量%、より好ましくは0.5~7.5重量%、最も好ましくは0.75~3重量%)のケイ酸塩を含む。
【0023】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.5~10重量%(より好ましくは0.75~7.5重量%、なおより好ましくは2~7重量%、最も好ましくは4~6重量%)のホスホネートを含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.5~10重量%(より好ましくは0.75~7.5重量%、なおより好ましくは2~7重量%、最も好ましくは4~6重量%)のホスホネートを含み、ホスホネートは、1,000ダルトン以下の重量平均分子量を有する低分子量である。なおより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.5~10重量%(より好ましくは0.75~7.5重量%、なおより好ましくは2~7重量%、最も好ましくは4~6重量%)のホスホネートを含み、ホスホネートは、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)、および1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸の塩のうちの少なくとも1種を含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.5~10重量%(より好ましくは0.75~7.5重量%、なおより好ましくは2~7重量%、最も好ましくは4~6重量%)のホスホネートを含み、ホスホネートは、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)、およびその塩からなる群から選択される。
【0024】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは0.5~10重量%、より好ましくは1.5~7.5重量%)の非イオン性界面活性剤を含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは0.5~10重量%、より好ましくは1.5~7.5重量%)の非イオン性界面活性剤を含み、この界面活性剤は、脂肪アルコールアルコキシレートを含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは0.5~10重量%、より好ましくは1.5~7.5重量%)の非イオン性界面活性剤を含み、この界面活性剤は、脂肪アルコールアルコキシレートである。
【0025】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される非イオン性界面活性剤は、以下から選択される式を有し、
RO-(M)x-(N)y-OH、および
RO-(M)x-(N)y-(P)z-OH
式中、Mはエチレンオキシドの構造単位を表し、NはC3~181,2-エポキシアルカンの構造単位を表し、PはC6~18のアルキルグリシジルエーテルの構造単位を表し、xは5~40であり、yは0~20であり、zは0~3であり、RはC6~22直鎖または分岐鎖アルキル基を表す。
【0026】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される非イオン性界面活性剤は、以下から選択される式を有し、
RO-(M)x-(N)y-OH、および
RO-(M)x-(N)y-O-R’
式中、MおよびNは、アルキレンオキシド(そのうちの1つは、エチレンオキシドである)から誘導される構造単位であり、xは5~40であり、yは0~20であり、Rは、C6~22の直鎖または分岐鎖アルキル基を表し、R’は、アルコール前駆体と、C6~22の直鎖もしくは分岐鎖ハロゲン化アルキル、エポキシアルカン、またはグリシジルエーテルとの反応から誘導される基を表す。
【0027】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される非イオン性界面活性剤は、以下の式を有し、
RO-(M)x-OH
式中、Mはエチレンオキシドの構造単位を表し、xは少なくとも3(好ましくは少なくとも5、好ましくは10以下、より好ましくは8以下)である。好ましくは、式中、RおよびR’は各々少なくとも8個(より好ましくは少なくとも10個)の炭素原子を有する。
【0028】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、分散剤ポリマーを含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて0.5~15重量%の分散剤ポリマーを含む。なおより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて0.5~10重量%の分散剤ポリマーを含む。さらにより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて1~8重量%の分散剤ポリマーを含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、2~4重量%の分散剤ポリマーを含む。
【0029】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、分散剤ポリマーの重量に基づいて、50~95重量%(好ましくは、60~90重量%、より好ましくは、65~86重量%、なおより好ましくは、70~93重量%、最も好ましくは75~81重量%)のモノエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマーの構造単位を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、分散剤ポリマーの重量に基づいて、50~95重量%(好ましくは、60~90重量%、より好ましくは、65~86重量%、なおより好ましくは、70~93重量%、最も好ましくは75~81重量%)のモノエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマーの構造単位を含み、モノエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマーの構造単位は、式Iの構造単位である。
【化4】
式中、各R
1は、独立して、水素および-CH
3基(好ましくは、水素)から選択される。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、分散剤ポリマーの重量に基づいて、50~95重量%(好ましくは、60~90重量%、より好ましくは、65~86重量%、なおより好ましくは、70~93重量%、最も好ましくは75~81重量%)のモノエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマーの構造単位を含み、モノエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマーの構造単位は、式Iの構造単位であり、各R
1は、独立して、水素および-CH
3基から選択され、R
1は、分散剤ポリマー中の式Iの50~100mol%(好ましくは、75~100mol%、より好ましくは、90~100mol%、なおより好ましくは、98~100mol%、最も好ましくは、100mol%)の構造単位中の水素である。
【0030】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、分散剤ポリマーの重量に基づいて、5~50重量%(好ましくは、10~40重量%、より好ましくは、14~35重量%、なおより好ましくは、17~30重量%、最も好ましくは19~25重量%)の硫酸塩含有エチレン性不飽和モノマーの構造単位を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、分散剤ポリマーの重量に基づいて、5~50重量%(好ましくは、10~40重量%、より好ましくは、14~35重量%、なおより好ましくは、17~30重量%、最も好ましくは19~25重量%)の硫酸塩含有エチレン性不飽和モノマーの構造単位を含み、硫酸塩含有エチレン性不飽和モノマーの構造単位は、式IIのものである。
【化5】
(II)のものであり、
式中、aは平均1~2であり(好ましくは、aは1であり)、bは平均2~20(好ましくは2~10、より好ましくは2~6、最も好ましくは2~4)であり、cは平均1~3(好ましくは1~2、より好ましくは1)であり、各R
2は、独立して、水素および-CH
3基から選択され、各R
3およびR
4は、独立して、水素およびC
1~2アルキル基から選択され(好ましくは、水素またはメチル基、より好ましくは、水素)、Xは、式IIの電荷のバランスをとるのに十分な陽イオンである(好ましくは、Xは、一価陽イオンであり、より好ましくは、Xは、ナトリウムイオン、カリウムイオン、およびアンモニウムイオンからなる群から選択される陽イオンである)。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、分散剤ポリマーの重量に基づいて、5~50重量%(好ましくは10~40重量%、より好ましくは14~35重量%、なおより好ましくは17~30重量%;最も好ましくは19~25重量%)の硫酸塩含有エチレン性不飽和モノマーの構造単位を含み、硫酸塩含有エチレン性不飽和モノマーの構造単位は式IIのものであり、式中、aは平均1であり、bは平均2~6であり、cは平均1であり、各R
2は、独立して、水素および-CH
3基から選択され、R
2は、式IIの50~100mol%(好ましくは75~100mol%、より好ましくは90~100mol%、なおより好ましくは98~100mol%、最も好ましくは100mol%)の構造単位中の水素であり、各R
2は、独立して、水素および-CH
3基から選択され、R
1は、分散剤ポリマー中の式IIの50~100mol%(好ましくは75~100mol%、より好ましくは90~100mol%、なおより好ましくは98~100mol%、最も好ましくは100mol%)の構造単位中の水素であり、各R
3およびR
4は、独立して、水素およびC
1-2アルキル基から選択される(好ましくは、水素またはメチル基、より好ましくは、水素)、Xは、式IIの電荷のバランスをとるのに十分な陽イオンである(好ましくは、Xは、一価陽イオンであり、より好ましくは、Xは、ナトリウムイオン、カリウムイオン、およびアンモニウムイオンからなる群から選択される陽イオンである)。
【0031】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、1,000~50,000ダルトンの重量平均分子量を有する。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、10,000~40,000ダルトンの重量平均分子量を有する。なおより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、15,000~30,000ダルトンの重量平均分子量を有する。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、20,000~25,000ダルトンの重量平均分子量を有する。
【0032】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、分散剤ポリマーの重量に基づいて、8重量%以下(好ましくは、5重量%以下、より好ましくは、3重量%以下、最も好ましくは、1重量%以下)の(メタ)アクリル酸のエステルの構造単位を含む。
【0033】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、分散剤ポリマーの重量に基づいて、0.3重量%以下(より好ましくは、0.1重量%以下、なおより好ましくは、0.05重量%以下、さらになおより好ましくは、0.03重量%以下、最も好ましくは、0.01重量%以下)の多エチレン性不飽和架橋モノマーの構造単位を含む。
【0034】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物で使用される分散剤ポリマーは、5mol%未満(好ましくは1mol%未満、より好ましくは0.1mol%未満、なおより好ましくは0.05mol%未満、さらにいっそう好ましくは<0.03mol%未満、さらにいっそうより好ましくは0.01mol%未満、最も好ましくは検出限界未満)のエチレン性不飽和ジカルボン酸モノマー(例えば、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、フマル酸、トリカルボキシエチレン)の構造単位を含む。
【0035】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物で使用される分散剤ポリマーは、当技術分野で既知の技術を使用して製造することができる。
【0036】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、水溶性溶液ポリマー、スラリー、乾燥粉末、顆粒の形態、または別の固体形態で提供される。
【0037】
本発明の自動食器洗浄用組成物は、任意選択的に添加剤をさらに含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、アルカリ源、漂白剤(例えば、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム)、漂白活性化剤(例えば、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED))、漂白触媒(例えば、酢酸マンガン(II)、塩化コバルト(II)、ビス(TACN)マグネシウムトリオキシドジアセテート)、酵素(例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、またはセルラーゼ)、発泡抑制剤、着色剤、芳香剤、ケイ酸塩、追加のビルダー、抗菌剤、充填剤、堆積物制御(deposit control)ポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される添加剤をさらに含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、漂白剤、漂白活性化剤、酵素、充填剤、およびこれらの混合物からなる群から選択される添加剤をさらに含む。なおより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、添加剤をさらに含み、この添加剤は、漂白剤(例えば、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム)、漂白活性化剤(例えば、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED))、および酵素(例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、またはセルラーゼ)を含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、添加剤をさらに含み、添加剤は、漂白剤(漂白剤は過炭酸ナトリウムを含む)、漂白活性化剤(漂白活性化剤はテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)を含む)、および酵素(酵素は、プロテアーゼとアミラーゼとを含む)を含む。
【0038】
錠剤または粉末に含まれる充填剤は、不活性な水溶性物質であり、通常はナトリウム塩またはカリウム塩(例えば、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム)である。錠剤および粉末では、充填剤は通常、0重量%~75重量%の範囲の量で存在する。ゲル製剤に含まれる充填剤には、典型的に、錠剤および粉末、さらには水で使用するために言及されたものが含まれる。芳香剤、染料、発泡抑制剤、酵素、および抗菌剤は通常、合計で自動食器洗浄用組成物の10重量%以下、代替的に5重量%以下である。
【0039】
本発明の自動食器洗浄用組成物は、任意選択的にアルカリ源をさらに含む。好適なアルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ金属水酸化物、例えば炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムまたは水酸化カリウム、または上記の混合物を含むが、これらに限定されない。水酸化ナトリウムが好ましい。本発明の自動食器洗浄用組成物中のアルカリ源の量(もしあれば)は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、少なくとも1重量%(好ましくは少なくとも20重量%)および最大80重量%(好ましくは最大60重量%)である。
【0040】
本発明の自動食器洗浄用組成物は任意選択的に、漂白剤(例えば、過炭酸ナトリウム)をさらに含む。本発明の自動食器洗浄用組成物中の漂白剤の量(もしあれば)は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは1~25重量%(より好ましくは、5~20重量%)の濃度である。
【0041】
本発明の自動食器洗浄用組成物は任意選択的に、漂白活性化剤(例えばテトラアセチルエチレンジアミン(TAED))をさらに含む。本発明の自動食器洗浄用組成物中の漂白活性化剤の量(もしあれば)は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは1~10重量%(より好ましくは、2.5~7.5重量%)の濃度である。
【0042】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、≦1重量%(好ましくは≦0.5重量%、より好ましくは≦0.2重量%、なおより好ましくは≦0.1重量%、さらになおより好ましくは≦0.01重量%、最も好ましくは<検出限界値)のホスフェート(リン元素として測定される)を含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ホスフェート不含である。
【0043】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、1重量%以下(好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.2重量%以下、なおより好ましくは0.1重量%以下、さらになおより好ましくは0.01重量%以下、最も好ましくは検出限界値未満)のビルダーであって、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリシン-N,N-二酢酸、メチルグリシン-N,N-二酢酸、2-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、グルタミン酸-N,N-二酢酸、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジスクシネート(iminodissuccinate)、S,S-エチレンジアミンジスクシネートアスパラギン酸-二酢酸、N,N-エチレンジアミンジコハク酸、イミノジコハク酸、アスパラギン酸、アスパラギン酸-N,N-二酢酸、ベータ-アラニン二酢酸、ポリアスパラギン酸、これらの塩およびこれらの混合物からなる群から選択されるビルダーを含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリシン-N,N-二酢酸、メチルグリシン-N,N-二酢酸、2-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、グルタミン酸-N,N-二酢酸、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジスクシネート、S,S-エチレンジアミンジスクシネートアスパラギン酸-二酢酸、N,N-エチレンジアミンジコハク酸、イミノジコハク酸、アスパラギン酸、アスパラギン酸-N,N-二酢酸、ベータ-アラニン二酢酸、ポリアスパラギン酸、これらの塩およびこれらの混合物からなる群から選択される0重量%のビルダーを含有する。
【0044】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、少なくとも9(好ましくは≧10、より好ましくは≧11.5)のpH値(水中で1重量%)を有する。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、13以下のpH値(水中で1重量%)を有する。
【0045】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、任意の典型的な形態、例えば、錠剤、粉末、塊、一回量、小袋、ペースト、液体、またはゲルで配合されることができる。本発明の自動食器洗浄用組成物は、食器および調理器具、皿などの用品を自動食器洗浄機内で洗浄するのに有用である。
【0046】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、典型的な操作条件下で使用するのに好適である。例えば、自動食器洗浄機内で使用されるとき、洗浄プロセス中の典型的な水温は、好ましくは20℃~85℃、好ましくは30℃~70℃である。自動食器洗浄用組成物の通常の濃度は、食器洗浄機内の液体を占める合計百分率として、好ましくは0.1~1重量%、好ましくは0.2~0.7重量%である。適切な製品形態および添加時間の選択により、本発明の自動食器洗浄用組成物は、予備洗浄、主洗浄、最後から2番目のすすぎ、最終的なすすぎ、またはこれらのサイクルの任意の組み合わせにおいて存在し得る。
【0047】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄機で物品を洗浄する方法は、少なくとも1つの物品(好ましくは、少なくとも1つの物品は、ガラス食器を含む)を提供することと、本発明の自動食器洗浄用組成物を提供することと、自動食器洗浄用組成物を少なくとも1つの物品に(好ましくは、自動食器洗浄機で)適用することと、を含む。
【0048】
本発明のいくつかの実施形態をこれより以下の実施例において詳細に説明する。
【0049】
重量平均分子量、MW、数平均分子量、MN、および実施例で報告される多分散性(PDI)値は、Agilent1100シリーズ屈折率を備えるAgilent1100シリーズLCシステムでのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定された。試料をHPCLグレードのTHF/FA混合物(100:5体積/体積比)に約9mg/mLの濃度で溶解し、0.45μmシリンジフィルターで濾過してから、4.6x10mm Shodex KFガードカラム、8.0x300mm Shodex KF 803カラム、8.0x300mm Shodex KF 802カラム、および8.0x100mm Shodex KF-Dカラムに注入した。1mL/分の流量および40℃の温度を維持した。狭分子量PS標準(EasiCal PS-2,Polymer Laboratories,Inc.)によって、カラムを較正した。
【0050】
実施例S1:硫酸塩モノマーAの合成
オーバーヘッド撹拌機、凝縮器、熱電対、加熱マントル、および窒素パージ/バブラーを備えた4-ネック500mL丸底フラスコに、アリル(ポリプロピレングリコール)(177.0g、分子当たり約2.75単位のプロピレンオキシドを有するポリグリコールSF13402)、スルファミン酸(131.6g)、および尿素触媒(13.1g)を添加した。次いで、フラスコの内容物を撹拌し、窒素流下で110℃に加熱した。フラスコの内容物は、最初は不均一で無色であった。フラスコの内容物の温度が80℃を超えると、フラスコの内容物は黄色に変わり、次いで、赤みがかった茶色に変わった。フラスコの内容物は、最終的に発熱し始め、125℃のピーク温度に達した。この時点で、フラスコの内容物の温度が安定する/110℃に下がるまで、加熱マントルをオフにした。かなりの量のオフホワイト沈殿物が混合物から落ち始めた。沈殿物は最終的にへらで砕かれた。フラスコの内容物を加熱し、6時間撹拌した。固体沈殿物は、撹拌機を詰まらせ、混合および温度制御を問題にする傾向があった。得られたフラスコの内容物は赤茶色で高粘度であった。翌朝、合計200mLの水をフラスコの内容物に添加し、すべての固形物が分解するまで90分間撹拌した。得られた溶液を中~微細フィルタ紙で濾過して、未溶解固形物を取り除いて、瓶に保管した。得られた生成物モノマー溶液は、低粘度(56.3重量%固形分)の暗褐色-赤色の液体であった。13C{1H}NMR(DMSO-d6(δ)中)、ppm:135、116、71-75、20、17。この生成物モノマー溶液は、重合に使用する前に28重量%の水酸化アンモニウム溶液で中和された。最終固形分は55重量%であった。
【0051】
実施例S2:硫酸塩モノマーBの合成
オーバーヘッド撹拌機、凝縮器、熱電対、加熱マントル、および窒素パージ/バブラーを備えた3-ネック500mL丸底フラスコに、アリルオキシ(ジエチレンオキシド)(99.5g、Gelestから入手可能)、スルファミン酸(67.5g)、および尿素触媒(8.2g)を添加した。次いで、フラスコの内容物を撹拌し、窒素流下で110℃に加熱した。フラスコの内容物は、最初は不均一で無色であった。フラスコの内容物が80℃に達したので、加熱を停止し、溶液は薄茶色に変わった。フラスコの内容物は、発熱し始め、121℃のピーク温度に達した。その時点で、フラスコの内容物の温度は安定し、110℃に下がった。次いで、フラスコの内容物の温度を110℃で5時間維持した。得られたモノマー溶液は薄茶色の液体であった。得られた混合物が均一になるまで、30分間撹拌しながら、水(130mL)をモノマー溶液に添加した。生成物のモノマー溶液は、低粘度の透明な薄い金色の混合物であった。この生成物モノマー溶液は、重合に使用する前に水酸化アンモニウム溶液で中和された。最終固形分:57.2重量%。13C{1H}NMR(D2O/H2O(δ)中)、ppm:133.87、118.07、71.34、69.37、68.41、67.26。
【0052】
実施例S3:分散剤ポリマー-20重量%の硫酸塩モノマーAおよび80重量%のアクリル酸
オーバーヘッドミキサー、還流凝縮器、および液体成分を導入するためのポートを備えた丸底フラスコに、脱イオン水(126g)、脱イオン水(1.9g)中の硫酸鉄(II)の1.5重量%溶液、および実施例S1に従って調製された)72.6gの生成物中和硫酸塩モノマーA溶液(55重量%固形分)を充填した。次いで、脱イオン水(1.9g)中のメタ重亜硫酸ナトリウム(0.32g)の溶液を、フラスコの内容物に添加した。次いで、フラスコの内容物を撹拌しながら、72℃の設定温度に加熱した。開始剤溶液は、過硫酸ナトリウム(1.66g)、50重量%水酸化ナトリウム溶液(6.65g)、および脱イオン水(54g)を混合することによって調製した。次いで、連鎖移動溶液は、メタ重亜硫酸ナトリウム(9.7g)を脱イオン水(29.1g)に溶解することによって調製した。フラスコの内容物の温度が72℃の設定点に達したとき、アクリル酸(160g)は、1.33g/分の速度で120分にわたって供給された。開始剤溶液は、125分にわたって0.49g/分で供給された。連鎖移動溶液は、110分にわたって0.35g/分の速度で供給された。アクリル酸の添加が終了したら、移動ラインを脱イオン水(3g)で反応器に流した。合計8.5gの脱イオン水を使用して、他の供給ラインを反応器に洗い流した。加熱マントル、フラスコに向けられた冷却空気、および反応発熱の組み合わせによる反応中に、フラスコの内容物の温度を72~74℃に維持した。最後の添加が完了したら、脱イオン水(15g)に溶解した過硫酸ナトリウム(0.43g)の追跡溶液を1アリコートで添加し、続いて、脱イオン水(3.1g)で洗浄した。温度設定値を60℃未満に下げ、その時点で、それぞれ50重量%の水酸化ナトリウム(70g)を2回添加することによって、フラスコの内容物を中和し、その間に、30重量%の過酸化水素(1g)の溶液のアリコートを添加した(続いて、脱イオン水ですすいだ(5g))。水酸化ナトリウム溶液を含有する容器を脱イオン水(4g)で反応器に流した。次いで、脱イオン水(100g)をフラスコの内容物に添加した。フラスコの内容物をほぼ室温まで冷却し、次いで、生成物分散剤ポリマー溶液をフラスコからボトルに注いだ。生成物分散剤ポリマー溶液は、固形分34.88重量%であり、6.34のpH、545cPsの粘度、243ppmの残留アクリル酸レベル、およびそれぞれ22,706ダルトンと6,921ダルトンの重量-および数-平均分子量(GPC)を有していた。
【0053】
実施例S4:分散剤ポリマー-10重量%の硫酸塩モノマーAおよび90重量%のアクリル酸
オーバーヘッドミキサー、還流凝縮器、および液体成分を導入するためのポートを備えた丸底フラスコに、脱イオン水(126g)、脱イオン水(1.9g)中の硫酸鉄(II)の1.5重量%溶液、および実施例S1に従って調製された)36.6gの生成物中和硫酸塩モノマーA溶液(55重量%固形分)を充填した。次いで、脱イオン水(1.9g)中のメタ重亜硫酸ナトリウム(0.32g)の溶液を、フラスコの内容物に添加した。次いで、フラスコの内容物を撹拌しながら、72℃の設定温度に加熱した。開始剤溶液は、過硫酸ナトリウム(1.66g)、50重量%水酸化ナトリウム溶液(6.65g)、および脱イオン水(54g)を混合することによって調製した。次いで、連鎖移動溶液は、メタ重亜硫酸ナトリウム(9.7g)を脱イオン水(29.1g)に溶解することによって調製した。フラスコの内容物の温度が72℃の設定温度に達したとき、アクリル酸(180g)は、120分にわたって供給された。開始剤溶液は、125分にわたって0.49g/分で供給された。連鎖移動溶液は、110分にわたって0.35g/分の速度で供給された。アクリル酸の添加が終了したら、移送ラインを脱イオン水(3g)で反応器に流した。合計8.5gの脱イオン水を使用して、他の供給ラインを反応器に洗い流した。加熱マントル、フラスコに向けられた冷却空気、および反応発熱の組み合わせによる反応中に、フラスコの内容物の温度を72~74℃に維持した。最後の添加が完了したら、脱イオン水(15g)に溶解した過硫酸ナトリウム(0.43g)の追跡溶液を1アリコートで添加し、続いて、脱イオン水(3.1g)で洗浄した。温度設定値を60℃未満に下げ、その時点で、それぞれ50重量%の水酸化ナトリウム(70g)を2回添加することによって、フラスコの内容物を中和し、その間に、30重量%の過酸化水素(1g)の溶液のアリコートを添加した(続いて、脱イオン水ですすいだ(5g))。水酸化ナトリウム溶液を含有する容器を脱イオン水(4g)で反応器に流した。次いで、脱イオン水(50g)をフラスコの内容物に添加した。フラスコの内容物をほぼ室温まで冷却し、次いで、生成物分散剤ポリマー溶液をフラスコからボトルに注いだ。生成物分散剤ポリマー溶液は、固形分38.96重量%であり、6.15のpH、775cPsの粘度、35ppm未満の残留アクリル酸レベル、およびそれぞれ17,118ダルトンと5,690ダルトンの重量-および数-平均分子量(GPC)を有していた。
【0054】
例S5:分散剤ポリマー-15重量%の硫酸塩モノマーBおよび85重量%のアクリル酸
オーバーヘッドミキサー、還流凝縮器、および液体成分を導入するためのポートを備えた丸底フラスコに、脱イオン水(126g)、脱イオン水(1.9g)中の硫酸鉄(II)の1.5重量%溶液、および実施例S2に従って調製された)52.47gの生成物中和硫酸塩モノマーB溶液(57.2重量%固形分)を充填した。次いで、脱イオン水(1.9g)中のメタ重亜硫酸ナトリウム(0.38g)の溶液を、フラスコの内容物に添加した。次いで、フラスコの内容物を撹拌しながら、72℃の設定温度に加熱した。開始剤溶液は、過硫酸ナトリウム(1.66g)、50重量%水酸化ナトリウム溶液(6.65g)、および脱イオン水(54g)を混合することによって調製した。次いで、連鎖移動溶液は、メタ重亜硫酸ナトリウム(9.7g)を脱イオン水(40g)に溶解することによって調製した。フラスコの内容物の温度が72℃の設定温度に達したとき、アクリル酸(170g)は、90分にわたって供給された。開始剤溶液は、95分にわたって供給された。連鎖移動溶液は、80分にわたって供給された。アクリル酸の添加が終了したら、移送ラインを脱イオン水(3g)で反応器に流した。合計8.5gの脱イオン水を使用して、他の供給ラインを反応器に洗い流した。加熱マントル、フラスコに向けられた冷却空気、および反応発熱の組み合わせによる反応中に、フラスコの内容物の温度を72~74℃に維持した。最後の添加が完了したら、脱イオン水(15g)に溶解した過硫酸ナトリウム(0.43g)の追跡溶液を1アリコートで添加し、続いて、脱イオン水(3.1g)で洗浄した。温度設定値を60℃未満に下げ、その時点で、50重量%の水酸化ナトリウム(全部で135g)をほぼ均等に2回添加することによって、フラスコの内容物を中和し、その間に、30重量%の過酸化水素(1g)の溶液のアリコートを添加した(続いて、脱イオン水ですすいだ(5g))。水酸化ナトリウム溶液を含有する容器を脱イオン水(4g)で反応器に流した。次いで、脱イオン水(25g)をフラスコの内容物に添加した。フラスコの内容物をほぼ室温まで冷却し、次いで、生成物分散剤ポリマー溶液をフラスコからボトルに注いだ。生成物分散剤ポリマー溶液は、固形分38.49重量%であり、6.09のpH、510cPsの粘度、25ppm未満の残留アクリル酸レベル、およびそれぞれ12,791ダルトンと4,451ダルトンの重量-および数-平均分子量(GPC)を有していた。
【0055】
実施例SC1:分散剤ポリマー-10重量%のAMPSおよび90重量%のアクリル酸
オーバーヘッドミキサー、還流凝縮器、および液体成分を導入するためのポートを備えた丸底フラスコに、脱イオン水(191g)、および脱イオン水(2.87g)中の硫酸鉄(II)の1.5重量%溶液を充填した。混合物を撹拌しながら、72℃の設定点まで加熱した。開始剤溶液は、過硫酸ナトリウム(2g)、50重量%水酸化ナトリウム溶液(8.0g)、および脱イオン水(81g)を混合することによって調製した。次いで、連鎖移動溶液は、メタ重亜硫酸ナトリウム(11.62g)を脱イオン水(44g)に溶解することによって調製した。モノマー溶液は、アクリル酸(270g)、および2-アクリルアミド-2-プロパンスルホン酸ナトリウム塩(AMPS)(60g)の50重量%溶液で調製した。フラスコの内容物の温度が72℃の設定点に達したとき、モノマー溶液は、4g/分の速度で90分かけてフラスコに供給された。開始剤溶液は、95分にわたって1.0g/分の速度で供給された。連鎖移動溶液は、80分にわたって0.725g/分の速度で供給された。モノマーの供給が終了したら、移動ラインを脱イオン水(4.5g)で反応器に流した。合計12gの脱イオン水を使用して、他の供給ラインを反応器に洗い流した。加熱マントル、フラスコに向けられた冷却空気、および反応発熱の組み合わせによる反応中に、フラスコの内容物の温度を72~74℃に維持した。最後の添加が完了したら、脱イオン水(22g)に溶解した過硫酸ナトリウム(0.65g)の追跡溶液を1アリコートで添加し、続いて、脱イオン水(5g)で洗浄した。温度設定値を60℃未満に下げ、その時点で、50重量%の水酸化ナトリウム(全部で212g)をほぼ均等に2回添加することによって、フラスコの内容物を中和し、その間に、30重量%の過酸化水素(1.5g)の溶液のアリコートを添加した(続いて、脱イオン水ですすいだ(7g))。水酸化ナトリウム溶液を含有する容器を脱イオン水(4g)で反応器に流した。次いで、脱イオン水(75g)をフラスコの内容物に添加した。フラスコの内容物をほぼ室温まで冷却し、次いで、生成物分散剤ポリマー溶液をフラスコからボトルに注いだ。生成物分散剤ポリマー溶液は、固形分40.26重量%であり、6.05のpH、855cPsの粘度、19ppm未満の残留アクリル酸レベル、およびそれぞれ12,547ダルトンと4,533ダルトンの重量-および数-平均分子量(GPC)を有していた。
【0056】
自動食器洗浄試験
上記の比較実施例SC1および実施例S3~S5に従って調製された分散剤ポリマーは、自動食器洗浄中の性能について試験された。使用する食器洗浄配合物を、表1に示す。
【表1】
【0057】
自動食器洗浄試験に使用する食品汚れを、表2に示す。
【表2】
【0058】
食品汚れを調製するための手順
水を70℃に加熱し、ジャガイモデンプン、クォーク粉末、安息香酸、およびマーガリンを添加する。マーガリンがよく溶解するまで撹拌する。次いで牛乳を添加し、よく撹拌する。混合物を冷却させる。温度が45℃未満のとき、卵黄、ケチャップ、およびマスタードを添加する。よく混合する。
【0059】
食器洗浄試験条件
機械:Miele ADW、Model L1222。プログラム:1、R-Zeit 3:65℃、30分の洗浄サイクル。水:375ppmの硬度(CaCO3として、EDTA滴定で確認)、Ca:Mg=3:1。食品汚れ:50g(t=0で導入、カップで冷凍)。
【0060】
比較例C1~C3および実施例1~3:自動食器洗浄での試験
試験にはグラス(ショットタンブラー)を使用した。各洗浄サイクルで新鮮な洗剤の投与量(20g)および食品汚れの投与量(50g)を使用して30回連続して洗浄した後、ガラスを食器洗い機から取り外した。30回目の洗浄に続いて外気で乾燥させた後、訓練を受けた評価者によって、下からの制御された照明を有する発光ボックス内でガラスタンブラーを観察することにより、膜張りの評価を判定した。ガラスタンブラーを、ASTM法に従って、1(膜張りなし)から5(重度の膜張り)までの範囲で、膜張りを評価した。膜張りの平均値1~5が測定された。6台の機械の並列試験で使用された洗剤混合物を、膜張り結果と一緒に、表3に示す。
【表3】
【国際調査報告】