(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-03
(54)【発明の名称】ビームアライメントを実現する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04B 7/08 20060101AFI20220727BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20220727BHJP
【FI】
H04B7/08 422
H04W16/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021570955
(86)(22)【出願日】2020-08-26
(85)【翻訳文提出日】2021-11-29
(86)【国際出願番号】 CN2020111483
(87)【国際公開番号】W WO2021037080
(87)【国際公開日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】201910816368.8
(32)【優先日】2019-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】郭 暁 江
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA14
5K067DD44
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE34
5K067KK02
(57)【要約】
本発明の実施例はビームアライメントを実現する方法及び装置を開示し、前記方法は:2つの偏波方式が同じアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、2つのアナログサブアレイが受信した第1信号及び2つのアナログサブアレイの位相中心の差を取得するステップと、2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第2信号と一回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し二回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第3信号と二回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、取得された上記の情報に基づいて受信信号のDOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向けるステップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビームアライメントを実現する方法であって、
2つの偏波方式が同じアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、2つのアナログサブアレイが受信した第1信号及び2つのアナログサブアレイの位相中心の差を取得するステップと、
2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第2信号と2つのアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、
2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し二回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第3信号と2つのアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、
2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向けるステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記の受信信号のDOAを推定するステップの前に:
2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し三回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第4信号と2つのアナログサブアレイの三回目の変更後の位相中心の差を取得するステップ
をさらに含み、
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、第4信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差、二回目の変更後の位相中心の差と三回目の変更後の位相中心の差から、受信信号のDOAを推定するステップを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
【数1】
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
【数2】
前記第1差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値で、前記第3差分値は、前記三回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第3差分値は、前記三回目の変更後の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第3差分値は、前記三回目の変更後の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記三回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記三回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第3差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記三回目の変更後の位相中心の差との差分値である
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
そのうち1つのアナログサブアレイの一部の放射器または2つのアナログサブアレイの一部の放射器をオフにすることで、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現し、
或いは、そのうちの1つのアナログサブアレイまたは2つのアナログサブアレイのうち、オフにすべき放射器によって非観測領域を指すか、または観測領域にヌルまたは低サイドローブを形成するブロッキングビームを形成することによって、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現する
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して二回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第2次元で変更し、
或いは、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して二回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元で変更し、
或いは、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元と第2次元で変更し、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して二回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元及び/又は第2次元で変更し、
或いは、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元及び/又は第2次元で変更し、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して二回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元と第2次元で変更する
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、第1目的関数を確定するステップと、
それぞれの取り得るDOAをトラバースしてそれぞれのDOAに対応する第1目的関数の数値を得て、第1目的関数の数値が最も小さいDOAを前記推定したDOAとする
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、θとφを未知数とする方程式系を作成するステップであって、ただし、θは前記DOAの天頂角であり、φは前記DOAの方位角であるステップと、作成した方程式系を解いてθとφを得るステップとを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記のθとφを未知数とする方程式系を作成するステップは:
変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、第1差分値と第2差分値を確定するステップと、第1信号、第2信号、第3信号、第1差分値と第2差分値に基づいて、θとφを未知数とする方程式系を作成するステップと、を含み、
前記第1差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値である
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ビームアライメントを実現する方法であって、
第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第1組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と、第2組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差とを取得するステップであって、各組のアナログサブアレイは2つのアナログサブアレイを含み、しかも、同じ組の2つのアナログサブアレイの偏波方式は同じであるステップと、
第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、第1組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、第2組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向けるステップと、
を含む方法。
【請求項11】
前記の受信信号のDOAを推定するステップの前に:
第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し二回目の変更を行い、第1組のアナログサブアレイが受信した第3信号と第1組のアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、
或いは、第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し二回目の変更を行い、第2組のアナログサブアレイが受信した第3信号と第2組のアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、
をさらに含み、
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差から、受信信号のDOAを推定するステップと、
或いは、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、受信信号のDOAを推定するステップと、
を含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
【数3】
を含み、
【数4】
を含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
各組のアナログサブアレイについて、そのうち1つのアナログサブアレイの一部の放射器または2つのアナログサブアレイの一部の放射器をオフにすることで、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現し、
或いは、各組のアナログサブアレイについて、そのうちの1つのアナログサブアレイまたは2つのアナログサブアレイのうち、オフにすべき放射器によって非観測領域を指すか、または観測領域にヌルまたは低サイドローブを形成するブロッキングビームを形成することによって、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現する
請求項10又は11に記載の方法。
【請求項14】
2組のアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、
前記第1組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元及び/又は第2次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元及び/又は第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元で変更する
請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、第2目的関数を確定するステップと、
それぞれの取り得るDOAをトラバースしてそれぞれのDOAに対応する第2目的関数の数値を得て、第2目的関数の数値が最も小さいDOAを前記推定したDOAとするステップと、
を含む請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、θとφを未知数とする方程式系を作成するステップであって、ただし、θは前記DOAの天頂角であり、φは前記DOAの方位角であるステップと、
作成した方程式系を解いてθとφを得るステップと、
を含む請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記のθとφを未知数とする方程式系を作成するステップは:
第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、第4差分値と第5差分値を確定するステップと、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、及び第4差分値と第5差分値から、θとφを未知数とする方程式系を作成するステップと、
を含み、
前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値である
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ビームアライメントを実現する方法であって、
第1組のアナログサブアレイ、第2組のアナログサブアレイと第3組のアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第3組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第1組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と、第2組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と第3組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差とを取得するステップであって、各組のアナログサブアレイは2つのアナログサブアレイを含み、しかも、同じ組の2つのアナログサブアレイの偏波方式は同じであるステップと、
第1組のアナログサブアレイ、第2組のアナログサブアレイと第3組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第1組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第1組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得するステップと、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第2組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第2組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得するステップと、第3組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第3組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第3組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得するステップと、
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第3組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向けるステップと、
を含む方法。
【請求項19】
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
【数5】
を含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
各組のアナログサブアレイについて、そのうち1つのアナログサブアレイまたは2つのアナログサブアレイの一部の放射器をオフにすることで、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現し、
或いは、各組のアナログサブアレイについて、そのうちの1つのアナログサブアレイの一部の放射器または2つのアナログサブアレイのうち、オフにすべき放射器によって非観測領域を指すか、または観測領域にヌルまたは低サイドローブを形成するブロッキングビームを形成することによって、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現する
請求項18に記載の方法。
【請求項21】
3組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更する場合、
前記第1組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第1次元で変更する
請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ビームアライメントを実現する装置であって、プロセッサとコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含み、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、前記プロセッサにより実行された時、請求項1から21の何れか一項に記載のビームアライメントを実現する方法を実現する命令が記憶されている
装置。
【請求項23】
プロセッサによって実行された時、請求項1から21の何れか一項に記載のビームアライメントを実現する方法のステップを実現するコンピュータプログラムが記憶された
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は通信技術に関するが、これに限定されるものではなく、特にビームアライメントを実現する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
5G高周波通信システムはアナログデジタルハイブリッドビームフォーミングを採用し、基地局とユーザはビームトレーニングを通じてビームアライメントを実現することで、受信信号の信号対雑音比(SNR:Signal-to-Noise Ratio)を改善し、カバレッジを拡大する。
【0003】
従来のビームトレーニング方法は大きく二つに分けられる。一、階層的トレーニング、即ち、まずワイドビームスキャンで大まかなビーム指向を得てから、当該ワイドビーム内でナロービームスキャンを用いてより正確なビーム指向を得る。二、単層トレーニング、即ち、観測範囲内ですべてナロービームでスキャンする。比較的には、一つ目のビーム順次スキャン方法は必要なスキャン回数が少なく、オーバーヘッドが小さいが、大きな誤差が存在する可能性がある。2つ目の順次スキャン方法は精度が比較的良いが、必要とするスキャン回数が多く、オーバーヘッドが大きい。実際、階層的トレーニングでも単層トレーニングでも、得られるビーム指向精度はスキャンの間隔に制限される。より正確なビーム指向を得るためには、より小さいスキャン間隔を必要とするが、それではシステムのオーバーヘッドとビームトレーニング時間を大幅に増加させてしまう。
【0004】
スキャンのオーバーヘッドを低減するために、スキャンするビーム数は限られていることが多く、通常はホットスポット領域のみをカバーする。一方、非ホットスポット領域(塔下のユーザなど)については、ビームトレーニング中にアナログ受信ビームのサイドローブからしか信号が入らないことが多く、ビームトレーニングを通してビームのメインローブの位置合わせを実現することは困難である。非ホットスポット領域に対してより多くのスキャンビームを設けてビームのメインローブの位置合わせを実現すると、システムのオーバーヘッドとビームアライメント時間を大幅に増大させてしまう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例は、システムのオーバーヘッドとビームアライメント時間を低減し、ビームアライメントの精度を高めることができる、ビームアライメントを実現する方法と装置を提供する。
【0006】
本発明の実施例はビームアライメントを実現する方法を提供し、前記方法は:
2つの偏波方式が同じアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、2つのアナログサブアレイが受信した第1信号及び2つのアナログサブアレイの位相中心の差を取得するステップと、
2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第2信号と2つのアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、
2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し二回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第3信号と2つのアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、
2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向けるステップと、を含む。
【0007】
本発明の実施例はビームアライメントを実現する方法を提供し、前記方法は:
第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第1組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と、第2組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差とを取得するステップであって、各組のアナログサブアレイは2つのアナログサブアレイを含み、しかも、同じ組の2つのアナログサブアレイの偏波方式は同じであるステップと、
第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、第1組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、第2組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向けるステップと、を含む。
【0008】
本発明の実施例はビームアライメントを実現する方法を提供し、前記方法は:
第1組のアナログサブアレイ、第2組のアナログサブアレイと第3組のアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第3組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第1組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と、第2組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と第3組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差とを取得するステップであって、各組のアナログサブアレイは2つのアナログサブアレイを含み、しかも、同じ組の2つのアナログサブアレイの偏波方式は同じであるステップと、
第1組のアナログサブアレイ、第2組のアナログサブアレイと第3組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第1組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第1組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得するステップと、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第2組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第2組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得するステップと、第3組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第3組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第3組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得するステップと、
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第3組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向けるステップと、を含む。
【0009】
本発明の実施例はビームアライメントを実現する装置を提案し、前記装置はプロセッサとコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含み、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、前記プロセッサにより実行された時、上記の何れか一項に記載のビームアライメントを実現する方法を実現する命令が記憶されている。
【0010】
本発明の実施例はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提案し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、プロセッサによって実行された時、上記の何れか一項に記載のビームアライメントを実現する方法のステップを実現するコンピュータプログラムが記憶された。
【0011】
本発明の実施例はビームアライメントを実現する装置を提案し、前記装置は:
2つの偏波方式が同じアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、2つのアナログサブアレイが受信した第1信号及び2つのアナログサブアレイの位相中心の差を取得し、
2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第2信号と2つのアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得し、
2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し二回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第3信号と2つのアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差を取得する
ように構成された第1の取得モジュールと、
2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向ける
ように構成された第1のビームアライメントモジュールと、
を含む。
【0012】
本発明の実施例はビームアライメントを実現する装置を提案し、前記装置は:
第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第1組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と、第2組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差とを取得し、各組のアナログサブアレイは2つのアナログサブアレイを含み、しかも、同じ組の2つのアナログサブアレイの偏波方式は同じであり、
第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、第1組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得し、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、第2組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得する
ように構成された第2の取得モジュールと、
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向ける
ように構成された第2のビームアライメントモジュールと、
を含む。
【0013】
本発明の実施例はビームアライメントを実現する装置を提案し、前記装置は:
第1組のアナログサブアレイ、第2組のアナログサブアレイと第3組のアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第3組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第1組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と、第2組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と第3組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差とを取得し、各組のアナログサブアレイは2つのアナログサブアレイを含み、しかも、同じ組の2つのアナログサブアレイの偏波方式は同じであり、
第1組のアナログサブアレイ、第2組のアナログサブアレイと第3組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第1組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第1組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得し、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第2組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第2組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得し、第3組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第3組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第3組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得する
ように構成された第3の取得モジュールと、
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第3組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向ける
ように構成された第3のビームアライメントモジュールと、
を含む。
【0014】
本発明の一つの実施例は:2つの偏波方式が同じアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、2つのアナログサブアレイが受信した第1信号及び2つのアナログサブアレイの位相中心の差を取得するステップと、2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第2信号と2つのアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し二回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第3信号と2つのアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向けるステップと、を含む。本発明の実施例によれば、偏波方式が同じ2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更に基づいてビームアライメントを実現し、わずか3回の測定でビームアライメントを実現でき、システムのオーバーヘッドとビームアライメント時間を低減する。DOAに対する推定によってビームアライメントを実現することで、推定されるDOAがスキャンの間隔に制限されることなく、ビームアライメントの精度を向上させる。
【0015】
本発明のもう一つの実施例は:第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第1組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と、第2組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差とを取得するステップであって、各組のアナログサブアレイは2つのアナログサブアレイを含み、しかも、同じ組の2つのアナログサブアレイの偏波方式は同じであるステップと、第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、第1組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、第2組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向けるステップと、を含む。本発明の実施例によれば、2組のアナログサブアレイの位相中心の差の変更に基づいてビームアライメントを実現し、わずか2回の測定でビームアライメントを実現でき、システムのオーバーヘッドとビームアライメント時間を低減する。DOAに対する推定によってビームアライメントを実現することで、推定されるDOAがスキャンの間隔に制限されることなく、ビームアライメントの精度を向上させる。
【0016】
本発明の実施例の他の特徴及び利点は、後の明細書において説明され、明細書から部分的に明らかになるか、または本発明の実施例を実施することによって理解されるだろう。本発明の実施例の目的及び他の利点は、明細書、特許請求の範囲及び図面において特別に指摘される構成によって達成し、得ることができる。
【0017】
添付図面は、本発明の実施例の技術案の更なる理解を提供するものであり、明細書の一部を構成し、本発明の実施例と共に本発明の実施例の技術案を解釈するために使用され、本発明の実施例の技術案に対する制限を構成するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施例によって提案されるビームアライメントを実現する方法のフローチャートである。
【
図3a】本発明の実施例によるDOAを推定することにより高精度なビームアライメントを実現する模式図である。
【
図3b】本発明の実施例によるサイドローブ受信時にDOAを推定することにより高精度なビームアライメントを実現する模式図である。
【
図4】本発明の実施例による位相中心変更の模式図である。
【
図5】本発明の実施例によるアナログサブアレイの二部分の放射器によって形成された方向の模式図である。
【
図6】本発明のもう一つの実施例によって提案されるビームアライメントを実現する方法のフローチャートである。
【
図7】本発明のもう一つの実施例によって提案されるビームアライメントを実現する方法のフローチャートである。
【
図8】本発明のもう一つの実施例によって提案されるビームアライメントを実現する装置の構造構成模式図である。
【
図9】本発明のもう一つの実施例によって提案されるビームアライメントを実現する装置の構造構成模式図である。
【
図10】本発明のもう一つの実施例によって提案されるビームアライメントを実現する装置の構造構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を合わせて本発明の実施例を詳しく説明する。なお、矛盾しない限り、本発明における実施例及び実施例における特徴は互いに任意に組み合わせてもよい。
【0020】
添付図面のフローチャートに示されたステップは、一組のコンピュータ実行可能な命令のようなコンピュータシステム内で実行することができる。また、フローチャートには論理的順序が示されているが、いくつかの場合では、こことは異なる順序で図示または説明されたステップを実行してもよい。
【0021】
図1を参照して、本発明の一実施例はビームアライメントを実現する方法を提案し、前記方法は下記のステップを含む。
【0022】
ステップ100、2つの偏波方式が同じアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、2つのアナログサブアレイが受信した第1信号及び2つのアナログサブアレイの位相中心の差を取得する。
【0023】
本発明の実施例では、アナログデジタルハイブリッドビームフォーミングを採用する場合、各デジタルチャンネルは1つのアナログサブアレイと接続され、各アナログサブアレイはいくつかのアナログ放射器で構成され、移相器によってこれらの放射器の位相を調整することができる。
【0024】
本発明の実施例では、有効強度を有する第1信号とは、信号対雑音比が既定閾値以上である第1信号を指す。
【0025】
【0026】
【0027】
ステップ101、2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第2信号と2つのアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得する。
【0028】
【0029】
本発明の実施例では、2つのアナログサブアレイの位相中心を変更することで、2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現してもよいし、そのうち一方のアナログサブアレイの位相中心を変更することで、2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現してもよい。
【0030】
本発明の実施例では、次のいずれか一つの方法で位相中心の変更を実現できる。
方法その一、アナログサブアレイの中の一部の放射器を直接オフにすることで、アナログサブアレイの位相中心のずれを引き起こす。具体的には、そのうち1つのアナログサブアレイの一部の放射器または2つのアナログサブアレイの一部の放射器をオフにすることで、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現する。
【0031】
たとえば、
図5に示すように、
図5中の黒丸は各アナログサブアレイの等価位相中心を表す。
図5(a)は変更前の位相中心の模式図を示し、
図5(b)は方位次元で位相中心を変更する模式図を示し、
図5(c)は垂直次元で位相中心を変更する模式図を示す。
【0032】
図5(b)では、一番目のアナログサブアレイの最後の一列の放射器と2番目のアナログサブアレイの第一列の放射器がオフにされたことで、方位次元での位相中心の差の変化が起こっている。
図5(c)では、一番目のアナログサブアレイの最後の一行の放射器と2番目のアナログサブアレイの第一行の放射器がオフにされたことで、垂直次元での位相中心の差の変化が起こっている。
【0033】
方法その二、うまくオフにできない放射器(例えば、定モジュラス位相変調しかできないアナログ放射器)については、オフしようとする放射器を、ビームフォーミングした後に、観測領域にヌルまたは低サイドローブを形成するか、または非観測領域を指すようにする信号処理の等価方法を採用すればよい。
図6に示すように、アナログサブアレイの一部の放射器は観測領域を指す有効受信ビームを形成し、他の一部の放射器は非観測領域を指すブロッキングビームを形成し、こうして、ブロッキングビームを形成する放射器がオフにされたも同然で、アナログサブアレイの等価位相中心の変化を引き起こす。つまり、そのうちの1つのアナログサブアレイまたは2つのアナログサブアレイのうち、オフにすべき放射器によって非観測領域を指すか、または観測領域にヌルまたは低サイドローブを形成するブロッキングビームを形成することによって、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現する。
【0034】
ステップ102、2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し二回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第3信号と2つのアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差を取得する。
【0035】
【0036】
なお、2つのアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と、二回目の変更後の位相中心の差とは異なる。
【0037】
本発明の実施例では、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して二回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第2次元で変更し、
或いは、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して二回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元で変更し、
或いは、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元と第2次元で変更し、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して二回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元及び/又は第2次元で変更し、
或いは、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元及び/又は第2次元で変更し、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して二回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元と第2次元で変更する。
【0038】
第1次元は方位次元であってもよく、第2次元は垂直次元であってもよく、或いは、第1次元は垂直次元であってもよく、第2次元は方位次元であってもよい。第1次元と第2次元は他の次元であってもよく、本発明の実施例はこれについて限定しない。
【0039】
本発明の実施例では、それぞれ異なる時間ユニットで第1信号、第2信号、第3信号を受信してもよい。即ち、ステップ100、ステップ101及びステップ102は、それぞれ異なる時間ユニット内で実行される。ここで、時間ユニットとは、シンボルまたはタイムスロットであってもよい。
【0040】
ステップ103、2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向ける。
【0041】
一つの例示的な実例では、受信信号のDOAは、以下のいずれか一つの方法を用いて推定されてもよい。
【0042】
方法その一、2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、第1目的関数を確定し、それぞれの取り得るDOAをトラバースしてそれぞれのDOAに対応する第1目的関数の数値を得て、第1目的関数の数値が最も小さいDOAを前記推定したDOAとする。
【0043】
一つの例示的な実例において、式(2)~式(4)に基づいて第1目的関数を以下に確定できる:
【0044】
【0045】
方法その二、2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、θとφを未知数とする方程式系を作成し、ただし、θは前記DOAの天頂角であり、φは前記DOAの方位角であり、作成した方程式系を解いてθとφを得る。
【0046】
一つの例示的な実例において、θとφを未知数とする方程式系を作成することは:変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、第1差分値と第2差分値を確定するステップと、第1信号、第2信号、第3信号、第1差分値と第2差分値に基づいて、θとφを未知数とする方程式系を作成するステップとを含み、
前記第1差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値である。
【0047】
一つの例示的な実例において、式(2)~式(4)に基づいて、位相中心を変更する前の1回の測定結果を基準信号として、次の方程式系を作成することができる:
【0048】
【0049】
もちろん、一回目の位相中心変更後の1回の測定結果を基準信号とするか、二回目の位相中心変更後の1回の測定結果を基準信号としてもよいが、本発明の実施例はこれについて限定しない。
【0050】
上記方程式系の解を求めるプロセスは次のとおりである:
【0051】
【0052】
次に、方程式系にθを代入するとφが得られる。
方法その二において、方程式系の解を直接求める過程は明らかに複雑であり、方程式系の求解を簡略化するために、二つのアナログサブアレイの位相中心の差を変更するとき、一定の規則に従って変更してもよい。
【0053】
例えば、第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差がすべてグローバル座標系内の値である場合、以下の規則に従って変更することができる:
第1差分値のグローバル座標系における第1次元と第2次元の座標は0で、第2差分値のグローバル座標系における第3次元の座標は0であり、
或いは、第2差分値のグローバル座標系における第1次元と第2次元の座標は0で、第1差分値のグローバル座標系における第3次元の座標は0である。
【0054】
ここで、グローバル座標系(GCS:Globe Coordinate System)とは、規格で定義された座標系で、3次元の座標系である。
【0055】
【0056】
次に、方程式系にθを代入するとφが得られる。
さらに例えば、第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差がすべてローカル座標系内の値である場合、以下の規則に従って変更することができる:
第1差分値のローカル座標系における第1次元の座標は0で、第2差分値のローカル座標系における第2次元の座標は0であり、
或いは、第2差分値のローカル座標系における第1次元の座標は0で、第1差分値のローカル座標系における第2次元の座標は0である。
【0057】
ここで、ローカル座標系(LCS:Local Coordinate System)は2次元の座標系であり、この場合、上記の計算を実現するには、アンテナアレイ(即ちアナログサブアレイ)が座標系の平面内にある必要がある。
【0058】
【0059】
本発明のもう一つの実施例では、前記の受信信号のDOAを推定する前に、本方法は以下のステップをさらに含む:
2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し三回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第4信号と2つのアナログサブアレイの三回目の変更後の位相中心の差を取得する。
【0060】
前記の受信信号のDOAを推定するステップは、以下のステップを含む:
2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、第4信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差、二回目の変更後の位相中心の差と三回目の変更後の位相中心の差から、受信信号のDOAを推定する。
【0061】
【0062】
なお、2つのアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と、二回目の変更後の位相中心の差と、三回目の変更後の位相中心の差とは異なる。
【0063】
一つの例示的な実例では、受信信号のDOAを推定するステップは、以下のステップを含む:
【0064】
【0065】
【0066】
前記第1差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値で、前記第3差分値は、前記三回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第3差分値は、前記三回目の変更後の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第3差分値は、前記三回目の変更後の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記三回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記三回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第3差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記三回目の変更後の位相中心の差との差分値である。
【0067】
一つの例示的な実例において、式(2)~式(5)に基づいて、位相中心の差を変更する前の1回の測定結果を基準信号として、次の方程式系を作成することができる:
【0068】
【0069】
もちろん、一回目の位相中心変更後の1回の測定結果を基準信号とするか、二回目の位相中心変更後の1回の測定結果を基準信号とするか、三回目の位相中心変更後の1回の測定結果を基準信号としてもよいが、本発明の実施例はこれについて限定しない。
【0070】
【0071】
本発明の実施例は、偏波方式が同じ2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更に基づいてビームアライメントを実現し、わずか3回の測定でビームアライメントを実現でき、システムのオーバーヘッドとビームアライメント時間を低減する。DOAに対する推定によってビームアライメントを実現することで、推定されるDOAがスキャンの間隔に制限されることなく、ビームアライメントの精度を向上させる。
図3(a)に示すように、たとえサイドローブで受信した場合(例えば非ホットスポット領域)でも、本発明の実施例の方式を用いてビームアライメントを実現することができるので、
図3(b)に示すように、非ホットスポット領域のスキャンビーム数とシステムのオーバーヘッドを低減し、高精度なビームアライメントを迅速に実現することができる。また、受信信号のDOAを推定できた後、後続の受信ビームのスキャンを停止し、送信側に新しい信号の送信を停止するように通知することができるので、スキャン時間とオーバーヘッドが短縮される。
【0072】
本発明の実施例では、ワイドビームでスキャンや受信してもよいし、ナロービームでスキャンや受信してもよく、有効強度を有する信号を受信したら、後続のビームスキャンを引き続き行わずに、ビーム指向を維持したまま測定や推定を行うことができ、スキャン時間が短縮され、システムのオーバーヘッドが低減される。
【0073】
たとえば、二つの垂直偏波アナログサブアレイがあり、各アナログサブアレイは8×8の均一な平面アレイで構成され、放射素子の間隔はキャリアの半波長であると仮定する。各アナログサブアレイによって形成されるビーム指向性と推定されたDOAは表1に示すようで、表1から分かるように、目標信号のDOAが受信ビームのメインローブの中心から遠く離れていても、或いは受信ビームのサイドローブに位置していても、本発明の実施例の方法は依然として、目標のDOAを有効に推定することができ、ビームの高精度なアライメントを実現することができる。
【0074】
【0075】
図6を参照して、本発明の一実施例はビームアライメントを実現する方法を提案し、前記方法は以下のステップを含む:
ステップ600、第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第1組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と、第2組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差とを取得し、各組のアナログサブアレイは2つのアナログサブアレイを含み、しかも、同じ組の2つのアナログサブアレイの偏波方式は同じである。
【0076】
本発明の実施例では、アナログデジタルハイブリッドビームフォーミングを採用する場合、各デジタルチャンネルは1つのアナログサブアレイと接続され、各アナログサブアレイはいくつかのアナログ放射器で構成され、移相器によってこれらの放射器の位相を調整することができる。
【0077】
本発明の実施例では、有効強度を有する第1信号とは、信号対雑音比が既定閾値以上である第1信号を指す。
【0078】
本発明の実施例では、異なる組のアナログサブアレイの偏波方式は同じでもよく、或いは、異なっていてもよい。
【0079】
本発明の実施例では、前記第1組のアナログサブアレイの中の2つのアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの中の2つのアナログサブアレイはいずれも異なるアナログサブアレイであり、つまり、合計4つの異なるアナログサブアレイがあり、これら4つのアナログサブアレイは2つのアナログサブアレイずつ1組になり、この場合、異なる組のアナログサブアレイは同じでもよく、異なっていてもよく、
または、前記第1組のアナログサブアレイの中の1つのアナログサブアレイと前記第2組のアナログサブアレイの中の1つのアナログサブアレイとが同じであり、つまり、合計3つの異なるアナログサブアレイがあり、これら3つのアナログサブアレイのうち任意の2つのアナログサブアレイは1組であり、この場合、3つのアナログサブアレイの偏波方式が同じであることが求められる。
【0080】
【0081】
ステップ601、第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、第1組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得し、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、第2組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得する。
【0082】
【0083】
本発明の実施例では、2組のアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、
前記第1組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元又は第2次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元又は第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元で変更する。
【0084】
第1次元は方位次元であってもよく、第2次元は垂直次元であってもよく、或いは、第1次元は垂直次元であってもよく、第2次元は方位次元であってもよい。第1次元と第2次元は他の次元であってもよく、本発明の実施例はこれについて限定しない。
【0085】
本発明の実施例では、各組のアナログサブアレイについて、2つのアナログサブアレイの位相中心を変更することで、2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現してもよいし、そのうち一方のアナログサブアレイの位相中心を変更することで、2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現してもよい。
【0086】
本発明の実施例では、次のいずれか一つの方法で位相中心の変更を実現できる。
方法その一、アナログサブアレイの中の一部の放射器を直接オフにすることで、アナログサブアレイの位相中心のずれを引き起こす。具体的には、各組のアナログサブアレイについて、そのうち1つのアナログサブアレイの一部の放射器または2つのアナログサブアレイの一部の放射器をオフにすることで、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現する。
【0087】
たとえば、
図5に示すように、
図5中の黒丸は各アナログサブアレイの等価位相中心を表す。
図5(a)は変更前の位相中心の模式図を示し、
図5(b)は方位次元で位相中心を変更する模式図を示し、
図5(c)は垂直次元で位相中心を変更する模式図を示す。
【0088】
図5(b)では、一番目のアナログサブアレイの最後の一列の放射器と2番目のアナログサブアレイの第一列の放射器がオフにされたことで、方位次元での位相中心の差の変化が起こっている。
図5(c)では、一番目のアナログサブアレイの最後の一行の放射器と2番目のアナログサブアレイの第一行の放射器がオフにされたことで、垂直次元での位相中心の差の変化が起こっている。
【0089】
方法その二、うまくオフにできない放射器(例えば、定モジュラス位相変調しかできないアナログ放射器)については、オフにすべき放射器を、ビームフォーミングした後に、観測領域にヌルまたは低サイドローブを形成すればよい。
図6に示すように、アナログサブアレイの一部の放射器は観測領域を指す有効受信ビームを形成し、他の一部の放射器は非観測領域を指すブロッキングビームを形成し、こうして、ブロッキングビームを形成する放射器がオフにされたも同然で、アナログサブアレイの等価位相中心の変化を引き起こす。つまり、各組のアナログサブアレイについて、そのうちの1つのアナログサブアレイまたは2つのアナログサブアレイのうち、オフにすべき放射器によって非観測領域を指すか、または観測領域にヌルまたは低サイドローブを形成するブロッキングビームを形成することによって、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現する。
【0090】
ステップ602、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向ける。
【0091】
本発明の実施例では、受信信号のDOAの推定は、以下のいずれか一つの方法を用いて実現できる。
【0092】
方法その一、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、第2目的関数を確定し、それぞれの取り得るDOAをトラバースしてそれぞれのDOAに対応する第2目的関数の数値を得て、第2目的関数の数値が最も小さいDOAを前記推定したDOAとする。
【0093】
一つの例示的な実例において、式(2)、式(3)、式(6)と式(7)に基づいて第2目的関数を以下に確定できる:
【0094】
【0095】
方法その二、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、θとφを未知数とする方程式系を作成し、ただし、θは前記DOAの天頂角であり、φは前記DOAの方位角であり、作成した方程式系を解いてθとφを得る。
【0096】
一つの例示的な実例では、前記のθとφを未知数とする方程式系を作成するステップは次のステップを含む:
第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、第4差分値と第5差分値を確定し、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、及び第4差分値と第5差分値から、θとφを未知数とする方程式系を作成し、
前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第4差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第4差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値である。
【0097】
【0098】
もちろん、一回目の位相中心変更後の1回の測定結果を基準信号とするか、二回目の位相中心変更後の1回の測定結果を基準信号としてもよいが、本発明の実施例はこれについて限定しない。
【0099】
方法その二において、方程式系の解を直接求める過程は明らかに複雑であり、方程式系の求解を簡略化するために、二つのアナログサブアレイの位相中心の差を変更するとき、一定の規則に従って変更してもよい。
【0100】
例えば、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差がすべてグローバル座標系内の値である場合、以下の規則に従って変更することができる:
第4差分値のグローバル座標系における第1次元と第2次元の座標は0で、第5差分値のグローバル座標系における第3次元の座標は0であり、
或いは、第5差分値のグローバル座標系における第1次元と第2次元の座標は0で、第4差分値のグローバル座標系における第3次元の座標は0であり、
前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値である。
【0101】
ここで、グローバル座標系(GCS:Globe Coordinate System)とは、規格で定義された座標系で、3次元の座標系である。
【0102】
【0103】
また例えば、前記第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差がすべてローカル座標系内の値である場合、以下の規則に従って変更することができる:
第4差分値のローカル座標系における第1次元の座標は0で、第5差分値のローカル座標系における第2次元の座標は0であり、
或いは、第5差分値のローカル座標系における第1次元の座標は0で、第4差分値のローカル座標系における第2次元の座標は0である。
【0104】
ここで、ローカル座標系(LCS:Local Coordinate System)は2次元の座標系であり、この場合、上記の計算を実現するには、アンテナアレイ(即ちアナログサブアレイ)が座標系の平面内にある必要がある。
【0105】
【0106】
本発明のもう一つの実施例では、前記の受信信号のDOAを推定する前に、本方法はさらに:
第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し二回目の変更を行い、第1組のアナログサブアレイが受信した第3信号と第1組のアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、
或いは、第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し二回目の変更を行い、第2組のアナログサブアレイが受信した第3信号と第2組のアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、
を含み、
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差から、受信信号のDOAを推定するステップと、
或いは、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、受信信号のDOAを推定するステップと、
を含む。
【0107】
【0108】
【0109】
なお、2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と、二回目の変更後の位相中心の差とは異なる。
【0110】
本発明の実施例では、それぞれ異なる時間ユニットで第1信号、第2信号、第3信号を受信してもよい。即ち、ステップ600、ステップ601は、それぞれ異なる時間ユニット内で実行される。ここで、時間ユニットとは、シンボルまたはタイムスロットであってもよい。
【0111】
一つの例示的な実例では、受信信号のDOAを推定するステップは:
【0112】
【0113】
【0114】
前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値で、前記第6差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第6差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第6差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差との差分値である。
【0115】
【0116】
前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値で、前記第7差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第7差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第7差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差との差分値である。
【0117】
一つの例示的な実例において、式(2)、式(3)、式(4)、式(6)、式(7)と式(8)に基づいて、位相中心の差を変更する前の1回の測定結果を基準信号として、次の方程式系を作成することができる:
【0118】
【0119】
もちろん、一回目の位相中心変更後の1回の測定結果を基準信号とするか、二回目の位相中心変更後の1回の測定結果を基準信号とするか、三回目の位相中心変更後の1回の測定結果を基準信号としてもよいが、本発明の実施例はこれについて限定しない。
【0120】
【0121】
本発明の実施例は、2組のアナログサブアレイの位相中心の差の変更に基づいてビームアライメントを実現し、最低わずか2回の測定でビームアライメントを実現でき、システムのオーバーヘッドとビームアライメント時間を低減する。DOAに対する推定によってビームアライメントを実現することで、推定されるDOAがスキャンの間隔に制限されることなく、ビームアライメントの精度を向上させる。
図3(a)に示すように、たとえサイドローブで受信した場合(例えば非ホットスポット領域)でも、本発明の実施例の方式を用いてビームアライメントを実現することができるので、
図3(b)に示すように、非ホットスポット領域のスキャンビーム数とシステムのオーバーヘッドを低減し、高精度なビームアライメントを迅速に実現することができる。また、受信信号のDOAを推定できた後、後続の受信ビームのスキャンを停止し、送信側に新しい信号の送信を停止するように通知することができるので、スキャン時間とオーバーヘッドが短縮される。
【0122】
本発明の実施例では、ワイドビームでスキャンや受信してもよいし、ナロービームでスキャンや受信してもよく、有効強度を有する信号を受信したら、後続のビームスキャンを引き続き行わずに、ビーム指向を維持したまま測定や推定を行うことができ、スキャン時間が短縮され、システムのオーバーヘッドが低減される。
【0123】
図7を参照して、本発明のもう一つの実施例はビームアライメントを実現する方法を提案し、前記方法は以下のステップを含む:
ステップ700、第1組のアナログサブアレイ、第2組のアナログサブアレイと第3組のアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第3組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第1組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と、第2組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と第3組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差とを取得し、各組のアナログサブアレイは2つのアナログサブアレイを含み、しかも、同じ組の2つのアナログサブアレイの偏波方式は同じである。
【0124】
本発明の実施例では、アナログデジタルハイブリッドビームフォーミングを採用する場合、各デジタルチャンネルは1つのアナログサブアレイと接続され、各アナログサブアレイはいくつかのアナログ放射器で構成され、移相器によってこれらの放射器の位相を調整することができる。
【0125】
本発明の実施例では、有効強度を有する第1信号とは、信号対雑音比が既定閾値以上である第1信号を指す。
【0126】
本発明の実施例では、異なる組のアナログサブアレイの偏波方式は同じであるか、異なっている。
【0127】
本発明の実施例では、前記第1組のアナログサブアレイの中の2つのアナログサブアレイ、第2組のアナログサブアレイの中の2つのアナログサブアレイと第3組のアナログサブアレイの中の2つのアナログサブアレイはいずれも異なるアナログサブアレイであり、つまり、合計6つの異なるアナログサブアレイがあり、これら6つのアナログサブアレイは2つのアナログサブアレイずつ1組になり、この場合、異なる組のアナログサブアレイの分極方式は同じでもよく、異なっていてもよく、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイ、第2組のアナログサブアレイと第3組のアナログサブアレイのうちの任意の2組または3組のアナログサブアレイのうちの1つのアナログサブアレイが同じであり、つまり、合計4つの異なるアナログサブアレイがあり、これら4つのアナログサブアレイのうち任意の2つのアナログサブアレイは1組であり、この場合、4つのアナログサブアレイの偏波方式が同じであることが求められ、或いは、合計5つの異なるアナログサブアレイがあり、これら5つのアナログサブアレイのうち任意の2つのアナログサブアレイは1組である。
【0128】
【0129】
ステップ701、第1組のアナログサブアレイ、第2組のアナログサブアレイと第3組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第1組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第1組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得し、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第2組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第2組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得し、第3組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第3組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第3組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得する。
【0130】
本発明の実施例では、それぞれ異なる時間ユニットで第1信号、第2信号を受信してもよい。即ち、ステップ700、ステップ701は、それぞれ異なる時間ユニット内で実行される。ここで、時間ユニットとは、シンボルまたはタイムスロットであってもよい。
【0131】
【0132】
本発明の実施例では、3組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更する場合、
前記第1組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第1次元で変更する。
【0133】
第1次元は方位次元であってもよく、第2次元は垂直次元であってもよく、或いは、第1次元は垂直次元であってもよく、第2次元は方位次元であってもよい。第1次元と第2次元は他の次元であってもよく、本発明の実施例はこれについて限定しない。
【0134】
本発明の実施例では、各組のアナログサブアレイについて、2つのアナログサブアレイの位相中心を変更することで、2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現してもよいし、そのうち一方のアナログサブアレイの位相中心を変更することで、2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現してもよい。
【0135】
本発明の実施例では、次のいずれか一つの方法で位相中心の変更を実現できる。
方法その一、アナログサブアレイの中の一部の放射器を直接オフにすることで、アナログサブアレイの位相中心のずれを引き起こす。具体的には、各組のアナログサブアレイについて、そのうち1つのアナログサブアレイまたは2つのアナログサブアレイの一部の放射器をオフにすることで、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現する。
【0136】
たとえば、
図5に示すように、
図5中の黒丸は各アナログサブアレイの等価位相中心を表す。
図5(a)は変更前の位相中心の模式図を示し、
図5(b)は方位次元で位相中心を変更する模式図を示し、
図5(c)は垂直次元で位相中心を変更する模式図を示す。
【0137】
図5(b)では、一番目のアナログサブアレイの最後の一列の放射器と2番目のアナログサブアレイの第一列の放射器がオフにされたことで、方位次元での位相中心の差の変化が起こっている。
図5(c)では、一番目のアナログサブアレイの最後の一行の放射器と2番目のアナログサブアレイの第一行の放射器がオフにされたことで、垂直次元での位相中心の差の変化が起こっている。
【0138】
方法その二、うまくオフにできない放射器(例えば、定モジュラス位相変調しかできないアナログ放射器)については、オフにすべき放射器を、ビームフォーミングした後に、観測領域にヌルまたは低サイドローブを形成するか、または非観測領域を指すようにする信号処理の等価方法を採用すればよい。
図6に示すように、アナログサブアレイの一部の放射器は観測領域を指す有効受信ビームを形成し、他の一部の放射器は非観測領域を指すブロッキングビームを形成し、こうして、ブロッキングビームを形成する放射器がオフにされたも同然で、アナログサブアレイの等価位相中心の変化を引き起こす。つまり、各組のアナログサブアレイについて、そのうちの1つのアナログサブアレイの一部の放射器または2つのアナログサブアレイのうち、オフにすべき放射器によって非観測領域を指すか、または観測領域にヌルまたは低サイドローブを形成するブロッキングビームを形成することによって、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現する。
【0139】
ステップ702、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第3組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向ける。
【0140】
本発明の実施例では、前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
【0141】
【0142】
【0143】
前記第8差分値は、第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差との差分値で、第9差分値は、第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差との差分値で、第10差分値は、第3組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第8差分値は、第1組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差と変更前の位相中心の差との差分値で、第9差分値は、第2組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差と変更前の位相中心の差との差分値で、第10差分値は、第3組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差と変更前の位相中心の差との差分値である。
【0144】
一つの例示的な実例において、式(2)、式(3)、式(6)、式(7)、式(9)と式(10)に基づいて、位相中心の差を変更する前の1回の測定結果を基準信号として、次の方程式系を作成することができる:
【0145】
【0146】
もちろん、一回目の位相中心変更後の1回の測定結果を基準信号とするか、二回目の位相中心変更後の1回の測定結果を基準信号とするか、三回目の位相中心変更後の1回の測定結果を基準信号としてもよいが、本発明の実施例はこれについて限定しない。
【0147】
【0148】
本発明の実施例は、3組のアナログサブアレイの位相中心の差の変更に基づいてビームアライメントを実現し、最低わずか2回の測定でビームアライメントを実現でき、システムのオーバーヘッドとビームアライメント時間を低減する。DOAに対する推定によってビームアライメントを実現することで、推定されるDOAがスキャンの間隔に制限されることなく、ビームアライメントの精度を向上させる。
図3(a)に示すように、たとえサイドローブで受信した場合(例えば非ホットスポット領域)でも、本発明の実施例の方式を用いてビームアライメントを実現することができるので、
図3(b)に示すように、非ホットスポット領域のスキャンビーム数とシステムのオーバーヘッドを低減し、高精度なビームアライメントを迅速に実現することができる。また、受信信号のDOAを推定できた後、後続の受信ビームのスキャンを停止し、送信側に新しい信号の送信を停止するように通知することができるので、スキャン時間とオーバーヘッドが短縮される。
【0149】
本発明の実施例では、ワイドビームでスキャンや受信してもよいし、ナロービームでスキャンや受信してもよく、有効強度を有する信号を受信したら、後続のビームスキャンを引き続き行わずに、ビーム指向を維持したまま測定や推定を行うことができ、スキャン時間が短縮され、システムのオーバーヘッドが低減される。
【0150】
本発明のもう一つの実施例はビームアライメントを実現する装置を提案し、前記装置はプロセッサとコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含み、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、前記プロセッサにより実行された時、上記の何れか一項に記載のビームアライメントを実現する方法を実現する命令が記憶されている。
【0151】
本発明のもう一つの実施例はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提案し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、プロセッサによって実行された時、上記の何れか一項に記載のビームアライメントを実現する方法のステップを実現するコンピュータプログラムが記憶された。
【0152】
図8を参照して、本発明のもう一つの実施例はビームアライメントを実現する装置を提案し、前記装置は:
2つの偏波方式が同じアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、2つのアナログサブアレイが受信した第1信号及び2つのアナログサブアレイの位相中心の差を取得し、
2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第2信号と2つのアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得し、
2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し二回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第3信号と2つのアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差を取得する
ように構成された第1の取得モジュール801と、
2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向ける
ように構成された第1のビームアライメントモジュール802と、
を含む。
【0153】
本発明の実施例では、第1の取得モジュール801はさらに、
2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し三回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第4信号と2つのアナログサブアレイの三回目の変更後の位相中心の差を取得するように構成され、
第1のビームアライメントモジュール802は具体的に、
2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、第4信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差、二回目の変更後の位相中心の差と三回目の変更後の位相中心の差から、受信信号のDOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向けるように構成されている。
【0154】
本発明の実施例では、第1のビームアライメントモジュール802は具体的に、以下の方法で前記の受信信号のDOAを推定するステップを実現するように構成されている:
【0155】
【0156】
【0157】
前記第1差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値で、前記第3差分値は、前記三回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第3差分値は、前記三回目の変更後の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第3差分値は、前記三回目の変更後の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記三回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記三回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第3差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記三回目の変更後の位相中心の差との差分値である。
【0158】
本発明の実施例では、第1の取得モジュール801は具体的に、以下の方法で位相中心の差の変更を実現するように構成されている:
そのうち1つのアナログサブアレイの一部の放射器または2つのアナログサブアレイの一部の放射器をオフにすることで、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現し、
或いは、そのうちの1つのアナログサブアレイまたは2つのアナログサブアレイのうち、オフにすべき放射器によって非観測領域を指すか、または観測領域にヌルまたは低サイドローブを形成するブロッキングビームを形成することによって、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現する。
【0159】
本発明の実施例では、第1の取得モジュール801は具体的に、以下の方法で位相中心の差の変更を実現するように構成されている:
前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して二回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第2次元で変更し、
或いは、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して二回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元で変更し、
或いは、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元と第2次元で変更し、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して二回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元及び/又は第2次元で変更し、
或いは、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元及び/又は第2次元で変更し、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して二回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元と第2次元で変更する。
【0160】
本発明の実施例では、第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差がすべてグローバル座標系内の値であり、
第1差分値のグローバル座標系における第1次元と第2次元の座標は0で、第2差分値のグローバル座標系における第3次元の座標は0であり、
或いは、第2差分値のグローバル座標系における第1次元と第2次元の座標は0で、第1差分値のグローバル座標系における第3次元の座標は0であり、
前記第1差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値である。
【0161】
本発明の実施例では、前記第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差がすべてローカル座標系内の値であり、
第1差分値のローカル座標系における第1次元の座標は0で、第2差分値のローカル座標系における第2次元の座標は0であり、
或いは、第2差分値のローカル座標系における第1次元の座標は0で、第1差分値のローカル座標系における第2次元の座標は0であり、
前記第1差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値である。
【0162】
本発明の実施例では、第1のビームアライメントモジュール802は具体的に、以下の方法で前記の受信信号のDOAを推定するステップを実現するように構成されている:
2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、第1目的関数を確定し、
それぞれの取り得るDOAをトラバースしてそれぞれのDOAに対応する第1目的関数の数値を得て、第1目的関数の数値が最も小さいDOAを前記推定したDOAとする。
【0163】
本発明の実施例では、第1のビームアライメントモジュール802は具体的に、以下の方法で前記の受信信号のDOAを推定するステップを実現するように構成されている:
【0164】
【0165】
【0166】
前記第1差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値である。
【0167】
上記のビームアライメントを実現する装置の具体的な実現過程は、前述の実施例のビームアライメントを実現する方法の具体的な実現過程と同様なので、ここでは説明を省略する。
【0168】
図9を参照して、本発明のもう一つの実施例はビームアライメントを実現する装置を提案し、前記装置は:
第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第1組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と、第2組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差とを取得し、各組のアナログサブアレイは2つのアナログサブアレイを含み、しかも、同じ組の2つのアナログサブアレイの偏波方式は同じであり、
第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、第1組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得し、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、第2組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得する
ように構成された第2の取得モジュール901と、
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向ける
ように構成された第2のビームアライメントモジュール902と、
を含む。
【0169】
本発明の実施例では、第2の取得モジュール901はさらに、
第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し二回目の変更を行い、第1組のアナログサブアレイが受信した第3信号と第1組のアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差を取得し、
或いは、第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し二回目の変更を行い、第2組のアナログサブアレイが受信した第3信号と第2組のアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差を取得するように構成され、
第2のビームアライメントモジュール902は具体的に、以下の方法で前記の受信信号のDOAを推定するステップを実現するように構成されている:
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差から、受信信号のDOAを推定し、
或いは、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、受信信号のDOAを推定する。
【0170】
本発明の実施例では、第2のビームアライメントモジュール902は具体的に、以下の方法で前記の受信信号のDOAを推定するステップを実現するように構成されている:
【0171】
【0172】
本発明の実施例では、異なる組のアナログサブアレイの偏波方式は同じであるか、異なっている。
【0173】
本発明の実施例では、前記第1組のアナログサブアレイの中の2つのアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの中の2つのアナログサブアレイはいずれも異なるアナログサブアレイであり、
または、前記第1組のアナログサブアレイの中の1つのアナログサブアレイと前記第2組のアナログサブアレイの中の1つのアナログサブアレイとが同じである。
【0174】
本発明の実施例では、第2の取得モジュール902は具体的に、以下の方法で位相中心の差の変更を実現するように構成されている:
各組のアナログサブアレイについて、そのうち1つのアナログサブアレイの一部の放射器または2つのアナログサブアレイの一部の放射器をオフにすることで、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現し、
或いは、各組のアナログサブアレイについて、そのうちの1つのアナログサブアレイまたは2つのアナログサブアレイのうち、オフにすべき放射器によって非観測領域を指すか、または観測領域にヌルまたは低サイドローブを形成するブロッキングビームを形成することによって、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現する。
【0175】
本発明の実施例では、第2の取得モジュール902は具体的に、以下の方法で位相中心の差の変更を実現するように構成されている:
2組のアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、
前記第1組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元及び/又は第2次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元及び/又は第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元で変更する。
【0176】
本発明の実施例では、前記第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差がすべてグローバル座標系内の値であり、
第4差分値のグローバル座標系における第1次元と第2次元の座標は0で、第5差分値のグローバル座標系における第3次元の座標は0であり、
或いは、第5差分値のグローバル座標系における第1次元と第2次元の座標は0で、第4差分値のグローバル座標系における第3次元の座標は0であり、
前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値である。
【0177】
本発明の実施例では、前記第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差がすべてローカル座標系内の値であり、
第4差分値のローカル座標系における第1次元の座標は0で、第5差分値のローカル座標系における第2次元の座標は0であり、
或いは、第5差分値のローカル座標系における第1次元の座標は0で、第4差分値のローカル座標系における第2次元の座標は0であり、
前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値である。
【0178】
本発明の実施例では、第2のビームアライメントモジュール902は具体的に、以下の方法で前記の受信信号のDOAを推定するステップを実現するように構成されている:
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、第2目的関数を確定し、それぞれの取り得るDOAをトラバースしてそれぞれのDOAに対応する第2目的関数の数値を得て、第2目的関数の数値が最も小さいDOAを前記推定したDOAとする。
【0179】
本発明の実施例では、第2のビームアライメントモジュール902は具体的に、以下の方法で前記の受信信号のDOAを推定するステップを実現するように構成されている:
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、θとφを未知数とする方程式系を作成し、ただし、θは前記DOAの天頂角であり、φは前記DOAの方位角であり、作成した方程式系を解いてθとφを得る。
【0180】
本発明の実施例では、第2のビームアライメントモジュール902は具体的に、以下の方法で、θとφを未知数とする方程式系を作成するように構成されている:
第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、第4差分値と第5差分値を確定し、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、及び第4差分値と第5差分値から、θとφを未知数とする方程式系を作成し、
前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値である。
【0181】
上記のビームアライメントを実現する装置の具体的な実現過程は、前述の実施例のビームアライメントを実現する方法の具体的な実現過程と同様なので、ここでは説明を省略する。
【0182】
図10を参照して、本発明のもう一つの実施例はビームアライメントを実現する装置を提案し、前記装置は:
第1組のアナログサブアレイ、第2組のアナログサブアレイと第3組のアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第3組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第1組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と、第2組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と第3組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差とを取得し、各組のアナログサブアレイは2つのアナログサブアレイを含み、しかも、同じ組の2つのアナログサブアレイの偏波方式は同じであり、
第1組のアナログサブアレイ、第2組のアナログサブアレイと第3組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第1組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第1組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得し、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第2組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第2組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得し、第3組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第3組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第3組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得する
ように構成された第3の取得モジュール1001と、
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第3組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向ける
ように構成された第3のビームアライメントモジュール1002と、
を含む。
【0183】
本発明の実施例では、第3のビームアライメントモジュール1002は具体的に、以下の方法で前記の受信信号のDOAを推定するステップを実現するように構成されている:
【0184】
【0185】
本発明の実施例では、異なる組のアナログサブアレイの偏波方式は同じであるか、異なっている。
【0186】
本発明の実施例では、前記第1組のアナログサブアレイの中の2つのアナログサブアレイ、第2組のアナログサブアレイの中の2つのアナログサブアレイと第3組のアナログサブアレイの中の2つのアナログサブアレイはいずれも異なるアナログサブアレイであり、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイ、第2組のアナログサブアレイと第3組のアナログサブアレイの中の任意の2組又は3組のアナログサブアレイの中のアナログサブアレイが同じである。
【0187】
本発明の実施例では、第3の取得モジュール1001は具体的に、以下の方法で位相中心の差の変更を実現するように構成されている:
各組のアナログサブアレイについて、そのうち1つのアナログサブアレイの一部の放射器または2つのアナログサブアレイの一部の放射器をオフにすることで、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現し、
或いは、各組のアナログサブアレイについて、そのうちの1つのアナログサブアレイまたは2つのアナログサブアレイのうち、オフにすべき放射器によって非観測領域を指すか、または観測領域にヌルまたは低サイドローブを形成するブロッキングビームを形成することによって、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現する。
【0188】
本発明の実施例では、第3の取得モジュール1001は具体的に、以下の方法で位相中心の差の変更を実現するように構成されている:
3組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更する場合、
前記第1組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元のうちの1つまたは2つの次元で変更し、前記第3組のアナログサブアレイの第1次元で変更する。
【0189】
上記のビームアライメントを実現する装置の具体的な実現過程は、前述の実施例のビームアライメントを実現する方法の具体的な実現過程と同様なので、ここでは説明を省略する。
【0190】
当業者であれば、上記で開示された方法のすべてまたはいくつかのステップ、システム、装置内の機能モジュール/ユニットは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、及びそれらの適切な組み合わせとして実施できることを理解できるであろう。ハードウェアによる実施形態では、上記説明で言及された機能モジュール/ユニット間の区分は、物理的組立体の区分に必ずしも対応しているとは限らず、例えば、一つの物理的組立体は複数の機能を有することができ、または、一つの機能またはステップはいくつかの物理的組立体によって協働して実行されることができる。いくつかの組立体またはすべての組立体は、デジタルシグナルプロセッサまたはマイクロプロセッサのようなプロセッサによって実行されるソフトウェアとして、或いはハードウェアとして、或いは特定用途向け集積回路のような集積回路として実施することができる。そういったソフトウェアは、コンピュータ読み取り可能な媒体上に分散することができ、コンピュータ読み取り可能な媒体はコンピュータ記憶媒体(または非一時的な媒体)及び通信媒体(または一時的な媒体)を含むことができる。コンピュータ記憶媒体という用語は、情報(コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータ)を記憶するための任意の方法または技術において実現される、揮発性及び不揮発性、取り外し可能及び取り外し不可能な媒体を含むことは、当業者にとって周知のことである。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)または他の光ディスク記憶装置、磁気カートリッジ、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置、または所望の情報を記憶するために使用することができ、コンピュータによってアクセスすることができる任意の他の媒体を含むが、これらに限定されない。さらに、通信媒体は通常、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、または搬送波または他の伝送メカニズムのような変調データ信号中の他のデータを含み、任意の情報伝送媒体を含むことができることは、当業者にとって周知のことである。
【0191】
本発明の実施の形態に開示された実施の形態は以上の通りであるが、上記の内容は本発明の実施例の理解を容易にするために採用された実施の形態であり、本発明の実施例を限定するためのものではない。本発明の実施例が属する分野の当業者であれば、本発明の実施例によって明らかにされた精神と範囲を逸脱することなく、実施の形態及び詳細に任意の修正及び変更を加えることができるが、本発明の実施例の特許保護の範囲は、添付された特許請求の範囲によって定められる範囲に準じなければならない。
【手続補正書】
【提出日】2021-11-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビームアライメントを実現する方法であって、
2つの偏波方式が同じアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、2つのアナログサブアレイが受信した第1信号及び2つのアナログサブアレイの位相中心の差を取得するステップと、
2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第2信号と2つのアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、
2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し二回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第3信号と2つのアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、
2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向けるステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記の受信信号のDOAを推定するステップの前に:
2つのアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対し三回目の変更を行い、2つのアナログサブアレイが受信した第4信号と2つのアナログサブアレイの三回目の変更後の位相中心の差を取得するステップ
をさらに含み、
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、第4信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差、二回目の変更後の位相中心の差と三回目の変更後の位相中心の差から、受信信号のDOAを推定するステップを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
【数1】
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
【数2】
前記第1差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値で、前記第3差分値は、前記三回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第3差分値は、前記三回目の変更後の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第3差分値は、前記三回目の変更後の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記三回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記三回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第3差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記三回目の変更後の位相中心の差との差分値である
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
そのうち1つのアナログサブアレイの一部の放射器または2つのアナログサブアレイの一部の放射器をオフにすることで、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現し、
或いは、そのうちの1つのアナログサブアレイまたは2つのアナログサブアレイのうち、オフにすべき放射器によって非観測領域を指すか、または観測領域にヌルまたは低サイドローブを形成するブロッキングビームを形成することによって、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現する
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して二回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第2次元で変更し、
或いは、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して二回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元で変更し、
或いは、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元と第2次元で変更し、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して二回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元及び/又は第2次元で変更し、
或いは、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元及び/又は第2次元で変更し、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差に対して二回目の変更を行う場合、前記2つのアナログサブアレイの第1次元と第2次元で変更する
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、第1目的関数を確定するステップと、
それぞれの取り得るDOAをトラバースしてそれぞれのDOAに対応する第1目的関数の数値を得て、第1目的関数の数値が最も小さいDOAを前記推定したDOAとする
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
2つのアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、θとφを未知数とする方程式系を作成するステップであって、ただし、θは前記DOAの天頂角であり、φは前記DOAの方位角であるステップと、作成した方程式系を解いてθとφを得るステップとを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記のθとφを未知数とする方程式系を作成するステップは:
変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、第1差分値と第2差分値を確定するステップと、第1信号、第2信号、第3信号、第1差分値と第2差分値に基づいて、θとφを未知数とする方程式系を作成するステップと、を含み、
前記第1差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記二回目の変更後の位相中心の差と前記一回目の変更後の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第1差分値は、前記変更前の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第2差分値は、前記一回目の変更後の位相中心の差と前記二回目の変更後の位相中心の差との差分値である
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ビームアライメントを実現する方法であって、
第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第1組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と、第2組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差とを取得するステップであって、各組のアナログサブアレイは2つのアナログサブアレイを含み、しかも、同じ組の2つのアナログサブアレイの偏波方式は同じであるステップと、
第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、第1組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し一回目の変更を行い、第2組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向けるステップと、
を含む方法。
【請求項11】
前記の受信信号のDOAを推定するステップの前に:
第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し二回目の変更を行い、第1組のアナログサブアレイが受信した第3信号と第1組のアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、
或いは、第1組のアナログサブアレイと第2組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差に対し二回目の変更を行い、第2組のアナログサブアレイが受信した第3信号と第2組のアナログサブアレイの二回目の変更後の位相中心の差を取得するステップと、
をさらに含み、
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差から、受信信号のDOAを推定するステップと、
或いは、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と一回目の変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、第3信号、変更前の位相中心の差、一回目の変更後の位相中心の差と二回目の変更後の位相中心の差から、受信信号のDOAを推定するステップと、
を含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
【数3】
を含み、
【数4】
を含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
各組のアナログサブアレイについて、そのうち1つのアナログサブアレイの一部の放射器または2つのアナログサブアレイの一部の放射器をオフにすることで、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現し、
或いは、各組のアナログサブアレイについて、そのうちの1つのアナログサブアレイまたは2つのアナログサブアレイのうち、オフにすべき放射器によって非観測領域を指すか、または観測領域にヌルまたは低サイドローブを形成するブロッキングビームを形成することによって、前記2つのアナログサブアレイの位相中心の差の変更を実現する
請求項10又は11に記載の方法。
【請求項14】
2組のアナログサブアレイの位相中心の差に対して一回目の変更を行う場合、
前記第1組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元及び/又は第2次元で変更し、
或いは、前記第1組のアナログサブアレイの第1次元及び/又は第2次元で変更し、前記第2組のアナログサブアレイの第1次元と第2次元で変更する
請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、第2目的関数を確定するステップと、
それぞれの取り得るDOAをトラバースしてそれぞれのDOAに対応する第2目的関数の数値を得て、第2目的関数の数値が最も小さいDOAを前記推定したDOAとするステップと、
を含む請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記の受信信号のDOAを推定するステップは:
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、θとφを未知数とする方程式系を作成するステップであって、ただし、θは前記DOAの天頂角であり、φは前記DOAの方位角であるステップと、
作成した方程式系を解いてθとφを得るステップと、
を含む請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記のθとφを未知数とする方程式系を作成するステップは:
第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、第4差分値と第5差分値を確定するステップと、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、及び第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、及び第4差分値と第5差分値から、θとφを未知数とする方程式系を作成するステップと、
を含み、
前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差との差分値であり、
或いは、前記第4差分値は、前記第1組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第1組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値で、前記第5差分値は、前記第2組のアナログサブアレイの変更前の位相中心の差と前記第2組のアナログサブアレイの一回目の変更後の位相中心の差との差分値である
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ビームアライメントを実現する方法であって、
第1組のアナログサブアレイ、第2組のアナログサブアレイと第3組のアナログサブアレイにより、同じビーム指向を持つ受信ビームを用いていずれも、有効強度を有する第1信号を受信できた場合、第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第3組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第1組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と、第2組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差と第3組のアナログサブアレイにおける2つのアナログサブアレイの位相中心の差とを取得するステップであって、各組のアナログサブアレイは2つのアナログサブアレイを含み、しかも、同じ組の2つのアナログサブアレイの偏波方式は同じであるステップと、
第1組のアナログサブアレイ、第2組のアナログサブアレイと第3組のアナログサブアレイの受信ビームのビーム指向を維持したまま、第1組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第1組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第1組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得するステップと、第2組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第2組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第2組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得するステップと、第3組のアナログサブアレイの位相中心の差を変更し、第3組のアナログサブアレイが受信した第2信号と第3組のアナログサブアレイの変更後の位相中心の差を取得するステップと、
第1組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、第2組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差、及び第3組のアナログサブアレイが受信した第1信号、第2信号、変更前の位相中心の差と変更後の位相中心の差から、受信信号の電波到来角DOAを推定し、推定したDOAに受信ビームの中心を向けるステップと、
を含む方法。
【請求項19】
ビームアライメントを実現する装置であって、プロセッサとコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含み、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、前記プロセッサにより実行された時、請求項1から
18の何れか一項に記載のビームアライメントを実現する方法を実現する命令が記憶されている
装置。
【請求項20】
プロセッサによって実行された時、請求項1から
18の何れか一項に記載のビームアライメントを実現する方法のステップを実現するコンピュータプログラムが記憶された
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【国際調査報告】